研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-03 | - | 24 |
| 2024-03 | - | 13 |
| 2023-03 | - | 13 |
| 2022-03 | - | 9 |
| 2021-03 | - | 7 |
研究開発活動(本文)
FY2025|1,874 文字
6【研究開発活動】 当社グループは、より良い楽器づくりと音楽文化への貢献を目指すとともに、持続的な企業の成長に向け、楽器教育事業、素材加工事業の各セグメントにおいて研究開発活動を行っております。当社および連結グループ全体の研究開発要員は86名で、研究開発費は 473百万円であります。 ① 楽器教育事業 アコースティックピアノに関しては、海外市場向けにアップライトピアノの開発を行っております。従来の温かみがあり色彩感のある当社こだわりの音色に加え、低音域の深みと力強さ、高音域の明瞭で抜けの良い響きを追求するため、基本設計からケース設計、ハンマーに至るまで新たに開発を行いました。あわせて、内装および外観品質の向上にも注力し、総合的な製品価値の向上を図りました。本試作品を2025年1月に開催された世界最大規模の楽器見本市『2025 NAMM Show』に出展し、現地ディーラーよりさまざまなご評価をいただくことができました。今後はいただいた評価を基に更なるブラッシュアップを行い、2025年度中の発売を目指しております。 また、欧州市場から多くのご要望をいただきました、アップライトピアノの艶消し塗装やクリスマスシーズンに合わせた配色に対応するため、ウォルナット艶消し塗装仕上げのアップライトピアノ『LD-200W』、赤塗色のアップライトピアノ『K-200FRS』を開発、発売しました。 国内市場ではオンライン販売の更なる強化を図るため、インテリア性に優れた『LD-200』に当社オンラインショップ限定色を開発、発売しました。 電子ピアノに関しては、ポータブルタイプの電子ピアノ『ES60』を開発、発売しました。軽量コンパクトなモデルながら、新開発の本格的ハンマーアクション鍵盤を搭載しており、ビギナーから中上級者まで幅広いユーザーにご好評をいただいております。また、当社の電子ピアノの特徴である響板スピーカーや木製鍵盤についての研究開発も推進しており、更なる製品競争力の向上に努めております。 音楽教室に関しては、2024年4月に開設した「新3歳グループコース」の進級先として、「新4歳グループコース」の研究開発を行いました。当コースはグループでピアノを学ぶことを目的としたコースで、アンサンブルやリトミック等、通常のピアノ個人レッスンでは行えないグループならではの活動を取り入れ、楽しみながらピアノ演奏やソルフェージュを学ぶことを目的としたコースです。2025年4月よりエリア限定の研究クラスを開講し、レッスン内容を検証しながらカリキュラムを改修、2026年4月より正式コースとしての全国展開を計画しております。 体育教室、英語教室、絵画造形教室に関しては、各カリキュラムの研究と教材の開発を継続的に行っております。体育教室では、子ども向けの体育教室にとどまらず、企業向けの体力測定やフィットネスプログラム、高齢者向けの介護予防プログラム、また、指導者育成マニュアルのデジタル化やスマートフォン対応アプリを利用した新たなイベント企画にも取り組んでおります。 音楽ソフトウェアに関しては、楽譜認識作成ソフトウェアの学校向け製品『スコアメーカー 学校版 13』を開発・発売しました。今回、新たに児童生徒用画面を開発しました。また、複数の児童生徒による楽譜の共同制作を支援する機能として、楽譜の分割・結合機能を開発しました。一方、一般向けの楽譜認識作成ソフトウェア『スコアメーカーZERO』に関しては、他社のボーカル音源が利用可能なVST3音源対応、楽譜認識精度の向上、楽譜編集機能の改善など、継続的な改良を行っており、新規ユーザーの獲得と既存ユーザーの満足度向上に取り組んでおります。 当事業に係る研究開発費は 461百万円であります。 ② 素材加工事業 カワイ精密金属株式会社は、自動車向け異形条の開発およびローコスト製法の研究、合わせ材料(クラッド)における物性、塑性研究といった異種金属接合加工研究など、金属全般の異形加工に関する研究を行っております。株式会社カワイ音響システムは、個人用途では楽器演奏、ボーカル練習、映像配信などに使用できる防音室を、法人用途では研究機関や企業向けの実験室、検査室、会議室などに使用できる防音室の研究開発を行っております。株式会社カワイハイパーウッドでは、自動車向け本杢塗装部品を柱にカーボンフリーを意識した素材、塗装工法においても研究を行っております。 当事業に係る研究開発費は 12百万円であります。
FY2024|2,228 文字
6【研究開発活動】 当社グループは、より良い楽器づくりと音楽文化への貢献を目指すとともに、持続的な企業の成長に向け、楽器教育事業、素材加工事業の各セグメントにおいて研究開発活動を行っております。当社及び連結グループ全体の研究開発要員は79名で、研究開発費は 381百万円であります。 ① 楽器教育事業 アコースティックピアノに関しては、プレミアムグランドピアノのShigeru Kawaiシリーズが、フラッグシップモデルのフルコンサートピアノ『SK-EX』をはじめ、小型サイズの『SK-2』まで、一流ピアニストのみならず一般ユーザーの皆さまからもご好評をいただいており、昨今のピアノ販売の市況が鈍化する中でも依然として多くの引き合いをいただいております。創立100周年を目前に迎え、当社では「ひたすら品質追求」を合言葉に、製品の性能ならびに品質を向上すべく研究開発、設備投資をさらに推し進めてまいります。商品政策としては、クリスタルグランドピアノ『CR-45』を開発し、全世界の市場において受注を開始しました。