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早稲田アカデミー(4718)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 教育関連事業の展開
    早稲田アカデミーグループは、株式会社早稲田アカデミーを中心に、7つの子会社で構成されています。主に小学1年生から高校3年生までの進学学習指導を提供しており、首都圏での直営校舎展開と個別指導部門でのフランチャイズ方式を組み合わせています。
  • 医歯薬系専門予備校の運営
    子会社の株式会社野田学園は、「野田クルゼ」の名称で、中学生、高校生、高卒生を対象とした医歯薬系専門の大学受験予備校を運営しています。これにより、特定の専門分野を目指す生徒のニーズに応えています。
  • 多様な教育サービスの提供
    グループ全体で、小中学生向けの進学学習指導(水戸アカデミー、集学舎)、1歳から6歳までの未就学児向け幼児教室(幼児未来教育)、さらにはイギリスとアメリカで日本人子女向けの進学学習指導(WASEDA ACADEMY UK/USA)と、幅広い年齢層と地域に対応した教育サービスを展開し収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 教育関連事業
    この事業は、早稲田アカデミーグループの主軸であり、小学1年生から高校3年生までの進学学習指導、医歯薬系専門予備校、幼児教室、海外の日本人子女向け教育など、多岐にわたる教育サービスを提供しています。最新年度の売上高は245億6,870万1千円、営業利益は47億8,640万9千円と、グループ収益の大部分を占める稼ぎ頭です。
  • 賃貸事業
    この事業は、教育関連事業とは別に、不動産の賃貸を通じて収益を得ています。教育事業の校舎展開と関連する可能性もありますが、独立した収益源として機能しています。最新年度の売上高は1億507万円、営業利益は1,613万8千円と、教育関連事業と比較すると規模は小さいですが、安定的な収益に貢献しています。
FY2020 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
EducationRelatedBusiness 事業 246 48 19.5%
LeasingBusiness 事業 1 0 15.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|873 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社(株式会社早稲田アカデミー)と、当社の100%出資子会社である株式会社野田学園、株式会社水戸アカデミー、株式会社集学舎、株式会社幼児未来教育、WASEDA ACADEMY UK CO.,LTD及びWASEDA ACADEMY USA CO.,LTD.の7社で構成されており、教育関連事業を主たる事業としております。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。 当社が、主に小学1年生から高校3年生までを対象とした進学学習指導を行うほか、年長生以上を対象とした英語教育等を行っております。進学学習指導業務につきましては、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県)で直営校舎を展開するほか、個別指導部門においてはフランチャイズ方式での運営も行っております。 株式会社野田学園は、「野田クルゼ」の名称で、中学生、高校生及び高卒生を対象とした医歯薬系専門の大学受験予備校を運営しております。 株式会社水戸アカデミーは、「水戸アカデミー」の名称で、茨城県内で小・中学生を対象とした進学学習指導を行っております。また、当社のフランチャイジーとして小・中・高校生を対象に「早稲田アカデミー個別進学館水戸校」を運営しております。 株式会社集学舎は、「QUARD(クオード)」の名称で、千葉県内で小・中・高校生を対象とした進学学習指導を行っております。 株式会社幼児未来教育は、「ベンチャースクール サン・キッズ」の名称で、東京都内で1歳から6歳までの未就学児を対象とした幼児教室を運営しております。 WASEDA ACADEMY UK CO.,LTDは、イギリス・ロンドンにおいて日本人子女(小・中学生)を対象とした進学学習指導を行っております。 WASEDA ACADEMY USA CO.,LTD.は、アメリカ・ニューヨーク州において日本人子女(小・中学生)を対象とした進学学習指導を行っております。 以上述べた事項を事業系統図で示しますと、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
難関上位校への合格実績伸長を入塾動機及び通塾率の向上に繋げ、事業拡大を図る方針。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
「早稲田アカデミー」ブランドの優位性とブランドイメージの向上を図る施策に注力。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:少子化と経営戦略 / 人材の確保及び育成 / 生徒の安全管理
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

早稲田アカデミーは、長年にわたり培ってきた「早稲アカ」ブランドと、難関校合格実績に裏打ちされた教育ノウハウという無形資産を持つ。特に、首都圏における難関中学・高校受験分野での高い知名度と信頼性は、新規参入障壁となっている。合格実績は、優秀な講師陣の採用・育成システムと連動している。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

一度、早稲田アカデミーのカリキュラムや講師に慣れた生徒や保護者にとって、他の塾への乗り換えは、学習内容の重複や新たな環境への適応といったコストが発生する可能性がある。しかし、受験学年が上がるにつれて、志望校に特化した対策を求めるため、乗り換えのハードルは下がる傾向にある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

早稲田アカデミーのビジネスモデルは、生徒間のネットワーク効果に直接依存するものではない。個々の生徒の学習成果が中心であり、プラットフォーム型サービスのようなネットワーク効果は期待できない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

