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アイティメディア(2148)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • インターネット専業メディア
    アイティメディアは、IT(情報技術)を中心に専門性の高い情報をインターネット上で提供する企業です。ニュースや技術解説記事などを通じて、ユーザーに価値ある情報を提供しています。主な収益源は、読者からの課金ではなく、企業向けのマーケティングソリューションの提供です。
  • 広告モデルとリードジェン
    創業以来、ウェブサイト上の広告販売が主な収益源でしたが、近年は「リードジェネレーション(リードジェン)」モデルを強化しています。これは、ウェブサイトのコンテンツやイベントを通じて見込み客の情報を獲得し、それを顧客企業に提供するマーケティング手法です。現在では、収益の過半がこのリードジェンモデルからもたらされています。
  • デジタルイベントの開催
    リードジェンモデルの強化の一環として、オンラインでのセミナーや展示会などの「デジタルイベント」も開催しています。これにより、企業は効率的に見込み客と接点を持つことができ、アイティメディアは新たな収益機会を創出しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • BtoBメディア事業
    企業の情報システム担当者やマーケティング担当者、製造業のエンジニアなどを対象に、IT関連製品やサービスの導入支援、最新技術解説、企業向け情報システム開発会社の検索サービスなどを提供しています。主なメディアは「TechTargetジャパン」や「キーマンズネット」などです。
  • BtoCメディア事業
    一般の消費者を対象に、パソコン、スマートフォン、AV機器などのデジタル関連機器の製品情報や活用情報、インターネット上の話題などを提供しています。主なメディアは「ITmedia Mobile」や「ねとらぼ」などがあり、デジタル機器の活用に積極的な消費者やインターネットユーザーに情報を提供しています。
  • デジタルイベント事業
    BtoBメディア事業の一環として、企業向けにオンラインでの展示会やセミナーなどのイベント開催サービスを提供しています。これにより、企業は見込み客との接点を効率的に創出し、アイティメディアは新たな収益源を確保しています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,705 文字
3【事業の内容】(1)当社グループの事業について 当社グループは、当社及び連結子会社である発注ナビ株式会社、株式会社ピイ.ピイ.コミュニケーションズ、有限会社ネットビジョン(ドメイン※1保有)、持分法適用関連会社であるアイティクラウド株式会社の計5社で構成されております。 人類の生活や産業を豊かにしてきたテクノロジーは、加速度的な進化を続けており、これまで以上にさまざまな企業の事業活動や社会基盤の発展に影響を及ぼす中、その活用のための情報ニーズはますます高まっております。 またインターネット技術は、その誕生以来、通信機器の進化や通信費用の低下が進むにつれて、人類に欠かせないインフラのひとつとして普及を続けてまいりました。近年では、スマートデバイスの爆発的な普及を背景に、一般消費者がインターネットに接触する時間が一段と増加し、情報の発信、収集手段としてテレビ等のマスメディアよりもインターネットの影響力が高まっております。 これらの事業環境の下、当社グループは、インターネット専業メディアとして、IT(情報技術)を中心に専門性の高い情報(ニュースや技術解説記事等)をユーザーに提供する事業を主として展開しております。当社グループが提供するメディアの特徴は、IT&ビジネス分野、産業テクノロジー分野、コンシューマー分野等、特定分野に精通した専門編集記者によって提供される情報の質の高さと量の豊富さ、速報性にあります。その結果、メディアとしての信頼感とブランドが、当社グループの大きな強みとなり、運営するウェブサイトを訪れるユニークブラウザ数は約6,000万UB/月、閲覧されるページビュー数は約3億5,000万PV/月と、多くの利用者を得ております。 当社事業の主な収益は、情報を求めてサイトにアクセスする読者に課金するものではなく、企業のマーケティング活動の需要とその特性を把握し、当社グループの運営する各メディアを通して最適なマーケティングソリューションを提供することによるものです。その収益モデルとしては、創業以来、運営メディア上で展開する広告商品の販売を行う広告モデルが中心でしたが、インターネット専業メディアならではの革新による収益モデルの多元化を志向するなかで、米国を中心に急速に発展してきた、インターネットを活用した新たなマーケティング手法であるリードジェネレーション※2(以下「リードジェン」)モデルを確立することに成功いたしました。その後もリードジェンモデルの強化を続け、オンライン上でセミナーや展示会等のイベントを開催するデジタルイベントにも拡張するなど、今では収益の過半がリードジェンモデルからもたらされています。 当社グループは、事業部門を基礎とした対象顧客・サービス別のセグメントから構成されており 、「BtoBメディア事業」と「BtoCメディア事業」の2つを報告セグメントとしております。 ※1 ドメイン:インターネットに接続するネットワークの組織名を示す言葉で、インターネット上の住所にあたります。組織の固有名と組織の種類、国名で構成されています(例 itmedia.co.jp)。一般に企業名を表すco.jpドメインは、1組織1ドメインのみ登録・取得が可能です。2 リードジェネレーション:Webサイトでのコンテンツ掲載や展示会への出展、セミナー開催などを通じて見込み客の情報を獲得するマーケティングの手法 (2)セグメント別のメディア・サービス概要は以下のとおりであります。以下の事業区分はセグメント情報における事業区分と同一であります。 