4571

NANOホールディングス(4571)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

医薬品 医薬品

事業の概要

  • RNA医薬開発候補の提供
    最先端のサイエンスを治療現場に届けるため、世界中の製薬企業にRNA医薬の開発候補アセット(知的財産や物質)を提供し、ライセンス収入を得るビジネスモデルです。具体的には、非臨床試験や初期臨床試験で有望と判断された開発候補品を、後期臨床開発が可能な大手製薬企業に導出します。
  • マイルストーンとロイヤリティ
    開発候補アセットを製薬企業に導出する際に、契約一時金や開発の進捗に応じたマイルストーン(段階的な支払い)を受け取ります。さらに、開発が成功して医薬品が販売された場合には、その売上に応じたロイヤリティ(使用料)を受け取ることで収益を上げています。
  • 受託研究開発サービス
    自社のRNA医薬開発に関するノウハウや技術力を活かし、国内外の企業やアカデミア(大学などの研究機関)からRNA創薬の研究開発を受託するビジネスも展開しています。これにより、安定的な収益源を確保しつつ、多様な研究開発プロジェクトに貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • RNA医薬開発候補アセット事業
    RNA医薬の開発候補アセット(知的財産や物質)を製薬企業に提供し、マイルストーンやロイヤリティを得る事業です。変形性膝関節症治療薬候補(RUNX1 mRNA)や脳腫瘍治療薬候補(TUG1 ASO)など、複数のパイプラインを保有し、主に国内および海外の製薬企業を対象としています。
  • RNA創薬受託ビジネス
    RNA医薬開発に関するノウハウや技術力を活かし、国内外の企業やアカデミアからRNA創薬の研究開発を受託する事業です。これにより、自社パイプライン開発と並行して、安定的な収益源を確保し、多様な研究開発ニーズに応えています。
  • 耳鼻咽喉科領域医薬品販売
    セオリアファーマ株式会社と共同開発した耳鼻咽喉科領域の医薬品「コムレクス®耳科用液1.5%(ENT103)」の販売による収益です。外耳炎および中耳炎を対象とした製品で、2023年6月から販売が開始されており、国内市場での売上貢献を目指しています。
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FY2026|1,585 文字
3【事業の内容】当社は、2026年4月より、投資事業(NBI事業)を主たる事業に変更いたしました。日本の優れた技術・事業資産をグローバル資本・事業開発・EXITへ接続し、企業価値向上を実現するため、投資事業を中心とした成長戦略を展開しております。また、有望企業への投資実行、製薬企業・大企業との事業アライアンスおよび米国VCとの連携強化を通じて、中長期的な収益基盤の拡大を目指しております。当社はミセル化ナノ粒子技術を活用し、ナノ粒子内に低分子などの医薬品を封入した抗がん剤を中心に、革新的な医薬品の開発を進めてまいりましたが、2023年1月、低分子抗がん剤や核酸医薬開発及びDDS技術の知見を活かし、新たな治療技術として注目されるmRNAをはじめとする核酸医薬に特化し、効率的に複数のRNA医薬の創薬及び知財獲得を進め、後期臨床開発ステージに入る時点までに、臨床開発を実施可能な製薬企業にライセンスアウトするビジネスモデルに転換しており、2026年4月のホールディング体制移行後は、新設NANO MRNA株式会社が創薬事業(NANO MRNA事業)を承継しております。 (1)NBI事業の概要Nano Beidge Investment株式会社(NBI)は、創薬・ヘルスケア領域における投資ファンドの運用を行っております。主な投資対象は、未公開企業、製薬企業の創薬パイプライン、上場バイオベンチャー等であり、投資成果の実現手段としては、M&A、IPO、資本市場でのExit等を想定しております。従来の創薬事業は、個別の創薬パイプラインの開発進捗に応じた提携の成否に応じて収益が実現する事業モデルです。一方、投資事業は、複数の投資案件から段階的に成果を積み上げることで収益機会の拡大を図る事業モデルです。 (2)NBI事業の収益構造及び収益化イメージNBI事業の収益源は、大きく「管理報酬」と「成功報酬」の2つから構成されます。 ①管理報酬ファンド運用期間中、ファンドへの出資者からお預かりした資金の管理・運用に対する対価として継続的に受領する報酬です。管理報酬率はファンドごとに異なりますが、一般的には年率2%程度です。ファンドが存続する期間中は毎年継続して発生するため、安定的な経営基盤を支える収益源となります。また、運用ファンド数や運用残高が増加することで収益も積み上がっていきます。 ②成功報酬投資先のM&AやIPO等のEXITが実現した際に発生する収益です。投資先の価値向上(バリューアップ)によって生じたキャピタルゲイン(値上がり益)の一部が、成功報酬としてファンド運用会社に帰属します。一般的に、成功報酬はキャピタルゲインの20%程度です。NBIとSBI新生企業投資株式会社が共同で組成したファンド「Bio Bridge I」のファンド期間は6年11か月を予定しております。当該期間において、管理報酬等による安定収入を継続的に受領するとともに、投資成果の実現に応じた成功報酬の獲得を目指しております。 (3)NANO MRNA事業の概要NANO MRNA事業は、2026年4月のホールディング体制移行後は、新設NANO MRNA株式会社がその中核を担う核酸医薬プラットフォーム企業として、技術獲得と事業開発の両面から成長戦略を推進しております。同事業においては、TUG1 ASO及びRUNX1 mRNAの臨床開発を優先して進めております。RNA創薬に関しては、PEGフリーのLNP技術を有するLuna RD株式会社を買収し、このDDS技術を一つのコア技術として、mRNA或いはオリゴ核酸のプラットフォーム主導型の事業展開を加速いたします。in vivo CAR Tの研究開発に関しては、世界的な開発競争が展開されており、当社も優先的に取り組んでまいります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