教育サービス業であり、講師の質や校舎の立地など固定費が比較的高いため、構造的なコスト優位性は小さい。規模の経済によるコスト削減効果も限定的であると考えられる。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

首都圏を中心に多数の校舎を展開しており、一定の規模を持つ。しかし、全国的な学習塾チェーンと比較すると、その規模は限定的であり、業界全体で見ると寡占状態とは言えない。規模の経済による圧倒的な優位性はない。

  • 難関上位校への合格実績
    早稲田アカデミーは、難関上位校への高い合格実績を強みとしています。これが生徒や保護者の入塾動機となり、通塾率の向上に繋がっており、少子化が進む中でも生徒数を確保する上で重要な競争力となっています。
  • 首都圏中心の事業展開
    主要な事業展開エリアが首都圏に集中しており、他の地域と比較して少子化の進行が緩やかであるという特性があります。これにより、潜在顧客である難関上位校志望者数が安定的に推移し、事業拡大の基盤となっています。
  • 多様な教育ブランドと地域展開
    グループ内に「野田クルゼ」(医歯薬系専門)、「水戸アカデミー」(茨城県)、「QUARD」(千葉県)、「サン・キッズ」(幼児教育)など複数のブランドと地域展開を持つことで、幅広い顧客層とニーズに対応し、市場での存在感を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、創業時から継承してきた「本気でやる子を育てる」という教育理念と「目標に向かって真剣に取り組む人間の創造」という経営理念を実践し、進学塾としての本来価値である学力向上と志望校合格の実現にとどまらず、あらゆる物事に本気で真剣に取組む姿勢、自ら設定した目標の実現に向けて果敢に挑戦するチャレンジ精神、問題を発見し解決する力、困難にあっても本気で粘り強くやり抜く力を身につけた子どもたちの育成を目指しております。グローバル化と技術革新が急速に進行する世界の中で日本が発展していくためには、将来を予測し、自ら問題や課題を発見・解決していくことのできる優秀な人材の育成が求められています。当社グループは、受験指導を通じて、日本の未来を支える人材育成に寄与し、教育企業としての社会的使命と責任を果たしてまいります。同時に上場企業として、永続的な成長を実現できる強固な経営基盤を確立し、企業価値の最大化を目指してまいります。 (2)経営環境と経営戦略等学習塾・予備校業界は、少子化による学齢人口の減少や物価高による家計負担の増大などにより、需要が押し下げられかねない厳しい環境下にあります。さらに、2020年以降の新型コロナウイルス感染拡大がもたらした社会変容と価値観の多様化、教育制度改革や国際化の進行などにより、業界全体が大きな変革の時期を迎え、企業間競争も一段と激化しております。当社グループにおいても少子化の影響は避けられないものの、当社グループが事業展開する首都圏においては、首都圏外と比べ学齢人口の減少は緩やかです。また、依然として私国立中学への受験熱が高い状況にあることに加え、高校の授業料無償化拡大などの制度変更も相まって、当社に対する顧客ニーズは高まっております。当社グループは、進学塾としてのブランド力の源泉であり、集客力向上のための大きなファクターでもある「難関上位校への合格実績」を伸長させることにより他社との差別化を図り、業容を拡大するという基本戦略を推進しておりますが、潜在顧客である難関上位校の志望者数は、少子化の中にあっても安定的に推移しております。当社グループの難関上位校への合格者数は毎年着実に伸長し、それに伴い同業他社に対する競争力も高まっております。近年は、中学受験における男女御三家、早慶附属等の難関私国立中学校で合格実績が大きく伸長しました。高校受験においては、開成・早慶附属等の難関私国立高校への圧倒的な合格実績により、首都圏におけるトップブランドとして顧客の皆様から大きな期待と信頼をいただけているものと自負しております。更に、コロナ禍を契機にオンライン教育が急速に普及するとともに、ICTの発展や生成AIの普及によりインターネットやデジタル技術を活用した教育サービスや学習コンテンツ、学習支援ツール等への需要が一層高まっております。このようなニーズへの対応は各社にとっての課題であると同時に、新たなビジネスチャンスとなっております。以上の経営環境を踏まえまして、当社グループは、“子どもたちの未来を育む独自の価値を提供し続け民間教育企業No.1を目指す”という企業目標の実現に向け、2026年5月に中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)を策定し、一層の業容拡大と企業価値向上を図ってまいります。基本戦略といたしましては、「本気でやる子を育てる」という教育理念の徹底実践を起点に、生徒の本気を引き出す授業によって成績向上と志望校合格を実現し、その結果、顧客満足度を高めて地域の評判を獲得し、市場支持を拡充することで業容拡大を図るという戦略(当社では「合格実績戦略」と呼びます。)を推進してまいります。また、学力向上・志望校合格という進学塾としての本来価値と前向きな人生を歩む素地・豊かな人生を送る礎となる姿勢と能力を身につけさせるという当社独自の付加価値(この本質価値を「ワセ価値」と称します。)を両輪としてコア事業を強化し、着実なシェア拡大を進めております。そして企業目標を実現するため、以下の事業戦略「3本の柱」に取組んでおります。ⅰ)標準校舎(中高受験集団指導型校舎)のさらなる伸長ⅱ)大学受験部門と個別指導部門の強化による「Life Time Value(顧客生涯価値)」の最大化ⅲ)新たな成長戦略として、「インオーガニック領域の拡充促進」これら事業戦略を支える機能別戦略として「人的資本戦略」「DX戦略」「財務戦略」を3つの主要戦略として掲げ、品質の向上を実現してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、中期経営計画及び年度予算で設定した連結売上高・連結経常利益の達成度を、経営上の目標の達成状況を判断するための指標としております。また、事業運営におきましては、収益の基盤となる塾生数の動向を重要な指標として注視しております。収益性の指標といたしましては、連結売上高経常利益率10%超及びROE15%超の維持を目標に経営効率の向上に努めてまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く経営環境を踏まえ、前述の経営戦略を推進していくための優先課題として、以下の諸施策に取組んでまいります。