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シャープ(6753)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

  • 多岐にわたる電子機器製造販売
    シャープグループは、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの家電製品から、デジタル複合機、POSシステムなどのオフィス機器、さらにはスマートフォン、ディスプレイ、半導体部品まで、非常に幅広い電気通信機器、電気機器、電子応用機器、電子部品の製造・販売を手掛けています。これは、一般消費者から企業、官公庁まで多様な顧客層に対応し、グローバルに事業を展開していることを意味します。
  • ブランド事業とデバイス事業の二本柱
    事業は大きく「ブランド事業」と「デバイス事業」に分かれています。ブランド事業では、シャープブランドの家電やオフィス機器などを展開し、デバイス事業ではディスプレイモジュールやカメラモジュール、半導体レーザーといった電子部品を供給しています。これにより、自社製品の競争力を高めるとともに、他社への部品供給を通じて収益を上げています。
  • グローバルな事業展開とサプライチェーン
    日本だけでなく、アジア、米州、欧州など世界各地に製造・販売拠点を持ち、グローバルなサプライチェーンを構築しています。これにより、各地域の市場ニーズに合わせた製品供給や、効率的な生産体制を実現しています。海外売上高の割合も高く、国際市場の動向が業績に大きく影響するビジネスモデルです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • スマートライフ&エナジー事業
    このセグメントは、冷蔵庫、エアコン、洗濯機などの白物家電、空気清浄機、プラズマクラスターイオン発生機、LED照明、太陽電池、蓄電池、マスク、センサーモジュールなど、家庭や生活に密着した幅広い製品・サービスを提供しています。売上高は4599.66億円、営業利益は203.43億円と、安定した収益源となっています。AIoT事業の拡大や美容・ヘルスケア事業の強化、ASEAN地域での成長を目指しています。
  • スマートオフィス事業
    デジタル複合機、インフォメーションディスプレイ、業務プロジェクター、POSシステム機器、オフィス関連ソリューション・サービス、パソコンなどを手掛けています。売上高は6797.36億円、営業利益は426.27億円と、グループ内で最も高い売上と利益を上げています。オフィス向け事業の拡大に加え、リテール向けDXサービスやロジスティクス向け事業の拡大、衛星通信事業の立ち上げなど、新たなスマートビジネスの展開を推進しています。
  • ディスプレイデバイス事業
    ディスプレイモジュールや車載カメラなどを製造・販売しています。売上高は4952.73億円ですが、営業利益は-405.13億円と赤字を計上しており、構造改革が進行中です。今後は、車載用LCDやXR製品向け超高精細LCD、産業用途など、高付加価値製品に集中し、黒字転換を目指しています。亀山第2工場の譲渡など、固定費削減も進められています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
SmartLifeAndEnergy 事業 4,600 203 4.4%
SmartOffice 事業 6,797 426 6.3%
UniversalNetwork 事業 3,383 187 5.5%
DisplayDevice 事業 4,953 -405 -8.2%
ElectronicDevice 事業 1,869 58 3.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,384 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社、親会社(鴻海精密工業股份有限公司)、連結子会社116社及び持分法適用会社12社を中心に構成され、電気通信機器・電気機器及び電子応用機器全般並びに電子部品の製造・販売を主な事業内容としております。 セグメント別の主要製品・サービス及び主要会社名は次のとおりであります。 なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に記載のとおりであります。報告セグメント主要製品・サービス主要会社名スマートライフ冷蔵庫、過熱水蒸気オーブン、電子レンジ、小型調理機器、エアコン、洗濯機、掃除機、空気清浄機、扇風機、除湿機、電気暖房機器、プラズマクラスターイオン発生機、理美容機器、LED照明、電卓、電話機、ネットワーク制御ユニット、テレビ、ブルーレイディスクレコーダー、オーディオ、太陽電池、蓄電池、マスク、センサモジュール、オプトセンサ、オプトデバイス、CMOSイメージセンサ等シャープ㈱シャープマーケティングジャパン㈱シャープエネルギーソリューション㈱シャープセミコンダクターイノベーション㈱Sharp Electronics CorporationSharp Consumer Electronics Poland Sp. z o.o.上海夏普電器有限公司南京夏普電子有限公司Sharp Hong Kong LimitedSharp Manufacturing Corporation (M) Sdn. Bhd.Sharp Appliances (Thailand) Ltd.P.T. Sharp Electronics IndonesiaSharp Manufacturing Vietnam CO., LTD.スマートワークプレイスデジタル複合機、インフォメーションディスプレイ、業務プロジェクター、POSシステム機器、各種オプション・消耗品、オフィス関連ソリューション・サービス、携帯電話機・スマートフォン、タブレット端末、ルーター、車載ワイヤレス機器、各種ソフトウエア、パソコン等シャープ㈱シャープマーケティングジャパン㈱シャープディスプレイソリューションズ㈱Dynabook㈱Sharp Electronics CorporationSharp Electronics (Europe) LimitedSharp Electronics (Europe) GmbH夏普弁公設備(常熟)有限公司玳能科技(杭州)有限公司台湾玳能科技股份有限公司Sharp Manufacturing (Thailand) Co., Ltd.ディスプレイデバイスディスプレイモジュール、車載カメラ等シャープディスプレイテクノロジー㈱Sharp Electronics Corporation夏普科技(上海)有限公司無錫夏普電子元器件有限公司無錫夏普顕示科技有限公司Sharp Manufacturing Vietnam CO., LTD. なお、報告セグメントに含まれない区分として「その他」があり、エレクトロニックデバイス事業及び堺ディスプレイプロダクト㈱を含めております。 当社グループの事業の系統図は、概ね次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
他社との競合、製品の需要動向や原材料の供給状況、価格変動の影響を受けるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
独自AI技術「CE-LLM」によるAI応用や次世代通信技術、Green Energy、EV等の成長分野に注力。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:世界市場の動向・海外事業 / 為替変動の影響 / 特定の事業・製品・顧客に対する依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

