事業の概要
- 主力はフェルト製品日本フエルトグループは、主に紙やパルプを作る機械に使われる「フェルト」という特殊な布製品の製造・販売を事業の柱としています。このフェルトは、紙の水分を効率よく取り除いたり、紙の品質を左右する重要な役割を担っており、高い技術力が求められます。
- 不動産賃貸も展開フェルト事業の他に、自社が所有する本社ビルの一部や土地・建物を他の企業や個人に貸し出す不動産賃貸事業も行っています。これにより、安定した賃料収入を得ており、事業の多角化に貢献しています。
- 多角的な収益構造グループ全体では、日本フエルト株式会社を中心に、子会社5社がフェルト事業の製造・販売を国内外で行っています。これにより、特定の地域や製品に依存しすぎない、多角的な収益構造を構築し、安定した経営を目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- フェルト事業(国内外)日本フエルトグループの主要な稼ぎ頭であり、売上高は908億4,963万円、営業利益は50億5,598万円を計上しています。主に紙・パルプ製造用のフェルトや工業用フェルトの製造・販売を行っており、国内外の子会社が連携して事業を展開しています。この事業がグループ全体の収益の大部分を占めています。
- 不動産賃貸事業(国内)売上高は6億1,447万円、営業利益は3億6,675万円です。これは、当社が所有する本社ビルの一部をテナントに貸し出したり、土地建物を不動産事業者等に貸与することで収益を得ています。フェルト事業とは異なる安定的な収益源として、グループの事業ポートフォリオを補完しています。
- 事業構成と規模感グループ全体の売上高の約9割をフェルト事業が占めており、その収益貢献度が非常に高いことがわかります。不動産賃貸事業は規模は小さいものの、安定した利益を生み出しており、事業の多角化とリスク分散に寄与しています。両事業が連携し、グループ全体の安定成長を支える構造となっています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| FeltBusiness | 地域 | 91 | 5 | 5.6% |
| RealEstateLeasingBusiness | 地域 | 6 | 4 | 59.7% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は日本フエルト株式会社(当社)及び子会社5社より構成されており、事業は、紙・パルプ用フェルト及び工業用フェルト等の製造、販売及び不動産賃貸事業を行っております。 事業内容と当社及び関係会社の当該事業にかかる位置付けは、次のとおりであります。 区分主要事業内容会社フェルト事業紙・パルプ用フェルト、工業用フェルトの製造・販売当社、東山フエルト株式会社、ニップ縫整株式会社、台湾惠爾得股份有限公司、日惠得造紙器材(上海)貿易有限公司、NFノンウーブン株式会社(会社総数 計6社)不動産賃貸事業当社所有本社ビルの一部をテナントへ貸与当社所有土地建物を不動産事業者等へ貸与当社 以上の当社グループについて図示すると次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 抄紙用具メーカーの競争激化や製品市況の動向が業績に影響を及ぼす可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 特殊な原材料の使用、高機能製品、新しい織り構造、高機能フィルターに重点をおいた開発。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 低い |
会社が挙げる主要リスク:紙・パルプ業界向け売上への依存 / 原材料の調達と価格変動 / 人材の確保
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
日本フエルトは特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPに関する顕著な情報が見当たらない。主力製品であるフェルトや不織布は汎用性が高く、技術的な差別化が限定的である可能性が高い。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
一部の産業用途においては、特定の性能要件を満たすためにカスタマイズされたフェルト製品が使用されている可能性がある。しかし、顧客が代替品に切り替える際のコストや手間は限定的と考えられ、スイッチング・コストは低いと推測される。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
日本フエルトの事業モデルは、製品の利用者が増えることで価値が増加するネットワーク効果を生み出す性質のものではない。BtoBビジネスが中心であり、プラットフォーム型ビジネスとは異なる。
コスト優位★★☆☆☆
長年の製造ノウハウや効率的な生産体制により、一定のコスト競争力を持っている可能性がある。しかし、原材料価格の変動や競合他社との価格競争に晒されるリスクは存在する。
規模の経済★★☆☆☆
フェルト・不織布業界において一定のシェアを有していると考えられるが、グローバルな巨大企業と比較すると規模の経済性は限定的である。業界全体が成熟しており、圧倒的な規模の優位性は築きにくい。
