2156

セーラー広告(2156)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 広告事業全般
    セーラー広告グループは、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌といった伝統的なメディアから、インターネット広告、セールスプロモーション、イベント企画・運営まで、広告に関するあらゆるサービスを提供しています。市場調査やブランド開発、メディア選定、効果的な広告表現の企画・立案を通じて、クライアント企業の課題解決を支援し、広告費を主な収益源としています。
  • 地域密着型ビジネス
    四国、中国、九州エリアおよび東京を主要事業エリアとし、地域に根差した広告活動を展開しています。フリーマガジン『ワイヤー』やタウン情報誌『めぐる、』の発行、地域アプリ『あわわアプリ』の運営など、地域住民の生活に密着した情報提供も行い、地域の顧客基盤を強固にしています。
  • リテール事業の展開
    広告事業に加え、物産館『徳島・香川トモニ市場~ふるさと物産館~』の運営やECサイト『トモニ市場オンライン』を通じて、徳島県・香川県の特産品販売を行うリテール事業も展開しています。これは地域商社ビジネスとして、地域経済の活性化にも貢献し、事業の多角化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 広告事業
    セーラー広告グループの主力事業であり、売上高204億6,153万円、営業利益3,006万8千円を計上しています。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネット広告、セールスプロモーション、イベント企画など、多岐にわたる広告サービスを提供し、四国、中国、九州エリアおよび東京を主要事業エリアとしています。
  • リテール事業
    地域商社ビジネスとして展開されており、売上高5,149万5千円、営業利益はマイナス1,494万3千円となっています。徳島県・香川県の特産品を販売する物産館『徳島・香川トモニ市場~ふるさと物産館~』の運営やECサイト『トモニ市場オンライン』を通じて、地域産品の販路拡大に取り組んでいます。
  • ヘルスケア事業
    このセグメントの売上高は不明ですが、営業利益はマイナス188万8千円を計上しています。詳細な事業内容は記載されていませんが、グループ全体の事業多角化の一環として、ヘルスケア分野への取り組みを進めていることが示唆されます。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
AdvertisingBusiness 地域 20 0 1.5%
RetailBusinessReportableSegment 地域 1 -0 -29.0%
HealthCare 事業 − -0 −
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,247 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社(セーラー広告株式会社)および連結子会社7社(株式会社あわわ、アド・セイル株式会社、株式会社ゴング、株式会社adear、株式会社FISH、株式会社MD&アソシエイツ、株式会社フェローおよび持分法非適用関連会社(ひょうたん島不動産合同会社)で構成しております。当社グループは、広告業を主たる事業とし、四国中国九州エリアおよび東京を主要事業エリアとして、テレビ、ラジオ、新聞および雑誌を中心とする各種メディアを媒体とした広告の企画、立案、制作、ならびに、セールスプロモーションやインターネット関連広告など、広告に関するあらゆるサービス活動を行うほか、『あわわアプリ』の運営、徳島県全域においてフリーマガジン『ワイヤー』およびタウン情報誌『めぐる、』の発行を行っております。その他、物産館『徳島・香川トモニ市場~ふるさと物産館~』の運営およびECサイト『トモニ市場オンライン』の運営ならびに『クラウド斎場予約システム』などソフトウェア等の開発を行っております。なお、当社は、新たなコミュニケーションサービスの設計・開発が可能になることを期待し、2025年10月1日付で株式会社フェローを子会社といたしました。これに伴い、セグメント情報等の開示に関する会計基準と照らし合わせ、開示セグメントの範囲を検討した結果、新たに自動連絡システムやクラウド予約システムなどソフトウェア等の開発に関する事業を「ソフト開発事業」として区分しております。 〔広告事業〕○コミュニケーションプランニング市場調査や環境分析等によるブランド開発、ターゲット戦略、ポジショニング戦略、企業・商品広報戦略、コンセプト開発等の企画・立案○メディアプランニングテレビ・ラジオ・新聞・雑誌・インターネット・モバイル・印刷物など各媒体を活用した広告活動の企画・立案、および、これらを組み合わせたメディア戦略および表現戦略の企画・立案○セールスプロモーション折込チラシやダイレクトメール、屋外広告、交通広告等を用いた広告戦略の構築や各種イベント・式典等の企画など生活者の購買意欲等を喚起する広告の企画・立案・運営・管理○催事・イベント官公庁・行政・各種団体の式典・大会および啓蒙活動の企画・運営・管理(主な関係会社)当社、株式会社あわわ、アド・セイル株式会社、株式会社ゴング、株式会社adear及び株式会社FISH 〔リテール事業〕〇通信販売事業、店舗販売事業徳島県および香川県の物産販売店舗『徳島・香川トモニ市場~ふるさと物産館~』の運営、および、オンラインショップ『トモニ市場オンライン』の運営(主な関係会社)株式会社MD&アソシエイツ 〔ソフト開発事業〕〇ソフトウェア開発事業自治体における各種自動連絡システムや24時間対応が求められる斎場のクラウド予約システムなどのソフトウェア・ハードウェア機器等の開発(主な関係会社)株式会社フェロー 〔事業系統図〕当社グループの事業系統図は次のとおりです。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
競合激化により広告の受注を確保できない状況が続いた場合、業績に影響を及ぼす可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
広告制作技術の進展や広告代理店を通さない広告ビジネスの変化により参入障壁が低下。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:市場環境の変動と経営成績の季節的変動 / 市場環境の変化による競合激化 / 人材の確保および育成
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

セーラー広告は、地域密着型の広告代理店としての歴史と実績を持つが、強力なブランド力や特許などの無形資産は限定的。地域経済への貢献や長年の顧客との関係性は、一定の信頼を築いているものの、模倣されにくいほどの強固な無形資産とは言えない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

顧客は地域の中小企業が中心であり、広告媒体の変更や他社への乗り換えは比較的容易と考えられる。特定のシステムやサービスへの依存度は低く、スイッチングコストは低いと推測される。ただし、長年の取引による慣性や、地域特有のネットワークが多少の障壁となる可能性はある。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

地域に根差した広告代理店として、地域企業とのネットワークは存在する。しかし、プラットフォーム型ビジネスのような強力なネットワーク効果は見られない。顧客が増えることで直接的な価値向上に繋がるわけではなく、限定的なネットワーク効果に留まる。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

広告代理業という業態上、他社との明確なコスト優位性を築くことは困難。規模の経済や独自の効率化によるコスト削減効果は限定的であり、競合他社とのコスト競争力は高くないと考えられる。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

売上高は20億円台で推移しており、地域密着型としては一定の規模を持つ。しかし、全国展開する大手広告代理店と比較すると規模の経済は小さく、スケールメリットによる競争優位性は限定的。地域内でのシェア拡大が主な成長ドライバーとなる。

  • 地域に根差した広範なサービス
    四国・中国・九州エリアを中心に、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネット広告、イベント企画など、多岐にわたる広告サービスをワンストップで提供しています。地域特有のニーズや市場動向を深く理解し、地域密着型のきめ細やかな提案ができる点が強みです。
