事業の概要
- 先端技術商品の提供高千穂交易グループは、エレクトロニクスを核とした最先端技術商品や有力メーカーの製品を海外から探し出し、日本に輸入・販売しています。これにはセキュリティシステム、半導体、電子部品などが含まれ、設置や保守、システム設計といったサービスも提供することで、顧客の多様なニーズに応えています。
- システムソリューションの提供小売業向けの万引き防止システムや監視カメラ、企業向けの入退室管理システムやRFID(無線自動認識)技術を活用した物流管理システムなど、幅広い業界に合わせたシステムを設計・構築・販売しています。これにより、顧客の業務効率化やセキュリティ強化を支援し、収益を上げています。
- クラウドと保守サービスクラウドサービスやクラウド型無線LANシステムの販売に加え、導入したシステムの保守・運用受託、運用監視サービスを提供しています。24時間365日対応のサポート体制と全国300ヶ所のサービス拠点を持ち、顧客が安心してシステムを利用できるよう支援することで、継続的な収益源を確保しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- クラウドサービス&サポートこのセグメントは、クラウドサービス(MSPサービス含む)やクラウド型無線LANシステムの販売、およびシステムセグメントで取り扱う商品の保守・運用受託、運用監視サービスを提供しています。売上高は35.59億円、営業利益は7.76億円で、利益率の高いサービス事業が中心です。
- システムこのセグメントは、小売店向けの万引き防止システムや監視カメラ、企業向けの入退室管理システム、RFIDを活用した物流管理システム、高度防火システムなどを設計・販売・設置しています。売上高は101.49億円と最も大きいですが、営業利益は3.77億円で、大規模なシステム構築が中心の事業です。
- デバイスこのセグメントは、アナログICなどの半導体やシリコンマイクなどのセンサー、電子部品、さらにスライドレールやガススプリングなどの機構部品を販売しています。売上高は143.90億円と最も大きく、営業利益も9.27億円と最も高い利益を上げており、同社の稼ぎ頭となっています。主に製造業や金融機関、コンビニエンスストアなどに製品を提供しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| CloudServiceAndSupport | 事業 | 36 | 8 | 21.8% |
| System | 事業 | 101 | 4 | 3.7% |
| Device | 事業 | 144 | 9 | 6.4% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、当社と連結子会社9社、非連結子会社1社の合計11社で構成され、エレクトロニクスを核とする先端技術商品及び有力メーカーを広く海外に探求・開拓し、商品の輸出入及び販売、ならびに設置・保守・システム設計・運用受託等のサービスの提供を主な内容として、広範囲に事業活動を展開しております。現在取扱っている商品は、セキュリティシステム・その他システム機器及びアプリケーション・ソフトウェアならびに半導体・電子部品及び機構部品等であります。当社グループの事業における商品類の位置付け及びセグメントと商品類の関連は次のとおりであります。なお、新中期経営計画期間より、セグメント区分の見直しを実施しております。クラウドサービス事業の拡大は一定の成果を得られたため、ターゲット市場の明確化を目的として、「クラウドサービス&サポート」と「システム」を統合し、「ビジネスセキュリティ」セグメントとしました。また、半導体事業(エレクトロニクス)と機構部品事業(メカニクス)が一体となって更なる成長を実現するため、「デバイス」セグメントを「エレクトロメカニクス」セグメントに名称変更しております。<ビジネスセキュリティセグメント>(リテールソリューション商品類)商品監視システム・映像監視システム(監視カメラ・監視映像記録装置)・セキュリティタグ等のセキュリティ機器及び入店カウンター・AI技術を使った万引き検知システムや、省人化対策を目的とした店舗管理機器、及び物流・在庫管理システム等のRFIDタグ及びその周辺機器のシステム設計・販売、設置、システム全般の運用支援サービスなどを行っており、ショッピングセンターなどの大型店舗からドラッグストアなどの小型店舗に至る小売・流通業全般の幅広い顧客層に販売しております。マイティキューブ㈱は、商品監視用自鳴式タグシステムの開発及び販売を行っており、ホームセンターや家電量販店を中心に幅広い顧客層と取引しております。(ビジネスソリューション商品類)クラウドサービス(MSPサービス含む)及びクラウド型無線LANシステム等の販売、入退室管理システムやネットワーク関連機器及び商品監視・映像監視等のセキュリティに関するコンサルティングやシステム設計、郵送物の封入封緘を行うメールインサーティングシステム(封入封緘機)など、最新エレクトロニクス技術応用システムの機器の設計・構築及び設置・販売等をオフィスビル・データセンター・工場などの企業関連施設に向けて行っております。(グローバル商品類)高度防火システムの設計・構築及び機器の設置・販売を、オフィスビルや商業施設、ならびに発電エネルギー関連プラント、天然ガス・石油化学工業プラントなどに向けて行っております。Takachiho Fire,Security & Services(Thailand)Ltd.は、タイにおいて、商品監視、映像監視等のセキュリティに関するコンサルティング、システム設計及び商品監視システム・入退室管理システム・監視カメラ・防火システム等の販売を行っております。