- 抄紙用具の技術力日本フエルトは、紙・パルプ製造に不可欠な抄紙用フェルトにおいて長年の経験と技術を蓄積しています。特に、高速・高加圧マシン向けの新しい品質開発や、得意先の省力化に貢献するシームフェルトの品質向上・耐久性向上に注力しており、これが競争力の源泉となっています。
- アジア市場での展開紙の需要が増加しているアジア市場、特に中国、インドネシア、インドといった国々で積極的に事業を展開しています。台湾には唯一の抄紙用フェルト生産拠点を持つ連結子会社があり、グループ連携を深めることで、品質改善や生産性向上を通じた総合的な競争力強化を図っています。
- 最先端設備による生産ワイヤー製品においては、新織機をはじめとする最先端設備を導入し、高品質な製品を効率よく生産できる体制を整えています。これにより、多様な顧客ニーズに応えられる豊富な製品ラインナップを実現し、国内シェアの拡大を目指すことで、市場での優位性を確立しようとしています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 持続可能な収益モデル構築日本フエルトグループは、国内の紙・パルプ業界の需要減少という厳しい経営環境に対応するため、「現状を乗り越え、長期にわたって持続可能な収益モデルの構築へ挑戦する」ことを中期経営方針としています。減収基調が続いても安定的な利益を確保できる強固な収益構造の構築が最重要課題です。
- コア事業の収益性改善と強化主力であるフェルト事業の収益性改善と収益基盤の強化に注力しています。原価率低減を中心とした収益改善のため、部門横断型のプロジェクトチームを編成し、フェルト設計の最適化などを進めます。国内では売上シェア拡大、海外ではアジア市場での売上拡大を目指し、特に中国、インドネシア、インドでの拡販に努めます。
- 資本効率と株主還元の向上ROE(自己資本当期純利益率)が資本コストに対して低い水準であることを認識し、その改善を目指しています。コア事業の収益性改善に加え、保有投資有価証券の売却による総資産の縮減や自己株式取得による自己資本の縮減に取り組みます。また、積極的な配当と機動的な自己株式取得により、株主への利益還元を重視しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「『伝統の継承』と『新たな挑戦』の融合で豊かな未来を創造します」を企業理念として掲げ、事業活動を展開しております。 (2)目標とする経営指標 当社グループが策定した中期経営計画(2026年度から2028年度)の、2028年度の目標とする指標は、次のとおりです。指標(全て連結ベース)2028年度目標値営業利益4億7,000万円以上ROE(自己資本当期純利益率)4.0%以上DOE(純資産配当率)2.5%以上 (3)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略と優先的に対処すべき課題 当社グループの主要な取引先である紙・パルプ業界は、ペーパーレス化の進展など構造的な要因により国内需要の減少が続いており、今後も厳しい事業環境が継続することが想定されます。 このような状況におきまして、当社グループは、10年長期ビジョンとして「業界の先駆者として磨き上げた独自の価値・技術を活かし、永く広く社会の発展に寄与し続ける企業へ」を掲げ、長期的な視点で戦略的な対策を実行してまいります。将来的な成長に向けた新たな事業領域への挑戦や、労働人口の減少に対応した生産体制の整備のためには、減収基調に耐えうる、強靭な収益構造の構築が当面の最重要課題であると考えております。そのため、中期経営計画(2026年度~2028年度)においては、「現状を乗り越え、長期にわたって持続可能な収益モデルの構築へ挑戦する」ことを中期経営方針として設定いたしました。 <中期経営方針の骨子>①コア事業である、フェルト事業における収益性の改善と収益基盤の強化 国内フェルトの減収基調が続いても安定的な利益を確保できる強固な収益構造を構築するため、原価率低減を中心に収益改善に取り組んでまいります。新たに部門横断型のプロジェクトチームを編成し、フェルト設計の最適化など、これまで部門単独では対応が難しかったボトルネックの解消をはかります。これにより、「全社利益の最大化」の観点から、より有効な施策が実行できると考えております。 あわせて、以下の販売戦略に基づき、売上高の確保を図ってまいります。 国内フェルトについては、市場縮小の影響を最小限にとどめるため、売上シェアの拡大を目指してまいります。比較的底堅い需要が見込まれる、物流に不可欠な板紙や生活必需品である家庭紙のマシンを対象に、積極的な営業活動・品質改良を行ってまいります。板紙マシン向けには、得意先の省力化に大きく貢献するシームフェルトのさらなる品質向上・耐久性向上により、競争力強化を図ってまいります。家庭紙マシン向けには、新たに開発した高速・高加圧マシン向け品質の市場投入、拡販を進めてまいります。 国外フェルトについては、エリアごとの成長性や収益性を踏まえたうえで、売上高の拡大を目指してまいります。紙の需要が増加しているアジア市場において、フェルトの要求品質が比較的高い得意先を対象とし、引き続き、中国や、インドネシア等東南アジアの売上を増加させるとともに、成長余力のあるインドでの拡販に努めてまいります。