4057

インターファクトリー(4057)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • クラウドコマースプラットフォーム事業
    インターファクトリーの主力事業は、ECサイト構築・運営を支援するクラウドサービス「EBISUMART」の提供です。このサービスは、顧客の要望に応じたシステム受託開発(フロー型収益)と、月額利用料によるシステム運用保守(ストック型収益)の2つの収益モデルで成り立っています。特に、カスタマイズ可能なクラウドサービスという点が特徴で、顧客の多様なニーズに対応しながら安定的な収益を上げています。
  • ECビジネス成長支援事業
    ECサイトの運営事業者向けに、戦略立案からサイト構築、運用支援、集客施策、物流改善までを一気通貫でサポートする「EBISU GROWTH」を提供しています。これは、EC事業者の成長を多角的に支援することで、顧客との関係性を深め、新たな収益源を確保することを目指しています。単なるシステム提供に留まらず、EC事業全体の成功を支援するビジネスモデルです。
  • データ利活用プラットフォーム事業
    新たに展開する事業で、コマース関連のデータやサービスを扱い、EC事業者だけでなく幅広いニーズに応えることを目指しています。この事業を通じて、収益手段の多様化を図り、将来的な成長ドライバーとすることを目指しています。具体的な収益モデルはまだ不明確ですが、データ活用による新たな価値創造が期待されます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • クラウドコマースプラットフォーム事業
    この事業は、ECサイト構築・運営を支援する「EBISUMART」シリーズを提供しており、売上高26.17711億円、営業利益8.67505億円と、当社の主要な収益源となっています。システム受託開発による初期費用と、月額利用料による継続的な収益が特徴で、安定した収益基盤を形成しています。
  • ECビジネス成長支援事業
    EC事業者の戦略立案から運用までを一貫して支援する「EBISU GROWTH」を提供しています。売上高は2.47222億円ですが、営業利益は-0.12683億円とまだ赤字です。これは、新しい事業であり、顧客基盤の構築やサービス体制の強化に先行投資している段階であると考えられます。
  • データ利活用プラットフォーム事業
    新たに展開された事業で、コマース関連のデータやサービスを扱います。営業利益は-0.28941億円と赤字であり、まだ収益化の途上にあることが示唆されます。この事業は、収益手段の多様化と将来の成長を目指す戦略的な取り組みであり、今後の進展が注目されます。
2025-05 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
CloudCommercePlatform 事業 26 9 33.1%
EcBusinessGrowth 地域 2 -0 -5.1%
Datautillization 事業 − -0 −
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|4,189 文字
3【事業の内容】当社は「関わる従業員、お客様、取引先様の幸せを実現する」ことを企業理念に掲げ、事業運営を行っております。その実現のために「コマースを進化させる」をスローガンに、クラウドコマースプラットフォームの提供に加え、複数の事業を展開し、サービスの提供を行っております。具体的にはECシステムの構築及び運用保守を行う「クラウドコマースプラットフォーム事業」、EC事業者の事業ステージや事業領域に合わせて最適なソリューションを提供する「ECビジネス成長支援事業」及びEC事業者のバックエンドの情報とフロントエンドの情報を統合・分析するプラットフォームを提供する「データ利活用プラットフォーム事業」を展開し、EC事業者のみならず幅広いニーズに応えるとともに、収益手段の多様化を図っております。(1)クラウドコマースプラットフォーム事業の事業内容についてクラウドコマースプラットフォーム事業として、クラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART」、「EBISUMAT Lite」、「EBISUMART BtoB」、「EBISUMART Enterprise」に係る①システム受託開発サービス、②システム運用保守サービス、③その他のサービスの3つのサービスを提供しております。 ①システム受託開発サービス(フロー)通常、ベンダーの環境に依存するクラウド型サービスでは個別の要望に応じるカスタマイズの自由度は大幅に低くなりますが、「EBISUMART」はクラウド型サービスでありながらカスタマイズが可能であるという特徴を有しております。当社はシステム導入に際し顧客の要望に応じてカスタマイズを実施することが一般的であるほか、システム導入後につきましても新たな機能追加等の依頼に応じて追加カスタマイズを行います。カスタマイズ業務におきましてはプロジェクト・マネジメント制を採用し、要件定義から設計、開発、テスト、納品まで同一のメンバーが担当することにより品質強化はもちろん、障害発生時の対応も迅速且つ効率的に行える体制とし、顧客に安心・安全を提供できるよう取り組んでおります。これらの業務に対し、カスタマイズ料という形で報酬を受領するフロー型ビジネスとなっております。 ②システム運用保守サービス(ストック)クラウドコマースプラットフォーム上に顧客の店舗がオープンした後は、顧客のサポートを専門に行うECコンシェルジュによるきめ細かな保守サービス、セミナーの開催や、サポートチームによるコンサルティング等の各種サポートサービスを通じて個々の顧客に対し最適なサービスの提供に努めております。また、クラウド型の利点を生かし、毎週機能の追加、更新、修正等を行い、顧客に対し常に最新・最適なサービスの提供に努めております。これらの業務に対し、月額利用料という形で報酬を受領するストック型ビジネスとなっております。 報酬の内訳は、「基本料金」、「変動料金」、「その他」で構成されており、それぞれの内容は以下のとおりとなっております。区分内容基本料金月額固定料金で、基本的な保守サービスの対価であります。変動料金各顧客のシステム利用状況に応じて課金する料金であります。その他オプションサービスの利用料等であります。 ③その他のサービス既存顧客に対し、提携先企業の各種サービス(ディスプレイ広告サービス、商品のレコメンド機能、各種分析機能等)の紹介や当社メディアへの広告掲載等の各種サービスを提供しております。 1)クラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART」の特徴について「EBISUMART」は、「拡張性・最新性・安心性」の3つの特性により、中規模から大規模のEC事業者のニーズに最適なソリューションを提供しております。■拡張性「EBISUMART」はASPサービス(注1)の「システムが古くならない」メリットとパッケージソフトの「他システムとの連携等のカスタマイズができる」メリットの両方を備えており、クラウドサービスでありながら顧客の様々な要望に柔軟に対応することが可能です。■最新性パッケージソフトは時の経過とともに陳腐化していきますが、「EBISUMART」は機能の追加やアップデートを毎週行っており、全ての顧客は常に最新・最適なサービスを利用することが可能です。■安心性システムの利用状況に応じてサービス提供の基盤であるインフラ環境を柔軟に変更することが可能となっており、最適かつ無駄のない状態に保つことができるため、一時的な高負荷にも対応することが可能です。また、通常のセキュリティ対策に加え、通信の監視・ブロックを行うオプションも利用可能となっており、安心してシステムを利用していただくことが可能です。 販売体制としましては顧客ニーズを的確に把握できるダイレクトセールスを主体としておりますが、API(注2)を公開することによりプラットフォームのオープン化を進め、パートナー開拓を通じた事業拡大のための基盤構築を進めるとともに、パートナープログラム「EBISUMART ecosystem」を展開し、パートナー企業に「EBISUMART」上で動作するEC支援サービスアプリケーションの開発環境を提供しております。これによりパートナー企業にはEC支援サービスアプリを製作する機会を提供し、顧客企業には幅広いEC支援サービスを受ける機会を提供します。各パートナーの機能及び役割は以下のとおりとなっております。① OEMパートナー「EBISUMART」をOEM商品として第三者に販売します。② ソリューションパートナー「EBISUMART」の販売代理業務に加え、エンドユーザーに対し「EBISUMART」のカスタマイズ業務を行います。③ セールスパートナー「EBISUMART」の取次店業務及び販売代理店業務を行います。④ アプリケーションパートナー「EBISUMART」カスタマイズ用アプリケーションの開発及び販売を行います。⑤ アウトソースパートナー当社の委託を受け、「EBISUMART」のカスタマイズ業務を行います。[事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (注1)アプリケーションサービスプロバイダのことで、インターネットを介したサービス提供で、すぐに導入でき、コストが安くシステムが古くならないメリットはありますが、カスタマイズができない点がデメリットであります。(注2)アプリケーションプログラミングインターフェースのことで、あるコンピュータプログラムの機能や管理するデータ等を外部の他のプログラムから呼び出して利用するための手順やデータ形式等を定めたものであります。 