事業の概要
- インフルエンサーPRInstagramを中心に、企業の商品やサービスをインフルエンサーに体験してもらい、その感想をSNSに投稿してもらう広告サービス「Find Model」を展開しています。約11,000人のインフルエンサーが登録しており、フォロワー数3.6億人以上という広範なリーチ力を持ち、化粧品から旅行まで幅広い分野で16,500件以上の実績があります。企業はこれにより、ターゲット層に効果的に情報を届けられます。
- プレスリリース配信代行企業からの依頼を受け、AI技術と専門担当者による校正を経て、12,000リスト/10,000メディア(新聞、雑誌、テレビ、Webなど)にプレスリリースを配信する「@Press」を提供しています。生成AIを活用して最適なメディアを選定し、記事化率の向上を目指しています。これにより、企業のニュースが多くのメディアに取り上げられ、認知度向上に繋がります。
- メディアクリッピング・リスクチェック新聞、雑誌、Web、SNSなどから、顧客が必要とする記事を選別・取得する「@クリッピング」サービスを提供しています。自社や競合の動向、世論などを調査し、記事の現物を提供します。また、このインフラを活用し、取引先の反社会的勢力との関連や不祥事などを公知情報から調査する「RISK EYES」も展開しており、企業のコンプライアンス強化を支援しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- デジタルPR事業ソーシャルワイヤーグループの主たる事業であり、インフルエンサーPR、プレスリリース配信代行、メディアクリッピング、リスクチェックの4つのサービスを展開しています。2025年3月期の売上高は28.1億円、営業利益は4.49億円と、グループ全体の収益の大部分を占める稼ぎ頭です。この事業は、企業の情報発信や評判管理を多角的に支援しています。
- シェアオフィス事業この事業は、主にオフィススペースの提供に関連するサービスを指します。2025年3月期の売上高は11.38億円ですが、営業利益は-0.63億円と赤字を計上しています。デジタルPR事業とは異なる性質を持ち、現時点ではグループ全体の利益に貢献しているわけではありません。
2024-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| DigitalPR | 事業 | 25 | 4 | 17.7% |
| Shareoffice | 事業 | 11 | -1 | -5.5% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結子会社4社により構成されており、デジタルPR事業を主たる業務としております。当社グループの事業内容は以下のとおりです。 なお、当社グループは、デジタルPR事業の単一セグメント事業のため、セグメント別の記載を省略しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報等をご参照ください。 ① インフルエンサーPRサービス Instagram(インスタグラム)を活用したインフルエンサーマーケティング(※)を希望する顧客に、代行サービスと同等レベルの総合サービス「Find Model(ファインドモデル)」・「iHack(アイハック)」及び中小・成長企業(SMB)向けの月額制インフルエンサーマッチングプラットフォーム「Find Model Circle(ファインドモデル サークル)」を提供しています。 自社で高いパフォーマンスを発揮するインフルエンサーマーケティングを行うためには、専門的な知見を持つ人材を揃え、継続的な知識のアップデートとインフルエンサーとのリレーション構築が必要になります。当社のインフルエンサーマーケティングサービス「Find Model」及び「iHack」では専門的な知見を持つスタッフと組織として蓄積したケイパビリティを活用し、それぞれの顧客が最適なインフルエンサーマーケティングのメリットを享受できることが特徴です。 東証プライム企業や広告代理店・PR会社を中心に、化粧品、日用品、雑貨、ファッション、旅行・観光、飲食店、スポーツメーカー、建築・不動産、及びペットグッズ等多岐にわたるジャンルにおいて、黎明期から10年にわたり現場で蓄積してきた実績・データ・運用ノウハウを強みに、再現性のある設計と運用で、単発ではなく持続的に成果が積み上がるSNS活用の支援実績を持っております。(※)Instagram等のSNSサイトを中心としたインフルエンサーに、企業の商品やコンテンツを実際に利用いただき、そのプロセスや体験を投稿していただくSNSの広告手法 ② リリース配信代行サービス 当社が展開しているリリース配信サービス「@Press(アットプレス)」は、顧客が発表する新商品・新サービス・イベント告知・企業動向等の様々なプレスリリースがより多くの人に届くよう、当社が運営するWEBサイトに掲載し、併せてメディアに配信するサービスです。@Press自体がメディアとしてプレスリリースを掲載し、そこから多様なニュースメディアへの掲載を促進するハブの役割を担っています。パートナーメディアは、大手総合ニュースメディアにとどまらず、業界特化型・テーマ特化型メディアとの連携に加え、当社オウンドメディアの拡充や、当社独自のコンテンツネットワーク構築を進めることで、網羅的なニュース配信インフラを主導で拡充しています。 また、リリース原稿の丁寧な記事校正・タイトル校正をはじめ、生成AIを活用した作成支援や改善提案により、情報の品質そのものを高めるサポートも提供しています。配信先メディアリストについても、リリース内容と親和性の高い媒体を生成AIが過去の掲載実績データをもとに選定しており、情報が適切なメディアに届く仕組みを整えています。さらに、SNSへの拡散機能も強化しており、@Press掲載リリースを起点に、SNS上での情報拡散や追加露出を促進する仕組みを整えています。 このように、リリース配信サービスは長期期間における実績の積み上げによる広報支援の知見を基盤に、記事化率、メディア機能、配信ネットワーク、拡散力を高度に融合させた、国内有数のニュースプロモーション基盤として進化を続けています。 ③ 新聞・雑誌・WEB情報のクリッピングサービス 新聞・雑誌・WEB等幅広いメディアから、顧客が必要としている記事を選別し報告を行う、SNSメディアの掲載調査の「@クリッピング(アットクリッピング)」、「Clip Master(クリップマスター)」というブランドで運営しております。 クリッピングとは、新聞・雑誌・WEB・SNSメディアといった各種メディアから、必要な記事を選別・取得するサービスを提供しております。主な内容として、自社名や自社サービス/商品名(ブランディング調査)、特定業界における動向(業界調査)、特定商品/サービスにおける動向(競合調査・マーケティング調査)、政治・経済等における動向(世論調査)等を各種メディアにおいて調査し、記事の現物(切り抜き)を提供しております。 また、クリッピング事業で培ってきた知見と技術を基盤に開発した、SNSリスニングを中核としながら、紙クリッピングやWEBクリッピングの利用ログも統合的に可視化し、単なるSNSモニタリングにとどまらず、メディア横断での情報接触状況や動向を把握できる「Clip Master」と、大手企業や官公庁を中心に、プロスタッフの目視による調査を強みとし、キーワード検索では捉えきれない「テーマ」「文脈」「概念」を含めた調査に対応しているマスメディアクリッピングサービス「@クリッピング」のサイトを運営し、顧客のニーズに対応しています。 ④ リスクチェック(リファレンス)サービス リスニング事業(クリッピング事業)の中で培われた情報収集・分析のノウハウを起点として、「取引先のリスクを日常的にチェックしたい」という企業ニーズから、取引先や関係者に潜在するリスクを把握するためのSaaS型ツール「RISK EYES(リスクアイズ)」を展開しています。 RISK EYESは、当社がクリッピング/リスニング事業で培ってきた情報収集・分析の知見を基盤に進化した、コンプライアンス特化型のリスクチェックSaaSです。UI/UXの刷新により、操作性の向上、高速な検索・判定を実現するとともに、高度なAI技術を活用したノイズスクリーニング機能を実装。大量の情報の中から、実務上重要なリスク情報のみを抽出できる設計としています。また、制裁リストを用いた海外企業チェックや、顧客の業務システムとのAPI連携にも対応し、取引フローの中に自然に組み込めるリスクチェック基盤を提供しています。 <デジタルPR事業系統図> なお、「インフルエンサーPRサービス」、「リリース配信サービス(配信数)」、「クリッピングサービス」及び「リスクチェックサービス」の案件推移は次のとおりであります。 インフルエンサーPRリリース配信クリッピングリスクチェック案件数配信数案件数案件数2022年3月期93346,12716,297-2023年3月期1,03043,75617,903-2024年3月期1,06636,4169,07311,7952025年3月期1,15234,9848,54219,5082026年3月期1,35335,5189,34729,533※ クリッピングサービスよりスピンオフいたしました、リスクチェックサービスの案件数は2024年3月期より表示しております。そのため、2024年3月期以降のクリッピングサービスの案件数に、リスクチェックサービスの案件数は含まれておりません。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 AI技術活用による記事化率向上や専任担当者によるきめ細かな顧客対応。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | なし 法的規制がないサービス分野であり、新規参入が比較的容易である。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 軽い(資本不要) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 低い |
会社が挙げる主要リスク:成長戦略の実効性 / 管理職人材の育成 / 金利変動リスク及び資金調達
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 0 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
財務サマリに時系列データが未収録であり、ブランド力や特許、規制ライセンス等に関する具体的な情報が得られないため、無形資産による競争優位性は現時点では評価不能。
スイッチングコスト☆☆☆☆☆
顧客がサービスから乗り換える際のコストに関する具体的な情報や、顧客定着率を示すデータが入手できないため、スイッチング・コストによる競争優位性は評価不能。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
プラットフォーム型ビジネスの可能性はあるが、ユーザー数やエンゲージメントに関するデータがなく、ネットワーク効果の有無や強さを判断する材料がないため、評価不能。
コスト優位☆☆☆☆☆
製造業ではないため、生産コストにおける優位性は考えにくい。また、サービス提供におけるコスト構造や効率性に関する情報がないため、コスト優位性は評価不能。
規模の経済☆☆☆☆☆
情報通信業であり、事業規模が競争優位に繋がる可能性はあるが、市場シェアや業界内でのポジションに関するデータがないため、効率規模による競争優位性は評価不能。
- 広範なインフルエンサーネットワークInstagramを中心に約11,000人のインフルエンサーと提携しており、総リーチ数は3.6億フォロワー以上です。これにより、多様な業界の企業がターゲット層に合わせたインフルエンサーを選び、効果的なプロモーションを展開できる点が強みです。特にフォロワー10万人超のインフルエンサーが1,200人以上いることは、大規模な情報拡散を可能にします。
- AI活用による効率化と精度向上プレスリリース配信サービス「@Press」では、AI技術と専任担当者の組み合わせにより、文書校正や最適なメディア選定を行っています。特に生成AIを活用したメディア選定は記事化率の向上に貢献し、顧客のPR効果を最大化します。また、ニュースリリース作成支援やSEO改善提案も行い、高品質な情報発信をサポートしています。
- 業界最多のクリッピング調査範囲クリッピングサービス「@クリッピング」は、新聞・雑誌の調査範囲において業界最多を誇ります。これにより、顧客は自社や競合、業界動向に関する幅広い情報を網羅的に把握できます。この広範な情報収集能力は、企業のブランディング、マーケティング、競合調査、世論調査において強力な支援となります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、自らが担う社会的責任について常に念頭に置き、中長期的な企業価値向上に努めております。 コーポレートビジョンである「全ての魅力にスポットライトがあたる社会へ」のもと、あらゆる企業や商品、個人が持つ魅力や価値を、事業を営む地域・規模に関係なく世の中に広く伝えることを当社の使命とする方針としております。 また、経営方針である「付加価値の追求による企業価値の向上」に従い、複数の事業ポートフォリオを保有する事業構成から収益率の高い事業に経営資源を集中させる大幅な事業再編を実施し、収益率の高い事業への成長投資を実現し、今後の成長基盤が整いつつあると認識しております。 今後は、マーケティングによる新規顧客獲得、顧客価値を最優先したプロダクト開発・提供及びエンジニアリングによる顧客満足度の向上を加速させ、継続顧客数及び顧客単価を重視する高付加価値経営に加え、新たな事業への中期的な投資育成による企業価値の向上に努めてまいります。 (2) 中期的な経営戦略等 当社は、中期におけるテーマとして「ソーシャル時代のPRリーダーへ」を掲げております。これは従来、技術投資が遅れ気味傾向となるPR業界において、当社はいち早く技術面での優位性を確保して、コア事業のそれぞれの成長を促進させつつ、M&Aを積極的に活用することで売上や規模の面での高成長を実現させ、さらに生成AIを導入することで全社的なオペレーションの生産性と効率性を向上させ、利益率の向上も実現させるというものです。 具体的には以下の3点の成長戦略を、技術力を向上させることで推進してまいります。① インフルエンサーPRの仕組み化 デジタルPRサービスのうち、インフルエンサーPRは新規顧客の獲得に加え、株式会社iHackを連結子会社化したことにより、よりサービス品質を実感した既存顧客からの大口取引の発生及び顧客単価の上昇が確認されました。