2327

日鉄ソリューションズ(2327)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 情報サービス提供: 日鉄ソリューションズは、顧客のビジネス課題解決や新しいビジネスモデル創出を支援するため、情報システムの企画、提案、設計、構築、運用、サービスまでを一貫して提供しています。特に、長年の経験と知識を活かし、データとデジタル技術を駆使したトータルソリューションが強みです。
  • 日本製鉄グループへの貢献: 最大の取引先である日本製鉄株式会社向けには、複雑な鉄鋼製造プロセスを支える生産管理システムから経営層のデジタル化ニーズまで、幅広い情報システムを提供しています。この知見は他の顧客へのサービス展開にも活かされています。
  • 多様な業界への展開: 製造業、流通業、金融業、通信業など、幅広い業界の顧客に対して、それぞれの業種・業務に特化したソリューションを提供しています。AIやクラウドなどの最新技術を取り入れ、顧客のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を支援することで収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

日鉄ソリューションズの事業セグメントは「情報サービス」の単一ですが、顧客やサービスの性質を考慮して「ビジネスソリューション」と「コンサルティング&デジタルサービス」の2つに分類しています。「ビジネスソリューション」は、産業・鉄鋼、流通・プラットフォーマー、金融分野において、顧客の業種・業務に特化したシステム構築や運用サービスを提供しています。特に日本製鉄向けが最大の取引先です。「コンサルティング&デジタルサービス」は、ITインフラソリューション、ITアウトソーシング、DXコンサルティング、AI活用やデータマネジメントなどの汎用性の高いデジタルサービスを提供しています。両セグメントともに、顧客のビジネス課題解決を支援する情報システム関連サービスが主な収益源です。

有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,097 文字
3 【事業の内容】当社及び当社の関係会社は、当社、親会社、連結子会社26社、持分法適用の関連会社1社で構成されております(2026年3月31日現在)。当社グループ(当社及び連結子会社)は、経営及び情報技術の両面から、顧客の事業課題の解決や新たなビジネスモデルの創出を支援するため、コンサルティングからシステムの企画・設計・構築、及び運用・保守に至るまで、情報システムに関する総合的なサービスを提供しております。当社グループのセグメントは「情報サービス」単一でありますが、顧客・マーケット及び主たるサービスの性質を勘案し、「ビジネスソリューション」と「コンサルティング&デジタルサービス」の2つに区分しております。 (ビジネスソリューション)主として産業・鉄鋼分野、流通・サービス分野、金融分野等の顧客に対し、業種・業務に関する知見とデジタル技術を活用し、基幹業務システム等の企画、設計、構築、運用・保守を含むソリューションを提供しております。主要な提供サービス品目は以下のとおりであります。 a 産業・鉄鋼・自動車、電機、重工業、化学、食品等の顧客に対して、生産・物流管理システム、設計情報管理システム、スマートファクトリー、データ分析・利活用基盤、等を提供 ・日本製鉄㈱グループ向けに、鉄鋼システムの企画、設計、構築、及び運用・保守の受託 b 流通・プラットフォーマー・ネット・メディア、流通、サービス、ヘルスケア分野等の顧客に対して、大規模Webサイト/サービス、ECサイト、倉庫・物流管理システム、データウェアハウスによる解析・分析システム、等を提供 ・通信分野の顧客に対して、ネットワーク設備やサービス・プラットフォームの構築・運用等を提供 c 金融ソリューション・銀行、証券、保険等の金融分野の顧客に対して、市場取引・リスク管理領域、経営・リスク管理領域、融資・審査業務領域等に関するソリューションを提供 (コンサルティング&デジタルサービス)様々な業種・業務の顧客に対し、ミッションクリティカルな要求に応えるITインフラソリューションやITアウトソーシングを提供しております。また、DXコンサルティング及び、クラウドプラットフォーム等のデジタルサービスを提供しております。主要な提供サービス品目は以下のとおりであります。 a ITサービス&エンジニアリング・ITアウトソーシングや、マルチクラウド、デジタルワークプレース、セキュリティ、データマネジメント等に関するITサービスを提供・中央省庁等の公共機関や宇宙・科学分野等の顧客を中心に、大規模なシステムのエンジニアリングと運用サービスを提供 b コンサルティング&デジタルソリューション ・上流コンサルティングからソリューションの提供、運用までを含むオファリングベースの一貫した支援を提供・文書管理・ワークフロー、電子契約、エンタープライズBPM・ローコードプラットフォーム等のデジタルソリューションを提供 [主要な関係会社] 日鉄ソリューションズ北海道㈱、日鉄ソリューションズ東日本㈱、日鉄ソリューションズ中部㈱、 日鉄ソリューションズ関西㈱、日鉄ソリューションズ九州㈱、㈱OSPソリューションズ、インフォコム㈱、 日鉄ソリューションズサービスアンドテクノロジー㈱、㈱ネットワークバリューコンポネンツ、 NSフィナンシャルマネジメントコンサルティング㈱、㈱金融エンジニアリング・グループ、 エヌシーアイ総合システム㈱、日鉄日立システムソリューションズ㈱、 日鉄軟件(上海)有限公司、NS Solutions Asia Pacific Pte.Ltd.、Thai NS Solutions Co., Ltd.、 PT. NSSOL SYSTEMS INDONESIA、PT. WCS ABYAKTA NAWASENA、NS Solutions USA Corporation、 NS Solutions IT Consulting Europe Ltd. (その他)障がい者の雇用拡大を目的にした「障害者雇用促進法」に基づく特例子会社において、当社の福利厚生の一部業務、オフィスサービス、農業分野等を通じた地域サービス、ITを利用した各種サービス等を提供しております。 [主要な関係会社] ㈱Act. ※各事業の詳細は、当社WEBサイト掲載の統合報告書に記載しております。 「統合報告書・サステナビリティケースブック」: https://www.nssol.nipponsteel.com/ir/integrated-report/ 事業の系統図は、次のとおりであります。(注)1. NS Solutions USA CorporationとOPEN SYSTEM’S PRODUCTION,2 INC.は、NS Solutions USA Corporationを存続会社として2026年1月1日付で統合しております。2. ㈱OSPソリューションズは、2026年4月1日付で「日鉄ソリューションズ沖縄㈱」に商号変更しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