報告セグメント顧客分野主要メディア・サービス情報の内容対象とするユーザーBtoBメディア事業IT&ビジネス分野TechTargetジャパンIT関連製品やサービスの導入・購買を支援する情報並びに会員サービス企業の情報システムの導入に意思決定権を持つキーパーソンキーマンズネット発注ナビ情報システム開発会社検索・比較サービス企業情報システム開発の発注担当者ITmedia マーケティングデジタルマーケティングの最新動向や製品・サービスの情報企業のマーケティング活動に携わる担当者@IT専門性の高いIT関連情報・技術解説システム構築や運用等に携わるIT関連技術者ITmedia NEWSITmedia エンタープライズITmedia エグゼクティブITmedia AI+IT関連ニュース及び企業情報システムの導入や運用等の意思決定に資する情報IT業界関係者、企業の情報システム責任者及び管理者ITmedia ビジネスオンライン時事ニュースの解説、仕事効率向上に役立つ情報20~30代ビジネスパーソン産業テクノロジー分野MONOistEE Times JapanEDN Japanエレクトロニクス分野の最新技術解説並びに会員サービスエレクトロニクス関連の技術者TechFactory製造業のための製品/サービスの導入・購買を支援する会員制サービス製造業に従事するエンジニアや製品・サービス導入担当者スマートジャパン節電・蓄電・発電のための製品検討や導入に役立つ情報企業や自治体の総務部、システム部、店舗運営者、小規模工場経営者BUILT建築・建設分野の最新技術解説並びに会員サービス建築・建設業界の実務者デジタルイベント展示会やセミナーなどのイベントをオンラインで開催するサービスリサーチ・コンサルティング海外展示会レポート販売・マーケティングを中心としたコンサルティングサービスBtoCメディア事業コンシューマー分野ITmedia MobileITmedia PC USERパソコン、スマートフォン、AV機器等デジタル関連機器の製品情報、活用情報デジタル関連機器等の活用に積極的な消費者Fav-Log日用品全般の購買支援情報インターネットユーザーねとらぼネット上の旬な話題の提供インターネットユーザー(注)2026年4月1日付で、マジセミ株式会社の全株式を取得し、完全子会社化しております。 当社グループの事業の系統図は、次のとおりであります。 (注)連結子会社有限会社ネットビジョンは、当社サイトのドメインを保有する会社であります。 メディアレップ:インターネット広告を専門に扱う一次代理店のこと。人気の高いウェブサイトやメールマガジンを広告媒体として発掘し、広告掲載希望者と広告媒体のマッチングを行います。広告主や、広告代理店から見るとインターネット広告を買い付ける先となり広告媒体の運営者から見ると自社広告枠の販売窓口となります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
専門性の高い情報と信頼感のあるブランドにより、一定の価格決定力を持つ。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
IT&ビジネス分野、産業テクノロジー分野、コンシューマー分野等に精通した専門編集記者による情報の質の高さと速報性。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:システムトラブル、不正アクセス等による影響 / 個人情報等の取扱いに関するリスク / 運営メディアへの集客効果の低下
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

ITmediaは、IT分野に特化したメディアとして長年の実績と高いブランド力を有している。専門性の高いコンテンツは、他社メディアとの差別化要因となり、読者のロイヤリティを醸成している。広告主にとっても、ターゲット層へのリーチが可能な信頼できるプラットフォームとしての価値が高い。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

ITmediaのサービスは、情報収集や比較検討のプラットフォームとして利用されており、特定のサービスへの直接的なロックイン効果は限定的である。しかし、長年蓄積された情報やノウハウは、他のメディアへの移行を躊躇させる要因となりうる。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ITmediaのプラットフォーム自体に強いネットワーク効果は見られない。ユーザー間の交流機能も限定的であり、プラットフォームの価値がユーザー数の増加に比例して増大する構造ではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

ITmediaのビジネスモデルは、広告収入が中心であり、コンテンツ制作やプラットフォーム維持にコストがかかる。競合他社も同様のビジネスモデルを採用しており、コスト面での明確な優位性は見出しにくい。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ITmediaはIT分野に特化したメディアとして一定の規模を確保しているが、IT業界全体の広がりを考えると、さらなるスケールメリットの追求は可能である。広告主への交渉力やコンテンツ制作能力の向上に繋がる可能性がある。

  • 専門性の高い情報
    IT&ビジネス、産業テクノロジー、コンシューマーといった特定分野に精通した専門編集記者が、質の高い情報を提供しています。これにより、メディアとしての信頼感とブランド力を確立しており、多くのユーザーから支持されています。
  • 圧倒的なユーザー数
    運営するウェブサイトは、月間約6,745万ユニークブラウザ、月間約4億9,000万ページビューという非常に多くの利用者を集めています(2025年3月期最高値実績)。この大規模なユーザー基盤が、企業向けのマーケティングソリューションの価値を高める要因となっています。
  • 収益モデルの多元化
    創業以来の広告モデルに加え、リードジェネレーションモデルを確立し、さらにデジタルイベントへと拡張することで、収益源を多様化しています。これにより、特定の経済状況やマーケティング手法の変化に強い事業構造を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 経営理念・経営方針当社グループは、『メディアの革新を通じて情報革命を実現し、社会に貢献する』を企業理念とし、IT(情報技術)を中心としたニュースや解説など専門性・信頼性の高い情報をインターネット経由で提供するとともに、社会的知識基盤としての情報コミュニティを提供し、人々の知恵と知識の向上に貢献することを経営の基本方針としております。また、テクノロジーの進化とともにメディアのあり方を革新し続けることを標榜し、メディア業界全体の発展に貢献してまいります。これらの活動を通じ、ユーザーからの信頼をもとにしたコミュニケーション機会を顧客企業に提供し、企業価値の継続的な向上に努めております。 なお、本項の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (2) 経営環境に関する認識 ① インターネット基盤の成熟とAIの浸透スマートデバイスの普及によるインターネットの常時接続化は広く定着し、情報の発信・収集手段としてのインターネットは社会インフラとして不可欠なものとなりました。現在はそこからさらに一歩進み、生成AIをはじめとするAI(人工知能)技術が実用レベルで普及し始めています。