また、財務面では、健全で安定的な財務基盤を維持しながら、成長への投資と株主還元とのバランスがとれた資金配分を進めることにより、持続的な企業価値向上に努めてまいります。 1.標準校舎(中高受験集団指導型)の更なる成長に取組むとともに、成長余地の大きい大学受験部門への継続率向上及び個別指導部門との併用率向上に取組み、校舎展開と合わせて収益基盤を強化し、「Life Time Value(顧客生涯価値)」の最大化を目指してまいります。2.高品質な教育サービスを支える人材の採用と育成に注力してまいります。3.入試制度改革や多様化する顧客ニーズへの対応を拡充し、合格実績戦略を支える教務システムやコンテンツ、ツールの品質向上に注力し、業容拡大を推進してまいります。4.更なるDX・AI活用を推進し、新規サービスの提供やサービス品質向上による顧客満足度向上を図るとともに、業務効率の改善による人的資本の再配分と従業員満足度の向上を実現してまいります。5.内部統制システムとリスク管理体制の強化、ガバナンス体制の充実を推進し、永続的な成長の実現に向けたより強固な組織体制を構築してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社は、創業時から継承してきた「本気でやる子を育てる」という教育理念と「目標に向かって真剣に取り組む人間の創造」という経営理念を実践し、進学塾としての本来価値である学力向上と志望校合格の実現にとどまらず、あらゆる物事に本気で真剣に取組む姿勢、自ら設定した目標の実現に向けて果敢に挑戦するチャレンジ精神、問題を発見し解決する力、困難にあっても本気で粘り強くやり抜く力を身につけた子どもたちの育成を目指しております。グローバル化と技術革新が急速に進行する世界の中で日本が発展していくためには、将来を予測し、自ら問題や課題を発見・解決していくことのできる優秀な人材の育成が求められています。当社グループは、受験指導を通じて、日本の未来を支える人材育成に寄与し、教育企業としての社会的使命と責任を果たしてまいります。同時に上場企業として、永続的な成長を実現できる強固な経営基盤を確立し、企業価値の最大化を目指してまいります。 (2)経営環境と経営戦略等学習塾・予備校業界は、少子化による学齢人口の減少や物価高による家計負担の増大などにより、需要が押し下げられかねない厳しい環境下にあります。さらに、2020年以降の新型コロナウイルス感染拡大がもたらした社会変容と価値観の多様化、教育制度改革や国際化の進行などにより、業界全体が大きな変革の時期を迎え、企業間競争も一段と激化しております。当社グループにおいても少子化の影響は避けられないものの、当社グループが事業展開する首都圏においては、首都圏外と比べ学齢人口の減少は緩やかです。また、依然として私国立中学への受験熱が高い状況にあることに加え、高校の授業料無償化拡大などの制度変更も相まって、当社に対する顧客ニーズは高まっております。当社グループは、進学塾としてのブランド力の源泉であり、集客力向上のための大きなファクターでもある「難関上位校への合格実績」を伸長させることにより他社との差別化を図り、業容を拡大するという基本戦略を推進しておりますが、潜在顧客である難関上位校の志望者数は、少子化の中にあっても安定的に推移しております。当社グループの難関上位校への合格者数は毎年着実に伸長し、それに伴い同業他社に対する競争力も高まっております。近年は、中学受験における男女御三家、早慶附属等の難関私国立中学校で合格実績が大きく伸長しました。高校受験においては、開成・早慶附属等の難関私国立高校への圧倒的な合格実績により、首都圏におけるトップブランドとして顧客の皆様から大きな期待と信頼をいただけているものと自負しております。更に、コロナ禍を契機にオンライン教育が急速に普及するとともに、ICTの発展や生成AIの普及によりインターネットやデジタル技術を活用した教育サービスや学習コンテンツ、学習支援ツール等への需要が一層高まっております。このようなニーズへの対応は各社にとっての課題であると同時に、新たなビジネスチャンスとなっております。以上の経営環境を踏まえまして、当社グループは、“子どもたちの未来を育む独自の価値を提供し続け民間教育企業No.1を目指す”という企業目標の実現に向け、2026年5月に中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)を策定し、一層の業容拡大と企業価値向上を図ってまいります。基本戦略といたしましては、「本気でやる子を育てる」という教育理念の徹底実践を起点に、生徒の本気を引き出す授業によって成績向上と志望校合格を実現し、その結果、顧客満足度を高めて地域の評判を獲得し、市場支持を拡充することで業容拡大を図るという戦略(当社では「合格実績戦略」と呼びます。)を推進してまいります。また、学力向上・志望校合格という進学塾としての本来価値と前向きな人生を歩む素地・豊かな人生を送る礎となる姿勢と能力を身につけさせるという当社独自の付加価値(この本質価値を「ワセ価値」と称します。)を両輪としてコア事業を強化し、着実なシェア拡大を進めております。そして企業目標を実現するため、以下の事業戦略「3本の柱」に取組んでおります。ⅰ)標準校舎(中高受験集団指導型校舎)のさらなる伸長ⅱ)大学受験部門と個別指導部門の強化による「Life Time Value(顧客生涯価値)」の最大化ⅲ)新たな成長戦略として、「インオーガニック領域の拡充促進」これら事業戦略を支える機能別戦略として「人的資本戦略」「DX戦略」「財務戦略」を3つの主要戦略として掲げ、品質の向上を実現してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、中期経営計画及び年度予算で設定した連結売上高・連結経常利益の達成度を、経営上の目標の達成状況を判断するための指標としております。また、事業運営におきましては、収益の基盤となる塾生数の動向を重要な指標として注視しております。収益性の指標といたしましては、連結売上高経常利益率10%超及びROE15%超の維持を目標に経営効率の向上に努めてまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く経営環境を踏まえ、前述の経営戦略を推進していくための優先課題として、以下の諸施策に取組んでまいります。また、財務面では、健全で安定的な財務基盤を維持しながら、成長への投資と株主還元とのバランスがとれた資金配分を進めることにより、持続的な企業価値向上に努めてまいります。 