経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)企業理念及び長期ビジョン当社グループは、企業理念として「キョーリンは生命を慈しむ心を貫き、人々の健康に貢献する社会的使命を 遂行します。」を掲げています。当社グループは、創業110周年に向けた長期ビジョン「Vision 110(2023年度~2032年度)」を策定し、目指す姿を「医療ニーズに応える価値の高い新薬を継続的に提供する新医薬品事業を中核に据え、健康関連事業を複合的に展開し、人々の健康に幅広く貢献する企業」とし、その実現に向けて取り組んでいます。 (2)中長期的な会社の経営戦略及び会社の優先的に対処すべき課題社内外ともに事業環境が劇的に変化する中、当社グループは長期ビジョン「Vision 110」を策定し、その実現に向け、3つのステージ(Stage1:2023年度~2025年度、Stage2:2026年度~2029年度、Stage3:2030年度~2032年度)からなる中期経営計画を推進しています。2023年度より、その第一段階である中期経営計画「Vision 110-Stage1-」を推進し、新医薬品事業における創薬・導入活動、事業体制の変革等において着実な成果を獲得することができました。当社グループは中長期的なさらなる成長を成し遂げるため、第二段階にあたる中期経営計画「Vision 110 -Stage2-(2026年度~2029年度)」を新たに策定し、2026年4月よりその実現に向けた取り組みを開始しました。 中期経営計画「Vision 110-Stage2-」(2026年度~2029年度)について 中期経営計画「Vision 110-Stage2-」では、ステートメントを「持続成長に向けた積極的な投資」とし、中長期的な成長エンジンとなる導入品等の獲得を最優先事項と位置付け、確固たる信念を持って取り組みます。また、以下の事業戦略を強力に推進することで、成果目標の達成とステークホルダーの皆様からの支持・評価の向上を目指します。 事業戦略 ①積極的な導入投資による開発パイプラインの拡充②医療ニーズに応える価値の高い新薬の創出力強化③新薬の普及最大化④新医薬品事業と相乗効果のある健康関連事業の推進⑤持続可能な企業基盤の構築 成果目標 中期経営計画「Vision 110-Stage2-」で目指す成果目標は、以下の通りです。 2025年度実績2029年度Stage2出口目標(参考)2032年度Stage3出口で目指す姿売上高1,263億円1,200億円以上1,600億円以上営業利益(研究開発費控除前)156億円170億円以上200億円以上ROE2.5%5%以上8%以上 株主還元方針Stage3以降の持続的な成長に向けたパイプライン拡充のための投資を優先し、一株当たり配当25円/年を確保しつつ、業績及びキャッシュフローの状況を勘案し、増配の実施を検討します。 中期経営計画「Vision 110-Stage1-(2023~2025年度)」の成果について創薬においては、疼痛、自己免疫疾患、神経筋疾患を注力領域として定め、領域を軸にした研究体制への変革を推進することで、新薬の創出力強化を図りました。この体制のもと、自社のコア技術である低分子創薬の更なる強化に加え、外部アセットの積極的な獲得や、新たなモダリティへの拡大に取り組み、新たな臨床的意義を生み出す創薬イノベーションに挑戦しました。2025年3月には、自社創製品であるKRP-M223をノバルティス社に導出しました。また導入による開発パイプライン拡充への取り組みについては、資金及び人的資源を最大限投入して活動を展開し、目標6件を上回る7件の獲得を達成しました。新薬比率の最大化については、積極的な営業活動を展開した結果、新薬比率55.4%(目標:50%以上)、売上570億円(目標:560億円)と目標を上回りました。持続可能な企業基盤の構築に向けた対応については、グループ体制の刷新や、希望退職プログラムの実施、本社移転等を進めました。また、後発医薬品事業については、当社の連結子会社であるキョーリン リメディオ株式会社、当社の連結子会社であるキョーリン製薬グループ工場株式会社が保有する高岡工場及び井波工場を、ダイト株式会社を筆頭とし、ダイト以外の共同出資者2者が共同出資予定の「株式会社医薬品共創機構(仮)」に承継することについて、具体的な協議を進める旨の基本合意書を2026年4月24日にダイト等との間で締結しました。Stage1における成果目標とした「売上高:年平均成長率2%以上」については3.7%と目標を達成しました。一方で「研究開発費控除前 営業利益:対売上高16%以上」は、Stage1開始時には想定していなかった長期収載品の選定療養等の薬価制度改革やコスト高騰等により12.4%と未達となりました。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)企業理念及び長期ビジョン当社グループは、企業理念として「キョーリンは生命を慈しむ心を貫き、人々の健康に貢献する社会的使命を 遂行します。」を掲げています。当社グループは、創業110周年に向けた長期ビジョン「Vision 110(2023年度~2032年度)」を策定し、目指す姿を「医療ニーズに応える価値の高い新薬を継続的に提供する新医薬品事業を中核に据え、健康関連事業を複合的に展開し、人々の健康に幅広く貢献する企業」とし、その実現に向けて取り組んでいます。 (2)中長期的な会社の経営戦略及び会社の優先的に対処すべき課題社内外ともに事業環境が劇的に変化する中、当社グループは長期ビジョン「Vision 110」を策定し、その実現に向け、3つのステージ(Stage1:2023年度~2025年度、Stage2:2026年度~2029年度、Stage3:2030年度~2032年度)からなる中期経営計画を推進しています。