3151

バイタルケーエスケー・ホールディングス(3151)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

  • 医薬品卸売が主軸
    バイタルケーエスケー・ホールディングスは、医療用医薬品を病院や薬局に卸す事業が主要な収益源です。医薬品の安定供給を通じて、日本の医療を支える重要な役割を担っています。
  • 薬局事業も展開
    子会社を通じて調剤薬局を運営しており、地域住民への医薬品提供や健康相談など、医療サービスの提供も行っています。これにより、医薬品の流通から患者さんへの提供まで一貫したサービスを提供しています。
  • 多様な関連事業
    動物用医薬品の卸売や、医療機関へのコンサルティング、介護サービス、運送業など、医療・ヘルスケア分野を中心に多角的な事業を展開しています。これにより、事業ポートフォリオを広げ、安定した収益基盤を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 医薬品卸売事業
    医療用医薬品を病院や薬局に販売する事業で、グループの中核を担っています。売上高は5,646.14億円、営業利益は51.63億円と、最も規模が大きく、グループ全体の収益を牽引する主要な稼ぎ頭です。
  • 薬局事業
    調剤薬局の運営を通じて、地域住民に医薬品を提供し、健康サポートを行う事業です。売上高は195.52億円、営業利益は2.51億円で、医薬品の流通から患者への提供まで一貫したサービスを提供しています。
  • 動物用医薬品卸売事業
    動物病院などに対し、動物用の医薬品を卸売する事業です。売上高は116.26億円、営業利益は3.14億円で、ペットや家畜の健康を支える重要な役割を担っています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MedicalProductsWholesale 事業 5,646 52 0.9%
PharmacyBusinessReportableSegment 地域 196 3 1.3%
VeterinaryDrugsWholesaleBusinessReportableSegment 地域 116 3 2.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|447 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社23社及び関連会社4社により構成され、医薬品卸売事業、薬局事業、動物用医薬品卸売事業、製薬事業、介護レンタルその他事業の5部門に関係する事業を主として行っており、介護レンタルその他事業では農薬等の卸売業、運送業、介護サービス業、医療機関に対するコンサルティング業、損害保険代理業、不動産管理業、駐車場業等の事業活動を行っております。セグメントの名称関係会社医薬品卸売事業当社、㈱バイタルネット、㈱ケーエスケー、㈱ファイネス薬局事業㈱オオノ、㈱グッドネイバー、㈱健康堂薬局、㈲天王保健調剤センター動物用医薬品卸売事業㈱アグロジャパン、アローメディカル㈱製薬事業㈱メドリープファーマ介護レンタルその他事業㈱たんぽぽ、八千代ケアサポート㈱、㈱医療経営研究所、㈱バイタルグリーン、㈱バイタルケア、㈱バイタルエクスプレス、大伸通商㈱、㈱プレアーク、共和運送㈱ 他8社 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
薬価基準が販売価格の上限として機能し、過度の価格競争が発生する可能性
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)及び関連法規等の規制
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:医療保険制度改革および薬価基準改定 / 医薬品メーカーの価格政策 / 納入価格に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

バイタルケーエスケー・ホールディングスは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを基盤とした無形資産による競争優位性は、公開情報からは確認できません。事業は医薬品卸売業であり、一般的に無形資産による差別化は限定的です。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

医薬品卸売業においては、医療機関や薬局との長年の取引関係、納入実績、および地域密着型のサービス提供により、一定のスイッチング・コストが存在します。特に、地域の中小規模の医療機関にとっては、既存のサプライヤーからの切り替えは、物流や情報提供体制の再構築を伴うため、容易ではありません。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

医薬品卸売業は、基本的にサプライヤーと顧客(医療機関等)の間の仲介業であり、プラットフォーム型ビジネスとは異なり、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は働きません。取引量が増加しても、個々の取引の価値が向上するわけではありません。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

医薬品卸売業は、規模の経済による効率化や、効率的な物流網の構築によりコスト競争力が生まれる可能性があります。しかし、バイタルケーエスケー・ホールディングスが業界内で圧倒的なコスト優位性を確立していることを示す具体的な情報は現時点では限定的であり、他の大手卸売業者とのコスト差は小さいと考えられます。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

医薬品卸売業界は、M&A等により寡占化が進んでおり、バイタルケーエスケー・ホールディングスは一定の市場シェアを持つ企業です。業界全体で上位に位置することで、仕入れにおける交渉力や、広範な物流網の維持・活用において効率性を享受していると考えられます。しかし、業界トップクラスの企業と比較すると、規模の優位性は限定的です。

