事業の概要
- 紙パルプ製品の製造販売中越パルプ工業グループは、新聞用紙、印刷用紙、包装用紙、特殊紙、板紙など、多岐にわたる紙製品やパルプの製造・販売を主力事業としています。これには、マプカ関連製品のような加工品も含まれ、日々の生活や産業活動に不可欠な素材を提供することで収益を上げています。
- 発電事業による売電自社で発電設備を持ち、そこで作られた電力を販売する事業も行っています。これは、紙パルプ製造に必要なエネルギーを賄うだけでなく、余剰電力を売電することで新たな収益源を確保していることを意味します。
- 多角的な関連事業セルロース・ナノファイバー関連製品の製造・販売、紙袋や段ボールなどの紙加工品の製造・販売、原材料の供給、製品の物流、機械設備の設計・施工・修理、さらには造林・緑化事業や保険代理業、不動産賃貸まで、幅広い事業を展開し、グループ全体で多角的な収益構造を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 紙・パルプ製造事業この事業は、新聞用紙、印刷用紙、包装用紙、特殊紙、板紙、パルプ、マプカ関連製品など、多岐にわたる紙パルプ製品の製造と販売を行っています。グループの売上高の約8割を占める主力事業であり、最新年度の売上高は1,014.07億円、営業利益は36.63億円と、収益の大部分を担う稼ぎ頭です。
- 発電事業自社で発電した電力を販売する事業です。紙パルプ製造に必要なエネルギーを賄うだけでなく、余剰電力を売電することで新たな収益源を確保しています。最新年度の売上高は56.22億円、営業利益は5.47億円であり、安定した収益貢献をしています。
- その他事業セルロース・ナノファイバー関連製品の製造・販売を行うナノフォレスト事業、紙袋や段ボールなどの紙加工品製造・販売、造林・緑化事業、原材料供給、物流、機械設備設計・施工・修理など、多岐にわたる事業が含まれます。これらはグループ全体の事業の多角化と安定化に貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| PaperPulpAndPaperManufacturing | 事業 | 1,014 | 37 | 3.6% |
| ElectricUtilityIndustry | 地域 | 56 | 5 | 9.7% |
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3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社7社、非連結子会社3社、持分法適用関連会社6社、及び持分法非適用関連会社7社により構成され、紙パルプ製品の製造販売、発電事業を主な内容とし、さらに、セルロース・ナノファイバー関連製品の製造・販売、紙加工品の製造・販売、原材料等の供給、製品の断裁加工・選別包装、並びに製品の物流及びその他のサービス等の事業活動を展開しております。当社グループの事業内容及び事業に係る位置付けは、次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。 紙・パルプ製造事業事業の内容主要製品会社名紙・パルプ製造新聞用紙、印刷用紙、包装用紙、特殊紙、板紙及び加工品、パルプ、マプカ関連製品当社、三善製紙㈱、O&Cアイボリーボード㈱、中越エコプロダクツ㈱(会社総数4社) 発電事業事業の内容主要製品会社名売電事業発電事業当社(会社総数1社) その他事業の内容主要製品会社名ナノフォレスト事業セルロース・ナノファイバー関連製品当社(会社総数1社)紙加工品の製造・販売―O&Cペーパーバッグホールディングス㈱(会社総数1社)紙袋、紙管、段ボール中越パッケージ㈱、中部紙工㈱、王子製袋㈱、王子包装(上海)有限公司、中央紙工㈱、㈱楠見製袋所、Japan Paper Technology(Viet Nam) Co.,Ltd.、Japan Paper Technology Dong Nai(VN)Co.,Ltd.(会社総数8社)造林・緑化事業及び薬品製造造林、緑化事業、排水処理薬品他中越緑化㈱、㈲南薩緑化センター、中越物産㈱(会社総数3社)植林事業―Acacia Afforestation Asia Co.,Ltd.(会社総数1社)巻取原紙用紙管加工―中越物産㈱(会社総数1社)紙断裁選別包装―中越ロジスティクス㈱、中越物産㈱、石川紙工㈱(会社総数3社)機械設備設計施工・修理―中越テクノ㈱(会社総数1社)紙パルプ及び原材料他輸送―中越ロジスティクス㈱、中越物産㈱(会社総数2社)木材チップの製造・仕入・販売木材チップ中越緑化㈱、中越パルプ木材㈱、OCMファイバートレーディング㈱(会社総数3社)保険代理業―共友商事㈱(会社総数1社)産業廃棄物処理―エヌシー共同開発㈱(会社総数1社)土木建築請負―中越ロジスティクス㈱(会社総数1社)不動産賃貸―当社(会社総数1社) [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (注)中越エコプロダクツ株式会社は2026年3月31日付で解散し、現在清算手続中です。