有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、経営理念である「GROUP DNA」および「GROUP MISSION」、経営理念に基づき当社グループが重点的に取り組む課題である「GROUP MATERIALITY」を定め、これらのもと、企業としての成長と社会的な価値の創出に積極的に取り組んでおります。 また、2024年4月にはグループ長期経営方針である「& INNOVATION 2030」を策定し、2030年度前後における当社グループの「ありたい姿」を「産業デベロッパーとして、社会の付加価値の創出に貢献」することと位置づけ、それを実現する事業戦略として、「三本の道」を通じた成長の実現と、財務戦略として、「成長・効率・還元」を三位一体で捉えた経営の推進に取り組んでおります。 (2)会社の長期経営方針、経営環境及び対処すべき課題 ①グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の骨格 当社グループは、2030年度前後における当社グループの「ありたい姿」を「産業デベロッパーとして、社会の付加価値の創出に貢献」することと位置付けています。 当社グループの価値創造においては、「社会的価値の創出」と「経済的価値の創出」を車の両輪としており、社会的価値を創出することが、経済的価値の創出につながり、その創出した経済的価値により、更に大きな社会的価値の創出につなげてまいります。 そして、それを実現する事業戦略として、「三本の道」を通じた成長の実現と、財務戦略として、「成長・効率・還元」を三位一体で捉えた経営の推進に取り組んでまいります。 (グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の骨格) ②グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の事業戦略事業戦略として、1.「コア事業の更なる成長」、2.不動産領域における「新たなアセットクラスへの展開」、3.不動産領域を超えた「新事業領域の探索、事業機会獲得」の、「三本の道」を設定いたしました。コア事業およびその周辺領域での成長を進め、既存の不動産領域にとどまらず、新事業領域でのビジネス機会の獲得を目指すという両利きの経営を実践してまいります。 (事業戦略「三本の道」の全体像)(注)グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の詳細については、下記をご参照ください。 URL: https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/innovation2030/pdf/innovation2030.pdf ③グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の財務戦略 企業価値を最大化していくために、財務戦略においては、「成長・効率・還元」を三位一体で捉え、それらを安定・継続的に維持向上させてまいります。具体的な取り組み方針については以下のとおりです。 (「成長・効率・還元」の維持向上のための取り組み) ④経営環境及び対処すべき課題2027年3月期は、2024年4月に策定したグループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の3年目となります。足元の世界経済は、年初には底堅く推移することが見込まれていたものの、その後は地政学的緊張の高まりや資源価格の変動、各国の金融政策の不透明感の強まり等を背景に、不確実性が一段と増しております。国内においても、年初は景気の緩やかな回復が見込まれていましたが、その後は外部環境の影響を受け、先行きの不透明感が高まっております。実質賃金の伸びが限定的である一方、資産価格は上昇傾向にあり、これらを背景に需要の二極化等の構造的な変化が見られます。さらに、建築費の高騰や金利上昇に伴う資金調達コストの増加も重なり、事業環境は引き続き不透明な状況にあります。このような環境のもと、当社グループは、顧客ニーズを踏まえた付加価値の創出力を一層高めるとともに、その価値を適切に価格へ反映させること(市場からのデカップリング注 の更なる強化)により、インフレが定着する状況においても、収益基盤の強化と持続的な利益成長を図ってまいります。当社は2025年度決算実績(2026年3月期)においては、「& INNOVATION 2030」における2026年度(2027年3月期)の利益目標およびROE目標を1年前倒しで達成いたしました。2026年度業績予想といたしましては、事業利益・親会社株主に帰属する当期純利益の更なる伸長を図り、2025年度決算実績を上回る業績を計画しております。(注)差別化やマーケット創出を通じ、外部環境に関わらず、高い収益性を実現すること。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」において、2026年度および2030年度前後の定量目標を以下のとおり定めております。2026年度の定量目標のうち、利益目標である事業利益・純利益およびROE目標は1年前倒しで達成しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、経営理念である「GROUP DNA」および「GROUP MISSION」、経営理念に基づき当社グループが重点的に取り組む課題である「GROUP MATERIALITY」を定め、これらのもと、企業としての成長と社会的な価値の創出に積極的に取り組んでおります。 また、2024年4月にはグループ長期経営方針である「& INNOVATION 2030」を策定し、2030年度前後における当社グループの「ありたい姿」を「産業デベロッパーとして、社会の付加価値の創出に貢献」することと位置づけ、それを実現する事業戦略として、「三本の道」を通じた成長の実現と、財務戦略として、「成長・効率・還元」を三位一体で捉えた経営の推進に取り組んでおります。 (2)会社の長期経営方針、経営環境及び対処すべき課題 ①グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の骨格 当社グループは、2030年度前後における当社グループの「ありたい姿」を「産業デベロッパーとして、社会の付加価値の創出に貢献」することと位置付けています。 当社グループの価値創造においては、「社会的価値の創出」と「経済的価値の創出」を車の両輪としており、社会的価値を創出することが、経済的価値の創出につながり、その創出した経済的価値により、更に大きな社会的価値の創出につなげてまいります。 そして、それを実現する事業戦略として、「三本の道」を通じた成長の実現と、財務戦略として、「成長・効率・還元」を三位一体で捉えた経営の推進に取り組んでまいります。 (グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の骨格) ②グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の事業戦略事業戦略として、1.「コア事業の更なる成長」、2.不動産領域における「新たなアセットクラスへの展開」、3.不動産領域を超えた「新事業領域の探索、事業機会獲得」の、「三本の道」を設定いたしました。コア事業およびその周辺領域での成長を進め、既存の不動産領域にとどまらず、新事業領域でのビジネス機会の獲得を目指すという両利きの経営を実践してまいります。 (事業戦略「三本の道」の全体像)(注)グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の詳細については、下記をご参照ください。 URL: https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/innovation2030/pdf/innovation2030.pdf ③グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の財務戦略 企業価値を最大化していくために、財務戦略においては、「成長・効率・還元」を三位一体で捉え、それらを安定・継続的に維持向上させてまいります。具体的な取り組み方針については以下のとおりです。 (「成長・効率・還元」の維持向上のための取り組み) ④経営環境及び対処すべき課題2027年3月期は、2024年4月に策定したグループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の3年目となります。足元の世界経済は、年初には底堅く推移することが見込まれていたものの、その後は地政学的緊張の高まりや資源価格の変動、各国の金融政策の不透明感の強まり等を背景に、不確実性が一段と増しております。国内においても、年初は景気の緩やかな回復が見込まれていましたが、その後は外部環境の影響を受け、先行きの不透明感が高まっております。実質賃金の伸びが限定的である一方、資産価格は上昇傾向にあり、これらを背景に需要の二極化等の構造的な変化が見られます。さらに、建築費の高騰や金利上昇に伴う資金調達コストの増加も重なり、事業環境は引き続き不透明な状況にあります。このような環境のもと、当社グループは、顧客ニーズを踏まえた付加価値の創出力を一層高めるとともに、その価値を適切に価格へ反映させること(市場からのデカップリング注 の更なる強化)により、インフレが定着する状況においても、収益基盤の強化と持続的な利益成長を図ってまいります。当社は2025年度決算実績(2026年3月期)においては、「& INNOVATION 2030」における2026年度(2027年3月期)の利益目標およびROE目標を1年前倒しで達成いたしました。2026年度業績予想といたしましては、事業利益・親会社株主に帰属する当期純利益の更なる伸長を図り、2025年度決算実績を上回る業績を計画しております。(注)差別化やマーケット創出を通じ、外部環境に関わらず、高い収益性を実現すること。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」において、2026年度および2030年度前後の定量目標を以下のとおり定めております。2026年度の定量目標のうち、利益目標である事業利益・純利益およびROE目標は1年前倒しで達成しております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態及び経営成績の状況の概要は、以下のとおりであります。 ①財政状態および経営成績の状況a.財政状態◆資産 当期末の総資産は、10兆1,034億円となり、前期末比で2,436億円増加しました。 主な増減としては、販売用不動産(仕掛販売用不動産、開発用土地、前渡金を含む)が1,023億円増加、投資有価証券が時価評価等により1,463億円増加した一方で、売却等により有形・無形固定資産が283億円減少しました。 なお、当期の設備投資額は2,463億円、減価償却費は1,509億円でした。◆負債 当期末の有利子負債(短期借入金、ノンリコース短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、ノンリコース1年内償還予定の社債、社債、ノンリコース社債、長期借入金、ノンリコース長期借入金の合計額)は、4兆6,325億円となり、前期末比で2,164億円増加しました。 なお、資金調達の流動性補完を目的として、コミットメントラインを複数の金融機関との間で設定しており、未使用のコミットメントラインが円貨で4,000億円、外貨で8億米ドルあります。 また、当期末の流動比率(流動資産/流動負債)は、前期末の171%から上昇し176%となりました。◆純資産 当期末の純資産合計は、3兆3,848億円となり、前期末比で1,141億円の増加となりました。これは、利益剰余金が1,405億円、その他有価証券評価差額金が244億円増加した一方で、純資産の控除項目である自己株式が552億円増加したこと等によります。 当期末の自己資本比率は32.4%と前期末の31.9%から上昇し、D/Eレシオ(有利子負債/自己資本)は1.41倍と前期末の1.40倍から上昇しました。なお、1株当たり純資産額は、1,206.06円(前期末は1,135.07円)となりました。 b.経営成績 当社グループの連結業績につきましては、売上高は2兆7,097億円(前期比843億円増、3.2%増)、事業利益4,451億円(前期比464億円増、11.6%増)、経常利益3,133億円(前期比230億円増、7.9%増)となりました。これに特別利益として固定資産売却益517億円や投資有価証券売却益516億円を計上し、特別損失として減損損失197億円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,786億円(前期比298億円増、12.0%増)となりました。 報告セグメント別の業績は、次のとおりです。 各セグメントの売上高は、外部顧客に対する売上高を記載しており、特に記載のない場合、単位は百万円となっております。 ◆ 賃貸 当期(2025.4.1~2026.3.31)前期(2024.4.1~2025.3.31)増減売上高936,601872,33164,270事業利益177,011176,429581 国内外オフィスの売上高・事業利益の拡大等により、セグメント全体では642億円の増収、5億円の増益となりました。なお、当期末における当社の首都圏オフィス空室率(単体)は1.6%(第3四半期末の1.5%から0.1pt上昇)となりました。 <売上高の内訳> 当期(2025.4.1~2026.3.31)前期(2024.4.1~2025.3.31)増減オフィス486,495466,60119,893商業施設334,919299,10035,818その他115,186106,6288,557合計936,601872,33164,270 ・貸付面積の状況(単位:千㎡) 当期末(2026.3.31)前期末(2025.3.31)増減オフィス 所有2,0692,05910 転貸1,5171,573△56商業施設 所有2,2482,005243 転貸80070892 ・期末空室率推移(%) 2026/32025/32024/32023/32022/32021/32020/32019/3オフィス・商業施設(連結)3.03.53.84.33.02.92.31.8首都圏オフィス(単体)1.61.32.23.83.23.11.91.7地方オフィス(単体)3.23.43.22.83.73.51.31.8 <当期における主要な新規・通期稼働物件>・新規稼働物件(当期稼働物件)ららぽーと台北南港台湾台北市2025年3月開業商業施設ららぽーと安城愛知県安城市2025年4月開業商業施設ららテラス川口埼玉県川口市2025年5月開業商業施設三井アウトレットパーク 木更津(4期)千葉県木更津市2025年6月開業商業施設ららテラス北綾瀬東京都足立区2025年6月開業商業施設ららぽーとTOKYO-BAY 北館(建替え)1期千葉県船橋市2025年10月開業商業施設三井アウトレットパーク 岡崎愛知県岡崎市2025年11月開業商業施設表参道Grid Tower東京都港区2026年1月竣工オフィスBASEGATE横浜関内神奈川県横浜市2026年3月開業商業施設 ・通期稼働物件(前期稼働物件)パークウェルステイト幕張ベイパーク千葉県千葉市2024年9月開業シニアレジデンスパークウェルステイト西麻布東京都港区2024年10月開業シニアレジデンスパークウェルステイト湘南藤沢SST神奈川県藤沢市2024年10月開業シニアレジデンス三井アウトレットパーク 台湾林口 Ⅱ館台湾新北市2024年11月開業商業施設三井アウトレットパーク マリンピア神戸兵庫県神戸市2024年11月開業商業施設 <単体の賃貸事業内訳>・全体 当期(2025.4.1~2026.3.31)前期(2024.4.1~2025.3.31)売上高781,623732,733粗利益135,946132,015粗利益率(%)17.418.0 ・オフィス・商業施設 オフィス商業施設 首都圏地方合計首都圏地方合計売上高332,17224,505356,678186,831110,293297,125貸付面積(千㎡)2,5512762,8271,5601,0602,620棟数(棟)93211147531106空室率(%)1.63.21.82.42.22.3 ◆ 分譲 当期(2025.4.1~2026.3.31)前期(2024.4.1~2025.3.31)増減売上高729,271758,069△28,798事業利益193,182167,07826,103 国内住宅分譲は、「三田ガーデンヒルズ」「パークシティ高田馬場」等の引渡しの進捗等により増収増益となりました。投資家向け・海外住宅分譲等は、販売用不動産および固定資産をトータルで捉え、資産回転を加速したことにより増益となりました。セグメント全体では287億円の減収、261億円の増益となりました。なお、国内の新築マンション分譲の次期計上予定戸数2,350戸に対する契約進捗率は75%となりました。 <売上高・事業利益の内訳> 当期(2025.4.1~2026.3.31)前期(2024.4.1~2025.3.31)増減国内住宅分譲 売上高439,356413,57425,781 事業利益112,00596,43115,573投資家向け・海外住宅分譲等 売上高289,915344,495△54,579 事業利益81,17770,64710,530売上高合計729,271758,069△28,798事業利益合計193,182167,07826,103 <国内住宅分譲内訳>・売上高等の内訳 当期(2025.4.1~2026.3.31)前期(2024.4.1~2025.3.31)増減マンション400,848(2,747戸)377,592(3,693戸)23,255(△946戸) 首都圏355,312(2,173戸)346,925(3,182戸)8,386(△1,009戸) その他45,536(574戸)30,667(511戸)14,868(63戸)戸建38,507(407戸)35,981(417戸)2,526(△10戸) 首都圏37,319(392戸)33,908(388戸)3,411(4戸) その他1,187(15戸)2,072(29戸)△885(△14戸)売上高合計439,356(3,154戸)413,574(4,110戸)25,781(△956戸) ・契約状況 マンション戸建合計期首契約済み(戸) (A)3,844433,887期中契約(戸) (B)2,6044663,070計上戸数(戸) (C)2,7474073,154期末契約済み(戸) (A)+(B)-(C)3,7011023,803完成在庫(戸)361046新規発売(戸)2,6414583,099(注)契約済み戸数、新規発売戸数には、次期以降に計上が予定されている戸数も含まれております。 ・期末完成在庫推移(戸) 2026/32025/32024/32023/32022/32021/32020/32019/3マンション3632245582150128141戸建10222207175830合計4654465589167186171 ・当期における主要な計上物件(国内住宅分譲)三田ガーデンヒルズ東京都港区マンションパークシティ高田馬場東京都新宿区マンションパークコート ザ・三番町ハウス東京都千代田区マンションHARUMI FLAG SKY DUO(タワー棟)東京都中央区マンション幕張ベイパーク ライズゲートタワー千葉県千葉市マンション ・当期における主要な計上物件(投資家向け分譲・海外住宅分譲)(旧)日比谷U-1ビル東京都千代田区土地大手町建物名古屋駅前ビル愛知県名古屋市オフィス日本橋本町M-SQUARE東京都中央区オフィス豊洲ベイサイドクロスタワー東京都江東区オフィスダイバーシティ東京 プラザ東京都江東区商業施設Cortland米国ニューヨーク市マンション ◆ マネジメント 当期(2025.4.1~2026.3.31)前期(2024.4.1~2025.3.31)増減売上高511,470486,29125,178事業利益80,89171,6429,249 プロパティマネジメントは、カーシェア事業における売上高増加や施設売上の拡大によるマネジメントフィー増加等の影響により増収増益となりました。仲介・アセットマネジメント等は、プロジェクトマネジメントフィーの増加等により増収増益となりました。セグメント全体では、251億円の増収、92億円の増益となりました。 <売上高・事業利益の内訳> 当期(2025.4.1~2026.3.31)前期(2024.4.1~2025.3.31)増減プロパティマネジメント 売上高(※1)376,330361,40014,930 事業利益44,33438,4645,869仲介・アセットマネジメント等 売上高135,139124,89110,248 事業利益36,55733,1773,379売上高合計511,470486,29125,178事業利益合計80,89171,6429,249 ※1 当期末のリパーク(貸し駐車場)管理台数の状況 リパーク管理台数:252,857台(前期末:247,740台) ・三井不動産リアルティの仲介事業の状況(仲介・アセットマネジメント等に含む) 当期(2025.4.1~2026.3.31)前期(2024.4.1~2025.3.31)増減 取扱高件数取扱高件数取扱高件数仲介2,287,966(36,220件)2,218,842(38,103件)69,124(△1,883件) ・三井不動産レジデンシャルの販売受託事業の状況(仲介・アセットマネジメント等に含む) 当期(2025.4.1~2026.3.31)前期(2024.4.1~2025.3.31)増減 取扱高件数取扱高件数取扱高件数販売受託85,216(729件)116,045(1,056件)△30,829(△327件) ◆ 施設営業 当期(2025.4.1~2026.3.31)前期(2024.4.1~2025.3.31)増減売上高244,146224,05420,091事業利益46,34538,6107,734 ホテル・リゾートのADR・稼働率上昇や、東京ドームにおける使用料の増額改定等により、セグメント全体では、200億円の増収、77億円の増益となりました。 <売上高の内訳> 当期(2025.4.1~2026.3.31)前期(2024.4.1~2025.3.31)増減ホテル・リゾート177,584162,10515,479スポーツ・エンターテインメント66,56161,9484,612合計244,146224,05420,091 ・ホテル稼働率 当期(2025.4.1~2026.3.31)前期(2024.4.1~2025.3.31)増減宿泊主体型ホテル85%82%3pt <当期における主要な新規・通期稼働物件>・新規稼働物件(当期稼働物件)該当なし ・通期稼働物件(前期稼働物件)LaLa arena TOKYO-BAY千葉県船橋市2024年5月開業アリーナ三井ガーデンホテル京都三条プレミア京都府京都市2024年7月開業ホテル三井ガーデンホテル銀座築地東京都中央区2024年9月開業ホテル ◆ その他 当期(2025.4.1~2026.3.31)前期(2024.4.1~2025.3.31)増減売上高288,257284,6163,641事業利益10,1786,5693,609 <売上高の内訳> 当期(2025.4.1~2026.3.31)前期(2024.4.1~2025.3.31)増減新築請負・リフォーム等247,300244,3702,930その他40,95640,245711合計288,257284,6163,641 ・受注工事高内訳 当期(2025.4.1~2026.3.31)前期(2024.4.1~2025.3.31)増減新築請負131,294138,680△7,385 ②キャッシュ・フローの状況 当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末比で809億円減少し、823億円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りです。 ◆営業活動によるキャッシュ・フロー 当期は、営業活動により1,452億円の増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益3,970億円や減価償却費1,509億円等によるものです。一方で、販売用不動産の取得・売却によるキャッシュ・フローは、取得による支出が売却による回収を上回り、1,510億円の減少となっています。また、法人税等の支払額又は還付額1,267億円等による減少がありました。 ◆投資活動によるキャッシュ・フロー 当期は、投資活動により1,790億円の減少となりました。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出2,364億円、投資有価証券の取得による支出1,277億円等によるものです。一方で、有形及び無形固定資産の売却による収入1,353億円、投資有価証券の売却による収入730億円等による増加がありました。 ◆財務活動によるキャッシュ・フロー 当期は、配当金の支払や借入金の返済等により、財務活動によるキャッシュ・フローは591億円の減少となりました。 ③生産、受注および販売の状況 生産、受注および販売の状況については、「①財政状態および経営成績の状況」における報告セグメント別の業績に関連付けて示しています。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下の通りです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等 当社グループの連結業績につきましては、売上高は2兆7,097億円(前期比843億円増、3.2%増)、事業利益4,451億円(前期比464億円増、11.6%増)、経常利益3,133億円(前期比230億円増、7.9%増)となりました。これに特別利益として固定資産売却益517億円や投資有価証券売却益516億円を計上し、特別損失として減損損失197億円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,786億円(前期比298億円増、12.0%増)となりました。また、当連結会計年度末の総資産は10兆1,034億円となり、有利子負債残高は4兆6,325億円となりました。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度のわが国経済は、雇用や所得環境の改善が継続的に進み、企業の設備投資も堅調に推移する中で、物価上昇の影響を受けつつも、個人消費の底堅さに支えられ、総じて緩やかな回復基調を維持しました。一方で、米国の通商政策に加え、ウクライナや中東・イラン情勢等による地政学的リスク、資源価格や金融資本市場の変動など、不確実性が高い状況が続く中で、これらが世界経済や国際金融資本市場に与える影響を今後最大限注視する必要があります。 このような事業環境において、当社グループは、グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」(2024年4月策定)のもと、各種事業を推進してまいりました。 オフィス賃貸事業については、立地・利便性・高い管理品質を兼ね備えた競争力の高い物件ポートフォリオに加え、テナント企業に寄り添ったソリューション提案や多様な働き方をサポートするソフトサービスの提供をご評価いただき、低い空室率を維持し、堅調に推移しました。また、表参道・青山エリアの新たなランドマークとなるミクストユース型施設「表参道Grid Tower」(東京都港区)の竣工や、国内初のNearly ZEB 木造賃貸オフィスビルとなる「(仮称)日本橋本町一丁目5番街区計画」(東京都中央区)の着工等、様々な計画を推進してまいりました。 商業施設賃貸事業については、「三井アウトレットパーク 岡崎」(愛知県岡崎市)等6物件の開業およびM&Aによる「トレッサ横浜」(神奈川県横浜市)等の取得によって、ポートフォリオが拡大いたしました。当社施設全体の売上はスポーツ・エンターテインメントを活かした施策による来館価値の向上や会員プログラムの拡充等により、1年を通して好調に推移しました。また、2024年に竣工した「LaLa arena TOKYO-BAY(ららアリーナ 東京ベイ)」(千葉県船橋市)が順調に稼働するとともに、「新秩父宮ラグビー場(仮称)整備・運営等事業」(東京都新宿区)・「(仮称)名古屋アリーナ」(愛知県名古屋市)を着工し、新たなアセットクラスであるアリーナ事業が着実に進捗しております。 住宅分譲事業については、顧客ニーズの多様化を的確に捉え、「HARUMI FLAG SKY DUO」(東京都中央区)、「パークシティ高田馬場」(東京都新宿区)、「幕張ベイパーク ライズゲートタワー」(千葉県千葉市)等を今年度新たに売上計上するとともに、「三田ガーデンヒルズ」(東京都港区)等を昨年度に引き続き計上いたしました。 物流施設賃貸事業については、引き続きEC事業拡大等による物流施設需要の高まりや顧客企業の物流拠点集約ニーズ等を的確に捉え、「三井不動産ロジスティクスパークつくばみらい」(茨城県つくばみらい市)等5物件を竣工し、事業規模を着実に拡大いたしました。 ホテル施設運営事業については、国際情勢によりホテルマーケットの変調が懸念されましたが、当社グループは上質な滞在体験の提供を通じた滞在価値の最大化を図ることで、インバウンド需要を的確に取り込み、多くのホテルで過去最高の業績を達成いたしました。