シャープは長年培ってきた「SHARP」ブランド力を持つ。特に液晶ディスプレイ分野での技術力や、家電製品における信頼性は無形資産となり得る。しかし、近年はブランド価値の毀損や、他社との技術競争激化により、その優位性は相対的に低下している。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

BtoB事業(例:ディスプレイパネル)においては、顧客との長期契約や仕様のカスタマイズにより、一定のスイッチング・コストが発生する可能性がある。しかし、家電製品においては、ブランドや価格による選択が主であり、スイッチング・コストは低いと考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

シャープの主要事業において、明確なネットワーク効果は見られない。製品の利用者が増えることで、製品自体の価値が向上するようなビジネスモデルではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造業としての経験と、グローバルな生産体制を持つことで、一定のコスト競争力を持つ可能性がある。特に、自社でのパネル製造能力はコスト削減に寄与する側面もあるが、他社との価格競争は激しい。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

液晶パネル事業においては、大規模な生産設備への投資が必要であり、一定の規模の経済が働く。しかし、業界全体として過剰供給のリスクも抱えており、最適な少数寡占状態とは言い難い側面もある。

  • 長年のブランドと技術力
    シャープは「目の付けどころ」と「特長技術」をDNAとし、長年にわたり培ってきた技術力とブランド力を持っています。プラズマクラスターイオン発生機やIGZOディスプレイ技術など、独自の技術を活かした製品開発により、他社との差別化を図り、顧客からの信頼を得ています。これにより、製品の付加価値を高め、競争優位性を確立しています。
  • 親会社とのシナジー効果
    親会社である鴻海精密工業グループとの連携により、成長投資の実行や、鴻海グループの持つ技術力、生産性、コスト力を活用した事業シナジーを追求できる点が強みです。これにより、効率的な生産体制の構築や、新たな技術開発への投資を加速させることが可能となり、競争力を強化しています。
  • 多様な製品ポートフォリオ
    冷蔵庫、エアコンなどの白物家電から、テレビ、スマートフォン、デジタル複合機、ディスプレイデバイス、半導体部品まで、非常に幅広い製品ポートフォリオを有しています。これにより、特定の市場や製品に依存することなく、多様な収益源を確保し、市場変動リスクを分散できる可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 「シャープらしさ」の追求と新たな体験の提案
    シャープは「他社がまねするような商品をつくれ」という創業者の精神に基づき、「誠意をもって人々の日常を見つめ、創意をもって新たな体験を提案する」というミッションを掲げています。これは、独自の技術と発想で、人々の暮らしや働き方に新たな価値を提供し、社会に貢献することを目指す経営の根幹となる考え方です。
  • ブランド事業のグローバル拡大と事業変革
    中期経営計画では、ブランド事業の「グローバル拡大」と「事業変革」を加速させることを重点取り組みの一つとしています。具体的には、事業の「集中と転換」を進め、従来比2倍以上の成長資金を投下することで、収益性や成長性を大幅に向上させることを目指しています。特にASEAN、米州、中近東/アフリカでの成長を重視しています。
  • 成長基盤の構築とマネジメント力強化
    持続的な事業拡大を支えるため、「成長基盤」の構築と「マネジメント力」の強化も重要な戦略です。社内外との連携を強化し、コア技術の深化や将来技術の探索を加速するとともに、人への投資を拡大します。また、コーポレートとビジネスグループの役割・責任を明確化し、経営スピードの向上と事業成長の強力な推進を図ります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針① 経営理念・経営信条当社の創業者 早川徳次の言葉の一つに「他社がまねするような商品をつくれ」があります。この言葉には、次の時代のニーズをいち早くかたちにした“モノづくり”により、社会に貢献し、信頼される企業を目指すという当社グループの経営の考え方が凝縮されています。当社グループは、1973年に、この創業の精神を「経営理念・経営信条」として明文化し、この精神に沿って、他社とは一味違った「シャープらしい」価値創造に取り組んできました。そして、2025年5月、これからも全社員が「シャープらしさ」にこだわりをもって事業活動を推進していくことを目的に、「経営理念・経営信条」に沿った新たな指針として、Our Mission「誠意をもって人々の日常を見つめ、創意をもって新たな体験を提案する」を策定しました。当社グループは、このOur Missionを共通の合言葉に、今後も引き続き、「経営理念・経営信条」を体現し続けることで、社会の発展に貢献していきたいと考えています。 また、当社グループは、2025年9月に、全てのステークホルダーにお届けする「シャープならではの価値」を示した言葉として、コーポレートスローガン「ひとの願いの、半歩先。」を制定しております。 ② 目指す方向性当社グループは、今後、“「暮らす」「働く」のあらゆるシーンにAIを掛け合わせ、人の未来を拓く”の方針のもと、顧客との接点となる「スマートライフ」「スマートワークプレイス」と、最先端デバイスを生み出す「ディスプレイデバイス」の3つの事業を中心に、人々の「暮らす」にAIを、「働く」にAIを掛け合わせ、新たな価値を創出してまいります。 さらに、「暮らす」の領域では、家の中だけでなく「モビリティ」、「働く」の領域においても、現在の中心であるオフィスやリテール、パブリックから、「ロボティクス」や「インダストリー」へと価値提供の領域を拡大していきます。加えて、「AIインフラ」や「次世代通信」の分野で新たな事業を展開し、AIでの価値創造を支える社会基盤の構築にも取り組んでまいります。 (2) 経営環境、経営戦略、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2025年度の世界経済は、米国の通商政策による影響があったほか、中国では不動産市場が停滞するなど一部に弱さが見られたものの、全体としては、データセンター向けのAI関連投資の伸長や、賃金上昇、雇用の拡大などを背景に回復基調が続きました。一方、当社を取り巻く事業環境は、競争環境の激化や需要の低迷、米国通商政策の影響などにより、厳しい環境が続きました。 こうした中、当社グループは、一昨年来取り組んできた「デバイス事業のアセットライト化」の方針に沿って、カメラモジュール事業及び半導体事業の譲渡を完了し、亀山第2工場の生産停止を決定するなど、構造改革に一定の区切りを付けることができました。 また、全社をあげて収益力改善に取り組んだ結果、2025年度の業績は、ブランド事業(スマートライフ及びスマートワークプレイス)が減収ながらも増益を確保し、ディスプレイデバイス事業においても赤字が縮小、全社では売上高が減少したものの、利益が大きく改善しました。公表値に対しても、売上高、営業利益、経常利益が上回り、最終利益は下回ったものの、前年度から大幅な増益となりました。