事業の概要
- 食品宅配の多角化オイシックス・ラ・大地グループは、個人向け(BtoC)と法人向け(BtoB)のサブスクリプション事業を主軸に展開しています。BtoCでは「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」の3ブランドで有機野菜やミールキットなどを宅配し、BtoBでは保育園への食材卸や企業・病院の給食受託運営を行っています。これにより、多様な顧客層に食のサービスを提供し、安定的な収益基盤を築いています。
- 社会貢献型ビジネス同社は食の安全や環境負荷低減に配慮した高付加価値食品を提供することで、顧客の健康志向や環境意識の高まりに応えています。また、地方自治体から公共施設の管理運営や車両運行管理業務も受託しており、社会インフラを支えるサービスも提供することで、多角的な収益源を確保しています。
- サブスクリプションモデルBtoCおよびBtoBの両事業でサブスクリプション(定期購入・継続利用)モデルを採用しており、顧客との長期的な関係構築を通じて安定的な収益を確保しています。特にBtoCではウェブサイトやカタログを通じた注文で、独自の基準に基づいた食品や日用品を宅配し、顧客の利便性を高めながら継続的な利用を促しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 個人向けサブスク事業BtoCサブスク事業は、売上高971.52億円、営業利益93.61億円と、グループの主力事業であり最大の稼ぎ頭です。「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」の3ブランドで、有機野菜やミールキットなどの高付加価値食品を個人宅へ宅配し、国内外で展開しています。
- 法人向けサブスク事業BtoBサブスク事業は、売上高606.9億円、営業利益4.07億円で、保育園への食材卸や企業・官公庁・学校・病院などの給食受託運営を行っています。「メディカルフードサービス」や「コントラクトフードサービス」など、多様な法人顧客のニーズに応じた食事サービスを提供しています。
- 社会サービス事業社会サービス事業は、売上高523.04億円、営業利益21.58億円です。地方自治体から幼稚園・小中学校の給食、放課後児童クラブ、図書館などの施設管理・運営業務を受託しており、公共インフラの維持・運営を担うことで、安定的な収益を上げています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| BtoCSubscriptionServiceDeliveryServiceReportableSegment | 事業 | 972 | 94 | 9.6% |
| BtoBSubscriptionServiceReportableSegment | 事業 | 607 | 4 | 0.7% |
| SocialServiceReportableSegment | 事業 | 523 | 22 | 4.1% |
| VehicleOperationServiceReportableSegment | 事業 | 271 | 19 | 7.1% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社29社(Three Limes,Inc.(Purple Carrot)、Future Food Fund株式会社、株式会社とくし丸、シダックスヒューマン&フードサービス株式会社、シダックスコントラクトフードサービス株式会社、シダックスフードサービス株式会社、エス・ロジックス株式会社、シダックス大新東ヒューマンサービス株式会社、株式会社HiOLI、株式会社アグリゲート、ボンディッシュ株式会社、株式会社豊洲漁商産直市場及びその他子会社)及び関連会社3社(株式会社日本農業、株式会社ウェルカム、株式会社新潟プロ野球団)により構成されております。当社、連結子会社及び関連会社は、B2Cサブスク事業、B2Bサブスク事業、社会サービス事業、その他の4つの事業セグメントに分類されます。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 1.B2Cサブスク事業ウェブサイトやカタログを通じてお客様より注文を受け、独自の栽培、生産基準に基づいた環境負荷の少ない高付加価値の食品(青果物・加工食品・ミールキット)や、日用品や雑貨等を宅配する事業を行っております。 2.B2Bサブスク事業保育園への食材卸事業と、企業・官公庁・学校・保育園等の食堂における給食や管理業務、病院の入院患者を対象とした給食や老人保健施設等の給食などの受託運営、学校給食業務の受託運営、外食産業向けに食材販売などを行っております。 3.社会サービス事業地方自治体からの放課後児童クラブ(学童保育)、図書館、児童館等の施設管理及び運営、並びに民間企業からの各種アウトソーシングを受託しております。 4.その他他社EC支援事業や移動スーパー事業、投資事業などが含まれます。 当連結会計年度より、当社グループは、中核事業であるB2Cサブスク事業及びB2Bサブスク事業への経営資源の集中と最適化を目的として、戦略的な事業運営に即した業績管理区分への見直しを実施し、報告セグメントの区分を変更しております。従来、「社会サービス事業」として区分していた学校給食事業は、当社のB2Bサブスクの主要事業である高齢者施設、保育園、社食等向けの給食事業と事業特性が非常に近似していることから、「B2Bサブスク事業」に区分を変更することといたしました。 以上の事項を事業系統図によって示しますと、次のとおりであります。 [事業系統図]
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 独自の栽培・生産基準に基づいた高付加価値食品を提供し差別化を図っているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド 「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」「Purple Carrot」のブランド展開。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:競合激化による価格競争 / 食中毒・異物混入・アレルギー事故の発生 / 大規模な風水害による欠品や品質劣化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
「Oisix」「大地を守る会」などのブランド力は一定程度存在するが、競合他社もプライベートブランドやPBに近い商品開発力を有しており、圧倒的なブランド優位性とは言えない。食品EC市場における認知度は高いものの、特許や独占的IPは限定的。
スイッチングコスト★★★☆☆
