事業の概要
- 橋梁建設と維持管理横河ブリッジホールディングスは、橋梁や鋼構造物の設計、製作、現場での建設を主な事業としています。新しく橋を架けるだけでなく、既存の橋の点検や修理も手掛けており、社会インフラの維持に貢献しています。長年の経験と技術力が強みです。
- エンジニアリング関連事業システム建築(yess建築)の設計・施工、可動建築システム、太陽光発電システムの設置、トンネルや海洋構造物の設計・製作も行っています。さらに、超高層ビルの鉄骨工事や水処理事業など、幅広い分野で技術力を活かしています。多様な事業展開で収益源を確保しています。
- 先端技術と不動産長年培ったCAD/CAM技術や解析技術を応用し、液晶パネルや半導体製造装置向けの精密な架台を製造する先端技術事業を展開しています。また、グループ会社がソフトウェア開発も手掛けています。さらに、保有する不動産の一部を物流倉庫として貸し出し、安定した賃料収入も得ています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 橋梁事業この事業は、新しい橋の設計、製造、建設、そして既存の橋のメンテナンスや修理を主な内容としています。横河ブリッジ、横河NSエンジニアリング、楢崎製作所が中心となり、社会の重要なインフラを支えています。最新年度の売上は982.99億円、営業利益は136.68億円と、グループの稼ぎ頭となっています。
- エンジニアリング関連事業システム建築(yess建築)の設計・施工、可動建築システム、太陽光発電システムの設置、トンネルや海洋構造物の設計・製作など、多岐にわたる事業を展開しています。超高層ビルの鉄骨工事や水処理事業も含まれます。最新年度の売上は563.34億円、営業利益は43.44億円で、グループの主要な収益源の一つです。
- 先端技術事業と不動産事業長年の橋梁事業で培った技術を活かし、液晶パネルや半導体製造装置向けの精密な架台を製造する先端技術事業を展開しています。また、ソフトウェア開発も手掛けています。最新年度の売上は41.73億円、営業利益は3.71億円です。一方、不動産事業では、保有する不動産を物流倉庫などとして貸し出し、安定した賃料収入を得ており、売上5.6億円、営業利益3.08億円となっています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| BridgeBusiness | 地域 | 983 | 137 | 13.9% |
| EngineeringRelatedBusiness | 地域 | 563 | 43 | 7.7% |
| AdvancedTechnologyBusiness | 地域 | 42 | 4 | 8.9% |
| RealEstateBusiness | 地域 | 6 | 3 | 55.0% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社11社、持分法適用会社1社および持分法を適用していない非連結子会社2社(海外2社)の15社により構成されており、当社は持株会社としてグループの有機的かつ効率的な統括を図り、事業会社の事業担当分野における経営の主体性を明確にするとともに、事業会社間の調整を行い、経営の連携を高めることを基本的な役割としています。当連結会計年度においては、株式会社ビーアールホールディングスの株式を2026年3月30日付で取得したことにより、同社グループを連結の範囲に含めています。当社は、有価証券の取引等の規則に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。当社グループの事業内容および当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりです。なお、当連結会計年度より「エンジニアリング関連事業」に含まれていた「システム建築事業」を独立させる等、報告セグメントを変更しており、次の5つの事業は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一です。<橋梁事業>株式会社横河ブリッジ、株式会社横河NSエンジニアリング、株式会社楢崎製作所、極東興和株式会社、東日本コンクリート株式会社は、新設橋梁および既設橋梁の維持補修工事の設計・製作・現場施工を行っています。株式会社ワイ・シー・イーは、既設橋梁の維持補修工事の設計を行っています。<システム建築事業>株式会社横河ブリッジシステム建築は、システム建築(商品名:yess建築)の設計・製作・現場施工を行っています。<エンジニアリング事業>株式会社横河NSエンジニアリングは、トンネル用セグメントなどの地下構造物および海洋・港湾構造物の設計・製作を行っています。株式会社横河ブリッジは、超高層ビル等の鉄骨建方・鍛冶工事および可動建築システム(商品名:YMA)の設計・製作・現場施工・保守を行っています。株式会社楢崎製作所は、船舶上架施設および水処理装置の設計・製作・現場据付・保守を行っています。極東興和株式会社、東日本コンクリート株式会社他2社は、コンクリート二次製品の製造・販売のほか、土木構造物および建築構造物の設計・製作・現場施工を行っています。<先端技術事業>株式会社横河ブリッジは、FPD(フラットパネルディスプレイ)・半導体製造装置向け高精度フレームの設計・製造を行っています。株式会社横河ブリッジ技術情報は、構造解析、情報処理、ソフトウェアの開発・販売を行っています。ケイ・エヌ情報システム株式会社は、情報処理、ソフトウェアの開発・販売を行っています。<その他事業>当社は、保有する不動産の一部を物流倉庫等として貸し出す不動産賃貸事業を行っています。以上の事項を事業系統図によって示すと次頁のとおりです。 [事業系統図]
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 公共財産の建設を担い、安全と品質を重視する責任があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 橋梁事業で蓄積されたCAD・CAM技術、設計技術、解析技術、および長年の実績と信頼。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:死亡災害のリスク / 第三者災害のリスク / 独占禁止法、贈収賄違反の発生リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