2023年度より、その第一段階である中期経営計画「Vision 110-Stage1-」を推進し、新医薬品事業における創薬・導入活動、事業体制の変革等において着実な成果を獲得することができました。当社グループは中長期的なさらなる成長を成し遂げるため、第二段階にあたる中期経営計画「Vision 110 -Stage2-(2026年度~2029年度)」を新たに策定し、2026年4月よりその実現に向けた取り組みを開始しました。 中期経営計画「Vision 110-Stage2-」(2026年度~2029年度)について 中期経営計画「Vision 110-Stage2-」では、ステートメントを「持続成長に向けた積極的な投資」とし、中長期的な成長エンジンとなる導入品等の獲得を最優先事項と位置付け、確固たる信念を持って取り組みます。また、以下の事業戦略を強力に推進することで、成果目標の達成とステークホルダーの皆様からの支持・評価の向上を目指します。 事業戦略 ①積極的な導入投資による開発パイプラインの拡充②医療ニーズに応える価値の高い新薬の創出力強化③新薬の普及最大化④新医薬品事業と相乗効果のある健康関連事業の推進⑤持続可能な企業基盤の構築 成果目標 中期経営計画「Vision 110-Stage2-」で目指す成果目標は、以下の通りです。 2025年度実績2029年度Stage2出口目標(参考)2032年度Stage3出口で目指す姿売上高1,263億円1,200億円以上1,600億円以上営業利益(研究開発費控除前)156億円170億円以上200億円以上ROE2.5%5%以上8%以上 株主還元方針Stage3以降の持続的な成長に向けたパイプライン拡充のための投資を優先し、一株当たり配当25円/年を確保しつつ、業績及びキャッシュフローの状況を勘案し、増配の実施を検討します。 中期経営計画「Vision 110-Stage1-(2023~2025年度)」の成果について創薬においては、疼痛、自己免疫疾患、神経筋疾患を注力領域として定め、領域を軸にした研究体制への変革を推進することで、新薬の創出力強化を図りました。この体制のもと、自社のコア技術である低分子創薬の更なる強化に加え、外部アセットの積極的な獲得や、新たなモダリティへの拡大に取り組み、新たな臨床的意義を生み出す創薬イノベーションに挑戦しました。2025年3月には、自社創製品であるKRP-M223をノバルティス社に導出しました。また導入による開発パイプライン拡充への取り組みについては、資金及び人的資源を最大限投入して活動を展開し、目標6件を上回る7件の獲得を達成しました。新薬比率の最大化については、積極的な営業活動を展開した結果、新薬比率55.4%(目標:50%以上)、売上570億円(目標:560億円)と目標を上回りました。持続可能な企業基盤の構築に向けた対応については、グループ体制の刷新や、希望退職プログラムの実施、本社移転等を進めました。また、後発医薬品事業については、当社の連結子会社であるキョーリン リメディオ株式会社、当社の連結子会社であるキョーリン製薬グループ工場株式会社が保有する高岡工場及び井波工場を、ダイト株式会社を筆頭とし、ダイト以外の共同出資者2者が共同出資予定の「株式会社医薬品共創機構(仮)」に承継することについて、具体的な協議を進める旨の基本合意書を2026年4月24日にダイト等との間で締結しました。Stage1における成果目標とした「売上高:年平均成長率2%以上」については3.7%と目標を達成しました。一方で「研究開発費控除前 営業利益:対売上高16%以上」は、Stage1開始時には想定していなかった長期収載品の選定療養等の薬価制度改革やコスト高騰等により12.4%と未達となりました。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当社グループは、2023年度に策定した長期ビジョン「Vision 110(2023年度~2032年度)」の実現に向け、3つのステージからなる中期経営計画を推進しています。その第一段階にあたる中期経営計画「Vision 110 -Stage1-(2023年度~2025年度)」の最終年度である2026年3月期は、経営方針に「Vision 110の実現に向けた事業体制の確立」を掲げ、目標達成に向け取り組みました。当連結会計年度における経営成績は以下の通りです。 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減額(百万円)増減率(%)売上高130,087126,257△3,829△2.9営業利益12,5673,567△9,000△71.6経常利益13,2194,031△9,188△69.5親会社株主に帰属する当期純利益9,0863,448△5,637△62.0 国内医療用医薬品業界は、薬価改定をはじめとする継続的な医療費抑制策の推進によって一層厳しい事業環境にあります。このような状況下、当連結会計年度における当社グループ全体の売上高は126,257百万円と、前期に対して3,829百万円(前期比2.9%減)の減収となりました。新医薬品等(国内)の売り上げは、薬価改定(杏林製薬㈱5%台)の影響はあったものの、新薬の伸長により前期を上回る実績で推移しました。新医薬品(海外)の売り上げは、前期に自社創製化合物「KRP-M223」のノバルティス社(本社:スイス)への導出に伴う契約一時金収入を計上した反動減により、前期より減少しました。後発医薬品の売り上げは、薬価改定の影響を大きく受けましたが長期収載品の選定療養等の影響もあり、前期より増加しました。利益面では、新薬の伸長等はあったものの、前述の契約一時金収入の反動減による減収により、売上総利益は51,622百万円と前期に対して7,912百万円の減少となりました。販売費及び一般管理費は、コスト削減等に努めたものの、2025年9月に導入したSLE等の新規治療薬候補「KRP-A225」、及び2026年3月に導入した神経障害性疼痛治療薬「KRP-126 (BDT272)」に係る導入一時金等の計上により研究開発費が増加し、前期に対して1,087百万円増加(研究開発費は1,545百万円増加)しました。