事業の概要
- 自動車部品の製造販売: 森六グループは、自動車の内装・外装に使われる樹脂部品の開発から生産、販売までを一貫して手掛けています。特に、自動車の軽量化ニーズに応える大型樹脂部品や、木目調・金属調などの加飾技術に強みを持っています。国内外に生産拠点を持ち、グローバルな供給体制を構築しています。
- 化学品の商社機能と製造: 創業以来のケミカル事業では、基礎化学品から医薬品・農薬の中間体、プラスチック、フィルム・シート製品まで、幅広い化学製品を取り扱っています。単なる商社機能だけでなく、高機能フィルムやケミカル合成などの「ものづくり」も展開しており、多角的な収益源となっています。
- 二つの事業の相乗効果: ケミカル事業で培った化学品に関する深い知識とグローバルな販売網を活かし、樹脂加工製品事業へ原材料供給や技術ノウハウを共有しています。これにより、原材料の安定調達や製品開発の効率化を図り、グループ全体での高い価値共創を目指すビジネスモデルです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 樹脂加工製品事業: 主に自動車の内装・外装に使われる樹脂部品(センターパネル、ドアライニング、サイドシルなど)の開発、製造、販売を手掛けています。売上高は1,201億3百万円、営業利益は34億4千5百万円と、グループの主力事業であり、自動車の軽量化ニーズに対応する技術が強みです。
- ケミカル事業: 無機・有機薬品の基礎化学品から医農薬中間体、プラスチック、フィルム・シートなどの化学製品全般の販売・製造・輸出入を行っています。売上高は260億7千万円、営業利益は12億3千5百万円です。創業以来の事業であり、化学品に関する深い知識とグローバルな販売網が特徴です。
- 二つの事業のシナジー: ケミカル事業で培った化学品に関する知識やグローバルな販売網を活かし、樹脂加工製品事業へ原材料供給やノウハウを共有することで、グループ全体の競争力強化と高付加価値製品の共創を目指しています。これにより、安定した事業基盤と成長機会を追求しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| PlasticProducts | 事業 | 1,201 | 34 | 2.9% |
| ChemicalBusiness | 地域 | 261 | 12 | 4.7% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループは「森六グループは、未来を先取りする創造力と優れた技術で高い価値を共創し、時を越えて、グローバル社会に貢献します。」を経営理念とし、寛文3年(1663年)の創業以来、主たる業務であるケミカル事業と樹脂加工製品事業で事業基盤を構築してまいりました。 また、当社グループは、当社、連結子会社26社および関係会社6社により構成されており、自動車部品の「メーカー」機能と、化学分野における「商社」機能を併せ持つことを特徴としております。 樹脂加工製品事業では、主に自動車四輪部品の開発から生産・販売まで一貫して行い、高品質・高性能な製品づくりが可能な生産拠点をグローバルに展開することで、強固な生産・開発体制を構築しております。 また、ケミカル事業では、無機・有機薬品の基礎化学品から医農薬中間体、農薬・肥料、プラスチック、さらにはフィルム・シートの樹脂加工製品等、化学製品全般を取り扱っております。さらに、四国化工㈱による高機能多層フィルムや、五興化成工業㈱によるケミカル合成等、「ものづくり」も展開しております。 当社グループは各事業のシナジーを発揮し、化学品に対する知識や、グローバルな販売網を活かし、ケミカル事業から樹脂加工製品事業へ原材料供給やノウハウを共有するとともに、樹脂加工製品事業の製造ノウハウ・独自技術でお客様とともに高い価値を共創してまいります。 当社グループの事業内容および当社と主要な関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであり、次の2事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (1)樹脂加工製品事業 当事業は、当社ならびに連結子会社11社および関係会社1社で構成されており、主に自動車四輪部品(内装樹脂部品、外装樹脂部品等)の製造・販売を行っております。なお、海外子会社については、森六テクノロジー・オーバーシーズ・ホールディングス㈱を中間持株会社として管理を行っております。 当事業では、自動車四輪部品が軽量化に向けて鉄から樹脂への材料置換が進む中、大型樹脂部品の製造ノウハウや加飾技術を強みと考えており、日本・北米・中国・アジア四極のグローバルな生産・開発体制を特色としております。 ①主要製品 主力である自動車四輪部品の主要商品は以下のとおりであります。区分製品名概要特徴内装樹脂部品センターパネル運転席と助手席の間にあるスイッチ類が収められている部分・木目調、金属調、高光沢、高輝度等、多種多様な意匠・より高い利便性や操作性を実現センターコンソール前席左右の間に設けられた箱状の収納部分アウトレットエアコンの吹き出し部分グローブボックスダッシュボード(助手席前の部分)に付いている収納スペースガーニッシュ様々な箇所を飾る装飾パネルや加飾パーツ等の装飾品全般外装樹脂部品サイドシルドア下に位置する部材で、シルとは敷居のこと・ボディと一体化した樹脂部品を製造・高度な成形技術と塗装技術により、耐久性と併せて非常に高い外観品質を実現カウルトップフロントワイパー下の樹脂パーツ部分テールゲートスポイラー上下開きのバックドアのガラス上部に配置される樹脂パーツ部品フロントグリル車両前面の網目状の部分フューエルフィラーリッド給油口の蓋、カバーのことホイールアーチ車輪部分の車体の切り欠きのこと ②開発・量産体制 顧客ニーズに対応するため、国内はもちろん北米・中国・アジアに事業を展開しており、グローバルでの設計・開発から量産までの一貫体制を構築しております。主に自動車四輪樹脂部品の製造・販売を行っておりますが、熊本森六化成㈱では二輪車部品の製造・販売を中心としており、㈱ユーコウでは精密樹脂部品の製造・販売を行っております。(製造拠点)区分国名・地域会社名国内日本森六㈱(関東工場、鈴鹿工場)、熊本森六化成㈱、㈱ユーコウ海外北米Moriroku Technology North America Inc.、Listowel Technology, Inc.中国広州森六塑件有限公司、武漢森六汽車配件有限公司アジアMoriroku Philippines, Inc.、Moriroku Technology (Thailand) Co.,Ltd.、PT. Moriroku Technology Indonesia、Moriroku Technology India Pvt. Ltd. (開発拠点)区分国名・地域会社名国内日本森六㈱(開発センター)海外北米Moriroku Technology North America Inc.