こうした背景から、顧客がより高いパフォーマンスと、更なるニーズを体感できるよう機能追加と品質向上を継続的に行ってまいります。 さらに、当社が展開するインフルエンサーPR プラットフォーム「Find Model(ファインドモデル)」の姉妹サービスで、各顧客が定額制で利用できるサブスクリプション型のインフルエンサーPR サービスの「Find Model Circle(ファインドモデルサークル)」を提供しており、顧客層拡大と月額契約の増加による収益基盤を強化させつつ、リリース配信とのクロスセル増大も図ってまいります。② 「@Press」メディア化推進 デジタルPRサービスにおけるリリース配信につきましては、当社の親会社である株式会社ジーニーからの技術提供により、顧客のプレスリリースを掲載するメディアサイト「@Press」において、生成AIによる原稿校正、画像校正、ショート動画生成、自動翻訳等により顧客満足度が向上したことなどから、売上の減少が低減されました。 上記より、現在の強みである顧客へのプレスリリースがメディアに取り上げられ、記事化されるサイトであるという強みを維持しつつ、更なるメディアサイトの品質向上によるPV数増加と月額契約増加による基盤の強化、インフルエンサーPRとの連携と融合をエンジニアリングにより実現してまいります。③ メディアデータ付加価値創出 クリッピングとリスクチェックで構成されるメディアリスニングサービスにつきまして、クリッピングは新聞や雑誌といった既存メディアが媒体として衰退する中においても、サービス品質が評価されたことなどで売上の減少が低減され、リスクチェックは、反社チェックサービスの社会的な需要の高まりと提供サービスが評価されたことで大幅な増収となりました。 こうした背景から、クリッピングはそのサービス対象である従来の紙媒体やWEBニュースに加え、SNSリスニングを中核としながら、紙クリッピングやWEBクリッピングの利用ログも統合的に可視化し、単なるSNSモニタリングにとどまらず、メディア横断での情報接触状況や動向を把握できるClip Masterサービスを展開し、リスクチェックと合わせ、生成AIも活用することで、オペレーションの効率化及び成果物の品質向上による付加価値の創出を実現してまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループの経営方針「付加価値の追求による企業価値の向上」に合わせ、「売上」及び「営業利益」を重要指標としております。併せて、「顧客数」「顧客単価」を成長戦略の進捗状況を示す指標としてまいります。なお、当社は2025年5月13日付プレスリリース「通期決算説明資料(事業計画及び成長可能性に関する事項)」において、売上高50億円、営業利益8億円、営業利益率16%を中期ターゲットとする計画としております。 (4) 当社グループを取り巻く経営環境① インフルエンサーPR市場 2024年11月、株式会社サイバー・バズと株式会社デジタルインファクトはインフルエンサーマーケティング市場調査を発表しております。同調査によると、2024年の国内ソーシャルメディアマーケティング市場規模は1兆2,038億円(対前年比約112.8%)であり、カテゴリ別内訳は、「ソーシャルメディア広告」が1兆727億円で全体の89.1%、これに「インフルエンサーマーケティング」が860億円で全体の7.1%。また、広告主の「SNSアカウント運用支援」が283億円で全体の2.4%、「分析ツール」が66億円で全体の0.5%、そして「キャンペーンプランニング・コンサルティング」が102億円で全体の0.8%と推測されます。今後もインフルエンサーPRの役割はますます高まることが期待されており、2029年のソーシャルメディアマーケティング市場規模は、2024年比約1.8倍、2兆1,313億円に達すると予測されます。② 広報・PR市場 当社が運営するリリース配信及びクリッピング事業における市場規模は発表資料がありませんが、2025年4月公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会発表「PR業に関する実態調査」によるとPR業全体の売上高(2024年度)は推計で約1,391億円となります。そのような中、今後ニーズが増えると思われる業務は、「動画の制作・プロモーション」「インフルエンサーを活用したコミュニケーション」の55%がともにトップ、次いで「オウンドメディアやソーシャルメディアの企画・運営」52%が続き、以下、「リスクコンサルティング/クライシスコンサルティング」44%、「パブリシティ企画・実施」40%が続くとされており、当社の強みであるインフルエンサーPR業務においても一定程度の需要が見込まれております。③ リスクチェック市場 リスクチェック市場においては、IMARCグループの「IMARCレポート(データガバナンス市場)日本におけるデータガバナンス市場」によると、国内データガバナンス市場は、2025年約3.15億ドルから2034年約11.4億ドルへと拡大し、年平均成長率(CAGR)約15%の高成長が見込まれております。背景には、サイバーリスク増加やコンプライアンス違反リスク低減ニーズの高まりがあり、各企業においてはデータ統制・透明性確保の重要性が高まり、リスク管理・コンプライアンス対応を一体化した需要が拡大していると予測されております。 このような状況から当社のリスクチェックサービスの成長実績と合わせ、一定程度の需要が見込まれることが推測されます。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりであります。① 成長戦略の実効性と中期経営計画の策定 当社グループは、付加価値の追求による企業価値の向上を経営方針に掲げており、経営方針に準じた成長戦略として、プロダクト価値の向上に向けた積極的な投資をしております。成長戦略の実効性として、継続顧客数(リピート客)及び顧客あたり取引額の増加を図ってまいります。また、M&Aによる成長戦略の一環として、株式会社iHackを2025年9月より連結子会社化しており、当社グループの業績に寄与する形で推移しております。 今後の中期成長戦略としては、①成長事業への積極的投資②既存事業の深化による収益力向上、③M&Aを含めた成長戦略を推進し、上場維持基準を含めた各基準を充足し、株主価値の最大化に向けて取り組んでまいります。② 法規制等の変動に対する体制整備 当社の事業は、景品表示法等を含む広告関連法令、インターネット広告業界の自主規制、各種SNSプラットフォーム規約等の影響を受けております。このため、法改正や規制変更に対して迅速かつ適切に対応する体制の整備が重要であると認識しております。具体的には、改正内容の検討、主要な改正点の整理、社内外への勉強会等を実施し、法改正等に対し、迅速かつ適切に対応を行っております。また、法改正等の変更に伴い対応が必要である際は、外部専門家と連携を行い、情報の収集、分析、管理を行っております。 今後、事業拡大による広告案件の増加や、新たなマーケティング領域の開発、最新テクノロジーを活用したサービス提供の際においても、社内ルールの周知・徹底、外部専門家との連携等により有効性を検証してまいります。