事業の概要
- ITインフラ流通事業ダイワボウ情報システム株式会社を中心に、コンピュータ本体や周辺機器の販売を全国規模で行っています。全国即納体制の物流サービスや、IT機器の導入・設置・保守といった技術サービス、システム開発・ネットワーク構築などのソリューション提供も手掛けており、幅広いIT関連ニーズに対応しています。
- 産業機械事業株式会社オーエム製作所が中心となり、工作機械(金属などを加工する機械)や自動機械(自動包装機械など)の製造販売を行っています。これらの機械は主に受注生産で、顧客の具体的な要望に応じて製品を製造・提供しており、特定の部品は見込み生産も行っています。
- 事業構造の変化以前は繊維事業も行っていましたが、子会社の株式譲渡により連結の範囲から除外され、現在はITインフラ流通事業と産業機械事業の2つの柱で事業を展開しています。これにより、事業の焦点がより明確になり、それぞれの分野での専門性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- ITインフラ流通事業この事業は、主にコンピュータ機器や周辺機器の販売、IT機器の導入・設置・保守サービス、システム開発・ネットワーク構築などのソリューション提供を行っています。最新年度の売上高は1兆1239億2200万円、営業利益は340億4500万円と、グループ全体の収益の大部分を占める主要な稼ぎ頭です。
- 産業機械事業この事業では、工作機械(金属加工機械)や自動機械(自動包装機械など)の製造販売を手掛けています。最新年度の売上高は128億9500万円、営業利益は8億5200万円であり、ITインフラ流通事業に比べ規模は小さいものの、専門性の高い機械製品を提供しています。
- 事業再編と集中以前は繊維事業も行っていましたが、子会社の株式譲渡により連結対象から外れ、現在はITインフラ流通事業と産業機械事業の2つの報告セグメントに集中しています。これにより、各事業の専門性を高め、効率的な経営を目指していることが伺えます。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ITInfrastructureDistributionBusiness | 地域 | 11,239 | 340 | 3.0% |
| IndustrialMachineryBusiness | 地域 | 129 | 9 | 6.6% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社及び子会社10社で構成され、情報機器の販売、工作機械等の製造販売等の事業を行っております。当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準につきましては連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。なお、次の2部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 ITインフラ流通事業情報機器:子会社ダイワボウ情報システム株式会社は、コンピュータ機器及び周辺機器の販売等の事業活動を行っております。子会社ディーアイエスサービス&ソリューション株式会社は、全国・即納体制の物流サービスの提供、IT機器の導入支援・設置・保守等の技術サービスの提供及びシステム開発・ネットワーク構築等のソリューションビジネスを行っております。子会社アルファテック・ソリューションズ株式会社は、ITインフラ及び情報系アプリケーションのサービス提供、ITシステムに関するハードウェア・ソフトウェア・クラウドサービスの販売を行っております。産業機械事業機械製品:子会社株式会社オーエム製作所は、主に工作機械、その他産業機械の製造販売を行い、またそれぞれに付帯する事業を行っております。子会社株式会社オーエム機械は、自動機械の製造販売を行っております。子会社オーエム金属工業株式会社及びオムテック株式会社は材料の仕入れを行っており、各社は株式会社オーエム製作所以外の得意先にも直接製品を販売しております。子会社オーエムエンジニアリング株式会社は休業中であります。海外拠点:子会社O-M(U.S.A.),INC.は、工作機械の営業支援を北米地域において行っております。子会社欧安睦(上海)商貿有限公司は、中国において自動機械及び工作機械の販売及び営業支援を行っております。 事業系統図(当社および連結子会社)は次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い ITインフラ流通事業は競合が激しく売上利益率が低下傾向にあるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | なし 特定の取引先・製品・技術・法的規制等への依存割合が小さく、技術革新が著しい業界に属するため。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 低い |
会社が挙げる主要リスク:ITインフラ流通事業の市場伸び悩みと競争激化 / 産業機械事業の景気変動による影響 / システムトラブル・情報セキュリティに関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
ダイワボウホールディングスは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを基盤とした無形資産による競争優位性は、公開情報からは確認できません。事業内容は多岐にわたりますが、個別の事業における無形資産の優位性は限定的と考えられます。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
主要事業の一つである機能素材事業において、顧客との長期的な取引関係や、特定の用途に合わせた製品開発による一定のスイッチング・コストは存在する可能性があります。しかし、他の事業領域では乗り換え障壁は低いと考えられます。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ダイワボウホールディングスの事業モデルにおいて、ネットワーク効果が競争優位性の源泉となっているという明確な証拠は見当たりません。ユーザーが増えることでサービスの価値が向上するようなプラットフォーム事業は展開していません。
