研究開発活動(本文)
FY2025|12,974 文字
6【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発費の総額は38,889百万円であります。当連結会計年度における研究開発活動に関し、新たに取り組んだ事項及び変更事項は次のとおりであります。 (1) 食品当連結会計年度における研究開発活動の金額は、12,913百万円であります。 ① デイリー(プロバイオティクス)『明治プロビオヨーグルトR-1』ブランドでは2024年10月に「明治プロビオヨーグルトR-1 The GOLD」を発売しました。R-1乳酸菌が産生するEPS(菌体外多糖体)を従来商品の2倍配合した高価格帯の商品で、同ドリンクタイプ2品に続く、食べるタイプの新商品です。また、2024年9月に満たすカラダシリーズの『マルチビタミン(食べるタイプ・ドリンクタイプ)』を発売し、2024年度下期にはR-1シリーズの賞味期限延長を実施しています。2025年3月には”L.bulgaricus OLL1247株及びS.thermophilus 3078株(SC-2乳酸菌)、コラーゲンペプチド、スフィンゴミエリン”の働きにより”紫外線刺激から肌を保護するのを助ける機能”、”肌の潤いを保ち、肌の乾燥を緩和する機能”という2つの機能を有する機能性表示食品「明治Wのスキンケアヨーグルト」を発売しました。「明治プロビオヨーグルトPA-3」、「明治脂肪対策ヨーグルト」は2024年10月に風味改良のリニューアルを行っています。 (ヨーグルト)『明治ブルガリア』ブランドでは2024年10月にブランドの中心的存在であるプレーン食べるタイプをそのままなめらかな液状に仕上げた、特定保健用食品「明治ブルガリアヨーグルトLB81プレーン(ドリンクタイプ)」を発売しました。砂糖不使用、無添加で、そのまま飲むだけではなく、幅広いアレンジが可能です。フルーツヨーグルトシリーズでは2024年10月にフルーツの奥深いあじわいが楽しめて新たなターゲット・シーンを開拓する70g×4個『Deep Blend』シリーズで「同ほろ苦檸檬ミックス」と「同芳醇赤葡萄ミックス」を発売しました。2025年4月には『大人のDeep Blend』シリーズとして改良を行い、「同檸檬ミックス」、「同白桃ミックス」を定番シリーズよりも高価格帯で展開しています。脂肪0のパーソナルタイプでは果肉を従来品の2倍配合した『たっぷりリッチ』シリーズで「同白桃&白桃」、「同メロンミックス」、「同さくらんぼ&白桃」、「同シャインマスカット&りんご」と、新規性の高いフレーバーを発売しました。2025年1月にはパーソナルタイプの新商品として濃厚な乳のコクを贅沢に楽しめる「あじわい芳醇アカシアはちみつ」、「同いちごコンフィチュール」を発売しています。ドリンクタイプでは2024年9月から2025年5月にかけて、中容量400gの「同ピーチ&ローズ」、「同柑橘ミックス」、「同カルシウムと鉄分」、「同塩レモン」を発売しました。『ザバスMILK PROTEINヨーグルト』ブランドでは、食べるタイプで2024年10月に「同ココア」、「同バナナ」、2025年4月に「同マンゴー」を発売しました。ドリンクタイプでは2024年10月から2025年4月にかけて、「同ピンクグレープフルーツ」、「同ホワイトグレープ」、「同ミックスベリー」、「同ホワイトグレープフルーツ」を発売し、トライアル促進及び風味改良による継続性向上を図っています。その他に、『明治北海道十勝』ブランドでは2025年3月に2品目として「同メロン」を発売しました。また、2025年4月にSNF原料(脱脂粉乳)の有効活用も目指した新容量700mlの『明治乳ヘルシーボトル』シリーズとして、乳飲料2品とあわせて「乳酸菌飲料ホワイトラクト」を発売しました。2024年11月には韓国の果実酢ブランドとのコラボ商品「美酢のむヨーグルトざくろ」、「同マンゴー」の2品を発売しました。 (牛乳)牛乳市場トップシェアの『明治おいしい』シリーズにて、「明治おいしい牛乳」に使われるこだわりの生乳を50%以上配合し、ミルクをおいしく・たのしく飲むために開発した乳飲料「明治おいしいミルクコーヒー」を2024年10月に発売しました。「明治おいしい牛乳」のおいしさを引き立たせる香り豊かなコーヒーを、こだわりのミルクと組み合わせたやさしい味わいは、リラックスしたい時やほっとひと息つきたい時などにぴったりです。パッケージデザインは「明治おいしい牛乳」と同じグラフィックデザイナーの佐藤卓氏を起用し、『明治おいしい』ブランドであることが伝わるアーチ型のイラストや牛乳のシズル感を表現しました。一方、近年、健康意識の高まりや、環境保護や食糧危機問題といった社会的観点から注目されるプラントベースフードに対するお客様のニーズに応えるため「明治まるごとオーツ オーツミルク」を2024年4月に関東エリア限定発売、2024年10月より全国発売しました。2025年4月にはオーツミルクと相性のよいコーヒーフレーバーの「明治まるごとオーツ オーツミルクコーヒー」を追加しました。本シリーズでは、表皮や胚芽などを含む全粒オーツ麦をまるごと使用することで、クリーミーでまろやかな味わいを実現するとともに、全粒オーツ麦由来の食物繊維“全粒穀物繊維”に含まれる水溶性食物繊維の“βグルカン”を含有しています。宅配専用商品では、環境に配慮したキャップ付き紙容器を採用した「明治宅配の牛乳」、「明治宅配のコーヒー」を2025年4月に発売しました。従来の瓶容器から、キャップ付き紙容器に変更したことで、CO2排出量や瓶洗浄時の水使用量削減といった効果が期待できます。また、中味も脂肪球の大きさに着目した“あじわい贅沢製法”により、脂肪分の量はそのままでコクをアップしました。さらに、賞味期限を瓶容器品と比べて4日延長することでフードロス削減にも取り組んでいます。 (飲料その他)『明治それいけ!アンパンマン』飲料シリーズより、お子様のすこやかな成長をサポートする商品として、不足しがちな栄養素を含む3種類の新商品「明治それいけ!アンパンマンの朝のヨーグルジョイ 乳酸菌・オリゴ糖」、「明治それいけ!アンパンマンの朝のフルーツ&ミルク カルシウム・ビタミンD」、「明治それいけ!アンパンマンの朝のみかんとりんご 鉄・ビタミンC」を2025年3月に発売しました。また、宅配専用商品では、機能性関与成分“3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸(HMPA)”を23mg配合した1本100ml飲みきりサイズの機能性表示食品「明治コレステさらり」を2025年3月に発売しました。“HMPA”は、米ぬかを特別な乳酸菌で発酵させ、精製し、乾燥させた米ぬか発酵物に含まれる成分です。HMPAの働きとして“LDLコレステロールや総コレステロール”“食後に上昇した血糖値”を下げ、“腹部の脂肪(内臓脂肪)とウエスト周囲径”を減らす、3つの機能が報告されています。本飲料の発売を通じてお客さまの健康な毎日に貢献してまいります。『MICHITAS』ブランドでは、2024年3月にたんぱく質を強化した宅配小型ビン100ml「明治MICHITASのむヨーグルト」を発売しました。また、2024年9月から10月にかけて宅配商品群9品の賞味期限を延長しました。 ② カカオ(チョコレート)高カカオチョコレート市場売上No.1ブランドである『チョコレート効果』は、全粒粉ビスケットを混ぜ込むことで苦みを抑えて幅広いユーザーに食べていただける「カカオクランチ」を2024年10月東日本エリアで限定発売しました。また、“美容”を意識した商品として、世界で初めてカカオから素材化したセラミドを配合した「カカオドリップ」を化粧品ブランド『アルビオン』直営専門店で2024年10月に発売し、更に同じくカカオ由来セラミドを配合したチョコレート「カカオボーテ」を一般市場にて2025年1月に発売しました。嗜好性を追求した『ザ・チョコレート』ブランドを、タブレット以外の新しいカカオの魅力をお届けするために2024年10月に『ザ・カカオ』ブランドへリニューアルし、当社独自製法の常温で日持ちする“ガナッシュ”を生かした「同琥珀」を、バレンタイン商品として2025年1月に発売し、好評を得る事ができました。また、当社独自の高い風味品質のカカオと和素材を組み合わせた四季を感じるチョコレート「同フルーティカカオ&ゆず」、「同フローラルカカオ&抹茶」を2024年10月に発売、「同フローラルカカオ&桜」を2025年3月に発売しました。グローバル視点では、海外で製造・販売している『ハローパンダ』ブランドのビスケットをプレッツェルに変更した「ハローパンダプレッツェル」を日本で製造、2024年10月からアメリカで発売を開始し、アメリカ市場での新たな需要拡大を目指しています。 (グミ)グミでは官能評価及び科学的分析の結果から、2024年5月より全ての商品において賞味期限を10カ月から12カ月に延長しました。『果汁グミ』ブランドでは定番商品に加えて、2024年6月「同南国フルーツミックス」、2024年12月「同和歌山県産南高梅」を発売しました。今後も季節を感じられるフレーバーや、限定果汁など特別感のあるラインアップを強化していきます。また、同ブランドのハード食感タイプ『果汁グミ 弾力プラス』では、2024年10月に「同マスカット」を容量1.5倍でリニューアルし、2025年3月に「同いちご」を発売しました。今後もお客様の嗜好に合わせて選択いただけるようにラインアップ拡充を進めていく予定です。その他、小分け包装をコンパクトにまとめて包装した『果汁グミスマートパック』では、ぶどう味に加えて、2025年3月より「同マスカット味」を追加し、ラインアップを拡充しました。ハード食感タイプのエナジードリンクグミ『ブーストバイツ』では、2025年2月「ブーストバイツMEGAスパーク」を発売しラインアップ強化を行いました。これまでのグミにはない刺激的な辛さと、ブランド内で最もハードな弾力食感を両立しています。『キシリッシュグミ』ブランドでは、グミのリフレッシュメント目的での利用を目指し、メントールの強い刺激と辛みが特徴の「同ハイパークール」を2025年3月発売しました。今後は海外展開を見据えたスペックの検討を進めると共に、若年層から高齢者まで拡大しているグミユーザーに選択いただけるよう、ラインアップ拡充、商品力強化を進めてまいります。 (カカオその他)お土産市場では、西日本限定で販売している『カール』ブランドを活用し、ナッツにカール味を付与した商品「チーズあじカカールアーモンド」「うすあじカカールアーモンド」を2024年9月に西日本で発売し、お土産として好評を得ました。カカオ豆研究においては、2019年からJICA(独立行政法人国際協力機構)と連携し、マダガスカルにおいて“高品質カカオのバリューチェーン構築 のための普及・実証・ビジネス化事業”に取り組み、カカオ豆の品質向上と商流確保に繋がる成果を得ることができました。今後マダガスカル産カカオ豆の活用を検討していきます。 ③ ニュートリション(乳幼児・女性栄養)「明治ほほえみ/明治ステップ800g」「明治ほほえみ/明治ステップ2缶パック」を、容量はそのままに缶サイズの変更、オーバーキャップの薄肉化など環境に配慮した形状、包材へリニューアルしました。ベトナム、台湾向けの商品も同様の容器変更を実施しました。食品ロス削減への取り組みとして「明治ほほえみ らくらくミルク」(120ml)の賞味期限を3カ月延長、「明治ほほえみ」など乳幼児用粉ミルク10品の賞味期限を6カ月延長しました。2023年1月から実施している大規模母乳調査(コホート研究)では、2024年12月までに1,100組以上の母子が計画通り研究に組み入れられました。今後、母乳分析を実施するとともに子どもが5歳になるまで調査を継続し、子どもの成長、発達に関連する要因を明らかにしていきます。順天堂大学、東京大学、東邦大学との共同研究により、乳児用ミルクの主な脂質である“トリグリセリド”の構造を母乳に近づけることで、脂肪の便中排泄の増加を回避できる可能性を見出し、国際学術誌Nutrientsで発表しました。大阪大学及び東北大学との共同研究により、8種の母乳中ヒトミルクオリゴ糖濃度の測定法を開発し、それらの濃度と子の頭囲の成長や精神神経発達指数との関連を日本で初めて評価し、国際学術誌Journal of Food Scienceで発表しました。 (スポーツ)『ザバス』粉末プロテインは、“アシッドホエイプロテイン”を配合した『ザバス アドバンスト ホエイプロテイン100』シリーズを『マッスルエリート』シリーズとしてリニューアルを行い、商品の差別性を明確にすることで売上向上を図りました。加えて、プレミアム商品として、たんぱく原料“β-ラクトグロブリン+アシッドホエイプロテイン”を配合し、筋肉合成促進効果のあるロイシン含量を更に高めた「ザバスプロマッスルエリートチョコレート風味」を2025年3月に発売しました。『マッスルエリート』商品群を強化し、競合商品との差別化を高めることで『ザバス』ブランド力の強化を図りました。2024年9月に「ザバスプロウェイトダウン」は、筋肉合成促進、減量に効果のあるHMB-カルシウムを新たに配合することで、運動強度が高いヘビーユーザーの獲得を推進しました。近年プロテインを摂取する女性が増加しています。そこで、女性をメインターゲットとし、10種のビタミン、カルシウム、鉄、マグネシウムに加え女性にうれしい食物繊維配合した「ザバスホエイプロテイン100ブルーベリーヨーグルト味」を2024年10月に発売し、新規女性ユーザーの開拓を推進しました。『ザバス』飲料タイプでは、プロテイン含有量増加とおいしさの両立を求めるお客様の声に応えるため、1本あたりミルクプロテイン30gを配合した「(ザバス)MILK PROTEIN脂肪0 ココア味」を2024年9月に発売しました。当社の長年にわたるたんぱく質研究と乳飲料づくりの知見を活かし、“高たんぱく”と、運動後に飲みやすいすっきりとした“おいしさ”の両立を実現しました。また、近年ボディメイクのためにトレーニングをする方が増えており、引き締まったカラダを目指す方向けに大豆プロテイン商品の拡充を行いました。まず、1本に大豆プロテイン15gを含み、おいしく飲み続けられる風味に仕上げた「(ザバス)SOY PROTEIN(ソイプロテイン)ソイラテ風味」を2024年4月に発売しました。さらに、粉末プロテインにてご好評いただいている『ザバス Shape&Beauty』より、手軽な飲料タイプとして「(ザバス) Shape&Beauty(シェイプ&ビューティ)ミルクティー風味」を2025年3月に発売しました。“大豆プロテイン”に加え、美容にもうれしい“コラーゲン”を配合し、健康的で美しいカラダづくりを応援します。 (高栄養食品)発売30周年を迎えたカラダに大切な栄養素がまとめて摂れる栄養食ブランド『明治メイバランス』より、「明治メイバランスMiniカップ コーンスープ味」、「同オニオンスープ味」を2025年3月に全国で発売しました。1本125mlで200kcalの少量高エネルギー設計で、カラダに大切な6大栄養素(たんぱく質、脂質、糖質、食物繊維、ビタミン、ミネラル)をまとめて摂取することができ、風味にこだわったスープタイプの2つのフレーバーを新たに『スープテイストシリーズ』として展開、“食事の一品”としての使用を提案することで、使用シーンを広げてまいります。また、消費者庁より特別用途食品“総合栄養食品”の表示許可を取得しており、本商品を通じて、食事や栄養状態で悩む多くの方の栄養補給の選択肢を広げることで、お客さまの健康な毎日に貢献してまいります。2021年に発売した病院施設向けの栄養補助食品『明治メイバランス ぎゅっとMini』シリーズは、「明治メイバランスMini」を“ぎゅっと“小さくした業界最少量100mlで、栄養とエネルギー200kcalを簡単・手軽に補給でき、様々な理由で普通の食事が十分に摂れない方や食欲のない方の補助栄養として受け入れられ堅調に売上を伸ばしております。本年度は「明治メイバランス ぎゅっとMini」に発酵乳を配合した明治独自の栄養食品「明治メイバランスぎゅっとMiniプラス」を発売しました。明治が培った発酵乳(ヨーグルト)開発技術を活用しており、乳酸菌体(死菌)を含む乳製品乳酸菌飲料(殺菌)です。乳酸菌による発酵により、美味しく豊かな風味をお楽しみ頂けます。2023年9月にリニューアルした「メイバランスソフトJelly」は押しやすく吸いやすいスパウト付パウチ容器入りの、なめらかな食感の高栄養ゼリーです。125mlで6大栄養素とエネルギー200kcalを手軽に補給でき、売上も好調に推移しています。そのような中で、少量で栄養を摂取したいニーズに応えるラインアップとして100mlでエネルギー200kcalを摂れる設計の『メイバランスぎゅっとソフトJelly』シリーズを2025年3月に発売しました。特別な配慮が必要な方の栄養管理を実現するために、基礎研究や臨床研究に基づいて設計した高機能流動食シリーズ『明治インスロー(Inslow)』は、流動食投与後の血糖値に配慮した独自の糖組成“LoGIC(Low Glycemic Index Concept)”設計はそのままに、機能性の高い食物繊維グァーガム分解物とイソマルトデキストリンのプレバイオティクス配合とし、排便コントロールと血糖値上昇へ配慮した設計へとリニューアルしました。“即攻で元気になる”を提供価値とする『即攻元気』シリーズは、2021年以降疲労回復系のニーズの高まりを受けて売上が伸長していますが、中でもプレミアム品の売上構成比が年々拡大傾向にあります。そこで、プレミアム品のラインアップ強化を目的に、疲労回復を想起するクエン酸3,000mgとビタミンCを1,000mg配合した「即攻元気ゼリークエン酸+」を2025年3月より発売を開始しました。また、2024年4月からは台湾で「即攻元気ゼリーアミノ酸&ローヤルゼリー」を発売し、現地でのブランド浸透に挑戦しました。 ④ フードソリューション(BtoB:クリーム、乳製品、カカオ、その他)業務用クリームでは、超低脂肪にも関わらずホイップ可能な植物油脂クリーム「ルミエージュ」を2024年4月に発売しました。また台湾輸出用として「明治北海道ホイップ」を2024年10月に発売しました。中国国内販売用として、明治乳業(天津)有限公司製「35%クリーム」を2024年9月に、明治乳業(蘇州)有限公司製「明治フレッシュクリーム」を2024年11月に発売しました。業務用ソースでは、カフェ向けのソースとして「カラメルソース」を2025年5月に、「カヌレフレーバーカラメルソース」を2024年9月に、「Sakura ストロベリーソース」を2025年2月に発売しました。業務用チーズでは、健康志向の高まりからリン酸塩不使用の「明治とろけるやわらかステックチーズ」を、2024年12月に発売しました。また、カット加工しやすくサンドイッチ等でご活用いただける「明治北海道十勝カマンベール業務用(冷凍)」を2025年2月に発売しました。 (チーズ)Savancia Fromage & Dairy(サヴァンシア フロマージュ&デイリー)社と共同で、本場フランス産クリームチーズを使用した「明治サンモレ クリームチーズデザート ストロベリー風味」、「同バニラ風味」、「同キャラメル風味」を、2024年10月より全国にて発売しました。また、野菜不足や栄養バランスが気になっているといった課題解決を目的に「明治ベジフルスライス かぼちゃブレンド」、「同トマトブレンド」を、2024年3月より新発売しました。さらに、『明治北海道十勝』ブランドでは、『明治北海道十勝生モッツァレラ』シリーズから、バジルの爽やかな香りとコクが楽しめる生モッツァレラチーズ「明治北海道十勝生モッツァレラ バジル仕立て」を、2025年3月から全国にて発売しました。本商品は、バジル風味をお楽しみいただけるモッツァレラチーズです。バジルやバジルソースを準備することなく、バジルの香りと彩りが楽しめるカプレーゼを手軽に作ることができ、好きなサイズにカットできるので、サラダや肉料理、サンドイッチなどにアレンジしてもお楽しみいただけます。さらに「明治北海道十勝生モッツァレラ」は、2025年2月より賞味期限を42日へ延長しました。 (フローズンデザート)フローズンデザートでは、2024年に発売30周年を迎えた『明治エッセルスーパーカップ』ブランドの基幹商品「同超バニラ」、「同抹茶」、「同チョコクッキー」をリニューアルしました。また、2024年9月には、お客様との新フレーバー開発プロジェクトから生まれた「同ずんだ味」を発売しました。これからもお客様に寄り添い、ご期待に応えていきます。また、『明治ブルガリアフローズンヨーグルトデザート』ブランドでは、2024年3月に「同ストロベリー」を、2024年12月には「同果肉をまとった白桃」を発売しました。当社独自のアイス専用ヨーグルトを混ぜ込んだなめらかでコクのあるアイスを活かし、健康訴求アイスの拡大に向け、これからも積極的に商品開発を行っていきます。また、2024年9月に新ブランドとして当社のゴーダチーズをたっぷり配合し、濃厚なチーズケーキ風味に仕上げた「明治十勝チーズアイス」を発売しました。これからも当社優位原料を活用した商品展開を行っていきます。2023年3月に発売した、原材料として乳製品のみを使用した「明治 Dear Milk」は、2024年4月より全国販売を開始しました。新たなプレミアムアイスとして育成を図っていきます。海外では、2024年3月より明治制果食品工業(上海)有限公司にて、アイスクリーム新製造ラインが稼働を開始しました。現地ニーズに合った商品の展開を順次行っていきます。 (デイリーファット)デイリーファットでは、乳素材を配合し新しい味わいが楽しめる「明治コーンソフト」、「明治コーンソフトバター入り」を2024年9月にリニューアル発売しました。また、生クリームのおいしさを手軽に楽しめる「明治チューブでクリーミースプレッド」を2025年3月に発売しました。 (調理食品)調理食品事業では“銀座カリー発売30周年”にあわせ、関連する新商品及びリニューアル品を積極的に展開しました。冷凍食品の新商品として、2024年8月下旬に「銀座洋食オムライス2個入」、「同ビーフストロガノフ」を発売し、カレー以外の洋食メニューを提案しました。さらに、2024年9月下旬には「銀座カリードリア2個入」、「同ハヤシドリア」、「同バターチキンカリードリア」をリニューアルし面展開を強化しました。また、冬季限定商品として「明治十勝チーズリゾット2個入」を発売しました。2025年2月下旬には銀座洋食シリーズのコンセプトを見直し、容量を増して1個入りとした「銀座洋食ふわとろたまごのデミオムライス」、「同コクとうまみのビーフストロガノフ」、「同とろ~りチーズのキーマカリー」へと刷新し、スナック売り場から個食売り場へと提案の幅を広げました。また、主力商品である「明治えびグラタン3個入」、「同2個入」、「明治えびドリア3個入」、「同2個入」を明治独自の原料である凍結脱脂濃縮乳を使用した配合にリニューアルし、風味の改良を行いました。ドライ食品では2024年8月に主力商品である「銀座カリー中辛」、「同辛口」、「同ハヤシ」、「同キーマ」、「同バターチキン」を全面的にリニューアルしました。具材を従来比1.5倍に増量するとともにシリーズで初めて電子レンジ調理に対応し商品力を向上しました。また、新商品として夕食需要にも応えられる高付加価値シリーズとして「銀座洋食ビーフシチュー」、「同クリームシチュー」を発売し、提案の幅を広げました。さらに、手軽にアレンジが楽しめる「まいにちおいしい銀座カリー甘口」、「同中辛」、「同辛口」を発売し、価格訴求ができるラインアップも揃えました。2025年2月には「銀座洋食ビーフ黒カリー」を発売し、ブランドの強化を図っています。全商品において現今のコスト上昇を織り込んだ価格改定も同時に実施しています。 (2) 医薬品当連結会計年度における研究開発活動の金額は、23,381百万円であります。 薬品事業におきましては、医療用医薬品における感染症でのリーディングカンパニーを目指すとともに、血液がん等の新領域、ジェネリック医薬品等にも注力し、積極的な研究開発活動を行っております。当事業に係る研究開発費として170億45百万円を投入いたしました。医療用医薬品における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。慢性GVHD治療薬「レズロック錠」が、日本国内で新発売となりました。3月にはPTP包装も発売し、更なる利便性の向上を目指します。新型コロナウイルス感染症に対するワクチン「コスタイベ筋注用」は、JN.1系統対応ワクチンとして2024/2025シーズンに16回接種分のバイアル製剤として発売開始しました。学会発表や論文掲載、記者会見やプレスリリースで正確な情報を提供し、全社横断のプロジェクト体制で上市を達成しました。