請負契約でのシステム構築は個別性が強く、費用見積りの不確実性を低減しているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
複雑な鉄鋼製造プロセスを支える生産管理システムや、DXコンサルティングの知見。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:情報セキュリティに関するリスク / 情報システム構築に関するリスク / ITサービス提供に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

特定の技術やソリューションに関するノウハウは蓄積されていると考えられるが、汎用的な特許や強力なブランド力は限定的。顧客との長期的な関係構築が中心。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

基幹システムや業務システムを導入・運用している場合、システム更改や他社への移行には多大なコストと時間がかかる。特にERPやSCMなどの領域でスイッチング・コストは高い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

特定のプラットフォームやサービスでネットワーク効果が働く可能性は低い。事業モデルは主に個別受託開発やシステムインテグレーションが中心。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

大規模な開発・運用体制を持つことで一定の効率は期待できるが、競合他社も同様の体制を持つため、構造的なコスト優位性は見出しにくい。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

国内有数のSIerとして、大規模プロジェクトの遂行能力や多様な業界への対応力を持つ。業界内での一定の地位を確立しており、規模の経済は働きやすい。

  • 日本製鉄との強固な関係: 親会社である日本製鉄株式会社は、日鉄ソリューションズにとって最大の取引先であり、安定的な収益基盤となっています。鉄鋼業という複雑な分野で培われた高度なシステム構築・運用ノウハウは、他社にはない競争優位性をもたらしています。
  • 幅広い業界知識と経験: 製造業、流通業、金融業、通信業など、多岐にわたる業界の顧客に対して、それぞれの業種・業務に特化した深い知識と豊富なシステム構築経験を持っています。これにより、顧客の具体的な課題に寄り添った的確なソリューションを提供できる点が強みです。
  • システムライフサイクル全体を支援: 顧客の情報システムの企画・提案から設計、構築、そして運用・保守まで、システムが稼働し続けるための全工程を総合的にサポートしています。これにより、顧客は複数のベンダーとやり取りする手間を省き、一貫した高品質なサービスを受けられるため、スイッチングコストが高まります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】以下、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社が判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社は以下の企業理念を制定し、日本の情報サービス産業において主導的立場を確立し、持続的な事業の成長と高い収益力の実現を通じて、豊かな社会づくりに貢献していくことを目指しております。 創造 信頼 成長 日鉄ソリューションズは、情報技術のプロフェッショナルとして、真の価値の創造により、お客様との 信頼関係を築き、ともに成長を続け、社会の発展に貢献していきます。 その実現に向けて、次の4点を基本方針として事業を推進しております。①情報技術(IT)を活用した新しく大きく伸びるマーケット(市場)をターゲットとして、先見的なソリューションを企画し、経営資源を優先的に投入することで事業の成長を実現いたします。②ターゲット市場に対して、製販一体の組織であるビジネスユニットを構え、ビジネスユニットごとの最適なビジネスモデルを構築するとともに、お客様に対して、お客様の事業展開・変革に合わせた最適なサービスを全社横断的に提供する体制を整えることで、事業の差別性と収益性とを実現いたします。 ③お客様からの信頼と先進的な技術力こそが競争力の源泉と認識し、その強化・獲得を進めてまいります。④「ビジネスソリューション」及び「コンサルティング&デジタルサービス」を事業の柱として構成し、コンサルティングからソリューションの設計、開発、運用・保守までの一貫したサービスを提供いたします。 ・「ビジネスソリューション」:特定業種・業務に関する情報システムのソリューションの提供・「コンサルティング&デジタルサービス」:DXコンサルティングに基づく高付加価値のデジタルサービスの提供 (2) 対処すべき課題 ①「NSSOL 2030ビジョン」の実現に向けた事業運営当社は、設立25年目を迎える2025年度を第二の創業期と位置づけ、次のステージに向けて新たな活動をスタートすべく、2030年における当社の目指す姿「NSSOL 2030ビジョン」を公表いたしました。本ビジョン実現に向けて、前半3カ年の具体的な実行計画として策定した「2025-2027 中期経営計画」の達成に向けた事業推進・実行が課題であると捉えております。中期経営計画の初年度である2025年度は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおり、各施策を積極的に推進した結果、売上収益・営業利益ともに増加、営業利益率も向上し、順調なスタートとなりました。また、2025年度は成長投資、M&A、株主還元等を実行し、2025年度末の手元資金残高は1,088億円(対期初約840億円の減)となりました。2026年度以降も中期経営計画達成に向け各施策を推進してまいります。 (計数実績) FY2024実績FY2025実績FY2027計画NSSOL2030ビジョン売上収益3,383億円3,813億円4,500億円5,000億円営業利益(営業利益率)385億円(11.4%)442億円(11.6%)600億円(13%)1,000億円(20%)ROE10.9%11.4%13%程度15%程度M&A16億円(2022-2024計100億円程度)580億円の資金投入1,500億円/3ヵ年の資金投入投資効果:1,000億円程度の事業を創出株主還元配当性向50%配当性向50%配当性向50%配当性向50%TAM型1売上収益比率5%程度38%75%程度-成長投資/売上収益比率(M&A除き)3.6%3.9%5%程度- 1. SI Transformation, Asset Driven, Multi Company Platformから構成されるNSSOLの新しいビジネスモデル (キャッシュアロケーション) ②サステナビリティ経営の推進サステナビリティ経営の推進にあたっては、当社が目指す社会的存在意義のパーパスを起点に価値創造プロセスを整理し、5つのマテリアリティを定めております。