AIの台頭はインターネットの誕生にも比肩するメガトレンドであり、ユーザーの情報収集体験や企業のビジネスプロセスを根底から変革しうる新たな市場を形成しています。 ② 情報流通の多様化と双方向性の進化ソーシャルメディアの定着に伴い、情報の流通形態は引き続き進化しています。近年では動画メディアを通じた直感的な情報収集が一般化しているほか、口コミなどの「ユーザー参加型コンテンツ」の重要性が増しています。誰もが手軽に情報を発信・共有できる環境のもと、ユーザーとメディア、またはユーザー同士の双方向なコミュニケーションが、情報の価値や信頼性を大きく左右する時代へと変容しております。 ③ データドリブン・マーケティングの高度化インターネット広告の仕組みが発展し運用型広告が主流となる中で、デジタルマーケティング市場は単なるアナログ手法の代替から、膨大なデジタルデータを活用するフェーズへと移行しました。現在では、さまざまなデータを一元的に管理し、AIと掛け合わせてリアルタイムに分析・演算を行う「データドリブン・マーケティング」が強く求められています。企業が精度の高い見込み顧客(リードジェン)を獲得するためのデジタルマーケティング市場は、テクノロジーとデータの高度化によって今後も拡大を続ける見通しであります。 ④ 産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速人類の生活や産業を豊かにしてきたテクノロジーは加速度的な進化を続けており、これまで以上にさまざまな企業の事業活動や社会基盤の発展に影響を及ぼす中、その活用のための情報ニーズはますます高まっております。特に、企業が前述のAIや各種デジタルテクノロジーを活用し、これまでの事業を革新するような新たな価値を創出する「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の動きが、幅広い産業において加速しております。例えば、人手不足の解消や生産性の向上などの課題に直面している製造や物流の現場では、IoT、自動運転、ロボティクス等のテクノロジーが革新をもたらすものとして注目を集めております。こうした動きは、テクノロジーが活用される産業・領域の拡大につながっており、産業ごとのトレンドに応じた新たなテクノロジーの提供者が増加しております。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループでは、旧来のメディアビジネスのオンライン化を推進してきており、広告が中心であった収益モデルについても、その多様化とインターネットならではの革新を志向してきました。近年ではその成果としてリードジェンモデルを確立し、強力なリードジェンモデルを備えていることが、当社グループを他社と差別化し、競争優位をもたらしております。 中期においてはその成長を確実なものとし、さらにその先に向けた長期での成長を図るべく、以下を重要成長戦略と位置づけ、引き続きインターネットならではの革新を志向してまいります。 ① 差別化につながるデジタルデータの生成・継続的なコンテンツの強化。メディアの規模と展開領域の拡張・サービスの幅を広げ、より価値の高いデジタルデータを生成、獲得する ② 収益モデルの多元化・当社の強みであるデジタルデータを差別化ポイントとし、インターネットならではの新たな収益モデルを開発・M&Aを通じ、メディア事業に留まらない新事業に進出 上記に関連し、優先的に対処する課題は以下の通りです。 ① BtoBメディア事業DX、AIを基軸としてテクノロジー市場は引き続き成長を継続しており、当社もそれによってもたらされる事業環境の変化に対応しながら中期での成長を目指してまいります。これまでのメディア事業の市場は、より大きな市場であるデジタルマーケティングの市場の一部として取り込まれつつあり、これまでとは異なる競争環境、成長機会が生まれております。こうした状況に対し当社は、既存事業の成長に加え、新たな領域での成長を加速させるため、M&Aを中心とした投資を積極化しております。2025年10月にはテクノロジー領域における海外展示会を起点とした高度なリサーチ、コンサルティングサービスを提供する株式会社ピイ.ピイ.コミュニケーションズ、2026年4月には年間1,000回超開催するウェビナーを介して顧客にリードを提供するBtoBマーケティング支援企業であるマジセミ株式会社がグループに加わりました。今後もこうした隣接領域への事業拡張と既存事業との間のシナジー創出に断続的に取り組むことで、変化の激しい市場環境に常に適合し、持続的な成長を目指してまいります。 ② BtoCメディア事業インターネット広告の仕組みの発展を背景に、企業が選択する広告手法も変化をしてきており、近年は特に運用型広告市場が拡大しております。このような環境のもと、当社グループはスマートデバイスやソーシャルメディアに最適化したメディアの拡充等を通じ、運用型広告からの収益拡大を図ってまいります。当社グループでは、これらの戦略を具現化するメディアとして「ねとらぼ」を開発し、月間3億ページビュー規模となる一大メディアへと成長させてまいりました。また、「ねとらぼ」で培った運用型広告収益モデルの横展開として、2019年12月に、おすすめ製品情報を分かりやすく発信することでネットユーザーの製品選びを支援する新メディア「Fav-Log(ファブログ)」を開設しました。「Fav-Log」は、ネットユーザーの購買行動に紐づく記事の展開を通じて、広告単価を高めて売上成長を図るメディアです。2025年度にはコンテンツ配信システムの刷新により事業効率の改善が実現しておりますが、今後も引き続き、広告単価とページビューを高めるための取り組みを推進いたします。具体的には、優秀な編集人材の獲得だけでなく、口コミなどユーザー参加型コンテンツの導入、データやAIを活用したより効率的なコンテンツ生産手法の開発等によって多面的にコンテンツを強化いたします。女性を含めより幅広い読者を取り込み、将来的にはスマートデバイスに最適化された総合ニュースメディアへの発展を目指してまいります。 ③ 経営基盤の強化当社グループは、テクノロジーの進化やメディア形態の多様化、インターネット広告商品のライフサイクルの短期化といった外部環境の変化に即応し、ビジネスモデルの多様化に取り組んでまいりました。今後も、当社グループが持続的な成長を続けるため、土台となる経営基盤の強化を図るべく、システム基盤及び人材育成の強化に注力いたします。システム基盤においては、AIやデータの活用を促進し、引き続き効率的な業務運営に取り組みます。具体的には、コンテンツ配信システムなどの事業システムの刷新や、業務プロセスの全体最適化など、抜本的な業務の高度化・効率化を進めるための基盤システムへの投資を今後も進めてまいります。