2)ハイスペックのクラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART Enterprise」について EC市場拡大と弊社既存顧客の成長を見越し、EC流通総額が更に大きい大規模顧客層をターゲットにした、ハイスペックの新たなクラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART Enterprise」のサービス提供を本格的に開始いたしました。事業規模の拡大により、データ処理の高速化や外部システムとの連携強化へのニーズに対応するシステムとなり、これにより大規模事業者まで幅広い顧客層をカバーすることが可能となっております。さまざまなチャネルのデータを収集・蓄積し、在庫管理や受注~出荷処理などのEC運営業務を自動化するクラウド型の統合業務管理システムとなり、従来対応できなかった顧客層にもアプローチしてまいります。(2)ECビジネス成長支援事業の事業内容について EBISU GROWTHは、自社EC、モール、越境問わず「ECの役割の明確化、事業計画の策定」「チャネル選定からサイトの構築」「ECの根幹となる運用業務の支援、効率化」「集客・認知拡大に繋げる施策の企画提案」「物流・倉庫の構築、改善、効率化」にいたるまで、EC戦略フェーズから運用までを、事業状況に合わせ一気通貫で事業の成長を支援するサービスです。EBISU GROWTHの強みは下記3つとなります。①圧倒的な経験に基づいた運用支援 現場担当者への正確なヒアリングから運用面での課題を可視化します。また、EC戦略から現場業務までを習熟した経験者が業務の効率化を図り、運用の最適化を支援するとともに、運用代行も可能とします。②フルフィルメントの最適化 ECにおいて非常に重要な要素の1つであるフルフィルメント(在庫管理、物流、撮影業務)を、経験豊富なメンバーが要望や状況に合わせた提案をし、全国の倉庫選定を含め、費用や業務の最適化を可能とします。③自社越境ECサイトの構築 越境ECなど、需要が高まり続ける参入難易度の高い海外市場にも、事業のグローバル化という形でオールインワンでの支援を可能とします。 具体的なサービス内容としては、EC事業を継続的に発展させることを目的とした「EC戦略PM支援サービス」と、各ECモールに特化した支援を行う「ECモール特化型運営支援サービス」という2つのサービスを軸に提供を行っております。また直近では、EC運用の生産性を高めるAI活用EC運用代行サービス「EBISU AGENT」を提供開始し、全カート・モール対応、商品登録からLP制作まで幅広いEC運用業務をカバーしております。 (3)データ利活用プラットフォーム事業 EC事業者の基幹システムと各販売チャネルにおけるデータをシームレスに繋ぎ、リアルとネットにおけるデータの一元管理及び分析、活用を可能とする「データ利活用プラットフォーム」の提供を目指しております。新規プロダクトとして、事業者が持つ各種商品情報を一元管理し、EC業務の効率化と商品価値の最大化を実現する商品データ統合プラットフォーム「EBISU PIM(エビスピム)※」を提供しております。※PIMとは、Product Information Managementの略で事業者が持つ商品情報を統合し、信頼性の高い魅力的な商品コンテンツを作成、管理することができるシステムを指します。 「EBISU PIM」の主な機能は下記となります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
クラウド型サービスでありながらカスタマイズが可能という特徴を有しているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
クラウド型サービスでありながらカスタマイズが可能であるという技術的優位性。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:EC市場の動向 / 技術革新への追随困難 / 特定のサービスへの依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

インターファクトリーは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的な知的財産(IP)によって裏付けられた無形資産の明確な証拠を示していません。事業は主にSaaSプラットフォームの提供に依存しており、その競争優位性は技術やサービス内容に依存する可能性が高いですが、現時点では特筆すべき無形資産は見当たりません。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

インターファクトリーのSaaSプラットフォームは、顧客が導入・運用に投資した時間とコストを考慮すると、一定のスイッチング・コストが発生する可能性があります。特に、プラットフォーム上で蓄積されたデータや、業務プロセスへの組み込み度合いが高い場合、乗り換えは容易ではありません。しかし、競合他社も同様のサービスを提供しており、乗り換え障壁が極めて高いとは言えません。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

インターファクトリーの事業モデルには、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に向上させるようなネットワーク効果は観察されません。プラットフォームは個々の顧客の業務効率化を支援するものであり、顧客間の相互作用やデータ共有による価値増幅のメカニズムは存在しないと考えられます。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

インターファクトリーは、競合他社と比較して構造的に低いコストで製品やサービスを提供できるようなコスト優位性を持っているという明確な証拠はありません。SaaSビジネスモデルにおいては、開発・運用コスト、マーケティング費用などが収益に影響しますが、他社に対する圧倒的なコスト競争力は現時点では見られません。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

インターファクトリーは、特定のニッチ市場において、その規模と専門性により一定の効率規模の優位性を築いている可能性があります。市場全体に対するシェアは限定的かもしれませんが、ターゲットとする顧客層やサービス領域においては、効率的なオペレーションとサービス提供が可能になっていると考えられます。ただし、業界全体を代表するような寡占状態ではありません。

  • カスタマイズ可能なクラウド
    通常、クラウドサービスはカスタマイズの自由度が低いですが、「EBISUMART」はクラウド型でありながら顧客の個別要望に応じたカスタマイズが可能です。これにより、中規模から大規模のEC事業者の多様なニーズに柔軟に対応でき、顧客のシステムを長期的にサポートすることで高い顧客満足度とスイッチングコストを生み出しています。
  • 常に最新のサービス提供
    パッケージソフトとは異なり、「EBISUMART」は毎週機能の追加やアップデートを行っており、全ての顧客が常に最新かつ最適なサービスを利用できます。この継続的な改善は、技術的な陳腐化を防ぎ、顧客が常に競争力のあるECサイトを運営できるという安心感を提供し、サービスの魅力を高めています。
  • パートナーエコシステムの構築
    APIを公開し、パートナー企業が「EBISUMART」上で動作するEC支援サービスアプリケーションを開発できる「ebisumart ecosystem」を展開しています。これにより、自社だけでは提供できない多様なサービスを顧客に提供できるだけでなく、パートナー企業との連携を深めることで、プラットフォームとしての競争力を強化し、市場での地位を確立しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。(1)経営方針 当社は「関わる従業員、お客様、取引先様の幸せを実現する」ことを企業理念に掲げ、事業運営を行っております。その実現のために「コマースを進化させる」を事業目的とし、クラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART」をはじめとしたサービスの提供を行っております。 (2)経営環境及び経営戦略等 当社は、EC関連サービスが多様化かつ複雑化する近況を鑑み、ECシステムの構築及び運用保守を行う「クラウドコマースプラットフォーム事業」、EC事業者の事業ステージや事業領域に合わせて最適なソリューションを提供する「ECビジネス成長支援事業」及びEC事業者のバックエンドの情報とフロントエンドの情報を統合・分析するプラットフォームを提供する「データ利活用プラットフォーム事業」を展開し、EC事業者の幅広いニーズに応えるとともに、収益手段の多様化を図っております。また、新しいプロダクトに対する投資も積極的に行っております。 「クラウドコマースプラットフォーム事業」においては、既存顧客の満足度向上及び新規顧客の開拓を図るため、組織改編等により営業部門を強化することでシステム受託開発売上の新規獲得並びに運用保守売上の積み上げに努めてまいりました。また、「EBISUMART」をより信頼性の高いECプラットフォームとするため、情報セキュリティマネジメントシステムISO/IEC27001の認証取得やクレジットカード業界における国際セキュリティ基準であるPCI-DSSへの準拠証明の取得も継続して行ってまいりました。