事業の概要
- エンジニアリング事業プラントの設計から製作、設置、付帯工事までを一貫して手掛ける事業です。蒸発装置や蒸留装置、攪拌機、圧力容器タンクなど、化学工場などで使われる多様な機械装置の設計・製造・販売を行い、顧客のニーズに応じたオーダーメイドのソリューションを提供することで収益を得ています。
- 化工機事業プラント設備や機器の関連工事、具体的には製作、既設設備の撤去、据付、配管、塗装、保温、試運転調整、そしてメンテナンス工事などを管理・請け負う事業です。工場設備のライフサイクル全体をサポートし、安定稼働を支えることで継続的な収益を確保しています。
- エネルギー・環境事業核燃料輸送容器や格納装置、放射性廃棄物処理装置、放射線遮蔽設備といった、原子力分野や環境保全に関わる特殊な機器の設計、製作、加工、販売、設置、付帯工事を行う事業です。高い専門性と技術力が求められる分野で、社会インフラを支える重要な役割を担い、収益源としています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- エンジニアリング事業この事業は、蒸発装置、蒸留装置、攪拌機、圧力容器タンクなどの化学機械装置の設計、製作、加工、販売、そして設置工事を手掛けています。最新年度の売上高は72.85億円、営業利益は4.13億円で、同社の技術力を活かしたオーダーメイド製品が中心です。
- 化工機事業プラント設備・機器類の関連工事(製作、撤去、据付、配管、塗装、保温、試運転調整)やメンテナンス工事の管理・請負施工を行う事業です。最新年度の売上高は120.27億円、営業利益は15.24億円と、同社の中で最も売上・利益を上げている稼ぎ頭であり、安定した収益源となっています。
- エネルギー・環境事業核燃料輸送容器、放射性廃棄物処理装置、放射線遮蔽設備など、原子力や環境分野の特殊な機器の設計、製作、加工、販売、設置工事を行う事業です。最新年度の売上高は71.18億円、営業利益は10.73億円で、高い専門性が求められる分野で安定した収益を上げています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Engineering | 事業 | 73 | 4 | 5.7% |
| ChemicalPlants | 事業 | 120 | 15 | 12.7% |
| EnergyAndEnvironmentEngineering | 事業 | 71 | 11 | 15.1% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループ(木村化工機株式会社(当社)、連結子会社1社(2026年3月31日現在)により構成)においては、エンジニアリング事業、化工機事業及びエネルギー・環境事業の3事業を行っており、その製品の種類は多岐にわたっております。各事業における当社グループ会社の位置付け等は次のとおりであります。なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (エンジニアリング事業)当部門においては、蒸発装置、蒸留装置、晶析装置、洗浄装置、攪拌機、圧力容器タンク、ステンレス・鉄・樹脂の配管工事等の設計、製作、加工並びに販売と、これら製品の設置並びに付帯工事を行っております。 (化工機事業)当部門においては、プラント設備・機器類の関連工事(製作、既設撤去、据付、配管、塗装、保温、試運転調整)及びメンテナンス工事等の管理、請負施工を行っております。 (エネルギー・環境事業)当部門においては、核燃料輸送容器及び格納装置、核燃料濃縮関連機器、放射性廃棄物処理装置、放射線遮蔽設備及び実験設備等の設計、製作、加工並びに販売と、これら製品の設置並びに付帯工事を行っております。〔関係会社〕フォレコ㈱(連結子会社)は、当部門に係る製品の製造及び工事を行い、販売しております。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 長年の経験とノウハウ、高い品質の確保・維持に努めているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 プラントエンジニアリングの一連の業務、核燃料関連機器、放射性廃棄物処理装置等の設計・製作技術。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:市場環境リスク / 主要事業に関するリスク / 品質保証及び製造物賠償責任に関するもの
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
木村化工機は特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPに関する顕著な情報がなく、無形資産による競争優位性は確認できない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
プラントエンジニアリング事業においては、顧客との長期的な関係や仕様のカスタマイズにより、一定のスイッチング・コストが発生する可能性がある。しかし、新規参入の障壁は限定的と見られる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルは、ユーザー数が増えることで価値が増すネットワーク効果を生み出す構造ではない。
