8938

グローム・ホールディングス(8938)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

不動産業 不動産

事業の概要

  • 医療機関経営支援
    グローム・ホールディングスは、医療機関の経営を多角的に支援することで収益を得ています。具体的には、アライアンス先の医療機関(病院、介護施設など)に対し、経営・運営指導、IT化支援、医療機器・薬剤の購入支援、人事・労務支援などを提供し、その対価として業務委託報酬を受け取っています。これにより、医療機関は持続可能な運営が可能となり、同社は安定的な収益を確保するビジネスモデルです。
  • ホスピス住宅運営と医療機器販売
    新規事業として、ホスピス住宅の運営も手掛けています。これは、終末期医療を必要とする患者さん向けの住まいを提供し、その利用料などから収益を得るものです。また、子会社を通じて医療機器や介護用品の販売・修理も行っており、医療現場のニーズに応えることで事業領域を広げ、収益源の多様化を図っています。
  • 海外患者向けサービス
    海外在住の患者さんに対して、日本の医療機関の紹介やオンライン診療の仲介サービスも提供しています。これは、日本の高度な医療を求める海外の富裕層などをターゲットにしたもので、国際的な視点から新たな収益機会を追求しています。これらのサービスを通じて、医療関連事業の多角的な展開を進めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 医療関連事業
    同社の主力事業であり、アライアンス先医療機関への経営指導や運営支援、医療機器販売、ホスピス住宅運営、海外患者向けサービスなどを提供しています。2025年3月末時点で54施設、5,280床の医療機関と提携しており、売上高は19.04億円、営業利益は2.85億円と、同社の収益の大部分を占める稼ぎ頭です。
  • 不動産関連事業
    かつて行っていた不動産の賃貸事業ですが、現在は大幅に縮小されており、今後完全に撤退する方針です。2025年3月末時点では、北海道釧路市と留萌市にある商業施設2件の賃貸事業を行っています。売上高は1.39億円、営業利益は0.56億円と、医療関連事業に比べて規模は小さいです。
  • 事業撤退と集中戦略
    不動産関連事業からの完全撤退は、同社が医療関連事業への経営資源の集中を進めていることを示しています。これにより、限られたリソースを最も成長性の高い医療関連事業に投入し、専門性を高めることで、企業全体の収益力向上と持続的な成長を目指す戦略的な判断です。将来的には医療関連事業が唯一の事業セグメントとなる見込みです。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
HospitalRelatedBusiness 地域 19 3 15.0%
RealEstateBusiness 地域 1 1 40.3%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,108 文字
3【事業の内容】(事業の内容)当社グループは、当社、連結子会社4社により構成されています。 ①医療関連事業セグメント 当社グループは、アライアンス先医療機関への経営指導を含むサービスを重層的に提供することにより、アライアンス先が持続可能な医療機関として地域に密着・貢献し地域医療を担うことを支えるとともに、その対価として業務委託報酬等(当社グループの売上)を受領します。 また、新規事業としてホスピス住宅の運営、医療機器等の販売、海外在住患者に対するサービスの提供をおこなっています。 具体的には、連結子会社において、アライアンス先医療機関(2026年3月末現在:50施設、4,826床)に対して、以下のサービスを提供して、もしくはサービスの提供を計画・検討しています。 <グローム・マネジメント株式会社>・経営・管理・運営の指導・他医療機関等との連携支援・保険・医療・福祉関連の情報提供・医療機器購入支援・薬剤購入支援・在庫管理支援・給食事業支援・貸金業全般・IT化支援・不動産施設管理支援・医療法人等の事業承継にかかる助言及び指導・ホスピス住宅の運営 <グローム・ワークサポート株式会社>・人事・労務を中心とした研修・人事制度の構築支援・諸規程の制定支援・有料職業紹介・事務業務の請負 <グローム・インターナショナル株式会社>・海外在住患者に対する国内医療機関の紹介・海外在住患者に対するオンライン診療の紹介 <福山医療器株式会社>・医療機器、介護機器、介護用品、福祉用具の販売及び修理、点検・系統用蓄電所事業 当社の公表している「施設数」「病床数」は、・有床診療所・病院(介護医療院を含む)・介護老人保健施設・特別養護老人ホーム・介護療養施設・有料老人ホーム(特定施設であるもの)における認可病床数の合計であり、・透析ベッド・サービス付高齢者向け住宅(特定施設でないもの)・グループホーム・ケアハウスについては、病床数の合計に含めていません。 なお、2026年3月末現在、・無床診療所:6施設・有床診療所:8施設/112床・病院(介護医療院を含む):24施設/3,484床・介護老人保健施設:12施設/1,230床合計:50施設/4,826床となっています。 病院3,484床の分類は、・一般:762床・療養:333床・精神:2,056床・介護医療院等:333床となります。 ②不動産関連事業セグメント 不動産関連事業については既に大幅に縮小し、2026年3月末現在、以下の不動産の賃貸事業を当社グループにおいて行っています。・北海道釧路市所在の商業施設・北海道留萌市所在の商業施設 事業系統図は次の通りです。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
医療関連事業の利益率は高いが、医療行政による医療費抑制策の影響を受ける可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
医療行政による医療費抑制策や地域医療の見直しが事業に影響を与える可能性がある。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:感染に関するリスク / 医療関連事業への集中に関するリスク / 医療行政による医療費抑制のリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

グローム・ホールディングスは不動産業であり、特許やブランド、規制ライセンスといった明確な無形資産による競争優位性は見られない。同社の事業内容は主に不動産賃貸・管理であり、これらは一般的に無形資産によるモートが築きにくい業種である。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

