有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は1935年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2) 目標とする経営指標、中長期的な経営戦略当社の経営戦略につきましては、有価証券報告書提出日現在において以下のように定めております。当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けた取り組みとして、「世界に類のない「総合砥粒加工機メーカー」として、平面研削盤・半導体ウェーハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す」を2030年の長期ビジョンに掲げ、各種施策を通じて市場での競争力の向上、安定的な売上と粗利の確保に取り組んでまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、中長期的な経営戦略として掲げた『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指し、以下の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ.安定的な売上と粗利の確保・超高精度研削盤:販売事例の世界展開・汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・外部支出費の削減・新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・全社的な品質管理システムの確立・最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・販売強化のための拠点の整備・内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実・顧客に対し高い付加価値を提供する仕組みの構築ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化 ② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ.棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 経営環境当社グループの経営を取り巻く今後の環境につきましては、世界経済が緩やかな回復基調にあるものの、米国の関税政策の動向や中国との貿易摩擦の継続、ならびに中東情勢の緊迫化をはじめとする地政学リスクの高まりや為替変動などを背景に不確実性の高い状況が継続するものと見込まれます。特に中東情勢緊迫化の影響は、エネルギー価格や原材料価格、調達コストの高騰に加え、物流の停滞や部材調達の遅延などサプライチェーンへも影響を及ぼす可能性があり、生産活動や納期への影響も懸念されることから、引き続き注視が必要な状況にあります。工作機械市場につきましては、データセンターや半導体関連分野を中心とした設備投資需要に支えられ、北米およびアジアを中心に底堅い需要が見込まれております。特に人手不足対応や自動化・省力化、環境負荷低減に向けた設備投資ニーズは引き続き拡大しており、AI・IoTを活用した高付加価値機の需要が高まっております。当社グループは北米、中国、インドなどの成長市場への展開強化とともに、機種統合および生産体制の最適化を通じて収益力の改善を推進してまいります。精密歯車につきましては、産業用ロボットや自動化設備向けの需要の拡大を背景に、中長期的な成長が期待されております。高付加価値製品の拡販および技術力の高度化を進めるとともに、事業領域の拡大による収益基盤の安定化を図ってまいります。半導体市場につきましては、AI・データセンター投資を背景に世界市場が大幅な成長を続けており、ロジックおよびメモリー分野を中心に需要拡大が顕著となっております。一方で、パソコンやスマートフォン向け需要の回復は限定的であり、用途別で需要の強弱が分かれる状況が続いております。また、AI向け需要の集中に伴うメモリー供給逼迫や価格変動など、市場構造の変化にも留意が必要です。半導体製造装置市場においても、AI関連投資や先端プロセス投資の拡大を背景に中長期的な成長が見込まれております。このような状況の中で当社グループは、2025年12月に開設した「東京テクニカルセンター」を半導体関連装置の技術開発棟としてパワー半導体や次世代デバイス対応装置の開発および生産能力強化に向けた投資を継続しており、競争優位性の確立に取り組んでまいります。このような経営環境のもと、当社グループは2025年3月期を初年度とする4カ年を対象とした中期経営計画「INOFINITY 700 Innovation×Infinity」を策定し、実現に向けて取り組んでおります。中期経営計画の概要は以下の通りです。 ① 長期ビジョン世界で類のない「総合砥粒加工機メーカー」として、平面研削盤・半導体ウェーハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す。 ② 連結数値目標中期経営計画の最終年度である2028年3月期には、連結売上高700億円、連結営業利益率16%、ROE17~18%、連結配当性向45%以上とする。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は1935年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2) 目標とする経営指標、中長期的な経営戦略当社の経営戦略につきましては、有価証券報告書提出日現在において以下のように定めております。当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けた取り組みとして、「世界に類のない「総合砥粒加工機メーカー」として、平面研削盤・半導体ウェーハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す」を2030年の長期ビジョンに掲げ、各種施策を通じて市場での競争力の向上、安定的な売上と粗利の確保に取り組んでまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、中長期的な経営戦略として掲げた『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指し、以下の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ.安定的な売上と粗利の確保・超高精度研削盤:販売事例の世界展開・汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・外部支出費の削減・新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・全社的な品質管理システムの確立・最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・販売強化のための拠点の整備・内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実・顧客に対し高い付加価値を提供する仕組みの構築ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化 ② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ.棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 経営環境当社グループの経営を取り巻く今後の環境につきましては、世界経済が緩やかな回復基調にあるものの、米国の関税政策の動向や中国との貿易摩擦の継続、ならびに中東情勢の緊迫化をはじめとする地政学リスクの高まりや為替変動などを背景に不確実性の高い状況が継続するものと見込まれます。特に中東情勢緊迫化の影響は、エネルギー価格や原材料価格、調達コストの高騰に加え、物流の停滞や部材調達の遅延などサプライチェーンへも影響を及ぼす可能性があり、生産活動や納期への影響も懸念されることから、引き続き注視が必要な状況にあります。工作機械市場につきましては、データセンターや半導体関連分野を中心とした設備投資需要に支えられ、北米およびアジアを中心に底堅い需要が見込まれております。特に人手不足対応や自動化・省力化、環境負荷低減に向けた設備投資ニーズは引き続き拡大しており、AI・IoTを活用した高付加価値機の需要が高まっております。当社グループは北米、中国、インドなどの成長市場への展開強化とともに、機種統合および生産体制の最適化を通じて収益力の改善を推進してまいります。精密歯車につきましては、産業用ロボットや自動化設備向けの需要の拡大を背景に、中長期的な成長が期待されております。高付加価値製品の拡販および技術力の高度化を進めるとともに、事業領域の拡大による収益基盤の安定化を図ってまいります。半導体市場につきましては、AI・データセンター投資を背景に世界市場が大幅な成長を続けており、ロジックおよびメモリー分野を中心に需要拡大が顕著となっております。一方で、パソコンやスマートフォン向け需要の回復は限定的であり、用途別で需要の強弱が分かれる状況が続いております。また、AI向け需要の集中に伴うメモリー供給逼迫や価格変動など、市場構造の変化にも留意が必要です。半導体製造装置市場においても、AI関連投資や先端プロセス投資の拡大を背景に中長期的な成長が見込まれております。このような状況の中で当社グループは、2025年12月に開設した「東京テクニカルセンター」を半導体関連装置の技術開発棟としてパワー半導体や次世代デバイス対応装置の開発および生産能力強化に向けた投資を継続しており、競争優位性の確立に取り組んでまいります。このような経営環境のもと、当社グループは2025年3月期を初年度とする4カ年を対象とした中期経営計画「INOFINITY 700 Innovation×Infinity」を策定し、実現に向けて取り組んでおります。中期経営計画の概要は以下の通りです。 ① 長期ビジョン世界で類のない「総合砥粒加工機メーカー」として、平面研削盤・半導体ウェーハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す。 ② 連結数値目標中期経営計画の最終年度である2028年3月期には、連結売上高700億円、連結営業利益率16%、ROE17~18%、連結配当性向45%以上とする。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、国際情勢による地政学的リスクの継続に加え、米国の通商政策がもたらす影響への懸念から、依然として先行きが見通しにくい状況が続きました。わが国経済は、雇用・所得環境の改善や企業の設備投資の回復を受けて緩やかな持ち直しの動きが見られるものの、物価上昇の長期化や米国通商政策の影響等により、今後の景気動向には不確実性が残る状況です。このような中で当社グループは、今期が2年目にあたる中期経営計画「“INOFINITY 700” Innovation × Infinity」に掲げた「世界に類のない『総合砥粒加工機メーカー』として、平面研削盤・半導体ウェーハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す」ことを長期ビジョンとして、2030年3月期の売上高700億円の目標達成に向けた取り組みを進めております。その一環として、顧客への提案力向上を目的とした東京テクニカルセンターの開設や、本社安中工場における自動倉庫棟竣工による部品供給体制の高度化など、将来の成長を見据えた設備投資を実施してまいりました。その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して393百万円増加し、67,198百万円となりました。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して1,696百万円減少し、24,545百万円となりました。また、純資産は、前連結会計年度末と比較して2,089百万円増加し、42,652百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度における連結売上高は42,513百万円(前年同期比2.8%減)、営業利益は1,518百万円(前年同期比49.6%減)、経常利益は1,535百万円(前年同期比47.4%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,234百万円(前年同期比39.0%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(工作機械)工作機械は、売上高は28,946百万円(前年同期比6.2%減)、セグメント利益(営業利益)は103百万円(前年同期比92.5%減)となりました。(半導体関連装置)半導体関連装置は、売上高は13,567百万円(前年同期比5.4%増)、セグメント利益(営業利益)は2,744百万円(前年同期比8.6%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末と比較して394百万円減少し、14,327百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は3,647百万円(前年同期は2,112百万円の使用)となりました。これは主に、契約負債の減少2,188百万円により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益1,617百万円、減価償却費2,176百万円及び売上債権の減少1,977百万円により資金が増加したことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は3,312百万円(前年同期は5,095百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入1,225百万円により資金が増加した一方で、有形固定資産の取得による支出4,338百万円により資金が減少したことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は1,358百万円(前年同期は10,493百万円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の純増加額1,044百万円により資金が増加した一方で、長期借入金の返済による支出976百万円、リース債務の返済による支出338百万円及び配当金の支払額1,072百万円により資金が減少したことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)工作機械22,86199.0半導体関連装置7,49984.6合計30,36095.0 (注) 金額は製造原価によっております。 b.受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)工作機械30,547115.411,239116.6半導体関連装置9,325117.015,94579.0合計39,873115.727,18491.1 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)工作機械28,94693.8半導体関連装置13,567105.4合計42,51397.2 (注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)ミクロ技研株式会社5,22812.0――ファナック株式会社4,54810.4―― (注) 当連結会計年度のミクロ技研株式会社及びファナック株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容1) 財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して393百万円増加し、67,198百万円となりました。主な要因は、有価証券が3,900百万円、棚卸資産が834百万円、売掛金が731百万円減少した一方で、現金及び預金が2,327百万円、有形固定資産が3,670百万円増加したことによるものであります。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して1,696百万円減少し、24,545百万円となりました。主な要因は、短期借入金が1,218百万円増加した一方で、契約負債が2,060百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が976百万円減少したことによるものであります。また、純資産は、前連結会計年度末と比較して2,089百万円増加し、42,652百万円となりました。主な要因は、為替換算調整勘定が1,516百万円、退職給付に係る調整累計額が375百万円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の60.7%から63.5%となりました。 2) 経営成績売上高は、主に工作機械事業の売上が減少したことにより、前連結会計年度と比較して2.8%減少の42,513百万円となりました。利益面では、QCD改善活動や内製化による変動費削減など、引き続き徹底したコスト削減に重点を置き、収益性の向上に努めてまいりましたが、主に工作機械事業の売上高減少の影響により、売上総利益率は、前連結会計年度と比較して2.4ポイント悪化し26.9%となりました。営業利益は、販売費及び一般管理費が主に人件費の増加により前連結会計年度を上回ったこと、及び売上総利益の減少により、当連結会計年度は1,518百万円(前連結会計年度は3,015百万円)、営業利益率は前連結会計年度と比較して3.3ポイント悪化し3.6%となりました。営業外損益では、主に支払手数料及び為替差損の減少により、前連結会計年度と比較して115百万円費用(純額)が減少したものの、営業利益の減少により、経常利益は1,535百万円(前連結会計年度は2,916百万円)となりました。税金費用は、前連結会計年度と比較して、税金等調整前当期純利益の減少に伴う課税所得の減少等により、法人税、住民税及び事業税が401百万円減少しました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して39.0%減少の1,234百万円となりました。なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。(工作機械)国内市場におきましては、中小企業の設備投資を支援する各種補助金の後押しを受け、小型および中型の平面研削盤の更新需要やロボット向け精密歯車の需要があり受注は前年同期を上回りました。一方で、売上は前年同期において好調であった大型平面研削盤の販売が減少したため、その水準に届きませんでした。海外市場におきましては、米国では、航空宇宙産業を中心とした設備投資需要に加え、政府政策の優遇税制の影響もあり、受注・売上ともに前年同期を上回りました。欧州では、自動車産業向け需要が見られたものの、ドイツを中心とした製造業の回復の遅れや景気の停滞の影響を受け、受注・売上ともに前年同期を下回りました。中国では、産業機械、金型、半導体装置向けを中心に大型平面研削盤の受注が好調に推移し、受注・売上ともに前年同期を上回りました。以上の結果、売上高は28,946百万円(前年同期比6.2%減)、セグメント利益(営業利益)は103百万円(前年同期比92.5%減)となりました。なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して1,649百万円増加し、35,132百万円となりました。これは主に有形固定資産が増加したことによるものであります。 (半導体関連装置)半導体市場におきましては、通信技術の発達やIoT、生成AI関連分野、自動運転の本格化等を背景として市場の成長が見込まれております。市況としては、シリコンウェーハの在庫調整正常化に向けて少しずつ変化があるとともに、先端パッケージであるPLP向け加工装置など次世代分野への関心も高まりつつあります。このような状況の中で当社グループは、半導体事業の収益力維持、向上を目指して、ウェーハ業界向けのポリッシャーやグラインダの次世代新機種開発などの諸施策を進めてまいりました。その結果、受注につきましては、国内や東アジア向けにファイナルポリッシャーの受注を獲得し前年同期を上回ることができました。売上につきましても、国内や東アジア向けに化合物半導体加工用およびウェーハ生産用ファイナルポリッシャーやグラインダを販売し、前年同期を上回りました。以上の結果、売上高は13,567百万円(前年同期比5.4%増)、セグメント利益(営業利益)は2,744百万円(前年同期比8.6%減)となりました。なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して79百万円増加し、15,616百万円となりました。 セグメント別の売上高の推移 工作機械事業(百万円)半導体関連装置事業(百万円)合計(百万円)2026年3月期28,94613,56742,5132025年3月期30,86112,87243,7342024年3月期31,60418,59450,198 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 資本の財源及び資金の流動性当社グループの主な資金需要は、当社グループ製品製造のための原材料及び部品購入費の他、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金、生産体制の強化・合理化を目的とした生産設備の新設及び更新等の設備資金であります。このような資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金を投入している他、不足分については銀行借入金及び売上債権の流動化などにより資金を調達することとしております。調達につきましては、事業計画に基づく資金需要、金利動向、既存借入金の返済時期等を考慮の上、金額及び方法を適宜判断して実施しております。なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、売上高の約4.0ヶ月相当の水準となっており、当社グループの事業運営上、妥当な流動性を保持していると考えております。 今後予定しております生産設備の新設及び更新等につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1) 重要な設備の新設等」に記載のとおり、自己資金及び借入金による調達を予定しております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は1935年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2) 目標とする経営指標、中長期的な経営戦略当社の経営戦略につきましては、有価証券報告書提出日現在において以下のように定めております。 