また、人材育成については、会社の成長ステージに応じた採用方針、育成、評価、報酬制度が重要と考えており、2018年度より新たな人事制度を導入しましたが、今後も継続的に従業員の成長意欲を引き出し、能力向上を積極的に進めてまいります。 ④ 社会・マーケティングのデジタルシフトへの対応 社会・マーケティングのデジタルシフトが急速に進んでおり、AIをはじめとしてそれらを実現するためのテクノロジーへの注目が高まっております。当社グループでは、リードジェンやデジタルイベント等、オンラインによるマーケティング活動を支援する商品・サービスを展開しており、既存のみならず、新規顧客からの問い合わせの増加に対応しております。今後も、社内リソースの適切な配分を行いながら、これら商品・サービスの提供を強化し、顧客のデジタルシフトに対応してまいります。 (4) 目標とする経営指標当社グループは、各事業の成長性と収益性を評価する指標として、売上収益、調整後EBITDA、営業利益、当期利益及びEPS(基本的1株当たり当期利益)を重視しています。また、サービスの利用動向を注視するために、BtoBメディア事業では会員数、BtoCメディア事業ではページビュー数(PV)及びユニークブラウザ数(UB)を重要な業績評価指標としています。 ・財務指標 (単位:百万円、%) 2024年3月期2025年3月期2026年3月期前連結会計年度比売上収益8,0018,1008,311+2.6%調整後EBITDA2,3172,1151,931△8.7%営業利益2,2282,0281,765△13.0%当期利益1,5011,4961,191△20.4%EPS(円)76.9877.1861.34△20.5%※ 調整後EBITDAは、国際会計基準により規定された指標ではなく、当社グループが投資家にとって当社グループの業績を評価するために有用であると考える財務指標であります。当該財務指標は、営業利益から非現金支出項目(減価償却費及び償却費)及び非経常的費用項目の影響を除外しております。調整後EBITDAの計算式は以下の通りです。調整後EBITDA:営業利益+減価償却費(使用権資産に関わる減価償却費を除く)+無形資産の償却費+M&A関連費用+株式報酬費用+減損損失-その他の一時収益+その他の一時費用 ・非財務指標 2024年3月期2025年3月期2026年3月期前連結会計年度比会員数(万人)129136139+3PV(百万PV)397394319△75UB(百万UB)596062+2※ PV及びUB:各年度における平均値
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 経営理念・経営方針当社グループは、『メディアの革新を通じて情報革命を実現し、社会に貢献する』を企業理念とし、IT(情報技術)を中心としたニュースや解説など専門性・信頼性の高い情報をインターネット経由で提供するとともに、社会的知識基盤としての情報コミュニティを提供し、人々の知恵と知識の向上に貢献することを経営の基本方針としております。また、テクノロジーの進化とともにメディアのあり方を革新し続けることを標榜し、メディア業界全体の発展に貢献してまいります。これらの活動を通じ、ユーザーからの信頼をもとにしたコミュニケーション機会を顧客企業に提供し、企業価値の継続的な向上に努めております。 なお、本項の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (2) 経営環境に関する認識 ① インターネット基盤の成熟とAIの浸透スマートデバイスの普及によるインターネットの常時接続化は広く定着し、情報の発信・収集手段としてのインターネットは社会インフラとして不可欠なものとなりました。現在はそこからさらに一歩進み、生成AIをはじめとするAI(人工知能)技術が実用レベルで普及し始めています。AIの台頭はインターネットの誕生にも比肩するメガトレンドであり、ユーザーの情報収集体験や企業のビジネスプロセスを根底から変革しうる新たな市場を形成しています。 ② 情報流通の多様化と双方向性の進化ソーシャルメディアの定着に伴い、情報の流通形態は引き続き進化しています。近年では動画メディアを通じた直感的な情報収集が一般化しているほか、口コミなどの「ユーザー参加型コンテンツ」の重要性が増しています。誰もが手軽に情報を発信・共有できる環境のもと、ユーザーとメディア、またはユーザー同士の双方向なコミュニケーションが、情報の価値や信頼性を大きく左右する時代へと変容しております。 ③ データドリブン・マーケティングの高度化インターネット広告の仕組みが発展し運用型広告が主流となる中で、デジタルマーケティング市場は単なるアナログ手法の代替から、膨大なデジタルデータを活用するフェーズへと移行しました。現在では、さまざまなデータを一元的に管理し、AIと掛け合わせてリアルタイムに分析・演算を行う「データドリブン・マーケティング」が強く求められています。企業が精度の高い見込み顧客(リードジェン)を獲得するためのデジタルマーケティング市場は、テクノロジーとデータの高度化によって今後も拡大を続ける見通しであります。 ④ 産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速人類の生活や産業を豊かにしてきたテクノロジーは加速度的な進化を続けており、これまで以上にさまざまな企業の事業活動や社会基盤の発展に影響を及ぼす中、その活用のための情報ニーズはますます高まっております。特に、企業が前述のAIや各種デジタルテクノロジーを活用し、これまでの事業を革新するような新たな価値を創出する「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の動きが、幅広い産業において加速しております。例えば、人手不足の解消や生産性の向上などの課題に直面している製造や物流の現場では、IoT、自動運転、ロボティクス等のテクノロジーが革新をもたらすものとして注目を集めております。こうした動きは、テクノロジーが活用される産業・領域の拡大につながっており、産業ごとのトレンドに応じた新たなテクノロジーの提供者が増加しております。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループでは、旧来のメディアビジネスのオンライン化を推進してきており、広告が中心であった収益モデルについても、その多様化とインターネットならではの革新を志向してきました。近年ではその成果としてリードジェンモデルを確立し、強力なリードジェンモデルを備えていることが、当社グループを他社と差別化し、競争優位をもたらしております。 中期においてはその成長を確実なものとし、さらにその先に向けた長期での成長を図るべく、以下を重要成長戦略と位置づけ、引き続きインターネットならではの革新を志向してまいります。 ① 差別化につながるデジタルデータの生成・継続的なコンテンツの強化。