譜面台の角度は無段階調整を可能とし、鍵盤長も長くなり演奏性が向上しております。「聴かせる」そして「魅せる」。まさに1台のアートと呼ぶにふさわしく、より美しく進化しました。また、ライフスタイルの多様化に合わせ、アップライトピアノ『NF-15』ではオンライン販売限定色の展開を行いました。さらに、消音ユニットの改良にも取り組み、『AK-01』は後継の『AK-02』へモデルチェンジしております。『AK-02』では、高音質DACや打鍵ベロシティの改良によって、より自然な音質、タッチ感の実現を図るとともに、新しいスマートフォンアプリでユーザーとの親和性を高めております。 電子ピアノについては、中国市場向けに中価格帯モデル『CA450YB』を開発、発売しました。こちらのモデルには『CA901』等の高価格帯モデルに搭載して好評を得ている響板スピーカーを搭載しております。アコースティックピアノのように響板が振動することでピアノ音を放つ方式であり、自然で荘厳なピアノらしい響きを実現しています。グランドピアノと同様のシーソー構造を備えた木製鍵盤によるタッチ感も相まって、グランドピアノの音と演奏性の両方を備えた電子ピアノとなっております。他にも、世界のピアノコンクールで高い評価を得ているフルコンサートピアノ『SK-EX』を収録した音源、Bluetoothオーディオ機能、有機ELディスプレイ、高音質ACアダプターなど、全体的に性能機能を向上させたモデルとして仕上げました。将来に向けた鍵盤、音、再生システム等の電子ピアノを構成する各要素の研究開発も推進しており、中長期的な製品競争力の向上を目指しております。今後も、各カテゴリー、価格帯において、お客様のニーズを捉えた製品をリリースすべく、技術開発と製品開発を推し進めて参ります。 音楽教室に関しては、3歳児対象の新グループコースの研究開発を行いました。現行コース(ピコルわーるど)の問題点を修正し、鍵盤奏やソルフェージュ等の活動をバランスよく行いながらピアノ個人レッスンに無理なく繋げていくことを目指しました。2024年4月よりエリア限定の試行コースとして開講し、レッスン内容を検証しながらカリキュラムを改修、2025年4月には正式コースとしての全国展開を計画しております。また、参加対象を小学6年生迄としていた「こどもピアノコンクール」「うたのコンクール」に中学生コースを新設しました。同コンクールの理念である”自発的な音楽表現”を新コースにも継承・浸透すべく、慎重に選曲した課題曲集を各部門別に発刊しました。 体育教室、英語教室、絵画造形教室に関しては、各カリキュラムの研究と教材の開発を継続的に行っております。体育教室では、子ども向けの体育教室にとどまらず、企業向けの体力測定やフィットネスプログラム、高齢者向けの介護予防プログラム、また、指導者育成マニュアルのデジタル化やスマホアプリを利用した新たなイベント企画にも取り組んでおります。 音楽ソフトウェアに関しては、楽譜認識作成ソフトウェア「スコアメーカーZERO」のエディターグレードを、より多くの皆様にお使いいただけるよう無料化しました。課金グレードの楽譜認識機能に関しても、AI楽譜認識の適用範囲を拡大し、事前認識の五線記号ステップに導入することで認識精度を向上させました。その他、継続的な改良・機能追加により、新規ユーザーの獲得と継続ユーザーの満足度向上に取り組んでおります。 当事業に係る研究開発費は 363百万円であります。 ② 素材加工事業 カワイ精密金属株式会社は、自動車向け異形条の開発及びローコスト製法の研究、合わせ材料(クラッド)における物性、塑性研究といった異種金属接合加工研究など、金属全般の異形加工に関する研究を行っております。株式会社カワイ音響システムは、個人用途では楽器演奏、ボーカル練習、映像配信などに使用できる防音室を、法人用途では研究機関や企業向けの実験室、検査室、会議室などに使用できる防音室の研究開発を行っております。株式会社カワイハイパーウッドでは、自動車向け本杢塗装部品を柱にカーボンフリーを意識した素材、塗装工法においても研究を行っております。 当事業に係る研究開発費は 18百万円であります。
FY2023|2,221 文字
6【研究開発活動】 当社グループは、より良い楽器づくりと音楽文化への貢献を目指すとともに、持続的な企業の成長に向け、楽器教育事業、素材加工事業の各セグメントにおいて研究開発活動を行っております。当社及び連結グループ全体の研究開発要員は67名で、研究開発費は 454百万円であります。 ① 楽器教育事業 アコースティックピアノに関して、昨年10月より一般販売を開始したShigeruKawaiフルコンサートピアノ『SK-EX』が2021年にショパン国際ピアノコンクールのファイナルの舞台において3名ものピアニストから選択いただき、2022年の仙台国際音楽コンクールにおいても最も多くのピアニストが使用し最高の評価を得ております。演奏者の意図を余すところなく表現できるコントロール性能、演奏家の音楽性を引き出してくれるような特性を兼ね備えていると、著名ピアニストの方々からも広く支持されております。レギュラーモデルに関しても、『SK-EX』のピアノづくりのエッセンスを取り入れ、性能面での更なる向上を図るとともに品質にこだわり抜いた生産体制で高みを目指した研究開発を行っております。商品政策としては、国内市場において、コロナ禍が広げたネット通販需要に応えてECサイトを開設し、アップライトピアノ『NF-15』の取り扱いを開始しております。海外市場においては、連結子会社カワイアメリカコーポレーションの設立60周年を記念し、伝統的な漆技法で加飾したグランドピアノ『GX-2』やアップライトピアノ『K-500』を北米市場に投入しインパクトを与えるなど、お客様のニーズに合わせた技術開発および市場の活性化を行っております。 電子ピアノに関しては、主要モデルの多くをモデルチェンジし、競争力を向上させました。