  • 広範な流通ネットワーク
    医薬品卸売事業において、全国に広がる強固な流通ネットワークを構築しています。これにより、多種多様な医薬品を迅速かつ確実に医療機関へ届けることができ、安定供給体制が競争優位性となっています。
  • 多角的な事業展開
    医薬品卸売だけでなく、薬局運営、動物用医薬品卸売、医療機関向けコンサルティングなど、医療・ヘルスケア分野で幅広い事業を手掛けています。これにより、特定の事業に依存しない安定した収益構造を築いています。
  • 医療制度への適応力
    医療保険制度改革や薬価改定など、国の政策に大きく影響を受ける業界ですが、長年の経験と実績により、これらの変化に柔軟に対応するノウハウを蓄積しています。これにより、変化の激しい市場環境下でも事業を継続できる体制を整えています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年3月31日)現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、2009年4月1日、㈱バイタルネットと㈱ケーエスケーの株式移転により共同持株会社「㈱バイタルケーエスケー・ホールディングス」を設立し、バイタルケーエスケー・グループとしてスタートを切り、今年で17年が経過しました。当社グループは、「人々が安心して健康に暮らせるよう、地域のヘルスケアを支える」ことをパーパスに掲げ、その実現に向けて日々「経営のスピードアップと市場開拓の強化」「IT技術の駆使と長年培った医薬品流通技術の融合・進化」「シナジーの発揮による収益力の向上」に取り組んでいます。 (2)目標とする経営指標〇長期ビジョン2035の目指す姿(事業別売上高・営業利益の構成比)当社グループは2035年度(2036年3月期)に目指す姿として、事業別の売上高と営業利益の構成比目標を次のとおりに設定しています。科 目2022年度(2023年3月期)(注1)2035年度(2036年3月期)売上高医療用医薬品卸売事業 94%医療周辺ビジネス 6%医療用医薬品卸売事業 80%医療周辺ビジネス 20%営業利益医療用医薬品卸売事業 83%医療周辺ビジネス 17%医療用医薬品卸売事業 60%医療周辺ビジネス 40% (注1)長期ビジョン2035の策定の直前期。 〇中期経営計画2027(FY2025~FY2027)の主な経営指標当社グループは、2026年3月期から2028年3月期までの3年間の計画である「中期経営計画2027」において、下記の定量目標を掲げています。主な経営指標期間目 標2025年3月期実績売 上 高2028年3月期6,600億円6,003億円コア営業利益率(注 2)2028年3月期1.15%以上0.95%調整後ROE( 注 3 )2028年3月期8.0%以上6.9%一 株 当 た り 利 益2028年3月期167円以上149円02銭投 資3年間累計200億円(FY2025-2027)177億円(FY2022-2024)政 策 保 有 株 式 の対 連 結 純 資 産 比 率2028年3月期20%未満(注4)37.5%株 主 還 元 方 針毎 年DOE3%以上DOE2%以上総還元性向50%以上・配当性向40~45%程度・総還元性向方針は無し・自己株式取得は機動的に (注2)製薬事業の研究開発費控除前の営業利益を売上高で除した値。(注3)製薬事業の研究開発費控除前の当期純利益を自己資本で除した値。(注4)10%未満にする計画は2030年3月期を予定しています。 (3)中長期的な会社の経営戦略〇長期ビジョン2035当社グループは、2023年5月に「長期ビジョン2035」を策定しましたが、この度の「中期経営計画2027」の策定において、新規事業として「製薬事業への参入」を決定したことを受けて、「長期ビジョン2035」の実践課題を下記のとおりに変更しました。 〔長期ビジョン2035〕「垣根を越えて 薬の先へ “つなぐ”ことで医療の未来を革新する」 〔主な実践課題〕・物流機能の高度化・医療用医薬品卸売事業の刷新・メディカル関連商材の拡販・製薬事業への参入(注5)・レンタル事業の強化・行政・自治体との連携強化・薬局事業、動物用医薬品卸売事業の強化(注5)・ライフサポート事業の展開(注5)(注5)太字が変更箇所。なお、最後の「ライフサポート事業の展開」は、当初は「ライフサポートの充実」でしたが、今後は前者の表現に変更いたします。 〇中期経営計画2027-Move on to the Next Stage-(FY2025~FY2027)当社グループは、今般、2026年3月期から2028年3月期までの3年間にわたる「中期経営計画2027-Move on to the Next Stage-」を策定しました。その中計の概要は次のとおりです。 〔中期ビジョン〕「次代を見据えたビジネスモデルの革新―フェーズ2-」 〔中期経営計画2027の狙い〕当社は、東証プライム上場企業として、本格的に資本コストを意識したグループ経営の考え方を取り入れ、グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、既存事業の収益力強化と事業そのものの見直しに加えて、積極的な成長投資を行って前中期経営計画よりも、もう一段ステップアップした「ビジネスモデルの革新」を実践していく所存です。そのため、中期経営計画2027の中期ビジョンを「次代を見据えたビジネスモデルの革新―フェーズ2-」に設定し、次の3つの重点施策を実践していきます。 〔3つの重点施策〕重点施策内 容1.事業ポートフォリオ・マネジメント資本コストを意識した持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のため、事業ポートフォリオ基本方針を定めて、定期的に各事業の評価・モニタリングを実施。具体的には、毎年最低1回、ROICとCAGR(5年間平均売上成長率)を中心に既存事業の収益性と成長性を評価し、投資の継続、事業の縮小や撤退のみならず、長期ビジョンの実現に向けた新規事業投資やM&A投資の意思決定を行う。2.