③ マネジメント人材の育成とエンゲージメント向上 当社グループは、「ポジション(ポスト)が人を育てる」という方針のもと、積極的な管理職登用を通じた人材育成を推進しております。当社の事業運営においては、市場分析からサービス企画・開発、マーケティング、オペレーション、計数管理、人材マネジメントに至るまで幅広い能力が求められるため、事業を牽引するマネジメント人材の育成・確保は重要な課題であります。今後は、株式会社ジーニーとの人材交流を含む外部連携に加え、マネジメント層の育成強化、教育制度の充実、社内コミュニケーションの活性化及びノウハウ共有の仕組みの整備により、組織体制の更なる強化を図ってまいります。④ 情報管理体制の強化及びサイバー攻撃への対処 当社グループは、顧客の未公開情報や個人情報等の機密情報を取り扱っており、これらの適切な管理は重要な経営課題であると認識しております。特にリモートワークの進展や個人情報保護法の改正等を背景に、情報セキュリティの重要性は一層高まっております。 また、マルウェア等のサイバー攻撃の増加も踏まえ、当社グループでは、社内規程に基づく情報管理の徹底、従業員に対する教育・研修の実施、業務フローの高度化、並びにシステム基盤の強化等の対策を講じております。今後も、これらの取り組みを継続的に推進し、情報管理体制及びサイバーセキュリティ対策の強化に努めてまいります。⑤ AIテクノロジーを活用したサービス価値の創出及び影響 当社グループは、インターネットを活用した各種サービスを展開しており、AI技術の進展に伴う技術革新への対応の遅れは、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があると認識しております。 当社グループが各市場において競争優位性を維持・強化していくためには、AIをはじめとする最新テクノロジーを活用した生産性の向上及びサービス付加価値の創出を推進することが重要であります。そのため、グループ内にシステム開発体制を整備し、エンジニアの採用強化等を通じて開発力の向上を図るとともに、顧客ニーズに応じた柔軟なシステム対応及び新たなビジネスモデルの創出に継続的に取り組んでまいります。⑥ 内部管理体制の強化 当社グループは、持続的な成長を実現するためには、コーポレート・ガバナンスが適切に機能することが重要であると認識しております。業務拡大に伴い、関連する法規制や社会的要請への対応の重要性が高まる中、内部統制の実効性の確保及びコンプライアンス体制の強化が求められております。 このため、当社グループでは、内部管理体制の継続的な整備・改善を図るとともに、各種規程の整備・運用の徹底、内部監査機能の強化等を通じて、コーポレート・ガバナンスの更なる充実に努めてまいります。⑦ M&A及び新規事業による成長性 当社グループは、これまでに複数のM&Aを実施しており、今後も成長戦略の一環として積極的にM&Aを活用していく方針であります。また、既存事業の周辺領域における新規事業の開発・展開についても推進してまいります。M&A及び新規事業の推進にあたっては、投資効果、事業規模、成長性、シナジーの有無等を総合的に検討したうえで、当社グループの事業領域の拡大及び収益力の向上に資する案件を選定し、着実に実行してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、自らが担う社会的責任について常に念頭に置き、中長期的な企業価値向上に努めております。 コーポレートビジョンである「全ての魅力にスポットライトがあたる社会へ」のもと、あらゆる企業や商品、個人が持つ魅力や価値を、事業を営む地域・規模に関係なく世の中に広く伝えることを当社の使命とする方針としております。 また、経営方針である「付加価値の追求による企業価値の向上」に従い、複数の事業ポートフォリオを保有する事業構成から収益率の高い事業に経営資源を集中させる大幅な事業再編を実施し、収益率の高い事業への成長投資を実現し、今後の成長基盤が整いつつあると認識しております。 今後は、マーケティングによる新規顧客獲得、顧客価値を最優先したプロダクト開発・提供及びエンジニアリングによる顧客満足度の向上を加速させ、継続顧客数及び顧客単価を重視する高付加価値経営に加え、新たな事業への中期的な投資育成による企業価値の向上に努めてまいります。 (2) 中期的な経営戦略等 当社は、中期におけるテーマとして「ソーシャル時代のPRリーダーへ」を掲げております。これは従来、技術投資が遅れ気味傾向となるPR業界において、当社はいち早く技術面での優位性を確保して、コア事業のそれぞれの成長を促進させつつ、M&Aを積極的に活用することで売上や規模の面での高成長を実現させ、さらに生成AIを導入することで全社的なオペレーションの生産性と効率性を向上させ、利益率の向上も実現させるというものです。 具体的には以下の3点の成長戦略を、技術力を向上させることで推進してまいります。① インフルエンサーPRの仕組み化 デジタルPRサービスのうち、インフルエンサーPRは新規顧客の獲得に加え、株式会社iHackを連結子会社化したことにより、よりサービス品質を実感した既存顧客からの大口取引の発生及び顧客単価の上昇が確認されました。こうした背景から、顧客がより高いパフォーマンスと、更なるニーズを体感できるよう機能追加と品質向上を継続的に行ってまいります。 さらに、当社が展開するインフルエンサーPR プラットフォーム「Find Model(ファインドモデル)」の姉妹サービスで、各顧客が定額制で利用できるサブスクリプション型のインフルエンサーPR サービスの「Find Model Circle(ファインドモデルサークル)」を提供しており、顧客層拡大と月額契約の増加による収益基盤を強化させつつ、リリース配信とのクロスセル増大も図ってまいります。② 「@Press」メディア化推進 デジタルPRサービスにおけるリリース配信につきましては、当社の親会社である株式会社ジーニーからの技術提供により、顧客のプレスリリースを掲載するメディアサイト「@Press」において、生成AIによる原稿校正、画像校正、ショート動画生成、自動翻訳等により顧客満足度が向上したことなどから、売上の減少が低減されました。 上記より、現在の強みである顧客へのプレスリリースがメディアに取り上げられ、記事化されるサイトであるという強みを維持しつつ、更なるメディアサイトの品質向上によるPV数増加と月額契約増加による基盤の強化、インフルエンサーPRとの連携と融合をエンジニアリングにより実現してまいります。③ メディアデータ付加価値創出 クリッピングとリスクチェックで構成されるメディアリスニングサービスにつきまして、クリッピングは新聞や雑誌といった既存メディアが媒体として衰退する中においても、サービス品質が評価されたことなどで売上の減少が低減され、リスクチェックは、反社チェックサービスの社会的な需要の高まりと提供サービスが評価されたことで大幅な増収となりました。 こうした背景から、クリッピングはそのサービス対象である従来の紙媒体やWEBニュースに加え、SNSリスニングを中核としながら、紙クリッピングやWEBクリッピングの利用ログも統合的に可視化し、単なるSNSモニタリングにとどまらず、メディア横断での情報接触状況や動向を把握できるClip Masterサービスを展開し、リスクチェックと合わせ、生成AIも活用することで、オペレーションの効率化及び成果物の品質向上による付加価値の創出を実現してまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループの経営方針「付加価値の追求による企業価値の向上」に合わせ、「売上」及び「営業利益」を重要指標としております。