コスト優位★☆☆☆☆
一部の事業において、長年の経験やサプライヤーとの関係性からくるコスト管理能力は存在する可能性があります。しかし、業界全体で顕著なコスト優位性を確立しているという情報は確認できません。規模の経済によるコスト削減効果も限定的と推測されます。
規模の経済★★☆☆☆
機能素材事業やアパレル事業など、一部の事業領域においては、一定の事業規模を有しており、業界内での存在感を示しています。しかし、業界全体を寡占するほどの圧倒的な規模の経済による優位性は見られません。
- 独立系マルチベンダーITインフラ流通事業では、特定のメーカーに依存せず、多数の仕入先から商品調達を行っています。これにより、単一メーカーの問題発生による調達リスクを回避し、顧客に対して幅広い選択肢と安定した供給体制を提供できる点が強みです。
- 全国即納体制の物流網子会社ディーアイエスサービス&ソリューション株式会社が提供する全国・即納体制の物流サービスは、IT機器の迅速な供給を可能にし、顧客のビジネススピードを支援します。この強固な物流インフラは、競合他社との差別化要因となっています。
- 技術サービスとソリューションIT機器の導入支援、設置、保守といった技術サービスに加え、システム開発やネットワーク構築などのソリューションビジネスも展開しています。これにより、単なる製品販売に留まらず、顧客のIT環境全体をサポートする総合的なサービス提供能力を有しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは私たちの存在意義としてパーパスを「バリューチェーンで人をつなぐ、社会をつなぐ、未来へつなぐ」と定めており、また、パーパスを実現するために、会社として大切にする共通の価値観、社員の行動指針、事業活動の判断基準として「パートナーシップ」「多様性と尊重」「感謝と熱意」「誠実と公正」「価値創造への挑戦」の5つをバリューとして選定しております。さまざまな社会活動を構成しているバリューチェーン(価値連鎖)の中で、ビジネスに携わる人々、企業、地域社会をつなぎ、結びつけることが当社グループの存在意義ととらえています。「パートナーシップ」に重きをおき、バリューチェーン全体のブランディングを図り、当社グループの力だけでは解決が難しい社会課題に対しても、有機的に連携・協調することで総合力を発揮してまいります。また、「未来へつなぐ」には、多様で先進的なIT製品・サービスの普及、日々の暮らしや多くの産業に貢献できる研究開発の追求により、常に新しいテクノロジーを探求し実際に触れる中で、それをバリューチェーンに還元していくことで、未来における「快適さ」や「安心と安全」、そして「人と社会の幸せ」の実現を目指すメッセージが込められています。現代社会におけるインフラを支えるだけではなく、事業環境や価値観の変化をとらえ、未来に向けて、より社会を快適に変えていくために幅広く貢献していきます。(2)経営戦略等当社グループは、中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)の対象期間を「事業ポートフォリオ変革による躍進期」と位置付け、グループ基本方針として、「ホールディングス体制での成長」「“過去最高”へのチャレンジ」「ステークホルダーエンゲージメントの向上」を掲げ、中長期ビジョンである『2030 VISION』の実現に向けた重要な挑戦期間として引き続き企業価値の向上に取り組んでおります。(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、収益性とともにROE(自己資本当期純利益率)、ROIC(投下資本利益率)などの指標を参考に株主資本の効率化に取り組んでおります。(4)経営環境当連結会計年度のわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな景気回復がみられましたが、円安進行に伴う物価上昇に加え、中東地域をめぐる情勢による原油価格の高騰や、米国の通商政策による影響など、先行きについては不透明な状況が続いております。当社グループを取り巻く環境は、ITインフラ流通事業では、販売パートナーとの強固な協業体制を背景に2025年10月のWindows10サポート終了(EOS)を見据えた更新需要およびGIGAスクール第2期に伴う全国的なPC更新需要を着実に獲得しました。産業機械事業では、主力の航空機業界を中心に国内受注が大幅に増加しました。(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の経済見通しについては、引き続き雇用情勢や所得環境の改善を背景に緩やかな景気回復が続くことが期待されますが、円安進行や地政学リスクに伴う資源・エネルギー価格の高止まり、米国の通商政策による影響、AI需要急増による半導体メモリ価格の高騰など、当面は不透明な状況が続くことが見込まれます。こうした中、当社グループは、中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)の対象期間を「事業ポートフォリオ変革による躍進期」と捉え、グループ基本方針として「ホールディングス体制での成長」「“過去最高”へのチャレンジ」「ステークホルダーエンゲージメントの向上」を掲げ、事業ポートフォリオ変革を追求する経営により、2030年までの成長スピードを段階的に加速させていくよう取組んでまいります。事業別の施策といたしましては、ITインフラ流通事業においては、クライアントPC市場でのWindows10更新需要の反動減による一時的な需要停滞が見込まれますが、国内IT市場全体としては、DX推進やクラウド活用、セキュリティ投資を背景に引き続き成長が期待されています。このような中、PC本体だけでなく、ネットワークやセキュリティ、ソフトウェアと合わせた複合提案へと営業活動の軸足を移し、AIやクラウドビジネスといった成長領域への深化等、持続的成長に向けて戦略的に取組んでまいります。一方で、世界的なメモリ価格の高騰など部材調達を取り巻く環境の不透明さは継続しており、価格への影響が懸念されています。