6125

岡本工作機械製作所(6125)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • 工作機械事業
    当社グループの主力事業であり、研削盤などの工作機械の製造・販売を行っています。国内では当社や子会社が直接または代理店を通じて販売し、海外では米国、欧州、アジアの子会社が現地および近隣地域で販売網を構築しています。製造から販売まで一貫して手掛けることで、顧客ニーズに対応しています。
  • 半導体関連装置事業
    半導体製造プロセスで使用される装置の製造・販売を手掛けています。特に半導体ウェハ研磨装置は、半導体の性能を左右する重要な工程で使われるため、高い技術力が求められます。国内では当社が、海外では米国、欧州、シンガポールの子会社が販売を担い、グローバルに展開しています。
  • グローバルな製造販売体制
    当社グループは、日本、タイ、シンガポール、中国に生産拠点を持ち、米国、欧州、アジアにも販売拠点を展開しています。これにより、地域ごとの需要に応じた製品供給や、効率的なグローバルサプライチェーンを構築し、多様な市場で収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 工作機械事業
    この事業は、研削盤などの工作機械の製造と販売を主に行っています。最新年度の売上高は308.61億円、営業利益は13.8億円で、当社グループの主要な収益源の一つです。国内だけでなく、米国、欧州、アジアなどグローバルに展開し、幅広い産業の設備投資需要に応えています。
  • 半導体関連装置事業
    半導体製造に不可欠な装置、特に半導体ウェハ研磨装置の製造と販売を手掛けています。最新年度の売上高は128.72億円、営業利益は30.01億円と、売上規模は工作機械事業に劣るものの、高い利益率を誇る稼ぎ頭です。半導体市場の成長とともに、今後のさらなる貢献が期待されます。
  • グローバルな事業展開
    当社グループは、日本、タイ、シンガポール、中国に生産拠点を持ち、米国、欧州、アジアに販売拠点を展開しています。これにより、地域ごとの市場特性に合わせた製品供給や、効率的なサプライチェーンを構築し、多様な地域で事業を展開することでリスク分散と収益機会の拡大を図っています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MachineTool 事業 309 14 4.5%
SemiconductorEquipment 事業 129 30 23.3%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|708 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び関係会社15社(連結子会社8社、非連結子会社5社、関連会社2社)により構成され、主な事業内容と当該事業における位置付けとセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。[工作機械]製造は当社を主として、海外連結子会社のOKAMOTO (SINGAPORE) PRIVATE LIMITED、OKAMOTO (THAI) CO.,LTD.、岡本工機(常州)有限公司、国内連結子会社の岡本工機㈱、技研㈱及び大和工機㈱の7社が行っております。販売は国内では、主として当社、岡本工機㈱及び大和工機㈱が直接又は代理店を通じて行っており、海外では、連結子会社のOKAMOTO CORPORATION、OKAMOTO MACHINE TOOL EUROPE GMBH、OKAMOTO (SINGAPORE) PRIVATE LIMITED、OKAMOTO(THAI)CO.,LTD.、岡本工機(常州)有限公司の5社が現地及び近接地域に直接又は代理店を通じて行っております。[半導体関連装置]製造は当社を主として、国内連結子会社の岡本工機㈱及び大和工機㈱が行っております。販売は国内では、主として当社が直接又は代理店を通じて行っております。海外では、連結子会社のOKAMOTO CORPORATION、OKAMOTO MACHINE TOOL EUROPE GMBHが現地及び近接地域に直接又は代理店を通じて行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
「世界に類のない「総合砥粒加工機メーカー」として、平面研削盤・半導体ウェハ研磨装置でグローバル No.1 を目指す」を長期ビジョンに掲げ、市場での競争力向上に取り組んでいる。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
「究極の平面創成」をスローガンに、平面加工(研削・研磨)の分野で世界最高峰の技術を目指している。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
会社が挙げる主要リスク:市況変動による業績悪化 / 有利子負債への依存と金利変動 / 海外事業展開における為替・政情リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

公開情報からは、特許やブランド力、規制ライセンスといった無形資産による明確な競争優位性は確認できない。特定の技術やノウハウは存在する可能性はあるが、定量的な評価は困難。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

工作機械は導入コストが高く、一度導入するとオペレーションや保守体制の構築に時間がかかるため、顧客が他社製品へ乗り換える際のスイッチングコストは一定程度存在する。しかし、技術革新やコストメリットがあれば乗り換えの可能性はある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