当社のマテリアリティ及びその実現に向けた主な取り組みは次のとおりであります。今後も外部環境の変化や当社の事業運営に即してさらなる高度化を図ってまいります。 (参考:中期経営計画の概要) (ⅰ)「NSSOL 2030ビジョン」の概要(2024年4月公表) (ア)中長期外部環境とITメガトレンド2030年に向けて、当社を取り巻く外部環境が大きく変化していく中、以下3点が当社にとって重要なITメガトレンドであると捉えております。 ・生成AI等の新技術によるシステム開発・運用の変化 ・デジタルサービスの拡大 ・業界横断プラットフォームの本格化 (イ)当社の目指す姿外部環境及びITメガトレンドを受けて、ITに求められる役割は、従来の個別企業の課題解決から、社会全体や業種横断の課題解決へと拡大しております。当社も、これまでの顧客企業の「パートナー」という立ち位置から、自ら新しい価値を提案し、創造する「プロデューサー」へと生まれ変わっていくべく、当社の目指す姿を「Social Value Producer with Digital」と定めました。 (ⅱ)「2025-2027 中期経営計画」(以下「中期計画」)の概要(2025年2月公表) (ア)中期計画で目指す姿 今回の中期計画にて当社が目指す姿は以下の4点であります。 ・独自の強みをテコに、ビジネスモデル変革による更なる高収益化の実現 ・ITメガトレンドへのフォーカスによる市場以上の高成長 ・保有キャッシュを活用した積極的な成長投資、M&Aによる外部成長 ・戦略実行力強化を含むガバナンスの進化、及び株主共同価値の向上「NSSOL 2030ビジョン」で掲げた営業利益1,000億円/ROE15%程度の早期達成に向け、2027年度の目標値を設定しております。(「①「NSSOL 2030ビジョン」の実現に向けた事業運営」参照) (イ)中期計画における4つの変革「NSSOL 2030ビジョン」の達成に向けた基盤作りの期間と位置付け、以下の4つの抜本的変革に取り組み、高収益企業への転換を図ります。 (事業収益モデルの変革)従来の個別受託型SI事業から、Social Value Producerを体現する3つの収益モデルであるTAM型を主軸とした高収益モデルへシフトいたします。ビジネスモデル変革を示す指標として、TAM型の売上収益比率を現5%程度(2024年度実績)から2027年度には75%程度にまで拡大することを目指します。 (顧客アプローチの変革)顧客個別課題への対応から、顧客経営・社会課題といった包括的な視点での提案へとシフトいたします。オファリングメニューの整備、コンサルティング・シンクタンク機能の強化・獲得、最適な営業スタイルの確立等により、オファリング型の提案プロセスを強化いたします。 (技術獲得・適用プロセスの変革)研究開発と事業との連携強化や、当社製SaaS型ITサービスの迅速な立ち上げを可能とする当社独自の開発・運用プラットフォームの整備・全社展開、全社的な生成AIの活用推進により、ソリューション創出力の向上と、全社の開発生産性の2割向上を図ります。 (社内業務・マネジメントの変革)各事業部内にある共通管理機能の集約・業務の標準化と、収益・各種指標のKPIマネジメント強化を目的とした社内基盤システムの刷新により、管理部門生産性の2割向上及びデータドリブン経営の実現を図ります。 (ウ)グローバル戦略マーケットの観点からは、既存領域の高付加価値化と、現地非日系企業マーケットへの展開・拡大等による新領域・成長市場への参入により、グローバルでの売上収益規模を現在(120億円程度)の2倍以上に拡大することを目指します。リソースの観点からは、開発・生産機能の最適なリソース配置とデリバリー構造の強靭化・生産能力向上を図ります。 (エ)外部成長戦略「NSSOL 2030ビジョン」の早期実現に向け、3ヵ年合計で1,500億円程度の資金を投下し、積極的なM&Aを実行していきます。M&Aにより、具備すべきケイパビリティを獲得・強化し、売上収益規模で470億円程度、営業利益で70億円程度の効果を得ることを目標とします。実行推進体制につきましても大幅な強化を行います。 (オ)財務戦略豊富な累積キャッシュを原資に、従来以上の積極的なM&A、成長投資と株主還元を実施します。具体的には、昨年売却した政策保有株式も含めた期初キャッシュ約1,900億円を3年間で1,000億円程度圧縮し、手元資金の水準を同業平均レベルの月商2.4カ月程度まで引き下げます。これと営業キャッシュフローを合わせたキャッシュを人的資本投資、成長投資、M&Aと株主還元に充当し、大規模M&A実行時には借入も活用していきます。また、当社の資本コストにつきまして、上昇要因を踏まえた上でこの低減に努め、資本コストや株価を意識した経営を推進します。 (カ)サステナビリティ経営の進化当社では以前よりサステナビリティ経営を推進しておりますが、今回の中期計画において更なる進化を目指し、重点的な取り組みとして、人材戦略とガバナンス戦略を策定しております。 (人材戦略)ビジネスモデルの変革に資する人材を確保する観点から、採用・育成の強化や評価制度・処遇改定等4つの施策を遂行します。 (ガバナンス戦略)「コーポレート・ガバナンスの強化」「戦略実行力強化」「社会価値実現」の3つの観点から、諸施策を実行いたします。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】以下、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社が判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社は以下の企業理念を制定し、日本の情報サービス産業において主導的立場を確立し、持続的な事業の成長と高い収益力の実現を通じて、豊かな社会づくりに貢献していくことを目指しております。 創造 信頼 成長 日鉄ソリューションズは、情報技術のプロフェッショナルとして、真の価値の創造により、お客様との 信頼関係を築き、ともに成長を続け、社会の発展に貢献していきます。 その実現に向けて、次の4点を基本方針として事業を推進しております。①情報技術(IT)を活用した新しく大きく伸びるマーケット(市場)をターゲットとして、先見的なソリューションを企画し、経営資源を優先的に投入することで事業の成長を実現いたします。②ターゲット市場に対して、製販一体の組織であるビジネスユニットを構え、ビジネスユニットごとの最適なビジネスモデルを構築するとともに、お客様に対して、お客様の事業展開・変革に合わせた最適なサービスを全社横断的に提供する体制を整えることで、事業の差別性と収益性とを実現いたします。 ③お客様からの信頼と先進的な技術力こそが競争力の源泉と認識し、その強化・獲得を進めてまいります。