こうした状況に対しては、ベンダー各社との連携を一層強化し、情報の早期把握と需給調整を行うことで、商品を安定的かつ確実に市場へ供給できる体制を維持してまいります。あわせて、中期経営計画最終年度として計画達成を見据え、環境変化に柔軟に対応しながら営業力の強化を進めてまいります。産業機械事業においては、工作機械部門では、戦略的かつ計画的な在庫販売戦略強化を推し進めるとともに、オーバーホールやメンテナンス等のサービス販売の強化を推し進め需要の取込みを図ってまいります。また、航空機、エネルギー業界に向けた高精度立旋盤の開発を進めます。自動機械部門では、受注案件におけるリスク評価の精度を上げることで生産の効率化、標準化を目指します。また、業界・ユーザーのニーズに即した提案活動を継続し、受注・売上の確保・増加に取組んでまいります。 ◎中長期ビジョン『2030 VISION』『2030 VISION』において当社が描くエクイティストーリーは、IT分野を軸に新たな事業領域へ経営資源を投入し、バリューチェーンのさらなる発展につながるグループ体制を構築するというものです。また、2030年のあるべき姿として、社会に求められる事業モデルを創造する「なくてはならない企業グループ」となること、ディストリビューションを不動のコアに、IT市場全体を“つなぐ”All-in-One Solution Companyとなること、そして2030年度(2031年3月期)に連結営業利益500億円を目指すことを目標に掲げております。引き続き、既存事業の成長を追求するとともに、新規事業を創出することで、グループ全体のさらなる発展を目指してまいります。また、当社は、コーポレートガバナンスを経営上の最重要課題の一つとして認識しております。グループ各社との連携のもと、内部統制機能の一段の強化と、より最適なガバナンス体制の確立に努め、株主の皆様をはじめステークホルダーとの良好な信頼関係を保ちながら、サステナビリティ活動の充実など、なお一層の自己変革に取組み、企業の社会的責任を果たしてまいる所存です。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは私たちの存在意義としてパーパスを「バリューチェーンで人をつなぐ、社会をつなぐ、未来へつなぐ」と定めており、また、パーパスを実現するために、会社として大切にする共通の価値観、社員の行動指針、事業活動の判断基準として「パートナーシップ」「多様性と尊重」「感謝と熱意」「誠実と公正」「価値創造への挑戦」の5つをバリューとして選定しております。さまざまな社会活動を構成しているバリューチェーン(価値連鎖)の中で、ビジネスに携わる人々、企業、地域社会をつなぎ、結びつけることが当社グループの存在意義ととらえています。「パートナーシップ」に重きをおき、バリューチェーン全体のブランディングを図り、当社グループの力だけでは解決が難しい社会課題に対しても、有機的に連携・協調することで総合力を発揮してまいります。また、「未来へつなぐ」には、多様で先進的なIT製品・サービスの普及、日々の暮らしや多くの産業に貢献できる研究開発の追求により、常に新しいテクノロジーを探求し実際に触れる中で、それをバリューチェーンに還元していくことで、未来における「快適さ」や「安心と安全」、そして「人と社会の幸せ」の実現を目指すメッセージが込められています。現代社会におけるインフラを支えるだけではなく、事業環境や価値観の変化をとらえ、未来に向けて、より社会を快適に変えていくために幅広く貢献していきます。(2)経営戦略等当社グループは、中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)の対象期間を「事業ポートフォリオ変革による躍進期」と位置付け、グループ基本方針として、「ホールディングス体制での成長」「“過去最高”へのチャレンジ」「ステークホルダーエンゲージメントの向上」を掲げ、中長期ビジョンである『2030 VISION』の実現に向けた重要な挑戦期間として引き続き企業価値の向上に取り組んでおります。(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、収益性とともにROE(自己資本当期純利益率)、ROIC(投下資本利益率)などの指標を参考に株主資本の効率化に取り組んでおります。(4)経営環境当連結会計年度のわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな景気回復がみられましたが、円安進行に伴う物価上昇に加え、中東地域をめぐる情勢による原油価格の高騰や、米国の通商政策による影響など、先行きについては不透明な状況が続いております。当社グループを取り巻く環境は、ITインフラ流通事業では、販売パートナーとの強固な協業体制を背景に2025年10月のWindows10サポート終了(EOS)を見据えた更新需要およびGIGAスクール第2期に伴う全国的なPC更新需要を着実に獲得しました。産業機械事業では、主力の航空機業界を中心に国内受注が大幅に増加しました。(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の経済見通しについては、引き続き雇用情勢や所得環境の改善を背景に緩やかな景気回復が続くことが期待されますが、円安進行や地政学リスクに伴う資源・エネルギー価格の高止まり、米国の通商政策による影響、AI需要急増による半導体メモリ価格の高騰など、当面は不透明な状況が続くことが見込まれます。こうした中、当社グループは、中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)の対象期間を「事業ポートフォリオ変革による躍進期」と捉え、グループ基本方針として「ホールディングス体制での成長」「“過去最高”へのチャレンジ」「ステークホルダーエンゲージメントの向上」を掲げ、事業ポートフォリオ変革を追求する経営により、2030年までの成長スピードを段階的に加速させていくよう取組んでまいります。事業別の施策といたしましては、ITインフラ流通事業においては、クライアントPC市場でのWindows10更新需要の反動減による一時的な需要停滞が見込まれますが、国内IT市場全体としては、DX推進やクラウド活用、セキュリティ投資を背景に引き続き成長が期待されています。