当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けた取り組みとして、「世界に類のない「総合砥粒加工機メーカー」として、平面研削盤・半導体ウェハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す」を2030年の長期ビジョンに掲げ、各種施策を通じて市場での競争力の向上、安定的な売上と粗利の確保に取り組んでまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、中長期的な経営戦略として掲げた『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指し、以下の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ. 安定的な売上と粗利の確保・ 超高精度研削盤:販売事例の世界展開・ 汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・ 半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・ 既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・ 外部支出費の削減・ 新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・ 全社的な品質管理システムの確立・ 最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・ 超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・ 販売強化のための拠点の整備・ 内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実・ 顧客に対し高い付加価値を提供する仕組みの構築ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ. 棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 経営環境当社グループの経営を取り巻く今後の環境につきましては、世界的な製造業の設備投資動向や半導体市場の成長を背景に、中長期的な成長機会が見込まれる一方、米国における関税政策の動向や中国との貿易摩擦、ならびに為替変動や地政学リスクが、エネルギーや原材料価格及び調達コストに与える影響に注視が必要な状況が継続するものとみられます。工作機械市場につきましては、AIとIoTを活用した生産性の向上、省エネ化やCO2削減など環境負荷の低減に寄与する製品が要求されております。成長市場である北米、中国への展開に加えインドなどの新興国では今後も工作機械需要の拡大が予想され市場シェアの拡大を進めてまいります。また、グローバルでの機種統合や再構築を推進し、収益力の改善を実行いたします。精密歯車につきましては、ロボット需要の増加による、需要の拡大を予想しております。高付加価値製品の拡販や技術力の向上を通じて、事業の幅を広げながら安定的な収益確保のための体制を構築してまいります。半導体市場につきましては、通信技術の発達やAIディープラーニング、自動運転の本格化等を背景に半導体需要の緩やかな回復が見られるものの、世界的なインフレによるパソコンやスマートフォン向けの需要低迷などにより、市況の回復は遅れております。一方で、在庫調整正常化に向けて、次世代パワー半導体、高周波通信デバイス向けの半導体ウェーハなどで一部需要が出てきております。今後も半導体市場の継続成長による競争環境激化を予測しており、パワー半導体向けの次世代新機種の先行開発と生産キャパシティ増強のための生産設備や技術開発棟の投資を行うことによる競争優位性の構築及び強化が必要であると認識しております。当社グループは2024年5月22日付「資本業務提携、第三者割当による新株式の発行並びに主要株主である筆頭株主及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ」にて公表した通り、三井物産株式会社との資本業務提携契約を締結いたしました。本資本業務提携契約により、両社の経営資源・ノウハウを活用することで、工作機械・半導体関連装置の両事業での成長を加速することが可能となるほか、三井物産グループの事業基盤や知見を活用し、新たな収益の柱を構築し、企業価値向上に努めてまいります。このような経営環境のもと、当社グループは2025年3月期を初年度とする4ヵ年の中期経営計画「INOFINITY 700 Innovation×Infinity」を策定し、以下の目標達成に向けて取り組んでおります。 ①長期ビジョン 世界で類のない「総合砥粒加工機メーカー」として、平面研削盤・半導体ウェーハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す。 ②連結数値目標 中期経営計画の最終年度である2028年3月期には、連結売上高700億円、連結営業利益率16%、ROE17~18%、連結配当性向45%以上とする。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は1935年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2) 目標とする経営指標、中長期的な経営戦略当社の経営戦略につきましては、有価証券報告書提出日現在において以下のように定めております。 当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けた取り組みとして、「世界に類のない「総合砥粒加工機メーカー」として、平面研削盤・半導体ウェハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す」を2030年の長期ビジョンに掲げ、各種施策を通じて市場での競争力の向上、安定的な売上と粗利の確保に取り組んでまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、中長期的な経営戦略として掲げた『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指し、以下の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ. 安定的な売上と粗利の確保・ 超高精度研削盤:販売事例の世界展開・ 汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・ 半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・ 既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・ 外部支出費の削減・ 新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・ 全社的な品質管理システムの確立・ 最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・ 超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・ 販売強化のための拠点の整備・ 内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実・ 顧客に対し高い付加価値を提供する仕組みの構築ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ. 棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 経営環境当社グループの経営を取り巻く今後の環境につきましては、世界的な製造業の設備投資動向や半導体市場の成長を背景に、中長期的な成長機会が見込まれる一方、米国における関税政策の動向や中国との貿易摩擦、ならびに為替変動や地政学リスクが、エネルギーや原材料価格及び調達コストに与える影響に注視が必要な状況が継続するものとみられます。工作機械市場につきましては、AIとIoTを活用した生産性の向上、省エネ化やCO2削減など環境負荷の低減に寄与する製品が要求されております。成長市場である北米、中国への展開に加えインドなどの新興国では今後も工作機械需要の拡大が予想され市場シェアの拡大を進めてまいります。また、グローバルでの機種統合や再構築を推進し、収益力の改善を実行いたします。精密歯車につきましては、ロボット需要の増加による、需要の拡大を予想しております。高付加価値製品の拡販や技術力の向上を通じて、事業の幅を広げながら安定的な収益確保のための体制を構築してまいります。半導体市場につきましては、通信技術の発達やAIディープラーニング、自動運転の本格化等を背景に半導体需要の緩やかな回復が見られるものの、世界的なインフレによるパソコンやスマートフォン向けの需要低迷などにより、市況の回復は遅れております。一方で、在庫調整正常化に向けて、次世代パワー半導体、高周波通信デバイス向けの半導体ウェーハなどで一部需要が出てきております。今後も半導体市場の継続成長による競争環境激化を予測しており、パワー半導体向けの次世代新機種の先行開発と生産キャパシティ増強のための生産設備や技術開発棟の投資を行うことによる競争優位性の構築及び強化が必要であると認識しております。当社グループは2024年5月22日付「資本業務提携、第三者割当による新株式の発行並びに主要株主である筆頭株主及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ」にて公表した通り、三井物産株式会社との資本業務提携契約を締結いたしました。本資本業務提携契約により、両社の経営資源・ノウハウを活用することで、工作機械・半導体関連装置の両事業での成長を加速することが可能となるほか、三井物産グループの事業基盤や知見を活用し、新たな収益の柱を構築し、企業価値向上に努めてまいります。このような経営環境のもと、当社グループは2025年3月期を初年度とする4ヵ年の中期経営計画「INOFINITY 700 Innovation×Infinity」を策定し、以下の目標達成に向けて取り組んでおります。 ①長期ビジョン 世界で類のない「総合砥粒加工機メーカー」として、平面研削盤・半導体ウェーハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す。 ②連結数値目標 中期経営計画の最終年度である2028年3月期には、連結売上高700億円、連結営業利益率16%、ROE17~18%、連結配当性向45%以上とする。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、ウクライナ紛争の長期化、中東情勢の緊迫化による地政学的リスクの高まりや、中国景気の減速による影響など、先行き不透明な状況が続きました。わが国経済は、社会活動及び経済活動の正常化が進み、雇用・所得環境の改善により、景気の緩やかな回復の動きが見られる一方で、不安定な国際情勢での物価上昇や円安の進行もあり、依然として先行きは不透明な状況が続いております。このような状況の中で当社グループは、今期を初年度とする新たな中期経営計画「“INOFINITY 700” Innovation × Infinity」を策定し、「世界に類のない『総合砥粒加工機メーカー』として、平面研削盤・半導体ウェーハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す」ことを長期ビジョンとして掲げ、2030年3月期の売上高700億円の目標達成に向け、三井物産株式会社との資本業務提携を締結するなど、更なる企業価値向上に努めてまいりました。その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して6,640百万円増加し、66,804百万円となりました。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して3,946百万円減少し、26,241百万円となりました。また、純資産は、前連結会計年度末と比較して10,586百万円増加し、40,563百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度における連結売上高は43,734百万円(前年同期比12.9%減)、営業利益は3,015百万円(前年同期比50.8%減)、経常利益は2,916百万円(前年同期比53.6%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は2,024百万円(前年同期比55.6%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(工作機械)工作機械は、売上高は30,861百万円(前年同期比2.3%減)、セグメント利益(営業利益)は1,380百万円(前年同期比31.8%減)となりました。(半導体関連装置)半導体関連装置は、売上高は12,872百万円(前年同期比30.8%減)、セグメント利益(営業利益)は3,001百万円(前年同期比44.3%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末と比較して3,303百万円増加し、14,722百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は2,112百万円(前年同期は929百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益2,812百万円及び減価償却費2,082百万円により資金が増加した一方で、仕入債務の減少3,107百万円、契約負債の減少2,097百万円及び法人税等の支払額2,105百万円により資金が減少したことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は5,095百万円(前年同期は3,634百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出1,352百万円及び有形固定資産の取得による支出3,813百万円により資金が減少したことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は10,493百万円(前年同期は1,237百万円の獲得)となりました。これは主に株式の発行による収入9,762百万円により資金が増加したことによるものであります。③ 生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)工作機械23,09599.4半導体関連装置8,86979.7 合計31,96493.0(注)金額は製造原価によっております。 b. 受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)工作機械26,47898.39,63868.7半導体関連装置7,973137.620,18680.5 合計34,451105.329,82476.3 c. 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)工作機械30,86197.7半導体関連装置12,87269.2 合計43,73487.1(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)ミクロ技研株式会社7,79315.55,22812.0ファナック株式会社--4,54810.4(注)1.前連結会計年度のファナック株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容1)財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して6,640百万円増加し、66,804百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が1,996百万円減少した一方で、有価証券が6,500百万円、有形固定資産が2,015百万円増加したことによるものであります。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して3,946百万円減少し、26,241百万円となりました。主な要因は、短期借入金が2,469百万円増加した一方で、電子記録債務が2,407百万円、契約負債が2,097百万円、未払法人税等が1,089百万円減少したことによるものであります。また、純資産は、前連結会計年度末と比較して10,586百万円増加し、40,563百万円となりました。主な要因は、第三者割当による新株式の発行により、資本金が4,903百万円、資本剰余金が4,903百万円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の49.8%から60.7%となりました。2)経営成績売上高は、主に半導体関連装置の売上が減少したことにより、前連結会計年度と比較して12.9%減少の43,734百万円となりました。利益面では、QCD改善活動や内製化による変動費削減など、引き続き徹底したコスト削減に重点を置き、収益性の向上に努めてまいりましたが、半導体関連装置の売上高減少の影響が大きく、売上総利益率は、前連結会計年度と比較して1.6ポイント悪化し29.3%となりました。営業利益は、販売費及び一般管理費が主に人件費の増加により前連結会計年度を上回ったこと、及び売上総利益の減少により、当連結会計年度は3,015百万円(前連結会計年度は6,133百万円)、営業利益率は前連結会計年度と比較して5.3ポイント悪化し6.9%となりました。営業外損益では、主に支払手数料及び為替差損の計上により、前連結会計年度と比較して249百万円費用(純額)が増加しました。以上の結果、経常利益は2,916百万円(前連結会計年度は6,284百万円)となりました。税金費用は、前連結会計年度と比較して、税金等調整前当期純利益の減少に伴う課税所得の減少等により、法人税、住民税及び事業税が1,108百万円減少しました。また、法人税等調整額は、当連結会計年度に繰延税金資産の増加等があったことにより186百万円減少し、合計で1,294百万円の減少となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して55.6%減少の2,024百万円となりました。なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。(工作機械)国内市場におきましては、中小企業での投資が鈍化したことや、平面研削盤のメインユーザーとなる金型業界向けを中心に需要が低迷したため、受注、売上ともに前年度を下回りました。海外市場におきましては、米国では、9月以降の金利引き下げや新大統領の決定もあり、企業の投資意欲が上向きの動きを見せたため、受注においては前年度を上回りました。一方で、売上は前期の受注低迷により減少しております。欧州では、前期に受注したEV関連向けの大型平面研削盤などに支えられ、売上は前年度を上回りましたが、ウクライナ情勢を巡る不透明感の高まりを背景に経済の停滞が続いており、受注は前年同期にはわずかに届きませんでした。中国では、政府による消費財買い替え政策を背景に家電関係で小型成形研削盤の受注があったものの、景気の減速によりEV関連向けを中心に新規受注が伸び悩んだため、受注、売上ともに前年度より減少しております。以上の結果、売上高は30,861百万円(前年同期比2.3%減)、セグメント利益(営業利益)は1,380百万円(前年同期比31.8%減)となりました。なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して1,863百万円増加し、33,483百万円となりました。これは主に有形固定資産が増加したことによるものであります。 (半導体関連装置)半導体市場におきましては、パソコン、スマートフォン向けの設備投資需要が低迷している一方で、通信技術の発達やIoT、AIディープラーニング、自動運転の本格化等を背景として市場の成長が見込まれております。市況低迷の中、在庫調整正常化に向けて、次世代パワー半導体、高周波通信デバイス向けの半導体ウェーハなどで一部需要が出てきております。このような状況の中で当社グループは、半導体事業の収益力維持、向上を目指して、ウェーハ業界向けのポリッシャーやグラインダの次世代新機種開発などの諸施策を進めてまいりました。その結果、売上につきましては、国内や欧州、東アジアにウェーハ生産用ファイナルポリッシャーや米国向けにグラインダを販売したものの、ユーザーの市況による生産調整で投資計画の先送りの影響もあり、前年同期に比べ減少いたしました。受注につきましては、国内、東アジアの次世代パワー半導体や高周波通信デバイス向けの取引先からグラインダやファイナルポリッシャーなどの受注を獲得し前年同期を上回ることができました。以上の結果、売上高は12,872百万円(前年同期比30.8%減)、セグメント利益(営業利益)は3,001百万円(前年同期比44.3%減)となりました。なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して127百万円増加し、15,536百万円となりました。これは主に売掛金が増加したことによるものであります。 セグメント別の売上高の推移 工作機械事業(百万円)半導体関連装置事業(百万円)合計(百万円)2025年3月期30,86112,87243,7342024年3月期31,60418,59450,1982023年3月期31,30514,21945,524 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 資本の財源及び資金の流動性当社グループの主な資金需要は、当社グループ製品製造のための原材料及び部品購入費の他、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金、生産体制の強化・合理化を目的とした生産設備の新設及び更新等の設備資金であります。このような資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金を投入している他、不足分については銀行借入金及び売上債権の流動化などにより資金を調達することとしております。調達につきましては、事業計画に基づく資金需要、金利動向、既存借入金の返済時期等を考慮の上、金額及び方法を適宜判断して実施しております。なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、売上高の約4.0ヶ月相当の水準となっており、当社グループの事業運営上、妥当な流動性を保持していると考えております。 今後予定しております生産設備の新設及び更新等につきましては、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設等」に記載のとおり、自己資金及び借入金による調達を予定しております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は1935年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2) 目標とする経営指標、中長期的な経営戦略当社の経営戦略につきましては、有価証券報告書提出日現在において以下のように定めております。 