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オプティム(3694)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • X-Techサービス
    AIやIoT、ドローンなどの最先端技術を様々な産業に応用し、効率化や新たな価値創造を支援しています。農業分野ではドローンを使った精密な農薬散布や種まき、医療分野では手術支援ロボットの運用サポートやオンライン診療プラットフォーム、建設分野では高精度な3次元測量アプリなどを提供し、多岐にわたる業界の課題解決に貢献しています。
  • モバイルマネジメントサービス
    スマートフォンやパソコンなどのスマートデバイスを一元的に管理し、セキュリティ対策を行うクラウドサービス「OPTiM Biz」を提供しています。企業や組織が多数のデバイスを安全かつ効率的に運用できるよう支援することで、現代のビジネスに不可欠なITインフラを支えています。
  • リモートマネジメント・サポートサービス
    遠隔地からIT機器の操作や設定、トラブルシューティングを支援するサービス「Optimal Remote シリーズ」を提供しています。コールセンターでの顧客サポートや社内ITサポート業務の効率化に貢献し、専門知識がなくてもIT機器を使いこなせるようサポートしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • ライセンス販売・保守サポートサービス
    オプティムグループは、主にライセンス販売と保守サポートサービスを事業の柱としています。これは、自社開発したソフトウェアやプラットフォームの利用権を販売し、その後の運用やトラブル対応を支援することで収益を得るビジネスモデルです。
  • 単一セグメントでの事業展開
    有価証券報告書では、オプティムグループが「ライセンス販売・保守サポートサービス(オプティマル)事業を主に営んでおり、単一セグメントである」と明記されています。これは、事業全体が密接に連携しており、特定の事業分野に特化して経営資源を集中していることを意味します。
  • X-Techサービスが成長ドライバー
    X-Techサービスは、AI、IoT、ドローンなどの先端技術を農業、医療、建設、マーケティングなど多岐にわたる産業に応用し、新たな価値創造を目指す分野です。この分野での革新的なプロダクト開発とサービス提供が、今後の成長を牽引する重要な要素となっています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,934 文字
3 【事業の内容】当社グループは、「ネットを空気に変える」というコンセプトを掲げ、もはや生活インフラとなったインターネットが、いまだに利用にあたりITリテラシー(※1)を必要とする現状を変え、インターネットそのものを空気のように、全く意識することなく使いこなせる存在に変えていくことをミッションとして、創業以来すべての人々が等しくインターネットのもたらす創造性・便利さを享受できるようサポートするプロダクトの開発に尽力しております。当社グループは“AIであらゆる産業の未来を創造する”というビジョンのもと、事業を展開してまいりました。当社グループはこれまで「オプティマル事業」の単一セグメントとしておりましたが、アグリテック分野が大幅成長し、重要性が増加したことにより、事業の実態を適切に開示するため、当連結会計年度より報告セグメントを「AX(AI Transformation)(※2)事業」、「アグリテック事業」の2区分に変更しております。当社グループの事業内容をサービス別に区分し、以下に記載いたします。 (1) AX事業区分製品・サービス開発プラットフォーム・OPTiM AIR(※3)(旧:OPTiM Cloud IoT OS)DX(※4)・AXサービス開発において必要となる共通機能(ID管理/IoT管理/運用基盤/ライセンス管理等)を備えた、DX・AXサービスプラットフォーム(※5)。情シスAXサービス・OPTiM Biz端末管理サービス。スマートフォンやタブレット及びパソコンの管理・セキュリティ対策等を、クラウド(※6)上から一括で設定、操作することができる。 ・OPTiM Biz Premium端末管理とSaaS(※7)管理、ID管理、物品管理、社内ITサポートAIエージェント(※8)、リモートサポートを統合・一元管理するサービス。あらゆる情シス業務を効率化・自動化して情シス業務(※9)の負荷低減を実現する。 ・OPTiM AIRESAIエージェント型チャットボット(※10)サービス。オフィス業務やカスタマーサポート業務においてAIが問い合わせへの返答や情報の検索を支援する。 ・Optimal Remote シリーズ画面共有機能を中心とした遠隔ITサポートサービス。コールセンターにおける顧客サポートや企業内でのITサポート業務を支援する。建設・土木AXサービス・OPTiM Geo Scanスマートフォンで調査・測量・設計から施工管理、検査対応までを「誰でも」「一人で」で行えるサービス。ミリメートル(mm)単位の高精度での測位や3Dデータ作成が可能となる。医療AXサービス・MINS(Medicaroid Intelligent Network System)手術支援ロボットシステム「hinotoriTM サージカルロボットシステム(※11)」の運用支援や安全・効率的な手術室の活用支援、及び手技の伝承・継承支援を行うネットワークサポートシステム。 ・OPTiM AI ホスピタル医師・看護師の文章作成業務を支援するオンプレミス(※12)大規模言語モデル(LLM)(※13)搭載のAIサービス。電子カルテシステムと連携し医療現場の業務効率化を実現する。オフィスAXサービス・OPTiM Contract契約書に定められた契約相手や契約期間等の契約情報をAIが取得し、契約管理を効率化するサービス。 ・OPTiM 電子帳簿保存請求書・領収書・注文書などに定められた取引相手、金額、年月日等の取引情報をAIが取得し、電子帳簿保存法・インボイス制度の要件に則り保管を行うサービス。 ・OPTiM 文書管理法定文書や稟議書、申請書や許可書など、業務で取り扱うさまざまな文書に対して、フォーマット不問でAI解析を行い、自動分類のうえで管理台帳を作成するサービス。 区分製品・サービスコミュニケーションAXサービス・自治体公式スーパーアプリ自治体のあらゆる情報とサービスを、1つのアプリで住民に提供するためのプラットフォーム。地域のイベント情報や災害情報の配信、保護者と先生をつなぐ学校出欠連絡アプリ、マイナンバーカードを活用したデジタル市民証など、住民と自治体のあらゆる接点をデジタル化し、自治体業務の効率化と住民の利便性向上を実現する。 ・OPTiM Hardware My Portal機器のメーカーが、機器の利用ユーザーに対してユーザー専用のポータルを構築し、メーカーとユーザーとのやり取りをデジタル化するサービス。アフターセールスやアフターサポートを推進し、顧客満足度を高め、かつメーカーの収益の最大化を実現する。 ・OPTiM Support & Growth PortalマニュアルやFAQをアップロードするだけで顧客向けサポートサイトを構築できるサービス。サイト自動生成、AIチャットボット、AI問い合わせ管理、FAQ・マニュアル統合管理を行い、運用コスト削減と業務効率化に加え、問い合わせ分析によるアップセル(※14)・クロスセル(※15)を実現する。その他サービス・OPTiM AI Camera シリーズカメラの映像をAIで解析するサービス。クラウドで映像を解析するOPTiM AI Camera、エッジコンピューティング(※16)でより高度でリアルタイムの解析に適したOPTiM AI Camera Enterprise、撮りためた映像を解析するOPTiM AI Camera Analyticsをラインナップしており、用途に応じて選ぶことができる。 ・パソコンソフト使い放題定額でパソコンソフトが使い放題、電子書籍が読み放題となる個人向けのサービス。 ・タブホ(電子雑誌読み放題サービス)定額でビジネスから趣味やレシピまで幅広いジャンルの人気雑誌が読み放題となる電子書籍サービス。 (2) アグリテック事業区分製品・サービススマート農業サービス・Agri Buddy農作物の栽培から販売までの全工程を支援するスマート農業サービスを提供するプラットフォーム。農業を単一の生産者が全ての工程を担う「垂直統合栽培モデル」からスマート農業サービスを活用した「水平分業栽培モデル」への転換を図り、農業の収益性を最大化します。 ・スマートアグリフードAIとドローンを活用したスマート農業で栽培したスマート米をはじめ、農作物の生産、流通、販売を行う。 ※1 ITリテラシー…情報機器やITネットワークを活用して、情報・データを管理、活用する能力のこと。さまざまなアプリケーションソフトを使いこなし効率的に業務を行う能力など、コンピューターに関する広い意味での利用能力のこと。※2 AX…AIトランスフォーメーションの略称。