横河ブリッジホールディングスは、特定のブランド力や特許、規制ライセンスに依存する事業モデルではなく、主に建設・インフラ分野における橋梁建設という物理的な事業を展開している。そのため、無形資産による競争優位性は限定的である。
スイッチングコスト★★☆☆☆
橋梁建設は、顧客(国、地方自治体、高速道路会社など)との長期的な信頼関係や実績が重要となる。一度受注し、建設・維持管理の実績を積むと、次のプロジェクトでも指名される可能性があり、一定のスイッチング・コストが発生しうる。しかし、新規参入の障壁はそれほど高くない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
橋梁建設事業は、ユーザー数が増えることでサービスの価値が向上するネットワーク効果を持つビジネスモデルではない。個々のプロジェクトは独立しており、他のプロジェクトの成功が直接的な価値向上に繋がるわけではない。
コスト優位★★★☆☆
長年の経験とノウハウの蓄積、効率的な生産体制、資材調達における交渉力などが、競合他社に対するコスト優位性の源泉となりうる。特に大規模プロジェクトにおける経験は、コスト削減に寄与する可能性がある。
規模の経済★★★★☆
橋梁建設業界は、高度な技術力と設備投資が必要であり、参入障壁が高い。横河ブリッジホールディングスは、国内有数の橋梁建設会社として、大規模プロジェクトの遂行能力と実績を有しており、業界内での寡占的な地位を築いている。この規模が効率的な事業運営を可能にしている。
- 長年の実績と技術力同社グループは、橋梁をはじめとする鋼構造物の設計・製作・現場施工において長年の実績と高い技術力を有しています。特に橋梁事業では、新設から維持補修まで一貫して手掛けることで、顧客からの信頼と安定した受注を確保しています。これは新規参入が難しい分野であり、同社の強みとなっています。
- 多角的な事業展開橋梁事業だけでなく、システム建築、可動建築システム、地下・海洋構造物、超高層ビル鉄骨工事、水処理事業など、幅広いエンジニアリング関連事業を展開しています。さらに、精密機器製造やソフトウェア開発といった先端技術事業、不動産賃貸事業も手掛けることで、特定の事業に依存しない安定した収益基盤を築いています。
- リスク管理体制の確立同社グループは「グループリスク管理基本方針」に基づき、統合リスク管理委員会を設置し、グループ全体でリスクを包括的に管理する体制を構築しています。事業推進、安全品質、法務、財務、人材、情報など多岐にわたるリスクに対し、各分科会が具体的な対策計画を策定・実行しており、経営の安定性向上に努めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。(1)経営方針当社グループは、「社会公共への奉仕と健全経営」を企業理念とし、経営ビジョンとして「匠の技とデジタル技術を融合し、良質な社会インフラを提供することで、安全・安心で豊かな暮らしに貢献します」を掲げています。このビジョンの実現に向け、業界トップランナーとしての絶え間ない挑戦や、デジタル技術の活用による事業のスマート化の推進に加え、強靱な社会資本の整備と自然環境との共生、ならびに技術を未来へ「つなぐ」多様な人材の育成を私たちの役割とし、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。(2)経営環境橋梁事業につきましては、新設橋梁の発注量は低調に推移する見通しですが、高速道路の大規模更新・大規模修繕や大阪湾岸道路西伸部などが今後の需要として見込まれます。システム建築事業につきましては、ターゲットである鉄骨造の非住宅建築の市場において、冷凍冷蔵倉庫や危険物倉庫といった需要の高い用途への対応が重要となっております。エンジニアリング事業につきましては、リニア中央新幹線などの大型プロジェクトに加え、今後は原子力発電、洋上風力発電、港湾リニューアル、防衛施設、需要が旺盛な都心部の再開発等の案件が見込まれます。(3)会社の優先的に対処すべき課題、中長期的な会社の経営戦略および目標とする経営指標当社グループは、2025年度を初年度とする第7次中期経営計画(2025年度から2027年度まで)において、「成長分野へのグループ経営資源の積極投入と収益構造の強靭化」を基本方針とし、最終年度の数値目標を売上高2,000億円、営業利益185億円、1株当たり当期純利益350円といたしました。本計画における橋梁事業の領域拡大に向け、2026年3月、株式会社ビーアールホールディングスを連結子会社化いたしました。これら目標の達成に向けた主な事業戦略は以下のとおりです。(橋梁事業)グループの収益を支える基盤事業として、当社の鋼橋技術と株式会社ビーアールホールディングスのPC技術を高度に融合させます。双方の独自の技術や知見を相互に活用し、グループ間のシナジーを最大限に発揮することで、設計から施工に至るトータルな提案力を高め、新設から保全・更新まで多岐にわたる事業領域で競争力を向上させます。また、統合による経営資源の最適配分を進め、橋梁に関するすべてのニーズに一貫して応える「総合橋梁エンジニアリング」体制を確立することで、提供価値の最大化を図ってまいります。(システム建築事業)グループの成長を牽引する事業として、トップシェアの維持・拡大を図るため、2階建て案件や冷凍冷蔵倉庫、危険物倉庫など、幅広い市場ニーズを着実に取り込んでまいります。また、国内唯一のシステム建築専用工場における材料在庫の確保により、安定供給と迅速な施工を徹底することで他社との差別化を図り、さらなる受注の拡大を目指してまいります。(エンジニアリング事業)土木関連事業では、リニア中央新幹線など、トンネルセグメントの既受注案件の生産に着実に取り組んでまいります。建築・機械鉄構事業では、都心部における超高層ビルや大型構造物の鉄骨建方工事において、主要顧客との信頼関係の深化や新規顧客の開拓を通じて、受注規模の着実な拡大に注力してまいります。