  • 多様なメディアとコンテンツ
    フリーマガジン『ワイヤー』やタウン情報誌『めぐる、』の発行、地域アプリ『あわわアプリ』の運営を通じて、地域住民に直接アプローチできる独自のメディアチャネルを保有しています。これにより、広告主はターゲット層に合わせた多様なプロモーション戦略を展開できます。
  • 長年の取引関係と顧客基盤
    特定の顧客に依存せず、多業種にわたる顧客基盤を構築しており、長年の取引を通じて安定的な関係を築いています。これにより、市場環境の変動や広告主との関係変化による影響を軽減し、安定した事業運営を可能にしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、企業と生活者を結ぶ情報の橋渡し役として、社会生活の向上と文化の発展に貢献することを経営の基本方針としております。そして、この基本方針のもと、お客さまの課題を提案活動によって解決し、地域の皆様とともに豊かな文化を育て、社会をより楽しく、より美しく、より豊かにすることを目指しております。 (2) 経営環境および中長期的な会社の経営戦略 コロナ禍における非接触型サービスの需要拡大やリモート環境の整備を経て、社会のデジタル化は急速に加速し、メディアの多様化も相まって、社会全体の情報量が飛躍的に増加した結果、生活者が情報に接する機会の増加とともに情報選択の自由度も高まりました。企業はAIやクラウド技術を活用して業務効率を高め、医療分野では遠隔診療が普及し、政府は行政手続きをオンライン化することで国民の利便性を向上させています。日常生活でもスマートデバイスやキャッシュレス決済が普及し、生活がより便利になっています。特にスマートフォンの普及によって、オンラインの利用が常態化し、インターネットに接続されたデバイスの多様化とともに、さまざまなコンテンツの閲覧が可能になりました。2025年の国内広告市場におきましては、インターネット広告費の総広告費に占める構成比が50.2%と初めて過半数に達するなど市場の成長を牽引したほか、大阪・関西万博等の大型イベントを機にリアル媒体の活用も活発化し、4年連続で過去最高を更新いたしました(電通発表)。このような環境の中、各企業ともデジタル技術を活用したプロモーション活動への関心が高く、デジタルデータを積極的に活用したマーケティング手法やデジタル戦略へのシフトを進め、同時に、企業のコミュニケーション領域につきましても、従来のメディア以外に、ECサイトやSNS、動画配信サイトのほかリクルートなど多方面に拡大しており、こうした変化の中で、企業のコミュニケーション活動には従来とは異なる発想が必要とされております。当社グループはこれまで、お客さまの経営課題の解決に繋がる戦略を設計し、共に実践するパートナーになることを今後の在り方と定義し、これを『マーケティングデザイン』と称して、デジタル領域の拡大と新しい事業領域の開発に取り組んでまいりました。今後につきましても、この基本概念を踏襲し、組織力を結集した素早い対応(クイックレスポンス)と、お客さまへの深い理解に基づく提案活動を基本とし、お客さまの成長イメージを共に描き、その企業理念の実現に伴走してまいります。その変革の象徴として、当社は慣れ親しんだ「営業」という名称を廃止いたします。これからの私たちに求められているのは、単に広告枠を売る「営業」に留まらず、クライアントの事業そのものをより良い方向へ導き、新しい価値を生み出す「プロデュース(導く・創出する)」能力であると考えております。「御用聞きではなく、プロデューサーであれ」という強い想いと期待をこの名称に込め、地域に密着した広告会社としての強みを活かしながら、データやAIなどを活用したコンサルティング型ソリューションの拡充と、人材・組織の強化を一段と加速させてまいります。これにより、次世代デジタル技術を活用したマーケティングデザイン企業へと進化を遂げ、地域社会とともに未来を創造できる地元企業の成長を支えるパートナーを目指してまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの外注費を除く諸費用は変動が少なく固定的であるため、当社グループにおきましては、売上総利益の確保が営業利益および経常利益の獲得に大きく影響するという事業特性があります。従いまして、営業の成果である売上高と連動した収益性の指標として、売上総利益および売上総利益率(=売上総利益/総売上高)を重要な経営指標とし、日々の行動管理・業績管理・人事評価等に連動させ、目標の達成に向けて取り組んでおります。 ※総売上高は、当社グループの営業活動によって得た販売額の総額であります。『収益認識に関する会計基準』に準拠した指標ではありませんが、投資者が当社グループの事業規模を判断するうえで重要な指標であると認識し、従前の企業会計原則に基づき算出し、参考情報として開示しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題(1)および(2)に記載の、経営方針および経営戦略を実行していくうえで、当社グループが優先的に対処すべき事業上および財務上の経営課題は以下のとおりであります。 〔広告事業〕① 次世代デジタル技術を活用した付加価値提案力の向上 広告業界は、コロナ禍を経て急速に進むデジタル化の中で、新たな挑戦に直面しています。社会のデジタル化とメディアの多様化により情報量が増大し、生活者は自らの欲しい情報を選択するようになりました。また、広告を効果的に届けるためには、生活者の価値観を理解することも不可欠です。企業のコミュニケーション活動に新たな発想が求められ、広告の領域も多方面に拡大しています。今後、ますますスマートフォン利用の拡大とインターネット利用者数の増加に伴い、インターネット広告の需要が増加するとともに、動画ストリーミングサービスの需要や広告クリエイティブのAI化が進むとともに、SNSを起点としたコミュニケーション活動が重要性を増してくると予想されます。当社グループは、このような社会全体、業界全体の変化に対応すべく、地域に密着した広告会社としての強みを活かしながら、データやAIなどを活用したコンサルティング型ソリューションの拡充を図ります。その実践基盤として、個人の力量に依存した営業スタイルから脱却し、「組織対応」による「チーム戦」へと営業体制を転換いたします。具体的には、商談情報のデータベース化と商談進行状況のフェーズ管理を徹底するとともに、蓄積された社内ナレッジをAIデータベースで共有する仕組みを構築いたします。さらに、数字的根拠に基づいた営業強化研修を実施し、人的資本の底上げを図ることで、お客さまにとってより付加価値の高い提案活動を実践し、次世代デジタル技術を活用したマーケティングデザイン企業への進化を目指してまいります。 ② 地域資源を活用したプロモーション活動の展開と組織総合力の強化当社グループは、地域に密着した営業活動で培ったきめ細かな対応と、四国中国エリアに福岡、東京を加えた拠点ネットワーク、75年の実績に基づくノウハウによってお客さまの様々なニーズに応え、時代に即した提案活動によって、より質の高いコミュニケーション効果の創造に努めてまいりました。しかしながら、社会全体でデジタル化が急速に進展し、あらゆる面において大きな変化が見られている状況にあっては、急速な変化に対応したマーケティング戦略の立案が求められております。このような変化の激しい経営環境を乗り越え、顧客の深層に眠るニーズの掘り起こしや難易度の高い接戦案件を勝ち切るためには、ビジネスプロデュース本部(旧・営業本部)単独の動きにとどまらない「組織の総合力」が不可欠です。そこで当社グループは、各局を横断的に機能させ、組織全体のソリューション力を最大化させる戦略的専門部隊として「ソリューションデザイン局」を新設いたしました。スペースデザイン室やデジタルデザイン室が持つ専門性を武器に、AI領域の活用やパートナー企業とのアライアンスも積極的に生かし、各局と密に連携しながら、時には先頭に立って包括的な解決策を設計し、会社全体の総合力で案件獲得を目指します。また、これまで高松本社に集結させていたデジタルデザイン室については、グループ会社である「アド・セイル」とより強固に連携することで広域で戦える盤石な体制を築いてまいります。さらに、お客さまに提供できる価値(サービス)を拡充し、地方創生に貢献しながら収益の改善を図るため、地域資源を積極的に活用いたします。四国内の大型スポーツ・文化イベントのサポートを通じた自治体や企業との連携強化、地域の観光振興、文化振興、商業活性化を視野に入れた実践的なプロジェクトの構想を進めてまいります。加えて、既存の広告業の枠を超えた当社グループの「新しい収益の柱」を創り出すため、社長直轄の未来を創る新事業プロジェクトとして「地域共創室」を高松・松山の2拠点で始動いたしました。