このような中、PC本体だけでなく、ネットワークやセキュリティ、ソフトウェアと合わせた複合提案へと営業活動の軸足を移し、AIやクラウドビジネスといった成長領域への深化等、持続的成長に向けて戦略的に取組んでまいります。一方で、世界的なメモリ価格の高騰など部材調達を取り巻く環境の不透明さは継続しており、価格への影響が懸念されています。こうした状況に対しては、ベンダー各社との連携を一層強化し、情報の早期把握と需給調整を行うことで、商品を安定的かつ確実に市場へ供給できる体制を維持してまいります。あわせて、中期経営計画最終年度として計画達成を見据え、環境変化に柔軟に対応しながら営業力の強化を進めてまいります。産業機械事業においては、工作機械部門では、戦略的かつ計画的な在庫販売戦略強化を推し進めるとともに、オーバーホールやメンテナンス等のサービス販売の強化を推し進め需要の取込みを図ってまいります。また、航空機、エネルギー業界に向けた高精度立旋盤の開発を進めます。自動機械部門では、受注案件におけるリスク評価の精度を上げることで生産の効率化、標準化を目指します。また、業界・ユーザーのニーズに即した提案活動を継続し、受注・売上の確保・増加に取組んでまいります。 ◎中長期ビジョン『2030 VISION』『2030 VISION』において当社が描くエクイティストーリーは、IT分野を軸に新たな事業領域へ経営資源を投入し、バリューチェーンのさらなる発展につながるグループ体制を構築するというものです。また、2030年のあるべき姿として、社会に求められる事業モデルを創造する「なくてはならない企業グループ」となること、ディストリビューションを不動のコアに、IT市場全体を“つなぐ”All-in-One Solution Companyとなること、そして2030年度(2031年3月期)に連結営業利益500億円を目指すことを目標に掲げております。引き続き、既存事業の成長を追求するとともに、新規事業を創出することで、グループ全体のさらなる発展を目指してまいります。また、当社は、コーポレートガバナンスを経営上の最重要課題の一つとして認識しております。グループ各社との連携のもと、内部統制機能の一段の強化と、より最適なガバナンス体制の確立に努め、株主の皆様をはじめステークホルダーとの良好な信頼関係を保ちながら、サステナビリティ活動の充実など、なお一層の自己変革に取組み、企業の社会的責任を果たしてまいる所存です。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度のわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな景気回復がみられましたが、円安進行に伴う物価上昇に加え、中東地域をめぐる情勢による原油価格の高騰や、米国の通商政策による影響など、先行きについては不透明な状況が続いております。このような状況のもと、当社グループは、中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)の対象期間を「事業ポートフォリオ変革による躍進期」と位置づけ、グループ基本方針として「ホールディングス体制での成長」「“過去最高”へのチャレンジ」「ステークホルダーエンゲージメントの向上」を掲げ、中長期ビジョンである『2030 VISION』の実現に向けた重要な挑戦期間として引き続き企業価値の向上に取り組んでおります。その結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなっております。a.財政状態資産は、売掛金や商品及び製品の増加等により前期末に比べて21,950百万円増加し、462,072百万円となり、負債は、支払手形及び買掛金の増加等により前期末に比べて4,431百万円増加し、292,243百万円となりました。純資産は、利益剰余金の増加等により前期末に比べて17,518百万円増加し、169,829百万円となりました。b.経営成績当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高1,350,879百万円(前年同期比18.8%増)、営業利益は44,169百万円(前年同期比26.6%増)、経常利益は44,943百万円(前年同期比26.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は32,030百万円(前年同期比29.4%増)となりました。セグメントごとの経営成績は次のとおりとなっております。(ITインフラ流通事業)当期は、クライアントPCおよび文教向け需要を中心に、年間を通じて堅調に推移しました。クライアントPCについては、2025年10月のWindows10サポート終了(EOS)を見据えた更新需要を多く獲得し、業績を大きく牽引しました。下期以降はEOS需要の一巡、とりわけ第4四半期には受注の落ち込みが見込まれていたものの、半導体不足を背景に先行納入を希望する顧客案件については当期中に納入を完了させたこともあり、前年と同等水準の実績を確保しました。サーバー製品においては、前年に大型案件を獲得したことによる反動減があったものの、PC、クラウド、ネットワーク、ソフトウェアを組み合わせた複合提案の強化により、全体として前年を上回る実績を達成しました。また、サブスクリプション管理ポータル「iKAZUCHI(雷)」で提供するクラウド製品を中心に、リカーリングビジネスの強化に加え、新規テックベンダーおよびオリジナルサービスの市場深耕にも注力し、業績拡大につなげました。なお、第4四半期以降は、主にAI関連のデータセンター向けに世界的な半導体需要が高まり、PCやサーバーの価格上昇や一部案件で納期調整が発生しました。業種別では、企業向けではサービス、小売、製造、医療業界を中心に需要を獲得しました。官公庁向けでは、地方公共団体向けの案件を獲得したことにより、前年同期比で売上が増加しました。文教向けでは、GIGAスクール第2期の共同調達案件において、従来から全国で展開してきたきめ細やかな営業活動が奏功し、販売パートナーおよびベンダーとの協業を深化させた結果、多くの案件を獲得し、大幅な増収につなげました。個人向け市場では、量販店およびECの両チャネルにおいてPC販売が好調に推移し、前年同期比で増収を達成しました。