樹脂鍵盤搭載の『CN201』『CN301』、及びポータブルタイプ『ES120』を8月に、木製鍵盤搭載CAシリーズの上位モデル『CA901』『CA701』を11月に発表しました。CNシリーズは、樹脂鍵盤でありながらピアノに近い演奏感を実現した鍵盤とピアノ音により、市場で好評を得てきました。『CN201』は、需要が高まっているBluetooth Audio機能を新たに搭載、『CN301』は特長である上面放射スピーカーにディフューザー(音の拡散器)を装備し、音の出方をさらにピアノに近づけました。『ES120』は、メッキ調仕上げパーツを取り入れた外観デザインにより、普及価格ポータブルタイプながらハイグレードな質感を備えた製品を実現しました。木製鍵盤モデル『CA901』『CA701』は、フルコンサートピアノ『SK-EX』を新たにサンプリングした高品質ピアノ音の搭載、操作画面のユーザーインターフェース改良、ペダルや譜面台位置の改善、譜面支え機能装備等による演奏性の大幅な向上により、電子ピアノ最高クラスとしての競争力を強化しました。今後も、各カテゴリーにおいてそれぞれお客様のニーズを捉えた製品をリリースすべく、製品開発、技術開発を推進して参ります。 音楽教室に関しては、音楽教育者の指導スキルを評価する当社独自の能力検定制度「カワイ音楽教育グレード(6級~3級)」を全面改定しました。カワイの教育理念に基づき、理想的な指導実践のために必須の技術や知識を体系化し、音楽教育者の自己研鑽の指針となることを目指しました。また中国での教育事業活性化のため、北京市の国家的教育事業施設「中国宋慶齢青少年科技文化交流中心」で、ピアノ教材『サウンドツリー』のグループコースを展開していますが、既設の「1A」「1B」クラスに続く1ランク上の「2」クラスのカリキュラムを開発しました。 体育教室、英語教室、絵画造形教室に関しては、各カリキュラムの研究と教材の開発を継続的に行っております。体育教室では、子ども向けの体育教室にとどまらず、企業向けの体力測定やフィットネスプログラム、高齢者向けの介護予防プログラム、また、指導者育成を目的としたe-ラーニングや顧客満足度を高める動画配信サービスの開発にも取り組んでおります。 音楽ソフトウェアに関しては、楽譜認識作成ソフトウェア『スコアメーカーZERO』の追加機能として、AI楽譜認識機能を開発して搭載しました。これまで苦手としていた不鮮明な楽譜の認識精度が大幅に改善しました。認識対象として読み込むことができるPDFファイルの対象拡大や練習モードの滑らかな表示など継続的な改良を続けることで、新規ユーザーの獲得と継続ユーザーの満足度向上に取り組んでおります。 当事業に係る研究開発費は 442百万円であります。 ② 素材加工事業 カワイ精密金属株式会社は、自動車向け異形条の開発及びローコスト製法の研究、合わせ材料(クラッド)における物性、塑性研究といった異種金属接合加工研究など、金属全般の異形加工に関する研究を行っております。株式会社カワイ音響システムは、個人用途では楽器演奏、テレワーク、映像配信などに使用できる防音室を、法人用途では研究機関や企業向けの実験室、検査室、会議室などに使用できる防音室の研究開発を行っております。株式会社カワイハイパーウッドでは、自動車向け本杢塗装部品を柱にカーボンフリーを意識した素材、塗装工法においても研究を行っております。 当事業に係る研究開発費は 12百万円であります。
FY2022|1,994 文字
5【研究開発活動】 当社グループは、より良い楽器作りと音楽文化への貢献を目指すとともに、持続的な企業の成長に向け、楽器教育事業、素材加工事業の各セグメントにおいて研究開発活動を行っております。当社及び連結グループ全体の研究開発要員は78名で、研究開発費は 493百万円であります。 ① 楽器教育事業 アコースティックピアノに関しては、100周年に向けた堅実な成長と、生産・供給体制の強化を図っております。その中で、主力製品であるグランドピアノ「Shigeru Kawai」では、職人による、より丁寧なピアノ造りを追及することによってマイナーチェンジを実施するとともに、生産体制を増強し生産台数を拡大しております。商品政策においては、当社の最高資格であるMPAを習得した調律技術者の監修のもと、アコースティックピアノの音とタッチに極限まで近づけた消音ピアノ「ATX4」と、それに響板スピーカーを搭載したハイブリッドピアノ「AURES2」を発売致しました。国内市場では、限定パーツを搭載したグランドピアノ「GX-1LE」を台数限定で発売し市場の活性化を図っております。また、中国市場においては、重厚感あふれるデザインを特徴としたキャビネットをはじめ、市場特有のニーズに応えたアップライトピアノ「Aシリーズ」を開発し高価格帯の開拓を行うとともに、台湾市場ではアップライトピアノ「KVシリーズ」を販売し市場における当社の価値を高める活動を行っております。 電子ピアノに関しては、発売以来世界各地で好評を博しているハイブリッドピアノ「NOVUSシリーズ」において、アップグレード機種「NV5S」「NV10S」を開発し、5月に発売いたしました。「NOVUSシリーズ」は、アコースティックピアノアクションとアコースティックピアノ特有のダンパー機構を搭載し、さらにBluetooth(r)Audio、カラー液晶タッチパネルなどのデジタル技術を兼ね備えた新たなジャンルの製品として多くの皆様にご愛顧いただいております。今回アップグレード機種においては、音源システムのバージョンアップやスピーカーシステムの改良などで、よりアコースティックピアノに近い音をお楽しみいただけるとともに、カラー液晶タッチパネルのデザインを一新したことで機能面においてもより充実した製品となっております。今後も、スタンダードタイプからポータブルタイプ、ハイブリッドピアノまで、お客様のニーズを捉えた製品を実現する製品開発、技術開発を進めて参ります。 