メディアの規模と展開領域の拡張・サービスの幅を広げ、より価値の高いデジタルデータを生成、獲得する ② 収益モデルの多元化・当社の強みであるデジタルデータを差別化ポイントとし、インターネットならではの新たな収益モデルを開発・M&Aを通じ、メディア事業に留まらない新事業に進出 上記に関連し、優先的に対処する課題は以下の通りです。 ① BtoBメディア事業DX、AIを基軸としてテクノロジー市場は引き続き成長を継続しており、当社もそれによってもたらされる事業環境の変化に対応しながら中期での成長を目指してまいります。これまでのメディア事業の市場は、より大きな市場であるデジタルマーケティングの市場の一部として取り込まれつつあり、これまでとは異なる競争環境、成長機会が生まれております。こうした状況に対し当社は、既存事業の成長に加え、新たな領域での成長を加速させるため、M&Aを中心とした投資を積極化しております。2025年10月にはテクノロジー領域における海外展示会を起点とした高度なリサーチ、コンサルティングサービスを提供する株式会社ピイ.ピイ.コミュニケーションズ、2026年4月には年間1,000回超開催するウェビナーを介して顧客にリードを提供するBtoBマーケティング支援企業であるマジセミ株式会社がグループに加わりました。今後もこうした隣接領域への事業拡張と既存事業との間のシナジー創出に断続的に取り組むことで、変化の激しい市場環境に常に適合し、持続的な成長を目指してまいります。 ② BtoCメディア事業インターネット広告の仕組みの発展を背景に、企業が選択する広告手法も変化をしてきており、近年は特に運用型広告市場が拡大しております。このような環境のもと、当社グループはスマートデバイスやソーシャルメディアに最適化したメディアの拡充等を通じ、運用型広告からの収益拡大を図ってまいります。当社グループでは、これらの戦略を具現化するメディアとして「ねとらぼ」を開発し、月間3億ページビュー規模となる一大メディアへと成長させてまいりました。また、「ねとらぼ」で培った運用型広告収益モデルの横展開として、2019年12月に、おすすめ製品情報を分かりやすく発信することでネットユーザーの製品選びを支援する新メディア「Fav-Log(ファブログ)」を開設しました。「Fav-Log」は、ネットユーザーの購買行動に紐づく記事の展開を通じて、広告単価を高めて売上成長を図るメディアです。2025年度にはコンテンツ配信システムの刷新により事業効率の改善が実現しておりますが、今後も引き続き、広告単価とページビューを高めるための取り組みを推進いたします。具体的には、優秀な編集人材の獲得だけでなく、口コミなどユーザー参加型コンテンツの導入、データやAIを活用したより効率的なコンテンツ生産手法の開発等によって多面的にコンテンツを強化いたします。女性を含めより幅広い読者を取り込み、将来的にはスマートデバイスに最適化された総合ニュースメディアへの発展を目指してまいります。 ③ 経営基盤の強化当社グループは、テクノロジーの進化やメディア形態の多様化、インターネット広告商品のライフサイクルの短期化といった外部環境の変化に即応し、ビジネスモデルの多様化に取り組んでまいりました。今後も、当社グループが持続的な成長を続けるため、土台となる経営基盤の強化を図るべく、システム基盤及び人材育成の強化に注力いたします。システム基盤においては、AIやデータの活用を促進し、引き続き効率的な業務運営に取り組みます。具体的には、コンテンツ配信システムなどの事業システムの刷新や、業務プロセスの全体最適化など、抜本的な業務の高度化・効率化を進めるための基盤システムへの投資を今後も進めてまいります。また、人材育成については、会社の成長ステージに応じた採用方針、育成、評価、報酬制度が重要と考えており、2018年度より新たな人事制度を導入しましたが、今後も継続的に従業員の成長意欲を引き出し、能力向上を積極的に進めてまいります。 ④ 社会・マーケティングのデジタルシフトへの対応 社会・マーケティングのデジタルシフトが急速に進んでおり、AIをはじめとしてそれらを実現するためのテクノロジーへの注目が高まっております。当社グループでは、リードジェンやデジタルイベント等、オンラインによるマーケティング活動を支援する商品・サービスを展開しており、既存のみならず、新規顧客からの問い合わせの増加に対応しております。今後も、社内リソースの適切な配分を行いながら、これら商品・サービスの提供を強化し、顧客のデジタルシフトに対応してまいります。 (4) 目標とする経営指標当社グループは、各事業の成長性と収益性を評価する指標として、売上収益、調整後EBITDA、営業利益、当期利益及びEPS(基本的1株当たり当期利益)を重視しています。また、サービスの利用動向を注視するために、BtoBメディア事業では会員数、BtoCメディア事業ではページビュー数(PV)及びユニークブラウザ数(UB)を重要な業績評価指標としています。 ・財務指標 (単位:百万円、%) 2024年3月期2025年3月期2026年3月期前連結会計年度比売上収益8,0018,1008,311+2.6%調整後EBITDA2,3172,1151,931△8.7%営業利益2,2282,0281,765△13.0%当期利益1,5011,4961,191△20.4%EPS(円)76.9877.1861.34△20.5%※ 調整後EBITDAは、国際会計基準により規定された指標ではなく、当社グループが投資家にとって当社グループの業績を評価するために有用であると考える財務指標であります。当該財務指標は、営業利益から非現金支出項目(減価償却費及び償却費)及び非経常的費用項目の影響を除外しております。調整後EBITDAの計算式は以下の通りです。調整後EBITDA:営業利益+減価償却費(使用権資産に関わる減価償却費を除く)+無形資産の償却費+M&A関連費用+株式報酬費用+減損損失-その他の一時収益+その他の一時費用 ・非財務指標 2024年3月期2025年3月期2026年3月期前連結会計年度比会員数(万人)129136139+3PV(百万PV)397394319△75UB(百万UB)596062+2※ PV及びUB:各年度における平均値