工作機械の製造・販売事業において、ユーザー数の増加が製品・サービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は基本的に見られない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造経験とサプライヤーとの関係性により、一定のコスト管理能力は有していると考えられる。しかし、競合他社とのコスト競争力に関する具体的な優位性は不明瞭であり、突出したコスト優位性を示す情報はない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

工作機械業界において、特定の分野(例:半導体製造装置向けなど)で一定のシェアと生産規模を有している。業界全体で見ると寡占化が進んでいるが、同社がその中で最適化された規模を持つかは判断が難しい。しかし、ニッチ分野での存在感は示唆される。

  • 総合砥粒加工機メーカー
    当社グループは、研削盤や半導体ウェハ研磨装置など、精密な加工技術を要する「砥粒加工機」の総合メーカーとして、世界的に高い技術力と実績を持っています。特に平面研削盤と半導体ウェハ研磨装置ではグローバルNo.1を目指す長期ビジョンを掲げ、市場での競争優位性を確立しています。
  • グローバルな生産・販売網
    日本国内だけでなく、タイ、シンガポール、中国に生産拠点を持ち、米国、欧州、アジアにも販売拠点を展開しています。これにより、各地域の市場ニーズに迅速に対応できるだけでなく、為替変動リスクの分散や効率的な生産体制の構築にも寄与し、安定的な事業運営を可能にしています。
  • 技術開発と品質への注力
    工作機械や半導体関連装置は、高度な精密加工技術が求められる分野であり、当社グループは長年の経験と研究開発を通じて培った技術力で高品質な製品を提供しています。これにより、顧客からの信頼を獲得し、長期的な取引関係を築くことで、安定した収益基盤を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は1935年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2) 目標とする経営指標、中長期的な経営戦略当社の経営戦略につきましては、有価証券報告書提出日現在において以下のように定めております。当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けた取り組みとして、「世界に類のない「総合砥粒加工機メーカー」として、平面研削盤・半導体ウェーハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す」を2030年の長期ビジョンに掲げ、各種施策を通じて市場での競争力の向上、安定的な売上と粗利の確保に取り組んでまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、中長期的な経営戦略として掲げた『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指し、以下の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ.安定的な売上と粗利の確保・超高精度研削盤:販売事例の世界展開・汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・外部支出費の削減・新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・全社的な品質管理システムの確立・最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・販売強化のための拠点の整備・内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実・顧客に対し高い付加価値を提供する仕組みの構築ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化 ② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ.棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 経営環境当社グループの経営を取り巻く今後の環境につきましては、世界経済が緩やかな回復基調にあるものの、米国の関税政策の動向や中国との貿易摩擦の継続、ならびに中東情勢の緊迫化をはじめとする地政学リスクの高まりや為替変動などを背景に不確実性の高い状況が継続するものと見込まれます。特に中東情勢緊迫化の影響は、エネルギー価格や原材料価格、調達コストの高騰に加え、物流の停滞や部材調達の遅延などサプライチェーンへも影響を及ぼす可能性があり、生産活動や納期への影響も懸念されることから、引き続き注視が必要な状況にあります。工作機械市場につきましては、データセンターや半導体関連分野を中心とした設備投資需要に支えられ、北米およびアジアを中心に底堅い需要が見込まれております。特に人手不足対応や自動化・省力化、環境負荷低減に向けた設備投資ニーズは引き続き拡大しており、AI・IoTを活用した高付加価値機の需要が高まっております。当社グループは北米、中国、インドなどの成長市場への展開強化とともに、機種統合および生産体制の最適化を通じて収益力の改善を推進してまいります。精密歯車につきましては、産業用ロボットや自動化設備向けの需要の拡大を背景に、中長期的な成長が期待されております。高付加価値製品の拡販および技術力の高度化を進めるとともに、事業領域の拡大による収益基盤の安定化を図ってまいります。半導体市場につきましては、AI・データセンター投資を背景に世界市場が大幅な成長を続けており、ロジックおよびメモリー分野を中心に需要拡大が顕著となっております。一方で、パソコンやスマートフォン向け需要の回復は限定的であり、用途別で需要の強弱が分かれる状況が続いております。また、AI向け需要の集中に伴うメモリー供給逼迫や価格変動など、市場構造の変化にも留意が必要です。半導体製造装置市場においても、AI関連投資や先端プロセス投資の拡大を背景に中長期的な成長が見込まれております。