独自のDDS技術やLNPなどの多様なDDS選択オプションにより高品質なアセットを創出。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
ミセル化ナノ粒子技術、DDS技術、mRNA医薬の研究開発経験と実績、豊富なネットワーク。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:新規パイプライン創製に関するリスク / 非臨床ステージ以降のパイプラインに関するリスク / 研究開発資金の確保に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 2 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

財務サマリに時系列データが未収録であり、ブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する具体的な情報が得られないため、無形資産による競争優位性は現時点では評価できない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

医薬品は一般的に開発・承認に長い年月と巨額の費用がかかるため、一度確立された製品や治療法からの乗り換えには一定のスイッチングコストが伴う可能性がある。しかし、具体的な顧客データや契約情報がないため、その度合いは低いと判断される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

医薬品事業において、ユーザー数の増加が直接的に製品価値を高めるネットワーク効果は一般的に見られない。特定のプラットフォームやサービスを提供する事業ではないため、該当しない。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

医薬品業界は研究開発費や製造コストが高額であり、構造的なコスト優位性を確立することは困難である。公開情報からは、同社が他社より著しく低コストで製品を生産・提供できる根拠は見当たらない。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

医薬品業界は研究開発、製造、販売に多額の投資が必要であり、一定の規模がないと効率的な事業運営が難しい。しかし、現時点での市場シェアや売上規模に関する情報が不足しており、効率規模による優位性は限定的と推測される。

  • mRNA医薬の先行経験
    国内企業に先駆けてmRNA医薬の研究開発に取り組んできた経験と実績があり、この分野における豊富なノウハウとネットワークを築いています。COVID-19ワクチンで注目されたmRNA医薬は、感染症以外にも治療薬としての大きな可能性を秘めており、この先行者としての強みは大きな競争優位性となります。
  • 独自のDDS技術と知見
    創業以来培ってきたミセル化ナノ粒子技術や、低分子抗がん剤、核酸医薬開発におけるDDS(ドラッグデリバリーシステム)技術の知見が強みです。医薬品を効率的に病変部に届け、副作用を低減させるDDSは、特に核酸医薬において不可欠であり、多様なDDS選択肢を持つことで高品質なアセット創出に貢献します。
  • 豊富なパイプラインと提携
    複数のRNA医薬パイプラインを同時並行でインキュベート(育成)しており、変形性膝関節症治療薬(RUNX1 mRNA)や脳腫瘍治療薬(TUG1 ASO)など、多様な疾患領域をカバーしています。また、千寿製薬や花王、名古屋大学、金沢大学といった企業やアカデミアとの共同研究により、新規パイプラインの拡充と技術力の強化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)経営方針当社の主たる事業は、投資事業であり、当社子会社である Nano Bridge Investment株式会社は、ヘルスケア領域における成長企業への投資機会を拡大するため、SBI新生グロースキャピタル株式会社(SGC)と共同で「NBI-SBISGC1号投資事業有限責任組合(Bio Bridge I)」を組成し、日本のヘルスケア領域に新たな資金供給の枠組みを提供します。また、新薬開発及びDDS技術の知見を活かしつつ、NANO MRNA事業(創薬事業)を行っており、核酸医薬TUG1 ASO及びRUNX1 mRNAが臨床試験段階にあります。 (2)目標とする経営指標当社グループにおいては、NBI事業では、現在、投資活動の本格化に向けた案件選定を進めております。既に数十社と秘密保持契約を締結し、投資検討を進めております。