以上の取り組みを通じ、当社グループは「鋼」と「PC」の技術とリソースを融合させ、変化する市場環境に即応できる強固な事業体へと進化してまいります。そのうえで、双方が長年培ってきた「匠の技」に最新のデジタル技術を掛け合わせることで、新設から保全、さらには都市再開発といった多様なインフラ需要を確実に取り込み、グループの企業価値向上に邁進してまいります。なお、当社グループの経営上の最大のリスクは重大事故の発生であり、工事の安全確保につきましては引き続き最重要課題として取り組んでまいります。株式会社ビーアールホールディングスのグループへの統合に伴い、稼働中の工事や携わる人員が増加することから、過去の災害事例の周知や安全意識の共有を改めて徹底するとともに、生成AIを活用した安全管理のデジタル化を推進するなど、より実効性の高い安全体制の構築に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。(1)経営方針当社グループは、「社会公共への奉仕と健全経営」を企業理念とし、経営ビジョンとして「匠の技とデジタル技術を融合し、良質な社会インフラを提供することで、安全・安心で豊かな暮らしに貢献します」を掲げています。このビジョンの実現に向け、業界トップランナーとしての絶え間ない挑戦や、デジタル技術の活用による事業のスマート化の推進に加え、強靱な社会資本の整備と自然環境との共生、ならびに技術を未来へ「つなぐ」多様な人材の育成を私たちの役割とし、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。(2)経営環境橋梁事業につきましては、新設橋梁の発注量は低調に推移する見通しですが、高速道路の大規模更新・大規模修繕や大阪湾岸道路西伸部などが今後の需要として見込まれます。システム建築事業につきましては、ターゲットである鉄骨造の非住宅建築の市場において、冷凍冷蔵倉庫や危険物倉庫といった需要の高い用途への対応が重要となっております。エンジニアリング事業につきましては、リニア中央新幹線などの大型プロジェクトに加え、今後は原子力発電、洋上風力発電、港湾リニューアル、防衛施設、需要が旺盛な都心部の再開発等の案件が見込まれます。(3)会社の優先的に対処すべき課題、中長期的な会社の経営戦略および目標とする経営指標当社グループは、2025年度を初年度とする第7次中期経営計画(2025年度から2027年度まで)において、「成長分野へのグループ経営資源の積極投入と収益構造の強靭化」を基本方針とし、最終年度の数値目標を売上高2,000億円、営業利益185億円、1株当たり当期純利益350円といたしました。本計画における橋梁事業の領域拡大に向け、2026年3月、株式会社ビーアールホールディングスを連結子会社化いたしました。これら目標の達成に向けた主な事業戦略は以下のとおりです。(橋梁事業)グループの収益を支える基盤事業として、当社の鋼橋技術と株式会社ビーアールホールディングスのPC技術を高度に融合させます。双方の独自の技術や知見を相互に活用し、グループ間のシナジーを最大限に発揮することで、設計から施工に至るトータルな提案力を高め、新設から保全・更新まで多岐にわたる事業領域で競争力を向上させます。また、統合による経営資源の最適配分を進め、橋梁に関するすべてのニーズに一貫して応える「総合橋梁エンジニアリング」体制を確立することで、提供価値の最大化を図ってまいります。(システム建築事業)グループの成長を牽引する事業として、トップシェアの維持・拡大を図るため、2階建て案件や冷凍冷蔵倉庫、危険物倉庫など、幅広い市場ニーズを着実に取り込んでまいります。また、国内唯一のシステム建築専用工場における材料在庫の確保により、安定供給と迅速な施工を徹底することで他社との差別化を図り、さらなる受注の拡大を目指してまいります。(エンジニアリング事業)土木関連事業では、リニア中央新幹線など、トンネルセグメントの既受注案件の生産に着実に取り組んでまいります。建築・機械鉄構事業では、都心部における超高層ビルや大型構造物の鉄骨建方工事において、主要顧客との信頼関係の深化や新規顧客の開拓を通じて、受注規模の着実な拡大に注力してまいります。以上の取り組みを通じ、当社グループは「鋼」と「PC」の技術とリソースを融合させ、変化する市場環境に即応できる強固な事業体へと進化してまいります。そのうえで、双方が長年培ってきた「匠の技」に最新のデジタル技術を掛け合わせることで、新設から保全、さらには都市再開発といった多様なインフラ需要を確実に取り込み、グループの企業価値向上に邁進してまいります。なお、当社グループの経営上の最大のリスクは重大事故の発生であり、工事の安全確保につきましては引き続き最重要課題として取り組んでまいります。株式会社ビーアールホールディングスのグループへの統合に伴い、稼働中の工事や携わる人員が増加することから、過去の災害事例の周知や安全意識の共有を改めて徹底するとともに、生成AIを活用した安全管理のデジタル化を推進するなど、より実効性の高い安全体制の構築に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。①財政状態及び経営成績の状況a.経営成績の状況当期における我が国経済は、緩やかな回復が見られたものの、中東情勢や米国通商政策の影響等により依然として不透明な状況にあります。国内建設市場につきましては、土木分野は公共投資に支えられ安定的に推移し、建築分野は高水準の企業収益を背景に底堅く推移しました。一方で、諸物価の高騰や金利上昇に伴う建設コストの増大等により工事量は伸び悩む傾向が続いております。橋梁事業におきましては、発注者の予算制約等の影響により新設・保全ともに発注量が低調な厳しい事業環境となりました。このような状況の下、当期の受注高は1,563億6千万円(前期比9億4千万円減)となりました。業績につきましては、売上高は1,438億7千万円(同154億9千万円減)、営業利益は135億円(同31億7千万円減)、経常利益は136億1千万円(同26億8千万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益は86億8千万円(同41億7千万円減)となりました。