中国広州森六塑件有限公司アジアMoriroku Technology (Thailand) Co.,Ltd. (2)ケミカル事業 当事業は、当社ならびに連結子会社15社および関係会社5社で構成されており、化学品・合成樹脂製品の販売・製造ならびに輸出入を行っております。なお、海外子会社については、森六ケミカルズ・オーバーシーズ・ホールディングス㈱を中間持株会社として管理を行っております。 当事業は当社グループの祖業であり、創業から360年以上に亘って蓄積された化学品に対する知識、自ら樹脂加工を手掛けていることによる製造現場の理解、グローバルな販売網を特色としております。 ①分野別主要取扱商品 各分野別の主要取扱商品は以下のとおりであります。分野主要取扱商品モビリティ四輪車・二輪車用の原料、樹脂成形品(押出、射出) など電機・電子半導体材料、光学シート、LED材料、放熱材料 などファインケミカルアクリル・ウレタン樹脂原料、医農薬中間体、触媒 などコーティング塗料・インキ、工業薬品、環境エネルギー関連素材 など機能素材機能性化学品、医農薬中間体、高機能商材、スペシャリティ化学品 など生活材料住宅資材・建材、汎用樹脂、特殊コンパウンド、環境関連製品 などメディカル医薬中間体、機能性化学品、輸液バッグフィルム、医療機器原料 などヘルスケア香料原料、ヘルスケア原料 などフード食品原料、包装資材、農業用肥料・資材 など ②販売・製造体制(販売拠点) 以下の販売拠点でグローバルに化学品・樹脂商品の輸出入・販売を行っております。なお、森六アグリ㈱では主に肥料、農薬、農業被覆資材、農産物、飼料の販売を行っております。区分国名・地域会社名国内日本森六㈱、森六アグリ㈱、四国化工㈱海外中国森六(香港)有限公司、森六(上海)貿易有限公司、森六(広州)貿易有限公司、森六(天津)化学品貿易有限公司、四国化工(上海)有限公司アジアMoriroku (Singapore) Pte., Ltd.、Moriroku (Thailand) Co., Ltd.、Moriroku Chemicals Korea Co., Ltd.、PT. Moriroku Chemicals Indonesia、Moriroku Chemicals India Pvt. Ltd.、森六㈱(ベトナム駐在員事務所)欧州Moriroku Austria GmbH、森六㈱(イスラエル駐在員事務所、ドイツ駐在員事務所)北米Moriroku America, Inc. (製造拠点) 単に化学素材や製品の流通をグローバルにコーディネートするだけでなく、ひと手間加え、お客様のニーズに適った高い付加価値を有する様々な素材・製品を開発・提供する「ものづくり」を下表のとおり実践しております。 なかでも、四国化工㈱では多種多層のインフレーションフィルム成形のパイオニアとして、特殊な技術と品質管理により、様々な樹脂素材を組み合わせ、機能的なフィルムを製造しております。耐熱性、耐久性、安全性、衛生性、ガスバリア性を有しており、食品分野では生肉、ハム・ソーセージの業務用食品包装フィルム、医療分野では機能性点滴バッグ(*)用フィルムを製造しております。*機能性点滴バッグとは、1つの点滴バッグが最大で4室に分かれており、力を入れて押すと中央のシール部分が開通し、それぞれに入っている薬液や粉薬が使用直前に混合できるもの。区分国名・地域会社名事業概要国内日本五興化成工業㈱塗料、染料、医農薬中間物の製造・販売四国化工㈱高機能多層フィルムの製造・販売アイ・エム・マテリアル㈱化学品・樹脂等の低温粉砕加工中部化学㈱自動車用押出成形部品の製造・販売海外北米M&C Tech Indiana Corporation自動車用押出成形部品の製造・販売アジアNamo Chemical Co., Ltd.リチウムイオン電池用絶縁スラリーの製造・販売 [事業系統図](注)1.上図には連結子会社および持分法適用関連会社を表示しております。2.連結子会社のうち、中間持株会社(森六テクノロジー・オーバーシーズ・ホールディングス株式会社および森六ケミカルズ・オーバーシーズ・ホールディングス株式会社)の2社は、上記系統図に含めておりません。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 石油化学製品の価格設定をナフサ価格に連動する方式に基づく取引契約を締結。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 自動車四輪部品の大型樹脂部品の製造ノウハウや加飾技術、多層加飾技術。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:特定の得意先への依存 / 原材料、部品および商品の一部の取引先への依存 / 原材料の価格変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
森六(4249)の財務サマリデータが未収録であり、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPに関する具体的な情報が入手困難なため、無形資産による競争優位性は現時点では評価できません。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
化学品、特に工業用接着剤やシーラントは、顧客の製造プロセスに組み込まれている場合、切り替えにはコストやリスクが伴う可能性があります。しかし、具体的な顧客基盤や製品の特殊性に関する情報が不足しており、スイッチング・コストの強さは限定的と考えられます。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
森六の事業内容(化学品、特に接着剤、シーラント、合成樹脂等)において、ネットワーク効果が競争優位性として働く要素は見当たりません。製品の利用者が増えることで価値が増加するようなプラットフォームビジネスではありません。
コスト優位★★☆☆☆
化学品製造においては、規模の経済や効率的な生産プロセスがコスト競争力に寄与する可能性があります。しかし、森六の具体的な生産効率や原料調達におけるコスト優位性を示すデータがなく、現時点での評価は限定的です。
規模の経済★★☆☆☆
化学品業界は一般的に規模の経済が働く可能性がありますが、森六が市場においてどの程度のシェアを持ち、効率的な規模を享受しているかについての具体的な情報が不足しています。業界内での寡占度や生産能力に関する詳細な分析が必要です。
- グローバルな生産開発体制: 自動車部品の樹脂加工製品事業では、日本、北米、中国、アジアの4極に生産・開発拠点を展開しています。これにより、主要な自動車メーカーのグローバルな生産体制に対応し、地域ごとのニーズに合わせた製品を迅速に供給できる強みがあります。
