3909

ショーケース(3909)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • DXクラウド事業:ショーケースは、Webサイトの最適化技術を核に、オンラインビジネスの成約率向上を支援するSaaS(Software as a Service)事業を展開しています。特に、特許技術を活用した「NaviCastシリーズ」や、本人確認・セキュリティ強化の「ProTechシリーズ」、企業と顧客をつなぐプラットフォーム「おもてなしSuite」を提供し、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進することで収益を得ています。これにより、顧客企業のオンラインでの売上増加に貢献しています。
  • 広告・メディア事業:自社で運営するオウンドメディア(スマートフォン関連ニュース、プログラミングスクール紹介など)からの広告収入や、顧客企業向けのSNS広告運用サービスを提供しています。メディアの閲覧数や広告のクリック数に応じて収益が発生するビジネスモデルで、幅広い情報提供を通じてユーザーを集め、広告主とのマッチングを図っています。
  • 投資関連事業:スタートアップ企業と投資家をオンラインでつなぐプラットフォーム「SmartPitch」の運営や、国内外の技術ベンチャー企業への投資、企業の資金調達支援を行っています。これは、将来性のある企業への投資を通じて、キャピタルゲイン(株式売却益)やプラットフォーム利用料、コンサルティングフィーなどを得ることで収益を上げる事業です。
出典: FY2024 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • DXクラウド事業:オンラインビジネスの成約率向上を支援するSaaS事業が中心で、Webサイト最適化の「NaviCastシリーズ」、本人確認・セキュリティの「ProTechシリーズ」、企業と顧客をつなぐ「おもてなしSuite」を提供しています。売上は11.55億円、営業利益は3.44億円と、同社の主力かつ高収益事業であることがわかります。
  • 広告・メディア事業:IT関連情報や金融情報メディアの運営、および広告関連サービスの提供を行っています。売上は3.08億円、営業利益は0.60億円で、DXクラウド事業に次ぐ規模の事業ですが、利益率はDXクラウド事業より低めです。
  • 情報通信関連事業:中古スマートフォン等の通信端末機器の販売・買取・レンタル事業を展開しています。売上は47.19億円と全セグメント中最大ですが、営業利益は-1.17億円と赤字であり、売上規模に対して収益性が課題となっていることが示唆されます。
2024-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
DXcloudReportableSegment 事業 12 3 29.8%
AdMediaServiceReportableSegment 事業 3 1 19.5%
InvestmentBusinessReportableSegment 地域 0 -0 -56.8%
ReuseMobileRelatedBusinessReportableSegment 地域 47 − −
OtherBusinessReportableSegment 地域 1 − −
TelecommunicationsReportableSegment 事業 47 -1 -2.5%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,285 文字
3【事業の内容】 当社グループはデジタルトランスフォーメーション(以下、「DX」という。)を目的とした、Webサイト最適化技術などを中心に、オンラインビジネスのコンバージョン率(成約率)の向上を実現する、SaaS事業を展開しております。具体的には、特許技術(国内外)を活用したクラウド型のWebサイト最適化サービス「NaviCastシリーズ」、本人確認におけるなりすまし防止などのセキュリティ強化を目的とした「ProTechシリーズ」を提供しております。 昨今の新型コロナウイルス感染症拡大により、リモートワーク環境やオンライン手続きなどの国内のインフラ改革は急速なスピードで進んでおり、デジタル化の急進、不正口座利用問題による本人確認や多要素認証ニーズの急拡大を受け、非対面取引の市場が急成長しております。当社グループは今まで以上に大きなビジネスチャンスが期待できる市場に対して、引き続き、積極的な事業展開を進めてまいります。 当社グループは、4つのセグメントにおいて事業を展開しております。 1つ目の「DXクラウド事業」では、当社の主力事業であるWebサイトの最適化技術によりコンバージョン率(成約率)を高めるクラウドサービス「NaviCastシリーズ」と、セキュリティ関連のクラウドサービス「ProTechシリーズ」の提供を行っております。2つ目の「広告・メディア事業」では、オウンドメディアの運用と広告関連サービスの提供を行っております。3つ目の「投資関連事業」では、国内外における技術ベンチャー企業などへの投資事業を行っております。4つ目の「情報通信関連事業」では、中古スマートフォン等の通信端末機器の販売・買取及びレンタル事業を行っております。なお、「情報通信関連事業」については、2025年3月25日付でReYuu社の一部株式を譲渡しており譲渡日をもって当社の連結範囲から除外されていることから事業内容に関する記載を省略いたします。 以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 セグメント名称主要な事業及びサービス(1)DXクラウド事業オンラインビジネスのコンバージョン率(成約率)向上を実現するWebマーケティング支援サービス「NaviCastシリーズ」、オンライン本人確認サービス「ProTechシリーズ」を提供するSaaS事業(2)広告・メディア事業IT関連情報メディア及び金融情報メディア等のメディア事業(3)投資関連事業国内外における技術ベンチャー企業への投資事業 (1)DXクラウド事業① NaviCastシリーズ 「NaviCastシリーズ」は、Webサイト最適化技術により企業の運営するWebサイトのコンバージョン率(成約率)を高めるクラウドサービスです。主力サービスである「フォームアシスト」は、EFO:入力フォーム最適化市場で10年連続シェアNo.1(※1)を獲得し、金融機関を中心としたお客様に対して、ウェブ解析士の資格を有するコンサルタントによる改善効果の高い提案により、付加価値の高いサービスを提供しております。 ※1 ITR「ITR Market View:メール/Web/SNSマーケティング市場2024」入力フォーム最適化市場規模推移および予測(2014年~2023年度予測・売上金額) ② ProTechシリーズ 「ProTechシリーズ」は、Webサイトにおける不正なログインやなりすまし等を防止するセキュリティ強化、入力ミスによる機会損失や本人確認における書類不備を防ぐことで、お客様のコンバージョン(成約)獲得のベネフィットを最大化するクラウドサービスです。オンライン本人確認/eKYC サービス「ProTech ID Checker」はメガバンクをはじめとする金融機関、中古品買取事業者等の古物商、法律事務所、レンタルショップ、通信キャリア、シェアリングエコノミー関連、マッチングアプリ、暗号資産取引サービス、Web3.0関連サービスなど幅広い業界でご導入いただきました。直近では、通信キャリアや金融機関等に向けて、運転免許証を用いた本人確認だけでなく、マイナンバーカードのICチップを活用した本人確認の導入が拡大しております。2027年4月から、ネット銀行やクレジットカードの本人確認がマイナンバーカードのICチップを読み取る方法に原則一本化されることから、今後もマイナンバーカードを活用した本人確認は拡大していくものとみられます。2024年7月にはあらゆる書類の読み取りが可能な「ProTech AI-OCR」をリリースしており、順調に販売を拡大しております。 (2)広告・メディア事業① オウンドメディア運営 オウンドメディア運営は、スマートフォン関連ニュース系メディアを主軸コンテンツとして、プログラミングスクール紹介、英会話スクール比較等のテーマで展開するメディア「ショーケース プラス」を運営しております。新領域メディアの展開やチャネルの拡大により、さらなる売上成長を目指してまいります。 ② 広告関連サービス 広告関連サービスは、従来から提供してきた運用広告関連サービスに加え、顧客のニーズに合わせたSNS広告運用サービスを提供しております。 (3)投資関連事業 投資関連事業を手掛ける子会社「株式会社Showcase Capital」は、高い成長ポテンシャルを持つ技術ベンチャーへの出資など投資関連事業を行っております。 当社グループの事業の系統図は次のとおりであります。 [事業系統図]

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2024時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
特許技術を活用したクラウドサービスを提供しており、技術的優位性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
特許技術を活用したクラウド型のWebサイト最適化サービス「NaviCastシリーズ」を提供。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:インターネット関連市場の拡大困難や競争激化 / 技術革新への対応の遅れ / 法的規制及びコンプライアンス体制に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 1 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ショーケース(3909)に関する詳細な財務データや事業内容の公開情報が限定的であり、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な評価は困難です。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

同社は主にSaaS型サービスを提供しており、顧客がサービスを乗り換える際には一定の学習コストやデータ移行の手間が発生する可能性があります。しかし、そのスイッチング・コストの強固さを示す具体的なデータは不足しています。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

現時点で、ショーケースの事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を指数関数的に高めるネットワーク効果が顕著に働いているという証拠は見当たりません。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

同社の事業における構造的なコスト優位性(例:規模の経済による圧倒的な低コスト生産)を示す具体的な情報は公開されていません。

規模の経済☆☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

情報通信業の中でも、ショーケースが業界規模に対して最適化された少数寡占を形成し、規模の経済による優位性を確立しているという証拠は確認できません。

  • Webサイト最適化技術:主力サービス「NaviCastシリーズ」の中核である「フォームアシスト」は、入力フォーム最適化市場で10年連続シェアNo.1の実績を持ち、金融機関を中心に高い評価を得ています。これは、ユーザーがWebサイトの入力フォームで離脱するのを防ぎ、成約率を高める独自の技術とノウハウが、他社に対する強力な競争優位性となっています。
  • 本人確認・セキュリティ技術:「ProTechシリーズ」は、オンライン本人確認(eKYC)サービス「ProTech ID Checker」を中心に、メガバンクを含む金融機関や古物商など幅広い業界で導入されています。特に、マイナンバーカードのICチップを活用した本人確認の導入拡大は、2027年4月からの規制強化を見据え、将来的な市場拡大と優位性を確立する重要な要素です。
  • DX支援開発ノウハウ:SaaSプロダクト開発のノウハウと、各業界のリーディングカンパニーが持つ業務ノウハウを融合したDX支援開発(クラウドインテグレーション)事業を展開しています。これにより、特定の業界に特化したSaaS開発や、LLM(大規模言語モデル)を活用したプレスリリース作成自動化プロダクトの実証実験など、高度な技術力と業界知識を組み合わせたソリューション提供が可能です。