その結果、営業利益は3,567百万円(前期比71.6%減)、経常利益は4,031百万円(前期比69.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、3,448百万円(前期比62.0%減)となりました。 当連結会計年度における売上高の状況につきましては、以下の通りです。〔新医薬品等(国内)〕当社グループは、中期経営計画「Vision 110 -Stage1-」の重点戦略の一つとして「新薬比率の最大化」を掲げ、積極的な営業活動を展開してきました。その結果、主力製品である過活動膀胱治療剤「ベオーバ」、アレルギー性疾患治療剤「デザレックス」の売り上げが増加しました。また長期収載品では、気道粘液調整・粘膜正常化剤「ムコダイン」の売り上げは増加しましたが、気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤「キプレス」の売り上げは、長期収載品の選定療養等の影響を受け、減少しました。以上の結果、新医薬品等(国内)の売上高は87,113百万円(前期比3.5%増)となりました。 〔新医薬品(海外)〕新医薬品(海外)の売上高は、契約一時金収入の反動減により減収となり、693百万円(前期比92.2%減)となりました。 〔後発医薬品〕安定供給に最大限注力するとともに主要品目の売り上げ拡大に努めました。オーソライズド・ジェネリックの売り上げは前期を下回りましたが、2024年発売の追補収載品の売上寄与や長期収載品の選定療養等の影響により、後発医薬品の売上高は38,451百万円(前期比3.7%増)となりました。品質確保の取り組みについては、杏林製薬㈱、キョーリン リメディオ㈱、キョーリン製薬グループ工場㈱の全てのグループ会社が一丸となり、GMP※などの法令遵守の徹底を図るとともに品質管理体制のより一層の強化に努めています。今後とも信頼性の確保に最大限注力し、高品質で安心・安全な製品を提供していきます。※医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準 後発医薬品事業につきましては、キョーリン リメディオ㈱、キョーリン製薬グループ工場㈱が保有する高岡工場及び井波工場を、ダイト㈱を筆頭とし、ダイト㈱以外の共同出資者2者が共同出資予定の「株式会社医薬品共創機構(仮)」に承継することについて、具体的な協議を進める旨の基本合意書を2026年4月24日にダイト㈱等との間で締結いたしました。 ②キャッシュ・フローの状況営業活動によるキャッシュ・フローは、6,381百万円の収入であり、これは主に税金等調整前当期純利益4,451百万円、減価償却費4,663百万円、棚卸資産の増加2,059百万円、仕入債務の減少1,076百万円、未払又は未収消費税等の増減額2,947百万円、法人税等の支払額2,865百万円によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、1,644百万円の支出で、これは主に有形固定資産の取得による支出3,864百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入2,262百万円によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは、7,956百万円の支出で、これは主に配当金の支払額3,303百万円、短期借入金の返済による支出4,800百万円によるものです。この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比較して3,219百万円減少し、11,802百万円となりました。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。 (単位:百万円)セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)医薬品事業101,80393.3合計101,80393.3 (注)上記金額は、消費税等抜きの売価換算によっております。 b.商品仕入実績当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであり、当連結会計年度の商品仕入実績は次のとおりであります。 (単位:百万円)セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)医薬品事業13,651138.0合計13,651138.0 (注)上記金額は、消費税等抜きの実際仕入れ額によっております。 c.受注実績当社グループは販売計画に基づいた生産を行っておりますので、該当事項はありません。 d.販売実績当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。 (単位:百万円)セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)医薬品事業126,25797.1合計126,25797.1 (注)最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)アルフレッサ ホールディングス株式会社21,48616.522,41317.8株式会社メディパルホールディングス21,26516.321,19616.8株式会社スズケン17,92313.817,58813.9東邦薬品株式会社13,74610.613,82611.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して1,836百万円増加し、195,455百万円となりました。