事業の概要
- パッケージソフト開発販売セキュリティ対策や内部統制強化のためのソフトウェア(パッケージ製品)を開発し、企業に販売しています。これにより、企業のシステム運用を安全かつ安定的に保つための基盤を提供し、主な収益源としています。
- 保守サポートサービスソフトウェアのライセンス販売後も、製品の最新版提供や使用方法に関する問い合わせ対応、製品情報の提供など、継続的なサポートを提供しています。これにより、顧客との長期的な関係を築き、安定した収益を確保しています。
- クラウド・コンサル・常駐クラウドサービスや期間限定利用の製品開発・販売に加え、製品導入時のインストール支援、トレーニング、アドバイザリーサービスも提供しています。さらに、顧客企業に常駐してIT統制管理業務を代行するサービスも行い、多角的な収益源を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- パッケージソフトウエア事業セキュリティ対策や内部統制強化のためのパッケージソフトウェアの開発・販売が中心です。主力製品「ESS REC」や「ESS AdminONE」のライセンス販売が主要な収益源であり、企業のITシステム運用を支える基盤を提供しています。
- 保守サポートサービスソフトウェアのライセンス販売に付随して、製品の改良版提供、Q&A対応、製品情報提供など、顧客への継続的なサポートを行います。これにより、顧客満足度を高め、長期的な関係を構築し、安定した収益を確保しています。
- クラウド・コンサル・SIOクラウドサービスや期間限定利用製品の開発・販売、製品導入時のコンサルティング(インストール、トレーニング、アドバイザリー)、顧客企業への常駐によるIT統制管理業務受託(SIO)など、多角的なサービスを提供しています。これにより、顧客の多様なニーズに対応し、事業領域を拡大しています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社は、パッケージソフトウエア事業を行っておりますが、事業の内容は以下のとおりであります。 事業区分区分事業内容パッケージソフトウエア事業ライセンスセキュリティ対策や内部統制強化に対応するパッケージソフトウエア製品の開発・販売保守サポートサービス製品の改良版の提供、使用方法に関するQ&A窓口対応や製品情報の提供クラウドサービスクラウドサービスや期間限定利用に対応する製品の開発・販売コンサルティングサービス当社製品導入に伴うインストールやトレーニング、アドバイザリーサービスなどの提供SIO常駐サービス顧客企業のシステム現場に常駐し、当社製品を使用したIT統制管理業務を行う業務受託 [事業系統図]当社の主要な事業系統図は以下のとおりです。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 強力なライバル製品の出現によって優位性が失われる可能性があり、低価格設定の競合も存在するため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 システム証跡監査ツール市場を創出してきた主力製品「ESS REC」や次世代型特権ID管理ソフトウエア「ESS AdminONE」の開発技術。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 成長投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:製品競争力の低下 / 製品開発の遅延や不具合 / 保守サポートサービスの解約・変更
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 2 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
公開情報からは、特許、ブランド、規制ライセンスなどの明確な無形資産に関する情報は確認できませんでした。事業内容から推測される技術的優位性も、競合との差別化要因として定量的に評価できるレベルには至っていないと考えられます。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
同社はITインフラの構築・運用・保守サービスを提供しており、顧客との長期的な関係構築が想定されます。しかし、顧客が他社へ乗り換える際の具体的なスイッチングコスト(例:システム連携の複雑さ、データ移行の困難さ)に関する情報は乏しく、現時点では限定的な優位性と考えられます。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルは、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造にはなっていません。プラットフォーム型ビジネスではなく、個別の顧客ニーズに応じたサービス提供が中心であるため、ネットワーク効果は期待できません。
コスト優位☆☆☆☆☆
同社の公開情報からは、競合他社と比較して構造的にコスト優位性を持つことを示す証拠は見当たりません。ITインフラサービス業界は競争が激しく、価格競争に陥る可能性も否定できません。
規模の経済★☆☆☆☆
同社はITインフラ構築・運用・保守サービスを提供しており、一定の事業規模を有していると考えられます。しかし、業界全体におけるシェアや、規模の経済を活かした圧倒的な優位性を示すデータは確認できません。業界内でのポジションは中堅レベルと推測されます。
- システム証跡監査の先駆者主力製品である「ESS REC」は、システム操作の記録と検索性に優れ、システム証跡監査ツール市場を創出しました。これにより、初期の市場優位性を確立し、多くの企業に導入されることでブランド認知度を高めています。
- 特権ID管理の統合ソリューション後発ながらも次世代型特権ID管理ソフト「ESS AdminONE」を開発し、「ESS REC」と組み合わせることで、総合的な特権ID管理ソリューションを提供しています。これにより、競合製品との差別化を図り、より広範な市場ニーズに対応しています。
- クラウド・リモート対応の強化クラウド環境に対応した「ESS REC Cloud」や、リモートワーク時のモニタリング機能を強化した「ESS REC 6」を提供しています。これにより、現代の多様な働き方やIT環境の変化に対応し、製品の競争力を維持・向上させています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針当社のモットーは、社名にも掲げる「勇気づける(エンカレッジ)」です。2002年の創立以来、当社はお客様企業にとって最適なシステム運用の実現を支援するとともに、そこで従事するシステム運用者や管理者が自らの業務に誇りを持ち、効率的に業務遂行できる環境づくりへ貢献してまいりました。私たちはこうした支援や貢献を実現するために、パッケージソフトウエア・ベンダーとして数多くのシステム管理製品を提供しております。新たな製品の開発に当たり、私たちは常にお客様との活発なディスカッションとヒアリングを徹底しています。こうした取り組みによってお客様が持つ悩みの根本原因や、ニーズのもとになる真の目的を把握するだけでなく、自分の事として捉えております。その結果を、新しい価値として創造したパッケージソフトウエアの開発という形で具体化しております。私たちは、絶えず自らの技術を磨きながら、過信することなく、最適な解決策を導くことに努めております。 現代社会においては、企業活動や行政サービス、個人の生活など、あらゆる場面でITの利用は不可欠なものとなっております。当社は拡大するICT社会において、ソフトウエアならびに関連サービスの提供を通じて、システム運用の安全と安定稼働の実現に貢献することを目指しております。