事業計画の策定から資金提供まで会社として全面的にバックアップし、事業化を目指すことで、地域社会とともに持続的に成長できる新たなビジネスモデルを確立してまいります。 ③ コミュニケーションビジネスと親和性の高い新規事業への取り組みの推進当社グループの営むコミュニケーションビジネスの領域では、効果的なコミュニケーション活動はブランドの認知度を高め、信頼を築くのに役立ち、顧客との良好なコミュニケーションは長期的な関係を築き、顧客満足度を向上させるものとなります。当社グループは、コミュニケーションビジネスをとおして、お客さまの製品やサービスのほかブランドイメージなどを生活者に効果的に伝えるための戦略を提供しており、お客さまのニーズや期待を的確に把握し、それに基づいたコミュニケーション戦略を構築してまいりました。また、当社グループの持つ創造的なアイデアを生み出す力は、様々なビジネスにおいて新しい価値を提供するための原動力となり、市場での競争力を高める他社との差別化を図るものとなります。当社グループにおきましては、こうしたコミュニケーションビジネスの遂行により得られた強みを活かし、親和性の高い新規事業への取り組みを積極的に推進してまいります。具体的には、商業空間やオフィス空間における生活者満足度や生産性の向上に繋がる「空間プロデュース」に取り組むほか、地域のクライアント企業のブランディングや採用活動を強力に支援するため、新たに採用マーケティング事業を開始いたしました。高い注目度と費用対効果を両立させることで、クライアント企業の認知拡大と企業価値の向上に貢献してまいります。さらに、地域商社機能と連携した製品開発から販売促進までの一貫したサポート体制の実現として、地元企業と共同で四国の魅力を発信する新ブランドを立ち上げました。四国の産業活性化および観光需要の創出に寄与するなど、既存事業の枠を超えた新たな収益基盤の構築に努めてまいります。 ④ 事業エリアの拡大と西日本攻略に向けた戦略的体制構築当社グループは、今後の事業拡大および収益力強化のための重要な成長戦略として、既存事業の拡大や新規事業への参入を目的とした事業エリアの拡大を推進しております。この実現に向け、当社グループと高いシナジー効果を有する企業や、地域創生の推進に寄与する企業等を対象として、積極的に成長投資を行っていく方針であります。具体的には、コア事業であるコミュニケーションサービス業を中心に、デジタル領域における優れた技術、特定の市場での強固な顧客基盤や優秀な人材、あるいは新たな収益機会の創出に資する異業種等をターゲットとして、幅広く投資機会を検討してまいります。また、現在保有する四国中国エリアおよび福岡・東京の拠点ネットワークをさらに拡充・深化させるため、戦略的な組織改編を実施いたしました。これまで少数精鋭で活動していた「マーケティングデザイン推進室」を、高松本社の主力である「第一ビジネスプロデュース局」内へと配置転換いたしました。これは、既存エリアの強化にとどまらず、当社グループの商圏を西日本全域へと拡大させるための「突破口」を開くという明確な意志に基づくものであります。第一ビジネスプロデュース局とマーケティングデザイン推進室が一体となり、西日本エリア攻略の「コントロールタワー」として機能することで、当社グループの未来を広げる新たな収益の柱を確立してまいります。 ⑤ 人材への投資当社グループの競争力の源泉は人材であり、当社グループにとって最も重要な経営資源であります。お客様に満足いただけるコミュニケーションサービスを提供するためには、優秀な人材の確保と育成のほか、専門的な知識を持った人材の獲得も重要な経営課題であります。また、社員の「健康」や「働き方」も企業の業績や存続に関係する重要な経営課題であります。当社グループにおきましては、優秀な人員の確保と育成はもちろんのこと、多様な働き方の尊重や心身の健康に配慮した安全衛生について、引き続き取り組んでまいります。なお、詳細につきましては「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(3)人的資本に関する戦略・指標目標」をご参照ください。 〔リテール事業〕① 強みを活かした多面的な取り組みの強化 当社グループにおきましては、今後の事業拡大および収益力強化のための施策として、既存事業の拡大や新規事業への参入に取り組んでおり、四国の選りすぐりの逸品を販売するオンラインショップ『トモニ市場オンライン』の運営に努めるほか、徳島県および香川県の物産販売店舗『徳島・香川トモニ市場〜ふるさと物産館〜』の運営をとおして地域産品の販路拡大に取り組んでおります。こうした取り組みによって、地域産品メーカーの帳合をとれることが強みとなり、百貨店や大型量販店での展示販売に繋がっております。当社グループにおきましては、県外の物産展や催事へ出展するほか、既存商品の見直しによる商品開発や地域産品のブランディングと販路拡大を実施し、強みを活かした多面的な取り組みと確実な収益化に取り組んでまいります。 〔ソフト開発事業〕① グループシナジーの創出と開発体制の高度化 当社グループは昨年10月、株式会社フェローを新たにグループに迎え入れました。当社グループのマーケティング・データ分析力と、同社のコミュニケーション自動化技術および強固な自治体基盤を融合させることで、メディアとダイレクトチャネルを組み合わせた戦略設計や、社会変化に対応した行政コミュニケーションの実現、親和性の高い新サービスの開発が可能となります。当社グループは、テクノロジーの力でコミュニケーションの質を高め、地域社会と未来を共創するパートナーを目指してまいります。また、今後はソフトウェアの開発を中核に据えた自律的成長への移行が急務であります。属人化していた仕様書やノウハウを集約・効率化するなどナレッジの資産化を推進することによって、デジタルツールを武器に個人の知恵を組織の資産へ変換し、最大の壁である開発体制の高度化を図り、技術と知恵で選ばれる技術者集団へと進化してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、企業と生活者を結ぶ情報の橋渡し役として、社会生活の向上と文化の発展に貢献することを経営の基本方針としております。そして、この基本方針のもと、お客さまの課題を提案活動によって解決し、地域の皆様とともに豊かな文化を育て、社会をより楽しく、より美しく、より豊かにすることを目指しております。 (2) 経営環境および中長期的な会社の経営戦略 コロナ禍における非接触型サービスの需要拡大やリモート環境の整備を経て、社会のデジタル化は急速に加速し、メディアの多様化も相まって、社会全体の情報量が飛躍的に増加した結果、生活者が情報に接する機会の増加とともに情報選択の自由度も高まりました。企業はAIやクラウド技術を活用して業務効率を高め、医療分野では遠隔診療が普及し、政府は行政手続きをオンライン化することで国民の利便性を向上させています。日常生活でもスマートデバイスやキャッシュレス決済が普及し、生活がより便利になっています。特にスマートフォンの普及によって、オンラインの利用が常態化し、インターネットに接続されたデバイスの多様化とともに、さまざまなコンテンツの閲覧が可能になりました。2025年の国内広告市場におきましては、インターネット広告費の総広告費に占める構成比が50.2%と初めて過半数に達するなど市場の成長を牽引したほか、大阪・関西万博等の大型イベントを機にリアル媒体の活用も活発化し、4年連続で過去最高を更新いたしました(電通発表)。このような環境の中、各企業ともデジタル技術を活用したプロモーション活動への関心が高く、デジタルデータを積極的に活用したマーケティング手法やデジタル戦略へのシフトを進め、同時に、企業のコミュニケーション領域につきましても、従来のメディア以外に、ECサイトやSNS、動画配信サイトのほかリクルートなど多方面に拡大しており、こうした変化の中で、企業のコミュニケーション活動には従来とは異なる発想が必要とされております。当社グループはこれまで、お客さまの経営課題の解決に繋がる戦略を設計し、共に実践するパートナーになることを今後の在り方と定義し、これを『マーケティングデザイン』と称して、デジタル領域の拡大と新しい事業領域の開発に取り組んでまいりました。今後につきましても、この基本概念を踏襲し、組織力を結集した素早い対応(クイックレスポンス)と、お客さまへの深い理解に基づく提案活動を基本とし、お客さまの成長イメージを共に描き、その企業理念の実現に伴走してまいります。その変革の象徴として、当社は慣れ親しんだ「営業」という名称を廃止いたします。これからの私たちに求められているのは、単に広告枠を売る「営業」に留まらず、クライアントの事業そのものをより良い方向へ導き、新しい価値を生み出す「プロデュース(導く・創出する)」能力であると考えております。