このうち、流動資産は135,142百万円と前連結会計年度末と比較して991百万円の減少となりました。主な増減要因は、現金及び預金の減少3,219百万円、有価証券の増加1,786百万円、商品及び製品の増加1,315百万円、仕掛品の増加1,642百万円、原材料及び貯蔵品の減少898百万円、流動資産のその他の減少1,376百万円等によるものです。また、固定資産は60,312百万円と前連結会計年度末と比較して2,828百万円の増加となりました。主な増減要因は、無形固定資産の減少671百万円、投資有価証券の減少1,179百万円、退職給付に係る資産の増加5,387百万円、繰延税金資産の減少591百万円等によるものです。負債総額は、前連結会計年度末と比較して4,303百万円減少し、53,029百万円となりました。主な増減要因は、支払手形及び買掛金の減少1,076百万円、短期借入金の減少4,800百万円、未払法人税等の減少2,277百万円、流動負債のその他の増加2,412百万円、繰延税金負債の増加1,856百万円等によるものです。純資産は、前連結会計年度末と比較して6,140百万円増加し、142,425百万円となりました。主な増減要因は、利益剰余金の減少11,244百万円、自己株式の処分11,419百万円、その他有価証券評価差額金の増加1,744百万円、退職給付に係る調整累計額の増加4,169百万円等によるものです。 b.経営成績の分析当連結会計年度の経営成績の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、中期経営計画「Vision110-Stage1-」における数値目標である連結ベースでの売上高年平均成長率2%以上、研究開発費控除前 営業利益対売上高16%以上に対し、実績は連結ベースでの売上高年平均成長率3.7%、研究開発費控除前 営業利益対売上高12.4%でした。新中期経営計画「Vision110-Stage2-」(2026年度~2029年度)における経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標及びその達成に向けた取り組みにつきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な会社の経営戦略及び会社の優先的に対処すべき課題」に記載しております。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。(資金需要)当社グループの運転資金需要の主なものは、製品製造のための原料・材料の購入、商品仕入のほか、製造費用、研究開発費、人件費の支払いであります。また、継続的に設備投資を行っておりますが、当連結会計年度において3,955百万円の設備投資を実施いたしました。(財務政策)当社グループの運転資金及び設備投資資金の調達は、自己資金及び借入金等により賄っております。2027年3月期においては、工場設備の拡充等、固定資産取得による支出約4,300百万円を予定しております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、重要な会計方針及び見積りによる判断をおこなっております報告数値があり、実際の結果は見積りによる不確実性のために異なる結果となる可能性があります。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 [注記事項](重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)企業理念及び長期ビジョン当社グループは、企業理念として「キョーリンは生命を慈しむ心を貫き、人々の健康に貢献する社会的使命を 遂行します。」を掲げています。その具現に向けて、10年後の創業110周年に向けた長期ビジョン「Vision 110」を策定いたしました。目指す姿は「医療ニーズに応える価値の高い新薬を継続的に提供する新医薬品事業を中核に据え、健康関連事業を複合的に展開し、人々の健康に幅広く貢献する企業」とし、その実現を目指します。 (2)中長期的な会社の経営戦略及び会社の優先的に対処すべき課題当社グループは、社内外ともに事業環境が劇的に変化する中、中核会社である杏林製薬㈱の創業100周年を迎えた2023年を機に長期ビジョン「Vision 110」を策定し、2023年度より、その第1段階である中期経営計画「Vision 110-Stage1-」を開始しました。 ①長期ビジョン「Vision 110」(2023年度~2032年度)について医療ニーズに応える価値の高い新薬を継続的に提供する新医薬品事業を中核に据え、健康関連事業を複合的に展開し、人々の健康に幅広く貢献する企業を目指します。 ②中期経営計画 「Vision 110-Stage1-」(2023年度~2025年度)について長期ビジョン「Vision 110」は、最終年度までの期間を3つのステージ(Stage1:2023年度~2025年度、Stage2:2026年度~2029年度、Stage3:2030年度~2032年度)に分け、その第1段階である中期経営計画「Vision 110-Stage1-」では、Statementに「Vision 110の実現に向けた事業体制への変革」を掲げ、以下の5つの事業戦略を推進し、成果目標の達成とステークホルダーの皆様からの支持・評価の向上を目指します。事業戦略a.医療ニーズに応える価値の高い新薬の創出力強化b.導入による開発パイプラインの拡充c.新薬比率の最大化d.新医薬品事業と相乗効果のある健康関連事業の推進e.持続可能な企業基盤の構築 成果目標(2025年度)a.数値目標(連結ベース)成長性:「売上高」年平均成長率+2%以上収益性:「研究開発費控除前営業利益(営業利益+研究開発費)」対売上高16%以上b.資本政策と株主還元資本政策においては、健全な財務基盤を維持しつつ、常に資本コスト・資本収益性を意識した上で、成長投資と株主還元を通じて、資本効率の向上を図ることを基本方針とします。