2月には、同剤を創製したArctrus Therapeutics Inc.が欧州で販売承認を取得しました。尚、2025/2026シーズン用には2回接種用の製剤を開発しており、製造販売承認申請を行いました。東亞ST株式会社と共同開発したウステキヌマブバイオ後続品「IMULDOSA®」(DMB-3115)は、米国、欧州及び英国で承認されました。β-ラクタマーゼ阻害薬「Nacubactam(OP0595)」は、当社初の国際共同第Ⅲ相臨床試験を実施しています。KMバイオロジクス株式会社と共同で開発を進めている新型コロナウイルス感染症に対するワクチン「KD-414」は、小児の国内臨床第Ⅲ相試験を実施中です。抗悪性腫瘍剤「ハイヤスタ錠」は、悪性黒色腫患者を対象とした国際共同臨床第Ⅲ相試験を実施中です。経口PDE4阻害剤「ME3183」は、臨床第Ⅱ相試験を完了しました。米国ボストンにオフィスを新たに開設し、創薬基盤強化の拠点としてグローバル研究開発を更に促進します。 KMバイオロジクス株式会社は、ヒト用ワクチン、血漿分画製剤の研究開発から製造販売まで行う体制を持ち、また、新生児のマススクリーニングなどを行う新生児スクリーニングセンターを保有しております。同社において、特に注力しておりますヒト用ワクチン領域における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する不活化ワクチン(KD-414)」は、国立感染症研究所、東京大学医科学研究所及び医薬基盤・健康・栄養研究所との協業で開発を開始しました。また、厚生労働省や日本医療研究開発機構(AMED)等からの助成金を活用し、Meiji Seikaファルマ株式会社との共同開発により、研究開発及び生産体制整備を推進しております。現在の開発状況は、成人を対象とした第Ⅲ相臨床試験(日本及びフィリピン)、小児を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(日本)及び小児を対象とした第Ⅲ相臨床試験(日本)は試験終了、小児を対象としたVE*第Ⅲ相臨床試験(日本)を実施中です。これまでの開発は起源株を用いておりましたが、直近に開始した小児を対象としたVE第Ⅲ相臨床試験では変異株対応のワクチンを用いており、今後は国内で求められる変異株対応のワクチンを供給すべく開発を進めてまいります。「デング熱ワクチン(KD-382)」は、 第Ⅰ相臨床試験(オーストラリア)が完了しており、健康な成人に対して良好な安全性及び免疫原性が確認できています。現在、国立研究開発法人日本医療研究開発機構 先進的研究開発戦略センター(SCARDA)による「ワクチン・新規モダリティ研究開発事業(一般公募)」、更に、2024年6月に厚生労働省の「ワクチン大規模臨床試験等事業」の事業者への採択を受け、第Ⅱ相臨床試験の準備を進めています。「5種混合ワクチン(KD-370)」(クイントバック水性懸濁注射用)は、2023年9月に製造販売承認を取得し、2024年3月に販売開始しております。5種混合ワクチン(沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオヘモフィルスb型混合ワクチン)については、2024年4月より定期接種の対象となりました。現在「小児用6種混合ワクチン(KD2-396)」の第Ⅱ相臨床試験(日本)を実施中です。また、血漿分画製剤につきましては、「免疫グロブリン製剤(KD-380)」の第Ⅲ相臨床試験を2024年6月より、「血液凝固第X因子製剤(KD-416)」の第Ⅰ/Ⅲ相臨床試験を2024年10月より開始しました。なお、KD-416は2024年6月に希少疾病医薬品指定を受けております。 *VE: Vaccine E¬fficacy(ワクチン有効性) 明治アニマルヘルス株式会社での具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。豚用抗菌剤「ME4137」は2024年5月18日に、牛用ワクチン「KD-412」は2024年5月29日に、牛豚馬用の解熱鎮痛、抗炎症薬「MD-22-3002」についても、2025年1月9日に製造販売承認を取得しました。承認事項変更申請中である牛馬豚用繁殖薬「MD-22-3001-1」は現在審査中です。牛用抗菌剤「ME4305」、豚用ワクチン「MD-22-2001」及び牛用抗菌剤「MD-22-1001-1」は、製造販売承認申請に必要な試験を開始しました。 (3) その他当連結会計年度における研究開発活動の金額は、2,595百万円であります。 明治ホールディングス株式会社 ウェルネスサイエンスラボでは、これまで継続的に取り組んできた研究領域(マイクロバイオーム、抗老化、免疫、母子栄養、カカオ機能性など)において、今年度も数多くの成果が得られました。これらの成果は学会や論文発表を通じて社会に発信されています。2023年度から始まった「微生物を活用するバイオものづくり」研究や、酪農分野におけるサステナビリティー研究も着実に進行しており、今後の明治グループの事業基盤を支える新たな取り組みとして大きな期待を寄せていただける内容となっています。私たちは、これらの研究を通じて持続可能な未来と新たな市場機会を創出していきます。さらに、海外とのオープンイノベーションが進展しており、特に米国のCalifornia Cultured社との協力により、細胞培養カカオの生産に向けた技術開発を加速しています。このように、国内外の研究機関と密に連携しながら、先進的な技術の開発に取り組んでおります。2025年度も、ウェルネスサイエンスラボは明治グループ全事業会社のもつ知識と技術を結集し、次世代の明治グループを支える革新的な技術を創造し続けます。
FY2024|12,574 文字
6【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発費の総額は34,884百万円であります。当連結会計年度における研究開発活動に関し、新たに取り組んだ事項及び変更事項は次のとおりであります。 (1) 食品当連結会計年度における研究開発活動の金額は、13,127百万円であります。 ① ヨーグルト・チーズ(プロバイオティクス)『明治プロビオヨーグルトR-1』ブランドでは、2023年6月に宅配用「明治プロビオヨーグルトR-1ドリンクタイプ The GOLD」を発売し、2023年10月に市販用「同ドリンクタイプ The GOLD」を発売しました。“R-1乳酸菌”が産生する“EPS(菌体外多糖体)”を従来商品の2倍配合した高価格帯の商品です。また本商品の好評を受け、2024年3月には「同ドリンクタイプ The GOLD低糖・低カロリー」を発売しました。また「同ドリンクタイプ低糖・低カロリー」では2023年12月よりリサイクルPET樹脂を使用したペットボトル容器に切り替えました。プラスチック資源循環の強化に取り組み、持続可能な社会の実現に向けて社会的問題の解決に貢献してまいります。『明治脂肪対策ヨーグルト』ではドリンクタイプ2品目として2023年7月に“食物繊維”をゴールデンキウイ2個分含む、「明治脂肪対策ヨーグルト ドリンクタイプすっきりリセット」を発売しました。本商品は肥満気味の方のお腹の脂肪を減らす機能を有する“MI-2乳酸菌”を使用した機能性表示食品です。 (ヨーグルト)『明治ブルガリア』ブランドでは2024年4月に発売50周年を記念して本場ブルガリアに伝統として受け継がれる自家製ヨーグルトをテーマにした「明治ブルガリアヨーグルト LB81プレーン HOME MADE STORY(ホームメイドストーリー)」を発売しました。フルーツヨーグルトシリーズでは2023年10月から2024年4月にかけて、70g×4個シリーズ各種のリニューアル、新商品「明治ブルガリアヨーグルト りんご」、フルーツの奥深いあじわいが楽しめる大人向けの「同Deep Blend 赤葡萄ミックス」を発売しました。パーソナルタイプでは果肉を従来品の2倍配合した「明治ブルガリアヨーグルト たっぷりリッチ 白桃&黄桃」、「同たっぷりリッチ 青林檎ミックス」、「同たっぷりリッチ 白桃&アロエ」を発売しました。また、世帯人数や生活様式の変化などの幅広いライフスタイルに最適なコンパクトシリーズとして、食べるタイプでは「明治ブルガリアヨーグルトLB81 プレーン」、「同 脂肪0」、飲むタイプでは「明治ブルガリアのむヨーグルト プレーンLB81」(特定保健用食品)や「同 LB81 贅沢なコク」をはじめとした6品を発売しました。『明治北海道十勝ミルク』ブランドでは、十勝産生乳から見出した当社独自の乳酸菌“十勝ミルク乳酸菌TM96”を使用すると共に、全ての原料を十勝産にこだわった「明治北海道十勝ミルク きわだつヨーグルト」を発売しました。プラスチック使用量を50%削減した新容器を採用しています。『ザバスMILK PROTEINヨーグルト』ブランドでは、食べるタイプで2023年8月に新フレーバー「ザバスMILK PROTEINヨーグルト マンゴー」、2024年1月に「同 バニラ風味」を発売しました。また、2024年4月には糖質を80%カットした「同 脂肪0低糖質」、プロテインユーザーに人気の高い「同 ココア風味」、新たに果肉を配合した「同 ベリーミックス」の3品を発売しました。飲むタイプではミルクプロテインを1本あたり20g配合した「ザバス MILK PROTEINのむヨーグルト 脂肪0甘さひかえめ」、「同 グレープフルーツ風味」を発売しました。『メイバランス』ブランドでは2023年10月に宅配小型ビン100ml「明治メイバランスMICHITASのむヨーグルト」を発売しました。また、野菜の栄養(α-カロテン、β-カロテン、リコピン、ルテイン)の吸収をサポートする“V1乳酸菌”を使用した商品として2023年8月に「明治吸収サポート 赤/黄/緑の野菜ヨーグルト」3品、2024年4月に「明治1食分の緑黄色野菜とフルーツヨーグルト マンゴーミックス/リンゴミックス」2品を発売しました。本商品の発売を通じて、ヨーグルトの新たな価値を提案するとともに、お客さまの健康な食生活に貢献してまいります。 (チーズ)『明治北海道十勝』ブランドでは、十勝カマンベールチーズらしいまろやかさの中にブルーチーズの風味が合わさった、白カビと青カビの絶妙なバランスによる贅沢な味わいが特長の「明治北海道十勝カマンブルー」(90g)を2023年9月に期間限定生産で“Makuake(マクアケ)”にて発売し、2023年10月からは産直ECサイト“ポケットマルシェ”での販売を開始しました。本商品は、2022年4月にナチュラルチーズの研究開発拠点として開設した十勝チーズ研究センターによる第1号の商品です。また、“うまみ乳酸菌熟成”技術によるまろやかでコクのあるナチュラルチーズを配合した「明治北海道十勝6Pチーズ 6個入り」(96g)を2023年9月より全国発売しました。さらに、チェダーチーズの濃厚な味わいとブラックペッパーの組み合わせによるほろっとスパイシーなおいしさを楽しめる「明治北海道十勝スマートチーズ 熟成チェダーブレンドブラックペッパー入り8個入り」(90g)を2024年3月より全国発売しました。 こどものカラダとアタマのゆたかな成長を栄養で応援する『明治ミラフル』ブランドより、幼児期の成長に重要なDHA、不足しがちな4つの栄養素(鉄、亜鉛、カルシウム、ビタミンD)を配合した「明治ミラフル ベビーチーズ 8個入り」(90g)、元気なカラダづくりをサポートする“ビフィズス菌OLB6378”を配合した「同 クリームチーズ&ヨーグルト8個入り」(85g)の2品を2023年9月1日より全国発売しました。 ② ニュートリション(乳幼児ミルク)乳児用液体ミルク『明治ほほえみ らくらくミルク』は、災害備蓄としての活用のみでなく、日常での利用シーンが広がってきております。そこで、2023年5月には、日常でのさらなる利便性向上を目的に、飲む量や月齢に合わせた2種の容量タイプ(120ml、200ml)で持ちやすく、持ち運びしやすいリキャップ式スリムボトルにリニューアルしました。計量の手間なく、簡単にミルクが作れる『明治ほほえみ らくらくキューブ』『明治ステップ らくらくキューブ』もさらなる利便性向上を目的に、キューブと袋の形状の改良を行い、袋からの取り出しやすさを向上させると共に、大容量タイプが欲しいといった日常使いのニーズにも応え内容量を増やした新容量タイプも発売しました。新形状キューブの開発に合わせて製造設備も独自に開発し、生産工程の効率化も達成しました。ベトナム、台湾で展開しているキューブタイプも同じく新形状にリニューアルしました。牛乳に溶かして飲む『ミラフル粉末飲料』シリーズとして「ミラフル粉末飲料 バニラミルク」を「同 ストロベリー風味」、「同 チョコレート風味」に続き3品目として2023年9月に発売しました。幼児の成長に重要な鉄、亜鉛、カルシウム、ビタミンDを配合し、脳の成長に大切なDHAを配合した商品です。国立大学法人東北大学との共同研究により、母乳に含まれる成分“ニコンチンアミドモノヌクレオチド(NMN)”は、その母乳で育った子どもの精神発達と関連する重要な栄養成分であることを明らかにし、国際学術誌Nutrientsで発表しました。子どもの鉄不足に気づく機会を提供する全国1万人“鉄チェック活動”(2022年11月から実施中)のデータを用いる研究の中間解析では、日本で貧血と推定される子どもたちの割合は5.3%で諸外国の約2~3倍高いことを明らかにしました。 (スポーツ栄養)『ザバス』粉末プロテインからは、2024年3月にカラダづくりに重要な成分であるロイシンの含有率に着目したたんぱく原料“アシッドホエイプロテイン”を配合した『ザバス アドバンスト ホエイプロテイン100』シリーズの追加商品として、「ザバス アドバンスト ホエイプロテイン100 バニラ風味」を発売しました。アドバンストシリーズを強化することで、競合他社との差別化に貢献するものと考えます。理想的なカラダづくりをサポートする『ザバス アドバンスト ホエイプロテイン100』の新品として人気のフレーバーである「ザバス アドバンスト ホエイプロテイン100 バナナ風味」を2023年7月、「同 ストロベリー味」を2024年3月に発売しました。また、『ザバス アクア ホエイプロテイン100』のアマゾン専売品として「ザバス アクア ホエイプロテイン100 栄養ドリンク風味」を2024年3月に発売し、お客様の選択肢を増やすことで、店販およびECサイトでのザバスプロテイン粉末の売上拡大を図りました。『ザバス』飲料タイプでは、運動強度の高い方などプロテイン配合量を求める方向けに、1本でミルクプロテイン20gを摂取できる「(ザバス)MILK PROTEIN 脂肪0 キャラメル風味」(200ml)を2023年10月より販売を開始しました。常温保存可能品のミルクプロテイン20gタイプとしては「同 チョコレート風味」に続き2品目となり、お客様の選択肢を増やすことで買い回りや買い置きニーズに応え、『ザバス』飲料タイプの売上拡大につながりました。また、ミルクプロテイン15gと同時に不足しがちな食物繊維と野菜を摂れる「(ザバスStyle-Vege) GREEN Vegetable」、「同 YELLOW Vegetable」(各250ml)を2023年7月に発売しました。より多くの方にプロテインを手に取っていただくきっかけを創出し、お客様の健康的な食生活に貢献する商品を提案し続けることで、今後も『ザバス』ブランドの間口拡大を図ります。そして、引き締まったカラダづくりを目指すお客様のお声を受け、1本に大豆プロテイン15gを配合した大豆プロテイン100%商品の「(ザバス)SOY PROTEIN(ソイプロテイン) ソイラテ風味」「同 バナナ風味」(各200ml)を2024年4月に発売しました。風味のよいソイプロテイン原料を開発・選定し、おいしく飲み続けられる味わいを実現しました。パワーと元気をチャージする『即攻元気』シリーズ商品は、2021年以降疲労回復系のニーズの高まりを受けて、売上が拡大しています。プレミアム品ラインアップ強化として、一時的な精神的ストレス緩和作用のあるGABA100mgと4種類のビタミンB群を配合した「即攻元気ゼリー GABA+」を2024年3月より発売を開始しました。 (高栄養食)2023年9月に発売した、人生100年時代を“いつも健康で輝いていたい”という思いに応える新ブランド『明治メイバランスMICHITAS(ミチタス)』シリーズより、手軽においしくバランスの取れた6大栄養素を取ることができる、すっきりとした味わいの「明治メイバランスMICHITAS(ミチタス)カップ レモン風味」を2023年9月に発売しました。近年の在宅高齢者市場のトレンドとして、大人向け粉ミルク市場が急激に拡大をしており、2024年3月に「明治MICHITAS(ミチタス) 栄養サポートミルク」を発売しました。『明治メイバランスMini』カップの約1/2本分の相当の総合栄養設計に加え、加齢により衰える筋肉を維持・向上機能のあるHMBカルシウムを配合した“フレイル予防”の設計としています。 (流動食)医療現場No.1の栄養食ブランド『明治メイバランス』の「明治メイバランス Mini カップ」3シリーズと「明治メイバランスソフト Jelly」8品のロゴデザインを統一し、お客さまに栄養素、カロリー・容量をわかりやすくお伝えするパッケージへ変更しました。さらに、「明治メイバランス ソフトJelly」は食物繊維を増量し、「明治メイバランスMini」と同様に6大栄養素を訴求したリニューアルを2023年9月に実施しました。病院施設向けの栄養補助食品「明治メイバランス ぎゅっとMini」シリーズは、業界最少量で栄養とエネルギーを簡単・手軽に補給でき(100mlで200kcal)、様々な理由で普通の食事が十分に摂れない方や食欲のない方の補助栄養として受け入れられ堅調に売り上げを伸ばしており、2023年11月に「同 ピーチ味」をラインアップに追加しました。病院・介護施設向け商品では、2023年10月に、当社が長年研究に取り組んできた発酵乳を配合した新商品「明治YH Fast」(希釈及び高濃度タイプの2種類5品)を発売しました。経管栄養は下痢や胃食道逆流のなどの併症が発生しやすく、それに伴う医療・介護従事者の業務負担増加が課題となっています。「明治YH Fast」は、たんぱく質源として発酵乳を配合しており、発酵乳配合による下痢・便秘・便臭改善等の整腸効果、消化吸収率の向上、胃食道逆流の改善、誤嚥性肺炎の抑制といった知見を日本臨床栄養代謝学会にて発表しました。また、ユーザビリティに配慮した良好な流動性を実現したことにより、細径チューブでの使用が可能となったことから、より多くの患者様の栄養状態改善とQOLの向上、さらには医療・介護従事者の業務負担軽減が期待されます。今後も発酵乳を栄養食品に取り入れることで、新たな価値を提供してまいります。 ③ チョコレート・グミ(チョコレート)高カカオチョコレート市場売上No.1ブランドである『チョコレート効果』はフラバノール研究と当社独自フラバノールエキス素材を活用した「チョコレート効果 カカオ72%Wプラス」を10月に発売。“善玉コレステロールを増やす”“血圧が高めの方の血圧を下げる”ダブルヘルスクレーム商品として生まれ変わりました。また当社独自製法である常温で日持ちのする“ガナッシュ”の技術を活用し、やわらかな食感で華やぐ香りの「チョコレート効果 カカオガナッシュ」を2024年3月に発売し、より幅広いお客様へ新たな食シーンを提案いたします。カカオの香りを愉しむ『ザ・チョコレート』は、明治サステナブルカカオ豆を100%使用し、こだわり抜いた発酵・ローストにより11月にリニューアルを実施し、「同 フルーティカカオ・ラテ」を含む4品を発売しました。『明治メルティーキッス』は、定番のラインアップに加えて、世界的パティシエ青木定治氏とコラボした「同 優雅に香るピスタチオ」を1月に発売し、ワンランク上のチョコレートイメージを強化しました。また、「同 プレミアムショコラ」を11月から米国コストコ(COSTCO)で発売し、米国への本格展開を開始しました。夏場の話題喚起として、「チョコぬいじゃった!きのこの山」を7月に発売し、きのこの山、たけのこの里の楽しい世界観を伝えながら、夏場の売り上げにも貢献しました。訪日客増加に伴うインバウンド需要の増加に対応し、人気のある抹茶を使用した板チョコレート、ナッツチョコ商品群4品及び「明治 富士山アポロ」を発売しました。2022年対外発表した明治Newアクション“ひらけ、カカオ。”を受け、2024年1月に世界で初めて素材化に成功した“カカオセラミド”を発表しました。カカオセラミドを配合したチョコレート「meiji×ALBION CACAO DRIP(カカオドリップ)」を株式会社アルビオンと協業して開発し、催事限定商品として2024年1月に発売しました。また未利用資源であったカカオハスクに化粧品用途への使用が可能な遊離型ヒト型セラミドが豊富に含まれていることを発見し、カカオの美容新素材としての新たな可能性を見出しました。 (グミ)噛み応えの強いハード食感がグミ市場の拡大をけん引していることを受け、『ブーストバイツ』では、11月「同 フルーツエモーション」を発売し、エナジードリンク味のラインアップ強化を行いました。また、同ブランドではリラクゼーションドリンクの普及を受けて、弾力が弱く歯切れの良い食感を持つ『チルバイツ』を8月に発売し、お客様の気分に合わせて選択いただけるラインアップとしました。『果汁グミ』では、定番商品に加えて、4月「果汁グミ ダークチェリー」、6月「同 すいか」、7月「同 和梨」、12月「同 黄金桃」を発売し、季節のおいしさが楽しめる品質でラインアップ強化に繋げました。また、『果汁グミ』においても食感バリエーションの選択肢を広げるために、同ブランドのハード食感タイプ『果汁グミ弾力プラス』において、8月に「果汁グミ弾力プラス マスカット」を発売しました。2024年3月に「同 ぶどう」、「同 ゴールデンパイン」を容量1.5倍でリニューアル発売し、お客様の嗜好に合わせて選択いただけるようにラインアップ拡充を行いました。さらに、『果汁グミ』をよりさまざまなシーンで食べていただくために、小袋包装をコンパクトにパッキングした包装形態として、「果汁グミスマートパック ぶどう」を2024年3月に発売しました。デスクの置き菓子や、ちいさなお子様用の食べきり菓子として、シーンを選ばないラインアップとなっています。 グミの食シーンに新たに口腔内をスッキリさせる“リフレッシュメント利用”を取り入れるため、ガム事業で培った『キシリッシュ』ブランドを活用し、4月「キシリッシュグミ クリスタルミント」を発売しました。 ④ 牛乳宅配専用商品では、“人生100年時代のための基盤づくりミルク”をコンセプトに、1日分のカルシウムと鉄分、食事で不足しがちな6種のビタミンを配合した乳飲料「明治ミルクで元気PREMIUM(プレミアム)」(壜100ml)を2024年3月に販売を開始しました。また、リサイクルPET樹脂を100%使用したペットボトル容器商品として「明治 目と睡眠Wサポート」(100ml)を2024年3月に発売しました。日々の生活において、多くのお客様が悩まれている目や睡眠の健康課題に対し、継続摂取しやすい宅配専用商品を通じてサポートしてまいります。市販商品では、低糖質(100ml当たり2.5g以下)・低脂肪で、ラクトース(乳糖)を普通牛乳比で97%カットした乳飲料「明治低糖質GOOD LIFE MiLK」を、2024年4月より発売しました。牛乳でおなかがゴロゴロしがちな方にも、牛乳のようなおいしさと栄養をお楽しみいただけます。一方、全粒オーツ麦をまるごと使用し、全粒オーツ麦由来の食物繊維である“全粒穀物繊維”中に含まれる、水溶性食物繊維の“βグルカン”を当社独自製法により製品中に残した市販向け飲料「明治まるごとオーツ オーツミルク」(1,000ml/200ml)を2024年4月より発売しました。“βグルカン”は、さまざまな健康課題への有用性が期待されており、全粒オーツ麦由来のクリーミーでまろやかな味わいとともに、拡大するプラントベース市場において新たな価値提供を行い、市場定着と市場活性化を図ってまいります。 ⑤ 業務用食品ホイップクリームでは、フレッシュクリームにナチュラルテイスト製法を活用し「明治十勝フレッシュクリーム38」「明治十勝フレッシュクリーム35」として2023年6月にリニューアル発売しました。また二重乳化製法により超低脂肪でもホイップしやすい「明治ルミエージュ」を2024年4月に発売しました。ソースでは、カフェで通年販売されるホワイトモカドリンク使用される「ホワイトモカフレーバーソース」を2023年10月に発売しました。