④「ビジネスソリューション」及び「コンサルティング&デジタルサービス」を事業の柱として構成し、コンサルティングからソリューションの設計、開発、運用・保守までの一貫したサービスを提供いたします。 ・「ビジネスソリューション」:特定業種・業務に関する情報システムのソリューションの提供・「コンサルティング&デジタルサービス」:DXコンサルティングに基づく高付加価値のデジタルサービスの提供 (2) 対処すべき課題 ①「NSSOL 2030ビジョン」の実現に向けた事業運営当社は、設立25年目を迎える2025年度を第二の創業期と位置づけ、次のステージに向けて新たな活動をスタートすべく、2030年における当社の目指す姿「NSSOL 2030ビジョン」を公表いたしました。本ビジョン実現に向けて、前半3カ年の具体的な実行計画として策定した「2025-2027 中期経営計画」の達成に向けた事業推進・実行が課題であると捉えております。中期経営計画の初年度である2025年度は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおり、各施策を積極的に推進した結果、売上収益・営業利益ともに増加、営業利益率も向上し、順調なスタートとなりました。また、2025年度は成長投資、M&A、株主還元等を実行し、2025年度末の手元資金残高は1,088億円(対期初約840億円の減)となりました。2026年度以降も中期経営計画達成に向け各施策を推進してまいります。 (計数実績) FY2024実績FY2025実績FY2027計画NSSOL2030ビジョン売上収益3,383億円3,813億円4,500億円5,000億円営業利益(営業利益率)385億円(11.4%)442億円(11.6%)600億円(13%)1,000億円(20%)ROE10.9%11.4%13%程度15%程度M&A16億円(2022-2024計100億円程度)580億円の資金投入1,500億円/3ヵ年の資金投入投資効果:1,000億円程度の事業を創出株主還元配当性向50%配当性向50%配当性向50%配当性向50%TAM型1売上収益比率5%程度38%75%程度-成長投資/売上収益比率(M&A除き)3.6%3.9%5%程度- 1. SI Transformation, Asset Driven, Multi Company Platformから構成されるNSSOLの新しいビジネスモデル (キャッシュアロケーション) ②サステナビリティ経営の推進サステナビリティ経営の推進にあたっては、当社が目指す社会的存在意義のパーパスを起点に価値創造プロセスを整理し、5つのマテリアリティを定めております。当社のマテリアリティ及びその実現に向けた主な取り組みは次のとおりであります。今後も外部環境の変化や当社の事業運営に即してさらなる高度化を図ってまいります。 (参考:中期経営計画の概要) (ⅰ)「NSSOL 2030ビジョン」の概要(2024年4月公表) (ア)中長期外部環境とITメガトレンド2030年に向けて、当社を取り巻く外部環境が大きく変化していく中、以下3点が当社にとって重要なITメガトレンドであると捉えております。 ・生成AI等の新技術によるシステム開発・運用の変化 ・デジタルサービスの拡大 ・業界横断プラットフォームの本格化 (イ)当社の目指す姿外部環境及びITメガトレンドを受けて、ITに求められる役割は、従来の個別企業の課題解決から、社会全体や業種横断の課題解決へと拡大しております。当社も、これまでの顧客企業の「パートナー」という立ち位置から、自ら新しい価値を提案し、創造する「プロデューサー」へと生まれ変わっていくべく、当社の目指す姿を「Social Value Producer with Digital」と定めました。 (ⅱ)「2025-2027 中期経営計画」(以下「中期計画」)の概要(2025年2月公表) (ア)中期計画で目指す姿 今回の中期計画にて当社が目指す姿は以下の4点であります。 ・独自の強みをテコに、ビジネスモデル変革による更なる高収益化の実現 ・ITメガトレンドへのフォーカスによる市場以上の高成長 ・保有キャッシュを活用した積極的な成長投資、M&Aによる外部成長 ・戦略実行力強化を含むガバナンスの進化、及び株主共同価値の向上「NSSOL 2030ビジョン」で掲げた営業利益1,000億円/ROE15%程度の早期達成に向け、2027年度の目標値を設定しております。(「①「NSSOL 2030ビジョン」の実現に向けた事業運営」参照) (イ)中期計画における4つの変革「NSSOL 2030ビジョン」の達成に向けた基盤作りの期間と位置付け、以下の4つの抜本的変革に取り組み、高収益企業への転換を図ります。 (事業収益モデルの変革)従来の個別受託型SI事業から、Social Value Producerを体現する3つの収益モデルであるTAM型を主軸とした高収益モデルへシフトいたします。ビジネスモデル変革を示す指標として、TAM型の売上収益比率を現5%程度(2024年度実績)から2027年度には75%程度にまで拡大することを目指します。 (顧客アプローチの変革)顧客個別課題への対応から、顧客経営・社会課題といった包括的な視点での提案へとシフトいたします。オファリングメニューの整備、コンサルティング・シンクタンク機能の強化・獲得、最適な営業スタイルの確立等により、オファリング型の提案プロセスを強化いたします。 (技術獲得・適用プロセスの変革)研究開発と事業との連携強化や、当社製SaaS型ITサービスの迅速な立ち上げを可能とする当社独自の開発・運用プラットフォームの整備・全社展開、全社的な生成AIの活用推進により、ソリューション創出力の向上と、全社の開発生産性の2割向上を図ります。 (社内業務・マネジメントの変革)各事業部内にある共通管理機能の集約・業務の標準化と、収益・各種指標のKPIマネジメント強化を目的とした社内基盤システムの刷新により、管理部門生産性の2割向上及びデータドリブン経営の実現を図ります。 (ウ)グローバル戦略マーケットの観点からは、既存領域の高付加価値化と、現地非日系企業マーケットへの展開・拡大等による新領域・成長市場への参入により、グローバルでの売上収益規模を現在(120億円程度)の2倍以上に拡大することを目指します。リソースの観点からは、開発・生産機能の最適なリソース配置とデリバリー構造の強靭化・生産能力向上を図ります。 (エ)外部成長戦略「NSSOL 2030ビジョン」の早期実現に向け、3ヵ年合計で1,500億円程度の資金を投下し、積極的なM&Aを実行していきます。M&Aにより、具備すべきケイパビリティを獲得・強化し、売上収益規模で470億円程度、営業利益で70億円程度の効果を得ることを目標とします。実行推進体制につきましても大幅な強化を行います。 (オ)財務戦略豊富な累積キャッシュを原資に、従来以上の積極的なM&A、成長投資と株主還元を実施します。