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 売上高の8割を占める紙・パルプ製造事業が内需型産業であり、市況価格の変動に影響を受けるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 設備 紙・パルプ製造事業は大規模な生産設備を必要とするため、新規参入には多大な設備投資が必要。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:国内需要及び市況の変動リスク / 原材料購入価格の変動リスク / 地球環境に対するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
特定のブランド力や特許による強力な無形資産は限定的。環境対応型製品や特殊紙など、ニッチ市場での技術力は存在するが、業界全体を席巻するほどのブランドやIPではない。
スイッチングコスト★★☆☆☆
製紙業界では、顧客(印刷会社、製本会社など)は品質や納期、価格を重視するが、一度取引が始まると、仕様変更やサプライヤー切り替えには一定の手間とコストがかかる。しかし、代替品も多く、スイッチングコストは限定的。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
パルプ・紙業界のビジネスモデルにおいて、ネットワーク効果は基本的に見られない。
コスト優位★★★☆☆
製紙業は規模の経済が働きやすく、原料調達、生産効率、物流においてコスト競争力が重要。中越パルプ工業は、長年の操業で培われた生産ノウハウや、特定の原料(例:古紙リサイクル)の効率的な利用により、一定のコスト優位性を有している可能性がある。
規模の経済★★★☆☆
国内の製紙業界は、王子ホールディングス、日本製紙、大王製紙などの大手企業が市場を牽引しており、寡占化が進んでいる。中越パルプ工業は、特定分野(例:白板紙、印刷用紙)において一定のシェアを持ち、規模の経済を活かした事業運営を行っている。
- 多様な紙製品と加工技術新聞用紙から特殊紙、板紙、さらには紙袋や段ボールといった加工品まで、幅広い紙製品の製造能力と加工技術を有しています。これにより、多様な顧客ニーズに対応し、市場での競争力を維持しています。
- 再生可能資源の活用と研究木材チップの製造・仕入れ・販売や造林・緑化事業を通じて、紙の原材料となる木材の安定供給と持続可能な利用に取り組んでいます。また、セルロース・ナノファイバー関連製品の開発・製造販売を行う「ナノフォレスト事業」は、次世代素材への研究開発力と将来性を示唆しています。
- 国内外に広がる事業ネットワーク日本国内だけでなく、中国やベトナムにも紙加工品の製造拠点を持ち、植林事業を海外で展開するなど、グローバルな事業ネットワークを構築しています。これにより、原材料の調達から製品の販売まで、安定したサプライチェーンを維持し、事業の安定性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、永続的発展のため、ひたむきに人を大切にしたものづくりに努め、国際競争を勝ち抜く、強い企業創りを目指しております。その実現のため、経営理念に“愛され信頼される企業に”を第一に掲げ、コンプライアンスに徹し、真摯で誠実な企業活動を旨として、品質第一主義と弛まざる技術革新で顧客満足を希求するとともに、地域社会との共存共栄を図ってまいります。さらに企業の社会的責任の視点に立って、環境と社会に貢献し、向上心あふれる働きがいのある会社づくりに励み、企業価値を高めてまいります。 (2) 目標とする経営指標① 2030年度までに、営業利益80億円、ROE8%の収益を確保します。② 製造工程における化石燃料由来のCO₂排出量を2030年度までに2013年度比55%削減することを目標として掲げ、達成に向けて取り組んでまいります。 (3) 会社の経営戦略当社グループは、外部環境に対応する営業活動の展開と事業構造転換による企業価値向上、その後の新規事業領域への展開を見据え、「紙パルプ事業の基盤強化」「新規事業」「GX推進」を3本の柱とした施策を基本方針とし、企業価値の向上を目指しております。また、DX・人的資本経営の推進により、組織全体の効率性と持続的成長を実現し、各施策の実行力を高めてまいります。 (4) 会社の対処すべき課題当社グループを取り巻く経済環境は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加等により、国内経済は緩やかな回復基調を辿りました。一方で、中東情勢の緊迫化等地政学リスクの高まり、米国の通商政策動向など、依然として先行き不透明な状況が続いております。