1.標準校舎(中高受験集団指導型)の更なる成長に取組むとともに、成長余地の大きい大学受験部門への継続率向上及び個別指導部門との併用率向上に取組み、校舎展開と合わせて収益基盤を強化し、「Life Time Value(顧客生涯価値)」の最大化を目指してまいります。2.高品質な教育サービスを支える人材の採用と育成に注力してまいります。3.入試制度改革や多様化する顧客ニーズへの対応を拡充し、合格実績戦略を支える教務システムやコンテンツ、ツールの品質向上に注力し、業容拡大を推進してまいります。4.更なるDX・AI活用を推進し、新規サービスの提供やサービス品質向上による顧客満足度向上を図るとともに、業務効率の改善による人的資本の再配分と従業員満足度の向上を実現してまいります。5.内部統制システムとリスク管理体制の強化、ガバナンス体制の充実を推進し、永続的な成長の実現に向けたより強固な組織体制を構築してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況及びその分析につきましては、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する記載は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。 (1)経営成績等の状況の概要①経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、緩やかな回復基調で推移いたしました。他方、地政学リスクの高まりや米国の通商政策の動向による景気の下振れ懸念や継続する物価上昇が消費者マインドに及ぼす影響には、注視が必要な状況が続いております。学習塾業界におきましては、少子化の進行による市場縮小や物価高による家計負担も増大する中で、高校の授業料無償化拡大や大学入試制度改革をはじめとする国の教育政策の変化により顧客ニーズも多様化しており、ニーズに適った付加価値の高い教育サービスの提供が求められております。このような環境下で、2025年に創立50周年を迎えた当社では、「本気でやる子を育てる」という教育理念のもと、進学塾としての「本来価値(成績向上と志望校合格)」と当社独自の「本質価値(ワセ価値)」を両輪に、質の高い教育サービスの提供に努めてまいりました。今春の中学入試では、御三家中学の合格者数が700名に迫る勢いで当社過去最高数更新、高校入試では、最難関私国立高校の圧倒的な合格実績に加え、最難関都県立高校の合格者数も飛躍し、さらに大学入試では、東京大学・早慶上智大学等の合格者数が大きく伸長し、中学・高校・大学入試の全てにおいて、合格実績を大躍進させることができました。こうした合格実績の伸長が当社グループのブランド力や集客力を高め、塾生数の増加・業容の拡大、更なる合格実績の伸長に繋がる好循環を生み出しており、厳しい経営環境における他社との競争優位の原動力となっております。運営面では、合格実績躍進の効果に加え、人気アニメとのコラボレーションによる広告施策を2年連続で展開したことにより、前年を上回るお問い合わせが続いており、その結果、塾生数は順調に推移いたしました。個別指導部門につきましては、2025年7月に早稲田アカデミー個別進学館成増校、同11月に早稲田アカデミー個別進学館綾瀬校(FC)、2026年3月に早稲田アカデミー個別進学館王子校(FC)を新規開校し、フランチャイズ校を含め76校体制となりました。さらに、2026年3月には「個別指導本部」を新設し、中期経営計画に掲げる「個別指導校舎100校体制」の仕上げを加速させるとともに、集団指導校舎との連携強化を図ってまいります。「大学受験部の新領域開拓」として展開を進めている東進衛星予備校については、2025年7月に東進衛星予備校都立大学校、同10月に東進衛星予備校王子校、同11月に東進衛星予備校月島校を新規開校し、9校体制となり、引き続き積極展開していく方針です。また、既存校舎のリニューアルにより学習環境改善を進めるとともに、小・中学生の集団指導校舎を中核に拠点の集約を行い、集団指導と個別指導の併用や、大学受験部門・東進衛星予備校への接続など、多様な学習ニーズに対応できる体制を整備することで、「Life Time Value(顧客生涯価値)」の最大化を推進してまいりました。経営上の重要課題である「採用と育成の強化」につきましては、採用面では就活イベントの開催や内部リクルートの強化により、当社の教育理念に共感する人材の獲得に注力いたしました。育成面では、各種研修や全社をあげた授業技術コンテストの開催等を通じて教務力やサービス品質の向上を進めつつ、創立50周年の様々な施策の展開により、従業員エンゲージメントを高めることにも尽力いたしました。こうした一連の取組みにより、中期経営計画の最終年度である当連結会計年度では、売上高、経常利益等の数値目標をいずれも達成することができました。次なる50年に向けても、教育理念の徹底実践により顧客満足度の向上を実現しつつ、時代の変化に合わせて経営基盤をより強固にすることで、業績伸長、企業価値向上につなげてまいります。当連結会計年度における期中平均塾生数につきましては、50,837人(前期比4.0%増)と堅調に推移いたしました。学部別では、小学部30,666人(前期比4.9%増)、中学部17,136人(前期比1.0%増)、高校部2,879人(前期比13.0%増)、その他156人(前期と同数)と、引き続き小学部が全体を牽引いたしました。以上により、当連結会計年度の売上高は、37,658百万円(前期比7.4%増)、営業利益3,960百万円(前期比11.6%増)、経常利益3,968百万円(前期比10.2%増)、固定資産売却益225百万円を特別利益に、減損損失594百万円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,487百万円(前期比6.3%増)となりました。 当社グループの事業は、単一セグメントのためセグメント別の記載は省略しております。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、以下に記載のキャッシュ・フローにより9,644百万円となり、前連結会計年度末に比べ、2,477百万円増加いたしました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益3,599百万円、減価償却費1,168百万円、減損損失594百万円、のれん償却額181百万円等が収入要因となり、他方、固定資産売却益225百万円、売上債権の増加額124百万円、法人税等の支払額1,368百万円等が支出要因となりました。