出典: FY2024 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針・コアバリュー・事業コンセプト 当社グループは、2015年3月19日に東京証券取引所マザーズ市場に上場し、2016年12月21日に東京証券取引所市場第一部へ市場変更いたしました。そして、2022年4月には東京証券取引所スタンダード市場に移行いたしました。Webマーケティングの分野においては、独自の特許技術に基づく自社製品を数多くリリースし、多くの素晴らしいお客様とのご縁をいただきました。 そして2019年4月から、「おもてなしテクノロジーで人を幸せに」をコアバリューとし、商号を株式会社ショーケースとして新たなスタートを切りました。また、ステークホルダーの皆様に事業戦略がより伝わりやすいよう、ビジネスコンセプトを「企業と顧客をつなぐDXクラウドサービス」に一新いたしました。 自社独自のSaaSテクノロジーで多様なビジネス課題を解決し、絶え間ない機能進化と確かな信頼で、顧客の持続的な成長を支えるパートナーを目指します。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループの経営上の目標達成状況を判断するために、売上高成長率を重要な経営指標として位置付け、各経営課題に取り組んでおります。営業利益及び当期純利益については、経営上の目標達成のための戦略的投資や外部環境変化に応じて経営をコントロールするための指標として位置付けるとともに、中長期的な拡大を目指しております。 (3)事業上及び財務上の対処すべき課題 そのために、当社グループは、以下の7点を主な経営の課題として認識しております。 ① 既存事業の収益の拡大 当社グループは、インターネットを通じてのサービス提供を主な収益基盤の事業としており、これらの事業の安定的・持続的な発展が不可欠なものであると考えております。そのためにも継続的なユーザビリティの改善や、安定的なサービス提供及び調達環境が必須であります。これらの実現のため、既存事業においては、機能面の継続的な改善や保守管理体制の強化に加え、組織・営業体制の再構築と強化を図ることで信頼性を向上させ、顧客獲得増加を目指します。また、新規事業・新商品開発においては、業界動向の注視とクライアントの潜在需要の迅速な把握に努め、商品戦略の確立やパートナー企業との連携による新ビジネスの創出を積極的に推進します。これらの取り組みを通じて、事業規模の拡大と新たな収益源の確保を図ることで、収益基盤の拡大を行ってまいります。 ② 認知度の向上 当社グループは、収益基盤強化のため、オンライン手続きプラットフォームサービス「おもてなしSuite」、Webマーケティングの最適化サービス「NaviCastシリーズ」やオンライン本人確認サービス「ProTechシリーズ」、その他サービスの認知度の向上を図ることが必要であり、これらの認知度向上は新規の顧客開拓や優秀な人材の確保に寄与するものと考えております。当社グループとしましては、広報活動やセミナーのほか地方金融機関や自治体を対象としたマーケティングを継続して実施することにより認知度向上を目指してまいります。 ③ アライアンスによるシナジー創出 当社グループは、急激な事業環境の変化に対応し、競合他社に比べて更なる収益の拡大を図るために、事業規模の拡大と新たな収益源の確保が必須であると考えております。そのため、業界の動向を注視しつつ、また、クライアントの潜在需要をいち早く読み取り、商品戦略の確立や、パートナー企業との提携による新たなビジネスの創出等、新規事業及び新商品開発に積極的に取り組むことで、更なる収益基盤の拡大を推進してまいります。 ④ 情報セキュリティ体制の強化 当社グループは、インターネットを通じてサービスを提供することを主な事業としております。強固なセキュリティを確保しつつ安定的なサービスを維持・継続するには、サービス提供に係るシステムの安定的な稼働が重要であると認識しております。今後も引き続き、技術的セキュリティ向上のみならず、組織全体のマネジメント体制も含め、情報セキュリティ体制の継続的な改善に努めてまいります。 ⑤ 技術革新への対応 当社グループは、生成AIやインターネットサービス、スマートフォン等の技術革新に対して適時に対応を進めることが、事業展開上重要な要素であると認識しております。業界内の主要ベンダーや技術コミュニティから発せられる最新情報を定期的に入手するほか、クライアントの潜在需要を自社製品に迅速に反映することでサービスの先進性や安定性を確保していく方針であります。また、グループ企業をはじめとするパートナー企業との連携強化や、アライアンスへの取り組みに注力することで、技術革新に対応できる体制強化に取り組んでまいります。 ⑥ 人材の確保 当社グループが今後更に事業を拡大していくためには、優秀な人材の確保と育成が必要不可欠であると考えております。特に技術者の採用においては、他社との獲得競争が激しさを増し、今後も安定した人材確保には厳しい状況が続くものと思われます。採用市場における認知度向上により、競争力の強化を図るとともに、魅力のある職場環境を構築し、社員の能力やモチベーション向上に資するため、研修制度の強化、福利厚生の充実、人事制度の整備・運用を進めてまいります。 ⑦ ガバナンス体制の強化 当社は、2024年12月にAIフュージョンキャピタルグループ株式会社(東証スタンダード、以下「AIF社」といいます。)の子会社となりました。こうした状況から、当社の事業運営における独立性を担保しつつも、グループ内のガバナンス強化を十分に行うことで、株主価値向上を目的としたグループ一丸となった経営戦略の遂行に努める方針です。具体的な取り組みとして、少数株主の利益を保護するため、支配株主との利益相反リスクについて適切に審議・検討することを目的として、2025年3月27日より特別委員会を設置いたしました。今後も、企業の社会的責任を果たすための取り組みや、企業経営のリスクに対応するための内部統制システムの構築及び運用についても、一層の強化を図ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針・コアバリュー・事業コンセプト 当社グループは、2015年3月19日に東京証券取引所マザーズ市場に上場し、2016年12月21日に東京証券取引所市場第一部へ市場変更いたしました。そして、2022年4月には東京証券取引所スタンダード市場に移行いたしました。Webマーケティングの分野においては、独自の特許技術に基づく自社製品を数多くリリースし、多くの素晴らしいお客様とのご縁をいただきました。 そして2019年4月から、「おもてなしテクノロジーで人を幸せに」をコアバリューとし、商号を株式会社ショーケースとして新たなスタートを切りました。また、ステークホルダーの皆様に事業戦略がより伝わりやすいよう、ビジネスコンセプトを「企業と顧客をつなぐDXクラウドサービス」に一新いたしました。 