このような状況のなか当社グループは、アジア地域を中心とした市況悪化影響を最小限に抑えるため、新設した家庭紙マシンのフル稼働に取り組むとともに、既存マシンの安定操業、効率生産による原価低減に努めました。 ① 『中期経営計画2025』(2021年度〜2025年度)の振り返り『中期経営計画2025』では「既存事業の構造転換」と「森林資源を活用した環境投資、環境ビジネス推進」を柱として、収益目標と環境目標を定めて各施策を進めてまいりました。グラフィック用紙の売上比率が高い事業構造からの転換を図るために、グラフィック用紙の生産集約による抄紙機の停機や、堅調な需要が見込まれる衛生用紙分野への参入、外販パルプの販売数量の拡大を図りました。また、関連会社においては、子会社の三善製紙株式会社が株式会社巴川コーポレーションの超軽量印刷用紙の営業権等を譲受するとともに、文具事業についてはショウワノートホールディングス株式会社に事業を譲渡するなど、収益力強化に取り組みました。この他、セルロースナノファイバー事業や脱化石燃料の取り組みなど、環境投資、環境ビジネスにも注力してまいりました。その一方で、減少が予想されるグラフィック用紙の補完に向けた構造転換として、脱プラスチック需要の取り込みを狙ったMAPKA®事業の中断など、課題を残す結果のものもありました。これら継続課題については、『中期経営計画2030』において引き続き検討してまいります。上記の取り組みのほか、コスト上昇を背景とした価格改定やコストダウンの取り組みを進め、計画期間の半ばで営業利益、ROEともに目標をクリアしましたが、その後の海外パルプ市況の急激な悪化や、原燃料価格や固定費、物流費などのコスト上昇を補いきれなかった結果、最終年度の収益は、目標を達成できませんでした。環境目標については、石炭などの化石燃料の使用量削減や省エネなどを推進した結果、2030年度より前倒しで達成できる見通しとなったため、『中期経営計画2030』で目標を更新しております。 ② 『中期経営計画2030』(2026年度〜2030年度)の概要2026年度から2030年度の5か年計画として、『中期経営計画2030』を策定しました。原燃料価格や人件費、物流費等のコスト上昇に加え、グラフィック用紙を中心とした紙需要の減少、環境対応の高まりといった外部環境の変化に対応するため、「紙パルプ事業基盤強化」「新規事業」「GX推進」を三つの柱に掲げ、事業構造の転換による企業価値向上、新規事業領域への展開を見据えた新たな事業戦略の策定を行ってまいります。 ・紙パルプ事業基盤強化紙製品の需要減少への対応として、脱プラスチック需要の取り込みが見込めるパッケージング用紙など既存製品の販売促進や、新規製品開発、セルロースナノファイバーの早期事業化に取り組みます。また、エネルギーソースの最適化を目的として、抄紙機の改造や生産集約等を行うことで、事業構造の転換を図っていきます。 ・GX推進新たな環境目標として「製造工程における化石燃料由来CO₂排出量を2030年度までに2013年度比55%削減」を設定し、省エネルギーの推進や脱化石燃料に向けて化石燃料以外の燃料転換等の取り組みを加速させるとともに、植林の推進や、排出量取引制度の活用等による収益確保を目指します。 ・新規事業JV・M&A等による共創ビジネスの検討を進めるとともに、外販パルプの高付加価値化やバイオリファイナリー事業の検討ではパルプの用途拡大を目指した事業展開を模索していきます。 2026年度は、国内紙需要の構造的な変化、ドライバー不足による輸送能力不安、円安、物価上昇などによる原燃料や鋼材費等のコスト上昇に加え、中東情勢悪化の影響を受け、厳しい事業環境が予想されますが、グループ一丸となって、『中期経営計画2030』に掲げた2030年度の定量目標「連結営業利益80億円」「ROE8%」の達成に向け事業基盤の強化に取り組んでまいります。 ③ MAPKA®事業の今後についてMAPKA®事業については、共同出資先の株式会社環境経営総合研究所が破産手続に入ったことにより、当初予定していた合弁事業の継続が困難となったことから、MAPKA®製造事業を手がけていた共同出資会社である中越エコプロダクツ株式会社を、2026年3月31日をもって解散いたしました。今後は、当社内に新設した脱プラスチック関連事業推進室で、MAPKA®事業を継承し、脱プラスチック関連事業の可能性の模索および事業化に向けた検討を行ってまいります。 ④ サステナビリティの取り組みa.気候変動対応『中期経営計画2025』にて掲げた2030年度までの環境目標を更新し、引き続き省エネルギーの推進や石炭使用量の削減を行い、化石燃料由来CO₂排出量削減の取り組みを進めていきます。また、環境負荷がより低く、大量輸送が可能な輸送手段を活用するモーダルシフトを推進しており、内航コンテナ船でのコンテナ輸送の運用をスタートし、当社川内工場と連結子会社の中越物産株式会社が、令和6年度の「エコシップマーク*」優良事業者に認定されました。*エコシップマーク:「エコシップ・モーダルシフト事業実行委員会」において、貨物輸送における海上貨物輸送を一定以上利用し、モーダルシフトの推進および環境負荷の低減等に資するものと認められた事業者に認定されるもの。 