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オープンアップグループ(2154)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 人材サービスと業務請負
    オープンアップグループは、主に技術者派遣と業務請負を通じて収益を得ています。具体的には、機械・電気・IT分野の技術者や建設業界の施工管理技士などを企業に派遣したり、特定の業務を請け負ったりすることで、企業の多様な人材ニーズに応えています。これにより、企業は必要な時に専門スキルを持つ人材を確保でき、グループは対価を得るビジネスモデルです。
  • 多岐にわたる専門領域
    事業は「機電・IT領域」「建設領域」「海外領域」の3つの主要な領域に分かれています。機電・IT領域では開発・設計・製造技術者やITエンジニアを、建設領域では施工管理技術者などを提供しています。これにより、特定の産業に偏らず、幅広い分野の企業を顧客として収益源を分散させています。
  • 持株会社体制
    株式会社オープンアップグループは持株会社として、傘下の各事業会社がそれぞれの専門領域で事業を展開しています。これにより、グループ全体として効率的な経営を行いながら、各事業会社が専門性を高め、市場の変化に柔軟に対応できる体制を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 機械・電気・IT領域
    この領域は、グループの主要な稼ぎ頭であり、売上高490.61億円、営業利益50.5億円を計上しています。国内メーカーやIT企業に対し、開発・設計・製造技術者やITエンジニアの派遣・請負を行っており、高い専門性を持つ人材を提供することで安定した収益を上げています。
  • 建設領域
    建設領域は、売上高87.2億円を計上していますが、営業利益は-5.17億円と赤字を報告しています。国内建設業界向けに施工管理技術者やCAD技術者の派遣を主に行っており、市場環境や事業再編(アイアール株式会社の連結子会社化など)が今後の収益性に影響を与える可能性があります。
  • 海外領域
    海外領域は、売上高282.99億円、営業利益0.28億円を計上しています。かつては英国を中心に事業を展開していましたが、現在はポートフォリオの見直しを進め、中国、インドネシア、ベトナムなどのアジア地域で人材紹介・コンサルティング事業を継続しています。これにより、グローバルな事業展開を図り、成長市場での収益拡大を目指しています。
2021-06 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MachineryAndElectronicsITField 事業 491 51 10.3%
ConstructionFieldReportanle 事業 87 -5 -5.9%
ManufacturingField 事業 87 6 6.3%
OverseasField 事業 283 0 0.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,225 文字
3【事業の内容】当社グループは、株式会社オープンアップグループ(当社)を持株会社として、グループ各社において技術者等の派遣を主とした人材サービス及び業務請負を行っており、事業内容は次の4つの領域に区分されます。4つの領域は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に掲げるセグメントの区分と同一であります。当社では当期よりセグメント区分を見直し、これまで「機電・IT領域」としていた区分を「機電領域」と「IT領域」に分割しております。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することになります。 (1)機電領域株式会社オープンアップネクストエンジニア、株式会社オープンアップソリューションズ等に加え、2025年10月1日付で新たに連結子会社となったエイセブプラス株式会社等にて、機電領域の事業を展開しております。国内メーカーにおける開発、設計、製造技術等の機械・電気・電子系技術者の派遣及び業務請負を行っております。 (2)IT領域株式会社オープンアップITエンジニア、株式会社オープンアップシステム、株式会社アクシス・クリエイトにおいて、IT領域の事業を展開しております。IT企業等におけるネットワーク、サーバー、ソフトウエア等の構築、開発、運用系のIT技術者の派遣及び業務請負を行っております。 (3)建設領域株式会社オープンアップコンストラクション、アイアール株式会社等において、建設領域の事業を展開しております。国内建設業界の企業に対し、施工管理技術者の派遣やCAD技術者の業務請負を主として行っております。 (4)海外領域当社グループは国外での事業も展開しており、海外における技術・製造分野に対する派遣・請負や、有料職業紹介などの人材サービス事業を海外領域としております。中国、インドネシア、ベトナムの現地法人においては、派遣事業に加え、人材紹介・人材コンサルティング事業を継続して行っております。 また、以上の4つの領域に含まれない区分を「その他」としており、包含する事業内容には、株式会社オープンアップウィズでの障がい者雇用促進事業、株式会社SAMURAIでのオンラインプログラミング教育事業等があります。 「事業系統図」当社グループの各企業と事業セグメントとの関係は以下のとおりです。 (注)当連結会計年度より、セグメント区分を見直し、これまで「機電・IT領域」としていた区分を「機電領域」と「IT領域」に分割しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載のとおりであり、上記の事業系統図の区分は変更後の報告セグメントに基づいております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
労働者派遣法や職業安定法等の法的規制下にあるため、許可取消や事業停止の処分を受ける恐れがある
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:経済安全保障等の国際社会状況 / 法的規制 / 企業買収、業務あるいは資本提携等
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ブランド力や特許などの無形資産は限定的。人材派遣・紹介事業が中心であり、特定の技術やブランドに依存する度合いは低い。ただし、長年の実績による信頼性は一定の評価が可能。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