また、「三井ガーデンホテル札幌」(北海道札幌市)、「三井ガーデンホテル仙台」(宮城県仙台市)、「はいむるぶし」(沖縄県八重山郡)をリニューアル開業いたしました。 これらの様々な施策を通じて、売上高、営業利益、事業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のすべてにおいて、期中に公表した連結業績予想を上回る結果となりました。 c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、2024年4月にグループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」を策定し、2026年度に向けて、EPS成長率は+8%/年以上、ROEは8.5%以上、総還元性向は毎期50%以上、事業利益は4,400億円以上、親会社株主に帰属する当期純利益は2,700億円以上を達成することを主な目標指標としております。また、2030年度前後には、EPS成長率は+8%/年以上、ROEは10%以上を達成することを目標指標としております。なお、EPS成長率につきましては、2024年2月9日に公表済みの2024年3月期連結業績予想における、1株当たり当期純利益235.60円(2024年4月1日付の株式分割後基準では78.53円)を起点とした、年平均成長率として定義しております。 当連結会計年度におけるEPS成長率は+13.4%/年、ROEは8.7%、総還元性向は54.9%(予定)、事業利益は4,451億円、親会社株主に帰属する当期純利益は2,786億円となり、2026年度の定量目標のうち、利益目標である事業利益・親会社株主に帰属する当期純利益およびROE目標は1年前倒し達成をしております。 当社グループの連結業績につきましては、売上高は2兆7,097億円となり、通期業績予想2兆7,000億円に比べて97億円上回り(0.4%増)、事業利益は4,451億円となり、通期業績予想4,400億円に比べて51億円上回り(1.2%増)、経常利益は3,133億円となり、通期業績予想3,050億円に比べて83億円上回り(2.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,786億円となり、通期業績予想2,700億円に比べて86億円上回りました(3.1%増)。 報告セグメントごとの連結業績に関する通期業績予想比については次のとおりです。 賃貸セグメントにおいては、事業利益は1,770億円となり、通期業績予想1,750億円よりも20億円の増益となりました。 分譲セグメントにおいては、国内住宅分譲および投資家向け・海外住宅分譲等の事業利益はともに概ね想定通りとなりました。セグメント全体では事業利益は1,931億円となり、通期業績予想1,950億円よりも△18億円の減益となりました。 マネジメントセグメントにおいては、事業利益は808億円となり、通期業績予想850億円よりも△41億円の減益となりました。 施設営業セグメントにおいては、事業利益は463億円となり、通期業績予想450億円よりも13億円の増益となりました。 その他セグメントにおいては、連結子会社のその他事業や国内の持分法適用関連会社において想定以上の収益を計上したことにより、事業利益は101億円となり、通期業績予想50億円よりも51億円の増益となりました。 <連結セグメント別業績(通期予想比)> 当期(2025.4.1~2026.3.31)2026年3月期通期業績予想(2025.4.1~2026.3.31)増減 売上高事業利益売上高事業利益売上高事業利益賃貸936,601177,011940,000175,000△3,3982,011分譲729,271193,182710,000195,00019,271△1,817マネジメント511,47080,891500,00085,00011,470△4,108施設営業244,14646,345240,00045,0004,1461,345その他288,25710,178310,0005,000△21,7425,178消去又は全社-△62,488-△65,000-2,511合計2,709,747445,1202,700,000440,0009,7475,120 (注)2026年2月6日公表時の通期業績予想となります。 当連結会計年度の当社グループの経営資源の配分・投入につきましては、有形・無形固定資産について、設備投資2,463億円、減価償却費1,509億円となり、販売用不動産について、新規投資6,444億円、原価回収5,203億円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの主要な資金需要は、国内のビル賃貸事業や商業施設賃貸事業等における新規投資や、販売用不動産の取得、および海外事業の拡大に伴う開発資金等であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入や社債およびコマーシャル・ペーパーの発行による資金調達等にて対応していくこととしております。また、手元の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社においてキャッシュ・マネジメント・システムを導入することにより、資金効率の向上を図っております。 当連結会計年度においては、「ららぽーと安城」、「ららぽーとTOKYO-BAY 北館(建替え)1期」への投資等、投資活動により1,790億円キャッシュ・フローが減少しました。また、配当金の支払や借入金の返済等の財務活動により591億円キャッシュ・フローが減少しましたが、営業活動によるキャッシュ・フロー1,452億円で充当し、現金及び現金同等物の期末残高が823億円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては、前記「(1)経営成績等の状況の概要/②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 翌連結会計年度においては、新規・既存物件への投資等が計画されておりますが、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、借入金の調達等の財務活動によるキャッシュ・フローで対応していく予定です。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、経営理念である「GROUP DNA」および「GROUP MISSION」、経営理念に基づき当社グループが重点的に取り組む課題である「GROUP MATERIALITY」を定め、これらのもと、企業としての成長と社会的な価値の創出に積極的に取り組んでおります。 また、2024年4月にはグループ長期経営方針である「& INNOVATION 2030」を策定し、2030年度前後における当社グループの「ありたい姿」を「産業デベロッパーとして、社会の付加価値の創出に貢献」することと位置づけ、それを実現する事業戦略として、「三本の道」を通じた成長の実現と、財務戦略として、「成長・効率・還元」を三位一体で捉えた経営の推進に取り組んでおります。 (2)会社の長期経営方針、経営環境及び対処すべき課題 ①グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の骨格 当社グループは、2030年度前後における当社グループの「ありたい姿」を「産業デベロッパーとして、社会の付加価値の創出に貢献」することと位置付けています。 当社グループの価値創造においては、「社会的価値の創出」と「経済的価値の創出」を車の両輪としており、社会的価値を創出することが、経済的価値の創出につながり、その創出した経済的価値により、更に大きな社会的価値の創出につなげてまいります。 そして、それを実現する事業戦略として、「三本の道」を通じた成長の実現と、財務戦略として、「成長・効率・還元」を三位一体で捉えた経営の推進に取り組んでまいります。 (グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の骨格) ②グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の事業戦略事業戦略として、1.「コア事業の更なる成長」、2.不動産領域における「新たなアセットクラスへの展開」、3.不動産領域を超えた「新事業領域の探索、事業機会獲得」の、「三本の道」を設定いたしました。コア事業およびその周辺領域での成長を進め、既存の不動産領域にとどまらず、新事業領域でのビジネス機会の獲得を目指すという両利きの経営を実践してまいります。 (事業戦略「三本の道」の全体像)(注)グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の詳細については、下記をご参照ください。 URL: https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/innovation2030/pdf/innovation2030.pdf ③グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の財務戦略 企業価値を最大化していくために、財務戦略においては、「成長・効率・還元」を三位一体で捉え、それらを安定・継続的に維持向上させてまいります。具体的な取り組み方針については以下のとおりです。 (「成長・効率・還元」の維持向上のための取り組み) ④経営環境及び対処すべき課題2026年3月期は、昨年4月に策定したグループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の2年目となります。足下の事業環境はめまぐるしく変化しており、世界情勢を展望すると、4月に発動された米国の通商政策や世界規模の地政学的リスクの高まり等を受け、世界経済のブロック化やそれに伴う景気後退の懸念、安全保障リスクの高まり等、極めて不安定な状態が継続することが予想されます。国内においては、賃金と物価の好循環の動きがある一方で、建築費の高騰や人手不足、金利の上昇といった様々なリスク要因が存在し、上記世界情勢と絡み合うことで、事業環境は極めて不透明な状況にあります。これらをすべて予測することは困難であり、これらの変化に柔軟に対応する力が求められます。このような環境下において、当社グループにおきましては、「& INNOVATION 2030」で示した事業戦略を着実に実行し、市場からのデカップリングを通じて、めまぐるしく変化する事業環境への耐性をより強固なものとすることで、「& INNOVATION 2030」に掲げた目標の達成を実現してまいります。来期業績予想につきましては、営業収益2兆7,000億円、営業利益3,800億円、事業利益4,250億円、親会社株主に帰属する当期純利益2,600億円を計画しております。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」において、2026年度および2030年度前後の定量目標を以下のとおり定めております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、経営理念である「GROUP DNA」および「GROUP MISSION」、経営理念に基づき当社グループが重点的に取り組む課題である「GROUP MATERIALITY」を定め、これらのもと、企業としての成長と社会的な価値の創出に積極的に取り組んでおります。 また、2024年4月にはグループ長期経営方針である「& INNOVATION 2030」を策定し、2030年度前後における当社グループの「ありたい姿」を「産業デベロッパーとして、社会の付加価値の創出に貢献」することと位置づけ、それを実現する事業戦略として、「三本の道」を通じた成長の実現と、財務戦略として、「成長・効率・還元」を三位一体で捉えた経営の推進に取り組んでおります。 (2)会社の長期経営方針、経営環境及び対処すべき課題 ①グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の骨格 当社グループは、2030年度前後における当社グループの「ありたい姿」を「産業デベロッパーとして、社会の付加価値の創出に貢献」することと位置付けています。 当社グループの価値創造においては、「社会的価値の創出」と「経済的価値の創出」を車の両輪としており、社会的価値を創出することが、経済的価値の創出につながり、その創出した経済的価値により、更に大きな社会的価値の創出につなげてまいります。 そして、それを実現する事業戦略として、「三本の道」を通じた成長の実現と、財務戦略として、「成長・効率・還元」を三位一体で捉えた経営の推進に取り組んでまいります。 (グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の骨格) ②グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の事業戦略事業戦略として、1.「コア事業の更なる成長」、2.不動産領域における「新たなアセットクラスへの展開」、3.不動産領域を超えた「新事業領域の探索、事業機会獲得」の、「三本の道」を設定いたしました。コア事業およびその周辺領域での成長を進め、既存の不動産領域にとどまらず、新事業領域でのビジネス機会の獲得を目指すという両利きの経営を実践してまいります。 (事業戦略「三本の道」の全体像)(注)グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の詳細については、下記をご参照ください。 URL: https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/innovation2030/pdf/innovation2030.pdf ③グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の財務戦略 企業価値を最大化していくために、財務戦略においては、「成長・効率・還元」を三位一体で捉え、それらを安定・継続的に維持向上させてまいります。具体的な取り組み方針については以下のとおりです。 (「成長・効率・還元」の維持向上のための取り組み) ④経営環境及び対処すべき課題2026年3月期は、昨年4月に策定したグループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の2年目となります。足下の事業環境はめまぐるしく変化しており、世界情勢を展望すると、4月に発動された米国の通商政策や世界規模の地政学的リスクの高まり等を受け、世界経済のブロック化やそれに伴う景気後退の懸念、安全保障リスクの高まり等、極めて不安定な状態が継続することが予想されます。国内においては、賃金と物価の好循環の動きがある一方で、建築費の高騰や人手不足、金利の上昇といった様々なリスク要因が存在し、上記世界情勢と絡み合うことで、事業環境は極めて不透明な状況にあります。これらをすべて予測することは困難であり、これらの変化に柔軟に対応する力が求められます。このような環境下において、当社グループにおきましては、「& INNOVATION 2030」で示した事業戦略を着実に実行し、市場からのデカップリングを通じて、めまぐるしく変化する事業環境への耐性をより強固なものとすることで、「& INNOVATION 2030」に掲げた目標の達成を実現してまいります。来期業績予想につきましては、営業収益2兆7,000億円、営業利益3,800億円、事業利益4,250億円、親会社株主に帰属する当期純利益2,600億円を計画しております。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」において、2026年度および2030年度前後の定量目標を以下のとおり定めております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態及び経営成績の状況の概要は、以下のとおりであります。 ①財政状態および経営成績の状況a.財政状態◆資産 当期末の総資産は、9兆8,598億円となり、前期末比で3,703億円増加しました。 主な増減としては、新規投資等により有形・無形固定資産が3,018億円増加、販売用不動産(仕掛販売用不動産、開発用土地、前渡金を含む)が1,254億円増加した一方で、投資有価証券が時価評価等により1,349億円減少しました。 なお、当期の設備投資額は3,627億円、減価償却費は1,405億円でした。◆負債 当期末の有利子負債(短期借入金、ノンリコース短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、ノンリコース1年内償還予定の社債、社債、ノンリコース社債、長期借入金、ノンリコース長期借入金の合計額)は、4兆4,160億円となり、前期末比で143億円減少しました。 なお、資金調達の流動性補完を目的として、コミットメントラインを複数の金融機関との間で設定しており、未使用のコミットメントラインが4,000億円あります。 また、当期末の流動比率(流動資産/流動負債)は、前期末の211%から低下し171%となりました。◆純資産 当期末の純資産合計は、3兆2,707億円となり、前期末比で360億円の増加となりました。これは、利益剰余金が1,233億円、為替換算調整勘定が961億円増加した一方で、その他有価証券評価差額金が1,690億円減少したこと等によります。 当期末の自己資本比率は31.9%と前期末の32.8%から低下し、D/Eレシオ(有利子負債/自己資本)は1.40倍と前期末の1.42倍から低下しました。なお、1株当たり純資産額は、1,135.07円(前期末は1,109.89円)となりました。 b.経営成績 当社グループの連結業績につきましては、売上高は2兆6,253億円(前期比2,420億円増、10.2%増)、事業利益3,986億円(前期比525億円増、15.2%増)、経常利益2,902億円(前期比223億円増、8.4%増)となりました。これに特別利益として投資有価証券売却益545億円や固定資産売却益291億円を計上し、特別損失として減損損失108億円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,487億円(前期比241億円増、10.8%増)となりました。 報告セグメント別の業績は、次のとおりです。 なお、当連結会計年度よりセグメント利益を営業利益から事業利益に変更しており、前連結会計年度の報告セグメントごとの利益又は損失の金額は、変更後の算定方法に基づき算定したものを開示しています。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等) セグメント情報」の「2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法」に記載のとおりであります。 各セグメントの売上高は、外部顧客に対する売上高を記載しており、特に記載のない場合、単位は百万円となっております。 ◆ 賃貸 当期(2024.4.1~2025.3.31)前期(2023.4.1~2024.3.31)増減売上高872,331815,00257,329事業利益176,429169,0977,332 国内外オフィスの賃貸収益や既存商業施設の売上の伸長等により、セグメント全体では、573億円の増収、73億円の増益となりました。なお、当期末における当社の首都圏オフィス空室率(単体)は1.3%(第3四半期末の2.5%から1.2pt改善)となりました。 <売上高の内訳> 当期(2024.4.1~2025.3.31)前期(2023.4.1~2024.3.31)増減オフィス466,601446,08720,513商業施設299,100286,55312,547その他106,62882,36024,268合計872,331815,00257,329 ・貸付面積の状況(単位:千㎡) 当期末(2025.3.31)前期末(2024.3.31)増減オフィス 所有2,0592,060△1 転貸1,5731,54528商業施設 所有2,0052,010△5 転貸70866741 ・期末空室率推移(%) 2025/32024/32023/32022/32021/32020/32019/32018/3オフィス・商業施設(連結)3.53.84.33.02.92.31.82.4首都圏オフィス(単体)1.32.23.83.23.11.91.72.2地方オフィス(単体)3.43.22.83.73.51.31.82.3 <当期における主要な新規・通期稼働物件>・新規稼働物件(当期稼働物件)パークウェルステイト幕張ベイパーク千葉県千葉市2024年9月開業シニアレジデンスパークウェルステイト西麻布東京都港区2024年10月開業シニアレジデンスパークウェルステイト湘南藤沢SST神奈川県藤沢市2024年10月開業シニアレジデンス三井アウトレットパーク マリンピア神戸兵庫県神戸市2024年11月開業商業施設三井アウトレットパーク 台湾林口 Ⅱ館台湾新北市2024年11月開業商業施設 ・通期稼働物件(前期稼働物件)ららぽーと門真・三井アウトレットパーク 大阪門真大阪府門真市2023年4月開業商業施設ららぽーと台中台湾台中市2023年5月開業商業施設ららテラスTOKYO-BAY千葉県船橋市2023年11月開業商業施設ららテラスHARUMI FLAG東京都中央区2024年3月開業商業施設 <単体の賃貸事業内訳>・全体 当期(2024.4.1~2025.3.31)前期(2023.4.1~2024.3.31)売上高732,733702,491粗利益132,015121,904粗利益率(%)18.017.4 ・オフィス・商業施設 オフィス商業施設 首都圏地方合計首都圏地方合計売上高320,87324,075344,948174,16596,454270,620貸付面積(千㎡)2,5812792,8601,4409152,355棟数(棟)9322115702898空室率(%)1.33.41.51.83.02.3 ◆ 分譲 当期(2024.4.1~2025.3.31)前期(2023.4.1~2024.3.31)増減売上高758,069627,611130,458事業利益167,078135,18731,891 国内住宅分譲は、「パークタワー勝どきサウス」「三田ガーデンヒルズ」等の引渡しの進捗等により増収増益とな りました。一方、投資家向け・海外住宅分譲等は、販売用不動産・固定資産をトータルで捉えた資産回転の加速によ り物件売却が進捗するも、前期に高利益率物件を売却した反動等により、増収減益となりました。セグメント全体では、1,304億円の増収、318億円の増益となりました。なお、国内の新築マンション分譲の次期計上予定戸数2,800戸に対する契約達成率は88.4%となりました。 <売上高・事業利益の内訳> 当期(2024.4.1~2025.3.31)前期(2023.4.1~2024.3.31)増減国内住宅分譲 売上高413,574314,40099,174 事業利益96,43149,78846,643投資家向け・海外住宅分譲等 売上高344,495313,21031,284 事業利益70,64785,399△14,752売上高合計758,069627,611130,458事業利益合計167,078135,18731,891 <国内住宅分譲内訳>・売上高等の内訳 当期(2024.4.1~2025.3.31)前期(2023.4.1~2024.3.31)増減マンション377,592(3,693戸)280,561(3,280戸)97,031(413戸) 首都圏346,925(3,182戸)253,923(2,665戸)93,002(517戸) その他30,667(511戸)26,638(615戸)4,029(△104戸)戸建35,981(417戸)33,839(420戸)2,142(△3戸) 首都圏33,908(388戸)33,839(420戸)69(△32戸) その他2,072(29戸)-(0戸)2,072(29戸)売上高合計413,574(4,110戸)314,400(3,700戸)99,174(410戸) ・契約状況 マンション戸建合計期首契約済み(戸) (A)4,425594,484期中契約(戸) (B)3,1124013,513計上戸数(戸) (C)3,6934174,110期末契約済み(戸) (A)+(B)-(C)3,844433,887完成在庫(戸)322254新規発売(戸)3,0724023,474(注)契約済み戸数、新規発売戸数には、次期以降に計上が予定されている戸数も含まれております。 ・期末完成在庫推移(戸) 2025/32024/32023/32022/32021/32020/32019/32018/3マンション32245582150128141108戸建22220717583040合計54465589167186171148 ・当期における主要な計上物件(国内住宅分譲)パークタワー勝どきサウス東京都中央区マンション三田ガーデンヒルズ東京都港区マンションパークタワー西新宿東京都新宿区マンションパークタワー勝どきミッド東京都中央区マンション ・当期における主要な計上物件(投資家向け分譲・海外住宅分譲)横浜三井ビルディング神奈川県横浜市オフィスOtemachi One タワー東京都千代田区オフィスMFIP多摩東京都多摩市データセンターCortland米国ニューヨーク市マンション200 Amsterdam米国ニューヨーク市マンション ◆ マネジメント 当期(2024.4.1~2025.3.31)前期(2023.4.1~2024.3.31)増減売上高486,291462,85723,434事業利益71,64266,2895,352 プロパティマネジメントは、リパーク(貸し駐車場)における前期比での稼働向上の一方で、システム関係費用の 増加等により増収微減益となりました。仲介・アセットマネジメント等は、リハウス(個人向け仲介)における取引 単価向上・AUMの拡大等により増収増益となりました。セグメント全体では、234億円の増収、53億円の増益となりました。 <売上高・事業利益の内訳> 当期(2024.4.1~2025.3.31)前期(2023.4.1~2024.3.31)増減プロパティマネジメント 売上高(※1)361,400347,02514,375 事業利益38,46438,554△89仲介・アセットマネジメント等 売上高124,891115,8319,059 事業利益33,17727,7355,442売上高合計486,291462,85723,434事業利益合計71,64266,2895,352 ※1 当期末のリパーク(貸し駐車場)管理台数の状況 リパーク管理台数:247,740台(前期末:247,046台) ・三井不動産リアルティの仲介事業の状況(仲介・アセットマネジメント等に含む) 当期(2024.4.1~2025.3.31)前期(2023.4.1~2024.3.31)増減 取扱高件数取扱高件数取扱高件数仲介2,218,842(38,103件)1,934,599(38,680件)284,242(△577件) ・三井不動産レジデンシャルの販売受託事業の状況(仲介・アセットマネジメント等に含む) 当期(2024.4.1~2025.3.31)前期(2023.4.1~2024.3.31)増減 取扱高件数取扱高件数取扱高件数販売受託116,045(1,056件)67,951(870件)48,094(186件) ◆ 施設営業 当期(2024.4.1~2025.3.31)前期(2023.4.1~2024.3.31)増減売上高224,054194,51229,542事業利益38,61026,33312,277 ホテル・リゾートのADRが大幅に上昇したことや、東京ドームにおける稼働日数・来場者数の増加等により、セグメント全体では、295億円の増収、122億円の増益となりました。 <売上高の内訳> 当期(2024.4.1~2025.3.31)前期(2023.4.1~2024.3.31)増減ホテル・リゾート162,105140,57721,528スポーツ・エンターテインメント61,94853,9348,013合計224,054194,51229,542 ・ホテル稼働率 当期(2024.4.1~2025.3.31)前期(2023.4.1~2024.3.31)増減宿泊主体型ホテル82%83%△1pt <当期における主要な新規・通期稼働物件>・新規稼働物件(当期稼動物件)LaLa arena TOKYO-BAY千葉県船橋市2024年5月開業アリーナ三井ガーデンホテル京都三条プレミア京都府京都市2024年7月開業ホテル三井ガーデンホテル銀座築地東京都中央区2024年9月開業ホテル ・通期稼働物件(前期稼働物件)ブルガリ ホテル 東京東京都中央区2023年4月開業ホテル三井ガーデンホテル横浜みなとみらいプレミア神奈川県横浜市2023年5月開業ホテル ◆ その他 当期(2024.4.1~2025.3.31)前期(2023.4.1~2024.3.31)増減売上高284,616283,3061,310事業利益6,5694,1512,417 <売上高の内訳> 当期(2024.4.1~2025.3.31)前期(2023.4.1~2024.3.31)増減新築請負・リフォーム等244,370245,948△1,577その他40,24537,3572,887合計284,616283,3061,310 ・受注工事高内訳 当期(2024.4.1~2025.3.31)前期(2023.4.1~2024.3.31)増減新築請負138,680131,7926,888 ②キャッシュ・フローの状況 当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末比で159億円減少し、1,632億円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りです。 ◆営業活動によるキャッシュ・フロー 当期は、営業活動により5,992億円の増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益3,630億円や減価償却費1,405億円等によるものです。一方で、法人税等の支払額又は還付額1,002億円等による減少がありました。 ◆投資活動によるキャッシュ・フロー 当期は、投資活動により3,219億円の減少となりました。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出2,714億円、投資有価証券の取得による支出1,370億円等によるものです。一方で、投資有価証券の売却による収入1,035億円、預り敷金保証金の受入による収入493億円等による増加がありました。 ◆財務活動によるキャッシュ・フロー 当期は、配当金の支払や借入金の返済等により、財務活動によるキャッシュ・フローは2,693億円の減少となりました。 ③生産、受注および販売の状況 生産、受注および販売の状況については、「①財政状態および経営成績の状況」における報告セグメント別の業績に関連付けて示しています。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下の通りです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等 当社グループの連結業績につきましては、売上高は2兆6,253億円(前期比2,420億円増、10.2%増)、事業利益3,986億円(前期比525億円増、15.2%増)、経常利益2,902億円(前期比223億円増、8.4%増)となりました。これに特別利益として投資有価証券売却益545億円や固定資産売却益291億円を計上し、特別損失として減損損失108億円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,487億円(前期比241億円増、10.8%増)となりました。また、当連結会計年度末の総資産は9兆8,598億円となり、有利子負債残高は4兆4,160億円となりました。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度のわが国経済は、2024年7月に日経平均株価が史上最高値を更新し、公示地価上昇率や賃上げ率はバブル期以来の伸びを記録するなど、幅広い分野でインフレ経済への回帰がみられ、雇用・所得環境の改善等が相まって、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方、米国の予測不能な通商政策や、世界規模の地政学的リスクによる不透明感がこれまでになく高まっており、これらが世界経済や国際金融資本市場に与える影響を、今後最大限注視する必要があります。 このような事業環境のもと、当社グループは、2024年4月にグループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」を策定し、各種事業を推進してまいりました。 オフィス賃貸事業については、好立地と高い管理品質を兼ね備えた競争力の高い物件ポートフォリオに加え、ソフトサービスの提供等、テナント企業の様々なニーズに対応することで低い空室率を維持しており、堅調に推移しました。また、オフィス・商業施設・劇場・バスターミナル等を含むミクストユース型プロジェクトとなる「八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業」(東京都中央区)の着工等、様々な事業を推進いたしました。 商業施設賃貸事業については、「三井アウトレットパーク マリンピア神戸」(兵庫県神戸市)が全面建替えにより拡大再オープンし好調なスタートを切ったことに加え、各施設におけるスポーツ・エンターテインメントを活かした施策による来館価値の向上や会員プログラムの拡充等により、当社施設全体の売上は1年を通して好調に推移しました。また、株式会社MIXIとの共同事業である大型多目的アリーナ「LaLa arena TOKYO-BAY(ららアリーナ 東京ベイ)」(千葉県船橋市)が順調に稼働を開始するとともに、周辺当社商業施設との相乗効果も表れ始めるなど、スポーツ・エンターテインメントを活かした街づくりが着実に進捗しました。 住宅分譲事業については、「暮らし方」「働き方」の多様化に伴う顧客ニーズの変化を的確に捉え、「パークタワー勝どきミッド/サウス」(東京都中央区)、「三田ガーデンヒルズ」(東京都港区)等を売上に計上いたしました。また、シニアレジデンス事業では、三井のシニアレジデンスにおける都心初・シリーズ最高水準の商品企画となる「パークウェルステイト西麻布」(東京都港区)を開業いたしました。 物流施設賃貸事業については、引き続きEC事業拡大等による物流施設への需要の高まりを的確に捉え、都内最大の街づくり型物流施設である「三井不動産ロジスティクスパーク・LOGIFRONT東京板橋」(東京都板橋区)を竣工させるなど、事業規模を着実に拡大いたしました。 ホテル施設運営事業については、上質な滞在体験の提供を通じた滞在価値の最大化を図ることで、増加するインバウンド需要を的確に取込み、多くのホテルで過去最高の業績を達成いたしました。また、「三井ガーデンホテル京都三条プレミア」(京都府京都市)、「三井ガーデンホテル銀座築地」(東京都中央区)を新たに開業いたしました。 これらの様々な施策を通じて、売上高、営業利益、事業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のすべてにおいて、期中に公表した連結業績予想を上回る結果となりました。 c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、2024年4月にグループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」を策定し、2026年度に向けて、EPS成長率は+8%/年以上、ROEは8.5%以上、総還元性向は毎期50%以上、事業利益は4,400億円以上、親会社株主に帰属する当期純利益は2,700億円以上を達成することを主な目標指標といたしました。また、2030年度前後には、EPS成長率は+8%/年以上、ROEは10%以上を達成することを目標指標としております。なお、EPS成長率につきましては、2024年2月9日に公表済みの2024年3月期連結業績予想における、1株当たり当期純利益235.60円(2024年4月1日付の株式分割後基準では78.53円)を起点とした、年平均成長率として定義しております。 当連結会計年度におけるEPS成長率は+13.7%/年、ROEは8.0%、総還元性向は52.7%、事業利益は3,986億円、親会社株主に帰属する当期純利益は2,487億円となりましたが、グループ長期経営方針初年度としては、目標指標の達成に向けて順調に推移していると判断しております。 当社グループの連結業績につきましては、売上高は2兆6,253億円となり、通期業績予想2兆6,000億円に比べて253億円上回り(1.0%増)、事業利益は3,986億円となり、通期業績予想3,900億円に比べて86億円上回り(2.2%増)、経常利益は2,902億円となり、通期業績予想2,800億円に比べて102億円上回り(3.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,487億円となり、通期業績予想2,400億円に比べて87億円上回りました(3.7%増)。 報告セグメントごとの連結業績に関する通期業績予想比については次のとおりです。 賃貸セグメントにおいては、事業利益は1,764億円となり、通期業績予想1,750億円よりも14億円の増益となりました。 分譲セグメントにおいては、国内住宅分譲および投資家向け・海外住宅分譲等の事業利益はともに概ね想定通りとなりました。セグメント全体では事業利益は1,670億円となり、通期業績予想1,700億円よりも△29億円の減益となりました。 マネジメントセグメントにおいては、事業利益は716億円となり、通期業績予想700億円よりも16億円の増益となりました。 施設営業セグメントにおいては、主に東京ドームグループおよびホテル・リゾート事業の営業状況が想定を上回り、事業利益は386億円となり、通期業績予想350億円よりも36億円の増益となりました。 その他セグメントにおいては、三井ホームグループにおける粗利益の改善等により、事業利益は65億円となり、通期業績予想0円よりも65億円の増益となりました。 <連結セグメント別業績(通期予想比)> 当期(2024.4.1~2025.3.31)2025年3月期通期業績予想(2024.4.1~2025.3.31)増減 売上高事業利益売上高事業利益売上高事業利益賃貸872,331176,429830,000175,00042,3311,429分譲758,069167,078800,000170,000△41,930△2,921マネジメント486,29171,642470,00070,00016,2911,642施設営業224,05438,610210,00035,00014,0543,610その他284,6166,569290,0000△5,3836,569消去又は全社-△61,641-△60,000-△1,641合計2,625,363398,6882,600,000390,00025,3638,688 (注)2025年2月7日公表時の通期業績予想となります。 当連結会計年度の当社グループの経営資源の配分・投入につきましては、有形・無形固定資産について、設備投資3,627億円、減価償却費1,405億円となり、販売用不動産について、新規投資6,074億円、原価回収5,612億円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの主要な資金需要は、国内のビル賃貸事業や商業施設賃貸事業等における新規投資や、販売用不動産の取得、および海外事業の拡大に伴う開発資金等であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入や社債およびコマーシャル・ペーパーの発行による資金調達等にて対応していくこととしております。また、手元の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社においてキャッシュ・マネジメント・システムを導入することにより、資金効率の向上を図っております。 当連結会計年度においては、シニアサービスレジデンス「パークウェルステイト西麻布」、「パークウェルステイト幕張ベイパーク」、「パークウェルステイト湘南藤沢SST」への投資等、投資活動により3,219億円キャッシュ・フローが減少しました。また、配当金の支払や借入金の返済等の財務活動により2,693億円キャッシュ・フローが減少しましたが、営業活動によるキャッシュ・フロー5,992億円で充当し、現金及び現金同等物の期末残高が1,632億円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては、前記「(1)経営成績等の状況の概要/②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 翌連結会計年度においては、新規・既存物件への投資等が計画されておりますが、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、借入金の調達等の財務活動によるキャッシュ・フローで対応していく予定です。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、経営理念である「GROUP DNA」および「GROUP MISSION」、経営理念に基づき当社グループが重点的に取り組む課題である「GROUP MATERIALITY」を定め、これらのもと、企業としての成長と社会的な価値の創出に積極的に取り組んでおります。 また、2024年4月にはグループ長期経営方針である「& INNOVATION 2030」を策定し、2030年度前後における当社グループの「ありたい姿」を「産業デベロッパーとして、社会の付加価値の創出に貢献」することと位置づけ、それを実現する事業戦略として、「三本の道」を通じた成長の実現と、財務戦略として、「成長・効率・還元」を三位一体で捉えた経営の推進に取り組んでおります。 (2)経営環境、会社の長期経営方針及び対処すべき課題 ①グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の策定 当社グループはこれまで、時代時代の社会課題を、価値創造を通じて解決してまいりました。2018年には長期経営方針「VISION 2025」を策定し、「持続可能な社会実現に向けた街づくり」、「不動産業のイノベーション」、「グローバルカンパニーへの進化」に取り組み、当社グループの業容はグローバル規模で拡大し、「VISION 2025」で目指した姿へ進化を遂げたと考えております。 一方で、世界では今、大きなパラダイム転換が生じています。バブル以降の「失われた30年」にピリオドを打つべく、日経平均株価の最高値更新、マイナス金利解除、賃上げ実施など、日本経済も新たなステージに移行しつつあるといえます。このような新たな時代の価値創造を進めていくうえでは、自らを変革し、進化させていく必要があると考え、私たちは自らの存在意義を見つめ直し「経営理念」を再定義いたしました。 そして、その理念に基づき、グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」を策定しました。この経営方針は、当社グループの2030年度前後の「ありたい姿」を妄想(DREAM)し、戦略を構想(VISION)することで、その実現(REALITY)を目指すものです。 ②グループ長期経営方針の骨格 当社グループは、2030年度前後における当社グループの「ありたい姿」を「産業デベロッパーとして、社会の付加価値の創出に貢献」することと位置付けています。 当社グループの価値創造においては、「社会的価値の創出」と「経済的価値の創出」を車の両輪としており、社会的価値を創出することが、経済的価値の創出につながり、その創出した経済的価値により、更に大きな社会的価値の創出につなげてまいります。 そして、それを実現する事業戦略として、「三本の道」を通じた成長の実現と、財務戦略として、「成長・効率・還元」を三位一体で捉えた経営の推進に取り組んでまいります。 (グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の骨格) ③事業戦略事業戦略として、1.「コア事業の更なる成長」、2.不動産領域における「新たなアセットクラスへの展開」、3.不動産領域を超えた「新事業領域の探索、事業機会獲得」の、「三本の道」を設定いたしました。コア事業およびその周辺領域での成長を進め、既存の不動産領域にとどまらず、新事業領域でのビジネス機会の獲得を目指すという両利きの経営を実践してまいります。 (事業戦略「三本の道」の全体像)(注)グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の詳細については、下記をご参照ください。 URL: https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/innovation2030/pdf/innovation2030.pdf ④財務戦略 企業価値を最大化していくために、財務戦略においては、「成長・効率・還元」を三位一体で捉え、それらを安定・継続的に維持向上させてまいります。具体的な取り組み方針については以下のとおりです。 (「成長・効率・還元」の維持向上のための取り組み) (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」において、2026年度および2030年度前後の定量目標を以下のとおり定めております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、経営理念である「GROUP DNA」および「GROUP MISSION」、経営理念に基づき当社グループが重点的に取り組む課題である「GROUP MATERIALITY」を定め、これらのもと、企業としての成長と社会的な価値の創出に積極的に取り組んでおります。 また、2024年4月にはグループ長期経営方針である「& INNOVATION 2030」を策定し、2030年度前後における当社グループの「ありたい姿」を「産業デベロッパーとして、社会の付加価値の創出に貢献」することと位置づけ、それを実現する事業戦略として、「三本の道」を通じた成長の実現と、財務戦略として、「成長・効率・還元」を三位一体で捉えた経営の推進に取り組んでおります。 (2)経営環境、会社の長期経営方針及び対処すべき課題 ①グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の策定 当社グループはこれまで、時代時代の社会課題を、価値創造を通じて解決してまいりました。2018年には長期経営方針「VISION 2025」を策定し、「持続可能な社会実現に向けた街づくり」、「不動産業のイノベーション」、「グローバルカンパニーへの進化」に取り組み、当社グループの業容はグローバル規模で拡大し、「VISION 2025」で目指した姿へ進化を遂げたと考えております。 一方で、世界では今、大きなパラダイム転換が生じています。バブル以降の「失われた30年」にピリオドを打つべく、日経平均株価の最高値更新、マイナス金利解除、賃上げ実施など、日本経済も新たなステージに移行しつつあるといえます。このような新たな時代の価値創造を進めていくうえでは、自らを変革し、進化させていく必要があると考え、私たちは自らの存在意義を見つめ直し「経営理念」を再定義いたしました。 そして、その理念に基づき、グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」を策定しました。この経営方針は、当社グループの2030年度前後の「ありたい姿」を妄想(DREAM)し、戦略を構想(VISION)することで、その実現(REALITY)を目指すものです。 ②グループ長期経営方針の骨格 当社グループは、2030年度前後における当社グループの「ありたい姿」を「産業デベロッパーとして、社会の付加価値の創出に貢献」することと位置付けています。 当社グループの価値創造においては、「社会的価値の創出」と「経済的価値の創出」を車の両輪としており、社会的価値を創出することが、経済的価値の創出につながり、その創出した経済的価値により、更に大きな社会的価値の創出につなげてまいります。 そして、それを実現する事業戦略として、「三本の道」を通じた成長の実現と、財務戦略として、「成長・効率・還元」を三位一体で捉えた経営の推進に取り組んでまいります。 (グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の骨格) ③事業戦略事業戦略として、1.「コア事業の更なる成長」、2.不動産領域における「新たなアセットクラスへの展開」、3.不動産領域を超えた「新事業領域の探索、事業機会獲得」の、「三本の道」を設定いたしました。コア事業およびその周辺領域での成長を進め、既存の不動産領域にとどまらず、新事業領域でのビジネス機会の獲得を目指すという両利きの経営を実践してまいります。 (事業戦略「三本の道」の全体像)(注)グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」の詳細については、下記をご参照ください。 URL: https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/innovation2030/pdf/innovation2030.pdf ④財務戦略 企業価値を最大化していくために、財務戦略においては、「成長・効率・還元」を三位一体で捉え、それらを安定・継続的に維持向上させてまいります。具体的な取り組み方針については以下のとおりです。 (「成長・効率・還元」の維持向上のための取り組み) (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」において、2026年度および2030年度前後の定量目標を以下のとおり定めております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態及び経営成績の状況の概要は、以下のとおりであります。 ①財政状態および経営成績の状況a.財政状態◆資産 当期末の総資産は、9兆4,895億円となり、前期末比で6,481億円増加しました。 主な増減としては、販売用不動産(仕掛販売用不動産、開発用土地、前渡金を含む)が2,116億円増加、新規投資等により有形・無形固定資産が1,123億円増加し、また、投資有価証券が時価評価等により2,113億円増加しました。 なお、当期の設備投資額は2,466億円、減価償却費は1,337億円でした。◆負債 当期末の有利子負債(短期借入金、ノンリコース短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、ノンリコース1年内償還予定の社債、社債、ノンリコース社債、長期借入金、ノンリコース長期借入金の合計額)は、4兆4,304億円となり、前期末比で3,818億円増加しました。 なお、資金調達の流動性補完を目的として、コミットメントラインを複数の金融機関との間で設定しており、未使用のコミットメントラインが4,000億円あります。 また、当期末の流動比率(流動資産/流動負債)は、前期末の183%から上昇し211%となりました。◆純資産 当期末の純資産合計は、3兆2,346億円となり、前期末比で2,034億円の増加となりました。これは、利益剰余金が1,592億円、その他有価証券評価差額金が531億円増加したこと等によります。 当期末の自己資本比率は32.8%と前期末の32.8%から大きな変動はなく、D/Eレシオ(有利子負債/自己資本)は1.42倍と前期末の1.40倍から上昇しました。なお、1株当たり純資産額は、1,109.89円(前期末は1,035.79円)となりました。 また、当社は2024年4月1日付で普通株式1株につき3株の株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して1株当たり純資産額を算定しております。 b.経営成績 当社グループの連結業績につきましては、売上高は2兆3,832億円(前期比1,141億円増、5.0%増)、営業利益3,396億円(前期比342億円増、11.2%増)、経常利益2,678億円(前期比25億円増、1.0%増)となりました。これに特別利益として投資有価証券売却益541億円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,246億円(前期比276億円増、14.0%増)となりました。 報告セグメント別の業績は、次のとおりです。 なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等) セグメント情報」の「1.報告セグメントの概要」に記載のとおりであります。 各セグメントの売上高は、外部顧客に対する売上高を記載しており、特に記載のない場合、単位は百万円となっております。◆ 賃貸 当期(2023.4.1~2024.3.31)前期(2022.4.1~2023.3.31)増減売上高815,002755,23859,763営業利益167,805149,79518,009 前期に竣工した「50 Hudson Yards(米国・オフィス)」の収益・利益の拡大に加え、既存商業施設の売上伸長や、「ららぽーと門真・三井アウトレットパーク 大阪門真」の新規開業効果等により、セグメント全体では、597億円の増収、180億円の増益となりました。なお、当期末における当社の首都圏オフィス空室率(単体)は2.2%(第3四半期末の3.1%から0.9pt改善)となりました。 <売上高の内訳> 当期(2023.4.1~2024.3.31)前期(2022.4.1~2023.3.31)増減オフィス446,087426,92819,159商業施設286,553261,39425,159その他82,36066,91615,444合計815,002755,23859,763 ・貸付面積の状況(単位:千㎡) 当期(2024.3.31)前期(2023.3.31)増減オフィス 所有2,0601,960100 転貸1,5451,49154商業施設 所有2,0101,873137 転貸66765116 ・期末空室率推移(%) 2024/32023/32022/32021/32020/32019/32018/32017/3オフィス・商業施設(連結)3.84.33.02.92.31.82.43.1首都圏オフィス(単体)2.23.83.23.11.91.72.23.4地方オフィス(単体)3.22.83.73.51.31.82.32.3 <当期における主要な新規・通期稼働物件>・新規稼働物件(当期稼働物件)ららぽーと門真・三井アウトレットパーク 大阪門真大阪府門真市2023年4月開業商業施設ららぽーと台中台湾台中市2023年5月開業商業施設ららテラスTOKYO-BAY千葉県船橋市2023年11月開業商業施設ららテラスHARUMI FLAG東京都中央区2024年3月開業商業施設 ・通期稼働物件(前期稼働物件)LaLaport BUKIT BINTANG CITY CENTREマレーシアクアラルンプール2022年1月開業商業施設三井アウトレットパーク 台南台湾台南市2022年2月開業商業施設ららぽーと福岡福岡県福岡市2022年4月開業商業施設50 Hudson Yards米国ニューヨーク市2022年6月竣工オフィス東京ミッドタウン八重洲東京都中央区2022年8月竣工オフィス・ホテル・商業施設ららぽーと堺大阪府堺市2022年11月開業商業施設 <単体の賃貸事業内訳>・全体 当期(2023.4.1~2024.3.31)前期(2022.4.1~2023.3.31)売上高702,491650,667粗利益121,90494,703粗利益率(%)17.414.6 ・オフィス・商業施設 オフィス商業施設 首都圏地方合計首都圏地方合計売上高314,06723,999338,066168,10293,395261,498貸付面積(千㎡)2,5472832,8301,4508892,339棟数(棟)9423117702898空室率(%)2.23.22.31.62.92.1 ◆ 分譲 当期(2023.4.1~2024.3.31)前期(2022.4.1~2023.3.31)増減売上高627,611641,672△14,060営業利益131,969145,868△13,898 国内住宅分譲は、「パークコート神宮北参道 ザ タワー」「パークタワー勝どきミッド」等の引渡しの進捗等により増収増益となりました。投資家向け・海外住宅分譲等は、前期の物件売却の反動や、米国物件における、利上げに伴うキャップレートの上昇等による評価損の発生等により減収減益となりました。セグメント全体では、140億円の減収、138億円の減益となりました。なお、国内の新築マンション分譲の次期計上予定戸数3,650戸に対する契約達成率は84.4%となりました。 <売上高・営業利益の内訳> 当期(2023.4.1~2024.3.31)前期(2022.4.1~2023.3.31)増減国内住宅分譲 売上高314,400270,53043,870 営業利益49,78839,36810,419投資家向け・海外住宅分譲等 売上高313,210371,142△57,931 営業利益82,181106,499△24,317売上高合計627,611641,672△14,060営業利益合計131,969145,868△13,898 <国内住宅分譲内訳>・売上高等の内訳 当期(2023.4.1~2024.3.31)前期(2022.4.1~2023.3.31)増減マンション280,561(3,280戸)235,638(3,196戸)44,922(84戸) 首都圏253,923(2,665戸)196,655(2,324戸)57,267(341戸) その他26,638(615戸)38,983(872戸)△12,344(△257戸)戸建33,839(420戸)34,892(420戸)△1,052(0戸) 首都圏33,839(420戸)34,787(418戸)△948(2戸) その他-(0戸)104(2戸)△104(△2戸)売上高合計314,400(3,700戸)270,530(3,616戸)43,870(84戸) ・契約状況 マンション戸建合計期首契約済み(戸) (A)4,2561184,374期中契約(戸) (B)3,4493613,810計上戸数(戸) (C)3,2804203,700期末契約済み(戸) (A)+(B)-(C)4,425594,484完成在庫(戸)242246新規発売(戸)3,4233823,805(注)契約済み戸数、新規発売戸数には、次期以降に計上が予定されている戸数も含まれております。 ・期末完成在庫推移(戸) 2024/32023/32022/32021/32020/32019/32018/32017/3マンション245582150128141108321戸建22071758304069合計465589167186171148390 ・当期における主要な計上物件(国内住宅分譲)パークコート神宮北参道 ザ タワー東京都渋谷区マンションパークタワー勝どきミッド東京都中央区マンションHARUMI FLAG東京都中央区マンション幕張ベイパーク ミッドスクエアタワー千葉県千葉市マンションパークホームズ三軒茶屋一丁目東京都世田谷区マンションファインコート新百合ヶ丘グランレガシー神奈川県川崎市戸建 ・当期における主要な計上物件(投資家向け分譲・海外住宅分譲)Innovation Square Phase Ⅱ米国ボストン市オフィスAlta Revolution米国サマービル市賃貸住宅大崎ブライトタワー東京都品川区オフィス豊洲ベイサイドクロスタワー東京都江東区オフィスMFLP東名綾瀬神奈川県綾瀬市物流施設パークアクシス赤坂山王東京都港区賃貸住宅パークアクシス大塚サウスレジデンス東京都豊島区賃貸住宅 ◆ マネジメント 当期(2023.4.1~2024.3.31)前期(2022.4.1~2023.3.31)増減売上高462,857445,92416,932営業利益66,28963,3832,905 プロパティマネジメントは、リパーク(貸し駐車場)における前年同期比での稼働向上等により増収増益となりました。仲介・アセットマネジメント等は、プロジェクトマネジメントフィーの増加等により増収増益となりました。セグメント全体では、169億円の増収、29億円の増益となりました。 <売上高・営業利益の内訳> 当期(2023.4.1~2024.3.31)前期(2022.4.1~2023.3.31)増減プロパティマネジメント 売上高(※1)347,025334,97312,051 営業利益38,55437,5471,007仲介・アセットマネジメント等 売上高115,831110,9504,880 営業利益27,73525,8361,898売上高合計462,857445,92416,932営業利益合計66,28963,3832,905 ※1 当期末のリパーク(貸し駐車場)管理台数の状況 リパーク管理台数:247,046台(前期末:250,515台) ・三井不動産リアルティの仲介事業の状況(仲介・アセットマネジメント等に含む) 当期(2023.4.1~2024.3.31)前期(2022.4.1~2023.3.31)増減 取扱高件数取扱高件数取扱高件数仲介1,934,599(38,680件)1,918,415(39,106件)16,184(△426件) ・三井不動産レジデンシャルの販売受託事業の状況(仲介・アセットマネジメント等に含む) 当期(2023.4.1~2024.3.31)前期(2022.4.1~2023.3.31)増減 取扱高件数取扱高件数取扱高件数販売受託67,951(870件)57,180(702件)10,771(168件) ◆ 施設営業 当期(2023.4.1~2024.3.31)前期(2022.4.1~2023.3.31)増減売上高194,512144,57749,935営業利益26,333△3,69030,023 ホテル・リゾートのADRが大幅に上昇したことや、東京ドームにおける稼働日数・来場者数の増加等により、セグメント全体では、499億円の増収、300億円の増益となりました。 <売上高の内訳> 当期(2023.4.1~2024.3.31)前期(2022.4.1~2023.3.31)増減ホテル・リゾート140,57795,19745,380スポーツ・エンターテインメント53,93449,3794,554合計194,512144,57749,935 ・ホテル稼働率 当期(2023.4.1~2024.3.31)前期(2022.4.1~2023.3.31)増減宿泊主体型ホテル83%82%1pt <当期における主要な新規・通期稼働物件>・新規稼働物件(当期稼動物件)ブルガリ ホテル 東京東京都中央区2023年4月開業ホテル三井ガーデンホテル横浜みなとみらいプレミア神奈川県横浜市2023年5月開業ホテル ・通期稼働物件(前期稼働物件)三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド千葉県柏市2022年7月開業ホテル ◆ その他 当期(2023.4.1~2024.3.31)前期(2022.4.1~2023.3.31)増減売上高283,306281,6901,616営業利益2,185△9043,090 <売上高の内訳> 当期(2023.4.1~2024.3.31)前期(2022.4.1~2023.3.31)増減新築請負・リフォーム等245,948246,236△287その他37,35735,4531,903合計283,306281,6901,616 ・受注工事高内訳 当期(2023.4.1~2024.3.31)前期(2022.4.1~2023.3.31)増減新築請負131,792137,806△6,014 ②キャッシュ・フローの状況 当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末比で469億円増加し、1,792億円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りです。 ◆営業活動によるキャッシュ・フロー 当期は、営業活動により2,416億円の増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益3,340億円や減価償却費1,337億円等によるものです。一方で、法人税等の支払額又は還付額901億円等による減少がありました。 ◆投資活動によるキャッシュ・フロー 当期は、投資活動により2,869億円の減少となりました。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出2,208億円、投資有価証券の取得による支出1,318億円等によるものです。一方で、投資有価証券の売却による収入773億円、預り敷金保証金の受入による収入465億円等による増加がありました。 ◆財務活動によるキャッシュ・フロー 当期は、財務活動により599億円の増加となりました。これは、借入金の調達等によるものです。 ③生産、受注および販売の状況 生産、受注および販売の状況については、「①財政状態および経営成績の状況」における報告セグメント別の業績に関連付けて示しています。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下の通りです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等 当社グループの連結業績につきましては、売上高は2兆3,832億円(前期比1,141億円増、5.0%増)、営業利益3,396億円(前期比342億円増、11.2%増)、経常利益2,678億円(前期比25億円増、1.0%増)となりました。これに特別利益として投資有価証券売却益541億円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,246億円(前期比276億円増、14.0%増)となりました。また、当連結会計年度末の総資産は9兆4,895億円となり、有利子負債残高は4兆4,304億円となりました。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度のわが国経済は、コロナ禍の収束に伴い社会経済活動の正常化が進み、雇用情勢・企業収益の改善等が相まって景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方、ウクライナ情勢に加え、中東情勢の緊迫化等の地政学的リスクや、先行き不透明な中国経済の影響等による世界経済の下振れリスクが引き続き懸念されています。 また、世界的なインフレの進行、欧米における金融政策引き締めの長期化、日本銀行によるマイナス金利政策等の見直しの影響については、今後注視していく必要があります。 このような事業環境のもと、当社グループにおきましては、オフィス賃貸事業については、ミクストユースによる「行きたくなる街」にある「行きたくなるオフィス」の提案や、様々なソフトサービスの提供を行うことにより、優勝劣敗構造が進むオフィスマーケットにおいても、テナント企業から高い評価を受け、堅調に推移しました。 商業施設賃貸事業については、「ららぽーと×三井アウトレットパーク」の2業態複合型商業施設として新たに開業させた「三井ショッピングパーク ららぽーと門真・三井アウトレットパーク 大阪門真」(大阪府門真市)が好調なスタートを切るとともに、各施設においてスポーツ・エンターテインメントの力を活用し、来館価値の向上に努めたことで、多くのお客様にご来館いただき、当社施設全体の売上は1年を通して堅調に推移しました。 住宅分譲事業については、「暮らし方」「働き方」の多様化に伴う顧客ニーズの変化を的確に捉え、「パークタワー勝どきミッド」(東京都中央区)等を売上に計上するとともに、「三田ガーデンヒルズ」(東京都港区)をはじめとした販売物件において好調に契約が進捗しました。 物流施設賃貸事業については、引き続きEC事業拡大等による物流施設への需要の高まりを的確に捉え、事業規模を着実に拡大しました。 ホテル施設運営事業については、コロナ禍の収束に伴い回復したインバウンド需要を取り込み、上質な滞在体験の提供を通じた滞在価値の最大化を図ることで、多くのホテルで過去最高の業績を達成しました。また、「三井ガーデンホテル横浜みなとみらいプレミア」(神奈川県横浜市)、「ブルガリ ホテル 東京」(東京都中央区)を新たに開業させました。 これらの様々な施策を通じて、営業収益、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のすべてにおいて、期中に公表した連結業績予想を上回る結果となりました。 c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、2018年5月にグループ長期経営方針「VISION 2025」を策定し、2025年度前後に向けて、連結営業利益は3,500億円程度、うち海外事業利益(※)は30%程度、ROAは5%程度を達成することを目標指標としておりました。 ※海外事業利益=海外営業利益+海外持分法換算営業利益(海外所在持分法適用会社について、各社の営業利益または営業利益相当額(当期純利益から税負担分を考慮して簡便的に算出した利益)に当社持分割合を乗じて算出した金額と海外所在持分法適用会社に係る関係会社株式売却益(不動産分譲を目的とした事業に係るものに限る)の合計額) 当連結会計年度において、コロナ禍の収束に伴い社会経済活動の正常化が進み、営業利益は3,396億円、うち海外事業利益は16.6%、ROAは3.9%となりました。 当社グループの連結業績につきましては、売上高は2兆3,832億円となり、通期業績予想2兆3,000億円に比べて832億円上回り(3.6%増)、営業利益は3,396億円となり、通期業績予想3,350億円に比べて46億円上回り(1.4%増)、経常利益は2,678億円となり、通期業績予想2,650億円に比べて28億円上回り(1.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,246億円となり、通期業績予想2,200億円に比べて46億円上回り(2.1%増)ました。 報告セグメントごとの連結業績に関する通期業績予想比については次のとおりです。 賃貸セグメントにおいては、営業利益は1,678億円となり、通期業績予想1,670億円よりも8億円の増益となりました。 分譲セグメントにおいては、国内住宅分譲および投資家向け・海外住宅分譲等の営業利益はともに概ね想定通りとなりました。セグメント全体では営業利益は1,319億円となり、通期業績予想1,310億円よりも9億円の増益となりました。 マネジメントセグメントにおいては、営業利益は662億円となり、通期業績予想650億円よりも12億円の増益となりました。 施設営業セグメントにおいては、主にホテル・リゾート事業の営業状況が想定を上回り、営業利益は263億円となり、通期業績予想240億円よりも23億円の増益となりました。 その他セグメントにおいては、営業利益は21億円となり、通期業績予想20億円と比して概ね想定通りとなりました。 <連結セグメント別業績(通期予想比)> 当期(2023.4.1~2024.3.31)2024年3月期通期業績予想(2023.4.1~2024.3.31)増減 売上高営業利益売上高営業利益売上高営業利益賃貸815,002167,805780,000167,00035,002805分譲627,611131,969600,000131,00027,611969マネジメント462,85766,289450,00065,00012,8571,289施設営業194,51226,333180,00024,00014,5122,333その他283,3062,185290,0002,000△6,693185消去又は全社-△54,892-△54,000-△892合計2,383,289339,6902,300,000335,00083,2894,690 (注)2024年2月9日公表時の通期業績予想となります。 当連結会計年度の当社グループの経営資源の配分・投入につきましては、有形・無形固定資産について、設備投資2,466億円、減価償却費1,337億円となり、販売用不動産について、新規投資6,146億円、原価回収4,174億円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの主要な資金需要は、国内のビル賃貸事業や商業施設賃貸事業等における新規投資や、販売用不動産の取得、および海外事業の拡大に伴う開発資金等であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入や社債およびコマーシャル・ペーパーの発行による資金調達等にて対応していくこととしております。また、手元の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社においてキャッシュ・マネジメント・システムを導入することにより、資金効率の向上を図っております。 当連結会計年度においては、「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」、「ららぽーと高雄」への投資等、投資活動によりキャッシュ・フローが2,869億円減少しましたが、営業活動によるキャッシュ・フロー2,416億円と財務活動によるキャッシュ・フロー599億円で充当し、現金及び現金同等物の期末残高が1,792億円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては、前記「(1)経営成績等の状況の概要/②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 翌連結会計年度においては、新規・既存物件への投資等が計画されておりますが、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、借入金の調達等の財務活動によるキャッシュ・フローで対応していく予定です。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社グループは、会社の経営の基本方針となるステートメント、ビジョン、ミッションのもと、企業としての成長と社会的な価値の創出に積極的に取り組んでおります。 GROUP STATEMENT都市に豊かさと潤いをGROUP VISION ~私たちはどうありたいか~1.「&」マークの理念私たちは、「&」マークに象徴される「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、社会・経済の発展と地球環境の保全に貢献します。~「&EARTH」を掲げて、人と地球がともに豊かになる社会をめざします。2.進化と価値創造私たちは、不動産ビジネスを進化させることにより、人々に「新しい時代の夢と感動」をもたらします。~多様な「知」をとりいれ融合させることにより、国内外で新たな価値を創造します。~社会環境・市場構造などの変化と、そのグローバルな潮流を積極的にとらえます。3.成長性と収益性に富んだ三井不動産グループ私たちは、グループ総体の力を公正にいかんなく発揮することによって、「成長性と収益性に富んだ三井不動産グループ」を実現します。GROUP MISSION ~私たちに今求められていること~1.ビジネスとくらしに関するソリューションとサービスの提供豊かさと潤いをもたらし、安全・安心で魅力にあふれる空間とソフト、サービスを提供して、街の価値を最大化する。多彩で革新的なソリューションを提供して、不動産投資市場の成長に貢献する。2.グローバルな視野で顧客のパートナーへ顧客をビジネスの創造ならびに進化・発展の基盤と考える。顧客が真に求めているものを多面的に把握し、グループの総力で提案・実現する。顧客のパートナーとして、高い評価を獲得し続け、ブランド価値を高める。3.企業価値の向上持続的な利益成長を図るとともに、不断のイノベーションを行うことにより企業価値を向上させる。経営資源の最適活用ならびに効率経営を追求する。常にリスクに対して適正なマネジメントを行う。4.個の力を高め結集してグループの力へ多彩な人材、多様な価値観を融合し、パイオニア精神に満ちた独創性を育む。個々人がプロフェッショナルな知識・能力を磨き、互いに共有して、付加価値創造力を高める。企業倫理と規律、コンプライアンスについて、常に高い意識を持って行動する。(注)1999年6月に制定し、2018年4月に改訂しております。 (2)経営環境、会社の長期経営方針及び対処すべき課題 今後の社会経済環境の見通しにつきましては、社会経済活動の正常化に伴い、景気が持ち直していくことが期待されるものの、長期化するロシアのウクライナ侵攻や米中関係の緊張、両岸問題といった地政学的リスク等を背景とした、インフレ・コスト高の進行、主要各国の金融引き締め等により、世界経済の先行きは極めて不透明な状況にあります。わが国においても、エネルギー価格・原材料価格の上昇、金利上昇等のリスクに加えて世界経済の下振れがわが国の経済を下押しするリスクに備える必要があります。 このような見通しのもと、新型コロナウイルス感染症によって生じた暮らし方や働き方における不可逆的な変化を的確に捉え、ビジネスモデルの変革をさらに加速してまいります。 新型コロナウイルス感染症を契機として、「リモートの有用性」が認識された一方で、「デジタルでは代替できないリアル空間の価値」が再認識されました。人と人がリアルの空間で接触することにより生まれるイノベーション、雑談等の偶然性から生まれる新しい価値、五感で感動体験を得るスポーツ・エンターテインメント等がその代表的な例です。ポストコロナの街づくりには、リアルとデジタルの最適な組み合わせを考えていかなければなりません。デジタルが適している部分については徹底的にデジタル技術と街に蓄積したデータを活用するとともに、リアルが適している部分についてはリアル空間ならではの価値を最大限に高めてまいります。 また、わが国における少子高齢化、人口減少の現状を踏まえると、あらゆる分野において「需要を創り出していく」ことが大変重要であると認識しております。それを実現するために、われわれ自らが不動産デベロッパーの枠を超え、企業や社会、それを構成する人々の英知を結集する「場」や「コミュニティ」を創出し、いわば「オープンイノベーションのプラットフォーマー」の役割を果たすことで、新産業の創造に貢献してまいります。住宅や商業施設、ホテル・リゾート、スポーツ・エンターテインメントなどのいわゆるBtoC事業においても、様々なステークホルダーと協働し、より豊かな暮らし方や働き方を提案することで、新たな需要の創出につなげてまいります。 さらに、海外では、総合デベロッパーとしての当社グループの強みと、各国のマーケットに精通したパートナーの強みを組み合わせ、欧米・アジアそれぞれのエリア特性を活かし、安定性と成長性に富んだポートフォリオを構築してまいります。 ESG・サステナビリティに関する取り組みとしては、「脱炭素社会実現に向けたグループ行動計画」に基づき、国内全ての新築物件におけるZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)・ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)水準の環境性能実現、国内全施設における電力グリーン化等の再生可能エネルギーの積極活用、メガソーラー事業の拡大、サプライチェーン全体での脱炭素に向けたパートナーシップ強化等に継続して取り組んでまいります。 また、「ダイバーシティ&インクルージョン推進宣言」とその取り組み方針に基づき、社内公募型のワーキングチームを組成し、従業者の声を聞きながら様々な施策に取り組むとともに、当社グループ会社との定期的な推進会議の開催、合同研修をはじめとした共通施策を実施するなど、当社グループ全体でダイバーシティ&インクルージョンの取り組みを進めてまいります。 さらに、当社グループ保有林等における「生物多様性」に配慮した持続的な取り組みや、「ビジネスと人権」に関する取り組みをより一層推進するなど、重要なESG課題についても当社グループ全体で取り組んでまいります。 当社グループは、グループ長期経営方針「VISION 2025」の達成に向け、「街づくりを通して、持続可能な社会の構築を実現」、「テクノロジーを活用し、不動産業そのものをイノベーション」、「グローバルカンパニーへの進化」をビジョンに掲げ、引き続き「顧客志向の経営」、「ビジネスイノベーション」、「グループ経営の進化」の3つの基本ストラテジーの実践による価値創造に取り組み、社会全体のESG課題の解決やSDGsの達成に貢献いたします。また、グループ長期経営方針「VISION 2025」の先を見据え、事業環境変化を踏まえた競争戦略や成長戦略を描き、新たな経営方針を策定してまいります。 さらに、内部管理態勢の強化など、引き続きコーポレートガバナンスを充実させ、企業価値の向上に一層努めてまいります。 ①「VISION 2025」における3つのビジョン a.街づくりを通して、持続可能な社会の構築を実現 当社グループは創立以来、私たちのDNAであるパイオニア精神を発揮し、各時代のパラダイム転換を捉えて新たな価値を創造しながら、街づくりを通した社会課題の解決に取り組んでまいりました。例えば、「柏の葉スマートシティ」は、当社が2005年から千葉県柏市で開発している課題解決型の街づくり事業です。現在、公・民・学の連携のもと「環境共生」「健康長寿」「新産業創造」の実現を目指した取り組みを進めています。また、「日本橋再生計画」においては、「残しながら、蘇らせながら、創っていく」をコンセプトに掲げて、地域社会や文化の活性化を図るとともに、地域全体の防災力強化に取り組むなど、当社グループの街づくりは持続可能な社会の構築の一翼を担っています。アセットクラス毎の取り組みとしてオフィスビル事業においては、生産性向上や優秀な人材の獲得など、オフィステナントの経営課題の解決に資することを目的として、シェアオフィスサービス「ワークスタイリング」や健康経営支援サービス「&well」といったサービス等を展開し、オフィスビル事業の競争力を向上させてまいります。住宅事業においては、元気な高齢者の方々に、より自分らしい豊かなくらしを実現していただくための新しいすまいのカタチである「シニアレジデンス事業」の推進、あるいは、環境負荷がより少ない木造大規模施設の受注拡大など、顧客ニーズの多様化や社会的要請に応じた新しい商品やサービスを展開しています。こうした街づくりの一つ一つが、少子化・高齢化、環境問題、くらしの安全・安心、新産業創造など、社会が直面する幅広い課題の解決に寄与するものであり、「社会的な価値の創出」ひいては当社グループの「企業価値の向上」へと繋がっていくものと考えております。 b.テクノロジーを活用し、不動産業そのものをイノベーション テクノロジーの進化によって様々な領域でイノベーションの創出やビジネスモデルの転換が進展するなか、デジタル技術の活用促進とリアルな空間の価値向上に同時に取り組んでまいります。既存の商品やサービスへのICTの活用、不動産とICTの融合による新たなビジネスの創出、リアルな空間でのデータの蓄積・活用など、リアルエステートテック活用によるビジネスモデルの革新を行うとともに、デジタル技術では生み出すことができない、人との出会い・ふれあいなどのリアルな空間の価値を高めることで、事業の競争力を一層高めてまいります。例えば、商業施設事業では、リアル店舗における買い物とネットショッピングの双方の良さを同時に享受できる、リアル店舗共生型ECモール「&mall」の展開を通じて、リアル店舗とECモールが相乗効果で売上を拡大できるオムニチャネル・プラットフォームを構築しています。また、ロジスティクス事業では、人手不足等が深刻な課題となっている物流業界において、フルオートメーション物流モデルを展示する物流ICT体験型ショールーム「MFLP ICT LABO」を活用し、倉庫内物流の自動化・省人化ソリューションを提供するとともに、入居企業の課題解決支援に取り組んでいます。さらに、ベンチャー共創事業では、コーポレートベンチャーキャピタルファンドを設立し、ベンチャー企業の積極的なサポートと日本のベンチャーエコシステムの発展に寄与していくとともに、出資先のベンチャー企業から得られた最新の技術やサービスを、当社グループの本業強化や事業領域拡大につなげてまいります。 c.グローバルカンパニーへの進化 海外事業について、これまでの海外事業経験を通じて確認できた当社グループの強みと、海外パートナー企業の経験やノウハウを掛け合わせながら、海外事業の飛躍的な成長を実現してまいります。例えば、幅広いアセットクラスを手掛け、投資・開発・運営・リーシング/販売まであらゆる機能を備えているという当社グループの総合力は、海外において希少であり、大きな強みとなります。また、近年、海外においても複合型開発のニーズが高まっており、当社が国内事業において長年にわたり培ってきた複合開発のノウハウは海外でも強みとなります。こうした強みを海外のパートナーや顧客にしっかりと訴求し、優良な事業機会の獲得に努めてまいります。また、不動産業はドメスティックな性格が強い産業であるため、用地情報の収集から、許認可の折衝、販売戦略に至るまで、現地のコミュニティに参画していくことが重要となります。現地の優良なパートナー企業と連携して事業に取り組むとともに、事業のローカル化を推進することで、着実に事業を推進させてまいります。 ②人材戦略、組織・制度・ガバナンス、アセット・財務戦略 長期経営方針「VISION 2025」において、当社グループが目指す3つのビジョンを着実に実行するためには、人材戦略、組織・制度・ガバナンス、アセット・財務戦略など、その取り組みを支えるインフラを強化していく必要があります。人材戦略では、目まぐるしく変化する社会のニーズに対応し、新たな価値を創造していくために、女性の活躍推進やグローバル人材・DX人材の採用・育成など、ダイバーシティを一層推進するとともに、働き方改革にも継続的に取り組むことで、多様な人材が活躍できる社会の実現を目指してまいります。組織・制度・ガバナンスでは、当社グループの各社が、個社の利益ではなく、グループの利益が最大化するような取り組みを行っていく必要があり、そのため、グループ社員の意識や制度のあり方を変えていきます。また、新しいイノベーションを生み出す文化の醸成や制度創設にも改めて取り組んでいきます。さらに、事業領域が国内、海外を問わず今後も拡大を続けるなかで、企業活動におけるリスクマネジメントは非常に重要な課題と認識しており、当社およびグループ会社における内部管理態勢の強化など、引き続きコーポレート・ガバナンスを充実させ、企業価値の向上に一層努めてまいります。アセット・財務戦略では、金融環境の変化に特に留意しながら、今後も厳選投資を継続してまいります。保有・開発・マネジメントのバランスの適切なコントロール、資産ポートフォリオの最適化に加えて、資産に応じた調達手法の最適化を図ることによって、財務の健全性を確保しながら持続的な利益成長を実現していきます。 ③持続可能な社会の実現に向けて 当社グループは、「持続可能な社会」と「継続的な利益成長」を実現するため、E(環境)・S(社会)・G(ガバナンス)を重要な経営課題と位置づけ、グループ長期経営方針「VISION 2025」において、重点的に取り組むべき以下の6つの目標を掲げました。・街づくりを通した超スマート社会の実現・多様な人材が活躍できる社会の実現・健やか・安全・安心なくらしの実現・オープンイノベーションによる新産業の創造・環境負荷の低減とエネルギーの創出・コンプライアンス・ガバナンスの継続的な向上かかる目標の達成に向け、例えば、「日本橋再生計画」においては、「日本橋室町三井タワー」内に、エネルギープラントを構築し、日本で初めて、既存ビルを含む周辺地域にも電気と熱を供給する「日本橋スマートエネルギープロジェクト」を開始し、災害に対して強靭で、環境性能の高いサステナブルな街づくりを推進しております。また、環境改善効果のある事業に充当する資金を調達するため、グリーンボンドの発行を行っております。また、「三井不動産9BOX感染対策基準」等を通じ、引き続きパンデミックに強い安心・安全な施設運営を行ってまいります。中長期的な視野に立ち、様々なステークホルダーとの一層堅固で良好な関係の構築を目指すと共に、当社グループがこれまで以上に社会から必要とされる企業となれるよう努めてまいります。今後も当社グループは、「&マーク」の理念のもと、ESG課題の解決に取り組むことで街づくりを一層進化させ、地域に根差したコミュニティの創出、良質なタウンマネジメントの推進を行うとともに、新技術を積極的に活用し、超スマート社会の「場」であるスマートシティを実現するよう努め、「持続可能な社会」と「継続的な利益成長」の実現を目指してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、グループ長期経営方針「VISION 2025」において、2025年度前後に向けて、連結営業利益は 3,500億円程度、うち海外事業利益(※)は30%程度、ROAは5%程度となることを将来の見通しとしています。 ※海外事業利益=海外営業利益+海外持分法換算営業利益(海外所在持分法適用会社について、各社の営業利益または営業利益相当額(当期純利益から税負担分を考慮して簡便的に算出した利益)に当社持分割合を乗じて算出した金額と海外所在持分法適用会社に係る関係会社株式売却益(不動産分譲を目的とした事業に係るものに限る)の合計額)なお、グループ長期経営方針のもと、2023年3月期の通期業績予想は、売上高は2兆2,000億円、営業利益は3,000億円、経常利益は2,600億円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,900億円としておりました。セグメント別には、以下のとおりの業績見通しとしておりました。 2023年3月期通期業績予想(2022.4.1~2023.3.31) 売上高営業利益賃貸720,000152,000分譲650,000145,000マネジメント420,00062,000その他410,000△7,000消去又は全社-△52,000合計2,200,000300,000 (注)2022年11月9日公表時の通期業績予想となります。 また、当社グループの経営資源の配分・投入につきましては、有形・無形固定資産について、設備投資4,000億円、減価償却費1,200億円、販売用不動産について、新規投資5,000億円、原価回収4,800億円を見込んでいました。 これらの達成状況については、後記「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析/(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容/c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社グループは、会社の経営の基本方針となるステートメント、ビジョン、ミッションのもと、企業としての成長と社会的な価値の創出に積極的に取り組んでおります。 GROUP STATEMENT都市に豊かさと潤いをGROUP VISION ~私たちはどうありたいか~1.「&」マークの理念私たちは、「&」マークに象徴される「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、社会・経済の発展と地球環境の保全に貢献します。~「&EARTH」を掲げて、人と地球がともに豊かになる社会をめざします。2.進化と価値創造私たちは、不動産ビジネスを進化させることにより、人々に「新しい時代の夢と感動」をもたらします。~多様な「知」をとりいれ融合させることにより、国内外で新たな価値を創造します。~社会環境・市場構造などの変化と、そのグローバルな潮流を積極的にとらえます。3.成長性と収益性に富んだ三井不動産グループ私たちは、グループ総体の力を公正にいかんなく発揮することによって、「成長性と収益性に富んだ三井不動産グループ」を実現します。GROUP MISSION ~私たちに今求められていること~1.ビジネスとくらしに関するソリューションとサービスの提供豊かさと潤いをもたらし、安全・安心で魅力にあふれる空間とソフト、サービスを提供して、街の価値を最大化する。多彩で革新的なソリューションを提供して、不動産投資市場の成長に貢献する。2.グローバルな視野で顧客のパートナーへ顧客をビジネスの創造ならびに進化・発展の基盤と考える。顧客が真に求めているものを多面的に把握し、グループの総力で提案・実現する。顧客のパートナーとして、高い評価を獲得し続け、ブランド価値を高める。3.企業価値の向上持続的な利益成長を図るとともに、不断のイノベーションを行うことにより企業価値を向上させる。経営資源の最適活用ならびに効率経営を追求する。常にリスクに対して適正なマネジメントを行う。4.個の力を高め結集してグループの力へ多彩な人材、多様な価値観を融合し、パイオニア精神に満ちた独創性を育む。個々人がプロフェッショナルな知識・能力を磨き、互いに共有して、付加価値創造力を高める。企業倫理と規律、コンプライアンスについて、常に高い意識を持って行動する。(注)1999年6月に制定し、2018年4月に改訂しております。 (2)経営環境、会社の長期経営方針及び対処すべき課題 今後の社会経済環境の見通しにつきましては、社会経済活動の正常化に伴い、景気が持ち直していくことが期待されるものの、長期化するロシアのウクライナ侵攻や米中関係の緊張、両岸問題といった地政学的リスク等を背景とした、インフレ・コスト高の進行、主要各国の金融引き締め等により、世界経済の先行きは極めて不透明な状況にあります。わが国においても、エネルギー価格・原材料価格の上昇、金利上昇等のリスクに加えて世界経済の下振れがわが国の経済を下押しするリスクに備える必要があります。 このような見通しのもと、新型コロナウイルス感染症によって生じた暮らし方や働き方における不可逆的な変化を的確に捉え、ビジネスモデルの変革をさらに加速してまいります。 新型コロナウイルス感染症を契機として、「リモートの有用性」が認識された一方で、「デジタルでは代替できないリアル空間の価値」が再認識されました。人と人がリアルの空間で接触することにより生まれるイノベーション、雑談等の偶然性から生まれる新しい価値、五感で感動体験を得るスポーツ・エンターテインメント等がその代表的な例です。ポストコロナの街づくりには、リアルとデジタルの最適な組み合わせを考えていかなければなりません。デジタルが適している部分については徹底的にデジタル技術と街に蓄積したデータを活用するとともに、リアルが適している部分についてはリアル空間ならではの価値を最大限に高めてまいります。 また、わが国における少子高齢化、人口減少の現状を踏まえると、あらゆる分野において「需要を創り出していく」ことが大変重要であると認識しております。それを実現するために、われわれ自らが不動産デベロッパーの枠を超え、企業や社会、それを構成する人々の英知を結集する「場」や「コミュニティ」を創出し、いわば「オープンイノベーションのプラットフォーマー」の役割を果たすことで、新産業の創造に貢献してまいります。住宅や商業施設、ホテル・リゾート、スポーツ・エンターテインメントなどのいわゆるBtoC事業においても、様々なステークホルダーと協働し、より豊かな暮らし方や働き方を提案することで、新たな需要の創出につなげてまいります。 さらに、海外では、総合デベロッパーとしての当社グループの強みと、各国のマーケットに精通したパートナーの強みを組み合わせ、欧米・アジアそれぞれのエリア特性を活かし、安定性と成長性に富んだポートフォリオを構築してまいります。 ESG・サステナビリティに関する取り組みとしては、「脱炭素社会実現に向けたグループ行動計画」に基づき、国内全ての新築物件におけるZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)・ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)水準の環境性能実現、国内全施設における電力グリーン化等の再生可能エネルギーの積極活用、メガソーラー事業の拡大、サプライチェーン全体での脱炭素に向けたパートナーシップ強化等に継続して取り組んでまいります。 また、「ダイバーシティ&インクルージョン推進宣言」とその取り組み方針に基づき、社内公募型のワーキングチームを組成し、従業者の声を聞きながら様々な施策に取り組むとともに、当社グループ会社との定期的な推進会議の開催、合同研修をはじめとした共通施策を実施するなど、当社グループ全体でダイバーシティ&インクルージョンの取り組みを進めてまいります。 さらに、当社グループ保有林等における「生物多様性」に配慮した持続的な取り組みや、「ビジネスと人権」に関する取り組みをより一層推進するなど、重要なESG課題についても当社グループ全体で取り組んでまいります。 当社グループは、グループ長期経営方針「VISION 2025」の達成に向け、「街づくりを通して、持続可能な社会の構築を実現」、「テクノロジーを活用し、不動産業そのものをイノベーション」、「グローバルカンパニーへの進化」をビジョンに掲げ、引き続き「顧客志向の経営」、「ビジネスイノベーション」、「グループ経営の進化」の3つの基本ストラテジーの実践による価値創造に取り組み、社会全体のESG課題の解決やSDGsの達成に貢献いたします。また、グループ長期経営方針「VISION 2025」の先を見据え、事業環境変化を踏まえた競争戦略や成長戦略を描き、新たな経営方針を策定してまいります。 さらに、内部管理態勢の強化など、引き続きコーポレートガバナンスを充実させ、企業価値の向上に一層努めてまいります。 ①「VISION 2025」における3つのビジョン a.街づくりを通して、持続可能な社会の構築を実現 当社グループは創立以来、私たちのDNAであるパイオニア精神を発揮し、各時代のパラダイム転換を捉えて新たな価値を創造しながら、街づくりを通した社会課題の解決に取り組んでまいりました。例えば、「柏の葉スマートシティ」は、当社が2005年から千葉県柏市で開発している課題解決型の街づくり事業です。現在、公・民・学の連携のもと「環境共生」「健康長寿」「新産業創造」の実現を目指した取り組みを進めています。また、「日本橋再生計画」においては、「残しながら、蘇らせながら、創っていく」をコンセプトに掲げて、地域社会や文化の活性化を図るとともに、地域全体の防災力強化に取り組むなど、当社グループの街づくりは持続可能な社会の構築の一翼を担っています。アセットクラス毎の取り組みとしてオフィスビル事業においては、生産性向上や優秀な人材の獲得など、オフィステナントの経営課題の解決に資することを目的として、シェアオフィスサービス「ワークスタイリング」や健康経営支援サービス「&well」といったサービス等を展開し、オフィスビル事業の競争力を向上させてまいります。住宅事業においては、元気な高齢者の方々に、より自分らしい豊かなくらしを実現していただくための新しいすまいのカタチである「シニアレジデンス事業」の推進、あるいは、環境負荷がより少ない木造大規模施設の受注拡大など、顧客ニーズの多様化や社会的要請に応じた新しい商品やサービスを展開しています。こうした街づくりの一つ一つが、少子化・高齢化、環境問題、くらしの安全・安心、新産業創造など、社会が直面する幅広い課題の解決に寄与するものであり、「社会的な価値の創出」ひいては当社グループの「企業価値の向上」へと繋がっていくものと考えております。 b.テクノロジーを活用し、不動産業そのものをイノベーション テクノロジーの進化によって様々な領域でイノベーションの創出やビジネスモデルの転換が進展するなか、デジタル技術の活用促進とリアルな空間の価値向上に同時に取り組んでまいります。既存の商品やサービスへのICTの活用、不動産とICTの融合による新たなビジネスの創出、リアルな空間でのデータの蓄積・活用など、リアルエステートテック活用によるビジネスモデルの革新を行うとともに、デジタル技術では生み出すことができない、人との出会い・ふれあいなどのリアルな空間の価値を高めることで、事業の競争力を一層高めてまいります。例えば、商業施設事業では、リアル店舗における買い物とネットショッピングの双方の良さを同時に享受できる、リアル店舗共生型ECモール「&mall」の展開を通じて、リアル店舗とECモールが相乗効果で売上を拡大できるオムニチャネル・プラットフォームを構築しています。また、ロジスティクス事業では、人手不足等が深刻な課題となっている物流業界において、フルオートメーション物流モデルを展示する物流ICT体験型ショールーム「MFLP ICT LABO」を活用し、倉庫内物流の自動化・省人化ソリューションを提供するとともに、入居企業の課題解決支援に取り組んでいます。さらに、ベンチャー共創事業では、コーポレートベンチャーキャピタルファンドを設立し、ベンチャー企業の積極的なサポートと日本のベンチャーエコシステムの発展に寄与していくとともに、出資先のベンチャー企業から得られた最新の技術やサービスを、当社グループの本業強化や事業領域拡大につなげてまいります。 c.グローバルカンパニーへの進化 海外事業について、これまでの海外事業経験を通じて確認できた当社グループの強みと、海外パートナー企業の経験やノウハウを掛け合わせながら、海外事業の飛躍的な成長を実現してまいります。例えば、幅広いアセットクラスを手掛け、投資・開発・運営・リーシング/販売まであらゆる機能を備えているという当社グループの総合力は、海外において希少であり、大きな強みとなります。また、近年、海外においても複合型開発のニーズが高まっており、当社が国内事業において長年にわたり培ってきた複合開発のノウハウは海外でも強みとなります。こうした強みを海外のパートナーや顧客にしっかりと訴求し、優良な事業機会の獲得に努めてまいります。また、不動産業はドメスティックな性格が強い産業であるため、用地情報の収集から、許認可の折衝、販売戦略に至るまで、現地のコミュニティに参画していくことが重要となります。現地の優良なパートナー企業と連携して事業に取り組むとともに、事業のローカル化を推進することで、着実に事業を推進させてまいります。 ②人材戦略、組織・制度・ガバナンス、アセット・財務戦略 長期経営方針「VISION 2025」において、当社グループが目指す3つのビジョンを着実に実行するためには、人材戦略、組織・制度・ガバナンス、アセット・財務戦略など、その取り組みを支えるインフラを強化していく必要があります。人材戦略では、目まぐるしく変化する社会のニーズに対応し、新たな価値を創造していくために、女性の活躍推進やグローバル人材・DX人材の採用・育成など、ダイバーシティを一層推進するとともに、働き方改革にも継続的に取り組むことで、多様な人材が活躍できる社会の実現を目指してまいります。組織・制度・ガバナンスでは、当社グループの各社が、個社の利益ではなく、グループの利益が最大化するような取り組みを行っていく必要があり、そのため、グループ社員の意識や制度のあり方を変えていきます。また、新しいイノベーションを生み出す文化の醸成や制度創設にも改めて取り組んでいきます。さらに、事業領域が国内、海外を問わず今後も拡大を続けるなかで、企業活動におけるリスクマネジメントは非常に重要な課題と認識しており、当社およびグループ会社における内部管理態勢の強化など、引き続きコーポレート・ガバナンスを充実させ、企業価値の向上に一層努めてまいります。アセット・財務戦略では、金融環境の変化に特に留意しながら、今後も厳選投資を継続してまいります。保有・開発・マネジメントのバランスの適切なコントロール、資産ポートフォリオの最適化に加えて、資産に応じた調達手法の最適化を図ることによって、財務の健全性を確保しながら持続的な利益成長を実現していきます。 ③持続可能な社会の実現に向けて 当社グループは、「持続可能な社会」と「継続的な利益成長」を実現するため、E(環境)・S(社会)・G(ガバナンス)を重要な経営課題と位置づけ、グループ長期経営方針「VISION 2025」において、重点的に取り組むべき以下の6つの目標を掲げました。・街づくりを通した超スマート社会の実現・多様な人材が活躍できる社会の実現・健やか・安全・安心なくらしの実現・オープンイノベーションによる新産業の創造・環境負荷の低減とエネルギーの創出・コンプライアンス・ガバナンスの継続的な向上かかる目標の達成に向け、例えば、「日本橋再生計画」においては、「日本橋室町三井タワー」内に、エネルギープラントを構築し、日本で初めて、既存ビルを含む周辺地域にも電気と熱を供給する「日本橋スマートエネルギープロジェクト」を開始し、災害に対して強靭で、環境性能の高いサステナブルな街づくりを推進しております。また、環境改善効果のある事業に充当する資金を調達するため、グリーンボンドの発行を行っております。また、「三井不動産9BOX感染対策基準」等を通じ、引き続きパンデミックに強い安心・安全な施設運営を行ってまいります。中長期的な視野に立ち、様々なステークホルダーとの一層堅固で良好な関係の構築を目指すと共に、当社グループがこれまで以上に社会から必要とされる企業となれるよう努めてまいります。今後も当社グループは、「&マーク」の理念のもと、ESG課題の解決に取り組むことで街づくりを一層進化させ、地域に根差したコミュニティの創出、良質なタウンマネジメントの推進を行うとともに、新技術を積極的に活用し、超スマート社会の「場」であるスマートシティを実現するよう努め、「持続可能な社会」と「継続的な利益成長」の実現を目指してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、グループ長期経営方針「VISION 2025」において、2025年度前後に向けて、連結営業利益は 3,500億円程度、うち海外事業利益(※)は30%程度、ROAは5%程度となることを将来の見通しとしています。 ※海外事業利益=海外営業利益+海外持分法換算営業利益(海外所在持分法適用会社について、各社の営業利益または営業利益相当額(当期純利益から税負担分を考慮して簡便的に算出した利益)に当社持分割合を乗じて算出した金額と海外所在持分法適用会社に係る関係会社株式売却益(不動産分譲を目的とした事業に係るものに限る)の合計額)なお、グループ長期経営方針のもと、2023年3月期の通期業績予想は、売上高は2兆2,000億円、営業利益は3,000億円、経常利益は2,600億円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,900億円としておりました。セグメント別には、以下のとおりの業績見通しとしておりました。 2023年3月期通期業績予想(2022.4.1~2023.3.31) 売上高営業利益賃貸720,000152,000分譲650,000145,000マネジメント420,00062,000その他410,000△7,000消去又は全社-△52,000合計2,200,000300,000 (注)2022年11月9日公表時の通期業績予想となります。 また、当社グループの経営資源の配分・投入につきましては、有形・無形固定資産について、設備投資4,000億円、減価償却費1,200億円、販売用不動産について、新規投資5,000億円、原価回収4,800億円を見込んでいました。 これらの達成状況については、後記「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析/(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容/c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態及び経営成績の状況の概要は、以下のとおりです。 ①財政状態および経営成績の状況a.財政状態◆資産 当期末の総資産は、8兆8,413億円となり、前期末比で6,333億円増加しました。 主な増減としては、販売用不動産(仕掛販売用不動産、開発用土地、前渡金を含む)が1,119億円増加、新規投資等により有形・無形固定資産が3,789億円増加し、また、投資有価証券が時価評価等により411億円増加しました。 なお、当期の設備投資額は3,865億円、減価償却費は1,252億円でした。◆負債 当期末の有利子負債(短期借入金、ノンリコース短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、ノンリコース1年内償還予定の社債、社債、ノンリコース社債、長期借入金、ノンリコース長期借入金の合計額)は、4兆485億円となり、前期末比で3,812億円増加しました。 なお、資金調達の流動性補完を目的として、コミットメントラインを複数の金融機関との間で設定しており、未使用のコミットメントラインが4,000億円あります。 また、当期末の流動比率(流動資産/流動負債)は、前期末の201%から低下し183%となりました。◆純資産 当期末の純資産合計は、3兆312億円となり、前期末比で1,174億円の増加となりました。これは、利益剰余金が1,090億円、為替換算調整勘定が572億円増加した一方で、その他有価証券評価差額金が448億円減少したこと等によります。 当期末の自己資本比率は32.8%と前期末の34.1%から低下し、D/Eレシオ(有利子負債/自己資本)は1.40倍と前期末の1.31倍から上昇しました。なお、1株当たり純資産額は、3,107.37円(前期末は2,942.11円)となりました。 b.経営成績 当社グループの連結業績につきましては、売上高は2兆2,691億円(前期比1,682億円増、8.0%増)、営業利益3,054億円(前期比604億円増、24.7%増)、経常利益2,653億円(前期比404億円増、18.0%増)となりました。これに特別利益として投資有価証券売却益440億円を計上し、特別損失として固定資産除却損81億円や投資有価証券評価損31億円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,969億円(前期比200億円増、11.3%増)となりました。 報告セグメント別の業績は、次のとおりです。 各セグメントの売上高は、外部顧客に対する売上高を記載しており、特に記載のない場合、単位は百万円となっております。◆ 賃貸 当期(2022.4.1~2023.3.31)前期(2021.4.1~2022.3.31)増減売上高754,306668,16786,138営業利益149,153129,98319,169 「50ハドソンヤード(米国・オフィス)」の収益・利益の拡大に加え、既存商業施設の前期比での回復、「ららぽーと福岡(商業)」「ららぽーと堺(商業)」の新規開業効果等により、セグメント全体では、861億円の増収、191億円の増益となり、売上高・営業利益ともに過去最高を更新しました。なお、当期末における当社の首都圏オフィス空室率(単体)は3.8%(当第3四半期末の6.4%から2.6pt改善)となりました。 <売上高の内訳> 当期(2022.4.1~2023.3.31)前期(2021.4.1~2022.3.31)増減オフィス426,928389,81137,116商業施設261,394226,21835,176その他65,98452,13713,846合計754,306668,16786,138 ・貸付面積の状況(単位:千㎡) 当期(2023.3.31)前期(2022.3.31)増減オフィス 所有1,9601,89466 転貸1,4911,502△11商業施設 所有1,8731,758115 転貸65163417 ・期末空室率推移(%) 2023/32022/32021/32020/32019/32018/32017/32016/3オフィス・商業施設(連結)4.33.02.92.31.82.43.12.2首都圏オフィス(単体)3.83.23.11.91.72.23.42.6地方オフィス(単体)2.83.73.51.31.82.32.33.1 <当期における主要な新規・通期稼働物件>・新規稼働物件(当期稼働物件)ららぽーとブキッ・ビンタンシティ センターマレーシアクアラルンプール2022年1月開業商業施設三井アウトレットパーク台南台湾台南市2022年2月開業商業施設ららぽーと福岡福岡県福岡市2022年4月開業商業施設50ハドソンヤード米国ニューヨーク市2022年6月竣工オフィス東京ミッドタウン八重洲東京都中央区2022年8月竣工オフィス・ホテル・商業施設ららぽーと堺大阪府堺市2022年11月開業商業施設 ・通期稼働物件(前期稼働物件)ららぽーと上海金橋中国上海市2021年4月開業商業施設大宮門街 SQUARE埼玉県さいたま市2021年10月竣工オフィスイノベーション スクエア PhaseⅡ米国ボストン市2021年11月竣工オフィスららステーション上海蓮花路中国上海市2021年12月開業商業施設 <単体の賃貸事業内訳>・全体 当期(2022.4.1~2023.3.31)前期(2021.4.1~2022.3.31)売上高650,667579,326粗利益94,70376,227粗利益率(%)14.613.2 ・オフィス・商業施設 オフィス商業施設 首都圏地方合計首都圏地方合計売上高314,68724,123338,811160,40382,959243,363貸付面積(千㎡)2,5502842,8351,4238322,255棟数(棟)9623119712697空室率(%)3.82.83.72.02.52.2 ◆ 分譲 当期(2022.4.1~2023.3.31)前期(2021.4.1~2022.3.31)増減売上高640,662643,851△3,189営業利益145,711138,3437,367 国内住宅分譲は、「パークコート千代田四番町」等の引渡しの進捗等により増収増益となりました。投資家向け・海外住宅分譲等は、資産回転の継続により、投資家等への国内・海外の物件売却を推進し、前期と同様、1,000億円を超える営業利益を計上しました。セグメント全体では、31億円の減収、73億円の増益となり、営業利益は過去最高を更新しました。なお、国内の新築マンション分譲の次期計上予定戸数3,350戸に対する契約達成率は77.5%となりました。 <売上高・営業利益の内訳> 当期(2022.4.1~2023.3.31)前期(2021.4.1~2022.3.31)増減国内住宅分譲 売上高270,530245,15525,374 営業利益39,36824,02815,340投資家向け・海外住宅分譲等 売上高370,132398,696△28,564 営業利益106,342114,315△7,972売上高合計640,662643,851△3,189営業利益合計145,711138,3437,367 <国内住宅分譲内訳>・売上高等の内訳 当期(2022.4.1~2023.3.31)前期(2021.4.1~2022.3.31)増減マンション235,638(3,196戸)206,669(3,208戸)28,968(△12戸) 首都圏196,655(2,324戸)180,674(2,539戸)15,980(△215戸) その他38,983(872戸)25,995(669戸)12,987(203戸)戸建34,892(420戸)38,485(507戸)△3,593(△87戸) 首都圏34,787(418戸)36,149(467戸)△1,362(△49戸) その他104(2戸)2,335(40戸)△2,231(△38戸)売上高合計270,530(3,616戸)245,155(3,715戸)25,374(△99戸) ・契約状況 マンション戸建合計期首契約済み(戸) (A)4,0021554,157期中契約(戸) (B)3,4503833,833計上戸数(戸) (C)3,1964203,616期末契約済み(戸) (A)+(B)-(C)4,2561184,374完成在庫(戸)55055新規発売(戸)3,3403773,717(注)契約済み戸数、新規発売戸数には、次期以降に計上が予定されている戸数も含まれております。 ・期末完成在庫推移(戸) 2023/32022/32021/32020/32019/32018/32017/32016/3マンション558215012814110832188戸建071758304069127合計5589167186171148390215 ・当期における主要な計上物件(国内住宅分譲)パークコート千代田四番町東京都千代田区マンションパークシティ柏の葉キャンパスサウスマークタワー千葉県柏市マンションSHIROKANE The SKY東京都港区マンションパークホームズ日本橋時の鐘通り東京都中央区マンションファインコート稲城南山東京都稲城市戸建 ・当期における主要な計上物件(投資家向け分譲・海外住宅分譲)200アムステルダム米国ニューヨーク市マンションウェストエッジタワー米国シアトル市賃貸住宅豊洲ベイサイドクロスタワー東京都江東区オフィスコートランド米国ニューヨーク市マンション飯田橋グラン・ブルーム東京都千代田区オフィスザ・ゲージ米国デンバー市賃貸住宅 ◆ マネジメント 当期(2022.4.1~2023.3.31)前期(2021.4.1~2022.3.31)増減売上高445,924429,35016,573営業利益63,38357,2056,178 プロパティマネジメントは、リパーク(貸し駐車場)における前期比での稼働向上や費用削減効果等により増収増益となりました。仲介・アセットマネジメント等は、プロジェクトマネジメントフィーが増加した一方で、リハウス事業(個人向け仲介事業)における経費の増加等により増収微減益となりました。 セグメント全体では、165億円の増収、61億円の増益となり、売上高・営業利益ともに過去最高を更新しました。 <売上高・営業利益の内訳> 当期(2022.4.1~2023.3.31)前期(2021.4.1~2022.3.31)増減プロパティマネジメント 売上高(※1)334,973321,57213,400 営業利益37,54731,2966,251仲介・アセットマネジメント等 売上高110,950107,7773,172 営業利益25,83625,909△72売上高合計445,924429,35016,573営業利益合計63,38357,2056,178 ※1 当期末のリパーク(貸し駐車場)管理台数の状況 リパーク管理台数:250,515台(前期末:251,506台) ・三井不動産リアルティの仲介事業の状況(仲介・アセットマネジメント等に含む) 当期(2022.4.1~2023.3.31)前期(2021.4.1~2022.3.31)増減 取扱高件数取扱高件数取扱高件数仲介1,918,415(39,106件)1,892,665(41,183件)25,749(△2,077件) ・三井不動産レジデンシャルの販売受託事業の状況(仲介・アセットマネジメント等に含む) 当期(2022.4.1~2023.3.31)前期(2021.4.1~2022.3.31)増減 取扱高件数取扱高件数取扱高件数販売受託57,180(702件)55,484(765件)1,695(△63件) ◆ その他 当期(2022.4.1~2023.3.31)前期(2021.4.1~2022.3.31)増減売上高428,209359,49968,709営業利益△4,239△29,64125,402 ホテル・リゾートのRevPARが大幅に改善したことや、東京ドームにおいて稼働日数・来場者数が増加したこと等により、セグメント全体では、687億円の増収、254億円の営業損失の改善となり、売上高は過去最高を更新しました。 <売上高の内訳> 当期(2022.4.1~2023.3.31)前期(2021.4.1~2022.3.31)増減新築請負150,741158,307△7,565施設営業93,93046,80347,127東京ドーム73,14259,38813,754その他110,39495,00015,393合計428,209359,49968,709 ・受注工事高内訳 当期(2022.4.1~2023.3.31)前期(2021.4.1~2022.3.31)増減新築請負137,806139,797△1,991 ②キャッシュ・フローの状況 当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末比で103億円減少し、1,323億円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りです。 ◆営業活動によるキャッシュ・フロー 当期は、営業活動により2,977億円の増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益2,959億円や減価償却費1,252億円等によるものです。一方で、法人税等の支払額又は還付額1,098億円等による減少がありました。 ◆投資活動によるキャッシュ・フロー 当期は、投資活動により4,220億円の減少となりました。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出3,627億円、投資有価証券の取得による支出948億円等によるものです。一方で、預り敷金保証金の受入による収入517億円、投資有価証券の売却による収入505億円等による増加がありました。 ◆財務活動によるキャッシュ・フロー 当期は、財務活動により1,114億円の増加となりました。これは、借入金の調達等によるものです。 ③生産、受注および販売の状況 生産、受注および販売の状況については、「①財政状態および経営成績の状況」における報告セグメント別の業績に関連付けて示しています。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下の通りです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等 当社グループの連結業績につきましては、売上高は2兆2,691億円(前期比1,682億円増、8.0%増)、営業利益3,054億円(前期比604億円増、24.7%増)、経常利益2,653億円(前期比404億円増、18.0%増)となりました。これに特別利益として投資有価証券売却益440億円を計上し、特別損失として固定資産除却損81億円や投資有価証券評価損31億円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,969億円(前期比200億円増、11.3%増)となりました。また、当連結会計年度末の総資産は8兆8,413億円となり、有利子負債残高は4兆485億円となりました。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症抑制と経済活動の両立が進み、緩やかな持ち直しの動きが続きました。一方、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、米中関係の緊張、台湾・中国間の両岸問題といった地政学的リスク、エネルギー価格および原材料価格の上昇、世界的な金融引き締め等により、先行きの不透明感が一層高まりました。 当不動産業界では、オフィス賃貸事業については、働き方の変化に伴うオフィスの集約や縮小の動きが一部でみられたものの、リアルなコミュニケーションの重要性を意識した館内増床や拡張移転の動きもあり、都心の好立地物件を中心として堅調に推移しました。商業施設賃貸事業については、上半期を中心に新型コロナウイルス感染症の影響を受け、売上・客数が伸び悩んだものの、秋以降は、新型コロナウイルス感染症に対する人々の意識が変化したことによる来館者の増加等を受け、回復基調で推移しました。ホテル施設運営事業については、宿泊主体型ホテルやリゾートホテルにおいて、上半期は入国制限等の影響により、引き続き厳しい状況となりましたが、秋以降は入国制限の緩和や円安によるインバウンドニーズの戻りに加え、「全国旅行支援」による国内旅行の活性化を追い風に、首都圏を中心に急速に回復しました。物流施設賃貸事業については、EC事業拡大等による物流施設への需要の高まりから、新規供給面積が増えるなど、市場規模の拡大が継続しました。住宅分譲事業については、住環境に対する関心の高まりやニーズの多様化、低金利の継続等により、顧客の購入意欲は高い状況が続き、マーケットは好調に推移しました。 このような事業環境のもと、当社グループにおきましては、六本木、日比谷に続く3施設目の東京ミッドタウンとして、「JAPAN VALUEを世界に発信しつづける街」という理念のもと、「東京ミッドタウン八重洲」(東京都中央区)を開業させました。新型コロナウイルス感染症による働き方の不可逆的な変化を捉え、多様なニーズに合わせた最適な働き方や、快適でプレミアムなビジネスライフの実現を支援する、ポストコロナ時代の「行きたくなるオフィス」を提案することで、テナント企業から高い評価を受けました。当社グループの海外事業における旗艦物件に位置づけられる「50ハドソンヤード」(米国・ニューヨーク)については、オフィスを「対面によるコラボレーションを通じた新たな価値創造を促す場」として戦略的に捉える企業から高く評価され、順調なリーシング状況の中で竣工を迎えました。また、新たに開業させた「三井ショッピングパーク ららぽーと堺」(大阪府堺市)では、スポーツやエンターテインメントを主軸とした施設づくりにより、多くのお客様にご来館いただき、好調なスタートを切りました。さらに「フォーシーズンズホテル東京大手町」(東京都千代田区)等のラグジュアリーホテルを中心に、的確なマーケティングにより、秋以降のインバウンドの戻りに伴う高額宿泊ニーズを捉え、競合施設との差別化を実現いたしました。 また、様々な社会課題の解決を通して、持続可能な社会の構築に貢献することが、「&マーク」の理念を掲げる当社グループの社会的使命であると認識しており、特に「脱炭素社会の実現」と「ダイバーシティ&インクルージョンへの取り組み」を最重要課題と位置づけ、積極的に取り組んでおります。 「脱炭素社会の実現」については、2021年11月に策定した、「脱炭素社会実現に向けたグループ行動計画」に基づき、新築物件におけるZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)・ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)水準の環境性能実現、国内全施設における電力グリーン化等の再生可能エネルギーの積極活用、メガソーラー事業の拡大など、様々な施策を着実に推進してまいりました。また、国内不動産会社では過去最高額のグリーンボンドを「東京ミッドタウン八重洲」の開発資金に充当するなど、サステナブルファイナンスによる資金調達も行ってまいりました。このような取り組みの結果、当社は、国際的な環境調査・情報開示を行う非営利団体であるCDPより、気候変動部門において最高評価にあたる「CDP2022 気候変動Aリスト」に2年連続で選定されました。 また、「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」については、「ダイバーシティ&インクルージョン推進宣言」とその取り組み方針に基づき、特に女性活躍推進を重要なテーマと定め、社外のロールモデルによる座談会を実施するなど、多様なマネジメント像について学ぶ機会の提供、各本部・各部門がそれぞれ女性活躍推進施策を議論・策定したうえで主体的に実行する仕組みづくり、当社グループ各社における女性活躍推進に向けたロードマップ策定とその実行など、当社グループ全体での取り組みを進めてまいりました。このような取り組みの結果、経済産業省と東京証券取引所が女性活躍推進の分野で、業種ごとに最も優れた企業を選定する「なでしこ銘柄」に選ばれました。 さらに、「サステナブル調達基準」の当社グループ内および取引先への周知徹底や、人権デューデリジェンスの対象拡大等、「ビジネスと人権」の取り組みを進めたほか、当社グループ全体で生物多様性に配慮した事業活動を行うとともに、サプライチェーンにおける生物多様性への影響に配慮するとした「三井不動産グループ生物多様性方針」を策定するなど、重要なESG課題についても当社グループ全体で取り組んでまいりました。 これらの様々な施策を通じて、営業収益、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のすべてにおいて、期中に公表した連結業績予想を上回る結果となりました。 c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、2018年5月にグループ長期経営方針「VISION 2025」を策定し、2025年度前後に向けて、連結営業利益は3,500億円程度、うち海外事業利益(※)は30%程度、ROAは5%程度を達成することを目標指標といたしました。 当連結会計年度は新型コロナウイルス感染症の影響を受けたものの、営業利益は3,054億円、うち海外事業利益は18.9%、ROAは3.9%となりました。グループ長期経営方針公表からの5年間で、目標指標の達成に向けて着実に推移していると判断しております。 ※海外事業利益=海外営業利益+海外持分法換算営業利益(海外所在持分法適用会社について、各社の営業利益または営業利益相当額(当期純利益から税負担分を考慮して簡便的に算出した利益)に当社持分割合を乗じて算出した金額と海外所在持分法適用会社に係る関係会社株式売却益(不動産分譲を目的とした事業に係るものに限る)の合計額) 当社グループの連結業績につきましては、売上高は2兆2,691億円となり、通期業績予想2兆2,000億円に比べて691億円上回り(3.1%増)、営業利益は3,054億円となり、通期業績予想3,000億円に比べて54億円上回り(1.8%増)、経常利益は2,653億円となり、通期業績予想2,600億円に比べて53億円上回り(2.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,969億円となり、通期業績予想1,900億円に比べて69億円上回り(3.7%増)ました。 報告セグメントごとの連結業績に関する通期業績予想比については次のとおりです。 賃貸セグメントにおいては、商業施設が上期に新型コロナウイルスの影響を受け、売上・客足が伸び悩んだこと等により営業利益は1,491億円となり、通期業績予想1,520億円よりも28億の減益となりました。 分譲セグメントにおいては、国内住宅分譲では利益率の改善等により営業利益は想定を上回りました。投資家向け・海外住宅分譲等の営業利益は概ね想定通りとなりました。セグメント全体では営業利益は1,457億円となり、通期業績予想1,450億円よりも7億円の増益となりました。 マネジメントセグメントにおいては、主にリパーク(貸し駐車場)の稼働改善や費用削減効果等により、営業利益は633億円となり、通期業績予想620億円よりも13億円の増益となりました。 その他セグメントにおいては、ホテル・リゾートの需要が回復したこと等により営業損失は△42億円となり、通期業績予想△70億円より27億円の損失の改善となりました。 <連結セグメント別業績(通期予想比)> 当期(2022.4.1~2023.3.31)2023年3月期通期業績予想(2022.4.1~2023.3.31)増減 売上高営業利益売上高営業利益売上高営業利益賃貸754,306149,153720,000152,00034,306△2,846分譲640,662145,711650,000145,000△9,337711マネジメント445,92463,383420,00062,00025,9241,383その他428,209△4,239410,000△7,00018,2092,760消去又は全社-△48,603-△52,000-3,396合計2,269,103305,4052,200,000300,00069,1035,405 (注)2022年11月9日公表時の通期業績予想となります。 当連結会計年度の当社グループの経営資源の配分・投入につきましては、有形・無形固定資産について、設備投資3,865億円、減価償却費1,252億円となり、販売用不動産について、新規投資4,697億円、原価回収4,405億円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの主要な資金需要は、国内のビル賃貸事業や商業施設賃貸事業等における新規投資や、販売用不動産の取得、および海外事業の拡大に伴う開発資金等であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入や社債およびコマーシャル・ペーパーの発行による資金調達等にて対応していくこととしております。また、手元の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社においてキャッシュ・マネジメント・システムを導入することにより、資金効率の向上を図っております。 当連結会計年度においては、「東京ミッドタウン八重洲」、「ららぽーと福岡」、「50ハドソンヤード」等への投資等により、投資活動によるキャッシュ・フローが4,220億円減少しましたが、営業活動によるキャッシュ・フロー2,977億円と財務活動によるキャッシュ・フロー1,114億円で充当し、現金及び現金同等物の期末残高が1,323億円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては、前記「(1)経営成績等の状況の概要/②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 来期においては、新規・既存物件への投資等が計画されておりますが、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、借入金の調達等の財務活動によるキャッシュ・フローで対応していく予定です。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)会社の経営の基本方針当社グループは、会社の経営の基本方針となるステートメント、ビジョン、ミッションのもと、企業としての成長と社会的な価値の創出に積極的に取り組んでおります。 GROUP STATEMENT都市に豊かさと潤いをGROUP VISION ~私たちはどうありたいか~1.「&」マークの理念私たちは、「&」マークに象徴される「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、社会・経済の発展と地球環境の保全に貢献します。~「&EARTH」を掲げて、人と地球がともに豊かになる社会をめざします。2.進化と価値創造私たちは、不動産ビジネスを進化させることにより、人々に「新しい時代の夢と感動」をもたらします。~多様な「知」をとりいれ融合させることにより、国内外で新たな価値を創造します。~社会環境・市場構造などの変化と、そのグローバルな潮流を積極的にとらえます。3.成長性と収益性に富んだ三井不動産グループ私たちは、グループ総体の力を公正にいかんなく発揮することによって、「成長性と収益性に富んだ三井不動産グループ」を実現します。GROUP MISSION ~私たちに今求められていること~1.ビジネスとくらしに関するソリューションとサービスの提供豊かさと潤いをもたらし、安全・安心で魅力にあふれる空間とソフト、サービスを提供して、街の価値を最大化する。多彩で革新的なソリューションを提供して、不動産投資市場の成長に貢献する。2.グローバルな視野で顧客のパートナーへ顧客をビジネスの創造ならびに進化・発展の基盤と考える。顧客が真に求めているものを多面的に把握し、グループの総力で提案・実現する。顧客のパートナーとして、高い評価を獲得し続け、ブランド価値を高める。3.企業価値の向上持続的な利益成長を図るとともに、不断のイノベーションを行うことにより企業価値を向上させる。経営資源の最適活用ならびに効率経営を追求する。常にリスクに対して適正なマネジメントを行う。4.個の力を高め結集してグループの力へ多彩な人材、多様な価値観を融合し、パイオニア精神に満ちた独創性を育む。個々人がプロフェッショナルな知識・能力を磨き、互いに共有して、付加価値創造力を高める。企業倫理と規律、コンプライアンスについて、常に高い意識を持って行動する。(注)1999年6月に制定し、2018年4月に改訂しております。 (2)経営環境、会社の長期経営方針及び対処すべき課題今後の社会経済環境の見通しにつきましては、世界経済全体は、緩やかな回復が続くことが期待されますが、米中貿易摩擦の動向、英国のEU離脱問題の進展、中国やアジア新興国の経済の先行きのほか地政学リスクの影響など、世界経済の不確実性は依然として高い状態にあります。わが国においては、設備投資の増加と個人消費の持ち直しが続くことも期待されますが、2019年10月に予定されている消費税率の引上げの影響や、世界の政治・経済、金融市場の動きにも引き続き留意する必要があるものと考えております。また、人口減少・少子化・高齢化がますます進展するなか、テクノロジー、とりわけICTが加速度的に進化し、人々の価値観の多様化・分散化が進むとともに、社会の持続可能性や企業の社会的責任に対する意識が一層高まるなど、当社をとりまく事業環境が大きく変化していくことが予想されます。このような見通しのもと、当社グループは、「街づくりを通して、持続可能な社会の構築を実現」、「テクノロジーを活用し、不動産業そのものをイノベーション」、「グローバルカンパニーへの進化」を目指し、基本戦略である「顧客志向の経営」、「ビジネスイノベーション」、「グループ経営の進化」の3つのストラテジーの実践による価値創造に取り組み、2018年5月に策定したグループ長期経営方針「VISION 2025」の達成に向け、鋭意邁進してまいります。国内では、「リアルエステート・アズ・ア・サービス」、すなわち、「不動産をお客様にモノとしてではなくサービスとして提供する」という考えのもと、「ハードや空間づくり」から「ビジネスライフやくらしの提供」へシフトし、人が主役の街づくりを行うとともに、働く人の生産性向上、快適で健康なくらしなどの実現を目指してまいります。また、地域に根差したコミュニティの創出、良質なタウンマネジメントの推進など、経年優化する街づくりを行うとともに、新技術を積極的に活用し、超スマート社会の「場」であるスマートシティを実現してまいります。さらに、不動産をサービスとして提供するにあたって、デジタル技術の活用促進とリアルな空間の価値向上に取り組んでまいります。既存の商品やサービスへのICTの活用、不動産とICTの融合による新たなビジネスの創出、オフィス・商業施設・住宅等、リアルな空間でのデータの蓄積・活用など、リアルエステートテック活用によるビジネスモデルの革新を行うとともに、デジタル技術では生み出すことができない、人との出会い・ふれあいなどのリアルな空間の価値を高めることで、事業の競争力を一層高めてまいります。海外では、総合デベロッパーとしての当社グループの強みを活かし、事業機会の獲得を進めていくとともに、ローカル化の推進とガバナンスの強化を図り、街づくり型開発を海外展開することで、海外事業の飛躍的な成長を推進いたします。また、長期経営方針「VISION 2025」において、当社グループが目指す3つの柱を着実に実行するためには、人材戦略、組織・制度・ガバナンス、アセット・財務戦略など、その取り組みを支えるインフラを強化していく必要があります。人材戦略では、目まぐるしく変化する社会のニーズに対応し、新たな価値を創造していくために、女性の活躍推進やグローバル人材・IT人材の採用・育成など、ダイバーシティを一層推進するとともに、働き方改革にも継続的に取り組むことで、多様な人材が活躍できる社会の実現を目指してまいります。組織・制度・ガバナンスでは、当社グループの各社が、個社の利益ではなく、グループの利益が最大化するような取り組みを行っていく必要があり、そのため、グループ社員の意識や制度のあり方を変えていきます。また、新しいイノベーションを生み出す文化の醸成や制度創設にも改めて取り組んでいきます。さらに、事業領域が国内、海外を問わず今後も拡大を続けるなかで、企業活動におけるリスクマネジメントは非常に重要な課題と認識しており、当社およびグループ会社における内部管理態勢の強化など、引き続きコーポレートガバナンスを充実させ、企業価値の向上に一層努めてまいります。アセット・財務戦略では、今後も優良な案件については積極的に投資していく考えですが、金融環境の変化、とくに金利上昇については留意する必要があります。欧米のみならず、国内においてもいずれは金利が上昇していくことを念頭におきながら、保有・開発・マネジメントのバランスの適切なコントロール、資産ポートフォリオの最適化に加えて、資産に応じた調達手法の最適化を図ることによって、財務の健全性を確保しながら持続的な利益成長を実現していきます。このような取り組みを通じて、当社グループは、「&マーク」の理念のもと、ESG課題の解決に取り組み、「継続的な利益成長」と「持続可能な社会」を実現することで、Society5.0およびSDGsの達成に貢献してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、グループ長期経営方針「VISION 2025」において、2025年度前後に向けて、連結営業利益は3,500億円程度、うち海外事業利益(※)は30%程度、ROAは5%程度を達成することを目標指標といたしました。 ※海外事業利益=海外営業利益+海外持分法換算営業利益(海外所在持分法適用会社について、各社の営業利益または営業利益相当額(当期純利益から税負担分を考慮して簡便的に算出した利益)に当社持分割合を乗じて算出)なお、グループ長期経営方針のもと、2019年3月期の通期業績予想は、売上高は1兆8,700億円、営業利益は2,500億円、経常利益は2,360億円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,630億円としておりました。セグメント別には、以下のとおりの業績見通しとしておりました。 2019年3月期通期業績予想(2018.4.1~2019.3.31) 売上高営業利益賃貸600,000140,000分譲535,00090,000マネジメント385,00051,000三井ホーム260,0005,800その他90,0004,000消去又は全社―△40,800合計1,870,000250,000(注)2018年11月9日公表時の通期業績予想となります。 また、株主還元方針については、以下のとおり定めております。① 中長期的な視点で、利益の再投資を通じた株主価値の向上を図るとともに、事業環境や業績、財務状況などを総合的に勘案したうえで、株主への利益還元を行う。② 利益還元については、安定的な配当の実施とともに、資本効率の向上を目的として機動的な自己株式取得を行うものとする。③ 総還元性向については、親会社株主に帰属する当期純利益の35%程度を目途とする。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)会社の経営の基本方針当社グループは、会社の経営の基本方針となるステートメント、ビジョン、ミッションのもと、企業としての成長と社会的な価値の創出に積極的に取り組んでおります。 GROUP STATEMENT都市に豊かさと潤いをGROUP VISION ~私たちはどうありたいか~1.「&」マークの理念私たちは、「&」マークに象徴される「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、社会・経済の発展と地球環境の保全に貢献します。~「&EARTH」を掲げて、人と地球がともに豊かになる社会をめざします。2.進化と価値創造私たちは、不動産ビジネスを進化させることにより、人々に「新しい時代の夢と感動」をもたらします。~多様な「知」をとりいれ融合させることにより、国内外で新たな価値を創造します。~社会環境・市場構造などの変化と、そのグローバルな潮流を積極的にとらえます。3.成長性と収益性に富んだ三井不動産グループ私たちは、グループ総体の力を公正にいかんなく発揮することによって、「成長性と収益性に富んだ三井不動産グループ」を実現します。GROUP MISSION ~私たちに今求められていること~1.ビジネスとくらしに関するソリューションとサービスの提供豊かさと潤いをもたらし、安全・安心で魅力にあふれる空間とソフト、サービスを提供して、街の価値を最大化する。多彩で革新的なソリューションを提供して、不動産投資市場の成長に貢献する。2.グローバルな視野で顧客のパートナーへ顧客をビジネスの創造ならびに進化・発展の基盤と考える。顧客が真に求めているものを多面的に把握し、グループの総力で提案・実現する。顧客のパートナーとして、高い評価を獲得し続け、ブランド価値を高める。3.企業価値の向上持続的な利益成長を図るとともに、不断のイノベーションを行うことにより企業価値を向上させる。経営資源の最適活用ならびに効率経営を追求する。常にリスクに対して適正なマネジメントを行う。4.個の力を高め結集してグループの力へ多彩な人材、多様な価値観を融合し、パイオニア精神に満ちた独創性を育む。個々人がプロフェッショナルな知識・能力を磨き、互いに共有して、付加価値創造力を高める。企業倫理と規律、コンプライアンスについて、常に高い意識を持って行動する。(注)1999年6月に制定し、2018年4月に改訂しております。 (2)経営環境、会社の長期経営方針及び対処すべき課題今後の社会経済環境の見通しにつきましては、世界経済全体は、緩やかな回復が続くことが期待されますが、米中貿易摩擦の動向、英国のEU離脱問題の進展、中国やアジア新興国の経済の先行きのほか地政学リスクの影響など、世界経済の不確実性は依然として高い状態にあります。わが国においては、設備投資の増加と個人消費の持ち直しが続くことも期待されますが、2019年10月に予定されている消費税率の引上げの影響や、世界の政治・経済、金融市場の動きにも引き続き留意する必要があるものと考えております。また、人口減少・少子化・高齢化がますます進展するなか、テクノロジー、とりわけICTが加速度的に進化し、人々の価値観の多様化・分散化が進むとともに、社会の持続可能性や企業の社会的責任に対する意識が一層高まるなど、当社をとりまく事業環境が大きく変化していくことが予想されます。このような見通しのもと、当社グループは、「街づくりを通して、持続可能な社会の構築を実現」、「テクノロジーを活用し、不動産業そのものをイノベーション」、「グローバルカンパニーへの進化」を目指し、基本戦略である「顧客志向の経営」、「ビジネスイノベーション」、「グループ経営の進化」の3つのストラテジーの実践による価値創造に取り組み、2018年5月に策定したグループ長期経営方針「VISION 2025」の達成に向け、鋭意邁進してまいります。国内では、「リアルエステート・アズ・ア・サービス」、すなわち、「不動産をお客様にモノとしてではなくサービスとして提供する」という考えのもと、「ハードや空間づくり」から「ビジネスライフやくらしの提供」へシフトし、人が主役の街づくりを行うとともに、働く人の生産性向上、快適で健康なくらしなどの実現を目指してまいります。また、地域に根差したコミュニティの創出、良質なタウンマネジメントの推進など、経年優化する街づくりを行うとともに、新技術を積極的に活用し、超スマート社会の「場」であるスマートシティを実現してまいります。さらに、不動産をサービスとして提供するにあたって、デジタル技術の活用促進とリアルな空間の価値向上に取り組んでまいります。