b.人的資本の取り組み人材は企業価値を高める源泉と考え、人材育成と多様な人材の確保を目的として教育や職場環境の整備を進めており、有給休暇制度やリフレッシュ休暇制度等、福利厚生制度の見直しを実施しました。今後は、個々のスキルアップを図るために資格取得奨励制度の見直しや、従業員のエンゲージメント向上施策などを検討し、従業員のキャリア形成と優秀な人材の獲得に繋がる施策を推進してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、永続的発展のため、ひたむきに人を大切にしたものづくりに努め、国際競争を勝ち抜く、強い企業創りを目指しております。その実現のため、経営理念に“愛され信頼される企業に”を第一に掲げ、コンプライアンスに徹し、真摯で誠実な企業活動を旨として、品質第一主義と弛まざる技術革新で顧客満足を希求するとともに、地域社会との共存共栄を図ってまいります。さらに企業の社会的責任の視点に立って、環境と社会に貢献し、向上心あふれる働きがいのある会社づくりに励み、企業価値を高めてまいります。 (2) 目標とする経営指標① 2030年度までに、営業利益80億円、ROE8%の収益を確保します。② 製造工程における化石燃料由来のCO₂排出量を2030年度までに2013年度比55%削減することを目標として掲げ、達成に向けて取り組んでまいります。 (3) 会社の経営戦略当社グループは、外部環境に対応する営業活動の展開と事業構造転換による企業価値向上、その後の新規事業領域への展開を見据え、「紙パルプ事業の基盤強化」「新規事業」「GX推進」を3本の柱とした施策を基本方針とし、企業価値の向上を目指しております。また、DX・人的資本経営の推進により、組織全体の効率性と持続的成長を実現し、各施策の実行力を高めてまいります。 (4) 会社の対処すべき課題当社グループを取り巻く経済環境は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加等により、国内経済は緩やかな回復基調を辿りました。一方で、中東情勢の緊迫化等地政学リスクの高まり、米国の通商政策動向など、依然として先行き不透明な状況が続いております。このような状況のなか当社グループは、アジア地域を中心とした市況悪化影響を最小限に抑えるため、新設した家庭紙マシンのフル稼働に取り組むとともに、既存マシンの安定操業、効率生産による原価低減に努めました。 ① 『中期経営計画2025』(2021年度〜2025年度)の振り返り『中期経営計画2025』では「既存事業の構造転換」と「森林資源を活用した環境投資、環境ビジネス推進」を柱として、収益目標と環境目標を定めて各施策を進めてまいりました。グラフィック用紙の売上比率が高い事業構造からの転換を図るために、グラフィック用紙の生産集約による抄紙機の停機や、堅調な需要が見込まれる衛生用紙分野への参入、外販パルプの販売数量の拡大を図りました。また、関連会社においては、子会社の三善製紙株式会社が株式会社巴川コーポレーションの超軽量印刷用紙の営業権等を譲受するとともに、文具事業についてはショウワノートホールディングス株式会社に事業を譲渡するなど、収益力強化に取り組みました。この他、セルロースナノファイバー事業や脱化石燃料の取り組みなど、環境投資、環境ビジネスにも注力してまいりました。その一方で、減少が予想されるグラフィック用紙の補完に向けた構造転換として、脱プラスチック需要の取り込みを狙ったMAPKA®事業の中断など、課題を残す結果のものもありました。これら継続課題については、『中期経営計画2030』において引き続き検討してまいります。上記の取り組みのほか、コスト上昇を背景とした価格改定やコストダウンの取り組みを進め、計画期間の半ばで営業利益、ROEともに目標をクリアしましたが、その後の海外パルプ市況の急激な悪化や、原燃料価格や固定費、物流費などのコスト上昇を補いきれなかった結果、最終年度の収益は、目標を達成できませんでした。環境目標については、石炭などの化石燃料の使用量削減や省エネなどを推進した結果、2030年度より前倒しで達成できる見通しとなったため、『中期経営計画2030』で目標を更新しております。 ② 『中期経営計画2030』(2026年度〜2030年度)の概要2026年度から2030年度の5か年計画として、『中期経営計画2030』を策定しました。原燃料価格や人件費、物流費等のコスト上昇に加え、グラフィック用紙を中心とした紙需要の減少、環境対応の高まりといった外部環境の変化に対応するため、「紙パルプ事業基盤強化」「新規事業」「GX推進」を三つの柱に掲げ、事業構造の転換による企業価値向上、新規事業領域への展開を見据えた新たな事業戦略の策定を行ってまいります。 ・紙パルプ事業基盤強化紙製品の需要減少への対応として、脱プラスチック需要の取り込みが見込めるパッケージング用紙など既存製品の販売促進や、新規製品開発、セルロースナノファイバーの早期事業化に取り組みます。