当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けた取り組みとして、「世界に類のない「総合砥粒加工機メーカー」として、平面研削盤・半導体ウェハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す」を2030年の長期ビジョンに掲げ、各種施策を通じて市場での競争力の向上、安定的な売上と粗利の確保に取り組んでまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、中長期的な経営戦略として掲げた『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指し、以下の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ. 安定的な売上と粗利の確保・ 超高精度研削盤:販売事例の世界展開・ 汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・ 半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・ 既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・ 外部支出費の削減・ 新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・ 全社的な品質管理システムの確立・ 最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・ 超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・ 販売強化のための拠点の整備・ 内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実・ 顧客に対し高い付加価値を提供する仕組みの構築ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ. 棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 経営環境当社グループの経営を取り巻く今後の環境につきましては、賃上げによる所得環境の改善や個人消費の持ち直しが見られる一方で、円安の進行や原材料価格の高騰、金融政策の引締めによる金利上昇など先行きの不透明な状況が続くものと見込まれております。工作機械市場につきましては、AIとIoTを活用した生産性の向上、省エネ化やCO2削減など環境負荷の低減に寄与する製品が要求されております。成長市場である北米、中国への展開に加えインドなどの新興国では今後も工作機械需要の拡大が予想されます。精密歯車につきましては、グローバルでの省人化ニーズに伴うロボット需要の増加により、拡大を予想しております。半導体市場につきましては、半導体需要の緩やかな回復が見られるものの、世界的なインフレによるパソコンやスマートフォン向けの需要低迷などにより、市況の回復は遅れております。一方で、省エネや高効率化に不可欠なパワー半導体や高周波デバイス向けの半導体などでは旺盛な需要が継続しております。今後も半導体市場の継続成長による競争環境激化を予測しており、次世代新機種の先行開発と生産キャパシティ増強のための投資を行うことによる競争優位性の構築及び強化が必要であると認識しております。当社グループは2024年5月22日付「資本業務提携、第三者割当による新株式の発行並びに主要株主である筆頭株主及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ」にて公表した通り、三井物産株式会社との資本業務提携契約を締結いたしました。本資本業務提携契約により、両社の経営資源・ノウハウを活用することで、工作機械・半導体関連装置の両事業での成長を加速することが可能となるほか、三井物産グループの事業基盤や知見を活用し、新たな収益の柱を構築し、企業価値向上に努めてまいります。なお、当社グループは2025年3月期を初年度とする4ヵ年の中期経営計画を策定中です。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は1935年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2) 目標とする経営指標、中長期的な経営戦略当社の経営戦略につきましては、有価証券報告書提出日現在において以下のように定めております。 当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けた取り組みとして、「世界に類のない「総合砥粒加工機メーカー」として、平面研削盤・半導体ウェハ研磨装置でグローバルNo.1を目指す」を2030年の長期ビジョンに掲げ、各種施策を通じて市場での競争力の向上、安定的な売上と粗利の確保に取り組んでまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、中長期的な経営戦略として掲げた『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指し、以下の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ. 安定的な売上と粗利の確保・ 超高精度研削盤:販売事例の世界展開・ 汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・ 半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・ 既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・ 外部支出費の削減・ 新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・ 全社的な品質管理システムの確立・ 最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・ 超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・ 販売強化のための拠点の整備・ 内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実・ 顧客に対し高い付加価値を提供する仕組みの構築ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ. 棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 経営環境当社グループの経営を取り巻く今後の環境につきましては、賃上げによる所得環境の改善や個人消費の持ち直しが見られる一方で、円安の進行や原材料価格の高騰、金融政策の引締めによる金利上昇など先行きの不透明な状況が続くものと見込まれております。工作機械市場につきましては、AIとIoTを活用した生産性の向上、省エネ化やCO2削減など環境負荷の低減に寄与する製品が要求されております。成長市場である北米、中国への展開に加えインドなどの新興国では今後も工作機械需要の拡大が予想されます。精密歯車につきましては、グローバルでの省人化ニーズに伴うロボット需要の増加により、拡大を予想しております。半導体市場につきましては、半導体需要の緩やかな回復が見られるものの、世界的なインフレによるパソコンやスマートフォン向けの需要低迷などにより、市況の回復は遅れております。一方で、省エネや高効率化に不可欠なパワー半導体や高周波デバイス向けの半導体などでは旺盛な需要が継続しております。今後も半導体市場の継続成長による競争環境激化を予測しており、次世代新機種の先行開発と生産キャパシティ増強のための投資を行うことによる競争優位性の構築及び強化が必要であると認識しております。当社グループは2024年5月22日付「資本業務提携、第三者割当による新株式の発行並びに主要株主である筆頭株主及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ」にて公表した通り、三井物産株式会社との資本業務提携契約を締結いたしました。本資本業務提携契約により、両社の経営資源・ノウハウを活用することで、工作機械・半導体関連装置の両事業での成長を加速することが可能となるほか、三井物産グループの事業基盤や知見を活用し、新たな収益の柱を構築し、企業価値向上に努めてまいります。なお、当社グループは2025年3月期を初年度とする4ヵ年の中期経営計画を策定中です。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、ウクライナ情勢の長期化による原材料・エネルギー価格の高騰、欧米でのインフレや金融引き締め、中国での景気減速など、先行きは不透明な状況で推移いたしました。わが国経済におきましては、新型コロナウイルス感染防止の行動制限が緩和され、社会経済活動の正常化への動きがみられました。一方で、不安定な国際情勢の中での物価上昇や、世界的な金融引き締めによる円安の進行もあり、景気の先行きは依然として不透明な状況となっております。このような状況の中で当社グループは、今期が2年目の中期経営計画「“創”lution 2025 GRIT & Adjust」で掲げた最終年度の目標売上高500億円、営業利益60億円を1年前倒しでの達成に向け、生産体制やカスタマーサポート体制の拡充、半導体関連装置事業の強化などに注力してまいりました。その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して5,066百万円増加し、60,164百万円となりました。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して51百万円減少し、30,187百万円となりました。また、純資産は、前連結会計年度末と比較して5,117百万円増加し、29,977百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度における連結売上高は50,198百万円(前年同期比10.3%増)、営業利益は6,133百万円(前年同期比9.6%増)、経常利益は6,284百万円(前年同期比13.2%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は4,556百万円(前年同期比13.1%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(工作機械)工作機械は、売上高は31,604百万円(前年同期比1.0%増)、セグメント利益(営業利益)は2,025百万円(前年同期比26.3%減)となりました。(半導体関連装置)半導体関連装置は、売上高は18,594百万円(前年同期比30.8%増)、セグメント利益(営業利益)は5,389百万円(前年同期比34.1%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末と比較して956百万円減少し、11,418百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は929百万円(前年同期は2,684百万円の獲得)となりました。これは主に、売上債権の増加3,064百万円及び契約負債の減少3,712百万円により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益6,640百万円及び減価償却費1,834百万円により資金が増加したことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は3,634百万円(前年同期は3,079百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出216百万円、有形固定資産の取得による支出2,817百万円及び無形固定資産の取得による支出206百万円により資金が減少したことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は1,237百万円(前年同期は406百万円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の純減少額1,386百万円、長期借入金の返済による支出459百万円、リース債務の返済による支出457百万円及び配当金の支払額932百万円により資金が減少した一方で、長期借入れによる収入4,500百万円により資金が増加したことによるものであります。③ 生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)工作機械23,24299.3半導体関連装置11,134103.1 合計34,377100.5(注)金額は製造原価によっております。 b. 受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)工作機械26,92982.614,02175.0半導体関連装置5,79632.425,08666.2 合計32,72564.839,10869.1(注)当連結会計年度において、半導体関連装置事業の受注高の実績が前年同期に比べて著しく変動しました。主な要因は、前連結会計年度の受注高に、ウエーハ生産用のファイナルポリッシャーの大口受注が含まれていたこと、及び昨年度後半からのメモリ半導体を中心とした設備投資抑制の影響を受けたことによるものであります。 c. 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)工作機械31,604101.0半導体関連装置18,594130.8 合計50,198110.3(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2022年4月1日至 2023年3月31日)当連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)ミクロ技研株式会社--7,79315.5明徳貿易株式会社6,78614.9--ファナック株式会社6,14513.5--(注)1.当連結会計年度の明徳貿易株式会社、及びファナック株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。2.前連結会計年度のミクロ技研株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容1)財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して5,066百万円増加し、60,164百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が3,244百万円、有形固定資産が2,178百万円増加したことによるものであります。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して51百万円減少し、30,187百万円となりました。主な要因は、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が4,227百万円増加した一方で、短期借入金が1,231百万円、契約負債が3,546百万円減少したことによるものであります。また、純資産は、前連結会計年度末と比較して5,117百万円増加し、29,977百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が、親会社株主に帰属する当期純利益の計上4,556百万円、配当金の支払い939百万円により3,617百万円、及び為替換算調整勘定が1,216百万円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の45.1%から49.8%となりました。2)経営成績売上高は、主に半導体製造装置の売上が堅調に推移したことにより、前連結会計年度と比較して10.3%増加の50,198百万円となりました。利益面では、QCD改善活動や内製化による変動費削減など、引き続き徹底したコスト削減に重点を置き、収益性の向上に努めてまいりましたが、岡本工機株式会社の新工場稼働により減価償却費が増加したため、売上総利益率は、前連結会計年度と比較して0.7ポイント悪化し30.9%となりました。営業利益は、主に人件費が増加したため、販売費及び一般管理費は前連結会計年度を上回ったものの、売上総利益の増加により、当連結会計年度は6,133百万円(前連結会計年度は5,598百万円)、営業利益率は前連結会計年度と比較して0.1ポイント悪化し12.2%となりました。営業外損益では、主に受取利息の増加及び為替差益の計上により、前連結会計年度と比較して196百万円収益(純額)が増加しました。以上の結果、経常利益は6,284百万円(前連結会計年度は5,552百万円)となりました。税金費用は、前連結会計年度と比較して、税金等調整前当期純利益の増加に伴う課税所得の増加等により、法人税、住民税及び事業税が301百万円増加しました。また、法人税等調整額は、当連結会計年度に繰延税金資産の減少等があったことにより273百万円増加し、合計で575百万円の増加となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して13.1%増加の4,556百万円となりました。なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。(工作機械)国内市場におきましては、受注は前年度好調であった半導体関連向けでの設備投資が落ち着いたことや、ロボット向け歯車の受注低迷により前年度より減少しております。売上につきましては、セラミックス業界向けのロータリー平面研削盤や幅広い業種に大型平面研削盤の販売が増加し、前年度を上回りました。海外市場におきましては、米国では金利引上げ政策や今年11月に控える大統領選挙の影響により景気の先行きは不透明な状況となっております。中小企業を中心に設備投資へ消極的な姿勢が継続したため工作機械、鋳物の需要が落ち込み受注、売上ともに前年度を下回りました。欧州におきましては、ウクライナ情勢など地政学的リスクにより経済が停滞しているものの、EV関連向けの底堅い需要は継続し、受注、売上ともに堅調に推移しております。中国におきましては、歯車の市況悪化により受注が低迷している一方で、EV車用リチウムイオン電池向けの大型平面研削盤の販売が増加し、売上は前年度を上回ることができました。以上の結果、売上高は31,604百万円(前年同期比1.0%増)、セグメント利益(営業利益)は2,025百万円(前年同期比26.3%減)となりました。なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して2,225百万円増加し、31,620百万円となりました。これは主に売掛金、有形固定資産が増加したことによるものであります。 (半導体関連装置)半導体市場におきましては、半導体需要の緩やかな回復が見られるものの、世界的なインフレや米国による中国への輸出規制、パソコン、スマートフォン向けの需要低迷などにより市況の回復は遅れております。一方で、省エネや高効率化に不可欠な次世代パワー半導体や高周波通信デバイス向けの半導体などでは旺盛な需要が継続しております。このような状況の中で当社グループは、ポリッシャーやグラインダーの拡販に向けて、ウェーハ業界向けの新機種開発やサービス拠点拡充などの諸施策を進めてまいりました。その結果、売上につきましては、国内、欧州向けのウェーハ生産用ファイナルポリッシャーと東アジア向けのパワー半導体向けグラインダーの販売が増加し、前年度を上回りました。受注につきましては、国内、東アジアの先端パワー半導体向けの取引先からグラインダーやポリッシャーなどの受注を獲得しました。しかしながら、市況回復の遅れにより、ユーザーの設備投資計画が見直されるなど、受注は前年度より大きく減少する結果となりました。以上の結果、売上高は18,594百万円(前年同期比30.8%増)、セグメント利益(営業利益)は5,389百万円(前年同期比34.1%増)となりました。なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して3,302百万円増加し、15,409百万円となりました。これは主に電子記録債権、売掛金が増加したことによるものであります。 セグメント別の売上高の推移 工作機械事業(百万円)半導体関連装置事業(百万円)合計(百万円)2024年3月期31,60418,59450,1982023年3月期31,30514,21945,5242022年3月期26,09611,45037,547 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 資本の財源及び資金の流動性当社グループの主な資金需要は、当社グループ製品製造のための原材料及び部品購入費の他、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金、生産体制の強化・合理化を目的とした生産設備の新設及び更新等の設備資金であります。このような資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金を投入している他、不足分については銀行借入金及び売上債権の流動化などにより資金を調達することとしております。調達につきましては、事業計画に基づく資金需要、金利動向、既存借入金の返済時期等を考慮の上、金額及び方法を適宜判断して実施しております。なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、売上高の約2.7ヶ月相当の水準となっており、当社グループの事業運営上、妥当な流動性を保持していると考えております。 今後予定しております生産設備の新設及び更新等につきましては、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設等」に記載のとおり、自己資金及び借入金による調達を予定しております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は1935年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2) 目標とする経営指標、中長期的な経営戦略当社の経営戦略につきましては、有価証券報告書提出日現在において以下のように定めております。 当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けた取り組みとして、2023年3月期を初年度とする3ヶ年を対象とした中期経営計画を策定し、最終年度の2025年3月期には、売上高500億円、営業利益60億円、営業利益率12%を達成することを目標としております。