また、共同投資を行う米国ベンチャーキャピタル十数社とも連携構築を進め、複数案件のデューデリジェンスを実施し、投資実行に向けて鋭意取り組んでおります。ファンド期間内において、管理報酬等による安定収入を継続的に受領するとともに、投資成果の実現に応じた成功報酬の獲得を目指してしております。NANO MRNA事業においては、当社は、RNA創薬を目指すアカデミアやバイオベンチャー、企業との共同研究を推進し、当社のRNA創薬にかかるノウハウを活かしIPを創出、非臨床試験や初期臨床試験まで実施し、RMA医薬候補のアセットとして、大規模な臨床開発が実施可能な大手製薬企業等に導出(ライセンスアウト)します。アセットの導出時に、マイルストーンを受領し、また開発に成功し販売に至った場合には、ロイヤリティを受領します。開発候補品の選定については、補助金事業の利用や企業との共同開発などにより自社の開発コストを削減しながら、製薬企業のニーズに沿ったアセットの選択により導出確率を高めたIP取得の積み上げを図り、複数のアセットを継続的に導出し、早期に継続的な黒字化を実現することを中長期的な目標としております。 (3)経営環境及び対処すべき課題当社は、2026年4月より、投資事業を主たる事業に変更いたしました。日本の優れた技術・事業資産をグローバル資本・事業開発・EXITへ接続し、企業価値向上を実現するため、投資事業を中心とした成長戦略を展開しております。また、有望企業への投資実行、製薬企業・大企業との事業アライアンスおよび米国VCとの連携強化を通じて、中長期的な収益基盤の拡大を目指しております。今後の当社の成長戦略として、以下の6項目を重点課題として取り組んでまいります。 ①投資案件の発掘力および投資判断精度の向上当社グループを取り巻く事業環境は大きく変化しており、成長性・収益性を兼ね備えた投資案件を継続的に発掘することが重要な課題であると認識しております。特に、ヘルスケア・バイオテクノロジー領域において、有望なスタートアップ企業および成長企業への投資機会を拡大するとともに、製薬企業、大企業および米国VC等とのネットワーク強化を通じて、国内外の優良案件へのアクセス向上を図ってまいります。このため、情報収集体制の強化、専門人材の確保および外部ネットワークの活用等を通じて、投資案件のソーシング力および投資判断精度の向上に努めてまいります。 ②投資先企業の企業価値向上および事業アライアンス推進投資収益の最大化を図るためには、投資実行後における投資先企業の成長支援および経営改善支援が重要であると認識しております。当社は、経営支援、人材紹介、資本政策支援等を通じて、投資先企業の企業価値向上に取り組んでまいります。 ③リスク管理体制およびコンプライアンス体制の強化投資事業においては、市場環境の変化、投資先の業績悪化、法規制の変更等、さまざまなリスクが存在しております。当社は、投資管理体制の高度化、内部統制の充実およびコンプライアンス意識の徹底を図ることで、健全かつ安定的な事業運営に努めてまいります。また、投資実行、事業進捗および戦略方針に関する透明性の高い情報開示を迅速に行うことで、投資家との信頼関係構築および企業価値向上を推進してまいります。 ④透明性ある情報開示による企業価値向上当社は、投資実行、事業進捗および戦略方針に関する適時かつ透明性の高い情報開示を行うことで、投資家との信頼関係構築および企業価値向上を推進してまいります。また、株主・投資家との建設的な対話を通じて、当社の成長戦略および事業価値への理解促進を図るとともに、資本市場からの適切な評価獲得に努めてまいります。 ⑤中長期的な収益基盤の拡大当社は、有望企業への投資および投資先企業との連携を通じて、中長期的な収益基盤の拡大を図ってまいります。加えて、製薬企業・大企業とのアライアンスおよびグローバルネットワークの活用により、新たな収益機会の創出および投資回収機会の多様化を推進し、持続的な成長と企業価値向上に取り組んでまいります。 ⑥臨床試験の加速化及びRNA創薬の推進NANO MRNA事業においては、TUG1 ASO及びRUNX1 mRNAの臨床開発を優先して進めてまいります。TUG1 ASOについては、PhaseIb試験を準備中であり、治験を加速化していち早くPOCを確立し、製薬企業との導出或いはアライアンスを進めてまいります。オーストラリアで、Phase I試験を実施しているRUNX1 mRNAに関しても臨床データを早急に取得し、POC確立および製薬企業とのアライアンスの道を探ってまいります。また、RNA創薬に関しては、PEGフリーのLNP技術を有するLuna RD株式会社の買収を機に、このDDS技術を一つのコア技術として、mRNA或いはオリゴ核酸のプラットフォーム主導型の事業展開を加速いたします。in vivo CAR Tの研究開発に関しては、世界的な開発競争が展開されており、当社も優先的に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)経営方針当社の主たる事業は、投資事業であり、当社子会社である Nano Bridge Investment株式会社は、ヘルスケア領域における成長企業への投資機会を拡大するため、SBI新生グロースキャピタル株式会社(SGC)と共同で「NBI-SBISGC1号投資事業有限責任組合(Bio Bridge I)」を組成し、日本のヘルスケア領域に新たな資金供給の枠組みを提供します。また、新薬開発及びDDS技術の知見を活かしつつ、NANO MRNA事業(創薬事業)を行っており、核酸医薬TUG1 ASO及びRUNX1 mRNAが臨床試験段階にあります。 (2)目標とする経営指標当社グループにおいては、NBI事業では、現在、投資活動の本格化に向けた案件選定を進めております。既に数十社と秘密保持契約を締結し、投資検討を進めております。また、共同投資を行う米国ベンチャーキャピタル十数社とも連携構築を進め、複数案件のデューデリジェンスを実施し、投資実行に向けて鋭意取り組んでおります。ファンド期間内において、管理報酬等による安定収入を継続的に受領するとともに、投資成果の実現に応じた成功報酬の獲得を目指してしております。NANO MRNA事業においては、当社は、RNA創薬を目指すアカデミアやバイオベンチャー、企業との共同研究を推進し、当社のRNA創薬にかかるノウハウを活かしIPを創出、非臨床試験や初期臨床試験まで実施し、RMA医薬候補のアセットとして、大規模な臨床開発が実施可能な大手製薬企業等に導出(ライセンスアウト)します。アセットの導出時に、マイルストーンを受領し、また開発に成功し販売に至った場合には、ロイヤリティを受領します。開発候補品の選定については、補助金事業の利用や企業との共同開発などにより自社の開発コストを削減しながら、製薬企業のニーズに沿ったアセットの選択により導出確率を高めたIP取得の積み上げを図り、複数のアセットを継続的に導出し、早期に継続的な黒字化を実現することを中長期的な目標としております。 (3)経営環境及び対処すべき課題当社は、2026年4月より、投資事業を主たる事業に変更いたしました。日本の優れた技術・事業資産をグローバル資本・事業開発・EXITへ接続し、企業価値向上を実現するため、投資事業を中心とした成長戦略を展開しております。また、有望企業への投資実行、製薬企業・大企業との事業アライアンスおよび米国VCとの連携強化を通じて、中長期的な収益基盤の拡大を目指しております。今後の当社の成長戦略として、以下の6項目を重点課題として取り組んでまいります。 ①投資案件の発掘力および投資判断精度の向上当社グループを取り巻く事業環境は大きく変化しており、成長性・収益性を兼ね備えた投資案件を継続的に発掘することが重要な課題であると認識しております。特に、ヘルスケア・バイオテクノロジー領域において、有望なスタートアップ企業および成長企業への投資機会を拡大するとともに、製薬企業、大企業および米国VC等とのネットワーク強化を通じて、国内外の優良案件へのアクセス向上を図ってまいります。このため、情報収集体制の強化、専門人材の確保および外部ネットワークの活用等を通じて、投資案件のソーシング力および投資判断精度の向上に努めてまいります。 ②投資先企業の企業価値向上および事業アライアンス推進投資収益の最大化を図るためには、投資実行後における投資先企業の成長支援および経営改善支援が重要であると認識しております。当社は、経営支援、人材紹介、資本政策支援等を通じて、投資先企業の企業価値向上に取り組んでまいります。 ③リスク管理体制およびコンプライアンス体制の強化投資事業においては、市場環境の変化、投資先の業績悪化、法規制の変更等、さまざまなリスクが存在しております。当社は、投資管理体制の高度化、内部統制の充実およびコンプライアンス意識の徹底を図ることで、健全かつ安定的な事業運営に努めてまいります。また、投資実行、事業進捗および戦略方針に関する透明性の高い情報開示を迅速に行うことで、投資家との信頼関係構築および企業価値向上を推進してまいります。 ④透明性ある情報開示による企業価値向上当社は、投資実行、事業進捗および戦略方針に関する適時かつ透明性の高い情報開示を行うことで、投資家との信頼関係構築および企業価値向上を推進してまいります。また、株主・投資家との建設的な対話を通じて、当社の成長戦略および事業価値への理解促進を図るとともに、資本市場からの適切な評価獲得に努めてまいります。 ⑤中長期的な収益基盤の拡大当社は、有望企業への投資および投資先企業との連携を通じて、中長期的な収益基盤の拡大を図ってまいります。加えて、製薬企業・大企業とのアライアンスおよびグローバルネットワークの活用により、新たな収益機会の創出および投資回収機会の多様化を推進し、持続的な成長と企業価値向上に取り組んでまいります。 ⑥臨床試験の加速化及びRNA創薬の推進NANO MRNA事業においては、TUG1 ASO及びRUNX1 mRNAの臨床開発を優先して進めてまいります。TUG1 ASOについては、PhaseIb試験を準備中であり、治験を加速化していち早くPOCを確立し、製薬企業との導出或いはアライアンスを進めてまいります。オーストラリアで、Phase I試験を実施しているRUNX1 mRNAに関しても臨床データを早急に取得し、POC確立および製薬企業とのアライアンスの道を探ってまいります。また、RNA創薬に関しては、PEGフリーのLNP技術を有するLuna RD株式会社の買収を機に、このDDS技術を一つのコア技術として、mRNA或いはオリゴ核酸のプラットフォーム主導型の事業展開を加速いたします。in vivo CAR Tの研究開発に関しては、世界的な開発競争が展開されており、当社も優先的に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(業績等の概要)(1)業績当連結会計年度における我が国経済は、米国の関税政策による影響が見られたものの、企業収益や雇用・所得環境は堅調に推移し、設備投資や個人消費が回復傾向にあり、景気は緩やかな回復を維持しております。