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田岡化学工業(4113)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • 主力事業
    田岡化学工業グループは、精密化学品を核とした化学工業事業を展開しています。医薬品や農薬の中間体、電子材料、樹脂原料、機能材、接着剤など、多岐にわたる高付加価値な化学製品を製造・販売しており、これが主な収益源となっています。特に、医薬品や農薬の製造に必要な中間体は、高度な技術と品質管理が求められる分野であり、同社の強みと言えます。
  • 収益構造
    同社の収益は、主に精密化学品の製造・販売から得られています。国内外の顧客に対し、特定の用途に特化した化学製品を提供することで、安定的な収益基盤を築いています。また、化学分析受託事業も展開しており、各種化学分析サービスを提供することで、事業の多角化と収益源の確保を図っています。
  • ビジネスモデル
    同社のビジネスモデルは、研究開発に基づいた精密化学品の製造と、顧客ニーズに合わせた製品提供が中心です。医薬品や農薬、電子材料といった専門性の高い分野で必要とされる中間体や原料を供給することで、産業の基盤を支えています。また、海外にも生産・販売拠点を持ち、グローバルな供給体制を構築している点も特徴です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 化学工業事業
    この事業は、田岡化学工業グループの主力であり、売上高293.12億円、営業利益18.64億円を計上しています。医薬品や農薬の中間体、電子材料、樹脂原料、機能材、接着剤など、多岐にわたる精密化学品を製造・販売しています。国内外の顧客に高付加価値な製品を提供することで、グループ全体の収益を牽引する中核事業です。
  • 分析サービス事業
    この事業は、各種化学分析の受託サービスを提供しており、売上高6.18億円、営業利益0.23億円を計上しています。専門的な化学分析技術を活かし、外部からの依頼に応じて物質の組成や特性などを解析します。主力である化学工業事業を補完し、技術的な知見を深める役割も担っています。
  • 事業構成と規模感
    田岡化学工業グループの事業は、化学工業事業が圧倒的な規模を占めており、グループ全体の売上高と利益の大部分を稼ぎ出しています。分析サービス事業は比較的小規模ながらも、専門性の高いサービスを提供することで、グループの技術基盤を支えています。この二つの事業が連携し、グループ全体の安定的な成長を目指しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Chemistry 事業 293 19 6.4%
AnalyticalServicesReportableSegment 事業 6 0 3.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|252 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社および関係会社7社で構成され、その主な事業内容と当社および主な関係会社は次のとおりです。セグメント事業事業内容当社および主な関係会社化学工業精密化学品農薬中間体 当社電子材料樹脂原料機能材接着剤 当社ゴム薬品 タオカ ケミカル インド プライベート リミテッド 田岡化工材料(上海)有限公司樹脂添加剤加工樹脂 当社 田岡化工材料(上海)有限公司ワニス可塑剤その他工業薬品化学分析受託事業各種化学分析の受託 株式会社田岡化学分析センター 事業の系統図は次のとおりです。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
購入原料価格の変動には、タイムリーに製品価格へ転嫁するように努力しているが、影響を完全に回避するものではない。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
他社と差別化できる技術とノウハウを蓄積し事業の競争力を強化している。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:特定の取引先等への高い依存度 / 国内外市場での需要変動 / 原材料の価格変動や調達困難
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

田岡化学工業は、エポキシ樹脂硬化剤や機能性樹脂などの分野で長年の研究開発実績を持つ。特定のニッチ分野における技術的ノウハウは無形資産となりうるが、特許やブランド力が突出しているとは言えず、競争優位性は限定的。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

同社の製品は、顧客の製造プロセスに組み込まれることが多く、仕様変更に伴う開発・評価コストが発生するため、一定のスイッチング・コストが存在する。しかし、代替材料の選択肢が全くないわけではなく、乗り換えのハードルは中程度。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、ネットワーク効果を生み出す構造ではない。製品の価値は個々の性能に依存し、ユーザー数の増加によって価値が向上する性質のものではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

化学品製造においては、規模の経済や効率的な生産プロセスがコスト競争力に影響する。同社は長年の操業経験を持つが、原料調達や生産技術において、競合他社に対する圧倒的なコスト優位性を示す具体的な情報は少ない。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