コスト優位★☆☆☆☆
特定の製造プロセスや調達網における構造的なコスト優位性を示す情報は乏しい。受注生産が中心であり、規模の経済によるコスト削減効果は限定的と考えられる。
規模の経済★★☆☆☆
プラントエンジニアリング分野において、一定の規模を持つ企業ではあるが、業界全体で見ると寡占度はそれほど高くなく、効率規模による明確な優位性は確認しにくい。
- 一貫したプラントエンジニアリング体制設計(Engineering)、製造(Manufacturing)、調達(Procurement)、建設(Construction)を組み合わせた独自の「EMPC」方式により、プラント建設の全工程を一貫して手掛けることができます。これにより、顧客は複数の業者と調整する手間が省け、品質管理や納期管理が効率的に行えるため、顧客満足度の向上と競争優位につながっています。
- 原子力分野における専門技術と実績核燃料輸送容器や放射性廃棄物処理装置など、高度な技術と厳格な安全基準が求められる原子力関連機器の設計・製作・販売において長年の実績とノウハウを蓄積しています。この分野は参入障壁が高く、同社の専門性は大きな強みとなり、安定した受注に結びついています。
- 多様な産業への対応力化学、繊維、医療、食品といった幅広い産業分野の設備投資需要に対応できる多様な製品とサービスを提供しています。特定の産業に依存しすぎない事業ポートフォリオは、市場環境の変化に対するリスク分散となり、安定的な経営基盤を築く上で有利に働いています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 脱炭素社会への貢献と省エネ技術の開発2025年度から2027年度の中期経営計画では「脱炭素社会への貢献」を重要課題の一つとして掲げています。CO2排出量を大幅に削減する省エネ型蒸留・蒸発装置などの改良・開発に積極的に取り組み、地球温暖化対策に貢献することで、新たな市場機会の獲得と持続的な成長を目指しています。
- プラントエンジニアリング事業の強化と拡大エンジニアリング事業において、設計から試運転までを一貫して行う「EMPC」方式での受注と利益のさらなる拡大を図る方針です。特に、環境共創イニシアチブの省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業を活用した受注に注力し、高付加価値なプラント建設を通じて収益基盤を強化する考えです。
- 原子力関連事業の継続的な受注確保エネルギー・環境事業では、原子力発電所の許認可を要する周辺装置の製作・保守、福島第一原発の廃炉・廃止措置関連、核燃料サイクル関連の新規制基準対応業務などに注力します。国家政策に左右される側面はありますが、専門性の高い技術と実績を活かし、安定的な受注を確保することで事業の柱の一つとして維持・発展させることを目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは「努力・調和・忍耐」を社是とし、「価値ある技術・製品・サービスを提供することによって顧客の期待とニーズに応え、健全な企業活動を通じて社会の発展に貢献する。」ことを企業理念としております。また、「顧客第一、人間尊重、変革への挑戦、法の遵守 ~すべては、すべてのために~」を行動指針とし、顧客が満足し安心して使用できる品質の製品とサービスを提供すると共に、製品の研究開発、生産、販売からメンテナンスに至るまでの事業活動のあらゆる段階において、関連する顧客及び従業員と環境の安全性の確保に最大限の努力を傾注することを製品安全に関する基本理念として活動しております。 (2) 当社グループの経営戦略と対処すべき課題今後のわが国の経済情勢は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果もあって緩やかな回復が続くことが期待される一方で、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスク、物価上昇の懸念、金融資本市場の変動等の影響に加え、中東情勢の緊迫化に伴う石油関連製品の調達難や物流費高騰に十分注意する必要があります。このような中で、2025年度から2027年度までの第14次中期経営計画のスローガン「地球と未来を考える。一丸となって目指そう3・3・4!」のもと、最終年度となる2027年度において、業績については売上高300億円、経常利益30億円の達成を目指すとともに、従業員400名以上の維持及び増員に取り組んでまいります。この目標達成に向け、引き続き健全な企業活動を堅持したうえで、将来的な脱炭素社会に向けて当社が重要な経営課題として特定したマテリアリティ(重要課題)である「脱炭素社会への貢献」「品質マネジメントの深化」「人的資本の強化」「強固な経営基盤の構築」に取り組んでまいります。エンジニアリング事業につきましては、設計・製作・調達・現地工事・工程管理・試運転までを一貫して行うプラントエンジニアリング(EMPC※)方式でのさらなる受注及び利益の拡大を図るとともに、特に脱炭素・循環型社会の実現に向け地球温暖化対策として有効であるCO2排出量を大幅に削減する省エネ型蒸留・蒸発装置、機器等の継続的な改良・開発及び受注拡大に向け積極的に営業展開してまいります。