「御用聞きではなく、プロデューサーであれ」という強い想いと期待をこの名称に込め、地域に密着した広告会社としての強みを活かしながら、データやAIなどを活用したコンサルティング型ソリューションの拡充と、人材・組織の強化を一段と加速させてまいります。これにより、次世代デジタル技術を活用したマーケティングデザイン企業へと進化を遂げ、地域社会とともに未来を創造できる地元企業の成長を支えるパートナーを目指してまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの外注費を除く諸費用は変動が少なく固定的であるため、当社グループにおきましては、売上総利益の確保が営業利益および経常利益の獲得に大きく影響するという事業特性があります。従いまして、営業の成果である売上高と連動した収益性の指標として、売上総利益および売上総利益率(=売上総利益/総売上高)を重要な経営指標とし、日々の行動管理・業績管理・人事評価等に連動させ、目標の達成に向けて取り組んでおります。 ※総売上高は、当社グループの営業活動によって得た販売額の総額であります。『収益認識に関する会計基準』に準拠した指標ではありませんが、投資者が当社グループの事業規模を判断するうえで重要な指標であると認識し、従前の企業会計原則に基づき算出し、参考情報として開示しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題(1)および(2)に記載の、経営方針および経営戦略を実行していくうえで、当社グループが優先的に対処すべき事業上および財務上の経営課題は以下のとおりであります。 〔広告事業〕① 次世代デジタル技術を活用した付加価値提案力の向上 広告業界は、コロナ禍を経て急速に進むデジタル化の中で、新たな挑戦に直面しています。社会のデジタル化とメディアの多様化により情報量が増大し、生活者は自らの欲しい情報を選択するようになりました。また、広告を効果的に届けるためには、生活者の価値観を理解することも不可欠です。企業のコミュニケーション活動に新たな発想が求められ、広告の領域も多方面に拡大しています。今後、ますますスマートフォン利用の拡大とインターネット利用者数の増加に伴い、インターネット広告の需要が増加するとともに、動画ストリーミングサービスの需要や広告クリエイティブのAI化が進むとともに、SNSを起点としたコミュニケーション活動が重要性を増してくると予想されます。当社グループは、このような社会全体、業界全体の変化に対応すべく、地域に密着した広告会社としての強みを活かしながら、データやAIなどを活用したコンサルティング型ソリューションの拡充を図ります。その実践基盤として、個人の力量に依存した営業スタイルから脱却し、「組織対応」による「チーム戦」へと営業体制を転換いたします。具体的には、商談情報のデータベース化と商談進行状況のフェーズ管理を徹底するとともに、蓄積された社内ナレッジをAIデータベースで共有する仕組みを構築いたします。さらに、数字的根拠に基づいた営業強化研修を実施し、人的資本の底上げを図ることで、お客さまにとってより付加価値の高い提案活動を実践し、次世代デジタル技術を活用したマーケティングデザイン企業への進化を目指してまいります。 ② 地域資源を活用したプロモーション活動の展開と組織総合力の強化当社グループは、地域に密着した営業活動で培ったきめ細かな対応と、四国中国エリアに福岡、東京を加えた拠点ネットワーク、75年の実績に基づくノウハウによってお客さまの様々なニーズに応え、時代に即した提案活動によって、より質の高いコミュニケーション効果の創造に努めてまいりました。しかしながら、社会全体でデジタル化が急速に進展し、あらゆる面において大きな変化が見られている状況にあっては、急速な変化に対応したマーケティング戦略の立案が求められております。このような変化の激しい経営環境を乗り越え、顧客の深層に眠るニーズの掘り起こしや難易度の高い接戦案件を勝ち切るためには、ビジネスプロデュース本部(旧・営業本部)単独の動きにとどまらない「組織の総合力」が不可欠です。そこで当社グループは、各局を横断的に機能させ、組織全体のソリューション力を最大化させる戦略的専門部隊として「ソリューションデザイン局」を新設いたしました。スペースデザイン室やデジタルデザイン室が持つ専門性を武器に、AI領域の活用やパートナー企業とのアライアンスも積極的に生かし、各局と密に連携しながら、時には先頭に立って包括的な解決策を設計し、会社全体の総合力で案件獲得を目指します。また、これまで高松本社に集結させていたデジタルデザイン室については、グループ会社である「アド・セイル」とより強固に連携することで広域で戦える盤石な体制を築いてまいります。さらに、お客さまに提供できる価値(サービス)を拡充し、地方創生に貢献しながら収益の改善を図るため、地域資源を積極的に活用いたします。四国内の大型スポーツ・文化イベントのサポートを通じた自治体や企業との連携強化、地域の観光振興、文化振興、商業活性化を視野に入れた実践的なプロジェクトの構想を進めてまいります。加えて、既存の広告業の枠を超えた当社グループの「新しい収益の柱」を創り出すため、社長直轄の未来を創る新事業プロジェクトとして「地域共創室」を高松・松山の2拠点で始動いたしました。事業計画の策定から資金提供まで会社として全面的にバックアップし、事業化を目指すことで、地域社会とともに持続的に成長できる新たなビジネスモデルを確立してまいります。 ③ コミュニケーションビジネスと親和性の高い新規事業への取り組みの推進当社グループの営むコミュニケーションビジネスの領域では、効果的なコミュニケーション活動はブランドの認知度を高め、信頼を築くのに役立ち、顧客との良好なコミュニケーションは長期的な関係を築き、顧客満足度を向上させるものとなります。当社グループは、コミュニケーションビジネスをとおして、お客さまの製品やサービスのほかブランドイメージなどを生活者に効果的に伝えるための戦略を提供しており、お客さまのニーズや期待を的確に把握し、それに基づいたコミュニケーション戦略を構築してまいりました。また、当社グループの持つ創造的なアイデアを生み出す力は、様々なビジネスにおいて新しい価値を提供するための原動力となり、市場での競争力を高める他社との差別化を図るものとなります。当社グループにおきましては、こうしたコミュニケーションビジネスの遂行により得られた強みを活かし、親和性の高い新規事業への取り組みを積極的に推進してまいります。具体的には、商業空間やオフィス空間における生活者満足度や生産性の向上に繋がる「空間プロデュース」に取り組むほか、地域のクライアント企業のブランディングや採用活動を強力に支援するため、新たに採用マーケティング事業を開始いたしました。高い注目度と費用対効果を両立させることで、クライアント企業の認知拡大と企業価値の向上に貢献してまいります。さらに、地域商社機能と連携した製品開発から販売促進までの一貫したサポート体制の実現として、地元企業と共同で四国の魅力を発信する新ブランドを立ち上げました。四国の産業活性化および観光需要の創出に寄与するなど、既存事業の枠を超えた新たな収益基盤の構築に努めてまいります。 ④ 事業エリアの拡大と西日本攻略に向けた戦略的体制構築当社グループは、今後の事業拡大および収益力強化のための重要な成長戦略として、既存事業の拡大や新規事業への参入を目的とした事業エリアの拡大を推進しております。この実現に向け、当社グループと高いシナジー効果を有する企業や、地域創生の推進に寄与する企業等を対象として、積極的に成長投資を行っていく方針であります。具体的には、コア事業であるコミュニケーションサービス業を中心に、デジタル領域における優れた技術、特定の市場での強固な顧客基盤や優秀な人材、あるいは新たな収益機会の創出に資する異業種等をターゲットとして、幅広く投資機会を検討してまいります。また、現在保有する四国中国エリアおよび福岡・東京の拠点ネットワークをさらに拡充・深化させるため、戦略的な組織改編を実施いたしました。これまで少数精鋭で活動していた「マーケティングデザイン推進室」を、高松本社の主力である「第一ビジネスプロデュース局」内へと配置転換いたしました。これは、既存エリアの強化にとどまらず、当社グループの商圏を西日本全域へと拡大させるための「突破口」を開くという明確な意志に基づくものであります。第一ビジネスプロデュース局とマーケティングデザイン推進室が一体となり、西日本エリア攻略の「コントロールタワー」として機能することで、当社グループの未来を広げる新たな収益の柱を確立してまいります。 ⑤ 人材への投資当社グループの競争力の源泉は人材であり、当社グループにとって最も重要な経営資源であります。お客様に満足いただけるコミュニケーションサービスを提供するためには、優秀な人材の確保と育成のほか、専門的な知識を持った人材の獲得も重要な経営課題であります。また、社員の「健康」や「働き方」も企業の業績や存続に関係する重要な経営課題であります。