この結果、営業活動によるキャッシュ・フローは、4,202百万円の収入となり、前連結会計年度末に比べ、316百万円収入が増加いたしました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出599百万円、無形固定資産の取得による支出445百万円、差入保証金の差入による支出85百万円等が支出要因となり、他方、有形固定資産の売却による収入698百万円等が収入要因となりました。この結果、投資活動によるキャッシュ・フローは、422百万円の支出となり、前連結会計年度末に比べ920百万円支出が減少いたしました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、リース債務の返済による支出204百万円、配当金の支払額1,113百万円が支出要因となりました。この結果、財務活動によるキャッシュ・フローは、1,317百万円の支出となり、前連結会計年度末に比べ806百万円支出が減少いたしました。 ③生産、受注及び販売の実績イ.生産及び受注の状況当社グループは、生徒に対して授業を行うことを主たる業務としておりますので、生産能力として表示すべき適当な指標はありません。また、受注実績につきましても、該当事項はありません。 ロ.販売実績品目別の販売実績は次のとおりであります。品目 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日) 比較増減生徒数(人)金額(千円)生徒数(人)金額(千円) 金額(千円)小学部29,23320,965,48730,66622,896,8581,931,370中学部16,96012,107,92917,13612,521,025413,096高校部2,5481,745,1962,8791,976,842231,645その他156251,378156264,14112,763合計48,89735,069,99150,83737,658,8672,588,875(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。2.生徒数は、期中平均(4~3月の各月の平均)の在籍人数を記載しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額および収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的に判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容イ.財政状態の分析当社グループは、企業価値極限化を実現するための「最適資本構成を図る」を財務方針としております。(資産)流動資産は、前連結会計年度末比2,565百万円増加の13,817百万円となりました。これは、現金及び預金2,500百万円、営業未収入金125百万円の増加、有価証券30百万円の減少が主な要因であります。固定資産は、前連結会計年度末比852百万円減少の12,380百万円となりました。うち、有形固定資産は、前連結会計年度末比925百万円減少の4,977百万円、無形固定資産は、前連結会計年度末比158百万円減少の1,613百万円、投資その他の資産は、前連結会計年度末比231百万円増加の5,789百万円となりました。この結果、当連結会計年度末の資産総額は、前連結会計年度末比1,712百万円増加し、26,197百万円となりました。 (負債)流動負債は、前連結会計年度末比242百万円増加の6,020百万円となりました。これは、未払金124百万円、役員株式給付引当金79百万円の増加、未払法人税等65百万円、支払手形及び買掛金62百万円の減少が主な要因であります。固定負債は、前連結会計年度末比97百万円増加の3,619百万円となりました。これは、退職給付に係る負債65百万円、リース債務49百万円の増加が主な要因であります。なお、有利子負債(1年内返済予定のリース債務、リース債務)は、前連結会計年度末比42百万円増加の525百万円であります。有利子負債の構成比率は2.0%となっております。この結果、当連結会計年度末の負債総額は、前連結会計年度末比339百万円増加し、9,640百万円となりました。 (純資産)当連結会計年度末の純資産額は、前連結会計年度末比1,372百万円増加の16,557百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益2,487百万円と剰余金の配当による減少1,114百万円が主な要因であります。 以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の62.0%から63.2%となりました。また、1株当たり純資産額は、896円32銭となりました。 なお、当連結会計年度末の構成比率は、流動資産52.7%、固定資産47.3%、流動負債23.0%、固定負債13.8%(負債合計36.8%)、純資産63.2%となっております。 ロ.経営成績の分析(売上高)当連結会計年度におきましては、引き続き、成績向上と志望校合格という進学塾としての「本来価値」と、早稲田アカデミー独自の「本質価値」である「ワセ価値」を両輪として、教育理念の徹底実践による質の高い教育サービスの提供に努めてまいりました。その成果は中学・高校・大学入試のすべてにおいて大きく伸長した合格実績に表れております。加えて、既存校舎のリニューアルによる学習環境改善や集団指導と個別指導の併用、大学受験部・東進衛星予備校への接続など、多様な学習ニーズに対応できる体制を整備することで、集客力やブランド力を高める好循環につながりました。子会社各社におきましても、サービス品質向上と一人ひとりの生徒に適応したきめ細かい指導による顧客満足度の向上に努めてまいりました。この結果、少子化が進行する中でも、塾生数は小学部が全体を牽引し、前期比4.0%増の50,837名と伸長したことに加え、一部商品の価格改定による効果もあり、当連結会計年度の売上高は、前期比7.4%増の37,658百万円となりました。 (営業利益・経常利益)売上原価につきましては、前期比5.4%増の25,465百万円、売上高比率としては、前期比1.3ポイント低下の67.6%となりました。売上原価の中で最も大きなウエイトを占める労務費につきましては、給与水準引き上げ及びサービス品質向上に向けて校舎に配置する要員の増加、合格実績伸長に伴う報奨金の増加等により、前期比5.9%増の12,935百万円となりました。