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エクサウィザーズ(4259)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • AIを活用した社会課題解決
    エクサウィザーズは、AI技術を駆使して社会の様々な課題を解決し、より良い社会の実現を目指しています。具体的には、独自開発のAIアルゴリズムやAIプロダクトと、多様な業界の専門知識を組み合わせたAIサービスを顧客や提携企業に提供しています。これにより、企業の業務効率化や新たな価値創造を支援し、収益を上げています。
  • AIプロダクト事業
    この事業では、幅広い顧客がすぐに業務で使えるAIソフトウェアを提供しています。例えば、特定の業界に特化したAIツールや、一般的な業務を効率化するAIシステムなどがあり、最小限の調整で導入できる点が特徴です。これにより、多くの企業が手軽にAIを活用し、社会課題の解決に貢献しています。
  • AIプラットフォーム事業
    大企業を中心に、顧客の経営課題をAIで解決することを目指しています。顧客の抱える複雑な産業・社会課題を発見し、AIを活用した革新的なソリューションを提供することで、企業の変革を支援しています。この事業は、個別のニーズに合わせたカスタマイズ性の高いサービスが特徴です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • AIプロダクト事業
    この事業は、広範な顧客向けに、すぐに業務で活用できるAIソフトウェアを提供しています。最新年度の売上は29.88億円、営業利益は6.48億円で、同社の主要な収益源の一つです。最小限の追加調整で導入可能な点が特徴で、多くの企業が手軽にAIを活用できるよう支援しています。
  • AIプラットフォーム事業
    大企業を中心に、顧客の経営課題をAIで解決し、産業・社会課題の革新を目指す事業です。最新年度の売上は51.22億円、営業利益は14.05億円と、最も大きな売上と利益を上げており、同社の稼ぎ頭となっています。顧客の複雑なニーズに対応するカスタマイズ性の高いサービスが特徴です。
  • その他サービス事業
    子会社であるスタジアムのSaaS商材やIT商材などの営業課題に対して、人的リソースを提供する事業などを展開しています。最新年度の売上は16.99億円、営業利益は0.96億円で、他の二つの事業に比べると規模は小さいですが、事業ポートフォリオを補完する役割を担っています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
AIProductsReportableSegment 事業 30 6 21.7%
AIPlatformReportableSegment 事業 51 14 27.4%
OthersReportableSegment 事業 17 1 5.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|508 文字
3 【事業の内容】当社グループは当連結会計年度末において、当社(株式会社エクサウィザーズ)、連結子会社5社及び持分法適用関連会社1社による、合計7社により構成されています。当社グループでは、「AIを用いた社会課題解決を通じて、幸せな社会を実現する」をミッションに掲げ、独自開発のAIアルゴリズムやAIプロダクトと、様々な業界や業務に関する知見を組み合わせたAIサービスを顧客及び事業提携先に開発・提供することで、多様な領域における社会課題の解決を図っております。当連結会計年度末では以下の2つの事業を展開しています。 AIプロダクト事業広範な顧客向けに、最小限の追加調整で即座に業務で活用可能なAIソフトウエアを提供し、社会課題の解決を目指すAIソリューションサービス事業大企業を中心として、顧客の経営課題解決を通じて、様々な業界の産業・社会課題を発見し、その革新の実現を目指す 以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
独自開発のAI技術と業界知見を組み合わせたAIプロダクト・サービスで競争優位性を保持。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
独自開発のAIアルゴリズムやAIプロダクトと、様々な業界や業務に関する知見を組み合わせたAIサービス。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:AI関連市場の成長性鈍化 / AI技術革新への対応遅れ / 競合の激化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

AI技術に関する研究開発投資は行っているが、現時点で明確な特許やブランドによる独占的な優位性は確立されていない。AIソリューションの導入実績は増えているものの、競合他社も同様の技術開発を進めており、差別化は限定的。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

同社が提供するAIソリューションは、導入初期に一定のカスタマイズやシステム連携が必要となる場合がある。そのため、顧客が他社製品へ乗り換える際には、再構築やデータ移行のコストが発生する可能性がある。しかし、AIモデルの学習データや運用ノウハウの蓄積は、乗り換え障壁をそれほど高くない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

現時点では、同社のサービスにおいて明確なネットワーク効果は見られない。プラットフォーム型ビジネスではなく、個別のソリューション提供が中心であるため、ユーザー数の増加が直接的にサービス価値向上に繋がる構造ではない。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

AI開発・運用には一定のコストがかかるため、構造的なコスト優位性は見られない。むしろ、高度な人材確保や研究開発投資により、コスト構造は高めであると推測される。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

AIソリューション市場は成長段階であり、同社も一定のシェアを獲得しつつある。しかし、市場全体が断片化しており、同社が業界規模に対して最適化された少数寡占を形成しているとは言えない。今後の市場拡大に伴う規模の経済の追求が課題。

  • 独自AI技術と業界知見の融合
    エクサウィザーズは、独自に開発したAI技術と、様々な業界や業務に関する深い知見を組み合わせています。これにより、他社にはないユニークなAIプロダクトやサービスを生み出し、顧客の具体的な課題に深く切り込むことが可能です。この組み合わせが、強力な競争優位性となっています。
  • 広範な顧客層へのAIプロダクト提供
    AIプロダクト事業では、最小限の調整で即座に活用できるAIソフトウェアを広範な顧客に提供しています。これにより、AI導入のハードルを下げ、多くの企業がAIの恩恵を受けられるようにしています。手軽さと汎用性が、市場での競争力を高めています。