自社独自のSaaSテクノロジーで多様なビジネス課題を解決し、絶え間ない機能進化と確かな信頼で、顧客の持続的な成長を支えるパートナーを目指します。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループの経営上の目標達成状況を判断するために、売上高成長率を重要な経営指標として位置付け、各経営課題に取り組んでおります。営業利益及び当期純利益については、経営上の目標達成のための戦略的投資や外部環境変化に応じて経営をコントロールするための指標として位置付けるとともに、中長期的な拡大を目指しております。 (3)事業上及び財務上の対処すべき課題 そのために、当社グループは、以下の7点を主な経営の課題として認識しております。 ① 既存事業の収益の拡大 当社グループは、インターネットを通じてのサービス提供を主な収益基盤の事業としており、これらの事業の安定的・持続的な発展が不可欠なものであると考えております。そのためにも継続的なユーザビリティの改善や、安定的なサービス提供及び調達環境が必須であります。これらの実現のため、既存事業においては、機能面の継続的な改善や保守管理体制の強化に加え、組織・営業体制の再構築と強化を図ることで信頼性を向上させ、顧客獲得増加を目指します。また、新規事業・新商品開発においては、業界動向の注視とクライアントの潜在需要の迅速な把握に努め、商品戦略の確立やパートナー企業との連携による新ビジネスの創出を積極的に推進します。これらの取り組みを通じて、事業規模の拡大と新たな収益源の確保を図ることで、収益基盤の拡大を行ってまいります。 ② 認知度の向上 当社グループは、収益基盤強化のため、オンライン手続きプラットフォームサービス「おもてなしSuite」、Webマーケティングの最適化サービス「NaviCastシリーズ」やオンライン本人確認サービス「ProTechシリーズ」、その他サービスの認知度の向上を図ることが必要であり、これらの認知度向上は新規の顧客開拓や優秀な人材の確保に寄与するものと考えております。当社グループとしましては、広報活動やセミナーのほか地方金融機関や自治体を対象としたマーケティングを継続して実施することにより認知度向上を目指してまいります。 ③ アライアンスによるシナジー創出 当社グループは、急激な事業環境の変化に対応し、競合他社に比べて更なる収益の拡大を図るために、事業規模の拡大と新たな収益源の確保が必須であると考えております。そのため、業界の動向を注視しつつ、また、クライアントの潜在需要をいち早く読み取り、商品戦略の確立や、パートナー企業との提携による新たなビジネスの創出等、新規事業及び新商品開発に積極的に取り組むことで、更なる収益基盤の拡大を推進してまいります。 ④ 情報セキュリティ体制の強化 当社グループは、インターネットを通じてサービスを提供することを主な事業としております。強固なセキュリティを確保しつつ安定的なサービスを維持・継続するには、サービス提供に係るシステムの安定的な稼働が重要であると認識しております。今後も引き続き、技術的セキュリティ向上のみならず、組織全体のマネジメント体制も含め、情報セキュリティ体制の継続的な改善に努めてまいります。 ⑤ 技術革新への対応 当社グループは、生成AIやインターネットサービス、スマートフォン等の技術革新に対して適時に対応を進めることが、事業展開上重要な要素であると認識しております。業界内の主要ベンダーや技術コミュニティから発せられる最新情報を定期的に入手するほか、クライアントの潜在需要を自社製品に迅速に反映することでサービスの先進性や安定性を確保していく方針であります。また、グループ企業をはじめとするパートナー企業との連携強化や、アライアンスへの取り組みに注力することで、技術革新に対応できる体制強化に取り組んでまいります。 ⑥ 人材の確保 当社グループが今後更に事業を拡大していくためには、優秀な人材の確保と育成が必要不可欠であると考えております。特に技術者の採用においては、他社との獲得競争が激しさを増し、今後も安定した人材確保には厳しい状況が続くものと思われます。採用市場における認知度向上により、競争力の強化を図るとともに、魅力のある職場環境を構築し、社員の能力やモチベーション向上に資するため、研修制度の強化、福利厚生の充実、人事制度の整備・運用を進めてまいります。 ⑦ ガバナンス体制の強化 当社は、2024年12月にAIフュージョンキャピタルグループ株式会社(東証スタンダード、以下「AIF社」といいます。)の子会社となりました。こうした状況から、当社の事業運営における独立性を担保しつつも、グループ内のガバナンス強化を十分に行うことで、株主価値向上を目的としたグループ一丸となった経営戦略の遂行に努める方針です。具体的な取り組みとして、少数株主の利益を保護するため、支配株主との利益相反リスクについて適切に審議・検討することを目的として、2025年3月27日より特別委員会を設置いたしました。今後も、企業の社会的責任を果たすための取り組みや、企業経営のリスクに対応するための内部統制システムの構築及び運用についても、一層の強化を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 なお、当連結会計年度は、決算期変更の経過期間であり、2025年1月1日から2026年3月31日までの15ヶ月間の変則決算となっております。このため、前年同期との比較は行っておりません。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善による個人消費の持ち直しとともに、省力化やAI関連需要を中心とした旺盛な設備投資を背景として、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、円安や原材料・エネルギー価格の高止まりが物価を押し上げており、中東情勢の深刻化から先行きについても非常に厳しい状況が予想されます。 当社グループでは、「おもてなしテクノロジーで人を幸せに」をコアバリューに据え、「企業と顧客をつなぐDXクラウドサービス」をコンセプトに事業を推進しています。 当社グループが事業展開する主要マーケットにおいては、新型コロナウイルス感染症拡大を契機に、リモートワーク等の働き方改革、デジタルトランスフォーメーション(以下、「DX」という)への取り組みが多くの企業で進められております。