併せて、「顧客数」「顧客単価」を成長戦略の進捗状況を示す指標としてまいります。なお、当社は2025年5月13日付プレスリリース「通期決算説明資料(事業計画及び成長可能性に関する事項)」において、売上高50億円、営業利益8億円、営業利益率16%を中期ターゲットとする計画としております。 (4) 当社グループを取り巻く経営環境① インフルエンサーPR市場 2024年11月、株式会社サイバー・バズと株式会社デジタルインファクトはインフルエンサーマーケティング市場調査を発表しております。同調査によると、2024年の国内ソーシャルメディアマーケティング市場規模は1兆2,038億円(対前年比約112.8%)であり、カテゴリ別内訳は、「ソーシャルメディア広告」が1兆727億円で全体の89.1%、これに「インフルエンサーマーケティング」が860億円で全体の7.1%。また、広告主の「SNSアカウント運用支援」が283億円で全体の2.4%、「分析ツール」が66億円で全体の0.5%、そして「キャンペーンプランニング・コンサルティング」が102億円で全体の0.8%と推測されます。今後もインフルエンサーPRの役割はますます高まることが期待されており、2029年のソーシャルメディアマーケティング市場規模は、2024年比約1.8倍、2兆1,313億円に達すると予測されます。② 広報・PR市場 当社が運営するリリース配信及びクリッピング事業における市場規模は発表資料がありませんが、2025年4月公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会発表「PR業に関する実態調査」によるとPR業全体の売上高(2024年度)は推計で約1,391億円となります。そのような中、今後ニーズが増えると思われる業務は、「動画の制作・プロモーション」「インフルエンサーを活用したコミュニケーション」の55%がともにトップ、次いで「オウンドメディアやソーシャルメディアの企画・運営」52%が続き、以下、「リスクコンサルティング/クライシスコンサルティング」44%、「パブリシティ企画・実施」40%が続くとされており、当社の強みであるインフルエンサーPR業務においても一定程度の需要が見込まれております。③ リスクチェック市場 リスクチェック市場においては、IMARCグループの「IMARCレポート(データガバナンス市場)日本におけるデータガバナンス市場」によると、国内データガバナンス市場は、2025年約3.15億ドルから2034年約11.4億ドルへと拡大し、年平均成長率(CAGR)約15%の高成長が見込まれております。背景には、サイバーリスク増加やコンプライアンス違反リスク低減ニーズの高まりがあり、各企業においてはデータ統制・透明性確保の重要性が高まり、リスク管理・コンプライアンス対応を一体化した需要が拡大していると予測されております。 このような状況から当社のリスクチェックサービスの成長実績と合わせ、一定程度の需要が見込まれることが推測されます。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりであります。① 成長戦略の実効性と中期経営計画の策定 当社グループは、付加価値の追求による企業価値の向上を経営方針に掲げており、経営方針に準じた成長戦略として、プロダクト価値の向上に向けた積極的な投資をしております。成長戦略の実効性として、継続顧客数(リピート客)及び顧客あたり取引額の増加を図ってまいります。また、M&Aによる成長戦略の一環として、株式会社iHackを2025年9月より連結子会社化しており、当社グループの業績に寄与する形で推移しております。 今後の中期成長戦略としては、①成長事業への積極的投資②既存事業の深化による収益力向上、③M&Aを含めた成長戦略を推進し、上場維持基準を含めた各基準を充足し、株主価値の最大化に向けて取り組んでまいります。② 法規制等の変動に対する体制整備 当社の事業は、景品表示法等を含む広告関連法令、インターネット広告業界の自主規制、各種SNSプラットフォーム規約等の影響を受けております。このため、法改正や規制変更に対して迅速かつ適切に対応する体制の整備が重要であると認識しております。具体的には、改正内容の検討、主要な改正点の整理、社内外への勉強会等を実施し、法改正等に対し、迅速かつ適切に対応を行っております。また、法改正等の変更に伴い対応が必要である際は、外部専門家と連携を行い、情報の収集、分析、管理を行っております。 今後、事業拡大による広告案件の増加や、新たなマーケティング領域の開発、最新テクノロジーを活用したサービス提供の際においても、社内ルールの周知・徹底、外部専門家との連携等により有効性を検証してまいります。③ マネジメント人材の育成とエンゲージメント向上 当社グループは、「ポジション(ポスト)が人を育てる」という方針のもと、積極的な管理職登用を通じた人材育成を推進しております。当社の事業運営においては、市場分析からサービス企画・開発、マーケティング、オペレーション、計数管理、人材マネジメントに至るまで幅広い能力が求められるため、事業を牽引するマネジメント人材の育成・確保は重要な課題であります。今後は、株式会社ジーニーとの人材交流を含む外部連携に加え、マネジメント層の育成強化、教育制度の充実、社内コミュニケーションの活性化及びノウハウ共有の仕組みの整備により、組織体制の更なる強化を図ってまいります。④ 情報管理体制の強化及びサイバー攻撃への対処 当社グループは、顧客の未公開情報や個人情報等の機密情報を取り扱っており、これらの適切な管理は重要な経営課題であると認識しております。特にリモートワークの進展や個人情報保護法の改正等を背景に、情報セキュリティの重要性は一層高まっております。 また、マルウェア等のサイバー攻撃の増加も踏まえ、当社グループでは、社内規程に基づく情報管理の徹底、従業員に対する教育・研修の実施、業務フローの高度化、並びにシステム基盤の強化等の対策を講じております。今後も、これらの取り組みを継続的に推進し、情報管理体制及びサイバーセキュリティ対策の強化に努めてまいります。⑤ AIテクノロジーを活用したサービス価値の創出及び影響 当社グループは、インターネットを活用した各種サービスを展開しており、AI技術の進展に伴う技術革新への対応の遅れは、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があると認識しております。 当社グループが各市場において競争優位性を維持・強化していくためには、AIをはじめとする最新テクノロジーを活用した生産性の向上及びサービス付加価値の創出を推進することが重要であります。そのため、グループ内にシステム開発体制を整備し、エンジニアの採用強化等を通じて開発力の向上を図るとともに、顧客ニーズに応じた柔軟なシステム対応及び新たなビジネスモデルの創出に継続的に取り組んでまいります。⑥ 内部管理体制の強化 当社グループは、持続的な成長を実現するためには、コーポレート・ガバナンスが適切に機能することが重要であると認識しております。