以上の結果、当事業の売上高は1,336,479百万円(前年同期比18.9%増)、営業利益は43,030百万円(前年同期比26.4%増)となりました。(産業機械事業)工作機械部門では、国内において好調な造船、エネルギー業界からの堅調な受注が継続したほか、主力である航空機業界も需要回復が見られ、前年同期比で受注が増加しました。売上高は、金型業界向け大型機の販売もあり、前年同期比で増加し、それに伴い営業利益も増加しました。自動機械部門では、大型案件の売上を計上したことで売上高、営業利益ともに前年同期比で増加しました。以上の結果、当事業の売上高は14,400百万円(前年同期比11.7%増)、営業利益は1,127百万円(前年同期比32.3%増)となりました。②キャッシュ・フロー営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益44,674百万円に対し、売上債権の増加や棚卸資産の増加などの減少要因がありましたが、仕入債務の増加などの増加要因により14,569百万円の収入(前期比8,659百万円の収入増加)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出や無形固定資産の取得による支出などの減少要因により、6,177百万円の支出(前期比3,589百万円の支出増加)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払による支出や自己株式の取得などの減少要因により、19,662百万円の支出(前期比2,259百万円の支出増加)となりました。以上の結果、当期末の現金及び現金同等物の残高は前期末に比べて11,368百万円減少し、43,852百万円となり、また、当期末の借入金残高は前期末に比べて2,334百万円減少し、18,369百万円となりました。 ③生産、受注及び販売の実績以下の記載に当たっては、ITインフラ流通事業は、システム製作の占める割合が低いため、生産実績を記載しておりません。また、受注実績につきましては、システムインテグレーション部門についてのみ記載しております。a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前年同期比(%)産業機械事業(百万円)10,2981.15(注)1.金額は、製造原価によります。2.ITインフラ流通事業には、商品の仕入実績が1,265,915百万円あります。b.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)ITインフラ流通事業40,39610.6310,95572.23産業機械事業16,55621.6911,55925.94合計56,95213.6322,51544.89 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前年同期比(%)ITインフラ流通事業(百万円)1,336,47918.91産業機械事業(百万円)14,40011.67合計(百万円)1,350,87918.83(注)セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容以下の内容のうち、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在における判断を記載したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。a.財政状態(資産)当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ21,950百万円増加の462,072百万円(前連結会計年度末は440,122百万円)となりました。流動資産は426,508百万円(前連結会計年度末は407,778百万円)となりました。これは、主として売掛金や商品及び製品が増加したことによるものであります。固定資産は35,564百万円(前連結会計年度末は32,343百万円)となりました。これは、主としてITインフラ流通事業でのシステム投資による増加であります。(負債)当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ4,431百万円増加の292,243百万円(前連結会計年度末は287,811百万円)となりました。流動負債は278,035百万円(前連結会計年度末は267,779百万円)となりました。これは、主として支払手形及び買掛金が増加したことによるものであります。固定負債は14,208百万円(前連結会計年度末は20,032百万円)となりました。これは、主として長期借入金、退職給付に係る負債の減少によるものであります。(純資産)当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ17,518百万円増加の169,829百万円(前連結会計年度末は152,310百万円)となりました。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加によるものであります。b.経営成績(売上高)当連結会計年度における売上高は、前年同期比214,062百万円増収の1,350,879百万円となりました。セグメント別の売上高の状況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。(営業利益)当連結会計年度における営業利益は、前年同期比9,269百万円増益の44,169百万円となりました。セグメント別の営業利益の状況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。(営業外損益)当連結会計年度における営業外収益は、販売支援金、受取配当金の増加などにより、前連結会計年度に比べて230百万円増加し1,456百万円となりました。一方、営業外費用は、支払利息、金融手数料の増加などにより、前連結会計年度に比べて11百万円増加し682百万円となりました。以上の結果、当連結会計年度における経常利益は、前年同期比9,488百万円増益の44,943百万円となっております。