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)及び経営者による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況及び経営者による認識及び分析・検討内容 当連結会計年度の売上収益は、83億11百万円(前連結会計年度比210百万円増、2.6%増)となりました。BtoBメディア事業の減収に対し、BtoCメディア事業の増収が上回っております。 一方、メディア事業の基盤となるCMS(コンテンツマネジメントシステム)やデータ基盤の強化のための投資、成長を継続する子会社発注ナビ株式会社における広告宣伝費の投入、M&A実行に伴うアドバイザリー費用の計上などにより総コストが増加し、営業利益については、17億65百万円(同2億63百万円減、13.0%減)となりました。当期利益については、11億91百万円(同20.4%減)となりました。前期には持分法による投資利益や税制活用による法人税の軽減等の効果が大きかったことから、営業利益に対し当期利益の減少率が上回っております。 以上の結果、当連結会計年度の経営成績につきましては、売上収益は83億11百万円(同2.6%増)、営業利益は17億65百万円(同13.0%減)、当期利益は11億91百万円(同20.4%減)及び親会社の所有者に帰属する当期利益は11億91百万円(同20.4%減)となりました。 報告セグメント別の当連結会計年度の業績概要は以下のとおりであります。 (BtoBメディア事業) BtoBメディア事業の売上収益は、66億19百万円(前連結会計年度比0.2%減)となりました。 新たに株式会社ピイ.ピイ.コミュニケーションズが当社グループに加わり、予約型広告&ブランドソリューション収益が増収しましたが、国内SaaS領域の顧客のマーケティング活動の鈍化を背景にデジタルイベント収益及びリードジェン収益が減収しました。子会社である発注ナビ株式会社は、大きな成長を継続しております。・AI領域の専門メディア「ITmedia AI+」が、2025年7月に過去最高となる300万PVを突破しました。・AI検索の普及等を背景に、BtoBメディアの一部コンテンツに対する検索エンジンからの流入数が減少しております。対策として、コンテンツの最適化を進めると共に、会員基盤を生かしたサービスを強化しております。加えて、AI検索サービス「Perplexity」との提携など、新たな取り組みの開拓にも注力しております。・リードジェン会員数は139万人となり、前年同期比2.3%増加しました。・顧客向けのデータ管理基盤「Campaign Central」の開発が進捗し、顧客向けのサービス提供を開始しました。データ を生かしたより成果につながりやすい営業提案が可能となり、AIが解析したインテントデータを顧客に無償提供する など、取引の継続性の向上にも貢献します。・企業の「テクノロジー活用力」をアップデートする動画プラットフォーム 「TechLIVE by ITmedia」を開設しました。専門メディアとしての編集力・取材力とデジタルイベント事業を通じて培った動画制作のノウハウを活用し、動画によるテクノロジー情報の発信を強化します。https://techlive.itmedia.co.jp/・子会社である発注ナビ株式会社につきましては、広告宣伝費を投入し、成長加速を図っています。当連結会計年度末時点の加盟社数は8,408社となり、その影響力が拡大しております。・テクノロジー領域のリサーチ会社である株式会社ピイ.ピイ.コミュニケーションズを完全子会社化しました。テクノロジーに関する高度な知見やデータを生かした収益モデルの拡大として、リサーチ・アドバイザリー領域に進出します。https://contents.xjstorage.jp/xcontents/AS92787/98eac640/b1c5/45d2/bbd4/f0dfcc45bea0/140120250925562288.pdf・年間1,000回超開催するウェビナーを介して顧客にリードを提供するBtoBマーケティング支援企業であるマジセミ株式会社の全株式を2026年4月1日付で取得し、完全子会社化しました。デジタルイベント事業を大幅に強化し、中期における当社グループの成長を実現します。 (BtoCメディア事業) BtoCメディア事業の売上収益は、16億91百万円(前連結会計年度比15.1%増)となりました。 読者の嗜好や検索エンジン等プラットフォームの動向に即したコンテンツの高品質化が奏功し、広告単価が大きく改善したことで増収しております。・2025年5月、CMS(コンテンツマネジメントシステム)を刷新したことで、編集業務効率が向上しております。・一般社団法人デジタル広告品質認証機構(JICDAQ)による品質認証事業者の認証を更新しました。サステナビリティ基本方針に基づく取り組みの一環として、メディアのデジタル広告の品質管理を進めております。 ② キャッシュ・フローの状況及び分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より6億25百万円減少し、59億36百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動の結果、増加した資金は13億66百万円(前期比4億73百万円減)となりました。主な内訳は、税引前利益18億1百万円、営業債権及びその他の債権の増加1億38百万円及び法人所得税の支払額5億58百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動の結果、増加した資金は54百万円(前期比12億30百万円増加)となりました。主な内訳は、有形固定資産及び無形資産の取得による支出2億39百万円、有価証券の償還による収入4億円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動の結果、減少した資金は20億46百万円(前期比1百万円減少)となりました。主な内訳は、配当金の支払額19億37百万円及びリース負債の支払額1億44百万円であります。 当連結会計年度末において現金及び現金同等物を59億36百万円保有していることから、将来の予測可能な資金需要に対して不足が生じる事態に直面する懸念は少ないと認識しております。また、投資有価証券の取得や恒常的な支出である人材、コンテンツ等への投資、基幹システム等の設備投資用途の資金につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローを源泉としています。 流動性リスクとその管理方法については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 24.金融商品」に記載しています。 ③ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績 当社グループは生産活動を行なっておりませんので、該当事項はありません。 b. 受注実績 当社グループは受注から納品までの期間が短期間のため記載を省略しております。 c. 販売実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前年同期比(%)BtoBメディア事業6,619,949△0.2BtoCメディア事業1,691,88515.1報告セグメント計8,311,8342.6合計(千円)8,311,8342.6(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。 ④ 財政状態の状況及び経営者による認識及び分析・検討内容 当連結会計年度末における資産合計は105億46百万円(前連結会計年度比4億52百万円減)、負債合計は18億81百万円(同2億62百万円増)、資本合計は86億64百万円(同7億15百万円減)となりました。 (流動資産) 当連結会計年度末における流動資産の残高は81億40百万円(前連結会計年度比9億71百万円減)となりました。主な内訳は、現金及び現金同等物の減少6億25百万円、営業債権及びその他の債権の増加1億45百万円及びその他の金融資産の減少4億98百万円であります。 なお、当連結会計年度末における流動比率(流動資産の流動負債に対する割合)は469.9%、当座比率(当座資産の流動負債に対する割合)は461.3%であり、当社グループの短期債務に対する支払能力は十分であると判断しております。 (非流動資産) 当連結会計年度末における非流動資産の残高は24億5百万円(前連結会計年度比5億19百万円増)となりました。主な内訳は、その他の金融資産の増加2億24百万円、使用権資産の増加1億45百万円及び無形資産の増加1億23百万円であります。 なお、当連結会計年度末における固定比率(非流動資産の親会社所有者帰属持分に対する割合)は27.8%であり、当社グループの非流動資産の残高につきましては、問題のない水準であると判断しております。 (流動負債) 当連結会計年度末における流動負債の残高は17億32百万円(前連結会計年度比2億8百万円増)となりました。主な内訳は、リース負債の増加1億32百万円、未払法人所得税の増加71百万円であります。 (非流動負債) 当連結会計年度末における非流動負債の残高は1億49百万円(前連結会計年度比54百万円増)となりました。主な内訳は、リース負債の増加10百万円及び引当金の増加39百万円であります。 (資本) 当連結会計年度末における資本合計の残高は86億64百万円(前連結会計年度比7億15百万円減)となりました。主な内訳は、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上11億91百万円及び剰余金の配当による減少19億41百万円に伴う利益剰余金の減少であります。なお、当連結会計年度末の親会社所有者帰属持分比率は82.2%であります。 ⑤ 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定 IFRSに基づく連結財務諸表の作成にあたって、経営者は、グループにとって最適な会計方針を採用し、一定の前提条件に基づく見積りを行う必要があります。連結財政状態計算書上の資産及び負債、連結損益計算書上の収益及び費用などに重要な影響を与える可能性がある項目に関して、経営者は、過去の経験やその時点の状況として妥当と考えられる様々な要素に基づき見積りを行っております。 当社グループの財政状態又は経営成績に対して重大な影響を与え得る会計上の見積り及び判断が必要となる項目は以下のとおりであります。 ・のれんの減損にかかる見積り のれんの減損テストにおける回収可能価額は使用価値に基づき算定しております。 使用価値は、経営者が承認した翌連結会計年度の予算及び中期経営計画を基礎として、将来の不確実性を考慮して成長率を見積り、キャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引いて算定しております。中期経営計画は原則として5年を限度としており、業界の趨勢に関する経営者の評価と過去のデータを反映したものであり、外部情報及び内部情報に基づき作成しております。使用価値の見積りにおける重要な仮定は中期経営計画を踏まえた事業計画に基づく将来キャッシュ・フローの見積り及び割引率であり、また中期経営計画は、主として契約社数の拡大及び企業のIT投資の動向等の影響を受けます。特に将来キャッシュ・フローの見積りについては、市場の成長性等を考慮した契約社数及びサービス単価に基づく売上収益の仮定を伴う事業計画の達成可能性を見積もる必要があります。 割引率については、類似企業の選択には判断を含み経済環境及び金利変動の影響を受けます。 なお、発注ナビについては、事業計画を策定している期間を超える期間の将来キャッシュ・フローの成長率は、6年目以降の継続期間についてはゼロと仮定しております。 また、使用価値の測定で使用した税引前割引率は、前連結会計年度においては24.1%、当連結会計年度においては25.6%であります。上記以外ののれんが配分された各資金生成単位又は資金生成単位グループにおいて、減損テストに用いた主要な仮定が合理的に予測可能な範囲で変化したとしても、回収可能価額が帳簿価額を下回る可能性は低いと判断しております。

事業リスク

  • 情報セキュリティリスク
    地震や火災などの自然災害、不正アクセス、システム障害などにより、情報提供やサービス提供が困難になる可能性があります。これにより、事業や業績、社会的な信用に重大な影響が出る恐れがあります。個人情報の流出も同様に大きなリスクです。
  • 競争激化による影響
    インターネット上の情報量の増加やAIの発展、競合メディアの増加により、提供する情報の価値が相対的に低下する可能性があります。これにより、広告商品の価値が下がり、事業や業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
  • 集客力低下の可能性
    Googleなどの大手IT企業が運営する検索エンジンやSNSといったプラットフォームに集客を依存している部分があります。これらのプラットフォームの仕様変更や運営方針の変更があった場合、メディアへの集客効果が低下し、デジタルマーケティング商品の価値が下がることで、事業や業績に大きな影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,307 文字