加えて、財務基盤の改善についても、想定を上回るペースで進捗しました。さらに、ブランド事業への投資の拡大、新規事業の体制強化など、将来への布石も打つことができました。 このように、中期経営計画初年度は再成長に向けた基盤の構築が着実に前進した一年となりましたが、今後、当社グループが本格的に成長していくにあたっては、以下の課題を乗り越える必要があると認識しています。 これに向け、今後は、現在の中期経営計画の基本戦略を維持しつつ、新規事業の創出やサービス/ソリューション型ビジネスへの転換など、事業変革をより一層加速するとともに、成長の土台となる足元の収益基盤のさらなる強化に取り組みます。加えて、親会社である鴻海精密工業股份有限公司との連携を一段と深化させ、よりWin-Winな関係を築くことで、各施策の実行スピードを向上させていきます。これらの取り組みにより、再成長に向けた課題を着実に克服し、成長軌道への転換を目指してまいります。 (3) 目標とする経営指標ブランド事業では、外部環境の悪化に対応し、着実に利益を創出しつつ、サービス/ソリューション事業の拡大に取り組み、ディスプレイデバイス事業では、亀山第2工場の生産停止を2026年12月までに完了するとともに、亀山第1工場、白山工場などの継続事業で黒字化を実現します。加えて、「AIサーバー」をはじめとする現在推進中の新規事業の取り組みを加速し、早期に実行フェーズへと前進させてまいります。こうした取り組みを通じて、前年度を上回る営業利益の創出を目指してまいります。 <主な取り組み>①スマートライフ a)収益基盤強化 - 白物家電事業を中心に、グローバル展開と高付価値化を推進 b)事業変革 - エージェンティックAIサービスを投入 - 生成AI対応機器/活用サービスや他社連携を継続拡大 - B2B事業を強化 ②スマートワークプレイス a)収益基盤強化 - Windows11切替特需の反動が見込まれるPC事業において、台数シェア首位を維持 メモリー/SSD価格高騰による影響を売価反映、コストダウン、経費削減などにより最小化 b)事業変革 - オフィス向けITサービスの継続伸長 - ロボティクス事業の拡大 - 衛星通信事業の事業化推進 ③ディスプレイデバイス a)収益基盤強化 - 亀山第1工場において、欧米完成車メーカー向け供給を開始 - 白山工場において、高付加価値製品の販売拡大を継続
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針① 経営理念・経営信条当社の創業者 早川徳次の言葉の一つに「他社がまねするような商品をつくれ」があります。この言葉には、次の時代のニーズをいち早くかたちにした“モノづくり”により、社会に貢献し、信頼される企業を目指すという当社グループの経営の考え方が凝縮されています。当社グループは、1973年に、この創業の精神を「経営理念・経営信条」として明文化し、この精神に沿って、他社とは一味違った「シャープらしい」価値創造に取り組んできました。そして、2025年5月、これからも全社員が「シャープらしさ」にこだわりをもって事業活動を推進していくことを目的に、「経営理念・経営信条」に沿った新たな指針として、Our Mission「誠意をもって人々の日常を見つめ、創意をもって新たな体験を提案する」を策定しました。当社グループは、このOur Missionを共通の合言葉に、今後も引き続き、「経営理念・経営信条」を体現し続けることで、社会の発展に貢献していきたいと考えています。 また、当社グループは、2025年9月に、全てのステークホルダーにお届けする「シャープならではの価値」を示した言葉として、コーポレートスローガン「ひとの願いの、半歩先。」を制定しております。 ② 目指す方向性当社グループは、今後、“「暮らす」「働く」のあらゆるシーンにAIを掛け合わせ、人の未来を拓く”の方針のもと、顧客との接点となる「スマートライフ」「スマートワークプレイス」と、最先端デバイスを生み出す「ディスプレイデバイス」の3つの事業を中心に、人々の「暮らす」にAIを、「働く」にAIを掛け合わせ、新たな価値を創出してまいります。 さらに、「暮らす」の領域では、家の中だけでなく「モビリティ」、「働く」の領域においても、現在の中心であるオフィスやリテール、パブリックから、「ロボティクス」や「インダストリー」へと価値提供の領域を拡大していきます。加えて、「AIインフラ」や「次世代通信」の分野で新たな事業を展開し、AIでの価値創造を支える社会基盤の構築にも取り組んでまいります。 (2) 経営環境、経営戦略、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2025年度の世界経済は、米国の通商政策による影響があったほか、中国では不動産市場が停滞するなど一部に弱さが見られたものの、全体としては、データセンター向けのAI関連投資の伸長や、賃金上昇、雇用の拡大などを背景に回復基調が続きました。一方、当社を取り巻く事業環境は、競争環境の激化や需要の低迷、米国通商政策の影響などにより、厳しい環境が続きました。 こうした中、当社グループは、一昨年来取り組んできた「デバイス事業のアセットライト化」の方針に沿って、カメラモジュール事業及び半導体事業の譲渡を完了し、亀山第2工場の生産停止を決定するなど、構造改革に一定の区切りを付けることができました。 また、全社をあげて収益力改善に取り組んだ結果、2025年度の業績は、ブランド事業(スマートライフ及びスマートワークプレイス)が減収ながらも増益を確保し、ディスプレイデバイス事業においても赤字が縮小、全社では売上高が減少したものの、利益が大きく改善しました。公表値に対しても、売上高、営業利益、経常利益が上回り、最終利益は下回ったものの、前年度から大幅な増益となりました。加えて、財務基盤の改善についても、想定を上回るペースで進捗しました。さらに、ブランド事業への投資の拡大、新規事業の体制強化など、将来への布石も打つことができました。 このように、中期経営計画初年度は再成長に向けた基盤の構築が着実に前進した一年となりましたが、今後、当社グループが本格的に成長していくにあたっては、以下の課題を乗り越える必要があると認識しています。 これに向け、今後は、現在の中期経営計画の基本戦略を維持しつつ、新規事業の創出やサービス/ソリューション型ビジネスへの転換など、事業変革をより一層加速するとともに、成長の土台となる足元の収益基盤のさらなる強化に取り組みます。加えて、親会社である鴻海精密工業股份有限公司との連携を一段と深化させ、よりWin-Winな関係を築くことで、各施策の実行スピードを向上させていきます。これらの取り組みにより、再成長に向けた課題を着実に克服し、成長軌道への転換を目指してまいります。 (3) 目標とする経営指標ブランド事業では、外部環境の悪化に対応し、着実に利益を創出しつつ、サービス/ソリューション事業の拡大に取り組み、ディスプレイデバイス事業では、亀山第2工場の生産停止を2026年12月までに完了するとともに、亀山第1工場、白山工場などの継続事業で黒字化を実現します。加えて、「AIサーバー」をはじめとする現在推進中の新規事業の取り組みを加速し、早期に実行フェーズへと前進させてまいります。こうした取り組みを通じて、前年度を上回る営業利益の創出を目指してまいります。 <主な取り組み>①スマートライフ a)収益基盤強化 - 白物家電事業を中心に、グローバル展開と高付価値化を推進 b)事業変革 - エージェンティックAIサービスを投入 - 生成AI対応機器/活用サービスや他社連携を継続拡大 - B2B事業を強化 ②スマートワークプレイス a)収益基盤強化 - Windows11切替特需の反動が見込まれるPC事業において、台数シェア首位を維持 メモリー/SSD価格高騰による影響を売価反映、コストダウン、経費削減などにより最小化 b)事業変革 - オフィス向けITサービスの継続伸長 - ロボティクス事業の拡大 - 衛星通信事業の事業化推進 ③ディスプレイデバイス a)収益基盤強化 - 亀山第1工場において、欧米完成車メーカー向け供給を開始 - 白山工場において、高付加価値製品の販売拡大を継続