財務戦略と資本政策財務健全性と資本効率を両立する最適な資本構成を意識したバランスシートの管理を徹底するとともに、キャッシュフロー・アロケーション方針を定め、持続的成長に繋がる投資と株主還元にバランスよくキャッシュを配分する。3.グループ経営体制の強化東証プライム上場企業に相応しいガバナンス体制を強化するとともに、サステナビリティ関連の取組みも強化し、持続可能な社会の実現に貢献しながら、自社の成長にも繋げる。 〔主な実践課題〕1.事業ポートフォリオ・マネジメント◎事業セグメント別戦略①医薬品卸売事業セグメントROICの向上と安定したフリーキャッシュフローを創出するため、次の実践課題に果敢に取り組む。1)経営体質の改善・流通改善ガイドラインの率先垂範と貢献利益管理の徹底・都市部や地方の地域特性に合わせた効率的・効果的な配送体制の構築・DXやAIを活用した業務の効率化や生産性の向上2)医薬流通収益力の強化・デジタルマーケティング強化による新たな収益の獲得・がん、ワクチン、ウィメンズヘルスケア、地域連携等特色ある医薬流通に注力・MAPsやLab Access部による新次元の病院MS活動の強化3)コア事業領域拡大・難病患者と専門医、薬剤師をつなぐ「おくすりあうん」の事業領域の拡大等 ②薬局事業セグメントハードルレートを上回るROICの達成を目指し、次の実践課題に取り組む。1)連結・非連結子会社の経営統合2)過剰資本の解消によるROIC改善3)新規出店やM&Aの展開 ③動物用医薬品卸売事業セグメントROICの向上と安定したフリーキャッシュフローを創出するため、次の実践課題に取り組む。1)昨年買収したアローメディカル㈱との事業シナジーの最大化2)新規事業のペットフード事業の拡大 ④製薬事業(未承認薬導入支援事業)セグメント日本のドラッグラグ・ロスの解消に少しでも寄与しつつ、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上に資するため、欧米承認で国内未承認の有望な医薬品を導入支援する事業に参入する。1)中期経営計画2027は研究開発フェーズに位置づけ。早期承認を目指し、研究開発費を前倒し投入 ⑤介護レンタルその他事業セグメント従来の「その他事業セグメント」という名称を「介護レンタルその他事業セグメント」に改め、介護レンタル事業の拡大、物流受託事業の拡大、その他周辺事業の撤退や縮小、収益力の強化を図り、ROICとCAGRを改善する。1)資本収益性が高い介護レンタル事業をM&Aにより事業拡大し牽引。2)3PL事業の拡大に必要な倉庫・運送業を営む企業のM&Aにより業容を拡大3)資本収益性が低い事業・部門は、再構築か撤退を判断。 2.財務戦略と資本政策①最適資本構成を意識したバランスシート・マネジメント財務健全性と資本効率を両立させる最適な資本構成を意識したバランスシートの管理を行うため、資金調達方針、株主還元方針、資産取得・圧縮方針を定め実行する。②キャッシュフロー・アロケーション方針当社が目指す事業ポートフォリオの実現に向けて、注力すべき事業や未来の成長のための投資と株主還元をバランスよく実施する。 3.グループ経営体制の強化東証プライム上場企業に相応しいガバナンス体制を強化するとともに、サステナビリティ関連の取組みも強化し、持続可能な社会の実現に貢献しながら、自社の成長にも繋げていくため、E(環境)、S(社会)、G(企業統治)のそれぞれに課題を設定し実行する。 以上のとおり、中期経営計画2027の概要について記載しました。詳細については、当社WEBサイト(https://www.vitalksk.co.jp/ir/management/plan2027/)をご参照ください。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年3月31日)現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、2009年4月1日、㈱バイタルネットと㈱ケーエスケーの株式移転により共同持株会社「㈱バイタルケーエスケー・ホールディングス」を設立し、バイタルケーエスケー・グループとしてスタートを切り、今年で17年が経過しました。当社グループは、「人々が安心して健康に暮らせるよう、地域のヘルスケアを支える」ことをパーパスに掲げ、その実現に向けて日々「経営のスピードアップと市場開拓の強化」「IT技術の駆使と長年培った医薬品流通技術の融合・進化」「シナジーの発揮による収益力の向上」に取り組んでいます。 (2)目標とする経営指標〇長期ビジョン2035の目指す姿(事業別売上高・営業利益の構成比)当社グループは2035年度(2036年3月期)に目指す姿として、事業別の売上高と営業利益の構成比目標を次のとおりに設定しています。科 目2022年度(2023年3月期)(注1)2035年度(2036年3月期)売上高医療用医薬品卸売事業 94%医療周辺ビジネス 6%医療用医薬品卸売事業 80%医療周辺ビジネス 20%営業利益医療用医薬品卸売事業 83%医療周辺ビジネス 17%医療用医薬品卸売事業 60%医療周辺ビジネス 40% (注1)長期ビジョン2035の策定の直前期。 〇中期経営計画2027(FY2025~FY2027)の主な経営指標当社グループは、2026年3月期から2028年3月期までの3年間の計画である「中期経営計画2027」において、下記の定量目標を掲げています。主な経営指標期間目 標2025年3月期実績売 上 高2028年3月期6,600億円6,003億円コア営業利益率(注 2)2028年3月期1.15%以上0.95%調整後ROE( 注 3 )2028年3月期8.0%以上6.9%一 株 当 た り 利 益2028年3月期167円以上149円02銭投 資3年間累計200億円(FY2025-2027)177億円(FY2022-2024)政 策 保 有 株 式 の対 連 結 純 資 産 比 率2028年3月期20%未満(注4)37.5%株 主 還 元 方 針毎 年DOE3%以上DOE2%以上総還元性向50%以上・配当性向40~45%程度・総還元性向方針は無し・自己株式取得は機動的に (注2)製薬事業の研究開発費控除前の営業利益を売上高で除した値。(注3)製薬事業の研究開発費控除前の当期純利益を自己資本で除した値。