3【事業等のリスク】 本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。 なお、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 〔情報セキュリティに関わるリスク〕① システムトラブル、不正アクセス等による影響について 地震・台風・洪水・津波・竜巻・豪雨・大雪・火山活動などの自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為、想定外のシステム障害や不正アクセスなどの要因によって、社内システムに問題が発生した場合、ユーザーへの安定的な情報提供と顧客企業への安定的な役務提供ができなくなる可能性があり、当社グループの事業及び業績、社会的な信用に重大な影響を与える可能性があります。 当該リスクの対応策として、当社グループが構築しているコンテンツ管理・配信、広告配信、会員管理のための独自システムに対しては、クラウドサービスを活用したシステムの冗長化、データ消失リスク対策、外部からの不正アクセス対策など適切なセキュリティ手段を講じております。 また、当社グループの事業リソースは首都圏に集中しており、当地にて大規模な災害等が発生した場合にはその影響を受けます。災害への対応といたしましては、従業員の安全確保を斟酌した事業継続計画(BCP)を策定し、発生時に迅速かつ適切な対応が行えるよう備えております。 ② 個人情報等の取扱いについて 当社は、ユーザーの会員情報、プレゼントキャンペーンの応募情報、デジタルイベントの参加申し込み情報などの個人情報を取得しております。個人情報取得の際には、利用目的を明示し、その範囲内でのみ利用しております。同様に行動履歴情報の収集や分析においては、プライバシーポリシーにその利用目的を記載しており、ユーザーのプライバシー保護を重視しておりますが、外部からの不正アクセス、その他想定外の事態の発生により個人情報が社外に流出した場合、当社グループの事業及び業績、社会的な信用に影響を与える可能性があります。また、これらの情報の取扱を規制する法律等の変更が行われ、その規制が強まった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 当該リスクの対応策として、当社は、プライバシーマークを取得すると共に、「個人情報の保護に関する法律」その他関連法令の規定に則って作成した「個人情報保護規程」を制定し、これらの情報を管理しております。具体的には、データベース内での情報暗号化、アクセス権限の設定、アクセスログの保存、外部データセンターでの情報管理、個人情報保護に関する従業員教育の実施など細心の注意を払った管理体制を構築しております。 〔競争力の低下に関わるリスク〕③ 運営メディアへの集客について 当社グループが運営するメディアへの集客においては、会員化等の自社施策に加え、大手IT企業が運営する検索エンジン、ポータルサイト、SNS等のプラットフォームを活用しております。当社が有用な情報を発信することで、プラットフォーム上でも評価が行われ、必要とする読者からアクセスをいただけるものですが、新たなプラットフォームの勃興、仕様や運営方針の変更等が頻発する、変動の激しい環境と言えます。当社グループが運営するメディアへの集客効果が低下した場合、当社グループの提供するデジタルマーケティング商品の価値が低下することで、当社グループの事業及び業績に大きな影響を与える可能性があります。 当該リスクへの対応策として、プラットフォームの動向をモニタリングし、集客の最適化を図る体制を構築し、必要な対策を継続してまいります。 ④ 情報価値の低下について 当社グループでは、編集記者によって執筆・編集された専門性の高い記事を、主にウェブサイトに掲載することで情報を提供するメディア事業を展開しております。ソーシャルメディアによる企業や個人の情報受発信力の高まりやAIの発展などを背景にインターネット上の情報量は拡大を続けており、当社グループの運営するメディアの情報価値が相対的に低下し、当社グループの提供するインターネット広告商品の価値が比例して低下した場合、当社グループの事業及び業績に大きな影響を与える可能性があります。 当該リスクの対応策として、専門性の高い記事を生産できる人材の確保と育成、仕組み・ノウハウの共有化、AIを含むテクノロジーによる生産性の向上等を通して、コンテンツ品質の維持・向上を図っております。 ⑤ 競合について 当社が展開するオンラインメディアについては、既に複数の競合が存在しており、今後も新たな競合メディアが増加することが予想されます。競合事業者によるサービス改善、新しいビジネスモデルの登場、競合事業者の一層の増加、強い影響力を持つ大手企業の参入等により、当社のサービスが競争力を失った場合等には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 当該リスクの対応策として、当社は、編集記者によって執筆・編集された専門性の高い記事の質の高さと量の豊富さ、速報性を維持しつつ、顧客ニーズに対応したサービスの開発等を進め、他社との差別化を図り、引き続きメディアとしての影響力を高めてまいります。 〔市場動向・事業環境に係わるリスク〕⑥ 収益構造について 当社グループでは、企業のマーケティング活動の需要とその特性を把握し、運営する各メディアを通して最適なマーケティングソリューションを提供することによる収益を中心としております。顧客企業は今後もデジタルマーケティング投資を拡大していくものと推察され、当社グループの売上拡大余地は大きいと考えております。 しかしながら、経済情勢により顧客企業のマーケティング活動が縮小した場合や現在提供しているマーケティング手法の付加価値が相対的に下落した場合、当社グループの事業及び業績に大きな影響を与える可能性があります。 当該リスクの対応策として、当社ではインターネットならではの収益モデルの多元化を進めており、経済情勢の影響を比較的に受けやすい広告モデルに対し、リードジェンモデルを強化することで耐性を高めております。今後もさらに多元化を継続することで、当該リスクを低減してまいります。 ⑦ 人材の確保・育成について 当社グループの事業の成否は、編集記者、営業、技術、デザイン、管理等の職種においてインターネットビジネスに精通した人材とインターネットビジネスに最適化された組織体制、社内制度に大きく依存しています。事業の拡大に応じた人材の確保・育成ができない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当該リスクの対応策として、会社の成長ステージに応じた採用方針、育成、評価、報酬制度が重要と考えており、2018年度より新たな人事制度を導入し、継続的に従業員の成長意欲を引き出し、能力向上を積極的に進めてまいります。 〔その他のリスク〕⑧ 新規事業、業務提携や買収等について 当社グループは、新規事業への挑戦、他社との業務提携や企業買収等が、将来の成長性、収益性等を確保するために必要不可欠な要素であると認識しております。しかしながら、当初想定した成果を得ることができず、のれんの減損や、事業再編等に伴う事業売却損、事業清算損その他これに伴う費用等が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。なお、当連結会計年度末ののれんの帳簿価額は443百万円であります。 当該リスクの対応策として、当社グループは、新規事業を含む全ての部門業績を週次でモニタリングしており、必要に応じて、戦略の見直しや対応策の検討を速やかに実施する体制を構築しております。

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