音楽教室に関しては、4歳からの本格的なピアノレッスンへの準備として開設している「3歳ソルフェージュコース」の教材を全面改定しました。従来の鍵盤あそびや歌唱に加え、読譜力を高めるワークブック、キャラクター絵本、ダウンロード音源等で教材の充実を図り、より演奏力の向上に直結するカリキュラムを目指しました。また、中国での教育事業活性化のため、ピアノ教材「サウンドツリー1A・1B」を素材としたグループレッスンのカリキュラムを開発し、北京市の国家的教育事業施設「中国宋慶齢青少年科技文化交流中心」にコースを新設しました。 体育教室、英語教室、絵画造形教室に関しては、各カリキュラムの研究と教材の開発を継続的に行っております。体育教室では、子ども向けの体育教室のみにとどまらず、企業向けフィットネスプログラムや、高齢者向けの健康コース・シニアクラスの開発にも取り組んでおります。 音楽ソフトウェアに関しては、楽譜認識作成ソフトウェア「スコアメーカーZERO」の追加機能として、ギターやベースの運指を楽譜演奏に合わせて表示する「楽器パネル」を開発して搭載しました。学校市場向けには、この「楽器パネル」をリコーダーや鍵盤ハーモニカに対応させ「スコアメーカー学校版 12.1」としてリリースしました。歌詞を歌うボーカル機能が装飾音符にも対応するなど継続的な改良を続けることで、新規ユーザーの獲得と継続ユーザーの満足度向上に取り組んでおります。 当事業に係る研究開発費は 479百万円であります。 ② 素材加工事業 カワイ精密金属株式会社は、自動車向け異形条の開発及びローコスト製法の研究、合わせ材料(クラッド)における物性、塑性研究といった異種金属接合加工研究など、金属全般の異形加工に関する研究を行っております。株式会社カワイ音響システムは、個人用途では楽器演奏、テレワーク、映像配信などに使用できる防音室を、法人用途では研究機関や企業向けの実験室、検査室、会議室などに使用できる防音室の研究開発を行っております。株式会社カワイハイパーウッドでは、自動車向け本杢塗装部品を柱にカーボンフリーを意識した素材、塗装工法においても研究を行っております。 当事業に係る研究開発費は 13百万円であります。
FY2021|1,963 文字
5【研究開発活動】 当社グループは、より良い楽器作りと音楽文化への貢献を目指すとともに、持続的な企業の成長に向け、楽器教育事業、素材加工事業の各セグメントにおいて研究開発活動を行っております。当社及び連結グループ全体の研究開発要員は83名で、研究開発費は 482百万円であります。 ① 楽器教育事業 アコースティックピアノに関しては、100年ブランドの構築に向けて「ピアノでNo.1」を目指し、マザー工場である竜洋工場を中心に生産ラインの改革を続けております。主力商品のShigeruKawaiの「深化」はもちろんのこと、全てのピアノにおいて弾く人の感性に共鳴する本物の楽器を追求する姿勢で研究開発、生産活動を行いました。商品政策においては、国内では昨年迎えた竜洋工場竣工40周年を記念しグランドピアノ「GL-10SE」を開発しました。ShigeruKawaiシリーズにも搭載しているウルトラ・レスポンシブ・アクションⅡを採用し、コンパクトサイズではありながら伸びやかな響きと優れたタッチを実現しました。また鍵盤においては、帯電性が少なく優れた吸水性を持つ人工象牙のファインアイボリー白鍵と人工黒檀のファインエボニー黒鍵を使用することで、心地よい弾き心地を実現しました。海外においては、黒艶色の需要が高まりつつある米国市場においてアップライトピアノ「ST-1」を発売しました。 デジタルピアノに関しては、CAシリーズの普及価格帯モデル「CA59」「CA49」を発売しました。グランドピアノに近いタッチ感を備える木製鍵盤モデルに、有機ELディスプレイを搭載し、操作性を大幅に向上させました。また、ポータブルタイプESシリーズの上位モデル「ES920」「ES520]を発売しました。従来モデル「ES8」で好評を頂いている高音質スピーカーシステムを継承した上で、ケースを樹脂化し本体重量を大幅に軽減、可搬性を飛躍的に向上させました。音の良さをそのままに機能を絞った普及価格帯モデル「ES520」でポータブルタイプ市場におけるシェア拡大を図ります。今後も、スタンダードタイプからポータブルタイプまで、お客様のニーズを捉えた製品を実現する製品開発、技術開発を進めて参ります。 音楽教室に関しては、コロナ禍における幼児のグループレッスン需要に応えるため、1歳児対象「クーちゃんランド」及び2歳児対象「くるくるクラブ」のオンラインレッスン教材を開発しました。また各種コンクール入賞や音高・音大進学を目的として開設している「ハイレベルピアノコース」について、一層のカリキュラム充実と担当講師の指導力向上を図るため、ソルフェージュテキスト、講師用指導書、講師用研修ビデオの制作を行いました。また、中国・北京市の国家的教育事業施設「中国宋慶齢青少年科技文化交流中心」で展開中の幼児グループコース「クーちゃんランド(1歳)」及び「ピコルわーるど(3~4歳)」の教材開発を完了しました。 体育教室、英語教室、絵画造形教室に関しては、各カリキュラムの研究と教材の開発を継続的に行っております。体育教室では、子ども向けの体育教室のみにとどまらず、企業向けフィットネスプログラムや、高齢者向けの健康コース・シニアクラスの開発にも取り組んでおります。 音楽ソフトウェアに関しては、楽譜認識作成ソフトウェア「スコアメーカーZERO」の追加機能として、楽器や歌の練習に役立つ「練習モード」を開発して搭載しました。認識対象や精度を向上させるなど、継続的な改良を続けることで新規ユーザーの獲得と、継続ユーザーの利用満足度向上に取り組んでおります。 デジタルピアノの楽しみを広げるアプリに関しては、内蔵曲の楽譜を閲覧・試聴できる「PiaBookPlayer」のAndroid版をリリースしました。