さらに、EC市場拡大と弊社既存顧客の成長を見越し、EC流通総額が更に大きい大規模顧客層をターゲットにした、ハイスペックの新たなクラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART Enterprise」を展開し、これにより小規模事業者から大規模事業者まで幅広い顧客層をカバーすることが可能となっております。 「ECビジネス成長支援事業」においては、ECモール及び自社ECサイトを運営する全ての事業者様を対象とした、EC事業の成長を戦略立案から実務まで一気通貫で支援するサービス「EBISU GROWTH」について、マーケティング戦略の見直しによるコストの適正化を進めながら、営業体制及びパートナー戦略の強化に取り組んでおります。また、過去1年間の営業活動を通じて発見した市場ニーズにマッチした新サービスを複数構築し、サービスラインナップを拡充することで一層の収益拡大を目指してまいります。 「データ利活用プラットフォーム事業」においては、各ECサイトにおける商品情報を一元管理し、各販売チャネルにおける統一された正確な情報を提供することで、EC業務の効率化と商品価値の最大化を実現する「EBISUPIM(エビス ピム)」の拡販に向けてプロダクトのブラッシュアップや営業体制の強化を行っております。事業規模に関わらず事業のⅮXを推進する際に必要となるデータの統合及び活用というニーズに応えるサービスとして、既存・新規のクライアントを問わず積極的にアプローチしてまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は経営指標としてシステム受託開発の受注金額及びシステム運用保守のARPU(顧客単価)を重要な経営指標と位置付けております。各業種の上位企業をターゲットとして事業活動を行うことでGMV(流通総額)の最大化を図り、併せて利用顧客のARPUを着実に積み上げることで売上高及び利益の安定的な成長を実現し、継続的な企業価値の向上を目指します。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 優先的に対処すべき事業上の課題は以下のとおりです。優先的に対処すべき財務上の課題はありませんが、今後の事業拡大に備え営業キャッシュ・フローの改善等により財務体質の強化を図ってまいります。 1)クラウドコマースプラットフォーム事業①オープンプラットフォーム化の推進 APIを公開し、当社のパートナー企業が広く「EBISUMART」のカスタマイズに参加できる環境を整備することにより、パートナー開拓を通じた事業規模の拡大を進めてまいります。 また、パートナー企業に対しパートナープログラム「EBISUMART ecosystem」を展開することで、オープンプラットフォームとしての地位を明確化し、パートナー企業との連携を強固なものとすることにより顧客に対するサービス内容の向上を図ってまいります。②顧客満足度の向上a.標準・オプション機能の追加開発 ECサイト構築プラットフォームという特性から、他社サービスと比較して機能的な優位性を維持する必要があります。顧客ニーズを注意深く収集し、他社システムに対する優位性を確保すべく機能開発を積極的に進め、標準又はオプション機能(有償)として提供してまいります。顧客の選択肢のトップとなるサービスを目指し、マーケットインの開発をベースとし、継続して機能の拡充に取り組んでまいります。b.BtoB-ECサービスの拡充 国内におけるBtoB-EC市場の拡大に対応するため、従来の「EBISUMART」の標準機能をBtoB-EC向けに見直し、BtoBの商習慣に合わせた機能を充実させた「EBISUMART BtoB」の拡販を進めてまいります。製造業向けに特化した展示会へ出展するなど認知度の向上を図るとともに、機能の拡充によるサービス力の強化を行ってまいります。c.ハイスペックのクラウドコマースプラットフォームの提供 EC市場拡大と既存顧客の成長を見越し、EC流通総額が従来より大きな顧客層に対応可能なハイスペックのクラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART Enterprise」の提供を本格的に開始しており、提携するパートナーとともに、新たな顧客層へアプローチを進め、引き続きクラウド型ECプラットフォーム市場においてシェアの拡大に努めてまいります。d.品質改善・セキュリティ対策 さらなるプログラムの品質向上を目指し、品質管理体制の強化、自動テストの導入などを実施し安定稼働とパフォーマンスの向上を目指します。また、引き続きISO/IEC27001の認証、PCI-DSSへの準拠継続を含め、セキュリティ面の強化にも積極的に取り組んでまいります。③営業力の強化a.パートナーネットワークの構築 「EBISUMART」の販売代理店となるセールスパートナー、「EBISUMART」を利用したSI(システムインテグレーション)を行うソリューションパートナー、「EBISUMART」を自社ブランドで提供するOEMパートナー、当社が受託したシステムの開発や当社サービスを用いたECサイトのデザインを委託するアウトソースパートナー、「EBISUMART」向けのアプリケーションを開発するアプリケーションパートナーの開拓を引き続き行い、当社サービスの普及拡大を推進してまいります。また、中・小規模EC事業者向けサービス「EBISUMART Lite」、BtoB特化型サービス「EBSUMART BtoB」、ハイエンド層向けサービス「EBISUMART Enterprise」の拡販のため、各パートナーと協力体制を構築し、幅広い顧客層にアプローチしてまいります。b.ブランディング・広告販売の強化 当社サービスの知名度をさらに高めるため、引き続き積極的なセールスプロモーション及びPRを行い、ブランド力の向上に努めてまいります。c.人材の確保・育成について 当社はインターネットを通じたコンピュータサービスの提供を行っており、全てのサービスが直接的に人の手で構築運用されております。そういった環境の中で高度なシステムエンジニアリング及びコンタクトセンターサービスを提供する必要があり、有能な人材の採用及び継続的な教育は経営上の最重要課題として位置付けております。d.顧客ニーズの収集体制強化 従来よりECコンシェルジュという専任のサポートスタッフによるコンタクトセンター運用を通じ、顧客満足度の向上を図ってまいりましたが、更なる顧客満足度の向上のためカスタマーサクセスチームを設置し、主体的に顧客のニーズを収集できる体制を構築いたしました。今後は収集した情報を基に顧客満足度及び品質の向上を図ってまいります。e.エンジニアの強化 顧客のサイト新規オープン並びに運用後の修正作業について、アウトソースパートナーへの開発委託を積極的に推進する一方で、引き続きコアプロダクトは品質及びスピードを重視し社内で開発を行っていくため、継続的なエンジニアの採用及び教育を推進してまいります。④収益力の強化a.ストック収益の拡大 当社は収益力を強化するために、ストック収益であるシステム運用保守売上を最大化するため、新規店舗の獲得に努めてまいります。b.プロジェクト・マネジメントの強化 現在比較的大規模のプロジェクトが増えており、不採算案件の発生は収益を大きく毀損することになるため、プロジェクト・マネジメントの強化を図り、不採算案件を発生させない取り組みを強化してまいります。c.レベニューシェアプランの推進 クラウドコマースプラットフォームの料金体系として、事業者様の売上に比例した課金体系とする「レベニューシェアプラン」の推進を行い、事業象者様の売上拡大とともに、安定した収益の確保を目指してまいります。 2)ECビジネス成長支援事業①「EBISU GROWTH」サービスの拡販 ECモールおよび全ての自社ECサイトを運営する事業者様を対象とした、EC事業の成長を戦略立案から実務まで一気通貫で支援するサービス「EBISU GROWTH」について、マーケティング戦略を見直すことでコストの適正化を進めつつ、営業体制とパートナー戦略を強化し、更なる拡販に努めてまいります。②サービスラインナップの拡充 過去1年間の営業活動を通じて発見した市場ニーズにマッチした新サービスを複数構築し、サービスラインナップを拡充することで一層の収益拡大を目指してまいります。年商1億円~100億円のEC事業者を対象に、コンサルティング・運用代行・集客支援の3領域を一体的に提供することで、クライアント数25社~30社、売上高1.5億円~1.8億円を当面の目標として取り組んでまいります。また、将来的にはAIエージェント(SaaS型)の立ち上げにより非連続な成長を目指してまいります。 3)データ利活用プラットフォーム事業①EBISU PIMの拡販 EC業務の効率化と商品価値の最大化を実現する「EBISU PIM(エビス ピム)」を拡販してまいります。グローバルPIM市場がCAGR15〜20%で成長する中、日本市場における導入率はいまだ13%程度と世界平均を大幅に下回っており、大きな成長機会があると認識しております。優先ターゲットとしてエンタープライズ案件、既存EBISUMART顧客(800社超)及び複数チャネル連携案件を重点的に開拓し、営業及び開発の体制を強化し、収益確保に努めるとともに、積極的な情報発信によりサービスの認知度向上を図ってまいります。②機能の拡充 顧客要望を標準機能に還元する「受注→導入→標準機能化」のサイクルを確立し、競争優位性を高めてまいります。商品情報管理(PIM)の基盤機能を継続的に拡充し、EC・モール・ERP・WMSなど多様なシステムとのデータ連携機能を強化することで、あらゆる規模のEC事業者に対応可能なサービスの実現を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。