(特別損益)当連結会計年度における特別利益は、関係会社清算益270百万円を計上したことにより270百万円となりました。一方、特別損失は、投資有価証券売却損489百万円、減損損失37百万円、その他13百万円を計上したことにより540百万円となりました。(非支配株主に帰属する当期純損失)当連結会計年度における非支配株主に帰属する当期純損失は、0百万円となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益)以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比7,279百万円増益の32,030百万円となりました。当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。なお、セグメント別の売上高及びセグメント利益につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。c.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社の目標達成状況につきましては以下のとおりであります。当連結会計年度は、売上高および営業利益以下の各利益についても過去最高の実績となりました。中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)では、ROE(自己資本当期純利益率)を14%以上、ROIC(投下資本利益率)は12%以上水準維持をグループ経営指標として掲げておりました。2026年3月期のROEは19.9%となりました。またROICについても16.9%となっており経営指標で掲げた目標水準を上回っております。引き続き持続的な企業価値向上に取り組んでまいります。指標2022年3月期実績2023年3月期実績2024年3月期実績2025年3月期実績2026年3月期実績売上高(百万円)763,838903,918967,7601,136,8171,350,879営業利益(百万円)24,05927,94430,96334,89944,169経常利益(百万円)24,55428,60831,43135,45444,943親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)16,98819,0594,28324,75132,030ROE(%)12.913.73.016.819.9ROIC(%)10.311.512.814.316.9 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.資金需要当社グループの運転資金需要の主なものは、商品の仕入、製品製造のための材料・部品の購入、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。なお、重要な設備投資の予定につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。b.キャッシュ・フロー当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益44,674百万円に対し、売上債権の増加や棚卸資産の増加などの減少要因がありましたが、仕入債務の増加などの増加要因により14,569百万円の収入(前期比8,659百万円の収入増加)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出や無形固定資産の取得による支出などの減少要因により、6,177百万円の支出(前期比3,589百万円の支出増加)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払による支出や自己株式の取得などの減少要因により、19,662百万円の支出(前期比2,259百万円の支出増加)となりました。その結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前期末に比べて11,368百万円減少し、43,852百万円となり、また、当期末の借入金残高は前期末に比べて2,334百万円減少し、18,369百万円となりました。(単位:百万円) 前期当期増減営業活動によるキャッシュ・フロー5,90914,5698,659投資活動によるキャッシュ・フロー△2,588△6,177△3,589財務活動によるキャッシュ・フロー△17,402△19,662△2,259現金及び現金同等物に係る換算差額129△98△228現金及び現金同等物の増減額(△は減少)△13,951△11,3682,582現金及び現金同等物の期首残高69,17255,221△13,951現金及び現金同等物の期末残高55,22143,852△11,368借入金期末残高20,70318,369△2,334 c.財務政策当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は19,074百万円、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は43,852百万円となっております。当社グループは、グループ各社の余剰資金を当社に集約して管理する「キャッシュ・プーリング・システム」を採用しております。また、当社及び一部の連結子会社は取引銀行12行とコミットメントラインを締結しております。コミットメントラインの総額は13,350百万円ですが、当連結会計年度末の借入実行残高はありません。③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社は、以下に記載されている重要な会計方針に基づいて行われる当社グループの判断と見積りは、連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えております。a.貸倒引当金当社グループは、一般債権につきましては貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権につきましては個別に回収可能性を勘案して回収不能見込額を計上しております。b.棚卸資産当社グループは、棚卸資産の陳腐化損失に備え、採算割れ懸念在庫及び長期在庫につきましては陳腐化見積額を評価損として計上しております。