AIを活用して業務の自動化や最適化を進め、組織全体の生産性を 向上させるビジネスを変革させる概念の意味。※3 AIR…AI IoT Roboticsの頭文字。“AI”“IoT”“Robotics”のテクノロジー、そしてDXに必要な機能を統合したDX・AXサービスプラットフォームのこと。※4 DX…デジタルトランスフォーメーションの略称。「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念であり、企業がテクノロジーを利用して、事業の業績や対象範囲を根底から変化させるという意味。※5 プラットフォーム…複数のサービスや機能を支える基盤(それらをまとめて提供・管理する仕組み)のこと。※6 クラウド…ソフトウエアやハードウエアの利用権などをネットワーク越しにサービスとして利用者に提供する方式を「クラウドコンピューティング」(cloud computing)と呼び、データセンターや、その中で運用されているサーバー群のこと。※7 SaaS…Software as a Serviceの略称。サーバーにて稼働しているソフトウエアを、インターネットなどを経由し、ユーザーが利用できるサービスのこと。※8 AIエージェント…自ら判断して処理や作業まで行うAIのこと。※9 情シス業務…企業のIT管理部門・情報システム部門が担う、「社内ITサポート」「スマートフォン・PC管理」「ID管理」「社内利用ソフトウエア管理」などの業務のこと。※10 チャットボット…主に対話形式でユーザーの質問に自動応答する仕組みのこと。※11 サージカルロボットシステム…外科手術(サージカル)において医師の操作を支援し、精密な処置を可能にするロボットシステムのこと。※12 オンプレミス…サーバーなどのハードウエアやアプリケーションなどのソフトウエアを、使用者の管理する施設内に設置して運用すること。※13 大規模言語モデル(LLM)…Large Language Modelsの略称。大量の文章データを学習し、文章の理解や生成を行うAI技術のこと。チャットボットやAIエージェントの基盤技術として利用される。※14 アップセル…購入の意向を固めた商品、あるいはすでに購入している商品よりも上位・高付加価値の商品を提案し、売上単価を向上させる営業手法のこと。※15 クロスセル…購入の意向を固めた商品、あるいはすでに購入している商品の関連商品を提案し、売上単価を向上させる営業手法のこと。※16 エッジコンピューティング…ネットワークカメラなどのIoT機器の近くでデータ処理を行う技術のこと。通信遅延の低減やリアルタイム性を高めることができる。 [事業系統図]当社グループの主要な事業系統図は以下のとおりです。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
IoTプラットフォームサービス及びリモートマネジメントサービスで一定のポジションを確立しているが、競争が激化。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
AI・IoT・Robotics関連業界における技術革新の速さ、新技術の研究開発や新機能の付加。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:特定の人物への依存 / システムダウン及び情報セキュリティに係るリスク / 特定取引及び特定取引先への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

オプティムは、IoTプラットフォームやAI技術に関する特許を複数保有している。特に、独自開発の画像認識技術やデータ解析技術は、他社との差別化要因となり得るが、特許の網羅性や他社による模倣リスクは依然として存在する。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

オプティムのIoTプラットフォームは、導入に一定のコストと時間がかかるため、顧客が他社サービスへ容易に乗り換えることは難しい。しかし、プラットフォームの機能拡張性や他社サービスとの連携の容易さによっては、スイッチングコストは低下する可能性がある。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

オプティムのプラットフォームは、利用者が増えることでデータが蓄積され、AIモデルの精度向上に繋がる可能性がある。しかし、現時点ではネットワーク効果が顕著に現れるほどのユーザー基盤やデータ蓄積量は確立されていない。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

情報通信業であり、ハードウェア製造のような顕著なコスト優位性は見られない。ソフトウェア開発やサービス提供における効率化は進めているものの、構造的なコスト優位性は限定的である。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

IoTプラットフォーム市場は成長途上であり、オプティムは一定のシェアを獲得しているものの、市場全体から見るとまだ最適規模には達していない。大手ITベンダーや通信キャリアとの競争もあり、規模の経済を享受するには更なる成長が必要。

  • 多様なX-Techソリューション
    農業、医療、建設など多岐にわたる産業向けにAI、IoT、ドローンを活用した独自のソリューションを展開しています。これにより、特定の分野に依存せず、幅広い市場で収益機会を創出できる強みがあります。
  • 技術と特許による優位性
    創業者の菅谷俊二氏が多くの特許を発明しており、その属人的な能力に依存していると記載されています。これは、独自の技術力と知的財産が事業の基盤となっていることを示唆しており、他社との差別化に貢献しています。
  • モバイル管理の確立された地位
    IoTプラットフォームサービスやリモートマネジメントサービスにおいて、国内で一定のポジションを確立していると記載されています。これは、長年の実績と信頼により、顧客基盤を築いていることを示しており、安定的な収益源となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 経営方針当社は、「ネットを空気に変える」というコンセプトを掲げ、生活インフラとなったインターネットが依然として利用にあたり一定のITリテラシーを必要とする現状を変革し、インターネットそのものを空気のように意識することなく使いこなせる存在にすることをミッションとしております。このミッションのもと、創業以来すべての人々が等しくインターネットのもたらす創造性及び利便性を享受できるよう、製品及びサービスの開発に取り組んでおります。また、当社は常に新たな分野において積極的な研究開発を推進し、知的財産の構築を通じて新市場の創出とイノベーションの実現を図ることで、「世界の人々に大きく良い影響を与える普遍的なテクノロジー・サービス・ビジネスモデルを創出する」ことを目指しております。 このような方針のもと、当社グループは“AIであらゆる産業の未来を創造する”というビジョンを掲げ、AI及びIoT技術を活用したサービス展開を進めております。近年においては、AI技術の進展及び産業のデジタル化の加速を背景として、事業領域の拡大と構造の変化が進んでおります。また、アグリテック分野が大幅成長し、重要性が増加したことにより、事業の実態を適切に開示するため、当連結会計年度より報告セグメントを「AX(AI Transformation)事業」、「アグリテック事業」の2区分に変更しております。今後は、AX事業におけるストック型収益を基盤とした安定的な成長を図るとともに、アグリテック事業をはじめとする成長領域への投資を通じて新たな価値創出を推進し、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。 (2) 経営戦略等1.AX事業AX事業は、情シスAXサービスによる安定的なストック収益基盤の確立と、産業AXサービスによる新たな成長領域の創出を両軸として展開しております。 当社グループの収益の中心である「OPTiM Biz」は、継続してライセンス数を伸ばし、成長を継続しております。一方で、近年のMDM市場の成熟に伴い、次なる成長を牽引する新たな柱の確立を進めております。具体的には、従来の端末管理(MDM)機能に加え、SaaS管理やID管理等の資産管理サービスをオールインワンで統合した「OPTiM Biz Premium」の拡販に注力してまいります。同一プラットフォームによる高い利便性とコストメリットを強みに、直販および販売パートナーを通じたアップセルを強力に推進することで、顧客単価の向上とさらなる売上高の増加を目指してまいります。また、産業別に異なる課題への対応が求められ、AI・DXの技術進展の速さによる模倣リスクが存在することから、さらなる業界特性への対応と基盤強化を重視しております。より実態に踏み込んだ高度化ニーズを的確に捉え、これを取り込むことを重要な戦略と位置付け、業務プロセスと密接に結びついたサービス提供を実現します。 