また、一般社団法人環境共創イニシアチブが運営する「令和7年度補正予算 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業」を利用した受注に注力してまいります。※「EMPC」とは、プラント建設業界では一般的に知られている「EPC」(設計(Engineering)、調達(Procurement)、建設(Construction)の略)に製造(Manufacturing)の「M」を加えた当社造語(商標登録済み)であります。化工機事業につきましては、営業活動の強化を継続し、新規顧客の開拓、顧客の情報収集及びその共有化を行うことで春・秋の定期修理工事及び単体機器等の受注並びにメンテナンスエリアの確保・拡大に一層注力し、継続的な利益の確保に努めてまいります。また、技術力及び工事遂行能力の向上並びに協力会社との良好な関係構築を図り、動員力のさらなる強化及び有為な人材の確保及び後継者の育成に取り組むとともに、受注を優先とした活動、コスト競争力の強化及び顧客満足度の高い工事の遂行及び社会環境の変化等に柔軟に対応できる体制の構築に努めてまいります。エネルギー・環境事業につきましては、原子力発電所関連では、許認可を要する周辺装置の製作・保守・保全業務の受注、福島第一原子力発電所関連では、廃炉・廃止措置対応としての燃料デブリ処理のための分析セル施設関連、処理水関連機器、放射性廃棄物容器、構内運搬容器等及び原子炉周りの除染・解体工事、遠隔保守対応の設計・製作業務に関する受注、核燃料サイクル関連では、青森県六ヶ所村の再処理工場、MOX燃料加工工場の竣工に向けた耐震基準及び火災・爆発対応の見直し設計・改造等の新規制基準対応業務及び関連する遮蔽及び廃棄物処理設備の受注に注力いたします。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは「努力・調和・忍耐」を社是とし、「価値ある技術・製品・サービスを提供することによって顧客の期待とニーズに応え、健全な企業活動を通じて社会の発展に貢献する。」ことを企業理念としております。また、「顧客第一、人間尊重、変革への挑戦、法の遵守 ~すべては、すべてのために~」を行動指針とし、顧客が満足し安心して使用できる品質の製品とサービスを提供すると共に、製品の研究開発、生産、販売からメンテナンスに至るまでの事業活動のあらゆる段階において、関連する顧客及び従業員と環境の安全性の確保に最大限の努力を傾注することを製品安全に関する基本理念として活動しております。 (2) 当社グループの経営戦略と対処すべき課題今後のわが国の経済情勢は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果もあって緩やかな回復が続くことが期待される一方で、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスク、物価上昇の懸念、金融資本市場の変動等の影響に加え、中東情勢の緊迫化に伴う石油関連製品の調達難や物流費高騰に十分注意する必要があります。このような中で、2025年度から2027年度までの第14次中期経営計画のスローガン「地球と未来を考える。一丸となって目指そう3・3・4!」のもと、最終年度となる2027年度において、業績については売上高300億円、経常利益30億円の達成を目指すとともに、従業員400名以上の維持及び増員に取り組んでまいります。この目標達成に向け、引き続き健全な企業活動を堅持したうえで、将来的な脱炭素社会に向けて当社が重要な経営課題として特定したマテリアリティ(重要課題)である「脱炭素社会への貢献」「品質マネジメントの深化」「人的資本の強化」「強固な経営基盤の構築」に取り組んでまいります。エンジニアリング事業につきましては、設計・製作・調達・現地工事・工程管理・試運転までを一貫して行うプラントエンジニアリング(EMPC※)方式でのさらなる受注及び利益の拡大を図るとともに、特に脱炭素・循環型社会の実現に向け地球温暖化対策として有効であるCO2排出量を大幅に削減する省エネ型蒸留・蒸発装置、機器等の継続的な改良・開発及び受注拡大に向け積極的に営業展開してまいります。また、一般社団法人環境共創イニシアチブが運営する「令和7年度補正予算 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業」を利用した受注に注力してまいります。※「EMPC」とは、プラント建設業界では一般的に知られている「EPC」(設計(Engineering)、調達(Procurement)、建設(Construction)の略)に製造(Manufacturing)の「M」を加えた当社造語(商標登録済み)であります。化工機事業につきましては、営業活動の強化を継続し、新規顧客の開拓、顧客の情報収集及びその共有化を行うことで春・秋の定期修理工事及び単体機器等の受注並びにメンテナンスエリアの確保・拡大に一層注力し、継続的な利益の確保に努めてまいります。また、技術力及び工事遂行能力の向上並びに協力会社との良好な関係構築を図り、動員力のさらなる強化及び有為な人材の確保及び後継者の育成に取り組むとともに、受注を優先とした活動、コスト競争力の強化及び顧客満足度の高い工事の遂行及び社会環境の変化等に柔軟に対応できる体制の構築に努めてまいります。