このような状況の中で当社グループは、2025年12月に開設した「東京テクニカルセンター」を半導体関連装置の技術開発棟としてパワー半導体や次世代デバイス対応装置の開発および生産能力強化に向けた投資を継続しており、競争優位性の確立に取り組んでまいります。このような経営環境のもと、当社グループは2025年3月期を初年度とする4カ年を対象とした中期経営計画「INOFINITY 700 Innovation×Infinity」を策定し、実現に向けて取り組んでおります。中期経営計画の概要は以下の通りです。 ① 長期ビジョン世界で類のない「総合砥粒加工機メーカー」として、平面研削盤・半導体ウェーハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す。 ② 連結数値目標中期経営計画の最終年度である2028年3月期には、連結売上高700億円、連結営業利益率16%、ROE17~18%、連結配当性向45%以上とする。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は1935年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2) 目標とする経営指標、中長期的な経営戦略当社の経営戦略につきましては、有価証券報告書提出日現在において以下のように定めております。当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けた取り組みとして、「世界に類のない「総合砥粒加工機メーカー」として、平面研削盤・半導体ウェーハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す」を2030年の長期ビジョンに掲げ、各種施策を通じて市場での競争力の向上、安定的な売上と粗利の確保に取り組んでまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、中長期的な経営戦略として掲げた『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指し、以下の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ.安定的な売上と粗利の確保・超高精度研削盤:販売事例の世界展開・汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・外部支出費の削減・新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・全社的な品質管理システムの確立・最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・販売強化のための拠点の整備・内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実・顧客に対し高い付加価値を提供する仕組みの構築ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化 ② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ.棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 経営環境当社グループの経営を取り巻く今後の環境につきましては、世界経済が緩やかな回復基調にあるものの、米国の関税政策の動向や中国との貿易摩擦の継続、ならびに中東情勢の緊迫化をはじめとする地政学リスクの高まりや為替変動などを背景に不確実性の高い状況が継続するものと見込まれます。特に中東情勢緊迫化の影響は、エネルギー価格や原材料価格、調達コストの高騰に加え、物流の停滞や部材調達の遅延などサプライチェーンへも影響を及ぼす可能性があり、生産活動や納期への影響も懸念されることから、引き続き注視が必要な状況にあります。工作機械市場につきましては、データセンターや半導体関連分野を中心とした設備投資需要に支えられ、北米およびアジアを中心に底堅い需要が見込まれております。特に人手不足対応や自動化・省力化、環境負荷低減に向けた設備投資ニーズは引き続き拡大しており、AI・IoTを活用した高付加価値機の需要が高まっております。当社グループは北米、中国、インドなどの成長市場への展開強化とともに、機種統合および生産体制の最適化を通じて収益力の改善を推進してまいります。精密歯車につきましては、産業用ロボットや自動化設備向けの需要の拡大を背景に、中長期的な成長が期待されております。高付加価値製品の拡販および技術力の高度化を進めるとともに、事業領域の拡大による収益基盤の安定化を図ってまいります。半導体市場につきましては、AI・データセンター投資を背景に世界市場が大幅な成長を続けており、ロジックおよびメモリー分野を中心に需要拡大が顕著となっております。一方で、パソコンやスマートフォン向け需要の回復は限定的であり、用途別で需要の強弱が分かれる状況が続いております。また、AI向け需要の集中に伴うメモリー供給逼迫や価格変動など、市場構造の変化にも留意が必要です。半導体製造装置市場においても、AI関連投資や先端プロセス投資の拡大を背景に中長期的な成長が見込まれております。このような状況の中で当社グループは、2025年12月に開設した「東京テクニカルセンター」を半導体関連装置の技術開発棟としてパワー半導体や次世代デバイス対応装置の開発および生産能力強化に向けた投資を継続しており、競争優位性の確立に取り組んでまいります。このような経営環境のもと、当社グループは2025年3月期を初年度とする4カ年を対象とした中期経営計画「INOFINITY 700 Innovation×Infinity」を策定し、実現に向けて取り組んでおります。中期経営計画の概要は以下の通りです。 ① 長期ビジョン世界で類のない「総合砥粒加工機メーカー」として、平面研削盤・半導体ウェーハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す。 ② 連結数値目標中期経営計画の最終年度である2028年3月期には、連結売上高700億円、連結営業利益率16%、ROE17~18%、連結配当性向45%以上とする。