化学業界は多岐にわたるが、同社が事業を展開するニッチ分野においては、一定の市場シェアを確保している可能性がある。しかし、業界全体で見ると、グローバルな大手化学メーカーと比較して規模の経済性は限定的。

  • 技術力とノウハウ
    田岡化学工業は、長年にわたり培ってきた独自の技術とノウハウを強みとしています。医薬品・農薬中間体や電子材料といった精密化学品の製造には高度な合成技術や品質管理が不可欠であり、同社はこれらの分野で差別化された製品を提供することで競争力を維持しています。研究開発にも注力し、新製品開発や既存製品の改良を通じて技術的優位性を追求しています。
  • 製品の多様性
    同社は、医薬品・農薬中間体、電子材料、樹脂原料、機能材、接着剤など、幅広い精密化学品を取り扱っています。これにより、特定の産業や製品に依存しすぎることなく、多様な市場ニーズに対応できる柔軟性を持っています。複数の分野に製品を供給することで、市場変動のリスクを分散し、安定した事業運営に繋げています。
  • グローバルな事業展開
    同社は、日本国内だけでなく、インドや中国にも生産・販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。これにより、海外市場の需要を取り込み、事業規模の拡大を図っています。特にアジア市場は成長が見込まれるため、現地での生産・販売体制を強化することで、国際競争力を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。なお、業績の見通し等の将来に関する記述は、当社が現時点で入手している情報や合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により、大きく異なる可能性があります。 (1) 経営理念「田岡化学は、化学技術を基盤として時代が求める新たな価値を創造し、生み出された化学製品を社会に供給することで、快適で豊かな暮らしの実現と社会の持続的な発展に貢献します。」 (2) 経営環境当連結会計年度の世界経済は、米国の不透明な通商政策に対する懸念が見られたものの、世界的な生成AI関連需要の拡大に伴う活発な設備投資が経済をけん引しました。一方で地政学リスクの長期化や中国の景気減速、欧米での金融政策の先行き不透明感等から、国や地域により景況感にばらつきが見られる動きとなりました。国内においては、賃上げの浸透や設備投資の回復が日本経済を下支えした一方で、輸出の混乱や、円安等による物価上昇により、景気は総じて緩やかな回復基調に留まりました。このような状況のなか、当社は2025年度より新中期経営計画(TCG as one 2027)の取り組みを推進しておりますが、年度後半からの樹脂原料の販売減少を受け、前年度対比では増収増益となったものの、当初予想と比べ、減収減益となりました。 (3) 中期経営計画中期経営計画については当社のホームページ(https://www.taoka-chem.co.jp/ir/midplan.html)にも詳しく記載していますのでご参照ください。(中長期ビジョン)田岡化学グループは、2025 年度を初年度とした中期経営計画 「TCG as one 2027(Taoka Chemical Group as one 2027) 」を策定いたしました。当社グループは、本中期経営計画において中長期で当社グループが目指すべき姿を定め、中期経営計画の実現を通じて、グループ一丸となって事業規模の拡大を図り、企業価値の向上を目指してまいります。 当社グループは、長年培ってきた有機合成技術を基に、暮らしと環境のイノベーションに貢献することを会社の使命とし、中長期ビジョンを連結売上高500億円、営業利益40億円、ROIC(投下資本利益率)10%以上としております。(中期経営計画スローガン)”TCG as one 2027”(TCGはTaoka Chemical Group の略)「田岡化学グループ」が一丸となって中長期ビジョンの実現に向けて中期経営計画を推進していきます。(経営指標:KPI Key Performance Indicator)経営指標は、売上高目標を400億円、ROIC10%以上、定常投資として3か年累計で100億円、さらに戦略投資として60億円を計上し、新製品売上高率は20%を目標とします。これらのうちROICと戦略投資を経営課題としています。(経営課題)・ROIC既存事業の深耕、新規開発品の早期上市、新規事業の開拓、海外事業の拡大等、全事業部門での収益向上に取組みます。・戦略投資既存プラントの縮小・撤退を含めた再構築とともに、効率化を追求して生産数量の最大化を図る一方で、成長投資としてマルチプラントの新設を計画します。(基本戦略)コンプライアンスの徹底と安全・安定操業継続を最優先したうえで、以下の基本戦略を設定します。①収益力の向上・新規開発品目の導入と低採算品目の損益改善対策の実行による総合的な収益力の向上の達成②生産体制の拡充・新製品の早期導入に向けたプラント再編計画・将来の人員不足に備えた工場自動化の推進・生産終了工場跡地の活用③研究開発の強化・新製品売上高率20%・効率的な研究開発体制の構築・持続的成長の為の研究開発における総合力の強化④DX推進・マテリアルズインフォマティクスの導入による研究開発の効率化、高速化・設備、保全管理への活用・原料購買関連のビッグデータ活用⑤従業員エンゲージメントの向上・働きやすい職場風土の醸成・自ら学び自ら成長する社員のキャリアを支援・多様な価値観を認め合い創造性を発揮・健康経営の推進⑥サステナビリティ製品の開発・生分解性・バイオマス可塑剤の開発・プラスチックリサイクル活用研究(光学樹脂レンズ廃材の再利用等)・高機能絶縁材料の開発(電動車用) (4)2025年度見通しの振り返り2025年度は、下半期から樹脂原料の出荷が減少し、売上高及び利益面において、残念ながら当初想定の見通しを達成することはできませんでした。 (5)2026年度の見通し2026年度の当社グループの業績は、農薬中間体の販売増による増収が見込まれる一方で、樹脂原料における2025年度後半からの出荷の減少により、2026年度は大幅な減益の見込みです。昨今の中東情勢の混乱も踏まえ、当社は以下のとおり取り組みを進めてまいります。・新規開発品・受託製品の早期導入を促進し、工場の稼働率向上を図ります。・原料価格が大幅に上昇するとともに供給制限をも強いられる中、顧客需要への影響を最小限に抑制する最適生産の維持に努めます。・原燃料価格に応じ、タイムリーな販売価格への反映に努めます。当社グループは、引き続き中期経営計画「TCG as one 2027」の下、収益構造の底上げを追求し、全ての事業においてのROIC・営業利益率の改善を目指し、企業価値の持続的向上に取組んでまいります。なお、業績予想は現時点で入手可能な情報に基づいていますが、実際の業績は今後様々な要因により大きく異なる可能性があります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。なお、業績の見通し等の将来に関する記述は、当社が現時点で入手している情報や合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により、大きく異なる可能性があります。 (1) 経営理念「田岡化学は、化学技術を基盤として時代が求める新たな価値を創造し、生み出された化学製品を社会に供給することで、快適で豊かな暮らしの実現と社会の持続的な発展に貢献します。」 (2) 経営環境当連結会計年度の世界経済は、米国の不透明な通商政策に対する懸念が見られたものの、世界的な生成AI関連需要の拡大に伴う活発な設備投資が経済をけん引しました。一方で地政学リスクの長期化や中国の景気減速、欧米での金融政策の先行き不透明感等から、国や地域により景況感にばらつきが見られる動きとなりました。国内においては、賃上げの浸透や設備投資の回復が日本経済を下支えした一方で、輸出の混乱や、円安等による物価上昇により、景気は総じて緩やかな回復基調に留まりました。このような状況のなか、当社は2025年度より新中期経営計画(TCG as one 2027)の取り組みを推進しておりますが、年度後半からの樹脂原料の販売減少を受け、前年度対比では増収増益となったものの、当初予想と比べ、減収減益となりました。 (3) 中期経営計画中期経営計画については当社のホームページ(https://www.taoka-chem.co.jp/ir/midplan.html)にも詳しく記載していますのでご参照ください。(中長期ビジョン)田岡化学グループは、2025 年度を初年度とした中期経営計画 「TCG as one 2027(Taoka Chemical Group as one 2027) 」を策定いたしました。当社グループは、本中期経営計画において中長期で当社グループが目指すべき姿を定め、中期経営計画の実現を通じて、グループ一丸となって事業規模の拡大を図り、企業価値の向上を目指してまいります。 当社グループは、長年培ってきた有機合成技術を基に、暮らしと環境のイノベーションに貢献することを会社の使命とし、中長期ビジョンを連結売上高500億円、営業利益40億円、ROIC(投下資本利益率)10%以上としております。(中期経営計画スローガン)”TCG as one 2027”(TCGはTaoka Chemical Group の略)「田岡化学グループ」が一丸となって中長期ビジョンの実現に向けて中期経営計画を推進していきます。(経営指標:KPI Key Performance Indicator)経営指標は、売上高目標を400億円、ROIC10%以上、定常投資として3か年累計で100億円、さらに戦略投資として60億円を計上し、新製品売上高率は20%を目標とします。これらのうちROICと戦略投資を経営課題としています。(経営課題)・ROIC既存事業の深耕、新規開発品の早期上市、新規事業の開拓、海外事業の拡大等、全事業部門での収益向上に取組みます。・戦略投資既存プラントの縮小・撤退を含めた再構築とともに、効率化を追求して生産数量の最大化を図る一方で、成長投資としてマルチプラントの新設を計画します。(基本戦略)コンプライアンスの徹底と安全・安定操業継続を最優先したうえで、以下の基本戦略を設定します。①収益力の向上・新規開発品目の導入と低採算品目の損益改善対策の実行による総合的な収益力の向上の達成②生産体制の拡充・新製品の早期導入に向けたプラント再編計画・将来の人員不足に備えた工場自動化の推進・生産終了工場跡地の活用③研究開発の強化・新製品売上高率20%・効率的な研究開発体制の構築・持続的成長の為の研究開発における総合力の強化④DX推進・マテリアルズインフォマティクスの導入による研究開発の効率化、高速化・設備、保全管理への活用・原料購買関連のビッグデータ活用⑤従業員エンゲージメントの向上・働きやすい職場風土の醸成・自ら学び自ら成長する社員のキャリアを支援・多様な価値観を認め合い創造性を発揮・健康経営の推進⑥サステナビリティ製品の開発・生分解性・バイオマス可塑剤の開発・プラスチックリサイクル活用研究(光学樹脂レンズ廃材の再利用等)・高機能絶縁材料の開発(電動車用) (4)2025年度見通しの振り返り2025年度は、下半期から樹脂原料の出荷が減少し、売上高及び利益面において、残念ながら当初想定の見通しを達成することはできませんでした。 (5)2026年度の見通し2026年度の当社グループの業績は、農薬中間体の販売増による増収が見込まれる一方で、樹脂原料における2025年度後半からの出荷の減少により、2026年度は大幅な減益の見込みです。昨今の中東情勢の混乱も踏まえ、当社は以下のとおり取り組みを進めてまいります。・新規開発品・受託製品の早期導入を促進し、工場の稼働率向上を図ります。・原料価格が大幅に上昇するとともに供給制限をも強いられる中、顧客需要への影響を最小限に抑制する最適生産の維持に努めます。・原燃料価格に応じ、タイムリーな販売価格への反映に努めます。当社グループは、引き続き中期経営計画「TCG as one 2027」の下、収益構造の底上げを追求し、全ての事業においてのROIC・営業利益率の改善を目指し、企業価値の持続的向上に取組んでまいります。なお、業績予想は現時点で入手可能な情報に基づいていますが、実際の業績は今後様々な要因により大きく異なる可能性があります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況① 経営成績の状況当連結会計年度の世界経済は、米国の不透明な通商政策に対する懸念が見られたものの、世界的な生成AI関連需要の拡大に伴う活発な設備投資が経済をけん引しました。一方で地政学リスクの長期化や中国の景気減速、欧米での金融政策の先行き不透明感等から、国や地域により景況感にばらつきが見られる動きとなりました。国内においては、賃上げの浸透や設備投資の回復が日本経済を下支えした一方で、米国通商政策による輸出の混乱や、円安等による物価上昇により、景気は総じて緩やかな回復基調に留まりました。当連結会計年度の当社グループの売上高は、樹脂原料の出荷増加が寄与し331億92百万円(前連結会計年度比32億62百万円、10.9%増)となりました。損益面におきましては、営業利益は20億46百万円(同1億59百万円、8.4%増)、経常利益は20億96百万円(同1億32百万円、6.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は15億33百万円(同55百万円、3.7%増)となりました。 セグメント別の売上高の概況区 分前連結会計年度当連結会計年度増 減金額構成比金額構成比金額増減率 百万円%百万円%百万円% 精密化学品事業13,23344.216,53549.83,30225.0 機能材事業3,47611.63,42210.3△54△1.6 樹脂添加剤事業12,60342.112,67638.2720.6化学工業セグメント29,31297.932,63298.33,32011.3化学分析受託事業6182.15601.7△59△9.5合 計29,930100.033,192100.03,26210.9 <化学工業セグメント>当セグメントの売上高は、326億32百万円となり、前連結会計年度と比べて33億20百万円の増収となりました。 (精密化学品事業)医農薬中間体の販売は減少しましたが、樹脂原料の販売の増加により、売上高は165億35百万円となり、前連結会計年度と比べて33億2百万円の増収となりました。 (機能材事業)ゴム薬品の販売の減少により、売上高は34億22百万円となり、前連結会計年度と比べて54百万円の減収となりました。 (樹脂添加剤事業)可塑剤の販売が増加したため、売上高は126億76百万円となり、前連結会計年度と比べて72百万円の増収となりました。 <化学分析受託事業セグメント>当セグメントの売上高は、土壌調査や石綿分析などで減少したため、5億60百万円となり、前連結会計年度と比べて59百万円の減収となりました。 ② 財政状態の状況(資産)流動資産は、売掛金や商品及び製品の増加等により、前連結会計年度末と比べて11億34百万円増加し、173億60百万円となりました。固定資産は、前連結会計年度末と比べて6億14百万円減少し、135億67百万円となりました。この結果、当連結会計年度末の総資産額は309億28百万円となり、前連結会計年度末と比べて5億20百万円の増加となりました。(負債)流動負債は、買掛金等の増加により、前連結会計年度末と比べて3億52百万円増加し、86億34百万円となりました。固定負債は、長期借入金の減少により、前連結会計年度末と比べて8億82百万円減少し、27億44百万円となりました。この結果、当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比べて5億30百万円減少し、113億78百万円となりました。(純資産)当連結会計年度末の純資産額は、前連結会計年度末と比べて10億51百万円増加し、195億50百万円となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、資金という)は、前連結会計年度に比べて45百万円減少し、29億37百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益20億60百万円、減価償却費18億21百万円でしたが、棚卸資産の増加5億87百万円や法人税等の支払額6億19百万円などにより20億59百万円の収入(前連結会計年度は43億71百万円の収入)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、9億25百万円の支出(前連結会計年度は14億18百万円の支出)となりました。主なものは、有形固定資産取得による支出9億18百万円です。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、12億19百万円の支出(前連結会計年度は9億97百万円の支出)となりました。主なものは、長期借入金の返済による支出6億20百万円、配当金の支払額5億73百万円等です。 ④ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度増減率金額(百万円)金額(百万円)(%) 精密化学品事業11,10811,5534.0 機能材事業2,7482,8092.2 樹脂添加剤事業9,36210,1508.4化学工業セグメント23,21924,5125.6化学分析受託事業---合 計23,21924,5125.6 (注) 1 金額は、販売価格で表示しています。2 セグメント間の取引については、相殺消去しています。b. 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。なお、化学工業セグメントは、受注生産は行っていません。セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度増減率金額(百万円)金額(百万円)(%)化学分析受託事業 受注高601558△7.2受注残高2725△7.2 (注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しています。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度増 減金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)増減率(%)精密化学品事業13,23344.216,53549.83,30225.0機能材事業3,47611.63,42210.3△54△1.6樹脂添加剤事業12,60342.112,67638.2720.6化学工業セグメント29,31297.932,63298.33,32011.3化学分析受託事業6182.15601.7△59△9.5合 計29,930100.033,192100.03,26210.9 (注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しています。2 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下の通りです。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)三菱瓦斯化学株式会社7,04323.511,80235.6住友化学株式会社4,46014.93,57210.8住友電工ウインテック株式会社3,26110.93,2749.9 (2) 経営者の視点における経営成績等の状況に関する分析・検討内容本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものです。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営成績 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増 減(百万円)増減率(%)売上高29,93033,1923,26210.9営業利益1,8872,0461598.4経常利益1,9642,0961326.7当期純利益1,4781,533553.7 (売上高)当連結会計年度の売上高は、樹脂原料の出荷増加が寄与し前連結会計年度に比べ32億62百万円の増収となり、331億92百万円となりました。 (営業利益)営業利益の主な増減要因は下記の通りです。なお、当社グループでは全社での営業利益分析を行っています。当連結会計年度の営業利益は、全般的な交易条件の悪化による2億2千万円の減益、樹脂原料などを中心に数量差による12億7千万円の増益、新多目的プラント稼働開始により、償却費や労務費などの固定費の増加による5億7千万円の減益、前期在庫の流れ込み等によるその他差3億3万円の減益により、結果として、前連結会計年度に比べ1億59百万円の増益の20億46百万円となりました。(営業外損益)当連結会計年度の営業外収益は、為替差益が減少したことにより、前連結会計年度より15百万円減少の71百万円となりました。営業外費用は支払補償費が増加したことから、前連結会計年度より11百万円増加の21百万円となりました。(特別損失)当連結会計年度の特別損失は、経常的な固定資産の除却などによる固定資産除却損35百万円の計上です。 ② 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 」に記載の通りです。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)当社グループは、国内外における事業遂行のための設備投資計画等に照らして必要な長期資金を金融機関等からの借入により調達しています。また、短期的な運転資金は銀行借入による調達や自己資金を充当することとしています。調達にあたっては、必要な資金を適切な時期に過不足なく機動的に調達することを旨とし、資金の安定確保と金融費用の極小化を目指すこととしています。資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理については、当社は、年度毎に資金繰り計画を作成するとともに、資金繰り表を日々更新したり、銀行と当座貸越契約を締結することで管理しています。資金の配分方針については、適正な手元現金および現金同等物の水準を定め、企業価値向上に資する資金の配分に努めており、水準を超える部分については、成長投資、株主還元等への原資といたします。なお、2025年度の投資キャッシュ・フローは9億25百万円となり、銀行借入による調達や自己資金を充当しています。株主還元については、株主の皆様への利益還元を重要な経営方針として位置づけ、財務体質の強化と今後の事業展開への対応を図るために必要な内部留保を確保しつつも、安定配当を実施していくことを基本方針としています。