具体的には、昨年売却した政策保有株式も含めた期初キャッシュ約1,900億円を3年間で1,000億円程度圧縮し、手元資金の水準を同業平均レベルの月商2.4カ月程度まで引き下げます。これと営業キャッシュフローを合わせたキャッシュを人的資本投資、成長投資、M&Aと株主還元に充当し、大規模M&A実行時には借入も活用していきます。また、当社の資本コストにつきまして、上昇要因を踏まえた上でこの低減に努め、資本コストや株価を意識した経営を推進します。 (カ)サステナビリティ経営の進化当社では以前よりサステナビリティ経営を推進しておりますが、今回の中期計画において更なる進化を目指し、重点的な取り組みとして、人材戦略とガバナンス戦略を策定しております。 (人材戦略)ビジネスモデルの変革に資する人材を確保する観点から、採用・育成の強化や評価制度・処遇改定等4つの施策を遂行します。 (ガバナンス戦略)「コーポレート・ガバナンスの強化」「戦略実行力強化」「社会価値実現」の3つの観点から、諸施策を実行いたします。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績①業績等の概要(経済及び業界の環境)当連結会計年度のわが国経済は緩やかな回復基調が継続しております。一方、中東情勢を中心とする世界情勢の不安定化、為替リスクや物価高の継続などの国内経済への影響を注視する必要があり、企業収益への影響は依然として不透明な状況が続いております。こうしたなか当社グループを取り巻く事業環境においては、競争力強化・付加価値向上及び事業拡大を目的とした DX(デジタルトランスフォーメーション)ニーズは引き続き旺盛で、顧客企業におけるシステム投資も拡大しております。 (企業集団の営業の経過及び成果)当社グループは、「NSSOL 2030ビジョン」(2024年4月公表)実現に向けた「2025-2027中期経営計画」(2025年2月公表)をスタートさせ、「事業収益モデルの変革」、「顧客アプローチの変革」、「技術獲得・適用プロセスの変革」、「社内業務・マネジメントの変革」の4つの抜本的変革に取り組み、事業活動を推進して参りました。 ① 事業収益モデルの変革「TAM型*」モデルの拡大を図るべく各種取り組みを進めており、2027年度TAM型売上構成比75%の目標に対し、当期は38%(対前期:+33%)となりました。特にアセット活用型(A型)については、AI等先進技術を取り入れたソリューション開発投資を積極的に推進し、製造業向け新生産管理パッケージ「PPMP」、財務業務の総合支援サービス「ConSeek TM」、クラウドソリューション「CloudHarbor」、AI需要予測・最適化機能を備えた「Delifit AI」等を中心に引き続き多くの引き合いをいただいており、インバウンド旅行業務向けソリューション「COCOTRA」、サイバーセキュリティサービス「NSSIRIUS」等新たなソリューションについても順次市場へ投入しております。また、PF提供モデル(M型)については、ECプラットフォーム「NS Eclipa」を基盤とする農産物流通プラットフォームの提供を開始し、業界横断で複数企業が利用するプラットフォーム事業も開始しております。 (*・SI Transformation(次世代SIモデル「T型」):革新的技術を用いて高い生産性で提供 ・Asset Driven(アセット活用型 「A型」):強みをアセット化して提供 ・Multi Company Platform(PF提供モデル「M型」):共同利用プラットフォームを提供 の3つの収益モデルから構成されるNSSOLの新しいビジネスモデル) ② 顧客アプローチの変革顧客経営・社会課題の視点で企業のデジタル変革を支援するオファリングブランド「Corepeak(コアピーク)」を立ち上げ、「顧客アプローチの変革」の中核として顧客へのアプローチを開始しております。Corepeakは、複雑化・高度化する企業変革テーマに対し、当社の実践知に基づく変革シナリオ*1とアセット化されたオファリングBlock*2(課題解決アセット群)を組み合わせ、構想から実現までを一気通貫で提供し、顧客自ら変革を継続できるよう支援します。 (*1)変革シナリオ:複雑な課題構造を整理し、経営課題から実装までの道筋を示す、変革のリファレンスガイド。(*2)オファリングBlock:描いたシナリオを実装可能な単位で確実に前進させるために、従来は個別に提供していたソリューションやノウハウを、実装可能な単位として整理したもの。 ③ 技術獲得・適用プロセスの変革 2027年度開発生産性20%向上を目標に開発プロセス全般へのAI適用を推進しております。生成AIや自動化技術等の開発支援ツールを装備した当社独自の開発・運用統合プラットフォーム「Nestorium」を全社標準のITサービスプラットフォームとして整備し、加えてAI駆動型開発プラットフォーム「NS Devia」の活用により、開発生産性の大幅な向上に取り組んでおります。 ④ 社内業務・マネジメントの変革 2027年度社内業務効率20%向上を目標に、管理系共通部門の組織統合、社内システム刷新による事業基盤の整備、AI活用推進センターを中心とした生成AIの適用促進等を推進し、業務の標準化と効率化による業務生産性の更なる向上、経営管理とマネジメントの更なる高度化に取り組んでおります。 これらの4つの抜本的変革への取り組みに加え、外部成長戦略及びグローバル戦略の一環として、国内外企業とのM&Aや資本業務提携を積極的に推進しております。当期においては、プロセス製造業向け事業や中堅企業向けERP「GRANDIT」事業等を有するインフォコム㈱、ならびにERPパッケージに関するITサービスを提供するインドネシア企業PT. WCS ABYAKTA NAWASENA(アビセナ社)の全株式を取得し100%子会社化いたしました。資本業務提携においては、コンサルティング力に強みを有する㈱インテリジェントフォース、データ利活用領域に強みを有する㈱デリバリーコンサルティングとの提携等、機能強化・提供価値の向上を目的とした提携に加え、Web3・デジタル資産に関する情報サービス企業であるN.Avenue㈱と共同で暗号資産インデックス協議会の設立、全ゲノム検査サービスの事業化を目指すcBioinformatics㈱との資本業務提携及びシステム共同開発への参画等、事業領域の拡張を目的とした提携にも積極的に取り組んでおります。また、2026年1月には、豊富なITリソースを有するインドのケイパビリティを当社事業にも取り込むとともに、インドベンダーとのアライアンス検討を加速すべく、インド活用推進班を設置しました。 当連結会計年度の売上収益は、いずれの分野も好調で、特に産業・鉄鋼分野及び流通分野向けを中心とした増加や、インフォコム㈱を新規連結した影響もあり、381,340百万円と前連結会計年度(338,301百万円)と比べ43,038百万円の増収となりました。営業利益は、中期経営計画の諸施策を前倒しで実行したことにより販売費及び一般管理費が増加したものの、増収及び売上総利益率の改善による売上総利益の増により、44,242百万円と前年同期(38,497百万円)と比べ5,744百万円の増益となりました。 