また、台湾唯一の抄紙用フェルト生産拠点である連結子会社の台湾惠爾得股份有限公司の強みを活かすべく連携を深め、品質改善や生産性向上をはじめとしたグループとしての総合的な競争力強化に取り組んでまいります。 ワイヤーについては、新織機をはじめ最先端の設備により、高品質の製品が効率よく生産できる体制が整いました。あらゆる取引先のニーズにお応えできるよう、バルメットテクノロジーズ社製品とあわせて豊富なラインナップを実現し、さらなる拡販を進めて国内シェアの拡大を目指してまいります。 ②事業収益及び資産効率の改善等による資本収益性の向上 現状の当社連結ROEは、資本コストに対して低い水準であると認識しております。ROE改善のため、「①コア事業である、フェルト事業における収益性の改善と収益基盤の強化」において記載のとおり、コア事業であるフェルト事業における収益性改善はもとより、引き続き保有投資有価証券の売却による総資産の縮減、および自己株式取得による自己資本の縮減に取り組んでまいります。 ③継続的かつ積極的な株主還元 株主への積極的な利益還元を経営上の重要施策の一つとして位置付け、基本方針に基づいて積極的な配当を継続するとともに、機動的な自己株式の取得を実施してまいります。配当の基本方針等につきましては、「3 配当政策」に記載のとおりであります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「『伝統の継承』と『新たな挑戦』の融合で豊かな未来を創造します」を企業理念として掲げ、事業活動を展開しております。 (2)目標とする経営指標 当社グループが策定した中期経営計画(2026年度から2028年度)の、2028年度の目標とする指標は、次のとおりです。指標(全て連結ベース)2028年度目標値営業利益4億7,000万円以上ROE(自己資本当期純利益率)4.0%以上DOE(純資産配当率)2.5%以上 (3)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略と優先的に対処すべき課題 当社グループの主要な取引先である紙・パルプ業界は、ペーパーレス化の進展など構造的な要因により国内需要の減少が続いており、今後も厳しい事業環境が継続することが想定されます。 このような状況におきまして、当社グループは、10年長期ビジョンとして「業界の先駆者として磨き上げた独自の価値・技術を活かし、永く広く社会の発展に寄与し続ける企業へ」を掲げ、長期的な視点で戦略的な対策を実行してまいります。将来的な成長に向けた新たな事業領域への挑戦や、労働人口の減少に対応した生産体制の整備のためには、減収基調に耐えうる、強靭な収益構造の構築が当面の最重要課題であると考えております。そのため、中期経営計画(2026年度~2028年度)においては、「現状を乗り越え、長期にわたって持続可能な収益モデルの構築へ挑戦する」ことを中期経営方針として設定いたしました。 <中期経営方針の骨子>①コア事業である、フェルト事業における収益性の改善と収益基盤の強化 国内フェルトの減収基調が続いても安定的な利益を確保できる強固な収益構造を構築するため、原価率低減を中心に収益改善に取り組んでまいります。新たに部門横断型のプロジェクトチームを編成し、フェルト設計の最適化など、これまで部門単独では対応が難しかったボトルネックの解消をはかります。これにより、「全社利益の最大化」の観点から、より有効な施策が実行できると考えております。 あわせて、以下の販売戦略に基づき、売上高の確保を図ってまいります。 国内フェルトについては、市場縮小の影響を最小限にとどめるため、売上シェアの拡大を目指してまいります。比較的底堅い需要が見込まれる、物流に不可欠な板紙や生活必需品である家庭紙のマシンを対象に、積極的な営業活動・品質改良を行ってまいります。板紙マシン向けには、得意先の省力化に大きく貢献するシームフェルトのさらなる品質向上・耐久性向上により、競争力強化を図ってまいります。家庭紙マシン向けには、新たに開発した高速・高加圧マシン向け品質の市場投入、拡販を進めてまいります。 国外フェルトについては、エリアごとの成長性や収益性を踏まえたうえで、売上高の拡大を目指してまいります。紙の需要が増加しているアジア市場において、フェルトの要求品質が比較的高い得意先を対象とし、引き続き、中国や、インドネシア等東南アジアの売上を増加させるとともに、成長余力のあるインドでの拡販に努めてまいります。また、台湾唯一の抄紙用フェルト生産拠点である連結子会社の台湾惠爾得股份有限公司の強みを活かすべく連携を深め、品質改善や生産性向上をはじめとしたグループとしての総合的な競争力強化に取り組んでまいります。 ワイヤーについては、新織機をはじめ最先端の設備により、高品質の製品が効率よく生産できる体制が整いました。あらゆる取引先のニーズにお応えできるよう、バルメットテクノロジーズ社製品とあわせて豊富なラインナップを実現し、さらなる拡販を進めて国内シェアの拡大を目指してまいります。 ②事業収益及び資産効率の改善等による資本収益性の向上 現状の当社連結ROEは、資本コストに対して低い水準であると認識しております。