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況(経営成績)当社グループは、再び成長軌道へと舵を切るべく、2025年5月12日に「中期経営計画」を発表しました。この中期経営計画に沿って、「ブランド事業のグローバル拡大と事業変革の加速」、「持続的な事業拡大を支える成長基盤の構築」、「成長をドライブするマネジメント力の強化」の3つに重点的に取り組み、競争力の向上と財務基盤の改善を進めてきました。その結果、当連結会計年度の業績は総じて堅調に推移し、デバイス事業のアセットライト化や、ブランド事業の収益力向上に取り組んだことなどから、売上高は減少したものの、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は増加しました。営業利益・経常利益は業績予想値を上回り、親会社株主に帰属する当期純利益は業績予想値に及ばなかったものの、前連結会計年度から大幅な増益となりました。また、財務基盤も当初想定を上回るペースで改善し、自己資本比率は前連結会計年度末の10.5%から19.6%まで上昇しました。 売上高は、スマートライフ、スマートワークプレイス、ディスプレイデバイスの3セグメントとも減少し、1,892,811百万円(前年度比87.6%)となりました。営業利益は、48,565百万円(前年度比177.6%)となりました。メモリなどの部材価格が高騰した影響や、前連結会計年度に通信事業で一過性の収益を計上した影響から、スマートワークプレイスは減益となりましたが、高付加価値化が進展し、コストダウンや経費削減効果のあったスマートライフが大幅な増益となりました。また、構造改革を進めたディスプレイデバイスは、赤字幅が大幅に縮小しました。経常利益は、営業利益が改善したことなどから、57,959百万円(前年度比328.3%)と大幅な増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失として19,867百万円の事業構造改革費用などを計上したものの、経常利益が改善したこと、特別利益として主に堺事業所の不動産を売却したことによる36,111百万円の固定資産売却益を計上したことなどから、47,434百万円(前年度比131.4%)となりました。なお、「デバイス事業のアセットライト化」などの構造改革には一定の区切りがつきました。鴻海グループに対するカメラモジュール事業の譲渡及び半導体事業に係るシャープ福山レーザー㈱の株式の譲渡が完了しました。このほか、大型ディスプレイ事業では、堺ディスプレイプロダクト㈱の事業を終息し、中小型ディスプレイ事業では、既存顧客の需要に応える先行生産、在庫の確保を行ったうえで、亀山第2工場の生産を停止する予定です。 (セグメント業績)セグメントの業績は、概ね次のとおりであります。なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。以下の前連結会計年度との比較については、前連結会計年度の数値を変更後の区分に組替えた数値で比較しております。報告セグメントの変更については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に詳細を記載しております。 <ブランド事業>①スマートライフ売上高は597,998百万円(前年度比92.9%)となりました。白物家電事業、テレビ事業、エネルギーソリューション事業の3事業とも減収となりました。白物家電事業は、国内では、生成AI対応ヘルシオが好調でコンビニ向け新規商材の貢献もあった調理家電が増収となりましたが、洗濯機や冷蔵庫の販売が軟調でした。海外では、タイやベトナムで空気清浄機/除湿機が好調で、米国の調理家電も増収となりましたが、冷夏の影響でASEANのエアコンが減収となりました。テレビ事業は、他社攻勢の影響で国内・海外とも前年度を下回りました。エネルギーソリューション事業は、国内の住宅用が堅調に推移し、蓄電所EPCやアジア、宇宙用が伸長したものの、国内の太陽光EPCが減収となりました。セグメント利益は、3事業とも増益となり、28,456百万円(前年度比129.5%)となりました。構造改革効果に加え、コストダウンや経費削減に取り組んだこと、高付加価値化を進めたことなどから、約3割の増益を達成することができました。 ②スマートワークプレイス売上高は833,822百万円(前年度比99.7%)となりました。PC事業、ビジネスソリューション事業が増収、通信事業は減収となりました。PC事業では、Windows10のサポート終了に伴う買い替え特需やメモリ価格高騰に伴う駆け込み需要を取り込めたことから、国内のBtoB、BtoC双方の販売が伸長し、大幅な増収となりました。BtoBでは、官公庁・自治体向けやGIGAスクール向けが好調でした。ビジネスソリューション事業では、オフィスのIT化が進むなか、日欧を中心にオフィスソリューションの売上が大きく伸長しました。また、デジタル複合機は、新製品が好調だったこともあり日欧で増収となりました。通信事業では、他社攻勢の影響でスマートフォンが減収となりました。セグメント利益は、57,597百万円(前年度比96.5%)となりました。PC事業は増益、他の2事業が減益となりました。通信事業において前年度に一過性収益を計上した影響により減益となりましたが、高付加価値化を進めるとともに、メモリをはじめとする部材価格の高騰にも売価アップなどで対応できたことから、引き続き高い利益率を確保できています。 <デバイス事業>③ディスプレイデバイス売上高は423,504百万円(前年度比93.6%)となりました。スマートフォン向け小型ディスプレイの事業終息などにより減収となりました。セグメント損失は、18,277百万円(前年度は26,932百万円のセグメント損失)となりました。コストダウン、経費削減に取り組んだこと、モデルミックスの改善が進んだことなどから、車載向けやモバイル向け、産業向けディスプレイモジュールの利益が改善し、セグメント損失が大幅に縮小しました。 <その他>カメラモジュール事業の譲渡等、アセットライト化を進めたことにより、売上高は47,014百万円(前年度比18.3%)の減収となりましたが、生産を終息した堺ディスプレイプロダクト㈱の赤字が大幅に縮小したことにより、セグメント利益は692百万円(前年度は7,826百万円のセグメント損失)となりました。 生産、受注及び販売の実績は以下のとおりです。 a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)スマートライフ590,727△7.9スマートワークプレイス831,529+1.3ディスプレイデバイス414,584△6.2その他41,379△82.4合計1,878,221△12.2(注)1 金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。2 上記の金額には、外注製品仕入高等を含んでおります。3 組織変更に伴い、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。 b.受注実績当社グループは原則として見込生産を行っております。