求職者側からのスイッチングコストは低い。企業側にとっては、人材紹介会社を変更する手間やコストは存在するが、代替となるサービスも多く、限定的。ただし、長年の取引実績や担当者との関係性はスイッチングを抑制する要因となりうる。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

求職者と企業のマッチングプラットフォームは持つが、強力なネットワーク効果は限定的。新規参入企業も多く、既存プラットフォームへの依存度は高くない。規模の拡大によるネットワーク効果の強化は期待できる。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

人材紹介手数料が主な収益源であり、規模の経済によるコスト優位性は限定的。オペレーションの効率化は進んでいるが、競合他社とのコスト差を大きく生み出すほどの優位性は見られない。人材獲得コストが変動要因。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

売上高、営業利益ともに直近5期で着実に成長しており、一定の事業規模を有している。特にFY2025では売上1879億円、営業利益162億円と伸長。規模の拡大による採用力強化やサービス提供能力の向上が期待できる。

  • 専門技術者派遣の強み
    機械・電気・IT分野の技術者や建設業界の施工管理技術者など、専門性の高い人材を企業に派遣できる点が強みです。これらの分野は専門知識やスキルが不可欠であり、企業が自社で常に確保するのが難しい場合が多いため、グループの提供する人材は高い価値を持ちます。これにより、安定した需要が見込めます。
  • 多様な事業領域と顧客基盤
    機電・IT、建設、海外といった複数の事業領域を持つことで、特定の産業の景気変動リスクを分散しています。国内大手メーカーやIT企業、建設会社など幅広い顧客基盤を持つことで、安定的な収益を確保しやすくなっています。これにより、市場の変化に強い事業構造を築いています。
  • 海外展開とポートフォリオ見直し
    海外領域では、かつて英国を中心に事業を展開していましたが、現在はポートフォリオの見直しを進め、中国、インドネシア、ベトナムなどのアジア地域で人材紹介・コンサルティング事業を継続しています。これにより、成長が見込まれるアジア市場での事業拡大を図り、新たな収益源の確立を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当連結会計年度における国内経済は、雇用・所得環境の改善等を背景に緩やかな回復基調が続いた一方、物価上昇、金融資本市場の変動、地政学的リスク等により、国内外の経済環境については依然として先行き不透明な状況が続いております。このような環境の中、当社グループが主力とする派遣及び請負、とりわけ国内の技術系人材領域においては、構造的な人材不足を背景として、顧客企業の人材需要は引き続き堅調に推移しております。当社グループは、市場環境の変化に応じた事業戦略及び適切な財務戦略を推進することにより、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、事業の存在意義であるとともに、事業活動における判断基準及び価値基準となるものとして、パーパス「幸せな仕事を通じてひとりひとりの可能性をひらく社会に」を掲げております。各事業子会社は、このパーパスが示す方向性のもと、それぞれの事業特性に応じた経営理念やビジョンに基づき事業運営を行っております。( パーパスのビジュアルイメージ )(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、2028年6月期を目標年度とする中期経営方針のもと、持続的な成長及び企業価値の向上に向けて、以下の収益目標、成長施策及び株主還元方針を掲げております。「収益目標」:2028年6月期における売上収益200,000百万円、営業利益20,000百万円以上及び営業利益率10%以上の達成「成長施策」:エンジニアの処遇改善、採用チャネルの拡充、AIエージェントへの投資及び事業オペレーションへの活用、採用ブランディングの強化、全体最適の観点からの組織再編並びにAIをはじめとする技術革新を踏まえた事業展開の推進「株主還元方針」:配当性向60%以上、累進配当の実施、事業環境や資本効率等を踏まえた機動的な自己株式の取得2027年6月期については、持続的な成長基盤を確立するため、成長投資と収益性の向上を両立させ、売上収益175,000百万円、営業利益17,700百万円及び営業利益率10.1%の達成を目指してまいります。 (3)経営戦略等当社グループは、主に国内の技術者派遣領域に経営資源を集中し、稼働社員数の増加と収益性の向上を両立させることにより、持続的な成長を実現することを基本的な経営戦略としております。成長の源泉となるエンジニアについては、中途及び新卒採用を継続的に行うとともに、未経験者を技術者として育成する研修プログラム、就業後のスキルアップ及びリスキリング支援、キャリア形成支援等を充実させることで、社員一人ひとりの成長と定着を促進してまいります。また、適切なマッチング、継続的なキャリア支援及び処遇改善等を通じ、社員のLTV(ライフタイムバリュー)の向上を図ってまいります。加えて、AIやデジタル技術を採用、マッチング、営業、キャリア支援、管理業務等の事業プロセスに活用することで、サービス品質及び生産性を向上させ、社員及び顧客企業双方に対する提供価値の向上を進めてまいります。事業ポートフォリオについては、事業セグメントの多角化そのものを目的とするのではなく、既存の事業領域における自立成長を基本としつつ、当社グループとのシナジーや補完関係が期待できるM&A及び事業子会社の経営統合等を推進する方針としております。M&Aについては、投資実行後のPMI及び継続的なモニタリングを含め、グループ全体の企業価値向上につながるよう取り組んでまいります。 (4)経営環境並びに会社の対処すべき課題当社グループの主力事業である国内の機電・IT・建設領域の技術者派遣市場においては、生産年齢人口の減少や技術人材の不足を背景として、顧客企業の技術者に対する需要は引き続き堅調に推移しております。一方、成長技術分野への人材流動性の低さや、採用市場における競争激化等の構造的な課題は今後も継続するものと認識しております。特に、生産年齢人口の減少に加え、技術人材の確保を巡る企業間競争が激化する中、持続的に優秀な人材を採用し、育成し、長期にわたり活躍できる環境を構築することの重要性は一層高まっております。