またバレンタイン期間の企画ドリンクに使用される「ホワイトチョコグラッサージュソース」を2023年12月に発売しました。さらにさくら企画として白あんフレーバーソースである「花見あんソース」を2024年2月に発売しました。 ⑥ フローズン・調理食品(アイスクリーム)2024年3月に「明治エッセルスーパーカップ 超バニラ/抹茶/チョコクッキー」をリニューアル発売しました。1994年の発売より一貫して培ってきた商品特徴である、コクとキレを改良することで、さらなるお客様の満足度アップに貢献してまいります。2024年3月より「明治ブルガリア フローズンヨーグルトデザート ストロベリー」を発売しました。ヨーグルトを混ぜ込んだなめらかでコクのあるアイスと、爽やかなストロベリーの味を楽しむことができる商品となっています。また、2023年9月に「明治チョコレート効果 カカオアイス」をマルチカップ(75ml×4個)で発売しました。健康アイス市場の拡大に向け、これからも積極的に商品開発を行ってまいります。2023年3月に関東地区限定で発売した「明治Dear Milk」をお客様の要望に応え2024年3月より全国展開しました。当社独自技術を用いた乳製品のみを使用し、濃厚なコクと澄みわたる後味を特徴とした商品となっており、新たなプレミアムアイスとして育成を図ってまいります。 (調理食品)冷凍食品の新商品として、2023年8月に「明治ラザニア3個入」を全国発売しました。また、手軽に栄養素を摂取して頂ける副菜というコンセプトで「明治食卓に洋食もう1品 北海道産生乳のクリーミーチキングラタン」「同 十勝産チーズのほくほくポテトグラタン」を地域限定で発売し、さらに冬季限定でトースター調理専用の「明治ゴールデンえびグラタン2個入」を発売しました。リニューアル品としては風味改良した「明治ゴールデンえびグラタン3個入」「明治えびドリア3個入」、入り数を変更した「明治贅沢洋食チキングラタン2個入」を発売しました。2024年2月には『銀座』シリーズ発売30周年に合わせ、新商品「銀座ハヤシドリア2個入」とともに、シリーズ初の“食後の血糖値の上昇をゆるやかにする”ことを表示した機能性表示食品「銀座カリーライス1個入り」を発売、リニューアル品として「銀座カリードリア2個入」を発売しました。また、「明治ラザニア3個入」も風味改良してリニューアルを実施しました。ドライ食品では、2023年8月に「まるごと野菜 完熟トマトのミネストローネ」「同 じっくり煮込んだポトフ」を風味改良してリニューアルを行い、また、「めざめる活力 にんにく黒カレー」「同 しょうが入りスパイスカレー」をパッケージリニューアルしました。2024年2月には『銀座』シリーズ発売30周年のスタートを飾る「銀座カリー 大辛」を発売しました。 (バター・マーガリン類)パンに塗ったり調理に使ったり手軽にチーズ風味を楽しめる「明治チューブでチーズブレンド」を2023年9月に発売しました。またコクのあるバターの風味が楽しめるリッチタイプのスプレッドである「明治コクと香りのバター風味ソフト」を2024年3月に発売しました。 ⑦ 海外台湾政府による“特殊栄養食品”の認可を取得し、台湾のお客様に最も選ばれているショ糖無添加のプレーン味(原味)である「明治メイバランス明倍適 穀香原味」の輸出・販売を2023年10月に開始しました。また、ベトナム向けにも「Meiji MeiBalance シリアルフレーバー」を2024年3月から輸出・販売を開始しました。今後の海外本格展開に向けて、海外法規に対応したグローバルスペックの検討を行ってまいります。中国・台湾に展開した『ザバス ホエイプロテイン100』シリーズを強化する商品として、「ザバス アクア ホエイプロテイン オレンジ味」を2023年5月に販売を開始しました。 (2) 医薬品当連結会計年度における研究開発活動の金額は、20,487百万円であります。 薬品事業におきましては、医療用医薬品における感染症領域でのリーディングカンパニーを目指すとともに、血液がん等新領域、ジェネリック医薬品等にも注力し、積極的な研究開発活動を行っております。当事業に係る研究開発費として147億94百万円を投入いたしました。医療用医薬品における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。Arcturus Therapeutics社から導入した新型コロナウイルス感染症に対するワクチン「ARCT-154」は海外試験成績と国内臨床第三相試験成績をもとに承認申請し、承認を取得しました。さらに起源株並びに変異株に対応する2価ワクチン「ARCT-2301」の追加免疫国内第三相試験においても、主要評価項目を達成し、ウイルス株が変更されてもARCT-154で示された高い免疫原性及び安全性が再現できることが確認されました。これにより、ARCTのプラットフォームを確立できたと考え、関係各署と協議しながら、2024年度接種に向けて薬事手続きを準備中です。また、慢性GVHD治療薬「ME3208(KD025)」は、国内の臨床第三相試験成績をもとに承認申請し、承認を取得しました。ウステキヌマブ製剤(遺伝子組換え)のバイオ後続品である「DMB-3115」は、国際共同臨床第三相試験において先行バイオ医薬品との同等性を検証し、FDA及びEMAに承認申請を行いました。β-ラクタマーゼ阻害薬「Nacubactam(OP0595)」は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)による「医療研究開発革新基盤創成事業(CiCLE)」として、国際共同臨床第三相試験を実施中です。Meiji Seika ファルマ株式会社がKMバイオロジクス株式会社と共同で開発を進めている新型コロナウイルス感染症に対するワクチン「KD-414」は、小児の国内臨床第三相試験を実施中です。経口PDE4阻害剤「ME3183」は、米国及びカナダにおける臨床第二相試験で良好な成績を得て、臨床第三相試験を準備中です。抗悪性腫瘍剤「ハイヤスタ®錠」は、再発または難治性のB細胞性非ホジキンリンパ腫患者を対象とした国内臨床第Ib/II相試験及びメラノーマ患者を対象とした国際共同臨床第三相試験を実施中です。 KMバイオロジクス株式会社は、ヒト用ワクチン、血漿分画製剤の研究開発から製造販売まで行う体制を持ち、また、新生児のマススクリーニングなどを行う新生児スクリーニングセンターを保有しております。同社において、特に注力しておりますヒト用ワクチン領域における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する不活化ワクチン(KD-414)」は、Meiji Seika ファルマ株式会社との共同開発、国立感染症研究所、東京大学医科学研究所及び医薬基盤・健康・栄養研究所との協業で、2020年5月より開発を開始しており、厚生労働省や日本医療研究開発機構(AMED)等からの助成金を活用しつつ研究開発および生産体制整備を推進しております。現在の開発状況は、成人を対象とした第Ⅲ相臨床試験(日本およびフィリピン)、小児を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(日本)、小児を対象とした第Ⅲ相臨床試験(日本)、小児を対象としたVE※第Ⅲ相臨床試験(日本、2023年12月~)を実施中です。これまでの開発は起源株を用いておりましたが、直近に開始した小児を対象としたVE第Ⅲ相臨床試験では変異株対応のワクチンを用いており、今後は国内で求められる変異株対応のワクチンを供給すべく開発を進めてまいります。他に、「小児用6種混合ワクチン(KD2-396)」は、2023年10月より第Ⅱ相臨床試験を実施中です。「デング熱ワクチン(KD-382)」は、オーストラリアで第Ⅰ相臨床試験を完了しており、健康な成人に対して良好な安全性および免疫原性が確認できています。現在、国立研究開発法人日本医療研究開発機構 先進的研究開発戦略センター(SCARDA)による「ワクチン・新規モダリティ研究開発事業(一般公募)」の採択を受けて、第Ⅱ相臨床試験の準備を進めています。5種混合ワクチン(KD-370)「クイントバック®水性懸濁注射用」は、2023年9月に製造販売承認を取得し、2024年3月に販売開始しました。なお、2024年4月より5種混合ワクチン(沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオヘモフィルスb型混合ワクチン)は定期接種の対象となっております。 ※ VE: Vaccine E¬fficacy(ワクチン有効性) 明治アニマルヘルス株式会社での具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。牛豚用抗菌剤「ME4137」は、2024年1月15日に牛用抗菌剤として製造販売承認を取得し、豚用抗菌剤としてもパブリックコメント中のため、2024年度第1四半期連結会計期間中に承認見込みです。牛用ワクチン「KD-412」は、製造販売承認申請を行っており現在審査中です。また、2023年9月には、牛豚馬用の解熱鎮痛、抗炎症薬「MD-22-3002」の製造販売承認申請と牛馬豚用繁殖薬「MD-22-3001-1」の承認事項変更申請をしました。牛用抗菌剤「ME4305」及び豚用ワクチン「MD-22-2001」は、製造販売承認申請に必要な試験を開始しました。また、畜産用飼料添加物である「ME4406」は、鶏と豚で医薬品開発の臨床試験に該当する野外応用試験の再試験実施に向けて準備中です。 (3) その他当連結会計年度における研究開発活動の金額は、1,269百万円であります。 2024年4月、組織改訂を経てウェルネスサイエンスラボは約120名体制へと拡大しました。これに伴い、これまでに取り組んでいた抗老化/免疫・サステナビリティ・デジタルトランスフォーメーション(Dx)等の領域に加え、グループ食品事業における基幹領域である乳酸菌、およびマイクロバイオーム研究の深化を目指した研究活動を展開し、将来の明治グループを支える事業基盤づくりをより一層推進します。2023年度から新たに取り組みを開始した「バイオものづくり」では、米California Cultured社との連携による細胞培養カカオの生産が大きく進捗しました。この取り組みは「サステナビリティと事業との融合」を研究開発の側面から強力にけん引することを具現化したものです。従来取り組んでいる抗老化・免疫領域の研究からも特許や学会発表等多くの成果が得られました。新たな体制の下、異なる研究・事業バックグラウンドを有するメンバーたちが連携して、さらに大きな付加価値の実現を目指します。
FY2023|11,454 文字
6【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発費の総額は30,989百万円であります。当連結会計年度における研究開発活動に関し、新たに取り組んだ事項及び変更事項は次のとおりであります。 (1) 食品当連結会計年度における研究開発活動の金額は、13,604百万円であります。 ① ヨーグルト・チーズ:プロバイオティクス、ヨーグルト、チーズ(プロバイオティクス)『明治プロビオヨーグルトR-1』ブランドでは、『満たすカラダ』シリーズとして鉄分を配合した「同 鉄分ブルーベリーミックス」とビタミンA、C、Eを配合した「同 ビタミンCフルーツミックス」を2023年4月に発売しました。またドリンクタイプにおいて、ラベルレスのPETボトルを採用した6本入りタイプを2022年9月に発売しました。ドリンクヨーグルト初のラベルレスボトルになり、ラベルをはがす手間が不要で、プラスチック使用量の削減による環境負荷低減に貢献します。2022年10月には『明治脂肪対策ヨーグルト』食べるタイプとドリンクタイプを発売しました。肥満気味の方のお腹の脂肪を減らす機能を有する「MI-2乳酸菌」を使用した機能性表示食品です。また、『明治プロビオヨーグルトLG21』シリーズについては2022年12月に新たに“LG21乳酸菌が一時的な胃の負担をやわらげる”ことを表示した機能性表示食品としてリニューアルしました。(ヨーグルト)『明治ブルガリア』ブランドでは、発売50周年に向けて2023年3月にプレーンヨーグルト4品をリニューアル発売しました。新製法「くちどけ芳醇発酵」を採用し、くちどけの良さと、爽やかさの中にミルク感が広がる芳醇なあじわいを達成しています。また、フルーツ入りや水切りタイプにおいて、季節に合わせた新フレーバーを発売しました。『ザバス』ブランドでは、2023年4月に1個125gにミルクプロテイン15gを配合し、なめらかな口当たりと後味のすっきりとしたおいしさを実現した食べるタイプ3品「ザバス 甘さひかえめ」「同 ストロベリー」「同 ホワイトピーチ」を発売しました。『TANPACT』ブランドでは、たんぱく質10gに加えてカルシウムや鉄など不足しがちな栄養素を強化した食べるタイプの新商品を発売しました。また、2023年3月に「明治吸収サポート 野菜と一緒にのむヨーグルト」を発売しました。野菜の栄養(α-カロテン、β-カロテン、リコピン、ルテイン)の吸収をサポートする「V1乳酸菌」を使用した商品で、ヨーグルトの新たな価値を提案するとともに、お客さまの健康的な食生活に貢献します。(チーズ)『明治北海道十勝』ブランドは1992年の発売以来、30周年を迎えました。期間限定の商品として「明治北海道十勝カマンベール ブラックペッパーカレー風味切れてるタイプ」を2023年3月より関東エリアにて発売しました。本商品は、カマンベールにカレー風味のブラックペッパーを贅沢にサンドし、クミン由来のスパイシーな香りとともにカマンベールのまろやかな味わいをお楽しみいただけます。また、2023年3月に「明治北海道十勝スライスチーズ 濃い味7枚入り」(112g)を発売しました。「うまみ乳酸菌熟成」技術によって生みだされた、濃厚なコクとうまみが特徴です。 ② ニュートリション:乳幼児ミルク、スポーツ栄養、流動食、美容(乳幼児ミルク)日本国内向けに、『明治ステップ』『明治ステップ らくらくキューブ』を2022年10月にリニューアルしました。1~3歳頃の幼児期の発育に大切で、かつ不足しがちな栄養をまとめて取ることができるフォローアップミルクに脳の発育に重要な鉄とDHAを強化しました。順天堂大学大学院医学研究科小児思春期発達・病態学への委託研究により、幼児の鉄不足解消に向けて貧血の実態把握に貢献する研究成果を国際専門誌Pediatric Researchに発表しました。また、2022年11月には幼児の貧血の実態把握と鉄摂取の重要性を伝えるプロジェクト「鉄チェック活動」を始動しました。2022年11月には、『明治ほほえみ らくらくキューブ』『明治ステップ らくらくキューブ』に用いられている「キューブ製法技術」が令和4年度関東地方発明表彰で日本弁理士会会長賞、実施功績賞を受賞しました。「キューブ製法技術」は、固形タイプの粉ミルクに用いている当社独自の技術で”計量がいらない””粉がこぼれない””衛生的””持ち運びしやすい”といった利便性から、消費者より高く評価されています。(スポーツ栄養)『ザバス』シリーズからは、2022年9月にカゼインが豊富なミルクプロテインコンセントレート(MPC)配合の持続吸収型プロテイン「ザバス カゼイン&ホエイ MPC100 ココア味」(210g、810g)を全国で発売しました。MPCに多く含まれるカゼインは、ホエイプロテインに比べて吸収が穏やかなため、アミノ酸の吸収が持続するのが特徴です。 また、理想的なカラダづくりをサポートするホエイ100の新フレーバー「ザバス ホエイプロテイン100 ミルクティー風味」( 280g、980g)と、引き締まったカラダづくりをサポートするソイ100の新フレーバー「同 ソイミルク風味」(224g、900g)を発売しました。市場の拡大に伴い、幅広いフレーバー展開のニーズに応えて参ります。2023年3月にはカラダづくりに重要な成分であるロイシンの含有率に着目したたんぱく原料「アシッドホエイプロテイン」を新採用した「ザバス プロ アドバンスト ホエイプロテイン プレミアム チョコレート風味」を発売しました。「アシッドホエイプロテイン」は世界的に生産量が少ない現状ですが、当社独自の原料ネットワークを駆使し、このたび調達に成功しました。吸収に優れたホエイペプチドや、カラダづくりに欠かせない10種のビタミン、汗で失われがちな3種のミネラルも配合しています。『ザバス』飲料タイプでは、運動強度の高い方などプロテイン配合量を求める方向けに、1本で20gのミルクプロテインを摂取できる「(ザバス)MILK PROTEIN 脂肪0 カフェラテ味」(430ml)を2022年10月に発売しました。また、当社200ml容量タイプとして初めてのミルクプロテイン20g入り「同 チョコレート風味」(200ml)を2023年3月より販売を開始しました。プロテイン濃度が高くなっても、運動後にすっきりと飲みやすい味わいを意識して風味設計しています。また、カラダを引き締めたいと考えている女性に向けた「(ザバス)SOY PROTEIN Beauty Fit」(250ml)として、2022年9月に「同 コラーゲン紅茶風味」、2023年2月に「同 コラーゲン抹茶風味」を発売しました。引き締めをサポートする大豆(ソイ)プロテイン12.5gに、コラーゲン1,500mgと鉄分、葉酸、ビタミンB6 、B12 を配合し、運動後にも飲みやすいスッキリとした味わいで、女性のカラダづくりとキレイを応援する商品設計です。『ヴァーム』シリーズでは、2023年3月よりカラダを動かすことによる体脂肪の減少をさらに助ける特定保健用食品「ヴァーム スマートフィットウォーター 香るレモン風味」「同 アップル風味」の2品をリニューアル発売しました。『ヴァーム』シリーズの機能と特長をより伝わりやすくするために、パッケージの大幅刷新を行いました。パワーと元気をチャージする『即攻元気』シリーズ商品は、2021年以降疲労回復系のニーズが高まっており、売上が拡大しています。甘さや糖類を気にされている人向けの疲労回復系ゼリーとして、現行の「即攻元気 アミノ酸&ローヤルゼリー」の機能成分をそのままに、糖類をゼロにした「即攻元気 アミノ酸&ローヤルゼリー 糖類0」を2023年3月に発売開始しました。(流動食)『明治メイバランスMiniカップ ミルクテイスト』シリーズ(7品)で、特別用途食品 総合栄養食品の表示許可を取得(第2021016号、第2021017号)し、新表示品を2022年6月に発売しました。『明治メイバランス』は、食事として摂取すべき栄養素がバランスよく含まれている総合栄養食品で、通常の食事で十分な栄養を摂ることができない方や低栄養の方の栄養補給に適しています。食事や栄養で悩む多くの方の栄養補給の選択肢を広げることで健康な毎日に貢献してまいります。さらに、独自の乳酸菌「LB81乳酸菌」を活用した新シリーズ『明治メイバランスMiniカップ 発酵乳仕込み』シリーズ(「同 さわやかヨーグルト味」「同 白桃ヨーグルト味」「同 ブルーベリーヨーグルト味」「同 いちごヨーグルト味」)を2023年3月下旬に発売しました。「明治ブルガリアヨーグルト LB81プレーン」の「LB81乳酸菌」で発酵した発酵乳を配合しており、乳酸菌による発酵によってたんぱく質の一部が分解されているため、消化吸収されやすい状態になっています。6大栄養素(たんぱく質、脂質、糖質、食物繊維、7種のビタミン、9種のミネラル)をバランスよく配合し、カラダに必要な栄養素を手軽にまとめて取ることができる栄養設計となっています。当社が長年研究に取り組んできた乳酸菌を使用した発酵乳を栄養食品に取り入れることで、新たな価値を提供してまいります。人生100年時代を”いつも健康で輝いていたい”という思いに応える新ブランド『明治メイバランスMICHITAS(ミチタス)カップ』を展開し、「明治メイバランスMICHITAS(ミチタス)カップ 乳酸菌飲料風味」「同 白桃風味」「同 ブルーベリー風味」を2022年9月20日に発売しました。『明治メイバランスMICHITAS(ミチタス)カップ』は、『明治メイバランス』の”6大栄養素をバランスよく配合する”という栄養設計の概念はそのままに、栄養が偏りがちな日々の食事に加えやすい、すっきりとした味わいで、手軽においしく栄養素を取ることができます。2022年7月に発売した100mlで200kcalを摂取できる少量高濃度タイプの病院施設向けの栄養補助食品『明治メイバランス ぎゅっとMini』シリーズ(「同 コーヒー味」「同 バナナ味」「同 ストロベリー味」「同 ミックスフルーツ味」)に、「同 コーンスープ味」をラインナップに追加しました。少量で栄養とエネルギーを簡単・手軽に補給できるため、様々な理由で普通の食事が十分に摂れない方や食欲のない方の補助栄養として受け入れられています。また、容器が100mlとコンパクトであるため、保管時の省スペース化も図れ、持続可能な社会の実現にも貢献しています。病院施設向けの栄養補助食品『明治メイバランス ブリックゼリー』の既存「明治メイバランス ブリックゼリー メロン味」「同 ミカン味」との差し替えで、新味「同 抹茶味」「同 ミックスフルーツ味」を発売開始しました。 (美容)女性特有の健康課題に対し、食でおいしく応援をする新ブランド『明治フェムニケアフード』では、生乳に含まれるたんぱく質の一つである「α-LA(α-ラクトアルブミン)」を配合した『α-LunA(アルファルナ)』シリーズとして顆粒、ドリンク、グミの3つのタイプの商品を2022年10月に発売しました。ドリンクでは、毎日飲み続けやすい125ml紙パック入りの2種類のフレーバー「α-LunA(アルファルナ) カフェオレ風味」と「同 ミルクティー風味」を上市しました。2023年3月に様々な飲料に味を変えることなく加えることが出来るパウダータイプを上市しました。 ③ チョコレート・グミ:チョコレート、グミ(チョコレート)高カカオチョコレート市場売上No.1ブランドである『チョコレート効果』は、自社開発素材であるカカオエキスパウダーを配合しカカオフラバノール含量を増やした「チョコレート効果 カカオ72%プラス」を”善玉コレステロールを増やす”健康機能を有する機能性表示食品として2023年3月発売し、更なる売り上げ拡大に向けて、健康訴求を強化しました。『オリゴスマート』は、フラクトオリゴ糖の”ビフィズス菌を増やして腸内フローラを整える”健康機能を謳った機能性表示食品5品「オリゴスマート カカオコク深ミルクチョコレート」「同 濃厚ミルクチョコレート」「同 100ミルクチョコレート」「同 カカオコク深ミルクチョコレート」(パウチ、大袋)を2月発売し、より具体的な健康訴求を開始しました。『明治ザ・チョコレート』は、更においしい風味品質、食べやすい形状と個包装、新しいパッケージデザインへと大幅リニューアルした商品を9月発売し、お客様へ、世界レベルのおいしさと、当社のサステナブルな取り組みである「メイジ・カカオ・サポート」を伝えました。当社全体でフェムニケアフードに取り組み、「α-LunA(アルファルナ) ミルクチョコレート」を2023年3月発売し、女性特有のカラダや健康をサポートしました。2022年対外発表した明治Newアクション「ひらけ、カカオ。」を受け、2023年2月に新作発表会を行い、独自技術で開発したカカオの新規素材「カカオフラバノールエキス」を使用した「カカフル タブレット」「カカフル ソルベ」「カカフル ドリンク」と、別の独自製法で作ったカカオ新素材「カカオグラニュール」を使用した「カカウェル」を、Makuakeで発売開始し、カカオの新しい可能性と、当社のサステナブルな取り組みを紹介しました。これらカカオの新規素材は、2023年1月フランスで行われた国際見本市や、国内展示会にも出展し、世界に向けて情報発信しました。新しいチョコレートの楽しみ方として”飲む”文化を広げるべく、家電メーカーとコラボしたチョコレートドリンクメーカーを開発し、2023年2月にMakuakeで『明治ザ・チョコレート』とセットで発売しました。従来のチョコレートとは異なる新しい品質特徴を有する「ガナッシュ」の開発及びテスト発売を実施し、今後の本格発売に向けて準備を行いました。また、今後の海外本格展開に向けて、海外法規に対応したグローバルスペックの検討を行っております。(グミ)硬めな噛み応え品質が評価されているのを受けて、好調な「コーラアップ」に続き、ドリンク味展開として、6月「ラムネアップ」を発売しました。『果汁グミ』の定番商品に加えて、6月「果汁グミ ダークチェリー」、10月「同 有機ブラッドオレンジ」、12月「同 いちご」、2月「同 ゴールデンパイン」を発売し、季節のおいしさが楽しめる品質でラインナップ強化に繋げました。お客様が当社グミ商品を食感の好みに合わせて選択できるように、当社独自の装置で”噛みごたえ”をわかりやすく数値化し、8月から感性表現とセットで商品パッケージに記載しました。