このような環境のもと、当社グループは、当連結会計年度において、売上高は174,498千円(前連結会計年度比60.8%増)、営業損失は965,988千円(前連結会計年度営業損失755,349千円)、経常損失は866,939千円(前連結会計年度経常損失687,546千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は943,880千円(前連結会計年度親会社株主に帰属する当期純損失835,380千円)となりました。なお、当連結会計年度におきまして、以下の営業外収益及び営業外費用並びに特別損失を計上しております。・外国為替相場の変動による為替差益29,798千円を営業外収益に計上しております。これは主に、当社の保有する外貨建預金の評価替えにより発生したものであります。・研究開発等に係る補助金収入76,995千円を営業外収益に計上しております。・雑収入7,954千円を営業外収益に計上しております。これは主に、当社の連結子会社PrimRNA AU Pty Ltdにおいて、豪州における研究開発税制の適用による還付金を受領したことによるものです。・支払利息23,139千円を営業外費用に計上しております。これは第1回無担保社債(適格機関投資家限定)に係る支払利息であります。・社債発行費25,000千円を営業外費用に計上しております。これは第1回無担保社債(適格機関投資家限定)を発行したことによるものです。・減損損失19,790千円を特別損失に計上しております。これは主に、湘南研究所の建物附属設備及び機械装置の減損処理を行ったことによるものです。・転換社債償還損54,024千円を特別損失に計上しております。これは第6回無担保転換社債型新株予約権付社債の繰上償還を行ったことによるものです。 当連結会計年度における各事業の状況は以下のとおりです。 (投資事業の状況)当社は、2025年12月11日に開催した臨時株主総会において商号を「NANOホールディングス株式会社」へ変更し、戦略的投資事業を正式に開始いたしました。同時に、投資事業への転換を進めるとともに、日本の優れた技術・事業資産をグローバル市場へ接続する投資プラットフォームの構築を推進してまいりました。国内ではSBIグループ等との連携による案件ソーシング体制を整備し、米国ではNano Holdings USを通じた海外VC・投資家ネットワークの構築、中国ではNorwich Capitalとの協業によるライセンス・治験展開支援を進めるなど、海外展開に向けた基盤構築を進めてまいりました。日本には世界水準の技術力や創薬シーズを有する企業が多数存在する一方で、グローバル資本市場へのアクセスや海外展開機能が十分ではなく、その潜在価値が十分に評価されていないケースも存在しております。また、政府による創薬力強化政策の拡充により、創薬・ヘルスケア分野を取り巻く事業環境も大きく変化しております。こうした環境変化を背景に、当社は、日・米・中を接続する投資プラットフォームを通じて、創薬ベンチャーやヘルスケア事業の企業価値向上を支援し、IPO・M&A等のグローバルEXIT戦略を推進することで、中長期的な成長につなげてまいります。当連結会計年度において、投資専門子会社 Nano Bridge Investment株式会社(NBI)を設立しました。また、2026年1月には適格機関投資家に認定され、SBIホールディングス株式会社の連結子会社であるSBI新生企業投資株式会社を親会社とするSBI新生グロースキャピタル株式会社(SGC)と共同でNBI–SBISGC1号投資事業有限責任組合(Bio Bridge I)を組成いたしました。現在、未公開ヘルスケア企業や大企業の事業分割案件を中心に数十社の企業と秘密保持契約を締結し、投資あるいは事業提携に向けた検討を進めております。 (NANO MRNA事業の状況)NANO MRNA事業においては、TUG1 ASO及びRUNX1 mRNAの臨床開発を優先して進めております。RNA創薬に関しては、PEGフリーのLNP技術を有するLuna RD株式会社を2026月5月に買収しており、このDDS技術を一つのコア技術として、mRNA或いはオリゴ核酸のプラットフォーム主導型の事業展開を今後加速いたします。in vivo CAR Tの研究開発に関しては、世界的な開発競争が展開されており、当社も優先的に取り組んでまいります。なお、2026年4月1日より、NANO MRNA事業は、新設子会社「NANO MRNA株式会社」に移管いたしました。また、今後の開示方針として、研究開発パイプラインに関する情報につきましては、臨床開発段階にあるもの及び業績に重要な影響を与える事項を除き、非開示とする方針としております。 臨床パイプラインの状況につきましては以下のとおりです。 TUG1 ASO(再発膠芽腫):2026年4月20日に米国がん学会(AACR)にて名古屋大学大学院 医学研究科 脳神経外科学 齋藤竜太教授より本製剤のPhase I試験の投与レベル4までの最終結果が報告されました。本製剤はレベル4では用量制限毒性を認め、至適用量はレベル3以下に決定されました。重篤な安全性の懸念はなく、対象疾患である難治性の再発膠芽腫に対し、1例で腫瘍の縮小を伴う長期SD(Unconfirmed PR)の所見が得られていることが公表されました。本試験結果を踏まえて、投与量およびスケジュールを再検討するPhaseIb試験の試験実施計画を策定中であり、2026年8月を目途に治験届を提出する予定です。 