経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 中長期的な経営方針及び対処すべき課題 当社グループは、「知恵」「実行」「貢献」の社是のもと、知恵で地理空間情報のイノベーションを実行し社会資産の豊かな発展に貢献することを経営理念に掲げ、事業活動を行っております。 (1) 当社グループの経営方針 当社グループでは次の社是、経営理念、行動指針を定め、経営を行っております。 ・社是 ・経営理念知恵で地理空間情報のイノベーションを実行し社会資本の豊かな発展に貢献する。 ・行動指針 (2) 中期的な経営目標 当社グループは、優秀な人財の確保とその人財への教育制度の充実が経営の基礎と考えております。その中で、測量業務のソフトウェアから測量計測機器までのトータルでのソリューションを実現し、且つ、自動車の自動走行に必要とされる高精度三次元地図に「測量」の技術を融合させることのできる国内唯一の企業として、当社が社会に果たすミッションとして次のとおり定めております。 (3) 中期経営計画(2024年4月~2027年3月) 前中期経営計画に実施した投資を収益に転換すべく、2027年3月期において売上高80億円、営業利益8.5億円を目指し、取り組んでまいります。公共セグメントでは、新規の製品、サービスをリリースし、安定した収益を獲得することを目指します。一方、モビリティ・DXセグメントでは、自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業にチャレンジします。コーポレート部門では、上記目標実現には人財投資が必要な状況であり、積極的な採用を継続するなど人的資本経営の推進とともに、資本コストを意識した経営にも取り組んでまいります。 ①2030年にありたい姿1.コア事業である公共セグメントにおいて競争力を高め、持続的成長する収益基盤を構築します。2.戦略事業であり成長分野であるモビリティ・DXセグメントにおいて自社の強みを活かし、コア事業へ引き上げるとともに、3D DX分野で新たな事業の柱として独立させます。3 一人ひとりが「活き活き」とその特性を活かし、持てる力を発揮し、それぞれが成長でき、新しいことにチャレンジし、成果をあげることが可能な企業を目指します。 ②中期経営計画(2024年4月~2027年3月)の位置づけ営業利益の推移のイメージ ③中期経営計画(2024年4月~2027年3月)の基本方針及び経営目標 ・基本方針基本方針1持続的成長の基礎となる製品・ソリューションの開発力強化基本方針2持続的成長を支える人財の獲得とその育成・スキルアップを図る基本方針3持続的成長を実現する「科学的」営業活動の実践基本方針4チャレンジ事業に経営資源を集中するとともにグループ全体でのシナジーの創出基本方針5資本コストを意識した経営の実践により企業価値向上を実現する ・経営目標経営目標12027年3月期において営業利益8.5億円を目指す経営目標2Development(開発と創造)& Evolution(進化)の実践経営目標3顧客起点の発想で、体験価値を提供する経営目標4自動運転に係る技術、ノウハウを収益に変える経営目標5広報活動の強化とともにCS、ES、IR、SR活動の実践その結果、企業価値向上へ繋げる ④2027年3月期定量目標 新中期経営計画の最終年度である2027年3月期の売上高は80億円、営業利益8.5億円、売上高営業利益率は10%を目標水準とします。当面は、「Development & Evolution」のスローガンを掲げ、公共セグメントでは、新規の製品、サービスをリリースし、安定した収益を獲得することを目指します。一方、モビリティ・DXセグメントでは、自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業にチャレンジします。コーポレート部門では、上記目標実現には人財投資が必要な状況であり、積極的な採用を継続するなど人的資本経営の推進とともに、資本コストを意識した経営にも取り組んでまいります。 (4)サステナビリティへの取り組み 企業におけるサステナビリティの実現は、2015年に国連サミットで採択されたSDGsの取り組みの拡がりと浸透と共にグローバルに注目を集めています。その実現に向けては、CSRを踏まえたESGによる企業活動が欠かせません。以上を受け、当社グループでは、サステナビリティの実現に向けて次の観点から、当社グループの社是の下で、その取り組みに努める所存です。・サステナビリティ基本方針 当社グループでは、社是、経営理念のもとAisan’s missionで掲げる「未来の社会インフラを創造する」を推進する事業そのもので社会的課題の解決を目指します。その取り組みにあたっては、「環境」「社会」の両面において、多くのステークホルダーの皆様とともに積極的に推進してまいります。 具体的な取り組みに関しては以下に記載の通りです。 ①測量で、自動運転で社会インフラ整備建設、運送業における人手不足の問題、地域公共交通の維持、所有者不明土地・空き家問題、道路や橋梁といった社会インフラの老朽化と数多くの社会的課題があり、それら課題の解決のための事業活動を行っております。また、地震、豪雨時の災害なども頻繁に発生する環境にあり、その発生時には、お客様の業務を支援するプログラムを用意し、速やかな復興に向けた貢献を行っております。また、震度5強以上の地震発生時には、電子基準点の情報を観測し、その地域の地殻変動量を算出したレポートを公開し、位置情報の正確性にお役立ていただいております。自動運転の実証実験においては、国、自治体、交通事業者をはじめとするパートナーの皆様と連携し、数多くの実用化に向けた実証実験を行ってまいりました。新たな移動手段を社会に提供し社会課題を解決することを目的として、人材や技術など投資も進め、グループ会社であるA-Drive株式会社とともに事業モデルの構築を加速化させて自動運転の社会実装に向けた取り組みを進めてまいります。なお、自動運転車両の一部はEV車両を用いており、車輛の二酸化炭素排出量を抑制する取り組みも行っております。②人事制度改定により70歳定年制度へ少子高齢化の時代が進み、人生100年時代と言われる昨今、経験とノウハウを持つ高年齢者が、意欲と能力のある限り、年齢に関わりなく働くことができる生涯現役社会をサポートする制度を設けることが社員、会社のお互いにメリットがあると考えます。また、国の社会保障制度としても65歳以上への定年引上げや高年齢者の雇用管理制度の整備、高年齢の有期契約労働者の無期雇用への転換等を求めているのと同時に、年金の受給開始時期の見直しの議論も行われようとしております。このような社会環境に対応すべく、当社グループでは、2020年4月に人事制度を改定し、従来の60歳定年制度を70歳までの年度で社員個々が定年年齢を選択可能な制度を創設し、運用を行っております。③多様な人財が活躍できる職場を目指し、従業員エンゲージメント向上に向けた取り組みへ社員各々の価値観が多様化する中、どのように事業の成果を上げるか、そのための働き方の多様化が求められています。また、出産、育児、介護が必要な環境下においても、就業継続可能な環境を用意することが経験を持った優秀な社員の離職を防ぐため重要と考えております。当社グループでは、従来から出産、育児、介護から復帰を可能とする休暇制度とともに、短時間勤務制度、コアタイムなしのスーパーフレックスタイム制度、在宅勤務制度を設けております。また、現在は全社員を対象にコアタイムなしのスーパーフレックスタイム制度、在宅と出社を併用できるテレワーク制度、副業制度などを運用しております。加えて男性社員の育児休業取得の意識向上にも努めております。また、直接的な雇用ではありませんが、現在、試験的に刑務所における受刑者の軽作業を委託することで勤労精神の養育、職業技能の向上や社会復帰に向けた取り組みを支援することも開始することで、働きがいのある仕事の提供に繋がる取り組みも実施しております。④改訂コーポレートガバナンス・コードへの対応を通じたガバナンス体制の強化「知恵」「実行」「貢献」の社是に基づく企業倫理の浸透とコンプライアンスの徹底を図るとともに、リスクマネジメントの徹底に努めております。