また、デジタルピアノをスマホやタブレットから操作できる「PianoRemote」を全ての新モデルに対応させました。 当事業に係る研究開発費は 464百万円であります。 ② 素材加工事業 カワイ精密金属株式会社は、自動車向け異形条の開発及びローコスト製法の研究、合わせ材料(クラッド)における物性、塑性研究といった異種金属接合加工研究など、金属全般の異形加工に関する研究を行っております。株式会社カワイ音響システムは、個人用途では楽器演奏、テレワーク、映像配信などに使用できる防音室を、法人用途では研究機関や企業向けの実験室、検査室、会議室などに使用できる防音室の研究開発を行っております。株式会社カワイハイパーウッドでは、自動車向け本杢塗装部品を柱にアルミ加飾やカーボン加飾など異素材の分野においても研究を行っております。 当事業に係る研究開発費は 18百万円であります。
FY2020|1,934 文字
5【研究開発活動】 当社グループは、より良い楽器作りと音楽文化への貢献を目指すとともに、持続的な企業の成長に向け、楽器教育事業、素材加工事業の各セグメントにおいて研究開発活動を行っております。当社及び連結グループ全体の研究開発要員は82名で、研究開発費は 639百万円であります。 ① 楽器教育事業 アコースティックピアノに関しては、100年ブランドの構築に向け「ピアノでNo.1」を目指し、生産ラインの改革を進めております。マザー工場である竜洋工場は、本年創設40周年の節目の年でもあり、主力商品の Shigeru Kawaiシリーズのさらなる「深化」を筆頭にピアノの基本性能向上を追い求めるべく研究開発を進めております。商品政策においては、国内では昨今の住宅インテリアにマッチする艶消し外装仕上のアップライトピアノ「NF-15」を発売いたしました。また、メーカーや機種を問わず、お手持ちのアップライトピアノに取付を可能にしたピアノ消音ユニット ANYTIME「AK-01」を発売しました。音源にはフラッグシップモデルである「SK-EX」を始め128の音源を搭載し、様々な音色で演奏を楽しむことが可能になりました。打鍵の検出には最新の非接触光センサーを搭載し、タッチに影響することなく連打性に優れた自然な演奏を場所や時間を気にせず楽しめる仕様となりました。 デジタルピアノに関しては、好評を頂いているCAシリーズ・CNシリーズにおいて、さらなる音質・演奏性の向上を実現し、次の4機種を発売しました。操作パネルにおいて、高付加価値製品の「CA99」「CA79」にはカラー液晶タッチパネルを、低価格帯モデルの「CN39」「CN29」には有機ELディスプレイを搭載し、使いやすさを追求しました。また、好評をいただいているハイブリッドピアノに関しては、グランドピアノタイプの「NV10」に続き、アップライトピアノの鍵盤アクションとデジタルピアノの音源、響板スピーカーを搭載したハイブリッドピアノ「NV5」を発売し、ピアノメーカーの強みを生かした製品ラインナップが充実いたしました。今後も高付加価値製品の投入や普及価格帯モデルへの技術展開により競争力を高めるべく、技術開発を進めてまいります。 音楽教室に関しては、中国では、北京市の国家的教育事業施設「中国宋慶齢青少年科技文化交流中心」で開講中のグループレッスンコースで2歳児対象「くるくるクラブ」と3歳児~4歳児対象「ピコルわーるど」の教材開発を続けております。1歳児対象の「クーちゃんランド」に関しても早期開講を目指し、教材の開発を進めております。また中国ではピアノのグループレッスン需要も高いため、ピアノテキスト「サウンドツリー」をグループレッスン用に開発し、新たな市場開拓を行っております。当コースについてはカリキュラムを日本向けに改修し、国内での開講も目指しております。 体育教室、英語教室、絵画造形教室に関しては、各カリキュラムの研究と教材の開発を継続的に行っております。体育教室では、子ども向けの体育教室のみにとどまらず、企業向けフィットネスプログラムや、高齢者向けの健康コース・シニアクラスの開発にも取り組んでおります。 音楽ソフトウェアに関しては、楽譜認識作成ソフトウェア「スコアメーカーZERO」の追加機能として、曲全体を俯瞰できるタイムラインパネルによる音量や速度の編集、ボーカル音源の音律対応、より高度な記譜への対応や楽譜認識をガイドする認識ナビなどを開発し、継続的な機能向上を行いユーザーの獲得を進めております。また、デジタルピアノの楽しみを広げるアプリとして、内蔵曲の楽譜を閲覧・試聴できる「PiaBookPlayer」とデジタルピアノをスマホやタブレットから操作できる「PianoRemote」をリリースし、サービスとしての楽器開発にも力を入れております。 当事業に係る研究開発費は 618百万円であります。 ② 素材加工事業 カワイ精密金属株式会社は、自動車向け異形条の開発及びローコスト製法の研究、合わせ材料(クラッド)における物性、塑性研究といった異種金属接合加工研究等、金属全般の異形加工に関する研究を行っております。株式会社カワイ音響システムでは、個人用途では楽器演奏やテレワーク、映像鑑賞に使用できる防音室を、法人用途では医療用や製品の検査室・実験室として使用できる防音室の研究開発を行っております。株式会社カワイハイパーウッドでは、自動車向け本杢塗装部品を柱にアルミ加飾やカーボン加飾など異素材の分野においても研究を行っております。 当事業に係る研究開発費は 21百万円であります。
FY2019|1,883 文字