原材料費につきましては、塾生数増加に連動した教材・模試仕入の増加等により前期比6.4%増の4,662百万円となりました。校舎物件に係る地代家賃につきましては、前期比2.8%増の4,176百万円となりましたが、主に新規出校、校舎の移転・増床に伴う賃料の増加や既存校の家賃上昇によるものであります。 販売費及び一般管理費につきましては、創立50周年の様々な施策や人材採用に係る費用、人材育成のための各種研修費用、DX推進に伴うソフトウェア償却等の増加により、前期比11.8%増の8,232百万円、売上高比率としては前期比0.9ポイント増加の21.9%となりました。広告宣伝費につきましては、Web広告を中心に戦略的に費用投下しつつも、前期に続き人気アニメーションとのコラボレーションによる認知施策を展開したこと等により、前期比21.1%増の1,508百万円、売上高比率は前期比0.4ポイント上昇の4.0%となりました。 以上の結果、営業利益は前期比11.6%増の3,960百万円、経常利益は前期比10.2%増の3,968百万円となりました。なお、当社が「経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載)」としている連結売上高経常利益率につきましては、各種効率化や費用統制に努めた結果、前期比0.2ポイント上昇の10.5%となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度におきましては、固定資産売却益225百万円を特別利益に、減損損失594百万円を特別損失に計上し、税金等調整前当期純利益から法人税等合計1,112百万円を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比148百万円増加(6.3%増)の2,487百万円となり、前期に続き過去最高益を更新しました。 ハ.キャッシュ・フローの分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ニ.資本の財源及び資金の流動性(資金需要)当社グループの運転資金需要のうち主なものは、前受制度となっている売上債権と翌月支払となっている営業活動において必要な労務費、教材費等の仕入債務の支払とのギャップに対する支出によるもののほか、広告宣伝費等の販売費及び一般管理費であります。投資を目的とした資金需要は、校舎施設関連及び情報システムに係る設備投資、並びに持続的な成長のための投資等があります。今後の資金需要の内、設備投資につきましては、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。 (資金管理)当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と源泉を安定的に確保することを基本としております。運転資金は自己資金及びグループ内融資を基本としており、設備投資の調達につきましては、自己資金及び必要に応じ金融機関からの長期借入を基本としております。資金は、原則として当社で集中管理し、当社グループ内の余剰資金の有効活用を図っております。当社グループ内における新規の設備投資資金の調達については、諸条件を勘案し決定いたしますが、すべて当社の事前承認に基づいております。当連結会計年度末における借入金及びリース債務等を含む有利子負債の残高は525百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は9,644百万円となっております。

事業リスク

  • 少子化による生徒数減少
    日本の少子化は、学習塾・予備校業界全体にとって大きな課題です。生徒数の減少だけでなく、入塾動機の希薄化や通塾率の低下に繋がり、早稲田アカデミーの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 人材確保と育成の困難
    質の高い教育サービスを提供し、事業を拡大するためには、優秀な講師やスタッフの確保と育成が不可欠です。採用環境の急激な変化や育成計画の遅延は、経営計画の達成を阻害し、業績に影響を与える可能性があります。
  • 情報セキュリティと個人情報管理
    顧客や職員の個人情報を多数保有しているため、情報漏洩のリスクがあります。サイバー攻撃やシステム障害により個人情報が流出した場合、信用失墜や損害賠償請求が発生し、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|6,274 文字
3【事業等のリスク】 本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等に与える影響の程度につきましては、合理的に予見することが困難なため記載をしておりません。 また、以下は当社グループの事業活動等に係る全てのリスクを網羅したものではなく、記載した以外のリスクも存在しております。 文中の将来に関する事項につきましては当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)少子化と当社グループの経営戦略について当社グループが属する学習塾・予備校業界は、出生率の低下等による少子化の問題に直面しております。少子化の影響は、在籍生徒数の減少という直接的なものにとどまらず、学校数やその定員の減少、あるいは、入学試験の平易化が起こることにより、入塾動機の希薄化、通塾率の低下につながる可能性があります。このような状況下、当社グループといたしましては引き続き、難関上位校への合格実績伸長を入塾動機及び通塾率の向上に繋げ、また、計画的な校舎展開により塾生を確保し、事業の拡大を図っていく方針であります。現状では、少子化の中でも首都圏を中心とした当社グループの事業展開エリアは、他のエリアと比較して少子化の進行が緩やかであり、当社グループにとっての潜在顧客である難関上位校への志望者数は安定的に推移していることから、経営戦略に基づいて業績を伸ばしていくことは十分可能だと考えておりますが、今後、少子化が更に進行した場合、あるいは、当社グループが注力している難関校受験指導へのニーズが低下した場合には、塾生数の減少等により業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)人材の確保及び育成について当社グループが質の高い教育サービスを継続的に提供し、経営計画に基づき業容拡大を図っていくためには、人材の確保及び育成が重要課題であります。そのため、要員計画に沿った人材確保に向け、新卒・中途・非常勤職員の採用活動を計画的に実施するとともに、勤労意欲向上と採用力強化につながる人事制度の構築に取組んでおります。