(1)経営方針 当社は「関わる従業員、お客様、取引先様の幸せを実現する」ことを企業理念に掲げ、事業運営を行っております。その実現のために「コマースを進化させる」を事業目的とし、クラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART」をはじめとしたサービスの提供を行っております。 (2)経営環境及び経営戦略等 当社は、EC関連サービスが多様化かつ複雑化する近況を鑑み、ECシステムの構築及び運用保守を行う「クラウドコマースプラットフォーム事業」、EC事業者の事業ステージや事業領域に合わせて最適なソリューションを提供する「ECビジネス成長支援事業」及びEC事業者のバックエンドの情報とフロントエンドの情報を統合・分析するプラットフォームを提供する「データ利活用プラットフォーム事業」を展開し、EC事業者の幅広いニーズに応えるとともに、収益手段の多様化を図っております。また、新しいプロダクトに対する投資も積極的に行っております。 「クラウドコマースプラットフォーム事業」においては、既存顧客の満足度向上及び新規顧客の開拓を図るため、組織改編等により営業部門を強化することでシステム受託開発売上の新規獲得並びに運用保守売上の積み上げに努めてまいりました。また、「EBISUMART」をより信頼性の高いECプラットフォームとするため、情報セキュリティマネジメントシステムISO/IEC27001の認証取得やクレジットカード業界における国際セキュリティ基準であるPCI-DSSへの準拠証明の取得も継続して行ってまいりました。さらに、EC市場拡大と弊社既存顧客の成長を見越し、EC流通総額が更に大きい大規模顧客層をターゲットにした、ハイスペックの新たなクラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART Enterprise」を展開し、これにより小規模事業者から大規模事業者まで幅広い顧客層をカバーすることが可能となっております。 「ECビジネス成長支援事業」においては、ECモール及び自社ECサイトを運営する全ての事業者様を対象とした、EC事業の成長を戦略立案から実務まで一気通貫で支援するサービス「EBISU GROWTH」について、マーケティング戦略の見直しによるコストの適正化を進めながら、営業体制及びパートナー戦略の強化に取り組んでおります。また、過去1年間の営業活動を通じて発見した市場ニーズにマッチした新サービスを複数構築し、サービスラインナップを拡充することで一層の収益拡大を目指してまいります。 「データ利活用プラットフォーム事業」においては、各ECサイトにおける商品情報を一元管理し、各販売チャネルにおける統一された正確な情報を提供することで、EC業務の効率化と商品価値の最大化を実現する「EBISUPIM(エビス ピム)」の拡販に向けてプロダクトのブラッシュアップや営業体制の強化を行っております。事業規模に関わらず事業のⅮXを推進する際に必要となるデータの統合及び活用というニーズに応えるサービスとして、既存・新規のクライアントを問わず積極的にアプローチしてまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は経営指標としてシステム受託開発の受注金額及びシステム運用保守のARPU(顧客単価)を重要な経営指標と位置付けております。各業種の上位企業をターゲットとして事業活動を行うことでGMV(流通総額)の最大化を図り、併せて利用顧客のARPUを着実に積み上げることで売上高及び利益の安定的な成長を実現し、継続的な企業価値の向上を目指します。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 優先的に対処すべき事業上の課題は以下のとおりです。優先的に対処すべき財務上の課題はありませんが、今後の事業拡大に備え営業キャッシュ・フローの改善等により財務体質の強化を図ってまいります。 1)クラウドコマースプラットフォーム事業①オープンプラットフォーム化の推進 APIを公開し、当社のパートナー企業が広く「EBISUMART」のカスタマイズに参加できる環境を整備することにより、パートナー開拓を通じた事業規模の拡大を進めてまいります。 また、パートナー企業に対しパートナープログラム「EBISUMART ecosystem」を展開することで、オープンプラットフォームとしての地位を明確化し、パートナー企業との連携を強固なものとすることにより顧客に対するサービス内容の向上を図ってまいります。②顧客満足度の向上a.標準・オプション機能の追加開発 ECサイト構築プラットフォームという特性から、他社サービスと比較して機能的な優位性を維持する必要があります。顧客ニーズを注意深く収集し、他社システムに対する優位性を確保すべく機能開発を積極的に進め、標準又はオプション機能(有償)として提供してまいります。顧客の選択肢のトップとなるサービスを目指し、マーケットインの開発をベースとし、継続して機能の拡充に取り組んでまいります。b.BtoB-ECサービスの拡充 国内におけるBtoB-EC市場の拡大に対応するため、従来の「EBISUMART」の標準機能をBtoB-EC向けに見直し、BtoBの商習慣に合わせた機能を充実させた「EBISUMART BtoB」の拡販を進めてまいります。製造業向けに特化した展示会へ出展するなど認知度の向上を図るとともに、機能の拡充によるサービス力の強化を行ってまいります。c.ハイスペックのクラウドコマースプラットフォームの提供 EC市場拡大と既存顧客の成長を見越し、EC流通総額が従来より大きな顧客層に対応可能なハイスペックのクラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART Enterprise」の提供を本格的に開始しており、提携するパートナーとともに、新たな顧客層へアプローチを進め、引き続きクラウド型ECプラットフォーム市場においてシェアの拡大に努めてまいります。d.品質改善・セキュリティ対策 さらなるプログラムの品質向上を目指し、品質管理体制の強化、自動テストの導入などを実施し安定稼働とパフォーマンスの向上を目指します。また、引き続きISO/IEC27001の認証、PCI-DSSへの準拠継続を含め、セキュリティ面の強化にも積極的に取り組んでまいります。③営業力の強化a.パートナーネットワークの構築 「EBISUMART」の販売代理店となるセールスパートナー、「EBISUMART」を利用したSI(システムインテグレーション)を行うソリューションパートナー、「EBISUMART」を自社ブランドで提供するOEMパートナー、当社が受託したシステムの開発や当社サービスを用いたECサイトのデザインを委託するアウトソースパートナー、「EBISUMART」向けのアプリケーションを開発するアプリケーションパートナーの開拓を引き続き行い、当社サービスの普及拡大を推進してまいります。また、中・小規模EC事業者向けサービス「EBISUMART Lite」、BtoB特化型サービス「EBSUMART BtoB」、ハイエンド層向けサービス「EBISUMART Enterprise」の拡販のため、各パートナーと協力体制を構築し、幅広い顧客層にアプローチしてまいります。b.ブランディング・広告販売の強化 当社サービスの知名度をさらに高めるため、引き続き積極的なセールスプロモーション及びPRを行い、ブランド力の向上に努めてまいります。c.人材の確保・育成について 当社はインターネットを通じたコンピュータサービスの提供を行っており、全てのサービスが直接的に人の手で構築運用されております。そういった環境の中で高度なシステムエンジニアリング及びコンタクトセンターサービスを提供する必要があり、有能な人材の採用及び継続的な教育は経営上の最重要課題として位置付けております。d.顧客ニーズの収集体制強化 従来よりECコンシェルジュという専任のサポートスタッフによるコンタクトセンター運用を通じ、顧客満足度の向上を図ってまいりましたが、更なる顧客満足度の向上のためカスタマーサクセスチームを設置し、主体的に顧客のニーズを収集できる体制を構築いたしました。今後は収集した情報を基に顧客満足度及び品質の向上を図ってまいります。e.エンジニアの強化 顧客のサイト新規オープン並びに運用後の修正作業について、アウトソースパートナーへの開発委託を積極的に推進する一方で、引き続きコアプロダクトは品質及びスピードを重視し社内で開発を行っていくため、継続的なエンジニアの採用及び教育を推進してまいります。④収益力の強化a.ストック収益の拡大 当社は収益力を強化するために、ストック収益であるシステム運用保守売上を最大化するため、新規店舗の獲得に努めてまいります。b.プロジェクト・マネジメントの強化 現在比較的大規模のプロジェクトが増えており、不採算案件の発生は収益を大きく毀損することになるため、プロジェクト・マネジメントの強化を図り、不採算案件を発生させない取り組みを強化してまいります。c.レベニューシェアプランの推進 クラウドコマースプラットフォームの料金体系として、事業者様の売上に比例した課金体系とする「レベニューシェアプラン」の推進を行い、事業象者様の売上拡大とともに、安定した収益の確保を目指してまいります。 2)ECビジネス成長支援事業①「EBISU GROWTH」サービスの拡販 ECモールおよび全ての自社ECサイトを運営する事業者様を対象とした、EC事業の成長を戦略立案から実務まで一気通貫で支援するサービス「EBISU GROWTH」について、マーケティング戦略を見直すことでコストの適正化を進めつつ、営業体制とパートナー戦略を強化し、更なる拡販に努めてまいります。②サービスラインナップの拡充 過去1年間の営業活動を通じて発見した市場ニーズにマッチした新サービスを複数構築し、サービスラインナップを拡充することで一層の収益拡大を目指してまいります。