2329

東北新社(2329)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 広告制作とコンテンツ制作: 東北新社グループは、テレビCMやプロモーションビデオの企画・制作を行う「広告プロダクション」と、映画・番組制作や日本語版制作を手がける「コンテンツプロダクション」が主な収益源です。特に広告制作は売上全体の約6割を占める主力事業で、企業の広告・宣伝活動を支援しています。
  • メディア運営と版権事業: CS・BSチャンネルの運営を行う「メディア」事業と、映像コンテンツの共同企画・製作、版権事業、劇場配給などを手掛ける「プロパティ」事業も展開しています。これにより、多角的な事業構造で収益を上げており、映像コンテンツに関する幅広いサービスを提供しています。
  • 多様な関連事業展開: 上記の主要事業に加え、映像用メディアの販売、インテリア商品の販売、酒造・酒販事業など、多岐にわたる事業を展開しています。これにより、特定の市場変動リスクを分散し、安定的な経営基盤を築くとともに、新たな収益機会の創出を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 広告制作事業(Advertising Production): テレビCMやセールスプロモーションの企画・制作が主な事業内容です。286.63億円の売上と30.12億円の営業利益を上げており、グループ全体の売上高の約6割を占める主力事業で、企業の広告活動を支援しています。
  • コンテンツ制作事業(Content Production): デジタルプロダクション業務、映画・番組制作、日本語版制作などを手掛けています。売上は82.43億円、営業利益は7.7億円で、映像コンテンツの企画から制作まで一貫して行い、多様なプラットフォームに対応したコンテンツを提供しています。
  • 放送事業(Broadcasting Business): CS・BSチャンネルの運営、番組販売、編成放送関連業務の受託が主な事業です。売上は53.1億円、営業利益は8.99億円で、ファミリー劇場や囲碁将棋チャンネルなどを通じて、視聴者に多様な専門チャンネルを提供しています。
  • 知的財産事業(Intellectual Property Business): 映像コンテンツの共同企画・製作、版権事業、劇場配給、テレビ配給などを展開しています。売上は14.21億円、営業利益は3億円で、国内外の映像使用権の買付や管理を通じて、コンテンツの価値を最大化しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
AdvertisingProduction 事業 287 30 10.5%
ContentProduction 事業 82 8 9.3%
BroadcastingBusiness 地域 53 9 16.9%
IntellectualPropertyBusiness 地域 14 3 21.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|587 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社9社、関連会社4社により構成されており、「広告プロダクション」、「コンテンツプロダクション」、「メディア」及び「プロパティ」の4つの報告セグメントで構成されております。 各セグメントにおける主な事業内容並びに当社及び主な関係会社の当該事業における位置付けは次のとおりであります。 なお、次のセグメント区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」と同一であります。 セグメントの名称主な事業内容当社及び主な関係会社広告プロダクションCM制作セールスプロモーション当社㈱二番工房㈱ソーダコミュニケーションズ㈱ENJIN㈱博報堂キャビンコンテンツプロダクションデジタルプロダクション業務映画・番組制作日本語版制作当社㈱オムニバス・ジャパン㈱STUNメディアCSチャンネルの運営番組販売、編成放送関連業務の受託当社㈱ファミリー劇場㈱囲碁将棋チャンネル㈱東北新社メディアサービス㈱スーパーネットワークエーアンドイーネットワークスジャパン(同)プロパティ映像コンテンツの共同企画・製作版権事業劇場配給、テレビ配給当社その他映像用メディアの販売インテリア商品の販売酒造・酒販事業ナショナル物産㈱㈱木村酒造 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
広告業界の構造変化、デジタル広告への移行、競争激化により収益悪化リスクがあるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
AI生成等の新技術への適応、最先端の映像制作技術、IP活用による独自性維持が求められる。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:経済情勢・市場環境の変動 / 中期経営計画遂行に関するリスク / 広告プロダクションに関する固有リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

長年の放送事業で培った放送免許や、衛星放送事業における一定のブランド力、コンテンツライセンスなどが無形資産となりうる。特にBS/CS放送の免許は新規参入障壁となる可能性がある。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

衛星放送や動画配信サービスにおいて、顧客が他社サービスへ乗り換える際の直接的な金銭的・時間的コストは低い。ただし、長年利用しているサービスへの慣れや、特定のチャンネル・コンテンツへの愛着がスイッチングを抑制する可能性はわずかにある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に高めるネットワーク効果は限定的である。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