Guardfire Limited及びGuardfire Singapore Pte.Ltd.は、東南アジア地域において、高度防火システムの設計、販売を行なっております。(保守サービス商品類)ビジネスセキュリティセグメントで取扱う各商品類の保守・システム運用受託(アウトソーシング)及び運用監視サービスを行っております。また、迅速な対応により顧客満足向上を図るため、24時間365日対応サービスを用意し、全国300ヶ所のサービス拠点より提供しております。<エレクトロメカニクスセグメント>(エレクトロニクス商品類)アナログICを中心とする各種半導体や、シリコンマイクなどのセンサー、電子部品に関する販売及びコンサルティング(電子機器設計支援)を行っております。産業用エレクトロニクス機器、IP-PBX(構内交換機)やスマートフォン等の情報通信機器など、広範な分野で使われております。TAKACHIHO KOHEKI(H.K.)LIMITED及び提凱貿易(上海)有限公司は、中国、東南アジア地域で、上記の商品を販売しております。(メカニクス商品類)スライドレール・ガススプリング・ソフトクローズダンパー・昇降システムなど安全性、利便性、快適性を向上する機構部品の販売及びコンサルティングを行っております。主に金融機関やコンビニエンスストアなどのATM等の開閉・引出・安全機構(スライドレール・ガススプリング・キー)、システムキッチンの引出・昇降機構(スライドレール・昇降システム)、コピー機の給紙機構(スライドレール・ダンパー)などに使われております。TAKACHIHO KOHEKI(H.K.)LIMITED、提凱貿易(上海)有限公司及びTakachiho America,Inc.は、中国、東南アジア地域、米国で、上記の商品を販売しております。 セグメントと商品類との関連を表にすると、次のとおりであります。 セグメント主な事業の内容主な会社ビジネスセキュリティ リテールソリューション商品類商品監視システム(万引き防止装置、センサーケーブル式警報機、セキュリティタグ等)、映像監視システム等のシステム設計、販売、各種システム設計・設置、小売店舗・物流・在庫管理システム等のRFIDタグ及びその周辺機器当社マイティキューブ㈱ビジネスソリューション商品類クラウドサービス(MSPサービス含む)及びクラウド型無線LANシステム等の販売・入退室管理システム、映像監視システム、ネットワーク関連機器、物流・在庫管理システム等のRFIDタグ及びその周辺機器、メールインサーティングシステム(封入封緘機)等の販売、各種システム設計・設置当社 グローバル商品類高度防火システム等の販売・設計・構築・設置TakachihoFire,Security &Services(Thailand)Ltd.Guardfire LimitedGuardfire Singapore Pte.Ltd. 保守サービス商品類ビジネスセキュリティセグメントの各商品類に関するシステム保守・システム運用受託(アウトソーシング)・運用監視サービス当社エレクトロメカニクス エレクトロニクス商品類各種半導体(アナログICなど)、センサー(シリコンマイクなど)、電子部品の販売当社TAKACHIHO KOHEKI(H.K.)LIMITED 提凱貿易(上海)有限公司メカニクス商品類スライドレール、ガススプリング、キー、ダンパー、昇降システム等の安全・省力化機構部品等の販売当社TAKACHIHO KOHEKI(H.K.)LIMITED 提凱貿易(上海)有限公司 Takachiho America,Inc. (注)商品・専門語等用語について(1) セキュリティタグ:万引き防止装置が感知するための商品に取付けられる特殊なタグ。(2) クラウド型無線LANシステム:インターネット上で無線LANの接続ポイントの管理ができるシステム。(3) RFIDタグ:商品情報を記憶した微小なICチップとアンテナを組み込んだ特殊なタグ。(4) 封入封緘機:郵便物の選択・封入及び封緘業務の自動化機器。(5) スライドレール:ボールベアリングを組み込んだ金属製のレールで、小さい力で重量物の引出しやスムーズな引出しなどができるもの。(6) ガススプリング:窒素ガスを管に閉じ込め、ガスの反発力により小さい力で重い扉の上下開閉ができるもの。(7) ダンパー:オイルの粘性抵抗を利用した緩衝機構で、引出し部開閉時の衝撃吸収などに使用。 事業の系統図は、次のとおりであります。(注)点線は当社グループ内部の取引を表します。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 為替変動による輸入価格上昇時に販売価格の値上げ交渉を行う。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 エレクトロニクスを応用した先端技術及び商品を海外に広く探求・開拓する競争力。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:市場の変動 / 先端技術・商品の確保 / 主要な仕入先への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
高千穂交易は特定のブランド力や特許、規制ライセンスに依存する事業モデルではない。独立系の商社であり、特定の無形資産による競争優位性は見られない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
一部の顧客においては、長年の取引関係や特定のサプライヤーとの結びつきにより、スイッチングコストが発生する可能性がある。しかし、全体として乗り換え障壁は低いと考えられる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
事業内容は電子部品や半導体、FA機器の販売であり、ユーザー数の増加がサービス価値を高めるネットワーク効果は発生しない。
コスト優位★☆☆☆☆
商社としての効率的な調達・販売網は一定の強みとなりうるが、他社も同様のインフラを持つため、構造的なコスト優位性は限定的である。為替変動リスクも存在する。
規模の経済★★☆☆☆
電子部品・半導体商社として一定の規模を持つが、業界内では多数の競合が存在し、寡占化が進んでいるとは言えない。規模の経済による決定的な優位性は見出しにくい。
- 海外先端技術の開拓力同社はエレクトロニクス分野の先端技術や商品を海外から見つけ出し、日本市場に導入する能力を強みとしています。これにより、他社に先駆けて新しいソリューションを提供し、競争優位性を築いています。特に、特定の用途向け半導体の販売強化など、市場のニーズに合わせた商品選定を行っています。
- 幅広い顧客層とサービス網小売業から金融業、製造業、プラント施設まで、多岐にわたる業界に顧客基盤を持っています。また、全国300ヶ所のサービス拠点と24時間365日対応のサポート体制を構築しており、迅速かつ手厚いサービス提供が可能です。これにより、顧客満足度を高め、長期的な取引関係を維持しています。
- 専門性と技術応用力セキュリティシステム、RFID技術、高度防火システムなど、特定の分野における専門知識と技術応用力が強みです。例えば、RFID技術では国内リーディングカンパニーとしてシステム開発・販売を行い、顧客の課題解決に貢献しています。これにより、単なる商品の販売だけでなく、付加価値の高いソリューションを提供できています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、技術商社として「創造」を企業理念に掲げ、創業以来、技術の力を通じて社会や産業が抱える課題に向き合ってまいりました。当社グループは、技術力と提案力を融合したソリューションの提供を強みとし、社会インフラ、産業分野等において、「安全・安心・快適」を支える製品およびサービスを展開しております。単なる製品提供にとどまらず、コンサルティングから設計・構築、運用・保守まで一貫して関与することで、お客様の課題解決および付加価値創出に貢献しております。また、変化の大きい事業環境や社会課題を踏まえ、当社グループは持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を重要な経営課題と位置づけております。人的資本の強化、事業を通じた社会課題への対応、ならびにガバナンスの充実を通じて、ステークホルダーとの信頼関係を構築し、責任ある経営を推進してまいります。今後も当社グループは、技術と人を軸とした価値創造を通じて、社会に必要とされ続ける企業グループを目指してまいります。 (2)経営環境当社事業領域においては、デジタル化や技術革新がもたらすサイバーセキュリティ対策やAI・データ活用需要の増加、国内の労働人口減少によるIT人材不足・DXによる効率化・ロボット需要などの高まりによるビジネスの拡大が見込まれております。また、地政学リスクの高まりによるサプライチェーン安定化の要請などが高まると予測しています。 (3)経営戦略等当社グループは、金融、製造、小売、情報通信、大型プラント建設など、幅広い業界を市場としておりますが、急激に変化する経済環境の中、経営戦略もこれに対応した変化が求められています。当社グループでは、付加価値の高い提案によってお客様にご満足いただくことが持続的成長の重要課題と確信し、事業活動の原点であります「創造力」を駆使して当社独自のユニークな商品、サービスの開発を推進しております。当社グループでは、2025年3月21日に、2027年度を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を公表しました。その概要は次のとおりであります。 ①中期経営方針当社は、2030年のありたい姿を「1st choice されるソリューションプロバイダーになって、お客様と共に未来を描き、安心・安全な社会を実現する」に設定しました。当社は企業理念およびパーパスを軸に、強みである「目利き力」「技術力」「ワンストップサービス」「取引先との信頼関係」を最大限に発揮することで、お客様課題・社会課題を解決してまいります。2030年のありたい姿に向かって、新中期経営計画では、基本方針「注力事業への重点投資による事業成長」と「お客様伴走型で共に新しい未来と価値を創造」のもと、「事業戦略」「資本戦略」「サステナブル経営」を推進し、当社グループの持続的な成長と企業価値向上を実現してまいります。 ②経営戦略次のとおり、「事業戦略」「資本政策」「サステナブル経営」を推進しております。(事業戦略)(事業領域1) ビジネスセキュリティ フィジカル×サイバー空間の安心安全をトータルセキュリティソリューションで実現する(事業領域2) エレクトロメカニクス 半導体事業の売上規模を拡大するとともに、技術開発力を強みに付加価値を向上(基本戦略1) ロイヤルカスタマー戦略の進化 ・マトリクス組織を導入し、社内横串連携を強化 ・組織を超えたマルチプロダクト・サービスを提供し、顧客深耕を図る(基本戦略2)サービスビジネスの成長 ・従来の「モノ売り」から「事業をデザイン」する思考へ進化させ、お客様伴走型で新ソリューションを創造 ・保守・マネージドサービス・クラウドサービスをさらに伸ばし、安定収益拡大・利益率向上(基本戦略3) 新規事業、グローバル展開の強化 ・シリコンバレーイノベーションセンターとの連携強化 ・東南アジア・インドへの販路拡大(基本戦略4)成長投資60億円の実行 ・ビジネスセキュリティ分野、エレクトロメカニクス分野、人材・DX等への投資を強化 (資本戦略)成長投資と株主還元の両立 ・1年目は配当性向100%、2年目以降は累進配当制採用による安定的な株主還元 ・ROIC経営の推進で資本収益性の向上 ・獲得する営業キャッシュ・フローと運転資本改善、有利子負債の活用により成長投資を実行 (サステナブル経営の推進)事業を通じて社会課題を解決し、産業と社会の持続的発展に貢献ⅰ.環境分野(E)・事業を通じた環境問題への対応・気候変動への対応ⅱ.社会分野(S)・人的資本経営の推進・安心安全な社会実現への取り組みⅲ.ガバナンス(G)・監査等委員会設置会社への移行・内部監査室を新設・女性取締役の就任 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等2027年度を最終年度とする中期経営計画の指標は以下の通りです。連結売上目標 350億円、連結営業利益目標 30億円、連結当期純利益 20億円、ROE10%超 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、2025年3月21日に公表した中期経営計画2025-2027『Security. Solutions. Synergy. ~ビジネスセキュリティ×エレクトロメカニクスで、進化の最先端へ~』のもと、企業価値を高め、事業成長を実現するために次の課題に取り組んでまいります。①新たな事業変革に向けた成長②資本収益性の向上③新中期経営計画を支えるサステナブル経営の推進
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、技術商社として「創造」を企業理念に掲げ、創業以来、技術の力を通じて社会や産業が抱える課題に向き合ってまいりました。当社グループは、技術力と提案力を融合したソリューションの提供を強みとし、社会インフラ、産業分野等において、「安全・安心・快適」を支える製品およびサービスを展開しております。単なる製品提供にとどまらず、コンサルティングから設計・構築、運用・保守まで一貫して関与することで、お客様の課題解決および付加価値創出に貢献しております。また、変化の大きい事業環境や社会課題を踏まえ、当社グループは持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を重要な経営課題と位置づけております。人的資本の強化、事業を通じた社会課題への対応、ならびにガバナンスの充実を通じて、ステークホルダーとの信頼関係を構築し、責任ある経営を推進してまいります。今後も当社グループは、技術と人を軸とした価値創造を通じて、社会に必要とされ続ける企業グループを目指してまいります。 (2)経営環境当社事業領域においては、デジタル化や技術革新がもたらすサイバーセキュリティ対策やAI・データ活用需要の増加、国内の労働人口減少によるIT人材不足・DXによる効率化・ロボット需要などの高まりによるビジネスの拡大が見込まれております。また、地政学リスクの高まりによるサプライチェーン安定化の要請などが高まると予測しています。 (3)経営戦略等当社グループは、金融、製造、小売、情報通信、大型プラント建設など、幅広い業界を市場としておりますが、急激に変化する経済環境の中、経営戦略もこれに対応した変化が求められています。当社グループでは、付加価値の高い提案によってお客様にご満足いただくことが持続的成長の重要課題と確信し、事業活動の原点であります「創造力」を駆使して当社独自のユニークな商品、サービスの開発を推進しております。当社グループでは、2025年3月21日に、2027年度を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を公表しました。その概要は次のとおりであります。 ①中期経営方針当社は、2030年のありたい姿を「1st choice されるソリューションプロバイダーになって、お客様と共に未来を描き、安心・安全な社会を実現する」に設定しました。当社は企業理念およびパーパスを軸に、強みである「目利き力」「技術力」「ワンストップサービス」「取引先との信頼関係」を最大限に発揮することで、お客様課題・社会課題を解決してまいります。2030年のありたい姿に向かって、新中期経営計画では、基本方針「注力事業への重点投資による事業成長」と「お客様伴走型で共に新しい未来と価値を創造」のもと、「事業戦略」「資本戦略」「サステナブル経営」を推進し、当社グループの持続的な成長と企業価値向上を実現してまいります。 ②経営戦略次のとおり、「事業戦略」「資本政策」「サステナブル経営」を推進しております。(事業戦略)(事業領域1) ビジネスセキュリティ フィジカル×サイバー空間の安心安全をトータルセキュリティソリューションで実現する(事業領域2) エレクトロメカニクス 半導体事業の売上規模を拡大するとともに、技術開発力を強みに付加価値を向上(基本戦略1) ロイヤルカスタマー戦略の進化 ・マトリクス組織を導入し、社内横串連携を強化 ・組織を超えたマルチプロダクト・サービスを提供し、顧客深耕を図る(基本戦略2)サービスビジネスの成長 ・従来の「モノ売り」から「事業をデザイン」する思考へ進化させ、お客様伴走型で新ソリューションを創造 ・保守・マネージドサービス・クラウドサービスをさらに伸ばし、安定収益拡大・利益率向上(基本戦略3) 新規事業、グローバル展開の強化 ・シリコンバレーイノベーションセンターとの連携強化 ・東南アジア・インドへの販路拡大(基本戦略4)成長投資60億円の実行 ・ビジネスセキュリティ分野、エレクトロメカニクス分野、人材・DX等への投資を強化 (資本戦略)成長投資と株主還元の両立 ・1年目は配当性向100%、2年目以降は累進配当制採用による安定的な株主還元 ・ROIC経営の推進で資本収益性の向上 ・獲得する営業キャッシュ・フローと運転資本改善、有利子負債の活用により成長投資を実行 (サステナブル経営の推進)事業を通じて社会課題を解決し、産業と社会の持続的発展に貢献ⅰ.環境分野(E)・事業を通じた環境問題への対応・気候変動への対応ⅱ.社会分野(S)・人的資本経営の推進・安心安全な社会実現への取り組みⅲ.ガバナンス(G)・監査等委員会設置会社への移行・内部監査室を新設・女性取締役の就任 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等2027年度を最終年度とする中期経営計画の指標は以下の通りです。連結売上目標 350億円、連結営業利益目標 30億円、連結当期純利益 20億円、ROE10%超 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、2025年3月21日に公表した中期経営計画2025-2027『Security. Solutions. Synergy. ~ビジネスセキュリティ×エレクトロメカニクスで、進化の最先端へ~』のもと、企業価値を高め、事業成長を実現するために次の課題に取り組んでまいります。①新たな事業変革に向けた成長②資本収益性の向上③新中期経営計画を支えるサステナブル経営の推進
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかに回復しております。ただし、先行きについては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるものの、中東情勢の影響を注視する必要があります。また、金融資本市場の変動の影響や米国の通商政策をめぐる動向などにも注意する必要があります。当社グループの市場環境は引き続き競争激化の状況にありますが、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を見据え、『 注力事業への重点投資による事業成長 』 と 『 お客様伴走型で共に新しい未来と価値を創造 』を基本方針として、事業戦略を推進しております。事業戦略として、「ロイヤルカスタマー戦略の進化」、「サービスビジネスの成長」、「新規事業・グローバル事業の強化」、「成長投資60億円の実行」を掲げ、事業の拡大を図っております。具体的には、ビジネスセキュリティセグメントでは、主要商品である商品監視システム、CCTVや入退室管理システムや新しく取り扱いを開始したサイバーセキュリティシステムなどセキュリティ商品の販売強化や付加価値強化、及び顔認証システムなどの画像認識やRFIDシステム、省人化システムなどのリテールソリューションの拡大を図っております。また、MSPサービスや万引情報配信プラットフォームなどのクラウドサービスに加え、AI技術が搭載された統合セキュリティソリューションの拡販も強化しております。他方、エレクトロメカニクスセグメントでは、エレクトロニクス事業においては主に通信インフラ市場、IoTを主とした産業機器市場、プリンター等ビジネス機器市場やアミューズメント市場への拡販及びソリューションビジネスの拡大、及び東南アジア市場への拡販、またメカニクス事業では、引き続き成長が見込まれる半導体製造装置等の産業機器市場、国内、及び北米へのキッチン等の住宅設備向け機構部品の販売、アミューズメント市場への拡販やユニット商品の開発などに注力しております。このような状況の中、当連結会計年度の経営成績は、売上高は、データセンターやオフィス向けセキュリティシステムの成長によりビジネスソリューション商品類の販売が好調に推移したことなどにより、前年同期比5.0%増の295億10百万円となりました。損益につきましては、上記理由により、営業利益及び経常利益は上場来最高益を更新し、営業利益は前年同期比0.9%増の20億98百万円、経常利益は外貨建取引の為替差益、及び当社が出資するベンチャーキャピタルファンドにおいて投資先のEXITに伴う投資事業組合運用益を計上したことなどから、前年同期比20.1%増の24億8百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券評価損を特別損失として計上したことなどから、前年同期比2.9%減の14億15百万円となりました。 セグメントの業績は、次のとおりであります。 当連結会計年度より、「クラウドサービス&サポートセグメント」と「システムセグメント」を、「ビジネスセキュリティセグメント」として統合しました。これは、クラウドサービス事業の拡大は一定の成果を得られたことと、セキュリティ市場というターゲット市場の明確化を目的にしたもので、セキュリティ市場への販売を強化してまいりました。 デバイスセグメントにつきましても、事業の内容をより分かりやすくするため、「デバイスセグメント」を「エレクトロメカニクスセグメント」へ名称を変更しております。 また、前年同期比較につきましては、変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。 (ビジネスセキュリティセグメント) ビジネスセキュリティセグメントの売上高は、前年同期比10.5%増の151億52百万円、営業利益は前年同期比21.6%増の14億2百万円となりました。 リテールソリューション商品類は、アパレル向けにRFIDシステムや監視カメラの大型案件が好調に推移し、売上高は前年同期比3.0%増の42億51百万円となりました。 ビジネスソリューション商品類は、データセンターやオフィス向けに入退室管理システムや監視カメラシステムが好調に推移し、売上高は前年同期比15.0%増の54億55百万円となりました。 グローバル商品類は、防火システムの大型案件やオフィス向けセキュリティシステムが好調に推移し、加えて円安による円換算収益増加などにより売上高が増加し、前年同期比23.3%増の36億27百万円となりました。 保守サービス商品類は、一部製品の保守終了の影響で、前年同期比4.0%減の18億18百万円となりました。 (エレクトロメカニクスセグメント) エレクトロメカニクスセグメントの売上高は、前年同期比0.2%減の143億58百万円、営業利益は、円安による仕入コスト増加や営業要員等の成長投資による販管費増加により前年同期比24.9%減の6億95百万円となりました。 エレクトロニクス商品類では、コンシューマ向け電子部品の販売が好調に推移した一方で、車載機器・モジュール向け販売が低調に推移したことで、売上高は前年同期比0.9%減の91億27百万円となりました。 メカニクス商品類では、キッチン向け企画開発品やオフィス向け機構部品の販売が好調に推移し、売上高は前年同期比1.1%増の52億31百万円となりました。 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ22億38百万円増加し、256億98百万円となりました。これは、現金及び預金が13億23百万円、投資有価証券が6億36百万円、売掛金が2億78百万円増加したことなどによるものです。負債は、前連結会計年度末と比べ14億78百万円増加し、81億3百万円となりました。これは短期借入金が7億99百万円、契約負債が4億96百万円、繰延税金負債が2億1百万円増加したことなどによるものです。純資産は前連結会計年度末と比べ7億59百万円増加し、175億94百万円となりました。これは有価証券評価差額金が6億43百万円、為替換算調整勘定が2億24百万円増加したことなどによるものです。自己資本比率は前連結会計年度末から3.3ポイント下降し、68.5%となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ13億23百万円(22.0%)増加し73億49百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ10億57百万円減少し、19億34百万円のプラスとなりました。これは、税金等調整前当期純利益が21億33百万円となる中、契約負債が4億86百万円増加した一方で、前払費用が2億24百万円増加したこと、法人税等の支払額6億18百万円があったことなどによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ4億83百万円増加し、10百万円のプラスとなりました。これは、投資有価証券の売却による収入2億70百万円があったことなどによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ6億73百万円増加し、8億31百万円のマイナスとなりました。これは、短期借入金が7億81百万円増加した一方で、配当金の支払16億2百万円があったことなどによるものです。 ③仕入、受注及び販売の実績a.仕入実績セグメントの名称金額(千円)前期比(%)ビジネスセキュリティ9,796,507117.4エレクトロメカニクス11,558,716110.7計21,355,223113.7 (注)金額は、実際仕入額によっております。 b.受注実績セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)ビジネスセキュリティ16,015,459108.36,822,596114.5エレクトロメカニクス14,518,108110.94,704,046103.5計30,533,567109.511,526,643109.7 c.販売実績セグメントの名称金額(千円)前期比(%)ビジネスセキュリティ15,152,326110.5エレクトロメカニクス14,358,48099.8計29,510,806105.0 (注)1.主要な業種別の販売実績額及び販売実績額計に対する割合は、次のとおりであります。業種前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)電気機械製造業13,243,94447.113,639,79146.2流通業6,231,54022.25,879,51419.9サービス業4,185,78614.94,662,26815.8その他4,437,14715.85,329,23218.1計28,098,418100.029,510,806100.0 2.ビジネスセキュリティの販売実績を商品の種類ごとに示すと、次のとおりであります。区分金額(千円)前期比(%)リテールソリューション商品類4,251,343103.0ビジネスソリューション商品類5,455,124115.0グローバル商品類3,627,747123.3保守サービス商品類1,818,11096.0計15,152,326110.5 3.エレクトロメカニクスの販売実績を商品の種類ごとに示すと、次のとおりであります。区分金額(千円)前期比(%)エレクトロニクス商品類9,127,14799.1メカニクス商品類5,231,332101.1計14,358,48099.8 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等の状況当連結会計年度の経営成績等の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。b.経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの事業運営は、特定の分野や顧客、サプライヤーに依存しているのが実情です。従って、そうした特定の分野や顧客の市況・業況や、サプライヤーとのパートナーシップ如何によっては、当社の業績に大きな影響が及ぶ可能性があります。c.戦略的現状と見通し当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかに回復しております。ただし、先行きについては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるものの、中東情勢の影響を注視する必要があります。また、金融資本市場の変動の影響や米国の通商政策をめぐる動向などにも注意する必要があります。そのような中で、当社グループでは、2027年度を最終年度とした中期経営計画『Security. Solutions. Synergy. ~ビジネスセキュリティ×エレクトロメカニクスで、進化の最先端へ~』を策定しました。本計画では、『 注力事業への重点投資による事業成長 』 と 『 お客様伴走型で共に新しい未来と価値を創造 』を基本方針に掲げ、当社グループの持続的な成長と企業価値向上を実現してまいります。ビジネスセキュリティセグメントでは、リテールセキュリティ、フィジカルセキュリティ、統合プラットフォームクラウドサービス、クラウド管理型ネットワーク、サイバーセキュリティなどのトータルセキュリティソリューションと、コンサルティング、システムインテグレーション、設置工事、アフターサービスまでのワンストップサービスで、"ビジネスセキュリティなら高千穂交易"を目指してまいります。具体的には、ビジネスソリューションでは、データセンターやオフィス向けの入退室管理システム・監視カメラ、MSPサービス、サイバー・OTセキュリティに注力してまいります。リテールソリューションでは、アパレル市場向けRFIDシステムの拡販に加え、防犯クラウドサービスの立ち上げやロス対策コンサルティングを拡充してまいります。エレクトロメカニクスセグメントでは、電子部品と機構部品の両分野に精通していることを強みに幅広い商材ラインアップと技術サービスをワンストップで提供します。具体的には、エレクトロニクス事業では、電源・通信・センサを強みに、産業機器分野への販売を強化し、加えて単なる商品の提供だけでなく付加価値の高いソリューションビジネスを強化します。また、東南アジアなどグローバル展開を図ります。メカニクス事業では、住宅設備市場、産業機器市場への注力、及び企画開発品を強化することで付加価値向上を目指します。 ③資本の財源及び資金の流動性a.キャッシュ・フロー当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。b.財務政策当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、手許流動資金(現預金)のほか、金融機関からの借入等外部資金の活用も含め、最適な方法による資金調達にて対応しております。 ④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況当社グループは、当連結会計年度におきましては、連結売上300億円、連結経常利益21億円を目標として、事業に邁進してまいりました。結果、データセンターやオフィス向けセキュリティシステムの成長によりビジネスソリューション商品類の販売が好調に推移したことなどにより、売上高は前年同期比5.0%増の295億10百万円となりましたが、エレクトロニクス商品類において、前期好調だった車載機器・モジュール向け販売の反動減により計画は未達となりました。経常利益は、24億8百万円となり、上場来最高益を更新いたしました。
事業リスク
- 市場変動による業績影響同社の事業は、小売業の新規出店や設備投資、製造業の需要変動に大きく左右されます。特に、システムセグメントの販売は顧客の設備投資に連動しやすく、デバイスセグメントの半導体販売も需要変動の影響を受けやすいです。これにより、売上や利益が計画通りに進まない可能性があります。
- 先端技術確保の困難さ海外の先端技術や商品を確保することが競争力の源泉ですが、商品開発の遅延や投資先の経営悪化、技術革新の速さにより、市場開拓が困難になるリスクがあります。投資回収が難しくなる可能性もあり、将来の成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。