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、国際情勢による地政学的リスクの継続に加え、米国の通商政策がもたらす影響への懸念から、依然として先行きが見通しにくい状況が続きました。わが国経済は、雇用・所得環境の改善や企業の設備投資の回復を受けて緩やかな持ち直しの動きが見られるものの、物価上昇の長期化や米国通商政策の影響等により、今後の景気動向には不確実性が残る状況です。このような中で当社グループは、今期が2年目にあたる中期経営計画「“INOFINITY 700” Innovation × Infinity」に掲げた「世界に類のない『総合砥粒加工機メーカー』として、平面研削盤・半導体ウェーハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す」ことを長期ビジョンとして、2030年3月期の売上高700億円の目標達成に向けた取り組みを進めております。その一環として、顧客への提案力向上を目的とした東京テクニカルセンターの開設や、本社安中工場における自動倉庫棟竣工による部品供給体制の高度化など、将来の成長を見据えた設備投資を実施してまいりました。その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して393百万円増加し、67,198百万円となりました。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して1,696百万円減少し、24,545百万円となりました。また、純資産は、前連結会計年度末と比較して2,089百万円増加し、42,652百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度における連結売上高は42,513百万円(前年同期比2.8%減)、営業利益は1,518百万円(前年同期比49.6%減)、経常利益は1,535百万円(前年同期比47.4%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,234百万円(前年同期比39.0%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(工作機械)工作機械は、売上高は28,946百万円(前年同期比6.2%減)、セグメント利益(営業利益)は103百万円(前年同期比92.5%減)となりました。(半導体関連装置)半導体関連装置は、売上高は13,567百万円(前年同期比5.4%増)、セグメント利益(営業利益)は2,744百万円(前年同期比8.6%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末と比較して394百万円減少し、14,327百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は3,647百万円(前年同期は2,112百万円の使用)となりました。これは主に、契約負債の減少2,188百万円により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益1,617百万円、減価償却費2,176百万円及び売上債権の減少1,977百万円により資金が増加したことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は3,312百万円(前年同期は5,095百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入1,225百万円により資金が増加した一方で、有形固定資産の取得による支出4,338百万円により資金が減少したことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は1,358百万円(前年同期は10,493百万円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の純増加額1,044百万円により資金が増加した一方で、長期借入金の返済による支出976百万円、リース債務の返済による支出338百万円及び配当金の支払額1,072百万円により資金が減少したことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)工作機械22,86199.0半導体関連装置7,49984.6合計30,36095.0 (注) 金額は製造原価によっております。 b.受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)工作機械30,547115.411,239116.6半導体関連装置9,325117.015,94579.0合計39,873115.727,18491.1 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)工作機械28,94693.8半導体関連装置13,567105.4合計42,51397.2 (注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)ミクロ技研株式会社5,22812.0――ファナック株式会社4,54810.4―― (注) 当連結会計年度のミクロ技研株式会社及びファナック株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容1) 財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して393百万円増加し、67,198百万円となりました。主な要因は、有価証券が3,900百万円、棚卸資産が834百万円、売掛金が731百万円減少した一方で、現金及び預金が2,327百万円、有形固定資産が3,670百万円増加したことによるものであります。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して1,696百万円減少し、24,545百万円となりました。