株主還元については、DOE(株主資本配当率)を勘案して、安定した配当を継続します。詳細は、「第4 提出会社の状況 3.配当政策」をご覧ください。 [中期経営計画「Vision 110-Stage1-(2023~2025年度)」の進捗と2025年度(2026年3月期)の取り組み]中期経営計画「Vision 110-Stage1-」の2年目となる2024年度は、長期ビジョンの実現に向けた事業体制への変革を行うべく、経営方針に「変革を成し遂げる」を掲げ、事業活動として①創薬の変革を成し遂げる、②パイプラインの拡充、③新薬の普及最大化、④コスト競争力の向上に積極的に取り組みました。創薬の変革を成し遂げるべく、2023年度より創薬研究領域を絞り込み、肺線維症、疼痛、自己免疫疾患の3領域に注力して創薬研究に取り組んでいます。疾患研究から見出された新規作用機序による創薬に加え、革新的な技術により、新たな価値を創出する創薬にも取り組んでいます。これまで注力してきた低分子創薬のみならず、新たなモダリティの獲得等、外部技術の活用により創薬基盤の強化に取り組み、2025年度は、これらの取り組みをさらに進め、疾患研究との組み合わせによって価値の高い新薬を生み出す創薬イノベーションに挑戦していきます。臨床開発プロジェクトの進捗状況としましては、間質性肺疾患治療薬「開発コード:KRP-R120」の第Ⅲ相臨床試験及び過活動膀胱治療薬「KRP-114VP(ベオーバの小児適応)」の第Ⅰ相臨床試験が着実に進展しました。また耳鳴治療用アプリ「KRP-DT123」について、医療機関による特定臨床研究が2023年9月より進められています。パイプラインの拡充では、2023年度より導入品獲得力の強化を目的として事業開発本部を新設し、組織改革を行うとともに人的資源を拡大・投入しています。新規導入品の獲得に向け、導入対象とするモダリティ・疾患領域を拡大するだけでなく、導入品の評価・獲得スピードの向上に努めました。その結果、2024年度はバイエル社(本社:ドイツ)と閉塞性睡眠時無呼吸の新規治療薬候補化合物とそのバックアップ化合物に関するライセンス契約を締結し、全世界を対象とした独占的製造、開発、販売権を取得しました。またビオドール社(本社:フランス)と疼痛治療薬候補化合物に関するオプション契約の締結、及びシラーノ社(本社:アメリカ)との感冒後嗅覚障害治療薬に関するオプション契約を締結するとともに、ハイフ社(本社:アメリカ)との開発・商業化契約により、現在日本で慢性咳嗽治療用アプリの開発を進めていることを公表しました。さらにノバルティス社(本社:スイス)へ自社創製化合物であるKRP-M223を導出し、開発、製造、及び商業化に関する全世界での独占的な権利を供与しました。2025年度も引き続きパイプラインの拡充に向けた積極的な活動を継続し、複数品目の獲得を目指します。新薬の普及最大化では、薬価制度改革等の推進により厳しい事業環境が継続しているものの、各医療機関の意向に沿ってMRによる訪問面談を行うとともに、デジタルプロモーションの効果的な活用により複合的な情報提供を実施することで営業力の補完・強化を図りました。その結果、主力製品である過活動膀胱治療剤「ベオーバ」、ニューキノロン系抗菌剤「ラスビック」、咳嗽治療薬「リフヌア」、喘息治療配合剤「フルティフォーム」、アレルギー性疾患治療剤「デザレックス」の売り上げが増加しました。他方、気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤「キプレス」、気道粘液調整・粘膜正常化剤「ムコダイン」等の売り上げは、小児用製剤を中心に長期収載品の選定療養等の影響を受け、減少しましたが、新医薬品等(国内)の売り上げは、前期比1.9%増となりました。中期経営計画では新薬比率の最大化を事業戦略の一つとしており、2025年度も新薬5製品の成長加速に最大限注力することにより、新薬の普及最大化を図ります。コスト競争力の向上としては、グループ会社全ての部門においてコストを徹底的に削減する取り組みを進めています。また人的資本の充実に向け、新たな人事制度への改定・運用、人材育成、多様な考え方に応える働き方改革などを推進するとともに、環境、コンプライアンス、コーポレートガバナンスへの対応にも積極的に取り組みました。引き続き、持続可能な企業基盤の構築を目指し、様々な施策に取り組みます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)企業理念及び長期ビジョン当社グループは、企業理念として「キョーリンは生命を慈しむ心を貫き、人々の健康に貢献する社会的使命を 遂行します。」を掲げています。その具現に向けて、10年後の創業110周年に向けた長期ビジョン「Vision 110」を策定いたしました。目指す姿は「医療ニーズに応える価値の高い新薬を継続的に提供する新医薬品事業を中核に据え、健康関連事業を複合的に展開し、人々の健康に幅広く貢献する企業」とし、その実現を目指します。 (2)中長期的な会社の経営戦略及び会社の優先的に対処すべき課題当社グループは、社内外ともに事業環境が劇的に変化する中、中核会社である杏林製薬㈱の創業100周年を迎えた2023年を機に長期ビジョン「Vision 110」を策定し、2023年度より、その第1段階である中期経営計画「Vision 110-Stage1-」を開始しました。 ①長期ビジョン「Vision 110」(2023年度~2032年度)について医療ニーズに応える価値の高い新薬を継続的に提供する新医薬品事業を中核に据え、健康関連事業を複合的に展開し、人々の健康に幅広く貢献する企業を目指します。 ②中期経営計画 「Vision 110-Stage1-」(2023年度~2025年度)について長期ビジョン「Vision 110」は、最終年度までの期間を3つのステージ(Stage1:2023年度~2025年度、Stage2:2026年度~2029年度、Stage3:2030年度~2032年度)に分け、その第1段階である中期経営計画「Vision 110-Stage1-」では、Statementに「Vision 110の実現に向けた事業体制への変革」を掲げ、以下の5つの事業戦略を推進し、成果目標の達成とステークホルダーの皆様からの支持・評価の向上を目指します。事業戦略a.医療ニーズに応える価値の高い新薬の創出力強化b.導入による開発パイプラインの拡充c.新薬比率の最大化d.新医薬品事業と相乗効果のある健康関連事業の推進e.持続可能な企業基盤の構築 成果目標(2025年度)a.数値目標(連結ベース)成長性:「売上高」年平均成長率+2%以上収益性:「研究開発費控除前営業利益(営業利益+研究開発費)」対売上高16%以上b.資本政策と株主還元資本政策においては、健全な財務基盤を維持しつつ、常に資本コスト・資本収益性を意識した上で、成長投資と株主還元を通じて、資本効率の向上を図ることを基本方針とします。株主還元については、DOE(株主資本配当率)を勘案して、安定した配当を継続します。詳細は、「第4 提出会社の状況 3.配当政策」をご覧ください。 [中期経営計画「Vision 110-Stage1-(2023~2025年度)」の進捗と2025年度(2026年3月期)の取り組み]中期経営計画「Vision 110-Stage1-」の2年目となる2024年度は、長期ビジョンの実現に向けた事業体制への変革を行うべく、経営方針に「変革を成し遂げる」を掲げ、事業活動として①創薬の変革を成し遂げる、②パイプラインの拡充、③新薬の普及最大化、④コスト競争力の向上に積極的に取り組みました。創薬の変革を成し遂げるべく、2023年度より創薬研究領域を絞り込み、肺線維症、疼痛、自己免疫疾患の3領域に注力して創薬研究に取り組んでいます。疾患研究から見出された新規作用機序による創薬に加え、革新的な技術により、新たな価値を創出する創薬にも取り組んでいます。これまで注力してきた低分子創薬のみならず、新たなモダリティの獲得等、外部技術の活用により創薬基盤の強化に取り組み、2025年度は、これらの取り組みをさらに進め、疾患研究との組み合わせによって価値の高い新薬を生み出す創薬イノベーションに挑戦していきます。臨床開発プロジェクトの進捗状況としましては、間質性肺疾患治療薬「開発コード:KRP-R120」の第Ⅲ相臨床試験及び過活動膀胱治療薬「KRP-114VP(ベオーバの小児適応)」の第Ⅰ相臨床試験が着実に進展しました。また耳鳴治療用アプリ「KRP-DT123」について、医療機関による特定臨床研究が2023年9月より進められています。パイプラインの拡充では、2023年度より導入品獲得力の強化を目的として事業開発本部を新設し、組織改革を行うとともに人的資源を拡大・投入しています。新規導入品の獲得に向け、導入対象とするモダリティ・疾患領域を拡大するだけでなく、導入品の評価・獲得スピードの向上に努めました。その結果、2024年度はバイエル社(本社:ドイツ)と閉塞性睡眠時無呼吸の新規治療薬候補化合物とそのバックアップ化合物に関するライセンス契約を締結し、全世界を対象とした独占的製造、開発、販売権を取得しました。またビオドール社(本社:フランス)と疼痛治療薬候補化合物に関するオプション契約の締結、及びシラーノ社(本社:アメリカ)との感冒後嗅覚障害治療薬に関するオプション契約を締結するとともに、ハイフ社(本社:アメリカ)との開発・商業化契約により、現在日本で慢性咳嗽治療用アプリの開発を進めていることを公表しました。さらにノバルティス社(本社:スイス)へ自社創製化合物であるKRP-M223を導出し、開発、製造、及び商業化に関する全世界での独占的な権利を供与しました。2025年度も引き続きパイプラインの拡充に向けた積極的な活動を継続し、複数品目の獲得を目指します。新薬の普及最大化では、薬価制度改革等の推進により厳しい事業環境が継続しているものの、各医療機関の意向に沿ってMRによる訪問面談を行うとともに、デジタルプロモーションの効果的な活用により複合的な情報提供を実施することで営業力の補完・強化を図りました。その結果、主力製品である過活動膀胱治療剤「ベオーバ」、ニューキノロン系抗菌剤「ラスビック」、咳嗽治療薬「リフヌア」、喘息治療配合剤「フルティフォーム」、アレルギー性疾患治療剤「デザレックス」の売り上げが増加しました。他方、気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤「キプレス」、気道粘液調整・粘膜正常化剤「ムコダイン」等の売り上げは、小児用製剤を中心に長期収載品の選定療養等の影響を受け、減少しましたが、新医薬品等(国内)の売り上げは、前期比1.9%増となりました。中期経営計画では新薬比率の最大化を事業戦略の一つとしており、2025年度も新薬5製品の成長加速に最大限注力することにより、新薬の普及最大化を図ります。コスト競争力の向上としては、グループ会社全ての部門においてコストを徹底的に削減する取り組みを進めています。また人的資本の充実に向け、新たな人事制度への改定・運用、人材育成、多様な考え方に応える働き方改革などを推進するとともに、環境、コンプライアンス、コーポレートガバナンスへの対応にも積極的に取り組みました。引き続き、持続可能な企業基盤の構築を目指し、様々な施策に取り組みます。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況国内医療用医薬品業界は、2024年4月に薬価改定が実施される等、継続的な医療費抑制策の推進によって一層厳しい環境下にあり、医療用医薬品市場は一桁台前半の成長率で推移しました。当社グループは、2023年度に策定した長期ビジョン「Vision 110(2023年度~2032年度)」及び中期経営計画「Vision 110 -Stage1-(2023年度~2025年度)」の達成に向けて邁進しています。