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)スマートライフ597,488△7.0スマートワークプレイス832,271△0.4ディスプレイデバイス419,126△5.6その他43,925△81.5合計1,892,811△12.4(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。2 組織変更に伴い、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、販売実績の総販売実績に対する割合が10%以上の販売先がないため、省略しております。 (財政状態)当連結会計年度末の財政状態については、資産合計は、事業譲渡や堺本社工場の売却に伴う有形固定資産の減少などにより、前連結会計年度末に比べ25,477百万円減少の1,428,253百万円となりました。負債合計は、借入金の返済などにより、前連結会計年度末に比べ153,052百万円減少の1,132,968百万円となりました。また、純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことや、円安影響による為替換算調整勘定の増加などにより、前連結会計年度末に比べ127,575百万円増加し、295,284百万円となりました。 (棚卸資産)当連結会計年度末の棚卸資産残高は250,385百万円、月商比は1.59ヶ月となりました。メモリ価格の高騰に伴う先行調達や円安の影響により、前連結会計年度末と比較して増加しています。期中は増加基調にありましたが、2025年12月末をピークに足元では金額・月商比ともに減少しています。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a. キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ12,202百万円減少し、230,500百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)増減営業活動によるキャッシュ・フロー△1,590△1911,398投資活動によるキャッシュ・フロー103,74371,700△32,042財務活動によるキャッシュ・フロー△74,768△105,802△31,034現金及び現金同等物の期末残高242,703230,500△12,202 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動による資金は191百万円の支出となりました(前連結会計年度に比べ1,398百万円の改善)。この改善は主に、税金等調整前当期純利益が9,741百万円増加したほか、売上債権及び契約資産の増減で11,316百万円、仕入債務の増減で23,987百万円それぞれ資金が増加した一方、事業構造改革費用の支払で13,745百万円、棚卸資産の増減で28,155百万円それぞれ資金が減少したことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動による資金の収入は71,700百万円となりました(前連結会計年度に比べ32,042百万円の資金の減少)。これは主に、アセットライト化の方針の下、有形固定資産の売却による収入は42,773百万円(前連結会計年度は106,879百万円)となり、資金の創出を図ったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動による資金の支出は105,802百万円となりました(前連結会計年度に比べ31,034百万円の資金の減少)。これは主に、短期借入金8,532百万円及び長期借入金82,139百万円の返済を進めたことによるものです。b. 資本の財源及び資金の流動性についての分析(財務戦略の基本的な考え方)当社グループが今後も持続的に成長していくためには、より強固な財務基盤を構築することが不可欠であり、営業キャッシュ・フローの最大化、安定的なフリー・キャッシュ・フローの創出により、有利子負債の削減等財務基盤を改善すること、また、資金調達の安定化を図ることが必要です。2025年度においては、競争環境の激化や主要部材の価格急騰など事業環境の厳しさは増したものの、ブランド事業の増益やディスプレイデバイス事業の赤字縮小など、業績の安定感は向上しました。また、デバイス事業のアセットライト化にも区切りがつき、ブランド事業への投資を拡大するなど、成長に向けた基盤の構築が進みました。その結果、自己資本比率の改善、有利子負債の大幅削減、フリー・キャッシュ・フローの黒字継続など、財務基盤も引き続き改善しております。2026年度以降においても、中期経営計画の基本戦略を維持しつつ、事業変革をより一層加速するとともに、成長の土台となる足元の収益基盤のさらなる強化に取り組みます。また、2026年4月にシンジケートローンの更改を実行いたしましたが、引き続き金融機関との良好な関係を維持、強化することで、事業の継続・成長に向けた資金を確保してまいります。 (資金のキャッシュ・フロー及び流動性の状況)2025年度におけるキャッシュ・フローの状況は、「a.キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、営業活動によるキャッシュ・フローは191百万円のマイナスとなったものの、事業構造改革費用の支払い(25,947百万円の支出)や前受金の返金(32,350百万円の支出)などの一過性の影響があり、これを除くとプラスとなります。また、資産売却を進めたこと等により、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー)は、71,509百万円の収入となりました。これらの収入により有利子負債を大幅に削減しております。引き続き、在庫管理や投資の適正化、金融機関との関係性強化等により手元流動性を確保しつつ、有利子負債の削減等財務体質の改善を図ってまいります。 (資金調達)当社グループは、資金の支出効果の見極めを十分行いながら、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉の安定的確保を図る趣旨の下、短期運転資金を自己資金及び短期借入で、設備投資や長期運転資金の調達については長期借入で賄うことを基本原則としております。総資産に対する借入金の割合は当連結会計年度末現在30.3%となっております。なお、従来のシンジケートローン契約の期限が2026年4月であったことから、借入金総額に占める短期借入金の割合が大幅に増加しておりますが、既に2026年3月末に同契約を更改し、同年4月に総額391,400百万円の借り入れを実行したことにより、返済期間は2028年3月末まで長期化しております。シンジケートローン等の更改にあたっては、取引先金融機関と綿密に協議を行いました。取引先金融機関からは、ブランド事業の増益やディスプレイデバイス事業の赤字縮小など業績の安定感が増したことや、資産売却等による有利子負債の削減など財務基盤が改善したこと等を評価いただき、更改に際して支援体制を強化いただいております。2026年度においても、引き続き取引先金融機関との良好な関係を維持・強化し、事業の継続・成長に向けた資金を確保してまいります。 格付の状況(提出日現在)格付機関長期格付短期格付S&P GlobalBB格付投資情報センターB+b日本格付研究所BB-- (2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたり必要となる見積りについては、過去の実績や第三者による評価等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性のため、実際の結果は見積りと異なる場合があります。当社の連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 世界経済と海外事業の変動