また、インターネットやスマートフォンなどのデバイスを活用した本人確認を安全かつ効率的に進めるためのオンライン本人確認(eKYC等)やマイナンバーカードを利用した公的個人認証サービス(JPKI:Japanese Public Key Infrastructure)、多要素認証(MFA:Multi-Factor Authentication)、等のニーズを受け、非対面取引に関する市場が急拡大しております。2027年4月には、犯罪収益移転防止法の改正が予定されており、市場のさらなる拡大が期待されます。 今後も、これらの成長市場に対して、当社グループの培ったユーザビリティの高い技術を活用し、社会の”不”を解消する価値の高いサービスを積極的に提供してまいります。 なお、連結子会社は投資関連事業を行う株式会社Showcase Capitalの1社となります。 また、情報通信関連事業を行うReYuu Japan株式会社(東証スタンダード:9425 以下、「ReYuu社」という)については、2025年3月25日付の株式譲渡により連結の範囲から除外しておりますが、第1四半期連結会計期間までの損益計算書は連結しております。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 (a)財政状態 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,106,766千円減少し、2,379,418千円となりました。当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,495,872千円減少し、695,423千円となりました。当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ389,105千円増加し、1,683,994千円となりました。 (b)経営成績 当連結会計年度における売上高は3,261,341千円、営業利益は126,570千円、経常利益は120,469千円、親会社株主に帰属する当期純利益は850,829千円となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 <DXクラウド事業> DXクラウド事業は主に、企業のWebサイト分析・解析支援を行う「NaviCastシリーズ」、オンライン本人確認サービスを行う「ProTechシリーズ」で構成されております。 NaviCastシリーズについて、当社の基盤サービスであるEFOツール「FormAssist」は、入力フォーム最適化市場:ベンダー別売上金額シェアで10年連続(2014~2023年度予測)No.1を獲得しました(※1)。また、2025年2月より、撮影した書類の文字データを読み取り自動で入力フォームへ反映させるサービス「NaviCast AI-OCR」の提供を開始するなど、堅調に推移しております。 ※1 出典:ITR「ITR Market View:メール/Web/SNSマーケティング市場2024」入力フォーム最適化市場規模推移および予測(2014年~2023年度予測・売上金額) ProTechシリーズについて、オンライン本人確認/eKYCサービス「ProTech ID Checker(プロテック アイディー チェッカー)」の利用企業はメガバンクをはじめとする金融機関、中古品買取事業者等の古物商、通信キャリアなど多岐に亘っており、累計の導入社数は400社を突破いたしました。2026年4月の携帯電話不正利用防止法改正・施行、2027年4月の犯罪収益移転防止法の施行を背景に着実に伸長しております。 また、2025年2月にはマイナンバーカードに関連する様々なICアプリケーションを一括管理・利用できる公的認証スーパーアプリ「ProTech マイナンバーIC認証」の提供を開始いたしました。デジタル庁のマイナンバーカード・インフォ(※2)でも紹介されております。昨今のサイバー攻撃の高度化を背景に、情報セキュリティ対策の重要性が一層高まる中、当社ではお客さまのデータ保護を最優先事項と捉え、国際的なセキュリティ基準である「SOC 2® Type 2」の取得が完了しました。これに伴い、さらなる厳格なセキュリティ管理体制の構築を図ると共に、収益構造の改善も同時に進めてまいります。 ※2 出典:令和7年4月18日 デジタル庁 マイナンバーカード・インフォ(民間事業者向け)vol.77 以上の結果、DXクラウド事業全体における売上高は1,376,225千円、セグメント利益(営業利益)は533,957千円となりました。 <広告・メディア事業> オウンドメディアにおいては、主力となるスマートフォン情報メディアをはじめとして、複数のライフスタイル情報等の比較メディアを中心に、様々なSEOメディアを運用しております。また、広告関連サービスにおいては、従来から提供してきた運用広告関連サービスに加え、顧客のニーズに合わせたSNS広告運用サービス等を提供しております。広告・メディア事業では前連結会計年度比での伸び率は緩やかであるものの、安定的に売上および営業利益を創出しております。 以上の結果、広告・メディア事業全体における売上高は341,911千円、セグメント利益(営業利益)は61,710千円となりました。 <投資関連事業> 投資関連事業を手掛ける株式会社Showcase Capitalは、当連結会計年度において、ファンドの分配収益が拡大し前年同期比で大幅な増収増益となりました。 このほか、ReYuu社が行う第三者割当方式による新株予約権を引き受けるなど、新たな純投資を進めております。 以上の結果、投資関連事業全体における売上高は182,755千円、セグメント利益(営業利益)は74,904千円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ506,140千円減少し、727,674千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及び主な変動要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果使用した資金は、13,560千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益862,311千円、減損損失136,351千円、仕入債務の増加額123,589千円等の増加要因があった一方で、関係会社株式売却益900,196千円、棚卸資産の増加額197,490千円等の減少要因があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は、56,982千円となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入1,092,971千円等により資金を獲得した一方で、関係会社貸付けによる支出1,000,000千円、無形固定資産の取得による支出102,021千円等により資金を使用したことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は、430,596千円となりました。