事業の概要
- メディア事業ミンカブは「ライブドアブログ」や「ライブドアニュース」など、月間1億人規模の利用者を持つ多様なインターネットメディアを運営しています。これらのメディアを通じて、広告収入(期間保証型、成果報酬型、純広告など)や、有料サービス(みんかぶプレミアムなど)の課金収入、ショッピングや金融サービスの手数料収入を得ています。ユーザーに有益な情報を提供することで集客し、そこから収益を上げています。
- ソリューション事業メディア事業で培った情報コンテンツやアプリケーション開発のノウハウを活かし、金融機関向けに情報ソリューションサービスを提供しています。これは、金融機関のニーズに合わせてカスタマイズしたB2B(企業間取引)およびB2B2C(企業から企業、そして消費者へ)のサービスです。また、金融機関の内部システム高度化・効率化を支援するSI(システムインテグレーション)・パッケージソリューションも展開しており、専門的な技術で企業をサポートすることで収益を得ています。
- 事業構造の再編2024年4月にはコンテンツ事業推進のため子会社を設立しましたが、収益安定化のためコンテンツ事業からの撤退と子会社の解散を決定するなど、事業の選択と集中を進めています。また、連結子会社の合併により、収益拡大とコスト削減、経営資源の有効活用を図っています。これにより、より効率的で安定した事業運営を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- メディア事業この事業は、月間平均利用者数1億人規模の総合インターネットメディアを運営しており、ミンカブグループの主要な収益源の一つです。「ライブドアブログ」や「ライブドアニュース」といった広範なメディアに加え、「SOCCERKING」などのスポーツ情報、資産形成情報メディア「MINKABU(みんかぶ)」など、多岐にわたる専門メディアを展開しています。2025年6月には「超WORLDサッカー!」、2025年10月には「BASEBALLKING」のサービス終了を予定するなど、事業の選択と集中を進めています。売上高は683.3958億円ですが、営業利益は-218.8938億円と赤字となっています。
- ソリューション事業メディア事業で培ったノウハウを活かし、金融機関向けに情報コンテンツやアプリケーションを提供するB2BおよびB2B2Cのサービスを展開しています。金融機関の内部システムの高度化や効率化を支援するSI・パッケージソリューションも提供しており、株式情報専門メディア「Kabutan(株探)」の運営も行っています。この事業は、メディア事業の技術的強みを外部に提供することで収益を上げています。売上高は371.4952億円で、営業利益は0.99668億円と黒字を確保しています。
- 事業再編と収益構造ミンカブグループは、メディア事業とソリューション事業の二つの柱で構成されています。メディア事業は大規模なユーザー基盤を持つ一方で、事業の選択と集中を進めており、一部サービスの終了も決定しています。ソリューション事業は金融機関向けに特化した専門性の高いサービスを提供し、安定的な収益を上げています。全体として、収益の安定化とコスト削減を目指し、グループ内の再編や子会社の合併などを積極的に行っています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| MediaBusiness | 地域 | 68 | -22 | -32.0% |
| SolutionsBusiness | 地域 | 37 | 1 | 2.7% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、「情報の価値を具現化する仕組みを提供する」という企業理念のもと、情報提供のリーチの拡大とテクノロジーを活用した情報の付加価値拡大を追求し、これらを具現化するためのメディア事業及びソリューション事業を展開しております。当社は、前連結会計年度末に、積極投資による拡大戦略から黒字事業への選択と集中への方針転換を行いました。この方針のもと、当連結会計年度におきましては、グループ全体の経営効率向上を図るべく、一部グループ各社の統合や外部への売却等を実施いたしました。その結果、当連結会計年度末現在における当社グループは、ソリューション事業並びにグループ各社及びグループの経営管理を担う当社、及びメディア事業を担う株式会社ライブドアの2社へと集約されました。 当連結会計年度における当社グループの事業構造は、以下のとおりであります。 メディア事業は、主に、「ライブドアブログ」を中心としたUGC(User Generated Content)メディア、「ライブドアニュース」を中心としたPGC(Professional Generated Content)メディアに加え、「SOCCERKING」をはじめとするスポーツ情報メディア、資産形成情報メディア「MINKABU(みんかぶ)」、韓流情報メディア「Kstyle」等の各専門メディア、アフィリエイトサイトである「MINKABU Choice」からなる月間平均ユニークユーザー数(注)1億人規模の総合インターネットメディア事業を展開しております。ソリューション事業は、主に株式情報専門メディア「Kabutan(株探)」の運営と、各種金融情報コンテンツやアプリケーションを多様な金融機関向けにコンバートし、さらにその差別化ニーズに即したカスタマイズを行う等のB2B及びB2B2Cユース用に展開する情報ソリューションサービスを展開しております。加えて、金融機関向けにソリューション分野における顧客基盤拡大やソリューションノウハウの獲得を目的に、当社グループ独自に開発したアプリケーションやAPI(Application Programming Interface)を活用し、主に金融機関の内部システムの高度化、効率化に資するためのSI・パッケージソリューションサービスを展開しております。(注)当社グループが運営するインターネットメディアの月間平均利用者数合計値 当連結会計年度の各事業の概要は以下のとおりであります。なお、当該2事業は「第5 経理の状況」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (1)メディア事業 当社グループのメディア事業は、以下のサービスで構成されております。 ①メディアサービスジャンルサービス名サービス内容ブログメディアライブドアブログ様々なジャンルのブロガー・クリエイターをサポートするブログサービスニュースメディアライブドアニュース国内政治、国際情勢からサブカルチャー、グルメの話題まで幅広いニュースを伝えるニュースサイトスポーツ情報メディアSOCCERKING世界のサッカー情報を配信するサッカー総合メディアBASEBALLKING野球をもっと楽しむための野球専門メディアBASKETBALLKINGバスケットボールの魅力を伝えるバスケットボール専門メディアVOLLEYBALLKING国内外の網羅的な情報を発信するバレーボール専門メディアtotoONEサッカーくじtotoの予想サイト金融・資産形成メディアMINKABU(みんかぶ)幅広い資産形成層を対象とした株式情報を始めとする資産形成情報メディアエンターテインメントメディアKstyle韓国エンタテインメントに関する記事・動画等、多様なコンテンツを提供する国内最大級の韓国エンタテインメント専門ニュースサイト女性向け情報メディアPeachy女性向けライフスタイル、恋愛、カルチャー、グルメ、ファッション・美容に関するニュースサイト生活情報メディアMINKABU Choiceライフスタイルを豊かにするための生活全般にわたる情報サービス※事業の選択と集中の方針に基づき、「ライブドアグルメ」につきましては2025年5月に、「超WORLDサッカー!」は2025年6月にそれぞれサービスを終了いたしました。 ②有料サービスジャンルサービス名サービス内容資産形成情報サービスみんかぶプレミアム資産形成管理ツール(MINKABU ASSET PLANNER)の他、資産形成トレンドニュース(みんかぶマガジン)等、資産形成向けワンストップサービス ③生活サービスジャンルサービス名サービス内容ショッピングサービスライブドアショッピング趣味や推し活を充実させるアイテムや、日常にワクワクをプラスする商品をラインアップした、趣味・推し活のためのショッピングサイトデジタル金融サービスライブドアバンクグループメディアコンテンツとのシナジーを活かした新たなデジタル金融サービススポーツ施設運営多目的スポーツ施設「Sportivo」多様な競技・幅広い世代・多彩な交流をキーワードにスポーツサービスを提供する多目的スポーツコート運営 メディア事業の収益は主にこれらメディアサイトの運営を通じて得られる広告収入、受託収入並びに有料サービスから得られる課金収入等を収益に計上しております。