その一環として、2024年4月に『すべての人々が安心してITを利用できる社会を創る』をパーパス(当社の存在意義)として定めました。これからもデジタル技術は加速度的に進歩し、社会の隅々までITの活用が広がるとともに、サイバー攻撃の高度化・複雑化やシステムの障害による社会的影響の拡大が見込まれます。当社はこうした環境の中で、システム運用を支える役割を確実に果たしてまいります。 当社は事業活動を通じてパーパスを実現するため、経営理念として、1.お客様の視点で新たな価値を創造し、満足いただける製品とサービスを提供します。2.社員と会社の目的を一致させ、物心一体の幸福を追求します。3.国内外の法令と企業倫理を遵守し、誠実かつ公平に業務を遂行します。を定めております。 こうした経営理念のもと、当社は、単なる製品・サービスの提供ではなく、お客様の声を反映したパッケージソフトウエアの開発・販売、製品のサポートサービス、コンサルティングを通じた真のソリューションサービスを提供し、社会に貢献することを目指しております。これらを実現するため、1.価値創造の源はお客様にある2.お客様の喜びは我々の幸せである3.勇気を持ってチャレンジすることが会社成長の源である4.敬意を払い、感謝し、期待に応える行動をする5.小さな成長も大きな感動を育む企業風土を創造するを経営方針として掲げ、事業に取り組んでおります。 (2) 経営環境及び対処すべき課題2026年3月期におきましては、世界的な地政学上のリスクの高まりとともにサイバー攻撃の高度化や生成AIを利用したフェイクニュースの拡散など、インターネットを通じた情報化社会の脆弱性が度々露見しました。国内においても、ランサムウェア攻撃による流通業界の被害は社会生活に甚大な被害をもたらし、攻撃された企業の経済的損失だけでなく、一般の社会生活においても数か月にわたる不便を強いられる事案が発生いたしました。企業の情報資産においては、外部攻撃による情報漏洩だけでなく企業内部から営業秘密などの機密情報を持ち出すケースも後を絶たない状況が続いております。「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度」の運用開始が見込まれる中、すべての企業にとって、情報資産管理のためのIT投資は事業の継続、拡大に欠くことのできない投資となっております。このような外部環境において、当社は事業を通じて安心・安全なICT社会の創出に貢献するため、2026年3月期に「ライセンス売上の計画達成」「新機能開発/製品・サービス品質強化」「人材強化」を重点施策として定めました。当該施策の結果および2027年3月期の新たな重点施策につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 経営成績の分析」に記載しております。 (3) 中長期経営計画当社は2024年4月に2030年に向けた長期ビジョン「VISION2030」を設定し、直近の3ヶ年にあたる第1次中期経営計画(投資フェーズ:2025年3月期から2027年3月期)を開示しております。 ① VISION2030特権ID/証跡管理などシステム運用(管理)分野において、プロダクトならびにシステムエンジニアリングサービスの新たな価値を創造し、製品と保守売上主体のビジネスモデルに加え、クラウドサービスへの本格参入やコンサルティングサービス、技術サービスなど新たなソリューションを展開します。また、リーダー育成に取組み、円滑な世代交代を行いながら顧客志向で一体化した機動力ある新体制を築きます。 ② 戦略的サービス当社は、システム運用の統制を極めるオンリーワンベンダーとなるべく、次に掲げるサービス展開を進めてまいります。・コンサルティングサービス・プロダクトサービス(パッケージソフトウエア製品/クラウドサービス)・システムインテグレーションサービス(製品導入に伴う技術支援)・システムマネージメントサービス(SIO常駐サービス) ③ 第1次中期経営計画(投資フェーズ;2025年3月期~2027年3月期)当期間は投資フェーズと位置付け、現行製品・サービスを着実に販売し、収益を獲得することで原資を確保して第2次中期経営計画(2028年3月期~2030年3月期)の成長フェーズに向けた新製品の開発に積極的に投資してまいります。当該3ヶ年の売上、損益を達成させる重要なポイントは以下の3点です。・ライセンス売上の達成・保守更新率の達成・ESS AdminONEならびにESS REC 6移行推進これらの重要なポイントを実現するため、各事業年度の重点施策を定めて取組んでまいります。 投資フェーズにおける製品・サービス開発のロードマップは以下の通りです。・既存製品:バージョンアップによる機能拡張・新製品:第1次中期経営計画期間3ヶ年を通じて企画、開発を行い第2次中期経営計画(成長フェーズ)の売上拡大を目指す・既存主要製品の統合:ESS AdminONE、ESS REC 6と同じアーキテクチャに統一。新たな運用統制ソリューション製品として提供・新クラウドサービス:新製品、統合製品をクラウド化(SaaS化) (4) 持続的成長に向けた取組み当社が重点項目の実現による成長を持続していくためには、優秀な技術者を安定的に確保して、スピード感をもった新製品・新サービスの開発が重要であると認識しております。さらに、当社の事業は製品の販売から保守までを一貫して提供する形態であるため、多様な職種の人材が必要となります。社員の働きがいと生産性の向上を両立させつつ、さらに技術の優位性を維持しながら事業を継続的に拡大するためには、優れた人材の獲得や育成が不可欠となります。 ① ダイバーシティの推進当社では、性別、年齢、国籍に制約を設けず、多様な視点や経験を持つ人材を採用し、その能力や特性を事業に活かす取組みを行っております。特に、他社を経験した幹部社員を登用したことにより、幅広く知識・経験の蓄積と融合が進みました。 ② 女性活躍の推進当社は従業員124名(2026年3月末現在)のうち女性が51名(41.1%)となっており、技術部門においても女性の理科系学卒者の採用が進んでおります。女性幹部社員も課長クラスの2名が従事しております。現在、女性の取締役はおりませんが、将来は現幹部社員が十分なスキル、経験を発揮することにより取締役に就任する可能性があります。また、他の女性社員もマネジメント職に就くことで能力を最大限に発揮できるよう、管理職候補者の育成に向けた取組みを行っております。これらの取組みは、女性の職業生活における活躍の推進に関する行動計画として、2028年3月31日時点の女性管理職を、2025年4月1日時点の2倍以上に増やすことを目標としております。 ③ 柔軟な働き方と公平・公正な人事評価制度の両立以下に掲げる施策を取り入れることにより、社員が自律的に働くことで生産性とモチベーション向上を目指しております。:職務記述書にもとづいた自律的な業務計画を立案し、業務進捗(KGI、KPI)を正当・公正に評価するなど、社員一人ひとりの進捗に合わせたマネジメントを図る:週休3日や週6日勤務を可能とする労働時間制の定着により、社会や社員のニーズに対応し満足度の向上を図る ④ 安心して継続的に働くことができる賃金の見直し日本経済は実質賃金がプラスとなる月が続いておりますが(毎月勤労統計調査 2026年3月分速報)、政府による補助金の影響により物価上昇が一定程度抑制された結果による側面もあります。そうした中、「2025年の崖」(2025年に約43万人までIT人材の不足が拡大:経済産業省)が現実のものとなり、国内のIT産業は慢性的な人材不足の状況から抜け出せる見通しが立っておらず、IT人材の採用コストは高騰を続けております。当社は、社員が安心して継続的に働くことができるよう、また、新卒採用やキャリア採用で必要な人材を確実に獲得できるように、賃金及び初任給の見直しを行っております。