この取り組みは、メディアにも多数取り上げられ、グミを”噛みごたえ”で選ぶことにつながり、売り上げに貢献しました。食感バリエーションの選択肢を広げるために、グミ市場トップブランドである『果汁グミ』で硬めな噛み応えの『果汁グミ 弾力プラス』と、ソフトな噛み応えの『果汁グミ やさしい小粒』を11月発売し、ブランドの強化を図りました。また、エナジードリンクの人気を反映して、伸長傾向にある硬めの噛み応えを付与した「ブーストバイツ」を2023年3月に発売しました。高齢化社会のドライマウスに対応した『お口のミカタグミ』の商品力強化として、10月から医師推奨マークをパッケージへ記載しました。『明治フェムニケアフード』として「同 α-LunA(アルファルナ)グミ」を10月発売し、女性特有のカラダや健康をサポートしました。その他、健康機能訴求型のグミを、現在複数案検討中です。昨今話題となっている食品ロス対策として、10月より、グミ商品全ての賞味期間を9ヵ月から10ヵ月に延長し、サステナブルな社会実現に貢献しました。 ④ 牛乳:牛乳類2022年4月に「明治おいしい牛乳」(125ml、125ml×3、200ml)の賞味期限延長を行ったことで、「明治おいしい牛乳」の市販用商品の”製造日を含む19日以上”への賞味期限延長を完了しました。また、2022年7月からは順次、キャップや注ぎ口などに使用しているプラスチックについて、バイオマスプラスチックへの切り替えを進めています。宅配専用商品では、リサイクルPET樹脂を100%使用した新開発のペットボトル容器を採用した「明治5つ星習慣」と「明治グルコサミン1500&コラーゲン3000」を2022年7月に発売しました。「明治5つ星習慣」は、明治の宅配専用商品初の機能性表示食品です。難消化性デキストリンとGABAで「明治5つ星習慣」が報告されています。継続摂取しやすい宅配専用商品を通じて、今後もお客様の健康をサポートしてまいります。お子さまの元気な毎日をサポートする『明治それいけ!アンパンマンゼリー』の新味として、「同 やわらかみかんゼリー」を2023年3月に追加発売しました。子供が楽しみながら栄養が摂取できることを実現し、健全な発育をサポートします。 ⑤ 業務用食品:業務用食品2022年4月には、新鮮なミルクの香りと豊かなコクが特長の当社独自乳原料を使用した「明治あじわいミルク」(1,000ml)を発売しました。ホイップクリームでは、クリスマスケーキ用のコンパウンドクリーム「明治スペシャルホイップ2022」を2022年9月にリニューアル発売しました。また本格カカオ風味を有した「明治カカオ―ロ」を2023年4月に発売しました。ソースでは、カフェで使用されるモンブランをイメージした風味の「マロンソース」を2022年2月に発売しました。また同様にフロートのバニラアイスの風味を有した「バニラアイスフレーバーソース」を2023年3月に発売しました。2022年4月に、「明治発酵BASEdクリームチーズ醇華(じゅんか)」(1kg×6個/ケース)を発売しました。発酵のチカラにより芳醇で華やかな香りと濃厚感のあるチーズの味わいがおいしくひろがるクリームチーズです。 ⑥ フローズン・調理食品:アイスクリーム、調理食品、バター・マーガリン類(アイスクリーム)フローズンデザートでは、素材を生かしたデザート性の高い商品として2022年12月に「明治エッセルスーパーカップ 大人ラベルとことん ショコラ」「同 とことん苺」の2品を発売しました。お客様からのご期待に応え、より美味しく、安全な商品開発を行っていきます。また、2023年3月より「明治ブルガリア フローズンヨーグルトデザート ブルーベリー」を発売しました。ヨーグルトを混ぜ込んだなめらかでコクのあるアイスと、爽やかなブルーベリーの味を楽しむことができる商品となっています。健康訴求アイスの拡大に向け、これからも積極的に商品開発を行っていきます。種類別アイスクリームの新商品として「明治Dear Milk」を2023年3月より発売しました。当社独自技術を用いた乳製品のみ使用し、濃厚なコクと澄みわたる後味を特徴とした商品となっており、新たなプレミアムアイスとして育成を図っていきます。(調理食品)冷凍食品の新商品として、2022年秋に忙しい朝に手早く栄養がとれる「明治スープごはん クラムチャウダー」(2個入)「同 和風生姜スープ」(2個入)を発売し、2023年春には腸内環境を良好にしたい方に向けた機能性表示食品としてリニューアル発売しました。2023年春の新商品として1食分の野菜と野菜の栄養吸収を上手にサポートする「V1乳酸菌」を配合した「まるごと野菜発酵乳プラス 4種の彩り野菜のカレー」「同 彩り野菜と完熟トマトのペンネ」を発売しました。また、ホテルニューオータニシェフ監修による生乳と生クリームをたっぷりと使用し、素材にこだわった「明治贅沢洋食 チキングラタン」も発売しました。チルド食品としては、2023年春に冷凍食品同様に「V1乳酸菌」を配合した「まるごと野菜発酵乳プラス トマトのクリームスープ」「同 コーンチャウダー」「同 トマトとなすの野菜カレー」「同 ごろっと彩り野菜のカレー」を発売しました。ドライ食品では、2022年秋に売れ筋である『銀座カリー』シリーズをリニューアル。スパイスの香り立ちを高めると共に健康に配慮して塩分を減らしました。また、新商品として元気を体感できる「めざめる活力 にんにく黒カレー」「じんわり温活 ジンジャーキーマ」を、リニューアル商品としてこれまでチルド流通としていた「明治TANPACT 牛乳でつくるコーンスープ」「同 牛乳でつくるかぼちゃスープ」を常温で扱って頂けるように改良して発売しました。(バター・マーガリン類)「チョコレート効果CACAO72%」1粒と同量のカカオポリフェノールを1サーブで摂取できる「チョコレート効果 CACAOペースト」を2023年3月に発売しました。⑦ 海外:海外子会社、輸出中国・台湾に展開した「ザバス ホエイプロテイン100」に加え、明治独自の栄養設計、溶けの良さとおいしさを特長とする「ザバス ソイプロテイン100 ココア風味」を中国・台湾、「同 ミルクティ風味」を中国で2022年10月に販売を開始しました。2022年5月より乳児用粉ミルク「明治ほほえみ」(800g)と、1~3歳頃の不足しがちな栄養をサポートする幼児用粉ミルク「明治ステップ」(800g)のカンボジアへの輸出・販売を開始しました。カンボジアの粉ミルク市場は、経済成長やそれに伴う所得の増加を背景に拡大しています。 (2) 医薬品当連結会計年度における研究開発活動の金額は、16,386百万円であります。 Meiji Seika ファルマ株式会社グループにおきましては、医療用医薬品における感染症、中枢神経系領域でのスペシャリティファルマを目指すとともに、血液がん等新領域、ジェネリック医薬品等にも注力し、積極的な研究開発活動を行っております。当事業に係る研究開発費として10,958百万円を投入いたしました。具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。KMバイオロジクスと共同で開発を進めている新型コロナウイルス感染症に対するワクチン「KD-414」は、成人の国際共同臨床第三相試験、及び小児の国内臨床第三相試験を開始しました。Arcturus Therapeutics社から導入した新型コロナウイルス感染症に対するワクチン「「ARCT-154」は国内臨床第三相試験を開始しました。慢性GVHD治療薬「ME3208(KD025)」は、国内の臨床第三相試験を実施中です。ウステキヌマブ製剤(遺伝子組換え)のバイオ後続品である「DMB-3115」は、国際共同臨床第三相試験において先行バイオ医薬品との同等性を検証しました。現在承認申請準備中です。β-ラクタマーゼ阻害薬「Nacubactam(OP0595)」は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(略称AMED)による「医療研究開発革新基盤創成事業(略称CiCLE)」として、国際共同臨床第三相試験を開始しました。経口PDE4阻害剤「ME3183」は、米国及びカナダにおける臨床第二相試験を開始しました。抗悪性腫瘍剤「ハイヤスタ®錠」は、再発または難治性のB細胞性非ホジキンリンパ腫患者を対象とした国内臨床第Ib/II相試験を実施中です。 KMバイオロジクス株式会社は、ヒト用ワクチン、血漿分画製剤の研究開発から製造販売まで行う体制を持ち、また、新生児のマススクリーニングなどを行う新生児スクリーニングセンターを保有しております。同社において、特に注力しておりますヒト用ワクチン領域における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。ヒト用ワクチンにつきましては、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する不活化ワクチン(KD-414)」として、Meiji Seika ファルマ株式会社との共同開発、国立感染症研究所、東京大学医科学研究所及び医薬基盤・健康・栄養研究所との協業で、2020年5月より開発を開始しており、厚生労働省や日本医療研究開発機構(AMED)からの助成金を活用しつつ研究開発および生産体制整備を推進しております。現在の開発状況は、2021年3月より開始した第Ⅰ相/第Ⅱ相臨床試験で、高い安全性が示唆され、一定の有効性が期待できる結果が得られましたので、2021年10月より開始した成人を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験で、従来の不活化ワクチンと同様の安全性を有していること、また、有効性も第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験と同様に若い年齢層ほど中和抗体価は高い傾向であることが確認できました。また、2022年4月より、成人を対象とした第Ⅲ相臨床試験(日本およびフィリピン)および小児を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験(日本)を実施中であり、更に2023年1月より小児を対象とした第Ⅲ相臨床試験(日本)を開始しました。他に、「小児用6種混合ワクチン(KD2-396)」の第Ⅰ相臨床試験を2022年11月より開始しました。「デング熱ワクチン(KD-382)」は、2018年8月よりオーストラリアで実施していた第Ⅰ相臨床試験を完了し、健康な成人に対して良好な安全性および免疫原性が確認できました。現在、導出活動と並行して、第Ⅱ相臨床試験の実施について検討を進めています。「小児用5種混合ワクチン(KD-370)」は、2022年4月に製造販売承認申請を行いました。なお、血漿分画製剤につきましては、血友病バイパス製剤であるバイクロットについて、2021年9月に適応拡大(定期投与)の承認事項一部変更申請を実施し、2022年8月に承認取得しております。 明治アニマルヘルス株式会社での具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。ワクチンにつきましては、牛用ワクチン「KD-412」を、2022年12月に農林水産省へ製造販売承認申請しました。抗菌剤につきましては、牛豚用抗菌剤「ME4137」は、農林水産省に製造販売承認申請中です。牛用抗菌剤「ME4305」及び豚用ワクチン「MD-22-2001」は、製造販売承認申請に必要な試験を開始しました。また、畜産用飼料添加物である「ME4406」は、鶏と豚で医薬品開発の臨床試験に該当する野外応用試験の再試験実施に向けて準備中です。 (3) その他当連結会計年度における研究開発活動の金額は、999百万円であります。 明治ホールディングス価値共創センターは設立から4年を経ましたが、2026ビジョンにおける事業ビジョン「健康価値領域での新たな挑戦」およびサステナビリティビジョンに掲げる「社会課題解決への貢献」の実現を目指す組織として、2023年4月新たに「ウェルネスサイエンスラボ」と改め、研究体制と研究テーマを刷新しました。新体制ではこれまで取り組んできた抗老化/免疫領域の研究により一層力を入れるとともに、サステナビリティやデジタルトランスフォーメーションに関連した研究テーマを推進し、将来の明治グループ事業を支える強固な研究開発基盤の構築を強く意識しています。2022年度は特許出願14件、論文発表5件、学会発表5件を数え、大きな研究成果を残しました。また、当組織の大きなミッションである「オープンイノベーションの実現」では、東京大学や京都大学等への講座設置を起点とするアカデミアとの連携が大きく進捗しました。ウェルネスサイエンスラボは引き続き、明治グループ各事業会社(㈱明治、Meiji Seika ファルマ㈱、KMバイオロジクス㈱)から出向しているメンバーが共に協力しながら、国内外のアカデミアやベンチャー等との連携を通じた研究活動から生まれる革新性を原動力に、新たな価値領域における挑戦を着実に進めます。
FY2022|12,770 文字
5【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発費の総額は33,441百万円であります。当連結会計年度における研究開発活動に関し、新たに取り組んだ事項及び変更事項は次のとおりであります。 (1) 食品当連結会計年度における研究開発活動の金額は、13,305百万円であります。 ① ヨーグルト・チーズ:プロバイオティクス、ヨーグルト、チーズ(プロバイオティクス)『明治プロビオヨーグルトR-1』ブランドでは、季節に合わせたラインナップとして夏限定グレープフルーツミックス、秋限定のフルーツミックスを発売しました。2022年4月には毎日の生活で不足しがちな栄養素である「鉄分」「カルシウム」を配合したドリンクタイプ『満たすカラダ』シリーズと、甘みを気にすることなく毎日おいしく食べ続けやすい、砂糖・甘味料を加えていない無添加タイプの『明治プロビオヨーグルトR-1 無添加』を発売する予定です。(ヨーグルト)『明治ブルガリア』ブランドでは2021年10月に水切り濃縮したおいしさを手軽に楽しめる脂肪0タイプの『水切り濃縮プレーン』シリーズ(プレーン/いちごソース乗せ/ブルーベリーソース乗せ)を発売しました。プレーンタイプは料理やお菓子作りに幅広く活用でき、さまざまな使い方が楽しめます。2022年4月には『明治ブルガリアヨーグルト 脂肪0』ドリンクタイプ(900g)と、『同 低糖・低カロリー』、コップ1杯(200ml)に半日分のカルシウムと鉄分を配合した『同 カルシウムと鉄分』、乳素材だけで作った甘みのついていないプレーンタイプの『明治ブルガリアヨーグルト 無添加プレーン』を発売する予定です。カロリーや脂肪分を気にする時や、不足しがちな栄養分を補いたい時など、さまざまなシーンでお選びいただけるラインアップとなっています。また、高たんぱく質訴求商品として、『ザバス』ブランドを活用した新商品を発売しました。具体的には2021年7月に食べるタイプバナナ風味(180g)、8月にドリンクタイプ(200g)を発売しました。2022年1月にはドリンクタイプバナナ風味を追加発売し、4月にはビタミンD添加と風味改良を行う予定であり、継続的に商品力強化を行っていきます。『TANPACT』ブランドではおいしく継続しやすいよう、2021年8月にバニラ風味を発売しました。2022年3月にはなめらかさを高め、食べやすさを向上させるリニューアルを行いました。(チーズ)『明治北海道十勝』ブランド初のフレッシュモッツァレラチーズである『明治北海道十勝生モッツァレラ』を2021年8月から全国展開しました。本商品は、乳酸菌が生きた状態のナチュラルチーズ(生チーズ)で、北海道産生乳のおいしさを最大限に引き出す製法を採用し、ミルク感にこだわっています。2021年9月に、『TANPACTベビー』シリーズ(8個入90g)をリニューアル発売しました。『TANPACTベビー Ca&ビタミンD入り』は手軽にたんぱく質とビタミンDを、『同 鉄分入り』はたんぱく質と鉄分をおいしく補給することができます。2022年3月には、『明治なめらか6Pチーズ』シリーズ(100g)を新発売しました。『明治なめらか6Pチーズ』『同 モッツァレラ』『同 十勝カマンベール入り』『同 燻製かつお風味』は、原料チーズの絶妙な配合により、やわらかくなめらかな食感を実現しました。また、同時期に『明治北海道十勝スマートチーズ 芳醇パルメザンブレンド8個入り』(90g)をリニューアルしました。明治独自の「うまみ乳酸菌熟成」技術によって生まれたナチュラルチーズを絶妙にブレンドし、「ほろっと食感」に仕立てました。 ② ニュートリション:乳幼児ミルク、スポーツ栄養、流動食、美容(乳幼児ミルク)日本国内向けに、『明治ステップ らくらくミルク』を2021年9月に発売しました。1~3歳の子どもに特に大切で不足しがちな栄養をまとめて摂ることができる液体の調製乳です。幼児用の液体の調製乳としては、国内初の製品となります。タイ国内向けに『Meiji GU FORMULA GOLD EZcube 3 (448g)』『同 (56g)』を2022年2月より当社グループ会社のタイ・メイジ・フードにて販売を開始しました。1~3歳の子どもに必要な栄養素の国際基準に則って設計されたキューブタイプの粉ミルクです。キューブタイプは、「計量が要らない」「粉がこぼれない」「衛生的」「持ち運びしやすい」といった利便性から、日本国内においても高く評価されている当社独自の形状の粉ミルクです。幼児向け商品として『明治ミラフル』シリーズを2022年3月に発売しました。幼児期の成長に重要で、かつ不足しがちな栄養素であるビタミンD、鉄、カルシウム、亜鉛の4成分を当社独自の設計で配合しています。さらに、知能の発達に良いと考えられるDHAを配合した、牛乳に溶かして飲用する『明治ミラフル粉末飲料 ストロベリー風味』、長年の乳幼児研究から選び抜いたOLB6378株(ビフィズス菌)を配合した乳製品乳酸菌飲料(殺菌)規格の『明治ミラフルドリンク ヨーグルト味』の2品を展開しています。(スポーツ栄養)『ザバス』シリーズでは、2021年6月に『ザバスホエイプロテイン100 すっきりフルーティー風味50食分 NEXTBODY』を、Amazon.co.jp限定で発売しました。ドリンクタイプのプロテイン『(ザバス)MILK PROTEIN 脂肪0』で人気のフレーバー『すっきりフルーティー』の味わいをイメージし、爽やかな酸味と飲みやすさを実現した粉末タイプのプロテインです。当社独自の造粒技術「均質顆粒化製法」により、水や牛乳にサッと溶けておいしく飲むことができます。2021年7月に『ザバスアクアホエイプロテイン100 レモン風味』を発売しました。たんぱく質原料として、純度の高いホエイプロテインアイソレート(WPI)を100%使用した、すっきりクリアなスポーツドリンク感覚のプロテインで、運動時に加えて日常のさまざまなシーンの水分補給としてもおいしく飲むことができます。2021年10月に『ザバスフォーウーマンホエイプロテイン100 ミルクショコラ風味14食分』『同 45食分』を発売しました。女性に不足しがちな食物繊維、カラダづくりに必要な10種のビタミンと3種のミネラルを独自配合しているので、ボディメイクのためにトレーニングに励む女性におすすめです。水に溶かしても濃厚な味わいを楽しめるミルクショコラ風味のため、トレーニングした後にうれしい、ご褒美的なおいしさです。また、トップアスリートのための『ザバスプロ』シリーズより、『ザバスプロパワーペプチド顆粒 レモン風味12袋入』も2021年10月に発売しました。当社が独自に開発した、吸収に優れたパワーペプチド(ホエイペプチド)を使用しており、体内にすばやくアミノ酸を届けることで、トップアスリートのコンディショニングをサポートします。携帯に便利なスティック包装で、水と一緒にそのまま飲める顆粒タイプなので、トレーニング前・中・後や、1日の終わりなど、タイミングを逃さず摂取できます。『ヴァーム』シリーズでは、2022年3月より特定保健用食品『ヴァームスマートフィットウォーター 香るレモン風味』『同 アップル風味』の2品を発売しました。カラダを動かすことによる体脂肪の減少をさらに助ける特定保健用食品です。身体活動時の体脂肪の分解と消費の2つの働きを促進するアラニン・アルギニン・フェニルアラニン混合物を1,500mg配合しています。手軽に摂取して、10分程度の歩行などの身体活動をプラスすることで、効率的に体脂肪を減らすことができます。日常や運動時の水分補給に適したニアウォータータイプなので、すっきりおいしく飲むことができます。『ザバス』の海外展開として、今後市場が大きく伸張すると想定される中国に於いて、2020年8月より明治独自の栄養設計、溶けの良さとおいしさを特長とする『ホエイプロテイン100 ココア味』『同 バニラ風味』の販売を開始していますが、2022年1月に『ヨーグルト風味』を追加で販売を開始しました。また、2022年3月より健康意識の高まりを背景に伸長する台湾市場でも、同3品の展開を開始しました。『ザバス』ブランドから、菓子の加工技術を活用した『ザバスプロテインバー チョコレート』を2022年4月に、6月には『ザバスソイプロテインバー ビターチョコ』を発売します。1本当たりたんぱく質15gが配合されており、運動やダイエットの前後に気軽に摂取できる設計となっています。パワーと元気をチャージする『即攻元気』シリーズ商品のラインナップ強化を図るために、プレミアムタイプ品として、高麗人参エキスを300mg配合した『即攻元気ゼリー 高麗人参+』を2021年9月に、「シャキッと元気」を訴求してクエン酸を3,000mg、レモン50個分のビタミンC(1,000mg)を配合した『即攻元気ゼリー クエン酸&ビタミンC レモン風味』、「エネルギー秒速チャージ」を訴求してエネルギー200kcal、ビタミンB群を配合した『即攻元気ゼリー エネルギー&マルチビタミン マスカット風味』、鉄臭を低減して鉄分と9種のビタミンを1日分1袋にぎゅっと凝縮した『即攻元気ゼリー 鉄分&マルチビタミン ぶどう風味』を2022年3月に発売開始しました。(流動食)流動食部門では、医療現場で使用される『明治メイバランスぎゅっとMini』シリーズ(コーヒー味・ミルクティ―味・ストロベリー味・ミックスフルーツ味)を2021年7月に新発売しました。100mlで200kcalを摂取できる少量高濃度タイプの経口用流動食で、少量で栄養とエネルギーを簡単・手軽に補給できるため、様々な理由で普通の食事が十分に摂れない方や食欲のない方の補助栄養として受け入れられています。また、容器が100mlとコンパクトであるため、保管時の省力化も図れ、持続可能な社会の実現にも貢献しています。病院・介護施設チャネルにおいて圧倒的No.1シェアを獲得している『メイバランスMini(AB125ml)』シリーズで、2021年6月に新たにココア味とぶどう味をラインナップに追加しました。医療現場で使用される高機能経管流動食である『明治リーナレン』シリーズとして、『リーナレンMP 300K』(熱量300kcal/袋)を新たに追加発売しました。既存商品である『リーナレンMP 400K』と組み合わせて使用する事で、投与するたんぱく質量、ミネラル量、エネルギー量を幅広く調整が出来るラインアップになりました。半固形流動食の『メイバランスソフトJelly』は、2021年秋より群馬栄養食工場での内製化製造を開始し、病院向けは2021年11月から、市販向けは2022年3月から販売を開始しました。原料、製造工程を見直し、従来品よりも、離水、舌触りのザラツキを低減し、咀嚼嚥下性に優れた物性に改良しています。 (美容)飲料タイプでは、キャップ付きスリムボトルタイプ250ml容器入りの『(ザバス for Woman) MILK PROTEIN脂肪0+SOY ミルクティー風味』と、運動後に飲みやすい爽やかな風味の『(ザバス) MILK PROTEIN脂肪0 ハニーレモン風味(430ml)』を2021年10月に発売しました。そして、運動強度の高い方向けに1本で20gのプロテインを摂取でき、速攻吸収製法により体内への吸収速度を高めた『(ザバス) MILK PROTEIN脂肪0フルーツミックス風味(430ml)』を2022年3月に発売しました。また、運動しながら健康的にキレイを目指す女性をターゲットとしたプロテイン12.5g+美容成分入りシリーズとして、ヒアルロン酸配合の『(ザバス) MILK PROTEIN Beauty Line (250ml)』と、コラーゲン配合の『(ザバス) MILK PROTEIN+SOY Beauty Line (250ml)』を2022年4月に発売しました。