ミールキットの利便性や、有機野菜・特別栽培農産物といったこだわりの商品ラインナップは、一度利用した顧客のスイッチングコストを一定程度高める。特に、食の安全・安心や品質に高い関心を持つ顧客層にとっては、乗り換えのハードルはやや高くなる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
現時点では、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるようなネットワーク効果は確認されない。プラットフォームとしての拡大よりも、個々の顧客との関係性構築が中心となっている。
コスト優位★☆☆☆☆
食品の仕入れや物流において、効率化を進めている可能性はあるが、競合他社も同様の取り組みを行っており、構造的なコスト優位性は限定的。特に、生鮮食品を扱うため、品質維持のためのコストも発生する。
規模の経済★★☆☆☆
食品EC市場においては一定の規模を持つが、大手総合スーパーやコンビニエンスストアの食品宅配サービス、さらには他の専門EC事業者と比較すると、市場全体に対するシェアはまだ限定的。効率規模の優位性は発展途上。
- 高付加価値な食品提供同社は有機栽培や特別栽培の青果、安全性を重視した加工食品など、環境・健康志向の高い顧客向けの高品質な食品を提供しています。契約生産者との直接ネットワークにより、独自の調達網を構築し、他社にはない「スペシャリティ」な商品を展開することで、競合との差別化を図っています。
- 多様なニーズへの対応力共働き世帯の「時短」ニーズに応えるミールキット「Kit Oisix」や、プラントベース志向の「Purple Carrot」など、顧客のライフスタイルや価値観に合わせた多様な商品・サービスを開発しています。これにより、幅広い顧客層の潜在的ニーズを捉え、独自の価値提案を通じて高い参入障壁を築いています。
- サプライチェーンの強み独自の栽培・生産基準に基づいた調達網に加え、自社運営の物流センターで検品・保管・仕分け・梱包を一元管理しています。これにより、商品の品質管理を徹底し、安定した供給体制を構築することで、顧客からの信頼を獲得し、事業の持続性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- BtoC事業の強化主力であるBtoCサブスク事業において、「プレミアム時短」の価値提供を最優先課題としています。ミールキット「Kit Oisix」に加え、「デリOisix」や「ベビー&キッズコース」など、特定の顧客層のニーズに応えるサービスを立ち上げ、会員数の増加と収益力強化を目指します。
- BtoB事業の拡大と効率化シダックスとの統合により拡大したBtoBサブスク事業では、新規契約施設の増加とM&Aによる事業規模拡大を推進します。BtoCで培ったミールキット開発ノウハウを業務用に活用し、省人化と高付加価値を両立させる「タイパ給食モデル」を構築し、収益性向上を図ります。
- 持続可能な食の未来への貢献気候変動や食品廃棄物などの社会課題に対し、「グリーンシフト戦略」を掲げ、温室効果ガス削減や食品廃棄物削減を推進しています。フードテックの活用や、規格外農産物の利用、ミールキットによる家庭でのフードロス削減など、ビジネスを通じて持続可能な食の実現を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は、企業理念を「これからの食卓、これからの畑」と定め、食に関する社会課題をビジネスの手法で解決することをミッションとしています。お客様に、美味しく楽しく健康的な食生活を送っていただくためにはどうすれば良いかを考え、活動しています。現在のように不安定な環境におきましては、生活インフラを担うサービスとしての自覚を一層強く持ち、皆様のお役に立てるよう尽力してまいります。 (2) 経営環境2025年10月のグループ再編に伴うB2Bサブスク事業(給食事業)の完全子会社化を機に、共通のサブスクリプションモデルを有するB2Cサブスク事業(食品宅配事業)とB2Bサブスク事業(給食事業)の両事業のシナジー創出を加速させています。すでに実施した製造、物流、システム、及びコーポレート各部門の統合により、製造ラインの稼働率向上やDX推進による生産性向上といった効果が着実に現れており、今後は商品開発から調達、製造、物流、そして食の提供に至る全工程を一体運営することで、持続的な成長サイクルを確立いたします。2030年目標に向けては、B2Bサブスク事業(給食事業)における売上高の持続的な成長及び収益性改善による増収増益を主軸としつつ、B2Cサブスク事業(食品宅配事業)の収益性改善も並行して進めることで、トップラインの拡大と収益性改善の両立を力強く推進してまいります。 (3) 経営戦略(B2Bサブスク事業)国内の給食市場は、約5兆円と非常に大きく、高齢者施設や社食などを中心に安定的に推移している市場です。一方で、昨今の人材不足や原材料・人件費による利益圧迫により、食の質の低下が懸念されるなか、給食業者の業績悪化や再編の動きが顕在化しています。中長期目標に向け、当社は、この市場再編の機会を捉え、ロールアップ型M&Aとオーガニック成長の両輪を推進し、B2Bサブスク事業の売上高の持続的な成長と収益性の改善に努め、給食業界におけるトップティア入りを実現してまいります。 具体的な利益成長アクション1. 売上高の持続的な成長戦略(M&A/オーガニック):中長期でB2B領域のM&Aを中心に行う方針に基づき、直近ではシダックスホールディングスのフード事業を完全子会社化し、コア事業の中核として位置付けています。このようなロールアップ戦略による事業規模の急拡大と、オーガニック成長の掛け合わせにより、売上高の持続的な成長を目指します。2. 収益性の改善戦略:価格適正化の推進と店舗運営の標準化を徹底します。また、B2Cサブスク事業のノウハウを給食事業に展開し、「タイパ給食モデル」やAI・DXの活用による労務費削減を推進します。中長期的には、「タイパ給食モデル」の導入拡大や調達・物流の最適化を通じて成長投資の原資を確保し、収益性を改善することを目指します。3. B2C知見を活用した商品開発:「Kit Oisix」の累計販売2.5億食で培った知見と技術力を、今後の商品開発に最大限活用してまいります。この開発力を背景に、美味しさと品質を追求した高齢者施設向け完全調理品「元気ごはん」などの展開を強化し、給食事業の高付加価値化を推進してまいります。 (B2Cサブスク事業)国内の食品宅配市場は約3兆円あり、今後も年成長率約3%が予想されており、順調に拡大が見込まれています。一方、当社のマーケットシェアは数%程度であり、グローバルの他社事例を踏まえても、国内事業で引き続き成長できると考えています。また、食品市場全体におけるEC比率も約4%とまだまだニッチであり、他社サービスを含めた市場全体の活性化も見込まれています。