また、当社は、株式会社ビーアールホールディングスに対し株式公開買付けを実施し、2026年3月に同社を連結子会社化しました。鋼・PC専業メーカーが融合した総合橋梁エンジニアリング企業集団として、両社グループ間のシナジーを通じて事業領域の拡大および競争力の強化を実現し、さらなる企業価値の向上に努めてまいります。セグメントごとの経営成績は以下のとおりです。なお、当連結会計年度より「エンジニアリング関連事業」に含まれていた「システム建築事業」を独立させる等、報告セグメントを変更しており、以下の前期比については、前期の数値を変更後の報告セグメントの区分に組み替えた数値で比較しております。 (橋梁事業)国内橋梁事業につきましては、厳しい事業環境の中、新設橋梁の受注高は前期から減少したものの、保全工事の受注の積み上げに加えて、海外大型工事の受注により、橋梁事業全体の受注高は831億3千万円(前期比34億3千万円減)を確保しました。業績につきましては、期末にかけて設計変更の獲得が重なり過去最高を更新した前期からの減少は避けられず、売上高は781億1千万円(同201億8千万円減)、営業利益は100億8千万円(同35億8千万円減)となりました。 (システム建築事業)システム建築事業につきましては、中小規模の工場・倉庫案件を中心に建設コスト上昇等による設備投資計画の延期・見直しの動きが散見され、特に上半期の受注が伸び悩みました。一方、見積・設計依頼は堅調に推移しており、下半期には数年来の大型案件が成約に至るなど受注は回復基調となりました。この結果、通期の受注高は450億5千万円(前期比5億6千万円減)、受注面積は63万㎡(前年同期68万㎡)となり、前期実績を僅かに下回りました。業績につきましては、安定した生産量を確保できたことにより損益が改善し、売上高は433億6千万円(同25億8千万円増)、営業利益は40億8千万円(同15億円増)となりました。 (エンジニアリング事業)エンジニアリング事業につきましては、土木関連事業は大型案件を受注しました前期から減少したものの、建築・機械鉄構事業において超高層ビル関連などの受注が増加したため、事業全体の受注高は238億4千万円(前期比32億4千万円増)となりました。業績につきましては、受注の増加に伴い、売上高は176億2千万円(同20億7千万円増)となりましたが、一部の不採算工事の影響により、営業利益は13億1千万円(同4億4千万円減)となりました。 (先端技術事業)先端技術事業につきましては、一定の受注を確保し、受注高は43億3千万円(前期比1億9千万円減)となりました。業績につきましては、売上高は42億8千万円(同1億1千万円増)、営業利益は4億3千万円(同6千万円増)となりました。 当期におけるセグメント別の連結売上高・受注高・受注残高 (億円) 前 期当 期売上高橋梁事業新設事業(鋼)719548保全事業258228海外事業43小 計982781システム建築事業 407433エンジニアリング事業土木関連事業8188建築・機械鉄構事業7387小 計155176先端技術事業精密機器製造事業3435情報処理事業77小 計4142その他事業不動産事業54合 計1,5931,438受注高橋梁事業新設事業(鋼)754418保全事業112287海外事業△0124小 計865831システム建築事業 456450エンジニアリング事業土木関連事業124107建築・機械鉄構事業81131小 計205238先端技術事業精密機器製造事業3736情報処理事業76小 計4543合 計1,5731,563受注残高橋梁事業新設事業(鋼)942819新設事業(PC)-227保全事業354626海外事業0121小 計1,2971,794システム建築事業 224241エンジニアリング事業土木関連事業373402建築・機械鉄構事業53109PC関連製品事業-55小 計426567先端技術事業精密機器製造事業1011情報処理事業34小 計1415合 計1,9622,619(注)1.当期の受注残高には、ビーアールホールディングスグループの当期末時点での受注残高を含めています。これに伴い、橋梁事業に「新設事業(PC)」、エンジニアリング事業に「PC関連製品事業」を新たに追加しています。2.金額は単位未満を切捨てて記載しています。 橋梁事業の主な受注工事区分発注者工事名場所新設名古屋高速道路公社栄工区改築(先行)愛知県保全首都高速道路上部工補強1-402東京都保全西日本高速道路明神川橋他5橋床版取替兵庫県新設近畿地方整備局奥瀞道路(3期)3号橋三重県~和歌山県新設中日本高速道路大須ヶ洞第二橋他3橋岐阜県 橋梁事業の主な売上工事区分発注者工事名場所保全西日本高速道路中国池田インターチェンジ~宝塚インターチェンジ間橋梁更新大阪府保全東日本高速道路阿能川橋床版取替群馬県~新潟県新設中日本高速道路養老海津高架橋岐阜県新設関東地方整備局東扇島水江町線主橋梁神奈川県保全西日本高速道路関門橋門司側径間床組連続化福岡県 b.財政状態の状況当連結会計年度末における総資産は、株式会社ビーアールホールディングスの連結子会社化に伴う諸資産の受け入れ等により、前連結会計年度末に比べ383億9千万円増加し、2,545億7千万円となりました。流動資産は、「現金預金」が増加し「受取手形・完成工事未収入金等」が減少したこと等により211億2千万円増加し、1,756億2千万円となりました。固定資産は、「のれん」の計上等により172億6千万円増加し、789億4千万円となりました。負債は、株式会社ビーアールホールディングスの連結子会社化に伴う諸負債の受け入れに加え、同社の株式取得資金としての短期借入金の増加などにより、前連結会計年度末に比べ294億1千万円増加し、1,165億円となりました。純資産は、前連結会計年度末に比べ89億7千万円増加し、1,380億6千万円となりました。その主な要因は、「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上、配当金の支払、「非支配株主持分」の増加等によるものです。