『オリゴスマート』シリーズでは、シリーズ初となる飲料商品として、糖として吸収されないオリゴ糖である「フラクトオリゴ糖」を配合し、ミルクのコクを感じられるリッチな味わいの『カフェオレ』『ココア』(各200ml)の2品を2021年9月に発売しました。『TANPACT』では、1本に乳たんぱく質を4.5g配合し、おいしくたんぱく質補給ができる果汁入り飲料2品『アップル』『ピーチミックス』(各200ml)を発売しました。『アミノコラーゲン』シリーズでは、2021年3月に発売後、賞味期間120日にて販売しておりましたが、商品の保存試験による品質確認を重ねた結果、2021年9月より賞味期間180日に延長いたしました。賞味期間延長を通じ、賞味期限切れによる廃棄物削減に今後も取り組んでまいります。 ③ チョコレート・グミ:チョコレート、グミ(チョコレート)『ミルクチョコレート』の2026年100周年に向け、『ブラックチョコレート』『ハイミルクチョコレート』も含めて、お客様の嗜好に合わせた品質改良を行い、板チョコ、26枚包装形態、スティックパック、大袋タイプ、全品を、2021年9月にリニューアル発売しました。『オリゴスマートチョコレート』は、従来の無垢チョコに加え、ナッツのおいしさ、食感が楽しめる『ナッティークランチ』『アーモンドパウチ』をそれぞれ2021年9月、10月に発売しました。『ザ・チョコレート』ブランドから、メキシコ産ホワイトカカオと水で作ったガナッシュでソースを包んだ、未体験のカカオの香り立ちを愉しめる『アロマトリック crafted by THE Chocolate』をバレンタイン催事限定にて2022年1月に発売しました。チョコスナック商品では、『きのこの山』『たけのこの里』より、大人をターゲットに甘さを控え、小麦全粒粉を使用した『厳選素材のきのこの山』『厳選素材のたけのこの里』を2022年3月に発売しました。ナッツチョコレート商品では、ユーザー拡大を狙い、『アーモンドチョコレート』『マカダミアチョコレート』『ヘーゼルナッツチョコレート』に続き、女性に支持される『ピスタチオチョコレート』を2022年3月に発売しました。またカカオをフルーツとして捉え、その栄養価値を最大化する素材として、「カカオフラバノールエキス」「カカオグラニュール」等の新規素材開発を推進しました。また、カカオ生産地と連携したサステナブルな取り組みを、明治Newアクションとして2022年3月に対外発表を行いました。(グミ)『果汁グミ』ブランドからは『ぶどう』『温州みかん』『苺』『マスカット』『桃』の定番5商品に加えて、『果汁グミ ゴールデンパイン』を2021年4月に、『同 夏の果汁グミソルティライチ』を同年7月に、『同 ダークチェリーミックス』を同年8月に、『同 青りんご』を同年11月に、『同 ゴールドキウイ』を2022年2月に発売し、季節のおいしさが楽しめる品質でラインナップ強化に繋げました。また近年の健康志向の高まりを受けて『果汁グミ 糖類30%オフ ぶどう』を2021年9月に、『同 レモンビタミンC』を2022年3月に発売し、糖類制限や栄養強化ニーズに応えました。コロナ禍でイライラした気分を噛み締めてスカッとしたいという気持ちに寄り添い、超ハード食感が特徴の『コーラアップ ザハード』を2021年8月に発売し、ご好評いただいています。本商品の発売と同時に当社独自の食感表示の取り組みとしてORAL-MAPS(咀嚼シミュレーター)を活用した食感評価手法を確立しました。1(ソフト)から5+(ハード)の6段階で噛み応えを表現する「食感チャート」を当社のグミ全商品でパッケージ表示を順次、開始しています。長く続くマスク生活でお口の不快感軽減に向けて『お口のミカタグミ レモン』『同 マスカット』を2021年10月に発売しました。3つの有機酸で口腔内をジューシーで爽やかなおいしさが包みます。グミ剤型の健康機能研究も推進し、「グミ咀嚼が唾液分泌に与える影響に関する探索的研究」を行い、グミの咀嚼が喫食開始直後から素早く唾液を分泌することを明らかにしました。さらに唾液分泌量の増加に伴い唾液中の分泌型免疫グロブリンAの迅速な口腔内への放出も確認し、2022年3月の日本農芸化学会で発表しました。 ④ 牛乳:牛乳類生乳消費拡大を図るため、2022年1月に北海道産生乳を100%使用し、全国飲用牛乳公正取引協議会の定める成分基準を満たした特選牛乳の『明治特選北海道牛乳(200ml)』を発売しました。また、同月にはコップ1杯の牛乳と同等量のカルシウムと、あわせて摂りたいフラクトオリゴ糖を配合した、お子さまの元気な毎日をサポートする『明治それいけ!アンパンマンのMILK(みるく) カルシウム&オリゴ糖(200ml)』も発売しました。両商品ともに常温長期保管可能のため、買い置きができ、食品ロス削減にもつながります。 ⑤ 業務用食品:業務用食品新鮮なミルクの香りと豊かなコクが特長の当社独自乳原料を使用した『明治あじわいミルク(1,000ml)』を2022年4月に発売しました。ソースでは、カフェで使用されるさくらとストロベリーの風味を活かしながらさらに乳風味を加えた『さくらストロベリーソース』を2022年2月に発売しました。衛生基準から生菌タイプのヨーグルトを使えない食品加工メーカーのニーズに応え、業務用殺菌発酵乳『明治発酵BASEd(ベース)芳醇ヨーグルト ピュオルト』を2021年6月に発売しました。ヨーグルト特有の爽やかな香りの強い乳酸菌を使用しています。明治独自の製法により、生チョコレートの規格でありながら、常温保管6か月の賞味期間を有する『瑞練生ショコラ』を2022年1月に発売しました。耐熱保形性と可塑性を有する、客先での加工適性が高い画期的な業務用生チョコレートです。 ⑥ フローズン・調理食品:アイスクリーム、調理食品、バター・マーガリン類(フローズンデザート)フローズンデザートでは、『エッセル』シリーズで既に行っている賞味期限設定をその他商品群にも2021年上期より展開しました。お客様からのご期待に応え、より美味しく・安全な商品開発を行っていきます。また、健康訴求アイスの拡大に向け、『明治ブルガリア フローズンヨーグルトデザート』『明治チョコレート効果 CACAO』を発売しました。それぞれ、アイスならではの濃厚なコクとヨーグルトの爽やかな風味、1カップでチョコレート効果5枚分のカカオポリフェノールを含み、更に上質な苦味とカカオの華やかな香りを特徴とする商品となっています。『明治TANPACT』ブランドについては、上期に『同 ストロベリーチョコレート』、下期に『同 バナナ&チョコレート』をそれぞれ発売しました。これらの商品について健康基軸ブランドとして育成を図っていきます。(調理食品)冷凍食品の新商品として、濃厚ソース、味付けご飯及びトッピング具材が満足感のあるボリュームで電子レンジ調理可能な『満足丼 ミラノ風ドリア』を、当社『TANPACT』シリーズから『TANPACT チーズグラタン』『同 チーズドリア』を、また当社ドライ(レトルト)食品で好評を博している『まるごと野菜』ブランドを冠し、発芽玄米入りピラフの粒感が楽しめて1トレーで野菜60g(生換算)・食物繊維8gが摂れる『まるごと野菜 完熟トマトの発芽玄米入りごはん』『同 ブイヤベース風発芽玄米入りごはん』を、更に主力製品である『レンジピッツァ&ピッツァ』の『チーズ風味』を強化してリニューアルし、それぞれ2021年秋に発売しました。2022年2月の新商品として、『まるごと野菜』シリーズから野菜量を1トレーで120g(同)に増強した『まるごと野菜 豆と野菜のキーマカレー』を、『銀座』シリーズから『銀座バターチキンカリードリア』をそれぞれ発売し、好評を頂いております。チルド食品としては、『DailyRichキーマカレー』を2021年秋にリニューアルし、さわやかなスパイスの香りを引き立たせました。ドライ食品では、ご好評頂いている『まるごと野菜スープ』シリーズを2021年秋に刷新し、『完熟トマトのミネストローネ』及び『じっくり煮込んだポトフ』をリニューアルするとともに、新メニューとして『かぼちゃのクリームスープ』を新たに発売しました。また、2022年春には、更に新メニューである『ゆずこしょう香る白だしスープ』を追加いたしました。また、宅配専用商品として長年ご好評頂いていた『明治の牛乳屋さんのおすすめビーフカレー』を刷新し、『明治のこだわり仕込み特製ビーフカレー』として2022年2月に発売いたしました。ソテーオニオンの甘味とビーフの深いうま味が調和したソースには、隠し味のチョコレートとヨーグルトを加え、深みのある味わいをお楽しみ頂けます。(バター・マーガリン類)バター・マーガリン類では、油脂率を低減しバター風味を強化した『ライフまろやかソフトバター風味』を2021年4月に、脂肪分・カロリーカットとバター風味を両立した『コーンソフト かる~いタイプバター風味』を2021年9月に発売しました。また低脂肪スプレッドとしてご好評いただいている『オフスタイル』『オフスタイル べに花』の2品について、機能性表示食品としてのリニューアルを2021年9月に実施しました。本品にはイヌリンが含まれており、腸内環境を良好にしたい方、おなかの調子が気になる方に適した食品です。 ⑦ 海外:海外子会社、輸出当社では、1968年から2005年まで、タイ国内で粉ミルクを販売しておりましたが、国際的な通貨危機による景気後退などの影響により撤退しました。しかしながら、タイ国内での明治ブランドの認知率は、牛乳やヨーグルト、お菓子などを販売していることもあり、非常に高いため、再参入の時期を検討し続けてまいりました。このたび、競合他社との大きな差別性を持った当社独自の形状である『キューブ』タイプでタイ国内への粉ミルク事業の再参入を行いました。健康意識の高まりを受け急速にヨーグルト市場が拡大している中国において、『明治プロビオヨーグルトR-1』ドリンクタイプ及び『明治プロビオヨーグルトLG21』ドリンクタイプを2021年4月に発売しました。中国で「乳酸菌の特長でヨーグルトを選ぶ」という文化を提案し、プロバイオティクスヨーグルト市場を開拓していくとともに、中国のお客さまの健康な食生活に貢献してまいります。 (2) 医薬品当連結会計年度における研究開発活動の金額は、19,243百万円であります。 Meiji Seika ファルマ株式会社グループにおきましては、医療用医薬品における感染症、中枢神経系領域でのスペシャリティファルマを目指すとともに、血液がん等新領域、ジェネリック医薬品、動物薬、ワクチンにも注力し、積極的な研究開発活動を行っております。当事業に係る研究開発費として13,700百万円(ファルマグループ分)を投入いたしました。具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。KMバイオロジクス株式会社と共同で開発を進めている新型コロナウイルス感染症に対するワクチン「KD-414」は、国内の第Ⅱ/Ⅲ相試験を開始しました。抗悪性腫瘍剤「HBI-8000」は、提携先であるHuya Japan合同会社が再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫の適応で2021年6月に、再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫の適応で2021年11月にそれぞれ承認を取得しました。慢性GVHD治療薬「ME3208(KD025)」は、国内の臨床第Ⅲ相試験を開始しました。経口PDE4阻害剤「ME3183」は、米国で実施していた臨床第Ⅰ相試験を完了し、米国及びカナダにおける臨床第Ⅱ相試験の準備を進めております。ウステキヌマブ製剤(遺伝子組換え)のバイオ後続品である「DMB-3115」は、欧州で実施した臨床第Ⅰ相試験において先行バイオ医薬品との生物学的同等性を検証し、国際共同治験として臨床第Ⅲ相試験を開始しました。β-ラクタマーゼ阻害薬「Nacubactam(OP0595)」は、国内開発について国立研究開発法人日本医療研究開発機構(略称AMED)による「医療研究開発革新基盤創成事業(略称CiCLE)」として、国内で実施していた抗菌薬との併用反復投与の臨床第Ⅰ相試験を完了しました。2016年5月に発売した統合失調症治療薬「シクレスト®舌下錠」については、医療への科学的側面からの貢献を目指して、抗精神病薬の適正使用に関するエビデンス創出に継続的に取り組んでいます。統合失調症治療薬「ジプラシドン(ME2112)」は戦略上の理由により開発中止を決定し、ラクオリア創薬株式会社とのライセンス契約を終了しました。 生物産業事業分野におきまして、農薬事業では、新規農業用殺虫剤「ME5343(Afidopyropen)」は、導出先のBASF社(ドイツ)のインド、米国、中国等での販売が好調に推移し、さらにアジア、南米等での農薬登録の取得を進めておりました。新規農業用殺菌剤「ME5223(Fenpicoxamid)」は導出先のコルテバ社(アメリカ)が中南米でバナナ向け、欧州で麦類向けに販売を開始し、さらに欧州各国での農薬登録の取得を進めました。新規農業用殺虫剤「ME5382(Flupyrimin)」につきましては、国内販売を開始し、インドでUPL社が水稲分野で開発を進めるとともに、UPL社とは種子処理分野につづきアジアでの水稲分野の開発商業化契約を締結いたしました。非選択性除草剤「グルホシネート-P」につきましては、米国で農薬登録申請を行いました。また、主力のいもち病防除剤「オリゼメート」及び「ME5382(Flupyrimin)」につきましては、国内における新たな水稲栽培技術である密播・密苗栽培及び側条処理への対応を進めました。なお、当連結会計年度において、農薬の製造販売事業を譲渡しております。動物薬事業では、牛用抗菌剤「マルボシル」については2019年11月に効能追加の承認取得済です。牛用抗菌剤「フロルガン」は、2020年4月に承認取得し、2021年1月に新薬として上市しました。初年度の売上は好調に推移し、これまでの主力品を上回るスタートダッシュを切りました。豚用ワクチン「エコポークシガ」は、2020年7月に承認取得し、2021年6月に新薬として上市し、堅調にシェアを伸ばし好調なスタートとなりました。魚用駆虫剤「マリンバンテル」は、農水省での審査が終了し、2021年4月に効能追加の承認取得を取得し、コロナ禍の市場停滞時に新たな売上に貢献しています。牛豚用抗菌剤「ME4137」は、牛・豚共に既に承認申請を終え、牛用ME4137については内閣府食品安全委員会にて、豚用は農水省にて審議されています。畜産用飼料添加物「ME4406」は、医薬品開発の臨床試験に該当する鶏の野外応用試験を2019年3月に終了、豚については2021年度末に試験を終了し、データを解析しています。 なお、横浜と足柄にあった研究機能を整理・統合し、足柄の製薬研究所に集約しました。これに伴い、横浜研究所における研究活動は終了しました。 製薬研究所 :世界の医療に貢献する有用で高品質な医薬品を早期に安定的に医療現場へ供給できるよう医薬品候補物質の創出や構造解析、物性評価を行うとともに、原薬及び製剤の規格試験法や製法の確立、工業化、原価低減を効率的に行っています。 KMバイオロジクス株式会社は、ヒト用ワクチン、動物用ワクチン、血漿分画製剤の研究開発から製造販売まで行う体制を持ち、また新生児のマススクリーニングなどを行う新生児スクリーニングセンターを保有しております。同社においては、ヒト用ワクチン、動物用ワクチンならびに血漿分画製剤の3領域の研究開発を行っており、それぞれの領域における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。ヒト用ワクチンにつきましては、新型コロナウイルスに対するワクチンについて「新型コロナ不活化ワクチン(KD-414)」として、国立感染症研究所、東京大学医科学研究所及び医薬基盤・健康・栄養研究所と協業し2020年5月より開発を開始しており、厚生労働省や日本医療研究開発機構(AMED)からの助成金により研究開発及び生産体制整備を推進しております。現在の開発状況は、2021年3月より開始した第Ⅰ相/第Ⅱ相臨床試験で、高い安全性が示唆され、一定の有効性が期待できる結果が得られましたので、2021年10月より第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験を開始しております。また第Ⅲ相臨床試験等の準備も進めております。他には「デング熱ワクチン(KD-382)」は、2018年8月よりオーストラリアで実施していた第Ⅰ相臨床試験は完了し、健康な成人に対して良好な安全性及び免疫原性が確認できました。現在、導出活動と並行して、第Ⅱ相臨床試験の準備を進めています。「小児用5種混合ワクチン(KD-370)」は、国内第Ⅲ相臨床試験は2021年2月に終了、製造販売承認申請に向けて準備中です。血漿分画製剤につきましては、血友病バイパス製剤であるバイクロットについて、現在の適応外である定期療法の適応を取得するための適応拡大試験(KD2-305)を2021年3月に完了し、2021年9月に適応拡大(定期投与)の承認事項一部変更申請を実施しました(並行して継続投与試験も実施中)。動物用ワクチンにつきましては、豚用ワクチンである「KD-386」及び「KD-395」の計2品目を農林水産省に製造販売承認申請中です。 (3) その他明治ホールディングス株式会社 価値共創センターの設立から3年が経過しました。グループ事業会社3社(株式会社明治・Meiji Seika ファルマ株式会社・KMバイオロジクス株式会社)、それぞれが持つ研究基盤と強みを、センターにおける人的交流とオープンイノベーションを通じて融合し、「健康価値領域での新たな挑戦」を実現しています。本年度の成果としては、特許出願4件、論文採択2件、学会発表を3件行いました。がん研究において大きな影響力がある「Cancer Discovery」誌に、乳酸菌の細胞外多糖が、がんに対する免疫チェックポイント阻害剤の治療効果を高めることを報告し、海外の第一線研究者からも注目されています。これとは別のいくつかの研究テーマについては、グループ事業会社と共同で事業化の検討も始めています。今後も明治グループの強みである食と薬、両分野における知識及び技術基盤を活かし、明治グループが目指す「健康価値領域での新たな挑戦」を更に強力に推進していきます。なお、当連結会計年度における研究開発活動の金額は、892百万円であります。
FY2021|9,689 文字
5【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発費の総額は31,404百万円であります。当連結会計年度における研究開発活動に関し、新たに取り組んだ事項及び変更事項は次のとおりであります。 (1) 食品当連結会計年度における研究開発活動の金額は、13,148百万円であります。 ① 発酵デイリー「TANPACT」ブランドとして、「カフェオレ(200ml)」、「ミルク(200ml)」、「カフェラテ(430ml)」を2020年春に発売しました。各商品ともにミルクプロテインを1本あたり10g配合しており、様々なシーンで手軽においしくたんぱく質を摂取できる乳飲料です。宅配部門では、2020年春から「ミルクで元気(180ml)」のビタミンD含量を10μgから25μgに増量し、骨の健康維持のためにカルシウムを効率的に利用できる栄養設計へリニューアルしました。また、2020年10月に「軽快グルコサミン」と「うるおうコラーゲン」の栄養価値を統合した「グルコサミン1500&コラーゲン3000(100ml)」を発売しました。「明治プロビオヨーグルトR-1」ブランドでは、白物ドリンクのラインナップ強化を図るため、継続阻害要因である“砂糖”、“甘さ”を低減した「砂糖不使用甘さひかえめ(112ml)」を2020年9月に発売しました。また、同時期にユーザー満足度の向上を図るため、食べるタイプ「R-1低脂肪(112g)」をコクが感じられる中身に風味改良しました。さらに大容量「プレーン(336g)」のまろやかさをアップして2021年4月に発売する予定です。ヨーグルトカテゴリーでは、乳素材のそのままのおいしさを味わえるのむヨーグルト「明治ブルガリアヨーグルトLB81プレーン 乳素材だけ/無添加」を700gの新容量で2020年10月に発売しました。本商品は、液状タイプのプレーンヨーグルトで、砂糖、甘味料、香料、安定剤を使用せず、生乳由来の乳素材だけで仕上げました。また、同時期にチーズの旨味とヨーグルトのヘルシーさを併せ持つ「明治QUARK(クワルク) フレッシュチーズ(100g)」、「同 フレッシュチーズ&ハーブソルト(90g)」、「同 フレッシュチーズ&トマトバジル(90g)」を発売しました。クワルクは、ドイツでは食事の1品としても食されており、新たな食文化・食シーンの創造を図ります。2021年3月には、プレーンヨーグルトをもっと手軽に、もっと楽しむための新たな提案として、「明治ブルガリアヨーグルトLB81プレーンplus(70g×2)」4品(いちご/はちみつ/アロエ/白桃)を発売しました。2021年4月には、「明治北海道十勝ヨーグルト78g×4」をリステージし、酸味が少なく、乳の味わいを引き立てる“十勝ミルク乳酸菌TM96”を使用した「明治北海道十勝ミルクきわだつヨーグルト(78g×4)」を発売する予定です。 ② 加工食品拡大を続けるフレッシュモッツァレラチーズ市場に向けて「明治北海道十勝生モッツァレラ(100g)」を2020年9月に発売しました。“ミルクの豊かなコクを感じる生モッツァレラ”をコンセプトに、チーズの湯もみ工程にこだわりました(特許出願中)。カプレーゼはもちろんのこと、シンプルに“そのまま”でも美味しくお召し上がりいただけます。フローズンデザートでは、「明治エッセル スーパーカップ」、「明治エッセル スイーツ」シリーズに2020年6月より賞味期限設定を開始しました。アイスのおいしさと、お客様からの安全性に対する期待に応える商品開発を行っていきます。健康訴求アイスの拡大に向け、「明治オリゴスマート やさしい抹茶」を発売し、ロカボ糖質表示で更なる商品力強化とラインナップ拡大を実施しました。また、「明治TANPACT」ブランドとして上期に「レモンヨーグルト味」、下期に「ホワイトチョコレート」をそれぞれ発売しました。健康基軸ブランドとして育成を図っていきます。クリームでは、昨年調理用クリームとして発売した「ラクタージュ」に耐酸性を付与し、調理に幅広く使いやすいクリームとしてリニューアルしました。また、酸性ゼリーに使用可能なクリームにて、使用する植物油脂をトランス脂肪酸フリー油脂に変更するリニューアルを実施しました。ソフトクリームミックスでは、主にファミリーレストランのデザートに使用されるソフトクリームミックスについて、生乳本来の風味を強化するリニューアルを実施しました。デイリーファットでは、バターのコクのあるおいしさとガーリック風味が楽しめる簡単便利なチューブタイプのスプレッド「明治チューブでバター1/3 ガーリック」を2021年3月に発売しました。冷凍食品の新商品として、「明治北海道十勝カマンベールチーズ」が1トレーで1ピース(15g)入って“とろ~り”とした食感とピラフの粒感が楽しめる、電子レンジ調理可能な「カマンベールリゾット」を2020年11月に発売しました。また、濃厚ソース、味付けご飯およびトッピング具材が満足感のあるボリュームで、電子レンジ調理可能な「満足丼 濃厚親子丼」および「同 濃厚チーズカレー」をそれぞれ2021年春に発売し、好評を得ております。また、チルド食品カテゴリーでは2020年秋に濃厚な旨みが特徴のDailyRich「オマールエビのビスク」をスープシリーズの新メニューとして発売しました。2021年春には普段より少し贅沢な気持ちを味わえる新ブランド「銀座カリースペシャリテ」を新設し、とろ~りモッツァレラが美味しい「濃厚チーズカリー」と和牛オイルで上質な甘い香りが楽しめる「濃厚ビーフカリー」の2品を発売しました。また、同時に銀座定番シリーズからはインド料理で人気のメニュー、バターチキンカレーと洋食の技を融合した「銀座バターチキン」を発売し、好評を頂いております。 ③ 菓子「チョコレート効果 素焼きアーモンド」、「同 コク深素材マカダミア」をナッツの食感とカカオ分72%の上質な苦味の組み合わせを楽しめる品質で2021年2月に発売し、高カカオ、ポリフェノール訴求展開の強化に繋げました。「オリゴスマート マイルドビターチョコレート」をカカオ分52%で甘さを控えた品質で2020年4月に、たっぷりミルクの「オリゴスマート リッチミルクチョコレート」を2020年10月に、さらに、使用する砂糖を全てオリゴ糖におきかえた「オリゴスマート SUPER」を2021年2月に発売しました。