当社グループでは、スタンダード市場として求められる事項に加え、経営方針に沿って有益な事項は積極的に取り組んでおります。具体的には、独立社外取締役の増員など取締役会の機能強化を実施するとともに、投資家との対話の充実を更に進めてまいります。また、昨今ではグループ会社による不正などのニュースも散見されることから当社グループでもグループ全体のガバナンス強化に着手しております。その取り組みとして、グループ会社の会社機関設計を統一し、全会社にアイサンテクノロジーより取締役、監査役を派遣します。各監査役はアイサンテクノロジーの監査役会、内部監査室とも連携し、決算情報、業務執行の適正性をチェックしておりました。 しかしながら、2026年4月3日に公表しました「当社連結子会社における不適切な取引の疑い及び不正行為の疑いを受けた、 特別調査委員会設置に関するお知らせ」の通り、100%子会社である有限会社秋測において、不適切な取引の疑い及び不正行為の疑いがあることを認識し、その疑いの調査を目的に特別調査委員会の設置に至っております。このことは、上記ガバナンス体制が有効に機能していなかった結果でもあり、より実効性のある再発防止策を2026年6月19日に決議し、その実施に取り組んでまいります。⑤期末連結従業員数235名(※契約社員等を含む)体制へ2027年3月期以降の成長のためには、現在の社員の年齢構成を変える必要があるとともに人員数も不足する状況です。そのため、集中的に人財獲得とその育成を目指します。グループ会社含めて、人財要件を明確にし、新卒採用、キャリア採用中心に人財投資を実行することが必要です。加えて、当社グループに入社した社員の育成プログラムも構築し、安定した活躍の場を設けるとともに、定期的に社員の意識調査を行い、必要に応じ配置転換、リスキリングにも取り組んでいく方針です。併せて、M&Aを活用することで、上記で不足する部分を補完することも常時検討を行っております。⑥生産性の向上を目指してDX推進当社グループでは、ITやクラウドサービスを積極的に活用し業務の効率化を実現することで、社員は、人間にしかできない戦略的な業務に集中することが可能となり、働き甲斐を向上させるよう取り組んでまいりました。環境面への配慮からは、紙資源の利用を抑制するためにペーパーレス化を推進しております。取締役会では数年前よりペーパーレス化を図り、資料の紙での配布を廃止しております。また、お客様への納品書、請求書も電子化するサービスを導入しております。加えて契約書類の一部や取引における書面のやり取りは電子署名技術を活用した電子契約サービスを導入し、運用を行っております。これらの取り組みは環境面のみならず、間接業務の生産性向上にも寄与するものと考えております。これらの取り組みが有益であることを示す、国がその取り組みを認定する制度の「DX認定制度」へもチャレンジしてまいります。 (5)2027年3月期業績見通し 「中期経営計画(2024年度~2026年度) Development & Evolution」の3年目として定量的な目標達成に取り組んでまいります。その中期経営計画の基本方針は、以下の通りです。① 持続的成長の基礎となる製品・ソリューションの開発力強化② 持続的成長を支える人財の獲得とその育成・スキルアップを図る③ 持続的成長を実現する「科学的」営業活動の実践④ チャレンジ事業に経営資源を集中とともにグループ全体でのシナジーの創出⑤ 資本コストを意識した経営の実践による企業価値向上を実現する この基本方針を達成するにあたり、当連結会計年度においては、前連結会計年度に採用した人財の教育・育成を着実に進め、早期の戦力化お及び収益貢献の実現に取り組んでまいりました。その結果、当該人財の事業活動への参画が進展し、前連結会計年度に実施した人財投資について一定の成果創出と回収が図られました。中期経営計画最終年度に向けて、引き続き人財基盤の強化を図るとともに、成長に向けた各種施策を推進してまいります。 一方で、事業活動における次期の市場環境の見通しは、米中対立や中東情勢の緊迫化を背景に、世界は分断と不透明感の中にあります。資源や半導体を巡る経済安保に加え、先端技術の主導権争いや気候変動への対応が急務となる中、国際秩序の再編が加速するとともに、当社が取り扱う測量計測機器、MMSなど納期や価格高騰などにより事業活動への影響も想定しています。 以上より、2027年3月期における連結業績予想は以下の通りであります。なお、次の2点の要因により、第2四半期累計期間までは、営業利益を始め各利益項目は損失計上を計画しております。1.当社グループにおけるモビリティDXセグメントを中心に、自動運転の社会実装事業等の収益比重が年々高まってきていることに加え、子会社のスリード、三和、A-Driveにおいても請負業務を中心としており、収益計上が年度末に集中する傾向にあることから、第2四半期まで営業損失を計画している点。2.公共セグメントにおける当社事業は、四半期単位で営業利益を計上する計画ですが、この分野も採用計画の増加や投資によるコストが事業年度の上半期に集中しており、それらの収益貢献が下半期以降であることから、上記1.の営業損失を吸収するまでは至らない計画である点。 アイサンテクノロジーグループの連結実績及び次期の業績予想 (単位:千円) 2026年3月期(実績)2027年3月期(計画)対前期増減額対前期増減率売上高7,593,1468,000,000406,8545.3%営業利益760,499850,00089,50111.7%経常利益761,186830,00068,8149.0%親会社株主に帰属する当期純利益522,016547,00024,9844.7% 各セグメントにおける次期の市場環境を含めた見通しは以下の通りです。a.報告セグメント別の業績見通し (単位:千円) 2026年3月期(実績)2027年3月期(計画)公共セグメント売上高3,250,4583,757,000セグメント利益588,174655,000営業利益率18.1%17.4%モビリティ・DXセグメント売上高4,332,9934,233,000セグメント利益537,812432,000営業利益率12.4%10.2%その他売上高9,69410,000セグメント利益5,3244,550営業利益率54.9%45.5% b.報告セグメント別の当連結会計年度末における請負契約に係る受注残高(次期に売上計上予定) 公共セグメントモビリティ・DXセグメント合計計測機器販売及び関連サービス-82,14782,147各種請負業務及び関連サービス51,008891,342942,350合計51,008973,4891,024,498 c.報告セグメント別の次期の見通し(公共セグメント) 測量・不動産登記に係る市場においては、既述の通り不透明な経済状況下において、お客様の設備投資意欲の低下や、測量機器などのハードウェア関連の仕入コスト上昇、生産遅延、在庫不足による商談機会を逸するリスクが存在しております。そのような環境下においても、引き続き、三次元データの利活用推進による業界の生産性向上の動きは加速するものと考えられます。また、当連結会計年度に新設した拠点を活用し、積極的な事業活動エリアの拡大を行うとともに、販売パートナーとの関係強化も図り、顧客・販売店との接点増加にも努めてまいります。・中期経営計画2年目の当連結会計年度と同様に、当社グループの主力製品である「WingneoINFINITY」の定期的なアップデート、サポートサービスに加え、新たな製品・サービスのリリースを行うことで安定した収益の獲得を目指すとともに、効果的な分野、地域への販売コストの集中的な投下により、収益性の改善を図っていきます。・建設関連業界におけるi-Constructionの流れは次期以降も引き続き顕著であり、三次元データの活用を可能とするソリューションの提供を行い、補助金活用や税制優遇を活用したお客様の生産性向上の提案を推進してまいります。・次期の第1四半期業績に関しては、すでに契約済みのサポートサービスによる最新バージョンの出荷に伴う売上計上が予想されるとともに、当連結会計年度からの継続案件による収益計上が見込まれます。