当社グループにおきましては、優秀な人員の確保と育成はもちろんのこと、多様な働き方の尊重や心身の健康に配慮した安全衛生について、引き続き取り組んでまいります。なお、詳細につきましては「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(3)人的資本に関する戦略・指標目標」をご参照ください。 〔リテール事業〕① 強みを活かした多面的な取り組みの強化 当社グループにおきましては、今後の事業拡大および収益力強化のための施策として、既存事業の拡大や新規事業への参入に取り組んでおり、四国の選りすぐりの逸品を販売するオンラインショップ『トモニ市場オンライン』の運営に努めるほか、徳島県および香川県の物産販売店舗『徳島・香川トモニ市場〜ふるさと物産館〜』の運営をとおして地域産品の販路拡大に取り組んでおります。こうした取り組みによって、地域産品メーカーの帳合をとれることが強みとなり、百貨店や大型量販店での展示販売に繋がっております。当社グループにおきましては、県外の物産展や催事へ出展するほか、既存商品の見直しによる商品開発や地域産品のブランディングと販路拡大を実施し、強みを活かした多面的な取り組みと確実な収益化に取り組んでまいります。 〔ソフト開発事業〕① グループシナジーの創出と開発体制の高度化 当社グループは昨年10月、株式会社フェローを新たにグループに迎え入れました。当社グループのマーケティング・データ分析力と、同社のコミュニケーション自動化技術および強固な自治体基盤を融合させることで、メディアとダイレクトチャネルを組み合わせた戦略設計や、社会変化に対応した行政コミュニケーションの実現、親和性の高い新サービスの開発が可能となります。当社グループは、テクノロジーの力でコミュニケーションの質を高め、地域社会と未来を共創するパートナーを目指してまいります。また、今後はソフトウェアの開発を中核に据えた自律的成長への移行が急務であります。属人化していた仕様書やノウハウを集約・効率化するなどナレッジの資産化を推進することによって、デジタルツールを武器に個人の知恵を組織の資産へ変換し、最大の壁である開発体制の高度化を図り、技術と知恵で選ばれる技術者集団へと進化してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績の状況当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日)におけるわが国経済は、インバウンド需要の拡大や所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調を維持したものの、米国の通商政策を巡る不確実性や地政学リスクの長期化に加え、国内における物価高騰や金利の上昇、人件費、物流費の増加が企業の収益を圧迫いたしました。個人消費におきましても、賃上げが進む中で生活防衛意識による節約志向が続くなど、先行き不透明な状況が継続いたしました。国内の広告市場におきましては、企業のDXの加速を背景にデジタルシフトが一段と進展し、インターネット広告費が市場全体の過半を占めるなど、市場の成長を牽引いたしました。特に生成AIを活用した運用効率化や、動画広告の需要拡大が顕著となりました。また、大阪・関西万博等の大型イベントを機にリアル媒体の活用も活発化いたしましたが、一方で物価高騰に伴うコスト増から、一部業種においてはプロモーション費用を慎重に検討する動きも見られ、業種間で明暗が分かれる状況となりました。このような環境のもと、当社グループにおきましては、データやAIを活用したコンサルティング型ソリューションの提供に加え、生成AIスクールの開催や地域商社機能と連携した商品開発など、高付加価値な提案活動を推進してまいりました。このような取り組みのほか、当連結会計年度におきましては、クライアント企業のブランディングや採用支援を強化すべく、新たにスポーツマーケティング事業に着手し、地方企業のグローバルな情報発信を支援する体制を整えてまいりました。また、四国の産業活性化と観光需要の創出に寄与したいとの思いから、地元企業と共同で四国の魅力を発信する新ブランドの立ち上げも実施いたしました。あわせて、こうした将来の持続的成長を見据え、デジタルおよび空間プロデュース領域の専門人材の採用を積極的に実施し、組織基盤の強化にも注力いたしました。また、当社が発行した新株予約権の権利行使により調達した資金を活用して株式会社フェローを子会社化し、昨年10月から新たに連結対象といたしました。以上の結果、収益は2,224百万円(前期比106.1%)となりました。 売上総利益につきましては、利益率向上を意識した営業活動を徹底した結果、1,730百万円(前期比104.3%)となり、売上総利益率は1.2ポイントの改善となりました また、グループ全体の営業活動費用の増加のほか、前述した専門人材の採用に伴う人件費や営業力強化を目的としたAIツールの導入費用に加え、子会社取得費用のほか四国の地域産品の販路拡大へ取り組んだ事業経費の計上など、当社グループの将来の成長に向けた先行投資を積極的に実施したことから、販売費及び一般管理費が1,753百万円(前期比106.3%)となった結果、営業損失は23百万円(前期は9百万円の営業利益)、経常利益は2百万円(前期比2.4%)、親会社株主に帰属する当期純損失は4百万円(前期は27百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。 ○セグメント別の業績セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。(広告事業)広告事業におきましては、インターネット広告が安定した受注・売上を維持したほか、参院選関連や大阪・関西万博に伴う自治体出展業務、食育推進大会などに関連した受注に加え、地元金融機関と連携した職業体験型イベントを開催するなど、地域に密着したプロモーション活動を支援してまいりました。一方で、第1四半期に獲得した行政関連のプロポーザル案件等の収益計上が年後半にあったものの、前連結会計年度に計上された大型スポット案件の反動減に加え、スポーツマーケティング事業における広告パッケージの収益計上時期が翌期以降となったこともあり、当社グループの広告事業収益は2,044百万円(前期比99.8%)、セグメント損失は18百万円(前期は30百万円の利益)となりました。 (リテール事業)リテール事業におきましては、徳島県および香川県の物産販売店舗『徳島・香川トモニ市場~ふるさと物産館~』の運営をとおして地域産品の販路拡大に取り組んでまいりました。同店舗におきましては、購入客数・販売数ともに昨年を上回る状況が続き、安定した売上を確保した結果、当社グループのリテール事業の収益は59百万円(前期比108.2%)、セグメント損失は6百万円(前期は14百万円の損失)となりました。 (ソフト開発事業)当社は、新たなコミュニケーションサービスの設計・開発が可能になることを期待し、2025年10月1日付で株式会社フェローを子会社といたしました。これに伴い、セグメント情報等の開示に関する会計基準と照らし合わせ、開示セグメントの範囲を検討した結果、2026年3月期第3四半期連結会計期間から新たに「ソフト開発事業」として区分することといたしました。ソフト開発事業におきましては、斎場予約システムや電話催告システムなどのソフト開発案件の受注が前年を上回ったほか、保守料・クラウド斎場予約システムの利用料を安定して確保した結果、当社グループのソフト開発事業の収益は120百万円、セグメント利益は2百万円となりました。 ○生産実績および受注実績当社グループは、広範囲かつ多種多様にわたる広告業務サービスの提供を主たる事業としております。受注実績については、広告業務サービスの内容、構造、形式等が必ずしも一様でないため、その金額あるいは数量を記載しておりません。 ○販売実績当連結会計年度の販売実績(総売上高)をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)(百万円)前期比(%) 広告事業7,60396.7 テ レ ビ1,23394.8 ラ ジ オ151100.7 新 聞81492.5 雑 誌15090.3 セールスプロモーション1,00388.7 イ ベ ン ト98384.0 屋 外36095.9 インターネット/モバイル2,096105.9 制作・その他1,194108.5 セグメント内の内部売上高△38596.8 リテール事業134123.0 ソフト開発事業120― グループ合計7,85898.6 広告事業におきましては、インターネット広告が安定した受注・売上を維持したほか、行政関連のプロポーザル案件等の収益計上が年後半にあったものの、前連結会計年度に計上された大型スポット案件の反動減に加え、スポーツマーケティング事業における広告パッケージの収益計上時期が翌期以降となったこともあり、販売額は前年を下回る水準となりました。