不動産賃貸においては、入居者にとってのスイッチング・コストは比較的低いと考えられる。しかし、物件オーナーとの長期契約や、管理会社変更に伴う手続きの手間を考慮すると、わずかながらスイッチング・コストが存在する可能性がある。ただし、これが競争優位に繋がるほどの強さではない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

不動産賃貸・管理事業は、ユーザーが増えることでサービスの価値が向上するネットワーク効果は基本的に発生しない。物件数や顧客数が増加しても、個々の取引の価値が直接的に高まるわけではないため、ネットワーク効果によるモートは期待できない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

不動産管理においては、効率的な運営やスケールメリットによるコスト削減の余地はある。しかし、グローム・ホールディングスが業界全体で圧倒的なコスト優位性を確立しているという情報は現時点では確認できない。一般的な不動産管理会社と比較して、構造的なコスト優位性は限定的と考えられる。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

不動産管理事業においては、管理戸数や物件数が増えることで、運営効率の向上や仕入れ・調達における交渉力の強化が期待できる。グローム・ホールディングスは一定規模の管理戸数を有しているが、業界全体で見ると、さらなる規模の拡大による効率規模の優位性を追求する余地は残されている。

  • 医療機関特化の総合支援
    同社は、医療機関に特化して経営指導から運営支援、人材、設備、ITまで重層的かつ総合的なサービスを提供している点が強みです。国内には150万を超える病床があり、地域医療のニーズに十分対応できていない施設が多い中で、同社のノウハウは医療機関の持続可能性を高める上で貴重であり、競合が少ない独自のポジションを築いています。
  • 上場企業としての信頼性
    医療機関向けの総合サービスを提供する企業の中で、同社は唯一の上場企業であると認識しています。上場企業であることは、社会的な信頼性や透明性の高さを示し、アライアンス先医療機関や金融機関などからの信頼を得やすいという点で競争優位性となります。これにより、新規アライアンスの獲得や資金調達において有利に働く可能性があります。
  • 豊富なアライアンス実績
    2016年12月から医療機関へのサービス提供を開始し、2025年3月末時点で54施設、5,280床のアライアンス先医療機関を抱えています。これまでに蓄積されたノウハウと実績は、新たなアライアンス先を獲得する上での説得力となり、スケールメリットを活かした効率的なサービス提供にも繋がっています。この実績が、今後の事業拡大の基盤となります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 医療機関の持続性への貢献
    同社の経営方針は、経営指導を通じてアライアンス先医療機関の持続性を確保し、地域医療への貢献と患者さんの幸せに繋げることです。これは、単に収益を追求するだけでなく、社会的な役割を果たすことを重視する姿勢を示しています。この目的を達成することで、長期的な企業価値向上を目指します。
  • 遵法と人権尊重の徹底
    経営の行動準則として、法令遵守を最優先とし、医療法の根幹である医療機関の非営利性を確認することを重視しています。また、プロフェッショナルとしての自覚を持ち、社内外の人々の尊厳と多様な価値観を尊重する職場環境を提供することを目指しています。これにより、健全な企業文化を醸成し、持続的な成長の基盤を築きます。
  • 医療関連事業の拡大と強化
    アライアンス先医療機関の施設数と病床数を着実に拡大し、スケールメリットを活かして業務委託報酬の増大を目指しています。新規アライアンス先の戦略的獲得と既存事業の収益性向上を両輪とし、事業基盤と収益基盤の強化を図ります。ホスピス住宅事業や周辺ビジネスの収益化にも注力し、グループ全体の成長を加速させる方針です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)経営方針 当社グループの経営方針として、全役職員が以下の「Our Purpose and Mission」「グローム役職員の行動準則」「ESGへの取り組み」を共有しています。 ① 「Our Purpose and Mission」A.我々の経営指導等により医療機関の持続性を確かなものとし、これにより患者様の幸せに貢献する。B.グループの全役職員が誇りを持って働ける職場環境を提供する。C.成果を市場を通して社会に還元する。 ② 「グローム役職員の行動準則」A.遵法社会の善き一員として、全ての行動および意思決定が遵法であることを最優先とする。当社が顧客とするのは医療機関であり、その開設者と非営利性の確認は医療法の根幹とされており、その「遵法」は全てに優先する。B.人プロフェッショナルとしての自覚と責任を持って行動する。社内外を問わず、他者の尊厳および様々な価値観を尊重し接する。職場環境は心身にとって安全・健全でなければならない。一人ひとりが異を唱える権利を持つと共に異を唱える義務を負う。評価と待遇は公正かつ適切でなければならない。C.利益上記の「遵法」「人」を遵守した上で、利益の計上は最優先事項である。営利法人であり株式会社である当社は、利益を上げ、これを市場に還元することで社会の善に貢献する。D.株主全ての株主の実質的な平等性を確保する。事業機密を除き、可能な限りの情報開示・透明性の確保に取り組む。 ③ 「ESGへの取り組み」A.環境徹底した電子化・ペーパレス化・省資源を進める。顧客である医療機関による省資源・医療廃棄物削減を強力にサポートする。B.社会役職員が子育てや介護等に取り組めるように、在宅勤務やスーパーフレックス制の導入等、ワークライフバランスの取れる多様な働き方を用意する。顧客である医療機関による働き方改革と地域貢献を強力にサポートする。C.ガバナンスコーポレートガバナンス・コードの全原則への対応を進める。役職員に対して適時適切なコンプライアンス研修を提供する。顧客である医療機関による情報開示を強力にサポートする。 (2)経営戦略 2026年3月末現在、当社グループがサービスを提供するアライアンス先医療機関の施設数は50施設、その保有病床数は4,826床となりました。当社グループは2016年12月より医療機関へのサービス提供を開始していますが、これまでに蓄積したノウハウを活かし、アライアンス先医療機関の施設数および保有病床数を着実に拡大させてきましたが、ここ数年アライアンス先医療機関の施設数および病床数は減少傾向にあります。