- 自動車軽量化への貢献技術: 自動車業界が燃費向上とCO2排出量削減のために「軽量化」を推進する中で、森六グループの樹脂部品は鉄から樹脂への材料置換に貢献しています。大型樹脂部品の製造ノウハウや高度な成形・塗装技術は、高い外観品質と耐久性を両立させ、競争優位性となっています。
- 化学分野における深い知見と製造力: 360年以上の歴史を持つケミカル事業で蓄積された化学品に関する知識と、自社での樹脂加工経験から得られる製造現場への理解が強みです。商社機能に加えて、高機能多層フィルムやケミカル合成といった「ものづくり」も展開しており、顧客の多様なニーズに応える高付加価値な製品提供が可能です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 森六グループは、未来を先取りする創造力と優れた技術で高い価値を共創し、時を越えて、グローバル社会に貢献します。・行 動 指 針 (法令遵守)国内外の法令を遵守し、公平で公正な企業活動を通じ、信頼される企業グループをめざします。(人間尊重)社員一人ひとりが自主性、創造性を発揮し、一緒に働く仲間の人格や個性を尊重します。(顧客満足)お客様に満足いただける、価値ある情報、質の高いサービス、優れた製品を提供します。(社会貢献)地球環境に配慮し、地域に根ざした企業活動を通し、「良き企業市民」として社会に貢献します。・大切にする価値観(進取の精神)時代を先取りし、継続的に企業価値向上に努めます。(同心協力)チームワークを尊重し、理想を追求する企業グループをめざします。 (2)経営戦略等 創業363年を迎えた当社グループは、時代とともに変化する課題に応え続けていくため、長期的な視点での企業の在り方を再定義し、2035年長期ビジョンを策定しました。当社グループは「ものづくりの技と化学の力で、社会に価値あるソリューションを提供する」ことをミッションとし、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。 ・2035年長期ビジョン/Our Mission CREATE THE NEW VALUE ものづくりの技と化学の力で、社会に価値あるソリューションを提供する 2035年ビジョンの実現に向けた中間ステップとして、2026年3月期よりスタートした第14次中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)を「戦略実行フェーズ」と位置づけ、変化に敏捷かつ柔軟に対応するアジリティ経営を通じて、組織の適応力と競争力を高めます。また、強固な事業基盤のもと、成長が見込まれる分野への重点投資と事業構造の高度化を推進するとともに、事業戦略とコーポレート機能戦略を一体的に展開してまいります。 第14次中期経営計画の概要につきましては、以下のとおりであります。 ・基本方針 アジリティ経営で未来を拓く-柔軟性と利益追求で成長を加速する- ・基本戦略 Ⅰ.主力事業の更なる利益追求 Ⅱ.将来の製品化に向けた開発の推進 Ⅲ.事業シナジーによる新たな価値創造 Ⅳ.事業基盤の更なる強化 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは主な経営指標として、企業の事業活動の成果を示す営業利益に注視し、収益性判断の指標に営業利益率を掲げているほか、資本および資産の効率性判断の指標にROE(自己資本利益率)、財務の安定性判断の指標に自己資本比率を掲げております。 また、プライム上場企業としてのマネジメント機能向上に注力し、グループ連携によってサステナビリティ経営を深化させるため、サステナビリティに関する指標を導入しています。具体的には環境に配慮した事業活動の視点においてGHG排出量の削減、多様な人材の確保と育成の視点において社員エンゲージメントの向上、女性管理職の増加を目指しております。 第14次中期経営計画においては、最終年度である2028年3月期の目標値を営業利益70億円、ROE(自己資本利益率)6.5%以上、GHG排出量を2019年度比45%削減、社員エンゲージメントは2024年3月期実施の社員意識調査での肯定回答率より5ポイント上昇に設定しております。 (4)経営環境 当連結会計年度における世界経済は、中国経済の減速や欧州経済の停滞に加え、米国の関税政策や地政学リスクの高まり等を背景に、先行き不透明な状況が続きました。 当社グループの主力事業である自動車業界では、完成車メーカーの生産動向や車種構成の変化、国内市場の縮小、EV市場の成長鈍化に加え、中国をはじめとする新興国メーカーの競争力向上により、競争環境は一層厳しさを増しております。また、原材料費・物流費・人件費等の高止まりに加え、技術革新への対応や調達リスクへの対処、安定供給体制の確保などが継続的な課題となっております。このような環境下においては、完成車の生産台数に過度に依存しない収益基盤の構築が課題となります。 一方、化学品業界においても、原油・ナフサ価格や為替相場の変動に加え、中東情勢の緊迫化に伴う原料調達および供給面の不確実性により、厳しい事業環境が続いております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当面は、原材料価格の高騰や為替変動等による市況影響の最小化に注力するとともに、主要顧客の生産計画に合わせた合理的な稼働体制を確保いたします。さらに次世代自動車の安全性、快適性、環境性能の向上に繋がる技術、製品、材料開発をグループ横断で追求し、グローバルで持続的な成長に向けた新たな市場獲得を進めることで、強固な経営基盤を構築してまいります。 当社グループは、柔軟性と利益追求を両立する“アジリティ経営”のもと、第14次中期経営計画において、以下の課題に重点的に取り組んでまいります。 ・主力事業の更なる利益追求グローバル市場拡大、新規顧客獲得および製品・商材ポートフォリオの確立により、収益力の強化を図ってまいります。あわせて、生産技術開発と高効率生産による環境負荷低減と利益最大化の両立を目指します。加えて、2026年4月1日に実施したM&Aにより、譲受事業が有する顧客基盤を活用し、新規顧客の獲得および取引先の拡大を進めてまいります。・将来の製品化に向けた開発の推進「ものづくり」の強化を軸とし、独自性・付加価値の高い製品開発を推進するとともに、マーケティングやオープンイノベーションを活用し、将来に向けた差別化技術の具現化を図ってまいります。また、2026年4月1日に実施したM&Aにより、譲受事業が有する経営資源と当社グループの強みを融合し、製品、技術領域の拡充を進めてまいります。・事業シナジーによる新たな価値創造樹脂加工製品事業とケミカル事業の知見と資源を結集し、事業戦略の加速を目指します。