リテール事業につきましては、徳島県および香川県の物産販売店舗『徳島・香川トモニ市場~ふるさと物産館~』における購入客数・販売数ともに昨年を上回る状況が続き、販売額は増加いたしました。ソフト開発事業につきましては、ソフト開発案件の受注が前年を上回ったほか、保守料・クラウド斎場予約システムの利用料を安定して確保した結果、販売額は堅調に推移いたしました。 (2) 財政状態の状況当連結会計年度末における総資産は4,315百万円となり、前連結会計年度末に比べ77百万円の増加となりました。資産の部では、子会社の取得等に伴う現金及び預金の減少を主な要因として、流動資産は前連結会計年度末に比べ12百万円減少し、2,204百万円となりました。また、投資有価証券の増加を主な要因として、固定資産は前連結会計年度末に比べ89百万円増加し、2,110百万円となりました。負債の部では、支払手形及び買掛金の減少と短期借入金の減少、ならびに1年以内償還予定の社債の減少を主な要因として、流動負債は前連結会計年度末に比べ355百万円減少し、1,387百万円となりました。また、社債および長期借入金の増加を主な要因として、固定負債は前連結会計年度末に比べ165百万円増加し、622百万円となりました。純資産の部は、前連結会計年度末に比べ267百万円増加し、2,305百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失の計上と期末配当金の支払い、および、新株予約権の権利行使によるものであります。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ64百万円減少し、613百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、使用した資金は107百万円(前連結会計年度は得られた資金52百万円)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1百万円、仕入債務の減少額105百万円および法人税等の支払額47百万円によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は81百万円(前連結会計年度は使用した資金10百万円)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出39百万円、子会社株式の取得による支出33百万円、および投資不動産の取得による支出15百万円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、得られた資金は124百万円(前連結会計年度は得られた資金93百万円)となりました。これは主に新株予約権の行使による自己株式の処分による収入231百万円、長期借入金の返済による支出138百万円および配当金の支払26百万円によるものであります。 (4) 資本の財源および資金の流動性についての分析当社グループの資金需要のうち主なものは、営業取引上の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用のほか、保有資産の修繕費用、M&A資金等であります。当社グループは、毎月の資金繰り計画に基づき、経常的運転資金については短期的な銀行借入により、設備投資や企業買収資金などの経営戦略的事業資金については、原則、長期的な銀行借入によって資金調達することを基本としております。 (5) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容○経営成績の分析当連結会計年度における当社グループの経営成績は、収益2,224百万円(前期比106.1%)、営業損失23百万円(前期は9百万円の営業利益)、経常利益は2百万円(前期比2.4%)、親会社株主に帰属する当期純損失は4百万円(前期は27百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。当社グループの経営成績につきましては、外注費を除く諸費用については変動が少ないため、総売上高(※1)の増減が獲得する売上総利益の額に影響し、売上総利益の獲得状況が営業利益、経常利益の獲得に影響してまいりますが、当連結会計年度におきましては、専門人材の採用に伴う人件費や営業力強化を目的としたAIツールの導入費用に加え、子会社の取得費用のほか、四国の地域産品の販路拡大へ取り組んだ事業経費の計上など、当社グループの将来の成長に向けた先行投資を積極的に実施したことが利益の獲得に影響いたしました。国内の広告市場におきましては、企業のDXの加速を背景にデジタルシフトが一段と進展し、インターネット広告費が市場全体の過半を占めるなど、市場の成長を牽引いたしました。特に生成AIを活用した運用効率化や、動画広告の需要拡大が顕著となりました。また、大阪・関西万博等の大型イベントを機にリアル媒体の活用も活発化いたしましたが、一方で物価高騰に伴うコスト増から、一部業種においてはプロモーション費用を慎重に検討する動きも見られ、業種間で明暗が分かれる状況となりました。このような環境のもと、当社グループにおきましては、データやAIを活用したコンサルティング型ソリューションの提供に加え、生成AIスクールの開催や地域商社機能と連携した商品開発など、お客さまにとって付加価値の高い取り組みを推進してまいりました。このような取り組みのほか、新たにスポーツマーケティング事業に着手し、地方企業のグローバルな情報発信を支援する体制を整えてまいりました。また、四国の産業活性化と観光需要の創出に寄与したいとの思いから、地元企業と共同で四国の魅力を発信する新ブランドの立ち上げを実施いたしました。あわせて、こうした将来の持続的成長を見据え、デジタルおよび空間プロデュース領域の専門人材の採用を積極的に実施し、組織基盤の強化にも注力してまいりました。また、株式会社フェローを子会社化し、昨年10月から新たに連結対象といたしました。以上の取り組みの結果、当連結会計年度におきましては、インターネット広告や『徳島・香川トモニ市場~ふるさと物産館~』が安定した受注・売上を維持したほか、参院選関連や大阪・関西万博に伴う自治体出展業務、食育推進大会などに関連した受注に加え、地元金融機関と連携した職業体験型イベントを開催するなど、地域に密着したプロモーション活動を支援したものの、前連結会計年度に計上された大型スポット案件の反動減に加え、スポーツマーケティング事業における広告パッケージの収益計上時期が翌期以降となったこともあり、当社グループの総売上高は7,858百万円(前期比98.6%)となり、前年を下回る結果となりました。収益面につきましては、昨年10月から連結子会社とした株式会社フェローのソフト開発事業が安定した受注を確保したことから、収益が2,224百万円(前期比106.1%)となり、利益率向上を意識した営業活動を徹底したこともあって、売上総利益は1,730百万円(前期比104.3%)、売上総利益率は1.2ポイントの改善となりました(※2)。また、前述した専門人材の採用に伴う人件費や営業力強化を目的としたAIツールの導入費用に加え、子会社の取得費用のほか、四国の地域産品の販路拡大へ取り組んだ事業経費の計上など、当社グループの将来の成長に向けた先行投資を積極的に実施したことから、販売費及び一般管理費が1,753百万円(前期比106.3%)となった結果、営業損失は23百万円(前期は9百万円の営業利益)、経常利益は2百万円(前期比2.4%)、親会社株主に帰属する当期純損失は4百万円(前期は27百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。 (※1)総売上高は、当社グループの営業活動によって得た販売額の総額であります。『収益認識に関する会計基準』に準拠した指標ではありませんが、投資者が当社グループの事業規模を判断するうえで重要な指標であると認識し、従前の企業会計原則に基づき算出し、参考情報として開示しております。(※2)売上総利益率=売上総利益/総売上高 ○財政状態およびキャッシュ・フローの分析当連結会計年度末における総資産は4,315百万円となり、前連結会計年度末に比べ77百万円の増加となりました。当社グループにおきましては、多額の設備投資を必要とする業種ではないため、前述したように総売上高の増減が利益獲得額に影響するとともに、財政状態につきましては、売上のほか仕入を含めた営業取引量の増減が売掛債権および仕入債務の増減等に繋がり、財政状態へ影響を与えることになります。当連結会計年度末におきましては、税金等調整前当期純利益が1百万円となったことと、仕入債務の減少額が105百万円となったこと、ならびに、法人税等の支払額が47百万円となったことから、営業活動によって使用した資金は107百万円となり、営業活動によるキャッシュ・フローは悪化いたしました。