5【研究開発活動】 当社グループは、より良い楽器作りと音楽文化への貢献を目指すとともに、持続的な企業の成長に向け、楽器教育事業、素材加工事業の各セグメントにおいて研究開発活動を行っております。当社及び連結グループ全体の研究開発要員は81名で、研究開発費は 670百万円であります。 ① 楽器教育事業 アコースティックピアノに関しては、100年ブランドの構築に向け「ピアノでNo.1」を目指し、「Shigeru Kawai」をはじめとした生産ラインの改革を進めております。また、素材・基礎開発レベルでの研究継続により、品質・製品力の進化に取り組んでおります。電子楽器との融合であるハイブリッド製品においては、定評あるハンマーセンサーを搭載した消音ピアノ「ATXシリーズ」をフルモデルチェンジした「ATX3」を開発しました。音色を大幅に改良した新音源や、大型タッチパネルを拍子木に採用し、スマートフォン感覚での操作を実現しました。さらにアコースティックピアノに消音機能と響板スピーカーシステムを搭載した、新しいジャンルの新製品「AURES(オーレス)」を開発しました。新駆動システムにより、天然木でつくられた大面積のピアノ響板をスピーカーとして振動・発音させることで、豊かな音場のオーディオシステムとなりました。また、ピアノ練習時にヘッドホン未使用での音量調節を可能としたり、消音しないピアノ音に電子音を重ねて演奏を楽しめるなど、市場でも高い評価を得ております。 デジタルピアノに関しては、前期に発売し好評を頂いているCAシリーズ「CA98」「CA78」の黒艶モデル「CA98EP」「CA78EP」を発売しました。CAシリーズは、「SK-EX」レンダリング音源とオンキヨー株式会社の高品位オーディオ技術を搭載、操作パネルには業界初となるカラー液晶タッチパネルを採用し『高性能と使いやすさ』を追求したモデルとなっております。今後も高付加価値製品の投入や低価格帯モデルへの技術展開により競争力を高めるべく、技術開発を進めております。 音楽教室に関しては、海外音楽教室向けの教材開発の取り組みを継続して進めております。2018年9月より北京市にある国家的教育事業施設「中国宋慶齢青少年科技文化交流中心」で、3歳児~4歳児対象のグループレッスン「ピコルわーるど」を開講しました。また、1歳児対象の「クーちゃんランド」、2歳児対象の「くるくるクラブ」についても早期開講を目指し、教材開発を進めております。いずれのコースも中国の音楽大学教授を中心とした専門家の意見を取り入れながら中国向け教材のカスタマイズを行っております。また、東南アジア等へ向けたポピュラーピアノコース教材「サウンドファン」シリーズの現地向け教材の作成を進めております。これにより子どもの音楽教室だけではなく、大人を対象とした新たな市場開拓を図っております。 体育教室、英語教室、絵画造形教室につきましても、各カリキュラムの研究と教材の開発を継続的に行っております。体育教室では、子ども向けの体育教室のみにとどまらず、企業向けフィットネスプログラムや、高齢者向けの健康コース・シニアクラスの開発にも取り組んでおります。 音楽ソフトウェアに関しては、ゲームモード機能と自動運指ナビ機能を搭載したピアノ独習ソフトウェア「ピアノマスターdp」を開発しました。また、耳コピ支援ソフトウェア「バンドプロデューサー5」に楽譜認識作成ソフトウェア「スコアメーカーZERO」シリーズと連携する機能を開発し、楽譜を見ながら耳コピができるようにしました。「スコアメーカーZERO」シリーズに関しては、階名表示、階名唱、ReWire対応、楽器演奏の音律対応などを開発し、継続的な機能向上とユーザーの獲得を進めております。 当事業に係る研究開発費は 649百万円であります。 ② 素材加工事業 カワイ精密金属株式会社が、自動車向け異形条の開発及びローコスト製法の研究、合わせ材料(クラッド)における物性、塑性研究といった異種金属接合加工研究等、金属全般の異形加工に関する研究を行っております。また、株式会社カワイ音響システムが開発した、限られた空間で楽器本来の響きを楽しむピアニストのための防音室「ナサール・オーダータイプ・リフレクス」を発売しました。株式会社カワイハイパーウッドでは、自動車向け本杢塗装部品を柱にアルミ加飾やカーボン加飾など異素材の分野においても研究を行っております。 当事業に係る研究開発費は 21百万円であります。
FY2018|2,148 文字
5【研究開発活動】 当社グループは、より良い楽器作りと音楽文化への貢献を目指すとともに、持続的な企業の成長に向け、楽器教育事業、素材加工事業の各セグメントにおいて研究開発活動を行っております。当社及び連結グループ全体の研究開発要員は80名で、研究開発費は 648百万円であります。 ①楽器教育事業 ピアノに関しては「世界一のピアノづくり」を目指し、アクション・ハンマー・響板をはじめ、すべての部品や機構に関して素材や形状に至るまで一つ一つを見直し、日々研究と技術の革新に取り組んでおります。 グランドピアノについては、フルコンサートピアノの、より一層の性能向上を目指し、細部の部品に至るまで機能や材質の追及を行っております。なかでも今年予定されている国際コンクール向けのピアノには、より繊細な表現を引き出す為の特別な仕様の部品を搭載します。アップライトピアノについても性能をより向上させたモデルの開発を継続して進めています。 デジタルピアノに関しては、ピアノ音・鍵盤・再生システム・操作性など、電子楽器としての本質部分を進化させるべく研究開発を続ける中、当期はハイブリッドデジタルピアノ「NOVUS NV10」と、新CAシリーズ「CA98」「CA78」「CA58」「CA48」を発売しました。「NOVUS NV10」「CA98」「CA78」には、SK-EXレンダリング音源とオンキヨー株式会社の高品位オーディオ技術を新規搭載し、操作パネルには業界初となるカラー液晶タッチパネルを採用し、高性能と使いやすいユーザーインターフェイスという新しい付加価値を創造したモデルとなりました。また「NOVUS NV10」は、ハイブリッドジャンルに新たに参入したモデルで、当社のグランドピアノ同等の鍵盤とアクション、ハイブリッド初のダンパー機構を搭載しグランドピアノのタッチ感を再現、グッドデザイン賞を受賞した画期的なモデルとなっております。