  • 大企業向け課題解決プラットフォーム
    AIプラットフォーム事業では、大企業の経営課題解決を通じて、産業・社会課題の革新を目指しています。大企業の複雑なニーズに対応できる高度なAIソリューションとコンサルティング能力は、新規参入が難しい領域での強みとなります。これにより、安定した顧客基盤を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 経営方針当社グループは、「AIを用いた社会課題解決を通じて、幸せな社会を実現する」をミッションに掲げ、高いAI技術力・ビジネス適用力を活かしその課題を解決することを目指しております。創業来、当社グループはAIプラットフォーム事業を基盤とし、これまで様々な顧客企業との協働・提携を通じて、産業・社会課題の発見とその革新を実現してきました。そして、それらを汎用的なサービス・プロダクトへ昇華するAIプロダクト事業を発展させることで、より広範な社会課題の解決に向け取り組んでいます。この2つの事業の両輪を回していくことが、当社グループのビジネスモデル「AIぐるぐるモデル」の核心であり、これを経営方針の中心に据えて事業を展開しています。 (2) 経営環境及び事業対象市場2000年以降のインターネットの普及によるビッグデータの蓄積と、2012年頃から本格化した深層学習技術に代表されるアルゴリズムの発展、そして2022年からの大規模言語モデル(LLM)をはじめとした生成AIの目覚ましい技術革新により、AIサービスは着実に幅広い産業で利用され、新規サービスとして実装段階に至るまで発展を遂げてまいりました。特に当社が注力してプロダクト・サービス提供を行っている生成AIの市場は、国内市場だけで2030年には1兆7,774億円、グローバルでは2,110億ドルに達するとの試算もあり、今後の大きな拡大が見込める市場として勃興してきました。 市場では2025年を「AIエージェント元年」と位置づけ、足許のLLMの進化により生成AIやAIエージェントの業務への利活用に向けた開発が加速しました。そして、引き続き2026年以降もAI需要が高まっていくことを見込んでおります。また、各企業においても生成AIやAIエージェントへの有用性の実感が高まり、業務効率化や競争力強化のための投資意欲も向上しており、当社としましても良好な事業環境が継続している状況となっております。 (3) 経営戦略等当社が創業以来続けてきた、個々のお客様の課題を汎用的な課題に昇華させ、より多くのお客様の課題を解決するサービスを創り出す「AIぐるぐるモデル」がさらに発展を遂げました。AIエージェントと連携するAIプロダクトの創出を加速させることが可能となり、当社は「企業変革を実現するAIを実装する会社」として、顧客の真の変革に貢献する存在へと進化しています。 今後当社としましては、企業がAIや生成AIを業務の中で当たり前に利活用していく中で、企業自らが生産性をあげていく世界を実現していくことを目指し、当社の成長を支える「3P」と「Frontier」を軸とした以下4つを中長期的な戦略方針として掲げてまいります。 ①人(People):変革を牽引し、現場実装とオペレーションを担う体制の強化・顧客のAX(AIトランスフォーメーション)を強力に推進する人材、AIの現場実装を支援する人材、そして オペレーションを担う人材を通じて、テクノロジーの実装から運用までを伴走支援 ②プラットフォーム(Platform):AI導入・業務変革を支える基盤の進化とセキュリティ強化・AI導入・運用を支える基盤、データ活用基盤、業務変革基盤として「exaBase」を深化・exaBase 生成AIをexaBase Studioと連動させ、AIエージェントを駆動・管理する司令塔とするとともに、 最新のLLMや内製化AIエージェントを安全に使いこなすための強固なセキュリティを構築 ③プロダクト(Product):特定課題を解決するAIプロダクト群の拡充とエージェント化・特定業界・特定業務の課題を解決するAIプロダクト、SaaS、業務支援サービスを強力に推進・当社の各種AIプロダクトにおけるAIエージェント対応に向けた開発を強化し、誰もが容易に AIエージェントを作成・活用できる世界を実現 ④フロンティア(Frontier):機動的な事業展開と戦略的パートナーシップの構築・事業特化型子会社の機動性の高い設立を通じ、新たな事業領域へスピーディに展開・事業成長をさらに加速していくため、有力企業との業務提携やJV(ジョイントベンチャー)組成を 今後も積極的に実施 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、より高い成長性及び収益性を確保する観点から、連結売上高は最低30%成長を維持及び連結営業利益の継続的な黒字を重要な経営指標と捉えています。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 更なる新規プロダクトの創出と拡大当社グループの戦略は、AIプラットフォーム事業により顧客企業へのAI導入を通じて蓄積した知見をもとに、より広範に提供可能なAIプロダクトを開発・提供していくことにあります。今後も継続的に新たなAIプロダクトを創出し、より多くの顧客へ提供していくことが必要と考えています。 ② 内部管理体制の強化当社グループは一層の事業拡大を見込む成長段階にあり、事業の拡大・成長に応じた内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しています。経営の公正性・透明性を確保すべく、コーポレート・ガバナンスを強化し、適切な内部統制システムの構築を図ってまいります。 ③ 情報管理体制の強化当社グループはサービス提供やシステム運用の遂行過程において、機密情報や個人情報を取り扱う可能性があり、その情報管理を強化していくことが重要であると考えています。現在、情報管理規程等に基づき管理を徹底していますが、今後も社内教育・研修実施やシステム整備などを継続して行ってまいります。 ④ グループ経営体制の確立当社グループは近年の事業成長及び事業領域の拡大とともに、事業子会社の設立、協業先との合弁会社の設立、競争力強化を目的とした企業買収等を行ってきたことでグループ会社数が増加しています。当社グループはこれに対応して、グループガバナンスの強化と経営資源配置の最適化を実現するグループ経営方針の設定及びその持続的な遂行を担保する体制の確立を進めてまいります。 ⑤ サステナビリティへの取組み当社グループは、事業を通じた社会課題解決のためには、社内外のステークホルダーの期待に応え成長を継続していくこと、またそのための環境を構築することが不可欠であると考えています。このためステークホルダーの観点と、当社グループの持続的な成長基盤への重要性の観点から事業環境下の諸課題を検討し、そこから当社グループとステークホルダーの両者にとって特に重要と考えられる課題を特定し、以下の5つを当社のマテリアリティとして定義しました。1.多様な人材の活躍2.幅広い産業分野への事業展開3.技術的優位性の確保と向上4.強固なセキュリティによる安全なサービスの提供5.