その2年目となる2025年3月期は、経営方針に「変革を成し遂げる」と掲げ、事業活動として①創薬の変革を成し遂げる、②パイプラインの拡充、③新薬の普及最大化、④コスト競争力の向上の4つのポイントに積極的に取り組みました。当連結会計年度における売上高は、薬価改定(杏林製薬㈱7%台)の影響はあったものの、新薬の伸長により、新医薬品等(国内)の売上高は前期を上回る実績で推移しました。また自社創製化合物の導出に伴う契約一時金収入を計上したことにより、新医薬品(海外)の売上高は前期を大幅に上回りました。後発医薬品の売上高も増加し、全体の売上高は130,087百万円と前期比10,554百万円(前期比8.8%増)の増収となりました。利益面では、上記した新薬の伸長や契約一時金収入などによる増収により、売上総利益は前期に対して7,907百万円増加しました。他方、販売費及び一般管理費は、導入品獲得に伴う研究開発費の増加により、前期に対して1,573百万円増加(研究開発費は2,495百万円増加)しました。結果、営業利益は、前期比6,333百万円増の12,567百万円(前期比101.6%増)、経常利益は13,219百万円(前期比93.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は9,086百万円(前期比66.0%増)となりました。なお、当連結会計年度より、棚卸資産の評価方法について変更を行っており、前連結会計年度については、遡及適用後の数値で比較分析を行っています。 当連結会計年度の業績売上高130,087百万円(前期比8.8%増)営業利益12,567百万円(前期比101.6%増)経常利益13,219百万円(前期比93.8%増)親会社株主に帰属する当期純利益9,086百万円(前期比66.0%増) 売上高の状況につきましては、以下のとおりです。〔新医薬品等(国内)〕2024年4月の薬価制度改革では、薬価改定の実施とともに革新的新薬のイノベーション評価を推進するための薬価上の措置が取られる等、国内医療用医薬品事業を取り巻く環境は大きく変化しています。このような環境に対応し持続成長を図るべく、杏林製薬㈱は新薬比率の最大化を中期経営計画の重点戦略の一つに掲げており、営業部門では「新薬の普及最大化」を目指して、積極的な活動を展開しています。当連結会計年度におきましては、各医療機関の意向に沿ってMRによる訪問面談を行うとともに、デジタルプロモーションの効果的な活用により、複合的な情報提供を実施することで営業力の補完・強化を図り、新薬の普及最大化に取り組みました。その結果、主力製品である過活動膀胱治療剤「ベオーバ」、ニューキノロン系抗菌剤「ラスビック」、喘息治療配合剤「フルティフォーム」、アレルギー性疾患治療剤「デザレックス」の売り上げが増加しました。他方、気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤「キプレス」、気道粘液調整・粘膜正常化剤「ムコダイン」等の売り上げは、小児用製剤を中心に長期収載品の選定療養等の影響を受け、減少しました。診断事業に関わる取り組みとしては、体外診断用医薬品(SARSコロナウイルス核酸検出キット、インフルエンザウイルス核酸キット)の拡販に注力するとともに、GeneSoC専用の研究用試薬及び体外診断用医薬品の開発を推進しています。2024年10月には、既存の「遺伝子解析装置 GeneSoC mini」に改良を加えた「遺伝子解析装置 GeneSoC mini 2」を発売しました。今後とも呼吸器・性感染症領域等において、GeneSoC関連製品を通して感染症の予防・診断・治療への貢献に取り組みます。以上の結果、新医薬品等(国内)の売上高は84,158百万円(前期比1.9%増)となりました。 〔新医薬品(海外)〕「ガチフロキサシン」に関わる一時的な収入に加え、自社創製化合物のノバルティス社(本社:スイス)への導出に伴い受領した契約一時金を計上したことから、新医薬品(海外)の売上高は8,860百万円(前期比2,195.2%増)となりました。 〔後発医薬品〕安定供給問題への対応に最大限注力するとともに主要品目の売り上げ拡大に努め、後発医薬品の売上高は37,068百万円(前期比1.4%増)となりました。品質確保の取り組みについては、杏林製薬㈱、キョーリン リメディオ㈱、キョーリン製薬グループ工場㈱の全てのグループ会社が一丸となり、GMP※などの法令遵守の徹底を図るとともに、品質管理体制のより一層の強化に努めています。今後とも信頼性の確保に最大限注力し、高品質で安心・安全な製品を提供していきます。また安定供給の取り組みについても、2024年4月に稼働した高岡工場において、後発医薬品及び当局から増産要請のあった「ムコダイン錠」を製造し、7月に初出荷を行う等、安定供給体制のより一層の強化に努めています。※医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準 ②キャッシュ・フローの状況営業活動によるキャッシュ・フローは、3,506百万円の収入であり、これは主に税金等調整前当期純利益12,770百万円、減価償却費4,603百万円、棚卸資産の増加12,330百万円、仕入債務の増加1,252百万円、未払又は未収消費税等の増減額1,703百万円、法人税等の支払額1,317百万円によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、6,323百万円の支出で、これは主に有形固定資産の取得による支出5,697百万円、無形固定資産の取得による支出596百万円によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは、3,952百万円の収入で、これは主に長期借入れによる収入20,000百万円、長期借入金の返済による支出10,200百万円、配当金の支払額3,015百万円、短期借入金の返済による支出2,700百万円によるものです。