これは主に、短期借入れによる収入200,000千円により資金を獲得した一方で、短期借入金の純減少額200,000千円、長期借入金の返済による支出403,011千円等により資金を使用したことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の状況(1)生産実績 当社グループは、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 (2)受注実績 当社グループのサービスは、受注から納品までの期間がきわめて短いため、記載を省略しております。 (3)販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)DXクラウド事業1,368,345広告・メディア事業303,811投資関連事業179,537情報通信関連事業1,379,904その他29,742合計3,261,341(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。なお、最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満の相手先については、記載を省略しております。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社インターネットイニシアティブ1,260,74920.3--株式会社オプテージ1,031,44916.6396,80912.2 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(a)財政状態の分析 当連結会計年度において、株式を一部売却したことに伴い、ReYuu社を連結の範囲から除外しております。連結除外の主な影響として、のれんを除く資産合計が2,005,234千円、のれんが109,102千円、負債合計が1,145,929千円、非支配株主持分が494,873千円減少し、投資有価証券が179,500千円、利益剰余金が77,068千円増加しております。以下では、当該影響を含めて記載しております。 (資産) 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,106,766千円減少し、2,379,418千円となりました。これは主に、関係会社短期貸付金が1,000,000千円、投資有価証券が103,153千円増加した一方で、現金及び預金が506,140千円、売掛金が535,552千円、商品が844,174千円、のれんが122,740千円減少したことによるものであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,495,872千円減少し、695,423千円となりました。これは主に、短期借入金が400,000千円、長期借入金(1年内返済予定を含む。)が869,681千円、流動負債のその他が83,271千円減少したことによるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ389,105千円増加し、1,683,994千円となりました。これは主に、非支配株主持分が498,994千円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上及びReYuu社の連結除外による影響により利益剰余金が927,897千円増加したことによるものであります。 この結果、自己資本比率は70.8%(前連結会計年度末は22.8%)となりました。 (b)経営成績の分析(売上高) 当連結会計年度の売上高は、中核事業であるDXクラウド事業のストック売上(サブスクリプション売上)の向上、既存顧客へのコンサルタントによる追加提案売上、オンライン本人確認/eKYCサービス「ProTech ID Checker」や企業と顧客をつなぐプラットフォーム「おもてなしSuite」の販売数増加、DX支援開発による受託開発案件の納品、「ショーケース プラス」の販売送客アフィリエイト収益、リユースモバイルの販売・レンタル等により、3,261,341千円となりました。 (営業利益) 売上原価は、1,676,120千円、販売費及び一般管理費は1,458,650千円となりました。 この結果、営業利益は126,570千円となりました。 (経常利益) 受取利息11,571千円、為替差益3,850千円、貸倒引当金戻入額5,267千円、支払利息16,512千円、棚卸資産除却損3,824千円、支払手数料4,282千円等が発生したことにより、経常利益は120,469千円となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 関係会社株式売却益900,196千円、減損損失136,351千円等が発生したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は850,829千円となりました。 (3)資本の財源及び資金の流動性① キャッシュ・フローの状況の分析 キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 ② 資金需要 当社グループの主な運転資金需要は、今後の成長基盤となる開発人員・営業人員に対する投資及び開発に係る業務委託や広告宣伝費などであります。また、主な投資資金需要は、外部リソースを積極的にグループに取り入れるためのM&Aやベンチャーキャピタル投資における新規案件への投資に係るものであります。 ③ 財務政策 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保すること、将来の不確実性に備えて比較的厚めのキャッシュポジションとすることを基本方針としております。そのうえで、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を、投資資金や長期運転資金の調達につきましては金融機関からの長期借入や第三者割当増資による調達を行う方針であります。 (4)経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、外部要因と内部要因に大別されます。 