ただし、実際の販売価額が当社グループの見積りを下回った場合には追加損失が発生する可能性があります。c.繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産につきましては、当社取締役会での決定等に基づき、スケジューリング可能な将来減算一時差異につきましては、当社グループの将来計画利益額に基づき、将来の獲得課税所得を慎重に見積もって計上しております。d.減損当社グループは、下記の基準に基づき、投資有価証券の減損処理を行うこととしております。上場株式 :時価が帳簿価額を50%以上下落した銘柄につきましては、評価額が帳簿価額を下回る額。時価の下落率が30%から50%の銘柄につきましては、回復可能性を考慮して必要と認めた銘柄について、評価額が帳簿価額を下回る額。非上場株式:1株当たり純資産が帳簿単価より50%以下に下落した株式すべてにつきましては、評価額が帳簿価額を下回る額。なお、単体財務諸表に計上されている関係会社株式・出資金のうち、債務超過の関係会社について減損処理を行うとともに、債務超過額のうちの当社負担見込額を関係会社事業損失引当金として計上することとしております。また、関係会社への投資に対する損失に備えるため、必要と認めた場合に財務健全性の観点から投資損失引当金を計上することとしております。
事業リスク
- IT市場の競争激化と在庫リスクITインフラ流通事業は、パソコン市場の成熟と激しい競合により、売上利益率が低下する可能性があります。また、技術革新が速いため、売れ残った商品は陳腐化しやすく、返品不可の原則から在庫処分による損失発生リスクがあります。
- 景気変動の影響産業機械事業は、設備投資や個人消費の動向に左右されやすい景気敏感な業界に属しています。景気停滞期には、設備投資の冷え込みにより受注総額が縮小し、業績が悪化する可能性があります。
- システムトラブルと情報セキュリティITインフラ流通事業は、全国の販売網と物流システムに大きく依存しています。自然災害、不正アクセス、コンピュータウイルスなどによるシステム障害や情報漏洩が発生した場合、営業活動に重大な支障が生じ、企業の財政状態や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)リスクマネジメント基本方針当社グループは、財務健全性と企業価値の維持・向上を目指し、企業活動に伴うさまざまなリスクを把握し、その特性に応じて体系的に分類・管理することを基本方針としています。なかでもコンプライアンス違反、情報セキュリティなど当社の財務状況・社会的信用などへ大きな影響を与えるリスクについては、グループ全体で把握・管理することとしています。 (2)リスク管理体制当社グループ全体を俯瞰し、グループ全体で網羅的・効率的にリスクマネジメントを実施するため、リスク管理に関する規則を整備しています。リスクを、コンプライアンス違反をはじめとする経営リスク、業務リスク、環境・安全・品質リスクの3つの体系に区分し、グループ共通のリスク項目、リスクの評価方法などを定めています。また、リスクが具現化した場合に備え、「危機管理規則」を整備し、甚大な損失の及ぼす影響の極小化と再発防止に努めています。特に大きいリスクが現実に発生した場合、もしくは発生する予兆がある場合は、同規則に基づき対策本部を設置し、危機管理体制へ移行します。その上で、事前対応策または危機対応策を実行し、事態の推移を監視する体制を整えています。これらの取り組みをグループ横断的に統括、推進するため、代表取締役社長を委員長とする「リスク管理委員会」を設置しています。また、「リスク管理委員会」に相当する委員会は当社と重要なグループ会社に設置しています。各社委員会で議論された内容や活動を、当社の「リスク管理委員会」(グループ委員会)が取りまとめ、グループ全体のリスク管理を統括しています。リスク管理体制の運営状況やグループ委員会で議論された内容については、定期的に取締役会に報告した上で、その監督を受けています。(3)リスク低減活動具体的な活動については、各リスク項目に対して、当社各部門およびグループ会社において事業活動に関連するリスクを特定し、発生時の影響度と発生可能性を評価した上で、リスク管理表を作成しています。リスク管理表において特定・評価されたリスクについては、その影響度および発生可能性を踏まえ、グループ全体の内部統制強化およびリスク全体の観点から、リスク管理委員会事務局とグループ会社が調整を行います。このようなプロセスを経て決定した重要リスクについては、リスク低減に向けた各種取り組みなどの対応策を検討し、実施します。また、その有効性を同事務局および同委員会で定期的にモニタリングし、改善すべき事項や課題について、必要に応じて追加の対応策を選定し、実施するなど、PDCAサイクルを回すことで実効性を高めています。 加えて、同委員会における議論などを通じて重要な課題と認識された事項のほか、グループ全体における内部通報窓口の認知度および利用率の向上、リスク発生の早期発見・未然防止などについて、年度ごとに重点活動項目として選定し、集中的にリスク低減活動を行うことを活動方針として定めています。さらに、社会情勢の変化にともなう新たなリスクについても、グループ委員会および各社委員会において速やかに対処方針を決定し、リスク管理体制の実効性を確保すべくリスク低減活動に取り組んでいます。リスクマネジメントは、委員会における議論だけでなく、従業員一人ひとりが自らの業務とリスクの関係を理解し、主体的に向き合うことが不可欠です。当社は、定期的な教育を通じてリスクとその低減活動に関する情報を広く共有し、健全なリスクカルチャーの醸成に取り組んでいます。そして、中長期ビジョン『2030 VISION』にて描くエクイティストーリーとリスクマネジメントのバランスを取ることで、持続的な企業価値の向上を目指して取り組んでいきます。 (4)重要なリスク当社グループは、特定の取引先・製品・技術・法的規制などへの依存割合が小さく経営成績は比較的安定しています。しかし、技術革新が著しく、市場が大きく揺れ動く業界に属することから、新製品・新サービスの展開により、業界構造が変化し、従来製品・サービスに対する需要が変動することなどにより、当社グループの売上高および利益は変動する可能性があります。