当社は、当該市場において、「スペシャリティ」×「サブスクリプション」の領域に特化したサービスを展開しており、付加価値が高い商品を生み出す契約生産者とのダイレクトネットワークやお客様インサイトに基づくサービス開発スキル等、当該領域において高い参入障壁を築いており、流通総額でNo.1の地位を確立しています。 具体的な利益成長アクション中長期目標の実現に向け、国内B2Cサブスク事業では「超ラクKit」「デリOisix」等のサービス・商品の進化を継続してまいります。商品開発から販売に至るプロセスの細部までたゆまぬ改善を重ね、外部環境の変動に左右されない強固な収益基盤の構築を推進し、収益性の改善を目指します。 (4) 優先的に対処すべき事業上の課題当社グループが認識している優先的に対処すべき事業上の課題は以下のとおりです。 ① お客さまの食ニーズに対する価値提案強化とパーソナライズ化 共働き世帯の増加による時短ニーズに加え、大容量やコスパなど、ライフスタイルや価値観の多様化が拡大しています。これに対応するため、「超ラクKit」や「たすだけシリーズ」、「デリOisix」など多様なニーズに応える商品展開を強化するとともに、蓄積されたデータとAIを活用したパーソナライズ型の商品提案を高度化し、顧客体験(CX)を深化させることが求められています。また、食材費や物流費の高騰が継続する中、独自性のある商品提案による顧客生涯価値(LTV)の最大化と、製造工程の内製化などのオペレーション改善による収益性の向上を両立させていく必要があります。 ② ロールアップ型M&Aの推進と給食業界の構造的な収益力改善国内給食市場は安定推移しているものの、深刻な人材不足や食材費・人件費の高騰により、給食業者の業績悪化や破綻が顕在化しています。当社は、ロールアップ型M&Aとオーガニック成長の両輪で事業規模を拡大し、業界においてトップティア入りを目指します。具体的には、B2C事業で培った商品開発ノウハウを活かした高齢者施設向け完全調理品「元気ごはん」や業務用ミールキットの導入により、省人化と高付加価値を両立する「タイパ給食モデル」を展開します。さらに、AIを活用した献立作成や需要予測、発注・シフト管理の自動化により運営の標準化を推進し、収益構造の改善を図ります。 ③ 持続可能な食の未来の実現世界的な気候変動や食品廃棄の増加、労働力不足など食を取り巻く課題が深刻化する中、持続可能な食の未来の実現に向け、環境、サプライチェーン、人的資本に関する課題に対応していく必要があります。環境面では、サプライチェーン全体での温室効果ガス削減、PB商品への環境配慮型素材の導入や食品廃棄物のリサイクル推進による資源循環、さらに未利用・低利用原料の活用による川上の食品ロス削減に注力いたします。サプライチェーン面では、主要サプライヤーへの行動規範浸透や人権デューデリジェンス体制の構築を基盤とし、代替タンパク質をはじめとする新たなサステナブル食材の研究開発を進め、生産者と共生する安定した食のインフラを構築してまいります。人的資本面では、これらを推進する基盤として、専門職を含む女性管理職登用の推進やエンゲージメントの向上を図り、多様な人材がその能力を最大限に発揮しイノベーションを創出できる組織文化の醸成と人的資本の強化に努めます。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標当社グループが上記の経営戦略の達成を判断するため重視している経営指標は、売上高、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)、1株当たり当期純利益とそれぞれの成長率であります。また、B2Bサブスク事業及びB2Cサブスク事業の成長性・収益性に関する指標として、両事業の売上高、EBITDAマージンに加え、Oisix会員数(B2Cサブスク事業)や契約施設数(B2Bサブスク事業)等を重視しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社は、企業理念を「これからの食卓、これからの畑」と定め、食に関する社会課題をビジネスの手法で解決することをミッションとしています。お客様に、美味しく楽しく健康的な食生活を送っていただくためにはどうすれば良いかを考え、活動しています。現在のように不安定な環境におきましては、生活インフラを担うサービスとしての自覚を一層強く持ち、皆様のお役に立てるよう尽力してまいります。 (2) 経営環境2025年10月のグループ再編に伴うB2Bサブスク事業(給食事業)の完全子会社化を機に、共通のサブスクリプションモデルを有するB2Cサブスク事業(食品宅配事業)とB2Bサブスク事業(給食事業)の両事業のシナジー創出を加速させています。すでに実施した製造、物流、システム、及びコーポレート各部門の統合により、製造ラインの稼働率向上やDX推進による生産性向上といった効果が着実に現れており、今後は商品開発から調達、製造、物流、そして食の提供に至る全工程を一体運営することで、持続的な成長サイクルを確立いたします。2030年目標に向けては、B2Bサブスク事業(給食事業)における売上高の持続的な成長及び収益性改善による増収増益を主軸としつつ、B2Cサブスク事業(食品宅配事業)の収益性改善も並行して進めることで、トップラインの拡大と収益性改善の両立を力強く推進してまいります。 (3) 経営戦略(B2Bサブスク事業)国内の給食市場は、約5兆円と非常に大きく、高齢者施設や社食などを中心に安定的に推移している市場です。一方で、昨今の人材不足や原材料・人件費による利益圧迫により、食の質の低下が懸念されるなか、給食業者の業績悪化や再編の動きが顕在化しています。中長期目標に向け、当社は、この市場再編の機会を捉え、ロールアップ型M&Aとオーガニック成長の両輪を推進し、B2Bサブスク事業の売上高の持続的な成長と収益性の改善に努め、給食業界におけるトップティア入りを実現してまいります。 具体的な利益成長アクション1. 売上高の持続的な成長戦略(M&A/オーガニック):中長期でB2B領域のM&Aを中心に行う方針に基づき、直近ではシダックスホールディングスのフード事業を完全子会社化し、コア事業の中核として位置付けています。このようなロールアップ戦略による事業規模の急拡大と、オーガニック成長の掛け合わせにより、売上高の持続的な成長を目指します。2. 収益性の改善戦略:価格適正化の推進と店舗運営の標準化を徹底します。また、B2Cサブスク事業のノウハウを給食事業に展開し、「タイパ給食モデル」やAI・DXの活用による労務費削減を推進します。中長期的には、「タイパ給食モデル」の導入拡大や調達・物流の最適化を通じて成長投資の原資を確保し、収益性を改善することを目指します。3. B2C知見を活用した商品開発:「Kit Oisix」の累計販売2.5億食で培った知見と技術力を、今後の商品開発に最大限活用してまいります。