以上により、公共セグメントにおける売上高及び利益は、当連結会計年度と比較し、増加となる見込みです。 (モビリティ・DXセグメント) 自動車関連市場においては、2027年度に向け、それまでの投資局面においては、様々な自治体やパートナー企業と連携し、高精度三次元地図の整備、社会実装事業、モビリティ開発、スマートシティやスーパーシティプロジェクトへの参画等を進め、特に労働人口が減少する社会課題の中、地方公共交通の維持を目的とした移動手段の自動運転化の社会実装を目指し、自治体・交通事業者・パートナー企業とともに自動運転の社会実装を目的とした実証実験に参画し、2027年度以降の当社のビジネスモデルを構築してまいります。加えて、これらの事業を通じて培ってきた高精度三次元技術を基盤とし、新たなDX事業に参入すべく、様々な営業・投資活動を前連結会計年度より開始し、3年目の次期はその取り組みを加速化していく計画をしております。そのためにも人財確保と育成及び研究開発を各専門分野で実施し、またパートナー連携の強化、プロジェクトの深化などを進め、将来の収益性の向上を図ります。 一方で、不透明な経済環境は、本モビリティ・DXセグメントに与える影響は自動車産業においては大きく、パートナー企業の投資意欲減退のリスクには今まで以上に注視しなければいけない状況にあります。 ・高精度三次元地図関連事業では、安全性を担保する自動運転の実現には地図が必要と考え、引き続きパートナー企業との連携を深め、今後のニーズ拡大が期待される自治体向け高精度三次元地図データの利活用に向け、自動運転用地図の配信基盤の研究開発に取り組むとともに、スマートシティやスーパーシティなどで期待される高精度三次元地図データプラットフォームなどへの取り組みを引き続き進めてまいります。また、本事業の収益性を更に高めるため、自社開発の地図生産ソフトウェアの機能性をさらに高め、地図データ生成における生産性向上と品質強化の取り組みを強力に推進してまいります。・自動走行に係る車両構築や社会実装事業においても、国の掲げるロードマップに即し、新たな移動手段を社会に提供し社会課題を解決することを目的として、子会社の「A-Drive株式会社」、多くの外部パートナー企業と連携し、全国の自治体との対話を進め、将来の実用化に向けて今後も積極的に推進するとともに、自動運転の社会実装後の事業モデルの構築を目指し、人財や技術などへの投資をより積極的に進めてまいります。・国土交通省の推進する「インフラ分野のDX」を実現させるべく、当連結会計年度より引き続き三次元データのDXを推進し、新たな収益モデルを確立するための営業活動及び研究開発に取り組んでまいります。その為にも、今まで培ってきたパートナーとの連携に加え、人財採用活動や市場調査を推進し、ビジネスモデルの構築を目指します。・次期においても、MMSの計測機器販売の受注も進んでおりますが、従前どおり受注から収益計上まで一定期間を要すため、下半期以降にその多くが収益計上する見込みとしております。また、すでに公募が開始されている国土交通省の令和8年度事業「地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転社会実装推進事業)」を活用し、全国の自治体の応募を支援しますが、採択要件は昨年までと比較し、相当に厳しくなっており、本補助金の活用する事業の採択件数は減少する見通しですが、その他補助金を活用し、今まで以上に、より自動運転の社会実装へアプローチを行うべく、長期的な走行やルールベースでの自動運転からAIを活用したE2E(End-to-End:エンドツーエンド)と呼ばれる自動運転技術の採用といった、より深化した取り組みを行うとともに、人財、資産投資も積極的に実施することで経営計画の達成を目指します。一方これらの事業の収益は年度末に集中することが予想されており、本セグメントにおけるセグメント利益は、次期の第3四半期累計期間までは損失を計上する見込みとしております。 (6) 経営環境及び優先的に対処すべき課題 当社グループでは、「社是」「経営理念」に基づき中長期的に企業グループとしてあるべき姿を示した「2030年にありたい姿」を定め、その目標を達成すべく「中期経営計画」を策定し、その成長戦略に沿って事業活動を行っております。事業活動を行うに際しては、資本コストや株価を意識した経営をはじめ、上場企業の一員として対応すべき事項、社会変化や技術革新など外部環境の変化に伴う機会と脅威が存在するとともに、事業を継続するうえで普遍的な課題が存在しています。これらに適切に対応することで、持続的な成長に繋がるものと考えますが、対応を誤ると、獲得できる可能性のあった収益を失うことにもなります。測量・不動産登記に係る市場における技術革新への対応やモビリティ分野における自動運転の実用化社会に向けた開発競争が激しくなるなど、目まぐるしく変化する経営環境の中、「知恵・実行・貢献」の社是のもと「未来の社会インフラを創造する」企業として、持続的な成長を目指すべく、「Development & Evolution」のスローガンを掲げた中期経営計画の達成に向け、以下の通り取り組んでまいります。 ①地政学リスクへの対処すべき課題 当社グループにおける主たる事業活動の地域は、国内が中心であり、直接海外での事業活動を展開していないことから、地政学リスクの直接的な影響は小さいものと判断しております。しかしながらその影響による国内外の景気や経済活動の動向による間接的な影響を受けることとなります。 具体的には、お客様の投資マインドの低下、生産・入荷の遅延や為替変動による一部仕入商品の価格などへの影響などがあげられます。 当社グループでは、このようなリスクに対応すべく、多方面での事業展開も同時に行うことで、特定の市場環境の影響に偏らないよう、事業活動を行うとともに、将来の取引の見込みより適正な在庫管理を行うなど実施していかなければいけません。 ②中期的な対処すべき課題 当社グループでは、前中期経営計画に実施した投資を収益に転換すべく、「中期経営計画(2024年4月~2027年3月) Development & Evolution」にて掲げる2027年3月期の連結業績目標である売上高80億円、営業利益8.5億円を目指し、取り組んでまいります。 当社グループの事業活動では幅広い人財が必要となります。そのためには、競争の激しい採用市場で当社の魅力を示し、計画する人財の確保と育成に取り組まなければいけません。また、自社でソリューションするソフトウェアやサービスの研究開発を行い、その成果として利益率の高い製品を継続的にリリースしていかなければいけません。加えて、成長分野である自動運転に係る事業分野においては、補助金の活用に頼らないビジネスモデルの創出に取り組みつつ、2027年の社会実装に向け、幅広い自治体、交通事業者に対し、多くのパートナー企業と連携し、その地位を確立することが企業グループとしての成長には欠かせません。 最後に、高精度三次元解析技術の向上により土木・建設・交通・自動車分野のDXを推進し、新たな市場と収益を獲得すべく新たな事業の柱に育てることが「2030年ありたい姿」のために重要となります。 ③各事業分野における対処すべき課題(コーポレート部門)・「資本コストや株価を意識した経営」が求められており、その対応が求められております。その取り組みとして2024年5月に具体的な行動目標を策定し、その達成に向け取り組みを推進する。具体的には、売上高営業利益率、ROE、ROA、ROICの改善によりPBRを向上させる取り組みを実施しております。・名証IRエキスポへの参加、名古屋証券取引所が主催するIRセミナー、当社が主催する会社説明会の開催など株主・投資家への情報発信・対話を強化し企業価値の向上に引き続き努めます。・人的資本経営として人財の獲得と共に社員の成長を支え一人ひとりが「活き活き」とその特性を活かし、持てる力を発揮できる職場環境を目指します。・社員のやりがい、満足度の調査を実施し、人事制度の見直し、組織設計に活用するなど従業員エンゲージメントの向上に努めます。また、社員が介護休業を取得できる環境を整えるとともに、男性社員が育児休業を取得できる環境整備と社員の意識向上に努めます。