有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|10,095 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況及び事業運営に特に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。当社グループでは、「リスクマネジメント基本規程」に基づき、代表取締役社長を議長とする「リスクマネジメント会議」を設置し、グループ全体にわたるリスクの洗い出しと評価、連絡・報告体制の整備、対応策の検討等を実施し、これら主要なリスクの発生の回避及び発生時の迅速かつ適切な対応に向け、全社的なリスクマネジメント体制を構築しております。なお、文中における将来に関する事項は当社グループが有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 (1)当社グループの主な事業において発生可能性がある主要なリスク① 映画、アニメ、演劇各事業の不確実性によるリスク当社グループの以下の事業において、作品によっては収入が見込みを大きく下回るリスク、作品の製作遅延や公開延期、公演中止等により、作品からの収入が見込めないなどのリスクが存在します。・映画事業 :公開作品によっては興行収入が想定を下回るリスク。また、出演者・スタッフ等のトラブルや撮影時の事故などによる公開予定作品の製作遅延や公開延期、公開中止等のリスク。・アニメ事業:出資作品によっては興行収入や配信等の各種利用料が想定を下回るリスク。また、声優・スタッフ等のトラブル等により製作遅延や公開延期、放映・配信の中止等のリスク。さらには、作品内容や表現等によって海外での利用に支障が発生し、十分な収入が得られないリスク。・演劇事業 :公演の演目によっては興行収入が想定を下回るリスク。また、制作スケジュールの遅延や俳優の健康上の理由・トラブル等により公演が延期や中止となるリスク。これらのリスクが顕在化する可能性は、映画事業、アニメ事業、演劇事業が不確実性を本質的な事業特性とする限り、一定程度、常に存在するといえます。これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、製作投資の回収可能性の低下による棚卸資産の評価減等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があり、さらには当社が提供するコンテンツに対する信頼を損なうという大きなリスクを伴います。これらのリスクへの対応策は、常に幅広く良質なコンテンツの獲得を行うことや、年間を通じてバランスの取れたラインナップ編成によって興行のボラティリティを軽減することに加え、コンテンツの制作段階におけるトラブルの発生やスケジュールの遅延などのリスクを防止するため、各作品のリスク管理を徹底しています。また、万が一の場合には、速やかな代替策や対応策の実施を検討してまいります。 ② コンテンツの制作現場に係るリスク当社グループの映画事業、アニメ事業、演劇事業の各事業において当社グループが制作する各種コンテンツの制作現場では、コンプライアンス違反、ハラスメント事案の発生、各取引業者との取引トラブル等の発生のリスクが存在します。これらのリスクは、コンテンツ制作という業務の性格上、クリエイターや俳優、技術スタッフなど多様な関係者、取引先が関わっていることから、当社と直接雇用関係にない外部の事業者、芸能関係者、フリーランス等によって引き起こされる可能性もあり、常に一定程度のリスクは存在するといえます。これらのリスクが顕在化した場合は、当社グループの信用を毀損するだけでなく、当該コンテンツの上映、放映、上演などの各種利用が行えないといった事態が生じる可能性があります。その場合は営業収入や営業利益が減少し、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。これらのリスクへの対応策は、当社が主導的に製作する実写映画の制作現場においては、一般社団法人映画制作適正化機関の審査基準を遵守することにより、適正な制作現場の実現を担保するよう努めています。また、アニメ制作、配信コンテンツ制作、演劇制作においても、それぞれのコンテンツ制作の特性を勘案しながら、コンテンツ制作の現場において立場の差などによるハラスメントの防止を視野に入れた人権尊重意識の徹底を図るとともに、制作現場の適正な就業環境や取引環境の実現に向けた取り組みを今後も継続して進めてまいります。 ③ 知的財産権の侵害や不正転売に係るリスク当社グループの以下の事業において、「ゴジラ」など当社が保有するIPや当社が出資した各種コンテンツの知的財産権が侵害されるリスクや、演劇公演の鑑賞券等の不正転売によるリスクが存在します。・映画事業 :映画、映像作品の盗撮・違法コピーや取引先からの流出した素材を使用した違法動画配信や海賊版パッケージ商品の流通、またキャラクターグッズ等での無許諾商品、模倣品等による当社の知的財産権が侵害されるリスク。・アニメ事業 :アニメ作品の盗撮・違法コピーや取引先からの流出した素材を使用した違法動画配信や海賊版パッケージ商品の流通、またキャラクターグッズ等での無許諾商品、模倣品等による当社知的財産権が侵害されるリスク。・演劇事業 :演劇公演の鑑賞券の不正転売リスク、演劇公演の盗撮や無許諾素材を使用した違法配信などによる当社知的財産権が侵害されるリスク。これらのリスクが顕在化する可能性は、さまざまな対策を講じても一定程度発生することが見込まれ、根絶することはなかなか困難と考えられます。これらのリスクが顕在化した場合は、コンテンツの利用に関する逸失利益が発生します。特に海外やインターネット上での知的財産権の侵害は、侵害行為の停止措置が困難な場合もあり、被害が拡大する可能性があります。これらのリスクへの対応策は、著作権、商標権等の保護に関する各種対策を強化するとともに、一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)等の業界団体とも連携し、仮にリスクが顕在化した場合は、法的措置を前提に毅然とした対応をとることを徹底しております。また、鑑賞券等の不正転売に関しては、電子チケットの導入を推進していくとともに、行政機関及び各種関係団体とも連携して可能な限りの対策を講じてまいります。 ④ 不動産事業に係るリスク当社では全国各地に約130物件の不動産を保有しており、オフィス、飲食・物販店舗、ホテル事業などのさまざまなテナントに対する賃貸借契約によって収入を計上し、安定的なキャッシュ・フローを創出しております。直近では旺盛なオフィス需要や物販・飲食テナントの堅調な売り上げ、好調に推移するインバウンド需要によるホテル高稼働により、既存所有物件での収益は安定しているものの、さまざまな要因による各種資材の高騰や人手不足等による建築・設備工事費の高騰など、不動産事業を巡る事業環境は長期的には不確定な要因が増加しつつあります。それらの影響により、当社グループの既存保有物件においては、修繕費を含めたランニングコスト負担増による収益の悪化、また、新規取得物件や再開発物件においては、物件価格の上昇や工事費の高騰による投資回収期間の長期化、開発計画の見直し・中断といったリスクが存在します。これらのリスクに対し、既存保有物件においては、コスト削減に努めながら賃料改定の営業努力を継続してまいります。新規物件取得や保有物件の再開発においては、さまざまな想定に基づき、投資回収計画をより慎重に策定することによってリスクの低減を図ります。 ⑤ 道路事業に係るリスク当社グループの不動産事業において、スバル興業㈱とその連結子会社が道路事業に関わっており、これら事業においては、公共工事への高い依存に伴うリスク、人員不足のリスク、労務費及び資機材価格の高騰リスク、自然災害のリスク、建設業法等の規制に関するリスク、入札業務における独占禁止法に関するリスク等、道路事業特有のリスクが存在します。こうしたなか、スバル興業㈱では、2025年9月に公正取引委員会による入札談合に関する立入検査を受け、2026年4月には独占禁止法に基づく排除措置命令及び課徴金納付命令を受けるに至りました。当連結会計年度において特別損失として独占禁止法関連損失を計上するなど、連結財務諸表に直接的な影響が発生しております。なお、今回の事案に対しては、第三者の専門家による調査を実施し、事実確認及び原因究明、再発防止策の提案等がなされ、スバル興業グループにおいて、それらをもとにした再発防止策の構築・運用がなされております。当社グループとしては、今回の事象を重く受け止め、今後、二度と同様の事象を発生させないよう、あらためてコンプライアンスの周知徹底と組織風土の改革を推進するとともに、適正・適法な業務プロセスの実施状況について業務監査・内部監査等による監視体制を継続してまいります。 (2) 当社グループの企業運営全般において発生可能性がある主要なリスク① 情報セキュリティに係るリスク当社グループでは、インターネット上でのチケット販売やECサイトでの商品販売等によって取得したお客様の個人情報や、役員・従業員・取引先に関する情報、映像素材のデジタルデータ、その他業務上の重要な情報等を各種の情報システムにおいて管理しておりますが、悪意のある第三者いわゆるハッカー集団からの不正アクセス、マルウェアなどのコンピュータウィルス侵入により、当社グループが保有する個人情報・機密情報が漏洩するリスク、社内基幹インフラシステムの停止などのリスクが一定程度存在します。そのようなリスクが発生した場合には、最悪の場合、財務データを含む電子データが暗号化される等により、事業活動の継続を大きく阻害することも想定されます。これらのリスクが顕在化する可能性は近年ますます高まっており、ひとたびこれらリスクが発生し顕在化した場合は、業務のほとんどがデジタル化、オンライン化によって成り立っている現在では、事業の長期間の停止など営業収入や営業利益の大幅な減少といった重大な結果を招く可能性があります。特に当社グループでは、2026年3月よりグループ横断の会員組織である「TOHO-ONE」のサービスを開始しており、個人情報を含む大量のデータを利用することにより当社グループが提供するさまざまなサービスの向上に取り組んでいることから、情報セキュリティへの対策は喫緊の重要な課題と捉えております。それらリスクへの対応策としては、「情報セキュリティ基本方針」及び「情報セキュリティ対策規程」などに則り「情報セキュリティ委員会」を設置して当社グループの情報システムに関する運用ルールを整備することにより、当社グループ全体の情報セキュリティマネジメント体制を構築しております。また、可能な限り最新の知見や技術に基づくハード的なセキュリティ対策を講じるとともに、さまざまなユーザー教育・訓練を実施しております。さらに、万が一重大な情報セキュリティインシデントが発生した場合を想定して、IT推進本部を中核として関係部門が参画するCSIRT体制を構築し、インシデント訓練の実施やBCPの策定など本格的な活動を開始しております。また、サイバーリスク保険への加入により経済的損害の発生に備えています。 ② 人権問題に係るリスク近年、芸能業界、メディア業界、エンタテインメント業界において、性的暴力・ハラスメントなどの人権に関わる事案の発生・発覚などが多く報道されており、当該企業がそれらに対するリスク認識や初動対応を誤ることによって、レピュテーションも含め企業価値の多大な棄損につながるという事例が見られています。当社グループとしても、映画・アニメ・演劇等のエンタテインメントを主業としており、人権問題が顕在化した企業と同様に、役員、従業員その他関係者において、人権に関する問題事案が発生するリスクは潜在的にはあると考えております。そのような潜在的な人権に関するリスクが顕在化し、当該事案に対する企業として取るべき対応を誤り、大きな社会的批判を浴びるような事態に陥った場合には、当社の社会的信用が大きく毀損するだけでなく、各方面から営業取引の停止に至る可能性があり、さまざまな事業で深刻な影響が懸念されます。それにより営業収入、営業利益が減少するとともに、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。これらのリスクへの対応策としては、当社グループでは2023年3月に人権方針を制定し、お客様、役員・従業員、ビジネスパートナー、株主を含むすべての人々の人権を尊重することを宣言しております。また、人権方針に基づき、当社グループでは人権尊重への取組として、トップメッセージとともに人権デューデリジェンスや人権教育を実施するなど、人権尊重に対する取り組みに力を入れております。また、経営会議の下に「グループ人権委員会」を設置し、経営陣もグループ全体の人権尊重に深くコミットしております。今後はさらに取引先・サプライチェーンに範囲を拡大して人権デューデリジェンスに取り組む予定にしており、人権尊重に関しては引き続き注力して実効性のある体制の強化を継続して図ってまいります。 ③ コンプライアンスに係るリスク当社グループにおいて映画興行事業を行うTOHOシネマズ㈱は、2023年公正取引委員会に対し独占禁止法に関連した確約計画を申請し、認定されております。また、道路事業を行う当社グループのスバル興業㈱は、2025年9月に首都高速道路株式会社が発注する道路清掃業務の入札に関する独占禁止法違反の疑いについて公正取引委員会による立入検査を受け、2026年4月には独占禁止法に基づく排除措置命令及び課徴金納付命令を受けるに至りました。このように、法令違反によるリスクの顕在化は企業としての信用の失墜のみならず、大きな経済的損失を伴う場合があります。当社グループでは、あらためてGROUP VALUE「朗らかに、清く正しく美しく」の精神に立ち返り、コンプライアンスという最重要の価値観を再認識し、さまざまな事業に関わる当社グループのすべての役職員に対して、コンプライアンスの周知徹底を図ってまいります。 ④ 自然災害や事故、火災等の発生によるリスク当社グループの以下の事業において、不特定多数のお客様が来場される事業場における自然災害(大規模な地震・風水害など)や事故、火災等の発生により事業活動の継続に支障をきたすリスクが存在します。・映画事業 :全国各地に運営する映画館での自然災害や事故、火災等の発生リスク。・演劇事業 :直営劇場であるシアタークリエや当社主催公演での自然災害や事故、火災等の発生リスク。・不動産事業:全国各地の各所有物件に係る自然災害や事故、火災等の発生リスク。これらのリスクが顕在化する可能性について、自然災害に関しては近年の気候変動による風水害の激甚化、全国各地で頻発する地震の発生等の傾向から見て、顕在化する可能性が高まりつつあると考えられます。また、事故、火災の発生に関しては、長年にわたり各種予防策を徹底してきたことにより、昭和33年の東京宝塚劇場での死者3名を出した火災以降、当社グループの事業場において重大事故の発生に至った事例はありません。一方、自然災害としては政府により長期的な発生確率予測が引き上げられた南海トラフ地震や、首都圏に限るとはいえ首都機能ひいては日本経済全体への大きな影響が懸念される富士山噴火による降灰被害など、大規模自然災害のリスクは高まっている状況と考えられます。これらリスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、固定資産の滅失・毀損等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与えるとともに、これらリスクの発生した場合の企業としての事後の対応によっては、企業価値の毀損につながる可能性があります。これらのリスクへの対応策としては、日頃からの防火・防災の対策を継続的に実施するとともに、大規模自然災害への対応策として、当社グループでは「災害時基本規程」を制定し、災害発生時の行動原則や災害対策本部の設置、連絡報告体制について定めております。また、グループ各社において「災害対策計画書」や「地震対応マニュアル」の整備を進めるなど、グループ全体での防災力の向上に取り組んでおります。 ⑤ 海外展開に係るリスク当社グループでは、映画、アニメ事業において、コンテンツの海外展開(海外への映画配給、配信プラットフォームへの利用許諾、商品化権の許諾等)を積極的に行っているほか、演劇事業においても、海外において自社製作作品のロングラン公演を実施しております。さらに近年は米国及びタイの企業に対する戦略的出資、米国のアニメーションの配給・番組販売会社の子会社化、2025年には北米地域、アジア地域に続き、ヨーロッパ地域の統括会社をロンドンに設立するなど、より積極的な海外展開を目指した取り組みを行っております。これらの海外展開においては、政情不安や各地での紛争の激化や、不確実性を増した世界経済の状況といった地政学上のリスクにとどまらず、各種コンテンツの表現に対する文化や慣習の違いに起因するリスク、知的財産権に関するリスク、SNS等における炎上リスク、各種法的規制の変更に関するリスク、為替リスクなど多岐にわたるリスクが存在します。また、海外を拠点とする子会社等においては、グループ・ガバナンスが十分に行き届かないことによるコンプライアンスリスク等が存在すると考えられます。さらに、戦略的出資をしている海外の会社については、当該会社の経営成績が投資時点で想定されていた事業計画を大きく下回って推移する際には、株式の評価損リスクが生じます。これらのリスクが顕在化する可能性は、「TOHO VISION 2032 東宝グループ 経営戦略」に基づき、当社グループが成長戦略の一環として、今後も海外展開を拡大する中で増加していく可能性が高いと考えられます。これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入や各段階の利益が減少するとともに、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。また、訴訟コスト等が臨時に発生する可能性があります。これらのリスクへの対応策として、2025年2月に海外事業を統括する当社100%子会社のTOHO Global㈱を経営統括会社として機関決定し、同社を中心にグループとしての内部統制体制の構築を図っております。今後も海外での事業展開においては、各地域における地政学上のリスクも含めより幅広くリスク情報の収集に努めるとともに、海外子会社のグループ・ガバナンスの実効性を高めてまいります。また、グループ内での知見の共有や経験豊富な専門家にアドバイスを得るなど、可能な限りリスクの低減に努めてまいります。 ⑥ 物価、人件費等の高騰による収益構造悪化のリスク当社グループの以下の事業において、エネルギー費・原材料費などを含む物価や人件費の高騰といった要因がもたらす収益構造悪化のリスクが存在します。・映画事業 :物価・人件費の高騰による全国各地で運営する映画館のランニングコスト増、及び新規出店に伴う出店費といったコスト増に伴う収益構造悪化のリスク。・演劇事業 :直営劇場に係るランニングコスト増、資材費や人件費のコスト増による公演製作費の増による収益構造悪化のリスク。・不動産事業 :全国各地に保有する不動産物件に係るエネルギーコストや修繕費の高騰による収益構造悪化や、建築費高騰に伴う再開発事業の遅延等のリスク。これらのリスクは、地政学上のリスクも含め世界経済、国内における政府の経済政策、社会環境の変化が発生要因であるためにコントロールが難しく、常にリスクとして存在します。これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、設備投資の回収可能性の低下による固定資産の減損等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。これらのリスクに対しては、可能な限り適切な方法で価格転嫁して収入の増加に努め、一層の運営効率化とコスト節減に努めリスクの低減を図るとともに、より状況を注視し状況によっては将来におけるリスク状況も勘案して各事業、各プロジェクトの延期や中断など果断に方針を変更することもリスクに対する対応としては重要と考えております。 ⑦ 電子商取引(ECサイト)に係るリスク当社グループでは、映画館や演劇においてインターネット上でチケットを販売しているほか、複数のECサイトでキャラクターグッズ等の商品を販売しております。これらの事業においては、第三者からの悪意ある攻撃によらずとも、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク等の障害または人為的なミスにより、システムの運用が停止する事態が発生し、一定期間、チケットや商品の販売ができなくなるリスクが存在します。これらのリスクが顕在化した場合は、逸失利益が発生するとともに、復旧までに相当の時間を要した場合は、お客様からの当社グループ事業に対する信用の失墜につながる可能性があります。これらのリスクへの対応策は、過去に発生した障害の分析に基づき、的確な対応策の実施により再発防止に努めるとともに、各ベンダー等との連携を強化し、障害発生時の迅速な復旧対応の体制整備を推進してまいります。 ⑧ 投資有価証券等に係るリスク当社グループは、重要な取引先との関係を強固にするため、上場株式及び非上場株式を複数保有しておりますが、大幅な株式相場の下落や当該企業における企業価値の毀損が生じた場合には、保有有価証券を減損処理する可能性があります。これらのリスクへの対応策は、有価証券の投資基準・保有意義を明確にするとともに、取締役会への報告を含む定期的なモニタリングを実施することで、リスクの軽減に努めています。 ⑨ パンデミック発生に係るリスク新型コロナウイルス感染症の拡大による世界的なパンデミック発生から6年を経て、社会活動は正常化しておりますが、グローバル化が浸透した現代においては、新たな感染症による世界的なパンデミックの発生と、それに伴う世界的な経済活動の混乱や停滞といったことは、今後も発生可能性のあるリスクとして否定できません。当社グループにおいても、コロナ禍では映画館・演劇劇場の休業要請への対応や、演劇事業においては出演者の感染リスクへの対応、従業員の就業制限など、さまざまなリスクに対応いたしましたが、今後も新たな感染症によるパンデミックが発生した場合には、前回のコロナ禍と同様、大きな経済的損失が見込まれ、営業収入、営業利益が減少するとともに、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。これらの感染症リスクの対応策として、従業員の在宅勤務制度やリモートワーク環境の整備は、十分に整備されておりますが、新たなパンデミック発生時の緊急対応のあり方については、コロナ禍における経験を踏まえて引き続き課題として検討しております。 ⑩ 気候変動に係るリスク気候変動に伴う温室効果ガスの排出抑制の取組は企業活動と切り離せないものであり、映画、アニメ、演劇等のエンタテインメントを主業とする当社グループにおいても、企業の社会的責任として脱炭素や循環型社会に向けた取り組みを推進して行かなければ、信用の毀損に伴う収益の減少や株式市場における企業価値向上に支障が生じる可能性があります。これらのリスクへの対応策として、当社グループはサステナビリティの重要課題の一つとして「地球環境に優しいクリーンな事業活動を推進します」を掲げ、脱炭素の実現に向けTCFDに基づく情報開示やCDP評価を受けるなど第三者からの評価や視点も取り入れながら取り組んでおります。なお、CO2排出量の削減目標としては2017年度比で2030年度までに50%削減、2050年度までに実質排出量ゼロを目指しております。2024年からは、主要な事業所である東宝スタジオにおいて日本初の取組みとして水素を燃料として発電された電力の商用利用を開始しており、今後も再生可能エネルギーの活用も含めてCO2排出量削減、事業活動における環境負荷の少ない素材の活用や廃棄物の削減等を推進してまいります。
FY2025|9,038 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況及び事業運営に特に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。当社グループでは、「リスクマネジメント基本規程」に基づき、代表取締役社長を議長とする「リスクマネジメント会議」を設置し、グループ全体にわたるリスクの洗い出しと評価、連絡・報告体制の整備、対応策の検討等を実施し、これら主要なリスクの発生の回避及び発生時の迅速かつ適切な対応に向け、全社的なリスクマネジメント体制を構築しております。なお、文中における将来に関する事項は当社グループが有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 (1)当社グループの主な事業において発生可能性がある主要なリスク① 映画、アニメ、演劇各事業の不確実性によるリスク当社グループの以下の事業において、作品によっては収入が見込みを大きく下回るリスク、作品の製作遅延や公開延期、公演中止等により、作品からの収入が見込めないなどのリスクが存在します。・映画事業 :公開作品によっては興行収入が想定を下回るリスク。また、出演者・スタッフ等のトラブルや撮影時の事故などによる公開予定作品の製作遅延や公開延期、公開中止等のリスク。・アニメ事業:出資作品によっては興行収入や配信等の各種利用料が想定を下回るリスク。また、声優・スタッフ等のトラブル等により製作遅延や公開延期、放映・配信の中止等のリスク。さらには、作品内容や表現等によって海外での利用に支障が発生し、十分な収入が得られないリスク。・演劇事業 :新作などの公演によっては十分な観客動員が果たせないリスク。また、制作スケジュールの遅延や俳優の健康上の理由・トラブル等により公演が延期や中止となるリスク。これらのリスクが顕在化する可能性は、映画事業、アニメ事業、演劇事業が不確実性を本質的な事業特性とする限り、一定程度、常に存在すると言えます。これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、製作投資の回収可能性の低下による棚卸資産の評価減等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があり、さらには当社が提供するコンテンツに対する信頼を損なうという大きなリスクを伴います。これらのリスクへの対応策は、常に幅広く良質なコンテンツの獲得を行うことや、年間を通じてバランスの取れたラインナップ編成によって興行のボラティリティを軽減することに加え、コンテンツの制作段階におけるトラブルの発生やスケジュールの遅延などのリスクを防止するため、各作品のリスク管理を徹底しています。また、万が一の場合には、速やかな代替策や対応策の実施を検討してまいります。 ② コンテンツの制作現場に係るリスク当社グループの映画事業、アニメ事業、演劇事業の各事業において当社グループが制作する各種コンテンツの制作現場では、コンプライアンス違反、ハラスメント事案の発生、各取引業者との取引トラブル等の発生のリスクが存在します。これらのリスクは、コンテンツ制作という業務の性格上、クリエイターや俳優、技術スタッフなど多様な関係者、取引先が関わっていることから、当社と直接雇用関係にない外部の事業者、芸能関係者、フリーランス等によって引き起こされる可能性もあり、常に一定程度のリスクは存在すると言えます。これらのリスクが顕在化した場合は、当社グループの信用を毀損するだけでなく、当該コンテンツの上映、放映、上演などの各種利用が行えないといった事態が生じる可能性があります。その場合は営業収入や営業利益が減少し、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。これらのリスクへの対応策は、当社が主導的に製作する実写映画の制作現場においては、一般社団法人映画制作適正化機関の審査基準を遵守することにより、適正な制作現場の実現を担保するよう努めています。また、アニメ制作や演劇制作においても、それぞれのコンテンツ制作の特性を勘案しながら、ハラスメントに対する啓発をはじめとして人権尊重意識の徹底を図るとともに、制作現場の適正な就業環境や取引環境の実現に向けた取り組みを今後も継続して進めてまいります。 ③ 知的財産権の侵害や不正転売に係るリスク当社グループの以下の事業において、「ゴジラ」など当社が保有するIPや当社が出資した各種コンテンツの知的財産権が侵害されるリスクや、演劇公演の鑑賞券等の不正転売によるリスクが存在します。・映画事業 : 映画、映像作品の違法動画配信や海賊版パッケージ商品の流通、またキャラクターグッズ等での無許諾商品、模倣品等による当社の知的財産権が侵害されるリスク。・アニメ事業 : アニメ作品の違法動画配信や海賊版パッケージ商品の流通、またキャラクターグッズ等での無許諾商品、模倣品等による当社知的財産権が侵害されるリスク。・演劇事業 : 演劇公演の鑑賞券の不正転売リスク、演劇公演の盗撮や違法配信などによる当社知的財産権が侵害されるリスク。これらのリスクが顕在化する可能性は、さまざまな対策を講じても一定程度発生することが見込まれ、根絶することはなかなか困難と考えられます。これらのリスクが顕在化した場合は、コンテンツの利用に関する逸失利益が発生します。特に海外やインターネット上での知的財産権の侵害は、侵害行為の停止措置が困難な場合もあり、被害が拡大する可能性があります。これらのリスクへの対応策は、著作権、商標権等の保護に関する各種対策を強化するとともに、一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)等の業界団体とも連携し、仮にリスクが顕在化した場合は、法的措置を前提に毅然とした対応をとることを徹底しております。また、鑑賞券等の不正転売に関しては、電子チケットの導入を推進していくとともに、行政機関及び各種関係団体とも連携して可能な限りの対策を講じてまいります。 ④ 不動産事業に係るリスク当社では全国各地に約130物件の不動産を保有しており、オフィス、飲食・物販店舗、ホテル事業などのさまざまなテナントに対する賃貸借契約によって収入を計上し、安定的なキャッシュ・フローを創出しております。直近ではオフィス需要の回復や物販・飲食テナントの好調な売り上げ、インバウンド需要によるホテル稼働率の上昇により、既存所有物件での収益は安定しているものの、エネルギー価格の上昇や資材価格の高騰と人手不足等による建築・設備工事費の高騰など、不動産事業を巡る事業環境は大きく変化しつつあります。それらの影響により、当社グループの既存保有物件においては、修繕費を含めたランニングコスト負担増による収益の悪化、また、新規取得物件や再開発物件においては、物件価格の上昇や工事費の高騰による投資回収期間の長期化、開発計画の見直し・中断といったリスクが存在します。これらのリスクに対し、既存保有物件においては、コスト削減に努めながら賃料改定の営業努力を継続してまいります。新規物件取得や保有物件の再開発においては、さまざまな想定に基づき、投資回収計画をより慎重に策定することによってリスクの低減を図ります。 ⑤ 道路事業に係わるリスク当社グループの不動産事業において、スバル興業㈱と同社の連結子会社が道路事業に係わっており、これら事業においては、公共工事への高い依存に伴うリスク、人員不足のリスク、労務費及び資機材価格の高騰リスク、自然災害のリスク、建設業法等の規制に関するリスク等、道路事業特有のリスクが存在します。これらのリスクが顕在化する可能性は、それぞれ一定程度存在します。また、これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入や営業利益が減少する可能性があります。これらのリスクへの対応策は、スバル興業㈱を中心に安全管理・品質管理の徹底、優れた技術者の採用・育成・配置など継続的な人員確保への取組みなど、影響を最小限にするための具体的な施策を実施しております。 (2) 当社グループの企業運営全般において発生可能性がある主要なリスク① 情報セキュリティに係るリスク当社グループでは、チケット販売やECサイトでの商品販売等によって取得したお客様の個人情報や、役員・従業員・取引先に関する情報、映像素材のデジタルデータ、その他業務上の重要な情報等を各種の情報システムにおいて管理しておりますが、悪意のある第三者いわゆるハッカー集団からの不正アクセス、マルウェアなどのコンピュータウィルス侵入により、当社グループが保有する個人情報・機密情報が漏洩するリスク、社内基幹インフラシステムの停止などのリスクが一定程度存在します。そのようなリスクが発生した場合には、最悪の場合、財務データを含む電子データが暗号化される等により、事業活動の継続を大きく阻害することも想定されます。これらのリスクが顕在化する可能性は近年ますます高まっており、ひとたびこれらリスクが発生し顕在化した場合は、業務のほとんどがデジタル化、オンライン化によって成り立っている現在では、事業の長期間の停止など営業収入や営業利益の大幅な減少といった重大な結果を招く可能性があります。これらのリスクへの対応策としては、「情報セキュリティ基本方針」及び「情報セキュリティ対策規程」に則り「情報セキュリティ委員会」を設置して当社グループの情報システムに関する運用ルールを整備することにより、当社グループ全体の情報セキュリティマネジメント体制を構築しております。また、可能な限り最新の知見や技術に基づくハード的なセキュリティ対策を講じるとともに、さまざまなユーザー教育・訓練を実施しております。さらに、万が一重大な情報セキュリティインシデントが発生した場合を想定して、CSIRT体制の構築に向けた取り組みを進めております。また、サイバーリスク保険への加入により経済的損害の発生に備えています。 ② 人権問題に係るリスク近年、芸能業界やメディア・エンタテインメント業界において、性的暴力・ハラスメントなどの人権に関わる重大事案・不祥事が相次いで発覚・報道されており、当該企業がそれらに対するリスク認識や初動対応を誤るといったことも重なって、レピュテーションも含め企業価値の多大な毀損につながるという事例が見られています。当社グループとしても、映画・アニメ・演劇等のエンタテインメントを主業としている以上、これらの問題が顕在化した企業と同様、役員、従業員その他関係者において、人権に関する問題事案が発生するリスクが全くないとは言えません。これら人権に係るリスクが顕在化し、当該事案に対する企業として取るべき対応を誤り、大きな社会的批判を浴びるような事態に陥った場合には、当社の社会的信用が大きく毀損するだけでなく、各方面から営業取引の停止に至る可能性があり、さまざまな事業で深刻な影響が懸念されます。それにより営業収入、営業利益が減少するとともに、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。これらのリスクへの対応策としては、当社グループでは2023年3月に人権方針を制定し、お客様、役員・従業員、ビジネスパートナー、株主を含むすべての人々の人権を尊重することを宣言しております。また、人権方針に基づき、グループ内において人権デューデリジェンスや人権教育を実施するなど、人権尊重に対する取組みに力を入れております。今後はさらに取引先・サプライチェーンに範囲を拡大して人権デューデリジェンスに取り組む予定にしており、人権尊重に関しては特に注力して実効性のある体制の強化を継続して図ってまいります。 ③ 自然災害や事故、火災等の発生によるリスク当社グループの以下の事業において、不特定多数のお客様が来場される事業場における自然災害(大規模な地震・風水害など)や事故、火災等の発生により事業活動の継続に支障をきたすリスクが存在します。・映画事業 :全国各地に運営する映画館での自然災害や事故、火災等の発生リスク。・演劇事業 :直営劇場であるシアタークリエや当社主催公演での自然災害や事故、火災等の発生リスク。・不動産事業:全国各地の各所有物件に係る自然災害や事故、火災等の発生リスク。これらのリスクが顕在化する可能性について、自然災害に関しては近年の気候変動による風水害の激甚化、全国各地で頻発する地震の発生等の傾向から見て、顕在化する可能性が高まりつつあると考えられます。また、事故、火災の発生に関しては、長年にわたり各種予防策を徹底してきたことにより、昭和33年の東京宝塚劇場での死者3名を出した火災以降、当社グループの事業場において重大事故の発生に至った事例はありません。一方、日本の広範囲で甚大な被害が予測されている南海トラフ地震については、政府の地震調査委員会により今後30年での発生確率が80%程度に引き上げられたというように、大規模自然災害のリスクは高まっている状況と考えられます。これらリスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、固定資産の滅失・毀損等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与えるとともに、これらリスクの発生した場合の企業としての事後の対応によっては、企業価値の毀損につながる可能性があります。これらのリスクへの対応策としては、日頃からの防火・防災の対策を継続的に実施するとともに、大規模自然災害への対応策として、当社グループでは「災害時基本規程」を制定し、災害発生時の行動原則や災害対策本部の設置、連絡報告体制について定めております。また、グループ各社において「災害対策計画書」や「地震対応マニュアル」の整備を進めるなど、グループ全体での防災力の向上に取り組んでおります。 ④ 海外展開に係るリスク当社グループでは、映画、アニメ事業において、コンテンツの海外展開(海外への映画配給、配信プラットフォームへの利用許諾、商品化権の許諾等)を積極的に行っているほか、演劇事業においても、海外において自社製作作品のロングラン公演を実施しております。また、2023年には米国及びタイの企業に対して戦略的出資を行い、2024年には北米を中心にアニメーションの配給を手掛ける米国のGKIDS, INC.を100%子会社化したほか、シンガポールにおいて当社の子会社(孫会社)Toho Entertainment Asia Pte. Ltd.がアジア地区の拠点として稼働を開始するなど、積極的に海外展開への取り組みを行っております。これらの海外展開においては、紛争や政情不安、不確実性を増した世界経済の状況といった地政学上のリスクにとどまらず、各種コンテンツの表現に対する文化や慣習の違いに起因するリスク、知的財産権に関するリスク、SNS等における炎上リスク、各種法的規制の変更に関するリスク、為替リスクなど多岐にわたるリスクが存在します。また、海外を拠点とする子会社等においては、グループ・ガバナンスが十分に行き届かないことによるコンプライアンスリスク等が存在すると考えられます。さらに、戦略的出資をしている海外の会社については、当該会社の経営成績が投資時点で想定されていた事業計画を大きく下回って推移する際には、株式の評価損リスクが生じます。これらのリスクが顕在化する可能性は、「TOHO VISION 2032 東宝グループ 経営戦略」に基づき、当社グループが成長戦略の一環として、今後も海外展開を積極的に拡大する中で増加していくものと考えられます。これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入や各段階の利益が減少するとともに、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。また、訴訟コスト等が臨時に発生する可能性があります。これらのリスクへの対応策として、2025年2月に海外事業を統括する当社100%子会社のTOHO Global株式会社を経営統括会社として機関決定し、同社を中心にグループとしての内部統制体制の構築を図っております。今後も海外での事業展開においては、各地域におけるリスク情報の収集に努めるとともに、海外子会社のグループ・ガバナンスの実効性を高めてまいります。また、グループ内での知見の共有や経験豊富な専門家にアドバイスを得るなど、可能な限りリスクの低減に努めてまいります。 ⑤ 物価、人件費等の高騰による収益構造悪化のリスク当社グループの以下の事業において、エネルギー費・原材料費などを含む物価や人件費の高騰といった要因がもたらす収益構造悪化のリスクが存在します。・映画事業 : 物価・人件費の高騰による全国各地で運営する映画館のランニングコスト増、及び新規出店に伴う出店費といったコスト増に伴う収益構造悪化のリスク。・演劇事業 : 直営劇場に係るランニングコスト増、資材費や人件費のコスト増による公演製作費の増による収益構造悪化のリスク。・不動産事業 : 全国各地に保有する不動産物件に係るエネルギーコストや修繕費の高騰による収益構造悪化のリスク。これらのリスクは、地政学上のリスクも含めた世界経済、国内における政府の経済政策、社会環境の変化が発生要因であるためにコントロールが難しく、常にリスクとして存在します。これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、設備投資の回収可能性の低下による固定資産の減損等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。これらのリスクに対しては、可能な限り適切な方法で価格転嫁して収入の増加に努めるとともに、一層の運営効率化とコスト節減に努めリスクの低減を図ります。 ⑥ 電子商取引(ECサイト)に係るリスク当社グループでは、映画館や演劇においてインターネット上でチケットを販売しているほか、複数のECサイトでキャラクターグッズ等の商品を販売しております。これらの事業においては、第三者からの悪意ある攻撃によらずとも、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク等の障害または人為的なミスにより、システムの運用が停止する事態が発生し、一定期間、チケットや商品の販売ができなくなるリスクが存在します。これらのリスクが顕在化した場合は、逸失利益が発生するとともに、復旧までに相当の時間を要した場合は、お客様からの当社グループ事業に対する信用の失墜につながる可能性があります。これらのリスクへの対応策は、過去に発生した障害の分析に基づき、的確な対応策の実施により再発防止に努めるとともに、各ベンダー等との連携を強化し、障害発生時の迅速な復旧対応の体制整備を推進してまいります。 ⑦ 投資有価証券等に係るリスク当社グループは、重要な取引先との関係を強固にするため、上場株式および非上場株式を複数保有しておりますが、大幅な株式相場の下落や当該企業における企業価値の毀損が生じた場合には、保有有価証券を減損処理する可能性があります。これらのリスクへの対応策は、有価証券の投資基準・保有意義を明確にするとともに、取締役会への報告を含む定期的なモニタリングを実施することで、リスクの軽減に努めています。 ⑧ パンデミック発生に係るリスク新型コロナウイルス感染症の拡大による世界的なパンデミック発生から5年を経て、社会活動はほぼ完全に正常化したように思われますが、グローバル化が浸透した現代においては、新たな感染症による世界的なパンデミックの発生と、それに伴う世界的な経済活動の混乱や停滞といったことは、今後も発生可能性のあるリスクとして否定できません。当社グループにおいても、コロナ禍では映画館・演劇劇場の休業要請への対応や、演劇事業においては出演者の感染リスクへの対応、従業員の就業制限など、さまざまなリスクに対応いたしましたが、今後も新たな感染症によるパンデミックが発生した場合には、前回のコロナ禍と同様、大きな経済的損失が見込まれ、営業収入、営業利益が減少するとともに、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。これらのリスクの対応策として、従業員の在宅勤務制度やリモートワーク環境の整備は、ほぼ十分に整備されております。また、ワクチン接種などの従業員の健康管理体制や、新たなパンデミック発生時の緊急対応のあり方については、コロナ禍における経験を踏まえて引き続き課題として検討しております。 ⑨ 気候変動に係るリスク気候変動に伴う温室効果ガスの排出抑制の取り組みは企業活動と切り離せないものであり、映画、アニメ、演劇等のエンタテインメントを主業とする当社グループにおいても、企業の社会的責任として脱炭素や循環型社会に向けた取り組みを推進して行かなければ、信用の毀損に伴う収益の減少や株式市場における企業価値向上に支障が生じる可能性があります。これらのリスクへの対応策として、当社グループはサステナビリティの重要課題の一つとして「地球環境に優しいクリーンな事業活動を推進します」を掲げ、脱炭素の実現に向けTCFDに基づく情報開示やCDP評価を受けるなど第三者からの評価や視点も取り入れながら取り組んでおります。なお、CO2排出量の削減目標としては2017年度比で2030年度までに50%削減、2050年度までに実質排出量ゼロを目指しております。2024年には、主要な事業所である東宝スタジオにおいて日本初の取組みとして水素を燃料として発電された電力の商用利用を開始しており、今後も再生可能エネルギーの活用も含めてCO2排出量削減、事業活動における環境負荷の少ない素材の活用や廃棄物の削減等を推進してまいります。
FY2024|7,504 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況及び事業運営に特に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループでは、「リスクマネジメント基本規程」に基づき、代表取締役社長を議長とする「リスクマネジメント会議」を設置し、グループ全体にわたるリスクの洗い出しと評価、連絡・報告体制の整備、対応策の検討等を実施し、これら主要なリスク発生の回避及び発生時の迅速かつ適切な対応に向け、全社的なリスクマネジメント体制を構築しております。なお、文中における将来に関する事項は当社グループが当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 映画、アニメ、演劇公演等に係る事業の不確実性に基づくリスク当社グループの以下の事業において、作品によっては十分な観客動員を果たせないリスク、作品の製作遅延や公開延期、公演中止等のリスクが存在します。・ 映画事業:公開作品によっては興行収入が想定を下回るリスク。また、出演者・スタッフ等のトラブルや撮影時の事故等による公開予定作品の製作遅延や公開延期・中止等のリスク。・ アニメ事業:出資作品によっては興行収入や配信等の各種利用料が想定を下回るリスク。また、声優・スタッフ等のトラブル等により製作遅延や公開延期、放映・配信の中止等のリスク。さらには、作品内容や表現等によって海外での利用に支障が発生し、十分な収入が得られないリスク。・ 演劇事業:新作公演等の作品によっては十分な観客動員を果たせないリスク。また、制作スケジュールの遅延や俳優の健康上の理由・トラブル等により出演が不可能になり、公演が延期・中止となるリスク。これらのリスクが顕在化する可能性は、映画事業、アニメ事業、演劇事業が不確実性を本質的な事業特性とする限り、一定程度、常に存在すると言えます。これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、製作投資の回収可能性の低下による棚卸資産の評価減等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。これらのリスクへの対応策は、常に幅広い種類の良質なコンテンツの獲得に努め、映画事業・演劇事業においては、年間を通じてバランスの取れたラインナップを編成してボラティリティの高い興行リスクを軽減しております。また、コンテンツの制作段階におけるトラブルの発生や、制作スケジュールの遅延を防止するため作品ごとの管理を徹底するとともに、万が一の場合には、速やかな代替策や対応策の実施を検討してまいります。 (2) 物価、人件費等の高騰による収益構造悪化のリスク当社グループの以下の事業において、エネルギー費・原材料費などを含む物価や人件費の高騰といった要因がもたらす収益構造悪化のリスクが存在します。・ 映画事業:物価・人件費の高騰による全国各地に保有する映画館のランニングコスト増、及び新規出店に伴う出店費といったコスト増に伴う収益構造悪化のリスク。・ 演劇事業:直営劇場として保有する帝国劇場・シアタークリエに係るランニングコスト増による収益構造悪化のリスク。・ 不動産事業:全国各地に保有する不動産物件に係るエネルギーコストの高騰による収益構造悪化のリスク。これらのリスクは、地政学上のリスク発生も含めた世界経済、社会環境の変化が発生要因であるためにコントロールが難しく、常にリスクとして存在します。これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、設備投資の回収可能性の低下による固定資産の減損等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。これらのリスクに対しては、可能な限り適切な方法で価格転嫁して収入の増加に努めるとともに、一層の運営効率化とコスト節減に努めリスクの低減を図ります。 (3) 自然災害及び事故、火災等の発生によるリスク当社グループの以下の事業において、不特定多数のお客様が来場される事業場における自然災害(大規模な地震・風水害など)や事故、火災等の発生により事業活動の継続に支障をきたすリスクが存在します。・ 映画事業:全国各地に保有する映画館での自然災害や事故、火災等の発生リスク。・ 演劇事業:直営劇場として保有する帝国劇場・シアタークリエ及び直営劇場以外での当社主催公演時の自然災害や事故、火災等の発生リスク。・ 不動産事業:全国各地に保有する不動産物件に入居する商業・オフィステナント等に係る自然災害や事故、火災等の発生リスク。これらのリスクが顕在化する可能性については、自然災害については近年の気候変動による風水害の激甚化、度重なる地震の発生等の傾向から見て、顕在化する可能性が高まりつつあると考えられます。また、事故、火災の発生に関しては、長年にわたり各種予防策を徹底してきたことにより、昭和33年の東京宝塚劇場での死者3名を出した火災以降、当社グループの事業場において重大事故の発生に至った事例はありません。これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、固定資産の滅失・毀損等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。これらのリスクへの対応策は、防火・防災に対応した施設・設備管理を徹底するとともに、緊急時の連絡報告体制やお客様及び従業員の人命・安全を第一にした各種マニュアルの整備等に努めております。また、火災保険等の加入により経済的損害の発生に備えています。 (4) 知的財産権の侵害や不正転売に係るリスク当社グループの以下の事業において、「ゴジラ」など当社が保有するIPや当社が出資した各種コンテンツの知的財産権が侵害されるリスクや、演劇公演の鑑賞券等の不正転売によるリスクが存在します。・ 映画事業:映画、映像作品の違法動画配信や海賊版パッケージ商品の流通、またキャラクターグッズ等での無許諾商品、模倣品等による当社知的財産権が侵害されるリスク。・ アニメ事業:アニメ作品の違法動画配信や海賊版パッケージ商品の流通、またキャラクターグッズ等での無許諾商品、模倣品等による当社知的財産権が侵害されるリスク。・ 演劇事業:演劇公演の鑑賞券の不正転売リスク、演劇公演の盗撮や違法配信などによる当社知的財産権が侵害されるリスク。これらのリスクが顕在化する可能性は、様々な対策を講じても一定程度発生することが見込まれ、根絶することはなかなか困難と考えられます。これらのリスクが顕在化した場合は、損益において逸失利益が発生します。特に海外やインターネット上での知的財産権の侵害は、侵害行為の停止措置が困難な場合もあり、被害が拡大する可能性があります。これらのリスクへの対応策は、著作権、商標権等の保護に関する各種対策を強化するとともに、一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)等の業界団体とも連携し、仮にリスクが顕在化した場合は、法的措置を前提に毅然とした対応をとることを徹底しております。また、鑑賞券等の不正転売に関しては、電子チケットの導入を推進していくとともに、行政機関とも協力して可能な限りの対策を講じてまいります。 (5) コンテンツの制作現場に係るリスク当社グループの映画事業、アニメ事業、演劇事業においては、コンテンツ制作を行う制作現場でのコンプライアンス違反、ハラスメント事案の発生、各取引業者との取引トラブル等のリスクが存在します。これらのリスクが顕在化することによって、当該コンテンツの利用に支障を来たす可能性が高く、また当社が直接契約関係にない事業者においてリスクが発生する可能性もあり、常に一定程度のリスクは存在すると言えます。これらのリスクが顕在化した場合は、当社グループの信用を毀損するだけでなく、当該コンテンツの上映、上演や各種利用が行えないといった事態が生じる可能性があります。その場合は営業収入や営業利益が減少し、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。これらのリスクへの対応策は、当社グループが主導的に製作する実写映画の制作現場においては、一般社団法人日本映画制作適正化機構の審査基準を遵守することにより、適正な制作現場の実現を担保すべく努めてまいります。アニメ制作や演劇制作の現場においても、それぞれのコンテンツ制作の特性を勘案しながら、ハラスメントに関する啓発の実施や適正な就業環境や取引環境の実現を図り、持続的なコンテンツ制作が可能となるよう努めてまいります。 (6) 人権問題に係るリスク旧ジャニーズ事務所における性加害問題は、決して許されるものではありません。しかしながら、当社グループが当該事務所との間で長年の間、事業上の取引があったことも事実であり、その事実を改めて認識したうえで、当社グループの役員、従業員もしくはその取引先において、性加害問題に限らず、何らかの人権に関する問題が発生するリスクは今後も一定程度存在していると言わざるをえません。このようなリスクが顕在化した場合には、当社グループの社会的信用が大きく毀損することになり、取引の停止など様々な事業活動に対して広範な影響が懸念され、営業収入、営業利益が減少するとともに、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。これらのリスクへの対応策として、当社グループでは人権方針を制定し、人権侵害を未然に防ぐための教育を継続的に行うとともに、人権デュー・ディリジェンスを実施して人権に関する課題の把握を行ってまいります。また、当社グループもしくはその取引先において人権に関する問題が発生した場合には、適切な手段を通じ、その是正・救済に取り組みます。 (7) 不動産事業に係るリスク当社では全国各地に約130物件の不動産を保有しており、飲食・物販店舗やオフィスなどの様々なテナントに対する賃貸借契約によって収入を計上し、安定的なキャッシュ・フローを創出しております。コロナ禍を経て経済活動全般は回復しているものの、在宅勤務の普及に伴うオフィス需給環境の変化や、資材価格の高騰や人手不足等による建築・設備工事費の急騰など、不動産事業を巡る事業環境は大きく変化しつつあります。それらの影響により、当社グループの既存保有物件においては、空室率の上昇や修繕費の高騰などによる賃貸収益の悪化、また、新規取得物件や再開発物件においては、工事費の高騰による投資回収期間の長期化といったリスクが存在します。これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。これらのリスクに対し、既存保有物件においては、経費節減に努めながら賃料改定などの営業努力を継続し、新規取得物件や保有物件の再開発においては、投資回収計画のより慎重な策定などによってリスクの低減を図ります。 (8) 海外展開に係るリスク当社グループでは、映画、アニメ事業において、コンテンツの海外展開(海外への映画配給、配信プラットフォームへの利用許諾、商品化権の許諾等)を積極的に行っているほか、演劇事業においても、自社製作作品の海外公演を実施する予定となっております。また、2023年にはタイのアニメスタジオIGLOO STUDIO CO., LTD.及び米国の映像製作会社CJ ENM FIFTH SEASON LLCに戦略的出資を行い、CJ ENM FIFTH SEASON LLCについては持分法適用会社としております。これらの海外展開においては、戦争、政情不安や経済情勢の不確実性といった地政学上のリスクにとどまらず、各種コンテンツの表現に対する文化や慣習の違いに起因するリスク、知的財産権に関するリスク、SNS等における炎上リスク、各種法的規制の変更に関するリスク、為替リスクなど多岐にわたるリスクが存在します。また、海外を拠点とする子会社等においては、グループ・ガバナンスが十分に行き届かないことによるコンプライアンスリスク等が存在すると考えられます。さらに、戦略的出資をしている海外の会社については、当該会社の経営成績が投資時点で想定されていた事業計画を大きく下回って推移する際には、株式の評価損リスクが生じます。これらのリスクが顕在化する可能性は、「TOHO VISION 2032 東宝グループ 経営戦略」に基づき、当社グループが成長戦略の一環として、海外展開を積極的に拡大する中で増加しているものと考えられます。これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入や営業利益が減少するとともに、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。また、訴訟コスト等が臨時に発生する可能性があります。これらのリスクへの対応策として、2023年7月に海外事業を統括する100%子会社としてTOHO Global㈱を設立し、海外拠点等に対するリスク情報の収集とガバナンスの体制を構築するとともに、グループ内での知見の共有や経験豊富な専門家にアドバイスを得るなど、可能な限りリスクの低減に努めています。また、知的財産権に関するリスクについては、法的措置を前提に毅然とした対応を行っております。 (9) 道路事業に係るリスク当社グループの不動産事業において、スバル興業㈱と同社の連結子会社が道路事業に係わっており、これら事業においては、公共工事への高い依存に伴うリスク、人員不足のリスク、労務費及び資機材価格の高騰リスク、自然災害のリスク、建設業法等の規制に関するリスク等、道路事業特有のリスクが存在します。これらのリスクが顕在化する可能性は、それぞれ一定程度存在します。また、これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入や営業利益が減少する可能性があります。これらのリスクへの対応策は、スバル興業㈱を中心に安全管理・品質管理の徹底、優れた技術者の採用・育成・配置等など、影響を最小限にするための具体的な施策を実施しております。 (10) 情報セキュリティに係るリスク当社グループでは、チケット販売やECサイトでの商品販売等で取得したお客様の個人情報や、映像素材のデジタルデータ、その他業務上の重要な情報等において、悪意の第三者からの不正アクセス、コンピュータウィルス侵入等による個人情報・機密情報の漏洩、設備の損壊、社内インフラの停止等のリスクが存在します。また、財務データを含む電子データが暗号化される等により、事業活動の継続ができなくなる等のリスクも存在します。これらのリスクが顕在化する可能性は、様々な対策を講じても一定程度存在するものと思われます。また、業務のデジタル化、オンライン化が進むに連れ、顕在化する可能性が増加していくものと思われます。これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入や営業利益が減少するとともに、顧客からの損害賠償請求等が発生する可能性があります。これらのリスクへの対応策として、「情報セキュリティ基本方針」及び「情報セキュリティ対策規程」に則り情報セキュリティ委員会を設置して当社グループの情報システムに関する運用ルールを整備することにより、当社グループ全体の情報セキュリティマネジメント体制の構築に努めています。また、最新の技術に基づく可能な限りのセキュリティ対策やインシデント対応体制の整備、様々なユーザー教育を実施しているほか、サイバーリスク保険への加入により経済的損害の発生に備えています。 (11) 電子商取引(ECサイト等)に係るリスク当社グループでは、映画館や演劇においてインターネット上でチケットを販売しているほか、複数のECサイトでキャラクターグッズ等の商品を販売しております。これらの事業においては、第三者からの悪意ある攻撃によらずとも、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク等の障害または人為的なミスにより、システムの運用が停止する事態が発生し、一定期間、チケットや商品の販売ができなくなるリスクが存在します。これらのリスクが顕在化した場合は、逸失利益が発生するとともに、復旧までに相当の時間を要した場合は、お客様からの当社グループ事業に対する信用の失墜につながる可能性があります。これらのリスクへの対応策は、過去に発生した障害の分析に基づき、的確な対応策の実施により再発防止に努めるとともに、各ベンダー等との連携を強化し、障害発生時の迅速な復旧対応の体制整備を推進してまいります。 (12) 投資有価証券等に係るリスク当社グループは、重要な取引先との関係を強固にするため、上場株式および非上場株式を複数保有しておりますが、大幅な株式相場の下落や当該企業における企業価値の毀損が生じた場合には、保有有価証券を減損処理する可能性があります。これらのリスクへの対応策は、有価証券の投資基準・保有意義を明確にするとともに、取締役会への報告を含む定期的なモニタリングを実施することで、リスクの軽減に努めています。 (13) 気候変動に係るリスク近年、気候変動に伴う温室効果ガスの排出抑制の取り組みは世界中で進みつつあり、映画、アニメ、演劇等のエンタテインメントを主業とする当社グループにおいても、企業の社会的責任として脱炭素や循環型社会に向けた取り組みを推進して行かなければ、信用の毀損に伴う収益の減少や株式市場における企業価値向上に支障が生じる可能性があります。これらのリスクへの対応策として、当社グループはサステナビリティの基本方針の中の重要課題の一つとして「地球環境に優しいクリーンな事業活動を推進します」を掲げ、脱炭素の実現に向けTCFDに基づく情報開示やCDP評価を受けるなど第三者からの評価や視点も取り入れながら取り組んでおり、今後も再生可能エネルギー等を活用したCO2排出量削減、事業活動における環境負荷の少ない素材の活用や廃棄物の削減等を推進してまいります。
FY2023|6,603 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況及び事業運営に特に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループでは、「リスクマネジメント基本規程」に基づき、代表取締役社長を議長とする「リスクマネジメント会議」を設置し、グループ全体にわたるリスクの洗い出しと評価、連絡・報告体制の整備、対応策の検討等を実施し、これら主要なリスク発生の回避及び発生時の迅速かつ適切な対応に向け、全社的なリスクマネジメント体制を構築しております。なお、文中における将来に関する事項は当社グループが当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 映画、アニメ、演劇公演等に係る事業の不確実性に基づくリスク当社グループの以下の事業において、作品によっては十分な観客動員を果たせないリスク、作品の製作遅延や公開延期、公演中止等のリスクが存在します。・ 映画事業:公開作品によっては興行収入が想定を下回るリスク。また、出演者・スタッフ等のトラブルや撮影時の事故等による公開予定作品の製作遅延や公開延期・中止等のリスク。・ アニメ事業:出資作品によっては興行収入や配信等の二次利用料が想定を下回るリスク。また、声優・スタッフ等のトラブル等により製作遅延や公開延期、放映・配信の中止等のリスク。さらには、作品内容や表現等によって海外での利用に支障が発生し、十分な収入が得られないリスク。・ 演劇事業:新作公演等の作品によっては十分な観客動員を果たせないリスク。また、俳優の健康上の理由・トラブル等により出演が不可能になり、公演が中止になるリスク。これらのリスクが顕在化する可能性は、映画事業、アニメ事業、演劇事業が不確実性を本質的な事業特性とする限り、一定程度、常に存在すると言えます。これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、製作投資の回収可能性の低下による棚卸資産の評価減等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。これらのリスクへの対応策は、常に幅広い種類の良質なコンテンツの獲得に努めるとともに、映画事業・演劇事業においては、年間を通じてバランスの取れたラインナップを編成してボラティリティの高い興行リスクを軽減しております。また、アニメ事業も含めて、製作段階におけるトラブルを防止するため作品ごとの管理を徹底するとともに、万が一の場合には、速やかな代替策を実施してまいります。 (2) 物価高等のコスト増による収益構造悪化のリスク当社グループの以下の事業において、物価高とりわけエネルギーコストの高騰、建築資材等も含む各種原材料費の高騰といった要因がもたらす収益構造悪化のリスクが存在します。・ 映画事業:全国各地に保有する映画館に係る水道光熱費等のランニングコスト、商品等の仕入原価及び新規出店に伴う建築コストの増加に伴う収益構造悪化のリスク。・ 演劇事業:直営劇場として保有する帝国劇場・シアタークリエに係るランニングコスト増による収益構造悪化のリスク。・ 不動産事業:全国各地に保有する不動産物件に係るエネルギーコストの高騰による収益構造悪化のリスク。新規物件の取得費用、再開発物件に係る建築費の高騰によって投資回収期間が長期化するリスク。これらのリスクは、地政学上のリスク発生も含めた世界経済、社会環境の変化が発生要因であるためにコントロールが難しく、常にリスクとして存在します。これらのリスクに対しては、可能な限り適切な方法で価格転嫁して収入の増加に努めるとともに、映画館・演劇劇場においてはより一層の運営効率化とコスト節減に努めてまいります。また、不動産事業においては建築費高騰の影響も想定し、投資回収計画を慎重に策定すること等によりリスクの低減を図ります。これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、設備投資の回収可能性の低下による固定資産の減損等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。 (3) 自然災害及び事故、火災等の発生によるリスク当社グループの以下の事業において、不特定多数のお客様が来場される事業場における自然災害(大規模な地震・風水害など)や事故、火災等の発生により事業活動の継続に支障をきたすリスクが存在します。・ 映画事業:全国各地に保有する映画館に係る自然災害や事故、火災等の発生リスク。・ 演劇事業:直営劇場として保有する帝国劇場・シアタークリエに係る自然災害や事故、火災等の発生リスク。・ 不動産事業:全国各地に保有する不動産物件に入居する商業テナント等に係る自然災害や事故、火災等の発生リスク。これらのリスクが顕在化する可能性については、近年の気候変動による風水害の激甚化、度重なる地震の発生等の傾向から見て、顕在化する可能性が高まりつつあると考えられます。また、事故、火災の発生に関しては、長年にわたり各種予防策を徹底してきたことにより、昭和33年の東京宝塚劇場での死者3名を出した火災以降、当社グループの事業場において重大事故の発生に至った事例はありません。これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、固定資産の滅失・毀損等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。これらのリスクへの対応策は、防火・防災に対応した施設・設備管理を徹底するとともに、緊急時の連絡報告体制やお客様及び従業員の人命・安全を第一にした各種マニュアルの整備等に努めております。また、火災保険等の加入により経済的損害の発生に備えています。 (4) 知的財産権の侵害や不正転売に係るリスク当社グループの以下の事業において、保有する知的財産権が侵害されるリスクや入場券等の不正転売等によるリスクが存在します。・ 映画事業:映画、映像作品の違法動画配信や海賊版パッケージ商品の流通、またキャラクターグッズ等での無許諾商品、模倣品等による知的財産権の侵害リスク。・ アニメ事業:アニメ作品の違法動画配信や海賊版パッケージ商品の流通、またキャラクターグッズ等での無許諾商品、模倣品等による知的財産権の侵害リスク。・ 演劇事業:演劇公演の配信作品の違法動画配信などによる知的財産権の侵害や演劇公演の盗撮、劇場の入場券等の不正転売リスク。これらのリスクが顕在化する可能性は、様々な対策を講じても一定程度発生することが見込まれ、根絶することはなかなか困難と考えられます。これらのリスクが顕在化した場合は、損益において逸失利益が発生します。特に海外やインターネット上での知的財産権の侵害は、侵害行為の停止措置が困難な場合もあり、被害が拡大する可能性があります。これらのリスクへの対応策は、著作権、商標権等の保護に関する各種対策を強化するとともに、一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)等の業界団体とも連携し、仮にリスクが顕在化した場合は、法的措置を前提に毅然とした対応をとることを徹底しております。また、入場券等の不正転売に関しては、電子チケットの導入を推進していくとともに、行政機関とも協力して可能な限りの対策を講じてまいります。 (5) コンテンツの制作現場に係るリスク当社グループの映画事業、アニメ事業、演劇事業においては、コンテンツ制作を行う制作現場でのコンプライアンス違反、ハラスメント事案の発生、各取引業者との取引トラブル等のリスクが存在します。これらのリスクが顕在化する可能性は、映画、アニメ、演劇等のコンテンツを自社で制作していく限り、一定程度、常に存在すると言えます。これらのリスクが顕在化した場合は、当社グループの信用を毀損するだけでなく、当該コンテンツの上映、上演や各種利用が行えないといった事態が生じる可能性があります。その場合は営業収入や営業利益が減少し、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。これらのリスクへの対応策は、当社グループが主導的に製作する実写映画の制作現場においては、一般社団法人日本映画制作適正化機構による審査を受ける等により、また、アニメや演劇においても、それぞれのコンテンツ制作現場の特性を勘案しながら、適正な就業環境や取引環境の実現を図り、持続的なコンテンツ制作が可能となるような体制の整備に努めてまいります。 (6) 新型コロナウイルス感染症に係るリスク新型コロナウイルスの感染状況は収束が見込まれ、過去に実施された政府・自治体からの要請による外出の制限、映画館・演劇劇場等の休業、営業時間の短縮等の大きなリスクが顕在化する恐れはなくなったものの、演劇事業において、出演者が新型コロナウイルス感染症に罹患した場合の休演のリスクは、引き続き一定程度存在します。リスクが顕在化した場合には、演劇事業における営業収入、営業利益が減少します。対応策としては、出演者の体調管理に十分に配慮し、罹患者発生時の対応を迅速に行うなどして、休演の発生及び休演回数の低減を図ってまいります。 (7) 不動産市況の悪化によるリスク当社グループは多数の不動産物件を保有しており、物販・飲食店やオフィスなど様々な業態のテナントに賃貸をしております。新型コロナウイルス感染症は収束に向かっているものの、いわゆるコロナ禍を経ての行動様式や働き方の変化をはじめとする社会環境の変化により、これら不動産賃貸を巡る市況が変化していく可能性があります。また、主要テナントの予期せぬ退店等による空室率上昇のリスクは、常に一定程度、存在します。これらリスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、賃貸物件の設備投資の回収可能性の低下による固定資産の減損等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。これらのリスクに対しては、不動産市況の変化や各テナントの経営状態等を冷静に分析するとともに、保有物件のテナント構成の適切なポートフォリオを常に検証し、柔軟かつ機動的な対応によりリスクの発生を最小限に止めるように努めてまいります。 (8) 海外展開に係るリスク当社グループの映画事業等において、海外における映画・アニメ等の劇場公開、テレビ放映やインターネット上での配信、商品化権の許諾等については、当該国や地域における戦争、政情不安や経済情勢の不確実性に加え、文化や慣習の違いに起因するビジネスリスク、知的財産権に関するリスク、SNSにおける炎上リスク、労使関係、貿易や租税をはじめとする各種法的規制の変更、海外事業会社のガバナンス、為替の変動による差損等、多岐にわたるリスクが存在します。これらのリスクが顕在化する可能性は、当社グループが海外展開を積極的に拡大する中で増加しつつあります。これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入や営業利益が減少するとともに、訴訟コスト等が臨時に発生する可能性があります。これらのリスクへの対応策は、事前に経験豊富な専門家にアドバイスを得るなど、可能な限りリスクの低減に努めています。また、知的財産権に関するリスクについては、法的措置を前提に毅然とした対応をとることを徹底しています。 (9) 道路事業に係るリスク当社グループの不動産事業において、スバル興業㈱と同社の連結子会社が道路事業に係わっており、当該事業においては、公共工事への高い依存に伴うリスク、労働人員不足のリスク、労務費及び資機材価格の高騰リスク、自然災害のリスク、建設業法等の規制に関するリスク等、道路事業特有のリスクが存在します。これらのリスクが顕在化する可能性は、それぞれ一定程度存在します。また、これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入や営業利益が減少する可能性があります。これらのリスクへの対応策は、スバル興業㈱を中心に安全管理・品質管理の徹底、優れた技術者の採用・育成・配置等など、影響を最小限にするための具体的な施策を実施しております。 (10) 情報セキュリティに係るリスク当社グループでは、チケット販売やECサイトでの商品販売等で取得したお客様の個人情報や、映像素材のデジタルデータ、その他業務上の重要な情報等において、悪意の第三者からの不正アクセス、コンピュータウィルス侵入等による個人情報・機密情報の漏洩のリスクが存在します。また、財務データを含む電子データが暗号化される等により、事業活動の継続ができなくなる等のリスクも存在します。これらのリスクが顕在化する可能性は、様々な対策を講じても一定程度存在するものと思われます。また、業務のデジタル化、オンライン化が進むに連れ、顕在化する可能性が増加していくものと思われます。これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入や営業利益が減少するとともに、顧客からの損害賠償請求等が発生する可能性があります。これらのリスクへの対応策として、「情報セキュリティ基本方針」及び「情報セキュリティ対策規程」に則り情報セキュリティ委員会を設置して当社グループの情報システムに関する運用ルールを整備することにより、当社グループ全体の情報セキュリティマネジメント体制の構築に努めています。また、最新の技術に基づく可能な限りのセキュリティ対策やインシデント対応体制の整備、様々なユーザー教育を実施しているほか、サイバーリスク保険への加入により経済的損害の発生に備えています。 (11) 電子商取引(ECサイト等)に係るリスク当社グループでは、映画館や演劇においてインターネット上でチケットを販売しているほか、複数のECサイトでキャラクターグッズ等の商品を販売しております。これらの事業においては、第三者からの悪意ある攻撃によらずとも、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク等の障害または人為的なミスにより、システムの運用が停止する事態が発生し、一定期間、チケットや商品の販売ができなくなるリスクが存在します。これらのリスクが顕在化した場合は、逸失利益が発生するとともに、復旧までに相当の時間を要した場合は、お客様からの当社グループ事業に対する信用の失墜につながる可能性があります。これらのリスクへの対応策としては、過去に発生した障害の分析に基づき、的確な対応策の実施により再発防止に努めるとともに、各ベンダー等との連携を強化し、障害発生時の迅速な復旧対応の体制整備を推進してまいります。 (12) 投資有価証券等に係るリスク当社グループは、重要な取引先との関係を強固にするため、上場株式および非上場株式を複数保有しておりますが、大幅な株式相場の下落や当該企業における企業価値の毀損が生じた場合には、保有有価証券を減損処理する可能性があります。これらのリスクへの対応策は、有価証券の投資基準・保有意義を明確にするとともに、取締役会への報告を含む定期的なモニタリングを実施することで、リスクの軽減に努めています。 (13) 気候変動に係るリスク近年、気候変動に伴う温室効果ガスの排出抑制の取り組みは世界中で進みつつあり、映画、アニメ、演劇等のエンタテインメントを主業とする当社グループにおいても、企業の社会的責任として脱炭素や循環型社会に向けた取り組みを推進して行かなければ、信用の毀損に伴う収益の減少や株式市場における企業価値向上に支障が生じる可能性があります。これらのリスクへの対応策として、当社グループはサステナビリティの基本方針の中の重要課題の一つとして「地球環境に優しいクリーンな事業活動を推進します」を掲げ、脱炭素の実現に向け、TCFDに基づく開示の準備を進めるとともに、再生可能エネルギー等を活用したCO2排出量削減、事業活動における環境負荷の少ない素材の活用や廃棄物の削減等を推進してまいります。
FY2022|6,052 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況及び事業運営に特に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。当社グループでは、「リスクマネジメント基本規程」に基づき、代表取締役社長を議長とする「リスクマネジメント会議」を設置し、グループ全体にわたるリスクの洗い出しと評価、連絡・報告体制の整備、対応策の検討等を実施し、これら主要なリスク発生の回避及び発生時の迅速かつ適切な対応に向け、全社的なリスクマネジメント体制を構築しております。なお、特に優先すべきと考えられる新型コロナウイルス感染症に係るリスクに対しては、代表取締役社長を本部長とする「新型コロナウイルス対策本部」を別途設置し、迅速かつ臨機応変な対応が可能な措置をとっております。なお、文中における将来に関する事項は当社グループが有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 (1)特に優先すべき重要なリスク≪新型コロナウイルス感染症に係るリスク≫① 製作遅延・公開延期等のリスク当社グループの以下の事業において、新型コロナウイルス感染症の拡大による製作遅延、公開延期、公演中止等のリスクが存在します。・映画事業:映画、アニメ等の公開予定作品の製作遅延、公開延期等の具体例として、撮影スタジオの休業、ロケーションの中止、出演者・スタッフ等への感染等のリスク。また、洋画作品についても、欧米における新型コロナウイルス感染症拡大の影響による製作遅延、公開延期等のリスク。・演劇事業:公演の中止、延期等の具体例として、公演予定作品の出演者・スタッフ等への感染、海外招聘スタッフの渡航制限等のリスク。これらのリスクが顕在化する可能性は、新型コロナウイルス感染症の収束まで一定程度残ると考えられますが、適切な感染防止対策の徹底及び「感染症対策」と「社会経済活動」の両立の考え方が社会全体の方針として示されることにより、徐々に低減していくものと考えられます。また、リスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、製作投資の回収可能性の低下によるたな卸資産の評価減等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。なお、これらのリスクへの対応策としては、業種別ガイドライン等に基づく適切な感染防止対策や自主的PCR検査が積極的に実施されており、出演者・スタッフ等の感染リスク低減策がとられています。 ② 映画館・演劇劇場の休業等のリスク当社グループの以下の事業において、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う政府・自治体からの要請による休業、営業時間の短縮、座席数の制限、劇場内飲食の禁止等のリスクが存在します。・映画事業:休業、営業時間の短縮、座席数の制限、劇場内飲食の禁止等のリスク。・演劇事業:休業、座席数の制限、劇場内飲食の禁止等のリスク。これらのリスクが顕在化する可能性は、新型コロナウイルス感染症の収束まで断続的に残ると考えられますが、地域別の感染者数や医療体制の状況等により大きく左右されます。また「感染症対策」と「社会経済活動」の両立の考え方が社会全体の方針として示されることにより、徐々に低減していくものと考えられます。また、リスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、映画館や演劇劇場の設備投資の回収可能性の低下による固定資産の減損等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。なお、これらのリスクに対しては、業種別ガイドライン等に基づく適切な感染防止対策を徹底し、お客様や従業員等に対する感染リスクを低減することで、事業継続に向けた対応策がとられています。 ③ 不動産市況の悪化によるリスク当社グループの不動産事業において、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う政府・自治体からの要請により、自社で運営する商業施設の臨時休館を実施した場合にテナントに対する賃料免除が発生するほか、政府・自治体からの要請がない場合でも、保有する物件の入居テナントの業績不振に対応するため、賃料減額要請への対応、退店解約による賃料の減収、テナントの信用度の低下による貸倒れ等のリスクが存在します。また、テレワークの定着により社会全体の働き方が変化することで、オフィスの需要に変化が生じるリスクも存在します。これらのリスクが顕在化する可能性については、新型コロナウイルス感染症の収束後においても不動産市況の回復には時間を要すると考えられるため、当面は一定程度の発生が想定されます。また、リスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、賃貸物件の設備投資の回収可能性の低下による固定資産の減損等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。なお、これらのリスクに対しては、テナントの経営状態等を冷静に分析しながら、柔軟かつ機動的な対応によりリスクの発生を最小限に止めるように努めてまいります。 ④ 映画事業のビジネスモデルの変化によるリスク当社グループの映画事業において、新型コロナウイルスの感染拡大及びその長期化を契機として、インターネットによる動画配信プラットフォームの普及が全世界的に加速しており、映画・アニメ等の映像を家庭で視聴する習慣が根づくことにより、映画館の動員が漸減していくリスクが存在します。これらのリスクが顕在化する可能性は、コロナ禍を契機としてハリウッドメジャーの映画会社が自社系列のプラットフォームでの独占配信や劇場公開との同時配信を開始するケースが一部に見られるなど、映画館での公開をファーストウインドウとしてきた映画業界のビジネスモデルや商慣習が変化していく可能性があり、その動向を中・長期的に注視していく状況にあります。また、リスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が漸減するとともに、映画館の設備投資の回収可能性の低下による固定資産の減損等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。なお、これらのリスクに対しては、映像視聴に関する顧客動向や動画配信プラットフォーム各社の戦略を冷静に分析するとともに、これまで以上に映画館の魅力を高めることで、リスクの発生を最小限に止める対応に努めてまいります。 (2)その他の主要なリスク① 自然災害や事故、火災等の発生によるリスク当社グループの以下の事業において、不特定多数のお客様が来場される事業場における自然災害(大規模な地震・風水害など)や事故、火災等の発生により事業活動の継続に支障をきたすリスクが存在します。・映画事業:全国各地に保有する映画館に係る自然災害や事故、火災等の発生リスク。・演劇事業:直営劇場として保有する帝国劇場・シアタークリエに係る自然災害や事故、火災等の発生リスク。・不動産事業:全国各地に保有する商業施設等に係る自然災害や事故、火災等の発生リスク。これらのリスクが顕在化する可能性について、自然災害に関しては、近年の気候変動による風水害の激甚化、度重なる地震の発生等の傾向から見て、顕在化する可能性が高まりつつあると考えられます。また、事故、火災の発生に関しては、長年にわたり各種予防策を徹底してきたことにより、昭和33年の東京宝塚劇場での死者3名を出した火災以降、当社グループの事業場において重大事故の発生に至った事例はありません。また、リスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、固定資産の滅失・毀損等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。なお、これらのリスクへの対応策は、防火・防災に対応した施設・設備管理を徹底するとともに、緊急時の連絡報告体制やお客様及び従業員の人命・安全を第一にした各種マニュアルの整備等に努めております。また、火災保険等の加入により経済的損害の発生に備えています。 ② 映画、演劇公演等に係る事業の不確実性によるリスク当社グループの以下の事業において、作品によっては十分な観客動員を果たせないリスク、作品の製作遅延や公開延期、公演中止等のリスクが存在します。・映画事業:公開作品によっては十分な観客動員を果たせないリスク。また、出演者・スタッフ等のトラブルや撮影時の事故等による公開予定作品の製作遅延や公開延期・中止等のリスク。・演劇事業:新作公演等の作品によっては十分な観客動員を果たせないリスク。また、俳優の健康上の理由・トラブル等により出演が不可能になり、公演が中止になるリスク。これらのリスクが顕在化する可能性は、映画事業、演劇事業が不確実性を本質的な事業特性とする限り、一定程度、常に存在すると言えます。また、これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、製作投資の回収可能性の低下によるたな卸資産の評価減等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。なお、これらのリスクへの対応策は、常に幅広い種類の良質なコンテンツの獲得に努め、年間を通じてバランスの取れたラインナップを編成してボラティリティの高い興行リスクを軽減しております。また、製作段階におけるトラブルを防止するため作品ごとの管理を徹底するとともに、万が一の場合には、速やかな代替策の実施を検討してまいります。 ③ 知的財産権の侵害や不正転売に係るリスク当社グループの以下の事業において、保有する知的財産権が侵害されるリスクや入場券等の不正転売等によるリスクが存在します。・映画事業:映画、映像作品の違法動画配信や海賊版の流通、またキャラクターグッズ等での無許諾商品、模倣品等による知的財産権の侵害リスク・演劇事業:演劇公演の盗撮による知的財産権の侵害や劇場の入場券等の不正転売リスクこれらのリスクが顕在化する可能性は、現在においても様々に発生しており、根絶することは事実上困難と考えられます。また、これらのリスクが顕在化した場合は、損益において逸失利益が発生します。特に海外やインターネット上では、知的財産権の保護を十分に受けらず、被害が拡大する可能性があります。なお、これらのリスクへの対応策は、著作権、商標権等の保護に関する各種対策を強化し、仮にリスクが顕在化した場合は、法的措置を前提に毅然とした対応をとることを徹底しております。入場券等の不正転売に関しては、電子チケットの導入を推進していくとともに、行政機関とも協力して可能な限りの対策を講じてまいります。 ④ 海外展開に係るリスク当社グループの映画事業において、海外における映画・アニメ等の劇場公開、テレビ放映やインターネット上での配信、商品化権の許諾等については、当該国における戦争、政情不安や経済情勢の不確実性に加え、文化や慣習の違いに起因するビジネスリスク、知的財産権に関するリスク、SNSにおける炎上リスク、労使関係、貿易や租税を始めとする各種法的規制の変更、為替リスクなど多岐にわたるリスクが存在します。これらのリスクが顕在化する可能性は、当社グループが海外展開を積極的に拡大する中で増加しつつあります。また、これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入や営業利益が減少するとともに、訴訟コスト等が臨時に発生する可能性があります。なお、これらのリスクへの対応策は、事前に経験豊富な専門家にアドバイスを得るなど、可能な限りリスクの低減に努めています。また、知的財産権に関するリスクについては、法的措置を前提に毅然とした対応をとることを徹底しています。 ⑤ 道路事業に係わるリスク当社グループの不動産事業において、スバル興業㈱と同社の連結子会社が道路事業に係わっており、これらの事業においては、公共工事への高い依存に伴うリスク、労働人員不足のリスク、労務費及び資機材価格の高騰リスク、自然災害のリスク、建設業法等の規制に関するリスク等、道路事業特有のリスクが存在します。これらのリスクが顕在化する可能性は、それぞれ一定程度存在します。また、これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入や営業利益が減少する可能性があります。なお、これらのリスクへの対応策は、スバル興業㈱を中心に安全管理・品質管理の徹底、優れた技術者の採用・育成・配置など、影響を最小限にするための具体的な施策が検討され、実施されております。 ⑥ 情報セキュリティに係るリスク当社グループは、チケット販売やECサイト等におけるお客様の個人情報や映像素材のデジタルデータ等の取扱いにおいて、悪意の第三者からの予期せぬ不正アクセス、コンピュータウィルス侵入等による個人情報・機密情報の漏洩、設備の損壊・通信回線のトラブル等による情報システムの停止等のリスクが存在します。また、財務データを含む電子データが暗号化される等により、事業活動の継続ができなくなる等のリスクも存在します。これらのリスクが顕在化する可能性は、様々な対策を実施していたとしても一定程度存在するものと思われます。また、業務のデジタル化、オンライン化が進むに連れ、顕在化する可能性が増加していくものと思われます。また、これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入や営業利益が減少するとともに、顧客からの損害賠償請求等が臨時に発生する可能性があります。なお、これらのリスクへの対応策は、2021年10月1日付で「情報セキュリティ基本方針」及び「情報セキュリティ対策規程」を制定するとともに、社内に情報セキュリティ委員会を設置して当社グループの情報システムに関する運用ルールを整備することにより、全社的な情報セキュリティマネジメント体制の構築に努めています。また、当社情報システム部を中心に、最新の技術に基づく可能な限りのセキュリティ対策やインシデント対応体制の整備、標的型攻撃メール訓練等によるユーザー教育を実施しているほか、サイバーリスク保険への加入により経済的損害の発生に備えています。 ⑦ 投資有価証券等に係るリスク当社グループは、重要な取引先との関係を強固にするため、上場株式および非上場株式を複数保有しておりますが、将来大幅な株価下落や企業価値の毀損が起きた場合には、保有有価証券を減損処理する可能性があります。なお、これらのリスクへの対応策は、有価証券の投資基準・保有意義を明確にするとともに、取締役会への報告を含む定期的なモニタリングを実施することで、リスクの軽減に努めています。
FY2021|5,951 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況及び事業運営に特に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。当社グループでは、「リスクマネジメント基本規程」に基づき、代表取締役社長を議長とする「リスクマネジメント会議」を設置し、グループ全体にわたるリスクの洗い出しと評価、連絡・報告体制の整備、対応策の検討等を実施し、これら主要なリスク発生の回避及び発生時の迅速かつ適切な対応に向け、全社的なリスクマネジメント体制を構築しております。なお、特に優先すべきと考えられる新型コロナウイルス感染症に係るリスクに対しては、代表取締役社長を本部長とする「新型コロナウイルス対策本部」を別途設置し、迅速かつ臨機応変な対応が可能な措置をとっております。なお、文中における将来に関する事項は当社グループが有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 (1)特に優先すべき重要なリスク≪新型コロナウイルス感染症に係るリスク≫① 製作遅延・公開延期等のリスク当社グループの以下の事業において、新型コロナウイルス感染症の拡大による製作遅延、公開延期、公演中止等のリスクが存在します。・映画事業:映画、アニメ等の公開予定作品の製作遅延、公開延期等の具体例として、撮影スタジオの休業、ロケーションの中止、出演者・スタッフ等への感染等のリスク。また、洋画作品についても、欧米における新型コロナウイルス感染症の拡大による影響による製作遅延、公開延期等のリスク。・演劇事業:公演の中止、延期等の具体例として、公演予定作品の出演者・スタッフ等への感染、海外招聘スタッフの渡航制限等のリスク。これらのリスクが顕在化する可能性は、ワクチン普及等による新型コロナウイルス感染症の収束まで一定程度残ると考えられますが、適切な感染防止対策の徹底により、徐々に低減しています。一方で、洋画作品については、欧米における新型コロナウイルス感染症の動向に関連するため、リスクが長期化する可能性があります。また、リスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、製作投資の回収可能性の低下によるたな卸資産の評価減等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。なお、これらのリスクへの対応策としては、業種別ガイドライン等に基づく適切な感染防止対策や自主的PCR検査が積極的に実施されており、出演者・スタッフ等の感染リスク低減策がとられています。 ② 映画館・演劇劇場の休業等のリスク当社グループの以下の事業において、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う政府・自治体からの要請による休業、営業時間の短縮、座席数の制限、劇場内飲食の禁止等のリスクが存在します。・映画事業:休業、営業時間の短縮、座席数の制限、劇場内飲食の禁止等のリスク。・演劇事業:休業、座席数の制限、劇場内飲食の禁止等のリスク。これらのリスクが顕在化する可能性は、ワクチン普及等による新型コロナウイルス感染症の収束まで断続的に残ると考えられますが、地域別の感染者数や医療体制の状況等により大きく左右されます。また、リスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、映画館や演劇劇場の設備投資の回収可能性の低下による固定資産の減損等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。なお、これらのリスクに対しては、業種別ガイドライン等に基づく適切な感染防止対策を徹底し、お客様や従業員等に対する感染リスクを低減することで、事業継続に向けた対応策がとられています。 ③ 不動産市況の悪化によるリスク当社グループの不動産事業において、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う政府・自治体からの要請により、自社で運営する商業施設の臨時休館を実施した場合にテナントに対する賃料免除が発生するほか、政府・自治体からの要請がない場合でも、保有する物件の入居テナントの業績不振に対応するため、賃料減額要請への対応、退店解約による賃料の減収、テナントの信用度の低下による貸倒れ等のリスクが存在します。また、テレワークの定着により社会全体の働き方が変化することで、オフィスの需要に変化が生じるリスクも存在します。これらのリスクが顕在化する可能性については、ワクチン普及等による新型コロナウイルス感染症の収束後においても不動産市況の回復には時間を要すると考えられるため、当面は一定程度の発生が想定されます。また、リスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、賃貸物件の設備投資の回収可能性の低下による固定資産の減損等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。なお、これらのリスクに対しては、テナントの経営状態等を冷静に分析しながら、柔軟かつ機動的な対応によりリスクの発生を最小限に止めるように努めてまいります。 ④ 映画事業のビジネスモデルの変化によるリスク当社グループの映画事業において、新型コロナウイルスの感染拡大及びその長期化を契機として、インターネットによる動画配信プラットフォームの普及が全世界的に加速しており、映画・アニメ等の映像を家庭で視聴する習慣が根づくことにより、映画館の動員が漸減していくリスクが存在します。これらのリスクが顕在化する可能性は、コロナ禍を契機としてハリウッドメジャーの映画会社が自社系列のプラットフォームでの独占配信や劇場公開との同時配信を開始するケースが一部に見られるなど、映画館での公開をファーストウインドウとしてきた映画業界のビジネスモデルや商慣習が変化していく可能性があり、その動向を中・長期的に注視していく状況にあります。また、リスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が漸減するとともに、映画館の設備投資の回収可能性の低下による固定資産の減損等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。なお、これらのリスクに対しては、映像視聴に関する顧客動向や動画配信プラットフォーム各社の戦略を冷静に分析するとともに、これまで以上に映画館の魅力を高めることで、リスクの発生を最小限に止める対応に努めてまいります。 (2)その他の主要なリスク① 自然災害や事故、火災等の発生によるリスク当社グループの以下の事業において、不特定多数のお客様が来場される事業場における自然災害(大規模な地震・風水害など)や事故、火災等の発生により事業活動の継続に支障をきたすリスクが存在します。・映画事業:全国各地に保有する映画館に係る自然災害や事故、火災等の発生リスク。・演劇事業:直営劇場として保有する帝国劇場・シアタークリエに係る自然災害や事故、火災等の発生リスク。・不動産事業:全国各地に保有する商業施設等に係る自然災害や事故、火災等の発生リスク。これらのリスクが顕在化する可能性について、自然災害に関しては、近年の気候変動による風水害の激甚化、度重なる地震の発生等の傾向から見て、顕在化する可能性が高まりつつあると考えられます。また、事故、火災の発生に関しては、長年にわたり各種予防策を徹底してきたことにより、昭和33年の東京宝塚劇場での死者3名を出した火災以降、当社グループの事業場において重大事故の発生に至った事例はありません。また、リスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、固定資産の滅失・毀損等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。なお、これらのリスクへの対応策は、防火・防災に対応した施設・設備管理を徹底するとともに、緊急時の連絡報告体制やお客様及び従業員の人命・安全を第一にした各種マニュアルの整備等に努めております。また、火災保険等の加入により経済的損害の発生に備えています。 ② 映画、演劇公演等に係る事業の不確実性によるリスク当社グループの以下の事業において、作品によっては十分な観客動員を果たせないリスク、作品の製作遅延や公開延期、公演中止等のリスクが存在します。・映画事業:公開作品によっては十分な観客動員を果たせないリスク。また、出演者・スタッフ等のトラブルや撮影時の事故等による公開予定作品の製作遅延や公開延期・中止等のリスク。・演劇事業:新作公演等の作品によっては十分な観客動員を果たせないリスク。また、俳優の健康上の理由・トラブル等により出演が不可能になり、公演が中止になるリスク。これらのリスクが顕在化する可能性は、映画事業、演劇事業が不確実性を本質的な事業特性とする限り、一定程度、常に存在すると言えます。また、これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入、営業利益が減少するとともに、製作投資の回収可能性の低下によるたな卸資産の評価減等、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。なお、これらのリスクへの対応策は、常に幅広い種類の良質なコンテンツの獲得に努め、年間を通じてバランスの取れたラインナップを編成してボラティリティの高い興行リスクを軽減しております。また、製作段階におけるトラブルを防止するため作品ごとの管理を徹底するとともに、万が一の場合には、速やかな代替策の実施を検討してまいります。 ③ 知的財産権の侵害や不正転売に係るリスク当社グループの以下の事業において、保有する知的財産権が侵害されるリスクや入場券等の不正転売等によるリスクが存在します。・映画事業:映画、映像作品の違法動画配信や海賊版の流通、またキャラクターグッズ等での無許諾商品、模倣品等による知的財産権の侵害リスク・演劇事業:演劇公演の盗撮による知的財産権の侵害や劇場の入場券等の不正転売リスクこれらのリスクが顕在化する可能性は、現在においても様々に発生しており、根絶することは事実上困難と考えられます。また、これらのリスクが顕在化した場合は、損益において逸失利益が発生します。特に海外やインターネット上では、知的財産権の保護を十分に受けらず、被害が拡大する可能性があります。なお、これらのリスクへの対応策は、著作権、商標権等の保護に関する各種対策を強化し、仮にリスクが顕在化した場合は、法的措置を前提に毅然とした対応をとることを徹底しております。入場券等の不正転売に関しては、電子チケットの導入を推進していくとともに、行政機関とも協力して可能な限りの対策を講じてまいります。 ④ 海外展開に係るリスク当社グループの映画事業において、海外における映画・アニメ等の劇場公開、テレビ放映やインターネット上での配信、商品化権の許諾等については、当該国における政情不安や経済情勢の不確実性に加え、文化や慣習の違いに起因するビジネスリスク、知的財産権に関するリスク、SNSにおける炎上リスク、労使関係、貿易や租税を始めとする各種法的規制の変更、為替リスクなど多岐にわたるリスクが存在します。これらのリスクが顕在化する可能性は、当社グループが海外展開を積極的に拡大する中で増加しつつあります。また、これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入や営業利益が減少するとともに、訴訟コスト等が臨時に発生する可能性があります。なお、これらのリスクへの対応策は、事前に経験豊富な専門家にアドバイスを得るなど、可能な限りリスクの低減に努めています。また、知的財産権に関するリスクについては、法的措置を前提に毅然とした対応をとることを徹底しています。 ⑤ 道路事業に係わるリスク当社グループの不動産事業において、スバル興業㈱と同社の連結子会社が道路事業に係わっており、これらの事業においては、公共工事への高い依存に伴うリスク、労働人員不足のリスク、労務費及び資機材価格の高騰リスク、自然災害のリスク、建設業法等の規制に関するリスク等、道路事業特有のリスクが存在します。これらのリスクが顕在化する可能性は、それぞれ一定程度存在します。また、これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入や営業利益が減少する可能性があります。なお、これらのリスクへの対応策は、スバル興業㈱を中心に安全管理・品質管理の徹底、優れた技術者の採用・育成・配置など、影響を最小限にするための具体的な施策が検討され、実施されております。 ⑥ 情報セキュリティに係るリスク当社グループは、チケット販売やECサイト等におけるお客様の個人情報や映像素材のデジタルデータ等の取扱いにおいて、悪意の第三者からの予期せぬ不正アクセス、コンピュータウィルス侵入等による個人情報・機密情報の漏洩、設備の損壊・通信回線のトラブル等による情報システムの停止等のリスクが存在します。また、財務データを含む電子データが暗号化される等により、事業活動の継続ができなくなる等のリスクも存在します。これらのリスクが顕在化する可能性は、様々な対策を実施していたとしても一定程度存在するものと思われます。また、業務のデジタル化、オンライン化が進むに連れ、顕在化する可能性が増加していくものと思われます。また、これらのリスクが顕在化した場合は、営業収入や営業利益が減少するとともに、顧客からの損害賠償請求等が臨時に発生する可能性があります。なお、これらのリスクへの対応策は、当社情報システム部を中心に、最新の技術に基づく可能な限りのセキュリティ対策やインシデント対応体制の整備、標的型攻撃メール訓練等によるユーザー教育を実施しているほか、情報システムに関する社内規程や運用ルールの整備を進め、全社的な情報セキュリティマネジメント体制の構築に努めています。また、サイバーリスク保険への加入により経済的損害の発生に備えています。 ⑦ 投資有価証券等に係るリスク当社グループは、重要な取引先との関係を強固にするため、上場株式および非上場株式を複数保有しておりますが、将来大幅な株価下落や企業価値の毀損が起きた場合には、保有有価証券を減損処理する可能性があります。なお、これらのリスクへの対応策は、有価証券の投資基準・保有意義を明確にするとともに、取締役会への報告を含む定期的なモニタリングを実施することで、リスクの軽減に努めています。
FY2020|1,548 文字
2 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、文中における将来に関する事項は当社グループが有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。当社グループはこれらの事項を認識したうえで、その発生の回避および発生時の適切な対応に向けて努力してまいります。 ① 映画の公開に係るリスク当社グループにおける公開予定作品について、製作遅延その他の理由による公開延期等のリスクが存在します。また当社グループは興行網の優位性を基盤に興行力の高い作品の獲得に努めておりますが、作品によっては十分な観客動員を果たせないリスクも存在します。 ② 演劇公演に係るリスク当社グループは演劇事業を展開しておりますが、出演俳優の健康上の理由等により出演が不可能になり、結果として公演が中止になるリスクがあります。また、新作公演は演目の幅を広げ新規顧客を開拓するための必要なチャレンジと認識していますが、知名度の点で不利であり、十分な観客動員を果たせないリスクも存在します。 ③ 知的財産権の侵害に係るリスク当社グループは様々な知的財産権を保有しておりますが、海賊版や模倣品による権利侵害が現実に発生しております。それらにつきましては適切な対応を図っておりますが、海外やインターネットではその知的財産権の保護を充分に受けられない可能性があります。 ④ 不動産賃貸に係るリスク当社グループは多数の不動産物件を抱えており、物販・飲食店やオフィスなど様々な賃貸によって売上を計上しております。しかしながら主要テナントの予期せぬ退店等により一時的に収益が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 投資等に係るリスク当社グループは従来より重要な取引先との関係を強固にするため、市場性のある株式を保有しておりますが、将来大幅な株価下落が起きた場合には保有有価証券に減損または評価損が発生する可能性があります。 ⑥ 当社施設に係るリスク 当社グループは全国各地に多数の映画館や演劇劇場および商業施設等を保有しており、不特定多数のお客様がご来場されます。これらの施設において自然災害や事故等の発生により事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。 ⑦ 個人情報等の管理に係るリスク 当社グループは多数のお客様の個人情報を取り扱っております。これらをはじめとする機密情報の取り扱いについては万全のセキュリティ体制を敷いて管理にあたっておりますが、悪意の第三者によるハッキング等予期せぬ事態により、これらの情報について漏えいするリスクが存在します。 ⑧ 海外展開におけるリスク 当社グループは「TOHO VISION 2021 東宝グループ 中期経営戦略」にも掲げている通り、「Global」JAPAN IP(日本の企画)の海外展開を本格化しております。海外展開におきましては、政情不安や経済情勢の不確実性に加え、文化や慣習の違いに起因するビジネスリスク、知的財産権に関するリスク、労使関係、貿易や租税を始めとする各種法的規制の変更、為替リスクなど多岐にわたるリスクが存在します。 ⑨ 感染症等の流行発生に係るリスク 当社グループは新型コロナウイルスなどの感染症の流行により、映画の公開作品の製作遅延や公開延期、演劇公演の中止、不特定多数のお客様がご来場される全国各地の映画館や演劇劇場および商業施設の休館、また不動産物件における主要テナントの一時的な賃料減額や予期せぬ退店等により、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに重要な影響を与える可能性があります。
FY2019|1,357 文字
2 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、文中における将来に関する事項は当社グループが有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。当社グループはこれらの事項を認識したうえで、その発生の回避および発生時の適切な対応に向けて努力してまいります。 ① 映画の公開に係るリスク当社グループにおける公開予定作品について、製作遅延その他の理由による公開延期等のリスクが存在します。また当社グループは興行網の優位性を基盤に興行力の高い作品の獲得に努めておりますが、作品によっては十分な観客動員を果たせないリスクも存在します。 ② 演劇公演に係るリスク当社グループは演劇事業を展開しておりますが、出演俳優の健康上の理由等により出演が不可能になり、結果として公演が中止になるリスクがあります。また、新作公演は演目の幅を広げ新規顧客を開拓するための必要なチャレンジと認識していますが、知名度の点で不利であり、十分な観客動員を果たせないリスクも存在します。 ③ 知的財産権の侵害に係るリスク当社グループは様々な知的財産権を保有しておりますが、海賊版や模倣品による権利侵害が現実に発生しております。それらにつきましては適切な対応を図っておりますが、海外やインターネットではその知的財産権の保護を充分に受けられない可能性があります。 ④ 不動産賃貸に係るリスク当社グループは多数の不動産物件を抱えており、物販・飲食店やオフィスなど様々な賃貸によって売上を計上しております。しかしながら主要テナントの予期せぬ退店等により一時的に収益が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 投資等に係るリスク当社グループは従来より重要な取引先との関係を強固にするため、市場性のある株式を保有しておりますが、将来大幅な株価下落が起きた場合には保有有価証券に減損または評価損が発生する可能性があります。 ⑥ 当社施設に係るリスク 当社グループは全国各地に多数の映画館や演劇劇場および商業施設等を保有しており、不特定多数のお客様がご来場されます。これらの施設において自然災害や事故等の発生により事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。 ⑦ 個人情報等の管理に係るリスク 当社グループは多数のお客様の個人情報を取り扱っております。これらをはじめとする機密情報の取り扱いについては万全のセキュリティ体制を敷いて管理にあたっておりますが、悪意の第三者によるハッキング等予期せぬ事態により、これらの情報について漏えいするリスクが存在します。 ⑧ 海外展開におけるリスク 当社グループは「TOHO VISION 2021 東宝グループ 中期経営戦略」にも掲げている通り、「Global」JAPAN IP(日本の企画)の海外展開を本格化しております。海外展開におきましては、政情不安や経済情勢の不確実性に加え、文化や慣習の違いに起因するビジネスリスク、知的財産権に関するリスク、労使関係、貿易や租税を始めとする各種法的規制の変更、為替リスクなど多岐にわたるリスクが存在します。
FY2018|1,141 文字
4 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、文中における将来に関する事項は当社グループが有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。当社グループはこれらの事項を認識したうえで、その発生の回避および発生時の適切な対応に向けて努力してまいります。 ① 映画の公開に係るリスク当社グループにおける公開予定作品について、製作遅延その他の理由による公開延期等のリスクが存在します。また当社グループは興行網の優位性を基盤に興行力の高い作品の獲得に努めておりますが、作品によっては十分な観客動員を果たせないリスクも存在します。 ② 演劇公演に係るリスク当社グループは演劇事業を展開しておりますが、出演俳優の健康上の理由等により出演が不可能になり、結果として公演が中止になるリスクがあります。また、新作公演は演目の幅を広げ新規顧客を開拓するための必要なチャレンジと認識していますが、知名度の点で不利であり、十分な観客動員を果たせないリスクも存在します。 ③ 知的財産権の侵害に係るリスク当社グループは様々な知的財産権を保有しておりますが、海賊版や模倣品による権利侵害が現実に発生しております。それらにつきましては適切な対応を図っておりますが、海外やインターネットではその知的財産権の保護を充分に受けられない可能性があります。 ④ 不動産賃貸に係るリスク当社グループは多数の不動産物件を抱えており、物販・飲食店やオフィスなど様々な賃貸によって売上を計上しております。しかしながら主要テナントの予期せぬ退店等により一時的に収益が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 投資等に係るリスク当社グループは従来より重要な取引先との関係を強固にするため、市場性のある株式を保有しておりますが、将来大幅な株価下落が起きた場合には保有有価証券に減損または評価損が発生する可能性があります。 ⑥ 当社施設に係るリスク 当社グループは全国各地に多数の映画館や演劇劇場および商業施設等を保有しており、不特定多数のお客様がご来場されます。これらの施設において自然災害や事故等の発生により事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。 ⑦ 個人情報等の管理に係るリスク 当社グループは多数のお客様の個人情報を取り扱っております。これらをはじめとする機密情報の取り扱いについては万全のセキュリティ体制を敷いて管理にあたっておりますが、悪意の第三者によるハッキング等予期せぬ事態により、これらの情報について漏えいするリスクが存在します。
FY2017|1,141 文字
4 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、文中における将来に関する事項は当社グループが有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。当社グループはこれらの事項を認識したうえで、その発生の回避および発生時の適切な対応に向けて努力してまいります。 ① 映画の公開に係るリスク当社グループにおける公開予定作品について、製作遅延その他の理由による公開延期等のリスクが存在します。また当社グループは興行網の優位性を基盤に興行力の高い作品の獲得に努めておりますが、作品によっては十分な観客動員を果たせないリスクも存在します。 ② 演劇公演に係るリスク当社グループは演劇事業を展開しておりますが、出演俳優の健康上の理由等により出演が不可能になり、結果として公演が中止になるリスクがあります。また、新作公演は演目の幅を広げ新規顧客を開拓するための必要なチャレンジと認識していますが、知名度の点で不利であり、十分な観客動員を果たせないリスクも存在します。 ③ 知的財産権の侵害に係るリスク当社グループは様々な知的財産権を保有しておりますが、海賊版や模倣品による権利侵害が現実に発生しております。それらにつきましては適切な対応を図っておりますが、海外やインターネットではその知的財産権の保護を充分に受けられない可能性があります。 ④ 不動産賃貸に係るリスク当社グループは多数の不動産物件を抱えており、物販・飲食店やオフィスなど様々な賃貸によって売上を計上しております。しかしながら主要テナントの予期せぬ退店等により一時的に収益が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 投資等に係るリスク当社グループは従来より重要な取引先との関係を強固にするため、市場性のある株式を保有しておりますが、将来大幅な株価下落が起きた場合には保有有価証券に減損または評価損が発生する可能性があります。 ⑥ 当社施設に係るリスク 当社グループは全国各地に多数の映画館や演劇劇場および商業施設等を保有しており、不特定多数のお客様がご来場されます。これらの施設において自然災害や事故等の発生により事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。 ⑦ 個人情報等の管理に係るリスク 当社グループは多数のお客様の個人情報を取り扱っております。これらをはじめとする機密情報の取り扱いについては万全のセキュリティ体制を敷いて管理にあたっておりますが、悪意の第三者によるハッキング等予期せぬ事態により、これらの情報について漏えいするリスクが存在します。
FY2016|1,141 文字
4 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、文中における将来に関する事項は当社グループが有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。当社グループはこれらの事項を認識したうえで、その発生の回避および発生時の適切な対応に向けて努力してまいります。 ① 映画の公開に係るリスク当社グループにおける公開予定作品について、製作遅延その他の理由による公開延期等のリスクが存在します。また当社グループは興行網の優位性を基盤に興行力の高い作品の獲得に努めておりますが、作品によっては十分な観客動員を果たせないリスクも存在します。 ② 演劇公演に係るリスク当社グループは演劇事業を展開しておりますが、出演俳優の健康上の理由等により出演が不可能になり、結果として公演が中止になるリスクがあります。また、新作公演は演目の幅を広げ新規顧客を開拓するための必要なチャレンジと認識していますが、知名度の点で不利であり、十分な観客動員を果たせないリスクも存在します。 ③ 知的財産権の侵害に係るリスク当社グループは様々な知的財産権を保有しておりますが、海賊版や模倣品による権利侵害が現実に発生しております。それらにつきましては適切な対応を図っておりますが、海外やインターネットではその知的財産権の保護を充分に受けられない可能性があります。 ④ 不動産賃貸に係るリスク当社グループは多数の不動産物件を抱えており、物販・飲食店やオフィスなど様々な賃貸によって売上を計上しております。しかしながら主要テナントの予期せぬ退店等により一時的に収益が減少し、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 投資等に係るリスク当社グループは従来より重要な取引先との関係を強固にするため、市場性のある株式を保有しておりますが、将来大幅な株価下落が起きた場合には保有有価証券に減損または評価損が発生する可能性があります。 ⑥ 当社施設に係るリスク 当社グループは全国各地に多数の映画館や演劇劇場および商業施設等を保有しており、不特定多数のお客様がご来場されます。これらの施設において自然災害や事故等の発生により事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。 ⑦ 個人情報等の管理に係るリスク 当社グループは多数のお客様の個人情報を取り扱っております。これらをはじめとする機密情報の取り扱いについては万全のセキュリティ体制を敷いて管理にあたっておりますが、悪意の第三者によるハッキング等予期せぬ事態により、これらの情報について漏えいするリスクが存在します。