ROE改善のため、「①コア事業である、フェルト事業における収益性の改善と収益基盤の強化」において記載のとおり、コア事業であるフェルト事業における収益性改善はもとより、引き続き保有投資有価証券の売却による総資産の縮減、および自己株式取得による自己資本の縮減に取り組んでまいります。 ③継続的かつ積極的な株主還元 株主への積極的な利益還元を経営上の重要施策の一つとして位置付け、基本方針に基づいて積極的な配当を継続するとともに、機動的な自己株式の取得を実施してまいります。配当の基本方針等につきましては、「3 配当政策」に記載のとおりであります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国の経済は、企業収益の改善や個人消費の持ち直しの動きが見られ、緩やかに回復しております。一方で、緊迫した中東情勢を背景とした原油の調達不安や価格上昇などにより、先行き不透明な状況が続いております。このような状況におきまして、当社グループの業績は国内紙パルプ用フェルトの販売数量が減少したことにより、売上高は9,398百万円(前期比3.1%減)となりましたが、生産体制を見直し効率化を進めたことなどにより、営業利益は443百万円(前期比121.2%増)、経常利益は747百万円(前期比59.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、560百万円(前期比30.3%増)となりました。セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。<フェルト事業>品種別の売上高は以下のとおりであります。品 種売 上 高増 減 率紙・パルプ用フェルト7,379(1,812)百万円 前期比 2.8%減(7.2%増)工業用その他の製品1,393 6.7%減合 計8,773 3.4%減 (注)紙・パルプ用フェルト( )は国外売上高で、上段の数字に含まれております。 紙・パルプ用フェルトの売上高は、211百万円の減収となりました。国内は高シェアを維持したもののマーケット縮小の影響を受け、販売数量が減少したことにより減収となりました。国外につきましては、中国、インドネシア等で販売に持ち直しの動きがみられたことにより増収となりました。工業用その他の製品の売上高は、主にフィルターの販売が減少したことにより、100百万円の減収となりました。セグメント利益(営業利益)につきましては735百万円(前期比45.5%増)となりました。 <不動産賃貸事業>不動産賃貸事業については、高い入居率を継続できたことにより、売上高は625百万円(前期比1.7%増)となりました。セグメント利益(営業利益)につきましては359百万円(前期比2.0%減)となりました。 (注)各セグメント利益(営業利益)の合計額と連結業績における営業利益との差異、652百万円は各セグメントに配分していない全社費用であります。「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」もご参照下さい。 当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ2,788百万円増加しております。これは主に、現金及び預金が579百万円、有価証券が199百万円減少した一方、投資有価証券が2,860百万円、退職給付に係る資産が587百万円増加したことによるものです。負債は前連結会計年度末に比べ604百万円増加しております。これは主に支払手形及び買掛金が101百万円、退職給付に係る負債が248百万円減少した一方、繰延税金負債が1,122百万円増加したことによるものです。純資産は前連結会計年度末に比べ2,183百万円増加しております。これは主に自己株式の取得等により自己株式が275百万円増加(純資産が減少)した一方、その他有価証券評価差額金が1,965百万円、退職給付に係る調整累計額が261百万円、利益剰余金が205百万円増加したことによるものです。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ515百万円減少し、2,591百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は692百万円(前期は1,063百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が768百万円、減価償却費が696百万円、売上債権の減少が112百万円となった一方、退職給付に係る負債の減少が449百万円、棚卸資産の増加が174百万円となったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、520百万円の支出(前期は753百万円の支出)となりました。これは主に有価証券の償還による収入が200百万円あった一方、有形固定資産の取得による支出が827百万円あったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、684百万円の支出(前期は623百万円の支出)となりました。これは主に自己株式の取得による支出が285百万円、配当金の支払が354百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出が40百万円あったことによるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績ⅰ) 生産実績 当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。