2.アグリテック事業アグリテック事業は、農業全体における生産性向上及び収益性の改善に貢献するとともに、持続可能な農業の実現に寄与することを目的として展開しております。開発投資フェーズからサービス拡販フェーズへの移行を進める中で、戦略的なリソース配分を行うことにより、収益構造の改善及び早期黒字化の実現を図っております。国や自治体が主導する農業DXの進展に伴う競争激化を踏まえ、大手企業を含む新規参入など競争環境の変化が想定されており、持続的な差別化と収益性の確保が重要となっております。「ドローン農薬散布AXサービス」を起点に実績の積み上げと地域展開を推進しております。高い継続率に支えられた運用実績と現場対応力を強みに、生産者に根ざした体制を構築し差別化と収益性向上を図ります。また、季節性や気候変動、政策変更の影響を踏まえ、運用データとノウハウ蓄積によるサービス高度化を推進します。作物展開や散布対象の多様化で収益源を拡充し、データを活用したJAや自治体との連携を通じて環境変化に強い事業基盤を構築します。農業の各工程を一体で支援し、栽培から販売までの各工程を包括的に支援するサービス「Agri Buddy」を展開し、農業全体の効率化及び収益性向上に寄与してまいります。個別機能の提供にとどまらない付加価値を提供し、生産者及び農業全体の収益化に貢献することで、継続的な社会価値を創出します。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、今後も継続的な成長投資を可能とする強固な経営基盤を維持・発展させるため、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、売上高の増加を重視しております。主力のAX事業においては、ライセンスを中心としたストック売上の着実な積み上げを最重要視し、安定的な収益基盤の拡大を図ってまいります。また、アグリテック事業においては、事業規模の積極的な拡大による売上増加を通じて早期の黒字化を目指してまいります。これら各事業の成長を推し進めることにより、当社グループ全体の継続的な事業成長を実現し、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。 (4) 経営環境昨今、あらゆる産業における人手不足・高齢化・業務効率化ニーズを背景に、DX・AXに対する需要が継続的に拡大しております。また、各業界において国の政策による支援や技術導入の促進が進んでおり、市場の拡大が期待されております。その一方で、競争環境は激化の一途を辿っております。このように、当社グループを取り巻く事業環境は、成長機会の拡大と競争環境の変化が同時に進行する状況にあり、技術動向、顧客ニーズ及び政策環境等を的確に捉えた事業展開が求められております。当社グループは“AIであらゆる産業の未来を創造する”というビジョンのもと、独自技術提供により各産業の業務要件に対応していくだけでなく、産業全体の社会的価値を高める経営を推進してまいります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりです。① 売上の拡大当社グループは、予見可能性の高いストック型ビジネスを基盤に安定収益を確保しつつ、成長投資と収益性のバランスを適切にコントロールすることで、拡大するDX・AX市場における持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。AX事業においては、高い利益率と継続率を誇る「OPTiM Biz」を中核サービスとして、継続的な機能拡張を通じて、シェア拡大を推進してまいります。あわせて、SaaS管理、機器管理、ID管理等の各種サービスを統合し、機能連携の強化による利便性向上と導入コストの低減を実現する「OPTiM Biz Premium」を新たな柱として拡販を進めてまいります。さらに、生成AIの浸透を背景に、各産業向けAIサービスの収益化及びさらなる成長を見込んでおります。アグリテック事業においては、スマート農業サービス「Agri Buddy」を成長戦略の中核に据え、農業の生産モデルそのものの転換を推進してまいります。「Agri Buddy」は、当社グループがスマート農業サービスの提供で培った3万ha以上のサービス提供基盤をデジタル上で仮想的に集約し大規模農場「スーパーファーム」化とすることで、従来の単一生産者が一貫して全行程を担う「垂直統合栽培モデル」から、専門人材が各工程を分担・連携して実施する「水平分業栽培モデル」へ移行を促進します。これにより、個別の設備投資を抑制しながら、あらゆる生産者に大規模法人と同等以上のコスト競争力を提供し、農業の収益性を最大化します。これらの取組みを通じて、当社グループの中長期的な企業価値向上に取組んでまいります。 ② 人材の確保、育成及びAIによる生産性向上各産業でDX・AXが急速に進展する中、多種多様なユーザーニーズに迅速に対応することが求められております。当社グループでは、積極的なAI活用による生産性の向上を図り、新規採用においては、事業拡大のスピードに合わせつつ、効率性を重視した採用方針へと移行してまいります。同時に、現在の人員に対する研修や勉強会の実施による組織の底上げ、人事・給与制度の改善を通じた人材の定着率向上に努め、各部門の体制強化を図ってまいります。 ③ 知的財産戦略の強化当社グループは、創業以来、研究開発活動に積極的に取組んでおり、技術を起点としたイノベーション創出を経営の重要な基盤として位置づけております。当社における知的財産権は、これらの技術を事業競争力へと結びつけるための重要な経営資産であり、他社との差別化を支える根幹であると認識しております。このため、事業展開と同期した知的財産権の獲得・活用を基本方針として、継続的に取組んでおります。当期末時点の特許登録は606件(日本:428件、外国:178件)であり、当期においては、スマート農業及び生成AI関連サービスを中心に、各サービスの中核となる技術について積極的な特許出願を行い、その一部についてはすでに特許登録に至るなど、事業競争力の基盤となる知的財産の構築を着実に進めてまいりました。来期においては、中核技術に関する権利化にとどまらず、機能拡張、利用形態、操作UI、運用方法等を対象とした周辺技術についても、積極的な特許出願を進める方針です。中核技術を中心とした多層的な特許網を構築することで、模倣リスクの低減を図るとともに、事業展開の自由度及び中長期的な事業安定性の向上を目指してまいります。 ④ 資本コストや株価を意識した経営当社は、2026年3月末時点で東証プライム市場の上場維持基準である「流通株式時価総額(100億円)」を下回り、改善期間入りとなった状況を厳粛に受け止めております。2027年3月末までの基準適合及び持続的な時価総額拡大に向け、以下の施策に注力してまいります。・持続的成長と市場評価の向上:アグリテック事業等の成長戦略加速による業績向上、IR活動(決算説明資料の充実、投資家対話の拡充等)の強化、及び流通株式の流動性向上策の検討・実施により、適正な市場評価の獲得と資本効率の向上を図ります。・株主還元の充実:将来の事業展開、内部留保、人材へのインセンティブ等を総合的に勘案しつつ、最適な資本政策を通じて、機動的な株主還元の充実と総株主利益の向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 経営方針当社は、「ネットを空気に変える」というコンセプトを掲げ、生活インフラとなったインターネットが依然として利用にあたり一定のITリテラシーを必要とする現状を変革し、インターネットそのものを空気のように意識することなく使いこなせる存在にすることをミッションとしております。このミッションのもと、創業以来すべての人々が等しくインターネットのもたらす創造性及び利便性を享受できるよう、製品及びサービスの開発に取り組んでおります。また、当社は常に新たな分野において積極的な研究開発を推進し、知的財産の構築を通じて新市場の創出とイノベーションの実現を図ることで、「世界の人々に大きく良い影響を与える普遍的なテクノロジー・サービス・ビジネスモデルを創出する」ことを目指しております。 このような方針のもと、当社グループは“AIであらゆる産業の未来を創造する”というビジョンを掲げ、AI及びIoT技術を活用したサービス展開を進めております。近年においては、AI技術の進展及び産業のデジタル化の加速を背景として、事業領域の拡大と構造の変化が進んでおります。また、アグリテック分野が大幅成長し、重要性が増加したことにより、事業の実態を適切に開示するため、当連結会計年度より報告セグメントを「AX(AI Transformation)事業」、「アグリテック事業」の2区分に変更しております。今後は、AX事業におけるストック型収益を基盤とした安定的な成長を図るとともに、アグリテック事業をはじめとする成長領域への投資を通じて新たな価値創出を推進し、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。 (2) 経営戦略等1.AX事業AX事業は、情シスAXサービスによる安定的なストック収益基盤の確立と、産業AXサービスによる新たな成長領域の創出を両軸として展開しております。 当社グループの収益の中心である「OPTiM Biz」は、継続してライセンス数を伸ばし、成長を継続しております。一方で、近年のMDM市場の成熟に伴い、次なる成長を牽引する新たな柱の確立を進めております。具体的には、従来の端末管理(MDM)機能に加え、SaaS管理やID管理等の資産管理サービスをオールインワンで統合した「OPTiM Biz Premium」の拡販に注力してまいります。同一プラットフォームによる高い利便性とコストメリットを強みに、直販および販売パートナーを通じたアップセルを強力に推進することで、顧客単価の向上とさらなる売上高の増加を目指してまいります。また、産業別に異なる課題への対応が求められ、AI・DXの技術進展の速さによる模倣リスクが存在することから、さらなる業界特性への対応と基盤強化を重視しております。より実態に踏み込んだ高度化ニーズを的確に捉え、これを取り込むことを重要な戦略と位置付け、業務プロセスと密接に結びついたサービス提供を実現します。 2.アグリテック事業アグリテック事業は、農業全体における生産性向上及び収益性の改善に貢献するとともに、持続可能な農業の実現に寄与することを目的として展開しております。開発投資フェーズからサービス拡販フェーズへの移行を進める中で、戦略的なリソース配分を行うことにより、収益構造の改善及び早期黒字化の実現を図っております。国や自治体が主導する農業DXの進展に伴う競争激化を踏まえ、大手企業を含む新規参入など競争環境の変化が想定されており、持続的な差別化と収益性の確保が重要となっております。「ドローン農薬散布AXサービス」を起点に実績の積み上げと地域展開を推進しております。高い継続率に支えられた運用実績と現場対応力を強みに、生産者に根ざした体制を構築し差別化と収益性向上を図ります。また、季節性や気候変動、政策変更の影響を踏まえ、運用データとノウハウ蓄積によるサービス高度化を推進します。作物展開や散布対象の多様化で収益源を拡充し、データを活用したJAや自治体との連携を通じて環境変化に強い事業基盤を構築します。農業の各工程を一体で支援し、栽培から販売までの各工程を包括的に支援するサービス「Agri Buddy」を展開し、農業全体の効率化及び収益性向上に寄与してまいります。個別機能の提供にとどまらない付加価値を提供し、生産者及び農業全体の収益化に貢献することで、継続的な社会価値を創出します。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、今後も継続的な成長投資を可能とする強固な経営基盤を維持・発展させるため、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、売上高の増加を重視しております。主力のAX事業においては、ライセンスを中心としたストック売上の着実な積み上げを最重要視し、安定的な収益基盤の拡大を図ってまいります。また、アグリテック事業においては、事業規模の積極的な拡大による売上増加を通じて早期の黒字化を目指してまいります。これら各事業の成長を推し進めることにより、当社グループ全体の継続的な事業成長を実現し、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。 (4) 経営環境昨今、あらゆる産業における人手不足・高齢化・業務効率化ニーズを背景に、DX・AXに対する需要が継続的に拡大しております。また、各業界において国の政策による支援や技術導入の促進が進んでおり、市場の拡大が期待されております。その一方で、競争環境は激化の一途を辿っております。このように、当社グループを取り巻く事業環境は、成長機会の拡大と競争環境の変化が同時に進行する状況にあり、技術動向、顧客ニーズ及び政策環境等を的確に捉えた事業展開が求められております。当社グループは“AIであらゆる産業の未来を創造する”というビジョンのもと、独自技術提供により各産業の業務要件に対応していくだけでなく、産業全体の社会的価値を高める経営を推進してまいります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりです。① 売上の拡大当社グループは、予見可能性の高いストック型ビジネスを基盤に安定収益を確保しつつ、成長投資と収益性のバランスを適切にコントロールすることで、拡大するDX・AX市場における持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。AX事業においては、高い利益率と継続率を誇る「OPTiM Biz」を中核サービスとして、継続的な機能拡張を通じて、シェア拡大を推進してまいります。あわせて、SaaS管理、機器管理、ID管理等の各種サービスを統合し、機能連携の強化による利便性向上と導入コストの低減を実現する「OPTiM Biz Premium」を新たな柱として拡販を進めてまいります。さらに、生成AIの浸透を背景に、各産業向けAIサービスの収益化及びさらなる成長を見込んでおります。アグリテック事業においては、スマート農業サービス「Agri Buddy」を成長戦略の中核に据え、農業の生産モデルそのものの転換を推進してまいります。「Agri Buddy」は、当社グループがスマート農業サービスの提供で培った3万ha以上のサービス提供基盤をデジタル上で仮想的に集約し大規模農場「スーパーファーム」化とすることで、従来の単一生産者が一貫して全行程を担う「垂直統合栽培モデル」から、専門人材が各工程を分担・連携して実施する「水平分業栽培モデル」へ移行を促進します。これにより、個別の設備投資を抑制しながら、あらゆる生産者に大規模法人と同等以上のコスト競争力を提供し、農業の収益性を最大化します。これらの取組みを通じて、当社グループの中長期的な企業価値向上に取組んでまいります。 ② 人材の確保、育成及びAIによる生産性向上各産業でDX・AXが急速に進展する中、多種多様なユーザーニーズに迅速に対応することが求められております。当社グループでは、積極的なAI活用による生産性の向上を図り、新規採用においては、事業拡大のスピードに合わせつつ、効率性を重視した採用方針へと移行してまいります。同時に、現在の人員に対する研修や勉強会の実施による組織の底上げ、人事・給与制度の改善を通じた人材の定着率向上に努め、各部門の体制強化を図ってまいります。 ③ 知的財産戦略の強化当社グループは、創業以来、研究開発活動に積極的に取組んでおり、技術を起点としたイノベーション創出を経営の重要な基盤として位置づけております。当社における知的財産権は、これらの技術を事業競争力へと結びつけるための重要な経営資産であり、他社との差別化を支える根幹であると認識しております。このため、事業展開と同期した知的財産権の獲得・活用を基本方針として、継続的に取組んでおります。当期末時点の特許登録は606件(日本:428件、外国:178件)であり、当期においては、スマート農業及び生成AI関連サービスを中心に、各サービスの中核となる技術について積極的な特許出願を行い、その一部についてはすでに特許登録に至るなど、事業競争力の基盤となる知的財産の構築を着実に進めてまいりました。来期においては、中核技術に関する権利化にとどまらず、機能拡張、利用形態、操作UI、運用方法等を対象とした周辺技術についても、積極的な特許出願を進める方針です。中核技術を中心とした多層的な特許網を構築することで、模倣リスクの低減を図るとともに、事業展開の自由度及び中長期的な事業安定性の向上を目指してまいります。 ④ 資本コストや株価を意識した経営当社は、2026年3月末時点で東証プライム市場の上場維持基準である「流通株式時価総額(100億円)」を下回り、改善期間入りとなった状況を厳粛に受け止めております。2027年3月末までの基準適合及び持続的な時価総額拡大に向け、以下の施策に注力してまいります。・持続的成長と市場評価の向上:アグリテック事業等の成長戦略加速による業績向上、IR活動(決算説明資料の充実、投資家対話の拡充等)の強化、及び流通株式の流動性向上策の検討・実施により、適正な市場評価の獲得と資本効率の向上を図ります。・株主還元の充実:将来の事業展開、内部留保、人材へのインセンティブ等を総合的に勘案しつつ、最適な資本政策を通じて、機動的な株主還元の充実と総株主利益の向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ① 財政状態及び経営成績の状況当社グループは“AIであらゆる産業の未来を創造する”というビジョンのもと、事業を展開してまいりました。当社グループはこれまで「オプティマル事業」の単一セグメントとしておりましたが、アグリテック分野が大幅成長し、重要性が増加したことにより、事業の実態を適切に開示するため、当連結会計年度より報告セグメントを「AX(AI Transformation)(※1)事業」、「アグリテック事業」の2区分に変更しております。サービス区分につきましては以下の通りです。