主な要因は、短期借入金が1,218百万円増加した一方で、契約負債が2,060百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が976百万円減少したことによるものであります。また、純資産は、前連結会計年度末と比較して2,089百万円増加し、42,652百万円となりました。主な要因は、為替換算調整勘定が1,516百万円、退職給付に係る調整累計額が375百万円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の60.7%から63.5%となりました。 2) 経営成績売上高は、主に工作機械事業の売上が減少したことにより、前連結会計年度と比較して2.8%減少の42,513百万円となりました。利益面では、QCD改善活動や内製化による変動費削減など、引き続き徹底したコスト削減に重点を置き、収益性の向上に努めてまいりましたが、主に工作機械事業の売上高減少の影響により、売上総利益率は、前連結会計年度と比較して2.4ポイント悪化し26.9%となりました。営業利益は、販売費及び一般管理費が主に人件費の増加により前連結会計年度を上回ったこと、及び売上総利益の減少により、当連結会計年度は1,518百万円(前連結会計年度は3,015百万円)、営業利益率は前連結会計年度と比較して3.3ポイント悪化し3.6%となりました。営業外損益では、主に支払手数料及び為替差損の減少により、前連結会計年度と比較して115百万円費用(純額)が減少したものの、営業利益の減少により、経常利益は1,535百万円(前連結会計年度は2,916百万円)となりました。税金費用は、前連結会計年度と比較して、税金等調整前当期純利益の減少に伴う課税所得の減少等により、法人税、住民税及び事業税が401百万円減少しました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して39.0%減少の1,234百万円となりました。なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。(工作機械)国内市場におきましては、中小企業の設備投資を支援する各種補助金の後押しを受け、小型および中型の平面研削盤の更新需要やロボット向け精密歯車の需要があり受注は前年同期を上回りました。一方で、売上は前年同期において好調であった大型平面研削盤の販売が減少したため、その水準に届きませんでした。海外市場におきましては、米国では、航空宇宙産業を中心とした設備投資需要に加え、政府政策の優遇税制の影響もあり、受注・売上ともに前年同期を上回りました。欧州では、自動車産業向け需要が見られたものの、ドイツを中心とした製造業の回復の遅れや景気の停滞の影響を受け、受注・売上ともに前年同期を下回りました。中国では、産業機械、金型、半導体装置向けを中心に大型平面研削盤の受注が好調に推移し、受注・売上ともに前年同期を上回りました。以上の結果、売上高は28,946百万円(前年同期比6.2%減)、セグメント利益(営業利益)は103百万円(前年同期比92.5%減)となりました。なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して1,649百万円増加し、35,132百万円となりました。これは主に有形固定資産が増加したことによるものであります。 (半導体関連装置)半導体市場におきましては、通信技術の発達やIoT、生成AI関連分野、自動運転の本格化等を背景として市場の成長が見込まれております。市況としては、シリコンウェーハの在庫調整正常化に向けて少しずつ変化があるとともに、先端パッケージであるPLP向け加工装置など次世代分野への関心も高まりつつあります。このような状況の中で当社グループは、半導体事業の収益力維持、向上を目指して、ウェーハ業界向けのポリッシャーやグラインダの次世代新機種開発などの諸施策を進めてまいりました。その結果、受注につきましては、国内や東アジア向けにファイナルポリッシャーの受注を獲得し前年同期を上回ることができました。売上につきましても、国内や東アジア向けに化合物半導体加工用およびウェーハ生産用ファイナルポリッシャーやグラインダを販売し、前年同期を上回りました。以上の結果、売上高は13,567百万円(前年同期比5.4%増)、セグメント利益(営業利益)は2,744百万円(前年同期比8.6%減)となりました。なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して79百万円増加し、15,616百万円となりました。 セグメント別の売上高の推移 工作機械事業(百万円)半導体関連装置事業(百万円)合計(百万円)2026年3月期28,94613,56742,5132025年3月期30,86112,87243,7342024年3月期31,60418,59450,198 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 資本の財源及び資金の流動性当社グループの主な資金需要は、当社グループ製品製造のための原材料及び部品購入費の他、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金、生産体制の強化・合理化を目的とした生産設備の新設及び更新等の設備資金であります。このような資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金を投入している他、不足分については銀行借入金及び売上債権の流動化などにより資金を調達することとしております。調達につきましては、事業計画に基づく資金需要、金利動向、既存借入金の返済時期等を考慮の上、金額及び方法を適宜判断して実施しております。なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、売上高の約4.0ヶ月相当の水準となっており、当社グループの事業運営上、妥当な流動性を保持していると考えております。 今後予定しております生産設備の新設及び更新等につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1) 重要な設備の新設等」に記載のとおり、自己資金及び借入金による調達を予定しております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 市況変動の影響