「CA58」「CA48」には、性能はそのままにコストダウンを実現した新開発の木製鍵盤を搭載しました。また、ステージ用デジタルピアノとして定評のある「MP」シリーズについては、木製鍵盤を搭載した「MP11SE」とプラスチック鍵盤を搭載した「MP7SE」を発売しました。当社のコンサートグランドピアノ「SK-EX」の音に刷新、このジャンルの根強いカワイファンの期待に応えるものです。今後もオンキヨー株式会社との協業などによる高付加価値製品の投入により競争力を高めるべく、技術開発を進めてまいります。 音楽教室に関しては、近年力を入れている海外音楽教室向けの教材開発に取り組みを進めています。今期は特に中国での本格的な教室展開の準備として、中国の音楽大学教授を始めとした専門家の方々と教材開発プロジェクトを立ち上げ、専門家の意見を取り入れながら日本教材の中国向けカスタマイズを進めました。グループコースでは2歳児のための「くるくるクラブ」、3~4歳児のための「チャイルドコーナー」、ピアノ個人コースでは「サウンドツリー」シリーズ「1A」~「6new」の中国語訳を行うのみならず、より子どもたちに親しまれるように有名な中国曲の挿入やイラストの変更も行いました。現在、北京市にある国家的教育事業施設である「中国宋慶齢青少年科技文化交流中心」で、これらの教材を使用したレッスンを開始するための準備を進めています。また、東南アジア諸国ではすでに英訳したテキストによるレッスンを行っておりますが、日本のように低年齢でのピアノレッスンの開始が進んでいないため、今期は新たに小学生向けのピアノ導入テキスト「サウンドツリーJ」の英語版を開発し、事業の拡大を図りました。 体育教室、英語教室、絵画造形教室につきましても、各カリキュラムの研究と教材の開発を継続的に行っております。昨年創設50周年を迎えた体育教室では、子ども向けの体育教室のみにとどまらず、企業向けフィットネスプログラムや、高齢者向けの健康コース・シニアクラスの開発にも取り組んでおります。 音楽ソフトウェア開発に関しては、楽譜認識作成ソフト「スコアメーカー」の新バージョン「スコアメーカーZEROシリーズ」を開発しました。「スコアメーカーZEROシリーズ」は、入力した歌詞をスコアメーカーが歌う『ボーカル音源』を搭載しております。また、スキャナから読み取った楽譜画像に加え、スマートフォンやデジタルカメラで撮影した楽譜画像からも認識ができます。 当事業に係る研究開発費は 624百万円であります。 ②素材加工事業 カワイ精密金属株式会社が、自動車向け異形条の開発及びローコスト製法の研究、合わせ材料(クラッド)における物性、塑性研究といった異種金属接合加工研究等、金属全般の異形加工に関する研究を行っております。また、株式会社カワイ音響システムがピアノメーカーとして推奨する音環境を追求した遮音材、吸音材の研究及び防音室の開発を行っております。株式会社カワイハイパーウッドでは、自動車向け本杢塗装部品を柱にアルミ加飾やカーボン加飾など異素材の分野においても研究を行っております。 当事業に係る研究開発費は 23百万円であります。
FY2017|1,965 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、より良い楽器作りと音楽文化への貢献を目指すとともに、持続的な企業の成長に向け、楽器事業、教育関連事業、素材加工事業の各セグメントにおいて研究開発活動を行っております。当社及び連結グループ全体の研究開発要員は80名で、研究開発費は 672百万円であります。 ①楽器事業ピアノに関しては「世界一のピアノづくり」を目指し、アクション・ハンマー・響板をはじめ、すべての部品や機構に関して素材や形状に至るまで一つ一つを見直し、日々研究と技術の革新に取り組んでおります。 グランドピアノについては、フルコンサートピアノのより一層の性能向上を目指し、細部の部品に至るまで機能や材質の追及を行っています。また、創立90周年の節目に合わせて発表した新型クリスタルピアノでは、初の試みとして銀メッキ仕上げのフレームを採用し、より洗練されたデザインと機能の追究に取り組みました。アップライトピアノについてもさらなる性能の向上に向けモデルの開発を継続して進めております。 デジタルピアノに関しては、オンキヨー株式会社とのコラボレーションにより、それぞれの技術の強みを融合したハイブリッドデジタルピアノ「NOVUS NV10」を発表いたしました。アクションには、当社の特長である長尺鍵盤や、高い精度と耐久性で定評あるウルトラレスポンシブアクションⅡ、アコースティックピアノと同じ荷重変化を再現するダンパー機構を搭載し、音質についてはオンキヨー株式会社とのコラボレーションによる高品位オーディオ回路を組み合わせ、本格的な演奏が楽しめる商品となり、2017年4月に開催されたフランクフルトミュージックメッセでは高い評価をいただきました。また、当社初となるBluetooth MIDIを内蔵した普及価格帯モデル「CN27」と「CN37」を商品化いたしました。スマートフォンやタブレットと接続しデジタルピアノ本体の設定や自動演奏を聴くなど、さらに楽しみ方が広がるモデルとなっております。外装色についてもお客様のニーズに合わせたプレミアムライトオーク調を新たに開発しました。 当事業に係る研究開発費は 588百万円であります。 ②教育関連事業音楽教室に関しては、中国、インドネシアを始めとした教室事業の海外展開に向けて、日本で培ったカワイ音楽教育システムをベースに各国のニーズに合わせた音楽指導システムや指導者育成プログラムの開発を行っております。また、小学生からピアノの学習を始める場合に最適なカリキュラムを考案し、海外向け展開も視野に入れた教材「サウンドツリーJ new」を発刊いたしました。さらに音楽コンクール上位入賞を目指すなどハイレベルな生徒を育成するための研究開発を行い、「ハイレベルピアノコース指導の手引き」や、演奏テクニックの向上を主眼としたピアノ教材「ハイレベルピアノコース併用練習曲集」、また、大人のためのピアノ教材「サウンドファン・ポピュラーピアノ2 NEW」を発刊いたしました。 体育教室、英語教室、絵画造形教室につきましても、各カリキュラムの研究と教材の開発を継続的に行っております。創設50周年を迎えた体育教室では、子ども向けの体育教室のみにとどまらず、企業向けフィットネスプログラムや、高齢者向けの健康コース・シニアクラスの開発にも取り組んでおります。音楽ソフトウェア開発に関しては、楽譜認識作成ソフト「スコアメーカー」について、使いやすさを第一に考え、画面デザインとユーザーインターフェースを新設計するとともに、見開き楽譜画像の自動分割や自動回転、作品タイトルの認識など、世界最高レベルの楽譜認識性能にさらに磨きをかけて新しいバージョンへと刷新しました。 Apple社のiOSアプリの、手書き楽譜作成アプリ「タッチノーテーション」については、装飾音符入力とドラム譜対応を行い、手書き認識エンジンの性能向上を図りました。当事業に係る研究開発費は 50百万円であります。 ③素材加工事業カワイ精密金属株式会社が、自動車向け異形条の開発及びローコスト製法の研究、合わせ材料(クラッド)における物性、塑性研究といった異種金属接合加工研究等、金属全般の異形加工に関する研究を行っております。また、株式会社カワイ音響システムが音環境を追求した遮音材、吸音材の研究及び防音室の開発を行っており、当連結会計年度には、カワイ防音ルーム「ナサール オーダータイプ(自由設計)」をフルモデルチェンジし、新開発の遮音パネルを採用しました。株式会社カワイハイパーウッドでは、自動車向け本杢塗装部品を柱にアルミ加飾やカーボン加飾など異素材の分野においても研究を行っております。 当事業に係る研究開発費は 33百万円であります。
FY2016|1,713 文字
6 【研究開発活動】当社グループは、より良い楽器作りと音楽文化への貢献を目指すとともに、持続的な企業の成長に向け、楽器事業、教育関連事業、素材加工事業の各セグメントにおいて研究開発活動を行っております。当社及び連結グループ全体の研究開発要員は81名で、研究開発費は 680百万円であります。 ①楽器事業ピアノに関しては「世界一のピアノづくり」を目指し、アクション、ハンマー、響板をはじめ、すべての部品や機構に関して素材や形状に至るまで一つ一つを見直し、日々研究と技術の革新に取り組んでおります。 グランドピアノについては、「GM」、「GE」シリーズの統合を行い、「Shigeru Kawai」、「GX」シリーズで採用されている長尺鍵盤やピアノ本体の剛性強化などを図った「GL」シリーズを新たに市場投入しました。 アップライトピアノについては、卸販売店向けの「C」シリーズをモデルチェンジし、「K」シリーズで採用した構造強化思想を取り入れ、音色、演奏性を向上させました。 電子ピアノに関しては、木製鍵盤の低額帯モデルとして、当社のフルコンサートピアノ「SK-EX」の音源や、グランドピアノの踏み心地を目指したグランドフィールペダルシステムなどを搭載し、本格的な演奏を楽しめる「CA17」を開発しました。またスタイリッシュモデルとして「ES8」を開発し、グランドピアノの手応えを再現する「RHⅢ鍵盤」や、高精度な3センサーの鍵盤動作検出によりコンロール性を向上させ、繊細な演奏表現を可能にしました。2機種とも発売当初より国内、海外から高い評価を頂いております。今後も成長が見込まれる中国市場向けの製品としましては、新型プラスチック鍵盤を搭載した「KDP100」、木製鍵盤モデルの「CA30」を開発し、市場投入しました。 また資本業務提携をしたオンキヨー株式会社との協業では、それぞれの技術を融合したコンセプトモデル「CS-X1」を、2016年4月に開催されたフランクフルトメッセに向けて開発しました。今後さらにシナジーを深化させ、新たな製品開発と投入を進めてまいります。 当事業に係る研究開発費は 577百万円であります。 ②教育関連事業音楽ソフトウェア開発に関しては、主力商品の楽譜認識作成ソフト「スコアメーカー」シリーズの20周年記念バージョン「スコアメーカー10」を商品化しました。世界最高レベルの楽譜認識性能をさらに向上させるとともに歌詞入力編集の操作性を改善し、きれいな楽譜が簡単に作成できるスマートグリッド機能を搭載しました。Apple社のiOS向けアプリに関しては、海外では、手書き楽譜作成アプリ「タッチノーテーション」を投入し、国内では、楽譜認識精度の向上とデザインを一新した「楽譜カメラ」のアップデートを行いました。 音楽教室に関しては、継続的なピアノ学習者のための教材開発を行い、個人ピアノコースの教材を改訂して「サウンドツリー5A」及び「サウンドツリー5B」を作成・発刊しました。また、更なる音楽ファンの獲得に向け、レパートリーの広がりや、弾きやすく美しい響きのアレンジに拘った、大人のためのピアノレッスン教材「サウンドファン1a」の改訂を行いました。さらにグローバルでのKAWAI音楽教育システムの拡大に向けて、事業の調査やピアノ教材の研究・発刊を進めました。 体育教室、英語教室、絵画造形教室につきましても、各カリキュラムの研究と教材の開発を継続的に行っております。 当事業に係る研究開発費は 77百万円であります。 ③素材加工事業カワイ精密金属株式会社が、自動車向け異形条の開発及びローコスト製法の研究、合わせ材料(クラッド)における物性、塑性研究といった異種金属接合加工研究等、金属全般の異形加工に関する研究を行っております。また、株式会社カワイ音響システムが音環境を追求した遮音材、吸音材の研究及び防音室の開発を行っており、当連結会計年度は高性能で小型サイズにも対応した防音ルーム「ナサール ユニットライトタイプ(Dr-40)」を発売いたしました。 当事業に係る研究開発費は 26百万円であります。