・ AX事業・ 情シスAXサービス(OPTiM Biz、OPTiM Biz Premium、OPTiM AIRES、OPTiM Collaboration Portalなど)・ 建設・土木AXサービス(OPTiM Geo Scanなど)・ 医療AXサービス(OPTiM AI ホスピタルなど)・ オフィスAXサービス(OPTiM 文書管理、OPTiM Contract、OPTiM 電子帳簿保存など)・ コミュニケーションAXサービス(自治体公式スーパーアプリ、OPTiM Support & Growth Portalなど)・ その他サービス(一般コンシューマ向けサービス、単年度スポット案件など)・ アグリテック事業・ スマート農業サービス(Agri Buddyなど) 上記を踏まえまして、当連結会計年度のセグメント毎の実績は以下の通りです。 ① AX事業各種AXサービスが順調に成長をしています。情シスAXサービスが順調に成長し、売上と利益に大きく貢献しています。15年連続国内シェアNo.1(※2)のMDMサービス「OPTiM Biz」を中心にライセンス数を伸ばし、売上高の増加に大きく貢献しました。18万社以上(※3)の圧倒的な市場シェアとストック型ビジネスモデルにより、高い利益率を生み出しています。また、あらゆる情シス業務を効率化・自動化し、セキュリティを提供するサービス「OPTiM Biz Premium」の提供を開始いたしました。当社グループが提供するSaaS管理や機器管理、ID管理等のサービスを統合した本サービスは、同一プラットフォームで構築されている事が強みであり、利用するユーザーに一元化されたダッシュボード、共通したユーザー体験、共通IDでのログインや機能連携さらには、導入コストも抑えられるなどの利便性や効果を提供します。本サービスは、「OPTiM Biz」の販売パートナーにとってもアップセル(※4)しやすいサービスとなっており、パートナー販売の準備が整いつつあります。 建設・土木AXサービスでは「OPTiM Geo Scan」のライセンス数が順調に増加しています。「OPTiM Geo Scan」では新たに位置情報測位においてミリ単位の測位精度を実現しました。これにより、従来は複数の作業員と高額な専用装置で実施していた測量や位置決めの業務がスマートフォンのみで実現可能となり、3Dデータも作成することができます。これらの技術は人手不足や熟練技術者の減少が深刻化している建設業界にとって大変有用なものとなり、今後の成長が期待されます。 医療AXサービスでは、人件費の高騰や物価高による赤字経営や人手不足の深刻化など、医療業界が厳しい局面にさらされる中、その解決策として国主導によるDX(※5)化が進み始めました。令和8年度の診療報酬改定に、生成AI(※6)が要件に含まれたことなどを追い風とし、事業成長機会を捉えつつあります。医療現場では、多くの文書作成・管理業務が発生しています。その文書作成・管理業務を生成AIを使い大幅に削減できる「OPTiM AI ホスピタル」は、その有効性が国際的な査読論文に掲載され、第三者機関から極めて高い評価を受けています。本サービスは、現在も複数の病院で本導入に向けたPoC(※7)を実施しており、実際の医療現場からも高評価をいただいています。PoC実施後の正式採用率も非常に高く、DX化がいよいよ本格化してきている医療業界で注目を集めており、今後の成長が期待できます。 オフィスAXサービスでは、生成AIを活用したサービス「OPTiM 文書管理サービス・OPTiM Contract・OPTiM 電子帳簿保存」が、企業内でのDX、AXの浸透を追い風に成長を続けています。 コミュニケーションAXサービスでは、企業が顧客と、自治体が住民とのコミュニケーションをデジタル化、AX化するサービスを提供し、実績を積み上げています。住民向け総合ポータルアプリ「自治体公式スーパーアプリ」が、青森県階上町や佐賀県神埼市など複数の自治体でも採択されるなど、広がりを見せています。また本サービスは、デジタル庁が公開しているデジタル地方創生サービスカタログに掲載されました。これは、デジタル庁が定めるモデル仕様を満たし、国の基準に適合したサービスとなったことを意味しており、自治体からの信用向上につながっています。また、顧客用ポータルサイトをAIが作成、運用までを自動化することで、顧客満足度向上と売上拡大を両立できるAIカスタマーポータル「OPTiM Support & Growth Portal」が、その効果の大きさから多くの企業で導入が開始されています。 当社がAXに注力をしていく中で成長を続ける一方、注力サービスから外れてしまったその他サービス(一般コンシューマ向けサービス、単年度スポット案件など)の売上が減少しています。 ② アグリテック事業当社グループは農作物の生産、集荷、加工、流通工程の課題を解決し農業全体のAX化を実現する事で「楽しく・かっこよく・稼げる農業」を実現するスマート農業サービスを展開しています。スマート農業サービス、特に、水稲(コメ)向けドローン農薬散布AXサービスが、気候変動による病害虫の増加や、ヘリからドローンへの移行の流れを受け、日本最大のドローン散布サービスに成長しました。当連結会計年度におけるドローン農薬散布AXサービスのコメ、麦、大豆などでの防除(※8)利用実績は、25府県134市町村、13.3万圃場(※9)(田んぼ)、32,000ha(320 km2)となり、これは東京都全体の約15%、東京23区の約半分の広さとなっています。また、当連結会計年度にサービスを利用した生産者の98%が、翌連結会計年度も本サービス利用の継続を希望しており、生産者、JA、全農などから非常に高い評価をいただいています。加えて、本サービスはネギやみかんなどの他作物の防除、新しい作物へ技術適合も進み横展開が本格化しています。また、当連結会計年度では新たにドローン遮光・遮熱剤散布AXサービスを開始しました。本サービスは屋内の気温上昇を防ぐため、特殊な資材をドローンを用いて屋根に塗布するサービスです。本サービスも気候変動の影響を受けて注目されており、発表後、利用を希望する申し込みが寄せられています。 上記のAXサービスやスマート農業サービスを提供するプラットフォームとして長年開発を行ってきた「OPTiM Cloud IoT OS」をさらに発展させ、当社グループの経営理念である“ネットを空気に変える”を具現化する新たなサービスプラットフォーム「OPTiM AIR(AI IoT Robotics Platform)」としてリブランディングしました。これまで以上に迅速なサービス開発、開発コストの抑制、当社グループが提供するサービスのクロスセル(※10)の容易化を同時に実現します。 当社グループではAI新サービス・新機能開発への投資、AI開発体制への投資、人材への投資を実施してまいりました。当連結会計年度では以下のAI新サービスをリリースし、リリース後も新機能の追加や販促活動へと力を入れております。これらのサービスは当連結会計年度にかけて大幅に成長いたしました。 26年3月期Civil ReSnap近接目視点検支援サービス。橋梁などを点検する作業において、過去の画像と見比べながらチェックし、そのままAIによって点検調書として生成し、整理することが可能。OPTiM Collaboration PortalAIがあらゆる業務マニュアルを自動生成・更新・管理できるポータルサイト構築サービス。生成だけでなく、更新もAIによる指示で実施可能となっており、誰でも運用が可能。OPTiM Support & Growth PortalAIが自動的に顧客用ポータルサイトを作成、運用。顧客満足度向上と売上拡大を両立できるAIカスタマーポータルサービス。顧客支援だけでなく、顧客のニーズや問題点を可視化し、営業機会も増やします。Poishot写真を撮るだけでAIが店舗宣伝を実現する集客サービス。文章作成、SNSへの情報発信を自動化し、マーケティングを効率化します。 また、全エンジニアに「AIコーディングアシスタント」を導入し、利用を全社的に徹底した結果、開発効率が前連結会計年度から大幅に向上しました。コード品質も向上し、AI運用コストを大幅に上回る生産性を実現しました。 人材への投資として、新卒初任給の引き上げや既存社員の待遇改善を実施しました。これにより、採用競争力を強化するとともに、組織全体として社員一人ひとりが安心して中長期に働き続けることができる環境の実現を目指します。 当社グループは、当連結会計年度において株主還元の充実及び資本効率の向上を目的として、株主優待制度の導入及び自己株式の取得を実施いたしました。 ※1 AX…AIトランスフォーメーションの略称。AIを活用して業務の自動化や最適化を進め、組織全体の生産性を向上させるビジネスを変革させる概念の意味。