今後もスケールメリットを活かしながら、アライアンス先医療機関への経営指導を含むサービスを重層的に提供することにより、アライアンス先が持続可能な医療機関として地域に密着・貢献し地域医療を担うことを支えるとともに、その対価である業務委託報酬等(当社グループの売上)を増大させていきます。加えて、当社グループは、こうした医療関連事業を引き続き成長の中核に据えつつ、社会インフラを支える系統用蓄電所事業及び事業の効率と質を高めるAI・デジタルを新たな成長の柱と位置づけ、これら三本柱から成る事業ポートフォリオの構築を通じて、グループの持続的な成長と企業価値の向上を実現してまいります。 提供する具体的なサービスの内容は、前述の「事業の内容」に記載の通りです。 (3)経営環境 我が国には150万を超える病床があり、民間グループ最大手でも約22,000病床規模と推察される中、所在する地域の人口構成の変化や診療ニーズの変化に十分対応出来ていない医療施設は全国に多数存在します。市場全体におけるアライアンス先医療機関の開拓・拡大の余地は、現在も大きいと考えています。 近年、同業他社の上場が相次ぎ、市場の競争環境は変化しております。しかしながら、医療機関に特化して重層的かつ総合的なサービスをワンストップで提供できる体制、およびこれまで培ってきた信頼性とノウハウにおいては、依然として優位性を保っていると認識しています。 現在の社会情勢におきましては、新型コロナウイルス感染症に関する対応は平時へと移行し、一連の収束を迎えました。一方で、現在の医療業界は新たな局面を迎えており、特に国際関係による石油不足などに伴う医療材料の価格高騰や供給不安定化、および深刻化する地方の医療人材の不足が全国的な喫緊の課題となっています。これら「医療材料の安定供給」と「医療人材(特に海外人材)の充実」は、医療機関の経営基盤を維持する上で不可欠な要素です。 このような外部環境の変化および競争の激化に対し、当社グループでは以下の重点施策を通じて、他社との差別化を図りつつ、アライアンス先医療機関の経営支援と自社グループの持続的成長を推進してまいります。 ① 医療機器・材料の安定供給とコスト削減(福山医療器株式会社とのシナジー) グループ会社である福山医療器株式会社とのシナジーを最大限に発揮し、医療機器や医療材料の集中購買体制を構築いたします。競合他社に負けないスケールメリットを活かしたコストダウンを実現するとともに、市場の供給不安に左右されない安定供給ルートを確保し、アライアンス先医療機関の収益性改善に寄与します。 ② 医療人材サポートの強化(海外人材の病院紹介支援) 慢性的な人材不足に直面する医療機関へのサポートをさらに重点化し、特に海外人材の病院紹介支援に注力いたします。優秀な海外人材の確保とスムーズなマッチング支援を行うことで、医療機関における人材の適正化と医療提供体制の維持に貢献してまいります。 今後も当社グループは、変化する医療ニーズと社会課題に迅速に対応し、独自の重層的サービスインフラをさらに強固にすることで、持続的な企業価値の向上と医療社会への貢献を目指してまいります (4)優先的に対処すべき事項及び財務上の課題 ① 内部統制体制の強化およびコンプライアンス体制の一層の強化 当社は、過去に発生した連結子会社における不適切な取引(2021年3月期第2四半期から2022年3月期)に関して、2022年8月30日に再発防止策を策定し(同年9月28日及び2023年2月17日に一部変更)、その着実な実行に努めています。2024年3月期に新たに2社の子会社が加わったことを踏まえ、当社グループ全体の内部統制体制およびコンプライアンス体制をなお一層強化することが重要な経営課題であると認識し、継続して取り組んでまいります。 ② 上場維持基準への適合に向けた取り組み 当社は、2026年3月31日時点において、東京証券取引所グロース市場における上場維持基準のうち、時価総額基準に適合しない状態となりました。今後、事業成長による企業価値の向上、IR活動の強化、資本政策の増強等が重要な経営課題であると認識し、取り組んでまいります。 ③ 財務体質の強化 既存事業のアライアンス先医療機関に対する機動的な資金的支援に加え、2027年3月期に立ち上げる事業用蓄電池事業の設備投資にかかる資金の確保のため、第三者割当による新株発行による増資を完了し、第三者割当による新株予約権の行使による増資を予定しています。事業成長のために更なる財務基盤の強化とともに必要な資金の確保に注力してまいります。 ④ 医療関連事業の推進 当社グループの主要事業である医療関連事業において、2026年3月期は新規アライアンス先の獲得において目標達成に苦戦しました。また、2024年3月期より立ち上げたホスピス住宅事業においては、近隣の競業同種施設等による需要減少によって稼働率が低下し業績の改善が見込めない為、施設閉鎖を行い、2026年4月から同施設は第三者に賃貸しています。2027年3月期は、新規アライアンス先の戦略的な獲得と既存事業の収益性向上を両輪として、事業基盤と収益基盤の強化を図り、持続的な成長を目指してまいります。 また、医療関連事業の更なる事業拡大と収益基盤の強化を図るため、新たな周辺ビジネスの開拓および既存提携先・協業先との連携強化に取り組み、医療関連事業の収益性を向上させ、グループ全体のより一層の成長を目指します。 ⑤ 不動産関連事業の継続 不動産関連事業については、これまで不動産関連事業からの撤退との方針を立てていましたが、2027年3月期から、連結子会社が獲得している海外・国内代理店のサービスの拡充としての不動産の売買、仲介を再開することを決定いたしました。 2026年3月末現在、不動産関連事業として、所有する2件の商業施設の賃貸を行っています。 ⑤ 経営体制の安定化 2024年3月期以降、当社グループは、子会社2社の増加に伴うグループ全体の経営体制の安定化と強化に注力しました。2027年3月期においても、ガバナンスの強化、経営人材の育成および確保に注力し、経営体制の更なる安定化と強化に継続的に取り組んでまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、アライアンス先医療機関の施設数およびその保有病床数を客観的な指標としています。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)経営方針 当社グループの経営方針として、全役職員が以下の「Our Purpose and Mission」「グローム役職員の行動準則」「ESGへの取り組み」を共有しています。 ① 「Our Purpose and Mission」A.我々の経営指導等により医療機関の持続性を確かなものとし、これにより患者様の幸せに貢献する。B.