年商1億円~100億円のEC事業者を対象に、コンサルティング・運用代行・集客支援の3領域を一体的に提供することで、クライアント数25社~30社、売上高1.5億円~1.8億円を当面の目標として取り組んでまいります。また、将来的にはAIエージェント(SaaS型)の立ち上げにより非連続な成長を目指してまいります。 3)データ利活用プラットフォーム事業①EBISU PIMの拡販 EC業務の効率化と商品価値の最大化を実現する「EBISU PIM(エビス ピム)」を拡販してまいります。グローバルPIM市場がCAGR15〜20%で成長する中、日本市場における導入率はいまだ13%程度と世界平均を大幅に下回っており、大きな成長機会があると認識しております。優先ターゲットとしてエンタープライズ案件、既存EBISUMART顧客(800社超)及び複数チャネル連携案件を重点的に開拓し、営業及び開発の体制を強化し、収益確保に努めるとともに、積極的な情報発信によりサービスの認知度向上を図ってまいります。②機能の拡充 顧客要望を標準機能に還元する「受注→導入→標準機能化」のサイクルを確立し、競争優位性を高めてまいります。商品情報管理(PIM)の基盤機能を継続的に拡充し、EC・モール・ERP・WMSなど多様なシステムとのデータ連携機能を強化することで、あらゆる規模のEC事業者に対応可能なサービスの実現を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態の状況(資産)当事業年度末の資産合計は、前事業年度末と比べ119,775千円減少し、1,993,719千円となりました。主な要因は、現金及び預金が90,647千円減少したこと、ソフトウエア(ソフトウエア仮勘定含む)が20,992千円減少したこと等によるものであります。(負債)当事業年度末の負債合計は、前事業年度末と比べ149,991千円減少し、781,842千円となりました。主な要因は、税引前当期純利益の減少に伴い未払法人税等が78,247千円減少したこと、未払費用が20,117千円減少したこと等によるものであります。(純資産)当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末と比べ30,216千円増加し、1,211,877千円となりました。主な要因は、当期純利益を34,345千円計上したこと等によるものであります。この結果、自己資本比率は60.8%(前事業年度末は55.9%)となりました。 ②経営成績の状況 当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する中で、各種政策の効果もあって、緩やかに回復しています。一方で、中東情勢の影響によっては、国内の景気を下押しするリスクがあります。また、物価の上昇や為替の著しい変動による過度な円安等は経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、金融資本市場の変動には引き続き十分注意する必要があります。 当社は、EC関連サービスが多様化かつ複雑化する近況を鑑み、ECシステムの構築及び運用保守を行う「クラウドコマースプラットフォーム事業」、EC事業者の事業ステージや事業領域に合わせて最適なソリューションを提供する「ECビジネス成長支援事業」及びEC事業者のバックエンドの情報とフロントエンドの情報を統合・分析するプラットフォームを提供する「データ利活用プラットフォーム事業」を展開し、EC事業者の幅広いニーズに応えるとともに、収益手段の多様化を図っております。また、新しいプロダクトに対する投資も積極的に行っております。 事業セグメント別の状況は、以下のとおりであります。 <クラウドコマースプラットフォーム事業> 「クラウドコマースプラットフォーム事業」においては、既存顧客の満足度向上及び新規顧客の開拓を図るため、組織改編等により営業部門を強化することでシステム受託開発売上の新規獲得並びに運用保守売上の積み上げに努めてまいりました。また、「EBISUMART」をより信頼性の高いECプラットフォームとするため、情報セキュリティマネジメントシステムISO/IEC27001の認証取得やクレジットカード業界における国際セキュリティ基準であるPCI-DSSへの準拠証明の取得も継続して行ってまいりました。さらに、EC市場拡大と弊社既存顧客の成長を見越し、EC流通総額が更に大きい大規模顧客層をターゲットにした、ハイスペックの新たなクラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART Enterprise」を展開し、これにより小規模事業者から大規模事業者まで幅広い顧客層をカバーすることが可能となっております。 このような状況の中、システム運用保守売上については、既存店舗のGMV(流通取引総額)及びPV数(ページ閲覧数)が拡大し、前年度を上回って推移しました。一方、システム受託開発売上については、新規受注の獲得が想定を下回り、前年度を下回る結果となりました。また、原価の管理を各部署で徹底するとともに作業の効率化を継続的に行った結果、クラウドコマースプラットフォーム事業の売上高は2,731,745千円(前年同期比4.4%増)、セグメント利益は840,868千円(前年同期比3.1%減)となりました。<ECビジネス成長支援事業> 「ECビジネス成長支援事業」においては、ECモール及び自社ECサイトを運営する全ての事業者様を対象とした、EC事業の成長を戦略立案から実務まで一気通貫で支援するサービス「EBISU GROWTH」について、マーケティング戦略の見直しによるコストの適正化を進めながら、営業体制及びパートナー戦略の強化に取り組みました。また、広告運用代行サービスについては、従来より当社が主体となって役務提供を実施しておりましたが、生産性を考慮し、2026年5月期からパートナー企業に委託する取次業務として実施しており、当社が受領する広告出稿運用手数料を売上高として純額計上しております。その結果、サービスの受注は堅調に推移し、セグメント利益の黒字を確保いたしました。この結果、ECビジネス成長支援事業の売上高は129,725千円(前年同期比47.5%減)、セグメント利益は4,359千円(前年同期はセグメント損失12,683千円)となりました。 <データ利活用プラットフォーム事業> データ利活用プラットフォーム事業においては、各ECサイトにおける商品情報を一元管理し、各販売チャネルにおける統一された正確な情報を提供することで、EC業務の効率化と商品価値の最大化を実現する「EBISUPIM(エビス ピム)」の拡販に向けてプロダクトのブラッシュアップや営業体制の強化に取り組みました。この結果、当期において新規受注を獲得し、データ利活用プラットフォーム事業の売上高は698千円(前期は売上高なし)、セグメント損失は58,979千円(前年同期はセグメント損失28,941千円)となりました。 なお、各報告セグメントに配分していない一般管理費等の全社費用は721,526千円となりました。 以上の結果、当事業年度の売上高は2,862,170千円(前年同期比0.1%減)、営業利益は64,721千円(前年同期比67.0%減)、経常利益は54,456千円(前年同期比71.5%減)、当期純利益は34,345千円(前年同期比75.0%減)となりました。 ③キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末と比べ90,647千円減少し、386,660千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは145,496千円の収入(前事業年度は376,305千円の収入)となりました。これは主に減価償却費を231,062千円計上したこと、税引前当期純利益54,456千円を計上したこと、法人税等を104,003千円支払ったこと等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは216,288千円の支出(前事業年度は175,421千円の支出)となりました。これは主にサービス充実を目的とした無形固定資産(自社利用ソフトウエア)の取得による支出201,975千円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは19,855千円の支出(前事業年度は30,000千円の支出)となりました。これは主に短期借入金を20,000千円返済したこと等によるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当事業年度における生産実績は、次のとおりであります。セグメントの名称売上の計上区分当事業年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)金額(千円)前年同期比(%)クラウドコマースプラットフォーム事業システム受託開発575,326114.9データ利活用プラットフォーム事業システム受託開発698- (注)1.クラウドコマースプラットフォーム事業のシステム運用保守及びその他、ECビジネス成長支援事業に関しましては、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。2.金額は製造原価によっております。 b.受注実績 当事業年度における受注実績は、次のとおりであります。セグメントの名称売上の計上区分当事業年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)クラウドコマースプラットフォーム事業システム受託開発829,74165.0294,52862.7データ利活用プラットフォーム事業システム受託開発13,132-12,434- (注)1.