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、中長期的な経営戦略として掲げた『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指し、以下の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ. 安定的な売上と粗利の確保・ 超高精度研削盤:販売事例の世界展開・ 汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・ 半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・ 既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・ 外部支出費の削減・ 新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・ 全社的な品質管理システムの確立・ 最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・ 超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・ 販売強化のための拠点の整備・ 内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実・ 顧客に対し高い付加価値を提供する仕組みの構築ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ. 棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 経営環境当社グループの経営を取り巻く今後の環境につきましては、新型コロナウイルス感染症対策緩和からの経済の正常化による景気回復が期待されるものの、欧米各国の金融不安による景気後退懸念の拡大やウクライナ情勢をはじめとする地政学的リスクへの警戒感から景気の不安定な状況が続くものと見込まれております。工作機械市場につきましては、自動化対応やIoTコネクテッドなど顧客の省人化に寄与するサービスの要求、中国マーケットの拡大、半導体やEVシフトに関連する業界での堅調な機械需要を見込んでおります。精密歯車につきましては、グローバルでの省人化ニーズに伴うロボット需要の増加により、市場の拡大を予想しております。半導体市場につきましては、世界的なインフレによるパソコンやスマートフォンなど個人向け需要の減速が続いている影響により、メモリ半導体を中心に在庫調整が進み、設備投資の抑制が行われているものの、半導体需要は中長期的に拡大していく見通しです。一方で、半導体市場の継続成長による競争環境激化を予測しており、技術開発にリソースを割き競争優位性の構築及びカスタマーサポートの強化が必要であると認識しております。このような経営環境のもと、当社グループは2023年3月期を初年度とする3ヶ年を対象とした中期経営計画を策定し、実現に向けて取り組んでおります。中期経営計画の概要は以下のとおりです。 ①中期経営計画ビジョン「研削で価値を創造するソリューションカンパニーへ」 ・事業ポートフォリオを磨き研削・研磨の可能性を創造する・研削ソリューション・サービス等 、顧客の価値を創造する・サステナブル経営をもって、事業の持続的体制作りと持続的社会の実現に寄与する ②数値目標中期経営計画の最終年度である2025年3月期には、売上高500億円、営業利益60億円、営業利益率12%を達成することを目標としております。 ③基本戦略ⅰ)コア事業の競争力強化・中国市場でのマーケットシェア拡大・グローバルでの高付加価値機種拡販、ブランド価値向上ⅱ) 収益力強化・機械本体の収益性向上・モノづくりを上流から整流化ⅲ) 研削技術の応用によるポートフォリオ経営・歯車事業での工場投資による増産・半導体関連装置の次世代機開発によるトップシェアの維持、拡大ⅳ) 将来にわたる市場優位性の構築・グローバルでの部品、サービスの拡販、自動化提案の推進(B to B から B with B へ)・サステナブル経営の推進
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は1935年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2) 目標とする経営指標、中長期的な経営戦略当社の経営戦略につきましては、有価証券報告書提出日現在において以下のように定めております。 当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けた取り組みとして、2023年3月期を初年度とする3ヶ年を対象とした中期経営計画を策定し、最終年度の2025年3月期には、売上高500億円、営業利益60億円、営業利益率12%を達成することを目標としております。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、中長期的な経営戦略として掲げた『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指し、以下の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ. 安定的な売上と粗利の確保・ 超高精度研削盤:販売事例の世界展開・ 汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・ 半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・ 既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・ 外部支出費の削減・ 新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・ 全社的な品質管理システムの確立・ 最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・ 超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・ 販売強化のための拠点の整備・ 内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実・ 顧客に対し高い付加価値を提供する仕組みの構築ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ. 棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 経営環境当社グループの経営を取り巻く今後の環境につきましては、新型コロナウイルス感染症対策緩和からの経済の正常化による景気回復が期待されるものの、欧米各国の金融不安による景気後退懸念の拡大やウクライナ情勢をはじめとする地政学的リスクへの警戒感から景気の不安定な状況が続くものと見込まれております。工作機械市場につきましては、自動化対応やIoTコネクテッドなど顧客の省人化に寄与するサービスの要求、中国マーケットの拡大、半導体やEVシフトに関連する業界での堅調な機械需要を見込んでおります。精密歯車につきましては、グローバルでの省人化ニーズに伴うロボット需要の増加により、市場の拡大を予想しております。半導体市場につきましては、世界的なインフレによるパソコンやスマートフォンなど個人向け需要の減速が続いている影響により、メモリ半導体を中心に在庫調整が進み、設備投資の抑制が行われているものの、半導体需要は中長期的に拡大していく見通しです。一方で、半導体市場の継続成長による競争環境激化を予測しており、技術開発にリソースを割き競争優位性の構築及びカスタマーサポートの強化が必要であると認識しております。このような経営環境のもと、当社グループは2023年3月期を初年度とする3ヶ年を対象とした中期経営計画を策定し、実現に向けて取り組んでおります。中期経営計画の概要は以下のとおりです。 ①中期経営計画ビジョン「研削で価値を創造するソリューションカンパニーへ」 ・事業ポートフォリオを磨き研削・研磨の可能性を創造する・研削ソリューション・サービス等 、顧客の価値を創造する・サステナブル経営をもって、事業の持続的体制作りと持続的社会の実現に寄与する ②数値目標中期経営計画の最終年度である2025年3月期には、売上高500億円、営業利益60億円、営業利益率12%を達成することを目標としております。 ③基本戦略ⅰ)コア事業の競争力強化・中国市場でのマーケットシェア拡大・グローバルでの高付加価値機種拡販、ブランド価値向上ⅱ) 収益力強化・機械本体の収益性向上・モノづくりを上流から整流化ⅲ) 研削技術の応用によるポートフォリオ経営・歯車事業での工場投資による増産・半導体関連装置の次世代機開発によるトップシェアの維持、拡大ⅳ) 将来にわたる市場優位性の構築・グローバルでの部品、サービスの拡販、自動化提案の推進(B to B から B with B へ)・サステナブル経営の推進
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症からの行動制限緩和による経済活動の正常化が進んだ一方で、ウクライナ情勢の長期化によるエネルギーと原材料価格の高騰や、中国での「ゼロコロナ政策」による経済の落ち込み、世界的なインフレによる金融政策の引き締めなどの影響により不安定な状況が続いております。わが国経済におきましても、新型コロナウイルス感染症の影響が残るなか、経済活動は正常化に向けた動きがあるものの、円安による為替相場の変動や原材料価格の高騰に伴う物価の上昇が続き、個人消費の停滞が懸念されるなど景気の先行きは依然として不透明な状況となっております。このような状況の中で当社グループは、今期を初年度とする新中期経営計画 「“創”lution 2025 GRIT &Adjust」を策定し、工作機械事業の構造改革、研削ソリューション企業への変革を重点戦略として業績向上に努めてまいりました。その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して7,591百万円増加し、55,098百万円となりました。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して3,062百万円増加し、30,238百万円となりました。また、純資産は、前連結会計年度末と比較して4,528百万円増加し、24,860百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度における連結売上高は45,524百万円(前年同期比21.2%増)、営業利益は5,598百万円(前年同期比37.2%増)、経常利益は5,552百万円(前年同期比32.3%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は4,029百万円(前年同期比39.3%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(工作機械)工作機械は、売上高は31,305百万円(前年同期比20.0%増)、セグメント利益(営業利益)は2,749百万円(前年同期比68.7%増)となりました。(半導体関連装置)半導体関連装置は、売上高は14,219百万円(前年同期比24.2%増)、セグメント利益(営業利益)は4,018百万円(前年同期比16.2%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末と比較して358百万円増加し、12,375百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は2,684百万円(前年同期は11,668百万円の獲得)となりました。これは主に、棚卸資産の増加3,722百万円により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益5,537百万円及び減価償却費1,521百万円により資金が増加したことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は3,079百万円(前年同期は1,547百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3,048百万円により資金が減少したことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は406百万円(前年同期は3,150百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出612百万円及び配当金の支払額727百万円により資金が減少した一方で、短期借入金の純増加額1,531百万円及び新株予約権の行使による自己株式の処分による収入654百万円により資金が増加したことによるものであります。③ 生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)工作機械23,404118.7半導体関連装置10,796124.4 合計34,200120.5(注)金額は製造原価によっております。 b. 受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)工作機械32,58995.418,697107.4半導体関連装置17,88654.737,884110.7 合計50,47675.556,581109.6 c. 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)工作機械31,305120.0半導体関連装置14,219124.2 合計45,524121.2(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2021年4月1日至 2022年3月31日)当連結会計年度(自 2022年4月1日至 2023年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)明徳貿易株式会社--6,78614.9ファナック株式会社3,78810.16,14513.5(注)前連結会計年度の明徳貿易株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容1)財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して7,591百万円増加し、55,098百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が1,318百万円、棚卸資産が3,943百万円、有形固定資産が2,556百万円増加したことによるものであります。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して3,062百万円増加し、30,238百万円となりました。主な要因は、電子記録債務が508百万円、短期借入金が1,649百万円増加したことによるものであります。また、純資産は、前連結会計年度末と比較して4,528百万円増加し、24,860百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が、親会社株主に帰属する当期純利益の計上4,029百万円、配当金の支払い731百万円により3,298百万円、及び為替換算調整勘定が732百万円増加したこと、新株予約権の行使に伴う自己株式の処分665百万円によるものであります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の42.8%から45.1%となりました。2)経営成績売上高は、工作機械製品及び半導体製造装置の売上が堅調に推移したことにより、前連結会計年度と比較して21.2%増加の45,524百万円となりました。利益面では、QCD改善活動や内製化による変動費削減など、引き続き徹底したコスト削減に重点を置き、収益性の向上に努めてまいりました。売上総利益率は、31.6%(前連結会計年度は31.8%)と前連結会計年度とほぼ同じ水準となりました。営業利益は、売上総利益が増加した一方で、海上輸送に係る荷造発送費が減少したことにより販売費及び一般管理費の計上が抑えられたため、前連結会計年度と比較して37.2%増加の5,598百万円となり、営業利益率は1.4%上昇し12.3%となりました。営業外損益では、主に為替差損の計上により、前連結会計年度と比較して163百万円収益(純額)が減少したものの、営業利益の増加により、経常利益は前連結会計年度と比較して32.3%増加の5,552百万円となりました。税金費用は、前連結会計年度と比較して、税金等調整前当期純利益の増加に伴う課税所得の増加等により、法人税、住民税及び事業税が796百万円増加しました。また、法人税等調整額は、前連結会計年度に繰延税金資産の減少等があったことにより599百万円減少し、合計で196百万円の増加となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して39.3%増加の4,029百万円となりました。なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。(工作機械)国内市場におきましては、好調な半導体業界や設備補助金などの経済政策の効果で工作機械の活発な設備投資が継続しております。受注につきましては半導体関連やハイブリッド・EV車関連向けに大型平面研削盤、セラミックス業界向けにロータリー研削盤の需要が高まり、前年度を上回る結果となりました。売上につきましても、半導体関連を中心に幅広い業種で大型平面研削盤や汎用平面研削盤の販売があり増加しております。海外市場におきましては、米国では前年度好調であった鋳物の需要が減少したため、受注は前年度を下回りましたが、売上につきましては汎用平面研削盤を中心に堅調に推移いたしました。欧州ではウクライナ問題の長期化など地政学的リスクの影響に伴う先行きへの不安感から受注は減速傾向でありますが、売上は半導体関連やEV車関連向けの販売を中心に前年度より増加しております。中国では前年度から継続するEV車関連向けの大型平面研削盤や小型成形研削盤の需要が拡大し、受注、売上共に好調を維持しております。東南アジアにおいても行動制限緩和により経済活動は回復傾向にあり、売上は前年度を上回ることができました。以上の結果、売上高は31,305百万円(前年同期比20.0%増)、セグメント利益(営業利益)は2,749百万円(前年同期比68.7%増)となりました。なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して4,608百万円増加し、29,395百万円となりました。これは主に棚卸資産が増加したことによるものであります。 (半導体関連装置)半導体市場におきましては、世界的なインフレによる物価の高騰でパソコンやスマートフォンなどの個人向け需要は減速が続いている影響により、メモリ半導体を中心に在庫調整が進み、設備投資の抑制が行われております。一方で、次世代パワー半導体やEVをはじめとする車載向けの半導体では旺盛な需要が継続しております。このような状況の中で当社グループは、ポリッシュ装置やラップ盤の拡販に向けて、ウェーハ業界向けの新機種の開発やカスタマーサポート体制の強化などの諸施策を進めてまいりました。その結果、受注につきましては、前期の大口受注の影響により前年度比では減少しているものの、半導体業界の設備投資需要は依然として活発で、国内、東アジアおよび欧州の複数の取引先からファイナルポリッシャーを中心に半導体製造装置の受注を獲得いたしました。売上につきましては、継続する半導体需要が寄与し、国内、東アジアおよび欧州向けにウェーハ生産用のファイナルポリッシャーやグラインダーを販売するなど、前年度を上回りました。以上の結果、売上高は14,219百万円(前年同期比24.2%増)、セグメント利益(営業利益)は4,018百万円(前年同期比16.2%増)となりました。なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して2,822百万円増加し、12,107百万円となりました。これは主に棚卸資産が増加したことによるものであります。 セグメント別の売上高の推移 工作機械事業(百万円)半導体関連装置事業(百万円)合計(百万円)2023年3月期31,30514,21945,5242022年3月期26,09611,45037,5472021年3月期21,0689,30330,372 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの主な資金需要は、当社グループ製品製造のための原材料及び部品購入費の他、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金、生産体制の強化・合理化を目的とした生産設備の新設及び更新等の設備資金であります。このような資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金を投入している他、不足分については銀行借入金及び売上債権の流動化などにより資金を調達することとしております。調達につきましては、事業計画に基づく資金需要、金利動向、既存借入金の返済時期等を考慮の上、金額及び方法を適宜判断して実施しております。なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、売上高の約3.3ヶ月相当の水準となっており、当社グループの事業運営上、妥当な流動性を保持していると考えております。 今後予定しております生産設備の新設及び更新等につきましては、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設等」に記載のとおり、自己資金及び借入金による調達を予定しております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は1935年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2) 目標とする経営指標、中長期的な経営戦略当社の経営戦略につきましては、有価証券報告書提出日現在において以下のように定めております。 当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けた取り組みとして、2023年3月期を初年度とする3ヶ年を対象とした中期経営計画を策定し、最終年度の2025年3月期には、売上高500億円、営業利益60億円、営業利益率12%を達成することを目標としております。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、中長期的な経営戦略として掲げた『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指し、以下の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ. 