放送事業におけるインフラ維持やコンテンツ調達には一定のコストがかかる。規模の経済によるコスト優位性は限定的であり、他社との構造的なコスト差は小さいと考えられる。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

衛星放送市場において、一定の視聴者基盤を持つことで、広告収入や受信料収入の安定化に寄る。しかし、市場全体が成熟しており、圧倒的な規模の経済による優位性は築けていない。

  • 総合的な映像制作力: テレビCMから映画、番組制作、さらには日本語版制作まで、映像コンテンツに関する幅広い制作ノウハウと実績を持っています。これにより、クライアントの多様なニーズに対応できる総合力が強みであり、高品質なクリエイティブを提供することで競争優位性を確立しています。
  • 多角的な事業ポートフォリオ: 広告、コンテンツ、メディア、プロパティといった異なるセグメントを持つことで、特定の市場変動リスクを分散し、安定した収益基盤を構築しています。これにより、一つの事業が不調でも他の事業でカバーできる体制が強みです。
  • 長年の業界実績と信頼: 長年にわたり映像業界で培ってきた実績と、多くのクライアントや権利元との強固な関係は、新規参入企業には容易に真似できない競争優位性です。これにより、安定的な取引を維持し、継続的な事業展開を可能にしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、“総合的なクリエイティブプロダクション” として、社会の多様なニーズに応え、質の高い映像・クリエイティブコンテンツを制作するという本質的な価値を追求することにより成長を図ることを、基本方針としております。 (2)経営環境情報通信技術の普及やSNSプラットフォームの進展を背景に、生活の中において映像・クリエイティブシーンが拡大し、あらゆるジャンルでグローバルな映像制作・編集のフィールドは広がっておりますが、メディアの多様化に伴いテレビ関連市場は縮小しており、テレビCMを中心としたマスプロモーションから、リアル・デジタルの媒体を組み合わせた多様なプロモーションに変化するなど、広告の多様化が進んでおります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題上述の認識のもと、当社グループは、2029年3月期までを計画期間とする中期経営計画を推進しており、「健全な収益性を伴った“総合クリエイティブプロダクション”」を目指す姿として掲げ、広告・コンテンツプロダクション事業を中心に「収益力の強化」を推進するとともに、従来のメディアにとらわれず、クリエイティブ・エンターテインメント関連のあらゆる生活シーンにビジネスフィールドを拡大することを目指しております。 中期経営計画において、次の3点を重点課題として認識しております。 ①構造改革 ・組織再編・人員再配置による当社グループ体制の適正化 ②新たな収益基盤の確保 ・従来のメディアにとらわれず、映像・クリエイティブシーンの生活全般への拡大に対応すべく、積極的な事業開発・投資(M&Aを含む)を行う ③財務・資本戦略の実行 ・遊休資産の売却等を進め、資産活用効率の改善 ・構造改革と事業投資を積極的に行うと同時に株主還元を強化 全社収益力の最大化に向け、成長力の強化と事業の適正規模化・効率化を進め、構造改革を実行いたします。これにより、安定的な利益を創出できる体質への転換を図るとともに、新たな収益基盤や中核事業への投資を積極的に行い、成長路線への転換を目指してまいります。 2026年3月期における、中期経営計画の進捗状況は次のとおりです。 ①構造改革 ・事業規模の適正化を推進し、不採算事業の売却・撤退を実施いたしました。 ・希望退職者の募集など、人員適正化に着手、実施いたしました。 ②新たな収益基盤の確保 ・従来のメディアにとらわれず、映像・クリエイティブシーンの生活全般への拡大に対応すべく、2026年3月27日開催の取締役会において、株式会社グラニフ(以下「グラニフ社」という。)の発行済株式のすべてを取得し、完全子会社化することを決議し、同年4月30日にその実行が完了いたしました。当社グループ及びグラニフ社のIPの世界観を効果的に発信するとともに、IPを通じて双方に発揮されるシナジーを最大化することで、当社グループにとって新たな収益基盤を確立し、中長期的な成長を目指します。 ③財務・資本戦略の実行 ・政策保有株式・非上場株式など、非事業用資産の売却を推進いたしました。 ・2026年3月期年間配当金合計は1株当たり27円06銭とし、2025年3月期年間配当金合計1株当たり26円52銭(2024年7月1日付株式分割を考慮した年間配当金合計)から0円54銭の増配とさせていただきました。DOE(純資産配当率)の目標2.0%以上に対し、2026年3月期実績は4.4%となりました。 当社は、2026年3月期において、事業運営状況の調査を実施し、当社取締役によるパワーハラスメントや不適切な言動のほか、当社内における不適切な会計問題及び労務管理問題を確認いたしました。2026年2月13日開催の取締役会において、当社の該当又は担当取締役に対する処分と自主点検の結果としての当該処分の開示を決議いたしました。当社は、本件を厳粛に受け止め、今回処分の対象となった行為の態様や内部管理体制状況の調査結果を分析し、外部の専門家のアドバイスを受けて再発防止策を実施しております。今後は、このような事態を発生させないように、自浄作用の発揮と透明性の高い企業文化、そしてそれを実現するために実効性のあるガバナンスの高度化をさらに図るための対応措置を講じてまいります。また、2025年12月9日に発覚いたしました、当社のグループ会社である株式会社オムニバス・ジャパンへのランサムウェア攻撃により、多大なるご心配とご不便をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。外部専門機関の指導のもと、侵入の疑いがあった作業環境の再構築及び監視体制の強化を含む全工程が完了し、業務を正常化しております。当社グループは、今回の事態を厳粛に受け止め、お客様の大切なコンテンツを預かるパートナーとして、端末やネットワークの常時監視を含む「高度なセキュリティ検知・防御システム」のグループ全体への展開、及び「お客様に帰属するデータの厳密な管理」を推し進め、さらなるセキュリティレベルの向上と信頼回復に全力を尽くしてまいります。 