外部要因としては、自然災害によるサーバー停止、インターネット関連市場の新たな規制や技術革新、競合他社との競争激化、法的規制の変化等により影響を受ける可能性がありますが、このような環境下において、当社グループの売上は堅調に推移しております。 内部要因としては、システム障害、コア事業であるDXクラウド事業への依存、特定人物への依存、優秀な人材の確保や育成、情報漏洩による情報セキュリティの管理等の影響を受ける可能性がありますが、組織体制の整備及び内部管理体制の強化により、これらのリスク要因に対応するよう努めてまいります。 (5)経営者の問題意識と今後の方針について 経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりでありますが、収益拡大のためには既存事業の拡大及び認知度の向上のための広報活動やマーケティング、新規事業及び新商品の開発や投資事業によるシナジー創出が必要不可欠であると認識しております。そのためには、優秀な人材の確保や組織体制の整備をこれまで以上に強化し、これらの課題に対して企業価値向上を図るべく、当社グループ経営陣は最善の事業戦略を立案するよう努めてまいります。 (6)経営戦略の現状と見通し 当社グループは、企業のWebサイト分析・解析支援を行うDXクラウド事業を中心に、広告・メディア事業、オンライン本人確認/eKYCやDX支援開発などの事業を通じて、企業価値の向上に取り組んでまいりました。今後、インターネットやスマートフォンなどのデバイスを活用した本人確認は、安全性の強化や手続きの簡素化・効率化、また、法改正にも後押しされ、市場のさらなる拡大が期待されます。このような経営環境下において当社グループは、より積極的なサービスの充実と販売活動の強化をすることで事業拡大が可能であると判断しております。さらに、親会社のAIF社グループ各社とシナジーの創出を図るなど、さらなる業績拡大と企業価値の向上に取り組んでまいります。

事業リスク

  • 市場競争と技術革新:インターネット関連市場は急速な技術革新と激しい競争に直面しており、新たな規制や新規参入企業の増加、知的財産権侵害などにより、収益力低下や業績悪化のリスクがあります。常に最新技術を取り入れ、サービスの優位性を維持するための継続的な投資と開発が求められます。
  • システム障害と情報漏洩:Webサービス提供を中核とするため、自然災害やサイバー攻撃、アクセス集中によるシステム停止、人的ミスによる情報漏洩は、売上減少、システムコスト増加、社会的信用の失墜、損害賠償請求につながる可能性があります。厳重なセキュリティ対策とバックアップ体制を構築していますが、完全にリスクを排除することは困難です。
  • 法的規制とコンプライアンス:電気通信事業法や個人情報保護法など、インターネット関連事業を規制する法律は多岐にわたり、今後も新たな規制や既存法令の解釈変更が生じる可能性があります。これらに適切に対応できない場合、事業活動が制約されたり、監督官庁からの処分や指導を受けたりすることで、経営成績や財政状態に悪影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2024 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|4,109 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項を以下に記載しております。以下の記載のうち将来に関する事項については、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 なお、物価上昇に伴う原価高騰、不安定な為替相場や米国の政策動向等、今後の状況の経過により当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (1)関連市場及びサービスに関連するリスクについて 当社グループは、Webマーケティングに関連したDXクラウド事業、広告・メディア事業、投資関連事業を展開する企業です。当社グループはインターネット上におけるサービス提供を中核事業としており、事業の拡大においてはインターネット関連市場の更なる拡大が必要であると考えております。しかしながら、インターネット関連市場に対する新たな規制や技術革新等の要因により、市場の拡大が困難となった場合や新規参入企業との競争が激化した場合、知的財産権の侵害等があった場合には、当社グループの収益力等が低下し経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 自社で蓄積したノウハウや、サービスの技術的開発力、市場ニーズをいち早く汲み取ること等によって、サービスの優位性を強化しリスク低減に努めております。 また、サービスを安定的に供給するために、クラウドサービスへのサーバーの設置、定期的なバックアップ、稼働状況の常時監視及び脆弱性診断等により、システムトラブルの事前防止及び回避に努めております。 これらの対策に努めているものの、自然災害や事故などにより通信ネットワークの遮断又は障害が生じた場合、急激なアクセス増加による負荷の増大によってサーバーが停止した場合には、当社グループがサービスを提供することができなくなり、売上高の減少、システムコストの増加、信頼性の低下等の可能性があります。 (2)技術革新について 当社グループが事業を展開する上での土台となるIT及びインターネット関連業界は、極めて早いスピードで技術革新が続いております。それに応じた業界標準及び利用者ニーズが急速に変化するため、当社グループにおきましては、それらの技術革新による急速な変化に対応すべく、先端技術の知見やノウハウの蓄積、更には優秀な技術者の採用を推進する等、積極的な対応に努めております。 これらのリスクの顕在化を未然に防ぐため、先端技術の台頭や動向に十分留意するとともに、継続的なシステム投資及び技術者の能力向上に努めておりますが、技術革新への対応が遅れ、当社グループの技術的優位性やサービス競争力の低下を招いた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)法的規制及びコンプライアンス体制に関するリスクについて 当社グループの事業を規制する主な法規則として、「電気通信事業法」、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」等、また個人情報の取扱いなどについては、「個人情報の保護に関する法律」等があります。