このような状況のもと、当社グループは以下の事項を対処すべき主要な課題として認識し、継続的に取り組んでまいります。 ① グループ変革の加速当社グループの持続的な業容拡大のためには、市場環境が刻々と変化する中、その環境に対応するための強固な経営体制を構築することが重要な課題であると考えております。2021年4月に株式会社ビーネックスグループと株式会社夢真ホールディングスが合併し、その後各分野でグループ再編を進めてまいりましたが、エンジニアのキャリアと顧客の技術課題に、中長期にわたり継続的に伴走するいわゆる「伴走モデル」を具現化するためには、さらなるグループのノウハウの結集や、経営力の最大化を加速させることが必要と考えております。当社グループでは、2026年7月に事業変革推進本部を設け、事業フロント(営業、採用、エンジニアフォロー等)とバックオフィス(経理財務、人事、経営企画等)を両輪とする共通プラットフォームを構築し、その強固な基盤のもと「伴走モデル」を具現化することで、より強固な経営体制を構築してまいります。 ② 社員の採用当社グループの持続的な成長のためには、稼働社員数を安定的に増加させることが重要であり、とりわけエンジニアの採用力の強化を重要な課題と認識しております。エンジニアの採用市場では競争が激化しており、採用力は当社グループの成長力を左右する重要な要素となっております。当社グループでは、新卒・中途を問わず積極的な採用を行うとともに、技術領域や各事業会社の特性に応じた多様な採用チャネルを活用しております。また、求職者の就労観や採用市場の変化を的確に捉え、自社採用サイト、求人媒体、人材紹介会社、リファラル採用等を活用するとともに、採用ブランディングの強化に取り組んでおります。さらに、採用活動に関するデータの蓄積・分析を進め、AI等のデジタル技術も活用することにより、応募者のスキルやキャリア志向の把握、採用プロセスの効率化及び採用の質の向上に取り組んでおります。 ③ 社員の育成当社グループの持続的な成長のためには、社員一人ひとりが顧客企業から求められる技術、知識及び協働能力等を継続的に高めていくことが重要であり、その成長を支援する仕組みの整備を重要な課題と認識しております。顧客企業においては、高度な技術や専門知識を有するエンジニアに対する需要が引き続き高まっております。当社グループでは、トレーニングセンター等を活用した技術研修や資格取得支援制度を整備し、新卒を含む未経験者がエンジニアとして就業できる人材育成を行っております。また、社員のスキル、就業先での評価及びキャリア志向等を把握し、人的なフォロー体制とタレントマネジメントシステム等を組み合わせることにより、社員一人ひとりのキャリア形成を支援しております。これらを通じて、リスキリング及びスキルアップを促進し、より付加価値の高い業務へのキャリアアップにつなげてまいります。 ④ 社員の定着当社グループの持続的な成長のためには、社員が安心してやりがいを持って就業し、長期にわたり活躍できる環境を構築することが重要な課題であると認識しております。そのため、当社グループでは「人」を起点とし、社員一人ひとりのキャリア志向やライフイベント等に配慮したきめ細かなフォローを行うとともに、適切なマッチング、処遇改善、リスキリング及びキャリア形成支援等に取り組んでおります。また、これらの取組の質及びスピードを高めるため、DX及びAIの活用並びにグループ内でのノウハウ共有を推進しております。これらを通じて社員の満足度及びエンゲージメントを高め、定着率及びLTVの向上に努めてまいります。 ⑤ 営業力の強化当社グループの持続的な成長のためには、顧客企業との長期的な信頼関係を構築し、市場及び顧客企業のニーズの変化に迅速かつ的確に対応することが重要な課題であると認識しております。このため、営業人材の育成、顧客接点の拡大及び営業活動の標準化・高度化を進め、顧客企業の潜在的な人材・技術ニーズをより深く把握する取組を強化しております。また、社員のスキルと顧客ニーズとの適切なマッチング、高付加価値案件へのシフト、契約単価及び稼働率の向上を通じて、顧客満足度の向上と収益性の改善を両立させる営業体制の構築に取り組んでまいります。 ⑥ M&A当社グループは、自立成長に加え、M&Aを持続的な成長を実現するための重要な手段の一つと位置付けております。M&Aについては、原則として既存の事業ポートフォリオとの親和性を重視し、当社グループの経営管理手法、営業・採用面でのシナジー、エンジニアのスキルアップ及びキャリア機会の拡大等について検証しております。投資判断にあたっては、資本コストを上回る収益性を実現できるかを含め複数のシナリオを慎重に検討し、事業、財務、法務、人事等の観点から、業務執行取締役及び執行役員を構成員とする投資検討会において審議したうえで、取締役会において最終的な意思決定を行っております。また、投資実行後についても、PMIを着実に推進するとともに、過去に実施したM&A案件を含め定期的に事業計画の進捗及び投資効果を検証しております。これらの検証結果を今後の投資判断やPMIに活用することにより、資本効率を意識したM&Aの実行と企業価値の向上に取り組んでまいります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループが優先的に対処すべき課題は、パーパスである「幸せな仕事を通じてひとりひとりの可能性をひらく社会に」の実現に向けて、社員一人ひとりの成長及び満足度を高め、長期的なキャリア形成を支援することで、社員の定着及びLTV(ライフタイムバリュー)の向上を実現することであります。そのため、単に求職者と顧客企業をマッチングするエージェント型のサービスにとどまらず、採用、育成、就業、リスキリング、キャリアアップ等の各段階において、働く人のキャリア形成を継続的に支援する伴走型のサービスを、一人ひとりの個性やキャリア志向に応じて提供してまいります。また、AI及びデジタル技術を積極的に活用することで、社員との接点の量及び質を高めるとともに、事業運営の生産性向上を進め、社員の成長と当社グループの収益性向上を両立させることで、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当連結会計年度における国内経済は、雇用・所得環境の改善等を背景に緩やかな回復基調が続いた一方、物価上昇、金融資本市場の変動、地政学的リスク等により、国内外の経済環境については依然として先行き不透明な状況が続いております。このような環境の中、当社グループが主力とする派遣及び請負、とりわけ国内の技術系人材領域においては、構造的な人材不足を背景として、顧客企業の人材需要は引き続き堅調に推移しております。