また、エネルギーソースの最適化を目的として、抄紙機の改造や生産集約等を行うことで、事業構造の転換を図っていきます。 ・GX推進新たな環境目標として「製造工程における化石燃料由来CO₂排出量を2030年度までに2013年度比55%削減」を設定し、省エネルギーの推進や脱化石燃料に向けて化石燃料以外の燃料転換等の取り組みを加速させるとともに、植林の推進や、排出量取引制度の活用等による収益確保を目指します。 ・新規事業JV・M&A等による共創ビジネスの検討を進めるとともに、外販パルプの高付加価値化やバイオリファイナリー事業の検討ではパルプの用途拡大を目指した事業展開を模索していきます。 2026年度は、国内紙需要の構造的な変化、ドライバー不足による輸送能力不安、円安、物価上昇などによる原燃料や鋼材費等のコスト上昇に加え、中東情勢悪化の影響を受け、厳しい事業環境が予想されますが、グループ一丸となって、『中期経営計画2030』に掲げた2030年度の定量目標「連結営業利益80億円」「ROE8%」の達成に向け事業基盤の強化に取り組んでまいります。 ③ MAPKA®事業の今後についてMAPKA®事業については、共同出資先の株式会社環境経営総合研究所が破産手続に入ったことにより、当初予定していた合弁事業の継続が困難となったことから、MAPKA®製造事業を手がけていた共同出資会社である中越エコプロダクツ株式会社を、2026年3月31日をもって解散いたしました。今後は、当社内に新設した脱プラスチック関連事業推進室で、MAPKA®事業を継承し、脱プラスチック関連事業の可能性の模索および事業化に向けた検討を行ってまいります。 ④ サステナビリティの取り組みa.気候変動対応『中期経営計画2025』にて掲げた2030年度までの環境目標を更新し、引き続き省エネルギーの推進や石炭使用量の削減を行い、化石燃料由来CO₂排出量削減の取り組みを進めていきます。また、環境負荷がより低く、大量輸送が可能な輸送手段を活用するモーダルシフトを推進しており、内航コンテナ船でのコンテナ輸送の運用をスタートし、当社川内工場と連結子会社の中越物産株式会社が、令和6年度の「エコシップマーク*」優良事業者に認定されました。*エコシップマーク:「エコシップ・モーダルシフト事業実行委員会」において、貨物輸送における海上貨物輸送を一定以上利用し、モーダルシフトの推進および環境負荷の低減等に資するものと認められた事業者に認定されるもの。 b.人的資本の取り組み人材は企業価値を高める源泉と考え、人材育成と多様な人材の確保を目的として教育や職場環境の整備を進めており、有給休暇制度やリフレッシュ休暇制度等、福利厚生制度の見直しを実施しました。今後は、個々のスキルアップを図るために資格取得奨励制度の見直しや、従業員のエンゲージメント向上施策などを検討し、従業員のキャリア形成と優秀な人材の獲得に繋がる施策を推進してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況当社グループを取り巻く経済環境は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加等により、国内経済は緩やかな回復基調を辿りました。一方で、中東情勢の緊迫化等地政学リスクの高まり、米国の通商政策動向など、依然として先行き不透明な状況が続いております。このような状況のなか当社グループは、アジア地域を中心とした市況悪化影響を最小限に抑えるため、新設した家庭紙マシンのフル生産・フル販売に取り組むとともに、安定操業、効率生産による原価低減に努めました。当期の経営成績につきましては、国内はデジタル化や人口減少などの影響によるグラフィック用紙需要の減少が続くなか、拡販施策の実行や家庭紙のフル生産・フル販売などに取り組みましたが、海外市況におけるパルプ輸出価格の下落、紙需要の減退などによる販売数量減少や輸出価格下落などにより減収となりました。収益面では、上記販売要因に加え、原燃料価格の上昇、固定費の増加などにより減益となりました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は110,386百万円(前年同期比0.6%減収)となり、営業利益は2,741百万円(前年同期比43.4%減益)、経常利益は3,375百万円(前年同期比34.0%減益)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,440百万円(前年同期比38.6%増益)となりました。 事業の種類別セグメントの経営成績は、次のとおりであります。 (紙・パルプ製造事業)◎ 新聞用紙新聞各社における夕刊廃止と発行部数の減少に加え、広告出稿減等により頁数も低調に推移するなど全体的な需要減少が続いていますが、他社が事業から撤退したことに伴う振替需要もあり、数量、金額ともに前期を上回りました。 ◎ 印刷用紙国内販売につきましては、デジタル化による各種出版物の減少および企業・自治体におけるオフィス需要の低迷がありましたが、拡販策が功を奏し、数量、金額ともに前期を上回りました。輸出につきましては、アジアおよび中東地域の需要減に加え、中国からの輸出圧力の強まりもあり、数量、金額ともに前期を下回りました。 ◎ 包装用紙国内販売につきましては、石油化学をはじめとした製袋需要の落ち込みはありましたが、環境配慮型の包装資材としての提案を強化したこと、堅調に推移したファストフード需要および通信販売における段ボールからの代替需要があったこともあり、数量、金額ともに前期を上回りました。輸出につきましては、アジア地域の需要減退により、数量、金額ともに前期を下回りました。 ◎ 特殊紙・板紙及び加工品等壁紙は、住宅着工件数は減少しておりますが、需要家における在庫積み増しもあり数量、金額ともに前期並となりました。板紙及び加工品は、カップ麺容器の輸出販売が好調であったことにより、数量、金額ともに前期を上回りました。また、衛生用紙は、積極的に販売に取り組んだことにより、数量、金額ともに前期を上回りました。 ◎ パルプ数量は前期を上回りましたが、海外市況の悪化等により金額は前期を下回りました。これらにより、当事業の業績は以下のとおりとなりました。 連結売上高 100,504百万円(前年同期比 0.9%減収)連結営業利益 1,692百万円(前年同期比 53.8%減益) (発電事業)売上高は前期並でしたが、燃料価格の上昇を固定費等の原価低減でカバーしきれず、利益は前期を下回りました。これらにより、当事業の業績は以下のとおりとなりました。 連結売上高 5,660百万円(前年同期比 0.7%増収)連結営業利益 509百万円(前年同期比 6.9%減益) (その他)売上高は、建設関連事業の受注が増加したことなどにより、前期を上回りました。利益は、人件費上昇などによる諸費用増を建設関連事業受注増やコスト削減の取り組みなどでカバーしきれず、減益となりました。これらにより、当事業の業績は以下のとおりとなりました。 連結売上高 17,542百万円(前年同期比 2.9%増収)連結営業利益 491百万円(前年同期比 9.7%減益) 財政状態は、次のとおりであります。当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,801百万円減少し、119,086百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ6,812百万円減少し、59,134百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,010百万円増加し、59,952百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4,123百万円減少し、4,882百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は4,671百万円(前連結会計年度比54.9%減少)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益3,309百万円、減価償却費6,147百万円、仕入債務の減少額2,251百万円、売上債権の増加額1,200百万円、法人税等の支払額867百万円によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は4,003百万円(前連結会計年度比33.4%減少)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出4,645百万円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は4,792百万円(前連結会計年度比20.3%減少)となりました。これは主として、長期借入による収入8,300百万円、長期借入金の返済による支出11,619百万円、配当金の支払額937百万円によるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称等数量前年同期比(%)紙・パルプ製造事業紙600,082 t98.2パルプ732,972 t98.8 (注) パルプは未晒総生産量であり自家消費量を含んでおります。 b. 受注実績当社グループは、大部分が市況を勘案した見込み生産を行っており、グループ全体の受注状況を把握することは困難であるため、該当事項については記載を省略しております。 c. 