2025年3月期、2026年3月期は連続して平均6%の賃上げを行いました。2027年3月期も、賞与の支給標準月数を4ヶ月から5ヶ月へ改善することで、6%の年収増を計画しております。新卒社員の初任給も300千円(住宅手当を除く)としております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針当社のモットーは、社名にも掲げる「勇気づける(エンカレッジ)」です。2002年の創立以来、当社はお客様企業にとって最適なシステム運用の実現を支援するとともに、そこで従事するシステム運用者や管理者が自らの業務に誇りを持ち、効率的に業務遂行できる環境づくりへ貢献してまいりました。私たちはこうした支援や貢献を実現するために、パッケージソフトウエア・ベンダーとして数多くのシステム管理製品を提供しております。新たな製品の開発に当たり、私たちは常にお客様との活発なディスカッションとヒアリングを徹底しています。こうした取り組みによってお客様が持つ悩みの根本原因や、ニーズのもとになる真の目的を把握するだけでなく、自分の事として捉えております。その結果を、新しい価値として創造したパッケージソフトウエアの開発という形で具体化しております。私たちは、絶えず自らの技術を磨きながら、過信することなく、最適な解決策を導くことに努めております。 現代社会においては、企業活動や行政サービス、個人の生活など、あらゆる場面でITの利用は不可欠なものとなっております。当社は拡大するICT社会において、ソフトウエアならびに関連サービスの提供を通じて、システム運用の安全と安定稼働の実現に貢献することを目指しております。その一環として、2024年4月に『すべての人々が安心してITを利用できる社会を創る』をパーパス(当社の存在意義)として定めました。これからもデジタル技術は加速度的に進歩し、社会の隅々までITの活用が広がるとともに、サイバー攻撃の高度化・複雑化やシステムの障害による社会的影響の拡大が見込まれます。当社はこうした環境の中で、システム運用を支える役割を確実に果たしてまいります。 当社は事業活動を通じてパーパスを実現するため、経営理念として、1.お客様の視点で新たな価値を創造し、満足いただける製品とサービスを提供します。2.社員と会社の目的を一致させ、物心一体の幸福を追求します。3.国内外の法令と企業倫理を遵守し、誠実かつ公平に業務を遂行します。を定めております。 こうした経営理念のもと、当社は、単なる製品・サービスの提供ではなく、お客様の声を反映したパッケージソフトウエアの開発・販売、製品のサポートサービス、コンサルティングを通じた真のソリューションサービスを提供し、社会に貢献することを目指しております。これらを実現するため、1.価値創造の源はお客様にある2.お客様の喜びは我々の幸せである3.勇気を持ってチャレンジすることが会社成長の源である4.敬意を払い、感謝し、期待に応える行動をする5.小さな成長も大きな感動を育む企業風土を創造するを経営方針として掲げ、事業に取り組んでおります。 (2) 経営環境及び対処すべき課題2026年3月期におきましては、世界的な地政学上のリスクの高まりとともにサイバー攻撃の高度化や生成AIを利用したフェイクニュースの拡散など、インターネットを通じた情報化社会の脆弱性が度々露見しました。国内においても、ランサムウェア攻撃による流通業界の被害は社会生活に甚大な被害をもたらし、攻撃された企業の経済的損失だけでなく、一般の社会生活においても数か月にわたる不便を強いられる事案が発生いたしました。企業の情報資産においては、外部攻撃による情報漏洩だけでなく企業内部から営業秘密などの機密情報を持ち出すケースも後を絶たない状況が続いております。「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度」の運用開始が見込まれる中、すべての企業にとって、情報資産管理のためのIT投資は事業の継続、拡大に欠くことのできない投資となっております。このような外部環境において、当社は事業を通じて安心・安全なICT社会の創出に貢献するため、2026年3月期に「ライセンス売上の計画達成」「新機能開発/製品・サービス品質強化」「人材強化」を重点施策として定めました。当該施策の結果および2027年3月期の新たな重点施策につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ② 経営成績の分析」に記載しております。 (3) 中長期経営計画当社は2024年4月に2030年に向けた長期ビジョン「VISION2030」を設定し、直近の3ヶ年にあたる第1次中期経営計画(投資フェーズ:2025年3月期から2027年3月期)を開示しております。 ① VISION2030特権ID/証跡管理などシステム運用(管理)分野において、プロダクトならびにシステムエンジニアリングサービスの新たな価値を創造し、製品と保守売上主体のビジネスモデルに加え、クラウドサービスへの本格参入やコンサルティングサービス、技術サービスなど新たなソリューションを展開します。また、リーダー育成に取組み、円滑な世代交代を行いながら顧客志向で一体化した機動力ある新体制を築きます。 ② 戦略的サービス当社は、システム運用の統制を極めるオンリーワンベンダーとなるべく、次に掲げるサービス展開を進めてまいります。・コンサルティングサービス・プロダクトサービス(パッケージソフトウエア製品/クラウドサービス)・システムインテグレーションサービス(製品導入に伴う技術支援)・システムマネージメントサービス(SIO常駐サービス) ③ 第1次中期経営計画(投資フェーズ;2025年3月期~2027年3月期)当期間は投資フェーズと位置付け、現行製品・サービスを着実に販売し、収益を獲得することで原資を確保して第2次中期経営計画(2028年3月期~2030年3月期)の成長フェーズに向けた新製品の開発に積極的に投資してまいります。当該3ヶ年の売上、損益を達成させる重要なポイントは以下の3点です。・ライセンス売上の達成・保守更新率の達成・ESS AdminONEならびにESS REC 6移行推進これらの重要なポイントを実現するため、各事業年度の重点施策を定めて取組んでまいります。 投資フェーズにおける製品・サービス開発のロードマップは以下の通りです。・既存製品:バージョンアップによる機能拡張・新製品:第1次中期経営計画期間3ヶ年を通じて企画、開発を行い第2次中期経営計画(成長フェーズ)の売上拡大を目指す・既存主要製品の統合:ESS AdminONE、ESS REC 6と同じアーキテクチャに統一。新たな運用統制ソリューション製品として提供・新クラウドサービス:新製品、統合製品をクラウド化(SaaS化) (4) 持続的成長に向けた取組み当社が重点項目の実現による成長を持続していくためには、優秀な技術者を安定的に確保して、スピード感をもった新製品・新サービスの開発が重要であると認識しております。さらに、当社の事業は製品の販売から保守までを一貫して提供する形態であるため、多様な職種の人材が必要となります。社員の働きがいと生産性の向上を両立させつつ、さらに技術の優位性を維持しながら事業を継続的に拡大するためには、優れた人材の獲得や育成が不可欠となります。 ① ダイバーシティの推進当社では、性別、年齢、国籍に制約を設けず、多様な視点や経験を持つ人材を採用し、その能力や特性を事業に活かす取組みを行っております。特に、他社を経験した幹部社員を登用したことにより、幅広く知識・経験の蓄積と融合が進みました。 ② 女性活躍の推進当社は従業員124名(2026年3月末現在)のうち女性が51名(41.1%)となっており、技術部門においても女性の理科系学卒者の採用が進んでおります。女性幹部社員も課長クラスの2名が従事しております。