今後も中期経営計画の着実な推進により全社収益力の改善を図り、企業価値の向上と株主の皆様の共同の利益に資するべく努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、“総合的なクリエイティブプロダクション” として、社会の多様なニーズに応え、質の高い映像・クリエイティブコンテンツを制作するという本質的な価値を追求することにより成長を図ることを、基本方針としております。 (2)経営環境情報通信技術の普及やSNSプラットフォームの進展を背景に、生活の中において映像・クリエイティブシーンが拡大し、あらゆるジャンルでグローバルな映像制作・編集のフィールドは広がっておりますが、メディアの多様化に伴いテレビ関連市場は縮小しており、テレビCMを中心としたマスプロモーションから、リアル・デジタルの媒体を組み合わせた多様なプロモーションに変化するなど、広告の多様化が進んでおります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題上述の認識のもと、当社グループは、2029年3月期までを計画期間とする中期経営計画を推進しており、「健全な収益性を伴った“総合クリエイティブプロダクション”」を目指す姿として掲げ、広告・コンテンツプロダクション事業を中心に「収益力の強化」を推進するとともに、従来のメディアにとらわれず、クリエイティブ・エンターテインメント関連のあらゆる生活シーンにビジネスフィールドを拡大することを目指しております。 中期経営計画において、次の3点を重点課題として認識しております。 ①構造改革 ・組織再編・人員再配置による当社グループ体制の適正化 ②新たな収益基盤の確保 ・従来のメディアにとらわれず、映像・クリエイティブシーンの生活全般への拡大に対応すべく、積極的な事業開発・投資(M&Aを含む)を行う ③財務・資本戦略の実行 ・遊休資産の売却等を進め、資産活用効率の改善 ・構造改革と事業投資を積極的に行うと同時に株主還元を強化 全社収益力の最大化に向け、成長力の強化と事業の適正規模化・効率化を進め、構造改革を実行いたします。これにより、安定的な利益を創出できる体質への転換を図るとともに、新たな収益基盤や中核事業への投資を積極的に行い、成長路線への転換を目指してまいります。 2026年3月期における、中期経営計画の進捗状況は次のとおりです。 ①構造改革 ・事業規模の適正化を推進し、不採算事業の売却・撤退を実施いたしました。 ・希望退職者の募集など、人員適正化に着手、実施いたしました。 ②新たな収益基盤の確保 ・従来のメディアにとらわれず、映像・クリエイティブシーンの生活全般への拡大に対応すべく、2026年3月27日開催の取締役会において、株式会社グラニフ(以下「グラニフ社」という。)の発行済株式のすべてを取得し、完全子会社化することを決議し、同年4月30日にその実行が完了いたしました。当社グループ及びグラニフ社のIPの世界観を効果的に発信するとともに、IPを通じて双方に発揮されるシナジーを最大化することで、当社グループにとって新たな収益基盤を確立し、中長期的な成長を目指します。 ③財務・資本戦略の実行 ・政策保有株式・非上場株式など、非事業用資産の売却を推進いたしました。 ・2026年3月期年間配当金合計は1株当たり27円06銭とし、2025年3月期年間配当金合計1株当たり26円52銭(2024年7月1日付株式分割を考慮した年間配当金合計)から0円54銭の増配とさせていただきました。DOE(純資産配当率)の目標2.0%以上に対し、2026年3月期実績は4.4%となりました。 当社は、2026年3月期において、事業運営状況の調査を実施し、当社取締役によるパワーハラスメントや不適切な言動のほか、当社内における不適切な会計問題及び労務管理問題を確認いたしました。2026年2月13日開催の取締役会において、当社の該当又は担当取締役に対する処分と自主点検の結果としての当該処分の開示を決議いたしました。当社は、本件を厳粛に受け止め、今回処分の対象となった行為の態様や内部管理体制状況の調査結果を分析し、外部の専門家のアドバイスを受けて再発防止策を実施しております。今後は、このような事態を発生させないように、自浄作用の発揮と透明性の高い企業文化、そしてそれを実現するために実効性のあるガバナンスの高度化をさらに図るための対応措置を講じてまいります。また、2025年12月9日に発覚いたしました、当社のグループ会社である株式会社オムニバス・ジャパンへのランサムウェア攻撃により、多大なるご心配とご不便をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。外部専門機関の指導のもと、侵入の疑いがあった作業環境の再構築及び監視体制の強化を含む全工程が完了し、業務を正常化しております。当社グループは、今回の事態を厳粛に受け止め、お客様の大切なコンテンツを預かるパートナーとして、端末やネットワークの常時監視を含む「高度なセキュリティ検知・防御システム」のグループ全体への展開、及び「お客様に帰属するデータの厳密な管理」を推し進め、さらなるセキュリティレベルの向上と信頼回復に全力を尽くしてまいります。 今後も中期経営計画の着実な推進により全社収益力の改善を図り、企業価値の向上と株主の皆様の共同の利益に資するべく努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】[経営成績等の状況の概要] 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 (1) 経営成績の状況当連結会計年度の経営成績は、売上高47,691百万円(前期比4.4%増)、営業利益2,947百万円(前期比9.9%増)、経常利益4,672百万円(前期比39.7%増)となりました。前期に連結子会社であった株式会社スター・チャンネルの株式譲渡や当社放送送出事業の売却があったものの、受注が堅調な広告プロダクションがこれを補い増収となりました。営業利益は広告プロダクションやコンテンツプロダクションの業績が好調に推移したため増益となりました。