この結果、自己資本比率は52.9%となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて276億5千万円増加し、444億8千万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、獲得した資金は429億9千万円(前連結会計年度は21億7千万円の使用)となりました。これは、主に「受取手形・完成工事未収入金等」の売上債権が減少したことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は220億6千万円(前連結会計年度は19億7千万円の使用)となりました。これは、主に株式会社ビーアールホールディングスの株式取得による支出があったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、獲得した資金は66億5千万円(前連結会計年度は37億円の使用)となりました。これは、主に借入れによる収入があったことによるものです。 なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。回次第158期第159期第160期第161期第162期決算年月2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率62.5%58.8%59.0%59.7%52.9%時価ベースの自己資本比率46.5%45.5%56.9%46.4%45.8%キャッシュ・フロー対有利子負債比率0.6年-年-年-年1.4年インタレスト・カバレッジ・レシオ236.7倍-倍-倍-倍111.7倍 自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。3.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。4.2023年3月期、2024年3月期および2025年3月期の「キャッシュ・フロー対有利子負債比率」および「インタレスト・カバレッジ・レシオ」については、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、記載しておりません。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。セグメントの名称数 量(トン)前年同期比(%)金 額(百万円)前年同期比(%)橋梁事業26,92665.978,11079.5システム建築事業47,950106.443,365106.3エンジニアリング事業10,768123.017,625113.3先端技術事業--4,284102.7合計85,64490.5143,38690.3(注)金額は販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しています。 b.受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。セグメントの名称受注高受注残高数量(トン)前年同期比(%)金額(百万円)前年同期比(%)金額(百万円)前年同期比(%)橋梁事業38,049117.983,13596.0179,485138.4システム建築事業50,64897.545,05498.824,128107.5エンジニアリング事業15,957132.423,844115.856,790133.1先端技術事業--4,33395.81,582108.8合計104,655108.7156,36799.4261,986133.5(注)セグメント間取引については、相殺消去しています。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりです。セグメントの名称金 額(百万円)前年同期比(%)橋梁事業78,11079.5システム建築事業43,365106.3エンジニアリング事業17,625113.3先端技術事業4,284102.7その他事業49087.4合計143,87790.3(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しています。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。 相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)東日本高速道路株式会社20,63312.911,4888.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりです。なお、当社は株式会社ビーアールホールディングス(以下、同社)に対し株式公開買付けを実施し、2026年3月に同社を連結子会社化しました。当連結会計年度につきましては、同社およびその子会社の貸借対照表のみ連結しています。また、当連結会計年度より「エンジニアリング関連事業」に含まれていた「システム建築事業」を独立させる等、報告セグメントを変更しております。(財政状態)当連結会計年度末は、同社の連結子会社化に伴う諸資産(流動資産296億7千万円、固定資産66億6千万円)、諸負債(196億円6千万円)の受け入れ及び「のれん」の計上(58億6千万円)等により、総資産は2,545億7千万円(前期末比383億9千万円増)となり、負債合計は1,165億円(同294億1千万円増)となりました。純資産は利益の獲得や非支配株主持分の増加等により過去最高の1,380億6千万円(同89億7千万円増)となりました。なお、自己資本比率は52.9%(前期末は59.7%)となり、十分な水準にあると考えています。 (経営成績)受注高は1,563億6千万円(前期比9億4千万円減)、売上高は1,438億7千万円(同154億9千万円減)、営業利益は135億円(同31億7千万円減)、経常利益は136億1千万円(同26億8千万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益は86億8千万円(同41億7千万円減)となりました。受注高については、エンジニアリング事業が増加したものの、橋梁事業、システム建築事業及び先端技術事業が減少したため、全体として前期を下回りました。売上高については、システム建築事業、エンジニアリング事業及び先端技術事業は前期を上回ったものの、橋梁事業が大きく減少したため、結果として前期比減少しました。