この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比較して1,135百万円増加し、15,021百万円となりました。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。 (単位:百万円)セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)医薬品事業109,085105.9合計109,085105.9 (注)上記金額は、消費税等抜きの売価換算によっております。 b.商品仕入実績当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであり、当連結会計年度の商品仕入実績は次のとおりであります。 (単位:百万円)セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)医薬品事業9,89594.4合計9,89594.4 (注)上記金額は、消費税等抜きの実際仕入れ額によっております。 c.受注実績当社グループは販売計画に基づいた生産を行っておりますので、該当事項はありません。 d.販売実績当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。 (単位:百万円)セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)医薬品事業130,087108.8合計130,087108.8 (注)最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)アルフレッサ ホールディングス株式会社20,86317.521,48616.5株式会社メディパルホールディングス19,76416.521,26516.3株式会社スズケン18,47315.517,92313.8東邦薬品株式会社14,11611.813,74610.6 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して15,990百万円増加し、193,618百万円となりました。このうち、流動資産は136,134百万円と前連結会計年度末と比較して16,894百万円の増加となりました。主な増減要因は、現金及び預金の増加1,135百万円、有価証券の増加1,393百万円、商品及び製品の増加3,763百万円、仕掛品の減少1,509百万円、原材料及び貯蔵品の増加10,076百万円、流動資産のその他の増加2,194百万円等によるものです。また、固定資産は57,483百万円と前連結会計年度末と比較して903百万円の減少となりました。主な増減要因は、有形固定資産の増加1,353百万円、無形固定資産の減少330百万円、投資有価証券の減少2,064百万円、退職給付に係る資産の増加158百万円等によるものです。負債総額は、前連結会計年度末と比較して10,441百万円増加し、57,333百万円となりました。主な増減要因は、支払手形及び買掛金の増加1,252百万円、短期借入金の減少2,700百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少10,000百万円、未払法人税等の増加2,252百万円、長期借入金の増加19,799百万円等によるものです。純資産は、前連結会計年度末と比較して5,549百万円増加し、136,285百万円となりました。主な増減要因は、利益剰余金の増加6,062百万円等によるものです。 b.経営成績の分析当連結会計年度の経営成績の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、中期経営計画「Vision110-Stage1-」において、連結ベースでの売上高年平均成長率2%以上、研究開発費控除前 営業利益対売上高16%以上を数値目標としております。当連結会計年度における連結売上高は前期比8.8%増、研究開発費控除前 営業利益対売上高は17.7%であり、中期経営計画「Vision110-Stage1-」を通した売上高年平均成長率は3.9%、研究開発費控除前 営業利益対売上高は13.0%を予想しております。これらの指標を達成するための取り組みにつきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な会社の経営戦略及び会社の優先的に対処すべき課題」に記載しております。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。(資金需要)当社グループの運転資金需要の主なものは、製品製造のための原料・材料の購入、商品仕入のほか、製造費用、研究開発費、人件費の支払いであります。また、継続的に設備投資を行っておりますが、当連結会計年度において6,153百万円の設備投資を実施いたしました。(財務政策)当社グループの運転資金及び設備投資資金の調達は、自己資金及び借入金等により賄っております。2026年3月期においては、工場設備の拡充等、固定資産取得による支出約4,700百万円を予定しております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、重要な会計方針及び見積りによる判断をおこなっております報告数値があり、実際の結果は見積りによる不確実性のために異なる結果となる可能性があります。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 [注記事項](重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。