クラウドコマースプラットフォーム事業のシステム運用保守及びその他、ECビジネス成長支援事業に関しましては、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。2.受注高の減少理由はWEBリードの減少等によるものであります。 c.販売実績 当事業年度における販売実績を売上の計上区分別に示すと、次のとおりであります。セグメントの名称売上の計上区分当事業年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)金額(千円)前年同期比(%)クラウドコマースプラットフォーム事業システム受託開発システム運用保守その他961,6771,746,88923,178100.9106.4101.9ECビジネス成長支援事業EC支援サービス129,72552.5データ利活用プラットフォーム事業システム受託開発698-合計2,862,17099.9 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。 当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しておりますが、見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 a.繰延税金資産について 当社は、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断したうえで繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得に関する予測は、過去の実績等に基づいており、経営環境の変化や税制の変更等によって、課税所得の見積りの変更が必要となる場合には、繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。 b.ソフトウエアの会計処理について 当社は、将来の収益獲得または費用削減の効果につながるソフトウエアを開発する場合に、その開発にかかるコストをソフトウエアとして無形固定資産に計上する場合があります。 その場合、見込収益獲得期間または費用削減期間に基づく定額法(5年)により減価償却を実施しております。ただし、当該ソフトウエアの陳腐化や有効性の低下等により、見込んでいた効果が得られないことが明らかになった場合には、費用または損失を計上する可能性があります。 c.受注損失引当金について当社は、システム受託開発案件のソフトウエアに関して、開発原価総額が受注契約金額を超える可能性が高く、かつその金額を合理的に見積ることができる場合には、その超過すると見込まれる額のうち、当該開発案件に関して既に計上された損益の金額を控除した残額を、損失が見込まれた期の損失として計上し、受注損失引当金を計上しております。 d.履行義務の充足に係る進捗度の見積りによる収益認識当社は、システム受託開発売上について、開発期間がごく短いものを除き、履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しております。なお、履行義務の進捗度の見積りの方法は、社内で実施したカスタマイズ作業については、見積総工数に対する実際工数の割合、またアウトソースパートナーへ委託したカスタマイズ作業については、開発を委託した機能のうち、完成した機能の割合により算出しています。システム受託開発の履行義務の充足に係る進捗度の見積りについては、当初予見ができなかった事象の発生等により、当初見積りに変動が生じる場合があることから、翌事業年度の財務諸表において認識する収益に影響を及ぼす可能性があります。 ②経営成績の分析 a.売上高当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ2,763千円減少し、2,862,170千円(前期比0.1%減)となりました。事業別には、クラウドコマースプラットフォーム事業においては、主に電子商取引の需要増に伴う取引増加により、システム運用保守売上が1,746,889千円(前年同期比6.4%増)と伸長しました。ECビジネス成長支援事業においては、広告運用代行サービスに関して生産性を考慮し、2026年5月期からパートナー企業に委託する取次業務として実施しており、当社が受領する広告出稿運用手数料を売上高として純額計上したことから、売上高が129,725千円(前期比47.5%減)と減少しました。データ統合プラットフォーム事業においては、当期において新規受注を獲得し、売上高が698千円(前期は売上高なし)となりました。 b.売上原価、売上総利益当事業年度における売上原価は、前事業年度に比べ41,044千円増加し、1,685,130千円(前期比2.5%増)となりました。事業別には、クラウドコマースプラットフォーム事業においては、人材派遣料や業務委託費の増加等に伴い売上原価が1,614,284千円(前期比11.5%増)と増加しました。ECビジネス支援事業においては、広告出稿運用手数料を純額計上したことに伴い、売上原価が66,387千円(前期比66.1%減)と減少しました。この結果、売上総利益は前期に比べ43,808千円減少し、1,177,039千円(前期比3.6%減)となりました。 c.販売費及び一般管理費、営業利益当事業年度における販売費及び一般管理費は、人件費や広告宣伝費の増加等により前事業年度に比べ87,754千円増加し、1,112,317千円(前期比8.6%増)となりました。この結果、営業利益は64,721千円(前期比67.0%減)となりました。 d.営業外損益、経常利益当事業年度における営業外収益は、前事業年度に比べ406千円増加し、903千円(前期比81.7%増)となりました。当事業年度における営業外費用は、前事業年度に比べ5,381千円増加し、11,169千円(前期比93.0%増)となりました。この結果、営業外損益は10,265千円の損失となり、経常利益は54,456千円(前期比71.5%減)となりました。 e.特別損益、当期純利益当事業年度において特別利益の計上はなく、税引前当期純利益は54,456千円(前期比71.5%減)となりました。また、法人税等20,110千円を計上した結果、当期純利益は34,345千円(前期比75.0%減)となりました。 ③財政状態の分析財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ①財政状態の状況」をご参照ください。 ④キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 ⑤経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人材の確保、市場のニーズにあったサービスの展開等により、当社の経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。 ⑥資本の財源及び資金の流動性についての分析当社の運転資金需要のうち主なものには、人件費、支払手数料、広告宣伝費等があります。運転資金は、主として内部資金及び借入により調達しております。当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は386,660千円であり、当社の事業を推進していく上で十分な流動性を確保していると考えております。 ⑦経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、システム受託開発の受注金額及びシステム運用保守のARPU(顧客単価)を重要な経営指標と位置付けております。システム受託開発の受注金額の多寡は、後のシステム運用保守につながる重要な要素であり、システム運用保守のARPU(顧客単価)は「EBISUMART」の顧客規模を計る重要な指標として認識しております。当事業年度においては、受注金額は829,741千円と減少したものの、月間平均ARPUは416千円と継続して増加し、システム保守の売上高は堅調に推移いたしました。また、クラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART」の価値を計る指標としてGMV(流通総額)を参考としており、当事業年度末で204,458,340千円と増加しております。当該目標の達成状況に関して一定の評価をしておりますが、今後も株主価値向上のための経営施策を実施してまいります。区分システム受託開発の受注金額システム運用保守の月間平均ARPU(千円)GMV(千円)(1店舗あたりGMV)2022年5月期999,830292137,030,875(354,084)2023年5月期910,725336148,131,480(391,882)2024年5月期999,101360149,700,609(410,139)2025年5月期1,275,779384169,704,454(475,923)2026年5月期829,741416204,458,340(584,166)(注)1.1店舗当たりGMVは、各期のGMV÷期中平均店舗数で算出しております。2.月間平均ARPUは、システム運用保守売上高÷期中平均店舗数÷12で算出しております。

事業リスク

  • EC市場の動向への依存
    当社の主力事業はECサイト構築であるため、BtoBおよびBtoCのEC市場の成長が業績に大きく影響します。もしセキュリティ脅威、法規制、予期せぬ要因などでEC市場が順調に成長しない場合、またはインターネット市場全体が停滞した場合、当社の売上や利益が減少する可能性があります。
  • 技術革新への対応遅れ