現在、女性の取締役はおりませんが、将来は現幹部社員が十分なスキル、経験を発揮することにより取締役に就任する可能性があります。また、他の女性社員もマネジメント職に就くことで能力を最大限に発揮できるよう、管理職候補者の育成に向けた取組みを行っております。これらの取組みは、女性の職業生活における活躍の推進に関する行動計画として、2028年3月31日時点の女性管理職を、2025年4月1日時点の2倍以上に増やすことを目標としております。 ③ 柔軟な働き方と公平・公正な人事評価制度の両立以下に掲げる施策を取り入れることにより、社員が自律的に働くことで生産性とモチベーション向上を目指しております。:職務記述書にもとづいた自律的な業務計画を立案し、業務進捗(KGI、KPI)を正当・公正に評価するなど、社員一人ひとりの進捗に合わせたマネジメントを図る:週休3日や週6日勤務を可能とする労働時間制の定着により、社会や社員のニーズに対応し満足度の向上を図る ④ 安心して継続的に働くことができる賃金の見直し日本経済は実質賃金がプラスとなる月が続いておりますが(毎月勤労統計調査 2026年3月分速報)、政府による補助金の影響により物価上昇が一定程度抑制された結果による側面もあります。そうした中、「2025年の崖」(2025年に約43万人までIT人材の不足が拡大:経済産業省)が現実のものとなり、国内のIT産業は慢性的な人材不足の状況から抜け出せる見通しが立っておらず、IT人材の採用コストは高騰を続けております。当社は、社員が安心して継続的に働くことができるよう、また、新卒採用やキャリア採用で必要な人材を確実に獲得できるように、賃金及び初任給の見直しを行っております。2025年3月期、2026年3月期は連続して平均6%の賃上げを行いました。2027年3月期も、賞与の支給標準月数を4ヶ月から5ヶ月へ改善することで、6%の年収増を計画しております。新卒社員の初任給も300千円(住宅手当を除く)としております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況(経営成績)当事業年度における我が国経済は、米国の通商政策による影響が見られるものの、賃上げ率が2年連続で5%を上回るなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、世界的な地政学リスクの増大や国際情勢の緊迫化を背景にエネルギー価格の高騰が続いており、継続的な物価上昇による景気の下押しが懸念される状況となっております。 国内のIT投資に目を向けますと、労働市場における人手不足への対応や企業の生産性向上に向けた取り組みの一環として、生成AIの活用が幅広い業務へ浸透しており、ソフトウエア投資は全企業規模の全産業において2025年度で前年度比7.8%増(計画)、2026年度も2.7%増(計画)と、引き続き積極的に拡大しております(日本銀行「全国企業短期経済観測調査」2026年3月調査)。情報セキュリティの面では、外部からのランサムウェア攻撃がサプライチェーンに重大な影響を及ぼす事例が複数発生する一方、内部不正による情報漏えい等も引き続き顕在化しております。このような環境下において、デジタル化を推進する企業には、複数のサイバー脅威を想定した、より実効性の高い情報セキュリティ対策が求められております。 このような状況のもと、当社は、前期(2025年3月期)を開始するにあたり2031年3月期(FY2030)を新たな事業フェーズと捉え、そこへ至る2027年3月期までの3ヶ年を第1次中期経営計画(投資フェーズ)、次の2030年3月期までの3ヶ年を第2次中期経営計画(成長フェーズ)として、次世代が活躍するFY2030に向けた成長戦略をまとめました。 当期は、当該第1次中期経営計画の2期目として、「ライセンス売上の計画達成」「新機能開発/製品・サービス品質強化」「人材強化」を重点施策に定めて、新たな活動に取り組んでまいりました。 そのなかでも「ライセンス売上の計画達成」を当期の最重要事項と位置付け取り組んでまいりましたが、ライセンス売上目標700百万円に対して504百万円の大幅な未達となりました。既存顧客の新規商談や新規顧客による純新規商談の売上は前期とほぼ同水準で推移したものの、予定していた特権ID管理製品「ESS AdminONE」商談および証跡管理製品「ESS REC 6」との複合商談において、顧客の選定基準がクラウド提供へとシフトする傾向が強まり、大型案件での失注が発生いたしました。このような状況を踏まえ、「新機能開発」においては、期初計画には含まれていなかった特権ID管理製品「ESS AdminONE」のクラウド版開発に急遽着手し、本年4月より「ESS AdminONE Cloud」として提供を開始いたしました。これにより製品競争力の一層の強化を図ってまいります。また、代理店のシステム更改(SI商談)が失注したことに伴うライセンス売上の減少に対しては、案件把握や商談対応力強化を目的とした人員補強や各種施策の実施を進めております。なお、本年2月にはセキュリティとシステム運用効率化をテーマとした当社初となるオフライン大型イベント「SmartIT Forum 2026」をJPタワーホール&カンファレンス(東京都千代田区)にて単独開催いたしました。主要代理店の製品・ソリューションの同時展示も行われ、約250名ものお客様に来場いただくなど、盛況のうちに終了いたしました。 以上の結果、当事業年度の売上高は、2,584,637千円(前年同期比3.3%増)となりました。フロー売上であるライセンス売上は減少したものの、ライセンス売上に派生するコンサルティングサービス売上が、前期受注案件や新規での移行案件等により前期比20.5%と大きく増加しました。また、ストック売上である保守サポートサービス売上は目標である保守更新率96%を達成し堅調に推移しました。また、クラウドサービス売上も新規受注案件などの増加により39.7%増と、大きく伸長しております。 一方、売上原価並びに販売費及び一般管理費においては、市場販売目的のソフトウエアの一部償却期限到来に伴い、減価償却費が減少する反面、売上高の伸長に伴う業績連動賞与の増加や、協力会社からの要請に基づく単価引き上げ及び(期中平均)要員増加の影響による外注費の増加、広告宣伝費の増加等により、売上原価並びに販売費及び一般管理費の合計額は2,281,636千円(前年同期比3.5%増)となりました。この結果、営業利益は303,000千円(前年同期比1.7%増)、経常利益は315,580千円(同4.1%増)、当期純利益は212,814千円(同3.4%減)となりました。 (財政状態)(資産)当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ316,003千円増加し、4,975,557千円(前事業年度末比6.8%増)となりました。主な要因は、保守売上の伸長に伴う保守サポートサービス売上に係る契約負債の増加を主因とした現金及び預金の増加346,303千円によるものであります。(負債)当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ262,179千円増加し、1,408,722千円(前事業年度末比22.9%増)となりました。主として保守サポートサービス売上の伸長に伴う契約負債の増加170,265千円、未払法人税等の増加31,501千円によるものであります。(純資産)当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ53,823千円増加し、3,566,835千円(前事業年度末比1.5%増)となりました。主として当期純利益212,814千円、剰余金の配当167,869千円によるものであります。 ② 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社は、パッケージソフトウエア事業を主たる事業としており、生産の概念を有しないため生産実績の記載を省略しております。 b.受注実績当社は、受注確定から売上日までの期間は1ヶ月程度であります。よって、期末日現在の受注残高は、年間売上高に比して僅かであるため、その記載を省略しております。 c.販売実績当事業年度の販売実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。(単位:千円)製品・サービスの名称前事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%) うちESS REC286,124269,332△5.9%うちESS AdminONE221,173229,7363.9%うちその他ライセンス71,2865,449△92.4%ライセンス578,584504,518△12.8%保守サポートサービス1,434,4371,480,0693.2%クラウドサービス171,487239,55439.7%コンサルティングサービス282,392340,16120.5%SIO常駐サービス17,23517,8423.5%その他17,4442,490△85.7%パッケージソフトウエア事業合計2,501,5822,584,6373.3% (注) 1.当社の報告セグメントは「パッケージソフトウエア事業」の単一セグメントであります。2.その他の主なものはレンタル売上、販売奨励金等であります。3.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社NTTデータ555,53822.2509,83019.7 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。財務諸表の作成に当たっては決算日における財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積りおよび予測を必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。また、当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。 ② 経営成績の分析当社は、第1次中期経営計画のもとで2026年3月期より(ア) ライセンス売上の計画達成(イ) 新機能開発/製品・サービス品質強化(ウ) 人材強化の3点を重点施策として取り組みました。当該施策の分析と結果は以下の通りです。 重点施策活動結果と分析(ア) ライセンス売上の計画達成当事業年度の取組み当社製品(ソフトウエア)のライセンス販売にあっては、既存顧客の別システムへの展開(新規)やライセンスを追加販売するケース(追加)と、取引がない新しい顧客へ訴求するケース(純新規)があります。ライセンスの販売が、製品のインストールや設定作業などのコンサルティングサービス、問い合わせ対応などの保守サポートサービスなどの収益の起点となるため、営業活動は案件の発掘が最も重要な活動となります。A) 新規・純新規案件数の増加および受注率向上・顧客深耕型営業に注力・営業SEの増員による案件対応強化・代理店の顧客担当部門へのアプローチ強化B) 案件発掘のためのマーケティング強化・自社カンファレンスの開催規模拡大により集客倍増・主要イベントへの出展規模拡大による認知度向上・インバウンドリードのナーチャリングによる案件化推進当事業年度の成果ライセンス売上は以下の成果となりました。A) 新規・純新規案件数の増加および受注率向上・特権ID管理製品を求める商談においては、顧客がクラウド提供を基 本の選定基準とする傾向が強くなり、大型案件の失注が発生しまし た。・代理店自身が受注を見込むシステム更改などSI商談を失注したた め、組み込む予定の当社製品も失注となりました。B) 案件発掘のためのマーケティング強化・2026年2月に当社初となる大型オフラインイベント『SmartIT Forum 2026』を開催し、潜在顧客を含む約250名の参加がありました。・プロモーションによるリード獲得が前年比25%増となったもののイ ンバウンドリードは同7%減となったことに加え、上半期が不振だっ たため商談化数が前年割れ(23%減)となりました。 重点施策活動結果と分析(イ) 新機能開発/製品・サービス品質強化当事業年度の取組み当社は、常に顧客視点の新たな価値創造によって製品・サービスを創出、提供しております。A) 新機能開発・AdminONE、REC 6の新機能開発・リリース・クラウドサービス(AdminONE)開発・新製品(AIを活用したRECデータ分析による統制強化)の研究B) 製品・サービス品質の強化・品質点検による開発プロセスの改善・開発フェーズでのテスト自動化による品質・生産性向上・コンサルティングサービスの実施プロセス改善当事業年度の成果新機能開発ならびに製品・サービス品質の強化は、以下の成果となりました。A) 新機能開発・REC 6の最新バージョンV6.2を2026年5月に販売開始、AdminONEの最 新バージョンV1.5もまもなくリリース予定(2026年6月時点)とな りました。・クラウドサービスAdminONE Cloudの申し込み受付を2026年4月より 開始しました。・AIによる点検/監査自動化製品の開発を推進しております。B) 製品・サービス品質の強化・開発工程において生成AIの活用による効率化の推進とともに品質課 題の改善に取り組んでおります。・新任チームリーダー、プロジェクトリーダーの育成によるスキル強 化を行っております。・協業体制の本格化や作業効率化ツールの作成などに取り組み、340 百万円の構築プロジェクトを遂行いたしました。 重点施策活動結果と分析(ウ) 人材強化当事業年度の取組み 当社は、ソフトウエアの開発、販売および保守サポートを行うことで、経営理念に掲げる付加価値を創出しており、事業価値の源泉は人的資本に大きく依存しております。社員一人ひとりの専門性や経験に加え、新たな価値を生み出す創造力や発想力こそが、事業活動の成否を左右する重要な要素であるため、当社は「人材」をマテリアリティ(重点項目)と位置付けております。A) パフォーマンス向上への体制強化・営業活動活性化のための支援体制強化・ローテーションによる業務知識習得/スキルアップ及びリスキリング・業務時間を最大限有効活用(コスト効率化)するマネジメント強化B) 人材育成・組織、業務をリードする次世代リーダーの育成・育成体系の充実・拡充による早期戦力化・協働意識とエンゲージメントを高める一体感の醸成当事業年度の成果新卒社員は前事業年度に入社した2名から当事業年度は6名に増加し、各部門においてVISION2030に向けた体制の強化が図られております。A) パフォーマンス向上への体制強化・営業担当者の顧客深耕を支援するため、研究開発部門などからエン ジニアのローテーションを行うことでセールスエンジニアやポス トセールスなどに充て、顧客との高度な技術的なコミュニケーショ ン負担を軽減する体制作りを行いました。・社員の残業時間削減による働き方の改善とともに、協力会社社員が 契約時間でフルに能力を発揮するため、現場マネジメントの業務指 示スキル強化を行っております。B) 人材育成・次世代リーダーを嘱望される社員に対して集合研修から実践に至る 教育プログラムを組み、実行しております。・複雑化、高度化する技術を効果的、効率的に製品開発工程で活かす ため、選抜型でPL、PMの育成に取り組んでおります。・全社で一体感を醸成するため全社員参加の社員旅行を開催しており ます。また、リーダー以上の社員を対象に、マネジメント層として の結束を高めるため合宿型の研修を計画しております。 