    シャープグループはグローバルに事業を展開しており、日本を含む世界各地域の景気動向(特に個人消費や設備投資)、他社との競合、製品需要、原材料価格の変動、貿易摩擦の激化などが業績に影響を与える可能性があります。海外売上高の割合が高いため、国際情勢の不安定化は直接的なリスクとなります。
  • 為替変動による影響
    海外売上高の割合が2024年3月期で66.7%、2025年3月期で59.4%と高いため、為替レートの変動が業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。海外で製造した製品を国内で販売するケースもあり、為替の変動は売上高や利益を変動させる要因となります。為替予約や最適地生産でリスクヘッジを図っていますが、完全に排除はできません。
  • 特定の事業・顧客への依存
    デバイス事業においては、顧客の仕様に合わせた製品供給の特性上、特定の大口顧客への依存が生じる傾向があります。大口顧客の需要減少や仕様変更、営業戦略の変更があった場合、シャープグループの販売が落ち込み、業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。このため、顧客基盤の拡大や技術力強化が重要となります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|8,898 文字
3【事業等のリスク】 当社グループは、電気通信機器・電気機器及び電子応用機器全般並びに電子部品の製造・販売を主な事業内容として活動を行っております。その範囲は電子・電気機械器具のほとんどすべてにわたっており、ユーザーも国内外の一般消費者、事業会社から官公庁に至るまで多岐にわたり、また地域的にもグローバルな事業展開を行っております。従って、当社グループの業績は、多様な変動要因による影響を受ける可能性があります。 有価証券報告書に記載した「第2 事業の状況」、「第5 経理の状況」等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主なリスクと、それに対する対応策は以下のとおりであります。 なお、本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在(ただし、必要に応じて有価証券報告書提出日現在)において、当社グループが判断したものであります。 ① 世界市場の動向・海外事業について(リスク) 当社グループは、日本だけではなく、世界の各地域で事業活動を行っており、日本を含む世界各地域における景気の動向(特に個人消費及び企業による設備投資の動向)、他社との競合、製品の需要動向や原材料の供給状況、価格変動などは、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、米国の通商政策や各国の対抗措置による貿易摩擦、地政学的緊張の高まりや紛争の長期化(中東情勢の悪化等を含む)に加え、これらに起因するサプライチェーンの混乱や資源・エネルギー供給の不安定化等による世界経済の不確実性が、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。(対応策) 当社グループの事業にかかわる世界市場の動向等のリスク・情報については、当社の海外子会社を管掌する事業本部が現地と連携して収集し、必要な事業上の判断を行っています。さらに、地政学リスクや貿易環境の変化に伴うサプライチェーンや資源動向への影響についても、事業本部が関係部門と連携のうえ適時把握し、必要な対応を行っております。 一方で、経営幹部は、定期的な海外拠点及び事業本部からの業績報告を通じて最新の市場環境及び事業状況を分析し、その都度必要なリスク対応を決定しております。 ② 為替変動の影響について(リスク) 当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は、2025年3月期59.4%、2026年3月期54.8%であります。当社グループは、海外で製造した製品を国内においても販売する等、製造された国以外の国においても当社グループ製品を販売しています。このため、当社グループの業績は為替変動の影響を受ける可能性があります。(対応策) 当社グループは、為替予約及び最適地生産の拡充・強化等によるリスクヘッジを行っております。 ③ 特定の事業・製品・顧客に対する依存について(リスク) ディスプレイデバイスについては、顧客の仕様にカスタマイズした製品供給という事業の特性上、顧客との取引においてある程度の顧客依存が生じる傾向があります。このため、大口顧客の製品に係る需要の減少や仕様の変更、大口顧客の営業戦略の変更等を理由として、当社グループの販売が落ち込み、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。(対応策) ディスプレイデバイスにおいては、特定の大口顧客への売上依存を避けるため、技術力の強化や顧客基盤の拡大を図ります。また、比較的特定顧客に対する依存度が低いブランド事業(スマートライフ及びスマートワークプレイス)においては、高付加価値商材の売上比率拡大や顧客基盤の維持拡大により既存事業を強化すると共に、新たな技術の活用や成長領域での新規事業の立上げ等を加速することで、さらなる事業成長に取り組みます。 ④ 戦略的提携・協業等について(リスク) 当社グループはこれまでにも、企業競争力強化と収益性向上及び各事業分野における新技術や新製品の開発強化のため、外部企業との間で戦略的提携・協業を推進してきましたが、かかる戦略的パートナーとの間における戦略上の問題やその他の事業上等の問題の発生及び目標変更等により、提携・協業関係を維持できなくなった場合や、提携・協業関係から十分な成果が得られない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(対応策) 当社グループにおいては、戦略的提携・協業の重要性がますます高まっていくものと考えております。これらを成功に導くべく、戦略的提携・協業の実行段階においては、事前に事業戦略上の必要性、収益性や財務的な妥当性等を十分に検証し、経営戦略会議や取締役会での審議のうえで意思決定を行っております。 また、実行後においても、関係する各事業本部との緊密な連携のもと、提携や協業の進捗をモニタリングし、想定通りの成果が得られないことが見込まれる場合には、早期に経営陣にも報告することにより、それらが当社グループの業績及び財政状態に与える影響を最小限に留める対策を講じることができるように取り組んでおります。 ⑤ 親会社グループとの関係について(リスク) 親会社グループ(鴻海精密工業、及びその子会社・関連会社を含みます。)からの出資により、成長投資の実行、親会社グループの技術力・生産性・コスト力を活かした事業シナジーの追求が可能となりましたが、当社グループが親会社グループとの間の事業シナジーを想定通りに実現できる保証はありません。 親会社グループの戦略に変更が生じた場合や将来的に親会社グループとの間で何らかの競合関係が生じた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。 当社グループの重要事項の意思決定においては、親会社グループからの影響を受けることにより、独立性及び自主性が損なわれる可能性があります。(対応策) 当社グループは、親会社グループとの間で相互に独立性・自律性を十分に尊重しつつ、緊密な連携を行っており、親会社グループとの事業シナジーを最大限に活かした事業運営に取り組んでおります。