エネルギー・環境事業につきましては、原子力発電所関連では、許認可を要する周辺装置の製作・保守・保全業務の受注、福島第一原子力発電所関連では、廃炉・廃止措置対応としての燃料デブリ処理のための分析セル施設関連、処理水関連機器、放射性廃棄物容器、構内運搬容器等及び原子炉周りの除染・解体工事、遠隔保守対応の設計・製作業務に関する受注、核燃料サイクル関連では、青森県六ヶ所村の再処理工場、MOX燃料加工工場の竣工に向けた耐震基準及び火災・爆発対応の見直し設計・改造等の新規制基準対応業務及び関連する遮蔽及び廃棄物処理設備の受注に注力いたします。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況(業 績)当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の通商政策による影響が一部にはみられるものの、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果もあり、景気は緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、地政学リスクの継続や円安によるエネルギー価格・原材料価格の高止まりに加え、米国の通商政策の影響による海外景気の下振れ懸念及び期末に顕在化した中東情勢の緊迫化に伴う金融市場の変動による影響から依然として先行き不透明な状況が続いております。また、当社の業績に影響のある国内向け設備投資につきましては、物価高の継続、海外景気の減速、米国の通商政策による企業収益の悪化、人件費をはじめとした投資のコスト増加懸念等もあり設備投資への慎重姿勢が維持され、投資計画自体を見直す企業もある中で、老朽設備の維持・更新投資を中心に景気に左右されづらい情報化投資や研究開発投資、昨今重要性が高まっている脱炭素に向けた環境対応投資、人手不足やDX化及び省力化といった中長期的な課題解決への投資等が下支えとなり、底堅く推移しました。このような状況のもと、受注高は 24,405百万円と前連結会計年度に比べ 3,609百万円の減少(△12.9%)となりましたが、売上高は 27,972百万円と前連結会計年度に比べ 1,541百万円の増加(+5.8%)となりました。損益面につきましては、営業利益は 3,024百万円と前連結会計年度に比べ 11百万円の増加(+0.4%)、経常利益は 3,102百万円と前連結会計年度に比べ 18百万円の増加(+0.6%)となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は 2,259百万円と前連結会計年度に比べ 50百万円の減少(△2.2%)となりました。 セグメントの業績は、次のとおりであります。 (エンジニアリング事業)化学機械装置の設計・製作・据付工事を行うエンジニアリング事業につきましては、設計・製作・調達・現地工事・工程管理・試運転までを一貫して行うプラントエンジニアリング(EMPC※)方式での受注拡大、及び省エネ型であり、また、脱炭素・循環型社会の実現に向け地球温暖化対策として有効であるCO2排出量を大幅に削減する蒸留・蒸発装置、機器等の受注拡大を図るべく、当社が得意とする固有技術を前面に打ち出した企画提案や新製品等の情報発信を積極的に行うとともに、特に、一般社団法人環境共創イニシアチブが運営する「令和6年度補正予算 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業」における先進設備システムに採択された5つの装置について、積極的な営業活動を行いました。その結果、受注高は 7,136百万円と前連結会計年度に比べ 1,365百万円の減少(△16.1%)、売上高は 7,196百万円と前連結会計年度に比べ 88百万円の減少(△ 1.2%)となり、セグメント利益(営業利益)は 260百万円と前連結会計年度に比べ 152百万円の減少(△36.9%)となりました。 ※「EMPC」とは、プラント建設業界では一般的に知られている「EPC」(設計(Engineering)、調達(Procurement)、建設(Construction)の略)に製造(Manufacturing)の「M」を加えた当社造語(商標登録済み)であります。 (化工機事業)化学機械装置の現地工事・メンテナンス業務を行う化工機事業につきましては、一部の企業や業種では高機能・高付加価値商品の需要拡大に伴う増産対応、新製品開発のための起業工事、主力製品の製造設備改修及び製造基盤整備等の基盤強化工事を行う動きがみられましたが、景気の先行き不透明な状況が続く中、顧客の多くは設備投資に対する慎重な姿勢を維持したため、既存設備の安定稼働のための定期修理及びメンテナンス工事が主となりました。その結果、受注高は 10,824百万円と前連結会計年度に比べ 2,235百万円の減少(△17.1%)となりましたが、売上高は 12,377百万円と前連結会計年度に比べ 350百万円の増加(+2.9%)となり、セグメント利益(営業利益)は 1,150百万円と前連結会計年度に比べ 374百万円の減少(△24.6%)となりました。 (エネルギー・環境事業)原子力を含むエネルギー・環境関連機器の設計・製作・据付工事を行うエネルギー・環境事業につきましては、主として福島第一原子力発電所関連の廃炉・廃止措置に向けたデブリ処理に対応する分析施設や遠隔対応可能な保守装置等の各種装置、除染対応業務、放射性廃棄物用容器及び核燃料サイクル施設では青森県六ヶ所村でのMOX燃料(ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料)加工工場の竣工に向けた新規制基準対応業務や仕様変更に伴う現地での追加工事を受注すべく営業活動を展開いたしました。その結果、受注高は 6,445百万円と前連結会計年度に比べ 9百万円の減少(△0.1%)となりましたが、売上高は 8,398百万円と前連結会計年度に比べ 1,279百万円の増加(+18.0%)となり、セグメント利益(営業利益)は 1,613百万円と前連結会計年度に比べ 539百万円の増加(+50.2%)となりました。 (財政状態)(資 産)流動資産は 21,550百万円と前連結会計年度末に比べ 2,844百万円の減少(△11.7%)となりました。これは主として、現金及び預金が601百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が421百万円、電子記録債権が1,566百万円減少したこと等によります。 固定資産は 12,263百万円と前連結会計年度末に比べ 2,748百万円の増加(+28.9%)となりました。これは主として、建物及び構築物が521百万円、土地が246百万円、長期預金が940百万円増加したこと等によります。この結果、総資産は 33,813百万円と前連結会計年度末に比べ 95百万円の減少(△0.3%)となりました。(負 債)流動負債は 8,598百万円と前連結会計年度末に比べ 2,249百万円の減少(△20.7%)となりました。これは主として、電子記録債務が1,581百万円、前受金が895百万円減少したこと等によります。固定負債は 4,595百万円と前連結会計年度末に比べ 667百万円の増加(+17.0%)となりました。これは主として、役員株式給付引当金が325百万円、長期借入金が295百万円増加したこと等によります。この結果、負債合計は 13,194百万円と前連結会計年度末に比べ 1,582百万円の減少(△10.7%)となりました。 (純資産)純資産合計は 20,619百万円と前連結会計年度末に比べ 1,486百万円の増加(+7.8%)となりました。この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は 61.0%となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により 2,534百万円増加、投資活動により 1,967百万円減少、財務活動により 1,164百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ 601百万円減少し、当連結会計年度末には 9,291百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動により資金は 2,534百万円増加し、前連結会計年度に比べ42百万円流入が減少しました。主な要因は、前受金の増減額の減少であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動により資金は 1,967百万円減少し、前連結会計年度に比べ 1,539百万円流出が増加しました。主な要因は、有形固定資産の取得及び定期預金の預入による支出の増加であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動により資金は 1,164百万円減少し、前連結会計年度に比べ 552百万円流出が増加しました。主な要因は、自己株式の取得による支出の増加であります。 ③ 今後の見通し今後のわが国の経済情勢は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果もあって緩やかな回復が続くことが期待される一方で、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスク、物価上昇の懸念、金融資本市場の変動等の影響に加え、中東情勢の緊迫化に伴う石油関連製品の調達難や物流費高騰に十分注意する必要があります。このような状況のもと、当社グループの業績は、売上高 24,800百万円、営業利益 2,620百万円、経常利益 2,700百万円、親会社株主に帰属する当期純利益 1,860百万円を予定しております。 ④ 生産、受注及び販売の実績(生産実績)当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)エンジニアリング事業7,0590.1化工機事業12,4234.3エネルギー・環境事業8,48017.2合計27,9626.7 (注) 金額は、販売価格によっております。 (受注実績)当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)エンジニアリング事業7,136△16.110,656△0.6化工機事業10,824△17.13,711△29.5エネルギー・環境事業6,445△0.19,493△17.1合計24,405△12.923,861△13.0 (販売実績)当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)エンジニアリング事業7,196△1.2化工機事業12,3772.9エネルギー・環境事業8,39818.0合計27,9725.8 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)住友金属鉱山㈱2,67910.13,86813.8富士電機㈱4,22316.03,38112.1 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって留意すべき事項の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりでありますが、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、これらの見積りには不確実性を伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。経営者が当社グループの業績に重要な影響を及ぼすと認識している事項は以下のとおりであります。工事契約については、当事者間で合意された実質的な取引の単位に基づいて、工事収益総額、工事原価総額及び決算日における工事進捗度を合理的に見積り、これに応じて当連結会計年度の工事収益を認識しております。なお、工事進捗度の見積方法は、発生原価に基づくインプット法によっております。工事完了までの工事原価総額については、工事進捗等に伴い発生費用に変更が生じる可能性があることから、その見積りを継続的に見直しておりますが、一定の不確実性が伴うことから、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。受注工事に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末における受注残案件のうち、損失の発生が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積もることが可能な案件について、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失額を工事損失引当金に計上しております。なお、工事施工の途中において、予見不能な事象の発生やプロジェクト案件の進捗状況等によって損失額が大きく変動する可能性があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況」の 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 当社グループの経営戦略と対処すべき課題」 及び 「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」 をご参照ください。 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループは、十分な手元流動性を有しており、運転資金及び設備投資資金は主として自己資金より充当し、必要に応じて金融機関からの借入れを実施することを基本方針としております。なお、今後、当社の成長のために発生する資金需要につきましても、当該基本方針に基づき、主に自己資金より充当し、必要に応じて金融機関からの借入を実施する予定です。
事業リスク
- 市場環境の変動主要な受注先である化学、繊維、医療、食品などの業界の経済情勢や国内の設備投資動向が変動すると、受注生産である同社の業績に大きな影響を与える可能性があります。特に、設備投資計画の延期や中止は、売上高や利益に直接的なマイナス影響を及ぼすリスクがあります。
- 大規模プロジェクト特有のリスクエンジニアリング事業や化工機事業におけるプラント建設は、大規模かつ長期間にわたるプロジェクトが多く、納期・工期遅延、労働者確保の困難、コスト増加、技術的・品質問題が発生する可能性があります。これらの問題は、同社の経営成績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 原子力政策の変更エネルギー・環境事業の柱である原子力分野は、国家の政策に大きく左右されます。事故の発生や世論の変化など、外的要因による国策の変更があった場合、同社の原子力関連事業の受注が大幅に減少し、経営成績や財務状況に深刻な影響を与える可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、当社グループに関するすべてのリスクを網羅しているものではありません。 (1) 市場環境リスク 当社グループの主要な受注先である化学・繊維・医療・食品関連等の業界の経済情勢の変動により、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。