当社グループは、市場環境の変化に応じた事業戦略及び適切な財務戦略を推進することにより、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、事業の存在意義であるとともに、事業活動における判断基準及び価値基準となるものとして、パーパス「幸せな仕事を通じてひとりひとりの可能性をひらく社会に」を掲げております。各事業子会社は、このパーパスが示す方向性のもと、それぞれの事業特性に応じた経営理念やビジョンに基づき事業運営を行っております。( パーパスのビジュアルイメージ )(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、2028年6月期を目標年度とする中期経営方針のもと、持続的な成長及び企業価値の向上に向けて、以下の収益目標、成長施策及び株主還元方針を掲げております。「収益目標」:2028年6月期における売上収益200,000百万円、営業利益20,000百万円以上及び営業利益率10%以上の達成「成長施策」:エンジニアの処遇改善、採用チャネルの拡充、AIエージェントへの投資及び事業オペレーションへの活用、採用ブランディングの強化、全体最適の観点からの組織再編並びにAIをはじめとする技術革新を踏まえた事業展開の推進「株主還元方針」:配当性向60%以上、累進配当の実施、事業環境や資本効率等を踏まえた機動的な自己株式の取得2027年6月期については、持続的な成長基盤を確立するため、成長投資と収益性の向上を両立させ、売上収益175,000百万円、営業利益17,700百万円及び営業利益率10.1%の達成を目指してまいります。 (3)経営戦略等当社グループは、主に国内の技術者派遣領域に経営資源を集中し、稼働社員数の増加と収益性の向上を両立させることにより、持続的な成長を実現することを基本的な経営戦略としております。成長の源泉となるエンジニアについては、中途及び新卒採用を継続的に行うとともに、未経験者を技術者として育成する研修プログラム、就業後のスキルアップ及びリスキリング支援、キャリア形成支援等を充実させることで、社員一人ひとりの成長と定着を促進してまいります。また、適切なマッチング、継続的なキャリア支援及び処遇改善等を通じ、社員のLTV(ライフタイムバリュー)の向上を図ってまいります。加えて、AIやデジタル技術を採用、マッチング、営業、キャリア支援、管理業務等の事業プロセスに活用することで、サービス品質及び生産性を向上させ、社員及び顧客企業双方に対する提供価値の向上を進めてまいります。事業ポートフォリオについては、事業セグメントの多角化そのものを目的とするのではなく、既存の事業領域における自立成長を基本としつつ、当社グループとのシナジーや補完関係が期待できるM&A及び事業子会社の経営統合等を推進する方針としております。M&Aについては、投資実行後のPMI及び継続的なモニタリングを含め、グループ全体の企業価値向上につながるよう取り組んでまいります。 (4)経営環境並びに会社の対処すべき課題当社グループの主力事業である国内の機電・IT・建設領域の技術者派遣市場においては、生産年齢人口の減少や技術人材の不足を背景として、顧客企業の技術者に対する需要は引き続き堅調に推移しております。一方、成長技術分野への人材流動性の低さや、採用市場における競争激化等の構造的な課題は今後も継続するものと認識しております。特に、生産年齢人口の減少に加え、技術人材の確保を巡る企業間競争が激化する中、持続的に優秀な人材を採用し、育成し、長期にわたり活躍できる環境を構築することの重要性は一層高まっております。このような状況のもと、当社グループは以下の事項を対処すべき主要な課題として認識し、継続的に取り組んでまいります。 ① グループ変革の加速当社グループの持続的な業容拡大のためには、市場環境が刻々と変化する中、その環境に対応するための強固な経営体制を構築することが重要な課題であると考えております。2021年4月に株式会社ビーネックスグループと株式会社夢真ホールディングスが合併し、その後各分野でグループ再編を進めてまいりましたが、エンジニアのキャリアと顧客の技術課題に、中長期にわたり継続的に伴走するいわゆる「伴走モデル」を具現化するためには、さらなるグループのノウハウの結集や、経営力の最大化を加速させることが必要と考えております。当社グループでは、2026年7月に事業変革推進本部を設け、事業フロント(営業、採用、エンジニアフォロー等)とバックオフィス(経理財務、人事、経営企画等)を両輪とする共通プラットフォームを構築し、その強固な基盤のもと「伴走モデル」を具現化することで、より強固な経営体制を構築してまいります。 ② 社員の採用当社グループの持続的な成長のためには、稼働社員数を安定的に増加させることが重要であり、とりわけエンジニアの採用力の強化を重要な課題と認識しております。エンジニアの採用市場では競争が激化しており、採用力は当社グループの成長力を左右する重要な要素となっております。当社グループでは、新卒・中途を問わず積極的な採用を行うとともに、技術領域や各事業会社の特性に応じた多様な採用チャネルを活用しております。また、求職者の就労観や採用市場の変化を的確に捉え、自社採用サイト、求人媒体、人材紹介会社、リファラル採用等を活用するとともに、採用ブランディングの強化に取り組んでおります。さらに、採用活動に関するデータの蓄積・分析を進め、AI等のデジタル技術も活用することにより、応募者のスキルやキャリア志向の把握、採用プロセスの効率化及び採用の質の向上に取り組んでおります。 ③ 社員の育成当社グループの持続的な成長のためには、社員一人ひとりが顧客企業から求められる技術、知識及び協働能力等を継続的に高めていくことが重要であり、その成長を支援する仕組みの整備を重要な課題と認識しております。顧客企業においては、高度な技術や専門知識を有するエンジニアに対する需要が引き続き高まっております。当社グループでは、トレーニングセンター等を活用した技術研修や資格取得支援制度を整備し、新卒を含む未経験者がエンジニアとして就業できる人材育成を行っております。また、社員のスキル、就業先での評価及びキャリア志向等を把握し、人的なフォロー体制とタレントマネジメントシステム等を組み合わせることにより、社員一人ひとりのキャリア形成を支援しております。これらを通じて、リスキリング及びスキルアップを促進し、より付加価値の高い業務へのキャリアアップにつなげてまいります。 ④ 社員の定着当社グループの持続的な成長のためには、社員が安心してやりがいを持って就業し、長期にわたり活躍できる環境を構築することが重要な課題であると認識しております。