セグメントの名称金額(千円)前期比(%)フェルト事業8,692,450△3.2合計8,692,450△3.2 (注)金額は、販売価格に換算しております。 ⅱ) 受注実績 当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)フェルト事業8,571,768△5.85,821,655△2.7合計8,571,768△5.85,821,655△2.7 ⅲ) 販売実績 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。セグメントの名称金額(千円)前期比(%)フェルト事業8,773,340△3.4不動産賃貸事業625,0211.7合計9,398,361△3.1 (注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)日本製紙㈱1,126,47011.61,057,50211.3 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日(2026年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして当社グループは、資産、負債、損益の計上金額に影響する見積りを行う必要があり、合理的な要因に基づき継続的にこれを行っております。実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(経営成績等の状況の分析)経営成績については「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。紙・パルプ用フェルトの売上高は、国内では、新聞紙・上質紙・印刷用紙などの生産縮小の影響を受け、減収となりました。国外では、主に中国において家庭紙用フェルトを中心とした新たな得意先への拡販に努めた結果、増収となりました。工業用その他の製品は、防塵マスク用フィルターは増収を維持したものの、一般・耐熱・高耐熱フィルターは安価な輸入品の影響を受けて減収となったことから、全体では減収となりました。売上原価は、売上高の減少に伴い、減少となりました。販売費及び一般管理費については、前期には貸倒引当金繰入額の発生がありましたが当期にはなかったことに加え、営業活動の効率化や諸費用の見直しをすすめたことにより、減少となりました。以上により、セグメント利益(営業利益)は前期比45.5%の増益となりました。不動産賃貸事業については、本社ビルのテナントは満床の状態が続き、その他の賃貸物件も含め堅調に推移しております。賃貸原価については、本社昇降機設備更新に伴う減価償却費増加の影響により、増加となりました。以上により、セグメント利益(営業利益)は前期比2.0%の減益となりました。当社グループ全体では、売上高は前期比3.1%の減収、営業利益は前期比121.2%の増益となりました。受取配当金が前期より増加したことなどにより、経常利益は前期比59.7%の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前期比30.3%の増益となりました。 (経営成績に重要な影響を与える要因について)経営成績に重要な影響を与える要因については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。特に原材料の調達につきましては、中東情勢の緊迫・円安等により原燃料価格の高騰が続いており、当社の主要材料である合成繊維や燃料価格に影響が表れております。不動産賃貸事業については大きな影響はなく、順調に安定収益をあげておりますが、リスク分散の観点から高齢者施設、賃貸マンション、学生寮等多岐にわたった運用を心掛けております。 (キャッシュ・フローの状況の分析)キャッシュ・フロー状況については「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 (資本の財源及び資金の流動性)当社グループの資金需要として主なものは設備資金、製造費、販売費及び一般管理費等の運転資金、配当金の支払等があります。当社グループはこれら事業運営上必要な資金の流動性及び資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金については自己資金及び金融機関からの短期借入とし、大型の設備投資についてはファイナンス・リース又は金融機関からの長期借入をすることを基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金を含む有利子負債は800百万円であります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,591百万円であります。
事業リスク
- 紙・パルプ業界への依存日本フエルトグループの売上高の約8割が紙・パルプ業界向けであるため、同業界の景気後退や需要減少、競争激化は業績に大きな影響を与える可能性があります。このリスクに対し、原価率低減による収益改善や、取引先の状況把握に努めていますが、重要な取引先の問題発生もリスクとなります。