(注4)10%未満にする計画は2030年3月期を予定しています。 (3)中長期的な会社の経営戦略〇長期ビジョン2035当社グループは、2023年5月に「長期ビジョン2035」を策定しましたが、この度の「中期経営計画2027」の策定において、新規事業として「製薬事業への参入」を決定したことを受けて、「長期ビジョン2035」の実践課題を下記のとおりに変更しました。 〔長期ビジョン2035〕「垣根を越えて 薬の先へ “つなぐ”ことで医療の未来を革新する」 〔主な実践課題〕・物流機能の高度化・医療用医薬品卸売事業の刷新・メディカル関連商材の拡販・製薬事業への参入(注5)・レンタル事業の強化・行政・自治体との連携強化・薬局事業、動物用医薬品卸売事業の強化(注5)・ライフサポート事業の展開(注5)(注5)太字が変更箇所。なお、最後の「ライフサポート事業の展開」は、当初は「ライフサポートの充実」でしたが、今後は前者の表現に変更いたします。 〇中期経営計画2027-Move on to the Next Stage-(FY2025~FY2027)当社グループは、今般、2026年3月期から2028年3月期までの3年間にわたる「中期経営計画2027-Move on to the Next Stage-」を策定しました。その中計の概要は次のとおりです。 〔中期ビジョン〕「次代を見据えたビジネスモデルの革新―フェーズ2-」 〔中期経営計画2027の狙い〕当社は、東証プライム上場企業として、本格的に資本コストを意識したグループ経営の考え方を取り入れ、グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、既存事業の収益力強化と事業そのものの見直しに加えて、積極的な成長投資を行って前中期経営計画よりも、もう一段ステップアップした「ビジネスモデルの革新」を実践していく所存です。そのため、中期経営計画2027の中期ビジョンを「次代を見据えたビジネスモデルの革新―フェーズ2-」に設定し、次の3つの重点施策を実践していきます。 〔3つの重点施策〕重点施策内 容1.事業ポートフォリオ・マネジメント資本コストを意識した持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のため、事業ポートフォリオ基本方針を定めて、定期的に各事業の評価・モニタリングを実施。具体的には、毎年最低1回、ROICとCAGR(5年間平均売上成長率)を中心に既存事業の収益性と成長性を評価し、投資の継続、事業の縮小や撤退のみならず、長期ビジョンの実現に向けた新規事業投資やM&A投資の意思決定を行う。2.財務戦略と資本政策財務健全性と資本効率を両立する最適な資本構成を意識したバランスシートの管理を徹底するとともに、キャッシュフロー・アロケーション方針を定め、持続的成長に繋がる投資と株主還元にバランスよくキャッシュを配分する。3.グループ経営体制の強化東証プライム上場企業に相応しいガバナンス体制を強化するとともに、サステナビリティ関連の取組みも強化し、持続可能な社会の実現に貢献しながら、自社の成長にも繋げる。 〔主な実践課題〕1.事業ポートフォリオ・マネジメント◎事業セグメント別戦略①医薬品卸売事業セグメントROICの向上と安定したフリーキャッシュフローを創出するため、次の実践課題に果敢に取り組む。1)経営体質の改善・流通改善ガイドラインの率先垂範と貢献利益管理の徹底・都市部や地方の地域特性に合わせた効率的・効果的な配送体制の構築・DXやAIを活用した業務の効率化や生産性の向上2)医薬流通収益力の強化・デジタルマーケティング強化による新たな収益の獲得・がん、ワクチン、ウィメンズヘルスケア、地域連携等特色ある医薬流通に注力・MAPsやLab Access部による新次元の病院MS活動の強化3)コア事業領域拡大・難病患者と専門医、薬剤師をつなぐ「おくすりあうん」の事業領域の拡大等 ②薬局事業セグメントハードルレートを上回るROICの達成を目指し、次の実践課題に取り組む。1)連結・非連結子会社の経営統合2)過剰資本の解消によるROIC改善3)新規出店やM&Aの展開 ③動物用医薬品卸売事業セグメントROICの向上と安定したフリーキャッシュフローを創出するため、次の実践課題に取り組む。1)昨年買収したアローメディカル㈱との事業シナジーの最大化2)新規事業のペットフード事業の拡大 ④製薬事業(未承認薬導入支援事業)セグメント日本のドラッグラグ・ロスの解消に少しでも寄与しつつ、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上に資するため、欧米承認で国内未承認の有望な医薬品を導入支援する事業に参入する。1)中期経営計画2027は研究開発フェーズに位置づけ。早期承認を目指し、研究開発費を前倒し投入 ⑤介護レンタルその他事業セグメント従来の「その他事業セグメント」という名称を「介護レンタルその他事業セグメント」に改め、介護レンタル事業の拡大、物流受託事業の拡大、その他周辺事業の撤退や縮小、収益力の強化を図り、ROICとCAGRを改善する。1)資本収益性が高い介護レンタル事業をM&Aにより事業拡大し牽引。2)3PL事業の拡大に必要な倉庫・運送業を営む企業のM&Aにより業容を拡大3)資本収益性が低い事業・部門は、再構築か撤退を判断。 2.財務戦略と資本政策①最適資本構成を意識したバランスシート・マネジメント財務健全性と資本効率を両立させる最適な資本構成を意識したバランスシートの管理を行うため、資金調達方針、株主還元方針、資産取得・圧縮方針を定め実行する。②キャッシュフロー・アロケーション方針当社が目指す事業ポートフォリオの実現に向けて、注力すべき事業や未来の成長のための投資と株主還元をバランスよく実施する。 3.グループ経営体制の強化東証プライム上場企業に相応しいガバナンス体制を強化するとともに、サステナビリティ関連の取組みも強化し、持続可能な社会の実現に貢献しながら、自社の成長にも繋げていくため、E(環境)、S(社会)、G(企業統治)のそれぞれに課題を設定し実行する。 以上のとおり、中期経営計画2027の概要について記載しました。