経常利益は受取利息の増加等により増益となり、海外子会社の不動産売却に伴う特別利益や海外子会社の清算に伴う為替換算調整勘定取崩益を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は6,965百万円(前期比16.7%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 ① 広告プロダクション広告プロダクションの売上高は、前期に比べ10.3%増の31,719百万円となり、営業利益は前期に比べ34.9%増の4,063百万円となりました。CM制作部門において積極的な受注活動の継続や人材育成の推進等により引き続き受注が好調に推移しております。また総合展示会用の大型案件の受注もあり増収となりました。営業利益は増収に加え、利益率の向上施策が寄与し大きく増益となりました。 ② コンテンツプロダクションコンテンツプロダクションの売上高は、前期に比べ5.8%増の10,552百万円となり、営業利益は前期に比べ51.0%増の1,163百万円となりました。音響字幕制作部門において動画配信サービス会社や海外のゲーム会社からの受注が好調だったこと、デジタルプロダクション部門においてサイバー攻撃被害を受けたものの、当連結会計年度の業績影響は限定的であったこと、及び大型案件の受注等もあり、増収増益となりました。 ③ メディアメディアの売上高は、前期に比べ32.4%減の3,646百万円となり、営業利益は前期に比べ23.4%減の688百万円となりました。連結子会社であった株式会社スター・チャンネルの株式譲渡や当社放送送出事業の売却を前期に行ったことにより減収減益となりました。 ④ プロパティプロパティの売上高は、前期に比べ11.9%増の1,709百万円となり、営業利益は前期に比べ61.5%減の115百万円となりました。『牙狼<GARO>』関連の大型案件があったため増収となったものの、出資作品の償却費が発生したこと等により減益となりました。 ⑤ その他その他の売上高は、前期に比べ3.5%減の2,090百万円となり、営業利益は前期に比べ70.8%減の25百万円となりました。海外子会社の事業撤退に伴う売上減少の影響や会社清算に係る費用の増加のため減益となりました。 (注)上記セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んだ金額を記載しております。 (2) 財政状態の状況 (資産) 当連結会計年度末における資産の残高は、101,026百万円であり、前連結会計年度末に比べ2,431百万円減少いたしました。この主な要因は、現金及び預金の減少11,897百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少1,031百万円及び投資有価証券の増加11,214百万円等であります。(負債) 当連結会計年度末における負債の残高は、14,139百万円であり、前連結会計年度末に比べ3,549百万円減少いたしました。この主な要因は、買掛金の減少1,571百万円及び未払法人税等の減少2,348百万円等であります。(純資産) 当連結会計年度末における純資産の残高は、86,886百万円であり、前連結会計年度末に比べ1,117百万円増加いたしました。この主な要因は、利益剰余金の増加3,182百万円及び為替換算調整勘定の減少1,968百万円等であります。 (3) キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ9,066百万円減少し50,742百万円となりました。 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金の増加は、1,150百万円(前連結会計年度は44百万円の増加)となりました。これは、法人税等の支払5,025百万円等による資金の減少があったものの、営業利益の計上2,947百万円及び利息及び配当金の受領2,538百万円等による資金の増加があった結果であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金の減少は、6,778百万円(前連結会計年度は23,200百万円の増加)となりました。これは、有形固定資産の売却による収入2,983百万円、投資有価証券の売却による収入2,833百万円及び定期預金の払戻による収入2,640百万円等による資金の増加があったものの、投資有価証券の取得による支出14,785百万円等による資金の減少があった結果であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金の減少は、4,002百万円(前連結会計年度は6,631百万円の減少)となりました。これは、配当金の支払3,782百万円等による資金の減少があった結果であります。 (4) 生産、受注及び販売の実績① 仕入実績 当連結会計年度の仕入実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)広告プロダクション(百万円)16△88.2コンテンツプロダクション(百万円)2224.1メディア(百万円)443△60.0プロパティ(百万円)495△35.4報告セグメント計(百万円)977△52.0その他(百万円)1,30517.6合計(百万円)2,283△27.4 ② 生産実績 当社グループの制作物の種類及び金額はそれぞれに異なっており、また、制作過程も一様でなく生産実績の表示が困難でありますので記載を省略しております。③ 受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高前年同期比(%)受注残高前年同期比(%)広告プロダクション(百万円)34,07216.08,62433.0コンテンツプロダクション(百万円)10,42416.44,9744.2メディア(百万円)----プロパティ(百万円)----報告セグメント計(百万円)44,49716.113,59920.8その他(百万円)----合計(百万円)44,49716.113,59920.8 (注)メディア、プロパティ及びその他は受注生産を行っておりません。 ④ 販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日) 前年同期比(%)広告プロダクション(百万円)31,64410.4コンテンツプロダクション(百万円)8,9448.5メディア(百万円)3,620△31.8プロパティ(百万円)1,5277.5報告セグメント計(百万円)45,7374.8その他(百万円)1,953△4.6合計(百万円)47,6914.4 (注)1.上記はセグメント間取引消去後の金額を記載しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)株式会社電通8,16517.99,96720.9株式会社博報堂4,89510.76,23413.1 [経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容]経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容① 当連結会計年度の経営成績の分析 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 [経営成績等の状況の概要](1)経営成績の状況」に記載のとおりであります。② 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループの経営成績は、各事業を取り巻く事業環境、例えば当社の提供するサービスに対する顧客の支出動向、技術的優位性、他社との競合状況等により影響を受けます。また、人件費、為替動向、金利水準、固定資産や投資有価証券の評価損・売却損益等も経営成績に影響を与えます。経営成績に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項は「3 事業等のリスク」に記載いたしました。(2)資本の財源及び資金の流動性 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 [経営成績等の状況の概要](3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 今後「中期経営計画」に掲げている「新たな収益基盤確保のための成長投資」「株主還元」「構造改革」の推進に伴う資金需要が見込まれます。これらの資金需要に対応するため、自己資金を基本としつつ、借入金も活用してまいります。 なお、当連結会計年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高は317百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は50,742百万円となっております。(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 経済情勢・市場環境の変動: 米国の関税政策による市場悪化や、若年層のテレビ離れ、デジタル広告への移行など、外部環境の変化が広告制作事業に影響を与える可能性があります。これにより、クライアントの広告・宣伝費が減少し、売上や利益が低下するリスクがあります。
  • 事業戦略遂行の不確実性: 中期経営計画に基づくM&Aや新規事業開発が計画通りに進まない場合、投資回収が困難になったり、期待した収益が得られない可能性があります。これにより、業績に悪影響を及ぼすリスクや、減損損失が発生する可能性があります。
  • デジタル化と競合激化: デジタル広告分野での競争激化や、AI技術の進歩による音響字幕市場の縮小など、技術革新への対応が遅れると競争力を失う可能性があります。これにより、既存事業の収益低下や、新たな収益機会を逃すリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|8,706 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループは、これらのリスクの発生及び顕在化の可能性を認識した上で、発生の予防・回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。なお、本項に記載した将来に関する事項については、当有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来実現する結果とは異なる可能性があります。 〔当社グループのリスク管理体制〕 当社グループでは、「事業リスクマネジメント規程」に基づき、経理部が、当社各部門及び子会社へのヒアリングを通じてグループ経営上のリスクを識別し、その顕在化の状況を監視しつつ軽減を図っております。経理部は、その内容を「年度リスク対応方針」として取りまとめ、年に一度取締役会に報告するとともに、リスクが顕在化した場合やインシデントが発生した場合には、担当部門から適時適切に取締役会に報告する体制を整備しております。また、当社グループは、グループ全体のリスクを網羅的に識別し、発生可能性と影響度の観点から評価・優先順位付けを行う枠組みの整備を進めており、今後、これに基づきリスク管理体制の一層の高度化を図ってまいります。 〔特に重要と認識するリスク〕 上記のうち、当社グループが当有価証券報告書提出日現在において特に重要と認識しているリスクは、当連結会計年度末後に完全子会社とした株式会社グラニフに関する買収後統合(PMI)及び買収先の財務・のれん等の減損に関するリスク、当連結会計年度に当社連結子会社が受けたサイバー攻撃を踏まえた情報セキュリティに関するリスク、並びに労務管理及び役職員のコンプライアンスに関するリスクであります。これらの各リスクの内容及び対応策は、以下の各項に記載のとおりであります。 Ⅰ 経営・戦略に関するリスク(1) 経済情勢・市場環境の変動国内外の景気動向、為替・金利等の金融資本市場の変動、通商政策の変化等により事業環境が悪化した場合、クライアントの広告・宣伝関連支出が抑制され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、中東情勢をはじめとする地政学的な緊張の高まりや原油価格の高騰は、エネルギー・原材料コストの上昇を通じてインフレの進行と個人消費の減退を招くおそれがあり、これによりクライアントの業績が悪化し、又は広告・宣伝関連支出が一層抑制された場合には、当社グループの広告制作関連事業の受注に影響を及ぼす可能性があります。