業務拡大に伴い、関連する法規制や社会的要請への対応の重要性が高まる中、内部統制の実効性の確保及びコンプライアンス体制の強化が求められております。 このため、当社グループでは、内部管理体制の継続的な整備・改善を図るとともに、各種規程の整備・運用の徹底、内部監査機能の強化等を通じて、コーポレート・ガバナンスの更なる充実に努めてまいります。⑦ M&A及び新規事業による成長性 当社グループは、これまでに複数のM&Aを実施しており、今後も成長戦略の一環として積極的にM&Aを活用していく方針であります。また、既存事業の周辺領域における新規事業の開発・展開についても推進してまいります。M&A及び新規事業の推進にあたっては、投資効果、事業規模、成長性、シナジーの有無等を総合的に検討したうえで、当社グループの事業領域の拡大及び収益力の向上に資する案件を選定し、着実に実行してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、一部の産業において米国の通商政策による影響が見られるものの、継続的な賃上げの浸透により所得環境の改善が定着し、個人消費に力強さが見られるなど、景気は緩やかな回復基調にあります。一方で、地政学的リスクの高まりによるエネルギー価格の高騰懸念や、金融資本市場の変動の影響、継続的な物価上昇等、世界経済の下振れに伴うわが国の景気下押しリスクは解消しておらず、先行きは依然として不透明な状態にあります。 このような市場環境のもと、当社グループは、「SNSメディアを主戦場とするデジタルPR」を中核とし、インフルエンサーPRとリリース配信を組み合わせた企業向けの情報拡散・認知拡大モデルの高度化に取り組んでまいりました。従来のマスメディア中心のPRに加え、SNS上での共感形成や拡散力を重視したPRニーズの高まりを背景に、顧客の発信情報を効果的に届ける体制を整備しております。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ950,022千円増加し3,471,343千円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ718,758千円増加し1,664,623千円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ231,263千円増加し1,806,719千円となりました。 b.経営成績 当連結会計年度の経営成績は、売上高3,513,186千円(前連結会計年度比20.9%増)と増収となりました。また、利益につきましては、営業利益227,258千円(前連結会計年度比65.9%増)、経常利益205,426千円(前連結会計年度比182.6%増)となりました。また、オフショアシステム開発を手掛けるMK1 TECHNOLOGY VIETNAM COMPANY LIMITEDの出資持分の一部を譲渡し、特別利益において関係会社株式売却益14,038千円を計上し、特別損失においては、事業構造改革費用として13,879千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益221,929千円(前連結会計年度比30.5%増)となりました。 報告セグメントにおきましては、当社グループは、デジタルPR事業の単一セグメント事業のため、セグメント別の記載を省略しております。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は1,268,755千円と、前連結会計年度末に比較して142,846千円の減少となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は292,738千円(前連結会計年度は158,656千円の収入)となりました。これは主に売上債権及び契約資産の増加額97,785千円、未払金の減少額71,229千円等の減少要因があった一方、税金等調整前当期純利益205,747千円及び減価償却費132,045千円等の増加要因があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は1,019,498千円(前連結会計年度は188,556千円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出364,647千円、及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出645,429千円等があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果得られた資金は584,577千円(前連結会計年度は1,098,882千円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の借入による収入760,000千円等があったことによるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績 当社グループは、「デジタルPR事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 (a) 生産実績及び受注実績 当社グループの事業内容は、提供するサービスの性格上、生産実績及び受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 (b) 販売実績 当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。区分販売高(千円)前期比(%)デジタルPR事業3,513,18620.9合計3,513,18620.9 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(a) 財政状態の分析(資産の部) 当連結会計年度末における資産の額は3,471,343千円と、前連結会計年度末に比べ950,022千円の増加となりました。資産の増加の主な要因は、株式会社iHackの株式を取得したこと等により、現金及び預金が142,846千円減少した一方、ソフトウェア開発に伴うソフトウェア269,329千円の増加及び、株式会社iHackの株式取得等に伴うのれんが625,550千円増加したこと等によるものであります。 (負債の部) 当連結会計年度末における負債の額は1,664,623千円と、前連結会計年度末に比べ718,758千円の増加となりました。負債の増加の主な要因は、未払金が55,402千円減少した一方、株式会社iHackの株式取得等による借入により、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む。)が642,788千円の増加、及び株式会社iHackの株式取得等に伴い買掛金が125,697千円増加したこと等によるものであります。 (純資産の部) 当連結会計年度末における純資産の額は1,806,719千円と、前連結会計年度末に比べ231,263千円の増加となりました。純資産の増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益221,929千円を計上したこと等によるものであります。 (b) 経営成績の分析(売上高) 当連結会計年度における売上高は3,513,186千円(前連結会計年度比20.9%増)となり、2025年9月に株式会社iHackを連結子会社化したことによる、インフルエンサーPR事業の伸長による顧客数並びに顧客単価の増加等により、607,784千円の増収となりました。 (売上総利益) 当連結会計年度における売上総利益は2,092,224千円(前連結会計年度比13.5%増)となりました。売上総利益率は前連結会計年度比3.9ポイント減少し、59.6%となりました。これは主に通信費や広告運用等の継続的な物価上昇等に伴う、原価費用の増加等により売上総利益率が減少したものであります。 (営業利益) 当連結会計年度における営業利益は227,258千円(前連結会計年度比65.9%増)となりました。営業利益率は前連結会計年度比1.8ポイント増加し、6.5%となりました。これは主に、前連結会計年度のシェアオフィス事業におけるシェアオフィスサービスの事業譲渡等により、インフルエンサーPR事業の伸長によるプロダクト価値向上及び、経営管理体制の効率化が図られたことによるものであります。 (c) キャッシュ・フローの分析 キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (資本の財源及び資金の流動性についての分析) 当社グループは、事業運営上必要な資金を確保するとともに、経済環境の急激な変化に耐えうる流動性を維持することを基本方針としております。 当社グループの主な資金需要は、デジタルPR事業におけるプロダクト価値向上のためのシステムに係る社内エンジニアを中心とした人件費、中長期的な成長のためのM&Aを含めた事業投資・資本業務提携に係る出資や株式取得等を行うための投資資金、本社費等の一般管理費等であります。 運転資金及び設備投資については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの長期借入を基本としております。 引き続き資金調達コストの低減に努め、キャッシュ・フローの健全化を推進し、資金の残高及び各キャッシュ・フローの状況を常時モニタリングしつつ、資本の財源及び資金の流動性の確保・向上に努めてまいります。 ③経営方針・経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、付加価値の追求による企業価値の向上へと方針を変更後、事業ポートフォリオの選択と集中による事業再編を行い、インフルエンサーPR事業を中心としたデジタルPR事業へ経営資源を集中しております。併せて、プロダクト価値を向上させることで顧客継続率を高め、顧客数及び顧客単価の向上を図り、デジタルPR事業全体の成長を加速し、売上高と営業利益の増大を図ります。 具体的な計画数値は以下のとおりとなります。(単位:百万円) 2026年3月期(実績)2027年3月期(計画)売上高3,5134,412営業利益(営業利益率)227(6.5%)425(9.6%)
事業リスク
- 成長戦略の遅延新たな経営方針の下、プロダクト価値向上による顧客継続率、顧客数、顧客単価の増加を目指していますが、その効果が想定を下回る場合、事業活動や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、市場の変化や競合の動向によっては、計画通りの成長が実現できないリスクがあります。
- サイバー攻撃と情報漏洩リモートワークの普及や個人情報保護法の改正により、機密情報の保護が重要課題となっています。標的型攻撃などによる情報窃取やシステム障害が発生した場合、顧客の重要データ流出やシステム停止により、事業活動、財政状態、経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
- 競合他社の参入と差別化デジタルPR事業は法的規制が少なく、新規参入が比較的容易な分野です。今後、多くの新規参入者によって競合が激化し、サービス間の差別化が困難になった場合、受注の減少や採算性の悪化により、事業活動や業績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 <グループ全体及びその他に係るリスク>(1) 成長戦略の実効性と中期経営計画の策定について 2025年3月期策定の中期ターゲット及び経営方針のもと、プロダクト価値を向上させることで、顧客継続率を向上させることによる顧客数や顧客単価の増加を見込んでおりますが、その効果の発現が遅延し、今後の成長戦略の効果が限定的であった場合や、想定を下回る場合は、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 管理職人材の育成について 当社グループは、複数のサービスポートフォリオで事業が構成されており、各サービスの適切な事業成長のために、従業員の積極的な管理職への登用と権限委譲を行っております。そのため、管理職層の指導力や事業運営能力の育成が適正かつ持続的に実施されない場合、当社グループの中長期の事業成長に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 金利変動リスク及び資金調達について 当社グループは、既存事業のオーガニックな成長で一定程度の企業成長ができるものと認識しておりますが、その事業投資並びにM&Aの実行においては融資による資金調達を行う可能性があります。この場合、金利等の融資条件が金融市場の影響を受けるため、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) サイバー攻撃について 今般のリモートワーク導入の加速化や個人情報保護法の改正等の外部要因もあり、ますます機密情報の保護に関しては重要課題であると認識しております。昨今、多発している特定の組織内の情報を狙って行われるサイバー攻撃の一種である「標的型攻撃」を受け、マルウェアなどの不正プログラムが送りつけられるなどして情報を窃取されることにより、当社の重要データの流出またはシステムへのアクセスが不能となった場合、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 内部管理体制について 当社グループは、継続成長のために、コーポレート・ガバナンスを適切に機能することが必要不可欠であると認識をしております。業務拡大に合わせ、内部管理体制の充実を図ることを重要課題としておりますが、事業の急激な変化等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 親会社との関係について 当社グループは、親会社である株式会社ジーニーを中心とした企業集団(以下、「ジーニーグループ」という。)に属しております。同社は当社の議決権の49.0%(当連結会計年度末時点)を保有する筆頭株主であり、当社の取締役9名のうち5名が親会社より派遣されており、実質的な支配力基準により親会社に該当しております。 ジーニーグループは、国内最大規模のアドプラットフォーム、費用対効果の高いマーケティングソリューションを提供する広告プラットフォーム事業やマーケティングSaaS事業を主力事業としており、事業構成上、当社グループのデジタルPR事業の重要性は低いと考えております。 ジーニーグループの主力事業において、当社との間に競合関係は存在せず、親会社グループから影響を受けることなく独自に営業活動を行っております。