当社グループでは、親会社グループとの間で当社グループの業務効率化や売上・利益の拡大等につながるシナジー創出が見込まれる領域を見極め、その領域においては、親会社グループとの連携のもとで、想定されるシナジーを適切に検証しその実現に向けて取り組んでおります。 親会社グループでは電子機器受託生産サービスを中心とした事業展開を行っており、当社グループの電気通信機器・電気機器及び電子応用機器全般の製造・販売事業においては、「シャープ」等のブランドビジネスを行っていることから、親会社グループ内において当社グループの当該事業に影響を与える競合は生じていないものと考えております。 当社は、親会社グループとの間で相互に独立性・自律性を十分に確保しつつ緊密に連携し、成長・発展及び業績に資する事業運営の効率化や売上・利益の拡大に取り組むことで、株主利益の向上に努めております。 ⑥ 調達先との取引について(リスク) 当社グループは、多くの取引先から資材の調達及び各種サービスなどの提供を受けておりますが、中東情勢をはじめとする地政学的リスクの長期化や国際的な分断の進行等によるサプライチェーンの混乱、取引先の経営再編等に伴う供給体制の変化、自然災害や事故の発生、また、メモリ等の一部AI関連部材では、急速な需給環境変化による逼迫により、十分に部材が確保できないことが考えられます。 そのような場合には、当社の希望する条件での取引ができない可能性、または代替する調達先を適時に見いだせない可能性があります。これらにより、当社グループ製品のコスト増加、顧客への納期の遅延等が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。(対応策) これら調達リスク低減のため、取引開始時の信用調査や定期的な取引先の経営状況把握を実施するとともに、複数社購買の推進や調達先の分散化により、特定の取引先や地域への依存度低減に取り組んでおります。また、供給業者が限定される重要部材については、定期的な面談、長期フォーキャストの提示、在庫施策等を通じて安定供給体制の強化を図っております。 ⑦ 財務状態に及ぼす影響について(リスク) 当社グループは、事業資金を銀行等の金融機関からの借入等により調達しており、総資産に対する借入金の割合は、当連結会計年度末では30.3%となっております。当社グループは、金利水準が上昇した場合に費用の増加を招く可能性があります。 当社グループが複数の金融機関との間で締結している一部の借入契約においては、今後、当社グループの連結純資産又は連結の営業利益、経常利益及び当期利益が一定の水準を下回った場合や、一部の連結子会社が債務超過になった場合など、借入先金融機関の請求により、当該借入金について期限の利益を喪失する可能性があります。また、当該契約に基づき、キャッシュ・フローの使途の決定に制限を受けております。 当社グループの財務状態の悪化は、取引関係への悪影響や、財務状態の強固な競業他社との競争において不利に働く可能性があります。(対応策) 当社の主たる金融機関である㈱みずほ銀行、㈱三菱UFJ銀行を始めとする金融機関に対して、経営状況・財政状態等の情報共有を行い、必要に応じて改善策等に関する相談を行っております。金融機関との良好な関係を保ち、当社グループの主要な借入契約である当社のシンジケートローン契約等、借入金契約の維持・継続をすることで、資金の安定化を図っております。(継続企業の前提に関する重要事象等) 当社グループは、アセットライト化などの事業構造改革により業績及び財務体質の改善が進み、当連結会計年度においても収益性が前連結会計年度より改善するとともに、自己資本比率も19.6%まで大きく回復しました。 このように財務改善は進んでいるものの、当連結会計年度末において一部の連結子会社が債務超過となったことにより、借入契約の財務制限条項に抵触いたしました。しかしながら、当連結会計年度末後に借入先金融機関から期限の利益喪失の請求は行わない旨の承諾を得られております。また、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載の通り、借入期間を2028年3月31日までとするシンジケートローン契約の更改を実行しました。さらに、コミットメントライン契約についても借入可能期間を1年間延長しております。このように金融機関による継続支援はより強固な枠組みとなっていることから、資金繰りに重要な懸念はないと判断しております。 以上より、当連結会計年度末において継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しておりましたが、重要な不確実性は認められないことから「継続企業の前提に関する注記」は記載しておりません。 ⑧ 技術革新について(リスク) 当社グループの事業領域における急速な技術の進化、変化への適切な対応は、当社グループの製品・サービスの競争力を向上させる反面、以下の項目等への対応が不十分な場合には、成長性や業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。・技術の進化や盛衰及びその社会的意義の予測と対応・研究開発における選択と集中、適切な資源の投下・新領域に対する技術力強化・社外と連携した研究開発の加速 加えて、国際的な安全保障の観点から先端技術の輸出管理を強化する動きがあり、対象となる技術の付加価値が一定以上含まれた製品の輸出制限により、事業に間接的な影響を与える可能性があります。(対応策) 当社グループにおける研究や開発は、単なる技術水準の向上に留まらず、社会の急激な変化に伴う課題の解決に向けた技術創出に取り組んでおり、特にエッジとクラウドAIを組み合わせた独自AI技術「CE-LLM※」によるAI応用や、次世代通信技術、Green Energy、EV等の成長分野に注力しています。また、必要な技術をいち早く社会実装していくため、これまで構築してきた事業基盤を有効に活用し新たなサービスやソリューションの創出を進めるとともに、積極的な社外連携により技術力の強化・開発加速を進めています。こうした取り組みを通じ、社会変化及び技術革新に伴うリスクを軽減させ、技術進化により持続的に成長し続けるブランド企業を目指してまいります。 事業活動における輸出入管理での法令遵守に加え、世界的なインフラ・防衛・セキュリティ等の社会基盤に係る新興技術の管理強化の動きの中で、研究開発においても各国・地域での法令、規制状況に対応した輸出入管理を推進しております。 ※CE-LLM(Communication Edge - Large Language Model)はシャープの登録商標です。 CE-LLMとは迅速な応答性や強固な安全性を強みとする「エッジAI」と、深い思考力や広い汎用性を強みとする「クラウドAI」を用途に応じて切り替えて活用する当社独自の技術です。 ⑨ 知的財産権について(リスク) 当社グループは、独自開発した技術等について、国内外で知的財産権を取得することにより、若しくは他社と契約を締結することにより、その保護に努めております。しかしながら、当社グループの特許出願等に対して権利が付与されない場合や、第三者からの無効請求等により、十分な権利保護が受けられない可能性があります。 また、当社グループが第三者から知的財産権の侵害を主張され、その解決のために多額の費用を費やす可能性や、その主張が認められた場合に多額の対価の支払いや当該技術の使用差し止めなどの損害が発生する可能性があります。 さらに、当社グループが保有する知的財産権を第三者が不正に使用する等、当社グループが保有する知的財産権が競争上の優位性をもたらさない、又はその知的財産権を有効に活用できない可能性があります。 