この開発力を背景に、美味しさと品質を追求した高齢者施設向け完全調理品「元気ごはん」などの展開を強化し、給食事業の高付加価値化を推進してまいります。 (B2Cサブスク事業)国内の食品宅配市場は約3兆円あり、今後も年成長率約3%が予想されており、順調に拡大が見込まれています。一方、当社のマーケットシェアは数%程度であり、グローバルの他社事例を踏まえても、国内事業で引き続き成長できると考えています。また、食品市場全体におけるEC比率も約4%とまだまだニッチであり、他社サービスを含めた市場全体の活性化も見込まれています。当社は、当該市場において、「スペシャリティ」×「サブスクリプション」の領域に特化したサービスを展開しており、付加価値が高い商品を生み出す契約生産者とのダイレクトネットワークやお客様インサイトに基づくサービス開発スキル等、当該領域において高い参入障壁を築いており、流通総額でNo.1の地位を確立しています。 具体的な利益成長アクション中長期目標の実現に向け、国内B2Cサブスク事業では「超ラクKit」「デリOisix」等のサービス・商品の進化を継続してまいります。商品開発から販売に至るプロセスの細部までたゆまぬ改善を重ね、外部環境の変動に左右されない強固な収益基盤の構築を推進し、収益性の改善を目指します。 (4) 優先的に対処すべき事業上の課題当社グループが認識している優先的に対処すべき事業上の課題は以下のとおりです。 ① お客さまの食ニーズに対する価値提案強化とパーソナライズ化 共働き世帯の増加による時短ニーズに加え、大容量やコスパなど、ライフスタイルや価値観の多様化が拡大しています。これに対応するため、「超ラクKit」や「たすだけシリーズ」、「デリOisix」など多様なニーズに応える商品展開を強化するとともに、蓄積されたデータとAIを活用したパーソナライズ型の商品提案を高度化し、顧客体験(CX)を深化させることが求められています。また、食材費や物流費の高騰が継続する中、独自性のある商品提案による顧客生涯価値(LTV)の最大化と、製造工程の内製化などのオペレーション改善による収益性の向上を両立させていく必要があります。 ② ロールアップ型M&Aの推進と給食業界の構造的な収益力改善国内給食市場は安定推移しているものの、深刻な人材不足や食材費・人件費の高騰により、給食業者の業績悪化や破綻が顕在化しています。当社は、ロールアップ型M&Aとオーガニック成長の両輪で事業規模を拡大し、業界においてトップティア入りを目指します。具体的には、B2C事業で培った商品開発ノウハウを活かした高齢者施設向け完全調理品「元気ごはん」や業務用ミールキットの導入により、省人化と高付加価値を両立する「タイパ給食モデル」を展開します。さらに、AIを活用した献立作成や需要予測、発注・シフト管理の自動化により運営の標準化を推進し、収益構造の改善を図ります。 ③ 持続可能な食の未来の実現世界的な気候変動や食品廃棄の増加、労働力不足など食を取り巻く課題が深刻化する中、持続可能な食の未来の実現に向け、環境、サプライチェーン、人的資本に関する課題に対応していく必要があります。環境面では、サプライチェーン全体での温室効果ガス削減、PB商品への環境配慮型素材の導入や食品廃棄物のリサイクル推進による資源循環、さらに未利用・低利用原料の活用による川上の食品ロス削減に注力いたします。サプライチェーン面では、主要サプライヤーへの行動規範浸透や人権デューデリジェンス体制の構築を基盤とし、代替タンパク質をはじめとする新たなサステナブル食材の研究開発を進め、生産者と共生する安定した食のインフラを構築してまいります。人的資本面では、これらを推進する基盤として、専門職を含む女性管理職登用の推進やエンゲージメントの向上を図り、多様な人材がその能力を最大限に発揮しイノベーションを創出できる組織文化の醸成と人的資本の強化に努めます。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標当社グループが上記の経営戦略の達成を判断するため重視している経営指標は、売上高、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)、1株当たり当期純利益とそれぞれの成長率であります。また、B2Bサブスク事業及びB2Cサブスク事業の成長性・収益性に関する指標として、両事業の売上高、EBITDAマージンに加え、Oisix会員数(B2Cサブスク事業)や契約施設数(B2Bサブスク事業)等を重視しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は以下のとおりです。 ① 経営成績の状況(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度前年同期比増減増減率売上高256,009251,419△4,589△1.8%売上原価180,798177,505△3,292△1.8%販売費及び一般管理費68,34566,574△1,771△2.6%営業利益6,8647,3394746.9%経常利益6,5616,8402794.3%親会社株主に帰属する当期純利益3,6384,52788824.4% 当連結会計年度のセグメント別業績は以下のとおりです。(単位:百万円) 売上高営業利益又は営業損失(△)当連結会計年度前年同期比増減増減率当連結会計年度前年同期比増減増減率B2Cサブスク 94,286△2,865△2.9%8,265△1,095△11.7%B2Bサブスク83,3856,8098.9%2,9081,568117.0%社会サービス40,3783,81810.4%1,50527922.8%車両運行サービス14,584△12,590△46.3%1,369△560△29.0%その他21,7025632.7%656△392△37.5%調整額△2,918△32512.6%△7,365676△8.4%合計251,419△4,589△1.8%7,3394746.9% 当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。報告セグメントの区分変更の詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、営業活動による9,284百万円の増加、投資活動による2,037百万円の増加、財務活動による9,186百万円の減少等により、現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は2,136百万円増加したことから、期末残高は21,091百万円となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループは生産活動を行っていますが、事業全体における重要性が低いため、記載を省略しております。 b.