インターネットの利用や関連するサービス及びインターネット関連事業を営む事業者を規制対象とする新たな法令等の規制や既存法令等の解釈変更がなされた場合には、当社グループの事業が制約を受ける可能性があります。これらの規制等に従うため、コンプライアンス体制の整備、運用及び改善に努めております。また、プライバシーマーク及び情報セキュリティマネジメントシステム「ISO27001」、「ISO27017」の認証を取得・更新しており、当該公的認証に準拠した規定・マニュアルの整備・運用を行うことで、情報管理体制の強化に努めております。引き続き、細心の注意を払い、関連諸法令遵守に努め、情報漏洩防止に取組み、リスクの低減に努めてまいります。これらの対策に努めているものの、コンプライアンス体制の整備の遅れ等によって適切に対応ができず、これらの規制等への違反・抵触が生じ、監督官庁等から処分や指導を受け、当社グループの社会的信用の失墜又は損害賠償請求の発生等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)情報セキュリティについて 当社グループの事業においては、サービス利用において、ユーザー企業等にかかる個人情報や機密情報が含まれており、これらの情報にかかるデータ等を取り扱っております。 当社グループは、役職員に対する個人情報取扱いにおける研修の実施、システム上のセキュリティ対策やアクセス権限管理の徹底に加え、プライバシーマーク及び情報セキュリティマネジメントシステム「ISO27001」、「ISO27017」の認証を取得・更新しており、当該公的認証に準拠した規定・マニュアルの整備・運用を行うことで、情報管理体制の強化に努めております。また、一部クラウドサービスでは情報セキュリティ面の管理体制が有効であることを評価する「SOC2 Type2報告書」を取得し、リスクの低減に努めています。 なお、当社グループでは、第三者からの不正アクセス攻撃に備えて、サーバーシステム及びソースコードに対するセキュリティ対策を講じることで、情報の漏洩防止にかかわる強化を図っております。また、様々な事業上の各種情報の管理・保管等に関して、規定の策定、社内ネットワークの監視、業務従事者に対する教育、役職員からの誓約書の提出、業務委託先企業に対する管理監督、その他情報セキュリティの確保を継続的に行っております。 しかしながら、このような対策をとっているものの、万が一、外部からの不正アクセス、システム運用における人的過失、その他想定外の事態の発生により情報等が社外に流出した場合、当社グループの社会的信用の失墜又は損害賠償請求の発生等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5)経営体制に関するリスクについて 当社の代表取締役社長である松本高一を筆頭に、監査等委員である取締役を含めて、経営陣は当社の事業運営に必要なスキルを持ち合わせた人材を取締役に選任しております。今後も事業環境や、成長戦略にあわせた人材登用をすすめていく予定ではありますが、何らかの理由により、当社の経営陣による事業運営が困難となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)人材の確保に関するリスクについて 当社グループが今後の更なる事業拡大を図るためには、営業、開発、管理をはじめとする各部門において、優秀な人材の確保と育成が必要不可欠であると認識しております。 当社グループにおいては、積極的な採用活動への注力及び社内教育体制の構築等、優秀な人材の確保と育成を行いリスク低減に努めているものの、計画どおりに人材の採用や育成、又は、事業拡大に応じた管理体制の構築が進まなかった場合、想定どおり事業拡大ができない可能性、採用コストの増加の可能性等があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7)自然災害・未知の感染症に関するリスク 当社グループでは、新型コロナウイルス感染症や未知の感染症が発生した場合には国内外経済に悪影響が及び、当社グループの経営成績及び財政状態へも悪影響を及ぼす可能性があります。 その他、大地震等の自然災害及び火災等により、設備の損壊や電力供給の制限等の不測の事態が発生した場合や予期できない経済又は社会活動の行動変容が起こった場合、当社グループの事業継続、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは感染症リスクへの社内対策として、新型コロナウイルス感染症拡大以降、従業員の健康を守りつつ、非対面営業体制の確立やデジタルマーケティング等の生産性の向上につなげるための施策を講じております。また、災害対策におきましては、BCPに則り災害時の対策フローを確立し、災害時にも事業継続ができる対策を講じ、リスクの低減に努めております。 (8)継続企業の前提に関する重要事象等 当社グループは、情報通信関連事業において新型コロナウイルス感染症拡大に伴う調達難等の影響を受け、営業キャッシュ・フローは2022年12月期から当連結会計年度まで4期連続してマイナスとなりました。これにより、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。 当社グループは、当該状況を解消すべく、業績及び営業キャッシュ・フローの改善に向けた施策を推進してまいりました。 その結果、当連結会計年度においては、営業利益126,570千円(前連結会計年度は営業損失165,842千円)、営業活動によるキャッシュ・フローは△13,560千円(前連結会計年度は△672,970千円)となり営業利益及び営業キャッシュ・フローが大幅に改善いたしました。 資金面につきましては、2024年12月13日付の第三者割当増資(677,418千円)に加え、2025年3月25日にReYuu社の株式の一部譲渡(譲渡金額1,267,000千円)により、安定的な手元流動性を確保いたしました。これらの資金を活用し、借入金の繰上げ返済(320,012千円)を実施したほか、余資運用として親会社であるAIフュージョンキャピタルグループ株式会社への貸付(1,000,000千円)を行っております。この結果、当連結会計年度末の現金及び預金は727,674千円となりました。 以上の結果、事業活動の維持拡大に必要な運転資金及び設備資金の調達は今後も十分可能であり、業績も回復基調にあることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

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