- 原材料価格の変動と調達使用する原材料の多くが石油由来であるため、中東情勢などの影響による価格高騰は、調達コストを押し上げ、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、特殊な原材料の調達先が限られているため、調達先の分散化を進めていますが、取引関係の継続困難や供給状況の変化もリスク要因です。
- 自然災害と情報セキュリティ埼玉工場と栃木工場が主力生産拠点であるため、自然災害や火災による生産停止・遅延は業績に重大な影響を与える可能性があります。地震保険に加入していますが、補償範囲は限定的です。また、サイバー攻撃やシステム障害による情報資産の侵害や業務中断も、業績に影響を及ぼす情報セキュリティリスクとして認識されています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)紙・パルプ業界向け売上 当社グループは、紙・パルプ業界向けの売上高が全体の約8割を占めております。そのため、同業界の景気後退等による需要の減少、市況の下落、また抄紙用具メーカーの競争激化や製品市況の動向が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対して、当社グループは国内フェルトの減収基調が続いても安定的な利益を確保できる強固な収益構造を構築するため、原価率低減を中心とした収益改善に取り組んでおります。 また、当社グループは過去の貸倒実績率に基づき貸倒引当金を計上し、取引先の状況把握にも努めておりますが、重要な取引先に事業継続上の問題が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(2)賃料 賃貸物件の老朽化等による賃料の減額は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。適宜適切なメンテナンスによる賃料維持に努めてまいります。(3)原材料の調達 当社グループが使用する原材料は石油由来のものが多いことから、中東情勢の影響により、調達面において価格高騰などの混乱が生じる恐れがあります。原料在庫の積み増し等の対応を行っていますが、今後の動向等によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは特殊な原材料を使用しており、その調達先は限られております。そのため、当社グループでは調達先の分散化により、特定の仕入先への依存リスク軽減を図っております。仕入先との取引は安定的に推移しておりますが、今後取引関係が継続困難になった場合や、供給状況・価格動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(4)人材の確保 当社グループはおもに国内拠点で事業活動を行っており、少子高齢化により労働人口の減少が進む中、従業員の高齢化や離職、労働市場の競争激化等により必要な人材を確保できず、事業活動が停滞し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。健康経営の推進やメンター制度等による離職防止を図るとともに、シニア人材の活用、中途採用の拡大等により人材の確保に努めてまいります。(5)金融情勢 今後の金利の急激な上昇・為替相場の変動等の金融情勢の変化により、当社グループの業績に影響を及ぼす 可能性があります。(6)自然災害等による生産の停滞・遅延 当社グループは、埼玉工場、栃木工場を主力拠点として生産活動を行っておりますが、自然災害・火災などにより生産の停滞・遅延が起こった場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、地震により発生する損害に対しては、地震保険を付保しておりますが、その補償範囲は限定されております。(7)訴訟リスク 当社グループは、業務を遂行するにあたり法令遵守に努めておりますが、訴訟リスクが皆無ではありません。(8)株価の下落 当社グループは、市場性のある株式を保有しており、株価の大幅な下落が、その他有価証券評価差額金の減少や評価損の発生など、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(9)気候変動に関するリスク 抄紙用具の製造に必要な原材料の入手や、製造プロセスに必要なエネルギー調達が、気候変動による自然災害や異常気象の影響を受けた場合、製品の供給が滞る可能性があります。 また、気候変動による社会的・政治的変化が原燃料の調達コストを押し上げ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(10)情報セキュリティリスク 当社グループは、情報資産を改ざん・破壊・漏洩等から保護するため、情報セキュリティポリシーを策定し、その遵守と、情報セキュリティ体制の実効性の確保に努めております。しかしながら、巧妙化したサイバー攻撃や不正アクセス、ウイルス感染、自然災害等その他不測の事態により、情報資産の侵害、システム停止による業務の中断等が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。