そのため、当社グループでは「人」を起点とし、社員一人ひとりのキャリア志向やライフイベント等に配慮したきめ細かなフォローを行うとともに、適切なマッチング、処遇改善、リスキリング及びキャリア形成支援等に取り組んでおります。また、これらの取組の質及びスピードを高めるため、DX及びAIの活用並びにグループ内でのノウハウ共有を推進しております。これらを通じて社員の満足度及びエンゲージメントを高め、定着率及びLTVの向上に努めてまいります。 ⑤ 営業力の強化当社グループの持続的な成長のためには、顧客企業との長期的な信頼関係を構築し、市場及び顧客企業のニーズの変化に迅速かつ的確に対応することが重要な課題であると認識しております。このため、営業人材の育成、顧客接点の拡大及び営業活動の標準化・高度化を進め、顧客企業の潜在的な人材・技術ニーズをより深く把握する取組を強化しております。また、社員のスキルと顧客ニーズとの適切なマッチング、高付加価値案件へのシフト、契約単価及び稼働率の向上を通じて、顧客満足度の向上と収益性の改善を両立させる営業体制の構築に取り組んでまいります。 ⑥ M&A当社グループは、自立成長に加え、M&Aを持続的な成長を実現するための重要な手段の一つと位置付けております。M&Aについては、原則として既存の事業ポートフォリオとの親和性を重視し、当社グループの経営管理手法、営業・採用面でのシナジー、エンジニアのスキルアップ及びキャリア機会の拡大等について検証しております。投資判断にあたっては、資本コストを上回る収益性を実現できるかを含め複数のシナリオを慎重に検討し、事業、財務、法務、人事等の観点から、業務執行取締役及び執行役員を構成員とする投資検討会において審議したうえで、取締役会において最終的な意思決定を行っております。また、投資実行後についても、PMIを着実に推進するとともに、過去に実施したM&A案件を含め定期的に事業計画の進捗及び投資効果を検証しております。これらの検証結果を今後の投資判断やPMIに活用することにより、資本効率を意識したM&Aの実行と企業価値の向上に取り組んでまいります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループが優先的に対処すべき課題は、パーパスである「幸せな仕事を通じてひとりひとりの可能性をひらく社会に」の実現に向けて、社員一人ひとりの成長及び満足度を高め、長期的なキャリア形成を支援することで、社員の定着及びLTV(ライフタイムバリュー)の向上を実現することであります。そのため、単に求職者と顧客企業をマッチングするエージェント型のサービスにとどまらず、採用、育成、就業、リスキリング、キャリアアップ等の各段階において、働く人のキャリア形成を継続的に支援する伴走型のサービスを、一人ひとりの個性やキャリア志向に応じて提供してまいります。また、AI及びデジタル技術を積極的に活用することで、社員との接点の量及び質を高めるとともに、事業運営の生産性向上を進め、社員の成長と当社グループの収益性向上を両立させることで、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況当連結会計年度における売上収益は167,483百万円(前連結会計年度比10.9%減)となりました。これは、当連結会計年度に連結子会社化した株式会社エイセブホールディングス以下3社の業績寄与があったものの、事業ポートフォリオ最適化に伴い前連結会計年度に実施した英国事業売却による売上収益の剥落影響が大きかったことによるものであります。売上総利益は、主に英国事業売却の影響により46,239百万円(前連結会計年度比2.5%減)となったものの、高付加価値案件へのシフトや収益性改善施策の推進により、売上総利益率は前連結会計年度比2.4ポイント上昇し、27.6%となりました。販売費及び一般管理費については、人件費の増加や生産性向上に向けた投資を実施した一方、採用費の適正化をはじめとした効率的なコストマネジメントを推進した結果、営業利益は16,695百万円(前連結会計年度比2.8%増)となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は11,829百万円(前連結会計年度比5.8%減)となりました。なお、前連結会計年度は英国事業売却に伴う税務上の一時的な影響により法人税率が低下していたことから、その反動により当連結会計年度の法人所得税費用が増加し、当期利益は前年を下回りました。なお、当社では当連結会計年度よりセグメント区分を見直し、これまで「機電・IT領域」としていた区分を「機電領域」と「IT領域」に分割しております。このため、前連結会計年度との比較については、セグメント変更後の区分に組み替えた数値に基づいて行っております。 [機電領域](機械・電機領域の開発・設計・運用保守分野に対する派遣・請負・委託事業)当連結会計年度においては、半導体関連分野ではAI関連投資の拡大を背景に先端領域を中心として需要が堅調に推移しました。また、防衛・航空機・プラント分野においても、経済安全保障の強化や設備投資を背景に底堅い需要が継続しました。一方で、顧客企業における投資の選別や開発テーマの高度化が進むなど、市場環境は変化しており、高付加価値領域への対応力がより一層求められる状況となりました。このような状況のもと、従来の未経験者採用に加え経験者採用を強化したことにより在籍エンジニア数は堅調に推移しました。また、採用チャネルを紹介会社依存からダイレクトリクルーティングへシフトし、採用単価の適正化と人材の質の向上を進めるとともに、オンボーディング施策の強化により入社初期の定着率改善を図りました。加えて、2025年10月に株式会社エイセブホールディングスの株式を取得し、同社及び同社子会社であるエイセブプラス株式会社並びにイーテック株式会社を連結の範囲に含めたことにより稼働人員が増加した結果、売上収益及びセグメント利益は前年を上回りました。この結果、当セグメントの当連結会計年度における売上収益は66,731百万円(前連結会計年度比10.7%増)、セグメント利益は8,364百万円(前連結会計年度比15.1%増)となりました。 [IT領域](ITインフラ・IT開発に係る設計・構築・運用・保守に対する派遣・請負・委託事業)当連結会計年度においては、DX需要や企業のIT投資は底堅く推移したものの、一部では投資判断の慎重化も見られました。加えて、生成AIの活用拡大に伴い、開発・運用保守業務の効率化や内製化の動きが進展し、付加価値の高い技術領域や顧客課題解決力が、より競争力を左右する事業環境となりました。こうした中、営業体制の再構築等により案件獲得が一時的に低迷したことや、前連結会計年度に実施した組織統合の影響により一部で生産性の低下が続いたことから、稼働人数は前年を下回りました。一方で、IT開発におけるAI関連案件の拡大や契約単価の向上、高稼働率の維持に加え、ITインフラにおける採用抑制などコストマネジメントを推進した結果、セグメント利益は前年を上回りました。この結果、当セグメントの当連結会計年度における売上収益は40,901百万円(前連結会計年度比0.8%減)、セグメント利益は4,099百万円(前連結会計年度比9.1%増)となりました。 [建設領域](建設業界への施工管理技術者やCADオペレーターの派遣事業)建設領域では、技術者の高齢化や若手人材の不足といった構造的課題が継続する中、建設需要は底堅く推移し、技術者の確保・定着に向けた人材投資や処遇改善の動きが継続しました。また、時間外労働の上限規制への対応が定着する中、生産性向上や現場運営の効率化に向けた取組が引き続き進展しました。こうした中、組織統合や営業体制の再構築の影響により、稼働人数は前年を下回りました。また、選ばれる採用及び人材定着に向けた処遇改善を実施するとともに、営業体制の強化、契約単価の向上及びコストマネジメントを推進し、採用力・定着率向上に向けた体質改善を進めました。しかしながら、稼働人数の減少及び処遇改善に伴う売上原価の増加により、セグメント利益は前年を下回りました。この結果、当セグメントの当連結会計年度における売上収益は57,599百万円(前連結会計年度比1.2%増)、セグメント利益は6,968百万円(前連結会計年度比7.6%減)となりました。 [海外領域](日本国外における技術・製造分野に対する派遣・請負や、有料職業紹介などの人材サービス事業)当連結会計年度においては、エンジニア領域への事業ポートフォリオ集中を目的として、前連結会計年度に英国事業を売却し、中国を中心としたアジア地域へ経営資源を集中することで収益基盤の強化を進めました。一方、英国事業売却による事業規模縮小の影響により、売上収益及びセグメント利益は前年を下回りました。この結果、当セグメントの当連結会計年度における売上収益は745百万円(前連結会計年度比97.3%減)、セグメント利益は265百万円(前連結会計年度比71.9%減)となりました。 [その他]株式会社SAMURAI及び株式会社SAMURAI Careerは、オンラインプログラミング学習サービス及び人材紹介事業を展開し、特例子会社である株式会社オープンアップウィズは、障がい者雇用によるグループ内サービスを提供しております。当連結会計年度においては、オンラインプログラミング学習サービスにおいて収益性を重視した運営方針を継続したものの、プログラミング学習需要が一服したことにより受講者数が伸び悩みました。この結果、当セグメントの売上収益は内部取引を含めて2,961百万円(前連結会計年度比4.9%減)、セグメント損失は95百万円(前連結会計年度はセグメント利益231百万円)となりました。 ② 財政状態の状況資産・負債・資本(資産)当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて6,698百万円増加(5.5%増)し、129,401百万円となりました。主たる変動項目は、現金及び現金同等物の増加2,838百万円、無形資産の増加2,347百万円及びのれんの増加1,211百万円等によるものであります。 (負債)当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて5,273百万円増加(12.0%増)し、49,107百万円となりました。主たる変動項目は、非流動負債の社債及び借入金の増加4,983百万円、繰延税金負債の増加744百万円及びその他の流動負債の減少456百万円等によるものであります。 (資本)当連結会計年度末の資本は、前連結会計年度末に比べて1,425百万円増加(1.8%増)し、80,293百万円となりました。主たる変動項目は、自己株式の取得3,983百万円及び消却等1,848百万円による自己株式の増加2,135百万円、資本剰余金の減少1,585百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益11,829百万円の計上及び配当金の支払6,897百万円等による利益剰余金の増加4,997百万円等によるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2,838百万円増加し、23,191百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は、以下のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、17,878百万円の収入(前連結会計年度は14,159百万円の収入)となりました。主な要因は、税引前当期利益の計上16,847百万円、非資金項目である減価償却費及び償却費2,355百万円、前払費用の減少額2,567百万円等が、法人所得税の支払額4,891百万円等による支出を上回ったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、2,810百万円の支出(前連結会計年度は5,558百万円の支出)となりました。支出の主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2,332百万円、無形資産の取得による支出312百万円等であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、12,276百万円の支出(前連結会計年度は9,675百万円の支出)となりました。支出の主な原因は、配当金の支払額6,889百万円、リース負債の返済による支出5,809百万円、自己株式の取得による支出3,983百万円等が、社債の発行による収入4,974百万円を上回ったことであります。 (参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移 2022年6月期2023年6月期2024年6月期2025年6月期2026年6月期親会社所有者帰属持分比率(%)65.664.062.864.262.0時価ベースの親会社所有者帰属持分比率(%)137.3178.8156.4121.1125.9キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.10.10.10.40.6インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)94.2132.2114.277.087.4(注)1.