グループの全役職員が誇りを持って働ける職場環境を提供する。C.成果を市場を通して社会に還元する。 ② 「グローム役職員の行動準則」A.遵法社会の善き一員として、全ての行動および意思決定が遵法であることを最優先とする。当社が顧客とするのは医療機関であり、その開設者と非営利性の確認は医療法の根幹とされており、その「遵法」は全てに優先する。B.人プロフェッショナルとしての自覚と責任を持って行動する。社内外を問わず、他者の尊厳および様々な価値観を尊重し接する。職場環境は心身にとって安全・健全でなければならない。一人ひとりが異を唱える権利を持つと共に異を唱える義務を負う。評価と待遇は公正かつ適切でなければならない。C.利益上記の「遵法」「人」を遵守した上で、利益の計上は最優先事項である。営利法人であり株式会社である当社は、利益を上げ、これを市場に還元することで社会の善に貢献する。D.株主全ての株主の実質的な平等性を確保する。事業機密を除き、可能な限りの情報開示・透明性の確保に取り組む。 ③ 「ESGへの取り組み」A.環境徹底した電子化・ペーパレス化・省資源を進める。顧客である医療機関による省資源・医療廃棄物削減を強力にサポートする。B.社会役職員が子育てや介護等に取り組めるように、在宅勤務やスーパーフレックス制の導入等、ワークライフバランスの取れる多様な働き方を用意する。顧客である医療機関による働き方改革と地域貢献を強力にサポートする。C.ガバナンスコーポレートガバナンス・コードの全原則への対応を進める。役職員に対して適時適切なコンプライアンス研修を提供する。顧客である医療機関による情報開示を強力にサポートする。 (2)経営戦略 2026年3月末現在、当社グループがサービスを提供するアライアンス先医療機関の施設数は50施設、その保有病床数は4,826床となりました。当社グループは2016年12月より医療機関へのサービス提供を開始していますが、これまでに蓄積したノウハウを活かし、アライアンス先医療機関の施設数および保有病床数を着実に拡大させてきましたが、ここ数年アライアンス先医療機関の施設数および病床数は減少傾向にあります。今後もスケールメリットを活かしながら、アライアンス先医療機関への経営指導を含むサービスを重層的に提供することにより、アライアンス先が持続可能な医療機関として地域に密着・貢献し地域医療を担うことを支えるとともに、その対価である業務委託報酬等(当社グループの売上)を増大させていきます。加えて、当社グループは、こうした医療関連事業を引き続き成長の中核に据えつつ、社会インフラを支える系統用蓄電所事業及び事業の効率と質を高めるAI・デジタルを新たな成長の柱と位置づけ、これら三本柱から成る事業ポートフォリオの構築を通じて、グループの持続的な成長と企業価値の向上を実現してまいります。 提供する具体的なサービスの内容は、前述の「事業の内容」に記載の通りです。 (3)経営環境 我が国には150万を超える病床があり、民間グループ最大手でも約22,000病床規模と推察される中、所在する地域の人口構成の変化や診療ニーズの変化に十分対応出来ていない医療施設は全国に多数存在します。市場全体におけるアライアンス先医療機関の開拓・拡大の余地は、現在も大きいと考えています。 近年、同業他社の上場が相次ぎ、市場の競争環境は変化しております。しかしながら、医療機関に特化して重層的かつ総合的なサービスをワンストップで提供できる体制、およびこれまで培ってきた信頼性とノウハウにおいては、依然として優位性を保っていると認識しています。 現在の社会情勢におきましては、新型コロナウイルス感染症に関する対応は平時へと移行し、一連の収束を迎えました。一方で、現在の医療業界は新たな局面を迎えており、特に国際関係による石油不足などに伴う医療材料の価格高騰や供給不安定化、および深刻化する地方の医療人材の不足が全国的な喫緊の課題となっています。これら「医療材料の安定供給」と「医療人材(特に海外人材)の充実」は、医療機関の経営基盤を維持する上で不可欠な要素です。 このような外部環境の変化および競争の激化に対し、当社グループでは以下の重点施策を通じて、他社との差別化を図りつつ、アライアンス先医療機関の経営支援と自社グループの持続的成長を推進してまいります。 ① 医療機器・材料の安定供給とコスト削減(福山医療器株式会社とのシナジー) グループ会社である福山医療器株式会社とのシナジーを最大限に発揮し、医療機器や医療材料の集中購買体制を構築いたします。競合他社に負けないスケールメリットを活かしたコストダウンを実現するとともに、市場の供給不安に左右されない安定供給ルートを確保し、アライアンス先医療機関の収益性改善に寄与します。 ② 医療人材サポートの強化(海外人材の病院紹介支援) 慢性的な人材不足に直面する医療機関へのサポートをさらに重点化し、特に海外人材の病院紹介支援に注力いたします。優秀な海外人材の確保とスムーズなマッチング支援を行うことで、医療機関における人材の適正化と医療提供体制の維持に貢献してまいります。 今後も当社グループは、変化する医療ニーズと社会課題に迅速に対応し、独自の重層的サービスインフラをさらに強固にすることで、持続的な企業価値の向上と医療社会への貢献を目指してまいります (4)優先的に対処すべき事項及び財務上の課題 ① 内部統制体制の強化およびコンプライアンス体制の一層の強化 当社は、過去に発生した連結子会社における不適切な取引(2021年3月期第2四半期から2022年3月期)に関して、2022年8月30日に再発防止策を策定し(同年9月28日及び2023年2月17日に一部変更)、その着実な実行に努めています。2024年3月期に新たに2社の子会社が加わったことを踏まえ、当社グループ全体の内部統制体制およびコンプライアンス体制をなお一層強化することが重要な経営課題であると認識し、継続して取り組んでまいります。 ② 上場維持基準への適合に向けた取り組み 当社は、2026年3月31日時点において、東京証券取引所グロース市場における上場維持基準のうち、時価総額基準に適合しない状態となりました。今後、事業成長による企業価値の向上、IR活動の強化、資本政策の増強等が重要な経営課題であると認識し、取り組んでまいります。 ③ 財務体質の強化 既存事業のアライアンス先医療機関に対する機動的な資金的支援に加え、2027年3月期に立ち上げる事業用蓄電池事業の設備投資にかかる資金の確保のため、第三者割当による新株発行による増資を完了し、第三者割当による新株予約権の行使による増資を予定しています。事業成長のために更なる財務基盤の強化とともに必要な資金の確保に注力してまいります。 ④ 医療関連事業の推進 当社グループの主要事業である医療関連事業において、2026年3月期は新規アライアンス先の獲得において目標達成に苦戦しました。