安定的な売上と粗利の確保・ 超高精度研削盤:販売事例の世界展開・ 汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・ 半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・ 既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・ 外部支出費の削減・ 新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・ 全社的な品質管理システムの確立・ 最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・ 超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・ 販売強化のための拠点の整備・ 内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実・ 顧客に対し高い付加価値を提供する仕組みの構築ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ. 棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 経営環境当社グループの経営を取り巻く今後の環境につきましては、新型コロナウイルス感染症はワクチン接種などの取組みによって次第に収束に向かうと考えられておりますが、依然として不安定な状況であります。またウクライナ情勢の動向に伴う原油・原材料価格の高騰など、先行きは不透明感が増す状況となっております。工作機械市場につきましては、自動化対応やIoTコネクテッドなど顧客の省人化に寄与するサービスの要求、中国マーケットの拡大、半導体やEVシフトに関連する業界での堅調な機械需要を見込んでおります。精密歯車につきましては、グローバルでの省人化ニーズに伴うロボット需要の増加により、市場の拡大を予想しております。半導体市場につきましては、5G社会の到来、IoTの普及等により、半導体需要は中長期的に拡大していく見通しです。一方で、半導体市場の継続成長による競争環境激化を予測しており、技術開発にリソースを割き競争優位性の構築及びカスタマーサポートの強化が必要であると認識しております。このような経営環境のもと、当社グループは2023年3月期を初年度とする3ヶ年を対象とした中期経営計画を策定し、実現に向けて取り組んでおります。中期経営計画の概要は以下のとおりです。 ①中期経営計画ビジョン「研削で価値を創造するソリューションカンパニーへ」 ・事業ポートフォリオを磨き研削・研磨の可能性を創造する・研削ソリューション・サービス等 、顧客の価値を創造する・サステナブル経営をもって、事業の持続的体制作りと持続的社会の実現に寄与する ②数値目標中期経営計画の最終年度である2025年3月期には、売上高500億円、営業利益60億円、営業利益率12%を達成することを目標としております。 ③基本戦略ⅰ)コア事業の競争力強化・中国市場でのマーケットシェア拡大・グローバルでの高付加価値機種拡販、ブランド価値向上ⅱ) 収益力強化・機械本体の収益性向上・モノづくりを上流から整流化ⅲ) 研削技術の応用によるポートフォリオ経営・歯車事業での工場投資による増産・半導体関連装置の次世代機開発によるトップシェアの維持、拡大ⅳ) 将来にわたる市場優位性の構築・グローバルでの部品、サービスの拡販、自動化提案の推進(B to B から B with B へ)・サステナブル経営の推進
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は1935年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2) 目標とする経営指標、中長期的な経営戦略当社の経営戦略につきましては、有価証券報告書提出日現在において以下のように定めております。 当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けた取り組みとして、2023年3月期を初年度とする3ヶ年を対象とした中期経営計画を策定し、最終年度の2025年3月期には、売上高500億円、営業利益60億円、営業利益率12%を達成することを目標としております。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、中長期的な経営戦略として掲げた『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指し、以下の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ. 安定的な売上と粗利の確保・ 超高精度研削盤:販売事例の世界展開・ 汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・ 半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・ 既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・ 外部支出費の削減・ 新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・ 全社的な品質管理システムの確立・ 最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・ 超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・ 販売強化のための拠点の整備・ 内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実・ 顧客に対し高い付加価値を提供する仕組みの構築ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ. 棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 経営環境当社グループの経営を取り巻く今後の環境につきましては、新型コロナウイルス感染症はワクチン接種などの取組みによって次第に収束に向かうと考えられておりますが、依然として不安定な状況であります。またウクライナ情勢の動向に伴う原油・原材料価格の高騰など、先行きは不透明感が増す状況となっております。工作機械市場につきましては、自動化対応やIoTコネクテッドなど顧客の省人化に寄与するサービスの要求、中国マーケットの拡大、半導体やEVシフトに関連する業界での堅調な機械需要を見込んでおります。精密歯車につきましては、グローバルでの省人化ニーズに伴うロボット需要の増加により、市場の拡大を予想しております。半導体市場につきましては、5G社会の到来、IoTの普及等により、半導体需要は中長期的に拡大していく見通しです。一方で、半導体市場の継続成長による競争環境激化を予測しており、技術開発にリソースを割き競争優位性の構築及びカスタマーサポートの強化が必要であると認識しております。このような経営環境のもと、当社グループは2023年3月期を初年度とする3ヶ年を対象とした中期経営計画を策定し、実現に向けて取り組んでおります。中期経営計画の概要は以下のとおりです。 ①中期経営計画ビジョン「研削で価値を創造するソリューションカンパニーへ」 ・事業ポートフォリオを磨き研削・研磨の可能性を創造する・研削ソリューション・サービス等 、顧客の価値を創造する・サステナブル経営をもって、事業の持続的体制作りと持続的社会の実現に寄与する ②数値目標中期経営計画の最終年度である2025年3月期には、売上高500億円、営業利益60億円、営業利益率12%を達成することを目標としております。 ③基本戦略ⅰ)コア事業の競争力強化・中国市場でのマーケットシェア拡大・グローバルでの高付加価値機種拡販、ブランド価値向上ⅱ) 収益力強化・機械本体の収益性向上・モノづくりを上流から整流化ⅲ) 研削技術の応用によるポートフォリオ経営・歯車事業での工場投資による増産・半導体関連装置の次世代機開発によるトップシェアの維持、拡大ⅳ) 将来にわたる市場優位性の構築・グローバルでの部品、サービスの拡販、自動化提案の推進(B to B から B with B へ)・サステナブル経営の推進
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。そのため、当連結会計年度における経営成績に関する説明については、前連結会計年度と比較しての増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、各国において新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進み感染症の拡大が抑制され、個人消費や経済活動が緩やかに回復基調で推移いたしました。一方で、半導体不足による生産・供給の遅れや原材料価格の高騰に加え、年度終盤からのウクライナ情勢の緊迫化により、先行きの不透明感はさらに強まっております。わが国経済におきましては、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の適用による制限が続く中で、ワクチン接種の普及により社会・経済活動の持ち直しの動きがみられたものの、オミクロン株の発生による感染の再拡大や半導体不足、原材料価格の高騰など、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。このような状況の中で当社グループは、今期が最終年度となる中期経営計画「SHINKA 2022」の達成のため、オンラインやWebサイトを通しての販売活動など、現状の経営環境に適応した戦略を継続し、業績向上に努めてまいりました。その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して12,457百万円増加し、47,507百万円となりました。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して7,206百万円増加し、27,176百万円となりました。また、純資産は、前連結会計年度末と比較して5,250百万円増加し、20,331百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度における連結売上高は37,547百万円(前年同期は30,372百万円)、営業利益は4,081百万円(前年同期は1,905百万円)、経常利益は4,197百万円(前年同期は1,869百万円)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は2,892百万円(前年同期は1,458百万円)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(工作機械)工作機械は、売上高は26,096百万円(前年同期は21,068百万円)、セグメント利益(営業利益)は1,630百万円(前年同期は432百万円)となりました。(半導体関連装置)半導体関連装置は、売上高は11,450百万円(前年同期は9,303百万円)、セグメント利益(営業利益)は3,456百万円(前年同期は2,444百万円)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末と比較して7,238百万円増加し、12,016百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は11,668百万円(前年同期は5,922百万円の獲得)となりました。これは主に、棚卸資産の増加3,334百万円により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益4,203百万円、仕入債務の増加2,356百万円及び契約負債(前受金)の増加8,613百万円により資金が増加したことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は1,547百万円(前年同期は919百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,090百万円、子会社株式の取得による支出165百万円により資金が減少したことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は3,150百万円(前年同期は3,690百万円の使用)となりました。これは主に、新株予約権の行使による自己株式の処分による収入2,453百万円により資金が増加した一方で、短期借入金の純減少額3,166百万円、長期借入金の返済による支出1,738百万円及び配当金の支払額437百万円により資金が減少したことによるものであります。③ 生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)工作機械19,717129.5半導体関連装置8,675163.1 合計28,393138.2(注)金額は製造原価によっております。 b. 受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)工作機械34,160160.817,412192.8半導体関連装置32,702225.234,217312.1 合計66,863186.951,629258.3(注)当連結会計年度において、半導体関連装置事業の受注高の実績が前年同期に比べて著しく変動しました。主な要因は、複数の取引先より半導体製造装置の大口受注を獲得したことによるものであります。 c. 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)工作機械26,096123.9半導体関連装置11,450123.1 合計37,547123.6(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2020年4月1日至 2021年3月31日)当連結会計年度(自 2021年4月1日至 2022年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)ミクロ技研株式会社3,55311.7--ファナック株式会社--3,78810.1(注)1.当連結会計年度のミクロ技研株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。2.前連結会計年度のファナック株式会社に対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。そのため、当連結会計年度における経営成績に関する説明については、前連結会計年度と比較しての増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容1)財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して12,457百万円増加し、47,507百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が2,408百万円、有価証券が5,000百万円、棚卸資産が5,315百万円増加したことによるものであります。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して7,206百万円増加し、27,176百万円となりました。主な要因は、短期借入金が3,078百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が1,638百万円減少した一方で、仕入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務)が2,435百万円、契約負債(前受金)が8,709百万円増加したことによるものであります。また、純資産は、前連結会計年度末と比較して5,250百万円増加し、20,331百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加2,892百万円、配当金の支払いによる減少440百万円、「収益認識に関する会計基準」等の適用による減少435百万円により2,016百万円増加したこと、及び新株予約権の行使に伴う自己株式の処分2,346百万円によるものであります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の43.0%から42.8%となりました。2)経営成績売上高は、37,547百万円(前連結会計年度は30,372百万円)となりました。前連結会計年度と比較し、主に工作機械セグメントにおいて、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進み、各国の経済活動の制限が緩和され受注が回復基調で推移したこと、及び工作機械業界向けの精密歯車や鋳物の販売が大きく増加したことによるものです。利益面では、QCD改善活動や内製化による変動費削減など、引き続き徹底したコスト削減に重点を置き、収益性の向上に努めてまいりました。売上総利益率は、主に増収効果により、31.8%(前連結会計年度は28.0%)となりました。営業利益は、売上高の増加及びコンテナ不足等を要因とした海上輸送コストの高騰により、荷造発送費が増加したため、販売費及び一般管理費は前連結会計年度を上回ったものの、売上総利益の増加により、当連結会計年度は4,081百万円(前連結会計年度は1,905百万円)、営業利益率は10.9%(前連結会計年度は6.3%)となりました。営業外損益では、主に為替差益の計上及び支払利息の減少により、前連結会計年度と比較して153百万円収益(純額)が増加しました。以上の結果、経常利益は4,197百万円(前連結会計年度は1,869百万円)となりました。税金費用は、前連結会計年度と比較して、税金等調整前当期純利益の増加に伴う課税所得の増加等により、法人税、住民税及び事業税が462百万円増加しました。また、法人税等調整額は、当連結会計年度に繰延税金資産の減少等があったことにより443百万円増加し、合計で905百万円の増加となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、2,892百万円(前連結会計年度は1,458百万円)となりました。なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。(工作機械)国内市場におきましては、ものづくり補助金や事業再構築補助金などの経済政策や半導体業界の成長を背景に産業用機械市場は回復が継続しております。受注につきましては、半導体関連向けを中心に幅広い業界から汎用平面研削盤、大型平面研削盤、内面研削盤などの設備需要があり、好調に推移いたしました。売上につきましても、工作機械業界向けの精密歯車や鋳物の販売が大きく増加し、前年度を上回る結果となりました。海外市場におきましては、米国では金型業界向けの需要増加と航空機関連での回復の動きが見られ、汎用平面研削盤や大型平面研削盤などを中心として受注・売上共に前年度よりも大きく増加いたしました。欧州では経済活動の再開や自動車産業の復調による景気の拡大で、EV車関連向けに平面研削盤の需要が高まり、受注は前年度を上回っております。また、好調な受注を背景に大型平面研削盤の販売が貢献し売上も増加しております。中国ではEV車関連向けの設備投資が前年度から活発で、大型平面研削盤や小型成形研削盤の需要が拡大し、受注、売上共に好調を維持しております。東南アジアにおきましても、年度後半からの行動制限緩和により設備投資意欲が回復し、受注、売上共に低調であった前年度を上回ることができました。以上の結果、売上高は26,096百万円(前年同期は21,068百万円)、セグメント利益(営業利益)は1,630百万円(前年同期は432百万円)となりました。なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して2,702百万円増加し、24,787百万円となりました。これは主に受注の増加に伴い棚卸資産が増加したことによるものであります。 (半導体関連装置)半導体市場におきましては、企業のデジタル化の促進、5Gスマートフォンの高機能化によってパソコン、データセンター関連向けの半導体デバイスの需要が引き続き高まっております。このような状況の中で当社グループは、ポリッシュ装置やラップ盤の拡販に向けて、ウェーハ業界向けの新機種開発やサポート体制の強化などの諸施策を進め、拡大する半導体関連装置需要を着実に取り込んでまいりました。その結果、受注につきましては、半導体業界で継続している設備投資需要が高水準を維持したことにより、国内、東アジア、欧州の複数の取引先から半導体製造装置の受注を獲得するなど、前年度から大きく増加いたしました。売上につきましても、旺盛な半導体需要が寄与し、東アジア向けのウェーハ生産用のファイナルポリッシャーの販売が増加するなど、前年度を上回る結果となりました。以上の結果、売上高は11,450百万円(前年同期は9,303百万円)、セグメント利益(営業利益)は3,456百万円(前年同期は2,444百万円)となりました。なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して1,833百万円増加し、9,285百万円となりました。これは主に受注の増加に伴い棚卸資産が増加したことによるものであります。 セグメント別の売上高の推移 工作機械事業(百万円)半導体関連装置事業(百万円)合計(百万円)2022年3月期26,09611,45037,5472021年3月期21,0689,30330,3722020年3月期24,4239,88134,305 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 資本の財源及び資金の流動性 当社グループの主な資金需要は、当社グループ製品製造のための原材料及び部品購入費の他、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金、生産体制の強化・合理化を目的とした生産設備の新設及び更新等の設備資金であります。このような資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金を投入している他、不足分については銀行借入金及び売上債権の流動化などにより資金を調達することとしております。調達につきましては、事業計画に基づく資金需要、金利動向、既存借入金の返済時期等を考慮の上、金額及び方法を適宜判断して実施しております。なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、売上高の約3.8ヶ月相当の水準となっており、当社グループの事業運営上、妥当な流動性を保持していると考えております。今後予定しております生産設備の新設及び更新等につきましては、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設等」に記載のとおり、自己資金及び借入金による調達を予定しております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社は1935年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2) 経営戦略等当社の経営戦略につきましては、有価証券報告書提出日現在において以下のように定めております。 