・事業基盤の更なる強化コーポレート機能戦略と事業戦略の融合、多様な人材の採用・育成を通じた人材力の最大化を進め、グローバルな競争環境において強固な経営基盤の構築を目指してまいります。・事業戦略とサステナビリティ経営の統合事業戦略とサステナビリティ経営を統合し、社会的価値と経済的価値の両立を目指します。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 森六グループは、未来を先取りする創造力と優れた技術で高い価値を共創し、時を越えて、グローバル社会に貢献します。・行 動 指 針 (法令遵守)国内外の法令を遵守し、公平で公正な企業活動を通じ、信頼される企業グループをめざします。(人間尊重)社員一人ひとりが自主性、創造性を発揮し、一緒に働く仲間の人格や個性を尊重します。(顧客満足)お客様に満足いただける、価値ある情報、質の高いサービス、優れた製品を提供します。(社会貢献)地球環境に配慮し、地域に根ざした企業活動を通し、「良き企業市民」として社会に貢献します。・大切にする価値観(進取の精神)時代を先取りし、継続的に企業価値向上に努めます。(同心協力)チームワークを尊重し、理想を追求する企業グループをめざします。 (2)経営戦略等 創業363年を迎えた当社グループは、時代とともに変化する課題に応え続けていくため、長期的な視点での企業の在り方を再定義し、2035年長期ビジョンを策定しました。当社グループは「ものづくりの技と化学の力で、社会に価値あるソリューションを提供する」ことをミッションとし、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。 ・2035年長期ビジョン/Our Mission CREATE THE NEW VALUE ものづくりの技と化学の力で、社会に価値あるソリューションを提供する 2035年ビジョンの実現に向けた中間ステップとして、2026年3月期よりスタートした第14次中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)を「戦略実行フェーズ」と位置づけ、変化に敏捷かつ柔軟に対応するアジリティ経営を通じて、組織の適応力と競争力を高めます。また、強固な事業基盤のもと、成長が見込まれる分野への重点投資と事業構造の高度化を推進するとともに、事業戦略とコーポレート機能戦略を一体的に展開してまいります。 第14次中期経営計画の概要につきましては、以下のとおりであります。 ・基本方針 アジリティ経営で未来を拓く-柔軟性と利益追求で成長を加速する- ・基本戦略 Ⅰ.主力事業の更なる利益追求 Ⅱ.将来の製品化に向けた開発の推進 Ⅲ.事業シナジーによる新たな価値創造 Ⅳ.事業基盤の更なる強化 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは主な経営指標として、企業の事業活動の成果を示す営業利益に注視し、収益性判断の指標に営業利益率を掲げているほか、資本および資産の効率性判断の指標にROE(自己資本利益率)、財務の安定性判断の指標に自己資本比率を掲げております。 また、プライム上場企業としてのマネジメント機能向上に注力し、グループ連携によってサステナビリティ経営を深化させるため、サステナビリティに関する指標を導入しています。具体的には環境に配慮した事業活動の視点においてGHG排出量の削減、多様な人材の確保と育成の視点において社員エンゲージメントの向上、女性管理職の増加を目指しております。 第14次中期経営計画においては、最終年度である2028年3月期の目標値を営業利益70億円、ROE(自己資本利益率)6.5%以上、GHG排出量を2019年度比45%削減、社員エンゲージメントは2024年3月期実施の社員意識調査での肯定回答率より5ポイント上昇に設定しております。 (4)経営環境 当連結会計年度における世界経済は、中国経済の減速や欧州経済の停滞に加え、米国の関税政策や地政学リスクの高まり等を背景に、先行き不透明な状況が続きました。 当社グループの主力事業である自動車業界では、完成車メーカーの生産動向や車種構成の変化、国内市場の縮小、EV市場の成長鈍化に加え、中国をはじめとする新興国メーカーの競争力向上により、競争環境は一層厳しさを増しております。また、原材料費・物流費・人件費等の高止まりに加え、技術革新への対応や調達リスクへの対処、安定供給体制の確保などが継続的な課題となっております。このような環境下においては、完成車の生産台数に過度に依存しない収益基盤の構築が課題となります。 一方、化学品業界においても、原油・ナフサ価格や為替相場の変動に加え、中東情勢の緊迫化に伴う原料調達および供給面の不確実性により、厳しい事業環境が続いております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当面は、原材料価格の高騰や為替変動等による市況影響の最小化に注力するとともに、主要顧客の生産計画に合わせた合理的な稼働体制を確保いたします。さらに次世代自動車の安全性、快適性、環境性能の向上に繋がる技術、製品、材料開発をグループ横断で追求し、グローバルで持続的な成長に向けた新たな市場獲得を進めることで、強固な経営基盤を構築してまいります。 当社グループは、柔軟性と利益追求を両立する“アジリティ経営”のもと、第14次中期経営計画において、以下の課題に重点的に取り組んでまいります。 ・主力事業の更なる利益追求グローバル市場拡大、新規顧客獲得および製品・商材ポートフォリオの確立により、収益力の強化を図ってまいります。あわせて、生産技術開発と高効率生産による環境負荷低減と利益最大化の両立を目指します。加えて、2026年4月1日に実施したM&Aにより、譲受事業が有する顧客基盤を活用し、新規顧客の獲得および取引先の拡大を進めてまいります。・将来の製品化に向けた開発の推進「ものづくり」の強化を軸とし、独自性・付加価値の高い製品開発を推進するとともに、マーケティングやオープンイノベーションを活用し、将来に向けた差別化技術の具現化を図ってまいります。また、2026年4月1日に実施したM&Aにより、譲受事業が有する経営資源と当社グループの強みを融合し、製品、技術領域の拡充を進めてまいります。・事業シナジーによる新たな価値創造樹脂加工製品事業とケミカル事業の知見と資源を結集し、事業戦略の加速を目指します。・事業基盤の更なる強化コーポレート機能戦略と事業戦略の融合、多様な人材の採用・育成を通じた人材力の最大化を進め、グローバルな競争環境において強固な経営基盤の構築を目指してまいります。・事業戦略とサステナビリティ経営の統合事業戦略とサステナビリティ経営を統合し、社会的価値と経済的価値の両立を目指します。