また、2024年3月期より立ち上げたホスピス住宅事業においては、近隣の競業同種施設等による需要減少によって稼働率が低下し業績の改善が見込めない為、施設閉鎖を行い、2026年4月から同施設は第三者に賃貸しています。2027年3月期は、新規アライアンス先の戦略的な獲得と既存事業の収益性向上を両輪として、事業基盤と収益基盤の強化を図り、持続的な成長を目指してまいります。 また、医療関連事業の更なる事業拡大と収益基盤の強化を図るため、新たな周辺ビジネスの開拓および既存提携先・協業先との連携強化に取り組み、医療関連事業の収益性を向上させ、グループ全体のより一層の成長を目指します。 ⑤ 不動産関連事業の継続 不動産関連事業については、これまで不動産関連事業からの撤退との方針を立てていましたが、2027年3月期から、連結子会社が獲得している海外・国内代理店のサービスの拡充としての不動産の売買、仲介を再開することを決定いたしました。 2026年3月末現在、不動産関連事業として、所有する2件の商業施設の賃貸を行っています。 ⑤ 経営体制の安定化 2024年3月期以降、当社グループは、子会社2社の増加に伴うグループ全体の経営体制の安定化と強化に注力しました。2027年3月期においても、ガバナンスの強化、経営人材の育成および確保に注力し、経営体制の更なる安定化と強化に継続的に取り組んでまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、アライアンス先医療機関の施設数およびその保有病床数を客観的な指標としています。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りです。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当社グループの連結業績は売上高2,003百万円(前年同期比2.0%減収)、営業損失37百万円(前年同期も営業損失46百万円)、経常損失358百万円(前年同期も経常損失53百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失538百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益70百万円)となりました。 A.医療関連事業セグメント 売上高1,869百万円(前年同期比1.8%減収)、営業利益319百万円(前年同期比12.1%増益)となりました。 アライアンス先医療機関が保有する総病床数は4,826床、アライアンス先施設の内訳は無床診療所6施設、有床診療所8施設、病院(介護医療院を含む)24施設、介護老人保健施設12施設の計50施設で前連結会計年度末より減少しています。 B.不動産関連事業セグメント 売上高134百万円(前年同期比3.6%減収)、営業利益49百万円(前年同期比12.8%減益)となりました。以下の固定資産の2件に関しては、引き続き不動産の賃貸事業を行なっております。 ・北海道釧路市所在の商業施設・北海道留萌市所在の商業施設 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における「現金及び現金同等物」(以下「資金」という。)は2,546百万円(前年同期は2,186百万円)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれぞれの要因は次の通りです。A. 営業活動によるキャッシュ・フロー 営業活動の結果、減少した資金は236百万円(前年同期は減少した資金260百万円)であり、これは主に持分法による投資損益(△は益)による増加313百万円があった一方で、税金等調整前当期純損失(△)による減少530百万円があったこと等によるものであります。B. 投資活動によるキャッシュ・フロー 投資活動の結果、増加した資金627百万円(前年同期は減少した資金366百万円)であり、これは主に関係会社株式の売却による収入による増加400百万円及び貸付金の回収による収入による増加258百万円があったこと等によるものであります。C. 財務活動によるキャッシュ・フロー 財務活動の結果、減少した資金は30百万円(前年同期は増加した資金43百万円)であり、これは主に配当金の支払額による減少18百万円及び長期借入金の返済による支出による減少10百万円があったこと等によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績A. 生産実績 該当事項はありません。 B. 商品の仕入れセグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)医療関連事業(百万円)779△0.33不動産関連事業(百万円)--報告セグメント計(百万円)779△0.33合計(百万円)779△0.33 C. 受注実績 該当事項はありません。 D. 販売実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)医療関連事業(百万円)1,869△1.84不動産関連事業(百万円)134△3.63報告セグメント計(百万円)2,003△1.96合計(百万円)2,003△1.96(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しています。(注)2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りです。 相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)医療法人徳洲会21010.2--(注) 10%未満のものは記載を省略しています。 (2)経営成績等の状況に関する分析 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 ① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 A.医療関連事業セグメント 売上高1,869百万円(前年同期比1.8%減収)、営業利益319百万円(前年同期比12.1%増益)となりました。 アライアンス先医療機関が保有する総病床数は4,826床、アライアンス先施設の内訳は無床診療所6施設、有床診療所8施設、病院(介護医療院を含む)24施設、介護老人保健施設12施設の計50施設で前連結会計年度末より減少しています。 B.不動産関連事業セグメント 売上高134百万円(前年同期比3.6%減収)、営業利益49百万円(前年同期比12.8%減益)となりました。以下の固定資産の2件に関しては、引き続き不動産の賃貸事業を行なっております。 ・北海道釧路市所在の商業施設・北海道留萌市所在の商業施設C.