各利益についてはいずれも前期を下回りました。また、特別損益の部において、投資有価証券売却益の計上がなく、買収関連費用の計上があったため、親会社株主に帰属する当期純利益の減少幅が大きくなりました。セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。<橋梁事業>当初の計画は受注高920億円、売上高887億円、営業利益98億円です。受注高については、新設橋梁の発注量が過去最低水準で推移する中、新設事業の受注高は前期から減少したものの、保全事業及び海外事業で補完し、橋梁事業全体の受注高は831億3千万円(前期比34億3千万円減)となり、800億円台を確保いたしました。売上高については前期比2割減少しました。営業利益については設計変更の獲得が重なり過去最高を更新した前期から減少しましたが、100億8千万円(同35億8千万円減)となり計画を上回りました。<システム建築事業>当初の計画は受注高490億円、売上高487億円、営業利益29億円です。受注高については、建設コスト上昇等による設備投資計画の延期や見直しが散見され、上半期の受注は伸び悩みました。一方で堅調な見積・設計依頼を背景に下半期は回復基調となり、通期の受注高は450億5千万円(前期比5億6千万円減)となり計画は下回ったものの、前期に近い水準まで積み上げることができました。業績については安定した生産量を確保したことにより損益が改善し、営業利益は40億8千万円(同15億円増)と増収増益となり計画を上回りました。<エンジニアリング事業>当初の計画は受注高240億円、売上高195億円、営業利益16億円です。受注高については、土木関連事業は大型案件を受注した前期から減少したものの、建築・機械鉄構事業において、旺盛な建築需要を背景に超高層ビル関連等の受注が増加したため、事業全体の受注高は238億4千万円(前期比32億4千万円増)となり、ほぼ計画通りとなりました。業績面については、売上高は増収となったものの、一部の不採算工事の影響により営業利益は前期及び計画を下回る13億1千万円(同4億4千万円減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの主な資金需要は材料費、外注費、労務費、工場並びに現場の直接経費・間接経費などの運転資金と工場生産設備を中心とする設備投資資金です。資金調達はフリー・キャッシュフロー及び間接調達で確保しております。また、長期大型工事の竣工間際など一時的に立替額が大きくなる場合に備え、コミットメントライン契約と当座貸越契約により財務の安定性及び流動性を補完しております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
事業リスク
- 死亡災害・第三者災害のリスク製造部門や現場での重大な労働災害が発生した場合、生産活動の遅延や発注者からの指名停止措置により、業績に深刻な影響が出る可能性があります。また、工事現場での資機材落下や輸送中の事故による第三者災害も、社会的信用の失墜や損害賠償負担につながるリスクがあります。安全管理の徹底が重要です。
- 法令違反のリスク独占禁止法や贈収賄規制などの法令に違反した場合、刑事罰や行政処分を受け、受注高や売上高が大幅に減少する可能性があります。国内外で事業を展開しているため、各国の法規制遵守が求められます。グループ全体での内部統制と監査体制の強化が不可欠です。
- 検査不正の発生リスク製品の安全と品質は同社グループの事業の根幹であり、製作工程でのエラーや担当者の個人判断による検査不正が発生する可能性があります。これにより、社会的信用を失い、事業継続に重大な影響を及ぼす恐れがあります。デジタル技術活用によるプロセス自動化や定期的な人事異動で不正要因の排除に努めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。当社グループは、「グループリスク管理基本方針」に基づき、当社並びに各事業会社に内包するリスクをグループ全体で統合的に管理するための統合リスク管理について、その組織体制と実施プロセス等を定めています。 「グループリスク管理基本方針」については、当社ウェブサイトをご参照ください。 https://www.ybhd.co.jp/sustainability/policy.html (1)リスク管理体制と各組織の役割 リスク管理体制 当社グループは、各事業会社・各部門で実施しているリスク管理の情報を集約し、グループ全体で包括的に管理するための組織として、取締役会の諮問委員会である「統合リスク管理委員会」を設置しています。当委員会は、当社の代表取締役を委員長とし、経営会議メンバー、安全品質・コンプライアンス・財務・情報等のリスクと関係のある分野を統括する主管部門の長(分科会長)を委員として構成されています。分科会は、様々な分野別のリスクについてのリスク管理活動を行う組織であり、その主管組織とリスク分野等は、下表のとおりです。統合リスク管理委員会の事務局は、当社の経営企画室が担当しています。 各組織の役割取締役会グループリスク管理を行う組織・体制の審議・決定グループリスク管理基本方針・統合リスク管理要領・統合リスク管理年間計画の審議・決定 社内外開示対応の審議・決定統合リスク管理委員会グループリスク管理基本方針・統合リスク管理要領・統合リスク管理年間計画の検討・起案分野別リスク管理活動計画の確認とモニタリング、必要に応じて指摘・是正 グループの重点対応リスクの選定とモニタリング、対応策の協議分科会分野別リスク管理活動計画の作成年度ごとの活動実績に基づく振り返りの実施各部門のリスク管理活動の監督と分野別リスク管理活動計画の見直し 実際に発生した事象の確認・分析・情報共有事業会社および各部門グループリスク管理基本方針・分野別リスク管理活動計画を共有事業会社・各部門別の活動計画に基づきリスク管理を推進 実際に発生した事象の確認・分析、再発防止策の検討 