    工作機械や半導体関連装置業界は、企業の設備投資や個人消費の動向に強く影響されるため、景気変動の影響を受けやすい特徴があります。景気が停滞すると需要が冷え込み、受注総額が縮小することで、当社グループの業績が悪化する可能性があります。
  • 有利子負債への依存
    当社グループは、事業運営のために借入金を利用しており、有利子負債が総資産に占める割合は増加傾向にあります。今後の経済情勢や市場金利の変動によっては、利息負担が増加し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
  • 海外事業展開のリスク
    当社グループは、海外に生産・販売拠点を多数有しており、為替変動、各国の政情不安、予期せぬ法律や規制の変更などが、海外事業の業績や財務状態に影響を与える可能性があります。これにより、グローバルな事業展開における不確実性が高まります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,040 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 市況変動について当社グループが販売する工作機械、半導体関連装置業界は、景気変動の影響を受け易い特徴があり、設備投資や個人消費の動向が企業業績に与える影響は小さくありません。特に、景気の停滞期には、設備投資や個人消費の低迷による需要の冷え込みから業界全体の受注総額が縮小し、当社グループの業績を悪化させる要因となります。当社グループにつきましては、市況変動による業績への影響を最小限に抑えるため、「世界に類のない「総合砥粒加工機メーカー」として、平面研削盤・半導体ウェーハ研磨装置でグローバル No.1を目指す」を長期ビジョンに掲げ、各種施策を通じて市場での競争力の向上、安定的な売上と粗利の確保に取り組んでおります。 (2) 資金調達について当社グループは、銀行からの借入金による資金調達を中心に、シンジケートローン等の方法により調達方法の多様化を図っておりますが、契約内容に一定の財務制限条項等が付されている場合があり、当該事由に抵触した場合には当社グループの資金繰りに影響を与える可能性があります。 (3) 海外事業展開について当社グループは国内に加え、タイ、シンガポール、中国に生産拠点を有し、一貫生産体制や国内の販売先へ直接輸送可能な体制を構築することに取り組んでおります。また米国、欧州及びアジアを含む海外拠点を通じたグローバルな販売網を有しており、マーケティング機能強化などによるさらなる販売網の強化に取り組んでおります。そのため、為替動向のほか、国によって政情の悪化、予期せぬ法律、規制の変更による経済活動の停滞などにより、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応につきましては、原材料の調達先、取引通貨の決定、最適生産拠点の決定を慎重に行うと共に、各拠点との適時円滑な情報共有が可能となる人材の確保・育成を行っております。 (4) 自然災害等の異常事態の発生について当社グループは、国内に加え、タイ、シンガポール、中国に生産拠点、米国、欧州、アジアに販売拠点を有しております。そのため、新型コロナウイルス感染症拡大のような事象や、大規模な自然災害のような異常事態が発生した場合には、各拠点の事業活動が停滞し、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。当社では本社の安中工場において、緊急事態が発生した際の損失の最小化を図ることを目的としてBCP(事業継続計画)を策定しております。 (5) 固定資産の減損について当社グループは生産設備を中心とした固定資産を保有しておりますが、経営環境の悪化による事業の収益性の低下又は保有資産の市場価格の著しい下落等により、固定資産の減損損失を計上する可能性があり、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 繰延税金資産について当社グループは税効果会計を適用し、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得等に関する見積りや仮定に基づき計算しておりますが、実際の課税所得等は見積りや仮定と異なる可能性があり、将来において繰延税金資産の全部または一部が回収できないと判断した場合には、繰延税金資産は減額され、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 棚卸資産の評価について当社グループは、受注残及び受注予測に基づき生産活動を行っており適正な在庫水準の維持に努めております。しかしながら、市場環境の変化、客先の設備投資動向等により滞留在庫が発生し、棚卸資産の評価を見直すこととなった場合には、棚卸資産の評価損が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 業績の季節変動について当社グループは、工作機械を生産販売しており、顧客の設備投資動向の影響を受けることから、出荷や納期が期末に集中する傾向にあり、売上高・利益が下期に偏る傾向があります。こうした状況から、生産、開発キャパシティの見える化を推進し、生産、開発、販売計画の連動による生産活動の効率化を目指しております。 (9) 情報セキュリティについて当社グループは、事業活動を遂行するにあたり様々な情報資産を保有し、適切な管理運用に努めております。しかしながら、サイバー攻撃や不正アクセス、その他の要因により、情報資産の漏えい、生産活動の停止、復旧費用の発生等が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

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