また、広告業界では、若年層を中心とするテレビ離れ、動画プラットフォームやサブスクリプションサービスの普及、広告主のデジタル広告への移行が進み、従来型のテレビCM制作需要が縮小する可能性があります。当社グループでは、経営環境を継続的にモニタリングし、デジタル領域への対応強化や事業構成・コスト構造の最適化を通じて、影響の軽減に努めてまいります。 (2) 中期経営計画の遂行当社グループは中期経営計画に基づき、構造改革による既存事業の収益基盤の強化と、新たな収益基盤の確保に取り組んでおります。構造改革に伴う人員の適正化や外部委託(BPO)の進捗が想定どおりに進まない場合、固定費の削減が遅延し、又は残存する従業員に業務負荷が集中すること等により、計画の達成に影響が生じる可能性があります。また、成長に向けた事業開発・投資(M&Aを含む)が想定どおりに推進されない場合にも、計画の達成に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、計画の進捗を定期的に検証し、必要に応じて施策の見直しを行ってまいります。 (3) 事業ポートフォリオ・特定事業への依存当社グループの収益は広告プロダクション事業の比重が高く、また同事業においては特定の広告会社・クライアントへの取引の集中がみられます。景気変動や主要な取引先の方針変更、内製化(インハウス化)の進展等により、特定の事業・取引先の収益が変動した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、事業ポートフォリオの見直しと取引先の多様化を進め、収益基盤の分散に努めてまいります。 (4) 技術変革への対応生成AI等の技術の急速な進展により、CM制作や音響字幕等の制作業務が代替され、又は制作手法が大きく変化する可能性があり、これに適応できない場合、関連事業の収益が低下する可能性があります。一方、メタバース・XR等の新たな表現・配信領域への対応が遅れた場合には、中長期的な成長機会を逸する可能性があります。当社グループでは、AIをはじめとする新技術の積極的な活用と人財のスキル獲得、ゲーム・アニメ等の成長領域や海外展開(アウトバウンド)への取組みを通じて、競争力の維持・強化に努めてまいります。 Ⅱ M&A・グループ経営に関するリスク(1) 企業買収及び買収後統合(PMI)当社グループは、成長戦略の一環として企業買収を実施しており、当連結会計年度において株式会社グラニフの株式取得(完全子会社化)を決議し、当連結会計年度末後の2026年4月30日付で同社を完全子会社といたしました。同社の業績は翌連結会計年度より連結業績に反映される予定であります。買収先との業態・企業文化の相違等により統合(PMI)が想定どおりに進まない場合や、想定したシナジーの実現が遅延した場合には、投資回収が遅れ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、部門横断の推進体制のもとで管理・レポーティング体制の統合や事業計画の精査を進め、シナジーの早期実現と統合リスクの軽減に努めてまいります。 (2) 買収先の財務内容及びのれん等の減損買収先の収益基盤が想定どおりに改善しない場合や事業計画を下回る場合には、買収に伴い連結貸借対照表に計上することとなるのれんその他の固定資産について、将来、減損損失を計上する可能性があります。当社グループでは、買収先の業績及び事業計画の進捗を継続的にモニタリングし、必要に応じて適切な対応措置を講じることにより、当該リスクの軽減に努めてまいります。 (3) グループ会社・海外拠点の管理グループ会社の拡大に伴い、子会社や海外拠点における内部統制の水準のばらつき、重要な事象(不正・障害等)の親会社への報告の遅延、海外拠点におけるガバナンスの不全等が生じた場合、損失の拡大やグループ管理上の問題を招く可能性があります。当社グループでは、統制部門による管理・支援の強化、報告・エスカレーション体制の整備、買収子会社に対する実態調査の実施等を通じて、当該リスクの軽減に努めてまいります。 (4) 意思決定の透明性・支配株主との利益相反当社は支配株主が存在する会社であり、企業買収その他の重要な意思決定において、少数株主の利益との間に利益相反が生じるおそれや、意思決定の透明性に関して株主・投資家から説明責任を問われる可能性があります。これらに適切に対応できない場合、市場からの信認に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、独立社外取締役を含む取締役会及び任意の指名・報酬委員会の機能発揮、外部専門家の活用等を通じて、意思決定の客観性・透明性の確保に努めてまいります。 (5) 新たに取得した事業(アパレル・小売事業)に関するリスク当社グループは、当連結会計年度末後の2026年4月30日付で株式会社グラニフを完全子会社とし、これまで当社グループが手掛けてこなかったアパレル・多店舗を有する小売業を新たに取得いたしました(同社の業績は翌連結会計年度より連結する予定であり、当連結会計年度の報告セグメントには含まれておりません。)。当社グループは同事業に関する知見が限られており、在庫・需給管理(過剰在庫・在庫評価減・欠品)、EC運営・決済(不正注文・決済情報の窃取・システム障害)、店舗運営(不採算店舗・固定資産の減損)、調達・品質・表示(コストの高騰、品質不良・リコール、表示に関する法令への抵触)等、同事業に固有のリスクがあります。加えて、物流委託先を含むサプライチェーンや国内外の店舗網に依拠しており、物流委託先の管理不備による物流の混乱・遅延や、海外を含む店舗における不正・管理不全等、サプライチェーン・拠点管理上の脆弱性が存在しうることから、これらが顕在化した場合には、販売機会の損失や会計上の影響、信用の毀損を招く可能性があります。当社グループでは、需要予測の精度向上と在庫の適正化、不正検知・セキュリティ対策、出店・運営の採算管理、委託先・品質・表示の管理に加え、物流委託先及び海外を含む店舗・拠点に対する統制とモニタリングの強化を通じて、当該リスクの軽減に努めてまいります。 Ⅲ セグメント別の事業に関するリスク 当社グループの各報告セグメント(広告プロダクション、コンテンツプロダクション、メディア及びプロパティ)には、それぞれ事業特性に応じた固有のリスクが存在します。