分科会の主管組織等分科会主管組織テーマ関連方針・基準事業会社事業推進リスクグループ企画室会議事業継続収益確保投資の健全性中期経営計画企画担当安全品質リスクグループ安全品質委員会安全衛生品質管理安全衛生方針品質方針安全品質担当法務リスク法務部法令順守人権国内外すべての法令横河ブリッジグループ企業行動憲章贈収賄防止方針・人権方針総務担当総務リスク総務人事部BCP広報事業継続計画国内外すべての法令横河ブリッジグループ企業行動憲章総務担当財務リスク財務連絡会資本政策与信資金調達損益予算資金計画経理担当人材リスク人材戦略会議人材確保健康管理人材育成方針社内環境整備方針人事担当R&Dリスク技術総括室研究開発知的財産技術戦略・知財戦略研究開発方針開発担当情報リスク情報企画室情報管理サイバーセキュリティガイドライン情報セキュリティ基本方針情報担当生産リスクグループ生産会議生産体制調達品質方針・設備投資計画サステナブル調達ガイドライン工場担当現場リスクグループ工事部門会議現場部門のリソースの最適配分安全衛生方針品質方針事業継続計画工事担当環境リスクサステナビリティ委員会気候変動CO₂対策有害物質環境方針生物多様性方針移行計画総務担当 (2) 実施プロセス分科会は、年に1回、関連する分野において認識するリスクを洗い出し、予防時および発生時のリスク対策をまとめ、分野別リスク管理活動計画を策定します。リスクの適用範囲はグループ全体とし、外生的リスク(BCPに関するリスク)、内生的リスク(経営戦略・管理、コンプライアンス、実務)を対象とします。統合リスク管理委員会では、分野別に洗い出したリスクを「頻度」と「影響度」の観点から整理したリスクマップを用いて包括的に把握し、情報共有を行った後、グループ全体で重点的に対策を検討するリスクを重点対応リスクとして選定し、四半期に1回、リスクをモニタリングして、リスク対応策を協議します。 (3) 2026年度の重点対応リスク 上記のプロセスを経て選定された2026年度の重点対応リスクは以下のとおりです。 ①死亡災害のリスク当社グループの製造部門において重大な労働災害が発生した場合、災害原因の調査と再発防止策対応により、生産活動に遅延が生じる可能性があります。また、現場部門で労働災害が発生した場合は、発注者からの指名停止措置などにより受注機会を失い、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。さらには社会的信用を失うことにより、事業活動にも悪影響を及ぼすことも懸念されます。リスク対策として、製造部門ならびに現場部門において、労働安全衛生マネジメントシステムを構築し、運用するための体制を確立しています。重大災害事故の発生を根絶するために、過去の事故や災害の事例の周知はもとより、安全パトロール等で再発防止対策の実効性の確認も行っています。特に墜落災害の防止のために、安全監視員の配置や安全ブロック等のフェールセーフの活用も積極的に取り組んでいます。 ②第三者災害のリスク当社グループの事業活動において想定される第三者災害は、工場製品輸送中に第三者を巻き込む交通事故や、工事現場において資機材や工具の落下・飛散・倒壊によって第三者が被災する災害等が挙げられます。これらの事故・災害が発生した場合は、発注者からの指名停止措置等の行政処分により受注機会を失うだけでなく、社会的信用の失墜や損害賠償金の負担など、事業活動に重大な悪影響を与える可能性があります。リスク対策として、輸送中の交通事故に対しては、事前に輸送ルートを確認して想定されるリスクを抽出した上で輸送計画書を作成しています。工事現場施工中の第三者災害に対しても、資機材や工具の落下・飛散・倒壊リスクを想定した対策を事前に立案しておき、施工計画書に反映させています。特に供用中の道路・鉄道の上空または近接作業においては、作業手順書にも対策を反映させています。 ③独占禁止法、贈収賄違反の発生リスク当社グループは、国内外問わず、独占禁止法、贈収賄規制の法令に則り事業を行っていますが、それらに違反することとなった場合、刑事罰、行政処分等を受け、受注高および売上高の減少等、業績に影響を及ぼす可能性があります。リスク対策として、グループ内部統制システムや監査規程に基づく、当社グループの全部門での自主監査ならびに、事象の把握と予防・改善措置、再発防止対策を実施しています。さらに、グループ各社の営業部門において、新任担当者に対して独禁法研修を行っているほか、贈収賄防止方針を当社ウェブサイトに掲載し、社内に周知徹底しています。 https://www.ybhd.co.jp/sustainability/policy.html ④検査不正の発生リスク当社グループの事業の要は「安全」と「品質」であり、公共財産の建設を託された者として、良質な製品を経済的に提供する責任を強く認識しています。しかしながら、製作物の特異性、複雑な構造、短納期、および複合的な事由により製作工程内のエラーが発生することがあり、こうしたエラーが適切に処理されず、検査において不正が起きる可能性も否定できません。リスク対策として、日々の進捗確認や工程内検査など適切な管理によりリスク発生を低減しています。さらに、作業者を含む全従業員に対して、品質確保の正義感を涵養するための教育・指導を継続的に行っています。また、近年ではデジタル技術の積極活用によりデータ収集から処理、報告までのプロセスの省人化・自動化を図っており、人が介在できない報告書作成とチェック機能を働かせることで検査不正の要因を排除しています。加えて、組織・人員の膠着化による組織的な不正を防ぐため、定期的な人事異動を進めています。 ⑤ハラスメント発生のリスクパワーハラスメント、セクシャルハラスメント、マタニティハラスメント等の各種ハラスメントが発生した場合、当社グループの社会的な評価が低下し、人材の流出やステークホルダーとの関係悪化につながり、業績および財政状況に重大な影響をおよぼす可能性があります。リスク対策として、全従業員を対象に、コンプライアンスおよび各種ハラスメントに関する教育を実施し、ハラスメントへの理解を促進させて予防しています。また、社内規程において、ハラスメント等の違反行為が確認された場合の内部通報窓口を設定しています。 ⑥横領等の不正行為の発生リスク当グループは、国内外問わず、役職員の不正行為により各種法令に違反することとなった場合、刑事罰、行政処分等を受け、受注高および売上高の減少等、業績に影響を及ぼす可能性があります。