当社の配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認ください。(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容) 「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。 ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や当連結会計年度の状況に応じて合理的に考えられる方法に基づき、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付に係る負債、繰延税金資産等に関する見積りおよび判断を行っています。これら見積り等については、見積り特有の不確実性を伴うため、実際の結果は見積りと異なる場合がございます。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5〔経理の状況〕の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しています。また、以下の会計上の見積りについては、経営者の判断が、財政状態および経営成績に重要な影響を及ぼすと考えています。(繰延税金資産)繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しています。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性および将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しています。収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するにあたっては、一時差異等の解消見込年度および繰戻・繰越期間における課税所得を見積っています。当該見積りおよび当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等の見直しが必要となった場合、認識する繰延税金資産および法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。(固定資産の減損損失)当社グループは、投資の決定単位である各社の事業別に資産のグルーピングを行っており、遊休資産等については、個々の資産を1つの単位として資産のグルーピングを行っています。減損の兆候がある資産グループについては、当該資産グループから得られる割引前キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しています。減損の兆候の把握、減損損失の認識および測定に当たっては慎重に検討していますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、追加の減損損失が発生する可能性があります。

事業リスク

  • 特定の取引先への依存
    同社の売上高の一部は、特定の取引先に大きく依存しています。これらの取引先との間に長期契約がないため、取引先の製法転換や需要減少があった場合、同社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。新製品開発や海外事業比率向上でリスク軽減を図っていますが、完全に回避できるわけではありません。
  • 原材料価格と為替変動
    原油・ナフサ価格に連動する石油化学製品など、多くの原材料を国内外から調達しており、これらの価格高騰はコスト増に直結します。また、海外からの原材料調達が製品販売を上回るため、円安は同社の収益を圧迫する可能性があります。製品価格への転嫁や代替調達ルートの確保で対応していますが、影響を完全に排除することは困難です。
  • 事故・災害と品質問題
    工場での火災や地震、洪水などの事故・災害は、生産活動に大きな影響を与え、業績悪化に繋がる可能性があります。また、厳格な品質管理を行っているものの、予期せぬ品質問題が発生した場合、製造物責任賠償やブランドイメージの毀損により、同社の財政状態や経営成績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,902 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。ただし、投資家の判断に影響を及ぼす可能性のあるリスクは、これらに限定されるものではありません。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。当社グループではこのようなリスクを最小化するとともに、これらのリスクを機会として活かすためのリスク管理体制の整備・充実に努めています。詳細は「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③企業統治に関するその他の事項 (ロ)当社および当社グループ会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制」に記載しています。 (経営戦略に関わるリスク)(1) 特定の取引先等への高い依存度に対するリスク当社グループの売上高のうち、一部の取引先に対しての依存度が高く、それらの会社とは、納入数量、価格等に関する長期納入契約等は結んでいません。取引先の製法転換等による製品の需要減退が発生した場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、2025年度後半より樹脂原料の販売が減少しております。