これらの概要は以下のとおりであります。 <広告収入>・純広告及びネットワーク広告における保証型広告収入は、当社グループが運営する各サイトのページ上に広告主の広告を掲載することで得られる収益であり、掲載期間を定める期間保証型や当該広告の表示回数(インプレッション数)を保証するインプレッション保証型、又はクリック数を保証するクリック保証型等が存在します。また、広告主を特定する純広告のほか、枠のみを設定し、掲載される広告はシステムが自動で行うアドネットワーク等も活用しております。・成果報酬型広告は、主に当社グループが運営する各サイトやパートナーサイトに設置された比較ページから各証券会社等の口座取扱事業者のページや各商品の取扱事業者のページへ遷移し、ユーザーが口座開設申し込みや商品購入等を行い、承認された場合、その1件当たりの成果に対し、報酬を得るものであります。1件当たりの報酬額は、商品ごとに異なります。 <課金収入>・課金収入は、ユーザーから利用料を受領するもので、月額課金モデルを採用しております。本書提出日現在の対象サービスは、資産形成情報メディア「MINKABU(みんかぶ)」の有料版で、資産形成管理ツール「MINKABU ASSET PLANNER」の全機能や資産形成トレンド情報の「みんかぶマガジン」の全閲覧、投資信託組入銘柄比較等を提供する「みんかぶプレミアム」であります。 <受託収入その他>・受託収入は、主にプロモーション等を目的に各種企業や団体から契約に応じて受託する映像やウェブメディア制作等の業務に関する収入、並びにスポーツ施設の運営によって得られる利用料収入であります。 [ メディア事業系統図 ] (2)ソリューション事業 ソリューション事業は、株式情報メディア「Kabutan(株探)」の運営を始め、グループで展開する金融情報・資産形成情報メディアにおける情報に付加価値を加えた証券各社を始めとする金融機関向け情報ソリューションサービス、及び金融機関全般のDX(デジタルトランスフォーメーション)ニーズに対応するSI・パッケージソリューションサービスといった、B2BないしB2B2C事業の運営を行っております。 株式情報専門メディアである「Kabutan(株探)」は、個人投資家向けの国内最大級の株式投資情報メディアで、日本株及び米国株の株価情報、業績情報、ニュース等様々な投資情報を提供しており、広告収入をもとに運営する無料サービスと、より多くのニュースやデータ等を利用可能な有料の「Kabutan(株探)プレミアム」を提供しております。 情報ソリューションサービスでは、金融機関の顧客向けサービスとして提供するB2B2Cサービスを中心に、金融機関や事業法人における社内ユースを想定したB2Bサービスにも注力しております。具体的には、B2B2Cでは、AIによる自動生成記事の配信のほか、個別銘柄をテーマ毎にバスケット化して各テーマのパフォーマンスを表現する「MINKABU テーマ別銘柄ソリューション」、音声を活用した個別銘柄株価の検索サービスである「MINKABU IVRソリューション」、投資信託分析ツール「MINKABU FUND ANALYTICS」等のほか、当社の保有する信頼性の高い金融情報資産と生成AIを融合した高付加価値なSaaS型サービスとして「Robot Report AI」や「Kabutan Market AI」を開始いたしました。また、米国株情報ソリューションサービスの拡大や、情報ソリューションサービスの海外市場展開を進めております。また現在、金融機関各社において、対面・非対面チャネルの強化や業務効率化に向け、デジタルトランスフォーメーション(DX)の更なる推進、顧客向けの新たなサービス展開などの取り組みが進められています。このような環境の下、AIを活用した顧客接点の強化、複数の金融機関に保有する口座等を一元管理できるアカウントアグリゲーション、各種システム間のAPI連携の高度化等のソリューション提供への需要が拡大しております。当社グループは、SI・パッケージソリューションサービスとして、これまで培ってきた独自のソフトウエア、パッケージアプリケーションやAPIを活用し、このような金融機関各社のニーズに対応するためのコンサルテーション、ソリューション提供を行っております。当連結会計期間におきましては、資産形成を通じて企業の人的資本経営を支援する職域向けソリューション「MINKABUアカデミー」を開始いたしました。 ソリューション事業の収益は、「Kabutan(株探)」につきましては有料サービスから得られる課金売上及び広告収入を、情報ソリューションサービスでは主にクラウド型のASPの提供に係る一時売上としての初期導入費及び月額固定やID従量に基づくサブスクリプション収入を、収益に計上しております。また、SI・パッケージソリューションでは、システムの企画・コンサルティングをはじめ、顧客先の要件にあわせたシステムの受託開発によるスポット収入及びその保守・運営業務によるストック収入を収益に計上しております。これらの概要は以下のとおりであります。<Kabutan(株探)>・有料課金サービスであるKabutan(株探)プレミアムにつきましては、利用者との契約に基づく月額固定の利用料金を収益に計上しております。また、広告につきましてはメディア事業を運営するグループ会社である株式会社ライブドアに広告獲得業務を委託しており、純広告、ネットワーク広告及び成果報酬型広告を収益に計上しております。 <情報ソリューションサービス>・ASPの提供は、当社が保有するアプリケーションプログラムをカスタマイズして提供し、初期導入費を一時売上として計上するとともに、導入後の情報提供業務につきましては、月額固定を中心に、一部、ID等による従量課金となっております。・その他、コンテンツの販売又は配信は、AIによる自動生成記事やレポート、クラウドデータ、金融・経済・企業データ等の販売又は配信による収入であり、月額固定を中心に、一部ダウンロード数等に応じた従量課金となっております。また、ソフトウエア等開発受託は、顧客の仕様に基づきプログラム開発を請け負い、当該プログラムの納品・検収により売上を計上しております。 <SI・パッケージソリューションサービス>・システムの企画・コンサルティングは、顧客先のシステム調査やシステム効率化のための改善提案等にあたり発生する役務提供に応じた売上を、システム受託開発は顧客の仕様に基づくプログラム開発の納品・検収により売上を計上しております。また、システムの保守・運用業務につきましては、月額固定を中心とした定額課金を行っております。 [ ソリューション事業系統図 ]
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 メディア事業の月間利用者数1億人規模と専門性の高いコンテンツで差別化を図っているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ネットワーク メディア事業の月間平均利用者数1億人規模の総合インターネットメディア事業を展開している点。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:広告市場の動向 / 金融市場の動向 / 競合の激化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 2 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
財務データが未収録のため、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な評価は困難です。公開情報からは、明確な無形資産の強さを示す情報は確認できません。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
「みんなで決める」プラットフォームは、ユーザーが一度参加すると、蓄積された情報やコミュニティへの貢献を失うことを懸念し、乗り換えを躊躇する可能性があります。しかし、その度合いは限定的と考えられます。
ネットワーク効果★☆☆☆☆
ユーザー参加型のプラットフォームであり、参加者が増えることでコンテンツの質や多様性が向上する可能性はあります。しかし、明確なネットワーク効果の強さを示すデータや、ユーザー数の急増による価値向上のサイクルは現時点では確認されていません。
コスト優位☆☆☆☆☆
情報・通信業であり、製造業のような構造的なコスト優位性を築く要素は限定的です。プラットフォーム運営における効率化は考えられますが、競合に対する明確なコスト優位性を示す情報は確認できません。
規模の経済☆☆☆☆☆
ニッチな市場をターゲットとしている可能性があり、業界規模に対して最適な少数寡占を形成しているとは断定できません。現時点では、規模の経済による競争優位性は確認されていません。
- 大規模なユーザー基盤ミンカブグループは、月間平均利用者数1億人規模の総合インターネットメディア事業を展開しており、これは非常に大きな強みです。多くのユーザーにリーチできるため、広告主にとって魅力的なプラットフォームとなり、安定した広告収入に繋がります。この圧倒的な規模は、新規参入企業が容易に真似できない競争優位性となります。
- 専門性と独自性の高いコンテンツ金融・資産形成情報メディア「MINKABU(みんかぶ)」や「Kabutan(株探)」では、投資家の予想データとAIを融合させた独自コンテンツを提供しています。また、多様な専門メディアやクリエイター群による情報発信力も強みです。これらの専門性と独自性は、他社との差別化を図り、特定の分野で高い競争力を維持する基盤となっています。
- メディア事業のノウハウを活かしたソリューションメディア事業で培った情報コンテンツやアプリケーション開発のノウハウを、ソリューション事業で金融機関向けに展開しています。メディア運営で得た知見や技術をB2Bサービスに応用することで、他社にはない独自のソリューション提案が可能となり、競合が少ない領域で優位性を確立しています。これにより、事業間のシナジー効果も期待できます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する記載は、本書提出日現在、当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、設立時より「情報の価値を具現化する仕組みを提供する」を企業理念に掲げ、グループにおいてこれを共有し、経営判断の拠り所としております。当社は現在、この理念の下、メディア事業・ソリューション事業を展開しており、持続可能な社会・経済環境構築に関する関心や社会的多様性を尊重する意識の高まりを始めとした様々な社会環境の変化と同時に、テクノロジーの進化やデジタル化が更に加速する現在、「情報の価値を具現化する仕組みを提供する」当社グループの社会的課題に対する役割を、今後さらに進化させていくことを基本方針としております。 (2)経営環境の認識及び今後の事業戦略 当社グループの経営環境に関する認識及び再成長に向けた今後の事業戦略等は次のとおりであります。 当社グループは、これまでの高い売上成長率を重視した売上高拡大の事業方針から「選択と集中」へと方針を転換し、大規模な事業・資産整理策を講じてまいりました。不採算事業や収益貢献開始に時間を要する新規事業からの撤退を完了させた一方、継続する事業については、成長ドライバーとしてのSaaS系や月額課金等のサブスクリプションサービス系事業と、コストコントロールにより安定収益エンジン化が可能な事業の2つに経営資源を集中させる体制を構築するとともに、営業利益率の年率30%成長により、3年以内の過去最高益の更新を掲げ、事業を推進しております。初年度にあたる当連結会計年度におきましては安定的に利益を創出できる体質へと回帰するとともに、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高を更新する結果となりました。今後は、安定した収益基盤を基に、独自の情報資産の強みを最大限に利活用し、成長性と収益性を両立した再成長フェーズへと移行してまいります。当社は創業来、国内における個人投資家の投資活動を直接的、間接的に支える情報メディア・情報インフラを提供しており、その顧客基盤は個人投資家で約1,000万人、間接的に個人投資家への情報提供のルートとなっている金融機関は170社を超えます。さらにこれらの国内金融市場における競争優位なユーザー基盤に加え、メディア事業における国内約1億人のインターネットユーザーへの情報配信力と、個人投資家や生活者の長期蓄積された行動情報や金融データを始めとする各種の構造化されたデータといった情報資産基盤を有する既存事業アセットを最大限に活用し、安定成長が可能な収益体質への転換を推進し、さらに情報資産ドリブン型の再成長に向けた施策を推進してまいりました。各事業セグメントにおける今後の事業戦略は以下のとおりです。 (メディア事業) メディア事業においては、選択と集中の方針のもと、サービスの終了も含めた抜本的な事業・資産の見直しと費用の削減を徹底し、黒字転換を実現いたしました。今後は、独自の強みを持つクリエイターズエコノミー関連の拡大を始めとする非トラフィック型収益の強化と、AIを活用した効率的なストック型コンテンツの蓄積によるトラフィック拡大策を同時に推進し、広告市況の不確実性を低減しつつ、安定的な利益創出に重点を置いた、当社グループのキャッシュ・フローの基盤となる「安定収益エンジン」としての役割を追求してまいります。 (ソリューション事業)当社の保有する金融情報資産を活用し、国内個人投資家の投資活動を直接的・間接的に支援する情報サービスをB2C・B2Bで提供する、金融情報分野における強みを基盤とした持続的安定成長が可能な、ソリューション事業を改めて当社の成長ドライバーと位置付けております。引き続き再現性の高いB2Bビジネス(ストック収入である月額利用料)の堅調な伸長を図るとともに、グローバルにニーズが高まる日本株情報需要に応えるべく、多言語展開等による海外市場への展開や、金融情報資産と生成AIを融合した新たなソリューションサービス展開、職域における資産形成ソリューション等、高付加価値SaaS型サービスの本格展開により、増収を加速させてまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上、財務上の課題前掲(1)経営方針のもと、優先的に対処すべき事業上、財務上の課題は以下のとおりであります。 ① 安定収益の維持と利益成長の加速 当社は、2025年3月期末に、従前の売上高拡大重視の事業方針から、選択と集中へと転換いたしました。これに伴い、収益構造の見直しと事業基盤の強化を進め、2026年3月期には安定収益基盤を回復いたしました。今後、整備・強化した収益基盤をさらに発展させ、企業価値の向上を確実なものにするためには、経営管理機能の高度化を通じた、迅速かつ適切な経営判断が不可欠であると認識しております。 ② 財務基盤の強化 前項の企業価値向上を支えるためには、財務基盤の強化が重要であると認識しております。そのため、保有資産の適正化に加え、負債の圧縮及び長期化、自己資本の充実等を並行して進め、財務基盤の安定化を図ってまいります。 ③ ガバナンスの実効性 当社は、企業価値の向上には当社の状況に応じたガバナンス体制の構築が重要であると認識しております。そのため、経営の透明性及び説明責任の向上のもと、内部管理体制及び監査体制の強化、コンプライアンス意識の向上等を通じ、健全な組織文化の形成と組織の活性化を図ってまいります。 ④ コアアセットの品質維持及び環境変化に対応した事業の継続的推進 当社グループは選択と集中の方針の下、継続する既存サービスと、その基盤となるコアアセットの競争優位の維持向上は今後の当社グループの安定収益化と再成長に不可欠であると認識しております。そのため、特に、技術、ユーザーニーズ、情報管理を重要課題と位置づけ、取り組んでまいります。その具体的内容は以下の通りであります。 (ア) 先端技術の急速な進化や変化への対応 当社が属する業界においては、AI・クラウド・セキュリティといった先端技術の急速な進展が日々進んでいます。AIによる自動化による費用削減はもとより、予測モデルによるユーザーニーズに即したコンテンツの大量生成等、サービスの向上に資する他、定型業務の効率化等、サービス・業務の最適化を図ることが可能です。また先端のITインフラの利活用による保守・運用コストの削減やセキュリティリスクの向上により事故対応コストの抑制を図ることができます。そのため当社では、これらの進化や変化に迅速に対応し、情報収集や外部パートナーとのアライアンス、内製開発力・プロジェクトマネジメント力の向上に取り組んでおります。 (イ) 顧客ニーズの多様化と短サイクル化への対応 ライフスタイルや働き方の多様化、情報源の多様化やパーソナライズ化、さらには様々な価値観の変化によりユーザーのニーズは個別化・細分化が進展しています。また、トレンドの高速化やデジタルデバイスの進化によりユーザーニーズは短サイクル化も進展しています。当社は、サービスの競争優位性維持には、こうした顧客ニーズの多様化やサイクルの短期化に即応する機動性が重要であると認識しております。そのため当社は、先端技術の利活用等により、1億人規模のメディアユーザーベースを基盤とした様々な属性データや行動データから、ユーザーニーズの動向を的確に分析し、よりニーズに沿った情報やコンテンツ、サービスを柔軟かつ機動的に提供する仕組みを構築してまいります。 (ウ) 情報管理の品質の維持向上 当社グループはユーザー情報を含む各種情報資産を保有しております。これら情報資産の適切な管理は、サービスを安心して利用頂くための基本であると認識し、情報管理の品質の維持向上を図ってまいります。また、メディア事業においては多くのUGC(User Generated Content)を提供すること、更にユーザー同士のコミュニケーションが発生すること、また若年層の利用も多いこと等に鑑み、情報モラルの維持に配慮したモニタリングを行い、コンテンツ提供者及び利用者双方の保護のための適切な措置を随時講じる等、サービスの安全性及び健全性の確保に努めてまいります。 ⑤ 人材の確保及び育成 当社グループは、持続的かつ自律的な成長のためには、当社の理念に共感し高い意欲を持つとともに、自律的成長が可能な優秀な人材の確保、並びにその育成は重要であると認識しております。そのため、コミュニケーションの活性化や人事制度の整備充実等従業員が高いモチベーションを持って自律的に働くことのできる環境の整備を継続して推進してまいります。 ⑥ ESGへの取組の強化 当社グループは、ESGへの継続的取り組み及び強化は持続的成長を遂げるための経営課題であると認識しております。そのため、サステナビリティ委員会を設置し、ESGを含むサステナビリティ経営に対する基本方針、施策の決定等を行うこととしております。環境に対しては、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による提言への賛同を表明し、TCFDコンソーシアムへ加入しています。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する記載は、本書提出日現在、当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、設立時より「情報の価値を具現化する仕組みを提供する」を企業理念に掲げ、グループにおいてこれを共有し、経営判断の拠り所としております。当社は現在、この理念の下、メディア事業・ソリューション事業を展開しており、持続可能な社会・経済環境構築に関する関心や社会的多様性を尊重する意識の高まりを始めとした様々な社会環境の変化と同時に、テクノロジーの進化やデジタル化が更に加速する現在、「情報の価値を具現化する仕組みを提供する」当社グループの社会的課題に対する役割を、今後さらに進化させていくことを基本方針としております。 (2)経営環境の認識及び今後の事業戦略 当社グループの経営環境に関する認識及び再成長に向けた今後の事業戦略等は次のとおりであります。 当社グループは、これまでの高い売上成長率を重視した売上高拡大の事業方針から「選択と集中」へと方針を転換し、大規模な事業・資産整理策を講じてまいりました。不採算事業や収益貢献開始に時間を要する新規事業からの撤退を完了させた一方、継続する事業については、成長ドライバーとしてのSaaS系や月額課金等のサブスクリプションサービス系事業と、コストコントロールにより安定収益エンジン化が可能な事業の2つに経営資源を集中させる体制を構築するとともに、営業利益率の年率30%成長により、3年以内の過去最高益の更新を掲げ、事業を推進しております。初年度にあたる当連結会計年度におきましては安定的に利益を創出できる体質へと回帰するとともに、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高を更新する結果となりました。今後は、安定した収益基盤を基に、独自の情報資産の強みを最大限に利活用し、成長性と収益性を両立した再成長フェーズへと移行してまいります。当社は創業来、国内における個人投資家の投資活動を直接的、間接的に支える情報メディア・情報インフラを提供しており、その顧客基盤は個人投資家で約1,000万人、間接的に個人投資家への情報提供のルートとなっている金融機関は170社を超えます。さらにこれらの国内金融市場における競争優位なユーザー基盤に加え、メディア事業における国内約1億人のインターネットユーザーへの情報配信力と、個人投資家や生活者の長期蓄積された行動情報や金融データを始めとする各種の構造化されたデータといった情報資産基盤を有する既存事業アセットを最大限に活用し、安定成長が可能な収益体質への転換を推進し、さらに情報資産ドリブン型の再成長に向けた施策を推進してまいりました。各事業セグメントにおける今後の事業戦略は以下のとおりです。 (メディア事業) メディア事業においては、選択と集中の方針のもと、サービスの終了も含めた抜本的な事業・資産の見直しと費用の削減を徹底し、黒字転換を実現いたしました。今後は、独自の強みを持つクリエイターズエコノミー関連の拡大を始めとする非トラフィック型収益の強化と、AIを活用した効率的なストック型コンテンツの蓄積によるトラフィック拡大策を同時に推進し、広告市況の不確実性を低減しつつ、安定的な利益創出に重点を置いた、当社グループのキャッシュ・フローの基盤となる「安定収益エンジン」としての役割を追求してまいります。 (ソリューション事業)当社の保有する金融情報資産を活用し、国内個人投資家の投資活動を直接的・間接的に支援する情報サービスをB2C・B2Bで提供する、金融情報分野における強みを基盤とした持続的安定成長が可能な、ソリューション事業を改めて当社の成長ドライバーと位置付けております。引き続き再現性の高いB2Bビジネス(ストック収入である月額利用料)の堅調な伸長を図るとともに、グローバルにニーズが高まる日本株情報需要に応えるべく、多言語展開等による海外市場への展開や、金融情報資産と生成AIを融合した新たなソリューションサービス展開、職域における資産形成ソリューション等、高付加価値SaaS型サービスの本格展開により、増収を加速させてまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上、財務上の課題前掲(1)経営方針のもと、優先的に対処すべき事業上、財務上の課題は以下のとおりであります。 ① 安定収益の維持と利益成長の加速 当社は、2025年3月期末に、従前の売上高拡大重視の事業方針から、選択と集中へと転換いたしました。これに伴い、収益構造の見直しと事業基盤の強化を進め、2026年3月期には安定収益基盤を回復いたしました。今後、整備・強化した収益基盤をさらに発展させ、企業価値の向上を確実なものにするためには、経営管理機能の高度化を通じた、迅速かつ適切な経営判断が不可欠であると認識しております。 ② 財務基盤の強化 前項の企業価値向上を支えるためには、財務基盤の強化が重要であると認識しております。そのため、保有資産の適正化に加え、負債の圧縮及び長期化、自己資本の充実等を並行して進め、財務基盤の安定化を図ってまいります。 ③ ガバナンスの実効性 当社は、企業価値の向上には当社の状況に応じたガバナンス体制の構築が重要であると認識しております。そのため、経営の透明性及び説明責任の向上のもと、内部管理体制及び監査体制の強化、コンプライアンス意識の向上等を通じ、健全な組織文化の形成と組織の活性化を図ってまいります。 ④ コアアセットの品質維持及び環境変化に対応した事業の継続的推進 当社グループは選択と集中の方針の下、継続する既存サービスと、その基盤となるコアアセットの競争優位の維持向上は今後の当社グループの安定収益化と再成長に不可欠であると認識しております。そのため、特に、技術、ユーザーニーズ、情報管理を重要課題と位置づけ、取り組んでまいります。その具体的内容は以下の通りであります。 (ア) 先端技術の急速な進化や変化への対応 当社が属する業界においては、AI・クラウド・セキュリティといった先端技術の急速な進展が日々進んでいます。AIによる自動化による費用削減はもとより、予測モデルによるユーザーニーズに即したコンテンツの大量生成等、サービスの向上に資する他、定型業務の効率化等、サービス・業務の最適化を図ることが可能です。また先端のITインフラの利活用による保守・運用コストの削減やセキュリティリスクの向上により事故対応コストの抑制を図ることができます。そのため当社では、これらの進化や変化に迅速に対応し、情報収集や外部パートナーとのアライアンス、内製開発力・プロジェクトマネジメント力の向上に取り組んでおります。 (イ) 顧客ニーズの多様化と短サイクル化への対応 ライフスタイルや働き方の多様化、情報源の多様化やパーソナライズ化、さらには様々な価値観の変化によりユーザーのニーズは個別化・細分化が進展しています。また、トレンドの高速化やデジタルデバイスの進化によりユーザーニーズは短サイクル化も進展しています。当社は、サービスの競争優位性維持には、こうした顧客ニーズの多様化やサイクルの短期化に即応する機動性が重要であると認識しております。そのため当社は、先端技術の利活用等により、1億人規模のメディアユーザーベースを基盤とした様々な属性データや行動データから、ユーザーニーズの動向を的確に分析し、よりニーズに沿った情報やコンテンツ、サービスを柔軟かつ機動的に提供する仕組みを構築してまいります。 (ウ) 情報管理の品質の維持向上 当社グループはユーザー情報を含む各種情報資産を保有しております。これら情報資産の適切な管理は、サービスを安心して利用頂くための基本であると認識し、情報管理の品質の維持向上を図ってまいります。また、メディア事業においては多くのUGC(User Generated Content)を提供すること、更にユーザー同士のコミュニケーションが発生すること、また若年層の利用も多いこと等に鑑み、情報モラルの維持に配慮したモニタリングを行い、コンテンツ提供者及び利用者双方の保護のための適切な措置を随時講じる等、サービスの安全性及び健全性の確保に努めてまいります。 ⑤ 人材の確保及び育成 当社グループは、持続的かつ自律的な成長のためには、当社の理念に共感し高い意欲を持つとともに、自律的成長が可能な優秀な人材の確保、並びにその育成は重要であると認識しております。そのため、コミュニケーションの活性化や人事制度の整備充実等従業員が高いモチベーションを持って自律的に働くことのできる環境の整備を継続して推進してまいります。 ⑥ ESGへの取組の強化 当社グループは、ESGへの継続的取り組み及び強化は持続的成長を遂げるための経営課題であると認識しております。そのため、サステナビリティ委員会を設置し、ESGを含むサステナビリティ経営に対する基本方針、施策の決定等を行うこととしております。環境に対しては、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による提言への賛同を表明し、TCFDコンソーシアムへ加入しています。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 文中将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営成績等の状況の概要① 経営成績の状況 当連結会計年度の経営成績は、売上高が8,780,577千円(前期比16.8%減)、営業利益は549,766千円(前期は1,911,248千円の営業損失)、経常利益は412,849千円(前期は1,993,227千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は742,891千円(前期は5,525,955千円の親会社株主に帰属する当期純損失)、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は1,436,542千円(前期のEBITDAは△711,296千円)となりました。当社グループは、前連結会計年度末において選択と集中へと事業方針を転換し、当連結会計年度においては、単月営業黒字を連続して達成、第3四半期には継続企業の前提に関する注記を解除して安定黒字体質に回帰し、成長に向けた着実な移行を確認する結果となりました。また、特別損益と致しまして、保有有価証券の見直しによる売却益を計上する一方、更なる効率化を目的とした本社移転関連費用(2026年8月予定)を計上いたしました。 報告セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。 (メディア事業) 当連結会計年度におきましては前連結会計年度末に決定した成長投資中の赤字事業からの撤退、既存事業のコスト構造の見直しとその実行等に加え、トータルメディアソリューションの提供という視点からクリエイターズエコノミー関連事業の強化、ネットワーク広告枠の改善とAIを活用した効率的なストック型コンテンツの蓄積によるトラフィック拡大策、メディアパワーを活用したB2B向けサービスの投入等に取り組み、成長再開フェーズへの移行に向けた取り組みを進めました。また、固定費を中心とした売上原価、並びに販売費及び一般管理費の削減を着実に進めてまいりました。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は4,696,547千円(前年同期比22.8%減)、セグメント利益は83,352千円(前連結会計年度は2,188,938千円の損失)となり黒字に転換いたしました。なお、売上高には持株会社体制におけるマネジメントフィー等控除額492,111千円を含んでおり、これを戻した売上高は5,188,658千円(前年同期比24.9%減)、同セグメント利益は575,463千円(前連結会計年度は1,358,271千円の損失)であります。 (ソリューション事業) 当連結会計年度におきましては、売上高につきましては、SI・パッケージソリューションサービスにおいて前連結会計年度に計上した好採算の大型スポット収入の反動があったものの、情報ソリューションサービスを中心とする再現性の高いB2Bビジネスにおいてストック収入である月額利用料が堅調に伸長いたしました。また、「Kabutan(株探)プレミアム」につきましては、活況を呈する株式市場を背景とした有料会員数の伸長や広告収入の増加、2024年10月に実施した月額料金値上げ効果等により好調に推移いたしました。また、販売費及び一般管理費を中心とした固定費の削減を着実に進めるとともに、「Robot Report AI」「職域資産形成Solution」等の高付加価値SaaS型サービスの正式投入や情報ソリューションサービスの海外市場展開が実現する等、ソリューション事業におきましても再成長に向けた収益拡大施策が具体化いたしました。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は3,841,283千円(前年同期比5.5%増)、セグメント利益は477,469千円(前年同期比379.1%増)となりました。なお、マネジメントフィー等(219,440千円)控除前の売上高は4,060,723千円(前年同期比3.3%増)であり、同セグメント利益は696,909千円(前年同期比78.9%増)であります。また、株式会社ミンカブソリューションサービシーズについては、徹底したコスト削減と機動的な意思決定体制の構築によりグループ一丸となって業績回復を実現するため、2025年10月1日をもって当社との経営統合を実施いたしました。株式会社ミンカブWeb3ウォレットについては、Web3領域における戦略の見直しに基づき、より高い事業シナジーを享受できる環境下での発展が最適と判断し、2025年5月26日付で株式会社トレードワークスと株式譲渡契約を締結、同年6月2日付で全株式を譲渡いたしました。 ② 財政状態の状況(資産)当連結会計年度末における流動資産は2,451,614千円(前連結会計年度末比412,334千円増)となりました。これは主に、黒字の定常化に伴う営業キャッシュ・フローの改善及びマイノリティ出資先株式の売却等により現金及び預金が760,458千円増加したことが主因であり、事業活動による資金創出力の回復が進んでいることを示しております。一方で、売掛金の減少(158,422千円減)、及び未収還付消費税の減少(91,382千円減)は、資金回収の進展によるものであります。固定資産は7,545,289千円(同397,817千円減)となりました。これは主に、保有上場株式の時価評価等により投資有価証券が増加した一方、のれん及び顧客関連資産の償却、減価償却の進行、並びに事務所縮小に伴う差入保証金の減少等によるものであります。また、繰延税金資産の減少は連結子会社の合併に伴う一時差異解消によるものであり、将来の税負担構造の整理が進んだ結果であります。これらの結果、資産合計は9,996,904千円となり、前連結会計年度末の9,982,387千円から14,516千円の増加となりました。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は8,195,795千円(同3,819,611千円増)となりました。これは主として長期借入金を短期借入金へ区分変更したことによる表示上の増加であります。当該借入金は2025年6月20日付で金融機関との間で契約条件の見直しを実施しており、当初満期日を2026年6月末としたうえで、業績進展に応じた延長更新を基本とする内容となっていることを反映したものであります。 一方で、前代表取締役会長からの借入金のデット・エクイティ・スワップ実施に加え、金融機関との合意に基づく短期借入金の確定額弁済により借入金は前連結会計年度末比428,000千円減少し、引き続き財務レバレッジの縮減が進展しております。固定負債は356,476千円(同4,929,739千円減)となりましたが、これは主に前述の長短振替によるものであります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産合計は1,444,632千円(同1,124,644千円増)となりました。これは黒字定着による利益剰余金の増加に加え、保有上場株式の評価益及びデット・エクイティ・スワップに伴う資本増強によるものであります。これらの結果、自己資本比率は14.5%となり、前連結会計年度の3.1%から大幅に改善しました。収益基盤の回復と資本強化の両面により、財務体質は着実に健全化しております。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ760,458千円増加し、1,303,068千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、1,065,767千円の収入(前連結会計年度は655,990千円の支出)となり、大幅に改善いたしました。これは主に、税金等調整前当期純利益が581,364千円、中期的成長のためのソフトウエア投資等に伴う減価償却費を中心とした減価償却費合計が683,797千円、のれんの償却額が202,978千円、売上債権の減少額が157,707千円となった一方で、有価証券売却益287,069千円、その他流動負債の減少額291,127千円、その他の引当金の減少額229,206千円等の影響を受けたものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、73,490千円の支出となりました。これは主に、ソフトウエア開発投資を中心とした無形固定資産の取得による支出が587,547千円となった一方で、投資有価証券の売却による収入が354,537千円、事務所縮小に伴う敷金及び保証金の回収による収入が151,929千円となったことを要因としたものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、231,818千円の支出となりました。これは主に、短期借入金の純減額が228,000千円となったことを要因としたものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当社グループの事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 b.受注実績 当社グループは受託開発を行っておりますが、受注から開発・納品までの期間が短いため、記載を省略しております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)販売高(千円)増減率(%)メディア事業5,111,078△25.2ソリューション事業3,669,499△1.2合計8,780,577△16.8(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社キョードー大阪1,126,77410.68--3.当連結会計年度の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が10%未満であるため記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度において当社は、「選択と集中」へと事業方針を転換し、構造改革の成果による安定黒字体質への回帰と、成長に向けた着実な移行を最優先課題として取り組んでまいりました。当連結会計年度の経営成績におきましては、不採算事業からの撤退や、固定費を中心とした売上原価、並びに販売費及び一般管理費の削減等のコスト構造改革が着実に進展したことにより、収益性が大幅に改善いたしました。この結果、売上高は8,780,577千円(前期比16.8%減)となったものの、各利益項目は軒並み黒字転換を果たし、営業利益549,766千円、経常利益412,849千円、親会社株主に帰属する当期純利益は742,891千円(過去最高益を更新)を計上いたしました。財政状態におきましては、収益基盤の回復に伴う営業キャッシュ・フローの改善、マイノリティ出資先株式の売却等により、現金及び預金が1,303,068千円(前連結会計年度末比760,458千円増)へと大幅に増加し、事業活動による資金創出力の回復が進んでおります。また、前代表取締役会長からの借入金のデット・エクイティ・スワップ実施や、利益剰余金の増加、保有上場株式の評価益などにより、純資産合計は1,444,632千円(同1,124,644千円増)となり、自己資本比率は前連結会計年度末の3.1%から14.5%へと大幅に改善し、財務体質は着実に健全化しております。なお、当連結会計年度末における短期有利子負債(7,489,500千円)は、現金及び預金に比して依然として高い水準にありますが、取引金融機関との間において、業績進展に応じた延長更新を基本とする契約条件の見直し(当初満期日2026年6月末)を実施しており、継続的なモニタリングのもとで安定的な運用がなされております。足元の業績及びキャッシュ・フローの改善により資金創出力が大幅に向上していること、ならびに当面の事業活動に必要な資金が確保されていることから、経営者として継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。今後は、一連の構造改革によって構築した安定的な収益基盤の上に、当社グループ独自の情報資産の強みを梃子(テコ)にした「情報資産ドリブン型成長」へ経営資源を集中させ、成長性と収益性を両立した再成長フェーズへの移行を加速させてまいります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性 当社グループの資本の財源及び資金の流動性は、主に営業活動による純現金収入によります。このため、当社では、経営上の目標の達成状況を判断するための指標として売上高のほか、実質的なキャッシュ・フロー創出力の指標としてEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)を重視しております。当連結会計年度のEBITDAは1,436,542千円(前期のEBITDAは△711,296千円)となり、二桁億円台の規模へ大きく回復いたしました。 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが1,065,767千円の収入(前連結会計年度は655,990千円の支出)と劇的に改善しており、構造改革を通じた「フリーキャッシュフローを安定的に創出可能な基盤の整備」が実効性を伴って実現できているものと認識しております。また、投資活動においては成長ドライバーとなり得るソフトウエア開発等の無形固定資産への取得(587,547千円)に厳選して資金を配分する一方、保有投資有価証券の売却(354,537千円収入)やオフィスの縮小・本社移転計画(2026年8月予定)に伴う敷金・保証金の回収を進めるなど、資産の効率化と流動性の確保を徹底いたしました。財務活動においては、金融機関との合意に基づく短期借入金の確定額弁済(228,000千円)を予定通り実行し、財務レバレッジの縮減を推進しております。 経営者としては、今後も徹底した費用削減と設備投資の総額管理(厳選投資)を継続し、財務体質の強化及び持続的な成長に向けた内部留保の確保を最優先としつつ、早期の強固な経営基盤の確立と企業価値向上に努めてまいります。 その他キャッシュ・フローの状況につきましては「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表の作成に当たっては、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性のある見積りや予測を行っており、見積りの不確実性による実績との差異が生じる場合があります。 当連結会計年度における当社グループの連結財務諸表の作成に係る重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載をしておりますが、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 (株式会社ライブドアに係るのれん及び顧客関連の評価)(株式会社ライブドアに係る繰延税金資産の回収可能性) これらの詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
事業リスク
- 広告市場の変動ミンカブグループのメディア事業は広告収入への依存度が高いため、景気の減速やアドネットワーク広告市場の低迷、広告単価の下落などが生じた場合、業績に大きな影響が出る可能性があります。広告収入の割合を減らし、課金モデルなど多様な収益源を確保することで、このリスクを軽減しようとしています。
- 金融市場の変動ソリューション事業は金融機関を主な顧客としているため、景気減速や金融市場の急激な変動があると、金融機関の広告出稿やソリューションプロダクトへの投資が減少する可能性があります。これにより、個人投資家の口座開設数や課金サービスの利用、金融機関からの受注量などが減少し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 技術革新への対応遅れインターネットやAIを活用した情報配信の分野は技術革新が非常に速く、顧客ニーズも常に変化しています。もしミンカブグループがこれらの変化に迅速に対応できず、最新技術に対応したサービスやプロダクトの開発が遅れた場合、既存の技術サービスが陳腐化し、顧客への訴求力が低下することで、業績に影響が出る可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、潜在的リスクや不確定要素はこれらに限られるものではありません。 (1)事業の環境、外部環境① 広告市場の動向について 当社グループは、1億人規模の月間利用者数を誇る総合メディア事業者となっております。現状において、メディア事業の売上に占める広告売上割合は依然高く、広告市況の影響を受けやすい環境にあり、広告売上依存度の相対的低下を目指しております。当社グループでは、トラフィックに過度に依存しない、非トラフィック型収益を始めとする収益モデルの多様化施策を通じ、収益の安定化に努めておりますが、大幅な景気の減速や現在も低迷が続くアドネットワーク広告市況の更なる長期化や一層の広告単価下落等が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 金融市場の動向について 当社グループのソリューション事業は主に金融・経済情報を商材として金融機関等を対象に事業を展開しているため、景気の減速や急激な市況変動等の事態が発生した際には、金融機関の広告出稿、並びに金融機関による当社グループのソリューションプロダクトへの投資等の事業活動が大きく減退する可能性があります。当社グループでは、商材の拡充や販売チャネル・顧客層の拡大、収益モデルの多様化や比較的高収益なパッケージ化等の施策を通じ、収益の安定化に努めておりますが、急激かつ大幅な景気の減速や市況変動が生じた場合には、個人投資家による口座開設数や課金サービスの利用、又は金融機関からの受注量等が減少し、さらにこれらの事象が同時に発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競合について 当社グループのメディア事業の月間利用者数は1億人規模に上り、また専門性や独自性の高いクリエイター群と、高い情報発信力を掛け合わせたグループ内における新たなエコノミクス創出力はユニークかつ競争優位なポジションを有していると考えております。また金融・資産形成情報メディアにおいては投資家の予想データ等のクラウドインプットとAIの融合によって生成される独自性の高い情報資産基盤を有しており、特にソリューション事業においてメディア事業の特色を活かした独自のソリューション提案を行うことで他社との差別化を図っております。このため、情報ソリューションサービス分野における競合の要素は比較的少ないと考えております。さらに当社グループでは、継続して蓄積されるノウハウや、テクノロジーを活用した独自性による強みを市場のニーズに照らし適切に活用することで、競合要素の排除及び強固なポジションの維持に努めております。しかしながら、今後、他社が当社グループと異なるアプローチで独自のノウハウや強みを活用し、当社グループが提供するサービス領域での競合となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、事業拡大の中で新たに展開する事業について、類似サービスに対する差別化が十分に実現できなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 技術革新について 当社グループのサービス展開の基礎となるインターネットや当社の強みである生成AI等を活用した様々なソリューションの自動化の分野においては技術革新が激しく、また、それに伴う顧客のニーズも常に変化をしております。当社グループもこれらの変化に迅速に対応すべく、最新の技術に対応したサービスやプロダクトの開発を推進しております。しかしながら、今後、当社グループの想定外の急激な技術革新により、その対応に遅れが生じた場合、当社グループの有する技術サービスの陳腐化が顧客への訴求力の低下などに繋がり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業上のリスク① システム及びサービスの不具合について 当社グル―プの事業は、主にクラウドサーバーを中心とするコンピュータシステムからインターネットを介して顧客にサービス提供しているため、これらのサービスにおいては、システムの冗長化等、安定稼働のための対策を講じております。しかしながら、機器の不具合、自然災害、コンピュータウイルス等によるコンピュータシステムや通信ネットワークの障害、不正なアクセスによるプログラムの改ざん等により、サービスに不具合が発生した場合、顧客に機会損失又は利益の逸失を生じさせる可能性があります。さらにそれらが当社の責による重大な過失の場合、損害賠償請求や著しい信用力の低下等につながり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。② サイト運営の健全性について 当社がグループメディア事業にて提供する情報サイトは、UGCメディアやユーザーがコメント等を投稿することが可能なサイトを含んでおり、誹謗中傷など健全性を欠くコンテンツやコメントが投稿される可能性があります。当社グループでは、サイト運営に関して利用規約をサイト上に明示し、サービスの適切な利用を促すように努めるとともに人的・機械的の両面で恒常的に監視し、利用規約に違反する不適切なコンテンツや投稿データについては削除等、健全なサイト運営を維持しております。しかしながら、不適切な投稿に対して当社グループが十分な対応ができない場合には、当社グループがサイト運営者としての信頼を失い、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 検索サイトの仕様変更や世界的なプライバシー重視傾向について 当社グループのメディア事業では、ウェブ検索エンジンの最適化を主なユーザー獲得ルートの1つとしております。当社では、ユーザーに資する良質なコンテンツを提供することを基本に、検索の動向等を調査分析する体制を構築し、ユーザーの検索ニーズへの対応に努め、好位置への掲載に努めております。しかしながら、Google LLCを始めとした生成AIの活用を含む検索エンジンの仕様変更が、当社グループの想定を超える大幅かつ急激なものであった場合等において、当社グループの分析・対策が十分かつ適切に行われない場合には、検索によるユーザーの獲得が低迷し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、いわゆるサードパーティークッキー規制については、Google LLCの方針転換はあったものの、業界全体としては引き続きプライバシー重視の方向に進んでおります。これによりターゲティング広告を始めとするWeb広告配信や広告効果測定への影響が懸念され、インターネット広告市場にも影響を与える可能性があります。当社は継続して情報収集やファーストパーティデータの活用等必要な対応に努めてまいりますが、一連のプライバシー重視による影響が、当社グループの想定を超える大幅かつ急激なものであった場合等において、当社グループの分析・対策が十分かつ適切に行われない場合には、広告単価の下落等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります ④ ユーザーの継続率について 当社グループのメディア事業にとって、ユーザーの継続率は重要な要素であり、ユーザーの利便性の向上やコンテンツを含めた良質な情報の拡充等の施策を通じて、継続率の維持向上を図っております。しかしながら、施策の見誤り等により継続率が想定を大きく下回る事態が続いた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 契約の継続について 当社グループでは、各種ニュースや、株価データ、企業の決算情報等の配信情報の一部を証券取引所をはじめとした第三者から取得しております。当社グループは、安定的な仕入れ先の確保、及びニーズの変化に即した情報やサービスの提供を通じ販売先との継続的かつ良好な取引関係の維持に努めておりますが、先方事由等により、これら仕入れ及び販売における契約の中止や取引条件等に大きな変更が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 法的規制等について 当社グループには、電気通信事業者として届出を行っている子会社があります。当社グループは、事業領域の拡大に則し、法令また自主規制等の制定、改正、改定あるいは社会情勢の変化による既存の法令解釈等の変更に対し、情報収集のうえ、早期に対策を講じられるよう努めておりますが、今後、関連する領域において新たな法規制、業界内での自主規制が求められた場合には、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、証券等の金融商品情報事業におきましては、金融業界をとりまく法令や規則の改正、慣行や法令解釈等変更があった場合、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 知的財産権について 当社グループが提供しているサービスに使用する商標、ソフトウエア、システム等について現時点において、第三者の知的財産権を侵害するものはないと認識しております。今後も、権利侵害を回避するための監視・管理等を行っていく方針であり、知的財産権の保護についてはコンプライアンス基本方針に明記してこれを周知徹底し、知的財産権に関する社内教育に努めておりますが、当社グループが認識していない知的財産権がすでに成立している可能性や、使用しているフリーソフトウエアが第三者の知的財産権を侵害している可能性等から、当社グル―プによる第三者の知的財産権の侵害が生じる可能性があり、その第三者より、損害賠償請求、使用差し止め請求及びロイヤリティの支払い請求等が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績、並びに信用力に影響を及ぼす可能性があります。⑧ 情報管理体制について 当社グループでは、当社グループが提供するサービスの利用者を識別できる情報や顧客が保有する個人情報を知り得る場合があります。当社グループではこれらの個人情報を取り扱う際の個人情報取扱規程を制定するとともに、社内教育を徹底する等、個人情報の保護に積極的に取り組んでおります。しかしながら、外部からの不正アクセスや人為的ミス等により知り得た情報が漏洩した場合には、当社グループの社会的信用の失墜等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ カスタマイズ開発に関するリスク 当社グループではソフトウエア開発に関し、自社製品、外部販売によらず、ソフトウエア開発プロジェクトに関する期間や費用の見積り及び将来収益計画につき適宜定期的に進捗状況や妥当性の確認を行い、当初計画からの乖離が生じないよう管理体制を構築しております。しかしながら、顧客のニーズによる開発途中の要件変更や品質改善要求、開発遅延等により当初計画どおりの納品又は役務提供がなされなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 企業買収、合弁事業及び戦略的提携等に係るリスク 当社グループは、企業価値を向上させるために必要な技術や事業等の獲得が、事業の成長を加速させる有効な手段となる場合は、他企業の買収や事業の合弁、外部パートナーとの戦略的提携を検討する可能性があります。これらの実施に際しては、市場動向やニーズ、対象企業の財務・法務・事業等、当社グループの事業ポートフォリオ等のリスク分析結果を十分に吟味し正常収益力を分析した上で行います。しかしながら、事前の調査・検討にも関わらず、買収等実施後の市場環境の著しい変化や偶発債務の発生、未認識債務の判明等、事前の調査で把握出来なかった問題が生じた場合、また、買収した企業が計画どおりに進展することが出来ず、投下した資金の回収が出来ない場合等において、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)組織関連① グループの組織体制について 当社は、当連結会計年度末において、子会社1社(グループ組織再編により前期末比3社減)、その従業員数はグループ合計で236名(平均臨時雇用者数168名を含む。前期比5名減(うち平均臨時雇用者数34名減)。)であります。当社グループでは企業価値の持続的な増大を図るにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理感に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しております。当社グループでは、事業の選択と集中への方針転換を行ったことを踏まえ、当連結会計年度において、取締役会をスリム化し、より迅速かつ柔軟な意思決定を可能にするとともに、事業執行とガバナンスのバランス並びに経営上のリスクを適切に把握しコントロールするための内部管理体制の強化を図っております。しかしながら、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材の獲得及び育成について 当社グループは、継続的な成長の実現には、当社グループの理念に共感し高い意欲を持った優秀な人材を継続的に雇用し、育成していくことが重要であると考えており、従業員が高いモチベーションをもって自律的に働く環境の整備を継続的に推進する他、教育制度の充実、ワークライフバランスや多様な働き方を支える各種制度の整備など社員が働きやすい社内環境の構築に努め、採用活動においては人材紹介サービスも活用しております。現時点では、人材確保に重大な支障を生じる状況にはないものと認識しておりますが、当社グループの求める人材の確保に支障が生じた場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)その他ストック・オプションについて 当社は、当社の役職員に対してインセンティブを目的としたストック・オプションを付与しており、これらストック・オプションが権利行使された場合、発行済株式数が増加し、株式価値が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日現在の潜在株式数は、228,300株(自己保有新株予約権35個に相当する潜在株式3,500株を除く)であり、発行済株式総数の1.49%に相当します。 (5)重要事象について当社グループは、当連結会計年度において、収益構造の改善及び固定費削減等の取り組みにより、第1四半期から第4四半期まで継続して四半期純利益を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高益を更新いたしました。また、金融機関との合意に基づく借入金の約定弁済を予定どおり実行するとともに、業績の改善に伴い自己資本比率も改善しております。一方で、当連結会計年度末における短期有利子負債7,489,500千円は、現金及び預金1,303,068千円に比して依然として高い水準にあることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しております。しかしながら、足元の業績及びキャッシュ・フローの改善により資金創出力が向上していることに加え、取引金融機関との合意に基づき、継続的なモニタリングのもと借入金の返済及び更新が運用されていることから、当面の事業活動に必要な資金は確保されており、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。