※2 出典:デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウドサービス市場の現状と展望 2013年度版」IT資産管理(MDM含む)市場「合計売上高」2011年度~2012年度実績(2013年発刊)、「コラボレーション/コンテンツ・モバイル管理パッケージソフトの市場展望 2014年度版」MDM市場動向「MDM出荷ID数(SaaS・ASP含む)」2013年度実績(2014年発刊)、「コラボレーション/コンテンツ・モバイル管理パッケージソフトの市場展望」MDM市場動向「MDM出荷ID数(SaaS・ASP含む)」2014年度~2017年度実績(2015~2018年発刊)、「コラボレーション・モバイル管理ソフトの市場展望」MDM市場「MDM出荷ID数(SaaS・ASP含む)」2018年度~2024年度実績及び2025年度見込(2019年~2025年発刊)より。※3 2019年6月25日時点、当社調べ。※4 アップセル…購入の意向を固めた商品、あるいはすでに購入している商品よりも上位・高付加価値の商品を提案し、売上単価を向上させる営業手法。※5 DX…デジタルトランスフォーメーションの略称。「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念であり、企業がテクノロジーを利用して、事業の業績や対象範囲を根底から変化させるという意味。※6 生成AI…データから学習したパターンや関係性を活用して、テキストや画像、動画、音声などのコンテンツを新たに生成するAI技術の総称。※7 PoC…Proof of Concept(概念実証)の略。新しいアイデアや技術の実現可能性を検証する段階という意味。※8 防除…農作物に被害を与える病害虫や雑草の発生を予防し、適切に抑制・管理する取組み。※9 2026年1月時点、当社調べ。※10 クロスセル…購入の意向を固めた商品、あるいはすでに購入している商品の関連商品を提案し、売上単価を向上させる営業手法。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。a.財政状態(資産の部)当連結会計年度末における資産合計の残高は、12,431,249千円となり、前連結会計年度末と比較して1,337,176千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が1,270,885千円、商品及び製品が1,734,889千円増加した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が1,533,090千円、投資有価証券が482,725千円減少したことによるものです。 (負債の部)当連結会計年度末における負債合計の残高は、3,053,011千円となり、前連結会計年度末と比較して478,223千円増加いたしました。これは主に、短期借入金が1,250,000千円増加した一方で、支払手形及び買掛金が542,997千円、未払金が301,668千円減少したことによるものです。 (純資産の部)当連結会計年度末における純資産合計の残高は、9,378,238千円となり、前連結会計年度末と比較して858,952千円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が1,114,311千円増加したことによるものです。 b.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高11,731,804千円(前年同期比10.9%増)、営業利益1,969,897千円(前年同期比0.8%増)、経常利益1,950,172千円(前年同期比4.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,114,311千円(前年同期比5.4%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して1,270,885千円増加し、3,005,680千円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により獲得した資金は1,594,331千円(前年同期は2,111,097千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,742,865千円、減価償却費1,364,571千円による資金増加、売上債権の減少1,526,981千円による資金増加があった一方で、棚卸資産の増加1,741,892千円、仕入債務の減少542,994千円による資金減少によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は1,291,446千円(前年同期は1,966,100千円の使用)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出1,539,121千円、投資有価証券の償還による収入330,000千円があったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により獲得した資金は968,000千円(前年同期は312,955千円の使用)となりました。これは主に、短期借入れによる収入2,000,000千円、短期借入金の返済による支出750,000千円があったことによるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する該当事項はありません。 b.受注実績受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する該当事項はありません。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)販売高(千円)前年比(%)AX事業9,092,348102.7アグリテック事業2,639,456152.7合計11,731,804110.9 (注) 当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合 相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)KDDI株式会社3,268,79330.93,339,43828.5 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等1) 財政状態財政状態の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」に記載のとおりです。 2) 経営成績(売上高)当連結会計年度における売上高は、11,731,804千円(前年同期比10.9%増)となりました。これは主に、AX事業におけるストック売上高が安定的に推移したことに加え、アグリテック事業の売上高が2,639,456千円(前年同期比52.7%増)と順調に増加したことによるものです。 (売上原価)当連結会計年度における売上原価は、6,343,015千円(前年同期比18.4%増)となりました。これは主に、アグリテック事業の収入の増加に伴い売上原価が増加したことによるものです。この結果、売上総利益は5,388,789千円(前年同期比3.2%増)となりました。 (販売費及び一般管理費)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は3,418,892千円(前年同期比4.6%増)となりました。これは主に、研究開発費が増加した一方で、業務委託費が減少したことによるものです。この結果、営業利益は1,969,897千円(前年同期比0.8%増)となりました。 (営業外損益)当連結会計年度における営業外収益は72,053千円(前年同期比115.3%増)となりました。これは主に、受取補償金及び投資事業組合運用益によるものです。当連結会計年度における営業外費用は91,778千円(前年同期比26.9%減)となりました。これは主に、持分法による投資損失及び固定資産除却損によるものです。この結果、経常利益は1,950,172千円(前年同期比4.7%増)となりました。 (特別損益)当連結会計年度における特別利益は、31,089千円(前年同期比686.9%増)となりました。これは、国庫補助金によるものです。当連結会計年度における特別損失は238,396千円(前年同期比8,203.1%増)となりました。これは、投資有価証券評価損と固定資産圧縮損によるものです。この結果、税金等調整前当期純利益は1,742,865千円(前年同期比6.5%減)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における法人税等合計は、628,859千円(前連結会計年度は684,878千円)となり、前連結会計年度と比べて56,018千円減少いたしました。これは主に、将来減算一時差異の減少により法人税等調整額が減少したことによるものです。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,114,311千円(前年同期比5.4%減)となりました。 b.経営成績等の状況に関する認識及び検討内容当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、DX・AX市場の拡大に伴う市場動向の変化や、AI技術をはじめとする技術革新への対応等があります。