受注実績当社グループの主な事業は、商品を仕入れてから販売するまでの期間が極めて短期間のため、記載を省略しております。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績については「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容a.財政状態及び経営成績1) 財政状態(資産合計)当連結会計年度末における資産合計は108,137百万円となり、前連結会計年度末残高134,564百万円と比較して26,426百万円減少しました。流動資産は53,235百万円となり、前連結会計年度末残高53,246百万円と比較して11百万円減少しました。この主な要因は、現金及び預金2,108百万円の増加、売掛金2,259百万円の減少、未収入金312百万円の増加、その他流動資産226百万円の減少等によるものです。固定資産は54,902百万円となり、前連結会計年度末残高81,317百万円と比較して26,414百万円減少しました。この主な要因は、有形固定資産3,629百万円の減少、無形固定資産19,149百万円の減少、投資その他の資産3,635百万円の減少によるものです。無形固定資産の減少の主な要因は、車両その他の事業の売却に伴う組織再編の影響等による顧客関連資産の減少11,470百万円、のれんの減少7,106百万円であります。 (負債合計)当連結会計年度末における負債合計は79,067百万円となり、前連結会計年度末残高95,076百万円と比較して16,009百万円減少しました。流動負債は47,913百万円となり、前連結会計年度末残高45,933百万円と比較して1,979百万円増加しました。この主な要因は、買掛金1,325百万円の減少、未払費用1,178百万円の減少、短期借入金4,060百万円の増加、未払法人税等1,479百万円の増加等によるものです。固定負債は31,154百万円となり、前連結会計年度末残高49,143百万円と比較して17,989百万円減少しました。この主な要因は、長期借入金12,344百万円の減少、リース債務1,259百万円の減少、繰延税金負債4,074百万円の減少等によるものです (純資産合計)当連結会計年度末における純資産合計は29,069百万円となり、前連結会計年度末残高39,487百万円と比較して10,417百万円減少しました。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益4,527百万円、非支配株主持分の減少7,320百万円、資本剰余金の減少1,596百万円等によるものです。 2) 経営成績(売上高)当連結会計年度における売上高は、新規契約数増加によりB2Bサブスク事業の売上は前年比で増加した一方、2025年10月1日付の車両運行サービス事業及びその他事業売却も踏まえ、全社売上は減少し前連結会計年度と比較して1.8%減の251,419百万円となりました。 (売上原価)連結会計年度における売上原価は、B2Cサブスク事業において原材料高騰があった一方、B2Bサブスク事業において食材費高騰の影響を運営標準化によって吸収したこと等により、前連結会計年度と比較して1.8%減の177,505百万円となりました。 (販売費及び一般管理費)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、全社的な収益性改善を推進したこと等により、前連結会計年度と比較して2.6%減の66,574百万円となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、車両運行サービス事業及びその他事業の売却益等の営業外収益・特別利益が発生した一方、支払利息や減損損失等の営業外費用・特別損失が発生いたしました。また、税務最適化の推進も踏まえ、当初予想を大幅に上回って着地し、前連結会計年度と比較して24.4%増の4,527百万円となりました。 b.セグメントごとの経営成績B2Cサブスク事業では、ウェブサイトやカタログを通じてお客様より注文を受け、独自の栽培、生産基準に基づいた環境負荷の少ない高付加価値の食品(青果物・加工食品・ミールキット)や、日用品や雑貨等を宅配する事業を行っております。国内においてはインターネットやカタログを通じて主に食品・食材の直販を行い、「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」の3ブランドを展開しております。「Oisix」は、共働きの子育て世代を主要ターゲットとし、プレミアムな時短を実現する商品、サービスを提供しております。「大地を守る会」は、"とことんナチュラル、ひたすら国産"のコンセプトのもと、国産・オーガニックな食材を中心にサービスの磨き上げに注力しております。「らでぃっしゅぼーや」は、料理などの日常生活を通じて社会貢献や生産者応援をしたい世帯を主要ターゲットとし、「ふぞろいRadish」などの商品、サービス開発を進めております。海外においては、米国で「Purple Carrot」ブランドを展開しております。「Purple Carrot」は、プラントベースを志向し、食生活を通じた健康な生活の実現に関心の高い消費者を主要ターゲットとし、プラントベースに沿った時短を実現する商品、サービスを提供しております。「Oisix」においては、会員数が直近2年間は35~36万人台を推移しており、ARPUは超ラクKitなどを中心とした商品・サービスの改善などを背景に堅調に推移いたしましたが、売上高については、会員数が減少し、前年同期と比べて減収となりました。セグメント利益については、原材料高騰やマーケティング費用増加により、前年同期と比べて減少しました。これらの結果、売上高は94,286百万円(前期比2.9%減)となり、セグメント利益については、8,265百万円(前期比11.7%減)となりました。 B2Bサブスク事業では、保育園への食材卸事業と、企業・官公庁・学校・保育園等の食堂における給食や管理業務、病院の入院患者を対象とした給食や老人保健施設等の給食などの受託運営、学校給食業務の受託運営、外食産業向けに食材販売などを行っております。売上高については、価格適正化および新規契約数増加により、前年同期と比べて増加しました。セグメント利益については、運営の標準化が順調に進捗し、利益率は前年比で大きく改善し大幅増益となり、前年同期と比べて増加しました。これらの結果、売上高は83,385百万円(前期比8.9%増)となり、セグメント利益については、2,908百万円(前期比117.0%増)となりました。 社会サービス事業では、地方自治体からの放課後児童クラブ(学童保育)、図書館、児童館等の施設管理及び運営、並びに民間企業からの各種アウトソーシングを受託しております。売上高については、少子高齢化による人手不足やコストアップの流れを受けた行政サービスの民間への委託のニーズをとらえ、前年度から継続して、積極的な提案活動を行っております。