主なリスクは以下のとおりであります。(1) 広告プロダクション事業CM・広告映像等の制作を行う本事業においては、特定の広告会社・クライアントへの取引の集中、クライアントによる内製化(インハウス化)の進展、同業他社との競争激化により受注が変動する可能性があるほか、制作現場における品質不良・納期遅延等が生じた場合、収益や信用に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、クリエイティブ人財の育成、取引先の多様化、品質・進行管理の徹底を通じて、当該リスクの軽減に努めてまいります。 (2) コンテンツプロダクション事業映画・テレビ番組・配信向け映像、音響字幕等の制作を行う本事業においては、配信・サイネージ等プラットフォームの多様化に対応できない場合や、音響字幕分野においてAI技術の進歩により市場が縮小した場合、収益が低下する可能性があります。当社グループでは、新たなプラットフォームに対応するスキルの獲得、ゲーム・アニメ等の成長領域や海外展開(アウトバウンド)への取組み、AIを活用した制作モデルの確立を通じて、競争力の維持・強化に努めてまいります。 (3) メディア事業各種専門チャンネルの有料放送等を行う本事業においては、配信サービスの台頭や視聴ニーズの多様化による有料放送市場の縮小、加入者の減少に適切に対応できない場合、収益が低下する可能性があります。当社グループでは、独自性の高いIPの活用による配信事業の強化、存続可能なチャンネルへの選択と集中、固定費の削減を通じ、事業の適正規模化に努めてまいります。 (4) プロパティ事業映像使用権の買付・販売等を行う本事業においては、国内外の権利元における販売方針の転換等により買付に支障が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、権利元との関係維持・強化を図るとともに、独立系作品の発掘等により商流の多様化に努めてまいります。 Ⅳ 財務・資本に関するリスク(1) 投資・キャッシュアロケーション成長投資(M&Aを含む)と株主還元の配分や、投資案件の選定・価格判断を適切に行えない場合、資本効率の低下や投資回収の遅延を招き、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、投資判断に際し専門家を活用しつつ、回収計画と監視体制を整備して意思決定を行ってまいります。 (2) 市場リスク(為替)海外コンテンツの調達やアパレル商品の輸入等に伴う為替変動は、調達コストの増加を通じて、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、為替予約等のヘッジ手段の活用を通じて、影響の軽減に努めてまいります。 (3) 資金・流動性事業環境の悪化や大型の投資の実行等により手元流動性が低下した場合には、機動的な資金調達や事業運営に影響が生じる可能性があります。当社グループでは、資金繰計画の作成・管理と適切な財務規律の維持を通じて、流動性の確保に努めてまいります。 (4) 減損損失新規事業・買収・新会社設立・資本業務提携等が当初の事業計画を下回る場合、のれんその他の固定資産について減損処理を計上する必要が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、毎期の予算会議における利益計画の精査や事業進捗の継続的なモニタリングを通じて、当該リスクの軽減に努めてまいります。 (5) 政策保有株式・投資有価証券の評価当社グループが保有する投資有価証券等について、市場価格の下落や発行体の財政状態の悪化が生じた場合、評価損の計上により当社グループの業績及び純資産に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、保有の意義を継続的に検証し、縮減を含めた見直しを行ってまいります。 Ⅴ 情報セキュリティ・ITに関するリスク(1) サイバー攻撃当社グループの業務遂行及びサービス提供においては各種の情報システム及びネットワークを活用しており、第三者によるサイバー攻撃が発生した場合、業務の停止や重要データの改竄・不正利用等により、当社グループの社会的信用及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当連結会計年度においては、当社連結子会社が第三者によるランサムウェア攻撃を受け、一部情報の漏洩等が確認されており、復旧及び再発防止に取り組んでおります。当社グループでは、従前より付保しているサイバーリスク保険に加え、バックアップ体制の見直しや監視・防御の強化等を進め、影響の軽減に努めてまいります。 (2) 個人情報・情報漏洩当社グループは、プロモーション事業、映像配信事業、小売・EC事業等において顧客情報・会員情報等の個人情報を取得・利用しており、仮に個人情報の漏洩等が発生した場合、社会的信用の低下及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、関係法令を遵守するとともに、社員教育や主要なグループ会社におけるプライバシーマークの取得・運用、グループ各社の個人情報保護体制の整備を通じて、適切な管理に努めてまいります。 (3) 委託先経由のサイバーリスク外部の制作会社・業務委託先やグループ会社のシステムを経由した侵入・被害が発生した場合、当社グループの業務や情報資産に影響が及ぶ可能性があります。当社グループでは、委託先を含めたセキュリティ水準の確認・評価を進め、当該リスクの軽減に努めてまいります。 (4) システム障害・事業継続・IT統制基盤大規模なシステム障害や自然災害等によりシステムが停止した場合、制作・放送・配送等の業務が停止し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、事業継続計画(BCP)の整備、IT統制基盤の強化、復旧目標の設定等を通じて、当該リスクの軽減に努めてまいります。 Ⅵ コンプライアンス・ガバナンス・法務規制に関するリスク(1) コンプライアンス・役職員の不正等当社グループは多様な事業を営んでおり、事業領域ごとに適用される各種の業法(放送関連の認定等を含む)のほか、取引の適正化に関する法令(中小受託取引やフリーランスとの取引に関する法令を含む)、表示・広告に関する法令等の適用を受けます。