親会社所有者帰属持分比率:親会社所有者帰属持分/総資産時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。3.株式時価総額は、期末終値株価×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。4.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。5.有利子負債は連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。 ④ 生産、受注及び販売の実績ⅰ.生産実績及び受注実績当社グループ事業の主体となっている派遣及び請負業務は、生産実績及び受注実績の重要性が乏しいため、記載を省略しております。 ⅱ.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称 当連結会計年度(自 2025年7月1日 至 2026年6月30日) 前期比増減(%)販売高(百万円)構成比(%)機電領域66,73139.810.7IT領域40,90124.4△0.8建設領域57,59934.41.2海外領域7450.4△97.3報告セグメント計165,97799.1△10.8その他1,5050.9△18.5合計167,483100.0△10.9(注)1.主な相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合は100分の10未満のため記載を省略しております。2.セグメント間取引については、相殺消去しております。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容ⅰ.当連結会計年度の経営成績等「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ⅱ.経営成績に重要な影響を与える要因当社の事業には、景気変動等による人材ビジネス市場規模への影響や競合他社の状況、法的規制等、経営成績に重要な影響を与えうる様々なリスク要因があります。詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。 ⅲ.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2,838百万円増加し、23,191百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 資本の財源及び資金の流動性について当社の運転資金等は原則として営業債権の回収によって賄われておりますが、状況に応じて直接金融並びに間接金融を利用していく方針であります。資金の流動性につきましては、当社及び一部の連結子会社は、キャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入することにより、各社の余剰資金を当社へ集約し、一元管理を行うことで、余剰資金の効率化を図っております。また、手許流動性確保のために、当座貸越枠及びコミットメントライン契約等の調達手段を備えております。 ⅳ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、財務的な目標の達成状況を判断するため、各事業区分や事業会社ごとの成長性・収益性を示す指標を重視しております。具体的には、売上収益及び営業利益、その増加率ならびに営業利益率を主要な評価指標として設定し、連結決算において継続的に開示しております。また、エンジニア数及び稼働率を非財務的な客観指標として位置付け、併せて開示しております。2026年6月期においては、英国事業の売却に伴う連結除外の影響により、売上収益は167,483百万円(前連結会計年度比10.9%減)となった一方、英国事業を除く継続事業の売上収益は前連結会計年度比4.3%増加いたしました。また、事業モデルの変革及び体質改善に向けた投資を進める中、営業利益は16,695百万円(前連結会計年度比2.8%増)となり、営業利益率は10.0%に到達いたしました。当社グループは、2028年6月期を目標年度とする中期経営方針のもと、持続的な成長に向けて、以下の3つの指標を掲げております。「収益指標」:2028年6月期における売上収益200,000百万円、営業利益20,000百万円以上及び営業利益率10%以上の達成「成長指標」:エンジニアの処遇改善、採用チャネルの拡充、AIエージェントへの投資、サポートスタッフの評価制度変更、採用ブランディングの強化、全体最適に則した組織再編及びAIの潮流に沿った事業展開の推進「還元指標」:配当性向60%以上及び累進配当の実施ならびに事業環境や資本効率等を踏まえた機動的な自己株式の取得2027年6月期については、持続的な成長の基盤を確立するため、成長投資と収益性の向上を両立させ、売上収益175,000百万円、営業利益17,700百万円及び営業利益率10.1%の達成を目指してまいります。 ⅴ.経営者の問題認識と今後の方針について当社グループは、継続した企業成長と更なる業容の拡大のため、コーポレート・ガバナンスに対する継続的な取組を行いつつ、技術者派遣を中心とした事業の伸長、社員の採用数及び定着率の向上、社員のスキルアップへの取組強化等が必要であると考えております。これらに対する問題認識や今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。

事業リスク

  • 国際情勢と顧客ニーズの変化
    グローバルなサプライチェーンや資源調達に直接的な影響は少ないものの、顧客企業の国際情勢への対応(開発・生産拠点の移転など)によって人材ニーズが変化する可能性があります。これにより、グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす恐れがあります。
  • 法的規制の変更とコンプライアンス
    人材派遣や職業紹介事業は、労働者派遣法や職業安定法など国内の法的規制下にあります。将来的な法改正や監督官庁の指導強化により、顧客企業が派遣や請負の活用を見直す事態になれば、需要が低下し、経営成績に影響が出る可能性があります。また、法令違反は事業停止などの処分につながるリスクがあります。
  • 個人情報・顧客情報の管理