    インターネット業界では技術革新が絶え間なく起こっており、新しい技術やデバイスを利用したシステムが常に登場しています。当社がこれらの技術革新に追随し、新機能や新サービスを提供し続けるための開発体制の強化・維持が困難になった場合、技術的優位性を失い、事業や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 特定のサービスへの依存
    当社の売上高のほとんどは、クラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART」の構築収入(フロー)と運用課金収入(ストック)に依存しています。もし新たな技術革新、社会情勢の変化、法的規制の導入などにより、サービスの競争力が低下したり、運営が困難になったりした場合、当社の事業展開や経営成績に深刻な影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|7,268 文字
3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示をしております。当社は、これらのリスク発生の可能性を十分に認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書の本項以外の記載内容も併せて慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。 なお、文中の将来に関する事項につきましては、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。(1)市場及び事業環境に関するリスク①EC市場の動向 当社はECサイト構築を主たる事業としていることから、BtoB及びBtoCのEC市場のさらなる増大(流通総額の増大)が成長の基本的な条件と考えております。 経済産業省が2025年8月に公表した「令和6年度電子商取引に関する市場調査」によると、日本国内のBtoB及びBtoCのEC化率は増加傾向にあり、商取引の電子化が引き続き発展しておりますが、セキュリティの脅威や法規制、その他予期せぬ要因等によって、EC市場が順調に成長しない場合または、インターネット市場そのものが成長しない場合は、当社の業績に影響を与える可能性があります。 ②技術革新について インターネットにおいては絶え間なく技術革新が起こっており、当社が属するサービス分野でも新しい技術やデバイスを利用したシステムが登場し続けております。これら新しいシステムは、従来は不可能であった機能や、より高度な機能を実装したサービスとして提供することが可能であります。 当社では、常に最新の技術動向へ目を向け、新機能の開発や新サービスの提供に新しい技術等を積極的に導入することにより、当サービスの技術的優位性を維持する努力をしております。 しかしながら、インターネットの技術革新に追随しながら新機能や新サービスを提供し続けるためには、それを可能にする従業員の確保や育成など、開発体制の強化と維持を欠かすことができず、何らかの要因により当社がそれに耐えうる開発体制の強化と維持が困難になる場合は、技術的優位性を発揮できなくなり、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ③ソフトウエアの減損について 当社は固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。当社は新たに開発した機能等を無形固定資産に計上しておりますが、将来、技術革新や市場動向の変化等により技術の陳腐化やサービスの販売鈍化が発生することで経営環境が著しく悪化し、収益性の低下等減損の兆候が認められ、減損損失を認識すべきであると判定された場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、開発した機能等に資産性が無いと判断された場合、資産計上は認められず、一括費用処理することとなり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業内容及び当社サービスに関するリスク①特定のサービスへの依存について 当社はクラウドコマースプラットフォーム「EBISUMART」の運用をしており、主たる収益はECサイトの新規構築時の構築収入(フロー)及び、サービス運用に伴う課金収入(ストック)であります。当事業年度における売上高のほとんどは、構築収入及びサービス課金収入に依存しております。今後、新たな技術革新、社会情勢の変化、法的規制の導入や予期せぬ事象の発生等により、サービスの競争力の低下による獲得店舗数の減少や、サービス運営が困難となった場合には、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ②競合との競争激化によるリスク 当社サービスの技術的な側面からみた参入障壁は、著しく高いものとは言えず、したがって、資金力、ブランド力を有する大手企業をはじめとする競合他社が参入し、類似サービスを提供する事業者の増加が予想されます。当社といたしましてはAPIを公開してパートナー企業が参加しやすい環境を構築することで業界での地位確立に努めておりますが、価格競争など市場競争が一層激化し、サービス価格の引き下げを強いられる、または市場シェアが低下するなどにより、業績に悪影響を与える可能性があります。あるいは、全く新しい発想や技術を活用した競合サービスが登場し、かつそれが市場に支持されることにより、当社サービスの相対的な優位性が低下した場合、当社の事業及び業績に悪影響を与える可能性があります。 ③SLA(サービスレベルアグリーメント)賠償適用によるリスク 当社は、当社サービスの月間の稼働時間及び一定時間あたりの処理速度(一定時間あたりのアクセス数)等の技術的なサービス提供能力について、顧客に対して一定の保証水準を設けており、「利用規約」に定め、あらかじめこれを提示しております。当社は、SLAに定める保証水準を達成できなかった場合には、SLAの賠償条項に基づき、月次利用料金の範囲内で利用料金を減額しなければならず、かかる減額が多額になった場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。 ④システム受託開発売上について 当社の売上のうち、システム受託開発に関する売上につきましては、プロジェクト・マネジメント制を採用しシステムの導入から運用保守まで一貫して1つのチームが対応することによりきめ細かな対応を行うよう努めておりますが、顧客の要望による仕様変更やトラブル等により納期が遅れた場合、売上の計上が遅れ、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、顧客の要望と当社の認識に著しい差異があった場合に、大幅な仕様変更等が必要になることがあり、利益率の低下につながる可能性があります。 (3)システム障害に関するリスク①システム障害・通信トラブルについて 当社の事業では、サービスの安定的な提供を維持するため、外部の提供するクラウドサービスを通じて当社サービスを提供しております。 当社は、外部のクラウドサービスを、地震、落雷、火災等の災害に対して十分な耐性を有すると判断される施設に限定し、慎重に検討した上で選定しております。 しかしながら、自然災害、火災、コンピュータウィルス、通信トラブル、第三者による不正行為、サーバーへの過剰負荷、人為的ミス等あらゆる原因によりサーバー及びシステムが正常に稼働できなくなった場合、あるいは当社が過去に蓄積してきた商品及び価格情報が消失した場合、当社のサービスが停止する可能性があります。 上記の理由により当社のサービスが停止した場合には、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ②プログラム不良によるリスク 開発したプログラムの不具合を原因として、システムに動作不良等が発生し、当社の提供するサービスが中断または停止する可能性があります。 当社では、システムの開発にあたり、綿密な開発計画の策定からテストの実施まで十分な管理を行っており、可能な限りこのような事態の発生を未然に防ぐための開発体制の構築に努めております。 しかしながら、このような事態が頻繁に発生した場合には、当サービスに対する信頼性が失われ、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ③特定のサーバーへの依存によるリスク 当社のサービスにおいては、AWS(Amazon Web Services,Inc.)をデータセンターとして利用しており、第23期(自 2025年6月1日 至 2026年5月31日)におけるAWSに対するサーバー費用は241,892千円でありますが、今後も事業拡大に伴いサーバー費用が増加することが想定されます。障害が生じ代替手段の構築ができずに、サービスが長時間にわたり中断する等の事象が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、AWSの費用はドル建てでの算出であるため、為替の著しい変動によっては、当社の経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (4)法的規制及び知的財産等に関するリスク①法的規制について 当社がサービスを提供する場合、又はサービス提供の全部又は一部を他の事業者に委託する場合に、深く関与する法律の一例として、以下のような法律があります。