既存の商品やサービスへのICTの活用、不動産とICTの融合による新たなビジネスの創出、オフィス・商業施設・住宅等、リアルな空間でのデータの蓄積・活用など、リアルエステートテック活用によるビジネスモデルの革新を行うとともに、デジタル技術では生み出すことができない、人との出会い・ふれあいなどのリアルな空間の価値を高めることで、事業の競争力を一層高めてまいります。海外では、総合デベロッパーとしての当社グループの強みを活かし、事業機会の獲得を進めていくとともに、ローカル化の推進とガバナンスの強化を図り、街づくり型開発を海外展開することで、海外事業の飛躍的な成長を推進いたします。また、長期経営方針「VISION 2025」において、当社グループが目指す3つの柱を着実に実行するためには、人材戦略、組織・制度・ガバナンス、アセット・財務戦略など、その取り組みを支えるインフラを強化していく必要があります。人材戦略では、目まぐるしく変化する社会のニーズに対応し、新たな価値を創造していくために、女性の活躍推進やグローバル人材・IT人材の採用・育成など、ダイバーシティを一層推進するとともに、働き方改革にも継続的に取り組むことで、多様な人材が活躍できる社会の実現を目指してまいります。組織・制度・ガバナンスでは、当社グループの各社が、個社の利益ではなく、グループの利益が最大化するような取り組みを行っていく必要があり、そのため、グループ社員の意識や制度のあり方を変えていきます。また、新しいイノベーションを生み出す文化の醸成や制度創設にも改めて取り組んでいきます。さらに、事業領域が国内、海外を問わず今後も拡大を続けるなかで、企業活動におけるリスクマネジメントは非常に重要な課題と認識しており、当社およびグループ会社における内部管理態勢の強化など、引き続きコーポレートガバナンスを充実させ、企業価値の向上に一層努めてまいります。アセット・財務戦略では、今後も優良な案件については積極的に投資していく考えですが、金融環境の変化、とくに金利上昇については留意する必要があります。欧米のみならず、国内においてもいずれは金利が上昇していくことを念頭におきながら、保有・開発・マネジメントのバランスの適切なコントロール、資産ポートフォリオの最適化に加えて、資産に応じた調達手法の最適化を図ることによって、財務の健全性を確保しながら持続的な利益成長を実現していきます。このような取り組みを通じて、当社グループは、「&マーク」の理念のもと、ESG課題の解決に取り組み、「継続的な利益成長」と「持続可能な社会」を実現することで、Society5.0およびSDGsの達成に貢献してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、グループ長期経営方針「VISION 2025」において、2025年度前後に向けて、連結営業利益は3,500億円程度、うち海外事業利益(※)は30%程度、ROAは5%程度を達成することを目標指標といたしました。 ※海外事業利益=海外営業利益+海外持分法換算営業利益(海外所在持分法適用会社について、各社の営業利益または営業利益相当額(当期純利益から税負担分を考慮して簡便的に算出した利益)に当社持分割合を乗じて算出)なお、グループ長期経営方針のもと、2019年3月期の通期業績予想は、売上高は1兆8,700億円、営業利益は2,500億円、経常利益は2,360億円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,630億円としておりました。セグメント別には、以下のとおりの業績見通しとしておりました。 2019年3月期通期業績予想(2018.4.1~2019.3.31) 売上高営業利益賃貸600,000140,000分譲535,00090,000マネジメント385,00051,000三井ホーム260,0005,800その他90,0004,000消去又は全社―△40,800合計1,870,000250,000(注)2018年11月9日公表時の通期業績予想となります。 また、株主還元方針については、以下のとおり定めております。① 中長期的な視点で、利益の再投資を通じた株主価値の向上を図るとともに、事業環境や業績、財務状況などを総合的に勘案したうえで、株主への利益還元を行う。② 利益還元については、安定的な配当の実施とともに、資本効率の向上を目的として機動的な自己株式取得を行うものとする。③ 総還元性向については、親会社株主に帰属する当期純利益の35%程度を目途とする。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態及び経営成績の状況の概要は、以下のとおりです。 ①財政状態および経営成績の状況a.財政状態◆資産 当期末の総資産は、6兆8,027億円となり、前期末比で5,180億円増加しました。 主な増減としては、販売用不動産(仕掛販売用不動産、開発用土地、前渡金を含む)が1,056億円増加し、また新規投資等により有形・無形固定資産が1,815億円増加しました。 なお、当期の設備投資額は3,905億円、減価償却費は790億円でした。◆負債 当期末の有利子負債(短期借入金、ノンリコース短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、ノンリコース1年内償還予定の社債、社債、ノンリコース社債、長期借入金、ノンリコース長期借入金の合計額)は、2兆9,066億円となり、前期末比で3,019億円増加しました。 なお、資金調達の流動性補完を目的として、コミットメントラインを複数の金融機関との間で設定しており、2,800億円の未使用枠があります。 また、当期末の流動比率(流動資産/流動負債)は、前期末の178%から上昇し191%となりました。◆純資産 当期末の純資産合計は、2兆4,208億円となり、前期末比で1,331億円の増加となりました。これは、利益剰余金が1,276億円増加し、有価証券評価差額金が363億円増加したこと等によります。 当期末の自己資本比率は34.4%と前期末の35.1%から低下し、D/Eレシオ(有利子負債/自己資本)は1.24倍と前期末の1.18倍から上昇しました。なお、1株当たり純資産額は、2,384.87円(前期末は2,231.15円)となりました。 b.経営成績 当社グループの連結業績につきましては、売上高は1兆8,611億円(前期比1,100億円増、6.3%増)、営業利益2,621億円(前期比162億円増、6.6%増)、経常利益2,541億円(前期比137億円増、5.7%増)となりました。これに特別利益として投資有価証券売却益14億円を計上し、特別損失として固定資産の減損損失114億円、固定資産除却損21億円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,686億円(前期比127億円増、8.2%増)となりました。 報告セグメント別の業績は、次のとおりです。 各セグメントの売上高は、外部顧客に対する売上高を記載しており、特に記載のない場合、単位は百万円となっております。① 賃貸 当期(2018.4.1~2019.3.31)前期(2017.4.1~2018.3.31) 増減売上高603,284558,16545,119営業利益141,945138,3383,607 国内の既存オフィスの賃料増額改定や、前期に竣工した「東京ミッドタウン日比谷」等の通期稼働効果に加え、当期に開業した「ららぽーと名古屋みなとアクルス」「三井アウトレットパーク台中港」や米国の「55ハドソンヤード」による収益寄与等により、セグメント全体では、451億円の増収、36億円の増益となりました。なお、当社の首都圏オフィス空室率(単体)は1.7%となりました。 <売上高の内訳> 当期(2018.4.1~2019.3.31)前期(2017.4.1~2018.3.31) 増減オフィス337,733307,84029,893商業施設238,345229,3359,009その他27,20520,9896,215合計603,284558,16545,119 ・貸付面積の状況(単位:千㎡) 当期 前期 増減 (2019.3.31) (2018.3.31)オフィス 所有1,9691,748221 転貸1,1791,16218商業施設 所有1,5931,53658 転貸60058019 ・期末空室率推移(%) 2019/32018/32017/32016/32015/32014/32013/32012/3オフィス・商業施設(連結)1.82.43.12.23.23.53.32.9首都圏オフィス(単体)1.72.23.42.63.23.33.84.4地方オフィス(単体)1.82.32.33.14.14.35.36.4 <当期における主要な新規・通期稼働物件>・新規稼働物件(当期稼働物件)2 テレビジョンセンター英国ロンドン市2018年3月竣工オフィスmsb Tamachi 田町ステーションタワーS東京都港区2018年5月竣工オフィス日本橋髙島屋三井ビルディング東京都中央区2018年6月竣工オフィスOVOL日本橋ビル東京都中央区2018年6月竣工オフィスららぽーと名古屋みなとアクルス愛知県名古屋市2018年9月開業商業施設55ハドソンヤード米国ニューヨーク市2018年10月竣工オフィス三井アウトレットパーク台中港台湾台中市2018年12月開業商業施設日本橋室町三井タワー東京都中央区2019年3月竣工オフィス ・通期稼働物件(前期稼働物件)1 エンジェルコート英国ロンドン市2017年3月竣工オフィスG-BASE田町東京都港区2018年1月竣工オフィス新宿M-SQUARE東京都新宿区2018年1月竣工オフィス東京ミッドタウン日比谷東京都千代田区2018年2月竣工オフィス・商業施設 <単体の賃貸事業内訳>・全体 当期前期 (2018.4.1~2019.3.31)(2017.4.1~2018.3.31)売上高556,207524,936粗利益97,977102,383粗利益率(%)17.619.5 ・オフィス・商業施設 オフィス商業施設 首都圏地方合計首都圏地方合計売上高269,63221,672291,305161,50470,285231,790貸付面積(千㎡)2,4273262,7531,3757412,116棟数(棟)10528133602787空室率(%)1.71.81.71.30.91.2 ② 分譲 当期(2018.4.1~2019.3.31)前期(2017.4.1~2018.3.31) 増減売上高530,766499,60731,158営業利益98,03783,01015,026 国内住宅分譲においては、高額物件の引き渡しが進み増収となった一方で、前期の高利益率物件の反動により減益となりました。投資家向け・海外住宅分譲等においては、Jリートをはじめとする投資家への物件売却や英国における物件売却が寄与したこと等により、増収増益となりました。セグメント全体では、311億円の増収、150億円の増益となりました。 <売上高・営業利益の内訳> 当期(2018.4.1~2019.3.31)前期(2017.4.1~2018.3.31) 増減国内住宅分譲 売上高285,432275,9889,444 営業利益26,60431,167△4,563投資家向け・海外住宅分譲等 売上高245,333223,61921,713 営業利益71,43351,84319,590売上高合計530,766499,60731,158営業利益合計98,03783,01015,026 <国内住宅分譲内訳>・売上高等の内訳 当期(2018.4.1~2019.3.31)前期(2017.4.1~2018.3.31)増減マンション252,230(3,283戸)246,989(3,707戸)5,241(△424戸)首都圏223,412(2,729戸)219,800(3,098戸)3,612(△369戸)その他28,817(554戸)27,188(609戸)1,629(△55戸)戸建33,202(475戸)28,998(501戸)4,203(△26戸)首都圏33,202(475戸)27,778(479戸)5,423(△4戸)その他-(-戸)1,220(22戸)△1,220(△22戸)売上高合計285,432(3,758戸)275,988(4,208戸)9,444(△450戸) ・契約状況 マンション戸建合計期首契約済み(戸) (A)4,1881534,341期中契約(戸) (B)3,4264413,867計上戸数(戸) (C)3,2834753,758期末契約済み(戸) (A)+(B)-(C)4,3311194,450完成在庫(戸)14130171新規発売(戸)3,4274313,858(注)契約済み戸数、新規発売戸数には、次期以降に計上が予定されている戸数も含まれております。 ・期末完成在庫推移(戸) 2019/32018/32017/32016/32015/32014/32013/32012/3マンション1411083218883170223380戸建304069127100655724合計171148390215183235280404 ・当期における主要な計上物件(国内住宅分譲)パークコート青山 ザ タワー東京都港区マンションパークコート赤坂檜町 ザ タワー東京都港区マンションパークコート武蔵小杉 ザ ガーデン タワーズウエスト神奈川県川崎市マンションパークホームズ吉祥寺北グランヴィラ東京都練馬区マンションファインコート練馬桜台ザ・マークス東京都練馬区戸建 ・当期における主要な計上物件(投資家向け・海外住宅分譲等)G-BASE田町東京都港区オフィス三井不動産ロジスティクスパーク稲沢愛知県稲沢市物流施設70 マークレーン英国ロンドン市オフィステレビジョンセンター(ザ・ヘリオス、ザ・クレッセント)英国ロンドン市マンション ③ マネジメント 当期(2018.4.1~2019.3.31)前期(2017.4.1~2018.3.31) 増減売上高377,490353,81323,677営業利益53,44548,7274,718 プロパティマネジメントにおける管理受託件数やリパーク事業(貸し駐車場事業)の管理台数の増加等に加え、仲介・アセットマネジメント等における大型の法人仲介やリハウス事業(個人向け仲介事業)取扱件数の増加等により、セグメント全体では、236億円増収、47億円の増益となりました。 <売上高・営業利益の内訳> 当期(2018.4.1~2019.3.31)前期(2017.4.1~2018.3.31) 増減プロパティマネジメント 売上高(※)275,338263,42011,918 営業利益30,24328,9141,329仲介・アセットマネジメント等 売上高102,15290,39311,759 営業利益23,20219,8133,388売上高合計377,490353,81323,677営業利益合計53,44548,7274,718 ※ 当期末のリパーク(貸し駐車場)管理台数の状況 リパーク管理台数:245,511台(前期末:226,125台) ・三井不動産リアルティの仲介事業の状況(仲介・アセットマネジメント等に含む) 当期(2018.4.1~2019.3.31)前期(2017.4.1~2018.3.31) 増減 取扱高件数取扱高件数取扱高件数仲介1,706,843(41,533件)1,568,074(40,658件)138,769(875件)(注)仲介の取扱件数・取扱高は持分法適用のリハウス関連会社を含めた三井不動産リアルティグループ全体の数値となっております。 ・三井不動産レジデンシャルの販売受託事業の状況(仲介・アセットマネジメント等に含む) 当期(2018.4.1~2019.3.31)前期(2017.4.1~2018.3.31) 増減 取扱高件数取扱高件数取扱高件数販売受託102,196(1,461件)60,457(949件)41,739(512件) ④ 三井ホーム 当期(2018.4.1~2019.3.31)前期(2017.4.1~2018.3.31) 増減売上高261,702252,1809,522営業利益6,2085,463745 リフォーム・リニューアル事業において、住宅リフォームやオフィス・商業施設のリニューアルの受注が伸長したこと等により、セグメント全体では、95億円の増収、7億円の増益となりました。 <売上高の内訳> 当期(2018.4.1~2019.3.31)前期(2017.4.1~2018.3.31) 増減新築168,173168,579△405リフォーム・リニューアル42,38137,1965,185賃貸管理26,85525,3211,534住宅関連部資材販売24,29121,0833,207合計261,702252,1809,522 ・受注工事高内訳 当期(2018.4.1~2019.3.31)前期(2017.4.1~2018.3.31) 増減新築166,077152,98813,089リフォーム・リニューアル52,95945,0947,865 ⑤ その他 当期(2018.4.1~2019.3.31)前期(2017.4.1~2018.3.31) 増減売上高87,95087,346603営業利益4,6816,849△2,168 既存のホテル事業が堅調に推移した一方で、当期に開業した「三井ガーデンホテル日本橋プレミア」「三井ガーデンホテル金沢」等の開業費用等により、セグメント全体では、6億円の増収、21億円の減益となりました。 <売上高の内訳> 当期(2018.4.1~2019.3.31)前期(2017.4.1~2018.3.31) 増減施設営業63,94960,1203,828その他24,00127,226△3,224合計87,95087,346603 <当期における主要な新規・通期稼働物件>・新規稼働物件(当期稼動物件)三井ガーデンホテル大手町東京都千代田区2018年6月開業ホテル三井ガーデンホテル五反田東京都品川区2018年6月開業ホテル三井ガーデンホテル日本橋プレミア東京都中央区2018年9月開業ホテル三井ガーデンホテル金沢石川県金沢市2019年1月開業ホテル ・通期稼働物件(前期稼動物件)ホテル ザ セレスティン京都祇園京都府京都市2017年9月開業ホテルホテル ザ セレスティン銀座東京都中央区2017年10月開業ホテル ②キャッシュ・フロー(連結) 当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末比で569億円増加し、1,576億円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りです。 ◆営業活動によるキャッシュ・フロー 当期は、営業活動により2,167億円の増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益2,420億円や減価償却費790億円等によるものです。また、販売用不動産の取得・売却によるキャッシュ・フローは、取得による支出が売却による回収を上回り、318億円の減少となっております。 ◆投資活動によるキャッシュ・フロー 当期は、投資活動により3,888億円の減少となりました。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出3,383億円等によるものです。 ◆財務活動によるキャッシュ・フロー 当期は、財務活動により2,312億円の増加となりました。これは、借入金の調達等によるものです。 ③生産、受注および販売の状況 生産、受注および販売の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要」における報告セグメント別の業績に関連付けて示しています。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下の通りです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の「1.連結財務諸表等」の「(1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載の通りです。 この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、将来生じる実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等 当社グループの連結業績につきましては、売上高は1兆8,611億円(前期比1,100億円増、6.3%増)、営業利益2,621億円(前期比162億円増、6.6%増)、経常利益2,541億円(前期比137億円増、5.7%増)となりました。これに特別利益として投資有価証券売却益14億円を計上し、特別損失として固定資産の減損損失114億円、固定資産除却損21億円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,686億円(前期比127億円増、8.2%増)となりました。また、当連結会計年度末の総資産は6兆8,027億円となり、有利子負債残高は2兆9,066億円となりました。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度のわが国経済は、雇用・所得環境の着実な改善による個人消費の持ち直しの動きや設備投資の増加が見られ、緩やかな回復基調が続きましたが、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題の動向、中国や欧州の景気鈍化などの要因により、企業収益に影響が見られ、不透明感が高まりました。 当不動産業界におきましては、オフィス賃貸事業については、都心部および主要地方都市において空室率はきわめて低水準で推移し、募集賃料も上昇傾向が継続しました。また、多様な働き方のニーズに対応するシェアオフィスの増加傾向も見られました。 商業施設賃貸事業については、Eコマースの浸透や「コト消費」の拡大など、多様化する消費スタイルへの対応が進むなか、天候の影響等による衣料品販売の伸び悩みや、インバウンドの買物支出の減少、自然災害などによる売上への影響が見られたものの、総じて堅調に推移しました。 住宅分譲事業については、販売価格上昇に伴う売れ行きの二極化が鮮明になるなか、低金利での融資の継続や税制をはじめとした政策の効果などを背景に、利便性が良く付加価値の高い良質な物件に対する顧客ニーズは引き続き堅調に推移しました。 不動産投資事業については、Jリート市場では4銘柄が新規に上場するとともに、緩和的な金融環境のなかで多様な資産の取得が進み、2019年3月末時点の、Jリート63銘柄による資産総額は18兆3千億円を上回りました。また、オープンエンド型私募リート29銘柄による資産総額は3兆1千億円を上回り、合計で21兆5千億円となり、順調な拡大傾向が続きました。 このような事業環境のもと、当社グループにおきましては、2020年代中盤以降も持続的に成長していくため、「街づくりを通して、持続可能な社会の構築を実現」、「テクノロジーを活用し、不動産業そのものをイノベーション」、「グローバルカンパニーへの進化」を目指し、グループ長期経営方針「VISION 2025」を策定し、「顧客志向の経営」、「ビジネスイノベーション」、「グループ経営の進化」の3つのストラテジーの実践による価値創造に取り組んでまいりました。 また、当社グループは、「&マーク」の理念のもと、環境との共生や「経年優化」の街づくりを通じて、ESG課題の解決やSDGsの達成に向けた取り組みを行い、持続可能な社会の構築にも貢献してまいりました。環境共生・新産業創造・健康長寿を目指す「柏の葉スマートシティ」、多様な機能を合わせる「ミクストユース化」により「都市再生と環境創造」を実現する六本木の「東京ミッドタウン」、新産業創造や芸術文化の発信に取り組む「東京ミッドタウン日比谷」など様々な街づくりを推進するとともに、官・民・地元が一体となり地域の活性化と新しい魅力を創り出す「日本橋再生計画」では、2019年3月に竣工した「日本橋室町三井タワー」において、エネルギープラントを構築し、わが国で初めて、既存ビルを含む周辺地域にも電気と熱を供給する「日本橋スマートエネルギープロジェクト」に取り組み、災害に対して強靭で、環境性能の高いサステナブルな街づくりを推進してまいりました。 これらの様々な取り組みを通じて、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに5期連続して最高益を更新いたしました。 c.資本の財源及び資金の流動性 当社グループの主要な資金需要は、国内のビル賃貸事業や商業施設賃貸事業等における新規投資や、販売用不動産の取得、および海外事業の拡大に伴う開発資金等であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入や社債およびコマーシャルペーパーの発行による資金調達等にて対応していくこととしております。また、手許の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社においてキャッシュ・マネジメント・システムを導入することにより、資金効率の向上を図っております。 当連結会計年度においては、三井不動産における「日本橋髙島屋三井ビルディング」や三井不動産アメリカグループにおける「(仮称)50ハドソンヤード」をはじめとする大型開発等への投資等によって、投資活動によるキャッシュ・フローが3,888億円の減少となりましたが、営業活動によるキャッシュ・フロー2,167億円と、財務活動によるキャッシュ・フロー2,312億円で充当し、現金及び現金同等物の期末残高が1,576億円となりました。 また、来期においても、三井不動産における「(仮称)OH-1計画」や三井不動産アメリカグループにおける「(仮称)50ハドソンヤード」等、大型開発における建築工事金をはじめとした投資が計画されておりますが、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、借入金の調達等の財務活動によるキャッシュ・フローで対応していく予定です。 d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、2018年5月にグループ長期経営方針「VISION 2025」を策定し、2025年度前後に向けて、連結営業利益は3,500億円程度、うち海外事業利益(※)は30%程度、ROAは5%程度を達成することを目標指標といたしました。 当連結会計年度における営業利益は2,621億円、うち海外事業利益は19.8%、ROAは4.4%となりましたが、グループ長期経営方針初年度としては、目標指標の達成に向けて順調に推移していると判断しております。 ※海外事業利益=海外営業利益+海外持分法換算営業利益(海外所在持分法適用会社について、各社の営業利益または営業利益相当額(当期純利益から税負担分を考慮して簡便的に算出した利益)に当社持分割合を乗じて算出) 当社グループの連結業績につきましては、売上高は1兆8,611億円となり、通期業績予想1兆8,700億円に比べて88億円下回り(0.5%減)、営業利益は2,621億円となり、通期業績予想2,500億円に比べて121億円上回り(4.8%増)、経常利益は2,541億円となり、通期業績予想2,360億円に比べて181億円上回り(7.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,686億円となり、通期業績予想1,630億円に比べて56億円上回り(3.4%増)ました。 報告セグメントごとの連結業績に関する通期業績予想比については次のとおりです。 賃貸セグメントにおいては、主にビル賃貸事業における空室のリースアップペースや、賃料の増額改定が想定を上回ったこと等により営業利益は1,419億円となり、通期業績予想よりも19億円の増益となりました。 分譲セグメントにおいては、国内住宅分譲では計上戸数・営業利益ともに概ね予想通りとなり、投資家向け・海外住宅分譲等では投資家向け分譲の各物件の利益率が、好調なマーケット下で改善したことや海外住宅分譲の利益率が想定を上回ったことなどにより、営業利益は980億円となり通期業績予想900億円よりも80億円の増益となりました。 マネジメントセグメントにおいては、プロパティマネジメント各社における物件性能改善に伴うプロパティマネジメントフィーの増加や、三井不動産リアルティにおける法人向け仲介が想定を上回ったこと等により、営業利益は534億円となり、通期業績予想510億円よりも24億円の増益となりました。 三井ホームセグメントにおいては、リフォームリニューアル事業において、期中の受注が計画を上回ったことにより、営業利益は62億円となり、通期業績予想58億円より4億円の増益となりました。 その他セグメントにおいては、国内ホテル事業における新規物件の開業関係費の改善により営業利益は46億円となり、通期業績予想40億円より6億円の増益となりました。 (注)本報告書の営業収益等は、消費税等抜きで表示しています。 <連結セグメント別業績(通期予想比)> 当期(2018.4.1~2019.3.31)2019年3月期通期業績予想(2018.4.1~2019.3.31)増減 売上高営業利益売上高営業利益売上高営業利益賃貸603,284141,945600,000140,0003,2841,945分譲530,76698,037535,00090,000△4,2348,037マネジメント377,49053,445385,00051,000△7,5102,445三井ホーム261,7026,208260,0005,8001,702408その他87,9504,68190,0004,000△2,050681消去又は全社―△42,171―△40,800―△1,371合計1,861,195262,1471,870,000250,000△8,80512,147 (注)2018年11月9日公表時の通期業績予想となります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】今後の社会経済環境の見通しにつきましては、世界経済については緩やかな回復が続くことが期待されますが、米国の経済政策の動向や英国のEU離脱問題の進展、中国やアジア新興国等の経済の先行きのほか地政学リスクの影響など、世界経済の不確実性は依然として高い状態にあります。わが国においては、世界経済の回復を背景とした輸出の増加や企業収益の改善に加え、設備投資の緩やかな増加、雇用・所得環境の改善による個人消費の持ち直しも期待されますが、世界の政治・経済、金融市場の動きにも引き続き留意する必要があるものと考えております。また、本格的に人口減少・少子化・高齢化が進展するなか、テクノロジー、とりわけICTが加速度的に進化し、人々の価値観の多様化・分散化が進むとともに、社会の持続可能性や企業の社会的責任に対する意識が高まるなど、当社をとりまく事業環境が大きく変化していくことが予想されます。このような見通しのもと、不動産業そのもののイノベーションと更なるグローバリゼーションに取り組み、2020年代中盤以降も持続的な成長を実現する三井不動産グループであるため、グループ長期経営方針「VISION 2025」を策定し、その目指す方向性として「街づくりを通して、持続可能な社会の構築を実現」、「テクノロジーを活用し、不動産業そのものをイノベーション」、「グローバルカンパニーへの進化」を3つの柱とした「VISION 2025」を定めました。国内では、街づくりの一層の進化として、「単一アセット」から「街づくり」へ、「ハードや空間づくり」から「ビジネスライフやくらしの提供」へシフトし、人が主役の街づくりを行うとともに、生産性向上、新産業創造、快適で健康なくらしなどの実現を目指してまいります。また、地域に根差したコミュニティの創出、良質なタウンマネジメントの推進など、経年優化する街づくりを行うとともに、新技術を積極的に活用し、超スマート社会の「場」であるスマートシティを実現してまいります。さらに、既存の商品やサービスへのICTの活用、不動産とICTの融合による新たなビジネスの創出、オフィス・商業施設・住宅等、リアルな空間でのデータの蓄積・活用など、リアルエステートテック活用によるビジネスモデルの革新を行うことで、事業の競争力を一層高めてまいります。海外では、総合デベロッパーとしての当社グループの強みを活かし、事業機会の獲得を進めていくとともに、ローカル化を一層推進し、街づくり型開発を海外展開することで、海外事業の飛躍的な成長を推進いたします。これらの主要な取り組みを支えていくため、継続的に働き方改革に取り組むとともに、女性の活躍推進やグローバル人材・IT人材の採用・育成等、ダイバーシティを一層推進する人材戦略をはじめとした、社内インフラの強化を進めてまいります。また、「&マーク」の理念のもと、ESG課題の解決に取り組み、「持続可能な社会」と「継続的な利益成長」を実現することで、Society5.0ならびにSDGsの達成に貢献してまいります。さらに、内部管理態勢の強化など引き続きコーポレートガバナンスを充実させ、企業価値の向上に努めてまいります。当社グループは、2020年以降も国内・海外ともに持続的に成長するべく、「顧客志向の経営」、「ビジネスイノベーション」、「グループ経営の進化」を基本ストラテジーとして実践し、価値創造に取り組むことで、グループ長期経営方針「VISION 2025」の実現に向け、鋭意邁進してまいりたいと存じます。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】今後の社会経済環境の見通しにつきましては、世界経済については緩やかな回復が続くことが期待されますが、米国の経済政策の動向や英国のEU離脱問題の進展、中国やアジア新興国等の経済の先行きのほか地政学リスクの影響など、世界経済の不確実性は依然として高い状態にあります。わが国においては、世界経済の回復を背景とした輸出の増加や企業収益の改善に加え、設備投資の緩やかな増加、雇用・所得環境の改善による個人消費の持ち直しも期待されますが、世界の政治・経済、金融市場の動きにも引き続き留意する必要があるものと考えております。また、本格的に人口減少・少子化・高齢化が進展するなか、テクノロジー、とりわけICTが加速度的に進化し、人々の価値観の多様化・分散化が進むとともに、社会の持続可能性や企業の社会的責任に対する意識が高まるなど、当社をとりまく事業環境が大きく変化していくことが予想されます。このような見通しのもと、不動産業そのもののイノベーションと更なるグローバリゼーションに取り組み、2020年代中盤以降も持続的な成長を実現する三井不動産グループであるため、グループ長期経営方針「VISION 2025」を策定し、その目指す方向性として「街づくりを通して、持続可能な社会の構築を実現」、「テクノロジーを活用し、不動産業そのものをイノベーション」、「グローバルカンパニーへの進化」を3つの柱とした「VISION 2025」を定めました。国内では、街づくりの一層の進化として、「単一アセット」から「街づくり」へ、「ハードや空間づくり」から「ビジネスライフやくらしの提供」へシフトし、人が主役の街づくりを行うとともに、生産性向上、新産業創造、快適で健康なくらしなどの実現を目指してまいります。また、地域に根差したコミュニティの創出、良質なタウンマネジメントの推進など、経年優化する街づくりを行うとともに、新技術を積極的に活用し、超スマート社会の「場」であるスマートシティを実現してまいります。さらに、既存の商品やサービスへのICTの活用、不動産とICTの融合による新たなビジネスの創出、オフィス・商業施設・住宅等、リアルな空間でのデータの蓄積・活用など、リアルエステートテック活用によるビジネスモデルの革新を行うことで、事業の競争力を一層高めてまいります。海外では、総合デベロッパーとしての当社グループの強みを活かし、事業機会の獲得を進めていくとともに、ローカル化を一層推進し、街づくり型開発を海外展開することで、海外事業の飛躍的な成長を推進いたします。これらの主要な取り組みを支えていくため、継続的に働き方改革に取り組むとともに、女性の活躍推進やグローバル人材・IT人材の採用・育成等、ダイバーシティを一層推進する人材戦略をはじめとした、社内インフラの強化を進めてまいります。また、「&マーク」の理念のもと、ESG課題の解決に取り組み、「持続可能な社会」と「継続的な利益成長」を実現することで、Society5.0ならびにSDGsの達成に貢献してまいります。さらに、内部管理態勢の強化など引き続きコーポレートガバナンスを充実させ、企業価値の向上に努めてまいります。当社グループは、2020年以降も国内・海外ともに持続的に成長するべく、「顧客志向の経営」、「ビジネスイノベーション」、「グループ経営の進化」を基本ストラテジーとして実践し、価値創造に取り組むことで、グループ長期経営方針「VISION 2025」の実現に向け、鋭意邁進してまいりたいと存じます。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】業績等の概要(1)業績 当連結会計年度のわが国経済は、企業収益が改善するなか、設備投資は緩やかな増加傾向が続いたほか、雇用・所得環境の改善のもと、個人消費に持ち直しの動きがみられるなど、緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、米国の経済政策の動向や英国のEU離脱問題、中国やアジア新興国等の海外における政治・経済情勢のほか、地政学リスクの高まりにより、不透明感もみられました。 当不動産業界におきましては、オフィス賃貸事業については、都心部および主要地方都市において空室率は低水準で推移し、募集賃料も上昇傾向が継続しました。 商業施設賃貸事業については、Eコマースの浸透や「コト消費」の拡大など、消費スタイルの変化が進むなか、インバウンド需要等もあり、持ち直しの動きがみられました。 住宅分譲事業については、低金利での融資の継続や税制をはじめとした政策の効果などを背景に、利便性が良く付加価値の高い良質な物件に対する顧客ニーズは引き続き堅調に推移しましたが、エリア等の二極化が鮮明になるなか、販売価格上昇による影響もみられました。 不動産投資事業については、Jリート市場では物流施設やホテルを投資対象とするJリートが新規に上場したほか、緩和的な金融環境の中で多様な資産の取得が進み、2018年3月末時点の、Jリート60銘柄による資産総額は17兆円を上回りました。また、オープンエンド型私募リート25銘柄による資産総額は2兆6千億円を上回り、合計で19兆6千億円となり、着実な成長を継続しました。 このような事業環境のもと、当社グループにおきましては、2020年代も成長を続ける企業であるため、「国内事業競争力の一層の強化」と「海外事業の飛躍的な成長」を柱とした中期経営計画「イノベーション2017ステージⅡ」に基づき、「顧客志向の経営」、「ビジネスモデルの革新」、「グループ経営の進化」の3つのストラテジーの実践による価値創造に取り組んでまいりました。 当連結会計年度におきましては、六本木の東京ミッドタウン以来、当社が培ってきた都心型複合開発の叡智と経験を結集したプロジェクトである、「東京ミッドタウン日比谷」(東京都千代田区)を開業させるとともに、海外においては「(仮称)50ハドソンヤード」(米国ニューヨーク市)等の大型投資案件を獲得するなど、事業規模・領域の拡大を着実に推進してまいりました。 さらに、働き方改革への取り組みが進むなか、多様な働き方に対応可能なサービスを提供する、法人向け多拠点型シェアオフィス「ワークスタイリング」の本格展開や、リアル店舗と共生したECモールである「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」の開業など、顧客の価値観やニーズの変化を捉え、新たな事業戦略を推進してまいりました。 これらの様々な施策を通じて、国内外にて将来を見据えた投資を順調に進捗させ、財務の健全性・資本の効率性を改善しながら、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに4期連続して最高益を更新するなど、計画を上回る大きな利益成長を達成し、次なる成長への準備を進めてまいりました。 当社グループの連結業績につきましては、売上高は1兆7,511億円(前期比466億円増、2.7%増)、営業利益2,459億円(前期比132億円増、5.7%増)、経常利益2,403億円(前期比207億円増、9.4%増)となりました。これに特別損失として固定資産の減損損失80億円、固定資産除却損75億円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,558億円(前期比240億円増、18.3%増)となりました。また、当連結会計年度末の総資産は6兆3,012億円となり、有利子負債残高は2兆6,046億円となりました。 (注) 本報告書の営業収益等は、消費税等抜きで表示しています。 報告セグメント別の業績は、次のとおりです。 各セグメントの売上高は、外部顧客に対する売上高を記載しており、特に記載のない場合、単位は百万円となっております。① 賃貸 当期(2017.4.1~2018.3.31)前期(2016.4.1~2017.3.31) 増減売上高558,165536,51821,646営業利益138,338135,7742,563 当期は、既存オフィスの賃料増額改定や、前期に開業したららぽーと湘南平塚の通期稼働効果、既存商業施設の売上伸長等により、セグメント全体では、前期に比べ216億円の増収、25億円の増益となりました。なお、当社の首都圏オフィス空室率(単体)は2.2%となりました。 <売上高の内訳> 当期(2017.4.1~2018.3.31)前期(2016.4.1~2017.3.31) 増減オフィス307,840298,6859,154商業施設229,335221,2538,082その他20,98916,5794,410合計558,165536,51821,646 ・貸付面積の状況(単位:千㎡) 当期 前期 増減 (2018.3.31) (2017.3.31)オフィス 所有1,7481,586161 転貸1,1621,182△21商業施設 所有1,5361,50927 転貸58055921 ・期末空室率推移(%) 2018/32017/32016/32015/32014/32013/32012/32011/3オフィス・商業施設(連結)2.43.12.23.23.53.32.93.5首都圏オフィス(単体)2.23.42.63.23.33.84.44.0地方オフィス(単体)2.32.33.14.14.35.36.47.6 <当期における主要な新規・通期稼働物件>・新規稼働(当期稼働物件)1 エンジェルコート英国ロンドン市2017年3月竣工オフィスG-BASE田町東京都港区2018年1月竣工オフィス新宿M-SQUARE東京都新宿区2018年1月竣工オフィス東京ミッドタウン日比谷東京都千代田区2018年2月竣工オフィス・商業施設 ・通期稼働(前期稼働物件)三井アウトレットパーク台湾林口台湾新北市2016年1月開業商業施設ららぽーと湘南平塚神奈川県平塚市2016年10月開業商業施設ウォーターフロントコーポレートセンターⅢ米国ニュージャージー州2016年11月取得オフィス上智大学6号館(ソフィアタワー)東京都千代田区2017年1月竣工オフィス <単体の賃貸事業内訳>・全体 当期前期 (2017.4.1~2018.3.31)(2016.4.1~2017.3.31)売上高524,936509,532粗利益102,38399,528粗利益率(%)19.519.5 ・オフィス・商業施設 オフィス商業施設 首都圏地方合計首都圏地方合計売上高249,66421,514271,179156,53767,337223,874貸付面積(千㎡)2,3033282,6311,3606812,041棟数(棟)10430134582583空室率(%)2.22.32.21.51.21.4 ② 分譲 当期(2017.4.1~2018.3.31)前期(2016.4.1~2017.3.31) 増減売上高499,607488,71010,897営業利益83,01065,28517,724 当期は、国内住宅分譲は、計上戸数の減少により減収となった一方で、好調な販売状況を受けて利益率が上昇したことにより増益となりました。投資家向け・海外住宅分譲等は、Jリートをはじめとする投資家への物件売却が伸長し、増収増益となりました。セグメント全体では、前期に比べ108億円の増収、同比177億円の増益となりました。 <売上高・営業利益の内訳> 当期(2017.4.1~2018.3.31)前期(2016.4.1~2017.3.31) 増減国内住宅分譲 売上高275,988315,635△39,647 営業利益31,16730,605562投資家向け・海外住宅分譲等 売上高223,619173,07450,545 営業利益51,84334,68017,162売上高合計499,607488,71010,897営業利益合計83,01065,28517,724 <国内住宅分譲内訳>・売上高等の内訳 当期(2017.4.1~2018.3.31)前期(2016.4.1~2017.3.31)増減マンション246,989(3,707戸)277,156(5,200戸)△30,167(△1,493戸)首都圏219,800(3,098戸)247,047(4,525戸)△27,247(△1,427戸)その他27,188(609戸)30,108(675戸)△2,920(△66戸)戸建28,998(501戸)38,478(639戸)△9,479(△138戸)首都圏27,778(479戸)35,924(589戸)△8,146(△110戸)その他1,220(22戸)2,554(50戸)△1,333(△28戸)売上高合計275,988(4,208戸)315,635(5,839戸)△39,647(△1,631戸) ・契約状況 マンション戸建合計期首契約済み(戸) (A)3,5831063,689期中契約(戸) (B)4,3125484,860計上戸数(戸) (C)3,7075014,208期末契約済み(戸) (A)+(B)-(C)4,1881534,341完成在庫(戸)10840148新規発売(戸)4,1255204,645(注)契約済み戸数、新規発売戸数には、次期以降に計上が予定されている戸数も含まれております。 ・期末完成在庫推移(戸) 2018/32017/32016/32015/32014/32013/32012/32011/3マンション1083218883170223380638戸建406912710065572446合計148390215183235280404684 ・当期における主要な計上物件パークシティ中央湊 ザ タワー東京都中央区マンションパークシティ武蔵小杉 ザ ガーデン タワーズイースト神奈川県川崎市マンションパークホームズ板橋蓮根 二番街東京都板橋区マンションパークコート三番町ヒルトップレジデンス東京都千代田区マンションファインコート武蔵小金井コリドール・ガーデン東京都小平市戸建 ③ マネジメント 当期(2017.4.1~2018.3.31)前期(2016.4.1~2017.3.31) 増減売上高353,813347,6726,141営業利益48,72753,838△5,111 当期は、リパーク事業(貸し駐車場事業)における管理台数の増加や、リハウス事業(個人向け仲介事業)の仲介取扱件数の増加等により、セグメント全体では、前期に比べ61億円増収したものの、前期に大型の法人向け仲介があったことの反動や、工事管理受託の減少等により、同比51億円の減益となりました。 <売上高・営業利益の内訳> 当期(2017.4.1~2018.3.31)前期(2016.4.1~2017.3.31) 増減プロパティマネジメント 売上高(※1)263,420259,7363,683 営業利益28,91432,550△3,636仲介・アセットマネジメント等 売上高90,39387,9352,457 営業利益19,81321,288△1,475売上高合計353,813347,6726,141営業利益合計48,72753,838△5,111 ※1 当期末のリパーク(貸し駐車場)管理台数の状況 リパーク管理台数:226,125台(前期:210,549台) ・三井不動産リアルティの仲介事業の状況(仲介・アセットマネジメント等に含む) 当期(2017.4.1~2018.3.31)前期(2016.4.1~2017.3.31) 増減 取扱高件数取扱高件数取扱高件数仲介1,568,074(40,658件)1,561,167(40,167件)6,906(491件)(注)1.仲介の取扱件数・取扱高は持分法適用のリハウス関連会社を含めた三井不動産リアルティグループ全体 の数値となっております。 2.2018年3月期第1四半期より、売買仲介取扱件数・取扱高の算出方法を一部変更しております。 なお、前期の売買仲介取扱件数・取扱高についても変更後の方法により算出しております ・三井不動産レジデンシャルの販売受託事業の状況(仲介・アセットマネジメント等に含む) 当期(2017.4.1~2018.3.31)前期(2016.4.1~2017.3.31) 増減 取扱高件数取扱高件数取扱高件数販売受託60,457(949件)89,551(1,468件)△29,094(△519件) ④ 三井ホーム 当期(2017.4.1~2018.3.31)前期(2016.4.1~2017.3.31) 増減売上高252,180247,1954,985営業利益5,4634,907556 当期は、新築事業等の売上が減少した一方、リフォーム・リニューアル事業、賃貸管理事業、および住宅関連部資材販売事業の売上の増加、ならびに新築事業における経費の減少等により、セグメント全体では、前期に比べ49億円の増収、同比5億円の増益となりました。 <売上高の内訳> 当期(2017.4.1~2018.3.31)前期(2016.4.1~2017.3.31) 増減新築168,579169,246△666リフォーム・リニューアル37,19636,722474賃貸管理25,32122,8672,454住宅関連部資材販売21,08318,3592,723合計252,180247,1954,985 ・受注工事高内訳 当期(2017.4.1~2018.3.31)前期(2016.4.1~2017.3.31) 増減新築152,988151,3841,603リフォーム・リニューアル45,09441,1853,908 ⑤ その他 当期(2017.4.1~2018.3.31)前期(2016.4.1~2017.3.31) 増減売上高87,34684,3203,026営業利益6,8495,994854 当期は、既存のホテル・リゾート事業が堅調に推移したことや、前期に開業したホテルの通期稼働効果等があり、セグメント全体では、前期に比べ30億円の増収、同比8億円の増益となりました。 <売上高の内訳> 当期(2017.4.1~2018.3.31)前期(2016.4.1~2017.3.31) 増減施設営業60,12060,348△227その他27,22623,9723,254合計87,34684,3203,026 <当期における主要な新規・通期稼働物件>・新規稼働(当期稼働物件)ホテル ザ セレスティン京都祇園京都府京都市2017年9月開業ホテルホテル ザ セレスティン銀座東京都中央区2017年10月開業ホテル ・通期稼働(前期稼働物件)三井ガーデンホテル京橋東京都中央区2016年9月開業ホテル三井ガーデンホテル名古屋プレミア愛知県名古屋市2016年9月開業ホテル (2)キャッシュ・フロー(連結)当期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末比で478億円減少し、1,007億円となりました。 ◆営業活動によるキャッシュ・フロー 当期は、営業活動により301億円の増加となりました。これは、税金等調整前当期純利益2,247億円や減価償却費701億円等によるものです。また、販売用不動産の取得・売却によるキャッシュ・フローは、取得による支出が売却による回収を上回り、2,173億円の減少となっております。 ◆投資活動によるキャッシュ・フロー 当期は、投資活動により3,654億円の減少となりました。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出3,600億円等によるものです。 ◆財務活動によるキャッシュ・フロー 当期は、財務活動により2,891億円の増加となりました。これは、借入金の調達等によるものです。 (3)生産、受注および販売の状況 生産、受注および販売の状況については、「(1)業績」における報告セグメント別の業績に関連付けて示しています。(4)財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析 ①財政状態(連結)◆資産 当期末の総資産は、6兆3,012億円となり、前期末比で7,305億円増加しました。 主な増減としては、販売用不動産(仕掛販売用不動産、開発用土地、前渡金を含む)が1,906億円増加し、また新規投資等により有形・無形固定資産が3,511億円増加しました。 なお、当期の設備投資額は4,407億円、減価償却費は701億円でした。◆負債 当期末の有利子負債(短期借入金、ノンリコース短期借入金、コマーシャル・ペーパー、1年内償還予定の社債、ノンリコース1年内償還予定の社債、社債、ノンリコース社債、長期借入金、ノンリコース長期借入金の合計額)は、2兆6,046億円となり、前期末比で3,171億円増加しました。 なお、資金調達の流動性補完を目的として、コミットメントラインを複数の金融機関との間で設定しており、2,800億円の未使用枠があります。 また、当期末の流動比率は、前期末の192%から低下し181%となりました。◆純資産 当期末の純資産合計は、2兆2,877億円となり、前期末比で2,307億円の増加となりました。これは、利益剰余金が1,121億円増加し、有価証券評価差額金が927億円増加したこと等によります。 当期末の自己資本比率は35.0%と前期末の35.6%から低下し、D/Eレシオ(有利子負債/自己資本)は前期末の1.15倍から1.18倍に上昇しました。なお、1株当たり純資産額は、2,231.15円(前期末は2,008.47円)となりました。 ②経営成績(連結) 当連結会計年度における経営成績については、「(1)業績」をご参照ください。 ③キャッシュ・フローの状況(連結) 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「(2)キャッシュ・フロー(連結)」をご参照ください。
経営方針・経営戦略
3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】今後の社会経済環境の見通しにつきましては、米国経済は国内民間需要を中心に成長が続くと見込まれ、欧州経済も緩やかな回復が続くことが期待されます。一方で、米国新政権下での政治・経済の動向や英国のEU離脱問題をはじめとする政治・経済情勢、中国その他新興国の先行きなどに不透明感が見られ、さらには地政学的リスクの高まりなど、世界経済の不確実性が一層高まってきています。わが国においては、世界経済の回復を背景とした輸出の増加や設備投資の持ち直しによる企業収益の改善や、インバウンド需要のさらなる拡大も期待されますが、世界の政治・経済、金融市場の動きにも一層留意する必要があるものと考えております。また、ICTの加速度的な進化やダイバーシティの進展により、くらしや働き方がますます多様化するとともに、新たなビジネス機会の創出が行われるなど、当社をとりまく事業環境が大きく変化していくことが予想されます。このような見通しのもと、当社グループは、「市場を創造しながら成長を続けるリーディングカンパニーであるとともに、グローバルカンパニーとしての地位を確立する」ことを目指し、不変の基本戦略である「顧客志向の経営」、「ビジネスモデルの革新」、「グループ経営の進化」の3つのストラテジーの実践による価値創造に取り組み、「イノベーション2017 ステージⅡ」の達成に向け、鋭意邁進してまいります。国内では、社会の成熟化に伴う顧客ニーズの変化に対応するために、ハードの提供だけでなく、豊かで快適な時間を過ごすためのサービスもあわせて提供するべく、「不動産のソリューションパートナー」から「ビジネスとくらしのソリューションパートナー」へと、ビジネスモデルを革新してまいります。海外では、飛躍的な成長を実現するため、総合デベロッパーとしての当社の強みと、各国のマーケットに精通したパートナーの強みを組み合わせ、欧米・アジアそれぞれのエリア特性を活かし、安定性と成長性に富んだポートフォリオを構築してまいります。また、内部管理態勢の強化など引き続きコーポレートガバナンスの充実に努めるとともに、環境理念「&EARTH」のもと、人と地球がともに豊かになる社会の実現にむけ、都市環境の創造と地球環境の保全への貢献等、企業の社会的責任を十分に果たしながら、企業価値の向上に努めてまいります。
対処すべき課題
3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】今後の社会経済環境の見通しにつきましては、米国経済は国内民間需要を中心に成長が続くと見込まれ、欧州経済も緩やかな回復が続くことが期待されます。一方で、米国新政権下での政治・経済の動向や英国のEU離脱問題をはじめとする政治・経済情勢、中国その他新興国の先行きなどに不透明感が見られ、さらには地政学的リスクの高まりなど、世界経済の不確実性が一層高まってきています。わが国においては、世界経済の回復を背景とした輸出の増加や設備投資の持ち直しによる企業収益の改善や、インバウンド需要のさらなる拡大も期待されますが、世界の政治・経済、金融市場の動きにも一層留意する必要があるものと考えております。また、ICTの加速度的な進化やダイバーシティの進展により、くらしや働き方がますます多様化するとともに、新たなビジネス機会の創出が行われるなど、当社をとりまく事業環境が大きく変化していくことが予想されます。このような見通しのもと、当社グループは、「市場を創造しながら成長を続けるリーディングカンパニーであるとともに、グローバルカンパニーとしての地位を確立する」ことを目指し、不変の基本戦略である「顧客志向の経営」、「ビジネスモデルの革新」、「グループ経営の進化」の3つのストラテジーの実践による価値創造に取り組み、「イノベーション2017 ステージⅡ」の達成に向け、鋭意邁進してまいります。国内では、社会の成熟化に伴う顧客ニーズの変化に対応するために、ハードの提供だけでなく、豊かで快適な時間を過ごすためのサービスもあわせて提供するべく、「不動産のソリューションパートナー」から「ビジネスとくらしのソリューションパートナー」へと、ビジネスモデルを革新してまいります。海外では、飛躍的な成長を実現するため、総合デベロッパーとしての当社の強みと、各国のマーケットに精通したパートナーの強みを組み合わせ、欧米・アジアそれぞれのエリア特性を活かし、安定性と成長性に富んだポートフォリオを構築してまいります。また、内部管理態勢の強化など引き続きコーポレートガバナンスの充実に努めるとともに、環境理念「&EARTH」のもと、人と地球がともに豊かになる社会の実現にむけ、都市環境の創造と地球環境の保全への貢献等、企業の社会的責任を十分に果たしながら、企業価値の向上に努めてまいります。