砂糖のネガティブイメージが強いチョコレートに糖として吸収されないフラクトオリゴ糖を積極的に活用し、チョコレートのギルトフリー化を推進しました。「明治TANPACT(タンパクト) ミルクチョコレート」を発売し、さまざまなシーンでたんぱく質の摂取を可能としました。「ザ・チョコレート」は特徴的なカカオの香りが楽しめる商品としてカカオの産地を訴求、当社独自のリッチアロマ製法を本格導入し香り高い本格チョコレートとして、ダーク4品を2020年9月、ミルク2品を2021年1月に規格変更発売しました。「メキシコホワイトカカオ」及び発酵・ロースト違いの香味が楽しめる商品を2021年サロン・デュ・ショコラ東京および一部百貨店、通販サイトにて限定品として発売しました。「ザ・チョコレート」ブランドはメイジ・カカオ・サポートを通じてカカオ産地への生産、生活サポートを行い、持続可能なカカオ豆だけを活用して差別化の推進を継続しています。キノコブランドより、「きのこの山のこ」を発売しました。通常サイズのきのこの山からワンサイズダウンし、プレッツェル製法で作成したビスケットと組み合わせることで、食べやすく、特徴的な食感が楽しめる設計としました。ブランド25周年を迎える「ガルボ」シリーズ全体をリニューアルしました。独特食感が人気の全シリーズをさらにおいしく仕上げ、2021年3月に発売しました。新感覚のリフレッシュメントミントとして「瞬間清涼 アクアミント」、「同 ライムミント」の2商品を発売しました。噛んだ瞬間にお口いっぱいに清涼感が広がり、スッキリ感も長続きします。さらに眠気もスッキリさせたい方のために強力な刺激で目が覚める「同 ストロングミント」もラインナップに追加し、3品体制で発売しています。 ④ 栄養「ザバス」シリーズでは、2020年8月に引き締まったカラダづくりをサポートする「ザバス ソイプロテイン100 ココア味 トライアルタイプ/11食分/45食分/100食分」、「同 ミルクティー風味 11食分/45食分」、「ザバス フォーウーマン シェイプ&ビューティ ミルクティー風味 12食分/45食分」と、アスリートのウェイトコントロールをサポートする「ザバス アスリート ウェイトアップ バナナ風味 20食分/60食分」、「ザバス アスリート ウェイトダウン ヨーグルト風味 16食分/45食分」、「同 チョコレート風味 16食分/45食分」をリニューアル発売しました。2019年秋より稼働を開始した倉敷工場で、独自の造粒技術“均質顆粒化製法”を活用した、溶けやすくダマになりにくい品質を追求しています。また、アスリートや部活生の食事調査結果に基づき、カラダづくりに必要なビタミンを独自の設計で配合しています。2021年2月にはスッキリしたクリアな飲みやすさを追求した「ザバス アクア ホエイプロテイン100 グレープフルーツ風味 トライアルタイプ/14食分/40食分/90食分」、スポーツジュニアのカラダづくりをサポートする「ザバス ジュニアプロテイン ココア味15食分/60食分」、「同 マスカット風味12食分/50食分」、競技に挑むアスリートの目的別に設計された「ザバス アスリート ホエイジョイント ココア味18食分/45食分」、「ザバス アスリート ホエイメンテ バニラ味18食分/45食分」、純度の高いホエイ原料であるホエイプロテインアイソレート(WPI)を使用したトップアスリート向けの「ザバス プロ WPIハイパワー バニラ味40食分」、「ザバス プロ WPIクリア 40食分」、「ザバス プロ WPIリカバリー グレープフルーツ風味 34食分」をリニューアル発売しました。「VAAM」シリーズでは、21年3月よりカラダを動かすときの脂肪の代謝を高める“独自アミノ酸ミックス”を新たに配合し、カラダを動かす人の“体脂肪低減”をサポートするブランドへ大幅リニューアルを実施しました。“独自アミノ酸ミックス”とは、3つのアミノ酸(ARFアミノ酸:アラニン、アルギニン、フェニルアラニン)で構成され、運動などカラダを動かすことによる脂肪の代謝をさらに促進するアミノ酸です。ARFアミノ酸を用いた臨床試験では、腹部の体脂肪低減の効果を確認し、脂質代謝促進剤として特許を取得しています。健康的なカラダの維持、予防、改善などを意識し、無理なく自分の理想のカラダを目指す方に向けた「ヴァームスマートフィットウォーター レモン風味(500ml)」、「同 アップル風味」、「ヴァームスマートフィットゼリー(180g)」、「ヴァームスマートフィット顆粒10袋入(3.3g×10)」、「ヴァームスマートフィットウォーターパウダー レモン風味20袋入(5.7g×20)」を発売しました。このシリーズは、消費者庁に届け出を行った機能性表示食品です。また、アクティブな日常生活で体脂肪を減らしたい女性向けのシリーズとして、「ヴァームスマートフィットフォーウーマンパウダー16袋入(4.0g×16)」、「ヴァームスマートフィットフォーウーマンゼリー(180g)」を発売しました。日頃からハードなトレーニングをしている方向けのシリーズとして、「ヴァームアスリート(200ml)」、「同 6本パック(200ml×6)」、「ヴァームアスリートゼリー(180g)」、「ヴァームアスリートパウダー12袋入(10.5g×12)」、「ヴァームアスリート 顆粒パイナップル風味 10袋入(4.7g×10)」、「同 30袋入(4.7g×30)」、「同 栄養ドリンク風味 10袋入(4.7g×10)」を発売しました。RTDタイプでは、「ザバスプロテインミルク脂肪ゼロ」シリーズ(200ml、430ml、860ml)の全商品について、2020年春からコンセプトをさらに追求した運動後に飲みやすい風味へリニューアルしました。加えて、運動する女性に向けた「(ザバス)for Woman」シリーズ(200ml)として「ストロベリー風味」、「+SOY ミルクティー風味」の2品を発売しました。運動する女性のカラダづくりに有効なミルクプロテインを12.5g配合し、カラダづくりに必要な3種のビタミンB群(B6、B12、葉酸)と鉄分を半日分配合した、運動後でもすっきり飲みやすい乳飲料です。「アミノコラーゲン」シリーズでは、吸収されやすい「低分子化フィッシュコラーゲン」を、1食(7g)当たり5,000mg配合した初の抹茶フレーバー「アミノコラーゲン抹茶風味(98g)」を2020年6月に発売しました。2020年9月には、美容に関心が高い男性に向けて、当シリーズ“初”の男性向け商品「アミノコラーゲンMEN(98g)」を発売しました。「低分子化フィッシュコラーゲン」を、1食(7g)当たり5,000mg配合し、若々しく、健康的な見た目を望む男性向けにアミノ酸、亜鉛、ビタミンCなどを配合しています。「即攻元気」シリーズでは、「即攻元気ゼリー 11種のビタミン&4種のミネラル」がスッキリとしたおいしさになって生まれ変わりました。ぶどう味に続き、柑橘味を発売し、不足しがちで身体の調子を整えるために必要な11種のビタミンと4種のミネラル(亜鉛、鉄、銅、セレン)をおいしく手軽に摂取できます。また同シリーズでは初のブリック飲料(200ml)として、「アミノ酸&ローヤルゼリー 栄養エナジー風味」、「クエン酸&ローヤルゼリー レモンエナジー風味」、「11種のビタミン&3種のミネラル オレンジエナジー風味」を2020年9月に発売しました。流動食部門では、医療現場で使用される「メイフロー」シリーズとして「メイフローRHP 500K」(熱量500kcal/袋)を新たに発売しました。メイフローRHPは、加水タイプであることから患者様へ水分を投与する手間が省け、適度な粘性を有するため流速の調節が不要であり、使用時の簡便性が高いこと、また投与時に胃内で半固形化しゲルを形成して食道への逆流を防止することから、看護師や介護士の人材が不足している医療現場から高い評価を得ており、現在の300K、400Kに加えて新たに500Kをラインナップに追加しました。また、流動食市場でNo.1シェアを獲得している「メイバランス」ブランドにて培ってきた精緻な栄養設計をおいしい発酵乳と組み合わせた、宅配専用「明治メイバランスのむヨーグルト」(壜100ml)を新発売しました。加齢による食事量の減少やコロナ禍における外出自粛によるフレイルリスクの高まりを受け、“栄養素をバランス良く、おいしく摂りたい”というシニア層の未充足ニーズに応え得る、宅配商品ならではの価値を有する商品です。 (2) 医薬品当連結会計年度における研究開発活動の金額は、17,690百万円であります。 Meiji Seika ファルマ株式会社グループにおきましては、医療用医薬品における感染症、中枢神経系領域でのスペシャリティファルマを目指すとともに、血液がん等新領域、ジェネリック医薬品、農薬、動物薬等にも注力し、積極的な研究開発活動を行っております。具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。がん治療薬「HBI-8000(ツシジノスタット)」は、提携先であるHUYA Bioscience社の子会社Huya Japan合同会社が、日本において再発・難治の成人T細胞白血病/リンパ腫を適応症として、2020年9月に製造販売承認を申請しました。慢性移植片対宿主病(慢性GVHD)治療薬の「ME3208」は、国内にて臨床第一相試験を開始しました。β-ラクタマーゼ阻害薬「OP0595(Nacubactam)」は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(略称AMED)による「医療研究開発革新基盤創成事業(略称CiCLE)」に採択されており、国内の臨床第一相試験を完了し、次相試験を準備中です。抗体医薬品であるウステキヌマブ製剤(遺伝子組換え)のバイオ後続品である「DMB-3115」は、先発品との生物学的同等性を検証する臨床第一相試験を欧州で実施中です。2016年5月に発売した統合失調症治療薬「シクレスト®舌下錠」については、医療への科学的側面からの貢献を目指して、メディカル統括部を中心に、抗精神病薬の適正使用に関するエビデンス創出に取り組んでいます。抗悪性腫瘍剤 「ダウノマイシン®静注用20mg」 については、2020年2月に急性白血病の標準療法に合わせた用法・用量一部変更承認を取得しました。生物産業事業分野におきまして、農薬事業では、新規農業用殺虫剤「ME5343(Afidopyropen)」は、導出先のBASF社(ドイツ)のインド、米国、中国等での販売が堅調に推移し、さらにアジア、南米等での農薬登録の取得を進めております。新規農業用殺菌剤「ME5223(Fenpicoxamid)」は導出先のコルテバ社(アメリカ)が中南米でバナナ向け、欧州で麦類向けに販売を開始し、さらに欧州各国での農薬登録の取得を進めております。新規農業用殺虫剤「ME5382(Flupyrimin)」につきましては、国内販売を開始し、インドでUPL社が水稲分野で開発を進めるとともに、UPL社とは種子処理分野での開発商業化契約を締結いたしました。非選択性除草剤「グルホシネート-P」につきましては、米国で農薬登録申請を行いました。また、主力のいもち病防除剤「オリゼメート」および「ME5382(Flupyrimin)」につきましては、国内における新たな水稲栽培技術である密播・密苗栽培および側条処理への対応を進めています。動物薬事業では、牛用抗菌剤「マルボシル」については2019年11月に効能追加の承認取得済みです。牛用抗菌剤「フロルガン」は、農林水産省と食品安全委員会の審査が終了し、2020年4月に承認を取得しました。豚用ワクチン「エコポークシガ」は、農林水産省での審査が終了し、2020年7月に承認取得済みです。魚用駆虫剤「マリンバンテル」は、農林水産省での審査が終了し、2021年4月に効能追加の承認を取得しました。牛豚用抗菌剤「ME4137」は、牛で2019年9月に、豚で2019年12月に臨床試験を終了し、現在農林水産省で審議中です。畜産用飼料添加物「ME4406」は、医薬品開発の臨床試験に該当する鶏の野外応用試験を2019年3月に終了しました。豚については、コロナ禍の影響を受け、再試験に向け準備中です。 なお、研究所については以下の4研究所体制となっております。 医薬研究所 :免疫炎症、がん及び感染症領域を中心とした創薬研究(医薬品候補創出のための薬理・薬物動態・安全性評価)、導入品を含む開発品の開発研究(有効性、薬物動態及び安全性評価)、既存品の付加価値情報の創出製薬技術研究所 :医薬候補品創出のためのリード化合物の探索及び化学構造の最適化、新薬・LCMにおける原薬の合成プロセス確立と製剤の設計・改良検討及び製剤製法確立、原薬・製剤の物性、安定性評価と規格試験法確立、治験薬(原薬、製剤)製造と製法スケールアップ・技術移管、製剤の包装設計と原価低減バイオサイエンス研究所 :抗体医薬を中心とした創薬研究、バイオ後続品の研究開発、生産品目・次期生産導入品目の生産菌株育種及び培養・精製技術の確立、品質向上・コスト低減による工場支援並びにバイオ資源を活用した医薬品・農動薬・酵素・ジェネリック原料の新製品創出生物産業研究所 :新規農薬・動物薬の創出と新製剤開発、既存品評価、販売支援業務 KMバイオロジクス株式会社におきましては、ヒト用ワクチン、動物用ワクチン、血漿分画製剤の研究開発から製造販売まで行う体制を持ち、また新生児のマススクリーニングなどを行う新生児スクリーニングセンターを保有しております。同社においては、ヒト用ワクチン、動物用ワクチンならびに血漿分画製剤の3領域の研究開発を行っており、それぞれの領域における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。ヒト用ワクチンにつきましては、新型コロナウイルスに対するワクチンについて「新型コロナ不活化ワクチン(KD-414)」として、国立感染症研究所、東京大学医科学研究所及び医薬基盤・健康・栄養研究所と協業し2020年5月より開発を開始しており、厚生労働省や日本医療研究開発機構(AMED)からの助成金により研究開発および生産体制整備を推進しております。現在の開発状況は、動物での評価を完了し、本年3月に第Ⅰ相/第Ⅱ相臨床試験を開始しました。他には「デング熱ワクチン(KD-382)」は、2018年8月よりオーストラリアで実施していた臨床第一相試験は完了し、健康な成人に対して良好な安全性および免疫原性が確認できました。現在、第Ⅱ相臨床試験の準備を進めています。「小児用5種混合ワクチン(KD-370)」は、国内臨床第Ⅲ相試験は本年2月に完了し、製造販売承認申請に向けて準備中です。血漿分画製剤につきましては、血友病バイパス製剤であるバイクロットについて、現在の適応外である定期療法の適応を取得するための適応拡大試験(KD2-305)を2019年8月より実施中です。また、提携先と共同で静注用人免疫グロブリン製剤であるベニロンについて、「顕微鏡的多発血管炎における神経障害の改善(ステロイド剤が効果不十分な場合に限る)」(KD-371)の適応拡大のための第Ⅲ相試験を完了したところです。動物用ワクチンにつきましては、豚用ワクチン「KD-377」は2020年12月に製造販売承認を取得しました。同じく豚用ワクチンである「KD-386」および「KD-395」の計2品目は農林水産省に製造販売承認申請中です。 (3) その他上記報告セグメントの他に、新たな健康価値、即ち、健康寿命の延伸につながる独自価値の創造を目指して、2019年4月に当社に価値共創センターが設立されました。価値共創センターでは、発足以来オープンイノベーションを積極的に推進し、明治グループの次の10年、20年の成長を支える人材と新技術の開発に注力しております。設立後2年が経過し、明治グループ内の食品セグメントや医薬品セグメントの保有する技術・経験の融合や各事業会社の研究員の人的交流の場として、研究活動も一段と活発になってきているところです。最先端の研究に触れながら、知識や技術の導入を図り、「老化」や「食事療法」、「マイクロバイオーム(腸内細菌叢)」の研究を進めております。複数のアカデミアとの共同研究や各種コンソーシアムに参画し、臨床試験において有望な食事療法が確認されるなど成果が出つつあります。明治グループの強みである食品と医薬品の知見を活用し、高齢化社会が直面する課題を解決するソリューションを提供することで、「健康・予防領域」においてこれまでの研究成果を社会に還元していきたいと考えております。なお、当連結会計年度における研究開発活動の金額は 565百万円であります。
FY2020|7,292 文字
5【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発費の総額は31,446百万円であります。当連結会計年度における研究開発活動に関し、新たに取り組んだ事項及び変更事項は次のとおりであります。 (1) 食品当連結会計年度における研究開発活動の金額は、13,427百万円であります。 ① 発酵デイリー「明治おいしい牛乳」ブランドとして、2019年春より「明治おいしい低脂肪乳」「明治おいしいミルクカルシウム」(キャップ付き900g)を新発売しました。各商品ともに“氷点濃縮”乳原料を使用することで、従来の蒸発濃縮乳原料と比較して新鮮なミルクの香りを強め、明治独自の“ナチュラルテイスト製法(脱酸素による殺菌中の酸化抑制技術)”と組み合わせることで、脂肪分の少ない白物飲料の風味課題となっていた濃厚感や香りが少ない点を改善しました。本技術を活用した「明治おいしい低脂肪乳」の開発については、「公益社団法人 農林水産・食品産業振興協会会長賞」を受賞。全国の量販店やコンビニエンスストアにて採用され、高い評価を得ました。宅配部門では、ミルクプロテインを普通牛乳と同等量(6.2g/180ml)配合した、爽やかでフルーティーな風味が特長の酸性タイプ乳飲料「明治ロコケア」(宅配壜180ml)を発売しました。本商品は、2019年度日本農芸化学会において「農芸化学技術賞」を受賞した、ミルクプロテインの吸収速度を高める“速攻吸収製法”を採用。さらにミルクプロテインを効率的に利用しやすい体内環境に整える5種のビタミンと亜鉛を配合した栄養機能食品であり、シニア層の健康課題である筋力低下の抑制をサポートする宅配商品ならではの価値を有する商品です。「明治プロビオヨーグルト PA-3」シリーズ(ハードタイプ、ドリンクタイプ2品112g/112ml)は、世界で初めて尿酸値の上昇を抑えるヨーグルトとしての機能性表示を消費者庁から認可され、2019年5月にパッケージをリニューアル。「明治プロビオヨーグルト R-1プレーン」(336g)は、砂糖・甘味料・香料・安定剤無添加のプレーンタイプとして2020年3月に関東エリア限定で発売。新たな食べ方として、家族で分け合う、自分好みに味付けするなど、ターゲット、食シーンを広げる商品。明治独自の製法を組み合わせることで、甘みなしでもおいしい仕立てとなっております。また同時期に、「明治プロビオヨーグルト LG21ドリンクタイプすっきりCool」(112ml)を発売。胃に不快感のある人に向けて、メントール香料とレモン果汁を使用することで、飲んだ時にすっきりとした爽快感を体感できる、飲み続けやすい風味としました。また新たな機能性表示食品として、明治独自の「SC-2乳酸菌」とコラーゲンペプチド、スフィンゴミエリンの3つを関与成分とする、飲むことで効果が期待できる紫外線対策商品を開発し、2020年4月に「明治スキンケアヨーグルト素肌のミカタ」として発売予定。 ② 加工食品第4のカマンベールとして、ブナのチップでやさしく丁寧に燻製した「明治北海道十勝カマンベールチーズ 燻製」を2019年10月に発売。独自の“まろやか燻煙製法”(特許出願中)により、カマンベールチーズのクリーミーでまろやかな味わいと、やさしい燻製香の絶妙なバランスを実現しました。フローズンデザートでは、好評の「明治エッセル」「明治エッセル スイーツ」シリーズに加え、健康訴求型のアイスとして、糖として吸収されないフラクトオリゴ糖を配合した「明治オリゴスマート やさしいバニラ」を発売。血糖値上昇抑制効果をヒト試験で確認し、論文投稿しました。また、アイスのおいしさと、お客様からの安全性に対する期待に応えるため、長期間の保存試験を実施した結果を元に、明治のアイス商品に順次賞味期限を設定することをプレスリリースしました。バターの新しいおいしさを訴求した「明治スプレッタブル」の新商品として、発酵バタータイプを発売。調理用途クリームとして、ノンデイリークリームでありながら乳風味の強い「ラクタージュ」を発売。濃厚ソース、味付けご飯、トッピング具材(チーズ)が満足感のあるボリュームで、電子レンジ調理可能なトレーに盛り付けた「満足丼 濃厚オムライス」「同 濃厚ガーリックライス」「同 濃厚ダブルカレー」をそれぞれ2019年秋に、「満足丼 濃厚四川風麻婆丼」「同 濃厚エビチリ丼」をそれぞれ2020年春に発売。牛乳と1:1で混ぜることで、1食180mlあたり乳たんぱく質6gと1/2日分のカルシウム(340mg)が摂れる「明治TANPACT 牛乳でつくるコーンスープ」「同 かぼちゃスープ」を発売しました。 ③ 菓子素材のおいしさを加えることで食べやすさをプラスした「チョコレート効果 72%さわやかオレンジ&レモン」「同 旨み抹茶&香ばし米パフ」を2019年8月に発売。「チョコレート効果」ブランドより、持ち運びに便利で食べやすい「チョコレート効果 72%パウチ」「同 86%パウチ」を2019年9月に発売しました。「ザ・チョコレート ビターアソートパウチ」「同 ミルクアソートパウチ」は2種類の「Bitter」、「Milk」それぞれの味わいを食べ比べることのできるパウチタイプの商品で、2019年9月発売。「ザ・チョコレート SENSATIONペルーダーク」「同 ペルーミルク」は、明治独自の新製法“リッチアロマ製法”によって、フローラルな香味を特長として表現した。「ザ・チョコレート ホワイトカカオダーク」は希少なメキシコ産ホワイトカカオを使用。以上3品をサロン・デュ・ショコラ東京および一部百貨店、通販サイトにて限定ギフト品として2020年1月発売しました。「オリゴスマート」ブランドより、持ち運びに便利で食べやすい「オリゴスマート ミルクチョコレートパウチ」を2020年3月発売しました。「アポロ」ブランドより、大人の女性向けに「アポロ my Style」を発売。通常の「アポロ」に比べて砂糖を25%カット、ちょっと大きめサイズで、つまみやすく、手につきにくいパウチ包装で、持ち歩きに便利な設計としました。洋酒チョコレートとして、「4本エムズバー ラム・オ・レ」に続き、「同 ブランデー・オ・レ」を発売しました。春夏においしく食べられる、ミルククリームと洋酒を組み合わせた大人のチョコレート。「明治TANPACT ミルクチョコレート」を開発(3/30発売)。さまざまなシーンで乳由来のたんぱく質をとることができます(乳たんぱく質として、5g/袋配合)。果汁グミの果実感をアップした「もっとくだもの」シリーズを発売。レモン果汁にほろ苦いレモンピールを加えた「明治果汁グミもっとくだもの レモンピール」ミックス、洋梨果汁に洋梨ピューレを加えた「明治果汁グミもっとくだもの 洋なしピューレ」ミックスの2品体制。明治がこだわるカカオ素材を活用したフローズンデザート「コールドカカオ」を開発、バレンタインシーズンの催事品として全国百貨店等で展開。カカオをソルベのように加工し、従来のチョコレートとは違う温度でカカオの香味、感覚、余韻を感じ、カカオの可能性を広げるトライアルを実施しました。 ④ 栄養「ザバスプロテイン」シリーズでは、「ザバス ホエイプロテイン100」シリーズの大幅リニューアルを行い、新設した粉体専用工場(倉敷工場)での生産を開始しました。明治独自の造粒技術“均質顆粒化製法”により、溶けやすくダマになりにくい品質を実現。吸収の良いホエイプロテインとカラダづくりに必要なビタミンを独自配合しました。「ザバス ホエイプロテイン100ココア味」(トライアルタイプ10.5g、14食分294g、50食分1050g、120食分2520g)、「同 バニラ味」(トライアルタイプ10.5g、14食分294g、50食分1050g)、「同 リッチショコラ味」(トライアルタイプ10.5g、14食分294g、50食分1050g)、「同 抹茶風味」(トライアルタイプ10.5g、14食分294g、50食分1050g)、「同 ヨーグルト風味」(トライアルタイプ10.5g、14食分294g、50食分1050g)の5品を発売。「ザバス ホエイプロテイン100」シリーズは、国際的アンチドーピング認証プログラム「インフォームドチョイス」を取得。RTDタイプでは、運動する女性に向けた商品として、「(ザバス)MILK PROTEIN STYLE BODY」(200ml)を発売しました。