今後の取組みとしましては、「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 中長期経営計画」に記載の通り、2031年3月期に向けて中長期にわたる経営計画を立案し、2027年3月期は以下の通り重点施策を定め、新たな活動に取り組んでおります。 2027年3月期 重点施策 重点施策新たな取組み(ア) 事業計画(KPI)達成2026年3月期の売上高計画未達は、ライセンス売上が計画値を約27%下回ったことが最大の原因と考えられます。この結果を受けて、2027年3月期はライセンス売上をはじめとする事業計画(KPI)の達成を最重要事項と位置付けております。A) 既存顧客・代理店への深耕・既存顧客の各階層へ訪問を拡大し深耕を強化・営業増員により代理店の顧客担当部門へのアプローチ強化・マーケティング活動強化により純新規商談発掘B) 保守・クラウドサービスの更新率向上・顧客満足度調査による利用状況の把握・顧客担当SEによる利活用推進・クラウドサービス機能の拡充による継続的利用促進(イ) 新製品・サービスリリー ス/品質向上当社は製品・サービスを通じて顧客へ新たな価値を創造し、提供するとともに、高品質な製品・サービスの提供に努めております。A) 新製品/新Cloud(製品版と同一機能)/新サービスリリース ・ESS AdminONE Cloud/ESS REC 6 Cloudリリース(製品版と同一機 能)・ESS REC 6、ESS AdminONE機能拡張版リリース・新製品/新Cloud(AIによる点検/監査自動化)開発・特権ID管理コンサルティングの新サービスリリースB) 品質向上・開発スペシャリストを品質タスクフォースへ投入・品質強化・AI活用・プロセス改善による社員スキル強化と外注費削減(ウ) 人材強化(パフォーマン ス20%UP)当社事業価値の源泉は人的資本に大きく依存しており、「人材」をマテリアリティ(重点項目)と位置付けております。A) パフォーマンス向上・パフォーマンス向上に向けた人事評価制度へ見直し・パフォーマンス向上実現に報いる報酬制度へ改定・ベンチャースピリットの醸成 挑戦する意欲/プライドと当事者意識/成し遂げる努力B) 人材育成・組織、業務をリードする次世代リーダーの育成・PM、PLをはじめ早期戦力化に向けた育成メニューの拡充・外部人材削減に伴うスキルの社内移転により人材基盤強化 以下は、前年度実績対比及び2025年5月13日に公表の業績予想対比の分析を記載しています。(売上高の状況) 当事業年度の実績値比較年度増減金額増減率2,584百万円前事業年度実績対比83百万円3.3%の増加業績予想対比△215百万円7.7%の減少 前事業年度の実績対比につきましては、ライセンス売上が大型案件の導入時期延期やクラウドサービスの選択などの影響により74百万円(12.8%)減少するも、コンサルティングサービス売上が57百万円(20.5%)増加、保守サポートサービス売上が45百万円(3.2%)の増加、クラウドサービス売上が68百万円(39.7%)の増加と、各セグメントが伸長し、83百万円(3.3%)の増加となりました。業績予想対比におきましては、既存保守サポートサービス売上及びクラウド売上がほぼ計画どおりの売上となるも、ライセンス売上が上記理由を要因に計画比195百万円の減少、ライセンスに付随するコンサルティングサービス売上も計画比9百万円減少となり、215百万円(7.7%)の減少となりました。 (営業利益の状況) 当事業年度の実績値比較年度増減金額増減率303百万円前事業年度実績対比5百万円1.7%の増加業績予想対比3百万円1.0%の増加 前事業年度の実績対比につきましては、減価償却負担(ソフトウエア償却費からソフトウエアに計上される機能拡張費用を控除)が、前年同期比56百万円減少するも、労務費・人件費、外注費の増加により売上原価及び販管費が78百万円増加し、営業利益は5百万円(1.7%)の増加となりました。業績予想対比におきましては、売上計画が未達となるも、業績連動賞与等が計画比減少し、営業利益は3百万円(1.0%)の増加となりました。 (経常利益の状況) 当事業年度の実績値比較年度増減金額増減率315百万円前事業年度実績対比12百万円4.1%の増加業績予想対比12百万円4.0%の増加 前事業年度の実績対比につきましては、受取利息の増加により12百万円(4.1%)の増加となりました。また、業績予想対比につきましても、前期比同様に受取利息の増加により12百万円(4.0%)の増加となりました。 (当期純利益の状況) 当事業年度の実績値比較年度増減金額増減率212百万円前事業年度実績対比△7百万円3.4%の減少業績予想対比2百万円1.0%の増加 前事業年度の実績対比につきましては、法人税等の税金費用が19百万円増加し、当期純利益は7百万円(3.4%)の減少となりました。業績予想対比におきましては、税金費用の増加がありましたが、経常利益の増加により当期純利益は2百万円(1.0%)の増加となりました。 (3) 経営成績に重要な影響を与える要因について当社を取り巻く事業環境は、主として企業のIT投資の動向によって影響を受け、とりわけ、金融業界への依存度が比較的高いため、規制当局の監査や指針による影響は無視できないものがあります。また、クラウド化の進展に伴ってデータセンター事業者の顧客情報保護のためのセキュリティ投資などが当社の経営成績に影響を及ぼす一因となります。その他当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。 (4) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報・資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社は、投資活動および財務活動に必要な資金を、営業活動によるキャッシュ・フローにて賄っており、銀行など外部からの資金調達は行っておりません。その結果、自己資本比率は71%となっております。事業展開に伴う資金については、機動的な対応を可能とする十分な現金及び現金同等物として保有しております。当該資金を用いてIT人材の確保に投資を行うとともに日々変化し続ける情報技術の進歩に対するIT投資及び研究開発投資、ならびにM&Aなどに充当し、事業基盤の安定と企業価値の向上に努めてまいります。株主還元に関しましては、株主配当においては配当性向33.3%以上かつ純資産配当率(DOE)5%程度を目安とし、自己資金で対応する予定です。なお、配当政策につきましては「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。また、自己株式の取得については、キャッシュ・フローの状況を総合的に勘案し、機動的な資本政策の遂行を目的に、適切な時期に実施いたします。 ・当事業年度における各キャッシュ・フローの分析・検討内容当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は運用の効率化推進の観点から、普通預金か ら定期預金への振替を実施したことによる、投資活動によるキャッシュ・フローの資金減937,574千円等により、 2,153,013千円(前事業年度末比353,696千円減)となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は 次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、751,747千円(前事業年度は345,945千円の資金増)となりました。主な収入要因は、税引前当期純利益315,580千円、減価償却費250,454千円、売掛金及び契約資産の減少58,380千円、保守サポートサービス売上に係る前受金(契約負債)の増加170,265千円によるものであります。主な支出要因は、法人税等の支払71,950千円によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において投資活動の結果支出した資金は、937,574千円(前事業年度は261,878千円の資金減)となりました。主な支出要因は、定期預金の預入および払戻の支出合計700,000千円、製品の拡張・改良の推進に伴う市場販売目的ソフトウエア等の無形固定資産の取得による支出214,153千円、有形固定資産の取得による支出21,576千円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において財務活動の結果支出した資金は、167,869千円(前事業年度は134,295千円の資金減)となりました。配当金の支払額によるものであります。