当連結会計年度をサービス分野別(ビジネスソリューション、コンサルティング&デジタルサービス)に概観しますと、以下のとおりであります。当連結会計年度より、組織改正に伴い、一部の分野につき、ビジネスソリューションからコンサルティング&デジタルサービスへの組替えを実施しております。なお、前連結会計年度は、当該変更を反映して作成したものを開示しております。 (ビジネスソリューション)ビジネスソリューションにつきましては、当連結会計年度の売上収益は286,506百万円と前連結会計年度(243,464百万円)と比べ43,042百万円の増収となりました。 産業・鉄鋼産業・鉄鋼分野向けにつきましては、製造業向けが好調、日本製鉄㈱の新設備対応もあり、売上収益は前期と比べ増収となりました。 流通・プラットフォーマー流通・プラットフォーマー分野向けにつきましては、小売・旅行分野向けを主体に好調で、売上収益は前期と比べ増収となりました。 金融金融分野向けにつきましては、前年のプロダクト販売の反動減があったものの、A型ビジネスの推進によりカバーし、売上収益は前期と比べ増収となりました。 (コンサルティング&デジタルサービス)コンサルティング&デジタルサービスにつきましては、当連結会計年度の売上収益は、94,833百万円と前連結会計年度(94,837百万円)と同水準となりました。 ② 経営成績の分析1)売上収益当連結会計年度の売上収益は、前連結会計年度の338,301百万円に対し12.7%増収の381,340百万円となりました。サービス分野別の状況は以下のとおりであります。ビジネスソリューションにつきましては、当連結会計年度の売上収益は286,506百万円と前連結会計年度(243,464百万円)と比べ43,042百万円の増収となりました。コンサルティング&デジタルサービスにつきましては、当連結会計年度の売上収益は、94,833百万円と前連結会計年度(94,837百万円)と同水準となりました。 2)売上原価、販売費及び一般管理費当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度の256,594百万円に対し8.9%増加し279,537百万円となりました。その結果、売上総利益率は、前連結会計年度の24.2%に対し2.5ポイント向上の26.7%となりました。販売費及び一般管理費は、営業力強化、採用・教育、社内基盤整備他の実行に加え、インフォコム㈱の企業結合により前連結会計年度の41,071百万円に対し41.4%増加し58,057百万円となりました。 3)持分法による投資損益/その他の収益/その他の費用当連結会計年度の持分法による投資損益、その他の収益及びその他の費用は、前連結会計年度に発生した一過性の要因の反動等により、前連結会計年度の△2,137百万円に対し497百万円となりました。 4)営業利益当連結会計年度の営業利益は、販売費及び一般管理費が増加したものの、増収及び売上総利益率の改善により売上総利益が増加したことから、前連結会計年度の38,497百万円に対し14.9%増加し44,242百万円となりました。 5)金融損益金融収益と金融費用を合わせた当連結会計年度の金融損益は、受取利息が増加したこと等により、前連結会計年度の578百万円に対し1,043百万円となりました。 6)税引前利益当連結会計年度の税引前利益は、前連結会計年度の39,076百万円に対し15.9%増加し45,286百万円となりました。 7)法人所得税費用当連結会計年度の法人所得税費用は、前連結会計年度の10,998百万円に対し19.3%増加し13,117百万円となりました。 8)親会社の所有者に帰属する当期利益当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度の27,049百万円に対し14.0%増加し30,832百万円となりました。また、基本的1株当たり当期利益は、前連結会計年度の147.84円に対し14.0%増加し168.50円となりました。 ③生産、受注及び販売の状況当社グループは情報サービス単一セグメントでありますが、サービス分野別の当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)の生産実績、受注実績及び販売実績を示すと、次のとおりであります。 1)生産実績 (単位:百万円)サービス分野別の名称生産高前年比ビジネスソリューション285,71817.7%コンサルティング&デジタルサービス96,575△5.6%合計382,29410.8% (注)金額は販売価格によっております。 2)受注実績 (単位:百万円)サービス分野別の名称受注高前年比受注残高前年比ビジネスソリューション303,74420.9%113,32917.9%コンサルティング&デジタルサービス103,551△0.9%85,63411.3%合計407,29514.5%198,96315.0% 3)販売実績 (単位:百万円)サービス分野別の名称販売高前年比ビジネスソリューション286,50617.7%コンサルティング&デジタルサービス94,833△0.0%合計381,34012.7% 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 (単位:百万円)相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)販売高割合(%)販売高割合(%)日本製鉄㈱65,30319.370,55518.5 (2) 財政状態(財政状態計算書)①資産当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末421,302百万円から3,718百万円減少し、417,584百万円となりました。主な内訳は、現金及び現金同等物の減少△84,133百万円、のれんの増加28,899百万円、無形資産の増加28,540百万円等であります。 ②負債当連結会計年度末の負債につきましては、前連結会計年度末151,487百万円から22,711百万円減少し、128,775百万円となりました。主な内訳は、未払法人所得税等の減少△28,493百万円等であります。 ③資本当連結会計年度末の資本につきましては、前連結会計年度末269,815百万円から18,993百万円増加し、288,808百万円となりました。主な内訳は、当期利益32,168百万円、配当金の支払△14,180百万円等であります。その結果、親会社所有者帰属持分比率は66.9%となりました。 (3) キャッシュ・フロー(キャッシュ・フロー計算書)当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、108,798百万円となりました。前連結会計年度の現金及び現金同等物の増減額が88,956百万円であったのに対し、当連結会計年度の現金及び現金同等物の増減額は△84,133百万円となりました。