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称等金額(百万円)前年同期比(%)紙・パルプ製造事業紙88,35099.9パルプ12,15393.6計100,50499.1発電事業 5,660100.7その他4,221106.1合計110,38699.4 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)新生紙パルプ商事㈱19,86017.919,40217.6日本紙パルプ商事㈱16,68615.016,16914.6国際紙パルプ商事㈱16,88515.215,15113.7 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度の経営成績等は、拡販施策の実行や家庭紙のフル生産・フル販売などに取り組みましたが、海外市況におけるパルプ輸出価格の下落、紙需要の減退などによる販売数量減少や輸出価格下落などにより売上高は110,386百万円と前期に比べ622百万円の減収(前年同期比0.6%減)となりました。収益面では、上記販売要因に加え、原燃料価格の上昇、固定費の増加などにより、営業利益2,741百万円(前年同期比43.4%減)、経常利益3,375百万円(前年同期比34.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,440百万円(前年同期比38.6%増)となりました。セグメント別の売上高については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 ③ 経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。 ④ 経営戦略の現状と見通し2027年3月期の国内経済につきましては、個人消費や企業の成長投資の増加が期待される一方、中東情勢の影響、米国通商政策動向による国内・海外景気の下振れリスクなどが懸念されます。2026年度は『中期経営計画2030』の初年度であり、「紙パルプ事業基盤強化」「新規事業」「GX推進」を3本の柱として、成長に向けた具体的な取り組みを手掛ける重要な一年となります。国内紙需要の構造的な変化、ドライバー不足による輸送能力不安、円安、物価上昇などによる原燃料や鋼材費等のコスト上昇に加え、中東情勢悪化の影響を受け、厳しい事業環境が予想されますが、グループ一丸となって、2030年度の収益目標「連結営業利益80億円」「ROE8%」の達成に向け事業基盤強化の取り組みを進めてまいります。 ⑤ 財政状態及びキャッシュ・フローの分析当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ2.3%減少し、119,086百万円となりました。これは主として、投資有価証券が3,636百万円増加しましたが、現金及び預金が4,123百万円、有形固定資産が減価償却などにより1,629百万円減少したことによります。負債につきましては、前連結会計年度末に比べ10.3%減少し、59,134百万円となりました。これは主として、金融機関からの借入金が3,796百万円、支払手形及び買掛金が2,249百万円減少したことによります。純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ7.2%増加し、59,952百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益2,440百万円、配当金の支払941百万円などにより利益剰余金が1,498百万円増加したこと、その他有価証券評価差額金が2,270百万円増加したことによります。また自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ3.6ポイント増加し50.3%となりました。当社グループのキャッシュ・フローにつきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (資本の財源及び資金の流動性についての分析)当社グループの資金計画は、設備投資資金については営業キャッシュ・フローで獲得した資金を主な財源としておりますが、銀行借入やコミットメントラインの利用などによって流動性を保持しております。また、当社グループはCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、資金融通を行うことで資金効率を高めております。当社グループの当連結会計年度末の資金は、前連結会計年度末に比べ4,123百万円減少し、4,882百万円となりました。なお、当連結会計年度末の借入金の内訳は以下のとおりであります。 (単位:百万円) 合計 返済 1年以内返済1年超短期借入金18,32718,327―長期借入金14,9503,53811,411合計33,27721,86511,411 ⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について当社グループは、常に市場ニーズに密着し、創造的で信頼性の高い技術をもって、人と環境にやさしい「紙」の開発と安定した製品の供給により、経済・社会・文化の発展に寄与することを社会的使命と認識し「紙」の文化の創造に果敢に挑戦しております。そして、「株主重視」「顧客重視」に心がけ、当社グループの総合力に対する信頼性と収益性の確保・向上を目指し、株主・顧客・地域社会・社員・企業の共存共栄を図るとともに、社会に対する貢献を重点に企業活動を行ってまいります。また、グローバル化に対応し、迅速な情報開示に努め、透明な経営姿勢を保ち、加えて効率的な連結経営を行うことで、国際競争力の強化を図り、当社グループの存在価値を高めてまいります。