運動する女性のカラダづくりに有効なミルクプロテインを12.5g配合し、カラダづくりに必要な3種のビタミンB群(B6、B12、葉酸)と鉄分を半日分配合した、運動後でもすっきり飲みやすいベリー風味の乳飲料。「アミノコラーゲン」シリーズでは、カルシウムとグルコサミンを強化した「アミノコラーゲン プラスカルシウム」を発売。アミノコラーゲンの基礎美容成分(フィッシュコラーゲン5000mg)はそのままに、カルシウム102mg、グルコサミン120mgを配合。トライアルしやすい内容量の14日分(98g)で発売。「即攻元気」シリーズでは、「即攻元気ゼリー 凝縮栄養11種のビタミン&4種のミネラル」(150g)のマンゴー風味を追加発売しました。ぶどう味と同様に、不足しがちで身体の調子を整えるために必要な11種のビタミンと4種のミネラル(亜鉛、鉄、銅、セレン)を、1個に凝縮した商品。流動食部門では、病院や施設で経管投与される「メイバランス(1.0、1.5、2.0)」シリーズ(AB200、1000ml、SP)をリニューアルしました。長鎖脂肪酸の代謝に必要なカルニチンとプレバイオティクス成分としてフラクトオリゴ糖を配合。パッケージも、商品の取り間違いを防止するためにデザインを見やすく改良しました。また、発酵乳とガラクトオリゴ糖を配合した経管用流動食「YH」に、開封することなく直接経管に繋ぐことのできる、衛生面に配慮したソフトパックを追加発売。容量は300mlと400mlを用意。たんぱく質、脂質、糖質、食物繊維と13種のビタミン、ミネラルを配合した総合栄養食品。 (2) 医薬品当連結会計年度における研究開発活動の金額は、17,582百万円であります。 Meiji Seika ファルマ㈱グループにおきましては、医療用医薬品における感染症、中枢神経系領域でのスペシャリティファルマを目指すとともに、血液がん等新領域、ジェネリック医薬品、農薬、動物薬等にも注力し、積極的な研究開発活動を行っております。具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。パーキンソン病治療薬「サフィナミド(ME2125)」は、2019年9月に日本における製造販売承認を取得し、導出先のエーザイ社が販売を開始しました。経口PDE4阻害剤「ME3183」は、米国にて臨床第一相試験を実施中です。β-ラクタマーゼ阻害薬「Nacubactam(OP0595)」は、国内開発について国立研究開発法人日本医療研究開発機構(略称AMED)による「医療研究開発革新基盤創成事業(略称CiCLE)」として、抗菌薬との併用反復投与の臨床第一相試験を国内にて実施中です。抗体医薬品であるウステキヌマブ製剤(遺伝子組換え)のバイオ後続品である「DMB-3115」は、先発品との生物学的同等性を検証する臨床第一相試験を欧州で開始しました。血液がん及び周辺領域への取り組みを強化するため、がん治療薬「HBI-8000」について、米国HUYA Bioscience社と日本、アジアにおける独占的販売及びライセンス契約を締結、また、慢性GVHD治療薬「KD025」について、米国Kadmon社と開発、商業化に関する提携を行いました。2016年5月に発売した統合失調症治療薬「シクレスト®舌下錠」については、医療への科学的側面からの貢献を目指して、抗精神病薬の適正使用に関するエビデンス創出に継続的に取り組んでいます。統合失調症治療薬「ジプラシドン(ME2112)」は、国内臨床第三相試験を継続しております。生物産業分野におきましては、農薬事業では、新規農業用殺虫剤「ME5343(Afidopyropen)」を導出先のBASF社(ドイツ)がインド、オーストラリアに続き米国、カナダ等で販売を開始しました。新規農業用殺菌剤「ME5223(Fenpicoxamid)」は導出先のコルテバ社(アメリカ)が中南米でバナナ向けに販売を開始し、フランスでの農薬登録を取得しました。新規農業用殺虫剤「ME5382(Flupyrimin)」につきましては、2019年6月に国内農薬登録を取得して販売を開始し、インドではUPL社が水稲分野で開発を進めております。また、主力のいもち病防除剤「オリゼメート」および「ME5382(Flupyrimin)」つきましては、国内における新たな水稲栽培技術である密播・密苗栽培および側条処理への対応を進めています。動物薬事業では、牛用抗菌剤「ME4129」は、2019年11月に承認を取得しました。牛用抗菌剤「ME4136」は、農水省と食品安全委員会の審査が終了し、現在承認待機中です。牛豚用抗菌剤「ME4137」は、牛で2019年9月に、豚で2019年12月に臨床試験を終了し、現在農水省の審議へ向け準備中です。畜産用飼料添加物「ME4406」は、医薬品開発の臨床試験に該当する野外応用試験を鶏については2019年3月に終了し、豚については2020年6月に終了する予定です。 なお、研究所については以下の4研究所体制となっております。 医薬研究所 :免疫炎症、がん及び感染症領域を中心とした創薬研究(医薬品候補創出のためのリード化合物の探索とその最適化、計算化学・分子構造解析等の創薬への応用研究、薬理・薬物動態・安全性評価)、導入品を含む開発品の開発研究(有効性、薬物動態及び安全性評価)、既存品の付加価値情報の創出CMC研究所 :新薬・LCM・ジェネリック開発における原薬の合成プロセス確立と製剤の設計・改良検討および製剤製法確立、原薬・製剤の物性、安定性評価と規格試験法確立、治験薬(原薬、製剤)製造と製法スケールアップ・技術移管、製剤の包装設計と原価低減バイオサイエンス研究所 :抗体医薬を中心とした創薬研究、バイオ後続品の研究開発、生産品目・次期生産導入品目の生産菌株育種及び培養・精製技術の確立、品質向上・コスト低減による工場支援並びにバイオ資源を活用した医薬品・農動薬・酵素・ジェネリック原料の新製品創出生物産業研究所 :新規農薬・動物薬の創出と新製剤開発、既存品評価、販売支援業務 KMバイオロジクス㈱におきましては、ヒト用ワクチン、動物用ワクチン、血漿分画製剤の研究開発から製造販売まで行う体制を持ち、また新生児のマススクリーニングなどを行う臨床検査センターを保有しております。同社においては、ヒト用ワクチン、動物用ワクチンならびに血漿分画製剤の3領域の研究開発を行っており、それぞれの領域における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。ヒト用ワクチンにつきましては、「デング熱ワクチン(KD-382)」の臨床第一相試験を2018年8月よりオーストラリアで開始しております。また「小児用5種混合ワクチン(KD-370)」の国内臨床第三相試験を継続実施中です。血漿分画製剤については、血友病バイパス製剤であるバイクロットについて、現在の適応外である定期療法の適応を取得するための適応拡大試験(KD2-305)を2019年8月に開始しました。また、提携先と共同で静注用人免疫グロブリン製剤であるベニロンの適応拡大試験を継続実施中で、そのうち「慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善」の効能・効果(KD6-71)の製造販売承認事項一部変更承認を2019年8月に、「視神経炎の急性期(ステロイド剤が効果不十分な場合)」の効能・効果(KD5-71)の製造販売承認事項一部変更承認を2019年12月に取得しました。動物用ワクチンにつきましては、鶏用ワクチンの「KD-390」は2019年8月に製造販売承認を取得しました。豚用ワクチン「KD-377」および「KD-386」の計2品目は農水省に製造販売承認申請中です。 (3) その他上記報告セグメントの他に、2019年4月に「明治グループ2026ビジョン」の重点方針で掲げた「健康価値領域での新たな挑戦」の一環として当社に設立した価値共創センターは、活動開始から1年が経ちました。価値共創センターでは明治グループの持つ食品事業(乳・乳酸菌、カカオの研究、栄養設計技術等)と医薬品事業(薬理学の知見、合成技術、微生物・バイオ技術等)で培った技術と経験を融合し、「健康・予防領域」における独自のポジションの確立を目指し着実に研究開発を推進しております。主な研究テーマは「老化」や「食事療法」、「マイクロバイオーム(腸内細菌叢)」で、オープンイノベーションを積極的に推進し、最先端の知識や技術の導入を図り、健康寿命延伸につながる独自価値の創造を目指して活動中です。明治グループ内の各研究所あるいはアカデミアとの協業・人的交流、各種コンソーシアム・団体への参画を通して、新規事業開拓や新規技術開発のための人材育成にも取り組んでおります。明治グループの次の成長を担う研究基盤の構築と、食と健康のプロフェッショナルとして事業を通じた社会課題の解決に貢献するべく、価値共創センターの研究員は日々努力をしております。なお、当連結会計年度における研究開発活動の金額は 436百万円であります。
FY2019|6,109 文字
5【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発費の総額は29,182百万円であります。当連結会計年度における研究開発活動に関し、新たに取り組んだ事項及び変更事項は次のとおりであります。 (1) 食品当連結会計年度における研究開発活動の金額は、12,712百万円であります。 ① 発酵デイリー「明治おいしい牛乳」ブランドは、2018年春より新製法を採用して抜本的リニューアルを行い、また新容器(キャップ付き900ml)採用によりさらなる牛乳の新鮮さ、おいしさを追求。中でも「明治おいしい牛乳900ml」は、日本食糧新聞社制定の「第32回新技術・食品開発賞」において入賞。新製法や新容器が高い評価を得た。「(ザバス)MILK PROTEIN」(430ml)は、運動と組み合わせたミルクプロテインの価値を具現化した商品であり、酸性で吸収性が高く、カラダ作りに優れているという研究成果が認められ、公益社団法人日本農芸化学会の2019年度大会において、「農芸化学技術賞」を受賞。2018年4月より発売した「明治THE GREEK YOGURT」シリーズは、濃密なおいしさと栄養面やヘルシーさが特徴の脂肪0ギリシャヨーグルトで、「プレーン」、「砂糖0」、「5つの果実」を発売し、以降「ブルーベリーミックス」(夏)、「低糖」、「ストロベリーミックス」、「キウイ&りんごミックス」(秋)、「フルーツミックス」、「グレープフルーツ」(冬)を追加発売しながら、現状5品種の品揃え。「明治ブルガリアのむヨーグルトLB81 Simple(シンプル)プレーン」(900g)を2018年10月に発売。砂糖、甘味料、香料、安定剤を不使用とした、コクとすっきりさが特徴の独自製法「コクのちすっきり製法」が特徴のドリンクタイプヨーグルト。「明治北海道十勝」ブランドとして、明治が十勝産生乳から発見した乳酸菌(十勝ミルク乳酸菌TM96)を使用した「明治北海道十勝濃厚マイルドヨーグルト」(100g)を発売。こだわりの乳組成と独自乳酸菌による丁寧な発酵が特徴で、乳の濃厚な味わいとすっきりとした味わいを実現。明治プロビオシリーズにおいては、「明治プロビオヨーグルトLG21」シリーズのパッケージを全面的にリニューアル(胃で働く乳酸菌)し、「同まろやかプレーン」(112g)および「同ドリンクタイプりんご&蜂蜜」(112ml)を発売、また、「明治プロビオヨーグルトPA-3」シリーズでは、「同ドリンクタイプ」を低糖・低カロリーに変更。2018年3月の公益社団法人日本農芸化学会の2018年度大会、ならびに2018年8月に公益社団法人日本食品科学工学会の第65回大会で発表した新たなヨーグルトの製法(「超高温短時間殺菌」および「脂肪微細化」)を活用した、「明治ブルガリアヨーグルトLB81プレーン朝の贅沢クリーミー生乳100」(320g)および「同本場手作りスタイル」(320g)を2018年3月に発売。また、既存ブランドの「明治ブルガリアヨーグルトLB81プレーン」、「同そのままおいしい脂肪0プレーン」においては、450gから400gへの容量・容器変更を実施。さらに、栄養素を訴求した新商品として、100gで一食分のカルシウムと鉄分が補給できる「明治ブルガリアヨーグルトLB81カルシウムと鉄分」を発売。 ② 加工食品新しいカマンベールチーズ製造棟の稼働に伴い、「明治北海道十勝カマンベールチーズ」、「同ブラックペッパー入り切れてるタイプ」、「同切れてるタイプ」を、パッケージも新たにして全国でリニューアル発売。濃厚なうまみが特長の十勝産熟成チーズに、和風だしのうまみを掛け合わせた、「明治北海道十勝スマートチーズ 和風だし かつお・昆布」、「同 ほたて」を発売。家族みんなが楽しめるクセがなくなめらかな食感の“基本となる”チーズ「明治北海道十勝6Pチーズ ベーシック」を発売。好評の「明治エッセルスイーツ」シリーズから「明治 エッセルスーパーカップ Sweet's ブルーベリーチーズケーキ」、「明治 エッセルスーパーカップ Sweet's アップルタルト」、「明治 エッセルスーパーカップ Sweet's ショコラオランジュ」を連続的に発売。乳脂肪として主にバターを使用した新規調理用純乳脂クリーム「フレッシュ45」を発売。パンやスコーン等にやわらかく塗って楽しむ「クリーミースムース ソルティ」、「スイートチョコ」、「メープル」、「ハニーレモン」を発売。4種のチーズを使用しハンバーグやパンに包餡する業務用の「十勝4種のチーズペースト」を発売。バター風味を増強したファットスプレッドとして「コープ NEWソフト」をリニューアル。iTQi(国際味覚審査機構)優秀味覚賞受賞の、十勝産生クリーム・パルメザンチーズのコクと香りを特長とした冷凍食品「香るひととき濃厚エビグラタン・ドリア」を発売。「銀座カリー」発売25周年を記念して、特製ソースにいつもの2倍牛肉が入った「銀座カリー25周年特別限定品」を発売。 ③ 菓子糖として吸収されないオリゴ糖“フラクトオリゴ糖”を使用したミルクチョコレート「オリゴスマートミルクチョコレート」を発売。砂糖の一部を、糖として吸収されない“フラクトオリゴ糖”に置き換え、砂糖に近い味わいながらも甘さ控えめで、コク深くおいしいミルクチョコレートに仕上げた。「ザ・チョコレートSENSATION ペルーダーク」数量限定発売は、カカオ本来の香味を最大限に引き出す明治独自の新製法“リッチアロマ製法”を導入し、さらに香り高い香味を引き出すことを追求した。「ザ・チョコレート SENSATION 2019 Limited Assortment」 数量限定発売は、“リッチアロマ製法”と生クリーム、フランボワーズ、ジャンドゥーヤ、カカオジュース 4種の個性豊かな水系素材を組み合わせることに成功。「明治ザ・チョコレート」シリーズ初のひと粒デザートショコラを発売。「ザ・チョコレート 弾ける香るゆず」は、ドミニカ共和国産カカオを中心に使用したフルーティ感のあるチョコレートに、ゆず果汁のパウダーと高知県産のゆず皮を練り込んだ。噛んだ瞬間にゆずの香りが弾ける、ゆずの香りと心地よい苦みを楽しめる大人のチョコレート。「チョコレート効果」群の品質ブラッシュアップとオレンジピールやカカオニブなどの素材の美味しさをプラスした新ラインナップを発売。冬季限定チョコレート「メルティーキッス」群にホワイトタイプを追加投入し、ラインナップを拡充。春夏向け「洋酒チョコレート」、「エムズバーラム・オ・レ」を発売し、冬場しかなかった洋酒チョコレート売り場活性化。「ガルボ豆乳きなこ」ポケットパック、カラダに優しい素材「豆乳」を配合した新しいガルボを発売。カカオ自体の品質を極め、産地や品種の異なるカカオの個性を最大限引き出したプロのためのスペシャリティチョコレート「明治 ザ・カカオ プロフェッショナルズ」を発売。レモン果汁100グミにほろ苦いレモンピールを入れ、本格的なレモンの味わいが楽しめる、リフレッシュタイムにぴったりの「果汁グミピーレ」を発売。 ④ 栄養ザバスプロテインシリーズでは風味のバリエーションを強化すべく「ザバス ホエイプロテイン100 抹茶風味」、「ザバス ホエイプロテイン100 ヨーグルト風味」(いずれも、50食分(1050g)、18食分(378g)、トライアルタイプ(10.5g))、「ザバス ソイプロテイン100 ミルクティー」(50食分(1050g)、15食分(315g)) を発売。 また、加齢とともに不足してしまうグルコサミンを配合した「ザバス プロテイン+グルコサミン」(15食分(210g))を発売。1食(14g)当たり、たんぱく質6g、グルコサミン500mg、コラーゲン1000mg、カルシウム120mg、ビタミンD10μgを配合。そのまま飲めるゼリータイプでは、運動後のすばやいリカバリーを目的に、マルトデキストリンとホエイプロテインを3:1で配合した「ザバス リカバリープロテインゼリー ミックスフルーツ風味」を発売。また、運動前・運動中のエネルギー補給を目的に、マルトデキストリン、クエン酸、5種のビタミンを配合した「ピットイン エナジーゼリー グレープ味」(200kcal/1袋(180g))を発売。「即攻元気ゼリー 凝縮栄養 11種のビタミン&4種のミネラル」を発売。不足しがちで、身体の調子を整えるために必要な11種のビタミンと4種のミネラル(亜鉛・鉄・銅・セレン)を、1個に凝縮。医療栄養やスポーツ栄養で実績を積み上げてきた明治独自の栄養設計で、“働き盛り”の体をサポートするゼリー飲料。病院・施設向けに、「明治栄養アップペースト」を発売。乳清たんぱく質と中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)を配合し、大さじ1杯でエネルギー100kcal、たんぱく質3.5gが摂取できる。チューブ容器入りで1本165g。いつもの食事に混ぜるだけで簡単に、エネルギー・たんぱく質アップができる。栄養が手軽に摂れるゼリータイプの栄養食品「メイバランス ブリックゼリー」シリーズを、群馬栄養食工場へ内製化し、リニューアル発売。このリニューアルに伴い、患者様がより召し上がりやすいようゼリーの固さを調整。また、発酵乳+ガラクトオリゴ糖を配合した経管用流動食「YH」に、開封することなく直接、経管に繋ぐことのできる衛生面に配慮したソフトパックを追加発売。容量は300mlと400mlを用意。たんぱく質、脂質、糖質、食物繊維と、13種のビタミン、ミネラルを配合した総合栄養食品。 (2) 医薬品当連結会計年度における研究開発活動の金額は、16,470百万円であります。 Meiji Seika ファルマ㈱グループにおきましては、医療用医薬品における感染症、中枢神経系領域でのスペシャリティファルマを目指すとともに、ジェネリック医薬品、農薬、動物薬等にも注力し、積極的な研究開発活動を行っております。具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。パーキンソン病治療薬「サフィナミド(ME2125)」は、2018年10月に日本における製造販売承認申請を実施しました。同月、β-ラクタマーゼ阻害薬「Nacubactam(OP0595)」は、国内開発について国立研究開発法人日本医療研究開発機構(略称AMED)による平成30年度「医療研究開発革新基盤創成事業(略称CiCLE):第3回公募」課題として採択されました。新規の変形性関節症治療用細胞医薬品の創出を目指し、2018年6月に㈱ツーセル(本社:広島県広島市)と共同研究契約を締結しました。2016年5月に発売した統合失調症治療薬「シクレスト®舌下錠」については、医療への科学的側面からの貢献を目指して、抗精神病薬の適正使用に関するエビデンス創出に取り組んでいます。統合失調症治療薬「ジプラシドン(ME2112)」および爪真菌症治療薬「ME1111」は、それぞれ国内臨床第三相試験、国内臨床第二相試験を継続しております。生物産業分野におきましては、農薬事業では、新規農業用殺虫剤「ME5343(Afidopyropen)」は導出先のBASF社(ドイツ)がインド、オーストラリアで販売を開始し、新規農業用殺菌剤「ME5223(Fenpicoxamid)」は導出先のコルテバ社(アメリカ)が欧州および中米で本年発売を予定しております。新規農業用殺虫剤「ME5382(Flupyrimin)」につきましては、本年中頃に国内農薬登録の取得を予定しており、インドではUPL社が水稲分野で開発を進めております。さらにアジア各国において申請に向けた試験を行っております。また、主力のいもち病防除剤「オリゼメート」および「ME5382(Flupyrimin)」つきましては、国内における新たな水稲栽培技術である密播・密苗栽培および側条処理への対応を進めています。動物薬事業では、牛用抗菌剤「ME4136」が農水省での審査を終え、食品安全委員会での審査待機中です。牛用抗菌剤「ME4129」については2018年2月に、牛豚用抗菌剤「ME4137」については2018年11月に、豚用ワクチン「ME4624」については2018年6月に農水省への申請を終え、現在いずれについても審査対応中です。また、畜産用飼料添加物「ME4406」についても開発が進んでおり、2021年には医薬品開発の臨床試験に該当する野外応用試験を鶏と豚について実施する予定です。なお、研究所については以下の4研究所体制となっております。 医薬研究所 :免疫炎症及び感染症領域を中心とした創薬研究(医薬品候補創出のためのリード化合物の探索とその最適化、計算化学・分子構造解析等の創薬への応用研究、薬理・薬物動態・安全性評価)、導入品を含む開発品の開発研究(有効性、薬物動態及び安全性評価)、既存品の付加価値情報の創出CMC研究所 :新薬・LCM・ジェネリック開発における原薬の合成プロセス確立と製剤の設計・改良検討および製剤製法確立、原薬・製剤の物性、安定性評価と規格試験法確立、治験薬(原薬、製剤)製造と製法スケールアップ・技術移管、製剤の包装設計と原価低減バイオサイエンス研究所 :抗体医薬を中心とした創薬研究、バイオ後続品の研究開発、生産品目・次期生産導入品目の生産菌株育種及び培養・精製技術の確立、品質向上・コスト低減による工場支援並びにバイオ資源を活用した医薬品・農動薬・酵素・ジェネリック原料の新製品創出生物産業研究所 :新規農薬・動物薬の創出と新製剤開発、既存品評価、販売支援業務 KMバイオロジクス㈱におきましては、ヒト用ワクチン、動物用ワクチン、血漿分画製剤の研究開発から製造販売まで行う体制を持ち、また新生児のマススクリーニングなどを行う臨床検査センターを保有しております。同社においては、ヒト用ワクチン、動物用ワクチンならびに血漿分画製剤の3領域の研究開発を行っており、それぞれの領域における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。ヒト用ワクチンにつきましては、「デング熱ワクチン(KD-382)」の臨床第一相試験を2018年8月よりオーストラリアで開始しております。また「小児用5種混合ワクチン(KD-370)」の国内臨床第三相試験を継続実施中です。血漿分画製剤については提携先と共同で静注用人免疫グロブリン製剤であるベニロンの適応拡大試験を継続実施中です。組換え血漿たんぱく製剤を用いた先天性疾病の治療薬についても共同開発先と国際共同治験を継続実施中です。また、ボルヒールを用いた再生医療分野の治験を準備中です。動物用ワクチンにつきましては、鶏用ワクチンの「KD-390」を農水省に製造販売承認申請中です。
FY2018|4,813 文字