RUNX1 mRNA(変形性膝関節症):2025年11月にオーストラリアで治験実施施設がオープンし、Phase I試験を開始し、2026年2月に第1例目の投与が実施され、これまでに合計3例の被験者への投与が実施されております。今後も現地の医療機関と強固に連携し、スクリーニング機会拡大などを通じて登録の加速化を進めています。 販売事業につきましては、株式会社アルビオンが販売する美容液エクラフチュール及び薬用美白美容液エクシア ブライトニング イマキュレート セラム用の当社技術を応用した原材料を供給しております。これにより、当連結会計年度において、原材料の販売による売上高89,900千円を計上しております。コムレクス®耳科用液1.5%(開発コードENT103)は、2023年6月からセオリアファーマ株式会社により販売されております。契約変更による利益分配方法の見直しにより、当連結会計年度において、売上高84,598千円を計上しております。 (2)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3,713,153千円増加し、4,910,354千円となりました。当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況は以下のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、816,672千円の支出(前連結会計年度は401,617千円の支出)となりました。研究開発の推進に伴う研究開発費の支出等による税金等調整前当期純損失940,753千円等によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、2,261,576千円の収入(前連結会計年度は587,528千円の収入)となりました。定期預金の払戻による収入510,264千円、有価証券の取得による支出4,000,000千円、有価証券の償還による収入5,700,000千円等によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、2,222,415千円の収入(前連結会計年度は568,775千円の支出)となりました。新株予約権の行使による株式の発行1,221,392千円による収入、転換社債型新株予約権付社債の償還による支出594,265千円、社債の発行による収入2,475,000千円、社債の償還による支出900,000千円等によるものです。 (生産、受注及び販売の状況)(1)生産実績当社グループは研究開発を主体としており、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績の記載はしておりません。 (2)受注実績当社グループは受注生産を行っておりませんので、受注実績の記載はしておりません。 (3)販売実績当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)販売高(千円)前年同期比(%)174,498160.8%(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)株式会社アルビオン75,70069.789,90051.5セオリアファーマ株式会社--84,59848.5日本電気株式会社22,81621.0-- (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)財政状態当連結会計年度末における資産は、現金及び預金の増加、有価証券の減少等により、前連結会計年度末に比べ1,909,455千円増加し、5,906,339千円となりました。負債は、転換社債型新株予約権付社債の償還に伴う減少、社債の発行に伴う増加等により、前連結会計年度末に比べ1,083,544千円増加し、2,340,598千円となりました。純資産は、資本金及び資本準備金の増加、親会社株主に帰属する当期純損失の計上による利益剰余金の減少、その他有価証券評価差額金の増加等により、前連結会計年度末に比べ825,911千円増加し、3,565,741千円となりました。 (2)経営成績当連結会計年度における経営成績については、「(業績等の概要) (1)業績」をご参照ください。 (3)キャッシュ・フロー当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「(業績等の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、販売費及び一般管理費の人件費、NANO MRNA事業の研究開発費、投資事業の運用資金及びM&A等による関係会社株式の取得等によるものであります。これらの資金需要につきましては、自己資金及び社債の発行、新株予約権の行使等のエクイティファイナンスで調達し、適切な手元流動性の確保及び財務の健全性の維持を図っております。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであます。

事業リスク

  • 新規パイプライン創出の不確実性
    創薬シード(医薬品の元となる候補物質)が必ずしも順調に新規パイプラインへと移行するとは限りません。研究開発の途中で期待通りの効果が得られなかったり、安全性に問題が見つかったりする可能性があり、その場合、多額の投資が無駄になり、将来のライセンス収入が得られないリスクがあります。
  • 研究開発の遅延と資金確保