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、米国の関税政策やサプライチェーンの混乱、中東情勢の緊迫化等により、先行き不透明な状況が続きました。自動車業界では、原材料価格および人件費の上昇に加えて、中国メーカーの台頭により中国およびアジアで日系自動車メーカーの販売が低迷するなど、厳しい事業環境となりました。 このような中、当社グループは、2026年3月期を初年度とする第14次中期経営計画を策定し、主力事業の更なる利益追求と将来の製品化に向けた開発を推進しました。また、2025年4月よりグループの経営体制を見直し、当社および主要子会社2社を統合したことで、事業間連携の強化と意思決定の迅速化を図り、グループ全体でのシナジー創出と競争力の向上に努めました。 樹脂加工製品事業では、地域・顧客・部品の三軸でポートフォリオの最適化を進め、収益性を重視した事業活動を展開しました。また、コア技術の高度化に取り組み、技術展示会の開催等を通じて新規顧客開拓を進めました。 ケミカル事業では、「グローバルビジネスの拡大」と「ものづくり事業の強化」を掲げ、ドイツ駐在員事務所の設置やアセアン地域における事業拡大、韓国企業への出資を通じたバッテリー部材分野のビジネス創出等を推進しました。 さらに、2025年9月に株式会社レゾナックのモビリティ事業の一部を譲り受けることを決定し、技術・人材・顧客基盤の拡充を図ることで、将来の成長に向けた取り組みを進めました。 当連結会計年度における売上高は、中国およびアジアにおける主要顧客の自動車の減産や化学品販売の減少を受け、133,871百万円(前期比8.4%減)となりました。 営業利益は、4,638百万円(同12.2%増)となりました。減収の影響や物価高騰に伴う調達コストの増加、株式会社レゾナックの事業譲受関連費用の発生等があったものの、顧客との交渉を通じた販売価格の適正化やコスト改善が進展しました。加えて、メキシコの子会社 Moriroku Technology De Mexico S.A. DE C.V.(以下、「MTDM」)の売却に伴い同社が連結除外になったことや、前期に中国等で減損損失を計上したことによる減価償却費の減少により、増益となりました。 経常利益は、為替差損の縮小により3,993百万円(同81.2%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期にMTDMの譲渡に伴う損失および減損損失を計上した反動により2,447百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失7,814百万円)となりました。 セグメントの経営成績は以下のとおりです。 なお、当連結会計年度より、当社グループの組織再編に伴い、報告セグメントごとの業績をより適切に評価するため、管理費用等の配分方法を見直しており、報告セグメントに配分していた一部の本社費用について全社費用として「調整額」に含めて開示する方法に変更しております。前期比較についても、前期の数値を変更後の算定方法に基づき組み替えて比較しております。 (樹脂加工製品事業) 売上高は、中国およびアジアにおける主要顧客の減産の影響やMTDMの売却により108,413百万円(前期比9.7%減)となりました。なお、MTDMの売却による一過性影響を除くと5.9%の減収となりました。北米では、半導体供給不足の影響により一時的に減産となったものの、その後は挽回生産が順調に進み、影響は限定的でした。 営業利益は、5,562百万円(同35.7%増)となりました。減収の影響や物価高騰に伴う調達コストの増加はあったものの、日本や北米を中心に販売価格の適正化やコスト改善が進展したほか、日本におけるモデルミックスの改善等により増益となりました。加えて、MTDMの売却に伴う損失の解消や、前期に中国で減損損失を計上したことによる減価償却費の減少もプラスに寄与しました。 (ケミカル事業) 売上高は、25,458百万円(前期比2.3%減)となりました。ライフサイエンス分野では、欧州・中東向けの需要停滞や顧客の在庫調整の影響等により、樹脂原料および食品包装資材の取引が減少しました。ファインケミカル分野では、中国メーカーとの競合等により一部の商材で販売が落ち込みました。一方、モビリティ分野では、中国およびアジアは低迷したものの、国内は堅調に推移し、二輪・バギー向けの樹脂部品販売や金型取引も増加しました。 営業利益は、販管費の削減に努めたものの減収の影響により、1,544百万円(同14.1%減)となりました。②財政状態(資産) 当連結会計年度末における流動資産は72,178百万円となり、前連結会計年度末に比べ615百万円減少しました。これは主に、仕掛品が3,705百万円増加した一方、現金及び預金が4,088百万円減少したこと等によるものであります。 また、固定資産は51,554百万円となり、前連結会計年度末に比べ285百万円減少しました。これは主に、建設仮勘定が2,505百万円、投資有価証券が930百万円増加した一方、建物及び構築物が3,168百万円、機械装置及び運搬具が904百万円減少したこと等によるものであります。 これらの結果、資産合計は123,733百万円となり、前連結会計年度末に比べ901百万円減少しました。(負債) 当連結会計年度末における流動負債は49,289百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,516百万円減少しました。これは主に、その他に含まれる前受金が5,130百万円増加した一方、関係会社整理損失引当金が6,297百万円、短期借入金が579百万円、未払法人税等が364百万円、支払手形及び買掛金が335百万円減少したこと等によるものであります。 また、固定負債は7,088百万円となり、前連結会計年度末に比べ170百万円増加しました。これは主に、繰延税金負債が729百万円増加したこと等によるものであります。 これらの結果、負債合計は56,377百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,345百万円減少しました。(純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は67,355百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,444百万円増加しました。これは主に、為替換算調整勘定が1,996百万円、その他有価証券評価差額金が655百万円増加したこと等によるものであります。