事業リスク
- 製品競争力の低下主力製品「ESS REC」や「ESS AdminONE」は、類似製品の参入や競合製品の低価格化、高機能化により、市場での優位性を失う可能性があります。これにより、ライセンス売上が減少し、会社の業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
- 製品開発の遅延・不具合新製品の開発が計画より大幅に遅れたり、開発した製品に重大な不具合が発生したりする可能性があります。これにより、開発費用の回収が困難になるだけでなく、市場での信頼を失い、会社の財政状態や経営成績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
- 特定取引先への依存株式会社NTTデータへの売上高が全体の約2割を占めており、この取引先との契約内容が変更されたり、解消されたりした場合、会社の財務状況や経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。安定した取引関係が維持できるかが重要です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】当社は、事業活動に影響を与える様々なリスクを正しく把握し、評価・分析して(Plan)、発生の未然防止、発生した時には影響を最小限にする対策を施し(Do)、その効果を検証(Check)、再発の防止(Action)を行っております。こうしたPDCAサイクルを実施・確認するため、取締役会において「リスク・コンプライアンス管理規程」を定め、四半期に1回以上、リスク・コンプライアンス委員会を開催しております。リスク・コンプライアンス委員会においては、継続的なリスクの把握と改善活動となるリスクマネジメントに取組み、議論、検討された事項については、定期的、または重要なリスクが発生した場合には随時に取締役会に報告を行っております。また、2024年3月期に定めた人権方針に則り(https://www.et-x.jp/company/human_rights/)継続的・自律的なデュー・ディリジェンスを実践しております。2025年12月のリスク・コンプライアンス委員会においては、進捗および結果のモニタリングを行い、課題の確認と今後の取組みについて意見を交わしました。その中で、重大な人権を侵害する事象が発生していないことと、課題の解決にむけた改善状況を確認いたしました。 当社が認識するリスク事象につきましては、1.経済環境2.自然災害3.法律・規制(人権を含む)4.レピュテーション5.不正6.製品/サービスおよびオペレーション7.システム8.人材・労務9.ガバナンス のカテゴリごとに想定する事象を潜在リスクとして抽出しております。次に、抽出した事象を発生可能性(4段階)と財政状態及び経営成績に与える影響(4段階)の区分で分類した象限に評価・プロットし、リスクマップを作成しております。このリスクマップにプロットされたリスクは、発生可能性と影響度の高いものから低くする取組みとともに、社会や市場の環境、経営状況や人材の状況を勘案して、定期的に見直しを行っております。 こうした手続きを踏まえた上で、有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社はこれらの事業等のリスクを認識した上で、その回避及び発生した場合の対応に努めておりますが、当社株式への投資判断は本項及び本項以外の記載も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 製品及びサービスについて① 製品競争力について「ESS REC(REC)」は、克明な操作記録と優れた検索性によりシステム証跡監査ツール市場を創出してきた主力製品でありますが、近年は市場認知の向上に伴い、海外製品を含む新規参入が続いております。また、企業のDX推進に伴うIT環境の拡大やサイバー攻撃の高度化を背景に、特権ID管理ツールへの需要は一段と高まっております。次世代型特権ID管理ソフトウエア「ESS AdminONE」は、後発ながら「REC」と組み合わせた統合提案により差別化を図っております。クラウド環境へ対応した「ESS REC Cloud」は従来から提供しておりますが、2026年4月には「ESS AdminONE Cloud」の提供も開始し、サーバー構築や保守が不要なクラウドサービスとして利用可能とすることで、導入負荷の軽減と利便性向上を実現しております。さらに、本人確認機能を高めてセキュリティを確保した「ESS REC 6」を2026年5月にバージョンアップいたしました。本番システムに対する重要操作のリモート作業監視を徹底する仕組みを強化するなど、統制強化と運用効率の両立を実現し、継続的に競争力強化を図っております。当社成長の源泉はこれらの製品によるライセンス売上であるため、当社製品と比較して高機能であったり、同等の機能でありながら「低価格」を設定するような強力なライバル製品の出現によって「REC」の優位性が失われた場合や、「ESS AdminONE」等他製品でも競争力が保てない場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 製品開発について当社の製品開発の基本スタンスは、システム運用の安全と安定を実現するためのパッケージソフトウエアを提供することにあります。当社では、システム運用のあるべき姿を汎用的に捉えて製品を企画し開発を行うため、開発した製品やサービスが顧客ごとのシステム運用現場の環境や実運用に適さないことにより、市場に受け入れられない場合があります。また、使い易さ、技術革新への対応の遅れなどの機能面や価格面において他社製品に劣るなどの理由によって、売上貢献できない場合もあります。さらに、企画した時点の計画よりも大幅に製品開発に時間を費やした場合や、開発した製品の不具合、生成AIを利用した製品で未知の脆弱性が発見されるなど、当該不具合の改修に多大な工数を要する場合もあり、いずれの場合においても開発費用の回収を実現できず、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ ライセンスに付随する保守サポートサービス及び品質について当社製品の使用許諾(ライセンス)契約をされた顧客に対しては、原則として保守サポートサービス契約を締結していただき、当社製品の最新バージョンの提供と顧客のシステム環境下で安定的に使用いただけるようサポートを行っております。顧客のシステム更改で新システムに当社製品が採用されない場合や、システムの縮小・廃止などによる保守契約の解除や変更、また重大な製品の欠陥やインシデントの解決が長期化するなどによって顧客の信頼を損ね保守契約の更新に繋がらない場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ コンサルティングサービスについて当社はコンサルティングサービス業務として、当社製品の導入にあたっての導入支援やシステム構築支援をメニュー化して提供しております。