    新薬の研究開発は長期にわたり多額の資金を必要とします。早期ライセンスアウトを目指すビジネスモデルに転換したものの、計画通りに研究開発が進まず、資金調達が困難になる可能性があります。営業キャッシュ・フローがマイナスの状態が続く間は、追加の資金調達が必要となり、経営に影響を及ぼすリスクがあります。
  • 小規模組織と外部依存
    従業員数20名という小規模な組織であるため、特定の人材への依存度が高く、人材の流出や業務遂行上の支障が事業に大きな影響を与える可能性があります。また、非臨床試験や臨床試験、治験薬製造などを外部機関に委託しているため、委託先の倒産や契約解消などが生じた場合、事業継続に重大な影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|4,448 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。 <NBI事業に関するリスク>(1)投資案件に関するリスク(特に重要なリスク)当社グループの投資先企業が、研究開発の遅延、事業環境の変化、競争激化、経営不振等により企業価値が低下した場合には、投資有価証券評価損や売却損が発生し、当社の業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、投資先企業の成長が計画を下回る場合、投資回収までの期間が長期化し、期待した投資収益を獲得できない可能性があります。当社は、投資先の成長支援及び定期的な事業進捗管理を実施するとともに、投資回収方針の継続的な見直しを行うことで、当該リスクの低減に努めております。また、投資実行前の十分なデューデリジェンスの実施、投資後のモニタリング及びハンズオン支援等により、当該リスクの低減に努めております。 (2)投資先への集中リスク当社の投資資産の一部は特定の投資先企業又は特定業界に集中する場合があります。当該企業又は業界の企業価値が低下した場合、当社の業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社は、投資先及び投資領域の分散を基本方針とし、ポートフォリオ管理体制の強化により、当該リスクの低減に努めております。 (3)ファンド組成・資金調達に関するリスク(特に重要なリスク)当社の収益の一部は投資ファンドの運営報酬及び成功報酬に依存しております。新規ファンドの組成が計画どおり進まない場合、当社の収益基盤に影響を及ぼす可能性があります。当社は、国内外の機関投資家及びSBIグループ等との連携強化、共同投資スキームの活用、多様な資金調達手段の確保等により、安定的なファンド組成基盤の確保を図っております。 (4)グローバル展開に関するリスク当社は、国内外の投資家ネットワークを活用し、海外機関投資家等の資金を日本市場へ呼び込むことを含む投資事業を展開しております。このため、各国・地域における金融・投資関連法規制の変更、税制改正、資本移動規制、経済安全保障政策、地政学的リスク、国際情勢の変化、為替相場の変動ならびに世界的な金融市場環境の悪化等が生じた場合には、投資家の投資意欲の低下や投資資金の流入減少、投資案件の組成・実行の遅延等が発生する可能性があります。当社は、米国、中国その他複数の地域において投資家及び事業パートナーとのネットワーク構築を進めるとともに、現地パートナーとの連携強化を図っております。また、各国の法規制、金融政策、地政学的動向等に関する情報収集を継続的に実施し、リスク管理体制の強化に努めております。 (5)株式市場環境の変動リスク株式市場の低迷や新規株式公開(IPO)市場の停滞により、投資先の未上場企業の上場時期が延期又は中止となる場合があります。この結果、投資資金の回収期間が長期化し、当社の収益計画に影響を与える可能性があります。当社は、IPOに加えM&A等の多様な投資回収手段を検討するとともに、投資先及び投資時期の分散を図ることで、当該リスクの低減に努めてまいります。 (6)投資先のコンプライアンス・不祥事リスク投資先企業において法令違反、不正会計、情報漏洩等が発生した場合、投資価値の毀損及び当社の社会的信用の低下につながる可能性があります。当社は、投資実行時のコンプライアンス調査及び投資後の継続的なモニタリングを実施することにより、当該リスクの低減に努めております。 <NANO MRNA事業に関するリスク>(1)パイプラインに関するリスク(特に重要なリスク)当社のすべてのパイプラインは研究開発途中であり、順調に推移しない可能性が常に存在します。また、当社が意図しない提携解消の可能性、研究開発が一定の段階まで進捗した際にライセンスアウトできない可能性、ライセンスアウトできたとしても当社の望む契約条件とならない可能性もあります。これらが顕在化した場合、研究開発の遅延、研究開発コストの増加、将来のライセンス収入の減少等により、投下資金の回収が困難又は遅延することとなり、株価の低迷や他のパイプラインへの悪影響等も想定され、研究開発計画及び経営成績等に重大な影響を及ぼすおそれがあります。当社は医療ニーズや開発トレンドに応じた開発方針の変更、提携先の探索等により本リスクの低減に努めております。 (2)研究開発資金の確保に関するリスク新薬の研究開発には長期にわたり多額の研究開発投資を要しますが、当社は大規模となる後期ステージの開発を自社で実施せず早期ライセンスアウトを目指す戦略とし、大規模な資金投入を伴わない開発段階までのパイプライン創製を行うビジネスモデルに転換しました。当社において研究開発資金の確保は重要課題の1つでありますが、これまでに実施したファイナンスによる調達資金及び公的な競争的資金等の活用などにより研究開発資金を確保しております。