当社グループの売上構造は、安定的かつ予見可能性の高いストック売上が中心となっております。当社グループでは、”AIであらゆる産業の未来を創造する”というビジョンのもと、急速に拡大するDX・AX市場でイノベーションを創出し、大きな成長を実現するべく投資を行うとともに、「AX事業」「アグリテック事業」の各分野において、技術革新への対応を進め、知的財産権の取得等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応してまいります。当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。 c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、今後も継続的な成長投資を可能とする強固な経営基盤を維持・発展させるため、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、売上高の増加を重視しております。当連結会計年度における売上高は11,731,804千円となりました。主力のAX事業においては、ライセンスを中心としたストック売上の着実な積み上げを最重要視し、安定的な収益基盤の拡大を図ってまいります。また、アグリテック事業においては、事業規模の積極的な拡大による売上増加を通じて早期の黒字化を目指してまいります。これら各事業の成長を推し進めることにより、当社グループ全体の継続的な事業成長を実現し、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 資本の財源及び資金の流動性当社グループの資金需要のうち主なものは、研究開発投資を目的とした人件費、外注費、業務委託費などです。当社グループは、営業活動により獲得した自己資金を運転資金の財源にすることを基本としておりますが、状況に応じて金融機関からの借入による資金調達を実施いたします。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、資産合計の24.2%を占める3,005,680千円となっております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績を勘案し合理的に判断しておりますが、実績の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 特定の人物への依存
    創業者の菅谷俊二氏が経営方針や技術開発において中心的な役割を担っており、その属人的な能力に大きく依存しています。万が一、同氏に不測の事態が生じた場合、事業運営や業績に影響を及ぼす可能性があります。
  • システム障害と情報セキュリティ
    サービスの基盤がインターネット通信網に依存しているため、自然災害や急激なアクセス増によるシステムダウン、サイバー攻撃や情報漏洩のリスクがあります。これらの事態が発生した場合、サービス停止や信頼失墜により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 特定取引先への依存
    KDDI株式会社への売上高が全体の30.9%を占めており、特定の取引先への依存度が高い状況です。もしKDDI株式会社との契約が解除されるような事態が発生した場合、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|6,101 文字
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境・市場構造に関するリスク ①競争環境と市場動向の影響イ.AX事業a.情シスAXサービス当社グループは、企業におけるIT運用を支援する端末管理、ID管理、SaaS管理、ITサポート等から構成される情シスAXサービスを提供しており、これらのサービスは継続課金型のビジネスモデルを通じて、一定のストック型収益を形成しております。一方で、情シスAXサービスにおいては、市場の成熟化が進む中、競合他社による機能拡充や価格面での競争が継続的に発生しているほか、クラウドサービス事業者や統合型ITマネジメントサービス等による代替手段の拡大も進んでおります。また、当社グループは複数の情シス関連機能を統合したサービス提供を進めておりますが、競合他社が同様の統合型サービスを提供する場合や、顧客ニーズや技術動向の変化により、当社グループのサービスが十分な競争優位性を維持できない場合には、想定どおりの利用拡大や価格水準の維持が困難となるなど、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。b.各種産業向けAXサービス当社グループは、AI・IoT・Robotics等の技術を活用した各種産業向けAXサービスを成長領域として位置付け、産業ごとの業務効率化や労働力不足の解消、生産性向上に資するソリューション開発を推進しております。これらのAXサービスでは、DX・AXサービスに共通する認証、データ管理、デバイス管理などの機能を集約した「OPTiM AIR(OPTiM AI IoT Robotics Platform)」を活用しており、これらの共通機能の横断的利用により、各産業向けソリューションを一から開発する場合と比較して、立ち上げに要する工数や期間を抑制できる体制を整えております。一方で、各種産業向けAXサービスは産業ごとに市場環境が異なるため、市場投入までに必要となる期間や技術開発費用には依然として差異が生じ、研究開発投資の回収には不確実性が伴います。また、想定どおりの市場浸透が得られない場合や競合他社との競争が激化した場合には、収益化が遅延し、投下した先行投資の回収が計画どおりに進まない場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。ロ.アグリテック事業当社グループは、AI・IoT・ドローン等を活用したスマート農業サービスを展開しておりますが、農業及び農産物流通市場は地域特性や作物特性、既存事業者の商習慣等により市場環境が大きく異なるため、事業展開の進捗が計画どおりに進まない可能性があります。また、農産物の仕入価格や生産量は気象等の外部要因に左右されるため、収益性が変動する可能性があります。さらに、農機購入の初期投資や、農機の稼働率が想定を下回った場合には、投資回収が計画どおりに進まない可能性があります。これらの結果として、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ②業績の下半期への偏重について当社グループは、ソフトウエア開発やシステム構築を顧客企業向けに行っていることから、年度の初めに予算が確定し、同年度内にて当社グループの製品等を完成させるため、下半期に検収時期が偏重する傾向にあります。そのため、検収時期の遅れにより売上計上時期が延期される場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業戦略・成長投資に関するリスク ①事業投資及び研究開発について当社グループは、環境変化に強いバランスの取れたポートフォリオ経営の推進を目的として、その実現に資するM&Aや新規事業への事業投資及び研究開発への投資を行っております。しかしながら、これらの取組みには不確実性が伴い、研究開発や事業投資の成果が想定どおりに得られない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。まず、事業投資については、当社グループの事業戦略や関連する事業分野との親和性等を踏まえ、企業又は事業の買収や投資を検討・実行しております。これらの投資にあたっては買収後の事業統合が想定どおりに進まない場合や、投資先事業の業績が当初の見込みを下回った場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。次に、研究開発投資については、当社グループは自社で開発したサービスの展開を行っておりますが、その方向性が利用者ニーズや事業戦略と乖離した場合や、技術的課題等により開発が計画どおりに進まなかった場合には、成果が十分に事業化・収益化されない可能性があります。さらに、新規事業や新サービスの開発に伴い研究開発費が先行することで、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。②ソフトウエアの減損について当社グループでは、ソフトウエア(ソフトウエア仮勘定を含む)については、将来の収益獲得又は費用削減が確実であると認められたものを資産計上しております。しかしながら、大規模なソフトウエアにおいて計画の変更、使用状況の見直しなどにより収益獲得又は費用削減効果が損なわれ、資産の償却又は減損が必要となった場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。③グループ経営について当社は、連結子会社と協働し相乗効果を発揮した経営を目指しており、密接な事業連携が必要なため、同社の役員には当社役員や従業員が一部兼務しております。