各活動区分別には以下のとおりであります。 ①営業活動によるキャッシュ・フロー前連結会計年度は、税引前利益39,076百万円、減価償却費及び償却費12,134百万円、営業債権及びその他の債権の増減額△1,045百万円、契約資産の増減額△4,541百万円、棚卸資産の増減額△6,818百万円、営業債務及びその他の債務の増減額13,391百万円、法人所得税等の支払額△14,044百万円等により37,207百万円となりました。一方、当連結会計年度は、税引前利益45,286百万円、減価償却費及び償却費13,889百万円、営業債権及びその他の債権の増減額△810百万円、契約資産の増減額△7,644百万円、棚卸資産の増減額△621百万円、営業債務及びその他の債務の増減額△1,687百万円、未払賞与の増減額2,210百万円、和解金の支払額△5,000百万円、法人所得税等の支払額△49,246百万円等により△3,409百万円となりました。なお、前連結会計年度に投資有価証券を売却した影響で、法人所得税等の支払額が一時的に増加したことにより、当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなりました。 ②投資活動によるキャッシュ・フロー前連結会計年度は、有形固定資産及び無形資産の取得による支出△3,513百万円、その他の金融資産の取得による支出△5,534百万円、その他の金融資産の売却及び償還による収入78,523百万円等により70,249百万円となりました。一方、当連結会計年度は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出△54,423百万円、有形固定資産及び無形資産の取得による支出△5,365百万円等により△59,380百万円となりました。 ③財務活動によるキャッシュ・フロー前連結会計年度は、リース負債の返済による支払額△7,568百万円、配当金の支払額△10,795百万円等により△18,805百万円となりました。一方、当連結会計年度は、配当金の支払額△14,180百万円、リース負債の返済による支払額△6,974百万円等により△21,620百万円となりました。 (資本の財源、資金の流動性に係る情報)①基本方針当社グループは将来にわたり競争力を維持強化し、企業価値を高めていくことが重要と考えております。そのため、ビジネスモデル変革による更なる高収益化の実現、ITメガトレンドへのフォーカスによる市場以上の高成長、積極的な成長投資、M&Aによる外部成長、ガバナンスの進化と株主価値の向上等による事業成長に伴う資金需要及び広域災害等の事業リスクに備えて内部留保を確保するとともに、利益配分につきましては株主の皆様に対する適正かつ安定的な配当等を行うことを基本としております。配当につきましては、連結業績に応じた利益還元を重視し連結配当性向50%を目安といたします。 ②資金需要及び資金調達の主な内容当社グループの主要な資金需要は、材料費、外注費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに設備投資、外部成長のための出資等であります。これらの資金需要につきましては自己資金により充当しております。手許の運転資金につきましては、当社及び一部の国内子会社において当社のキャッシュマネージメントシステム(CMS)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理をしております。また、当社は、日本製鉄㈱のCMSを利用しており、当連結会計年度末における預入額94,402百万円を現金及び現金同等物に含めて表示しております。突発的な資金需要に対しては、大手各行及び親会社である日本製鉄㈱に対し当座借越枠を確保することにより、流動性リスクに備えております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しております。その作成には、経営者による見積り、判断並びに仮定を用いることが必要となりますが、これらは期末日における資産・負債、及び開示期間の収益・費用の金額に影響を与えます。これらの見積りにつきましては過去の実績等、連結財務諸表及び財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りと異なる場合があります。特に、受注損失引当金及びのれんの評価につきましては重要な会計上の見積りが必要となります。当該見積り及び仮定の不確実性の内容やその変動により経営成績等に生じる影響等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。

事業リスク

主なリスクとして、経済情勢の変化や競合状況、大型プロジェクトの有無、個別案件の進捗・採算性により業績が変動する可能性があります。また、顧客情報や個人情報の流出、システム構築における予期せぬ費用増加や契約不履行、ITサービス提供における障害発生など、情報セキュリティやシステム構築・運用に関するリスクも存在します。さらに、知的所有権侵害による訴訟や損害賠償、労務管理上の問題、大規模な自然災害や感染症の発生による事業活動への支障もリスクとして挙げられます。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,639 文字
3 【事業等のリスク】 本項においては当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を記載しております。ただし、これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。 なお、本項の記載内容のうち、将来に関する事項を記載している場合には、当該事項は本書提出日現在において判断したものであります。 (1)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動 当連結会計年度は、前連結会計年度における投資有価証券の売却の影響による法人所得税等の一時的な支払額の増加や、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出等により、キャッシュ・フローに大きな変動がありました。 また、経済情勢の変化等によるシステム投資動向、競合状況、大型プロジェクト案件の存否、個別プロジェクトやサービス案件の進捗状況・採算性等により、経営成績が変動する可能性があります。また、一時点で収益が認識される機器の販売等の個別案件の売上収益の計上時期により、四半期・半期ごとの経営成績が変動することがあります。 (2)特定の取引先・製品・技術等への依存 現時点で、該当する事項はありません。 当社グループは、製造業、流通業、運輸業、通信業、金融業及び官公庁等幅広い顧客からご支持をいただいております。その中で日本製鉄㈱とは安定的な取引を継続しており、当社グループ最大の取引先である同社に対する当連結会計年度の販売実績は70,555百万円(割合18.5%)となっております。