当連結会計年度におきましては、当社グループ所有の投資不動産の賃貸による収益等がありましたが、投資不動産の改修に伴う支出が15百万円あったことと、投資有価証券の取得による支出39百万円のほか、昨年10月に新たな子会社として株式会社フェローを取得したことによる支出が33百万円となり、投資活動により使用した資金は81百万円となりました。その結果、固定資産は前連結会計年度末に比べ89百万円増加し、2,110百万円となりました。また、当連結会計年度におきましては、一昨年12月19日開催の取締役会決議に基づき発行した新株予約権の権利行使による自己株式の処分による収入が231百万円あったため、財務活動により得られた資金は124百万円となり、あわせて純資産額が前連結会計年度末に比べ267百万円増加し、2,305百万円となりました。以上の活動を主な要因として、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ64百万円減少し、613百万円となりました。当社グループにおきましては、このように経営成績の成果としての総売上高および利益の獲得額が当社グループの財政状態ならびにキャッシュ・フローへ影響し、その度合いも高いため、経営方針と経営戦略の実現を目指し、前述した経営課題に取り組んでまいります。なお、当社グループにおきましては、手元現預金に加え、借入枠の利用が可能であり、当面の資金繰りに関して懸念事項はありません。

事業リスク

  • 景気変動と季節性
    広告主の広告費は景気動向や企業業績に左右されるため、国内経済の低迷はグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、年末商戦や年度末の広告需要が高い第3四半期以降の受注が予測と乖離した場合、財政状態や経営成績に悪影響が出るリスクがあります。
  • 競合激化と市場変化
    広告制作技術の進展やインターネット広告の台頭により、印刷会社やイベント会社、インターネット専門企業など、競合が多様化・激化しています。既存メディアの広告需要低下や、競争激化による受注確保の困難さが、グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
  • 取引先との関係性
    マスコミ四媒体への広告売上が約3割を占めるため、媒体社との良好な取引関係の維持が重要です。また、専門性の高い業務を外部協力会社に委託するケースも多く、これらの取引関係に変化が生じた場合、事業遂行能力や財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|6,245 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの事業の状況および経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 〔広告事業に関するリスクについて〕① 市場環境の変動と経営成績の季節的変動について広告主は、経済動向や自社の企業業績に応じて広告費を増減する傾向にあるため、当社グループの業績は国内の景気動向全般に大きく影響を受ける傾向にあります。そのため、国内経済が低迷し、さらに深刻化した場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。特に、当社グループは、四国中国九州エリアを中心として地域に密着した事業を展開しているため、これら地域の個人消費や景気が低迷するほか、異常気象および大規模な震災、感染症の拡大等により経済情勢が悪化した場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループにおきましては、特定の業種・業態の顧客に依存しておらず、かつ、顧客も多分に分散されているため、売上高および仕入高を差し引いた売上総利益におきましては大きな変動はありません。しかしながら、10月から12月にかけての第3四半期にみられる年末商戦に合わせた広告需要や1月の年始広告需要等におきましては利益率の高い案件が多く、3月決算会社の年度末の広告活動や官公庁受託案件の収益計上などが3月の年度末にかけて重なるため、当社グループの経営成績につきましては年後半のウェイトが高い特徴があります。当社グループにおきましては、毎月開催する経営会議の場におきまして、当社および子会社の今後3ヶ月の受注予測を確認するほか、週単位での進捗状況の把握につとめ、以降の対策に繋げておりますが、前述した景気の低迷や経済情勢が悪化し、特に、第3四半期以降の受注予測との乖離が生じた場合には当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループにおきましては、前述した業績管理のほかに、新規開拓に貢献した社員や斬新な企画提案を実行した社員に対する表彰制度を設け、毎年業績貢献賞として表彰し、従業員のモチベーションの維持を図り、市場環境や経営成績の季節的変動に関するリスクの低減に努めております。 ② 市場環境の変化による競合激化について当社グループの各事業エリアにおきましては、従来から地元有力広告会社や大手広告会社の地方拠点と競合状態にあります。また、広告制作技術の進展や広告代理店を通さない広告ビジネスの在り方の変化によって、広告ビジネスへの参入障壁が低下し、印刷会社やイベント会社など広告会社以外との競合も見られるようになりました。さらに、インターネットを中心とする新たなメディアを通じたコミュニケーション手段が発達したことにより、当社グループにおきましても年々インターネット広告の扱い高が増加しており、インターネットを専門に扱う企業との新たな競合も発生してまいりました。インターネットを活用した情報発信手段の多様化は、メディア環境の変化と、各企業のマーケティングコミュニケーション戦略の変化をもたらし、広告主の広告費投下に対する慎重な姿勢として広告会社に対する要望の多様化に繋がりました。当社グループにおきましては、お客さまの経営課題の解決に繋がる戦略を設計し、共に実践するパートナーになることを今後のグループの在り方と定義し、これを『マーケティングデザイン』と称して、デジタル領域の拡大と新しい事業領域の開発に取り組んでまいりました。引き続き、この基本概念を踏襲し、地域に密着した広告会社としての強みを活かしながら、データやAIなどを活用したコンサルティング型ソリューションの拡充と、人材・組織の強化を進め、次世代デジタル技術を活用したマーケティングデザイン企業へと進化し、地域社会とともに未来を創造できる地元企業の成長を支えるパートナーを目指しており、①次世代デジタル技術を活用した付加価値提案力の向上、②地域資源を活用したプロモーション活動の展開と組織総合力の強化、③コミュニケーションビジネスと親和性の高い新規事業への取り組みの推進、④事業エリアの拡大と西日本攻略に向けた戦略的体制構築、⑤人材への投資に取り組み、提供するサービスの充実、ならびに、地元企業としての特性を活かした営業活動や提案力の強化によって、競争力の維持および強化を図っておりますが、前述の競合激化によって広告の受注を確保できない状況が続いた場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループにおきましては、インターネットを活用した広告活動を取り扱う子会社や他社との業務提携、ウェブ解析士の認定取得、ウェブ広告運用セミナーの開催、AI研修の受講などをとおしてインターネット広告や次世代デジタルメディアの取扱いにも注力しておりますが、今後、こうした新しいメディアの発展によって既存メディアを活用した広告需要が低下した場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 取引先との関係について当社グループの販売先につきましては、拠点ごとに業種や広告手法等に一定の傾向はあるものの、特定の顧客に対する依存関係はありません。また、当社グループと広告主との間には、長年のお付き合いによる継続的かつ安定的な取引関係が成立していると考えております。当社グループにおきましては、地域市場環境の変動や広告主との関係変化による影響を軽減するために、新規広告主の獲得を含め多業種にわたる顧客基盤の構築を図っておりますが、これらの対応が不十分な場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループにおきましては、マスコミ四媒体の広告売上高が約3割を占めており、今後ともマス媒体広告の販売を行う方針であります。