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より3,783百万円減少し、15,305百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは7,721百万円(前期は9,348百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益4,237百万円、減価償却費6,344百万円、売上債権の減少額2,549百万円、棚卸資産の増加額△4,579百万円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは△7,546百万円(前期は△3,751百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出△7,424百万円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは△4,428百万円(前期は△6,407百万円)となりました。これは主に、短期借入金の純減額△1,301百万円、長期借入金の返済による支出△1,431百万円、配当金の支払額△1,603百万円等によるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)樹脂加工製品事業(百万円)122,03394.5ケミカル事業(百万円)11,250102.3合計(百万円)133,28495.1 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)樹脂加工製品事業106,77092.35,874119.6ケミカル事業67,15195.82,105103.4合計173,92193.67,979114.8 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。2.当社グループの役割が代理人に該当する取引については純額で収益を認識しておりますが、受注高及び受注残高については総額の数値を記載しております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前年同期比(%)樹脂加工製品事業(百万円)108,41390.3ケミカル事業(百万円)25,45897.7合計(百万円)133,87191.6 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)Honda Development & Manufacturing of America, LLC52,15635.749,88737.3本田技研工業株式会社22,08115.123,50217.6 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 ①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析、検討内容 経営成績等の状況に関する認識および分析、検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 経営成績に影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。 そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、コーポレート・ガバナンス体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合った商品・製品を提供することにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減した上で、適切な対応を図ってまいります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フロー) 「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 (資金需要) 当社グループの資金需要は、大きく分けて運転資金と設備資金の二つです。運転資金の主なものは、製品を製造するための原材料仕入と製造費、商社として機能するための商品の仕入、共通するものとして販売費及び一般管理費等があります。設備資金の主なものは、増産や自動化・効率化、生産品目のモデルチェンジ対応のための建物や機械装置、金型等の有形固定資産取得に加え、情報処理のための無形固定資産取得等があります。なお、2026年4月1日に実施したM&Aによる譲受事業の株式取得資金および対象事業の成長投資により資金需要は拡大しておりますが、財務健全性を維持しながら銀行借入による調達を継続する方針です。 (財務政策) 当社グループは、事業活動のために健全なバランスシートと適正な流動資産の保持を財務方針としております。運転資金、設備資金については、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を充当し、不足分について有利子負債での調達を実施しております。長期借入については、事業計画に基づく資金需要、金利動向、既存借入金の返済時期等を考慮の上、調達を行っており事業継続に必要な資金を十分に賄えていると考えております。なお、投資有価証券の売却により取得する資金は、企業価値向上に向けて自己株式取得などの株主還元等に活用していく方針です。また、不測の事態に備え、取引金融機関と当座貸越契約およびコミットメントライン契約を締結し、代替流動性を確保しております。 ③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、主な経営指標として、企業の事業活動の成果を示す営業利益に注視し、収益性判断の指標に営業利益率を掲げているほか、資本および資産の効率性判断の指標にROE(自己資本利益率)、財務の安定性判断の指標に自己資本比率を掲げております。また、当社グループは2026年3月期から2028年3月期までの中期経営計画を策定しており、最終年度である2028年3月期の目標値を営業利益70億円、ROE(自己資本利益率)6.5%以上に設定しております。 なお、株主還元については、将来における事業展開と経営環境の変化に対応するために必要な内部留保資金を確保しつつ、安定した配当を継続実施していくことを基本方針としております。配当につきましては、DOE(自己資本配当率)を指標とし、2028年3月期にDOE3.0%以上の水準まで引き上げる方針としております。 当連結会計年度を含む、直近2会計年度の各指標の推移は、次のとおりであります。引き続きこれらの指標について、改善されるよう取り組んでまいります。 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)営業利益率2.8%3.5%ROE(自己資本利益率)-3.8%自己資本比率51.1%53.5%DOE(自己資本配当率)2.1%2.7%(注)前連結会計年度に係るROE(自己資本利益率)については、当期純損失を計上しているため記載しておりません。 ④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