詳細については、当社WEBサイト(https://www.vitalksk.co.jp/ir/management/plan2027/)をご参照ください。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)経営成績の分析①連結経営成績の概況 (単位:百万円) 前連結会計年度 当連結会計年度 増減連結経営成績 売上高 600,370 610,497 10,126 売上総利益 49,214 49,581 366 販売費及び一般管理費(研究開発費を除く) 43,508 44,273 765 コア営業利益 5,706 5,307 △398 研究開発費 ― 1,280 1,280 営業利益 5,706 4,027 △1,678 経常利益 6,970 7,822 851 親会社株主に帰属する当期純利益 7,308 7,362 53 当連結会計年度における売上高は、610,497百万円(前期実績は600,370百万円)となりました。これは、主に、抗がん剤を中心とした新薬創出加算品やインフルエンザワクチン等の販売に注力したこと等により販売が伸長したことによるものです。売上総利益は、49,581百万円(前期実績は49,214百万円)となりました。これは、主に上述の販売増や取引コストを意識した価格交渉を徹底したことによるものです。販売費及び一般管理費(研究開発費を除く)は、44,273百万円(前期実績は43,508百万円)となりました。これは、物価高騰により物流費や電算費が増加したこと等によるものです。以上の結果、コア営業利益※は、5,307百万(前期実績は5,706百万円)となりました。経常利益は、受取配当金や投資事業組合運用益等の営業外収益を4,071百万円計上したことで7,822百万円(前期実績は6,970百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、主に投資有価証券売却益からなる特別利益4,219百万円と、減損損失194百万円等の特別損失539百万円を計上したことで、最終的に7,362百万円(前期実績は7,308百万円)となりました。 ※今期より、従来の営業利益に加えて、研究開発費を控除する前の「コア営業利益」を算定し、恒常的な事業の収益性を表す指標としております。 ②セグメント業績の概況(a)医薬品卸売事業 (単位:百万円) 前連結会計年度 当連結会計年度 増減 外部顧客への売上高 564,614 572,860 8,246 セグメント利益 5,163 4,920 △242 当社グループの主たる事業である医薬品卸売事業におきましては、薬価改定の影響や局地的なエリアの限定的なセグメントにおいて、競争入札を要因とする売上減少などによるマイナスの影響はあったものの、抗がん剤を中心とした新薬創出加算品やインフルエンザワクチンや抗アレルギー薬等の季節商品の販売に注力したこと等により増収となりました。利益面においては、前述の競争入札による売上減少による影響のほか、物価高騰などを背景とした販売管理費の増大等により減益となりました。その結果、医薬品卸売事業セグメントの外部顧客への売上高は572,860百万円(前期実績は564,614百万円)となり、セグメント利益は4,920百万円(前期実績は5,163百万円)となりました。 ここで、医薬品卸売事業の主たる事業子会社の株式会社バイタルネットと株式会社ケーエスケーについても主な業績の概況を説明します。 ア)株式会社バイタルネット (単位:百万円) 前連結会計年度 当連結会計年度 増減 売上高 298,622 310,052 11,429 営業利益 2,895 3,049 153 東北・新潟を主な商圏とする㈱バイタルネットでは、抗がん剤やインフルエンザワクチン等の販売増により、売上高は310,052百万円(前期実績は298,622百万円)となりました。営業利益は、この増収効果に加えて、取引コストを意識した価格交渉に取り組んだことによって、3,049百万円(前期実績は2,895百万円)となりました。 イ)株式会社ケーエスケー (単位:百万円) 前連結会計年度 当連結会計年度 増減 売上高 277,769 274,691 △3,078 営業利益 2,340 1,837 △503 近畿2府4県を商圏とする㈱ケーエスケーでは、抗がん剤やインフルエンザワクチン等の販売増の一方で、局地的なエリアの限定的なセグメントにおける競争入札を要因とした売上減少によって、売上高は274,691百万円(前期実績は277,769百万円)となりました。営業利益については、物価高騰下において販売管理費が前年並みに抑制したものの、前述の競争入札による売上減少の影響を主として受け、1,837百万円(前期実績は2,340百万円)となりました。 (b)薬局事業 (単位:百万円) 前連結会計年度 当連結会計年度 増減 外部顧客への売上高 19,552 19,960 407 セグメント利益 251 252 0 薬局事業におきましては、受付処方箋枚数は減少したものの、調剤技術料収入及び薬学管理料収入の増大に努めたことなどにより、外部顧客への売上高は19,960百万円(前期実績は19,552百万円)となりました。一方利益面においては、かかりつけ薬局機能に係る調剤報酬算定とコスト管理に努めたことによりセグメント利益は252百万円(前期実績は251百万円)となりました。 (c)動物用医薬品卸売事業 (単位:百万円) 前連結会計年度 当連結会計年度 増減 外部顧客への売上高 11,626 12,627 1,001 セグメント利益 314 304 △9 動物用医薬品卸売事業におきましては、一部商品がメーカー直販になったため商品切り替えのマイナス等の影響がありましたが、2024年8月のアローメディカル㈱(本社:横浜市)の連結子会社化もあり、外部顧客への売上高は12,627百万円(前期実績は11,626百万円)となりました。一方、セグメント利益は当該子会社化によるコスト増加分を増収効果が吸収しきれず、304百万円(前期実績は314百万円)となりました。 (d)製薬事業(未承認薬導入支援事業) (単位:百万円) 前連結会計年度 当連結会計年度 増減 外部顧客への売上高 ― ― ― セグメント損失(△) ― △1,312 △1,312 製薬事業(未承認薬導入支援事業)におきましては、今期スタートした新規事業であり、当連結会計年度に売上は計上しておらず、研究開発費を含む事業活動上必要な経費として1,312百万円を計上したことから、セグメント損失は1,312百万円となりました。 (e)介護レンタルその他事業 (単位:百万円) 前連結会計年度 当連結会計年度 増減 外部顧客への売上高 4,577 5,048 470 セグメント損失(△) △78 △102 △23 介護レンタルその他事業におきましては、2025年4月に共和運送㈱を、2025年12月に八千代ケアホールディングス㈱を子会社化したことなどにより売上高は5,048百万円(前期実績は4,577百万円)となりました。一方、セグメント損失は人件費や燃料費をはじめ物価上昇による販売管理費の増加等を吸収することができず、102百万円(前期実績は78百万円のセグメント損失)となりました。 (2)財政状態の分析①連結財政状態の概況 (単位:百万円) 前連結会計年度(2025年3月31日)当連結会計年度(2026年3月31日) 増減資産合計 299,426320,568 21,141流動資産合計 187,896194,905 7,009 現金及び預金23,09922,953 △146 受取手形及び売掛金116,944121,233 4,289 棚卸資産 33,25333,283 30 その他流動資産14,59817,434 2,836固定資産合計 111,529125,662 14,132 有形固定資産合計49,16850,990 1,822 無形固定資産合計4,2916,887 2,595 投資その他の資産合計58,07067,785 9,714負債及び純資産合計299,426320,568 21,141負債合計 192,120201,861 9,741流動負債合計 174,880183,219 8,339 支払手形及び買掛金162,492169,767 7,274 短期借入金(一年内返済予定長期借入金を含む)1,8701,934 64 その他の流動負債合計10,51711,517 999固定負債合計 17,24018,642 1,402 長期借入金4,8503,893 △956 その他固定負債合計12,39014,749 2,359純資産合計 107,306118,707 11,400株主資本合計 82,67887,355 4,677その他の包括利益累計額合計23,23429,867 6,633非支配株主持分1,3931,483 90 (a)資産流動資産は前連結会計年度末比7,009百万円増加の194,905百万円となりました。これは主に、3月の売上高が大きかったこと等により受取手形及び売掛金が4,289百万円増加したこと等によります。固定資産は前連結会計年度末比14,132百万円増加の125,662百万円となりました。これは主に、投資有価証券の時価の上昇等で投資その他の資産合計が9,714百万円増加したこと等によります。以上の結果、資産合計は前連結会計年度末比21,141百万円増加の320,568百万円となりました。 (b)負債流動負債は前連結会計年度末比8,339百万円増加の183,219百万円となりました。これは主に、3月の仕入高が大きかったこと等により支払手形及び買掛金が7,274百万円増加したこと等によります。固定負債は前連結会計年度末比1,402百万円増加の18,642百万円となりました。これは主に、繰延税金負債の増加等により、その他固定負債合計が2,359百万円増加したこと等によります。以上の結果、負債合計は前連結会計年度末比9,741百万円増加の201,861百万円となりました。 (c)純資産純資産は前連結会計年度末比11,400百万円増加の118,707百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益7,362百万円の計上、及び配当金の支払額2,809百万円、その他の包括利益累計額合計が6,633百万円増加したこと等によります。以上の結果、負債及び純資産合計は前連結会計年度末比21,141百万円増加の320,568百万円となりました。 (3)キャッシュ・フローの分析並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報①連結キャッシュ・フローの概況 (単位:百万円) 前連結会計年度 当連結会計年度 増減営業活動によるキャッシュ・フロー △8,024 4,833 12,858投資活動によるキャッシュ・フロー 3,516 △1,071 △4,588財務活動によるキャッシュ・フロー △6,543 △4,399 2,143現金及び現金同等物の増減額(△は減少)△11,050 △636 10,414現金及び現金同等物の期首残高 31,125 20,074 △11,050現金及び現金同等物の期末残高 20,074 19,437 △636 当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末比636百万円減少し、19,437百万円となりました。 (a) 営業活動によるキャッシュ・フロー当連結会計年度において、営業活動による資金の増加は4,833百万円(前連結会計年度は8,024百万円の減少)となりました。これは、税金等調整前当期純利益11,502百万円の計上、仕入債務の増加額7,235百万円(前連結会計年度は16,879百万円の減少)等の増加要因があったことによるものです。 (b) 投資活動によるキャッシュ・フロー当連結会計年度において、投資活動による資金の減少は1,071百万円(前連結会計年度は3,516百万円の増加)となりました。これは主として、投資有価証券の売却による収入5,598百万円(前連結会計年度は6,085百万円)等の増加要因があったものの、有形固定資産の取得による支出3,722百万円(前連結会計年度は2,563百万円)、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,943百万円(前連結会計年度は103百万円)等の減少要因があったことによるものです。 (c) 財務活動によるキャッシュ・フロー当連結会計年度において、財務活動による資金の減少は4,399百万円(前連結会計年度は6,543百万円の減少)となりました。