当社グループにおきましては仕入先である媒体社との良好な取引関係維持に努めておりますが、媒体社との取引関係に変化が生じた場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、広告の企画や制作、広報活動、市場調査等において、業務を外部の協力会社に委託する場合があり、インターネット広告における広告効果測定などは高い専門的技術を要するため、そのほとんどを外部に委託しております。当社グループは、外部協力会社の情報や取引内容を事前に確認し良質な協力会社の選定をとおして委託業務遂行能力が高い優秀な協力会社との取引関係維持に努めておりますが、協力会社との取引関係に変化が生じ、当社グループが的確に対応できなかった場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 〔リテール事業に関するリスクについて〕当社グループは、新しい事業領域の開拓として地域商社ビジネスに取り組んでおり、店舗販売事業として徳島県および香川県の物産販店舗『徳島・香川トモニ市場~ふるさと物産館~』の運営等に努めるほか、通信販売事業としてオンラインショップ『トモニ市場オンライン』の運営をとおして地域産品の販路拡大に取り組んでおります。 ① 競合について通信販売事業におきましては多数の競合会社が存在しており、また、店舗販売事業におきましても地方の産出する特産品などを販売する各物産館が多く店舗を構え、特に東京エリアにおいては競合店舗が数多く存在しております。当社グループにおきましては、特色ある産品のセレクトや販売手法の工夫により商品点数や購入者数の増加に努め、販売する商品の差別化を図っておりますが、既存事業者や新規参入事業者を含めた競争が激化するほか、生活者の嗜好変化が生じた場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 商品に関する損害賠償について当社グループは、新しい事業領域の開拓として地域商社ビジネスに取り組んでおり、その事業特性から他社の地域産品を数多く取り扱うとともに、当社グループが直接製造する製品も一部取り扱っております。当社グループにおきましては、取り扱う商品の品質については十分留意し、また、製造物責任賠償についても保険に加入し事業を遂行しておりますが、何らかの理由により予想外のリコールや製造物責任賠償につながるような問題が生じ、保険が最終的に負担する賠償額を充分にカバーできない場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 〔ソフト開発事業に関するリスクについて〕当社グループは、新しい事業領域の開拓としてソフトウェアの開発に取り組んでおり、自治体における各種自動連絡システムや24時間対応が求められる斎場のクラウド予約システムなどのソフトウェア・ハードウェア機器等の開発を行っております。 ① 経営成績の季節的変動について当社グループが提供するシステムの主要顧客である自治体等においては、予算執行のサイクルに合わせて事業年度末にシステムの納入および稼働が集中する傾向があります。このため、当社グループの売上高および利益は、毎年第4四半期(特に3月)に偏重する傾向があります。当社グループにおきましては、クラウドシステム等の保守・運用サービスによるストック収益を増加させることで売上の平準化に努めておりますが、何らかの理由により製品・サービスの納品や検収に遅延が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 新しい技術の台頭について当社グループが展開するソフトウェアやハードウェア機器等の開発ならびにクラウドシステム事業は、情報通信技術と密接に関連しております。当該分野は技術革新のスピードが非常に速く、次々と新しい技術やサービスが台頭しております。当社グループにおきましては、日々の開発活動を通じて新たな技術動向に対応し、市場ニーズに合致したシステムを提供する方針でありますが、短期間に当社の予想を上回る速さで技術革新が進み、それらへの対応が遅れた場合には、当社製品・サービスの競争力低下を招く可能性があります。このような事態が生じた場合、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 ③ システム等の不具合について当社グループが開発・提供する自治体向けの自動連絡システムや24時間稼働のクラウド予約システム等は、社会インフラとしての性格も有しており、極めて高い信頼性が求められます。当社グループにおきましては、システム等を納品・稼働させる前に社内において入念な品質確認を行っておりますが、万が一、何らかの理由により予期せぬ重大な不具合やシステム停止等の事態が発生した場合、その不具合を修正・復旧するための費用の発生に加え、損害賠償の負担や当社グループの社会的信用の大幅な低下等によって、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 〔その他のリスクについて〕① 人材の確保および育成について当社グループの中心となるコミュニケーションビジネスは「物」としての特定の商品を販売しておらず、コミュニケーション効果の創造、すなわち顧客の課題解決につながる広告活動(コミュニケーション活動)という付加価値を販売しているため、当社グループの成長性および競争上の優位性の持続的な確保は、優秀な人材の獲得に大きく依存すると考えております。また、インターネットやモバイルなどの普及により、専門的知識を有する人材の確保が急務となっております。当社グループにおきましては、定期採用や即戦力となる中途採用の推進によって優秀な人材の獲得を図るほか、課題解決型営業力向上研修といった当社グループ戦略に沿った研修の開催や、若手営業及び企画社員スキルアップ研修の実施などによる人材育成に努めておりますが、何らかの理由により優秀な人材が流出するなどの事態が生じた場合、当社グループの競争力が低下し、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 法的規制等について広告業に関連する法的規制として、景品表示法、屋外広告物法、著作権法、商標法、不正競争防止法、薬事法等があり、そのほかに、広告主や広告業者などの広告団体が定める自主規制があります。また、広告業そのものには業法規制はないものの、付随する業務に関して、建設業法、警備業法、労働者派遣法、中小受託取引適正化法、個人情報保護法などの法的規制の適用を受けております。その他、通信販売事業としてオンラインショップ『トモニ市場オンライン』の運営のほか、店舗販売事業として徳島県および香川県の物産販売店舗『徳島・香川トモニ市場~ふるさと物産館~』の運営に取り組んでおりますが、当該事業は特定商取引に関する法律や製造物責任法の法的規制の適用を受けております。当社グループにおきましては、個人情報の管理をはじめ、各種法改正については十分な注意を払い適切な対策を講じておりますが、各種法令の強化や解釈の変化に対して適切に対応できなかった場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの扱うサービスには、インターネット広告がありますが、昨今、プライバシー保護の観点から、企業が取得した個人データの利用に関してポリシーの策定などが要求されております。当社グループにおきましては、インターネット広告を専門に扱う拠点のホームページ上にプライバシーポリシーを掲載するなど対応を図っておりますが、個人データの取得や利用に関して規制が強化された場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 事故の発生について当社グループは、屋上看板や広告塔の設置などの屋外広告のほかに、イベントや式典の企画・運営・会場設営等を受注しております。これらの業務の実施にあたっては、警備業や一般建設業等に関し公的認可を受け、安全性の確保に充分配慮したうえで業務に取り組んでおりますが、不測の事故等が発生した場合、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 訴訟等について当社グループと媒体社との広告取引は、広告主からの受注に基づきますが、広告主の倒産等により広告料金を回収できない場合には、広告会社は媒体社および制作会社に対して媒体料金および制作費の支払債務を負担することになります。また、広告業界におきましては、広告内容の変更に柔軟に対処するため、慣行上、文書による契約がなじまない場合があります。現在、当社グループにおいて、これら営業取引上の訴訟・紛争は生じておりませんが、広告業界の取引慣行が認められず、今後何らかの要因によって当社グループが関係する訴訟・紛争等が発生した場合、広告主からの信頼の低下や損害賠償請求等により当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が セーラー広告 の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →