事業の概要
- レストラン事業ひらまつグループは、主にレストランの運営を通じて収益を上げています。全国に20店舗を展開し、高級フレンチやイタリアンなどを提供しており、料理やサービスを通じて顧客体験を創出しています。売上高の大部分を占める主力事業であり、グループの根幹を支える収益源です。
- ホテル事業6店舗のホテルを運営しており、宿泊サービスを提供しています。2024年7月1日以降はホテル資産を譲渡し、運営を受託する形式(MC契約)に移行しており、資産を保有せず運営に特化することで、より効率的な事業展開を目指しています。
- 飲食材の輸出入海外子会社であるHIRAMATSU EUROPE EXPORT SARLが、パリから主にグループ向けの飲食材を輸出しています。これにより、高品質な食材を安定的に調達し、各レストランやホテルで提供する料理の質を維持・向上させています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- レストラン事業ひらまつグループの主要な収益源であり、売上高90.95億円、営業利益10.01億円を計上しています。全国に20店舗を展開し、高級フレンチやイタリアンなどのレストランを運営しており、グループ全体の売上と利益の大半を占める中核事業です。ブライダル営業もこの事業に含まれます。
- ホテル事業売上高10.29億円、営業利益-0.39億円と、現時点では赤字となっています。6店舗のホテルを運営しており、宿泊サービスを提供していますが、2024年7月1日以降はホテル資産を譲渡し、運営受託契約に移行することで、収益構造の改善を目指しています。事業再編により、今後の収益性向上が期待されます。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| RestaurantReportableSegment | 事業 | 91 | 10 | 11.0% |
| HotelReportableSegment | 事業 | 10 | -0 | -3.8% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、レストラン20店舗、ホテル6店舗を運営しております。海外子会社であるHIRAMATSU EUROPE EXPORT SARLは、パリにおいて主に当社グループ向けの飲食材の輸出を行っております。事業系統図を示すと下表のとおりであります。当社グループはレストラン事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。(注)1.リストランテASOはカフェ・ミケランジェロを、ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼはサロン・ド・テ ロンド、カフェ コキーユ、カフェテリア・カレを、ジャルダン ポール・ボキューズはカフェ&ブラッスリー ポール・ボキューズを併設しております。2.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 原材料価格上昇に対し、メニュー価格改定で一定の範囲は対応可能 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド 海外シェフとの提携契約に基づくブランド展開 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:景況感、市場動向、顧客の消費・嗜好の変化 / ブランドの毀損リスク / 原材料価格の上昇リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
「レストランひらまつ」等の高級レストランブランドは一定の知名度と評価を持つが、競合との差別化は限定的。ミシュランガイド掲載等でブランド価値は維持されているものの、特許や独占的IPは少ない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
高級レストラン利用者は特定の店舗や体験に愛着を持つ場合があるが、他の高級レストランへの乗り換え障壁はそれほど高くない。特別な記念日等で利用されるケースが多く、継続利用の強制力は弱い。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
レストラン事業において、顧客が増えることでサービスの質が向上するようなネットワーク効果は基本的に存在しない。
コスト優位★☆☆☆☆
高級食材の調達や一流のサービス提供には高いコストがかかる。規模の経済によるコスト優位性は見出しにくく、むしろ高コスト体質と言える。
規模の経済★☆☆☆☆
国内に複数店舗を展開しているが、業界全体から見ると規模は中程度。寡占化が進む高級レストラン市場において、圧倒的なシェアを持つわけではない。
- ブランド力と顧客体験ひらまつは長年にわたり培ってきた高級レストランとしてのブランド力と、質の高い料理、洗練されたサービスによる顧客体験が強みです。これにより、顧客のロイヤリティを高め、リピーターを確保しています。特に、記念日や特別な日の利用など、顧客の記憶に残る体験を提供することで、他社との差別化を図っています。
- 海外シェフとの提携海外の著名なシェフとの提携により、独自のブランド展開を行っています。これにより、国際的な料理トレンドを取り入れつつ、高い専門性と創造性を持つメニューを提供することが可能となり、食通の顧客層からの支持を得ています。提携ブランドは、ひらまつのレストラン事業の魅力を高める重要な要素です。
- 多角的な事業展開レストラン事業を中核としつつ、ホテル事業、ブライダル営業、ワインその他のEC事業など、食とホスピタリティに関連する多様な事業を展開しています。これにより、顧客の様々なニーズに対応し、収益源の多角化を図ることで、特定の事業に依存するリスクを軽減し、経営の安定性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループは1982年の創業以来、料理を文化として捉え、フランス料理・イタリア料理をはじめとするヨーロッパ食文化の日本における普及の一翼を担い、業界最高水準の料理人およびサービススタッフの育成、世界の名シェフとの協業によるブランド展開、ホテル・ブライダル領域への事業展開を通じて、ホスピタリティ業界における独自のポジションを確立してまいりました。コロナ禍を乗り越え、2024年7月のホテル資産譲渡による財務基盤の正常化を経て、当社は守りの経営から成長投資への転換段階に入っております。 パーパス「美しい味を、未来へ。」のもと、当社グループは人財戦略と事業戦略を中期経営計画の2本柱に据え、ガバナンスおよびサステナビリティ経営をその基盤として、人・ブランド・海外への投資を本格化してまいります。当社の成長投資は、店舗数の拡大のみを目指すものではありません。長年にわたり培ってきたレストラン運営に関する深い知見と経験、ならびにそれらを体現する料理人およびサービススタッフを最大の経営資源として、創業以来育んできたレストランの伝統と価値を次世代へと継承するとともに、高い収益性とブランド価値を両立する日本発のホスピタリティ企業として、持続的な企業価値の向上を実現してまいります。こうした方針のもと、当社は以下の重点課題に取り組んでまいります。 1.持続的成長を支える人財基盤の強化 当社グループの提供価値の源泉は、業界最高レベルの料理人およびサービススタッフをはじめとするプロフェッショナル人財であり、レストラン・ブライダル・ホテルの各事業を通じて、その確保・定着が事業の持続的成長を支える根幹であると認識しております。一方、外食業界における人財流出の加速、採用市場の競争激化、ならびに業界全体での人手不足の深刻化等、人財をめぐる環境は一層厳しさを増しており、業界の未来を担う人財の確保・定着および育成が、当社グループの持続的成長に向けた最重要課題であると認識しております。 こうした認識のもと、当社グループは人財戦略を抜本的に見直し、報酬および働く環境の両面におけるプロフェッショナルへの投資を充実してまいります。具体的には、マネジメント職への画一的な昇進にとらわれず、料理・サービス等の卓越した専門性を独立した評価軸とする複線化されたキャリアパスプログラム、各キャリアパスに応じた研修・教育体制の充実、業界最高水準の処遇、ならびに独立を後押しする支援制度の拡充を柱とする当社独自の新人事制度を策定・浸透させてまいります。あわせて、2026年2月開業の「HRMT STAGE」を、若手人財が第一線で活躍するシェフから直接学ぶ人財育成拠点として活用してまいります。これらの取り組みを通じて、自らキャリアを選択し、自身の成長が可視化され、適正に評価される環境を実現し、優秀な人財の育成・活躍を図ることで、パーパス「美しい味を、未来へ。」を具現化する業界をリードする人財を輩出してまいります。 2.ブランド価値の再構築と進化 消費者価値観の多様化、インバウンド市場の回復・拡大、グローバル富裕層市場の拡大、ならびにデジタルチャネルを通じた体験消費の進展など、当社グループを取り巻く顧客・市場環境は大きく変化しております。このような環境下において、創業以来当社が培ってきた多様なブランドを次世代へ確実に継承しつつ、新たな顧客層との接点を拡大していくことが、当社グループの持続的な企業価値向上に向けた重要課題であると認識しております。 こうした認識のもと、当社は自社レストランブランド、海外提携シェフブランド、ホテルブランド、ブライダル事業等の多様なブランドについて、新たに創出した「HRMT」を含む各ブランドの位置付けと相互の関連性を体系的に整理し、ブランドポートフォリオの再構築を進めてまいります。あわせて、コアブランドのイノベーションを通じた象徴的なフラッグシップ店舗の開発を含めた首都圏での展開を強化し、トップラインの持続的成長を実現してまいります。 また、若年富裕層およびインバウンドを含むグローバル顧客との新たな接点拡大に向け、グルテンフリー・ビーガン等の食の多様化への対応、SNS等のデジタルチャネルを活用した情報発信の強化、ならびに地域文化・生産者との連携を通じた当社ならではの体験価値の創造を推進してまいります。これらの取り組みを通じてレストラン・ブライダル・ホテル各事業間の相乗効果を最大化し、当社グループの対外的認知の向上と各事業の販売機会の拡大および収益力の向上を目指してまいります。 3.成長投資と資本効率の両立 当社は、「中期経営計画2030」に基づき、新規出店、既存店改装および海外展開等の成長投資を本格的に推進しております。一方で、コロナ禍をはじめとする過去の外部環境変化への対応を通じて得られた教訓を踏まえ、財務健全性を維持しながら持続的な企業価値向上を実現することが、当社グループの重要課題であると認識しております。 こうした認識のもと、当社グループは、新規出店をはじめとする投資案件ごとに厳格な資本効率管理を徹底し、高収益モデルへの重点投資およびキャッシュフロー重視の経営を継続してまいります。あわせて、昨今の賃料相場や建設資材価格の高騰等の事業環境を踏まえ、新設および既存物件の活用を含む多様な出店スキームを機動的に組み合わせるとともに、運営形態の最適化を進めることで、投下資本に対する収益効率の最大化を追求してまいります。 さらに、新設店舗のみならず既存店を含む各収益拠点の収益力強化に向け、生産性向上の取り組みを継続的に推進してまいります。具体的には、業務プロセスの見直し、セントラルキッチンの活用やデジタル技術の導入、ならびに人員配置の高度化を進めるとともに、2026年2月開業の「HRMT STAGE」において導入したオペレーション改革については、その効果を検証のうえ、有効な施策をグループ全体に順次展開してまいります。 これらの取り組みを通じて創出される利益を着実な原資として、株主の皆様への利益還元を安定的かつ継続的に拡充してまいります。 4.海外展開および新規事業の推進 国内のレストラン・ホテル市場が成熟化する中、当社グループが持続的成長を実現するためには、海外市場および新たな事業領域への挑戦が必要であると認識しております。こうした認識のもと、海外展開につきましては、台湾・香港・タイ等の東アジアを中心に、現地有力企業との提携・アライアンスを含む多様な進出形態を活用し、当社ブランドの海外展開を本格的に推進してまいります。 新規事業領域の拡張に向けては、2026年3月に設立した100%子会社「株式会社HRMI」を受け皿として、外食産業を中心とした関連ビジネスへの戦略的なM&Aを推進してまいります。2026年4月1日付で実行したイタリア・サルディーニャ料理レストラン「Tharros(タロス)」を運営する株式会社UNIVERSOの株式取得を皮切りに、出資後の経営支援を一体的に担うことで、M&Aを通じた成長モデルを確立してまいります。 また、当社が長年培ってきたブランドおよび運営ノウハウを活かし、ラグジュアリーブランドとの協業による店舗運営受託および店舗開業支援コンサルティング事業の本格展開を進めることで、事業ポートフォリオの拡張と収益機会の多様化を実現してまいります。 5.ガバナンスおよびサステナビリティ経営の強化 企業を取り巻くステークホルダーの期待が高度化する中、コーポレート・ガバナンスの強化およびサステナビリティへの対応は、当社グループの持続的な企業価値向上に向けた重要な経営課題であると認識しております。 こうした認識のもと、当社グループは、取締役会の実効性向上、コンプライアンス体制の強化、ダイバーシティの推進、ならびにリスク管理および内部統制の高度化を着実に推進してまいります。あわせて、サステナビリティへの対応につきましては、「中期経営計画2030」に掲げる「食でつながる地方創生」を重要テーマと位置付け、地産地消を通じた地域の生産者および食文化との連携、フードロス削減等を通じた環境負荷の軽減、ならびに食を通じた地域社会への貢献活動を継続的に推進し、ステークホルダーとの信頼関係を一層深めてまいります。 また、サステナビリティのもう一つの重要テーマである多様な人財の活躍を推進してまいります。当社グループでは、ブライダル事業および本社部門において業界水準を上回る女性管理職比率を実現しております。一方、レストラン事業における女性管理職の登用は依然として課題と認識しております。今後も、女性の積極的な採用・育成およびライフステージに応じた柔軟な働き方の整備等を通じて、女性のシェフや支配人の拡充を進め、全ての職種における多様な人財の活躍を実現してまいります。 これらの経営課題に対応するため、当社は2025年1月14日に「中期経営計画2030」を公表し、「人財戦略」「事業戦略」「投資計画」の3つを重点施策として掲げております。初年度(2026年3月期)の業績が当初想定を上回って推移したことを踏まえ、2026年2月26日には数値目標を上方修正し、現在は施策の実行フェーズへと着実に移行しております。本中期経営計画では、2030年度(2031年3月期)における財務目標として、連結売上高13,331百万円、営業利益1,333百万円、営業利益率10.0%、1株当たり当期純利益18.24円を掲げております。当社はこれらを単なる数値目標ではなく、顧客・従業員・地域社会・株主といったステークホルダーへの価値提供の結果として実現すべきものと位置付けております。 今後も当社グループは、変化の激しい外部環境に柔軟に対応し、強固な人財基盤と確かな事業戦略を両輪とする経営を通じて、持続可能な成長と企業価値の最大化を追求してまいります。そして、その成果を広く社会・顧客・従業員・株主の皆様と分かち合い、真に信頼される企業グループとしての地位を確立してまいります。 (注)上記の中期経営計画につきましては、発表日時点において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、今後様々な要因によって予想数値と異なる可能性があります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループは1982年の創業以来、料理を文化として捉え、フランス料理・イタリア料理をはじめとするヨーロッパ食文化の日本における普及の一翼を担い、業界最高水準の料理人およびサービススタッフの育成、世界の名シェフとの協業によるブランド展開、ホテル・ブライダル領域への事業展開を通じて、ホスピタリティ業界における独自のポジションを確立してまいりました。コロナ禍を乗り越え、2024年7月のホテル資産譲渡による財務基盤の正常化を経て、当社は守りの経営から成長投資への転換段階に入っております。 パーパス「美しい味を、未来へ。」のもと、当社グループは人財戦略と事業戦略を中期経営計画の2本柱に据え、ガバナンスおよびサステナビリティ経営をその基盤として、人・ブランド・海外への投資を本格化してまいります。当社の成長投資は、店舗数の拡大のみを目指すものではありません。長年にわたり培ってきたレストラン運営に関する深い知見と経験、ならびにそれらを体現する料理人およびサービススタッフを最大の経営資源として、創業以来育んできたレストランの伝統と価値を次世代へと継承するとともに、高い収益性とブランド価値を両立する日本発のホスピタリティ企業として、持続的な企業価値の向上を実現してまいります。こうした方針のもと、当社は以下の重点課題に取り組んでまいります。 1.持続的成長を支える人財基盤の強化 当社グループの提供価値の源泉は、業界最高レベルの料理人およびサービススタッフをはじめとするプロフェッショナル人財であり、レストラン・ブライダル・ホテルの各事業を通じて、その確保・定着が事業の持続的成長を支える根幹であると認識しております。一方、外食業界における人財流出の加速、採用市場の競争激化、ならびに業界全体での人手不足の深刻化等、人財をめぐる環境は一層厳しさを増しており、業界の未来を担う人財の確保・定着および育成が、当社グループの持続的成長に向けた最重要課題であると認識しております。 こうした認識のもと、当社グループは人財戦略を抜本的に見直し、報酬および働く環境の両面におけるプロフェッショナルへの投資を充実してまいります。具体的には、マネジメント職への画一的な昇進にとらわれず、料理・サービス等の卓越した専門性を独立した評価軸とする複線化されたキャリアパスプログラム、各キャリアパスに応じた研修・教育体制の充実、業界最高水準の処遇、ならびに独立を後押しする支援制度の拡充を柱とする当社独自の新人事制度を策定・浸透させてまいります。あわせて、2026年2月開業の「HRMT STAGE」を、若手人財が第一線で活躍するシェフから直接学ぶ人財育成拠点として活用してまいります。これらの取り組みを通じて、自らキャリアを選択し、自身の成長が可視化され、適正に評価される環境を実現し、優秀な人財の育成・活躍を図ることで、パーパス「美しい味を、未来へ。」を具現化する業界をリードする人財を輩出してまいります。 2.ブランド価値の再構築と進化 消費者価値観の多様化、インバウンド市場の回復・拡大、グローバル富裕層市場の拡大、ならびにデジタルチャネルを通じた体験消費の進展など、当社グループを取り巻く顧客・市場環境は大きく変化しております。このような環境下において、創業以来当社が培ってきた多様なブランドを次世代へ確実に継承しつつ、新たな顧客層との接点を拡大していくことが、当社グループの持続的な企業価値向上に向けた重要課題であると認識しております。 こうした認識のもと、当社は自社レストランブランド、海外提携シェフブランド、ホテルブランド、ブライダル事業等の多様なブランドについて、新たに創出した「HRMT」を含む各ブランドの位置付けと相互の関連性を体系的に整理し、ブランドポートフォリオの再構築を進めてまいります。あわせて、コアブランドのイノベーションを通じた象徴的なフラッグシップ店舗の開発を含めた首都圏での展開を強化し、トップラインの持続的成長を実現してまいります。 また、若年富裕層およびインバウンドを含むグローバル顧客との新たな接点拡大に向け、グルテンフリー・ビーガン等の食の多様化への対応、SNS等のデジタルチャネルを活用した情報発信の強化、ならびに地域文化・生産者との連携を通じた当社ならではの体験価値の創造を推進してまいります。これらの取り組みを通じてレストラン・ブライダル・ホテル各事業間の相乗効果を最大化し、当社グループの対外的認知の向上と各事業の販売機会の拡大および収益力の向上を目指してまいります。 3.成長投資と資本効率の両立 当社は、「中期経営計画2030」に基づき、新規出店、既存店改装および海外展開等の成長投資を本格的に推進しております。一方で、コロナ禍をはじめとする過去の外部環境変化への対応を通じて得られた教訓を踏まえ、財務健全性を維持しながら持続的な企業価値向上を実現することが、当社グループの重要課題であると認識しております。 こうした認識のもと、当社グループは、新規出店をはじめとする投資案件ごとに厳格な資本効率管理を徹底し、高収益モデルへの重点投資およびキャッシュフロー重視の経営を継続してまいります。あわせて、昨今の賃料相場や建設資材価格の高騰等の事業環境を踏まえ、新設および既存物件の活用を含む多様な出店スキームを機動的に組み合わせるとともに、運営形態の最適化を進めることで、投下資本に対する収益効率の最大化を追求してまいります。 さらに、新設店舗のみならず既存店を含む各収益拠点の収益力強化に向け、生産性向上の取り組みを継続的に推進してまいります。具体的には、業務プロセスの見直し、セントラルキッチンの活用やデジタル技術の導入、ならびに人員配置の高度化を進めるとともに、2026年2月開業の「HRMT STAGE」において導入したオペレーション改革については、その効果を検証のうえ、有効な施策をグループ全体に順次展開してまいります。 これらの取り組みを通じて創出される利益を着実な原資として、株主の皆様への利益還元を安定的かつ継続的に拡充してまいります。 4.海外展開および新規事業の推進 国内のレストラン・ホテル市場が成熟化する中、当社グループが持続的成長を実現するためには、海外市場および新たな事業領域への挑戦が必要であると認識しております。こうした認識のもと、海外展開につきましては、台湾・香港・タイ等の東アジアを中心に、現地有力企業との提携・アライアンスを含む多様な進出形態を活用し、当社ブランドの海外展開を本格的に推進してまいります。 新規事業領域の拡張に向けては、2026年3月に設立した100%子会社「株式会社HRMI」を受け皿として、外食産業を中心とした関連ビジネスへの戦略的なM&Aを推進してまいります。2026年4月1日付で実行したイタリア・サルディーニャ料理レストラン「Tharros(タロス)」を運営する株式会社UNIVERSOの株式取得を皮切りに、出資後の経営支援を一体的に担うことで、M&Aを通じた成長モデルを確立してまいります。 また、当社が長年培ってきたブランドおよび運営ノウハウを活かし、ラグジュアリーブランドとの協業による店舗運営受託および店舗開業支援コンサルティング事業の本格展開を進めることで、事業ポートフォリオの拡張と収益機会の多様化を実現してまいります。 5.ガバナンスおよびサステナビリティ経営の強化 企業を取り巻くステークホルダーの期待が高度化する中、コーポレート・ガバナンスの強化およびサステナビリティへの対応は、当社グループの持続的な企業価値向上に向けた重要な経営課題であると認識しております。 こうした認識のもと、当社グループは、取締役会の実効性向上、コンプライアンス体制の強化、ダイバーシティの推進、ならびにリスク管理および内部統制の高度化を着実に推進してまいります。あわせて、サステナビリティへの対応につきましては、「中期経営計画2030」に掲げる「食でつながる地方創生」を重要テーマと位置付け、地産地消を通じた地域の生産者および食文化との連携、フードロス削減等を通じた環境負荷の軽減、ならびに食を通じた地域社会への貢献活動を継続的に推進し、ステークホルダーとの信頼関係を一層深めてまいります。 また、サステナビリティのもう一つの重要テーマである多様な人財の活躍を推進してまいります。当社グループでは、ブライダル事業および本社部門において業界水準を上回る女性管理職比率を実現しております。一方、レストラン事業における女性管理職の登用は依然として課題と認識しております。今後も、女性の積極的な採用・育成およびライフステージに応じた柔軟な働き方の整備等を通じて、女性のシェフや支配人の拡充を進め、全ての職種における多様な人財の活躍を実現してまいります。 これらの経営課題に対応するため、当社は2025年1月14日に「中期経営計画2030」を公表し、「人財戦略」「事業戦略」「投資計画」の3つを重点施策として掲げております。初年度(2026年3月期)の業績が当初想定を上回って推移したことを踏まえ、2026年2月26日には数値目標を上方修正し、現在は施策の実行フェーズへと着実に移行しております。本中期経営計画では、2030年度(2031年3月期)における財務目標として、連結売上高13,331百万円、営業利益1,333百万円、営業利益率10.0%、1株当たり当期純利益18.24円を掲げております。当社はこれらを単なる数値目標ではなく、顧客・従業員・地域社会・株主といったステークホルダーへの価値提供の結果として実現すべきものと位置付けております。 今後も当社グループは、変化の激しい外部環境に柔軟に対応し、強固な人財基盤と確かな事業戦略を両輪とする経営を通じて、持続可能な成長と企業価値の最大化を追求してまいります。そして、その成果を広く社会・顧客・従業員・株主の皆様と分かち合い、真に信頼される企業グループとしての地位を確立してまいります。 (注)上記の中期経営計画につきましては、発表日時点において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、今後様々な要因によって予想数値と異なる可能性があります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 財政状態当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ227百万円減少し、11,914百万円となりました。これは主に、現金及び預金が1,678百万円減少した一方、原材料及び貯蔵品、未収消費税等、有形固定資産がそれぞれ、385百万円、491百万円、530百万円増加したことによるものであります。負債合計は前連結会計年度末に比べ448百万円減少し、5,798百万円となりました。これは主に、未払消費税等が500百万円減少したことによるものであります。純資産は前連結会計年度末に比べ221百万円増加し、6,116百万円となりました。これは主に、利益剰余金が219百万円増加したことによるものであります。 (2) 経営成績当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における日本経済は、雇用・所得環境の改善や個人消費の持ち直しを背景に緩やかな回復基調で推移し、富裕層・インバウンドを中心とする高付加価値消費の拡大が当社の事業領域にも追い風となりました。一方、円安による物価上昇の長期化、食材・エネルギーコストの高止まりに加え、中東情勢の緊迫化等に伴うエネルギー価格の変動リスク、人手不足を背景とした人件費の上昇等により、飲食業界全体では依然として先行き不透明な経営環境が続きました。このような環境の中、当社グループは「中期経営計画2030」の初年度として、事業基盤の強化・拡大および生産性向上に向けた取り組みを着実に進めてまいりました。各事業において、付加価値提案の強化、価格適正化、オペレーション改善に取り組み、客単価の改善を実現するとともに、人件費の適正化およびコストコントロールに継続して取り組んでまいりました。これらの取り組みの結果、初年度の業績が当初想定を上回って推移したことから、2026年3月期の通期業績予想を2025年11月6日および2026年2月12日の2回にわたり上方修正するとともに、2026年2月26日には「中期経営計画2030」の2年目以降の3ヵ年計画(2026年度~2028年度)の数値目標を上方修正いたしました。なお、当社は2024年7月1日付でホテル資産を譲渡し、MC契約(マネジメント契約)へ移行しております。譲渡日以降は対象ホテルの売上総額に代えて運営受託報酬のみが当社の売上として計上されることとなり、前連結会計年度は当該取扱いが9ヵ月間の適用にとどまったのに対し、当連結会計年度は通期で適用されました。これにより、会計上の売上高は前年同期を下回っております。一方、当該影響を除いた管理会計上の総売上高ベースでは、既存事業の伸長により前年同期を上回る水準を確保しております。レストラン事業におきましては、最大の商戦期であるクリスマスおよび年末に向けた各種企画を早期に市場へ投入し計画的な集客を推進したほか、提携する海外ブランドのシェフを招いたガラディナーの開催など、当社ならではの施策を展開し、集客力の強化を図ってまいりました。また、「中期経営計画2030」に基づく既存店投資として実施した「メゾン ポール・ボキューズ」(代官山)のリニューアル後において、集客および客単価が想定を上回って推移するなど、これらの取り組みの効果により既存店の収益力が向上いたしました。「代官山ASOチェレステ 二子玉川店」閉店の影響により、売上は前年同期を下回ったものの、修正後の通期業績予想を上回って着地いたしました。「中期経営計画2030」に基づく新規出店としては、2026年2月21日に東京・恵比寿に新店舗「HRMT STAGE(エイチアールエムティー ステージ)」を開業いたしました。同店は、当社が培ってきたフランス料理の精緻な技法を基盤に、イタリア料理・日本料理・イノベーティブ料理のエッセンスを取り入れた新業態であり、バックヤード業務の徹底した合理化により生み出した余力を、料理のクリエイティビティおよびお客様とのコミュニケーションに集中させる独自の運営モデルを構築しております。あわせて、20代を中心とする若手人財が第一線で活躍するシェフから直接学ぶ「育成のステージ」としての役割も担い、2028年に予定する表参道フラッグシップ店開業に向けた重要な布石として、当社グループ全体の成長を牽引してまいります。ブライダル事業におきましては、「メゾン ポール・ボキューズ」(代官山)のリニューアル効果を背景に、当連結会計年度における婚礼の実施組数は前年同期を上回りました。あわせて、招待人数の増加を促す施策および飲食の単価向上施策が引き続き奏功し、組単価も前年同期を上回る水準で推移したことから、売上は前年同期および当初計画をいずれも上回って着地いたしました。また、「中期経営計画2030」に基づくブライダル新市場創出施策として、株式会社リクルートが運営する結婚情報サービス『ゼクシィ』との協業により、当社独自の新サービス「One Table, One Story」を開発し、新たな結婚式のスタイル「Slowly Stay Wedding」の取り組みを推進しております。その展開拠点として、2025年11月、東京・代官山に「HIRAMATSU SALON」を開業し、2026年3月から本格的な市場提案を開始しております。当該取り組みは翌期以降の業績寄与を見込んでおります。ホテル事業におきましては、国内主要都市および観光地において外資系ブランドを中心とした高価格帯ラグジュアリーホテルの新規開業が相次ぐなど、競争環境が一段と厳しさを増す状況が続きました。このような環境のもと、当社グループは価格改定および付加価値提案の強化により客単価の向上を推進し、富裕層を中心とした訪日客の取り込みが奏功した施設を中心に、客単価は前年同期を上回る水準で推移いたしました。一方、新規開業した競合施設への需要の分散、夏季の記録的な猛暑による国内宿泊需要の一部後退、ならびに下期における中国を中心とした訪日客需要の減少などの複合的な要因により、施設間で稼働率に差が生じ、一部施設で売上が伸び悩みました。これらを踏まえ、当社グループは施設ごとのマーケット特性および需要動向に応じた価格戦略への移行を進めるとともに、季節要因や顧客ニーズを捉えた新規プランの投入、新たな販売チャネルの開拓、サービス品質の向上ならびに情報発信の強化等の施策を継続的に推進しております。その他事業におきましては、ラグジュアリーブランドとの協業による店舗運営受託事業として、2024年12月に開始した銀座「カフェ ディオール バイ アンヌ=ソフィー・ピック」が通期で寄与したことに加え、2026年2月から代官山にて新たなラグジュアリーブランドカフェの運営受託を開始いたしました。これらの運営受託事業は、「中期経営計画2030」に掲げる、当社が長年培ってきたブランドおよび運営ノウハウを活かした新たな収益モデルの中核施策として着実に進展しております。あわせて、プレミアムシャンパーニュセットやブルゴーニュ産ワインセットなど高価格帯商品のオンライン販売も前年同期を上回って推移し、その他事業の売上は前年同期を大幅に上回る結果となりました。また、「中期経営計画2030」に基づく外食産業を中心としたM&Aを通じた成長戦略の推進体制として、2026年2月、M&Aの検討から実行および出資後の経営支援までを一体的に担う100%子会社「株式会社HRMI」を設立いたしました。同社を通じたM&A戦略の第1号案件として、2026年4月1日付で、イタリア・サルディーニャ料理レストラン「Tharros(タロス)」を運営する株式会社UNIVERSOの全株式を取得しております。利益面につきましては、「中期経営計画2030」で掲げる生産性向上の取り組みが着実に進展し、人件費の適正化およびコストコントロールに継続して取り組んできたことに加え、各事業における収益性改善の効果が表れた一方、「HRMT STAGE」開業をはじめとする中期経営計画初年度の戦略投資を計画的に推進したことに伴う先行費用も発生いたしました。これらに税制上の効果も加わったことから、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高9,881百万円(前年同期比7.3%減)、営業利益200百万円(同19.7%減)、経常利益204百万円(同17.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益219百万円(同85.6%減)となり、当初予算および修正後業績予想に対し、各段階利益において大幅に上回って着地いたしました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益が前年同期を大きく下回ったのは、前期にホテル資産の譲渡に伴う特別利益を計上していた反動によるものであります。また、ホテル事業のMC契約への移行に伴い、譲渡日以降の収益は運営受託報酬として「その他」セグメントに計上しておりましたが、当連結会計年度より報告セグメントの区分を見直し、単一セグメントとして開示しております。このため、セグメント別の経営成績の記載を省略しております。 (連結業績ハイライト)項目前期実績当初計画修正計画当期実績前期比当初計画比売上高10,662百万円9,353百万円9,771百万円9,881百万円△7.3%5.6%営業利益249百万円122百万円181百万円200百万円△19.7%64.1%経常利益173百万円103百万円172百万円204百万円17.3%97.5%当期純利益1,530百万円70百万円211百万円219百万円△85.6%210.2% (注)「修正計画」は2026年2月12日公表の修正後業績予想であります。 (事業別売上高(参考・各店の売上を集計したベース))各店の売上を集計したベースの事業別売上の概況は、参考値として以下のとおりであります。なお、当社グループは当連結会計年度より単一セグメントとして開示しているため、セグメント情報の開示は省略しておりますが、より一層ご理解いただくことを目的として補足情報として記載しております。また、ブライダル事業は経営管理上レストラン事業に含めて管理しておりますが、本資料では区分掲記しております。事業区分前期実績当期実績前期比修正計画比当初計画比レストラン事業5,492百万円5,450百万円△0.8%1.3%2.8%ブライダル事業3,602百万円3,946百万円9.6%1.4%9.5%ホテル事業4,572百万円4,236百万円△7.3%△0.6%△7.3%その他事業250百万円331百万円32.5%△1.6%22.8%合計13,917百万円13,965百万円0.3%0.7%1.5% (注)ホテル事業はMC契約のもと従来と同様に各店の売上を集計したベースで記載しております。 本表は監査法人による監査の対象外であります。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。①生産実績該当事項はありません。 ②受注実績該当事項はありません。 ③販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、当社グループはレストラン事業の単一セグメントであります。(イ)収入実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)前年同期比(%)レストラン9,881,044△7.3合計9,881,044△7.3 (注)1.上記の収入実績(合計)に対する婚礼営業の構成比は、39.9%であります。 (ロ)収容実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)人数(人)前年同期比(%)レストラン654,664△6.2合計654,664△6.2 (注)1.上記には、婚礼営業及びパーティの実績は含まれておりません。 (3)キャッシュ・フロー及び資本の財源及び資金の流動性についての分析当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末から1,678百万円減少し4,966百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、支出した資金は653百万円(前連結会計年度は346百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益163百万円(前連結会計年度は1,521百万円)、減価償却費205百万円(前連結会計年度は350百万円)による収入があったものの、未払消費税等の減少500百万円(前連結会計年度は136百万円の減少)、未収消費税等の増加491百万円(前連結会計年度は発生しておりません)による支出があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、支出した資金は793百万円(前連結会計年度は12,144百万円の獲得)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出が627百万円(前連結会計年度162百万円の支出)、敷金及び保証金の差入による支出が91百万円(前連結会計年度は54百万円の支出)となったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、支出した資金は233百万円(前連結会計年度は10,785百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が230百万円(前連結会計年度は14,596百万円の支出)となったことによるものであります。 (資本の財源及び資金の流動性)当社グループの運転資金需要の主なものは、レストラン・ホテル等の事業運営に伴う食材費、人件費、店舗運営費等の営業費用であります。また、投資資金需要の主なものは、新規出店、既存店舗の改装、設備更新及び業務効率化・生産性向上に向けたシステム関連投資等であります。当社グループは、事業活動から創出される営業キャッシュ・フローを基本的な資金源とし、必要な運転資金及び設備投資資金を確保しております。今後、中期経営計画2030に基づく事業成長に向けた新規出店や既存施設の価値向上に向けた投資等については、事業活動によるキャッシュ・フローを中心に充当するとともに、必要に応じて金融機関からの借入等による資金調達を活用し、安定的な資金確保に努めてまいります。また、当社グループでは、安定した事業運営を継続するため、手元流動性の確保を重要な財務課題の一つとして認識しております。今後の事業環境の変化や成長投資の機会に柔軟に対応できるよう、資金需要の動向を適切に把握するとともに、資本効率及び財務健全性のバランスを考慮した資金調達・資金管理を行ってまいります。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額並びに開示に影響を与える見積り及び仮定を必要としております。経営者は、これらの見積り及び仮定に基づく数値について過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
事業リスク
- 景況感と消費動向の変化経済状況の悪化や消費者の嗜好の変化は、レストランやホテルへの需要に直接影響を与えます。高価格帯のサービスを提供しているため、景気後退時には顧客の利用控えが生じやすく、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 原材料価格の高騰天候不順、自然災害、原油価格や為替の変動などにより、飲食材の仕入れ価格が上昇するリスクがあります。メニュー価格の改定で一部対応可能ですが、上昇幅が大きい場合や頻繁な価格改定が難しい場合、利益率が圧迫され、業績に影響が出る可能性があります。
- ブランド毀損と法的規制海外シェフとの提携契約の終了や、食品衛生法、労働基準法などの法的規制の変更は、事業運営に大きな影響を与えます。特にブランドの毀損は顧客離れを招き、業績に深刻な影響を与える可能性があります。また、規制対応のための追加費用発生もリスクとなります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループ事業について当社グループの根幹となるレストラン事業を中核に、レストラン事業におけるブライダル営業、ホテル事業、ワインその他のEC事業等を展開しております。今後の景況感、市場動向、外食に係る顧客の消費動向や嗜好の変化、インバウンド需要の変動、環境問題への対応等により、当社グループが提供するレストラン・ホテルのコンセプト、料理、サービスが市場ニーズに適合しない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2)ブランドの毀損リスクについて当社グループは、「食」を通じた高品質な顧客体験の提供をブランド価値の中核としております。このため、食品安全上の問題、接客サービスに関する問題、コンプライアンス違反、SNS等を通じた風評被害、ハラスメント事案、個人情報漏洩等が発生した場合には、当社グループの社会的信用やブランドイメージが毀損し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、海外シェフとの提携契約に基づき当社グループが展開するブランドにおいて、何らかの要因により契約継続が困難となった場合にも、当社グループのブランド価値や業績に影響を与える可能性があります。 (3)原材料価格の上昇リスクについて天候不順や自然災害の発生、原油価格の高騰、為替変動、国際情勢の変化等による原材料価格、エネルギー価格及び物流費等の上昇は、当社グループにおける原価の上昇につながる可能性があります。一定の範囲においては、メニュー価格の改定等により対応可能でありますが、その影響が一定の範囲を超え、コストの上昇を十分に吸収できない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4)個人情報保護について当社グループは、個人情報保護法に定められた個人情報を取り扱っており、管理体制の整備及び個人情報の取り扱いについては細心の注意を払っておりますが、当社グループが保有する顧客情報等の個人情報が漏洩した場合、当社グループの社会的信用の失墜、損害賠償請求の提起等により当社グループのブランドイメージを大きく損ね、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (5)法的規制について当社グループでは、食品衛生法、労働基準法、消防法等レストラン・ホテル営業に関わる各種法的規制を受けております。これらの法的規制に変更が生じた場合、それに対応するための新たな費用が発生することにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (6)災害・感染症等に関するリスクについて当社グループの店舗や本店所在地を含む地域において、大規模な地震、洪水、台風等の自然災害や感染症の発生・拡大等が生じた場合には、店舗営業の停止や営業時間短縮、外出自粛等により正常な事業活動が困難となる可能性があります。また、物流網の停滞や原材料調達への影響等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7)人的資本・人財確保に関するリスクについて当社グループが提供するサービス品質やブランド価値は、料理人、サービススタッフ、ホテルスタッフ等の人財に大きく依存しております。このため、優秀な人財の確保・育成が計画どおり進まない場合や、人財流出、労働市場環境の変化等により必要な人員を確保できない場合には、サービス品質の低下や事業運営への影響が生じ、当社グループの業績及び企業価値に影響を与える可能性があります。当社では、中期経営計画2030に基づき、新たな人事制度の構築や人財育成施策の強化を進めておりますが、これらの施策が想定どおり機能しない場合には、中長期的な競争力に影響を与える可能性があります (8)固定資産の減損について当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しておりますが、消費動向や事業環境の変動等により収益性が著しく悪化した場合、減損損失を計上する可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。