これは配当金の支払額2,809百万円(前連結会計年度は2,183百万円)、長期借入金の返済による支出984百万円(前連結会計年度は970百万円)等の減少要因があったことによるものです。 ②資本の財源及び資金の流動性に係る情報(a) 資金調達の方法及び状況当社グループの資金調達の方法は、通常の事業活動の展開や支店・倉庫の新設や更新投資等においては、営業活動から得られる資金で賄うことをベースに考えますが、必要に応じて、銀行借入で賄うこともあります。一方、大型の物流センターの建設やM&A等の実施の場合には、銀行借入の他に、社債発行や株式発行等による調達方法も選択肢に加え柔軟に検討いたします。 (b) 資金の主要な使途を含む資金需要の動向当社グループは、営業活動から得られた資金と外部調達から得られた資金を事業の運転資金や設備・システムの新設・更新・維持投資、それに新規事業投資やM&A等に振り向けるほか、必要な手許資金を残して、余剰資金を適切に株主還元に充当していく考えです。 (c) 株主還元当社グループは、株主還元を経営の重要課題と位置づけ、当期の株主還元策については、中期経営計画2027における株主還元策の方針変更により、単年度の業績変動の影響を受けにくい株主資本配当率(DOE)を採用し、DOE3.0%以上を基本方針として実施しました。 具体的には、中間配当金を1株につき34円、期末配当金は1株につき36円とし、合わせて年間で1株につき70円(連結配当性向46.0%)とさせて頂きました。 次期につきましては、中間配当金は1株につき35円、期末配当金も1株につき35円とし、年間で1株につき70円とする予定です。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められた会計基準に基づいて作成しています。これらの財務諸表の作成にあたっては、当社グループは重要な見積りや仮定を行う必要があります。会計方針の適用にあたり、特に重要な判断を要する項目は以下のとおりです。 ①のれんの減損のれんについては、毎年、四半期ごとに、薬局事業及び介護レンタルその他事業内ののれんの発生元における事業環境や将来の業績見通しの変化及び事業戦略等を考慮しながら、減損の必要性を自社内で確認しています。もし、減損の必要があると判定された場合には、独立した外部の評価機関に適正な割引率の算定を委託し、これをもとに減損損失を計上することにしています。 ②その他以下に示すその他の重要な会計方針の見積り項目につきましても、上記①に記載した当社の仮定に基づき評価等をしております。 (a)貸倒懸念債権等特定の債権の評価個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を貸倒引当金に計上しております。 (b)投資有価証券の評価回復可能性等を考慮して必要と認められる額につきまして減損処理を行っております。 (c)繰延税金資産の回収可能性将来の課税所得を見積り、回収可能と判断しております。 (d)賞与引当金支給見込額に基づき計上しております。 (e)退職給付費用及び退職給付債務に関する割引率及び期待運用収益率国債の市場利回り等の経済状況を勘案して決定しております。 (5)生産、受注及び販売の状況① 仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前年度比(%)医薬品卸売事業542,822101.3薬局事業15,190102.6動物用医薬品卸売事業10,765108.4製薬事業――介護レンタルその他事業3,136100.2合計571,915101.4 (注) 1.金額は、仕入価格によっております。2.セグメント間の取引については相殺消去しております。 ② 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前年度比(%)医薬品卸売事業572,860101.5薬局事業19,960102.1動物用医薬品卸売事業12,627108.6製薬事業――介護レンタルその他事業5,048110.3合計610,497101.7 (注) 1.金額は、販売価格によっております。2.セグメント間の取引については相殺消去しております。3.主な相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が10%以上に該当するものはありません。

事業リスク

  • 医療保険制度と薬価改定
    政府による医療保険制度改革や、医薬品の公定価格である薬価の定期的な引き下げは、医薬品卸売事業の売上や利益に直接影響を与えます。特に、近年は毎年薬価改定が行われる傾向にあり、収益性の悪化につながる可能性があります。
  • 医薬品メーカーの価格政策
    医薬品卸売事業の利益は、医薬品メーカーからの仕入れ価格と販売価格の差、およびメーカーからの割戻金や販売報奨金に大きく依存します。メーカーの方針変更や営業戦略の見直しにより、これらの条件が悪化すると、業績に影響が出る可能性があります。
  • 過度な価格競争
    医薬品卸売業界では、厚生労働省のガイドラインに基づき適正価格での取引が推奨されていますが、競合他社との間で過度な価格競争が発生するリスクがあります。これにより、市場価格が低下し、当社の収益性が圧迫される可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,940 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1)医療保険制度改革および薬価基準改定に関するリスク政府は、後期高齢者医療保険制度の改革、医師不足の解消、各種感染症等への対応および地域包括ケアシステムの構築等、医療崩壊を食い止めるべく新たな医療保険制度体系の実現に取り組んでいます。また、当社グループの主要な取扱商品である医療用医薬品は薬価基準に収載されております。薬価基準は保険医療で使用できる医薬品の範囲と使用した医薬品の請求価格を厚生労働省が定めたもので、薬価基準は販売価格の上限として機能しております。この薬価基準は実勢価格を反映させるために2年に一度4月に本改定が実施され、大半の品目の薬価基準が引き下げられます。