特に学童保育事業を中心に、多様化する子育てニーズに対して様々なコンテンツの提案を行うことで、受託件数を着実に増加させたことにより、前年同期と比べて増加しました。セグメント利益については、学童保育事業が好調であることを踏まえ、前年同期と比べて増加しました。これらの結果、売上高40,378百万円(前期比10.4%増)となり、セグメント利益については、1,505百万円(前期比22.8%増)となりました。 車両運行サービス事業では、民間企業や地方自治体からの車両運行管理業務のアウトソーシングを受託しております。なお、車両運行サービス事業に分類していた大新東株式会社ほか子会社1社の全株式を譲渡したことに伴い、連結の範囲から除外したため、2025年4月1日から2025年9月30日までの業績を表示しております。売上高については、企業の役員向け車両においてWebプロモーションの強化による好調な受注の継続に加え、既存路線バスの撤退や学校の統廃合によるスクールバス需要等、地方における移動手段ニーズの高まりを捉えた提案活動の強化による案件の獲得を行いましたが、連結除外の影響により前年同期と比べて減少しました。セグメント利益については、連結除外の影響により前年同期と比べて減少しました。これらの結果、売上高は14,584百万円(前期比46.3%減)となり、セグメント利益については、1,369百万円(前期比29.0%減)となりました。 その他事業は、他社EC支援事業や移動スーパー事業、投資事業等から構成されております。売上高は、M&Aにて取得した子会社の寄与などの効果により、前年同期と比べ増加しました。一方で、セグメント利益については、前年同期と比べ減少しました。なお、その他事業に分類していたシダックスホールディングス株式会社及びシダックス株式会社ほか子会社4社の全株式を譲渡したことに伴い、連結の範囲から除外したため、2025年4月1日から2025年9月30日までの業績を表示しております。これらの結果、売上高は21,702百万円(前期比2.7%増)となり、セグメント利益については、656百万円(前期比37.5%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度に比べ2,136百万円増加の21,091百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、9,284百万円(前期比165.6%増)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益7,435百万円、減価償却費4,387百万円、減損損失1,707百万円、のれん償却額1,187百万円があった一方、関係会社株式売却益2,292百万円、法人税等の支払額1,965百万円、売上債権の増加額1,413百万円等があったことであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は、2,037百万円(前期は使用した資金12,451百万円)となりました。この主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入3,473百万円、有形固定資産の取得による支出1,104百万円、無形固定資産の取得による支出771百万円等があったことであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、9,186百万円(前期比492.0%増)となりました。この主な要因は、長期借入金の返済による支出20,876百万円、長期借入れによる収入11,020百万円、短期借入金の純増減額による収入4,360百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出1,498百万円等があったことであります。 b.資本の財源及び資金の流動性1) 財務政策当社グループは現在、運転資金については、原則として手持資金(利益等の内部留保資金)及び当座貸越契約に基づく短期借入金により充当しております。また、設備資金については、設備投資計画に基づき、手元資金で不足が生じる場合は、長期借入金での調達を検討いたします。また、設備投資の案件が継続して発生する、あるいは大型の案件が発生する場合については、長期的な財務体質の強化を意識し、資金調達を検討いたします。 2) 資金需要当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、商品の仕入、お客様へ商品を配送するための荷造運賃発送費、新規顧客獲得を中心としたマーケティング費用等の営業費用であります。また、設備資金需要としては、物流センター等の設備の新設・増強による投資、販売管理システムの改修等のソフトウエア開発による投資等があります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準に基づいて作成しております。その作成は、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的に見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。当社及び連結子会社の重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
事業リスク
- 競争激化と価格競争BtoCサブスク事業ではネットスーパーや生協、冷凍弁当サービスなどとの競合が激化する可能性があります。BtoBサブスク事業の給食業界でも大手企業間の競争が激しく、価格競争により受託価格が低下し、事業や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 食の安全と事故発生食材・食事の提供サービスにおいて、食中毒、異物混入、アレルギー事故などが発生した場合、営業停止や損害賠償責任が生じる可能性があります。また、車両運行サービスや社会サービス事業での重大事故も、損害賠償や信頼低下を招き、事業や業績に影響を与える恐れがあります。