当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けて、2020年3月期を初年度する3ヶ年を対象とした中期経営計画を策定し、最終年度の2022年3月期には、売上高380億円、営業利益46億円、営業利益率12%を達成することを目標としております。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4) 経営環境、事業上及び財務上の対処すべき課題当社グループの経営をとりまく今後の環境につきましては、米国の政策動向や中国経済の成長鈍化など、先行きに不透明感が増す状況となっております。このような中、当社グループは以下の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ. 安定的な売上と粗利の確保・ 超高精度研削盤:販売事例の世界展開・ 汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・ 半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・ 既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・ 外部支出費の削減・ 新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・ 全社的な品質管理システムの確立・ 最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・ 超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・ 販売強化のための拠点の整備・ 内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実・ 顧客に対し高い付加価値を提供する仕組みの構築ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ. 棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 株式会社の支配に関する基本方針について① 基本方針の内容 当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではなく、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の決定に委ねられるべきだと考えております。 ただし、株式の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。 そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行なう必要があると考えております。 ② 取組みの具体的な内容 (i)基本方針の実現に資する特別な取組み 当社は1926年の創業以来、研削盤を中心とした工作機械分野と半導体関連装置分野において、高性能の製品を生産し顧客のニーズに応えていくことによって高い評価を受けてきました。今後も長期にわたる顧客・取引先との信頼関係やブランド力に基づき、さらに安定した経営基盤を確立し、社会に大きく貢献していけるような企業への飛躍を目指しています。当社グループでは、中長期的な戦略として「景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質」の確立・定着を図るべく、全社を挙げて取り組んでおり、また一方で、内部管理体制の強化やコンプライアンスの遵守など、経営の改善にも取り組んでまいります。さらに、近年、社会的な重要問題となっている、地球環境への配慮に努め、環境に調和する技術の開発や事業活動を心がけていくこととしています。これらひとつひとつの取組みが、当社および当社グループの企業価値の向上、ひいては株主共同利益の極大化に繋がっていくものと考えております。 (ⅱ)不適切な者によって支配されることを防止するための取組み 当社は、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(会社法施行規則第118条第3号ロ)の一つとして、2017年5月15日開催の取締役会及び2017年6月29日開催の第118期定時株主総会の各決議に基づき、2014年6月27日に一部改訂したうえで継続の承認を頂きました「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」の内容を一部修正のうえ、継続しております(以下、継続後の対応策を「本プラン」という。)。 本プランは、当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合に当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行なおうとする者に損害が発生する可能性があることをあらかじめ明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者に対して、警告を行なうものです。 ③ 不適切な者による支配を防止するための取組みについての取締役会の判断及びその理由 上記②の取組みは、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させるための具体的施策として策定されたものであり、上記①の基本方針に沿うものであります。特に、本プランは、株主総会で承認を得て導入されたものであること、その内容として合理的な客観的要件が設定されていること、独立性の高い社外取締役、社外監査役又は社外の有識者から選任される独立委員会が設置され、本プランの発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家を利用することができるとされていること、有効期間が最長約3年と定められた上、取締役会によりいつでも廃止できるとされていることなどにより、その公正性・客観性が担保されております。 したがって、当社取締役会は、上記②の取組みについて、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社は1935年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2) 経営戦略等当社の経営戦略につきましては、有価証券報告書提出日現在において以下のように定めております。 当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けて、2020年3月期を初年度する3ヶ年を対象とした中期経営計画を策定し、最終年度の2022年3月期には、売上高380億円、営業利益46億円、営業利益率12%を達成することを目標としております。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4) 経営環境、事業上及び財務上の対処すべき課題当社グループの経営をとりまく今後の環境につきましては、米国の政策動向や中国経済の成長鈍化など、先行きに不透明感が増す状況となっております。このような中、当社グループは以下の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ. 安定的な売上と粗利の確保・ 超高精度研削盤:販売事例の世界展開・ 汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・ 半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・ 既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・ 外部支出費の削減・ 新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・ 全社的な品質管理システムの確立・ 最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・ 超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・ 販売強化のための拠点の整備・ 内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実・ 顧客に対し高い付加価値を提供する仕組みの構築ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ. 棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 株式会社の支配に関する基本方針について① 基本方針の内容 当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではなく、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の決定に委ねられるべきだと考えております。 ただし、株式の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。 そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行なう必要があると考えております。 ② 取組みの具体的な内容 (i)基本方針の実現に資する特別な取組み 当社は1926年の創業以来、研削盤を中心とした工作機械分野と半導体関連装置分野において、高性能の製品を生産し顧客のニーズに応えていくことによって高い評価を受けてきました。今後も長期にわたる顧客・取引先との信頼関係やブランド力に基づき、さらに安定した経営基盤を確立し、社会に大きく貢献していけるような企業への飛躍を目指しています。当社グループでは、中長期的な戦略として「景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質」の確立・定着を図るべく、全社を挙げて取り組んでおり、また一方で、内部管理体制の強化やコンプライアンスの遵守など、経営の改善にも取り組んでまいります。さらに、近年、社会的な重要問題となっている、地球環境への配慮に努め、環境に調和する技術の開発や事業活動を心がけていくこととしています。これらひとつひとつの取組みが、当社および当社グループの企業価値の向上、ひいては株主共同利益の極大化に繋がっていくものと考えております。 (ⅱ)不適切な者によって支配されることを防止するための取組み 当社は、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(会社法施行規則第118条第3号ロ)の一つとして、2017年5月15日開催の取締役会及び2017年6月29日開催の第118期定時株主総会の各決議に基づき、2014年6月27日に一部改訂したうえで継続の承認を頂きました「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」の内容を一部修正のうえ、継続しております(以下、継続後の対応策を「本プラン」という。)。 本プランは、当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合に当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行なおうとする者に損害が発生する可能性があることをあらかじめ明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者に対して、警告を行なうものです。 ③ 不適切な者による支配を防止するための取組みについての取締役会の判断及びその理由 上記②の取組みは、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させるための具体的施策として策定されたものであり、上記①の基本方針に沿うものであります。特に、本プランは、株主総会で承認を得て導入されたものであること、その内容として合理的な客観的要件が設定されていること、独立性の高い社外取締役、社外監査役又は社外の有識者から選任される独立委員会が設置され、本プランの発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家を利用することができるとされていること、有効期間が最長約3年と定められた上、取締役会によりいつでも廃止できるとされていることなどにより、その公正性・客観性が担保されております。 したがって、当社取締役会は、上記②の取組みについて、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、米国では回復基調が続く企業業績や、雇用情勢の改善による個人消費の増加などを背景として堅調に推移いたしました。欧州ではBREXITの先行き懸念など景気に停滞感がみられ、中国では通商問題の影響による生産・投資抑制の動きが続くなど、景気の先行きに不透明感が強まりました。わが国経済においては、個人消費の緩やかな回復や設備投資の増加などにより企業業績は安定しており、景気は回復基調を維持いたしましたが、世界経済の減速に対する懸念など停滞感が増す状況となりました。このような状況の中で当社グループは、当連結会計年度を最終年度とする中期経営計画『Mission GX 2019』で掲げた、トップラインの引上げと営業利益率の向上を目指し、グループの総合力を駆使して目標達成に努めてまいりました。その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して5,280百万円増加し、36,627百万円となりました。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して4,049百万円増加し、24,069百万円となりました。また、純資産は、前連結会計年度末と比較して1,231百万円増加し、12,557百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度における連結売上高は36,067百万円(前年同期比25.1%増)、営業利益は3,929百万円(前年同期比94.8%増)、経常利益は3,522百万円(前年同期比106.3%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は3,224百万円(前年同期比62.6%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(工作機械)工作機械は、売上高は26,790百万円(前年同期比14.2%増)、セグメント利益(営業利益)は2,433百万円(前年同期比47.8%増)となりました。(半導体関連装置)半導体関連装置は、売上高は9,276百万円(前年同期比72.6%増)、セグメント利益(営業利益)は2,486百万円(前年同期比100.8%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末と比較して836百万円増加し、4,291百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は4,355百万円(前年同期は3,201百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3,520百万円、減価償却費1,166百万円により資金が増加したことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は917百万円(前年同期は664百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,002百万円により資金が減少したことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は2,628百万円(前年同期は2,403百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入による収入3,100百万円により資金が増加した一方で、短期借入金の純減少額1,538百万円、長期借入金の返済による支出1,658百万円、自己株式取得による支出1,704百万円、配当金の支払いによる支出384百万円により資金が減少したことによるものであります。③ 生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)工作機械19,236109.8半導体関連装置6,867183.1 合計26,103122.8(注)1.金額は製造原価によっております。2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。 b. 受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)工作機械28,72598.512,543119.2半導体関連装置10,73977.911,719114.3 合計39,46491.924,263116.8(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。 c. 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)工作機械26,790114.2半導体関連装置9,276172.6 合計36,067125.1(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2017年4月1日至 2018年3月31日)当連結会計年度(自 2018年4月1日至 2019年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)ファナック株式会社3,11810.8--(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。2.相手先の子会社向けの販売実績を含めて表示しております。3.当連結会計年度の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たりましては、当連結会計年度末日における資産・負債並びに当連結会計年度における収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に、継続して評価しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる可能性があります。② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等1)財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して5,280百万円増加し、36,627百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が851百万円、受取手形及び売掛金が2,037百万円、たな卸資産が2,001百万円増加したことによるものであります。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して4,049百万円増加し、24,069百万円となりました。主な要因は、短期借入金が1,510百万円減少した一方で、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が1,444百万円、支払手形及び買掛金が1,905百万円、前受金が1,520百万円増加したことによるものであります。また、純資産は、前連結会計年度末と比較して1,231百万円増加し、12,557百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加3,224百万円、配当金の支払いによる減少381百万円等により2,843百万円増加したこと及び、自己株式の取得1,704百万円によるものであります。 この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の36.1%から34.3%となりました。2)経営成績当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高につきましては、海外販売拠点の増強、増産要求に応えるための生産拠点の充実に取り組んでまいりました結果、25.1%増加の36,067百万円となりました。利益面では、QCD改善活動や内製化による変動費削減など、引き続き徹底したコスト削減に重点を置き、収益性の向上に努めてまいりましたが、生産の増加に伴い外注費が増加したことなどにより、売上総利益率は前連結会計年度と比較して2.1ポイント改善の32.9%にとどまりました。営業利益は、売上高の増加に伴い、前連結会計年度と比較して94.8%増加の3,929百万円、営業利益率は3.9ポイント改善の10.9%となりました。営業外損益では、前連結会計年度と比較して、支払手数料が122百万円増加するなど97百万円費用(純額)が増加しました。以上の結果、経常利益は前連結会計年度と比較して106.3%増加の3,522百万円となりました。税金費用は、前連結会計年度と比較して、税金等調整前当期純利益の増加に伴う課税所得の増加等により、法人税、住民税及び事業税が140百万円増加しました。また、前連結会計年度は繰延税金資産の追加計上などがあったため、法人税等調整額は前連結会計年度との比較で436百万円増加し、合計で576百万円の増加となりました。以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して62.6%増加の3,224百万円となりました。セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。(工作機械)国内市場におきましては、工作機械業界及び半導体関連装置業界向けなどを中心に設備投資が進み、門型平面研削盤などの販売が好調に推移いたしました。また、幅広い業種において精密平面研削盤の需要が高まり、売上は前年度を上回りました。受注につきましては、金型業界向けに大型平面研削盤や、精密部品加工の用途で静圧スライドタイプの超精密門型研削盤などの受注がありましたが、中国市場における投資抑制の動きなどが、年度後半の国内受注にも影響を及ぼしました。海外市場におきましては、米国では航空機や医療機器などの業種を中心に販売、受注ともに堅調に推移いたしました。欧州でも、フランス、イタリアなどラテン諸国を中心に汎用タイプの平面研削盤の需要が増加し、販売、受注ともに前年度を上回りました。アジア市場におきまして、中国では売上は前年度を上回りましたが、スマートフォンの需要減少などの影響でEMS関連の設備投資が減少し、受注は前年度を下回りました。以上の結果、売上高は26,790百万円(前年同期比14.2%増)、セグメント利益(営業利益)は2,433百万円(前年同期比47.8%増)となりました。なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して1,003百万円増加し、23,076百万円となりました。これは主に受注の増加に伴い、次期の出荷を円滑に行うための在庫の積み増しによるたな卸資産の増加によるものであります。(半導体関連装置)半導体市場におきましては、スマートフォン需要の鈍化やデータセンター向け投資の停滞に加え、年度後半からはメモリ向け投資についても調整局面を迎えましたが、中長期的にはAI技術の進化や次世代通信規格5Gといった技術革新とともに、半導体需要は拡大が見込まれております。このような状況の中で当社グループは、ポリッシュ装置や次世代パワー半導体用各種装置の販売増加に向けて、プロセス開発や展示会への積極的な参加などの諸施策を進めてまいりました。その結果、国内をはじめ中国・東アジアにおいて、ウェーハ生産用のファイナルポリッシャーが大きく売上に貢献いたしました。また、国内では電子部品生産用にグラインダーや大型ラップ盤を、海外ではデバイス生産用のグラインダーなどを販売いたしました。受注につきましては、国内外でウェーハ生産用のファイナルポリッシャーを中心に電子部品加工用のグラインダーやスライサーなどの受注が継続いたしました。しかしながら、半導体市場の停滞をうけ、ユーザーの設備計画が見直されるなど、受注は前年度を下回りました。以上の結果、売上高は9,276百万円(前年同期比72.6%増)、セグメント利益(営業利益)は2,486百万円(前年同期比100.8%増)となりました。なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して3,359百万円増加し、8,059百万円となりました。これは主に第4四半期の売上高が前年同期と比較して増加したことにより受取手形及び売掛金が、受注の増加に伴い、次期の出荷を円滑に行うための在庫の積み増しによりたな卸資産が、それぞれ増加したことによるものであります。セグメント別の売上高の推移 工作機械事業(百万円)半導体関連装置事業(百万円)合計(百万円)2019年3月期26,7909,27636,0672018年3月期23,4535,37428,8272017年3月期20,4473,30123,749 3)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。4)資本の財源及び資金の流動性当社グループの主な資金需要は、当社グループ製品製造のための原材料及び部品購入費の他、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金、生産体制の強化・合理化を目的とした生産設備の新設及び更新等の設備資金であります。このような資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金を投入している他、不足分については銀行借入金及び売上債権の流動化などにより資金を調達することとしております。調達につきましては、事業計画に基づく資金需要、金利動向、既存借入金の返済時期等を考慮の上、金額及び方法を適宜判断して実施しております。なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、売上高の約1.4ヶ月相当の水準となっており、当社グループの事業運営上、妥当な流動性を保持していると考えております。今後予定しております生産設備の新設及び更新等につきましては、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設等」に記載のとおり、自己資金及び借入金による調達を予定しております。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの経営に与える大きな要因といたしましては、市況変動、有利子負債への依存、海外事業展開に伴う為替動向や政情の悪化及び予期せぬ法律・規制の変更などがあります。市況変動につきましては、その影響を最小限に抑えるため、市場での競争力の向上、安定的な売上と粗利の確保に取り組んでおります。有利子負債への依存につきましては、営業キャッシュ・フローにより借入金の返済を進めることを第一に、資金調達が必要な場合には、使用目的などを勘案し、銀行借入金、リース及び債権の流動化など調達方法の多様化を図っております。海外事業展開に伴う為替動向や政情の悪化につきましては、原材料の調達先、取引通貨の決定、最適生産拠点の決定を慎重に行うと共に、各拠点との適時円滑な情報共有が可能となる人材の確保・育成を行ってまいります。なお、当社グループは、3ヶ年の中期経営計画『Mission GX 2019』を策定し、業績の向上に努めてまいりました。その結果、最終年度である当連結会計年度には、目標売上高320億円に対して360億円、営業利益25.5億円に対しては39億円、営業利益率8%に対して10%と、売上、利益ともに大きく上回ることができました。なお、国内売上が目標以上に伸びたことにより、海外売上比率は目標の60%に届きませんでしたが、引き続き売上強化に取り組んでまいります。また、前中期経営計画が終了したことに伴い、当社グループは、2020年3月期を初年度とする3ヵ年の新中期経営計画をスタートさせました。概要及び目標値につきましては、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題(2)経営戦略等」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社は昭和10年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2) 経営戦略等当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けて、前連結会計年度を初年度する3ヶ年を対象とした中期経営計画『Mission GX 2019』を策定し、最終年度の平成31年3月期には、売上高320.0億円、営業利益25.5億円、営業利益率8%、海外売上比率60%を達成することを目標としております。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4) 経営環境、事業上及び財務上の対処すべき課題当社グループの経営をとりまく今後の環境につきましては、生産活動の緩やかな改善に伴い、雇用や企業収益が堅調に推移するなど、景気は回復基調で推移することが予想されますが、一方で、米中などの政策運営の動向など先行きに不透明感の残る状況となっております。このような中、当社グループは下記の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ. 安定的な売上と粗利の確保・ 超高精度研削盤:販売事例の世界展開・ 汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・ 半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・ 既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・ 外部支出費の削減・ 新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・ 全社的な品質管理システムの確立・ 最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・ 超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・ 販売強化のための拠点の整備・ 内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ. 棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 株式会社の支配に関する基本方針について① 基本方針の内容 当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではなく、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の決定に委ねられるべきだと考えております。 ただし、株式の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。 そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行なう必要があると考えております。 ② 取組みの具体的な内容 (i)基本方針の実現に資する特別な取組み 当社は大正15年の創業以来、研削盤を中心とした工作機械分野と半導体関連装置分野において、高性能の製品を生産し顧客のニーズに応えていくことによって高い評価を受けてきました。今後も長期にわたる顧客・取引先との信頼関係やブランド力に基づき、さらに安定した経営基盤を確立し、社会に大きく貢献していけるような企業への飛躍を目指しています。当社グループでは、中長期的な戦略として「景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質」の確立・定着を図るべく、全社を挙げて取り組んでおり、また一方で、内部管理体制の強化やコンプライアンスの遵守など、経営の改善にも取り組んでまいります。さらに、近年、社会的な重要問題となっている、地球環境への配慮に努め、環境に調和する技術の開発や事業活動を心がけていくこととしています。これらひとつひとつの取組みが、当社および当社グループの企業価値の向上、ひいては株主共同利益の極大化に繋がっていくものと考えております。 (ⅱ)不適切な者によって支配されることを防止するための取組み 当社は、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(会社法施行規則第118条第3号ロ)の一つとして、平成29年5月15日開催の取締役会及び平成29年6月29日開催の第118期定時株主総会の各決議に基づき、平成26年6月27日に一部改訂したうえで継続の承認を頂きました「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」の内容を一部修正のうえ、継続しております(以下、継続後の対応策を「本プラン」という。)。 本プランは、当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合に当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行なおうとする者に損害が発生する可能性があることをあらかじめ明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者に対して、警告を行なうものです。 ③ 不適切な者による支配を防止するための取組みについての取締役会の判断及びその理由 上記②の取組みは、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させるための具体的施策として策定されたものであり、上記①の基本方針に沿うものであります。特に、本プランは、株主総会で承認を得て導入されたものであること、その内容として合理的な客観的要件が設定されていること、独立性の高い社外取締役、社外監査役又は社外の有識者から選任される独立委員会が設置され、本プランの発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家を利用することができるとされていること、有効期間が最長約3年と定められた上、取締役会によりいつでも廃止できるとされていることなどにより、その公正性・客観性が担保されております。 したがって、当社取締役会は、上記②の取組みについて、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社は昭和10年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2) 経営戦略等当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けて、前連結会計年度を初年度する3ヶ年を対象とした中期経営計画『Mission GX 2019』を策定し、最終年度の平成31年3月期には、売上高320.0億円、営業利益25.5億円、営業利益率8%、海外売上比率60%を達成することを目標としております。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4) 経営環境、事業上及び財務上の対処すべき課題当社グループの経営をとりまく今後の環境につきましては、生産活動の緩やかな改善に伴い、雇用や企業収益が堅調に推移するなど、景気は回復基調で推移することが予想されますが、一方で、米中などの政策運営の動向など先行きに不透明感の残る状況となっております。このような中、当社グループは下記の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ. 安定的な売上と粗利の確保・ 超高精度研削盤:販売事例の世界展開・ 汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・ 半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・ 既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・ 外部支出費の削減・ 新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・ 全社的な品質管理システムの確立・ 最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・ 超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・ 販売強化のための拠点の整備・ 内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ. 棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 株式会社の支配に関する基本方針について① 基本方針の内容 当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではなく、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の決定に委ねられるべきだと考えております。 ただし、株式の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。 そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行なう必要があると考えております。 ② 取組みの具体的な内容 (i)基本方針の実現に資する特別な取組み 当社は大正15年の創業以来、研削盤を中心とした工作機械分野と半導体関連装置分野において、高性能の製品を生産し顧客のニーズに応えていくことによって高い評価を受けてきました。今後も長期にわたる顧客・取引先との信頼関係やブランド力に基づき、さらに安定した経営基盤を確立し、社会に大きく貢献していけるような企業への飛躍を目指しています。当社グループでは、中長期的な戦略として「景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質」の確立・定着を図るべく、全社を挙げて取り組んでおり、また一方で、内部管理体制の強化やコンプライアンスの遵守など、経営の改善にも取り組んでまいります。さらに、近年、社会的な重要問題となっている、地球環境への配慮に努め、環境に調和する技術の開発や事業活動を心がけていくこととしています。これらひとつひとつの取組みが、当社および当社グループの企業価値の向上、ひいては株主共同利益の極大化に繋がっていくものと考えております。 (ⅱ)不適切な者によって支配されることを防止するための取組み 当社は、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(会社法施行規則第118条第3号ロ)の一つとして、平成29年5月15日開催の取締役会及び平成29年6月29日開催の第118期定時株主総会の各決議に基づき、平成26年6月27日に一部改訂したうえで継続の承認を頂きました「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」の内容を一部修正のうえ、継続しております(以下、継続後の対応策を「本プラン」という。)。 本プランは、当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合に当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行なおうとする者に損害が発生する可能性があることをあらかじめ明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者に対して、警告を行なうものです。 ③ 不適切な者による支配を防止するための取組みについての取締役会の判断及びその理由 上記②の取組みは、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させるための具体的施策として策定されたものであり、上記①の基本方針に沿うものであります。特に、本プランは、株主総会で承認を得て導入されたものであること、その内容として合理的な客観的要件が設定されていること、独立性の高い社外取締役、社外監査役又は社外の有識者から選任される独立委員会が設置され、本プランの発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家を利用することができるとされていること、有効期間が最長約3年と定められた上、取締役会によりいつでも廃止できるとされていることなどにより、その公正性・客観性が担保されております。 したがって、当社取締役会は、上記②の取組みについて、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、先進国を中心に緩やかな回復基調が続きました。米国では企業業績の回復や、雇用情勢の改善による個人消費の増加など拡大基調が続き、欧州でも個人消費の好調さを背景に、景気は安定して推移いたしました。アジアにおきましては、中国では経済政策の効果もあり景気減速から安定化に向かい、その他の新興国も一定の成長を維持いたしました。わが国経済は、生産活動の緩やかな改善に伴い、雇用や企業収益が堅調に推移し、景気は回復基調で推移しております。このような状況の中で当社グループは、中期経営計画「Mission GX 2019」の2年目として、海外販売拠点の増強やQCD改善活動によるコストの削減などに注力し、グループの総合力を駆使して、業績向上に努めてまいりました。その結果、その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して3,100百万円増加し、31,374百万円となりました。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して1,244百万円増加し、20,048百万円となりました。また、純資産は、前連結会計年度末と比較して1,856百万円増加し、11,326百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度の経営成績は、連結売上高は28,827百万円(前年同期比21.4%増)、営業利益は2,017百万円(前年同期比77.0%増)、経常利益は1,707百万円(前年同期比122.2%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,983百万円(前年同期比243.5%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(工作機械)工作機械は、売上高は23,453百万円(前年同期比14.7%増)、セグメント利益(営業利益)は1,646百万円(前年同期比12.4%増)となりました。(半導体関連装置)半導体関連装置は、売上高は5,374百万円(前年同期比62.8%増)、セグメント利益(営業利益)は1,238百万円(前年同期比170.5%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末と比較して150百万円増加し、3,455百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は3,201百万円(前年同期は1,181百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,702百万円、減価償却費1,179百万円により資金が増加したことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は664百万円(前年同期は772百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入490百万円により資金が増加した一方で、有形固定資産の取得による支出1,001百万円により資金が減少したことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は2,403百万円(前年同期は631百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出2,233百万円によるものであります。③ 生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)工作機械17,514120.1半導体関連装置3,750166.6 合計21,264126.3(注)1.金額は製造原価によっております。2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。 b. 受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)工作機械29,164139.410,520218.7半導体関連装置13,788309.610,256556.7 合計42,953169.320,777312.3(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。2.当連結会計年度において、半導体関連装置事業の受注高が著しく増加しました。主な要因は、昨年後半からのウェーハ需要の回復に伴い、中国、東アジア及び国内市場において、ファイナルポリッシャーの受注が増加したことによるものであります。 c. 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)工作機械23,453114.7半導体関連装置5,374162.8 合計28,827121.4(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 平成28年4月1日至 平成29年3月31日)当連結会計年度(自 平成29年4月1日至 平成30年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)ファナック株式会社--3,11810.8(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。