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古野電気

電気機器 電機・精密

研究開発費(時系列)

年度R&D費用(億円)設備投資(億円)
2025-02 - 49
2024-02 - 38
2023-02 - 22
2022-02 - 47
2021-02 - 42

研究開発活動(本文)

FY2026|3,630 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、創業以来、漁業及び海運業の安全安心の向上に寄与すべく、舶用電子機器の研究開発を継続して行ってまいりました。舶用電子機器の「漁業用の魚群探知機」に使用する超音波技術、同じく「漁業用の無線機」に使用する電波通信技術、「舶用レーダー」に使用するマイクロ波技術、「舶用位置測定装置」に使用する電波航法技術等を中心に始まったフルノの研究開発の分野は、現在では機器のデジタル化に伴う情報処理技術、画像処理技術及びメカトロニクス技術へと広がっております。事業分野の視点では、舶用電子機器市場に留まらず、この技術を応用し他市場での社会課題解決を目指して、陸上産業機器、医療機器、無線LAN機器及び防衛装備品機器へと展開を広げてきました。これらの研究開発業務は、各要素研究を技術研究所、各事業分野の製品開発を各事業部開発部門にて行っております。組織横断的な視点から各研究開発部門を統括し、全社開発部門に対し、機種開発の共通基盤となる設計技術の水平展開と開発支援を行うことで、開発効率向上による製品上市の加速と設計品質の向上をめざして技術統括部を設けております。また、グループの研究開発活動にかかわる知的財産権の拡充を図り、適切に管理・活用する専門の組織として知的財産部を設けております。今までもそしてこれからも、安全安心の向上に寄与するとともに、新たな社会課題の解決に向けた研究開発を進めてまいります。当連結会計年度における研究開発費の総額は6,014百万円であり、売上高に対する比率は4.3%であります。セグメント別の主な研究開発活動及び今後の展開は次のとおりであります。 (1) 舶用事業商船・漁業・プレジャーボート市場向け分野当社グループの中核事業部門として、技術研究所の成果物を、しっかりとした品質と信頼性を確保しつつ、統一的なデザインをもって商品化することで、フルノブランドを確立してまいりました。近年、航海の安全性向上及び船員の労務負担軽減を解決すべき重要な社会課題と位置づけ、自律航行の実現に向けた研究開発を進めております。AR(拡張現実)技術を用いて航行に必要な情報を重畳表示する「AR ナビゲーションシステム」、VR(仮想現実)技術を用いて見張り業務を支援する「VRナビゲーションシステム」に加えて、LiDARとカメラ等のセンサーを用いて船体と岸壁との距離・角度を高精度に計測して安全な離着岸を支援する「離着岸支援システム」も、日本海事協会の革新技術を対象とした新たな認証サービス「イノベーションエンドースメント」において、製品・ソリューション認証を取得し、安全運航を支援する新しいソリューションとして展開を進めております。また、日本財団が2020年2月より推進する無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」に参画しております。その一環として陸上から複数船舶を航行支援する「陸上支援センター」を当社社屋内に設置しており、当該施設を利用した実証実験を進めております。2025年12月には、当社開発の自律航行システム搭載の旅客船が国の行う船舶検査に合格し、世界で初めて旅客船での自動運転レベル4相当の商用運航を開始しました。一方、資源管理型漁業や漁業経営の効率化に資するスマート漁業に向けた取り組みにも注力しております。具体的には、魚群探知機等のセンサー情報を遠隔からモニタリングする定置網漁業向けシステムを提供するとともに、漁船に装備されている各センサーからの情報を集め、過去の操業振り返りや操業計画立案に活用する研究開発を進めております。また新規事業としてスタートした養殖支援事業においては、養殖関連の機器製造・販売に加えデータ解析サービスの事業展開を進めてきました。魚体重推定システムでは養成魚の成長推移の把握を支援するため、養魚管理サービスAqua Scopeを活用し、養魚管理の高度化に向けた研究開発を進めております。今後も、社会課題の解決に資する研究開発を推し進め、新たな顧客価値の創出に継続して取り組んでまいります。 当連結会計年度における研究開発費の金額は4,432百万円であります。 (2) 産業用事業ITS事業、GNSS事業社会インフラのOEM供給に始まったITS事業と、舶用機器事業の衛星測位システム技術を基礎としたGNSS事業は、無線通信技術を応用したETC車載器や、車載用GNSS受信機等の位置情報機器及びこれを応用したタイミング機器※等を加えることで事業拡大を進めてきました。※衛星測位システムは測位原理により、位置だけでなく正確な時刻(タイミング)も知ることができ、この機能は日々進化する高速情報通信インフラに欠かせないものとなっております。 ETC車載器での無線通信による車両認識と、ナンバープレート読取装置での画像による車両認識の両方を組み合わせた車両入退管理サービスであるFLOWVIS(フロービス)では、ソリューション開発に注力し、顧客要望に合わせたカスタム対応を展開しました。また衛星測位システム技術では、共同研究に向けた基本合意を行った米国のスタートアップ、ゾナ・スペース・システムズと連携し、GNSSを補完するLEO-PNTを加えることで時刻同期製品の信頼度向上を目指してまいります。今後も、無線技術と衛星測位システム技術を活用した製品開発を進めると同時に、これら技術を融合させた新たな価値創造に資する技術開発にも取り組んでまいります。 ヘルスケア事業当社グループの持つ超音波技術の医療機器分野への展開から始まったヘルスケア事業の研究開発は、生化学自動分析装置のラインナップ拡大、超音波骨密度測定装置の機能向上を進めてまいりました。 中型生化学分析装置の次機種開発においては、量産試作機の出荷を行い、お客様による各種評価をすすめております。また、中国子会社との連携により価格競争力の強化もすすめました。引き続き、品質の向上と効率的な開発を目指し、プロセス改善にも取り組んでまいります。 防衛装備品事業航空機用電子機器の供給から始まった当社の防衛装備品事業は、舶用事業と同様に、顧客からの強い信頼を得ており、昨今の防衛力増強等も含め、防衛省のニーズに対応しております。信頼ある商品・サービスを通じて防衛装備品を持続的に提供することが、国民の安全・安心・平和の維持に貢献するという認識のもと、事業成長のためのニーズの先取りと衛星測位や水中音響分野における将来技術の先行開発に取り組んでおります。 当連結会計年度における研究開発費の金額は530百万円であります。 (3) 無線LAN・ハンディターミナル事業舶用電子機器開発で培った無線通信技術、情報処理技術を陸上物流に応用することから始まった無線LAN・ハンディターミナル事業は、顧客ニーズに適合した信頼性の高い商品と手厚いサポートをもとに、文教市場で高いシェアを持つに至っております。 当連結会計年度は、最新の無線LAN規格であるIEEE802.11be(Wi-Fi 7)に対応したアクセスポイントをはじめ、Wi-Fi HaLowに対応した長距離・広域通信向け製品を上市しました。文部科学省が推進するGIGAスクール構想の第2フェーズ(NEXT GIGA)については、需要拡大が見込まれる2028年2月期以降を見据えながら、ネットワーク商品の性能強化やラインナップの拡充、並びにクラウド管理システムの機能向上に継続して取り組んでまいります。 当連結会計年度における研究開発費の金額は361百万円であります。 (4) その他 技術研究所では既存事業への貢献及び新規事業の創出に向けた要素研究に取り組んでおります。当連結会計年度では、建設/工事現場向けWi-Fiシステム/リモートモニタリングシステム、深浅測量向けマルチビームソナー搭載水上ドローンボート、超音波筋肉可視化装置、マイクロ波による小型水蒸気観測システム、AIによる海況予測モデル等の新規事業に関する機器・サービスの研究開発に注力いたしました。また、全社的な新規事業のアイデア創出、事業性の仮説検証及び事業化の実行・支援を目的に、専門組織としてビジネスラボを設けております。今後も「技術のフルノ」を牽引すべく研究開発に取り組んでまいります。 新規事業創出への挑戦持続的な成長を実現するために通常の事業活動と切り離した「戦略投資枠」を導入し、新技術や新規事業の創出を推進しております。今後も、新設したDX推進部中心にデジタル技術を活用した事業領域の拡大に注力していくほか、自社で生み出される技術やアイデアと、他社の持つ知見を活用した新規事業創出活動に取り組んでまいります。 当連結会計年度における事業セグメントに帰属しない研究所における研究開発費の金額は690百万円であります。

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