具体的には、当社グループの主な製品である化学機械装置及び原子力を含 むエネルギー・環境関連機器はすべて受注生産であり、その需要は国内の設備投資動向の影響を受け、特に設備投資計画の延期又は中止は、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (2) 主要事業に関するリスク①エンジニアリング事業及び化工機事業 エンジニアリング事業を中心に展開しておりますプラントエンジニアリングは、プラントの企画・提案、設計、調達、製作、工事、施工管理、試運転という一連の業務を受注するビジネスモデルです。案件によっては大規模かつ施工期間が長期間にわたり、納期・工期遅延、労働者確保が困難となる可能性があり、コストが増加するリスク、技術的な問題や品質問題が発生するリスクがあり、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。②エネルギー・環境事業(原子力分野) 当社グループのエネルギー・環境事業は、国家の政策による影響が大きく、事故の発生、世論の変化などの外的要因による国策の変更により、当社グループの経営成績及び財務状況が大幅に影響を受ける可能性があります。 (3) 品質保証及び製造物賠償責任に関するリスク 当社グループは、豊かな経験とノウハウで信頼性の高い製品の製造を目指すとともに、製品について品質管理体制を整備し、高い品質の確保・維持に努めております。しかしながら、予期し得ない重大な品質問題が発生する可能性は皆無ではなく、そうした重大な事態が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (4) 重要な訴訟事件等の発生に関するリスク 当社グループは、法令の遵守及び契約の適切な履行等に努めておりますが、事業活動を行う中で知的財産権、製造物責任等の重大な訴訟が提起された場合には、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (5) 有価証券投資に関するリスク 当社グループは、投資有価証券として時価のある上場株式を保有しておりますが、株式市場の低迷や経営状況の悪化・破たん等により、保有する有価証券の評価額が減少し、回復の見込みのない場合は、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (6) 災害に関するリスク 当社グループは、大地震、台風、津波、洪水、火災等の予期せぬ災害による損害の発生及び拡大を防ぐため、防災設備の整備や点検、訓練などを定期的に行い、また、損害の発生に備えて損害保険の付保、安否確認システムの導入、資金調達手段の確保等の対策を講じておりますが、こうした災害による人的・物的被害により、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (7) 感染症に関するリスク 当社グループは、感染症に対して、社内規程・対策行動マニュアルに基づき、感染対策本部を設置し、従業員や家族の安全と健康を最優先にした感染症予防策として在宅勤務、通勤時間帯の変更、来訪者管理の徹底(従業員だけでなく、取引先も含めた感染防止対策への協力)などを行うことにより、事業継続に対する影響の最小化を図る体制を整えております。ただし、当社グループの従業員を含めた感染症が拡大し、事業活動が制限される事態が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を与える可能性があります。 (8) 人材確保に関するリスク 当社グループは「技術基盤」「営業基盤」「組織基盤」の強化及び各基盤の基礎となる「技術者の確保と育成」を最重要課題の一つと認識し、有為な人材の確保・育成に努めておりますものの、技術者等の専門人材が不足し、事業の縮小又は事業の継続に支障が出る場合は、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (9) 与信に関するリスク 当社グループは、取引先の与信管理について、定期的に信用情報調査を行っております。また受注条件及び受注予定先企業に関する情報を収集することにより経営リスクの有無の判定を行い、その上で社内規程に基づき受注の可否を判断しておりますが、取引先が業績不振により信用不安に陥った場合は、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (10) 情報セキュリティに関するリスク 当社グループは、取引先や協力会社の企業情報、当社グループの開発情報、株主、従業員の個人情報等、製造・研究開発に関する技術情報、及び会計を含む企業の財務情報等の情報資産を保有・管理しております。これら情報資産の安全対策に関しては情報セキュリティ委員会を設け、情報セキュリティ管理を遂行するためのリスク評価、リスク管理はもちろんのこと、情報セキュリティ規程及び実施要領の見直しや利用者への普及・啓発を行っております。 しかしながら、情報セキュリティに対する侵害(不正アクセスによる情報漏洩、利用者による情報漏洩、ウイルス感染、なりすまし、使用不能攻撃、ハードウエア紛失等)やシステム・ネットワークの障害・故障、損壊(電源異常、熱暴走、天災による機器損壊等)等の被害が発生した場合、顧客等に多大な損害・損失を与えるだけでなく、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。