また、当社グループは、顧客のIT戦略立案等のコンサルティングから、企画、構築、運用・保守というシステムライフサイクルを通じたソリューションメニューを提供し、特定の製品・技術等に偏ることなく事業を展開しております。 (3)情報サービス業界特有の法的規制・取引慣行・経営方針、及びその他事項 (情報セキュリティに関するリスク) 当社は、マーケットニーズの変化に対応するため、SaaS型ITサービスの提供を推進しており、これに伴い当社に管理責任が生じる顧客情報・個人情報の取り扱いが増加しております。当該情報が外部に流出する等の事態が発生した場合は、顧客等からの損害賠償請求、当社の信用失墜等の事態を招く可能性があります。 当社は、社長を委員長とする情報セキュリティ委員会のもと、情報セキュリティ専門組織である技術本部 情報セキュリティ部を中心に、社内ルールや体制の整備、教育啓発活動等の諸施策を実施するとともに、プライバシーマークをはじめとする各種認証取得に積極的に取り組む等、顧客情報や機密情報等の保護に努めてまいりました。 さらに、2024年度末に発覚した不正アクセス事案を踏まえ、情報セキュリティマネジメント機構の再構築及び再発防止に向けた取組みを推進しました。具体的には、情報セキュリティ委員会の機能・位置付けを強化するとともに、情報セキュリティ部をあらため社直下に新たに情報セキュリティ本部を設置(2026年4月1日付発足)し、全社横断・グループ全体での統制強化、サイバー攻撃への対応力向上及び監視体制の高度化を図っております。 あわせて、顧客向けシステム開発・サービス開発においても、設計段階からセキュリティ要件を取り込む開発プロセスの導入や、全社標準のSaaS型ITサービス開発・本番基盤「Nestorium」の活用によるセキュリティの確保及び向上に取り組んでおります。 また、外部からのサイバー攻撃に加え、内部からの情報漏洩リスクにつきましては、いわゆる悪意者対策として発見的統制機能を装備し、迅速かつ高度な対応を実施しております。 (情報システム構築に関するリスク) 情報システムの構築ビジネスは、請負契約で受託することが一般的でありますが、プロジェクトを受注する際には、当該プロジェクトに必要な工数を見積ったうえで請負金額を決めることで、費用見積りにおける不確実性を低減させております。一方で、システム構築は、案件ごとの個別性が強く、納期までに顧客の要求に沿ったシステムを完成・納品する完成責任を負っております。システムへの要求が一層高度化かつ複雑化するとともに、短工期の完成・納品が求められる中、契約当初に予見しなかったプロジェクト進捗の阻害要因等が発生した場合は、当初想定以上の費用を要する可能性があります。また、プロジェクトを完遂できない等で契約不履行が生じた場合、顧客等からの損害賠償請求、当社の信用失墜等の事態を招く可能性もあります。 さらに、業務の受委託に伴う他社との協業機会が多く、委託先との関係において労働関連法規制や取適法に抵触した場合や、委託先との価格決定において政府のガイドラインや独占禁止法・取適法に抵触した場合、或いは、公共入札案件における独占禁止法抵触リスクが発現した場合等、行政処分、当社の信用失墜等の事態を招く可能性があります。 これらのリスクに対し、当社はプロジェクトリスク管理機構を設け、プロジェクトの提案段階からリスクの洗い出しと対策検討を徹底して行い契約面からのリスク回避に努めるとともに、受注後の実行段階においても組織的なレビューを継続的に行って課題の早期検知と対策実施を進めております。 (ITサービス提供に関するリスク) データセンターサービスやクラウドサービス等当社が提供するITサービスにおいて、電力・通信障害、機器・設備の故障、人的作業ミス等によるサービス障害等が発生した場合は、顧客等からの損害賠償請求、当社の信用失墜等の事態を招く可能性があります。 これらのリスクに対し、当社はプロジェクトリスク管理機構を設け、サービスの提案段階からリスクの洗い出しと対策検討を徹底し契約面からのリスク回避に努めるとともに、受注後の実行段階においても組織的なレビューを継続的に行って課題の早期検知と対策実施を進めております。 (知的所有権に関するリスク) 製品及び技術の高度化・複雑化等、特に近年では生成AIの活用等に伴い、提供するサービス又は製品に対して第三者から知的所有権の侵害を理由とする訴訟提起又は請求を受け、その結果、当社グループが損害賠償を負担し、又は代替技術の獲得もしくは開発をしなければならなくなる可能性があります。 当社では各部門内に知的財産責任者を配置するとともに、法務・知的財産部を中心として知的所有権に関する社内教育の徹底、他者特許侵害の監視等を行い、リスクの発現防止に努めております。 (4)労務管理に関するリスク 労務管理リスクにつきましては、グループ各社においてシステムを活用した当社社員の勤務実態の適正な把握、継続的なモニタリング・管理を行うとともに、業務プロセスの標準化、生成AI活用や全社開発標準プラットフォーム導入等システム化の促進等による業務負荷軽減に取り組んでおります。またハラスメントリスクに対して、意識啓発活動の継続や教育の徹底、ヘルプライン活用強化等にグローバルで取り組み、徹底防止を図っております。 (5)自然災害・感染症等の発生当社が事業活動を展開する地域が大規模な地震、津波、風水害等に見舞われ、事業拠点及び従業員、パートナーに大きな被害が発生した場合、或いは、感染症の発生・拡大により、当社の事業活動に支障が生じる可能性があります。当社は、これら災害等による事業継続リスクへの対応力強化として、事業継続計画(BCP)の策定、安否確認システムの構築、防災訓練及び建物の耐震調査、在宅勤務制度の拡充、テレワーク環境整備等の対策を講じております。また当社のデータセンターにつきましては免震又は耐震構造を採用し、自家発電による無停電電源装置を装備するとともに、強固なセキュリティを確保しております。システム開発や自社サービス提供につきましては、クラウドサービス型の社内開発基盤「TetraLink」の活用による国内外での分散開発体制の拡大や、同じくクラウドネイティブな提供型ITサービスプラットフォーム「Nestorium」の活用による自社サービスの継続性向上に取り組んでおります。 (6)重要な訴訟事件等について 該当する事項はありません。なお、当社は、みずほ東芝リース㈱より、2020年3月31日付(当社への訴状送達日は、2020年6月24日)で、東京地方裁判所にて、違約金請求訴訟の提起を受けておりましたが、2025年5月19日に和解が成立し、終結しております。 (7)役員・大株主・関係会社等に関する重要事項等 (当社の株式について)当連結会計年度末日現在、日本製鉄㈱は当社の発行済株式総数183,002,000株のうち116,067,600株(出資比率63.4%)を保有しております。

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