ガバナンス・リスク管理体制当社グループはこれらのマテリアリティに基づく企業活動を通じ、サステナビリティの推進と持続的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 経営方針当社グループは、「AIを用いた社会課題解決を通じて、幸せな社会を実現する」をミッションに掲げ、高いAI技術力・ビジネス適用力を活かしその課題を解決することを目指しております。創業来、当社グループはAIプラットフォーム事業を基盤とし、これまで様々な顧客企業との協働・提携を通じて、産業・社会課題の発見とその革新を実現してきました。そして、それらを汎用的なサービス・プロダクトへ昇華するAIプロダクト事業を発展させることで、より広範な社会課題の解決に向け取り組んでいます。この2つの事業の両輪を回していくことが、当社グループのビジネスモデル「AIぐるぐるモデル」の核心であり、これを経営方針の中心に据えて事業を展開しています。 (2) 経営環境及び事業対象市場2000年以降のインターネットの普及によるビッグデータの蓄積と、2012年頃から本格化した深層学習技術に代表されるアルゴリズムの発展、そして2022年からの大規模言語モデル(LLM)をはじめとした生成AIの目覚ましい技術革新により、AIサービスは着実に幅広い産業で利用され、新規サービスとして実装段階に至るまで発展を遂げてまいりました。特に当社が注力してプロダクト・サービス提供を行っている生成AIの市場は、国内市場だけで2030年には1兆7,774億円、グローバルでは2,110億ドルに達するとの試算もあり、今後の大きな拡大が見込める市場として勃興してきました。 市場では2025年を「AIエージェント元年」と位置づけ、足許のLLMの進化により生成AIやAIエージェントの業務への利活用に向けた開発が加速しました。そして、引き続き2026年以降もAI需要が高まっていくことを見込んでおります。また、各企業においても生成AIやAIエージェントへの有用性の実感が高まり、業務効率化や競争力強化のための投資意欲も向上しており、当社としましても良好な事業環境が継続している状況となっております。 (3) 経営戦略等当社が創業以来続けてきた、個々のお客様の課題を汎用的な課題に昇華させ、より多くのお客様の課題を解決するサービスを創り出す「AIぐるぐるモデル」がさらに発展を遂げました。AIエージェントと連携するAIプロダクトの創出を加速させることが可能となり、当社は「企業変革を実現するAIを実装する会社」として、顧客の真の変革に貢献する存在へと進化しています。 今後当社としましては、企業がAIや生成AIを業務の中で当たり前に利活用していく中で、企業自らが生産性をあげていく世界を実現していくことを目指し、当社の成長を支える「3P」と「Frontier」を軸とした以下4つを中長期的な戦略方針として掲げてまいります。 ①人(People):変革を牽引し、現場実装とオペレーションを担う体制の強化・顧客のAX(AIトランスフォーメーション)を強力に推進する人材、AIの現場実装を支援する人材、そして オペレーションを担う人材を通じて、テクノロジーの実装から運用までを伴走支援 ②プラットフォーム(Platform):AI導入・業務変革を支える基盤の進化とセキュリティ強化・AI導入・運用を支える基盤、データ活用基盤、業務変革基盤として「exaBase」を深化・exaBase 生成AIをexaBase Studioと連動させ、AIエージェントを駆動・管理する司令塔とするとともに、 最新のLLMや内製化AIエージェントを安全に使いこなすための強固なセキュリティを構築 ③プロダクト(Product):特定課題を解決するAIプロダクト群の拡充とエージェント化・特定業界・特定業務の課題を解決するAIプロダクト、SaaS、業務支援サービスを強力に推進・当社の各種AIプロダクトにおけるAIエージェント対応に向けた開発を強化し、誰もが容易に AIエージェントを作成・活用できる世界を実現 ④フロンティア(Frontier):機動的な事業展開と戦略的パートナーシップの構築・事業特化型子会社の機動性の高い設立を通じ、新たな事業領域へスピーディに展開・事業成長をさらに加速していくため、有力企業との業務提携やJV(ジョイントベンチャー)組成を 今後も積極的に実施 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、より高い成長性及び収益性を確保する観点から、連結売上高は最低30%成長を維持及び連結営業利益の継続的な黒字を重要な経営指標と捉えています。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 更なる新規プロダクトの創出と拡大当社グループの戦略は、AIプラットフォーム事業により顧客企業へのAI導入を通じて蓄積した知見をもとに、より広範に提供可能なAIプロダクトを開発・提供していくことにあります。今後も継続的に新たなAIプロダクトを創出し、より多くの顧客へ提供していくことが必要と考えています。 ② 内部管理体制の強化当社グループは一層の事業拡大を見込む成長段階にあり、事業の拡大・成長に応じた内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しています。経営の公正性・透明性を確保すべく、コーポレート・ガバナンスを強化し、適切な内部統制システムの構築を図ってまいります。 ③ 情報管理体制の強化当社グループはサービス提供やシステム運用の遂行過程において、機密情報や個人情報を取り扱う可能性があり、その情報管理を強化していくことが重要であると考えています。現在、情報管理規程等に基づき管理を徹底していますが、今後も社内教育・研修実施やシステム整備などを継続して行ってまいります。 ④ グループ経営体制の確立当社グループは近年の事業成長及び事業領域の拡大とともに、事業子会社の設立、協業先との合弁会社の設立、競争力強化を目的とした企業買収等を行ってきたことでグループ会社数が増加しています。当社グループはこれに対応して、グループガバナンスの強化と経営資源配置の最適化を実現するグループ経営方針の設定及びその持続的な遂行を担保する体制の確立を進めてまいります。 ⑤ サステナビリティへの取組み当社グループは、事業を通じた社会課題解決のためには、社内外のステークホルダーの期待に応え成長を継続していくこと、またそのための環境を構築することが不可欠であると考えています。このためステークホルダーの観点と、当社グループの持続的な成長基盤への重要性の観点から事業環境下の諸課題を検討し、そこから当社グループとステークホルダーの両者にとって特に重要と考えられる課題を特定し、以下の5つを当社のマテリアリティとして定義しました。1.多様な人材の活躍2.幅広い産業分野への事業展開3.技術的優位性の確保と向上4.強固なセキュリティによる安全なサービスの提供5.ガバナンス・リスク管理体制当社グループはこれらのマテリアリティに基づく企業活動を通じ、サステナビリティの推進と持続的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況(経営成績)売上高当連結会計年度における売上高は11,996百万円(前期比+22.3%)となりました。これは主に、AIプロダクト事業において、当社サービスの利用数が増加したことによるものです。 売上原価、売上総利益当連結会計年度における売上原価は3,994百万円(前期比-3.6%)となりました。これは主に、売上原価となるシステム利用料が増加した一方、減価償却費が減少したことによるものです。以上の結果、当連結会計年度の売上総利益は8,002百万円(前期比+41.2%)、売上総利益率は66.7%となりました。 販売費及び一般管理費、営業損益当連結会計年度の販売費及び一般管理費は6,408百万円(前期比+13.5%)となりました。これは主に、販管費となる人件費等、広告宣伝費及びシステム利用料が増加したことによるものです。以上の結果、当連結会計年度の営業利益は1,594百万円(前年度は23百万円の営業利益)となりました。 営業外損益、経常損益当連結会計年度の営業外収益は14百万円(前期比+32.4%)、営業外費用は42百万円(前期比+31.2%)となりました。以上の結果、当連結会計年度の経常利益は1,566百万円(前年度は2百万円の経常利益)となりました。 特別損益、親会社株主に帰属する当期純損益当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は1,546百万円(前年度は2,505百万円の税金等調整前当期純損失)となりました。特別利益として、2百万円計上しました。特別損失として、22百万円計上しました。これは、AIソリューションサービス事業に属する連結子会社が保有するソフトウエア資産について、収益性が低下した資産グループの帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失として22百万円計上したことによるものです。また、税効果会計の適用において将来減算一時差異に対して追加的に繰延税金資産を計上したこと等により、法人税等調整額として464百万円をマイナスに計上しました。これは、今後の業績見通し等を踏まえ、将来の課税所得が確保できる見通しとなったことで、繰延税金資産の回収可能性が高まったと判断したことによるものです。以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、1,533百万円(前年度は2,576百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。 (セグメント業績)報告セグメントの業績をより適切に評価するため、当連結会計年度より報告セグメントの区分方法を変更しており、従来「AIプロダクト事業」「AIプラットフォーム事業」「その他サービス事業」の3つを報告セグメントとしていたものを、「AIプロダクト事業」「AIソリューションサービス事業」の2つに変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを記載しております。 AIプロダクト事業当連結会計年度においては、既存プロダクトの販売拡大に加え、各企業の本格的なAI投資に伴う市場の急拡大の中で、生成AIやAIエージェントの開発にも積極的に取り組んでまいりました。企業・自治体向けDX人材育成「exaBase DXアセスメント&ラーニング」は、導入社数が2026年3月時点で2,534社となり、利用者数が約42万人に到達するなど、引き続き増加しました。「exaBase 生成AI」は、導入社数が2026年3月時点で1,422社、利用者数が約12万人と、好調に推移しました。このような旺盛な需要に応えるために、新規プロダクトの開発・営業に係る投資に伴う人件費等やプロダクト提供に係るシステム利用料などが増加した一方で、前連結会計年度に計上したソフトウエア資産等の減損損失により、当連結会計年度に計上した減価償却費が減少しました。この結果、売上高は4,916百万円(前期比+60.9%)、売上総利益は4,068百万円(前期比+76.9%)、売上総利益率は82.8%(前期比+7.5pt)、営業利益は1,866百万円(前期比+147.9%)となりました。 AIソリューションサービス事業当連結会計年度においては、あらゆる産業において企業のAI・DX支援に関する非常に強いニーズが拡大しており、こうした旺盛な需要を背景に、引き続き多数の大手企業とAIプロジェクトによるイノベーション創出に取り組んでまいりました。また、AI開発案件の精査による営業生産性の向上で人件費や業務委託費等を抑制できたことに加え、前連結会計年度に計上した減損損失による減価償却費の減少もあり、利益体質が大きく改善いたしました。このように案件精査や人員の配置転換等の体制移行を優先していた状況下におきましても、拡大するAI需要を確実に取り込んだことで、第3四半期連結会計期間以降は施策効果が顕在化し、売上は増加基調で推移いたしました。この結果、売上高は7,238百万円(前期比+2.7%)、売上総利益は4,099百万円(前期比+12.2%)、売上総利益率は56.6%(前期比+4.8pt)、営業利益は2,217百万円(前期比+58.7%)となりました。 (財政状態)資産当連結会計年度末における資産合計は9,436百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,411百万円増加いたしました。現金及び預金が970百万円、売掛金及び契約資産が484百万円、ソフトウエアが631百万円それぞれ増加したことによるものであります。 負債当連結会計年度末における負債合計は4,685百万円となり、前連結会計年度末に比べ200百万円増加いたしました。これは主に、未払金が425百万円、未払法人税等が254百万円増加した一方、借入金が315百万円減少したことによるものであります。 純資産当連結会計年度末における純資産合計は4,750百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,211百万円増加いたしました。これは主に、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社(現NTTドコモビジネス株式会社)を割当先とする第三者割当てにより、自己株式を処分したこと等による自己株式496百万円の減少、親会社株主に帰属する当期純利益1,533百万円を計上したことによるものであります。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ970百万円増加し、3,979百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは1,725百万円の収入(前連結会計年度は621百万円の収入)となりました。主な増加要因は税金等調整前当期純利益1,546百万円、未払金及び未払費用増加額358百万円、減価償却費468百万円等、主な減少要因は売上債権の増加額484百万円、法人税等の支払額215百万円等によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは1,040百万円の支出(前連結会計年度は880百万円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出948百万円等によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは285百万円の収入(前連結会計年度は221百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の処分による収入496百万円、長期借入による収入300百万円等の増加があった一方で、長期借入金返済による支出615百万円等があったことによるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績a 生産実績当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 b 受注実績当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 c 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)前年同期比(%)AIプロダクト事業4,916160.9AIソリューションサービス事業7,238102.7合計12,155120.3 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える見積りを用いております。これらの見積りについては、連結財務諸表作成時に入手可能な情報及び合理的な基準に基づき判断しておりますが、見積りには不確実性を伴うため、実際の結果はこれらと異なることがあります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営成績、財政状態、キャッシュ・フローの分析については、前記「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。 ③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社プロダクト・サービスを新規開発、拡大していくための開発人員及び営業人員の人件費・採用費及び顧客獲得のための広告宣伝費です。これらの資金需要に対しては、自己資金、金融機関からの借入、社債及びエクイティファイナンス等で調達していくことを基本方針としています。 ④ 経営成績に重要な要因を与える要因について経営成績、財政状態、キャッシュ・フローの分析については、前記「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりです。 ⑤ 経営者の問題意識と今後の方針に関して経営者の問題意識と今後の方針については、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。

事業リスク

  • AI市場の成長鈍化リスク
    エクサウィザーズの事業はAI関連市場の成長に大きく依存していますが、新たな法規制の導入、景気変動による企業のAI投資縮小などの外的要因により、市場成長が鈍化する可能性があります。これにより、同社の事業拡大が阻害され、業績や財政状態に悪影響を及ぼす恐れがあります。
  • 急速な技術革新への対応遅れ
    AI技術は世界中で急速に進化しており、新たな技術やビジネスモデルが次々と生まれています。エクサウィザーズがこの技術革新のスピードに対応できず、最新技術を取り入れたサービス開発が遅れた場合、競争力を失い、事業、財政状態、および業績に悪影響を与える可能性があります。
  • 競合激化による顧客獲得難
    AI関連市場には多数の既存事業者や新規参入が見込まれ、競争が激化しています。エクサウィザーズは独自技術と知見で優位性を保っていますが、より優れた技術力や営業力を持つ競合他社の出現により、期待通りに顧客を獲得・維持できない可能性があります。これにより、事業、財政状態、および業績に影響が出る恐れがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|9,570 文字
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断において重要であると考えられる事項については積極的に開示しています。当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針ですが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えています。当社グループのリスク管理を統合管理する主体は経営会議とし、統括する責任者を社長としてリスク管理にあたっています。当社のリスク管理体制については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」の「② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由」及び「③ 企業統治に関するその他の事項 a 内部統制システムの整備の状況」をご参照ください。本項に記載している将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるリスクの全てを網羅していることを保証するものではありません。 (1) 事業に関するリスク① AI関連市場の成長性当社グループの事業領域であるAI関連市場は、技術革新や各産業分野におけるAIの利活用の拡大・DX(デジタルトランスフォーメーション)の取組みの加速、生成AIの普及などの影響を受け、市場成長率は好調に推移しており、今後もさらなる市場規模の拡大を続けることが予想されます。しかしながら、今後の市場成長率は、AI技術に対する新たな法規制・政策の導入、関連市場の動向、景気変動によるユーザー企業のAI関連投資の縮小などの外的要因による影響を受けるため、これらの影響による市場成長率の鈍化により、当社グループの事業、財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 ② 技術革新AI技術の有用性・重要性はいまや世界的に認識されており、全世界の研究機関、企業、大学等によりAIの研究開発が進んでおります。そのためAIの技術革新の速度は極めて速く、AI関連市場のさらなる成長や最新技術の取り入れによるビジネス拡大の機会につながる一方で、技術革新のスピードや新たなビジネスモデルの出現による市場環境の変化に当社グループが対応できない場合には、当社グループの事業、財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 ③ 競合の動向当社グループの事業領域であるAI関連市場においては、多数の既存事業者が存在するほか、今後も業種にかかわらず大手企業から高度に専門化した新興企業まで、様々な事業者による新規参入が見込まれます。当社グループでは独自開発のAI技術と様々な業界や業務に関する知見を組み合わせたAIプロダクト・サービスを主軸とすることで圧倒的な競争優位性を保持しており、AI関連事業者の増大が直ちに競争上の脅威となるものではありませんが、当社グループより優れた技術開発力、営業力、ブランド又は知名度を有する他の事業者の動向によっては、当社グループの期待通りに顧客を獲得・維持できないことも考えられます。当社グループとしては、他の事業者と差別化を図ったAIプロダクト・サービスを開発・提供できるよう引き続き邁進しますが、競争環境の激化等により、当社グループの事業、財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 ④ 新規事業当社グループの開発するAIプロダクト・サービスは、商品特性から幅広い産業に対して提供することが可能であり、今後も積極的かつ継続的に新プロダクト・サービス及び新規事業に取り組んでまいります。これによりシステム投資や人件費等、追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。また、新サービス及び新規事業の導入・拡大・成長が当初の予測どおりに進まない場合、当社グループの事業、財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑤ 合弁事業、出資・買収による事業拡大について当社グループでは、「exaBase」を冠する各種プロダクト・サービスの機能の拡充を早期に図ってまいりたいと考えています。従いまして、自社内での開発に向けての人員採用、技術基盤の強化、補完機能の拡充は当然ながら、適切なパートナーとの合弁事業などを通じた連携や、出資・買収を含めた様々な可能性についても探索しつつ、収益性、財務健全性及び当社の経営ポリシーに鑑みて案件を精査しています。合弁事業の展開においては、パートナーとなる対象企業の業績や財政状態等についての詳細な調査をすることに加え、当該合弁事業にかかる事業計画や相互の役割の定義、ガバナンス体制等について事前に合意することによって可能な限りリスクを回避するように努めていきますが、合弁事業開始後に双方の経営方針に相違が生じ、意図していたシナジー効果が得られないといった可能性も否定できません。この場合においても、投資資金の回収が困難となる可能性や当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。出資・買収においては、対象となる企業の財務や税務、法務などの契約関係及び事業の状況等について事前に社内外の専門家と詳細なデューデリジェンスを実施し、価値評価に関しては第三者評価機関の見解も踏まえ、可能な限りリスクの低減に努めてまいります。しかしながら、出資・買収後に、事業環境に急激な変化が生じた場合やその他予期し得ない理由により当初の計画通りに事業が進展しない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、出資・買収後に予期せぬ偶発債務の発生や未認識債務が判明するリスクを完全に取り除くことは困難であり、かかるリスクが顕在化した場合には当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。買収に伴いのれんを計上した場合、対象会社の業績の悪化等により減損の兆候が生じ、その将来的な効果である回収可能価額がのれんの帳簿価額を下回る場合には、のれんの減損処理を行う可能性があり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。買収を実施する際は自己資金、金融機関からの借入、社債及びエクイティファイナンス等で調達していくことを基本方針としております。当社が資金需要に応じて適時かつ適切な条件で買収資金を調達できる保証はなく、必要な資金調達ができなかった場合、又は当社にとって不利な条件での資金調達をせざるを得ない場合や、新たなファイナンスによる負担や株式価値の希薄化及び自己資本の変動のほか、新たに借入金を利用した場合、市場金利の変動の状況によっては、借入金利息の負担の増大等により、当社グループの業績・財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 業績の季節変動わが国においては、商習慣上3月を期末月とする企業が多く、当社グループの一部サービスは企業向けに事業転換・事業創出を支援するものであることから、当社グループの顧客企業は新年度である4月に向けて、3月末までに当社グループのサービス提供を求める例が多くみられます。そのため、当社グループの売上高は、当社グループの第4四半期(1月から3月まで)、特に3月に偏在する傾向があり、特定の四半期業績のみをもって当社グループの通期業績見通しを判断することは困難です。 ⑦ 特定の顧客企業における投資行動の変化等のリスク当社グループは、多数の顧客企業との取引がある一方で、特定の顧客企業とも良好な取引関係を継続していることが強みです。それら顧客企業におけるIT投資行動の変化や経営方針の変更、事業環境の急変、特定業種における規制・制度変更等によっては、当社グループの経営成績や営業活動に影響を与える可能性があります。 ⑧ システム障害当社グループが提供しているAIサービスの大半は、サービスの基盤を大手クラウド環境に展開しております。したがって、自然災害や事故によりクラウド環境が大規模に毀損した場合には、サービスの提供が困難となります。サイバー攻撃等により当社サービス基盤への攻撃を受けた場合には、システム障害により事業遂行が困難になることや、事業上の重要機密が漏洩する可能性があります。また、予想外の急激なアクセス増加等による一時的な過負荷やその他予期せぬ事象によるサーバーダウン等により、当社グループのサービスが停止する可能性があります。さらに、当社グループが利用する第三者提供のクラウドサービス、外部サービス、外部API等において重大な障害やサイバー攻撃等が発生した場合には、当社グループのサービス提供に重大な支障が生じる可能性があります。これまで当社グループにおいて、そのような重大な事象は発生しておりませんが、今後このようなシステム障害等が発生し、サービスの安定的な提供が行えないような事態が発生した場合には、当社グループの事業、財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑨ 知的財産権におけるリスク当社グループのビジネス上、当社グループが開発又は保有する技術、ソフトウェア、データ、ノウハウ、コンテンツ、ブランドその他の知的財産・無形資産の保護は重要であります。当社グループは、知的財産権の獲得・管理、営業秘密の管理等に努めておりますが、これらが十分に保護されない場合には、当社グループの事業、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、可能な範囲で第三者の知的財産権の調査を行うとともに、利用する第三者のソフトウェア、データ、AIモデル、API、コンテンツ等について、契約条件、利用規約及びライセンス条件の確認に努めております。しかしながら、当社グループの事業領域に関する第三者の知的財産権を網羅的に把握することは困難であり、また、当該契約条件等の解釈、適用範囲又は変更等により、当社グループが第三者の知的財産権を侵害し、又は第三者から権利侵害若しくは契約違反を主張される可能性は否定できません。かかる場合には、ロイヤリティ又はライセンス料の支払、損害賠償請求、サービスの仕様変更・提供停止、信用低下等により、当社グループの事業、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。さらに、生成AIに関連する技術やサービスに関し、知的財産権の権利関係、侵害該当性、契約上の権利義務、ライセンス条件及び生成物の権利帰属等について、国内外で法的な議論やガイドラインの整備が進展しているものの、技術の発展が速く、個別事案への適用関係及び責任範囲については、なお不確実性が残っております。当社グループでは、これらの動向を踏まえ、ガイドライン等の策定・見直し、役職員への周知・教育、契約審査及び利用条件の確認等に努めておりますが、当社グループ、委託先、提携先又は利用者による生成AI関連技術・サービスの利用態様等に関連して、第三者から知的財産権侵害、契約違反、不正競争その他の権利侵害を主張される可能性は否定できず、かかる場合には、当社グループの事業、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 法的規制現在、当社グループが営むAI関連事業については、日本国内において直接的かつ実効性の高い規制法令はありませんが、2025年5月に「人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律」が成立し、AI技術の研究開発と活用の推進、透明性の確保等に関する基本的な方針が示されています。また、欧州連合(EU)においてはAIの開発・提供・利用に関する包括的な規制法(AI Act)が2024年8月に発効し、2025年2月から禁止AI、2025年8月から汎用AIに関する規定がそれぞれ適用開始されており、2026年8月からハイリスクAIを含む残りの大部分に関する規定が段階的に適用される予定です。これらの法令は現時点では当社グループの事業活動に直接的な制約を課すものではありませんが、今後の法解釈や運用の変更等により影響が生じる可能性があります。なお、当社グループがAI・生成AIを用いてコンテンツ及びサービスを展開する領域においては、医薬関連の「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、採用関連の「職業安定法」や金融関連の「銀行法」(電子決済等代行業に対する規制)などの特定の事業に対する法的規制のほか、「不当景品類及び不当表示防止法」「特定商取引に関する法律」「個人情報の保護に関する法律」などの一般的な法的規制を受けております。当社グループでは、これらの法令を遵守するために、コンプライアンス体制の整備等を含む管理体制充実に取り組んでおります。しかしながら、将来において、当社グループが提供するコンテンツ及びサービスが法的規制に抵触する可能性を完全に否定することはできません。また、昨今AIに関する法規制が活発に議論される中、今後法的規制が変更されたり、AIに関する法令その他新たな法令等の制定や法解釈の変更がなされることにより、当社グループの事業が制約され、これらにより当社グループの事業、財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑪ AI倫理・AIガバナンス当社グループは、人間の尊厳を守り、国際的に認められた人権を尊重し、持続可能ですべての人が希望を持てる社会を作るという基本的な価値観に従って、AIシステムを開発し運用しなければならないと認識しております。 かかる認識の下、当社グループでは、AIシステムの開発や運用を行う事業者として基本的な行動規範となる「AI基本ポリシー」を策定しております。そして、「AI基本ポリシー」に基づき、G7広島サミットで提唱された「広島AIプロセス」や総務省及び経済産業省が策定した「AI事業者ガイドライン」をはじめとする指針やガイドラインに対応するため、「AI倫理ハンドブック」を策定し、当社グループ内に展開・運用しております。さらに、リスク管理委員会によって、当社グループの開発・提供するAIプロダクト・サービスやAIエージェントの適切性について定期的にレビューしております。 加えて、法律や公共政策、AI技術等の様々な分野の専門家による「AIの適切性に関する有識者委員会」を設立し、上記当社グループの取組みへの評価・助言を受けることによって、その適切性を担保しております。 しかしながら、AI倫理やAIガバナンスを巡る社会的な要請は急速に変化し続けており、このような変化に当社グループが適応できない場合が生じる可能性があります。また、AIの出力について完全にコントロールすることは難しく、当社グループが開発・提供したAIプロダクト・サービスやAIエージェントが、または当社グループのAIプロダクト・サービスやAIエージェントを通して、お使いいただいているお客様が、意図せず社会規範・倫理を逸脱するような結果を引き起こす可能性も完全には否定できません。このような場合には、当社の社会的信用が低下し、ひいては当社グループの事業、財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑫ のれん及び顧客関連資産の減損リスク当社グループは、企業買収の際に生じたのれん及び顧客関連資産を計上し、一定期間で償却を行っております。当該のれん及び顧客関連資産については将来の収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、事業環境の変化等により期待する成果が得られなかった場合には、当該のれん及び顧客関連資産について減損損失を計上し、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑬ 無形固定資産(ソフトウエア)の減損リスク当社グループは、自社利用のソフトウエアのうち第三者提供目的(クラウドサービス)のソフトウエアについて、将来の収益獲得が確実と認められるものに限り無形固定資産として資産計上しており、一定期間で償却を行っております。ソフトウエアの開発に際しては、市場環境等を慎重に見極めておりますが、市場や競合状況の急激な変化などにより、今後利用が見込めなくなった場合や、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、除却あるいは減損の対象となる可能性があります。このような場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (2) 経営管理体制に関するリスク① 人材の採用及び育成当社グループは、事業の拡大に伴い顧客企業のデジタル・AI戦略やAI/AIエージェントのビジネス活用を促す事業開発を担当する人材や、自社サービスのインフラやアプリケーション等のソフトウエア開発を行うエンジニアの採用・育成を進めております。しかしながら、事業規模の拡大に応じた当社グループ内における人材育成、外部からの優秀な人材の採用等が計画どおりに進まず、必要な人材を確保することができない場合には、当社グループの事業、財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 ② 特定の人物の影響力当社グループの創業者である代表取締役社長CEO 春田真は、経営戦略、事業戦略等当社グループの業務に関して専門的な知識・技術を有し、重要な役割を果たしております。当社グループでは、取締役会等において役員及び従業員への情報共有や権限移譲を進めるなど組織体制の強化を図りながら経営体制の整備を進めており、経営に対するリスクを最小限にしております。しかしながら、春田が当社グループを退職した場合、当社グループの事業、財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 ③ 内部管理体制当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るために、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するとともに、人材、資本、サービス、情報資産の適正かつ効率的な活用をすることが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告を含む報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく誠実性及び法令遵守の徹底が必要と認識しております。そのためにも、当社グループでは内部管理体制の充実に努めております。しかしながら、今後の事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかない状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業、財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 ④ コンプライアンス体制当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るために、コンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると考えており、コンプライアンスに関する社内規程を策定するとともに、役員及び従業員を対象として定期的に社内研修を実施し、コンプライアンスの重要性の周知徹底を図っております。しかしながら、これらの取組みにもかかわらずコンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、今後の当社グループの事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの事業、財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑤ 情報管理当社グループのAIが学習対象とする情報の中には、顧客の経営戦略上極めて重要かつ機密性が高い情報が含まれる場合があります。また、当社グループが提供するサービスでは、ユーザーの個人情報及び顧客が保有する第三者の個人情報、顧客の機密情報を取り扱っております。これらの情報の取扱いについては、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証を取得し、情報管理に関する諸規程の整備及び適切な運用、技術的対策の構築に努めておりますが、従業員及び委託先関係者の故意・過失、事故、災害、悪意をもった第三者による不正アクセス、AIエージェントの誤作動・不正行為、その他予期せぬ要因等により情報の漏洩、消失、不正使用又は不適切な取扱が発生した場合、損害賠償責任やセキュリティシステム改修のための多額の費用負担を負う可能性及び当局による行政処分等の対象となる可能性があるほか、顧客からの信用を失うことにより取引関係が悪化する可能性があり、当社グループの事業、財政状態及び業績に重大な影響を与える可能性があります。 (3) その他のリスク① 大規模な自然災害等当社グループは、有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じていますが、台風、地震、津波、感染症等の自然災害等が想定を大きく上回る規模で発生した場合、当社グループ又は当社グループの取引先の事業活動に影響を及ぼし、当社グループの事業、財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。 ② 為替変動当社グループが提供するコンテンツ・サービスや業務には、一部海外のサービスやプラットフォームを利用しているため、為替変動の影響を受けます。現時点において、その影響は軽微ですが、将来の為替変動によって、当社グループの業績、財政状態及び事業展開に影響を与える可能性があります。 ③ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化当社では、当社グループの役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しており、2026年3月末における発行済株式総数に対する潜在株式数の割合は4.5%となっております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社の株式が発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。 ④ 資金使途上場時に実施した公募増資による調達資金については、プロダクト開発投資、採用費、マーケティング費用、借入金の返済、運転資金及び研究開発費に充当しております。また、2025年5月に実施したNTTドコモビジネス株式会社との資本業務提携に伴う第三者割当増資による調達資金については、同社との共同事業の開発費及び開発のための既存エンジニアに係る人件費に充当しております。さらに、2026年4月に実施した株式会社三井住友フィナンシャルグループとの資本業務提携を伴う第三者割当増資による調達資金については、SMBCグループとのプロジェクトを遂行するための専任体制の構築に係る費用に充当するとともに、当社単独で足りない先端技術や専門知見を補完することを目的としたM&A等の戦略的投資に充当しております。しかしながら、急激に変化する事業環境により柔軟に対応するため、現時点における計画以外の使途にも充当される可能性があります。また、計画に沿って資金を使用した場合でも想定通りの投資効果を上げられない場合、当社グループの経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 繰越欠損金当社グループは、税務上の繰越欠損金を有しております。これは法人税負担の軽減効果があり、今後当該繰越欠損金の繰越期間の使用制限範囲内において納税額の減少をさせることにより、キャッシュ・フロー改善に寄与することが見込まれます。しかしながら、当社グループの業績が順調に推移することで繰越欠損金を上回る課税所得が発生した場合、及び当社グループの業績の下振れ等により繰越期限の失効する繰越欠損金が発生した場合は、課税所得からの控除が受けられなくなり、通常の税率にもとづく法人税等の納税負担が発生することで、当社グループの業績及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。

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