「ESS SmartIT Operation」の展開に伴って、従来の単体製品のインストールや各種支援からIT全般統制に向けたシステム構築の支援へと、システム要件や役務提供範囲の拡大だけでなく、技術面での高度化・複雑化が顕著になっております。そのため、要件の実現に向けては、当社の役務提供範囲や検収条件及び納期設定、提出書類の品質に至るまで広範で高度なマネジメント力が要求されます。何らかのトラブルによって検収の遅れや見積以上の工数が発生しても顧客に請求できない場合、あるいは顧客の要求仕様との齟齬が生じ、損害賠償や補償作業を要求された場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 特定取引先に対する取引依存について当社においては、全売上高に占める株式会社NTTデータへの売上高の割合が高く、2025年3月期は22.2%、2026年3月期は19.7%、となっております。株式会社NTTデータとは代理店契約を締結し、取引開始以来永年にわたり安定した取引を継続しておりますが、今後当該契約が何らかの理由で変更あるいは解消された場合には、当社の財務状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 人材の確保及び組織的経営について① 人材確保について当社は、AI技術やクラウドサービス、最新のセキュリティ対策などを盛り込んだ次世代型新製品の開発、既存製品の拡張・改良及び製品の統合化などの研究開発テーマに取り組んでおり、これらの業務にあたる開発技術者の増強を図っております。またコンサルティング業務やサポートサービス業務に従事するシステム技術者の増員に加え、営業職の人材に関しても、その獲得だけでなく、IT/セキュリティ知識の習得、育成も喫緊の課題となっております。国内ではIT技術者不足による賃金の高騰とこれに伴う人材市場の流動化、少子化による新卒採用の売り手市場化により、今後も採用は困難な状況が続くものと考えております。当社の人事制度は、育児・介護に関する諸制度や在宅勤務、時短勤務など柔軟な働き方を導入するとともに、職務記述書にもとづく公平・公正な評価制度を実施しております。2026年4月の新卒社員から初任給を300千円にすることで人材採用時の競争力を高めるとともに、社員に支給する賞与の標準月数を年4ヶ月から5ヶ月へ見直すことで6%の年収増加を計画し、離職の防止に取り組んでおります。採用した経験の浅い社員に対しては専門技術教育とOJTによる育成を、次世代リーダーと目される社員に対してはPL、PMに向けた教育やマネジメントの教育を行い、スキルアップによる能力の発揮と、さらなるモチベーション向上による定着化を図っております。また、在宅勤務が定常化する中でも一般社員と経営者、幹部社員間のコミュニケーションを密にする一体感醸成施策を実施するなど、生産性の向上と仕事や会社生活に関する不安や不満を解消し離職防止にも努めております。IT技術者の確保が計画通りに進まない場合、研究開発の遅れによる製品リリースの遅延が発生する可能性があり、これにより、連携する営業施策を変更する可能性があります。加えて営業職の人材確保が計画通りに進まない場合は顧客開拓の遅延や競合製品による商談の失注などにより、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社は「人材」をマテリアリティ(重点項目)と位置付けており、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に具体的な内容を記載しております。 ② 組織的経営について当社が持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るためには、事業計画の立案と実行、その業務進捗管理や部門間の連携などを担う多様なマネジメント人材の育成強化が課題となっております。事業基盤の拡大に併せて組織を成長させていくためには、業務執行レベルで部門責任者が迅速に意思決定を行い、全社横断的な課題を解決することが必要になります。そのため、継続して次世代を嘱望される若手リーダーの育成に取り組んでおり、業務管理や部門間連携を図るなどのマネジメントスキルを体得する機会を創出しております。また、従来は所属する組織の年長者が経験の浅い社員のメンターとなっておりましたが、前事業年度より人事部門の有識者がメンターとなって社員のメンタルを手厚くサポートする体制を整えております。現在のところ、技術部門のみならず全社において他社でのマネジメント経験を有するシニア・ミドル層の人材獲得とともに女性の幹部社員登用も進んでおりますが、次世代のリーダーや幹部社員候補育成の遅れなどによって事業計画の推進に支障を来した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 知的財産権の侵害による訴訟リスクについて当社は自ら開発した製品に関わる技術要件および商標について知的財産権を登録申請することによって、他社からの権利侵害の防止を図っております。しかし、当社が認識していない知的財産権が既に成立している可能性や、使用しているフリーソフトウエアが第三者の知的財産権を侵害している可能性は否定できません。当社は、当社ならびに当社製品を使用することによって顧客が、他社の権利を侵害していることについて、第三者からの請求に対応する義務を負っております。このような知的財産権に関する損害賠償請求、使用差し止め請求、ロイヤリティ支払要求が発生した場合、その訴訟対応や費用負担により当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 情報セキュリティに関するリスクについて当社においては、オフィスでの執務だけでなく在宅勤務や協力会社のリモートワーク環境も取り入れ、常にインターネットを利用したデータセンターのサーバー利用、メールの送受信や情報の収集などを行っております。こうした環境では、コンピュータウイルスの侵入や標的型メールの攻撃等により、顧客や当社の機密情報又は個人情報の流出や、ランサムウェアによって当該情報が利用できなくなる危険性が常に存在しております。また、社員(協力会社社員を含む 以下「社員」)だけでなく退職した社員が営業機密や技術情報などを不正に入手し、外部へ持ち出す可能性もあります。当社では、ネットワークの脆弱性を狙った攻撃やウイルス付メールなどに対し、ハードウエア、ソフトウエアによるシステム環境の防御とともに、社員への情報セキュリティ教育や啓蒙など、継続的かつ適切なセキュリティ向上対策を講じております。また、社内からの不正な手段による情報の持ち出しや漏洩に対しても、「ESS REC」「ESS AdminONE」など当社製品を導入することにより、対策を強化しております。特に「ESS REC 6」では、常時本人認証の機能を活用して、PC画面の覗き見や他人のなりすましによるPC利用を制御しております。組織体制においても、リスク・コンプライアンス委員会の下に情報セキュリティ部会を設置し、情報セキュリティ対策として活動計画の策定、実行の評価、情報セキュリティインシデントへの対応、社員に対する情報セキュリティに関する啓発と教育に取り組んでおります。しかし、過去に例の無いウイルス攻撃等により当社が講じた対策が十分に機能しない場合や、当社製品の機能を無効化するなどの悪意により、情報セキュリティに関するリスクが現実のものとなった場合には、社会的な信用の失墜等によって、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。