また、育成につきましても、階層別・職種別研修に注力し人材の早期育成を図っております。しかしながら、今後、採用環境の急激な変化等により必要な要員が十分に確保できない場合、あるいは、人材育成が計画どおりに進捗しなかった場合には、経営計画の遂行が遅延し、質の高い教育サービスが提供できないこと等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)生徒の安全管理について当社グループは、安全かつ学力向上につながる学習環境の提供を重要課題として事業運営にあたっております。合宿開催にあたっては、生徒の安全と健康管理を最優先事項として細心の注意をもって運営にあたっております。また、日常の事業運営におきましても、防犯カメラの設置や巡回警備等により安全管理の徹底に努めております。しかしながら、今後、万一、何らかの事情により当社もしくは子会社の管理責任が問われる事態が発生した場合には、当社グループの信頼性や評判の低下に繋がり、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)個人情報の管理について当社グループでは、顧客及び職員に関わる多数の個人情報を保有し利用しております。そのため、個人情報の管理については、グループ全体の重要な課題と認識し、当社においてプライバシーマークを取得するとともに、継続的に管理体制の見直しと管理レベルの向上を図っております。子会社につきましても、当社が主導して、個人情報の適切な管理に努めております。しかしながら、万一、当社グループが保有する個人情報が流出した場合には、信用失墜による塾生数の減少または損害賠償請求などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)情報セキュリティに関するリスクについて当社グループの事業活動において、情報システムへの依存度は年々高くなっており、それに伴いサイバー攻撃やコンピュータウイルス等の脅威も高まっております。そのため、サイバーセキュリティに関するリスクを重要課題の一つと認識し、セキュリティ対策の強化、定期的な保守点検や従業員教育等による対策に注力しております。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、サイバー攻撃やその他の要因により深刻なシステム障害が発生した場合、個人情報や営業秘密の漏洩、業務の中断等が余儀なくされることにより、当社グループの信頼失墜が生じたり、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)大規模災害の発生による影響について当社グループでは、大規模な地震・火災等の災害の発生に備えて、管理体制の整備に努めておりますが、万一、当社グループが事業展開をする地域において、想定を上回る規模の大規模災害が発生した場合には、長期にわたり複数エリアの校舎において授業の提供が困難となり、また、コンピュータシステムのトラブル等により顧客サービスに支障をきたす状況が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)パンデミック発生による影響について新型コロナウイルスの感染拡大が続く中でも、当社グループはZoomを活用した「双方向Web授業」の実施等により、生徒・保護者及び従業員の健康と安全を第一に事業を継続し業績向上を図ってまいりました。今後、新たなパンデミックが発生した場合でも、新型コロナウイルスへの対応で得た経験等を活かして、事業の継続に努めてまいりますが、万一、当社グループの想定を上回る規模のパンデミックが発生し、円滑な事業活動を維持できなくなる事態が生じた場合には、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)四半期ごとの収益変動について当社グループにおきましては、通常授業(スポット的な講座や模試を含む。)の他に、春・夏・冬の講習会及び夏期合宿・夏期集中特訓、正月特訓を行っており、通常授業のみ実施する月に比べ、これら講習会等が実施される月の売上高が高くなります。また、各講習会が実施される時期に重点をおいて生徒募集を行う関係で、収益の基礎となる塾生数は期首から月を追うごとに増加し、1月にピークを迎えるという推移を示しております。対して、営業費用の中で大きなウエイトを占める校舎の地代家賃、人件費、賃借料等の固定的費用は期首より毎月発生するため、第1四半期の収益性が他の四半期と比較して低くなる傾向にあります。 なお、最近2連結会計年度の各四半期の売上高及び経常利益の推移は以下のとおりであります。 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期通期売上高(千円)6,544,55310,428,3418,645,7639,451,33335,069,991構成比率(%)18.729.724.726.9100.0経常利益または経常損失(△)(千円)△383,3751,880,355906,7831,196,8983,600,662構成比率(%)△10.652.225.233.2100.0 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期通期売上高(千円)7,021,96211,250,5979,248,05810,138,24837,658,867構成比率(%)18.629.924.626.9100.0経常利益または経常損失(△)(千円)△314,1281,992,155835,9751,454,3713,968,373構成比率(%)△7.950.221.136.6100.0 (9)校舎物件の確保について当社グループが運営する学習塾は、国内においては全て首都圏にあり、今後も、首都圏を中心に校舎を展開していく方針ですが、適切な物件を適切な時期に確保できない場合には、校舎新設計画の遅延等により業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)株式会社四谷大塚との提携塾契約について当社が提携塾契約を締結している株式会社四谷大塚は、中学受験指導の草分け的存在でありますが、大学受験指導を主たる事業とする株式会社ナガセが完全子会社化しております。当該提携塾契約の主たる内容は、株式会社四谷大塚の発行する教材類を一定の掛け率(割引価格)で購入できること、同社のカリキュラムに準拠して指導すること、並びに同社の公認テスト会場として、当社がその代行的な業務を行うことができること等が定められており、1997年9月の契約締結以来、円滑に更新(2年ごとに自動更新)されております。