2.相手先の子会社向けの販売実績を含めて表示しております。3.前連結会計年度の販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たりましては、当連結会計年度末日における資産・負債並びに当連結会計年度における収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に、継続して評価しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる可能性があります。② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及びの分析・検討内容a.経営成績等1)財政状態当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して3,100百万円増加し、31,374百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金が630百万円、たな卸資産が1,509百万円、繰延税金資産が572百万円増加したことによるものであります。当連結会計年度末の負債の合計は、前連結会計年度末と比較して1,244百万円増加し、20,048百万円となりました。主な要因は、長期借入金が1,428百万円減少した一方で、支払手形及び買掛金が1,655百万円、その他流動負債が1,097百万円増加したことによるものであります。また、純資産は、前連結会計年度末と比較して1,856百万円増加し、11,326百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上1,983百万円であります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の33.5%から36.1%となりました。2)経営成績当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高につきましては、海外販売拠点の増強、増産要求に応えるための生産拠点の充実に取り組んでまいりました結果、21.4%増加の28,827百万円となりました。利益面では、QCD改善活動や内製化による変動費削減など、引き続き徹底したコスト削減に重点を置き、収益性の向上に努めてまいりましたが、生産の増加に伴い外注費が増加したことなどにより、売上総利益率は前連結会計年度と比較して1.0ポイント改善の30.8%にとどまりました。営業利益は、売上高の増加に伴い、前連結会計年度と比較して77.0%増加の2,017百万円、営業利益率は2.2ポイント改善の7.0%となりました。営業外損益では、前連結会計年度と比較して、為替差損が33百万円、新規資金調達が減少したことにより支払手数料が31百万円減少するなど60百万円費用(純額)が減少しました。以上の結果、経常利益は、前連結会計年度と比較して122.2%増加の1,707百万円となりました。税金費用は、前連結会計年度と比較して、法人税、住民税及び事業税が114百万円増加しましたが、今後の業績見通し等を勘案した結果、繰延税金資産を追加計上したことなどにより法人税等調整額が668百万円減少し、合計で553百万円の減少となりました。以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して243.5%増加の1,983百万円となりました。セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。(工作機械)国内市場におきましては、半導体関連業界及び工作機械業界向けなどを中心に積極的な設備投資が進み、大型平面研削盤やロータリー研削盤などの需要が高まり、売上高は前年度を上回りました。受注につきましても、半導体関連業界向けのロータリー研削盤が引続き好調で、また幅広い業種において汎用タイプの平面研削盤を受注するなど前年度を上回る結果となりました。海外市場におきましては、米国では航空機や自動車部品などの業種を中心に販売、受注ともに堅調に推移いたしました。欧州では、不安定なロシア市況の影響を受け売上は前年度を下回りましたが、フランス、イタリアなどで汎用タイプの平面研削盤の需要が増加し、受注につきましては前年度を上回りました。アジア市場におきまして、中国では半導体関連業種や自動化設備などへの投資需要に加え、営業強化策の効果もあり販売、受注共に前年度を上回りました。以上の結果、売上高は23,453百万円(前年同期比14.7%増)、セグメント利益(営業利益)は1,646百万円(前年同期比12.4%増)となりました。なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して1,296百万円増加し、22,073百万円となりました。これは主に受注の増加に伴い、次期の出荷を円滑に行うための在庫の積み増しによる卸資産の増加によるものであります。 (半導体関連装置)半導体市場におきましては、携帯情報端末の高機能化や世界的なEV(電気自動車)化へのシフト、IoTに求められる半導体の多様化など拡大基調が継続いたしました。半導体関連製造装置の需要につきましても、ウェーハ、デバイス生産メーカーによる増産対応などの設備投資を中心に、好調に推移いたしました。このような状況の中で当社グループは、ポリッシュ装置の重点販売、次世代パワー半導体用各種装置の拡販などの施策を進めてまいりました。その結果、中国及び東アジアにおいて、ウェーハ生産用のファイナルポリッシャーを中心に、電子部品加工用のグラインダーやデバイス生産用のバックグラインダーなどの販売、受注が高水準で推移いたしました。国内でも、ウェーハ生産用のファイナルポリッシャーをはじめ、電子部品加工の用途でラップ盤やグラインダーを販売するなど売上、受注共に増加いたしました。以上の結果、売上高は5,374百万円(前年同期比62.8%増)、セグメント利益(営業利益)は1,238百万円(前年同期比170.5%増)となりました。なお、セグメント資産は、前連結会計年度末と比較して1,369百万円増加し、4,700百万円となりました。これは主に第4四半期の売上高が前年同期と比較して増加したことにより受取手形及び売掛金が、受注の増加に伴い、次期の出荷を円滑に行うための在庫の積み増しによりたな卸資産が、それぞれ増加したことによるものであります。セグメント別の売上高の推移 工作機械事業(百万円)半導体関連装置事業(百万円)合計(百万円)平成30年3月期23,4535,37428,827平成29年3月期20,4473,30123,749平成28年3月期22,4883,13625,625 3)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。4)資本の財源及び資金の流動性当社グループの主な資金需要は、当社グループ製品製造のための原材料及び部品購入費の他、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等の運転資金、急速な技術革新や販売競争の激化に対処するための生産設備の新設及び更新等の設備資金であります。このような資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金を投入している他、不足分については銀行借入金及び売上債権の流動化などにより資金を調達することとしております。調達につきましては、事業計画に基づく資金需要、金利動向、既存借入金の返済時期等を考慮の上、金額及び方法を適宜判断して実施しております。なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、売上高の約1.5ヶ月相当の水準となっており、当社グループの事業運営上、妥当な流動性を保持していると考えております。今後予定しております生産設備の新設及び更新等につきましては、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設等」に記載のとおり、自己資金及びリースによる調達を予定しております。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの経営に与える大きな要因といたしましては、市況変動、有利子負債への依存、海外事業展開に伴う為替動向や政情の悪化及び予期せぬ法律・規制の変更などがあります。市況変動につきましては、その影響を最小限に抑えるため、市場での競争力の向上、安定的な売上と粗利の確保に取り組んでおります。有利子負債への依存につきましては、営業キャッシュ・フローにより借入金の返済を進めることを第一に、資金調達が必要な場合には、使用目的などを勘案し、銀行借入金、リース及び債権の流動化など調達方法の多様化を図っております。海外事業展開に伴う為替動向や政情の悪化につきましては、原材料の調達先、取引通貨の決定、最適生産拠点の決定を慎重に行うと共に、各拠点との適時円滑な情報共有が可能となる人材の確保・育成を行ってまいります。なお、当社グループは、3ヶ年の中期経営計画「Mission GX 2019」を策定し、最終年度の平成31年3月期に、売上高320.0億円、営業利益25.5億円、営業利益率8%を達成することを目標としております。進捗につきましては、2年目となる当連結会計年度は、売上高288.2億円、営業利益20.1億円、営業利益率7.0%と、概ね計画どおり推移していると考えておりますが、目標達成に向け、様々な顧客ニーズに対応した製品開発を進めるとともに、事業のグローバル化を推進して販売活動を強化してまいります。生産活動ではQCD活動によるコスト削減などを進め、収益性の向上に努めてまいります。
経営方針・経営戦略
3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社は昭和10年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2)経営戦略等当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けて、当連結会計年度を初年度する3ヶ年を対象とした中期経営計画『Mission GX 2019』を策定し、最終年度の平成31年3月期には、売上高320.0億円、営業利益25.5億円、営業利益率8%、海外売上比率60%を達成することを目標としております。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4)経営環境、事業上及び財務上の対処すべき課題当社グループの経営をとりまく今後の環境につきましては、国内では雇用・所得環境の改善が続く中、緩やかな回復に向かうことが予想されますが、一方で、アジア新興国等の経済の先行きや米国の政策動向など、海外経済の不確実性が高まるなど、不透明感が増しております。このような中、当社グループは下記の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ. 安定的な売上と粗利の確保・ 超高精度研削盤:販売事例の世界展開・ 汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・ 半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・ 既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・ 外部支出費の削減・ 新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・ 全社的な品質管理システムの確立・ 最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・ 超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・ 販売強化のための拠点の整備・ 内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ. 棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 株式会社の支配に関する基本方針について① 基本方針の内容 当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではなく、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の決定に委ねられるべきだと考えております。 ただし、株式の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。 そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行なう必要があると考えております。 ② 取組みの具体的な内容 (i)基本方針の実現に資する特別な取組み 当社は大正15年の創業以来、研削盤を中心とした工作機械分野と半導体関連装置分野において、高性能の製品を生産し顧客のニーズに応えていくことによって高い評価を受けてきました。今後も長期にわたる顧客・取引先との信頼関係やブランド力に基づき、さらに安定した経営基盤を確立し、社会に大きく貢献していけるような企業への飛躍を目指しています。当社グループでは、中長期的な戦略として「景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質」の確立・定着を図るべく、全社を挙げて取り組んでおり、また一方で、内部管理体制の強化やコンプライアンスの遵守など、経営の改善にも取り組んでまいります。さらに、近年、社会的な重要問題となっている、地球環境への配慮に努め、環境に調和する技術の開発や事業活動を心がけていくこととしています。これらひとつひとつの取組みが、当社および当社グループの企業価値の向上、ひいては株主共同利益の極大化に繋がっていくものと考えております。 (ⅱ)不適切な者によって支配されることを防止するための取組み 当社は、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(会社法施行規則第118条第3号ロ)の一つとして、平成29年5月15日開催の取締役会及び平成29年6月29日開催の第118期定時株主総会の各決議に基づき、平成26年6月27日に一部改訂したうえで継続の承認を頂きました「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」の内容を一部修正のうえ、継続しております(以下、継続後の対応策を「本プラン」という。)。 本プランは、当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合に当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行なおうとする者に損害が発生する可能性があることをあらかじめ明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者に対して、警告を行なうものです。 ③ 不適切な者による支配を防止するための取組みについての取締役会の判断及びその理由 上記②の取組みは、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させるための具体的施策として策定されたものであり、上記①の基本方針に沿うものであります。特に、本プランは、株主総会で承認を得て導入されたものであること、その内容として合理的な客観的要件が設定されていること、独立性の高い社外取締役、社外監査役又は社外の有識者から選任される独立委員会が設置され、本プランの発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家を利用することができるとされていること、有効期間が最長約3年と定められた上、取締役会によりいつでも廃止できるとされていることなどにより、その公正性・客観性が担保されております。 したがって、当社取締役会は、上記②の取組みについて、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
対処すべき課題
3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社は昭和10年の創立以来、社是「技術は正しく」をメーカーとしてのバックボーンとし、「常に最先端技術を追求し、お客様にご満足いただける精巧比なき、価値ある製品をつくり、社会に貢献する」ことを経営の基本理念としております。併せて、人と自然環境の融合を視野に入れた製品づくりに積極的に取り組んでいるところであります。これらの実行と実現には裏付けとなる確かな企業力が必要不可欠です。工作機械、半導体関連装置の両分野における「総合砥粒加工機メーカー」として当社グループは技術開発力・生産力・営業力など持てる経営資源を駆使することはもちろん、発想力・企画力など創造的なパワーを結集し、岡本工作機械でなければ成し得ないグローバルな事業展開を積極的に推進してまいります。 (2)経営戦略等当社グループは、中長期的な戦略として、売上及び収益率の安定化、資金効率の改善により『景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質』の確立・定着を目指しております。実現に向けて、当連結会計年度を初年度する3ヶ年を対象とした中期経営計画『Mission GX 2019』を策定し、最終年度の平成31年3月期には、売上高320.0億円、営業利益25.5億円、営業利益率8%、海外売上比率60%を達成することを目標としております。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、安定的な事業収益力を示すものとして売上高営業利益率を重視しております。 (4)経営環境、事業上及び財務上の対処すべき課題当社グループの経営をとりまく今後の環境につきましては、国内では雇用・所得環境の改善が続く中、緩やかな回復に向かうことが予想されますが、一方で、アジア新興国等の経済の先行きや米国の政策動向など、海外経済の不確実性が高まるなど、不透明感が増しております。このような中、当社グループは下記の課題に取り組んでおります。 ① 売上の安定化と利益重視の施策ⅰ. 安定的な売上と粗利の確保・ 超高精度研削盤:販売事例の世界展開・ 汎用研削盤:業種、機種、地区別販売戦略の展開・ 半導体関連装置:成長市場に向けた新製品の開発・ 既存機種の後継機・新機種の開発ⅱ.コスト削減策・ 外部支出費の削減・ 新製品、大型特殊仕様機種のコスト管理強化・ 全社的な品質管理システムの確立・ 最適生産拠点への生産シフトの継続、徹底ⅲ.社内環境整備・ 超高精度研削盤の製造・開発に見合った環境整備・ 販売強化のための拠点の整備・ 内製化、増産要求に応えるための生産拠点の充実ⅳ.各子会社の収益向上と体質強化② 資金効率の改善及び有利子負債の削減ⅰ. 棚卸資産の削減ⅱ.売上債権の回収促進ⅲ.機動的な資金調達 (5) 株式会社の支配に関する基本方針について① 基本方針の内容 当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではなく、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の決定に委ねられるべきだと考えております。 ただし、株式の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。 そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行なう必要があると考えております。 ② 取組みの具体的な内容 (i)基本方針の実現に資する特別な取組み 当社は大正15年の創業以来、研削盤を中心とした工作機械分野と半導体関連装置分野において、高性能の製品を生産し顧客のニーズに応えていくことによって高い評価を受けてきました。今後も長期にわたる顧客・取引先との信頼関係やブランド力に基づき、さらに安定した経営基盤を確立し、社会に大きく貢献していけるような企業への飛躍を目指しています。当社グループでは、中長期的な戦略として「景気に左右されることなく利益を上げ得る強固な経営体質」の確立・定着を図るべく、全社を挙げて取り組んでおり、また一方で、内部管理体制の強化やコンプライアンスの遵守など、経営の改善にも取り組んでまいります。さらに、近年、社会的な重要問題となっている、地球環境への配慮に努め、環境に調和する技術の開発や事業活動を心がけていくこととしています。これらひとつひとつの取組みが、当社および当社グループの企業価値の向上、ひいては株主共同利益の極大化に繋がっていくものと考えております。 (ⅱ)不適切な者によって支配されることを防止するための取組み 当社は、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(会社法施行規則第118条第3号ロ)の一つとして、平成29年5月15日開催の取締役会及び平成29年6月29日開催の第118期定時株主総会の各決議に基づき、平成26年6月27日に一部改訂したうえで継続の承認を頂きました「当社株券等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」の内容を一部修正のうえ、継続しております(以下、継続後の対応策を「本プラン」という。)。 本プランは、当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合に当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行なおうとする者に損害が発生する可能性があることをあらかじめ明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行なおうとする者に対して、警告を行なうものです。 ③ 不適切な者による支配を防止するための取組みについての取締役会の判断及びその理由 上記②の取組みは、企業価値・株主共同の利益を確保・向上させるための具体的施策として策定されたものであり、上記①の基本方針に沿うものであります。特に、本プランは、株主総会で承認を得て導入されたものであること、その内容として合理的な客観的要件が設定されていること、独立性の高い社外取締役、社外監査役又は社外の有識者から選任される独立委員会が設置され、本プランの発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家を利用することができるとされていること、有効期間が最長約3年と定められた上、取締役会によりいつでも廃止できるとされていることなどにより、その公正性・客観性が担保されております。 したがって、当社取締役会は、上記②の取組みについて、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。