「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」「特定商取引に関する法律」「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」「個人情報の保護に関する法律」「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」 当社は、これらの法律を遵守するために必要な社内体制の整備、当社サービスの利用規約の整備等を行っておりますが、法律改正等により当社の整備状況に不足が生じ、または当社が受ける規制や責任の範囲が拡大した場合、その後の当社事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ②個人情報の取り扱いについて 当社サービス内に格納された顧客が保有する個人情報等のデータについては、その閲覧、編集、削除等の一切の管理を顧客が自ら行うものとし、当社は、これらの情報資産を安全にかつ効率的に管理するためのプラットフォームを顧客に提供するのみで、当社が自ら顧客のデータの閲覧、編集、削除等の管理を行うことはありません。 しかしながら、当社は、あらかじめ顧客の同意を得て、その依頼に基づき、一時的に顧客保有の個人情報等を預かり、編集等を行うことがあります。 当社は個人情報の取扱いに関する重要性、危険性を十分に認識し、個人情報の適切な管理を実現するために、「個人情報保護規程」を整備しております。さらに、当社のホームページに「個人情報保護方針」を公開し、これら規程及び方針に準拠した行動指針やガイドラインを制定するとともに、役職員への教育、研修を通じて、個人情報を適正に管理する体制の構築に注力しております。 なお、当社は、2015年8月にISO/IEC27001の認証を取得しており、その後継続して更新しておりますが、個人情報の収集や管理の過程等において、不測の事態により個人情報の漏洩等が発生した場合、当社への多額の損害賠償請求やISO/IEC27001認証取消処分または罰金等が課されるなど、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ③情報セキュリティ対策の不備によるリスク 当社は、当サービスを提供することで、顧客が保有する多くの情報資産を安全かつ効率的に管理することができるプラットフォームを提供しております。 また当社も事業運営に必要なさまざまな情報資産を保有しており、情報資産を安全に管理することは、重要な経営課題として認識し、適切なセキュリティ対策を講じるよう努めております。 当社では、情報セキュリティマネジメントシステムの整備を進めており、適切な情報セキュリティの実現を図っております。 しかしながら、当社の予測を超える当社サービスへの不正アクセス、データの盗難、紛失等により、または情報セキュリティ対策の不備により、情報資産の漏洩、紛失、改竄等があった場合、当社への多額の損害賠償請求や認証資格の取消処分または罰金等が課される可能性があり、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ④知的財産権について 当社は、知的財産権の保護をコンプライアンスの観点から重要な課題であると認識しており、専門家と連携して可能な範囲で調査対応を行っております。伴って、競争力の源泉としての知的財産への投資・活用がサスティナブルな価値創造につながると考え、現在までに3件の特許を取得しております。今後においても、知的財産の活用は、他社との差別化、価格決定力の維持・強化にもつながると考え、新たな発明がなされた際には特許の取得を検討してまいります。また、新たなサービスの開始時やプロダクトの完成時には商標登録を適時行い、権利保全を行っております。 当社が提供する「EBISUMART」の一部について第三者が所有権を有するソフトウエアを使用しておりますが、当該第三者との間で使用許諾に係る覚書を締結しており、第三者の特許権、著作権等の知的財産権の侵害は無いと認識しております。しかしながら、ソフトウエア開発事業において第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、当社の事業領域に関連する知的財産権について第三者の特許取得が認められた場合、あるいは将来特許取得が認められた場合、当社の事業遂行の必要上これらの特許権者に対して使用料を負担する等の対応を余儀なくされる可能性があります。この場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)プラットフォーム開発に係る投資によるリスク 当社では、新機能の開発及び新サービスの提供を目的として、積極的にクラウドコマースプラットフォームやデータ利活用プラットフォームに係る開発活動を実施し、新たに開発した機能等を無形固定資産に計上しております。当社は、常に最新の技術動向へ目を向け、新機能の開発や新サービスの提供に新しい技術等を積極的に導入しているため、資産計上に当たっては、開発計画策定時に、新たに開発しようとする機能等が技術的に実現可能であり、顧客への提供が確実であると見込まれることが重要と認識しております。そのため、開発計画を取締役会等で承認するとともに、開発計画に従って開発作業が進捗しているか、開発中の大幅な修正費用等が発生していないかを適時確認し、資産計上が適切に行われているかを検証しております。 しかしながら、予測不能な外部環境の変化や開発体制・開発方針の変更により、想定していた資産計上がなされない可能性があり、この場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。 (6)事業運営体制に係わるリスク①特定の人物への依存について当社の創業者であり大株主でもある代表取締役社長兼CEO蕪木 登は、当社の強みである事業の創出やノウハウを蓄積しており、事業の推進において重要な役割を果たしております。当社は、同氏に過度に依存しない経営体制の構築を目指し、幹部人材の育成及び強化を進めております。しかしながら、何らかの理由により同氏が当社の業務執行ができない事態となった場合には、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ②人材の確保及び育成 当社において優秀な人材の確保、育成及び定着は今後の業容拡大のための重要課題であります。新入社員及び中途入社社員に対する研修の実施をはじめ、リーダー層となる中堅社員への幹部教育を通じ、将来を担う優秀な人材の確保・育成に努め、社内研修等を通じて役職員間のコミュニケーションを図ることで、定着率の向上を図っております。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を採用できない場合、また採用し育成した役職員が当社の事業に寄与しなかった場合、あるいは育成した役職員が社外流出した場合には、優秀な人材の確保に支障をきたし、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)その他リスク①新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社は、従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。 これらの新株予約権が行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化することになり、将来における株価へ影響を及ぼす可能性があります。また、当社では今後も新株予約権の付与を行う可能性があり、この場合、さらに1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 なお、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は17,800株(発行済株式総数4,125,700株の0.4%)であります。 ②配当政策について 当社では、利益配分につきましては、経営成績及び財政状態を勘案して、株主への利益配当を実現することを基本方針としております。しかしながら、当社は本書提出日現在成長過程にあり、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先して、創業以来無配当としてまいりました。 現在は、内部留保の充実に努めておりますが、将来的には、経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益の配当を検討する方針であります。ただし、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。 ③AIの活用について 当社では従業員の各業務においてAIの活用を積極的に推進しております。プロダクトの開発や運用につても同様であり、より効率的かつ正確な業務遂行を目的としてAIを活用しております。一方で、AIの誤情報(ハルシネーション)や誤作動、また情報漏洩のリスクには注意が必要であり、ガイドライン等を策定し対策を講じております。しかしながら、リスクを完全に排除することは困難であり、万が一システムに重要な影響を及ぼすプログラムの誤りや重要な機密情報の漏洩が発生した場合には、当社の経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、AIによる技術革新や競合他社による画期的なAI活用サービスの提供により、当社の既存サービスの競争力が相対的に低下する可能性があります。テクノロジーの進化に対して迅速かつ適切に対応できない場合、当社の市場シェアの低下や業績、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

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