当社は、中学受験指導において、株式会社四谷大塚のカリキュラムに準拠した指導を行っており、合格実績も提携塾の中でトップクラスにあることから、当該契約の更新に支障はないものと考えております。また、何らかの理由により当該契約が更新されなかった場合の影響は、割引価格による教材購入ができなくなること、並びに公認テスト会場の運営ができなくなること等、限定的なものであり、その場合においても、株式会社四谷大塚の指導カリキュラムの継続は可能であり、また、当社がこれまでに培った独自のノウハウにより新しいカリキュラムを立ち上げることも十分に可能であると考えております。当社は引き続き、株式会社四谷大塚との提携関係を維持していく方針でありますが、万一、契約更新ができなくなった場合には、公認テスト会場としてのサービスの提供に支障がでること、あるいは新しい指導カリキュラムへの移行に時間を要すること等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)株式会社ナガセとのフランチャイズ契約について当社グループがフランチャイズ契約を締結している株式会社ナガセは、大学受験指導において、直営校の「東進ハイスクール」とフランチャイズの「東進衛星予備校」の2ブランドを日本全国に約1,100校展開しております。当該フランチャイズ契約の主たる内容は、株式会社ナガセが加盟校に提供している「東進衛星予備校システム」に基づき、講義の実施及び学習指導に係る一連のシステムパッケージと経営ノウハウが提供されること等が定められており、契約締結以降、5年ごとに自動更新されるものです。当社グループは、大学受験指導において、今後も東進衛星予備校による事業展開を予定しており、東大をはじめとする難関大合格実績を伸長させていることから、当該契約の更新に支障はないものと考えております。また、何らかの理由により当該契約が更新されなかった場合には、当社グループがこれまでに培った独自のノウハウにより、新たなサービスを立ち上げることも十分に可能であると考えております。当社グループは引き続き、株式会社ナガセとのフランチャイズ契約を維持していく方針でありますが、万一、契約更新ができなくなった場合には、東進衛星予備校に替わる新たなサービスの提供に時間を要する等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)「早稲田アカデミー個別進学館」のフランチャイズ展開について「早稲田アカデミー個別進学館」ブランドにつきましては、当社が直営校を展開するほか、フランチャイズシステムによる事業展開を行っております。フランチャイズ加盟者に対しては、当社から、校舎運営及び教務システムや講師育成面での継続的な指導とサポートを行い、高品質で均質な指導サービスを提供できる体制の整備に努めております。更に、当社とフランチャイズ加盟者が一体となり、「早稲田アカデミー個別進学館」ブランドの優位性とブランドイメージの向上を図るための様々な施策に注力しております。当社は今後も、フランチャイズ加盟者への指導、支援に努めてまいりますが、万一、フランチャイズ加盟者が経営する当該ブランド校舎において重大な事故が発生し、若しくは契約違反にあたる事態が生じた場合は、当該ブランドのイメージ低下に留まらず、「早稲田アカデミー」ブランド全体に対する信頼性の低下等に繋がり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (13)早稲田アカデミー海外校の展開について「早稲田アカデミー」海外校につきましては、当社の在外子会社が直営校を運営するほか、株式会社学研スタディエ(以下「学研スタディエ」という。)の在外子会社が、当社との業務提携契約に基づいて、海外において事業展開を行っております。学研スタディエの在外子会社に対しては、当社から教務システムや講師育成面での継続的な指導と支援を行うとともに、共同でイベントを開催するなど、集客面におけるサポートも行っております。当社は今後も、学研スタディエ及びその在外子会社への指導、支援に努めてまいりますが、万一、学研スタディエの在外子会社が経営する「早稲田アカデミー」ブランド校舎において重大な事故が発生し、または契約違反にあたる事態が生じた場合は、「早稲田アカデミー」ブランド全体に対する信頼性の低下等に繋がり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (14)減損損失について当社グループは、有形固定資産やのれん等の固定資産を保有しております。これらの資産については減損会計を適用し、毎年、減損の兆候について精査し、減損処理が必要と判断される場合は適切に処理することとしております。そのため、将来において、買収した会社の事業計画が達成できない場合はのれん等の減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業の収益性が著しく低下した場合には、保有する有形固定資産やのれん等に係る減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (15)敷金・差入保証金の保全、回収について当社グループが展開する校舎の多くは、賃借物件を利用しております。新規で賃貸借契約を締結するに際しては、可能な限り賃貸人の経営状況等の確認を行うとともに、契約条件も近隣相場や採算性を十分考慮して決定しております。また、契約締結後も、主管部署が中心となり賃貸人の状況変化の把握に努めております。しかしながら、全ての賃貸人の状況変化を適時に把握することは困難であるため、賃貸人に急激な状況変化が生じた場合には、敷金・差入保証金の保全・回収ができない可能性があります。 (16)法令遵守について当社グループが営む事業に関連する主な法令・条例としては、特定商取引に関する法律、個人情報の保護に関する法律、青少年保護育成に関する条例、著作権法、不当景品類及び不当表示防止法等があります。当社グループでは、法令違反を予防する体制の整備、従業員への継続的な教育の実施などにより、法令遵守体制の強化に努めております。しかしながら、将来にわたり、関連法令に基づく損害賠償請求等に係る訴訟を提訴される事案が生じる可能性が皆無とは言い切れず、万一、そのような事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

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