法令の改正や運用の変更に十分対応できない場合や、役職員による不正・不祥事・ハラスメント等の法令違反・不適切な行為が生じた場合、又は内部通報・コンプライアンス体制が十分に機能しない場合には、処罰・訴訟・行政指導や風評を通じて、取引先・クライアントからの信頼を失い、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当連結会計年度においては、一部の役職員による不適切な行為や、グループ会社における業務運営・内部統制上の不備に関し改善を要する事象が認められ、社内調査・是正及び再発防止に取り組んでおります。当社グループでは、適切な専門家と相談しながらコンプライアンス研修を実施するとともに、内部統制及び内部通報体制の実効性の向上を通じて、法令遵守の徹底とコンプライアンスの強化に努めてまいります。 (2) 役員の規律・説明責任重大な事象が発生した場合における役員の善管注意義務の履行や、株主・ステークホルダーに対する説明責任の在り方が問われる可能性があり、これに適切に対応できない場合、市場からの信認に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、独立社外取締役を含む取締役会及び任意の指名・報酬委員会による監督機能の発揮を通じて、ガバナンスの強化に努めてまいります。 (3) 労務管理従業員に対する適切な労務管理を怠った場合、円滑な業務遂行への支障や、損害賠償請求、行政からの指導・罰則、社会的信用の失墜等を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当連結会計年度においては、一部のグループ会社の労務管理に関し改善を要する事象が認められ、是正に取り組んでおります。当社グループでは、長時間労働の是正、グループ各社の労務管理を統括する体制の整備・強化を進め、適正な労務管理に取り組んでまいります。 (4) 業法・許認可当社グループは多様な事業を営んでおり、放送関連の認定をはじめとする各種の業法その他の規制の適用を受けます。法令・規制の改正や運用の変更に十分対応できない場合や、認定の維持に支障が生じた場合、事業活動が制約され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、適切な専門家と連携し、法令遵守と許認可の適切な維持に努めてまいります。 (5) 知的財産権当社グループは、各事業に関する著作権・商標権等の知的財産権を取得し、又はライセンスを受けて事業を展開しており、第三者の知的財産権を侵害し、又は当社グループの知的財産権が侵害される可能性があります。当社グループでは、専門家や弁護士と連携してかかる事態の防止・回復に努めておりますが、その過程や結果次第では、当社グループの財政状態や社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。 Ⅶ 人財・組織に関するリスク(1) 人財の確保・育成当社グループは多様な人財を企業価値向上の源泉と位置付けておりますが、クリエイティブ人財やAI関連スキルを有する人財の獲得・定着が十分にできない場合、クライアントへの高度なサービスの提供に支障が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、採用業務の高度化と人財の育成・配置の最適化を通じて、必要な人財の確保に努めてまいります。 (2) 人財流出・ノウハウの喪失構造改革に伴う人員の適正化を経た中で、制作分野等のベテラン人財の知識・ノウハウが流出し、又は残存する人財に業務が集中することにより、サービスの提供水準の低下や組織の不安定化を招く可能性があります。当社グループでは、ノウハウの承継・標準化や働きやすい環境の整備を通じて、当該リスクの軽減に努めてまいります。 Ⅷ サステナビリティ(ESG)に関するリスク(1) サステナビリティ対応・人権・サプライチェーン当社グループのサステナビリティに関する取組みが、法規制やクライアント・社会の期待に対して不足・遅延した場合、法令違反、市場環境変化への対応遅延、信用の失墜、事業機会の喪失等を招く可能性があります。特に、アパレル・小売事業を含む調達・サプライチェーンにおける人権・労働・環境への配慮が不十分である場合には、当社グループの社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、推進体制を整備し、重要課題(マテリアリティ)を特定したうえで、取組みを着実に進めてまいります。 (2) 環境気候変動への対応や事業活動に伴う環境負荷に関する規制・要請の強化に十分対応できない場合、コストの増加や対応の遅延により、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、事業活動における環境への影響を勘案しつつ、必要な取組みを進めてまいります。 (3) 社会・レピュテーション当社グループや役職員に関する否定的な報道・評判の拡散が生じた場合、ブランド価値の毀損や取引・採用への影響を通じて、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、適時・適切な情報開示とステークホルダーとの対話を通じて、当該リスクの軽減に努めてまいります。 Ⅸ 外部環境・新興リスク(1) 地政学リスク国際情勢の緊張の高まりや通商・規制環境の変化が生じた場合、海外取引、調達、コンテンツの権利関係等を通じて、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、取引・調達の分散や情勢のモニタリングを通じて、影響の軽減に努めてまいります。 (2) 災害・事故・感染症・インフラ障害当社グループが事業活動を行う地域において、自然災害、社会インフラの障害、大規模な事故、感染症の流行等が発生した場合、業務遂行・サービス提供の停止を余儀なくされる可能性があります。当社グループでは、危機管理マニュアルや事業継続計画(BCP)の整備等を通じて、リスクの軽減に努めてまいります。

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