- 大規模災害の影響農業・漁業・牧畜業の第一次産業産品を取り扱うため、大規模な風水害が産地を襲うと、欠品や品質劣化が発生し、事業や業績に影響を与える可能性があります。また、災害による流通・物流網の寸断も、出荷や配達に支障をきたし、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあると考えております。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業戦略に関するリスクリスク項目リスクの内容・当社グループへの影響リスクへの対応策ビジネスモデル・競争環境について当社グループは、B2Cサブスク事業においては、お客様の環境・健康志向が高まる中、有機栽培・特別栽培等による青果や安全性を吟味した加工食品など高付加価値の食品を、ECを活用した利便性の高いサービスを通じて、より手軽により多くのお客様に提供しております。食のEC市場においては、ネットスーパーや各地域の生活協同組合等の宅配事業、冷凍弁当などの宅配サービス事業などを事業領域の近しい業態と捉えており、今後、かかる事業者による食品販売への一層の注力等により、EC市場の食品分野における競合が激化する可能性があります。B2Bサブスク事業においては、企業、官公庁、学校、保育園等の食堂の給食及び管理業務、病院の入院患者を対象とした給食や老人保健施設等の給食などの受託運営を行っております。近年、給食業界において、大手企業間での競争が激しくなっており、価格競争により受託価格が低下する可能性があります。また、社会サービス事業では、地方自治体から放課後児童クラブ(学童保育)、図書館、児童館等の施設管理及び運営、並びに民間企業から各種業務を受託しております。近年、少子高齢化の進展に伴う地方自治体の財政縮減や民間企業のコスト削減ニーズが高まっている中、効率性を高めた事業運営の必要性が増しております。このような環境下において当社が適切な対応を取ることができない場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、今後もお客様の環境・健康志向の高まりにより、当社が取り扱う高付加価値の食品市場及び食のEC市場のいずれも、引き続き伸長していくと推測しております。また、給食業界内での合従連衡の進展や官から民への業務のアウトソーシングの加速化など、事業を取り巻く環境は多くの機会も生まれてくると考えております。お客様のそれぞれに異なる社会課題に対し、潜在的ニーズをいち早く捉え、ニーズに即した商品・サービスを迅速に展開し、当社サービスでしか出会うことの出来ない独自性のある商品や体験など、新しい価値提案をすることで差別化を図ってまいります。 リスク項目リスクの内容・当社グループへの影響リスクへの対応策事故の発生について当社グループは、B2Cサブスク事業、B2Bサブスク事業において、食材・食事の提供サービスを行っており、当社グループの衛生管理等に起因する食中毒・異物混入・アレルギー事故などが発生した場合には、発生拠点における一定期間の営業停止や損害賠償責任が発生する可能性があります。社会サービス事業においては、公共施設の運営管理業務等を受託しており、施設運営に際して重大な事故等を発生させてしまった場合には、損害賠償責任の発生や所管する自治体等からの営業停止命令等を受ける可能性があります。また、これらの事象の発生により、当社グループに対する信頼低下を招き、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、重大な事故の発生を未然に防止するため、安全に関する法令及び当社グループが定めた規定・基準・マニュアル等の遵守に努め、定期的に内部監査による事業の運営状況の把握を行っております。 (2) 気候変動に関するリスクリスク項目リスクの内容・当社グループへの影響リスクへの対応策大規模な風水害について当社グループは、農業、漁業、牧畜業による第一次産業産品を取り扱うことから、大規模な台風、大雨のような風水害が産地を襲った場合、欠品や品質劣化等の問題の発生などにより、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、これらの大規模な風水害が、商品の流通・物流に影響を及ぼし、出荷や配達に支障が出た場合にも、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、取引産地を日本全国各地に分散するとともに、主要品目については原則として複数産地から調達可能な状況とすることにより、特定地域の天候悪化による収穫不能・品質劣化時も別産地から商品の供給ができる体制をとっております。温室効果ガス削減・食品廃棄物について世界的規模で温室効果ガス排出規制や食料廃棄物削減の取組が行われており、当社グループにおいて対応が遅れた場合、社会的な信用低下を招く可能性があります。また、気候変動に伴う異常気象の増加により、農産物などの供給に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、農産物の生産現場や物流拠点、ラストワンマイルの配送とサプライチェーン全体での温室効果ガスの削減を推進しております。また、食品廃棄物の削減についても、不揃い農産物の積極的な活用や、ミールキットの販売拡大による家庭でのフードロス削減を推進するなどの施策を積極的に行ってまいります。 (3) サプライチェーンに関するリスクリスク項目リスクの内容・当社グループへの影響リスクへの対応策原材料の品質について当社グループの取扱商品について、生産者による農薬使用等に関する表示の偽装や品質に関する虚偽の情報提供などが行われる可能性は否定できません。また食品の放射能汚染問題については、その安全性に関する社会通念上の見解が未だ明確でないことに加え、今後当該問題に関する何らかの法規制が設けられた場合、当該法規制が求める対応等が即時に実施できない可能性があります。これらの事象が発生した場合、行政機関からの指摘や処分、お客様からのクレームや損害賠償等が生じる可能性があり、当社グループのブランドイメージの失墜や対外的信用力の低下等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、各ブランドが提供する付加価値やターゲット層により細かな基準は異なるものの、いずれの主要ブランドにおいても、独自の取り扱い基準を設定し、産地の特定できる野菜や水産品、畜産物を生産者から直接仕入れております。農産物は可能な限り農薬や化学肥料を使わず栽培した作物を、加工品は食品添加物を極力使用しない製品を取り扱っております。また、農産物については産地視察や残留農薬の検査を実施し、加工品等については外部の有識者や第三者機関等を活用した独自の検査体制を設け、さらには仕入先メーカーの衛生管理指導を行うなど、客観的かつ合理的な品質・安全性の確保に努めております。また入社時には品質保証に関する研修を実施するなど、役職員への教育・啓発活動にも努めております。物流業務拠点の集中について当社グループでは、自社運営による物流センターを構え、取扱商品の検品・保管・仕分・梱包といった物流関連業務を集約しており、主にOisixブランドは神奈川県海老名市と厚木市、大地を守る会ブランドは千葉県習志野市の物流センター、らでぃっしゅぼーやブランドは全国4拠点を通してお客様向けに出荷しております。