5【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発費の総額は265億7百万円であります。当連結会計年度における研究開発活動に関し、新たに取り組んだ事項及び変更事項は次のとおりであります。 (1) 食品当連結会計年度における研究開発活動の金額は、132億13百万円であります。 ① 発酵デイリー牛乳類市場トップシェアである「明治おいしい牛乳」ブランドにて、もっと「新鮮な生乳のおいしさ、そのまま」を目指して従来のナチュラルテイスト製法をさらに進化させ、「明治おいしい牛乳900ml」(容器:おいしいパック)をリニューアル。明治プロビオシリーズにおいて、R-1、LG21、PA-3商品群のリニューアル並びに新商品を発売。「R-1」より、「明治プロビオヨーグルトR-1(112g)」、「明治プロビオヨーグルトR-1低脂肪(112g)」、「明治プロビオヨーグルトR-1砂糖0(112g)」、「明治プロビオヨーグルトR-1ブルーベリー脂肪0(112g)」のリニューアル、「明治プロビオヨーグルトR-1宅配用(100g)」、「明治プロビオヨーグルトR-1ドリンクタイプ レッドフルーツミックス(112ml)」、「明治プロビオヨーグルトR-1グレープフルーツ&アロエ(112g)」の発売。「LG21」より、「明治プロビオヨーグルトLG21(112g)」、「明治プロビオヨーグルトLG21低脂肪(112g)」、「明治プロビオヨーグルトLG21砂糖0(112g)」、「明治プロビオヨーグルトLG21アロエ脂肪0(112g)」、「明治プロビオヨーグルトLG21ドリンクタイプ(112ml)」、「明治プロビオヨーグルトLG21ドリンクタイプ低糖・低カロリー(112ml)」のリニューアル、「明治プロビオヨーグルトLG21まろやかプレーン(112g)」、「明治プロビオヨーグルトLG21ドリンクタイプりんご&蜂蜜(112ml)」の発売。「PA-3」より「明治プロビオヨーグルトPA-3(112g)」、「明治プロビオヨーグルトPA-3ドリンクタイプ(112ml)」のリニューアル。ギリシャヨーグルトとして、濃厚なおいしさに加え、乳たんぱくや脂肪0等の栄養価値が得られる濃縮ヨーグルト「明治THE GREEK YOGURTプレーン(100g)」、「明治THE GREEK YOGURT砂糖0(100g)」、「明治THE GREEK YOGURT 5つの果実(100g)」を発売。ブルガリアシリーズとして、本場ブルガリアの素焼のツボで作ったヨーグルトをモチーフにして蜂蜜でおいしく仕上げた「明治ブルガリアヨーグルト本場手作りスタイル(320g)」を発売。蜂蜜をそのままカップに詰めたような、まったりとした口どけを特長とする新感覚デザート「明治禁断の食べるはちみつ」を発売。固形タイプのヨーグルトにおいて、従来にない口どけが良くなめらかな食感と、濃密でクリーミーな食感が得られる独自製法を確立し、「明治ブルガリアヨーグルトLB81プレーン贅沢クリーミー生乳100」などの製造に活用。 ② 加工食品ナチュラルチーズを独自製法で新食感を実現した「明治ホロカ」「明治ホロカ 7種のベリーミックス」を発売。好評の「明治エッセルスイーツ」シリーズから第二弾「明治 エッセルスーパーカップ Sweet's ティラミス」を発売。バターをメインにクリームチーズ、なたね油、塩の4つの素材だけで作った新機軸スプレッド「明治スプレッタブル」を発売。明治リゾットシリーズより、かきまぜて薫り立つリゾット「明治 芳醇ポルチーニクリームリゾット」を発売。本格洋食店風のカレーとしてお馴染みの「銀座シリーズ」より、香り立つスパイシーな味わいが楽しめる「銀座チキンカリー」を発売。チョコレートのこだわった「明治 GOLD LINE」シリーズを刷新、チョコレートの本格感をより楽しめる「明治 GOLD LINE CACAO36% バニラ」、「明治 GOLD LINE CACAO65% チョコレート」を発売。 ③ 菓子カカオ豆、発酵、焙煎、ブレンド、すべてにこだわったBean to Bar「明治ザ・チョコレート」シリーズを発売。iTQi(International Taste & Quality Institute:国際味覚審査機構)で三ツ星を受賞。ICA(International Chocolate Awards)、AOC(Academy Of Chocolate)、GTA(Grate Taste Awards)などにおいても受賞。また、チョコレート界で最も高い権威をもつフランスのチョコ愛好家クラブ “le Club des Croqueurs de Chocolat(クラブ・デ・クロークル・ド・ショコラ)からDesign Awardを与えられた。健康志向チョコレートのチョコレート効果にカカオニブを加え、素材の美味しさをプラスした「チョコレート効果」に新ラインナップを発売。噛み応えがあるのに口どけがいい、リズムある、心地よい食感のチョコレート「ガルボ」に、保管や持ち歩きに適し、食べたい量の調整、密閉できる清潔感といった「利便性」「安心感」を高めたチャック付パウチタイプを発売。コラーゲンペプチド入りジュレを、果物の爽やかな味わいが楽しめるグミで包み、まわりにビタミンC入りパウダーをまぶした大人の女性のためのグミ「果汁グミ とろけるふたつの果実」を発売。オレンジ&レモンとグレープ&マスカットの2つの味を発売。業務用チョコレート「Green Cacao」が、iTQi(国際味覚審査機構)で優秀味覚賞三ツ星受賞。 ④ 栄養プロテイン愛好者の不満要素の一つである「風味」を改良し、水で溶かしてもしっかり濃厚でおいしく飲める「ザバス ホエイプロテイン100 リッチショコラ」、「ザバス ホエイプロテイン100 香るミルク」(いずれも、50食分(1050g)、18食分(378g)) を発売。プロテイン初心者でも手軽にそのまま飲める直飲み顆粒の「ザバス アミノパワープロテイン」シリーズの新味「ザバス アミノパワープロテイン レモン風味」を追加。さらに、独自素材であるパワーペプチドの風味を改善し、既存品である「ザバス アミノパワープロテイン パイナップル風味」、「ザバス アミノパワープロテイン カフェオレ風味」についても、より飲みやすく改良。いずれも、1包(4.2g)×11本。同じくプロテイン初心者でも手軽にそのまま飲めるゼリータイプのプロテインとして、「ザバス ホエイプロテインゼリー ヨーグルト風味」、「ザバス ホエイプロテインゼリー グレープフルーツ風味」を発売。1個(180g)当たり、50kcal、たんぱく質5.5g、V.B2・V.B6・ナイアシン配合。栄養が手軽に摂れるカップタイプの栄養飲料「メイバランスMiniカップ」シリーズに、甘みの苦手なお客様にむけ、甘くないヨーグルト風味で、かつミルク由来のたんぱく質のなかでもより利用性が高いホエイたんぱく質を100%使用した「メイバランスMiniカップ ヨーグルトテイスト」(白桃ヨーグルト風味、ブルーベリーヨーグルト風味、いちごヨーグルト風味、マスカットヨーグルト風味)シリーズを発売。いずれも、1本(125ml)当たり、200kcal、たんぱく質:7.5g、11種のビタミン、10種のミネラル。主に病院・施設向けに、手軽においしく栄養が摂れるカップ入りゼリー飲料「メイバランス カップゼリー」シリーズ(ストロベリー味、バナナ味、ぶどう味)を発売。いずれも、1個(58g)当たり、80kcal、たんぱく質:4g、11種のビタミン、12種のミネラル。従来からのスパウト付アルミパウチタイプ「メイバランス ソフトJelly」、紙パックタイプ「メイバランス ブリックゼリー」に続き、カップタイプの総合栄養ゼリーを発売することで、患者様の様々な状態に合わせた栄養ゼリーを提供。 (2) 医薬品医薬品事業におきましては、医療用医薬品における感染症、中枢神経系領域でのスペシャリティファルマを目指すとともに、ジェネリック医薬品、農薬、動物薬等にも注力し、積極的な研究開発活動を行っております。当事業に係る研究開発費として132億93百万円を投入いたしました。医療用医薬品における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。抗うつ薬「デプロメール®錠」は、2017年7月に小児の強迫性障害治療に対する承認を取得しました。パーキンソン病治療薬「サフィナミド(ME2125)」は、国内臨床第二/三相試験において主要評価項目を達成しました。2016年5月に発売した統合失調症治療薬「シクレスト®舌下錠」については、医療への科学的側面からの貢献を目指して、メディカルサイエンス推進室を中心に、抗精神病薬の適正使用に関するエビデンス創出に取り組んでいます。統合失調症治療薬「ジプラシドン(ME2112)」は、引き続き国内臨床第三相試験を実施しております。爪真菌症治療薬「ME1111」は、国内臨床第二相試験を開始しました。β-ラクタマーゼ阻害薬「OP0595」は、国内臨床第一相試験を終了しました。生物産業分野におきましては、農薬事業では、新規農業用殺虫剤「ME5343(Afidopyropen)」を導出先のBASF社(ドイツ)と、新規農業用殺菌剤「ME5223(Fenpicoxamid)」を導出先のダウデュポン社(アメリカ)と、海外を中心に2018年の上市を目標にそれぞれ共同開発を進めております。日本化薬株式会社と共同開発した新規農業用殺虫剤「ファインセーブ(Flometoquin)」は、2018年3月に国内の農薬登録を取得しました。新規農業用殺虫剤「ME5382(Flupyrimin)」につきましては、国内の農薬登録の審査中であり、インドの水稲分野ではアリスタライフサイエンス株式会社とライセンス契約を締結しました。さらにアジア各国において申請に向けた試験を行っております。また、主力のいもち病防除剤「オリゼメート」につきましては、国内における新たな水稲栽培技術である密播・密苗栽培および側条処理への対応を進めています。動物薬事業では、牛用抗菌剤「ME4136」が農水省での審査過程にあり、牛用抗菌剤「ME4129」については2018年2月に申請を完了、牛豚用抗菌剤「ME4137」は臨床試験を継続中です。また、豚用ワクチン「ME4624」は2018年3月に治験を終了し、2018年度第1四半期の申請を予定しています。 なお、研究所については以下の4研究所体制となっております。 医薬研究所 :合成創薬のためのリード化合物の探索とその最適化、合成法検討、機器分析による構造解析並びに分子設計を中心とした創薬研究、感染症領域を中心とした創薬研究、ゲノム研究、ライフサイクルマネジメントのための研究、薬物の薬理評価・動態評価・安全性評価、導入薬評価CMC研究所 :新薬・LCM・ジェネリック開発における原薬の合成プロセス確立と製剤の設計・改良検討および製剤製法確立、原薬・製剤の物性、安定性評価と規格試験法確立、治験薬(原薬、製剤)製造と製法スケールアップ・技術移管、製剤の包装設計と原価低減バイオサイエンス研究所 :生産品目・次期生産導入品目の生産菌株育種及び培養・精製技術の確立、抗体医薬を中心とした創薬研究、バイオ後続品の研究開発、品質向上・コスト低減による工場支援並びにバイオ資源を活用した医薬品・農動薬・酵素・ジェネリック原料の新製品創出生物産業研究所 :新規農薬・動物薬の創出と新製剤開発、既存品評価、販売支援業務
FY2017|3,154 文字
6【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発費の総額は261億62百万円であります。当連結会計年度における研究開発活動に関し、新たに取り組んだ事項及び変更事項は次のとおりであります。 (1) 食品当連結会計年度における研究開発活動の金額は、124億9百万円であります。 ① 発酵デイリー「明治プロビオヨーグルトR-1」ブランドより「明治プロビオヨーグルトR-1ドリンクタイプ グレープフルーツミックス」(112ml)明治ブルガリアシリーズより、フルーツの濃くて芳醇なあじわいと果肉の食感が楽しめる「明治ブルガリアのむヨーグルト濃醇搾りグレープ」(190g)明治ブルガリアシリーズより、栄養とおいしさを凝縮した、食事のような食べごたえと腹持ち感のある濃縮ヨーグルト「明治ブルガリアヨーグルト バランスランチ脂肪0」(120g)スポーツ用プロテインNo.1ブランド「ザバス」より当社独自の速攻吸収製法を使用したミルクプロテインを配合した「(ザバス)ミルクプロテイン」(430ml)世界のお茶専門店「ルピシア」が監修したミルクティー「明治The Milk Tea」(430ml)人気パティシエ鎧塚俊彦氏監修による、食感や原材料にこだわった本格的なミルクプリン「明治ザ プリン 白のくちどけプレミアム」 ② 加工食品ナチュラルチーズを独自製法で仕上げた新感覚のチーズスイーツ「明治エアリア」女性に人気のモッツァレラとクリームチーズの2種のチーズをバランスよくブレンドした「明治モッツァレラチーズ クリームチーズブレンド」いつものおいしさで、ピッツァ生地の糖質50%offを実現した冷凍ピッツァ「明治 サラミとオリーブのミックスピッツァ」「明治Daily Rich」シリーズより、温めるだけで本格的なエスニックフレーバーが楽しめるスープ「明治 Daily Rich 焙煎ごま香る坦々スープ/エスニック風香草チキンスープ/とろみと旨味の酸辣湯スープ/ココナッツミルクのカレースープ」の4品カップアイスの定番としてご好評をいただいている「明治エッセル スーパーカップ」シリーズより、初めての層状アイスクリームデザート「明治エッセル スーパーカップ Sweet's苺ショートケーキ」脂肪ゼロのヨーグルト入りアイス「明治 デザートプラスmore(モア)」 ③ 菓子薄い形状からくる繊細なくちどけで、カカオの旨みと上品な苦味がすーっととけていく「メルティーキッスカカオスタイル マイルドビター」カカオ豆、発酵、焙煎、すべての工程にこだわったBean to Barチョコで、割り方によって味わいが違う板チョコの新形態に一新した「明治 ザ・チョコレート」サクッとやわらかい食感のマカダミアを、アーモンドプラリネの香ばしいナッツの風味香るホワイトチョコレートで包んだ「マカダミア香ばしプラリネ」ぶどうの女王と呼ばれる品種マスカットオブアレキサンドリアのみを使用し、「くだものありのまま」を手軽に楽しめる「果汁グミ マスカットオブアレキサンドリア」2度掛け製法で濃厚さと香ばしさアップし、従来の「カール」よりもカリッと堅めの大人向けの食感で、一口サイズのスナック「大人の贅沢カール濃旨炙り海老味」 ④ 栄養プロテインを使用したことのない方や軽い運動を行っている方をターゲットとし、水や牛乳で溶かすことなく、そのまま飲める顆粒タイプのプロテイン「ザバス アミノパワープロテイン カフェオレ 11本入」(4.2g×11本)売れ行きNo.1コラーゲンとして皆さまにご支持をいただいている「アミノコラーゲン」を、新たにキレイを追求した‘濃密美容配合’で実感をアップし、さらにコンパクトにした「アミノコラーゲン スターターキット」(90g)「運動で、体脂肪を燃やす」スポーツ向けアミノ酸飲料VAAMシリーズより、「ヴァームウォーターパウダークリアアップル30袋入」(5.5g×30袋)(2) 医薬品医薬品事業におきましては、医療用医薬品における感染症、中枢神経系領域でのスペシャリティファルマを目指すとともに、ジェネリック医薬品、農薬、動物薬等にも注力し、積極的な研究開発活動を行っております。当事業に係る研究開発費として137億52百万円を投入いたしました。医療用医薬品における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。抗うつ薬「デプロメール®錠」は、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」からの開発要請に基づく小児の強迫性障害の臨床試験を終了し、2016年7月に製造販売承認申請しました。前立腺肥大症治療薬「ウデナフィル(ME3113)」は、2016年5月に開発を中止しました。2016年5月に発売した統合失調症治療薬「シクレスト®舌下錠」については、医療への科学的側面からの貢献を目指して、10月にメディカルサイエンス推進室を新設し、抗精神病薬の適正使用に関するエビデンス創出を中心に活動しています。統合失調症治療薬「ジプラシドン(ME2112)」は、引き続き臨床第三相試験を実施しております。パーキンソン病治療薬「サフィナミド(ME2125)」は、引き続き臨床第二/三相検証的試験および第三相長期投与試験を実施しております。なお、「サフィナミド(ME2125)」については、2017年3月にエーザイ株式会社へ導出いたしました。β-ラクタマーゼ阻害薬「OP0595」は、国内にて臨床第一相試験を実施しております。アミノグリコシド系抗生物質であるアルベカシン吸入液剤「ME1100」は、米国での臨床第一相試験を終了いたしました。生物産業分野におきましては、農薬事業では、新規農業用殺虫剤「ME5343(Afidopyropene)」を導出先のBASF社(ドイツ)と、新規農業用殺菌剤「ME5223(Fenpicoxamid)」を導出先のダウ・アグロサイエンス社(アメリカ)と、海外を中心に2018年の上市を目標にそれぞれ共同開発を進めております。新規農業用殺虫剤「ME5382」につきましては、国内で申請を行い、アジアを中心とする海外では申請に向けた試験を行っております。また、主力のいもち病防除剤「オリゼメート」につきましては、LCM(ライフサイクルマネジメント)として、国内において新たに2製剤の登録を取得しました。動物薬事業では、牛用抗菌剤「ME4136」を申請し、牛用抗菌剤「ME4129」、牛豚用抗菌剤「ME4137」について臨床試験を実施中です。また、豚用ワクチン「ME4624」についても試験を進めております。 なお、研究所については以下の4研究所体制となっております。 医薬研究所 :合成創薬のためのリード化合物の探索とその最適化、合成法検討、機器分析による構造解析並びに分子設計を中心とした創薬研究、感染症領域を中心とした創薬研究、ゲノム研究、ライフサイクルマネジメントのための研究、薬物の薬理評価・動態評価・安全性評価、導入薬評価CMC研究所 :新薬・LCM・ジェネリック開発における原薬の合成プロセス確立と製剤の設計・改良検討及び製剤製法確立、原薬・製剤の物性、安定性評価と規格試験法確立、治験薬(原薬、製剤)製造と製法スケールアップ・技術移管、製剤の包装設計と原価低減バイオサイエンス研究所 :生産品目・次期生産導入品目の生産菌株育種及び培養・精製技術の確立、抗体医薬を中心とした創薬研究、バイオ後続品の研究開発、品質向上・コスト低減による工場支援並びにバイオ資源を活用した医薬品・農動薬・酵素・ジェネリック原料の新製品創出生物産業研究所 :新規農薬・動物薬の創出と新製剤開発、既存品評価、販売支援業務
FY2016|3,154 文字
6【研究開発活動】当連結会計年度の研究開発費の総額は273億8百万円であります。当連結会計年度における研究開発活動に関し、新たに取り組んだ事項及び変更事項は次のとおりであります。 (1) 食品当連結会計年度における研究開発活動の金額は、126億54百万円であります。 ① 発酵デイリープリン体と戦う乳酸菌を配合した「明治プロビオヨーグルト PA-3」(112g)、「明治プロビオヨーグルト PA-3 ドリンクタイプ」(112ml)。「明治プロビオヨーグルト R-1」ブランドより「明治プロビオヨーグルト R-1 ドリンクタイプ アセロラ&ブルーベリー」(112ml)。ミルクプロテインを配合し、運動後も飲みやすい爽やかなグレープフルーツ風味に仕立てたスポーツ用プロテインNo.1ブランド「ザバス」の「ザバスミルク グレープフルーツ風味」(430ml)。世界のお茶専門店「ルピシア」が監修した紅茶乳飲料「明治深みミルク紅茶」(430ml)。行列の絶えない人気レストラン「俺のフレンチ」加藤寛シェフ監修の「俺のフレンチ アーモンドとミルクのブランマンジェ」。 ② 加工食品さいて食べるストリングタイプのナチュラル チーズ「明治さいておいしいモッツァレラ4本入」。料理やトーストに最適なバター入りマーガリン「明治バターリィマーガリン」。チョコレート専門カフェやピッツァ専門店で人気のデザートピッツァを、ご家庭で手軽に簡単にお召し上がりいただける「デザート・ピッツァ アップル&カスタード」。野菜をおいしく手軽に摂れる「まるごと野菜スープ」シリーズより、秋冬シーズンにぴったりの「まるごと野菜 韓国風春雨キムチスープ」。カップアイスの定番としてご好評をいただいている「明治エッセル スーパーカップ」シリーズより、同ブランドでは初めてのフレーバーとなる「明治エッセル スーパーカップ レアチーズケーキ」。ミルクのおいしさを極めたプレミアムアイスクリーム「GRAN」からチョコレートの濃厚な味わいが楽しめる「GRAN ガナッシュチョコ」。 ③ 菓子スパイシーな香りと力強く重厚なカカオ感を持つドミニカ産カカオ豆を中心に使用し、チョコレートの本場パリで9割がおいしいと回答した「明治 ザ・チョコレート ストロングカカオ」。こんがりと焼き上げることでチョコレートの香ばしさとココアのほろ苦い味わいをお楽しみいただけ、また手につきにくく暑い季節にも気軽にお召し上がりいただける「こんがり焼けた たけのこの里」 「こんがり焼けた たけのこの里いちご」。独自に開発した「芳醇クリーミー製法」で、よりリッチな味わいを楽しむことができる贅沢なチェルシー「プレミアムチェルシー」。女性注目の成分1位である鉄分を手軽に補うことができ、おいしくフルーティーな味わいに仕上げた「果汁グミ おいしく鉄分プルーンミックス」。「カール」のイメージとは一線を画したカリッとした堅めの噛みごたえで、食べると炙りチーズの香ばしさが広がる、大人のための贅沢な、お酒のおつまみとしてもぴったりの一口サイズのスナック「大人の贅沢カール」。 ④ 栄養すべてのアスリートのスポーツライフを応援する「ザバス」ブランドより、そのまま飲めるプロテイン「ザバス アミノパワープロテイン」(11本入り・33本入り)。運動による体脂肪燃焼をサポートするアミノ酸飲料「VAAM」シリーズより、ダイエットを目指す女性に向けた「ヴァームダイエット」(200ml)。高齢者向けのレトルトタイプのやわらか食「明治やわらか食」シリーズから、シリーズ初の「明治やわらか食 コシヒカリのおかゆ」。授乳期等の栄養補給、滋養強壮のための授乳期ママ向け栄養ドリンク「明治ビオママ ママUP」。 (2) 医薬品医薬品事業におきましては、医療用医薬品における感染症、中枢神経系領域でのスペシャリティファルマを目指すとともに、今後更なる拡大が予想されるジェネリック医薬品、農薬、動物薬等にも注力し、積極的な研究開発活動を行っております。当事業に係る研究開発費として146億54百万円を投入いたしました。医療用医薬品における具体的な開発品目の進捗状況は、以下のとおりです。統合失調症治療薬「アセナピン(ME2136)」は、2016年3月に商品名「シクレスト®舌下錠 5mg」及び「同舌下錠10mg」として製造販売承認を取得しました。光線力学的療法用剤「注射用レザフィリン®100mg」は、2015年5月に食道癌の適応追加の製造販売承認を取得しました。抗うつ薬「リフレックス®錠」は、2016年2月に新規格として30mg錠の製造販売承認を取得しました。抗うつ薬「デプロメール®錠」は、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」からの開発要請に基づき、小児の強迫性障害の臨床第三相試験を実施しており、二重盲検比較試験において主要評価項目で有意な差が認められました。長期投与試験の終了後、速やかに製造販売承認申請を行う計画です。統合失調症治療薬「ジプラシドン(ME2112)」は、引き続き臨床第三相試験を実施しております。パーキンソン病治療薬「サフィナミド(ME2125)」は、2015年10月より臨床第二/三相検証的試験及び第三相長期投与試験を開始しました。アミノグリコシド系抗生物質であるアルベカシン吸入液剤「ME1100」は、引き続き米国にて臨床第一相試験を実施しております。また本剤は、2015年5月に米国食品医薬品局(FDA)からQualified Infectious Disease Product(QIDP)/Fast Track指定を受けました。生物産業分野におきましては、農薬事業では、「ME5343」を導出先のBASF社(ドイツ)が米国・カナダで申請するなど海外での共同開発を進めております。また、新規農業用殺菌剤を導出先のダウ・アグロサイエンス社(アメリカ)と海外で共同開発を進めております。新規農業用殺虫剤「ME5382」につきましては、国内及び海外で申請に向けた試験を行っております。また、乳酸菌農薬「ラクトガード」、ファーストオリゼプリンススピノ粒剤10及び6の登録を取得しました。動物薬事業では、犬猫用の鎮痛注射剤「ME4623」と牛豚用抗原虫剤「ME4206」の承認を取得し上市しました。加えて、牛用消炎鎮痛剤「フルニキシン注「明治」」の豚効能追加は間もなく承認取得の見込みです。現在承認申請中の牛用抗菌剤「ME4132」は厚生労働省でMRL(残留基準値)設定に向け審議中です。 なお、研究所については以下の4研究所体制となっております。 医薬研究所 :合成創薬のためのリード化合物の探索とその最適化、合成法検討、機器分析による構造解析並びに分子設計を中心とした創薬研究、感染症領域を中心とした創薬研究、ゲノム研究、ライフサイクルマネジメントのための研究、薬物の動態評価・安全性評価、導入薬評価CMC研究所 :新薬・LCM・ジェネリック開発における原薬の合成プロセス確立と製剤の設計・改良検討及び製剤製法確立、原薬・製剤の物性、安定性評価と規格試験法確立、治験薬(原薬、製剤)製造と製法スケールアップ・技術移管、製剤の包装設計と原価低減バイオサイエンス研究所 :生産品目・次期生産導入品目の生産菌株育種及び培養・精製技術の確立、抗体医薬を中心とした創薬研究、バイオ後続品の研究開発、品質向上・コスト低減による工場支援並びにバイオ資源を活用した医薬品・農動薬・酵素・ジェネリック原料の新製品創出生物産業研究所 :新規農薬・動物薬の創出と新製剤開発、既存品評価、販売支援業務