この変化に対処すべく、仕入、調達先と販売先との密な情報交換を通じて、技術革新および市場の動向を適切に把握して、顧客の要請に対しグループ全体で迅速に対応できる体制を整えています。ここ数年間においては、ランサムウェア被害にともなう業務停止や、レピュテーションリスク、機密情報、個人情報の漏洩といった情報セキュリティリスク、不十分な内部統制システムによるインサイダー取引規制違反、不正行為などの不祥事発生リスクを特に重要なリスクとして認識しています。これらの想定される重要なリスクに対して、グループ全体として情報セキュリティインシデントが発生した場合を想定した対応訓練の実施、グループ全従業員を対象としたコンプライアンス教育を含む各種教育の継続実施や頻度向上、不正事案の早期発見、未然防止のための内部通報窓口の浸透など、各種リスク低減活動を検討、実施しています。 (5)事業等のリスク一覧①商品等に関するリスクITインフラ流通事業ITインフラ流通事業は、パソコン本体を主要な取扱商品と位置づけています。普及度はかなり高まってきており、今後の市場全体が伸び悩む可能性があります。また、競合が激しく売上利益率が低下傾向にあり、それらの動向に当社グループの業績が左右される恐れがあります。メーカーから仕入れた商品は、原則返品できず、技術革新が速く、陳腐化も速く進むため、万が一売れ残った場合には、在庫リスクがあり、処分のために損失が発生する可能性があります。ITインフラ流通事業は、独立系マルチベンダーとして多くの仕入先から商品の供給を受けているため、単一メーカーの問題発生による調達リスクは避けられると考えます。ただし、世界的なパーツ不足、また業界を主導するメーカーの供給減少や大きな不具合などが発生した場合は、販売に影響を及ぼす可能性があります。産業機械事業産業機械事業は、立旋盤等の工作機械部門と自動包装機械等の自動機械部門を主な事業としています。いずれも生産のほぼ全量が受注生産によるもので、各製品に共通する基礎的な部品の一部についてのみ見込生産を行っています。産業機械事業が属する業界は、景気変動の影響を受け易い特徴があり、設備投資や個人消費の動向が企業業績に与える影響は小さくありません。特に、景気の停滞期には設備投資や個人消費の低迷による需要の冷え込みから業界全体の受注総額が縮小し、産業機械事業の業績を悪化させる要因となります。②生産活動、研究開発に関するリスク当社グループの事業活動には、当社グループ及び協力事業者で厳格な品質管理基準に従って製造していますが、設備投資、生産工程、研究活動のうえで予期しない事故の発生等により、事業成績等に影響が発生する可能性があります。対策としましては、当社グループで定める危機管理マニュアルに則り、製造物の欠陥から消費者の生命、身体、財産に生ずる被害を未然に防止し、予期しない事故の発生等により重要な影響が及んだ場合には、対策本部を設置し、危機管理体制へ移行する体制を整えています。 ③外部環境に関するリスク当社グループの事業活動には、原材料・燃料価格、金利動向、各種法律、経済環境、自然災害など、さまざまな外部環境により影響を受けるものがあり、コストの上昇、販売機会の喪失、生産の遅れ、特別損失などが生じる可能性があります。対策としましては、リスクの特定・評価・管理を実施し、自然災害や外部環境リスクなどの大きなリスクが現実に発生した場合もしくは発生する予兆のある場合の緊急事態対応体制を整備しています。④知的財産権に関するリスク当社グループの事業活動には、特許権など知的財産権に関わる事項があり、他社や自社における権利侵害等の発生により、採算性や事業性に影響を受ける可能性があります。対策としましては、当社グループでは知的財産部門において、知的財産権に関する訴訟リスクや賠償リスク等の事項等について管理を行っています。⑤システムトラブル・情報セキュリティに関するリスクITインフラ流通事業は、全国に物流センターと支店・営業所の販売網をネットワークでつないでおり、独自の物流機能とそれを動かすシステムがスムーズに稼働することを前提に成り立っています。自然災害・事故、外部からの予期せぬ不正アクセス・コンピュータウイルスの侵入等によって、通信ネットワークの障害および機密情報、個人情報の漏洩等が発生し、業務の遂行に支障をきたす事態が発生した場合には、ITインフラ流通事業の営業活動に重大な影響が及ぼされます。被害の規模によっては、当社グループの財政状態や経営成績に影響を与える可能性があります。対策としましては、当社グループの基本方針として「情報セキュリティポリシー」(グループポリシー)を定めるとともに、グループ最高情報管理責任者およびグループの情報セキュリティを統括する組織として「リスク管理委員会」を定めています。重大なセキュリティインシデント発生時には、グループ最高情報管理責任者が直ちに取締役会へ状況と対応方針を報告します。取締役会はグループ最高情報管理責任者の報告を受けて必要な指示を行い、方針の見直しや対策の承認を行います。グループ各社は、グループポリシーに整合する形で、各社ごとに「情報セキュリティポリシー」を整備するとともに、各社のポリシーに基づき、事業内容に応じた情報セキュリティ対策を講じています。具体的な情報セキュリティ対策として、外部からの不正侵入を防ぐ「入口対策」と外部への情報流出を防ぐ「出口対策」等の物理的・技術的な対策、仮想の不審メール送付による訓練、サイバーインシデント発生の疑いがある場合の対応、連絡体制などを定めた緊急時対応計画の策定、全従業員向けの情報セキュリティ教育の実施など、人的・組織的な対策を組み合わせた各種対策を講じています。⑥直接配送に関するリスクITインフラ流通事業では、顧客への商品の配送時に環境負荷の低減、納期短縮、コスト削減などのため、仕入先から直送することがあります。直送取引においては、物の動きが見えづらく、商流に介在する自社の役割が不明瞭な取引が発生する可能性があります。対策としましては、商流における自社及び取引先の役割を確認し、適正な取引を行うため、個別に取引の経済合理性を判断しております。またそのための統制を適切に整備し運用しています。以上のリスクは、当連結会計年度末現在において当社グループの事業上のリスクと考えられる主なものを記載していますが、当社グループの事業リスクをすべて網羅するものではありません。