    多くの個人情報や顧客企業の機密情報を取り扱うため、情報漏洩や不正使用のリスクがあります。万が一、これらの事態が発生した場合、損害賠償請求や社会的信用の失墜により、グループの経営成績や財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,845 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループでは、これらのリスクの存在を認識したうえで、リスクの発生可能性及び影響度を適切に評価し、その発生を未然に防止するとともに、発生した場合の影響を極小化するための取組を継続してまいります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経済安全保障等の国際社会状況当社グループの事業構造上、グローバルなサプライチェーン、資源又は部品調達等に直接依存する要素は限定的であります。一方、地政学的リスク、各国の通商政策や経済安全保障政策等の変化により、顧客企業の事業活動や設備投資、生産・開発拠点等に変化が生じ、人材需要に影響を及ぼす可能性があります。顧客企業による生産・開発拠点の稼働縮小や移転、投資計画の変更等が大規模に発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)気候変動当社グループの事業は、自然資本の利用や温室効果ガスの直接的な排出が比較的少ない事業特性を有しております。一方、気候変動に関する法令・規制の強化、炭素価格制度の導入、顧客企業による取引先選定基準の変更等の移行リスクや、自然災害の激甚化等による物理的リスクが当社グループ又は顧客企業の事業活動に影響を与える可能性があります。なお、当社グループでは、環境負荷に配慮した購買品・販促品の選定、社用車の削減、資材の再利用等を通じてCO2排出量の低減に取り組んでおります。また、気候変動に関するリスク評価を毎年度実施し、重要なリスクを認識した場合には、取締役会等へ報告し、必要な対応を検討しております。 (3)自然災害当社グループは国内を中心に複数の事業拠点を展開するとともに、一部海外においても事業を行っております。地震、津波、台風、豪雨等の自然災害により、一部地域における事業活動が停止する、又は顧客企業の設備等が被災することにより社員の就業が困難となる可能性があります。当社グループでは、一定の影響が生じた場合においても他拠点による業務のバックアップが可能となるよう、業務の電子化を含めた事業継続体制の整備及び改善を進めております。しかしながら、大規模な自然災害が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)法的規制当社グループが国内で行う労働者派遣及び職業紹介等の事業は、労働基準法、労働者派遣法、職業安定法その他の関係法令の規制を受けております。当社グループでは、関係法令に違反する行為又は事象が発生しないよう、業務フローにおける確認・牽制を行うとともに、コンプライアンス会議等を通じた定期的なモニタリング及び未然防止に取り組んでおります。しかしながら、法令違反等が生じた場合や、監督官庁の指導方針が強化された場合には、許可取消しや事業停止等の処分を受ける可能性があります。また、将来の関係法令の改正や監督官庁の指導方針の変更等により、顧客企業が派遣又は請負の利用方針を見直し、人材需要が低下した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、海外において展開する事業についても、それぞれの国又は地域における法令及び規制の影響を受ける可能性があります。 (5)顧客情報管理当社グループの社員は、就業先である顧客企業において機密性の高い情報に接する機会があります。このため、当社グループでは、全社員に対して入社時及び定期的に機密情報の取扱いに関する指導・教育を行うとともに、情報管理体制の整備及び強化に努めております。しかしながら、顧客企業の機密情報の流出、不正使用その他の情報管理上の事故が発生した場合には、損害賠償請求、取引停止及び社会的信用の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)個人情報管理当社グループは、社員、求職者その他多数の個人情報を取り扱っております。その適切な管理のため、個人情報保護に関する規程その他の社内規程を整備するとともに、プライバシーマークの取得、社員教育、IT機器のアクセス制御及び情報漏洩対策等を実施しております。また、事業運営におけるDX及びAI活用の拡大に伴い、情報システム及びサイバーセキュリティに関するリスクの重要性が高まっていることから、不正アクセス、サイバー攻撃、システム障害等への対策強化に取り組んでおります。しかしながら、個人情報の流出、不正使用、サイバー攻撃その他の情報セキュリティ上の重大な事象が発生した場合には、事業活動の停止、損害賠償請求及び社会的信用の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7)労働災害当社グループの社員は、派遣及び請負を通じて顧客企業の様々な現場で就業しております。このため、配属時等に顧客企業との協力のもと、安全衛生教育及び研修等を実施し、労働災害の未然防止に努めております。しかしながら、当社グループの社員が重大な労働災害等の不測の事態に遭遇した場合には、損害賠償請求及び社会的信用の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8)業務請負(受託等)当社グループでは、派遣事業に加え、請負契約に基づく役務提供を行っております。請負契約においては、当社グループが業務執行に関する指示を行い、管理監督責任を負うこととなるため、契約締結時及び業務開始前に想定されるリスクを検討し、必要な管理体制を整備したうえで業務を遂行しております。しかしながら、品質の低下、納期遅延、成果物の瑕疵等が発生した場合には、顧客企業との取引停止や損害賠償請求等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9)企業買収、業務あるいは資本提携等当社グループは、M&A及び事業再編を重要な成長戦略の一つと位置付けております。投資に際しては、対象企業の事業内容、契約関係、財務内容、法務、人事その他の事項についてデュー・ディリジェンスを実施し、投資効果及び資本効率を慎重に検討しております。また、投資実行後は、対象会社とのPMIを推進するとともに、事業計画及び投資効果について継続的なモニタリングを行っております。しかしながら、事業環境の変化、想定したシナジーの未実現、PMIの遅延その他の要因により、当初期待した収益又は投資効果を実現できない場合には、のれんその他の資産について減損損失が発生するなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

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