事業リスク
- 特定の得意先への依存: 樹脂加工製品事業の売上高の90%以上を本田技研工業とそのグループ会社が占めており、同社の自動車生産台数や販売動向の変動が森六グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。新規顧客獲得や他業種への参入でリスク分散を図っています。
- 原材料価格の変動: ナフサを原料とする石油化学製品を多く取り扱っており、その市況や需給バランスの変動が業績に影響を与える可能性があります。ナフサ価格に連動する取引契約や在庫商品の契約条件の見直しにより、価格変動リスクの低減に努めています。
- 海外事業活動に伴うリスク: 世界各国で事業を展開しているため、予期せぬ法的規制の変更、政治・経済情勢の変動、疫病の流行、慣習の違いなどが経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。現地情報の収集と社内での情報共有、社員教育の充実で対応しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、以下の事項は当社グループのリスクのうち主要なものを記載しており、当社グループのリスクを網羅的に記載したものではなく、これら以外にも予測しがたいリスクが存在する可能性があると考えております。 なお、記載事項のうち将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。リスク項目リスクの説明リスク対策市場の変化 当社グループは、日本、北米、欧州およびアジアにおいて事業を展開しており、各地域での景気変動、消費者需要の変動等の影響を受けます。それに伴う需要の低下は、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、地域別・業界別の需要動向を定期的にモニタリングし、本社と各海外拠点が連携して状況に応じた対策を行っております。国際情勢の不確実性 当社グループは、生産および販売活動において、世界各地域の地政学的リスクの影響を受ける可能性があります。軍事衝突、政情不安、制裁措置、国際関係の緊張、輸送ルートの混乱、原油・ナフサ等の資源価格の急激な変動が発生した場合、原材料価格の高騰、エネルギーコスト上昇、調達遅延、物流停滞、取引先の事業活動への影響等により、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、複数調達先の確保、在庫水準の適正化、物流ルートの多様化、取引先状況モニタリングなどの取り組みとともに、取締役会等でのモニタリングを実施し、事業活動への影響の低減に努めております。海外活動 当社グループは、海外市場において事業を展開する中で、各国の法規制、税制、環境規制、商習慣等の変動に伴う影響を受ける可能性があります。各国において予期しない制度変更が生じた場合には、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、現地の法的規制や慣習等へ適切に対応するために、各国の規制動向を現地法務部門および外部専門家との連携により、規制動向を継続的に把握し、当社グループ内で情報共有を行うと共に、社内研修等を開催し、規制対応力の強化に努めています。特定の得意先への依存 当社グループの主要な販売先は、本田技研工業㈱およびそのグループ会社(以下、「同社」)であり、2026年3月期の樹脂加工製品事業においては、売上高の90%以上を占めております。 同社の自動車生産台数および販売動向の変動は、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、独自の樹脂加工技術、ケミカル材料技術を融合することで新たな技術革新を行い、モビリティ領域での新規顧客獲得を推進しております。 また、新事業育成への資源配分や事業ポートフォリオの最適化を進めております。加えて、2026年4月1日に実施したM&Aにより顧客ポートフォリオの拡充を図るとともに、譲受事業が有する顧客基盤や技術を活用し、主要顧客への依存度低減および収益基盤の強化に取り組んでまいります。原材料、部品および商品の一部の取引先への依存 当社グループは、多数の外部取引先から原材料、商品および部品(以下、「購入品」)を購入しております。製品の製造および販売に使用するいくつかの購入品については、一部の取引先への依存度が高い状況にあります。主要取引先から供給が、災害、事故、品質問題、経営悪化、地政学的要因等により、中断または遅延した場合には、当社グループの生産活動および販売活動に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、購入品の安定調達において、複数の調達先の確保、代替可能性の評価、地域分散による調達リスクの低減、サプライヤーの事業継続計画の確認等を進め、サプライチェーンの多様化と強靭性向上を推進しております。製品の品質 当社グループは、世界的に認められた品質管理基準に従って製品を製造しております。製造する製品に、重大な品質不具合が発生した場合には、多額のコストや当社グループの評価に影響を与え、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、品質マネジメントシステムISO9001や自動車産業品質マネジメントシステムISO/TS16949の認証を受け、当該規格下において各種製品の製造、品質管理を行い、品質の保持、向上に努めております。 万一、問題が発生したときには、市場対応が迅速かつ確実に行われるよう体制を整備しております。取引先の信用 当社グループは、多様な商取引により国内外の販売先に対して信用取引を行っており、信用リスクを負っております。安定かつ継続的な商品・製品の調達に努めておりますが、販売先の財務状況の悪化や経営破綻等により、売上債権の回収遅延または貸倒れが発生した場合、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、取引先の信用情報を随時収集し、販売先の事業状況、財務状況および取引実績等を継続的に確認しております。これらの情報より、与信限度額の設定、必要に応じて取引条件の見直し、与信限度額の変更・取引金額の制限を実施することで、信用リスクの低減に努めております。研究開発活動 当社グループは、顧客の満足が得られるように新製品の開発を進めております。開発した新製品または新技術が顧客や市場からの支持を獲得できなかった場合には、将来の成長と収益性を低下させ、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、独創的な新製品、新技術の開発を展開しております。