その他 当社の持分法適用関連会社であった株式会社DAホールディングスの当社の保有する株式全ての譲渡について、同社の中間決算確定により、持分法による投資損失313百万円、関係会社株式売却損83百万円を計上しております。 特別損益 特別利益に新株予約権戻入益8百万円の計上と特別損失に固定資産除却損1百万円、出資金評価損7百万円と減損損失71百万円等の計上がありました。 ② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高2,546百万円に対して、福山医療器㈱に若干の有利子負債があります。当社グループの資金需要のうち、主なものは、新規に獲得するアライアンス先医療機関の一部に対して一定期間、資金支援の為、当社グループから行う貸付です。医療機関への貸付内容は、貸付先医療機関の財務・経営状況等により異なりますが、当社グループの自己資本で対応できると考えています。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。 ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」及び (重要な会計上の見積り) に記載の通りです。 この連結財務諸表の作成にあたり、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づき見積り及び判断を行っていますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があり、結果的に連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下の通りです。 A.貸倒引当金 当社グループの事業において、業務委託料等に係る売掛債権と資金の貸付債権に係る回収リスクに備えて過去の貸倒実績をもとに貸倒引当金を算定しています。各債権は毎月回収状況を管理し、遅延発生時は回収に向けた対応をするルールが定められています。しかしながら債権先の資金状況によっては遅延解消に時間がかかるケースもあり、滞納が発生する場合は、個別での引当金を計上しています。貸倒引当金は四半期ごとに見直し、滞納債権は定められたルールでの見積り計上をすることになります。また、債権先の財政状態が債務超過となった場合や、著しく債権の回収が困難と認められる場合にも個別の引当金を計上しています。各債権先の状況を把握したうえで回収リスクや貸倒れリスクに備えています。 B.固定資産の減損 当社グループは、独立してキャッシュ・フローを生み出し、継続的な収支の把握がなされる管理会計上の区分を基準として資産のグルーピングを行っておりその回収可能価額について将来キャッシュ・フロー、正味売却価額等の前提条件に基づき見積っております。従って、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フローなどの前提条件に変更があった場合、固定資産の減損損失が発生する可能性があります。

事業リスク

  • 感染症による経営悪化
    新型コロナウイルス感染症が5類に移行したとはいえ、感染症のリスクは依然として存在します。同社グループの役職員やアライアンス先医療機関で感染者が出た場合、業務に支障が生じたり、医療機関の診療体制が悪化したりする可能性があります。これにより、同社への業務委託報酬が減少し、経営成績が不安定になるリスクがあります。
  • 医療関連事業への集中リスク
    同社は不動産関連事業を縮小し、医療関連事業へ経営資源を集中させています。医療関連事業は利益率が高いものの、売上が損益分岐点を大きく超えるまでに時間がかかる可能性があります。もし医療関連事業が計画通りに拡大しない場合、経営成績が不安定になり、会社の財務体質が弱体化するリスクがあります。
  • 医療行政・労働環境の変化
    少子高齢化や地方人口減少に伴い、医療費抑制策や地域医療の見直しが進む可能性があります。診療報酬の引き下げや入院期間の短縮化などが実施されると、アライアンス先医療機関の経営が悪化し、同社への業務委託報酬が減少する可能性があります。また、医師不足や働き方改革による人件費上昇も、医療機関の経営を圧迫し、同社の収益に影響を与えるリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|6,460 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態・経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)感染に関するリスクについて 2023年5月8日から新型コロナウイルス感染症の「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(平成10年法律第114号)上の位置づけが「5類感染症」になりましたが、引き続き、当社グループの役職員並びにアライアンス先医療機関の全役職員及び患者様への感染リスクがあります。 当社グループ役職員による感染予防の徹底を行っていますが、感染者が出た場合には、職場における接触者の検査、出勤停止や消毒の実施等の対応により、日常業務に支障をきたす可能性があります。また、アライアンス先医療機関において役職員や患者様が感染した場合には、当該医療機関の診療体制等に悪影響を及ぼし、経営状況が悪化する可能性があります。このような場合に、当社グループにおいても当該医療法人からの業務委託報酬等の売上が低下するなど、経営成績が不安定になり、財務体質が弱体化する可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、当社グループは、緊急事態対応規程およびリスクマネジメント規程等を策定して、有事の際に役職員の安全とサービスの安定提供、及びアライアンス先医療機関がクラスター対応マニュアル等の適切な整備により安全かつ安定的な診療体制を確保するための経営指導等を行っています。今後は、緊急事態対応規程およびリスクマネジメント規程等の実効性を継続的に検証・改善していくとともに、感染症等の発生・拡大時にも臨機応変に対応できるよう、フレックス勤務や在宅勤務等、柔軟な働き方に関する制度・環境整備を進めています。 (2)医療関連事業への集中に関するリスクについて 当社グループは、不動産関連事業を大幅に縮小し、医療関連事業への集中を行ってきました。 医療関連事業の利益率は高いものの、売上が損益分岐点を大幅に上回るまでには相応の時間がかかる可能性があります。このため、医療関連事業を順調に拡大できない場合には、当社グループの経営成績が不安定になり、財務体質が弱体化する可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、医療関連事業を順調に拡大できるよう、組織を見直すとともに人材の補強を行う等、鋭意努めている他、新規事業として系統用蓄電所事業を開始し、リスクの分散を図っています。 (3)医療関連事業に関するリスクについて① 医療行政について 我が国は人口動態的に少子・高齢化や地方人口の減少の問題に直面していることから、医療行政により、さらなる医療費抑制のための施策が強化されていく可能性があります。こうした中、診療報酬の引き下げや入院治療の短縮化等の医療費抑制策や地域医療の見直しが進められると、当社グループがサービスを提供するアライアンス先医療機関の経営状況が悪化する可能性があります。このような場合に、当社グループでも当該医療機関からの業務委託報酬等の売上が低下するなど、経営成績が不安定になり、財務体質が弱体化する可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、医療行政の定期的なモニタリングを行い、医療関連施策の変更等にアライアンス先医療機関が対応できるよう経営指導を行っています。 ② アライアンス先医療機関における医療事故の影響について アライアンス先医療機関においては、医療行為におけるリスクを回避するために細心の注意を払って取り組んでいますが、病態の複雑化や治療の高度化等もあり、医療事故が発生する可能性があります。医療事故に伴う損害賠償請求や風評被害を受けるなどした場合には、当該医療機関の経営状況が悪化する可能性があります。このような場合に、当社グループでも当該医療機関からの業務委託報酬等の売上が低下するなど、経営成績が不安定になり、当社の財務体質が弱体化する可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、アライアンス先医療機関および当該医療機関に勤務している医師・看護師等への指導・教育等のサービス提供を積極的に行うようにしています。 ③ 医療を取り巻く労働環境の変化について 地域的な医師の偏在等により、医師の需給がひっ迫し、医療機関によっては医師不足が医療機関の運営に深刻な影響を与えている状況が生じています。また、医療現場における働き方改革の進展により、医師、看護師等の医療従事者の勤務体制の改善が求められ、人件費の上昇をきたす可能性があります。アライアンス先医療機関が、こうした医療現場における勤務環境の変革に対応できない場合には、当該医療機関の経営状況が悪化する可能性があります。このような場合には、当社グループでも当該医療機関からの業務委託報酬等の売上が低下するなど、経営成績が不安定になり、財務体質が弱体化する可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、当該医療機関の経営状況の悪化を回避するために、勤務環境等の適正化のための指導・教育等のサービス提供や医療従事者の紹介等を積極的に行っています。④ アライアンス先医療機関に対する与信・債権管理について アライアンス先医療機関の一部に対して、当社グループが運転資金等の貸付を行っています。また、アライアンス先医療機関の金融機関等からの借入について、当社グループが連帯保証を行っているケースもあります。アライアンス先医療機関の経営状況の悪化等により、貸倒損失の発生、連帯保証の履行、貸倒引当金計上、債務保証損失引当金の計上等が発生する可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、当該医療機関の経営状況の悪化を回避するために、経営管理指導等のサービス提供を適切に行っています。 ⑤ アライアンス先医療機関の出資持分について アライアンス先医療機関の出資持分を当社グループが保有する可能性があります。アライアンス先医療機関の経営状況の悪化等により、出資持分の価値が毀損し、当社事業計画の達成が遅延する可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、アライアンスを予定している医療機関の事業・財務・法務等について事前にデュー・デリジェンスを行い、十分にリスクを吟味し収益力を分析した上でアライアンスを締結するようにしています。またアライアンス締結後には、当該医療機関の経営状況の悪化を回避するために、経営管理指導等のサービス提供を適切に行っています。 ⑥ 競合について 医療機関とのアライアンス事業や医療機関に対する経営コンサルティング事業においては、既存の競合他社に加え、新規参入者との競争も激しくなっています。現在は、当社グループが競争優位性を確保している事業であっても、新規参入者を含めた競合他社との競争に晒されており、将来において当社グループが競争優位性を確保できなくなる可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、競合他社に対抗し得る専門性の強化と付加価値サービスの創造・展開に取り組んでいます。 ⑦ 人材確保・労働環境について 当社グループの成長は、人材に大きく依存するため、専門性の高いコンサルタントなど、優秀な人材を採用・育成できなかったり、その流出を防止することができなかったりした場合には、当社グループの成長や利益に悪影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、性別・年齢を問わず、多様で優秀な人材の確保に向けた採用活動と、より活躍できる環境を整備すべく、働き方改革の推進、人事・福利厚生諸制度の改善、フレックス勤務や在宅勤務等の柔軟な働き方に関する制度・環境整備を進めるなど、魅力ある職場づくりに取り組んでいます。 ⑧ アライアンス先医療機関との業務委託契約について アライアンス先医療機関の意向によって、当該アライアンス先医療機関との業務委託契約が解除される可能性があり、その場合は当社グループの経営成績が不安定になり、財務体質が弱体化する可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、アライアンス先医療機関が持続可能に地域に密着・貢献し、地域医療を担うために必要不可欠なパートナーとなれるよう、良質なサービスを提供するべく鋭意努めています。 ⑨ 海外在住患者に対するビジネスについて 当社グループでは、2024年3月期連結会計年度において、海外在住患者向けに国内医療機関を紹介するビジネスと、海外在住患者向けにオンライン診療を紹介するビジネスを開始しました。 しかし、健康保険法に基づき厚生労働省が制定する保険医療機関及び保険医療養担当規則によれば、保険医療機関は、患者や事業者に対する経済上の利益の提供により、患者が診療を受けるように誘引することが禁止されています。従いまして、当社グループが保健医療機関に対し海外在住患者を紹介することで対価(経済上の利益)を取得することは、場合によっては、当該医療機関において、かかる規則違反が生じる可能性があります。