具体的対策としては、生産品目の高付加価値新製品へのスムーズなシフト、生産性向上や製法の変更等、更なる合理化による徹底的なコスト競争力の強化、顧客需要に対応した各機動工場の最適生産体制を構築していきます。 (2) 原材料の価格の変動や調達によるリスク当社グループは、原油・ナフサ価格に連動する石油化学製品のほか数多くの原料を国内外から直接または間接的に調達しています。原油価格の高騰や異常気象、感染症のまん延等、予測困難な問題によりさらなる原材料価格の上昇および調達が困難となった場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。足元ではイラン情勢を中心とした国際的な混乱により、将来の不確実性が高まっており、原料価格が高騰しております。タイムリーに製品価格へ転嫁するように努力しておりますが、影響を完全に回避するものではありません。 (3) 国内および海外市場での需要変動によるリスク当社グループは、直接的または間接的に製品を国内外に供給しているため、日本国内やアジアをはじめとする主要市場の景気動向から影響を受け、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4) 為替相場の変動によるリスク当社グループは、原材料の調達、製品販売における外貨建て取引等を行っており、為替リスクが存在します。当社は、海外からの原材料の調達が海外への製品販売を上回っているため、外国通貨に対して、円安になると当社に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当社では、外貨建て営業債権の一部は日本円に両替せず、外貨建て営業債務の支払いに充当していますが、為替リスクをすべて回避できる保証はありません。また、海外の関係会社の経営成績は、連結財務諸表作成のために円換算しています。換算時の為替レートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。その場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (5) 研究開発におけるリスク当社グループの研究開発は、中長期的な視点も織り込んで取り組んでいます。その範囲は既存製品群の改良研究から新規分野における研究まで多方面にわたっていますが、研究開発という性格上、開発のスピードやタイミング、競争相手の存在等からの影響も受けるため、必ずしもその成果が直接的に経営成績へ反映されない場合があります。なお、具体的な研究開発活動は「第2 事業の状況 6研究開発活動」をご覧ください。 (事業継続に関わるリスク)(1) 事故・災害のリスク当社グループは、生産設備における定期検査、要員の教育、防災訓練等、適宜実施していますが、工場における火災等の事故や停電、地震、洪水等が生産活動へ影響することを完全に排除できる保証はありません。 (2) 製品の品質当社グループは、世界的に認められている厳格な品質管理基準に従って、各種製品を製造していますが、すべての製品について予期し得ない重大な品質問題が発生しないという保証はありません。製造物責任賠償については、PL保険に加入し、万一の事故に備えていますが、賠償額が保険の補償範囲を超える大規模な製造物責任につながるような品質問題が発生した場合、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 知的財産権当社グループは、他社と差別化できる技術とノウハウを蓄積し事業の競争力を強化してきましたが、当社グループ独自の技術・製品とノウハウの一部は、厳正な管理を行っているものの、第三者が類似製品を製造することを効果的に防止できない可能性があります。また、将来、知的財産に係る紛争が生じ、当社グループに不利な判断がなされる可能性があります。 (4) 海外生産拠点における事業展開に関するリスク当社グループは、海外に生産拠点や販売拠点を有し活動していますが、進出先において、予期しない法律または規制・制度等の変更、当社グループにとって不利な政治的または経済的要因、テロ、戦争その他の要因による社会的混乱等の発生により財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (5) 訴訟当社グループは、国内および海外事業に関連して、訴訟、係争、その他の法律的手続きの対象となるリスクがあり、将来重要な訴訟等が提起された場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6) 工場立地上のリスク当社グループの工場を取り巻く立地環境は、結果的に市街地となっています。騒音、臭気問題等に対して対策は取っているものの、それらに対するクレームや住民による反会社運動、係争事件への発展による賠償義務等予期できないリスクが存在し、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性は否定できません。 (7) コンピューターシステムのリスク当社グループは、会社運営の全般に亘ってコンピューターによる業務処理を実施しており、地震・火災等の災害によるハードウェアやネットワークの損傷、ならびに外部からのコンピューターウイルス攻撃やハッキングによるシステムトラブルやデータ破壊に対して、外部との接続制限、侵入防止、マルウエア感染防止、バックアップの確保、従業員の教育などの各種対策を取っています。しかしシステムトラブル、データ破壊、更には情報の盗難・漏洩等を完全に防げる保証はありません。

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