これら物流センターが自然災害又は火事などにより操業できなくなった場合、従業員の出勤稼働に影響が出た場合、その他操業に支障が発生した場合には、在庫の損失や配送遅延、サービス一時停止などといった事態の発生により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、有事の際には全国7拠点のうち操業可能な拠点を活用する配送オペレーションの調整を行うことにより、お客様への出荷業務を最大限継続してまいります。物流におけるヤマト運輸株式会社との取引関係について当社グループの主力セグメントであるB2Cサブスク事業の売上高の5割強を占めるOisixブランドにおいては、ヤマト運輸株式会社によってお客様への商品配送を行っておりますが、昨今の物流業界の状況に鑑み、同社からの大幅な配送料の値上げ要請や取引関係の縮小などがあった場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、ラストワンマイルだけではなく、調達物流においても共同でプロジェクトを行うなど、同社との良好な取引関係の維持に努めております。サプライチェーン全体におけるガバナンスについて当社グループでは、調達から物流、ラストワンマイルにわたり、多くの取引先との協働で事業を展開しております。これらのサプライチェーンのいずれかにおいて、労働環境に起因する労働災害の増加や、人権侵害、不正行為の隠蔽などのコンプライアンス違反が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、サプライチェーンを構成する取引先との密なコミュニケーションにより、共同でインシデント発生の可能性やセキュリティ体制を認識し、協働作業によりリスクの回避や軽減に努め、一方で、保険の活用や契約での免責、解除条項により、リスクの移転にも努めてまいります。 (4) 情報セキュリティに関するリスクリスク項目リスクの内容・当社グループへの影響リスクへの対応策システム障害について当社グループの食品宅配事業の業務は、Webサイトの管理を始め、受注、発注、仕入、在庫、発送、売上まで大半の業務が業務管理システムに依存しております。しかしながら、想定を超えた受注申込その他のアクセスの急激な増加や、コンピュータウィルスの侵入、人為的な破壊行為、又は構築したアプリケーションの不具合等、様々な要因によって当社グループのシステムに障害又は問題が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、業務管理システムにおいて、それぞれ予備系統や予備データの保有機能等の二重化措置やファイアウォール、ウィルスチェック等、外部からの攻撃を回避するための対策などに加え、情報セキュリティ統括部門を中心に、CSIRT(※)の設置など有事・平時の両面から情報セキュリティ体制の強化を図っております。※Computer Security Incident Response Team個人情報の取り扱いについて当社グループは、EC等による商品の販売に際してお客様の氏名、住所等の申し出を受け、多くの個人情報を保有するため、「個人情報の保護に関する法律」(個人情報保護法)に規定する個人情報取扱事業者に該当します。当社グループのお客様などの個人情報が社外に漏洩した場合には、損害賠償や社会的な信用失墜等により当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、個人情報にかかる取組として、2018年にISMS(※)認証を取得、データの暗号化、厳格なアクセスコントロール、並びに外部機関から定期的にシステム診断を受けること等に努めているほか、情報管理規程・マニュアルを制定し、プログラム作成者の教育訓練及び全社員を対象とした社内教育を徹底しております。※Information Security Management System (情報セキュリティマネジメントシステム):組織における情報資産のセキュリティを管理するための枠組み。技術革新への対応について当社グループが事業を展開しているEC業界、インターネット関連業界は、新たな技術革新やサービスが次々と登場しており、技術革新等への対応が遅れた場合や、システム等に関連する投資額や費用が予想外に増加した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、技術革新等に伴うサービスモデルの変更や新機能等を当社事業に活用するため、積極的な対応に努めております。 (5) 人材に関するリスクリスク項目リスクの内容・当社グループへの影響リスクへの対応策経営人材について当社グループの設立の中心人物であり、事業の推進者である代表取締役社長髙島宏平は、経営方針や経営戦略等、当社グループの事業活動全般において重要な役割を果たしており、同氏に対する当社グループの依存度は高くなっております。何らかの理由により同氏の業務遂行が困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、同氏に過度に依存しない経営体制を構築すべく、他の取締役や従業員への権限委譲等を進めております。人材の確保・育成について当社グループの属する市場が今後拡大し、競争が激化すれば、競合他社との人材獲得競争も激化し、当社グループの人材が外部に流出することや、人材確保に支障を来たすことも想定されます。また、今後急激な受注増加などに伴い業務量が急増した場合、人員不足により業務効率の低下などの事態が発生することも想定されます。このような事態が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、急激な事業拡大に伴って優秀な人材の確保とその育成が重要な課題となっており、内部での人材育成と抜擢及び外部からの人材登用に努めております。また、一部業務については労働集約的な側面があり、恒常的に一定数の従業員を効率的に配置する必要があることから、当社グループとしてはその採用と教育に努めております。 (6) 法規制等に関するリスクリスク項目リスクの内容・当社グループへの影響リスクへの対応策主な法的規制について当社グループは、主に食品衛生法、食品リサイクル法、景品表示法、健康増進法、消費者契約法、道路交通法、道路運送法、独占禁止法、労働者派遣法、及び建築基準法等の規制を受けております。これらの法令・規制等を遵守できなかった場合には、営業活動の制限・停止等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクの発生を未然に防ぐために、倫理規程をはじめとした各種規程・ガイドラインを制定し、コンプライアンス推進体制の整備、及び年に1回のコンプライアンス研修の実施をはじめとした、役職員への教育・啓発活動に努めております。また、役職員がコンプライアンス違反を認識した場合には、「企業倫理ホットライン」という内部通報制度を設けており、そこで受け付けた内容に基づき、必要な調査・是正措置を行っております。