また、海外在住患者の個人情報の取得や利用は、我が国及び当該国の個人情報保護に関する規制の適用の問題が生じる可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、国内及び海外の法令を研究し、コンプライアンスを徹底した上で事業を少しずつ進めるよう鋭意努めています。 また、これらの事業は、当社グループの新規事業であり、当面は投資が先行するため、安定した事業運営ができるようになるまでの間、赤字が続くことになります。かかる赤字については、当社グループの予算に織り込み済みではありますが、仮にそのような赤字期間が想定外に長期化すれば、当社グループの経営成績が不安定になり、財務体質が弱体化する可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、赤字期間が想定外に長期化する場合等には、事業内容の見直し等を行い、当社グループの経営成績の安定化に努めます。⑩ 福山医療器株式会社について 当社グループでは、2024年3月期連結会計年度において、医療関連事業の強化のため、福山医療器株式会社を買収しました。 福山医療器株式会社の買収は、既存の商取引を承継するものであり、2026年3月期連結会計年度においては、本社移転等に伴うコストの計上等もあり、一時的な損益の悪化が見られましたが、全般的には一定の成果を出しております。もっとも、株主及び経営者の変更に伴う、中長期的な商取引に対する影響は、未知数の部分もございます。 (4)情報漏洩・情報システムに関するリスクについて 当社グループでは、当社グループの秘密情報や個人情報などの重要な情報を保有しており、また、アライアンス先医療機関の秘密情報や個人情報などの重要な情報に触れる機会があり、万が一、情報漏洩が発生した場合には、多額のコスト負担や当社グループの信用に重大な影響を与え、業績や財務体質にも悪影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、社内規程の制定、役職員に対するコンプライアンス研修の実施等の教育、情報インフラ等の社内体制を整備し、情報セキュリティの強化に取り組んでいます。また、万が一、情報漏洩が発生した場合には、直ちに関係者に公表し、被害拡散防止等の対策を講じるとともに、徹底した事実調査と原因究明を実施し、再発防止策を策定することにより、信用回復を図ることができるような対応策を整備しています。 (5)不動産関連事業に関するリスクについて 当社グループの財政状態・経営成績に重要な影響を与える可能性がある保有不動産が2件あります。 今後、不動産市場の停滞等により、減損損失や売却損等が発生する可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、上記不動産の売却が完了するまで、適切な管理を行い保有不動産の価値の維持に努めてまいります。 (6)偶発債務に関するリスクについて 2022年6月24日に受領した特別調査委員会の調査報告書によれば、当社の連結子会社グローム・マネジメント株式会社の元代表取締役が、稟議及び取締役会決議を経ず、取締役会への報告も行わないまま、連結子会社グローム・マネジメント株式会社を委託者とする2件の業務委託契約(報酬総額約100百万円)を締結していたことが判明しました。当社及び連結子会社グローム・マネジメント株式会社としては、これらの業務委託契約は実体を欠くものであり、当該報酬を支払う理由はないと判断しているため、報酬の支払いを求めて提訴された場合、全面的に争う予定です。今後の係争の推移によっては当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性がありますが、現時点では未確定です。 (7)系統用蓄電所事業に関するリスクについて 当社グループの系統用蓄電所事業においては、蓄電池及び関連設備を取得した後、保有・運用又は第三者への売却を通じて収益化を図る過程で、事業が予定どおりに進捗しない事態が生じる可能性があり、また、電力市場価格の変動又は売却先との価格条件によって、当社グループの経営成績が不安定になり、財務体質が弱体化する可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、売却等に伴う賠償・補償義務の発生、取得資産の減損、蓄電池の調達遅延及び系統連系・運転開始の遅延等について、契約条件の精査、デュー・デリジェンスの実施及び定期的な保守点検等を通じてリスクの低減を適切に行います。また、電力市場価格の変動リスクについては、電力市場動向の定期的なモニタリング等を通じて収益機会の確保に努めます。 (8)暗号資産(ビットコイン)への投資に関するリスクについて 当社グループは、余資運用の一環として、暗号資産(ビットコイン)への投資を行うこととしています。暗号資産は以下のリスクを有しており、これらが顕在化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 第一に、価格変動リスクがあります。暗号資産の価格は、市場の需給、各国の規制動向、市場参加者の心理等により短期間で大幅に変動する可能性があります。当社グループが保有する暗号資産は各期末において時価評価され、評価差額が当期の損益に計上されるため、価格の下落は評価損の計上を通じて当社グループの損益を直接的に悪化させる可能性があります。 第二に、流動性リスクがあります。取引市場の状況によっては、当社グループが希望する時期・価格・数量で売却することができず、適時に資金化できない可能性があります。第三に、テクノロジー・セキュリティリスクがあります。暗号資産は、サイバー攻撃による不正流出・盗難、秘密鍵の喪失、暗号資産交換業者の破綻又はシステム障害、ブロックチェーン技術上の不具合等のリスクを有しており、これらが顕在化した場合には、当社グループが保有する暗号資産の全部又は一部を失う可能性があります。 また、暗号資産に関する法令、税制及び会計基準は変更される可能性があり、これらの変更が当社グループの暗号資産の保有・運用に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、暗号資産への投資について、投資額の上限(投資枠)を設定して管理するとともに、一定の損失水準で売却を行うストップロスの仕組みを導入する等のリスク管理を行った上で、投資リスクを十分に認識し、慎重に投資を行っています。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が グローム・ホールディングス の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →