事業の概要
- 家電販売と住まい関連ヤマダホールディングスは、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの家電製品や、パソコン、携帯電話といった情報家電の販売を主軸としています。さらに、リフォームや家具・インテリアなど、住まいに関する幅広い商品も取り扱っており、顧客の生活全体をサポートするビジネスモデルを展開しています。
- 住宅の販売と設備製造戸建て住宅の販売に加え、バスやキッチンなどの住宅設備機器の製造・販売も手掛けています。これにより、家電だけでなく住宅そのものを提供することで、顧客の住まいに関する多様なニーズに応え、収益源を多角化しています。
- 金融・環境事業の展開新築・リフォーム資金の決済、保険商品、ライフプラン提案といった金融サービスを提供し、「くらしまるごと」戦略を推進しています。また、家電やパソコンのリユース・リサイクル・再資源化を行う環境事業も展開し、持続可能な社会への貢献と新たな収益機会の創出を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- デンキ事業テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの家電製品や、パソコン、携帯電話といった情報家電の販売が主な事業です。リフォームや家具・インテリアなどの住まい関連商品の販売も行い、売上高1兆2986.67億円、営業利益296.94億円と、グループ全体の収益の大部分を占める主力事業です。
- 住建事業戸建て住宅の販売を主軸とし、バスやキッチンなどの住宅設備機器の製造・販売も手掛けています。売上高2924.6億円、営業利益93.72億円を計上しており、家電事業に次ぐ規模で、顧客の住まい全体をカバーする「くらしまるごと」戦略の中核を担っています。
- 金融事業新築・リフォーム資金の決済、保険商品、ライフプラン提案など、住まいに関する各種金融商品の展開を行っています。売上高38.65億円、営業利益13.07億円と規模は小さいものの、顧客の購買をサポートし、グループ全体のサービス拡充に貢献する事業です。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ElectricalBusiness | 地域 | 12,987 | 297 | 2.3% |
| HousingBusiness | 地域 | 2,925 | 94 | 3.2% |
| FinancialBusiness | 地域 | 39 | 13 | 33.8% |
| EnvironmentalBusiness | 地域 | 197 | 16 | 8.3% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、当社、連結子会社38社、非連結子会社10社、持分法適用関連会社3社、持分法非適用関連会社3社で構成され、家電・情報家電等の販売及び住まいに関する商品販売を主な事業としております。当社及び当社の関係会社の各事業における位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。また、以下の事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントと同一の区分であります。 (1)デンキ事業 テレビや冷蔵庫、洗濯機等の家電、パソコンや携帯電話といった情報家電等の販売及びリフォーム、家具・インテリア等の住まいに関する商品販売を行っております。(デンキ事業に関わる主な関係会社) 株式会社ヤマダデンキ 株式会社ヤマダテクニカルサービス (2)住建事業 戸建て住宅を中心とした住宅販売及びバスやキッチン等の住宅設備機器の製造・販売を行っております。(住建事業に関わる主な関係会社) 株式会社ヒノキヤグループ 株式会社ヤマダ住建ホールディングス 株式会社ヤマダホームズ 株式会社ワイ・ジャスト 株式会社家守り 株式会社ハウステック トクラス株式会社 (3)金融事業 「くらしまるごと」をコーディネートするサービスの一環として、新築、リフォーム、資金決済、保険商品、ライフプラン提案の5分野において各種金融商品の展開を行っております。(金融事業に関わる主な関係会社) 株式会社ヤマダ金融ホールディングス 株式会社ヤマダファイナンスサービス 株式会社ヤマダLABIカード 株式会社ハウス・デポ・パートナーズ 株式会社ヤマダ少額短期保険 (4)環境事業 家電やパソコンを中心とした製品のリユース・リサイクル・再資源化事業の展開を行っております。(環境事業に関わる主な関係会社) 株式会社ヤマダ環境資源開発ホールディングス インバースネット株式会社 株式会社シー・アイ・シー 株式会社三久 東金属株式会社 株式会社あいづダストセンター (5)その他 報告セグメントに含まれない事業に関わる主な関係会社は次のとおりであります。 コスモス・ベリーズ株式会社 株式会社ビー・ピー・シー 日本ツーリストクラブ株式会社 秋田木工株式会社 株式会社J・スタッフ [事業系統図]事業の系統図は次のとおりであります。 (注)提出日時点のものです。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 家電小売業界は価格競争が激しく、他社が低価格で商品提供を開始した場合、販売価格を引き下げる必要があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 大規模小売店舗立地法、独占禁止法、景品表示法、家電リサイクル法など多岐にわたる法令規制。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:店舗展開及び店舗開発に伴う経費増加と競争激化 / 家電小売業界の激しい競争環境と価格競争 / M&Aや提携に伴う偶発債務発生や想定効果未達
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
ヤマダ電機というブランド認知度は高いが、家電量販店業界は競争が激しく、特定の特許や独占的IPによる優位性は限定的。プライベートブランドの強化は進めているものの、強力な無形資産とまでは言えない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
家電購入における顧客のスイッチングコストは低い。ポイントプログラムや会員制度はあるが、競合他社も同様の施策を行っており、顧客を強く囲い込むほどの効果は限定的。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
家電小売業において、ネットワーク効果はほとんど見られない。プラットフォームビジネスではなく、個々の店舗やECサイトでの取引が中心となるため、ユーザー数の増加が直接的な価値向上に繋がりにくい。
コスト優位★★☆☆☆
長年の事業展開で培われた仕入れ交渉力や物流網による一定のコスト優位性は存在する可能性がある。しかし、業界全体の価格競争が激しく、絶対的なコスト優位性を確立しているとは言い難い。
規模の経済★★★★☆
国内有数の家電量販店チェーンであり、店舗網やECサイトの規模は大きい。スケールメリットを活かした仕入れや販売戦略は、競合他社に対する一定の優位性をもたらしている。業界内での寡占度は比較的高まっている。
- 全国規模の店舗ネットワークヤマダホールディングスは、日本全国47都道府県に店舗を展開しており、都市型から郊外型、地域密着型まで多様な店舗形態を持っています。この広範なネットワークにより、幅広い顧客層にアプローチし、市場シェアを確保していると考えられます。
- 「くらしまるごと」の総合提案力家電販売を起点に、住宅販売、リフォーム、家具・インテリア、金融、環境事業までをグループ内で提供する「くらしまるごと」戦略を推進しています。これにより、顧客の住まいに関するあらゆるニーズにワンストップで対応できる点が、他社との差別化要因となり得ます。
- リユース・リサイクル体制家電やパソコンのリユース・リサイクル・再資源化事業を自社グループ内で展開している点は、環境意識の高まりの中で強みとなります。これにより、製品のライフサイクル全体に関与し、資源循環を促進するとともに、新たな収益源を確保していると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 「くらしまるごと」戦略の推進顧客の生活全体をサポートする「くらしまるごと」戦略を掲げ、家電販売だけでなく、住宅、金融、環境など多岐にわたるサービスを提供することを目指しています。これにより、顧客との接点を増やし、LTV(顧客生涯価値)の最大化を図る方針です。
- 店舗とEコマースの融合強化LIFE SELECT店舗を核としたエリア店舗開発を積極的に進めるとともに、Eコマース(オンライン販売)の強化も推進しています。これにより、実店舗とオンラインの双方で顧客接点を持ち、多様な購買ニーズに対応することで市場シェアの拡大を目指します。
- ESG経営と効率化の追求企業の持続的成長を基本方針とし、ESG経営を積極的に推進しています。また、グループ企業間の人材、商品、資金、サービス、物流、情報システムなどの経営資源を最適化・最大化し、利益率の改善、コスト削減、在庫効率の向上、キャッシュ・フロー創出を通じて財務体質の強化を図るとしています。
出典: FY2024 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、企業の持続的成長を基本方針に、高度化・多様化する消費者ニーズに素早く対応することを基本とし、常に「お客様(市場)第一主義」の目線で経営理念である「創造と挑戦」「感謝と信頼」を実践し企業価値を高め、キャッシュ・フローを重視したローコスト経営に取り組み、家電流通業界のリーディングカンパニーとしてESG経営を積極的に推進し、社会に貢献できる「強い企業」を目指します。 (2)目標とする経営指標当社グループは、目標とする経営指標として、2030年3月期の数値目標について売上高2兆2,000億円、経常利益1,000億円、ROE8.5%を設定しております。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2030年に当社が目指すべき姿を見据えて、また、より長期的な成長を実現していくために、2025年よりスタートした「2026/3~2030/3 中期経営計画」を推進して参ります。本中計の下、当社グループが一丸となって「くらしまるごと」戦略の総仕上げに向けた取り組みを進め、グループシナジーを拡大し、企業の持続的成長体制を構築して参ります。加えて、当社グループはESG・サステナビリティマネジメントを推進しており、循環型社会の構築及び人的資本経営の取り組みもこれまで以上に進めて参ります。流通業界は、今後もめまぐるしい変化が予想されますが、スピード感を持ち、柔軟に対応できるよう、グループ企業間のヒト(人材)・モノ(商品)・カネ・サービス・物流・情報システム等の最適化・最大化による経営資源の効率化を図り、利益率の改善、各コストの削減、在庫効率の改善、キャッシュ・フローの創出を図り、財務体質の強化、経営資源の基盤の強化に努めて参ります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2027年3月期につきましては、継続的な賃上げの定着や政府の経済対策の効果等により、個人消費は緩やかな回復が続くことが期待されます。一方で、物価上昇の影響は依然として継続しており、消費者の節約志向が高まるとともに、これまで以上に本質的な機能や品質、価格バランスを重視した消費行動が定着していくものと見込まれます。また、中東情勢をはじめとする地政学リスクの高まりや原油価格の高騰など、エネルギー・物流コスト等の上昇が企業活動や消費者マインドに与える影響が懸念され、引き続き留意する必要があります。 このような市場環境のなか、当社グループは「2026/3~2030/3 中期経営計画」の2年目として、①LIFE SELECTを中核としたエリア店舗開発・改革の推進、②PB+SPAオリジナル商品の積極的開発、③各事業会社の融合によるグループシナジーの最大化など、中計で掲げた成長戦略を推進することで持続的成長体制の構築に全力で取り組んで参ります。加えて、遊休資産の売却や適正な在庫コントロールを通じた総資産回転率の向上にも取り組み、資産効率の改善及びキャッシュ・フローを重視した経営を加速させて参ります。また、業務効率化推進室を中核とした全社的な組織・構造改革を実行し、①本社機能のDX化・合理化、②物流サプライチェーンの適正化、③店舗の統廃合及び効率化による人材の適正配置、④デジタル会員獲得強化による販促のデジタルシフト・DX化による施策の最適化・最大化等を推進し、当社グループの生産性向上・業務効率化を実現して参ります。なお、各セグメントで取り組む主要なテーマは以下のとおりとなります。 デンキセグメント①LIFE SELECT店舗を中核としたエリア店舗開発による市場シェアの拡大、②PB+SPAヤマダオリジナル商品の積極的開発による商品利益率の向上と差別化、③グループインフラを最大限活用したEコマース事業の収益性向上、④リフォーム・家具インテリア・リユース事業等の拡大による収益性向上、⑤店舗統廃合によるコスト最適化及び人時生産性の向上、⑥セルアウト商品戦略の推進及び在庫運用の最適化による商品回転率の向上。 住建セグメント①土地付分割・分譲住宅戦略の強化、②中古再販事業の拡大と不動産ネットワークの強化、③製造・調達・物流・販売の各領域における連携の高度化、④ヤマダデンキ店舗網を活用した「住まいの相談カウンター・ヤマダ不動産」などグループ経営資源の最大活用、⑤新たに子会社化した東和総合住宅株式会社やトクラス株式会社とのシナジー創出による住建・住設事業のグループ間連携の強化。 金融セグメント①住建セグメントとの連携強化によるフラット35を中心とした住宅ローンの拡大、②リフォームローンをはじめとしたデンキセグメントとの連携・グループシナジーの創出、③ハウスカードであるLABIカード事業の拡大、④保険商品の販売チャネルの拡充によるストック収益の拡大。 環境セグメント①家電買取強化及びリユース家電の生産体制強化、②エネルギープラントの建設推進(廃棄物焼却発電施設 2027年稼働予定)等、自己完結型のグループ内資源環境システムの推進及び循環型経済への貢献。 これらの環境・施策のもと、2027年3月期につきましては、売上高1兆7,800億円(前年同期比5.2%増)、営業利益515億円(前年同期比218.6%増)、経常利益526億円(前年同期比163.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益278億円(前年同期比88.1%増)を見込んでおります。 (5)資本政策方針PBR1倍達成に向けたノンコア事業資産売却による経営改革の加速について 当社は、持続的な企業価値の向上を最優先課題とし、2024年11月8日公表の「2026/3~2030/3 中期経営計画」において2030年3月期にPBR1倍超を目標として様々な取り組みを推進しておりますが、株式市場の皆様から受けているご期待・ご意見を、当社の変革を加速させる強力な「後押し」であると真摯に捉え、それらに応えるべく、経営の重要テーマのひとつとして、主にデンキセグメントが保有する総額約1,300億円規模(取得額ベース)のノンコア事業資産を中心とした売却を進めて参ります。今後、2年以内を目途に資産売却を進め、得られた資金は、店舗開発を中心とした成長投資、株主価値向上が見込まれるM&A投資、有利子負債の削減、機動的な株主還元等へ戦略的に再配分することで、総資産回転率の向上をはじめ、資産効率を改善し、改革を加速させるとともに、中期経営計画の着実な達成により、市場評価の獲得を同時に追求することで、前倒しでPBR1倍割れの状態を解消し、株主価値の最大化に邁進して参ります。 ①資産ポートフォリオの再編資産の最適配分を推進するため、資産効率向上を加速させます。・ 売却規模 : 総額 約1,300億円規模(取得額ベース)・ 売却対象 : 主にデンキセグメントにおけるノンコア事業資産、低効率な事業用資産、保有株式等・ 実行方針 : 聖域なき資産ポートフォリオ再編を段階的かつ迅速に実行 ②企業価値・株主価値向上に向けた戦略的投資資産売却により創出した資金は、主に次の(イ)(ロ)(ハ)(ニ)へ再配分し、企業価値及び株主価値向上に直結する施策へ戦略的に投入いたします。 (イ)LIFE SELECT店舗を中核とした店舗開発への成長投資中期経営計画の達成の柱の一つであるLIFE SELECT店舗を中核とした店舗開発へ集中投下し、売上高の向上によるエリア内シェアの向上、グループ内サービスインフラの効率向上等につなげ、持続的な収益成長を実現して参ります。(ロ)株主価値が見込まれる戦略的M&A投資既存のコア事業と高い相乗効果を発揮し、早期の利益貢献が見込まれるM&Aに対し資金を配分いたします。これにより、コア事業の成長に依存しない非連続な収益基盤の拡大を実現し、ROEの向上、株主価値向上につなげて参ります。(ハ)有利子負債の削減による財務体質の強化昨今の金利上昇局面におけるリスク管理を徹底するため、売却資金を有利子負債の返済に充当いたします。これにより、支払利息の低減と金利変動リスクの抑制を図り、純利益水準の向上と強固な財務基盤を構築して参ります。 (ニ)機動的な株主還元資本構成の最適化状況を勘案し、自己株式の取得や持続的な配当等、株主の皆様の期待に応える還元策を機動的に実行して参ります。 ③市場・投資家とのエンゲージメント強化当社は、投資家の皆様との建設的な対話を「経営に対する新たな知見を得るための貴重な機会」と位置づけており、事業の進捗状況をはじめ、対話を通じて得た市場の視点を迅速に経営判断へ反映させる体制を強化して参ります。 ④今後の見通し上記の売却予定資産については、多数の物件で構成され、現在、分類分け、精査を行っており、売却先候補との交渉等、現時点で、不確定な部分も多く、今後の取り組みの進捗や業績への影響については、必要に応じ開示して参ります。当社は、市場の期待を力に変え、PBR1倍超の早期達成に向け、全社一丸となって変革を加速して参ります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、企業の持続的成長を基本方針に、高度化・多様化する消費者ニーズに素早く対応することを基本とし、常に「お客様(市場)第一主義」の目線で経営理念である「創造と挑戦」「感謝と信頼」を実践し企業価値を高め、キャッシュ・フローを重視したローコスト経営に取り組み、家電流通業界のリーディングカンパニーとしてESG経営を積極的に推進し、社会に貢献できる「強い企業」を目指します。 (2)目標とする経営指標当社グループは、目標とする経営指標として、2030年3月期の数値目標について売上高2兆2,000億円、経常利益1,000億円、ROE8.5%を設定しております。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2030年に当社が目指すべき姿を見据えて、また、より長期的な成長を実現していくために、2025年よりスタートした「2026/3~2030/3 中期経営計画」を推進して参ります。本中計の下、当社グループが一丸となって「くらしまるごと」戦略の総仕上げに向けた取り組みを進め、グループシナジーを拡大し、企業の持続的成長体制を構築して参ります。加えて、当社グループはESG・サステナビリティマネジメントを推進しており、循環型社会の構築及び人的資本経営の取り組みもこれまで以上に進めて参ります。流通業界は、今後もめまぐるしい変化が予想されますが、スピード感を持ち、柔軟に対応できるよう、グループ企業間のヒト(人材)・モノ(商品)・カネ・サービス・物流・情報システム等の最適化・最大化による経営資源の効率化を図り、利益率の改善、各コストの削減、在庫効率の改善、キャッシュ・フローの創出を図り、財務体質の強化、経営資源の基盤の強化に努めて参ります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2027年3月期につきましては、継続的な賃上げの定着や政府の経済対策の効果等により、個人消費は緩やかな回復が続くことが期待されます。一方で、物価上昇の影響は依然として継続しており、消費者の節約志向が高まるとともに、これまで以上に本質的な機能や品質、価格バランスを重視した消費行動が定着していくものと見込まれます。また、中東情勢をはじめとする地政学リスクの高まりや原油価格の高騰など、エネルギー・物流コスト等の上昇が企業活動や消費者マインドに与える影響が懸念され、引き続き留意する必要があります。 このような市場環境のなか、当社グループは「2026/3~2030/3 中期経営計画」の2年目として、①LIFE SELECTを中核としたエリア店舗開発・改革の推進、②PB+SPAオリジナル商品の積極的開発、③各事業会社の融合によるグループシナジーの最大化など、中計で掲げた成長戦略を推進することで持続的成長体制の構築に全力で取り組んで参ります。加えて、遊休資産の売却や適正な在庫コントロールを通じた総資産回転率の向上にも取り組み、資産効率の改善及びキャッシュ・フローを重視した経営を加速させて参ります。また、業務効率化推進室を中核とした全社的な組織・構造改革を実行し、①本社機能のDX化・合理化、②物流サプライチェーンの適正化、③店舗の統廃合及び効率化による人材の適正配置、④デジタル会員獲得強化による販促のデジタルシフト・DX化による施策の最適化・最大化等を推進し、当社グループの生産性向上・業務効率化を実現して参ります。なお、各セグメントで取り組む主要なテーマは以下のとおりとなります。 デンキセグメント①LIFE SELECT店舗を中核としたエリア店舗開発による市場シェアの拡大、②PB+SPAヤマダオリジナル商品の積極的開発による商品利益率の向上と差別化、③グループインフラを最大限活用したEコマース事業の収益性向上、④リフォーム・家具インテリア・リユース事業等の拡大による収益性向上、⑤店舗統廃合によるコスト最適化及び人時生産性の向上、⑥セルアウト商品戦略の推進及び在庫運用の最適化による商品回転率の向上。 住建セグメント①土地付分割・分譲住宅戦略の強化、②中古再販事業の拡大と不動産ネットワークの強化、③製造・調達・物流・販売の各領域における連携の高度化、④ヤマダデンキ店舗網を活用した「住まいの相談カウンター・ヤマダ不動産」などグループ経営資源の最大活用、⑤新たに子会社化した東和総合住宅株式会社やトクラス株式会社とのシナジー創出による住建・住設事業のグループ間連携の強化。 金融セグメント①住建セグメントとの連携強化によるフラット35を中心とした住宅ローンの拡大、②リフォームローンをはじめとしたデンキセグメントとの連携・グループシナジーの創出、③ハウスカードであるLABIカード事業の拡大、④保険商品の販売チャネルの拡充によるストック収益の拡大。 環境セグメント①家電買取強化及びリユース家電の生産体制強化、②エネルギープラントの建設推進(廃棄物焼却発電施設 2027年稼働予定)等、自己完結型のグループ内資源環境システムの推進及び循環型経済への貢献。 これらの環境・施策のもと、2027年3月期につきましては、売上高1兆7,800億円(前年同期比5.2%増)、営業利益515億円(前年同期比218.6%増)、経常利益526億円(前年同期比163.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益278億円(前年同期比88.1%増)を見込んでおります。 (5)資本政策方針PBR1倍達成に向けたノンコア事業資産売却による経営改革の加速について 当社は、持続的な企業価値の向上を最優先課題とし、2024年11月8日公表の「2026/3~2030/3 中期経営計画」において2030年3月期にPBR1倍超を目標として様々な取り組みを推進しておりますが、株式市場の皆様から受けているご期待・ご意見を、当社の変革を加速させる強力な「後押し」であると真摯に捉え、それらに応えるべく、経営の重要テーマのひとつとして、主にデンキセグメントが保有する総額約1,300億円規模(取得額ベース)のノンコア事業資産を中心とした売却を進めて参ります。今後、2年以内を目途に資産売却を進め、得られた資金は、店舗開発を中心とした成長投資、株主価値向上が見込まれるM&A投資、有利子負債の削減、機動的な株主還元等へ戦略的に再配分することで、総資産回転率の向上をはじめ、資産効率を改善し、改革を加速させるとともに、中期経営計画の着実な達成により、市場評価の獲得を同時に追求することで、前倒しでPBR1倍割れの状態を解消し、株主価値の最大化に邁進して参ります。 ①資産ポートフォリオの再編資産の最適配分を推進するため、資産効率向上を加速させます。・ 売却規模 : 総額 約1,300億円規模(取得額ベース)・ 売却対象 : 主にデンキセグメントにおけるノンコア事業資産、低効率な事業用資産、保有株式等・ 実行方針 : 聖域なき資産ポートフォリオ再編を段階的かつ迅速に実行 ②企業価値・株主価値向上に向けた戦略的投資資産売却により創出した資金は、主に次の(イ)(ロ)(ハ)(ニ)へ再配分し、企業価値及び株主価値向上に直結する施策へ戦略的に投入いたします。 (イ)LIFE SELECT店舗を中核とした店舗開発への成長投資中期経営計画の達成の柱の一つであるLIFE SELECT店舗を中核とした店舗開発へ集中投下し、売上高の向上によるエリア内シェアの向上、グループ内サービスインフラの効率向上等につなげ、持続的な収益成長を実現して参ります。(ロ)株主価値が見込まれる戦略的M&A投資既存のコア事業と高い相乗効果を発揮し、早期の利益貢献が見込まれるM&Aに対し資金を配分いたします。これにより、コア事業の成長に依存しない非連続な収益基盤の拡大を実現し、ROEの向上、株主価値向上につなげて参ります。(ハ)有利子負債の削減による財務体質の強化昨今の金利上昇局面におけるリスク管理を徹底するため、売却資金を有利子負債の返済に充当いたします。これにより、支払利息の低減と金利変動リスクの抑制を図り、純利益水準の向上と強固な財務基盤を構築して参ります。 (ニ)機動的な株主還元資本構成の最適化状況を勘案し、自己株式の取得や持続的な配当等、株主の皆様の期待に応える還元策を機動的に実行して参ります。 ③市場・投資家とのエンゲージメント強化当社は、投資家の皆様との建設的な対話を「経営に対する新たな知見を得るための貴重な機会」と位置づけており、事業の進捗状況をはじめ、対話を通じて得た市場の視点を迅速に経営判断へ反映させる体制を強化して参ります。 ④今後の見通し上記の売却予定資産については、多数の物件で構成され、現在、分類分け、精査を行っており、売却先候補との交渉等、現時点で、不確定な部分も多く、今後の取り組みの進捗や業績への影響については、必要に応じ開示して参ります。当社は、市場の期待を力に変え、PBR1倍超の早期達成に向け、全社一丸となって変革を加速して参ります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況[国内外経済等の背景について]当連結会計年度における我が国の経済は、賃金上昇の動きや各種経済政策の効果もあって、概ね緩やかな回復基調となりました。一方で、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰をはじめとする、地政学リスクの高まりや世界情勢・経済の不確実性等により、先行き不透明な状況が継続しております。個人消費については、物価上昇が継続する中での消費者の節約志向が残る一方、雇用情勢・所得環境の改善等から持ち直しの動きが見られます。家電小売業界では、物価上昇を背景とした節約志向が継続する中、冷蔵庫や洗濯機といった白物家電の一部が低調に推移しました。一方で、パソコンや携帯電話が年度を通じて大きく伸長したほか、エアコンが省エネ需要の高まりに加えて「2027年問題」に伴う早期買い替え需要の顕在化等によって好調に推移しました。 [当社の取り組みについて]このような市況を背景に、当社は「くらしまるごと」戦略のもと、「LIFE SELECT」と「住」を起点としたグループシナジーの最大化及び企業の持続的成長体制の構築に取り組んで参りました。「たのしい。くらしをシアワセにする、ぜんぶ。」をストアコンセプトとした、くらし体験・体感・完結型店舗「LIFE SELECT(日本最大級の品揃え・価格・サービスのお店)」を中核とした成長戦略を推進することで、企業価値の最大化を図っております。また、当社グループは2024年11月8日に公表した、2026年3月期から2030年3月期までの5年間を計画期間とする「2026/3~2030/3 中期経営計画」のもと、当社の企業価値の最大化に向けて中計に掲げるLIFE SELECTを中核とした全社戦略・改革を実行し、2030年3月期の数値目標として売上高2.2兆円、経常利益1,000億円、ROE8.5%の達成を図って参ります。まず、「LIFE SELECTを中核としたエリア店舗開発・改革」として、当期は2025年5月にオープンした「Tecc LIFE SELECT 茨木目垣店」をはじめとして、5店舗のLIFE SELECTを新店オープンしました。こうしたLIFE SELECTを中核とした店舗開発・成長戦略の実行体制は一層の強化が進み、年間10店舗出店の体制が整って参りました(2026年3月末現在 全国41店舗)。なお、LIFE SELECTを中核としたエリア内店舗開発の改革推進により店舗数は減少しておりますが、直営店の売場面積は対前年同期比で101.7%、2,922,990㎡と増加しており、加えて、店舗の統廃合の推進により、店舗の効率性・収益性も着実に向上しております。また、「PB+SPA ヤマダオリジナル商品の積極的開発」につきましても、開発スピードをさらに加速させております。これらの取り組みのもと、当連結会計年度につきましては、デンキセグメントが下期で売上高を大きく伸長させたほか、住建セグメントにおいて生じていた、2025年4月の改正建築基準法及び建築物省エネ法の施行に起因する住宅の着工・完工遅れの影響を年度末にかけて着実に挽回して売上を伸ばしました。利益面については、資産売却等に伴う特別利益の計上があった一方、中計目標達成に向けた戦略的な在庫処分を第4四半期において実施したほか、下記デンキセグメントの業績状況にて記載している事項等の影響により、低調な推移となりました。以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高1兆6,918億8百万円(前年同期比3.9%増)、営業利益161億66百万円(前年同期比62.2%減)、経常利益200億2百万円(前年同期比58.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益147億78百万円(前年同期比45.1%減)となりました。 [セグメント別の業績状況](ⅰ)デンキセグメントデンキセグメントの売上高は1兆3,294億26百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益は24億92百万円(前年同期比91.7%減)となりました。売上高については、上期までは、都市再開発計画及び賃貸契約の満期終了により撤退することとなったLABI津田沼・LABI仙台・LABI名古屋等の大型店舗を含む退店が発生したことによる売上高の減少などもあり前年同期比98.1%と低調に推移したものの、下期以降は、パソコンやエアコン需要の高まりのほか、中計で掲げた「くらしまるごと」戦略の改革の成果により成長分野での取り組みを推進すること等によって前年同期比104.6%と大きく売上が伸長しました。利益面では、先述の戦略的在庫処分のほか、ポイント施策の強化に伴う先行的利益負担の影響が残ったほか、LABI店舗など大型店舗を含む退店での減収に伴う売上総利益の減少影響等により減益となりましたが、在庫処分影響を除いた場合の収益性については下期にかけて着実に向上しております。また、新事業年度以降は、ポイント施策が一巡しその影響が完全に解消されることに加えて、当期末に戦略的な在庫処分を実施したことによって高粗利なPB・SPAオリジナル商品の売場展開がさらに加速されることにより、中期経営計画に掲げる当社の売上伸長に伴う利益創出の体制がより着実に進展するものと見込んでおります。 (ⅱ)住建セグメント住建セグメントにおける売上高は3,338億66百万円(前年同期比12.3%増)、営業利益は102億54百万円(前年同期比9.4%増)の増収・増益となりました。住建セグメントの会社別実績(連結・内部取引相殺前)については、以下のとおりです。①住建ホールディングスグループは売上高938億82百万円(前年同期比2.4%増)、営業利益5億89百万円(前年同期比12.7%増)となり、分譲住宅事業が大きく売上を伸ばし、増収・増益となりました。また、ヤマダデンキ店舗への「住まいの相談カウンター・ヤマダ不動産」の展開強化や積極的な広告投資等の推進により、集客力は着実に高まっており、注文住宅の受注高は通期累計前年比113.8%と大きく伸長しており、次年度以降の完工に向けた受注は十分に積み上がっております。②ヒノキヤグループは売上高1,772億86百万円(前年同期比22.4%増)、営業利益81億61百万円(前年同期比11.4%増)となり、2025年4月の改正建築基準法及び建築物省エネ法の施行に伴う注文住宅の引き渡し遅延の影響は残ったものの、エリート・ワン等商品単価アップ及び戸建て賃貸部門の売り上げ上昇が寄与して販管費等の増加分もカバーし、増収・増益となりました。また、省エネ基準義務化を追い風に、断熱材事業も好調に推移し二桁伸長しております。なお当期より、ヒノキヤグループは決算期を12月から3月に変更しております。③ハウステックは売上高648億円(前年同期比2.3%増)、営業利益28億97百万円(前年同期比7.7%増)となり、システムバス・システムキッチン等が好調に推移したほか、徹底的な売価・経費コントロール等の取り組みにより、増収・増益となりました。 (ⅲ)金融セグメント金融セグメントにおける売上高は47億10百万円(前年同期比4.8%増)、営業利益は12億58百万円(前年同期比3.7%減)となりました。リフォーム事業と連携したローン実績が堅調に推移したほか、「ヤマダのくらしまるごと保険」等の少額短期保険の取扱高が着実に伸長しましたが、市場金利上昇の影響による変動金利商品の調達コストアップで増収・減益となりました。 (ⅳ)環境セグメント環境セグメントにおける売上高は428億35百万円(前年同期比18.6%増)、営業利益は18億71百万円(前年同期比14.5%増)となり、リユース家電及びPCの生産体制が強化されたことにより売上高が着実に伸長し、増収・増益となりました。なお、再製品化した商品は全国のヤマダデンキ350店舗以上で展開しており、当社グループ完結型の資源循環システム構築へ向けた取り組みは着実に推移しております。 (ⅴ)その他セグメントその他セグメントにおける売上高は101億18百万円(前年同期比11.7%減)、営業利益は1億77百万円(前年同期比8.7%増)となり、コスモス・ベリーズにおける利益重視のビジネスモデルへの転換により、減収・増益となりました。 [店舗数について]当連結会計年度末の店舗数(海外含む)は、50万エリア内店舗開発戦略で、20店舗の新規出店及び小型店を含む41店舗の退店により、直営店舗数957店舗(ヤマダデンキ直営928店舗、その他連結子会社29店舗)となり、FCを含むグループ店舗数総計は8,774店舗となっております。現在、LIFE SELECTを中核としたエリア店舗開発の改革推進により店舗数は減少しておりますが、直営店の売場面積は対前年同期比で101.7%、2,922,990㎡と着実に増加しております。 [業績のまとめ]以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高1兆6,918億8百万円(前年同期比3.9%増)、営業利益161億66百万円(前年同期比62.2%減)、経常利益200億2百万円(前年同期比58.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益147億78百万円(前年同期比45.1%減)となりました。 [財政状態]当連結会計年度末の総資産額は、前連結会計年度末に比べ210億75百万円減少(前期比1.6%減)して1兆3,039億5百万円となりました。主な要因は、商品及び製品と現金及び預金の減少によるものであります。負債は、183億58百万円減少(前期比2.7%減)して6,613億46百万円となりました。主な要因は、長期借入金の減少によるものであります。純資産は、27億16百万円減少(前期比0.4%減)して6,425億58百万円となりました。主な要因は、自己株式の取得によるものであります。この結果、自己資本比率は48.6%(前期比0.5ポイント増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ302億60百万円減少して372億93百万円(前期比44.8%減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローは以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、497億91百万円の収入(前年同期は515億66百万円の収入)となりました。これは主に、売上債権が減少したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、328億66百万円の支出(前年同期は351億43百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、482億11百万円の支出(前年同期は40億60百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済及び自己株式の取得による支出によるものであります。 (参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)51.647.647.848.148.6時価ベースの自己資本比率(%)25.025.423.622.526.7キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)11.37.35.86.36.2インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)14.829.831.922.415.5自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。③販売の実績a.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前期増減比(%)デンキセグメント(百万円)1,321,1351.5住建セグメント(百万円)330,84913.1金融セグメント(百万円)3,9261.6環境セグメント(百万円)25,79430.9報告セグメント計(百万円)1,681,7073.9その他(百万円)10,101△10.3合計1,691,8083.9(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 b.デンキセグメントの単位当たり売上高項目当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前期増減比(%)売上高(百万円)1,321,1351.5売場面積(期中平均)(㎡)2,942,661△0.21㎡当たり売上高(千円)4481.7従業員数(期中平均)(人)22,923△0.81人当たり売上高(百万円)572.3(注)1.売場面積は、大規模小売店舗立地法(届出時期により大規模小売店舗法)に基づく店舗面積を記載しております。2.従業員数は臨時雇用者数を含めております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.経営成績(売上高・売上総利益)当連結会計年度における我が国の経済は、賃金上昇の動きや各種経済政策の効果もあって概ね緩やかな回復基調となりました。一方で、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰をはじめとする地政学リスクの高まりや世界情勢・経済の不確実性等により、先行き不透明な状況が継続しております。家電小売業界では、物価上昇を背景とした節約志向が継続する中、冷蔵庫や洗濯機といった白物家電の一部が低調に推移しました。一方で、パソコンや携帯電話が年度を通じて大きく伸長したほか、エアコンが省エネ需要の高まりに加えて「2027年問題」に伴う早期買い替え需要の顕在化等によって好調に推移しました。このような状況下、当連結会計年度の売上高は1兆6,918億8百万円(前年同期比3.9%増)となりました。売上総利益は、戦略的な在庫処分を実施したこと等の影響により、4,416億47百万円(前年同期比3.4%減)となりました。 (販売費及び一般管理費・営業利益・営業外損益・経常利益)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は継続した経費の削減及びコントロールを行った一方で、LIFE SERECTの新規出店をはじめとした店舗開発の強化推進に伴う地代や減価償却費の増加、及び人件費の増加等により4,254億81百万円(前年同期比2.6%増)となり、営業利益は161億66百万円(前年同期比62.2%減)となりました。営業外収益は98億7百万円(前年同期比5.1%減)、営業外費用は59億71百万円(前年同期比16.8%増)となり、その結果、経常利益は200億2百万円(前年同期比58.4%減)となりました。 (特別利益・特別損失・税金等調整前当期純利益)特別利益は固定資産の売却等により116億70百万円となりました。特別損失は一部店舗の減損損失等を計上したことにより74億3百万円となりました。以上の結果、税金等調整前当期純利益は242億69百万円(前年同期比43.4%減)となりました。 (法人税等合計・当期純利益・非支配株主に帰属する当期純利益・親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度の法人税等合計は86億91百万円、当期純利益は155億78百万円、非支配株主に帰属する当期純利益は8億円となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ121億34百万円減少し、147億78百万円(前年同期比45.1%減)となりました。 b.財政状態当社グループの当連結会計年度の財政状態の分析については「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 [財政状態]」に記載のとおりであります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フロー)当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。(資金需要)当社グループの資金需要の主なものは、運転資金と設備投資資金です。運転資金は、販売商品の仕入の他、販売費及び一般管理費等、設備投資資金は、新規出店及び店舗改装等によるものであります。(財政政策)当社グループは、運転資金と設備投資を、営業活動によるキャッシュ・フローで充当することを基本とし、必要に応じて金融機関からの借入及び社債発行等を実施しております。なお、安定的かつ効率的な調達を行うため、金融機関からは十分な融資枠を設定していただいているとともに、500億円のコミットメントライン契約を結び、資金需要に備えております。当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すとともに、一層の資金効率化を進め、財務体質の改善を図っていく方針であります。③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、重要となる会計方針については、第5「経理の状況」 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載のとおりであります。当社グループは、引当金、資産の評価等に関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果を反映して連結財務諸表を作成しております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、記載すべき事項の全部を第5「経理の状況」 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載しております。 ④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等(経営上の目標の達成状況)当社は、2026年3月期の目標とする経営指標として、売上増加率4.2%以上、経常利益率3.0%以上としておりましたが、上述の各要因により、当連結会計年度につきましては売上増加率3.9%、経常利益率1.2%となりました。2027年3月期につきましては、「2026/3~2030/3 中期経営計画」の2年目として、当社グループが一丸となって「くらしまるごと」戦略の総仕上げに向けた取り組みを進め、グループシナジーを拡大し、企業の持続的成長体制を構築して参ります。経営指標としては、売上増加率5.2%以上、経常利益率3.0%以上を目標としております。
事業リスク
- 激しい競争環境家電小売業界は、大型家電量販店だけでなく、総合スーパー、ホームセンター、オンライン販売など、多様な競合他社が存在し、価格競争や顧客獲得競争が激化しています。この競争激化に対応できない場合、売上や利益が低下する可能性があります。
- 店舗展開とコスト増加全国での新規出店や既存店舗の改装、業態転換には多額の設備投資や人件費が必要となります。また、立地条件の良い土地の確保が困難になったり、新規出店が既存店舗の収益性を圧迫したり、閉鎖店舗の除却損や解約損が発生する可能性があり、業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
- 法規制の強化と遵守コスト大規模小売店舗立地法、独占禁止法、景品表示法、家電リサイクル法など、様々な法規制の対象となっています。これらの法令が制定・改正されたり、規制当局による解釈が厳しくなったりした場合、事業コストの増加や需要低下につながり、業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 1.店舗展開及び店舗開発について発生可能性:低発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:大■リスク当社グループは、現在、47都道府県全てに店舗を展開、さらに海外にも店舗を展開しており、「2026/3~2030/3 中期経営計画」のもと、「LIFE SELECT」を中核としたエリア店舗開発・改革を推進しております。国内においては、ナショナルチェーン展開による都市型、郊外型、小商圏型、地域密着型等の市場規模にあわせた店舗展開及び可能性のある地域への出店により店舗ネットワークの再構築とシェア向上を目指しております。立地条件の良い土地を適切な価格で確保するにあたり、他社と競争となる可能性があり、新規出店やスクラップ&ビルド、店舗改装、LIFE SELECT、LABI、テックランド、YAMADA web.com、アウトレット店を中心とした既存店の増築・増床や業態転換等に伴う設備費、人件費等の経費の増加が見込まれます。出店地域での既存各社との競争は厳しく、地域によっては家電小売店の店舗数・店舗面積ともに飽和状態となっており、新規店舗の出店が既存店舗の収益性に影響を及ぼす可能性があります。賃借料、差入保証金等の出店条件、競合状況、商圏人口、各種法律や規則等を総合的に勘案の上、慎重に決定しておりますが、物件の手当てが進まず、出店計画の変更、延期等が発生する可能性があります。また、店舗開発を行うにあたっては多額の資金が必要となりますが、金利上昇局面においては資金調達コストが上昇する可能性があります。以上のような要因により、効率的な店舗展開や店舗運営に支障をきたし、最終的に当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループは、出店計画において商圏人口や競合状況等を総合的に勘案し、取締役会や経営会議等で慎重に決定する体制を整備しております。「LIFE SELECT」を中核とした店舗開発では、スクラップ&ビルドや業態転換を機動的に組み合わせ、投資効率の最大化と市場変化への適応を図ります。また、退店時における人員の適正配置、在庫集約、リーシング・売却等の仕組みを最適化し、構造改革による店舗効率・生産性向上を推進しております。なお、金利上昇等の財務リスクに対しては、資金調達手段の多様化や資金効率の向上により、調達コストの抑制と財務健全性の維持を徹底して参ります。 2.競合について発生可能性:高発生する可能性のある時期:適宜発生影響度:中■リスク家電小売業界は、少子高齢化、人口減、ネット・デジタル社会の移行等、社会ニーズが刻々と変化する激しい競争環境にあり、大型家電量販店をはじめ、総合スーパーやホームセンター、ECプラットフォーマー、インテリア・家具・雑貨を取り扱う事業者、その他様々な通信販売等、家電をはじめとした当社グループ取り扱い商品を扱うあらゆる事業形態の企業が競合相手となります。加えて、国内家電販売市場は成熟化し、製品のコモディティ化が進む中で、従来型の価格競争のみによる収益確保は困難になりつつあります。当社グループは、当業界においては売上高でトップに位置していると認識しておりますが、価格競争、出店競争、顧客獲得競争、人材獲得競争等、様々な競争環境に直面しております。今後、新規参入企業の登場により競争が激化する可能性、あるいは、当社グループと競合関係にある企業間でのM&Aや提携により、店舗間競争、商品の仕入競争が激化する可能性も考えられます。もし当社グループがこのような状況変化にうまく対応することができなかった場合、または他社が当社グループより低価格での商品提供を開始し、対抗のため販売価格を引き下げる必要が生じた場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループは、国内家電小売市場におけるトップシェアのスケールメリットを活かした安定的な仕入体制を維持するとともに、単なる価格競争に依存しない差別化戦略を推進しております。具体的には、「LIFE SELECT」を中核とした「くらしまるごと」戦略により、家電に加え家具・インテリア・リフォーム・住宅まで含む幅広い商品・サービスをワンストップで提供し、競合他社並びにEC専業者では模倣困難なリアル店舗における体験型販売を強化しております。さらに、利益率の高いPB・SPA商品の拡充やリユース・アウトレット事業の展開により、製品のコモディティ化や消費者の節約志向に対応しております。また、全国のヤマダデンキ店舗(2026年3月末928店舗)を起点とした「リアル×ネット融合型」ECを推進するとともに、デジタル会員(2026年3月末3,125万人超)の顧客基盤を活用したトータルサービスの提供等により、顧客体験価値の最大化と競争優位性の確立を図っております。 3.M&Aや提携等に伴うリスクについて発生可能性:中発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:中■リスク当社グループは、事業強化を目的として、組織再編やM&A、提携、資産売却等を行う可能性があります。これらを実行するにあたっては、リスク軽減のために入念な調査・検討を行いますが、実施後において偶発債務の発生、想定したシナジー効果の未達、のれんの減損損失、取得事業の収益悪化等、予期せぬ問題が起こる可能性があります。また、当初想定していたほどの効果を得られない、投資金額を回収できない可能性も考えられます。資産売却についても、売却価額・売却時期が想定と乖離する可能性があります。場合によっては特別損失が生じることもあり、その結果、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループは、組織再編やM&A、提携、資産売却等の実行にあたって、事前にデュー・ディリジェンスを多角的に実施し、適正な価値評価に基づき、取締役会による慎重な審議のもとで意思決定を行う体制を整備しております。実行後は、取得した子会社等に対して当社グループの内部統制システム及びガバナンス体制を速やかに適用するとともに、統合プロセス(PMI)を計画的に推進してシナジー効果の早期実現に努めております。また、実行後においても投資回収状況やのれんの状況等を定期的にモニタリングし、業績悪化の兆候を早期に把握・対処することで、減損等の統合リスクの最小化を図っております。 4.規制等について発生可能性:中発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:大■リスク当社グループは、他の小売企業と同様、「大規模小売店舗立地法」(大店立地法)、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(独占禁止法)に基づく「大規模小売業者による納入業者との取引における特定の不公正な取引方法」(大規模小売業告示)による規制、「不当景品類及び不当表示防止法」(景品表示法)、「中小受託取引適正化法」(取適法)、また、環境負荷軽減、循環型社会の構築をめざし、リサイクル及びリユース事業を行っており「特定家庭用機器再商品化法」(家電リサイクル法)等の法令の適用を受け、規制の対象となります。法令の制定や改正が行われた場合、または規制当局による法令解釈が厳しくなる場合には、当社グループが取り扱う製品やサービスに対する需要低下や事業コストの増加等が起こり、当社グループの業績や財政状態が影響を受ける可能性があります。店舗面積が1,000㎡を超える新規店舗の出店並びに既存店舗の増床等による変更について、大店立地法の規定に基づき、周辺地域の生活環境の保持等の観点から地方公共団体による出店の規制が行われます。当社グループが新規出店または増床を予定している店舗につきましては、大店立地法による規制を受けると認識しており、地域の生活環境を考慮する等、大店立地法を遵守いたします。大店立地法の審査の進捗状況によっては、新規店舗出店または既存店舗の増床計画の遅延等により、当社グループの出店政策に影響を及ぼす可能性があります。大規模小売業者と納入業者との取引は、大規模小売業告示による規制を受け、当社グループも大規模小売業者として同規制の対象となります。当社グループは、大規模小売業告示を遵守して参りますが、今後この規制が強化された場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。住宅関連事業については、建設業法、建築基準法、建築物省エネ法、宅地建物取引業法、保険事業については保険業法、その他の関係法令の法的規制を受けております。さらに当社グループは、家電販売を中心に「くらしまるごと」提案の拡充を図っており、各種サービス、事業を行うにあたり監督官庁からの許認可の取得等、必要な手続きについて適法かつ適正に処理を行い、現時点において重大な問題は発生しておりません。しかし、将来、何らかの理由により各許認可の取消しまたは更新が認められなかった場合、さらなるサービスの拡充や新たな事業開始に伴う許認可が下りないまたは取得の遅れ等が発生した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループは、法令改正の動向を継続的にモニタリングし、法務部門及び関係事業部門が連携して社内体制の整備、規程改定、従業員研修等を実施することで、適切な対応を徹底しております。 5.経済動向について発生可能性:中発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:大■リスク当社グループの売上は、大半を国内市場に依存しており、国内消費動向が当社グループの業績に影響を及ぼします。物価上昇の継続、実質賃金や雇用情勢の動向、税率や為替の変動等の経済的要因の変化は、売上原価及び事業費の増加等を招くと同時に、消費者の購買行動及び当社グループが取り扱う商品の需要を変化させる可能性があります。加えて、国内金利の上昇局面においては、当社グループの資金調達コストが増加する可能性があります。また、日本における将来的な課題として、少子高齢化、人口減、デジタル・ネット社会への移行等、めまぐるしく変化する流通市場環境に対応していくことが求められます。海外経済については、地政学リスク等を背景に世界経済の不確実性が高まっており、原材料・部材コスト、エネルギーコスト、為替レートの変動を通じて当社グループの仕入価格・販売価格・収益性に影響を及ぼす可能性があります。また、インテリア・家具・雑貨等の大半は、アジア各国から輸入しているため、アジア各国の政治・経済等の影響を受ける可能性があります。さらに、当社グループの住宅事業は、雇用状況、地価・金利の動向、住宅関連政策・住宅税制等に起因する個人の消費動向の影響を強く受ける事業であります。このような市場環境が予期せず悪化し、住宅受注が大幅に減少した場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループは、国内外の経済動向、金融・通商政策の変動を継続的にモニタリングし、経営環境の変化に迅速に対応できる体制を構築しております。海外調達における為替変動やコスト高に対しては、為替予約の活用や輸入為替レートの平準化、サプライチェーンの最適化を進めております。また、金利上昇リスクへの対応としては、資産売却等による機動的なキャッシュ創出と、それを用いた有利子負債の返済・削減を計画的に進め、財務体質の強化を図っております。国内の消費動向や流通環境、少子高齢化への対応としては、「LIFE SELECT」を中核とした「くらしまるごと」戦略のもと、家電・家具・リフォーム・住宅まで含む幅広い商品・サービスをワンストップで提供する体験型店舗の展開を推進することで、世代を超えた顧客基盤の獲得を図ります。さらに、環境変化の大きい住宅事業においては、省エネ性能の高い高付加価値住宅の拡販や、リフォーム等のストック型ビジネスの強化、グループ金融機能との連携により、市場環境の悪化に伴う受注減少リスクの低減に努めております。 6.季節的要因及び気候的要因、イベント等に伴う需要について発生可能性:中発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:大■リスク当社グループの売上や収益は、他の小売業と同様に月により変動します。一般的に、ボーナスシーズンや年度末、休日の多い月は増加する傾向にあります。また、季節先取り商品の販売が好調な場合も増加します。一方、エアコン・暖房機器・冷蔵庫・扇風機・乾燥機等の季節関連商品の売上は天候に大きく左右され、冷夏や暖冬、空梅雨や長梅雨となった場合には売上が減少することが考えられます。近年、気候変動による猛暑・暖冬・極端気象(豪雨、豪雪、台風の大型化等)の頻発化が顕著となり、季節商品の需要予測の難易度は一層高まっております。季節的な変動や気候条件、イベント等に伴う不定期な需要、その他商品全般の需要について正確に予測することは困難であり、これらの予測が大きく外れた場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループは、気象庁の中長期予報、取引先からの市場情報、自社POSデータ分析等を統合的に活用し、商品担当取締役及び各カテゴリーの仕入責任者全員による仕入・在庫の確認会議を毎週開催することで、需要動向の把握と仕入・在庫の最適化に努めております。想定外の気象により季節商品の在庫消化に支障が生じた場合には、全国の店舗網を活かした地域間での迅速な在庫融通や、アウトレット店舗及びECサイト等の多様な販売チャネルを活用した早期の在庫消化に取り組みます。 7.消費者の要望及び嗜好の変化について発生可能性:中発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:中■リスク当社グループが売上高及び利益を維持・増加させるためには、消費者の要望や嗜好に即した商品を予測し、それらを十分な数量だけ確保し、提供することが必要です。また、定期的に新製品や新技術を消費者に紹介することによって、需要を喚起することも重要であると考えております。これら消費者ニーズの変化に十分対応できなかった場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。例えば、他社との競合により商品が不足した場合、メーカーとの関係が変化した場合、メーカーが焦点を置いている新製品や新技術が消費者の求めているものと異なっていた場合等が考えられます。あるいは、新製品の投入により既存同等商品の売上が減少する可能性があります。■対応当社グループは、3,125万人を超えるヤマダデジタル会員(2026年3月末時点)等の顧客基盤から得られる販売データ・顧客動向データの分析を通じて、消費者の要望・嗜好の変化を継続的に把握しております。業界トップの売上規模を背景とした主要メーカーとの強固なリレーションシップのもと、新製品や需要の高い商品の安定的な確保・調達に努めるとともに、PB・SPA商品の積極的開発により、消費者ニーズに即応した独自商品の提供体制を強化しております。さらに、新製品の投入に伴う既存商品の需要変動に対しては、機動的なプロモーションや適切な在庫コントロールを行うことで、販売機会損失及び在庫滞留リスクの低減に努めます。 8.商品の仕入及び在庫について発生可能性:中発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:中■リスク当社グループは、必要な商品を必要な数量で適正な価格にて仕入れることができる体制を整備することを重要な要素と位置付けております。しかしながら、取引先との関係が変化したり、地政学リスクの高まり、原油価格高騰、為替変動、世界的な資源不足や部材不足、サプライチェーン崩壊等により商品の供給が不安定になった場合や、自然災害、交通事故による物流網の寸断等によって通常の商品供給が困難となった場合には、計画通りの商品仕入が不可能となり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループは、各商品カテゴリーの仕入を常に複数の取引先から行っております。随時取り扱い商品の選定を行い、時宜に応じて最適な商品を、特定の取引先に依存することなく仕入を行う体制を整えることで、商品仕入に関するリスクの分散を図っております。また、商品カテゴリー別の仕入担当者及び責任者を配置することで、各取引先と商品受注の情報交換を密に行い、不測の事態に備えております。これにより商品供給に問題が生じる可能性を常に把握・検討し、不測の事態が発生した場合に速やかに必要な対応(原因の把握、対処方法、代替商品の提案、復旧状況の確認等)を行い、当社グループに及ぼす影響を最小限にとどめる仕組みを構築しております。加えて、商品担当取締役及び各商品カテゴリーの仕入責任者全員による仕入・在庫の確認会議を毎週実施し、逐次変化する市場の状況の把握・共有を図り、計画に対する進捗管理を行うことで事業計画に対する乖離が生じないよう努めております。地政学リスクへの対応としては、輸入商品の調達国・調達先の分散化、海上保険の付保、為替予約による仕入コストの安定化等を実施しております。 9.住宅の品質保証リスクについて発生可能性:中発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:大■リスク当社グループでは、住宅の品質について、住宅メーカーとして徹底した管理を行っておりますが、予期せぬ事情により、品質に関する重大な問題が発生した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループの株式会社ヤマダホームズは、法規制に適合する部材の使用、適切な施工体制整備を図るための専門部署を設置しており、不測の事態が生じた場合には、速やかに上記専門部署が関係部署に対応を指示し、当社グループに及ぼす影響を最小限にとどめる仕組みを構築しております。また、CS推進担当部を設置し、お客様アンケート等により、施工品質や顧客対応品質についてのお客様の評価や要望などを分析し、各拠点を評価するとともに、それを周知し、品質保証意識向上の啓蒙を行うこと、加えて、定期点検等のアフターサービスを実施することで、当該リスクが発生しないように努めております。当社グループの株式会社ヒノキヤグループは、住宅の品質管理について、工事・検査部門で施工マニュアル等に基づき、工事の各工程において工事管理及び検査するとともに、第三者検査機関による品質検査を実施しております。また、業績等に影響を及ぼす重大な問題等については、総務部等で情報を収集し、報告する体制を整えており、必要に応じて取締役会で対策を協議し、決定しております。建材・住宅設備等に関する事項は、必要に応じて、仕入先と協議の上、関連部門と、毎月開催される事業戦略委員会で対策を決定しております。決定事項等については経営執行委員会等で各住宅事業責任者等へ情報を共有しております。これらの課題については、期限を設定して対策及び再発防止策を実行し、改善状況についてモニタリングする等の対応を行っております。 10.固定資産の減損発生可能性:中発生する可能性のある時期:適宜発生影響度:中■リスク当社グループは、有形固定資産やのれん等多くの固定資産を保有しております。減損会計を適用しておりますが、店舗等の収益性悪化、不採算店舗の閉鎖、保有資産の市場価格の著しい下落等により、減損処理が必要となる可能性があります。■対応当社グループは、店舗等の収益性を継続的にモニタリングする体制を整備し、収益性が低下した店舗等については、店舗改装等の収益改善施策の早期実行で、減損リスクの回避・低減に努めております。減損の兆候が認められる場合には会計基準に従って適切に減損損失の計上を行っております。 11.フランチャイズ経営について発生可能性:高発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:小■リスク当社グループは、小規模な地域密着型店舗として運営するフランチャイズ店舗を増やしております。しかしながら、今後も継続的に、立地の良いフランチャイズ店舗を獲得できない可能性があり、また、既存のフランチャイズ企業が契約を更新しない可能性もあります。仮にフランチャイズ店舗数が計画通り増加しない、あるいは減少した場合には、ロイヤリティ収入が減少し、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、フランチャイズ店舗に関しては、当社グループの直接的な管理下にないため、当社グループ基準にそぐわない店舗運営が行われる可能性があります。その他、フランチャイズ債権については、契約先毎に債権保全契約締結と月次債権管理を実施しておりますが、フランチャイズ企業の業績悪化による経営破綻等の場合、商品代金を含む債権の回収不能が生じる可能性があります。このような場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループのヤマダデンキフランチャイズ店舗の運営状況については、FC事業部による新規開拓やフランチャイズ企業に対する店舗指導と債権限度額及び経営状況を毎月確認し、リスクマネジメントに努めております。 12.情報セキュリティについて発生可能性:中発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:大■リスク当社グループは、ポイントカード発行やヤマダデジタル会員(2026年3月末3,125万人超)、YAMADA plus プレミアムの募集、クレジットカード募集、家電総合保証サービスやヤマダあんしん保証、ヤマダテクニカルサポート、ヤマダファミリーサポート等の有料サービスの募集、各種サポートサービスに係るお客様情報、配送・工事・修理に係るお客様情報、インターネット通販に関連するお客様情報等、多くの顧客の個人情報を取り扱っております。また、本社においては経営に係るさまざまな機密情報を取り扱っているほか、基幹システム、店舗POSシステム、物流システム、ECサイト、住宅事業の工事管理システム等、多数の業務システムを運用しております。近年、国内小売業・流通業を含む幅広い業種においてランサムウェア攻撃の事例が顕著に増加しており、情報セキュリティを取り巻く脅威環境はかつてないほどに厳しさを増しております。これらの情報につきましては、情報漏洩等には十分留意した対策及び体制を取っておりますが、サイバー攻撃、ウイルス感染、不正アクセス、内部不正、業務委託先・取引先経由のインシデント、自然災害等によるシステム障害等が発生した場合、個人情報・機密情報の漏洩、データ改ざん、店舗営業の停止、サプライチェーン全体への波及等が生じ、結果として当社グループに対する社会的信用の低下や損害賠償請求、ひいては当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、生成AI技術の急速な普及に伴い、生成AIを用いた高度な攻撃手法や、機密情報の意図せざる外部流出等のリスクも顕在化しております。■対応当社グループは、①情報セキュリティポリシー(情報セキュリティ基本方針・情報セキュリティ及びIT全般統制対策基準)にて情報セキュリティに係るルールを詳細に規定し、遵守及び発生した場合のリスク対策・対応を実施しております。②プライバシーポリシー(個人情報保護方針・個人情報保護基本規程)やGDPR個人情報保護方針にて個人情報に係るルールを詳細に規定し、遵守及び発生した場合のリスク対策・対応を実施しております。この①②については、常にイントラネットでの閲覧が可能な状態であり、不定期に全従業員に対する勉強会を実施しております。③当社は情報セキュリティ(個人情報関連を含む)に係る「ISO27001(ISMS)」を取得し、当社の活動を国際認定機関の審査を毎年受け、認証を継続しております。加えて、近年の脅威環境の高度化を踏まえ、ディープラーニングによる高度なエンドポイント脅威検知・防御体制、基幹システム・重要データのオフラインバックアップ、ネットワーク分離、業務委託先に対するセキュリティ要件確認等のサプライチェーンセキュリティ強化、インシデント発生時の対応体制(CSIRT)の整備、従業員向けの継続的なセキュリティ教育・標的型攻撃メール訓練等を推進しております。生成AIの活用に関しては、社内利用ガイドラインを整備し、機密情報・個人情報の取り扱いに関する制限・利用範囲のルール化を進めております。 13.大地震・自然災害等について発生可能性:高発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:大■リスク当社グループは現在、家電事業で47都道府県全てに店舗展開及び住建事業で全国各地に展示場を展開しているため、日本国内で発生する地震、台風、集中豪雨、洪水、降雪等の自然災害の影響を直接的に受けるリスクがあります。特に、近年発生確率が高まっている南海トラフ巨大地震、首都直下地震、気候変動の進行に伴う大規模豪雨、線状降水帯による広域水害等が発生した場合、店舗施設・物流施設・本社機能・基幹システムの損壊や停電、商品流通網の寸断、避難勧告による休業、従業員の出勤困難等の広域かつ複合的な事業中断が生じる可能性があります。これらの広範なインフラの被災及びその後の復旧・回復の遅延が生じた場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループは、災害や感染症の発生または紛争等があった場合、各管理責任者(※)が適宜情報収集して、災害対策本部が集中管理し、顧客及び従業員の安全を最優先として適切な対応をとる体制を構築しております。中でも、豪雨や洪水、巨大地震等の災害に対しては災害対策マニュアルに基づき、未発生期・初動期・復旧期・事後処理期の観点で対応実践力の向上を図っております。具体的には、①顧客の安全確保 ②従業員の安全確保 ③営業の継続 ④資産の保全に対して、事業拠点で従業員が自律的行動をとれるよう、災害対策マニュアルの定期的な検証による有効性の確保のための見直し・改廃を行っております。災害対策マニュアルは、常に最新版をイントラネットにて入手可能とし、マニュアルが適用される従業員への周知・教育を図るとともに、個人対応型でなく組織対応型の体制を構築しております。なお、大規模地震等の災害発生に備えて、ヤマダホールディングス及びヤマダデンキ全店、全事業所に災害備蓄品を設置しており、さらには全グループ会社を含めた安否確認システムを導入しております。また、震度5を超える地震を想定し、商品の転倒や落下被害を最小限に止めるため、液晶テレビのワイヤー固定の強度を高めることや、陳列棚板のビス固定等の対策を講じております。加えて、基幹システムの広域分散・バックアップ運用、物流網のレジリエンス強化、主要取引先・サプライヤーとの災害時連携体制、自治体との防災協定の締結、定期的な災害対応訓練の実施等を進めております。※ 営業拠点:支社長・店長(実行責任者) グループ各社:社長及び管理責任者 14.住宅設備機器事業のリスクについて発生可能性:中発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:中■リスク当社グループは、住宅設備機器の品質について、品質管理状況の確認及び品質の維持に努めておりますが、万一製品の品質について何らかの問題の発生や、生産設備における機器の故障の発生、地政学リスクに起因するサプライチェーンの混乱、仕入原材料価格の急騰が発生した場合は、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループの株式会社ハウステックは、「消費者重視」「製品安全の確保」を経営の基本方針に掲げております。具体的には、「製品安全自主行動計画」や「品質保証規則」を定めるほか、原材料や部材の調達先の把握、調達先との情報共有体制、事故報告や苦情対応マニュアル等の規程類を整備し、製造・施工・サービスの各部門において品質管理に取り組んでおります。品質に関わる総責任部門を設置し、①全社品質保証会議(四半期)、②品質保証監査(年次)、③施工品質会議(週次)を通じて品質管理・向上に関する評価と改善指導を実施するとともに、すべての製品に「製造物責任保険」を付保し万一の事態に備えております。また、近年の地政学リスクに伴う原材料価格の急騰や部品の供給遅延に対しては、調達から収益管理までを一元的に監視・対応する社内体制を強化しております。外部環境の急激な変動をタイムリーに把握し、調達先の多様化や特定地域への依存度を低減するサプライチェーンの再構築、代替部材の機動的な確保を進めております。さらに、自社工場における生産工程の効率化や、厳格な原価コントロールによる徹底したコスト削減施策、適切な価格対応を並行して推進することでサプライチェーンの停滞リスクを回避し、収益への影響を最小限に抑えつつ、製品の安定供給維持に努めております。今後もいかなる環境変化の下においても、お客様に安全な製品を安定的にお届けできる体制の維持・強化に努めて参ります。 15.海外展開について発生可能性:中発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:中■リスク当社グループは、シンガポール、マレーシア、インドネシアをはじめとして、東南アジアを中心に店舗展開を行っております。海外事業の開始にあたっては、事前調査を慎重に行っておりますが、事業開始後に各国における商習慣の相違、法律の改正、環境規制・人権規制・労働規制の強化、著しい経済動向の変化、想定外の為替変動、地政学リスクの高まりが認められる場合、現地での人材の確保が困難となる場合、当初見込んだ通りの事業展開、事業収益が得られない可能性があります。その他、各国の内政事情の変化、国家紛争の発生、日本と各国間の政治的・経済的な問題に端を発する店舗周辺地域でのテロやデモの発生により、治安の悪化や店舗施設の破壊行為による被害があった場合、その状況に応じて店舗の休業や当該地域での営業継続が困難となることも考えられます。これらの要因により当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループの海外展開の開始にあたっては、法務・会計税務・労務その他法律の専門家によるアドバイスと支援を受けて、現地の経済・環境・習慣等に精通したパートナーの協力を検討し、特に見込まれる取引先とのコミュニケーションを行い、綿密な事業計画策定の上で、実行可能性を判断します。各国のリスクに対しては、現地のパートナーや取引先とより緊密なコミュニケーションをとることにより、可能な限り早期の情報収集を行い、適時適切な経営判断を行える体制の整備に努めております。また、サプライチェーンにおける人権尊重・環境配慮への要請を踏まえ、グループ人権方針に基づくサプライヤー行動規範の策定、サプライチェーン上の人権・環境リスクの定期的なモニタリング等の取り組みを進めております。 16.当社オリジナルブランド商品の供給について発生可能性:中発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:中■リスク当社グループはSPA戦略の強化施策のもと、オリジナル商品の企画、製造委託、販売を拡大しております。SPA戦略の重要性が増すなかで、災害もしくは他の事由によって事業継続が困難となり、商品の供給不足や停止に至った場合やSPA商品の品質問題・製造物責任に関わる事故が発生した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社オリジナルブランド商品の供給に関するリスクに対応するため、①製造委託先に対して、災害等発生時のリスク低減に向けた体制構築の要請と適宜アンケートによる現状認識、生産工場等の複数拠点化及び複数の部品供給体制構築の要請を行っております。②製造委託先を一社に頼ることなく、新規委託先の開拓を進めております。③海上輸送の際の災害リスクを軽減するため、海上保険へ加入しております。加えて、為替予約による為替レートの平準化を進めております。