以上のような知的財産権に関する問題が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(対応策) 当社グループでは、知的財産権は企業の重要な財産であるとの認識のもと、積極的に知的財産の創出に努めており、知的財産権の出願・権利化の責任部門であるシャープIPインフィニティ㈱を中心に強い権利の取得に取り組んでいます。 また、当社グループでは、自社製品発売前に第三者の知的財産権のチェックを徹底して実施することで、知的財産権のクリアランス状況を確認しているとともに、クリアランスプロセスの標準化によるクリアランス確度の向上にも取り組んでおり、第三者の知的財産権を侵害するリスクに対する対策をとっています。 さらに、当社グループでは、知的財産権を事業戦略・研究開発戦略と連動させながら最大限に活用するとともに、自社の知的財産権を保護し、第三者の知的財産権を尊重する姿勢を堅持しています。不当な権利侵害等に対しては話し合いで解決することを基本としながらも、当社グループの知的財産権を尊重していただけない場合は、裁判所など第三者の判断を仰ぐことも辞さない毅然とした姿勢を貫く方針をとっています。 ⑩ 製造物責任について(リスク) 当社グループの製品には、消費者向けのものが多く、また、革新的な技術を利用したものも含まれており、これらの製品に欠陥等が存した場合には製造物責任その他の責任を負う可能性があります。 予期せぬ事情による大規模なリコールや訴訟の発生が、ブランドイメージの低下や、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(対応策) 当社グループでは、製品の安全性確保のため、各国の公的安全基準の遵守にとどまらず、リスクアセスメントの考えと独自の安全基準を組み合わせ安全性向上に取り組んでいます。この独自基準では、想定外の不具合が生じた場合にも安全を確保するため、特に難燃構造や異常動作試験等に関して基準を定めており、より高い安全レベルをめざし、都度改定し、社内関係者への研修も行い、設計部門、品質部門へ安全基準の理解と浸透を図っています。不具合発生時に迅速かつ適切に緊急対応が取れるよう安全確保推進体制を構築しています。万一、製品の欠陥等が発生した場合のメーカー責任を果たすために、製造物責任に基づく賠償に備え保険に加入しております。 ⑪ 有能な人材確保における競争について(リスク) 技術及びマネジメント分野における優秀な人材が確保できない場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。(対応策) 技術及びマネジメント分野における優秀な人材の確保のため、以下の施策を行っています。 事業方針に沿った新たな人材獲得の為に新卒採用を推進しています。また、新規ビジネスを担えるコア人材を確保するためにキャリア採用を推進しています。 ビジネスを行う上で基本的な知識や専門性について、個々人が主体的に学べる教育・研修制度を設け、事業に精通したプロフェッショナル人材の育成を図っています。 多様な人材が安心して働ける基盤として、育児・介護・治療と仕事の両立を支援する各種制度を整備する等、従業員のワーク・ライフ・バランスに配慮した取り組みを推進しています。 ⑫ 気候変動の影響について(リスク) 温室効果ガス排出規制の強化や炭素税導入に伴うエネルギーコストの増加、温室効果ガス削減施策の強化等により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、気候変動による台風の大型化や降水量の増加がもたらす災害は、当社の生産拠点の稼働停止や部品供給途絶等を引き起こす可能性があります。(対応策) 既存の規制や基準の遵守を徹底するとともに、常に法規制動向の把握に努め、政策立案の機会などにも参画しています。また、生産の効率化や省エネルギー化を進めることで、コスト負担の軽減や最小化を図っています。さらに、自然災害などで生産拠点や従業員などが被災した場合に備えて事業継続計画を策定し、定期的な見直しや訓練によって組織の事業継続能力の維持・改善を図っています。 ⑬ 情報セキュリティリスクについて(リスク) サイバー攻撃の高度化・巧妙化が進展する中、標的型メール攻撃やランサムウェア等による被害が継続的に発生しており、外部専門機関においても主要な脅威として指摘されております。当社グループにおいてこれらのリスクが顕在化した場合、事業システムの停止、業務の遅延や中断、顧客・取引先情報の漏えい等が発生し、当社グループの事業活動や経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、情報セキュリティインシデント発生時の対応に不備があった場合には、被害の拡大や復旧の長期化を招くおそれがあるほか、適時・適切な情報開示や対応が行われないことにより、社会的信用の低下を招き、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 さらに、情報セキュリティに関する法規制や業界基準への対応に加え、取引先から求められるセキュリティ要件や、サプライチェーンにおける第三者評価・認証への適合が確保できない場合には、取引機会の喪失や事業活動への制約等が生じる可能性があります。(対応策) 当社グループでは、情報及び情報システムの安全かつ適切な管理・利用を目的として情報セキュリティに関する基本方針を定め、同方針に基づき、グローバルでの情報資産の管理・保護に取り組んでおります。また、国際規格に準拠した情報セキュリティマネジメントシステムの枠組みに基づき、組織的かつ継続的なリスク管理を実施するとともに、従業員に対する教育・訓練(標的型攻撃メール訓練を含む)、内部監査等による評価及び改善活動を通じて、情報セキュリティ水準の維持・向上を図っております。 さらに、情報セキュリティインシデント発生時には、影響の最小化及び迅速な復旧、ならびに適切な情報開示を行うための体制整備及び継続的な見直しを行っております。加えて、グループ会社及び委託先を含めたサプライチェーン全体においても、当社の方針に基づく適切な統制の確保に努めております。 上記リスクのほかにも、多数の販売先との取引リスク、設備投資リスク、法的規制リスク、自然災害リスク等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼすリスクは様々なものが想定され、ここに記載されたものが当社グループのすべてのリスクではありません。 (リスク管理体制) 当社グループでは、リスクマネジメントを「事業を継続的に発展させステークホルダーの期待に沿うことで社会的責任を果たす重要な活動の一つ」と位置付けて取り組んでいます。具体的には、リスクマネジメントの基本的なルールとして「ビジネスリスクマネジメント規程」を制定し、全社的なリスク管理体制を構築したうえで、経営への影響が特に大きいリスクを「特定リスク」として選定・管理しています。 経営環境・市場の変化に対応するため、すべての特定リスクについて、年度ごとに特定リスクの追加・変更を検討したうえで追加・変更後の特定リスクの評価を見直しています。全社を横断的に管理する機能部門は、自らの事業領域における管理を担当する事業部門と連携し、リスクの最小化・適正化や、未然防止に必要な施策等を実施しています。また、重大なリスク事案が発生した場合の対応策として、当該事案が発生した部門からリスクマネジメント事務局である内部統制部及び経営幹部へ事案内容を報告し、関係部門と連携して当該事案への対応を行い、必要に応じて全社的な改善策を検討し再発防止に繋げることとしています。

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