ジーニーグループ内に当社グループと競合となるサービスはありませんが、ジーニーグループの方針や環境が変わり、ジーニーグループ内から競合となるサービスが創出された場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 <プロダクト事業に係るリスク>(7) システム障害等について 当社グループはシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、サーバー管理等の重要な業務の一部を外部委託しております。自然災害や事故等の発生によって当社グループ並びにサーバー管理等の委託先の通信ネットワークが切断された場合、継続したサービス提供その他に支障が生じる可能性があります。当社グループのシステムは、通信ネットワーク・システム構築の二重化及び適切なセキュリティ手段の構築等により、これら障害回避のための取り組みを講じておりますが、前述した要因等により、継続したサービス提供に支障が生じた場合には、収益機会の逸失、システム及び事業運営に対する信頼性低下、クレーム発生その他要因により、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 著作権等について 当社グループが運営するクリッピングサービスのうち、紙メディアクリッピングサービスは、新聞社、出版社等から発行される新聞、雑誌等の調査対象メディアを購入し、顧客の求めるキーワードやテーマに合致した記事を切り抜いて原本郵送することで行っております。調査対象メディアが一般に販売された時点で著作権者の有する著作物の譲渡権は消尽していると考えられるため、原本郵送サービスが当該メディアに含まれる著作物に係る譲渡権を侵害すると評価される可能性は低いと考えられます。しかしながら、調査対象メディアとの間でトラブルが発生し、訴訟等に至った場合には、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 参入障壁について 当社グループが提供する各プロダクトにおけるサービスは、法的規制がないサービス分野であり、新規参入が比較的容易であります。当社グループにおいては、メディアリレーションの強化、各プレスリリースの内容に応じて適切な範囲におけるメディアを対象として配信、ノウハウを持つ専属スタッフによるきめ細かな顧客対応、顧客の配信履歴分析によるリコメンデーション機能等により、競争力の維持・向上、流出防止策の強化をしていく方針であります。今後、多くの新規参入を招き、競合他社との差別化が困難となった場合には、受注や採算性の確保が困難となり、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) メディア各社及びインフルエンサー等との関係について 当社グループとメディア各社及びインフルエンサー等との広域かつ親密なネットワークは経営資源であり、効果的なPRやマーケティングサービスを提供するための関係における重要な事業インフラとなります。有用な情報を長期的かつ継続的に提供することにより、メディア各社及びインフルエンサー等との信頼関係を構築しておりますが、当社グループが誤った情報の提供を行うことや、他社との競争激化により相対的に信頼関係が低下した場合には、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 公開前情報の情報管理について 当社グループが運営する各サービスにおいては、顧客の公開前情報や個人情報を扱う機会があり、事前にお預かりすることで、効果的にディレクションする性質のサービスがあります。情報管理は、従業員への意識徹底のみならず厳重なシステム担保方策を施し、関連顧客や仕入先との間で機密情報漏洩禁止の法的拘束を前提に業務進行しております。しかしながら、何らかの予期せぬシステムトラブル、もしくは関連仕入先の過失による漏洩事案が発生した場合、顧客との信頼関係の低下を誘発し、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 災害・事故等について 当社グループが提供するデジタルPR事業の顧客である企業等は、自然災害、社会的インフラの障害、通信・放送の障害、大規模な事故、伝染病、戦争、テロ、政情不安、社会不安等が発生した場合、広報・PR・宣伝活動等による企業活動を自重するなど、災害・事故等の影響を受ける可能性があります。従って、これらの災害・事故等が発生した場合には、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (13) AIの技術革新に伴うサービスへの影響について 当社グループは、インターネットを活用した各サービスを展開しており、今後においても適切にインターネットサービスを活用してまいります。そのようなインターネットサービス関連における技術において、新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入は日進月歩行われており、非常に変化が激しいものとなっております。 これに対応するため、当社グループは全社的にAIを積極的に活用しております。当社といたしましては、AIを効率的かつ安全に業務に活用するため、利用方法及び最新の動向の情報共有、活用にあたっての注意等をOJT形式で社内トレーニングを行っております。一方で、AIに対する利用規制を求められる可能性があることや、外部サービスを利用していること及びAI技術の進歩が急速であることから、政府等による生成AIに対する利用規制、サービス提供者の利用規約の変更、AI技術の発展による技術革新への対応が遅れた場合は、競争力の低下やビジネスモデルの転換をしていく可能性があり、技術革新に対応するためのシステム投資の遅れなど、ビジネスモデルの転換が迅速かつ効果的に実行されなかった場合には、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 <新規事業に係るリスク>(14) 新規事業開発について 当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるため、積極的に新規事業開発を検討し、実施してまいります。新規事業においては、事業化の可能性、収益性及び投資回収可能性を十分に検討したうえで、開発を行ってまいりますが、当該開発が何らかの影響で想定以上の工数を要した場合や、想定していた収益計画が大幅に遅延した場合においては、投資回収見込みがなくなることによる損失等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、新規事業を推進する中で、必要に応じて他社との業務提携等を検討し、実行してまいりますが、想定していた相乗効果が業務提携等から得られなかった場合、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (15) M&Aについて 当社グループは、既存事業の規模拡大や新規事業進出に際し、事業戦略の一環としてM&Aや資本参加、資本提携等を行っております。買収や提携後の事業計画の進捗が当初見通しに比べ大幅に遅れる場合には、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。