連結子会社の損益状況は、当社グループの連結財務諸表に結合され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が及ぶ可能性があります。また、連結子会社に対する投資価値は、連結子会社の事業状況によって変動する可能性があり、連結子会社の損益状況が芳しくなくその損失の額が大きい場合等投資価値が減少する場合は、投資効果を実現することができず、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)プロダクト・技術・サービス提供に関するリスク①システムダウン及び情報セキュリティに係るリスクについて当社グループの事業は、サービスの基盤をインターネット通信網に依存しております。従って、自然災害や事故によりインターネット通信網が切断された場合には、当社グループのサービス提供は不可能になります。また、予期しない急激なアクセス増による一時的な過負荷によるサーバーのダウンや、当社グループや取引先のハードウエアやソフトウエアの欠陥などにより、当社グループのサービスが停止する可能性があります。このようなトラブルなどが発生し、機能が十分に活かせないような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、コンピューターウイルスの混入、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入、役職員の過誤等による重要なデータの消去又は、不正入手の可能性もあり、これらの事態が発生した場合には、当社グループに直接的・間接的な損害が発生する可能性があるほか、当社グループのサービスへの信頼が失墜し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。②知的財産権について当社グループの事業領域において、第三者の特許が成立した場合に、当社グループの事業展開に支障が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があります。もしくは、当社グループの特許が第三者から侵害された場合に、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、特許の有効期限が切れた後にサービスがコモディティ化してしまう可能性があります。③ドローン及び農業機械等の事業用機材に関する安全性リスク当社グループでは、事故を起こさずに、人と安全に共生するドローンの実現に努めておりますが、万が一、当社グループのサービス等で使用したドローンが墜落することなどにより人や財産等に損害を与えた場合は、多額の賠償金の支払や費用発生及び社会的信用の失墜などにより、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループではドローンのみならず、農業関連サービスの提供に際して各種農業機械等の機材を運用しております。これらの農業機器についても、機体故障、操作ミス、外部環境による予期せぬ挙動などにより、人身事故や農作物・周辺財産への損害が発生する可能性があります。事業運営に必要なこれら機材全般の安全性確保は重要な課題であり、万が一事故が発生した場合には、賠償負担、機材の修繕・更新費用、サービス提供の停止等を通じて、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。④食品の取扱いに係る安全性について当社グループはスマート農業サービスにおいて、農作物の生産・防除管理、仕入業務、農産物・食品の販売を展開しております。価値ある商品・サービスを安全・安心に提供するため、品質の維持・向上に継続的に取組んでおります。一方で、製品・サービスの品質問題が発生した場合には、健康被害や不安の発生、ブランド価値の毀損、社会的信用の低下、対応コストの増加等のリスクがあり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)顧客・パートナー及び取引関係に関するリスク ①特定取引及び特定取引先への依存について当社グループのAXサービスプラットフォーム(OPTiM Biz)においては、自社販売に加え、OEM提供及び販売パートナー経由による売上が大きな割合を占めており、主要なOEM提供先であるKDDI株式会社向けの売上高が当連結会計年度において28.5%を占めております。当社グループは、OEM提供先や販売パートナーのニーズを随時確認し、迅速な対応やサポート体制の強化を通じて関係維持に努めておりますが、OEM提供先や販売パートナーが競合他社への乗り換えや営業施策の変更等により当社グループ製品の取扱いを停止した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。②プラットフォーマーとの契約等について当社グループが提供するサービスについては、Apple Inc.やGoogle Inc.をはじめとする大手プラットフォーム事業者との間で、契約を締結もしくは規約に同意したうえで、プラットフォーム事業者を介して、サービスを提供している場合があります。そのため、プラットフォーム事業者の事業戦略の転換、方針の変更などに伴い、当社グループのサービスの提供が困難となった場合は、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (5)人材・組織・経営管理に関するリスク①優秀な人材の確保・育成について当社グループの事業展開において、新規のサービスを提供するなど、ソフトウエア開発やシステム構築には高度な技術スキルを有する人材が必要とされております。そのため、インターンシップやプログラミングに関する勉強会、情報交換など、さまざまなイベントを当社グループで実施することにより優秀な学生・プログラマーとの接点を持つ機会を作り、より効率的な採用活動を行うとともに、技術革新のスピードに対応したスキルを身につけられるような育成を行っているほか、一部派遣社員の受け入れにより必要人員を確保しております。しかし、優秀な人材の確保や育成が想定通りに進まない場合や、優秀な派遣社員が確保できない場合、もしくは派遣料が変動した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。②内部管理体制の強化について当社グループは、企業価値の継続的な増大にはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識しており、業務の適正性及び財務報告の信頼性を確保する内部統制システムの適切な運用や、健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底に継続して取組むとともに、必要に応じて見直しと改善を進めております。しかし、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)法規制・財務・その他のリスク①法的規制について当社グループの事業は、主として、特定商取引に関する法律、割賦販売法、個人情報の保護に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)、消費者契約法等の法的規制の適用を受けております。さらに、事業内容やサービスの提供形態に応じて、医師法、医療法、医薬品医療機器等法(薬機法)、農薬取締法、肥料の品質の確保等に関する法律(肥料法)航空法、携帯音声通信事業者による契約者等の本人確認等及び携帯音声通信役務の不正な利用の防止に関する法律(不正利用防止法)、電気通信事業法等の関連法令の影響を受ける場合があります。これらの法令を遵守するため、コンプライアンス体制の整備及び強化に努めております。しかしながら、万が一法令違反等が発生した場合、又は法令の改正等により新たな規制が設けられた場合には、事業運営に制約が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、今後は海外市場への展開や海外市場との関与を進める可能性があります。海外で事業活動を行う場合、あるいは代理店等を通じて製品・サービスを提供する場合には、各国の法令、規則、社会情勢、利用者のニーズ等への適切な対応が必要になります。さらに、当社グループは製品をライセンス形式で提供しており、利用者が製品を搭載したまま海外へ移動する場合、現地で日本とは異なる法規制の対象となる可能性があります。これらに十分対応できない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。 ②新株予約権行使による株式の希薄化について当社グループは、取締役及び従業員等を対象として、業績向上に対する意欲・士気向上を目的としたストック・オプション制度を採用しております。これらのストック・オプションの行使が行われた場合には、発行済株式総数が増加することにより1株当たりの株式価値が希薄化し、株価形成に影響を及ぼす可能性があります。

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