顧客への技術プレゼンテーション、国内外の展示会への開発製品の出展などにより、業界関係者との意見交換を行い、市場ニーズを捉えながら研究開発活動を実施しております。原材料の価格変動 当社グループは、ナフサを原料として製造される石油化学製品を取扱い、樹脂、工業薬品、有機化学、塗料、油脂加工、電子材料、自動車分野など多岐にわたる業界へ提供しています。石油化学製品はこれら原料市況ならびに需給バランスの要因から、製品ごとに固有の市況を形成しており、その変動は当社グループの経営成績および財務状況等に影響を与える可能性があります。 当社グループは、石油化学製品の価格設定をナフサ価格に連動する方式に基づく取引契約を締結するなど、市況変動のリスクの低減化を行っております。 在庫商品は、当該ロットに関して、数量・価格を決めた契約を取引先と締結するなど、市況影響を受けない取引条件締結を進めております。為替レートの変動 当社グループは、外貨建による取引を行っており、外貨建取引については為替変動により円換算後の価格が、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を与える可能性があります。また、当社グループは海外に現地法人を有しており、外貨建の財務諸表を作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、これらを日本円に換算する際の為替レート変動に伴う換算リスクがあります。 当社グループでは、外貨建による取引での為替変動リスクを最小限にするために、為替予約によるヘッジを実施しております。金利の変動 当社グループは、営業活動や投資活動に係る資金を金融機関からの借入等により資金調達しておりますが、有利子負債には変動金利条件となっているものがあり、今後の金利動向によっては、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を与える可能性があります。 当社グループは、今後の金利上昇に備えて、長期資金については、固定金利を選択するなど、金利動向に伴うリスクの軽減に努めております。株価の変動 当社グループは、市場性のある株式を有しており、これら株価の変動により、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、保有株式を継続的に見直し、縮減する等リスクを軽減する施策を講じております。知的財産権 当社グループは、独自の技術とノウハウの蓄積および知的財産権の取得に努めております。第三者による知的財産権侵害により、当社グループの事業活動に影響を与える可能性があります。また、当社グループでは、第三者の知的財産権に配慮しながら製品や技術の開発を行っていますが、第三者の知的財産権を侵害していると判断され、損害賠償等の訴訟等を起こされた場合、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、製造する製品に関する特許および商標を保有もしくはその権利を取得することで、当社グループが保有する技術等について保護しております。また、他社の知的財産権に対する侵害のないようリスク管理に努めております。自然災害 当社グループの日本における主要拠点は首都直下地震、南海トラフ巨大地震の予想震源域近傍に集中しています。そのため、巨大地震が発生した場合には、当社グループの主要拠点が直接に被害を受け、操業が遅延または中断し、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、従業員の安全を最優先としたBCP基本方針を策定し、平時から防災体制の整備・強化、備蓄品の準備、全役職員を対象とした避難訓練や防災訓練を実施しております。また、被災後の早期復旧を可能にするための事業継続計画を策定し、毎年見直しを行い、形骸化させない体制を整備しております。戦争・テロ・感染症・暴動・ストライキ等の人為災害 当社グループは、世界各国において事業展開しており、戦争、テロ、暴動、ストライキ等が発生した地域においては、原材料や部品の調達、製品の生産・販売および物流サービス等に遅延、混乱および停止が生じる可能性があります。これらの事象が長期化した場合には、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、従業員の安全確保を最優先とし、危機管理方針およびガイドラインに基づき対応を行っております。重大な事象が発生した場合には、社長を本部長とする対策本部を設置し、グループ一体で事態対応を行っております。法的規制 当社グループは、事業展開する各国において、商品の販売、安全基準、有害物質や生産工場からの汚染物質排出レベルなどの様々な法的規制の適用を受け、これらの関連法規を遵守した事業活動を行っております。 しかしながら、将来においてこれらの法的規制の強化や新たな規制の制定が行われた場合には、当社グループの事業活動が制限される可能性や、これらの規制を遵守するための費用増加につながる可能性があり、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、法的規制等の変化へ適切に対応するために、情報の収集を積極的に行い、当社グループ内で情報共有しております。 万一、法的規制に抵触したときには、市場対応が迅速かつ確実に行われるよう体制を整備しております。情報セキュリティ 当社グループは、業務上必要な機密情報や個人情報を有しております。外部からのサイバーテロやコンピュータウイルスの侵入、自然災害によるインフラ障害等により機密情報の漏洩や喪失があった場合、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、情報システム資源に対する適切な取り扱い方法を明確にした情報システムセキュリティ規定を策定し、ハードウエア、ソフトウエア、データなどの情報資産を保護するための安全対策を実施しております。また、従業員へ情報セキュリティ教育を実施し、情報セキュリティの知識と意識付けの定着を推進しております。固定資産の減損損失 当社グループは、有形固定資産などの固定資産を保有しております。このため、当該資産または資産グループが属する事業の経営環境の著しい変化や収益状況の悪化などにより、固定資産の減損損失を計上する必要が生じた場合には、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、取締役会において各拠点等の業績や設備の稼働状況をモニタリングし、減損の兆候が見られる資産を早期に把握したうえで、必要な管理・監督を実施しております。 また新規の固定資産投資においては、NPV(正味現在価値)やIRR(内部収益率)等の経済性評価指標を用いて投資の妥当性を検証し、その結果を取締役会において十分に議論したうえで、投資の可否を決定しております。