さらに、新規パイプライン創製を開始後ライセンスアウトまでには複数年の研究開発投資が必要ですが計画通りに進捗する保証はなく、定常的ライセンスアウトが実現する状態に到達するまで営業キャッシュ・フローがマイナスの状態が継続いたします。このため、研究開発プロジェクトの優先順位付けにより質の高いプロジェクトに集中し、進捗管理を厳密に行うことで進捗速度の最大化とコスト削減を両立させております。また、資金調達が必要となった場合に備え、効率的な資金調達手段を検討しております。 (3)第三者への依存に関するリスク現在当社は、事業の遂行に必要な機能のすべては有していないため、それらの業務は外部へ委託しており、主には、非臨床試験、臨床試験を研究開発業務受託機関に、治験薬の製造を医薬品製造受託機関等にそれぞれ委託しております。これら受託機関等の倒産、契約の解消、当社が望む条件で契約締結又は更新できない等の可能性があり、当社は第三者への依存度が高い状況にあるため、これらリスクが顕在化した場合、代替機関の選定や移管のためのコスト増、臨床試験の遅延等が生じ、事業継続に重大な影響を及ぼすおそれがあります。委託先とは相互利益の考えのもとに契約を締結しており、今後もこの考えを継続することで現契約の維持につながると考えております。また、定期的な連絡会議や担当者レベルでの日常的なコミュニケーション等により、関係の強化や認識の共有等にも努めております。万が一の事態に備え、代替候補先の探索検討を行うことでも、本リスクの低減を図っております。 (4)競合に関するリスク当社は現時点では主にRNA医薬品開発を実施しております。新規医薬品の市場は国内外を問わないことから、常に日本国内のみならず世界中の同業他社と競合状態にあります。当社としては、いち早く競争力のある新薬パイプラインを創製すべく研究開発に邁進しておりますが、他社がより優位性のある製品を開発した場合、当社のパイプラインの導出に関する成功確率が低下する可能性があり、事業継続に重大な影響を及ぼすおそれがあります。このため、選択する創薬シードの質を高める、定期的に競合優位性を確認し、優先順位を柔軟に変更するなどにより、当社の研究開発ポートフォリオ価値を保っております。 (5)知的財産に関するリスク当社は、創薬シードから開発候補を創製する過程で得られた成績を基に、候補ごとに特許を出願し、権利化いたします。しかしながら、出願した特許が全て成立するとは限りません。また、ある候補についての特許を実施するためにはライセンスを受ける必要のある第三者特許が生じ、そのライセンスを受けることができなかった場合や、多額の実施料の支払いが必要になった場合には、当該候補の他社への導出が困難となり事業計画や経営成績等に影響を及ぼすおそれがあります。さらに、他者が当社と同様の研究開発を行っていないという保証はなく、今後も当社が他者の特許に抵触するような問題が発生しないという保証はありません。このような問題を未然に防止するため、当社は、自社及び特許事務所等を通じた特許調査を実施しております。しかし、このような知的財産権の侵害に関する問題の発生を完全に回避することは困難であり、第三者との間で特許権に関する紛争が生じた場合には、事業戦略や経営成績等に重大な影響を及ぼすおそれがあります。 (6)化粧品材料販売に関するリスク当社は株式会社アルビオンに対し化粧品の材料供給を行っておりますが、同社に対する依存度が高く、同社からの材料発注が想定を下回ることにより、事業計画を達成できないリスクがあります。また、化粧品事業は、常に激しい企業間競争にさらされており、他社がより優位性のある製品を発売した場合や、顧客のニーズの移り変わりなど、市場から受け入れられなくなるリスクは常に存在し、これらのリスクが顕在化した場合、化粧品材料供給収入の減少等、経営成績等に影響を及ぼすおそれがあります。このため、消費者ニーズのタイムリーな把握による製品の改良、新製品の開発等により本リスクの低減に努めております。さらに、当社の供給する原材料等の品質管理には検査の徹底等により万全を期しておりますが、品質や安全性について疑義が生じた場合は、化粧品材料供給収入の減少等により経営成績等に影響を及ぼすおそれがあり、また結果的に当社の製品及び原材料に品質欠陥や安全性に関する問題が生じなかった場合においても、風評被害等により、同様の影響を受けるおそれがあります。このため、製造受託機関による品質適合検査の実施及び当社による検査結果の確認等により、品質管理とその維持に努めております。 <共通リスク>小規模組織であることに関するリスク当連結会計年度末現在、当社グループは従業員数23名の小規模組織であります。限られた人的資源に依存しているため、従業員に業務遂行上の支障が生じた場合や大量に退職した場合には、各種業務に影響を及ぼすおそれがあります。また、事業モデルにあわせた採用計画を立案、実施しておりますが、想定したタイミングで適切な人材を採用できなかった場合も、各種業務に影響を及ぼすおそれがあります。このため、教育訓練の実施、業務手順の文書化等、内部統制のフレームワークを活用した属人化の解消策等により、人材のバックアップ体制を拡充しております。また株式報酬制度の導入等による従業員へのインセンティブの付与や成果主義に基づく人事制度の導入等により従業員のモチベーション向上にも努めております。

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