- 主要取引先への依存海外メーカーの販売代理店として事業を展開しているため、主要な仕入先や得意先との契約関係が変更されたり、更新されなかったりするリスクがあります。これにより、安定した商品供給や販売機会が失われ、同社の業績に大きな影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)市場の変動について当社グループの事業は、エレクトロニクスを応用したセキュリティ・ネットワークセキュリティ・メーリング・RFID・防火関連商品の販売と設置や保守サービスを行うビジネスセキュリティセグメント、半導体・機構部品の販売を行うエレクトロメカニクスセグメントで構成されております。ビジネスセキュリティセグメントは総合スーパーマーケット・ドラッグストア・専門小売店などの小売業に加え、通信業や金融業、発電・石油プラントなどの幅広い業界に対し、商品監視システムや入退室管理システム、メーリングシステム・RFIDシステム・防火システムなどを販売しており、こうしたシステムの販売はお客様の新規出店や設備投資の増減により変動が生じやすく、それにより業績にも影響が生じる場合があります。一方、エレクトロメカニクスセグメントでは製造業への販売を主としていますが、その内、半導体を取り扱うエレクトロニクス商品類では、過去の経験も踏まえ、価格と需給変動が大きい汎用半導体の取扱いをやめ、特定の用途向け半導体の販売を強化しております。しかし、世界的な貿易摩擦や地政学的リスクの影響等により当社顧客である製造業の需要に影響が出た場合、当社業績に影響を受けない保証はなく、今後もそうした需給変動により、当社グループの業績及び財政状態は影響を受ける可能性があります。 (2)先端技術・商品の確保について当社グループは、エレクトロニクスを応用した先端技術及び商品を、海外に広く探求・開拓してきており、それが当社グループの持つ競争力の源泉の一つであります。そのため、他社に先駆け、これら技術や商品の供給先を新たに確保するため、海外先端ベンチャーメーカー等への投資が必要な場合もあります。しかしながら、商品開発が計画どおりに進まず投資先の経営が悪化することや、市場での技術革新が早いために、取り込んだ先端商品の市場開拓が順調に進まないこと等もあり、投資の回収が困難となる可能性があります。 (3)主要な仕入先への依存について当社グループは、海外メーカーの販売代理店として、商品の輸入販売を行っており、その契約形態は独占的若しくは非独占的販売代理店契約など様々です。長年にわたる主要代理店としての取引関係等を通じて緊密な関係を維持しておりますが、契約形態の変更や、契約が更新されなかった場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。 (4)サプライチェーン及び地政学リスクについて当社グループは海外メーカーからの商品調達に大きく依存しており、国際的な政治・経済情勢の変化、貿易摩擦、輸出入規制、制裁措置、為替政策の変更、戦争・紛争等の地政学的リスクの影響を受ける可能性があります。これらの影響により、仕入価格の上昇、調達困難、物流の停滞や混乱による納期遅延が生じた場合には、販売機会の逸失やコスト増加等を通じて当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (5)主要な得意先への依存について当社グループは、時代を先取りしたソリューション提案・企画や商品・サービス供給を通して、取引先との緊密な関係の維持に努めておりますが、取引が維持できなくなった場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。 (6)為替変動の影響について当社グループの為替変動につきましては、当社(提出会社)の影響が主であり、当社の仕入額のうち、輸入仕入が占める割合は、2026年3月期で47.0%となっております。輸入仕入額の多くは外貨建取引であり、これに国内仕入の外貨建取引を加えると、2026年3月期における当社の仕入額に占める外貨建取引の割合は53.8%となります。一方で、販売については2026年3月期の当社の売上高の約30%が外貨建取引を行っているため、為替が円安に変動した場合のリスクの一部を相殺しております。なお、当社は2027年3月期の計画においては、当社の仕入額に占める外貨建取引の割合は約60%を想定している一方で、売上高に占める外貨建取引の割合は約30%を想定しているため、リスクの一部が相殺される見込みとなっております。為替変動により輸入価格が上昇する場合は、販売価格の値上げ交渉を行い、影響を最小限に留める活動を行っております。また、外貨建取引については、外貨建の仕入決済等の実需に基づく為替予約により一部為替リスクのヘッジを行っておりますが、決済時及び決算日の評価替による為替差損益が、営業外損益において大きく影響する可能性があります。 (7)投資有価証券等の減損による影響について当社グループが保有する投資有価証券等について、現時点において必要な減損等の処理は実施しておりますが、収益性の悪化等による価値の毀損により、当該投資有価証券等の減損処理を実施する場合は、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。 (8)サイバーセキュリティに関するリスク近年、サイバー攻撃はこれまで以上に技術が高度化し、攻撃手法も多様化・巧妙化しています。このような状況を踏まえ、当社はサイバーセキュリティに関するリスクを最重要リスクの一つと認識し、情報システム部門を中心に、ソフトウェアのアップデート管理や多要素認証の採用をはじめとする各種サイバー攻撃対策を実施し、その管理には万全を期しています。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、サイバー攻撃やそれに伴う深刻なシステム障害等により実質的にビジネスが中断した場合、または顧客情報を含む重要データが逸失、破損、社外流出した場合、当社グループの経営成績は大きな影響を受ける可能性があります。 (9)自然災害等に関するリスク地震、台風等の自然災害や感染症の拡大等により、当社グループの拠点、仕入先、物流網等に被害が発生した場合、事業活動の停止や遅延が生じる可能性があります。当社グループでは事業継続計画の整備等の対応を進めておりますが、想定を超える事象が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。