商品の品質保証については、品質管理基準の整備・遵守、製造物責任保険の付保等により、万一の事故発生時の損害賠償責任に備えております。 17.差入保証金について発生可能性:中発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:小■リスク当社グループの直営店出店時の土地及び建物等の賃貸借契約に係る差入保証金は、担保設定等により保全はしておりますが、賃貸人の経営破綻または中途解約等によって、差入保証金等の全部または一部が回収できなくなる可能性があり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループは、新規出店時及び既存契約の更新時において、賃貸人の信用状況の確認、契約条件(保全措置、解約条項等)の十分な精査を行うとともに、既存契約の賃貸人の経営状況についても定期的にモニタリングする体制を整備しております。 18.貸金業法に係わるリスクについて発生可能性:中発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:小■リスク当社グループのクレジット事業に関して、2007年度施行の貸金業法の影響により、過払い利息返金等の損失が見込まれるため、将来発生が予想される損失を見積もり計上しております。同法に基づく過払い金返還請求権は時効の進行により当該リスクは縮小傾向にありますが、金融不安や雇用情勢を背景とした経済環境の悪化により想定を上回る請求が発生する可能性があり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。加えて、銀行法、貸金業法、割賦販売法、消費者契約法、その他金融関連諸法令の改正・解釈変更により、当社グループのクレジット事業の運営に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループは、過払い金返還請求等に対応するため、過去の請求実績及び今後の請求動向を継続的にモニタリングし、関連する引当金を会計基準に従って計上しております。クレジット事業の運営に関しては、関連法令等を遵守するための社内規程整備、従業員研修、内部監査による継続的なモニタリングを実施しております。 19.為替変動について発生可能性:中発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:中■リスク当社グループは、当社オリジナルブランド商品(SPA商品)を開発輸入しているほか、インテリア・家具・雑貨等を輸入しているため、外貨建取引の為替変動の影響を受けます。近年、関係各国の金融政策、地政学リスクの高まり等を背景として、為替レートの変動性が高まっており、従来想定し得ない水準・スピードでの為替変動が発生する可能性があります。決済通貨の急激な為替変動が発生した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループは、「デリバティブ管理規程」に基づき、機動的な為替ヘッジを実施しております。為替予約や輸入為替レートの平準化により仕入コストの安定化を図るとともに、当社取締役会等で定期的に為替決済状況の共有化やヘッジ方針の確認を行っております。 20.訴訟について発生可能性:低発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:小■リスク当社グループは、現時点において、将来の業績に重大な影響を及ぼすと思われるような損害賠償の請求や訴訟の提起を受けている事実はありません。しかし、当社グループは、家電販売事業・住宅事業・金融事業・環境事業など多岐にわたる事業を展開しており、訴訟や紛争等の対象となる可能性があります。対象となった場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループは、法務部門による法令遵守体制の整備・強化、取引先・顧客との適正な契約締結、外部の弁護士事務所との顧問契約に基づくアドバイスの取得、重大な紛争発生時の迅速な対応体制の整備等を実施しております。加えて、コンプライアンス委員会・リスク管理委員会において、訴訟リスクを含む潜在的リスクを定期的に把握・対応する体制を整備しております。 21.大規模な感染症の流行について発生可能性:中発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:中■リスク当社グループは現在、家電事業で47都道府県全てに店舗展開及び住建事業で全国各地に展示場を展開しております。各地域または全国で大規模な感染症が流行し、店舗及び展示場の休業や時短営業等、営業活動に制約が生じた場合は、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また店舗や事業所等において感染症の流行が発生し、店舗等の営業に支障をきたした場合やお取引先において経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)に影響が生じ、安定的な商品供給や仕入価格への影響、新商品発売の延期等が発生した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループは、新型コロナウイルス感染症対応の経験を踏まえ、災害対策本部を中核とする組織的危機管理体制を整備しております。感染症流行時の具体的対応として、①店舗における感染防止策(換気、消毒、ソーシャル・ディスタンス確保等)の徹底、②従業員のテレワーク・時差出勤等の柔軟な勤務体制の運用、③Eコマース・デジタル販促の活用による顧客接点の確保、④取引先との情報共有強化・代替仕入先の確保、⑤事業所間のサプライチェーン分散による営業継続体制の整備、⑥感染時の報告方法と感染から復帰までの標準化等を実施し、事業継続への影響低減に努めております。 22.人的資本に関するリスクについて発生可能性:高発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:中■リスク当社グループは、「くらしまるごと」戦略のもと、各事業セグメントにおいて求められる人材像を明確化し、採用・育成・配置・評価を連動させた人材戦略を推進しております。特に、顧客の多様なニーズに対応できる提案力や、部門・事業を横断して課題解決に取り組む専門性・実行力を備えた人材の確保・育成を重要な経営課題と位置付けております。しかしながら、人口減少や労働市場環境の変化等により、必要な人材の確保や定着が計画どおり進まない場合、顧客接点の維持や提案力の確保が困難となり、顧客満足度の低下につながる可能性があります。また、組織横断的な人材配置やキャリア形成の仕組みが十分に機能しない場合、事業拡大に対応した人材の育成・配置が進まず、当社グループの成長や価値創造に影響を及ぼす可能性があります。これらの人的資本に関するリスクが顕在化した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループは、人事制度の刷新や組織横断のキャリア形成の明確化、人材育成の強化、エンゲージメントサーベイを通じた組織課題の把握及び改善施策の実施等により、人材の確保・定着及び能力発揮の最大化に取り組んでおります。 23.人権に関するリスクについて発生可能性:中発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:中■リスク当社グループは、事業活動において人権を尊重することを重要な責務と認識し、人権方針を定めるとともに、取引先を含むサプライチェーン全体において人権尊重の取組を推進しております。家電・家具等の小売事業、住建関連事業、家電リユース・リサイクル及び資源循環事業においては、取引先との連携を通じた適切な労働環境の確保や持続可能な調達の推進、並びに事業所における安全衛生の確保に努めております。しかしながら、グループ内またはサプライチェーンにおいて労働環境、各種ハラスメント(パワーハラスメントやカスタマーハラスメント等)、その他の人権に関する問題が発生した場合には、従業員の心身の健康悪化や人材流出を招くほか、当社グループの社会的信用及びブランド価値の低下、取引関係の見直し等に繋がり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループは、「人権方針」に基づく「人権推進ロードマップ」を策定し、人権尊重に関する取組を推進しております。グループ内においては、人権方針の周知や定期的な人権研修・ハラスメント防止教育の実施に加え、人権リスクアンケートを通じたリスクの把握及び重要リスクに対するKPI管理を行っております。また、カスタマーハラスメントへの対応として、対応マニュアルの整備や相談窓口の拡充を進め、従業員が安全かつ安心して働ける職場環境の維持・向上に努めております。さらに、サプライチェーン全体に対しては、取引先を対象としたアンケートやフォローアップを通じて、人権尊重及び適切な労働環境の確保に取り組んでおります。 24.気候変動に関するリスクについて発生可能性:中発生する可能性のある時期:特定時期無影響度:大■リスク(物理リスク)気候変動の進行に伴い、台風・豪雨等の自然災害の激甚化や頻発化が進んだ場合、当社グループの店舗、物流拠点、住建関連施設等の事業拠点に被害が生じる可能性があります。また、物流網の寸断やサプライチェーンの停滞により商品の供給に支障が生じた場合には、店舗運営や販売活動に影響を及ぼす可能性があります。さらに、猛暑等の気候変動に伴う環境変化により、顧客の購買行動や需要構造が変化する可能性があります。これらの事象が発生した場合、店舗営業の停止、復旧費用の発生及び売上機会の損失等により、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(移行リスク)脱炭素社会への移行に伴い、温室効果ガス排出量削減に関する規制の強化、炭素価格制度の導入・拡大、エネルギー価格の上昇等により、店舗運営や物流等に係るエネルギーコストが増加する可能性があります。また、環境配慮型商品への需要の高まりや環境規制の強化等により、商品調達や事業運営の見直しが必要となる可能性があります。さらに、サプライチェーンにおける温室効果ガス排出量の管理や削減への対応が十分でない場合、取引関係や企業評価に影響を及ぼす可能性があります。これらの移行リスクが顕在化した場合、事業運営コストの増加や収益構造の変化を通じて、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。■対応当社グループは、全国各店舗のハザードマップの統一管理(ヤマダデンキ)、BCPの強化及び安否確認システムの導入等を通じて、気候変動に伴う物理リスクへの対応を進めております。また、高効率空調設備やLED照明への切替、自社店舗屋上への自家消費型太陽光パネルの設置等を推進し、2031年3月期におけるスコープ1・2のCO2排出量を、2021年3月期比で42%削減する目標の達成に向けて取り組んでおります。さらに、サプライチェーン全体においても、温室効果ガス排出量の把握・削減を推進しております。一方、機会の面では、環境配慮型家電や住宅の販売拡大に加え、リユース工場における生産能力の向上やリサイクル精度の向上に取り組んでおります。