また、近年は本改訂以外の年の4月にも中間年改定が実施され、実質的に毎年の薬価改定が行われるようになりました。さらに、効能追加等により一定規模以上の市場拡大があった品目等については、年4回の新薬収載機会を最大限活用して薬価の見直しが行われます。このように薬価基準改定を含めた医療保険制度が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2)医薬品メーカーの価格政策に関するリスク当社グループの主たる事業である医薬品卸売事業の売上総利益の主な構成は、販売価格と仕入価格の差である売買差益と、一定期間の仕入金額や販売金額等に応じて製薬メーカーから支払われる割戻金及び販売報奨金からなります。仕入価格は主に薬価改定時に見直されます。割戻金及び販売報奨金は随時見直されるため、メーカーの方針及び営業戦略の変更により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、割戻金及び販売報奨金獲得のため、随時、メーカーとの取引条件の見直しやメーカーとの取り組みの提案を行っております。 (3)納入価格に関するリスク日本の医療用医薬品流通の大部分が医薬品卸を経由しており、医薬品卸業界では厚生労働省が定めた「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン(流通改善ガイドライン)」に則り医薬品ごとの価値に基づく単品単価取引に取り組んでいるところですが、競合他社の地域戦略などを要因とした過度の価格競争が発生する可能性があります。過度の価格競争が発生した場合には市場価格が低下し、当社においても価格対応せざるを得ない場合があります。また、価格対応できない場合には販売品目が減少する場合があります。このように過度の価格競争が発生した場合、当社グループの業績に影響を与えることがあります。当社グループは引き続き流通改善ガイドラインに則り適正価格での納入を維持する努力を続けてまいります。 (4)特有の取引慣行に関するリスク当社グループの主たる事業である医薬品卸売業界においては、納入価格未決定のまま医療機関等に納入し、その後に価格交渉を行うという特有の取引慣行があります。流通改善のテーマの1つである早期妥結に取り組む一方で、同じく流通改善のテーマである医薬品の価値に見合った適正価格での販売にも取り組んでおり、価格交渉が長期化する場合があります。価格交渉が長期化した場合には、合理的な見積による決定予想価格を算出し、売上計上しております。決定予想価格と決定した価格が異なった場合には、当社グループの業績に影響を与えることがあります。当社グループは引き続き流通改善ガイドラインに則り適正価格での納入を維持する努力を続けてまいります。 (5)投資有価証券所有によるリスク当社グループは株式等の投資有価証券を所有しております。時価のある株式については、個別銘柄毎に当連結会計年度末の市場価格と取得原価とを比較し、下落率が50%以上の銘柄については全て減損処理を行い、過去2年間にわたり下落率が30%以上50%未満の範囲で推移した銘柄、または、下落率が30%以上50%未満で株式の発行会社が債務超過の状態である銘柄については、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。このように、保有する投資有価証券の時価が下落した場合には、当社グループの業績に影響を与えることがあります。当社グループでは、保有する投資有価証券につきましては、毎年取締役会において保有の合理性を判断し、合理性が認められる投資有価証券のみ保有いたします。 (6)情報漏洩に関するリスク予期せぬ事態により情報の流出が発生した場合には、社会的信用の失墜や損害賠償責任、取引停止処分が発生し、当社グループの業績に影響を与えることがあります。当社グループでは、個人情報の保護についての基本方針、情報セキュリティーポリシー及び関連諸規程を制定するとともに、従業員教育を徹底し、保有する顧客情報は厳正な保護・管理に努めております。 (7)システムトラブルによるリスク当社グループは、事業活動を行うにあたりコンピュータシステム及びネットワークに大きく依拠しております。事故や災害またはランサムウェアをはじめとするマルウェア等で大規模なシステムトラブルが発生した場合には、当社グループの業績に影響を与えることがあります。システムトラブルの発生を防ぐため、コンピュータ機器は24時間・365日状態監視をしており、障害検知時には迅速に復旧作業に移行する体制をとっております。また、サーバーは高いセキュリティに守られ、且つ大規模災害への対策が施されたデータセンターに一括で管理されており、電源喪失を伴うような災害が発生した場合においても、継続してシステム稼動ができるよう非常用発電機を設置しています。さらに、ネットワークに関しても冗長化構成をとっており、継続利用が可能な環境となっております。 (8)自然災害、事故によるリスク当社グループは、これまでの自然災害を体験した経験を基に十分な災害対策を施してはおりますが、大規模な自然災害や事故が発生した場合には、事業活動に支障をきたし、当社グループの業績に影響を与えることがあります。災害が発生した場合でも、医薬品の安定供給を継続するために、BCPや災害対応マニュアルを策定するとともに、主要な物流センター及び拠点において非常用発電設備や災害対策車両を導入しております。 (9)法的規制によるリスク当社グループは、医薬品の卸売業を主たる事業としております。したがって、事業活動を行うにあたり、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」及び関連法規等の規制により、免許・許可の登録及び指定や、開発、製造、輸入に関し様々な承認許可が必要となります。監督官庁の許認可の状況により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、コンプライアンス綱領を制定するとともに、従業員教育を徹底し、法令遵守に努めております。

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