事業リスク
- 国内需要と市況の変動売上高の約8割を占める紙・パルプ製造事業は国内景気に大きく左右され、紙の国内需要は減少傾向にあります。景気の悪化や市場価格の変動は、会社の業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。これに対し、家庭紙分野への新規参入やパルプ増産で対応を図っています。
- 原材料価格の変動紙の製造に必要なチップ、重油、古紙、薬品などの原材料は、国際市況や国内市況の変動によって価格が大きく変わることがあります。原材料価格の高騰は製造コストを押し上げ、会社の利益を圧迫し、業績や財務状況に影響を与える可能性があります。
- 地球環境規制と災害気候変動対策による化石燃料使用の規制強化や、持続可能ではない木材調達への規制強化は、コスト増加や原材料調達の制約につながるリスクがあります。また、自然災害やテロなどの人的災害により生産設備が被害を受けると、事業活動が停止し、業績や財務状況に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。① 国内需要及び市況の変動リスク当社グループの売上高の8割を占める紙・パルプ製造事業は概ね内需型産業であり、国内景気の影響を大きく受けます。国内景気の浮沈による国内需要の動向や市況価格の変動により、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。紙の国内需要については既に減少傾向にあり、当該リスクへの対応を喫緊の課題として認識して、製品ポートフォリオの転換やパルプ生産体制の強化を図り、収益基盤強化に取り組んでおります。② 原材料購入価格の変動リスク当社グループはチップ、重油、古紙、薬品などの諸原燃材料を購入しておりますが、それぞれの国際市況、国内市況の変動により、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。③ 地球環境に対するリスク当社グループは、気候変動対策を目的に、化石燃料使用の規制強化やそれに伴うコストの増加、紙をつくる上で、重要な原材料である木材の持続可能ではない調達の規制強化により、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。④ 地域環境汚染に対するリスク当社グループは、環境規制遵守ができないことによる環境保護に関する風評リスク(地域社会との関係悪化に伴う反対運動の発生など)により、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑤ 為替レートの変動リスク当社グループは輸出入取引をしており、このため当該国との取引通貨が為替変動することにより、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑥ 金利の変動リスク当社グループは、従来よりグループファイナンスによる資金の効率化に取り組んでおりますが、今後の金利の変動によっては経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑦ 災害リスク天変地異などの自然災害、テロなどの人的災害などによって、当社グループの生産設備に多大な被害を被ることにより、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクへの対応としてBCP(事業継続計画)を策定しております。⑧ 感染症に関するリスク新型コロナウイルス感染症に代表される未知の感染症が流行した場合には、感染症拡大による需要減少、当社グループ従業員が感染した場合や、政府・地域行政機関からの要請等により生産活動を一時的に停止した場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、流行期における基本的な感染対策の推奨等、感染拡大防止に取り組みながら事業活動を継続しております。⑨ 訴訟リスク当社グループの事業活動の遂行に当たっては、様々な法規制の適用下にあって、それらによる訴訟等のリスクにさらされる可能性があり、その結果、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑩ 偶発債務当社グループは、上記以外の項目に関しても偶発債務に起因する損失が発生するリスクがあり、その結果、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。