リスク対策として、グループ内部統制システムや監査規程に基づく、当社グループの全部門での自主監査ならびに、事象の把握と予防・改善措置、必要に応じて再発防止対策を実施しています。また、定期的な教育、研修などを通じてのコンプライアンス意識および健全な企業風土の醸成に努めています。 ⑦大規模災害・感染症等のリスク「東京湾北部地震」、「南海トラフ地震」などの大規模地震、集中豪雨などの水害、津波の発生など、大規模な自然災害が発生した場合は、工場や工事現場に被害が発生し、事業継続に重大な影響を与える可能性があります。また、感染症の拡大により、工事の中断や事業場の閉鎖など、工程への影響や対策コストの増加が発生する可能性があります。リスク対策として、行政やマスコミが提供する情報の収集に努めるとともに、全社において災害備蓄品の準備や拠点間のデータバックアップ、各種保険の加入等の事業継続計画を整備し、非常時を想定した訓練なども実施しています。 ⑧事業環境の変化に関するリスク中期経営計画は、策定時に将来の市場や景気の動向、物価変動、受注確率やシェアなどを想定して立案・策定しておりますが、策定後に想定した環境が大きく変化した場合には、受注の減少や工事損益の悪化など業績へ重大な影響が生じる可能性があります。リスク対策として、中期経営計画策定時に業績達成のための必要要素をモニタリング指標として抽出し、定期的なPDCAサイクルにより達成度や状況の変化を把握することで、中期経営計画策定時からの環境の変化を迅速に捉えてリスクの早期発見に努め、是正対策を講じています。また、中期経営計画で掲げた事業領域の拡大に向けた施策の一つとして、国内有数のプレストレストコンクリート専業メーカーである株式会社ビーアールホールディングス(東京証券取引所プライム市場 証券コード:1726)株式への公開買付け(TOB)を2026年2月5日から実施しました。TOBは成立し、3/30より同社が当社にグループインしております。グループインに伴う両社のシナジーを早期に発揮するため、全社的に統合作業(PMI = Post Merger Integration)を推進していくとともに、今後も事業拡大に向けたさらなる戦略的アライアンスを検討していきます。 ⑨人材の確保・育成リスク当社グループは橋梁事業を中心に、システム建築事業、エンジニアリング事業、先端技術事業など多角的な事業を手掛けており、これらの事業の優位性を確保・継続するためには、幅広い経験とスキルを蓄積した人材の確保・育成が極めて重要と認識しています。離職者の増加や採用計画の未達成により必要な人材が不足した場合、受注量の減少、労働災害の発生、品質の低下、技術の断絶、後継者の不在等のリスクが想定されます。リスク対策として、階層や役割に応じた体系的な教育・研修制度および広範な業務理解・適材適所の実現を支える計画的なジョブローテーション制度、キャリア形成に資する自己申告制度、ライフイベントを見据えた人事制度を構築しています。また、採用計画の達成、従業員のエンゲージメント向上を目指し種々の施策を検討・実施しています。 ⑩お客様の信頼を大きく損なう品質不適合のリスク当社グループの製造部門でお客様の信頼を大きく損なう品質不適合が発生した場合、大規模な再製作が生じるなどにより、当該工事のみならず他工事の製造工程にも影響を及ぼす可能性があります。また、現場部門で同様な品質不適合が発生した場合は、工程遅延により工期内の完成が困難となるリスクがあります。これらはお客様の評価の著しい低下を招き、競争力を大幅に損ねる可能性があり、事業活動の継続に重大な影響を与えるリスクがあります。リスク対策として、製造部門ならびに現場部門において、品質マネジメントシステムを構築し、運用するための体制を確立しています。事業会社は、経営者の品質方針に基づき品質管理計画を立案し、実行します。また、過去の品質不適合事例を調査、分析することで再発防止策を立案します。その対策の実施結果は再度分析してPDCAサイクルにより継続的な改善を行うことにより、不適合件数を抑制しています。また、当社グループの外注委託先や製品購入先で発生した品質不適合については、再発防止策の立案・実施を外注先や購入先へ求めるとともに、事業会社は納品時の確認を徹底し、不適合品の混入を防止しています。 ⑪産業財産権の侵害・喪失のリスク 他社の産業財産権を侵害した場合、対象となった商品やサービスが継続できなくなる可能性があります。また、損害賠償を請求される可能性があります。他社の新たな産業財産権が競合する場合は適切に対応しなければ自社の商品やサービスに制限が発生する恐れがあります。 リスク対策として、知的財産室において、他社の産業財産権の動向を調査し、必要に応じて自社の商品やサービスに関する権利を特許等で守る対策を実施しています。また、社員を対象に知財セミナーを開催して、知財に関する意識の向上を図っています。 ⑫情報セキュリティに関するリスク情報セキュリティ障害(ウイルス感染、ランサムウェア、外部からの攻撃、従業員の不注意など)、または、自然災害によるデータの喪失・破損、ソフトウェアやハードウェア、ネットワークの停止などにより、情報システムが機能せず企業活動が行えなくなる、秘密情報が流出し不利益を被る、サーバーが乗っ取られ、他社に損害を与えて信用が低下する等のリスクがあります。リスク対策として、障害発生時の被害軽減およびシステム・データの保護のため、重要な情報システムを二重化や、遠隔地ストレージ・クラウドサービスへのデータのバックアップを実施しています。情報セキュリティ面では、ネットワーク、エンドポイント(個人デバイス&サーバー)、クラウド、ソフトウェア等の情報システム構成要素に対し、ウイルス感染や各種サイバー攻撃に対して複合的・多層的な対策を施すとともに、強固なユーザ認証基盤による不正アクセスの防止を図っています。あわせて、利用者への教育・訓練やCSIRT(Computer Security Incident Response Team)によるインシデント対応訓練、関連規程の整備など、ソフト・体制面も強化しています。さらに、外部専門事業者によるアセスメントを定期的に受診し、不足している対策を特定・強化するなど、年々複雑化・巧妙化するサイバー攻撃に対して継続的な点検と見直しを行っています。