・ESG経営の実践により、中長期的な持続的成長のため、変化する環境問題への取り組み、社会とのつながり、ガバナンスを強化への取り組みを実施します。なお、2025年3月期における取り組み内容は、「サステナビリティへの取り組み」及び「ESGへの取り組み」に記載のほか、「サステナブルレポート2025」(※1)を開示した通りです。・DXを推進し、それをお客様へ提供する製品、サービスに活用するとともに業務にも活かすことで生産性の向上を図ることが必要です。加えて情報セキュリティ対策を適切に講じ、セキュリティ事故を未然に防ぐことも企業としての重要な責務となります。当社では、「DX戦略2025」(※2)を定め、生成AIの活用を始め、具体的な取り組みの指針としております。 以上により、持続的に成長する企業として、公正で透明性の高い、社会から信頼を寄せられる経営を進めることがコーポレート部門における対処すべき課題となります。 ※1「サステナブルレポート2026」は以下からご覧いただくことが可能です。 https://aisan-corp.com/ir/management/sustainability/※2「DX戦略2026」は以下からご覧いただくことが可能です。 https://aisan-corp.com/ir/management/dx-strategy/ (公共セグメント部門) 公共セグメントにおいては、何よりも優先すべき事項は、新たな自社ソリューションのリリースを市場に提供し、収益を獲得することが重要な課題となります。具体的な取り組み目標は以下の通りです。・製品企画・開発の強化を行い製品・サービスのスピーディ且つ継続的な提供を行います。・顧客体験を重視し、ユーザが安心して製品を利用できる環境を提供します。・販売店との情報共有を進め、信頼関係を更に強めたパートナー体制を構築します。・積極的な情報発信を行うと同時に市場情報を収集し将来を見据えた提案をします。・業界をリードする人財育成、人財投与を積極的に実施します。 以上により、安定した収益の獲得のため、新規の製品・サービスをリリースし、市場占有率を高め、収益性の改善に努めることが本事業分野における対処すべき課題となります。 (モビリティ・DXセグメント部門) モビリティ・DXセグメントにおいては、2025年度の自動運転社会実装に向けた具体的な取り組み目標は以下の通りです。・全国自治体・交通事業者との連携で自動運転社会実装領域での収益獲得を目指します。・自動運転の社会実装に向け、ルールベースでの自動運転とE2Eでの自動運転の両面での取り組みを行うことで安全性の高い自動運転の実現を目指します。・これまでの長年各地で実施してきている実証実験のノウハウの積み上げからのサポート・パッケージなどストックビジネスモデルを確立します。・モビリティ領域で、自社ソリューション領域を拡張し、収益性を向上させます。・高精度三次元地図の生産性向上させ、市場競争力を高めます。・DX領域で三次元データのDXを推進し、新たなソリューションのリリースによる収益獲得を目指します。 2027年度以降に向けて自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業での収益獲得を可能とするビジネスモデルの構築が本事業分野における対処すべき課題となります。 ④不適切な取引及び不正行為に関する特別調査委員会による調査結果を踏まえた今後の課題 当社は、2026年4月3日付「当社連結子会社における不適切な取引の疑い及び不正行為の疑いを受けた、特別調査委員会設置に関するお知らせ」にてお知らせしましたとおり、当社の100%子会社である有限会社秋測(以下、「当該子会社」)のマーケティングセンター(長野県上田市)において、不適切な取引の疑い及び不正行為の疑いがあることを認識し、特別調査委員会による調査を行い、その結果、不正が行われていたことが認定されました。 同委員会による原因分析及び再発防止策の提言を真摯に受け止め、取締役会において、再発防止策を定めその実施状況を代表取締役社長が委員長を務めるグループ経営モニタリング委員会を設置し、モニタリングを行ってまいります。 今回の不正は、これまで構築し運用してきた内部統制システムに一部不備があり、グループ会社全体まで徹底できてなかった点に起因しております。当社では、特定の個人に権限が集中しないよう、組織、人員を分離し牽制する体制としておりますが、当該子会社では、少人数であるとともに個人のノウハウを優先した業務フローとなっており、改ざんされた書面等を内部監査等で発見できなかった環境でありました。 このような事実を改善すべく、また、当社ならびに他の連結子会社でも同様の環境がないか再度点検するとともに以下の再発防止策に取り組んでまいります。(当社グループとしての再発防止策)①全社戦略の見直し(事業ポートフォリオの見直し)検討・各事業における資本コスト及び収益性を鑑み、グループ会社を含め各事業の精査を継続的に実施していく。・当該子会社については、特定個人への依存度解消や適切な内部統制を構築した上での採算性を厳しく再評価するとともに、マーケティングセンターの事業継続を根本的に検討し、判断する。・グループ会社全体としての人員体制と事業規模、事業数から適切な事業体制を検討し、必要に応じた改善策を講じる。②ガバナンスの再構築・取締役会、監査役会におけるモニタリング機能を強化取締役会における業務全般の監督機能を強化するとともに、監査役会においては、内部監査、会計監査人、取締役会とのコミュニケーションを密にし、グループ会社含めた業務全般に対する監視を従来以上に強化する。・全グループ会社に最高コンプライアンスオフィサーの設置各社におけるコンプライアンスの仕組みを整備し、コンプライアンスの啓蒙・推進のための主導的な役割を担うポジションとして「最高コンプライアンスオフィサー(Chief Compliance Officer、略して「CCO」)を設置する。CCOには代表取締役社長が就任し、コンプライアンス活動を主導する。・業務分掌、職務分離といった業務手続のグループ共通化の徹底グループ共通の担当者ごとの業務範囲、責任、決裁などの判断権限を分離し、コントロールが必要な業務については、複数人が担当し、相互牽制がなされるような仕組を整備し、共通化する。グループ会社など人員に限りがある際には当社の関係部門との連携した体制の構築を行う。・グループ会社を含む事業部門、親会社の管理部門、内部監査部門の3つのディフェンスラインの確立(1)第1ライングループ会社含め、事業部門内において日常業務を通じて自らリスクを取り同時にそれを管理する役割として、業務プロセスにおいてチェック機能を盛り込む。マニュアルの遵守し、実務現場での不正やミスを防止する行動を行う。(2)第2ライン当社管理部門において第1ラインの事業部門が適切にリスク管理を行っているかを専門的な視点から指導・支援・監視(モニタリング)する役割を担い、グループ全体のリスク管理ルールを策定、法改正情報の提供、現場へのコンプライアンス研修の実施、異常なデータのモニタリングを行う。(3)第3ライン第1ライン・第2ラインから完全に独立した立場から、組織全体のガバナンスやリスク管理が有効に機能しているかを「客観的に評価・保証」する役割を担い、取締役及び執行役員や第2ラインのチェック体制自体に不備がないかを監査し、取締役会や監査役会へ直接報告を行う。・内部監査部門の体制強化上記第3ラインとしての機能を果たすべくグループ全体として、従来の当社中心の内部監査からグループ全般の内部監査を可能とする体制を構築し、定期的かつ計画的に監査を実施する。③コンプライアンス意識の徹底・グループ全役職員を対象に、定期的にコンプライアンス研修を実施・役員に対し、定期的に外部の有識者によるガバナンスに関する勉強会を実施・新任役員に対し、上場企業の役員として必要な知識に関する外部研修の受講を義務化(参考:当該子会社としての再発防止策)①事業継続性の検討特定個人への依存度や適切な内部統制を構築整備までの間、中古測量機の買取、販売に関するマーケティングセンター事業を停止し、以下の②から④に示す内部統制の構築を行う。②業務分掌と職務分離に関する親会社手続との共通化発注・仕入・検品・販売・請求・消込の各プロセスについて、当該子会社独自の運用方法からグループ共通の運用方法である職務分離を実施し、担当者を明確に分ける。特に、営業担当者が自ら納品書・請求書を作成して発送することを改めて厳禁とし、システム経由での発行を行うとともに、営業担当者以外の入力担当を別途配置する。③シリアルナンバーを用いたシステム・棚卸統制測量機の取り扱いについては、仕入から出荷までの一連とする受払において製造番号(シリアルナンバー)による個別管理を可能とするシステムに変更し、その運用を徹底する。棚卸業務からは営業担当者を排除し、本社管理部門が立ち会う複数人体制とする。外部預け在庫への現地訪問実査も実施。④組織的な債権管理体制の確立販売管理システムや会計システムを活用し、親会社の管理部門と連携して自社で債権年齢表の自動作成、売上と入金の違算を即座に把握する。併せて定期的な顧客への残高確認(債権照会)を徹底する。⑤人事ローテーションの検討上記②③④の内部統制環境の構築を行い、その上で必要な際には特定顧客との癒着を防ぐべく、定期的な人事ローテーションを検討していく。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 中長期的な経営方針及び対処すべき課題 当社グループは、「知恵」「実行」「貢献」の社是のもと、知恵で地理空間情報のイノベーションを実行し社会資産の豊かな発展に貢献することを経営理念に掲げ、事業活動を行っております。 (1) 当社グループの経営方針 当社グループでは次の社是、経営理念、行動指針を定め、経営を行っております。 ・社是 ・経営理念知恵で地理空間情報のイノベーションを実行し社会資本の豊かな発展に貢献する。 ・行動指針 (2) 中期的な経営目標 当社グループは、優秀な人財の確保とその人財への教育制度の充実が経営の基礎と考えております。その中で、測量業務のソフトウェアから測量計測機器までのトータルでのソリューションを実現し、且つ、自動車の自動走行に必要とされる高精度三次元地図に「測量」の技術を融合させることのできる国内唯一の企業として、当社が社会に果たすミッションとして次のとおり定めております。 (3) 中期経営計画(2024年4月~2027年3月) 前中期経営計画に実施した投資を収益に転換すべく、2027年3月期において売上高80億円、営業利益8.5億円を目指し、取り組んでまいります。公共セグメントでは、新規の製品、サービスをリリースし、安定した収益を獲得することを目指します。一方、モビリティ・DXセグメントでは、自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業にチャレンジします。コーポレート部門では、上記目標実現には人財投資が必要な状況であり、積極的な採用を継続するなど人的資本経営の推進とともに、資本コストを意識した経営にも取り組んでまいります。 ①2030年にありたい姿1.コア事業である公共セグメントにおいて競争力を高め、持続的成長する収益基盤を構築します。2.戦略事業であり成長分野であるモビリティ・DXセグメントにおいて自社の強みを活かし、コア事業へ引き上げるとともに、3D DX分野で新たな事業の柱として独立させます。3 一人ひとりが「活き活き」とその特性を活かし、持てる力を発揮し、それぞれが成長でき、新しいことにチャレンジし、成果をあげることが可能な企業を目指します。 ②中期経営計画(2024年4月~2027年3月)の位置づけ営業利益の推移のイメージ ③中期経営計画(2024年4月~2027年3月)の基本方針及び経営目標 ・基本方針基本方針1持続的成長の基礎となる製品・ソリューションの開発力強化基本方針2持続的成長を支える人財の獲得とその育成・スキルアップを図る基本方針3持続的成長を実現する「科学的」営業活動の実践基本方針4チャレンジ事業に経営資源を集中するとともにグループ全体でのシナジーの創出基本方針5資本コストを意識した経営の実践により企業価値向上を実現する ・経営目標経営目標12027年3月期において営業利益8.5億円を目指す経営目標2Development(開発と創造)& Evolution(進化)の実践経営目標3顧客起点の発想で、体験価値を提供する経営目標4自動運転に係る技術、ノウハウを収益に変える経営目標5広報活動の強化とともにCS、ES、IR、SR活動の実践その結果、企業価値向上へ繋げる ④2027年3月期定量目標 新中期経営計画の最終年度である2027年3月期の売上高は80億円、営業利益8.5億円、売上高営業利益率は10%を目標水準とします。当面は、「Development & Evolution」のスローガンを掲げ、公共セグメントでは、新規の製品、サービスをリリースし、安定した収益を獲得することを目指します。一方、モビリティ・DXセグメントでは、自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業にチャレンジします。コーポレート部門では、上記目標実現には人財投資が必要な状況であり、積極的な採用を継続するなど人的資本経営の推進とともに、資本コストを意識した経営にも取り組んでまいります。 (4)サステナビリティへの取り組み 企業におけるサステナビリティの実現は、2015年に国連サミットで採択されたSDGsの取り組みの拡がりと浸透と共にグローバルに注目を集めています。その実現に向けては、CSRを踏まえたESGによる企業活動が欠かせません。以上を受け、当社グループでは、サステナビリティの実現に向けて次の観点から、当社グループの社是の下で、その取り組みに努める所存です。・サステナビリティ基本方針 当社グループでは、社是、経営理念のもとAisan’s missionで掲げる「未来の社会インフラを創造する」を推進する事業そのもので社会的課題の解決を目指します。その取り組みにあたっては、「環境」「社会」の両面において、多くのステークホルダーの皆様とともに積極的に推進してまいります。 具体的な取り組みに関しては以下に記載の通りです。 ①測量で、自動運転で社会インフラ整備建設、運送業における人手不足の問題、地域公共交通の維持、所有者不明土地・空き家問題、道路や橋梁といった社会インフラの老朽化と数多くの社会的課題があり、それら課題の解決のための事業活動を行っております。また、地震、豪雨時の災害なども頻繁に発生する環境にあり、その発生時には、お客様の業務を支援するプログラムを用意し、速やかな復興に向けた貢献を行っております。また、震度5強以上の地震発生時には、電子基準点の情報を観測し、その地域の地殻変動量を算出したレポートを公開し、位置情報の正確性にお役立ていただいております。自動運転の実証実験においては、国、自治体、交通事業者をはじめとするパートナーの皆様と連携し、数多くの実用化に向けた実証実験を行ってまいりました。新たな移動手段を社会に提供し社会課題を解決することを目的として、人材や技術など投資も進め、グループ会社であるA-Drive株式会社とともに事業モデルの構築を加速化させて自動運転の社会実装に向けた取り組みを進めてまいります。なお、自動運転車両の一部はEV車両を用いており、車輛の二酸化炭素排出量を抑制する取り組みも行っております。②人事制度改定により70歳定年制度へ少子高齢化の時代が進み、人生100年時代と言われる昨今、経験とノウハウを持つ高年齢者が、意欲と能力のある限り、年齢に関わりなく働くことができる生涯現役社会をサポートする制度を設けることが社員、会社のお互いにメリットがあると考えます。また、国の社会保障制度としても65歳以上への定年引上げや高年齢者の雇用管理制度の整備、高年齢の有期契約労働者の無期雇用への転換等を求めているのと同時に、年金の受給開始時期の見直しの議論も行われようとしております。このような社会環境に対応すべく、当社グループでは、2020年4月に人事制度を改定し、従来の60歳定年制度を70歳までの年度で社員個々が定年年齢を選択可能な制度を創設し、運用を行っております。③多様な人財が活躍できる職場を目指し、従業員エンゲージメント向上に向けた取り組みへ社員各々の価値観が多様化する中、どのように事業の成果を上げるか、そのための働き方の多様化が求められています。また、出産、育児、介護が必要な環境下においても、就業継続可能な環境を用意することが経験を持った優秀な社員の離職を防ぐため重要と考えております。当社グループでは、従来から出産、育児、介護から復帰を可能とする休暇制度とともに、短時間勤務制度、コアタイムなしのスーパーフレックスタイム制度、在宅勤務制度を設けております。また、現在は全社員を対象にコアタイムなしのスーパーフレックスタイム制度、在宅と出社を併用できるテレワーク制度、副業制度などを運用しております。加えて男性社員の育児休業取得の意識向上にも努めております。また、直接的な雇用ではありませんが、現在、試験的に刑務所における受刑者の軽作業を委託することで勤労精神の養育、職業技能の向上や社会復帰に向けた取り組みを支援することも開始することで、働きがいのある仕事の提供に繋がる取り組みも実施しております。④改訂コーポレートガバナンス・コードへの対応を通じたガバナンス体制の強化「知恵」「実行」「貢献」の社是に基づく企業倫理の浸透とコンプライアンスの徹底を図るとともに、リスクマネジメントの徹底に努めております。当社グループでは、スタンダード市場として求められる事項に加え、経営方針に沿って有益な事項は積極的に取り組んでおります。具体的には、独立社外取締役の増員など取締役会の機能強化を実施するとともに、投資家との対話の充実を更に進めてまいります。また、昨今ではグループ会社による不正などのニュースも散見されることから当社グループでもグループ全体のガバナンス強化に着手しております。その取り組みとして、グループ会社の会社機関設計を統一し、全会社にアイサンテクノロジーより取締役、監査役を派遣します。各監査役はアイサンテクノロジーの監査役会、内部監査室とも連携し、決算情報、業務執行の適正性をチェックしておりました。 しかしながら、2026年4月3日に公表しました「当社連結子会社における不適切な取引の疑い及び不正行為の疑いを受けた、 特別調査委員会設置に関するお知らせ」の通り、100%子会社である有限会社秋測において、不適切な取引の疑い及び不正行為の疑いがあることを認識し、その疑いの調査を目的に特別調査委員会の設置に至っております。このことは、上記ガバナンス体制が有効に機能していなかった結果でもあり、より実効性のある再発防止策を2026年6月19日に決議し、その実施に取り組んでまいります。⑤期末連結従業員数235名(※契約社員等を含む)体制へ2027年3月期以降の成長のためには、現在の社員の年齢構成を変える必要があるとともに人員数も不足する状況です。そのため、集中的に人財獲得とその育成を目指します。グループ会社含めて、人財要件を明確にし、新卒採用、キャリア採用中心に人財投資を実行することが必要です。加えて、当社グループに入社した社員の育成プログラムも構築し、安定した活躍の場を設けるとともに、定期的に社員の意識調査を行い、必要に応じ配置転換、リスキリングにも取り組んでいく方針です。併せて、M&Aを活用することで、上記で不足する部分を補完することも常時検討を行っております。⑥生産性の向上を目指してDX推進当社グループでは、ITやクラウドサービスを積極的に活用し業務の効率化を実現することで、社員は、人間にしかできない戦略的な業務に集中することが可能となり、働き甲斐を向上させるよう取り組んでまいりました。環境面への配慮からは、紙資源の利用を抑制するためにペーパーレス化を推進しております。取締役会では数年前よりペーパーレス化を図り、資料の紙での配布を廃止しております。また、お客様への納品書、請求書も電子化するサービスを導入しております。加えて契約書類の一部や取引における書面のやり取りは電子署名技術を活用した電子契約サービスを導入し、運用を行っております。これらの取り組みは環境面のみならず、間接業務の生産性向上にも寄与するものと考えております。これらの取り組みが有益であることを示す、国がその取り組みを認定する制度の「DX認定制度」へもチャレンジしてまいります。 (5)2027年3月期業績見通し 「中期経営計画(2024年度~2026年度) Development & Evolution」の3年目として定量的な目標達成に取り組んでまいります。その中期経営計画の基本方針は、以下の通りです。① 持続的成長の基礎となる製品・ソリューションの開発力強化② 持続的成長を支える人財の獲得とその育成・スキルアップを図る③ 持続的成長を実現する「科学的」営業活動の実践④ チャレンジ事業に経営資源を集中とともにグループ全体でのシナジーの創出⑤ 資本コストを意識した経営の実践による企業価値向上を実現する この基本方針を達成するにあたり、当連結会計年度においては、前連結会計年度に採用した人財の教育・育成を着実に進め、早期の戦力化お及び収益貢献の実現に取り組んでまいりました。その結果、当該人財の事業活動への参画が進展し、前連結会計年度に実施した人財投資について一定の成果創出と回収が図られました。中期経営計画最終年度に向けて、引き続き人財基盤の強化を図るとともに、成長に向けた各種施策を推進してまいります。 一方で、事業活動における次期の市場環境の見通しは、米中対立や中東情勢の緊迫化を背景に、世界は分断と不透明感の中にあります。資源や半導体を巡る経済安保に加え、先端技術の主導権争いや気候変動への対応が急務となる中、国際秩序の再編が加速するとともに、当社が取り扱う測量計測機器、MMSなど納期や価格高騰などにより事業活動への影響も想定しています。 以上より、2027年3月期における連結業績予想は以下の通りであります。なお、次の2点の要因により、第2四半期累計期間までは、営業利益を始め各利益項目は損失計上を計画しております。1.当社グループにおけるモビリティDXセグメントを中心に、自動運転の社会実装事業等の収益比重が年々高まってきていることに加え、子会社のスリード、三和、A-Driveにおいても請負業務を中心としており、収益計上が年度末に集中する傾向にあることから、第2四半期まで営業損失を計画している点。2.公共セグメントにおける当社事業は、四半期単位で営業利益を計上する計画ですが、この分野も採用計画の増加や投資によるコストが事業年度の上半期に集中しており、それらの収益貢献が下半期以降であることから、上記1.の営業損失を吸収するまでは至らない計画である点。 アイサンテクノロジーグループの連結実績及び次期の業績予想 (単位:千円) 2026年3月期(実績)2027年3月期(計画)対前期増減額対前期増減率売上高7,593,1468,000,000406,8545.3%営業利益760,499850,00089,50111.7%経常利益761,186830,00068,8149.0%親会社株主に帰属する当期純利益522,016547,00024,9844.7% 各セグメントにおける次期の市場環境を含めた見通しは以下の通りです。a.報告セグメント別の業績見通し (単位:千円) 2026年3月期(実績)2027年3月期(計画)公共セグメント売上高3,250,4583,757,000セグメント利益588,174655,000営業利益率18.1%17.4%モビリティ・DXセグメント売上高4,332,9934,233,000セグメント利益537,812432,000営業利益率12.4%10.2%その他売上高9,69410,000セグメント利益5,3244,550営業利益率54.9%45.5% b.報告セグメント別の当連結会計年度末における請負契約に係る受注残高(次期に売上計上予定) 公共セグメントモビリティ・DXセグメント合計計測機器販売及び関連サービス-82,14782,147各種請負業務及び関連サービス51,008891,342942,350合計51,008973,4891,024,498 c.報告セグメント別の次期の見通し(公共セグメント) 測量・不動産登記に係る市場においては、既述の通り不透明な経済状況下において、お客様の設備投資意欲の低下や、測量機器などのハードウェア関連の仕入コスト上昇、生産遅延、在庫不足による商談機会を逸するリスクが存在しております。そのような環境下においても、引き続き、三次元データの利活用推進による業界の生産性向上の動きは加速するものと考えられます。また、当連結会計年度に新設した拠点を活用し、積極的な事業活動エリアの拡大を行うとともに、販売パートナーとの関係強化も図り、顧客・販売店との接点増加にも努めてまいります。・中期経営計画2年目の当連結会計年度と同様に、当社グループの主力製品である「WingneoINFINITY」の定期的なアップデート、サポートサービスに加え、新たな製品・サービスのリリースを行うことで安定した収益の獲得を目指すとともに、効果的な分野、地域への販売コストの集中的な投下により、収益性の改善を図っていきます。・建設関連業界におけるi-Constructionの流れは次期以降も引き続き顕著であり、三次元データの活用を可能とするソリューションの提供を行い、補助金活用や税制優遇を活用したお客様の生産性向上の提案を推進してまいります。・次期の第1四半期業績に関しては、すでに契約済みのサポートサービスによる最新バージョンの出荷に伴う売上計上が予想されるとともに、当連結会計年度からの継続案件による収益計上が見込まれます。以上により、公共セグメントにおける売上高及び利益は、当連結会計年度と比較し、増加となる見込みです。 (モビリティ・DXセグメント) 自動車関連市場においては、2027年度に向け、それまでの投資局面においては、様々な自治体やパートナー企業と連携し、高精度三次元地図の整備、社会実装事業、モビリティ開発、スマートシティやスーパーシティプロジェクトへの参画等を進め、特に労働人口が減少する社会課題の中、地方公共交通の維持を目的とした移動手段の自動運転化の社会実装を目指し、自治体・交通事業者・パートナー企業とともに自動運転の社会実装を目的とした実証実験に参画し、2027年度以降の当社のビジネスモデルを構築してまいります。加えて、これらの事業を通じて培ってきた高精度三次元技術を基盤とし、新たなDX事業に参入すべく、様々な営業・投資活動を前連結会計年度より開始し、3年目の次期はその取り組みを加速化していく計画をしております。そのためにも人財確保と育成及び研究開発を各専門分野で実施し、またパートナー連携の強化、プロジェクトの深化などを進め、将来の収益性の向上を図ります。 一方で、不透明な経済環境は、本モビリティ・DXセグメントに与える影響は自動車産業においては大きく、パートナー企業の投資意欲減退のリスクには今まで以上に注視しなければいけない状況にあります。 ・高精度三次元地図関連事業では、安全性を担保する自動運転の実現には地図が必要と考え、引き続きパートナー企業との連携を深め、今後のニーズ拡大が期待される自治体向け高精度三次元地図データの利活用に向け、自動運転用地図の配信基盤の研究開発に取り組むとともに、スマートシティやスーパーシティなどで期待される高精度三次元地図データプラットフォームなどへの取り組みを引き続き進めてまいります。また、本事業の収益性を更に高めるため、自社開発の地図生産ソフトウェアの機能性をさらに高め、地図データ生成における生産性向上と品質強化の取り組みを強力に推進してまいります。・自動走行に係る車両構築や社会実装事業においても、国の掲げるロードマップに即し、新たな移動手段を社会に提供し社会課題を解決することを目的として、子会社の「A-Drive株式会社」、多くの外部パートナー企業と連携し、全国の自治体との対話を進め、将来の実用化に向けて今後も積極的に推進するとともに、自動運転の社会実装後の事業モデルの構築を目指し、人財や技術などへの投資をより積極的に進めてまいります。・国土交通省の推進する「インフラ分野のDX」を実現させるべく、当連結会計年度より引き続き三次元データのDXを推進し、新たな収益モデルを確立するための営業活動及び研究開発に取り組んでまいります。その為にも、今まで培ってきたパートナーとの連携に加え、人財採用活動や市場調査を推進し、ビジネスモデルの構築を目指します。・次期においても、MMSの計測機器販売の受注も進んでおりますが、従前どおり受注から収益計上まで一定期間を要すため、下半期以降にその多くが収益計上する見込みとしております。また、すでに公募が開始されている国土交通省の令和8年度事業「地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転社会実装推進事業)」を活用し、全国の自治体の応募を支援しますが、採択要件は昨年までと比較し、相当に厳しくなっており、本補助金の活用する事業の採択件数は減少する見通しですが、その他補助金を活用し、今まで以上に、より自動運転の社会実装へアプローチを行うべく、長期的な走行やルールベースでの自動運転からAIを活用したE2E(End-to-End:エンドツーエンド)と呼ばれる自動運転技術の採用といった、より深化した取り組みを行うとともに、人財、資産投資も積極的に実施することで経営計画の達成を目指します。一方これらの事業の収益は年度末に集中することが予想されており、本セグメントにおけるセグメント利益は、次期の第3四半期累計期間までは損失を計上する見込みとしております。 (6) 経営環境及び優先的に対処すべき課題 当社グループでは、「社是」「経営理念」に基づき中長期的に企業グループとしてあるべき姿を示した「2030年にありたい姿」を定め、その目標を達成すべく「中期経営計画」を策定し、その成長戦略に沿って事業活動を行っております。事業活動を行うに際しては、資本コストや株価を意識した経営をはじめ、上場企業の一員として対応すべき事項、社会変化や技術革新など外部環境の変化に伴う機会と脅威が存在するとともに、事業を継続するうえで普遍的な課題が存在しています。これらに適切に対応することで、持続的な成長に繋がるものと考えますが、対応を誤ると、獲得できる可能性のあった収益を失うことにもなります。測量・不動産登記に係る市場における技術革新への対応やモビリティ分野における自動運転の実用化社会に向けた開発競争が激しくなるなど、目まぐるしく変化する経営環境の中、「知恵・実行・貢献」の社是のもと「未来の社会インフラを創造する」企業として、持続的な成長を目指すべく、「Development & Evolution」のスローガンを掲げた中期経営計画の達成に向け、以下の通り取り組んでまいります。 ①地政学リスクへの対処すべき課題 当社グループにおける主たる事業活動の地域は、国内が中心であり、直接海外での事業活動を展開していないことから、地政学リスクの直接的な影響は小さいものと判断しております。しかしながらその影響による国内外の景気や経済活動の動向による間接的な影響を受けることとなります。 具体的には、お客様の投資マインドの低下、生産・入荷の遅延や為替変動による一部仕入商品の価格などへの影響などがあげられます。 当社グループでは、このようなリスクに対応すべく、多方面での事業展開も同時に行うことで、特定の市場環境の影響に偏らないよう、事業活動を行うとともに、将来の取引の見込みより適正な在庫管理を行うなど実施していかなければいけません。 ②中期的な対処すべき課題 当社グループでは、前中期経営計画に実施した投資を収益に転換すべく、「中期経営計画(2024年4月~2027年3月) Development & Evolution」にて掲げる2027年3月期の連結業績目標である売上高80億円、営業利益8.5億円を目指し、取り組んでまいります。 当社グループの事業活動では幅広い人財が必要となります。そのためには、競争の激しい採用市場で当社の魅力を示し、計画する人財の確保と育成に取り組まなければいけません。また、自社でソリューションするソフトウェアやサービスの研究開発を行い、その成果として利益率の高い製品を継続的にリリースしていかなければいけません。加えて、成長分野である自動運転に係る事業分野においては、補助金の活用に頼らないビジネスモデルの創出に取り組みつつ、2027年の社会実装に向け、幅広い自治体、交通事業者に対し、多くのパートナー企業と連携し、その地位を確立することが企業グループとしての成長には欠かせません。 最後に、高精度三次元解析技術の向上により土木・建設・交通・自動車分野のDXを推進し、新たな市場と収益を獲得すべく新たな事業の柱に育てることが「2030年ありたい姿」のために重要となります。 ③各事業分野における対処すべき課題(コーポレート部門)・「資本コストや株価を意識した経営」が求められており、その対応が求められております。その取り組みとして2024年5月に具体的な行動目標を策定し、その達成に向け取り組みを推進する。具体的には、売上高営業利益率、ROE、ROA、ROICの改善によりPBRを向上させる取り組みを実施しております。・名証IRエキスポへの参加、名古屋証券取引所が主催するIRセミナー、当社が主催する会社説明会の開催など株主・投資家への情報発信・対話を強化し企業価値の向上に引き続き努めます。・人的資本経営として人財の獲得と共に社員の成長を支え一人ひとりが「活き活き」とその特性を活かし、持てる力を発揮できる職場環境を目指します。・社員のやりがい、満足度の調査を実施し、人事制度の見直し、組織設計に活用するなど従業員エンゲージメントの向上に努めます。また、社員が介護休業を取得できる環境を整えるとともに、男性社員が育児休業を取得できる環境整備と社員の意識向上に努めます。・ESG経営の実践により、中長期的な持続的成長のため、変化する環境問題への取り組み、社会とのつながり、ガバナンスを強化への取り組みを実施します。なお、2025年3月期における取り組み内容は、「サステナビリティへの取り組み」及び「ESGへの取り組み」に記載のほか、「サステナブルレポート2025」(※1)を開示した通りです。・DXを推進し、それをお客様へ提供する製品、サービスに活用するとともに業務にも活かすことで生産性の向上を図ることが必要です。加えて情報セキュリティ対策を適切に講じ、セキュリティ事故を未然に防ぐことも企業としての重要な責務となります。当社では、「DX戦略2025」(※2)を定め、生成AIの活用を始め、具体的な取り組みの指針としております。 以上により、持続的に成長する企業として、公正で透明性の高い、社会から信頼を寄せられる経営を進めることがコーポレート部門における対処すべき課題となります。 ※1「サステナブルレポート2026」は以下からご覧いただくことが可能です。 https://aisan-corp.com/ir/management/sustainability/※2「DX戦略2026」は以下からご覧いただくことが可能です。 https://aisan-corp.com/ir/management/dx-strategy/ (公共セグメント部門) 公共セグメントにおいては、何よりも優先すべき事項は、新たな自社ソリューションのリリースを市場に提供し、収益を獲得することが重要な課題となります。具体的な取り組み目標は以下の通りです。・製品企画・開発の強化を行い製品・サービスのスピーディ且つ継続的な提供を行います。・顧客体験を重視し、ユーザが安心して製品を利用できる環境を提供します。・販売店との情報共有を進め、信頼関係を更に強めたパートナー体制を構築します。・積極的な情報発信を行うと同時に市場情報を収集し将来を見据えた提案をします。・業界をリードする人財育成、人財投与を積極的に実施します。 以上により、安定した収益の獲得のため、新規の製品・サービスをリリースし、市場占有率を高め、収益性の改善に努めることが本事業分野における対処すべき課題となります。 (モビリティ・DXセグメント部門) モビリティ・DXセグメントにおいては、2025年度の自動運転社会実装に向けた具体的な取り組み目標は以下の通りです。・全国自治体・交通事業者との連携で自動運転社会実装領域での収益獲得を目指します。・自動運転の社会実装に向け、ルールベースでの自動運転とE2Eでの自動運転の両面での取り組みを行うことで安全性の高い自動運転の実現を目指します。・これまでの長年各地で実施してきている実証実験のノウハウの積み上げからのサポート・パッケージなどストックビジネスモデルを確立します。・モビリティ領域で、自社ソリューション領域を拡張し、収益性を向上させます。・高精度三次元地図の生産性向上させ、市場競争力を高めます。・DX領域で三次元データのDXを推進し、新たなソリューションのリリースによる収益獲得を目指します。 2027年度以降に向けて自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業での収益獲得を可能とするビジネスモデルの構築が本事業分野における対処すべき課題となります。 ④不適切な取引及び不正行為に関する特別調査委員会による調査結果を踏まえた今後の課題 当社は、2026年4月3日付「当社連結子会社における不適切な取引の疑い及び不正行為の疑いを受けた、特別調査委員会設置に関するお知らせ」にてお知らせしましたとおり、当社の100%子会社である有限会社秋測(以下、「当該子会社」)のマーケティングセンター(長野県上田市)において、不適切な取引の疑い及び不正行為の疑いがあることを認識し、特別調査委員会による調査を行い、その結果、不正が行われていたことが認定されました。 同委員会による原因分析及び再発防止策の提言を真摯に受け止め、取締役会において、再発防止策を定めその実施状況を代表取締役社長が委員長を務めるグループ経営モニタリング委員会を設置し、モニタリングを行ってまいります。 今回の不正は、これまで構築し運用してきた内部統制システムに一部不備があり、グループ会社全体まで徹底できてなかった点に起因しております。当社では、特定の個人に権限が集中しないよう、組織、人員を分離し牽制する体制としておりますが、当該子会社では、少人数であるとともに個人のノウハウを優先した業務フローとなっており、改ざんされた書面等を内部監査等で発見できなかった環境でありました。 このような事実を改善すべく、また、当社ならびに他の連結子会社でも同様の環境がないか再度点検するとともに以下の再発防止策に取り組んでまいります。(当社グループとしての再発防止策)①全社戦略の見直し(事業ポートフォリオの見直し)検討・各事業における資本コスト及び収益性を鑑み、グループ会社を含め各事業の精査を継続的に実施していく。・当該子会社については、特定個人への依存度解消や適切な内部統制を構築した上での採算性を厳しく再評価するとともに、マーケティングセンターの事業継続を根本的に検討し、判断する。・グループ会社全体としての人員体制と事業規模、事業数から適切な事業体制を検討し、必要に応じた改善策を講じる。②ガバナンスの再構築・取締役会、監査役会におけるモニタリング機能を強化取締役会における業務全般の監督機能を強化するとともに、監査役会においては、内部監査、会計監査人、取締役会とのコミュニケーションを密にし、グループ会社含めた業務全般に対する監視を従来以上に強化する。・全グループ会社に最高コンプライアンスオフィサーの設置各社におけるコンプライアンスの仕組みを整備し、コンプライアンスの啓蒙・推進のための主導的な役割を担うポジションとして「最高コンプライアンスオフィサー(Chief Compliance Officer、略して「CCO」)を設置する。CCOには代表取締役社長が就任し、コンプライアンス活動を主導する。・業務分掌、職務分離といった業務手続のグループ共通化の徹底グループ共通の担当者ごとの業務範囲、責任、決裁などの判断権限を分離し、コントロールが必要な業務については、複数人が担当し、相互牽制がなされるような仕組を整備し、共通化する。グループ会社など人員に限りがある際には当社の関係部門との連携した体制の構築を行う。・グループ会社を含む事業部門、親会社の管理部門、内部監査部門の3つのディフェンスラインの確立(1)第1ライングループ会社含め、事業部門内において日常業務を通じて自らリスクを取り同時にそれを管理する役割として、業務プロセスにおいてチェック機能を盛り込む。マニュアルの遵守し、実務現場での不正やミスを防止する行動を行う。(2)第2ライン当社管理部門において第1ラインの事業部門が適切にリスク管理を行っているかを専門的な視点から指導・支援・監視(モニタリング)する役割を担い、グループ全体のリスク管理ルールを策定、法改正情報の提供、現場へのコンプライアンス研修の実施、異常なデータのモニタリングを行う。(3)第3ライン第1ライン・第2ラインから完全に独立した立場から、組織全体のガバナンスやリスク管理が有効に機能しているかを「客観的に評価・保証」する役割を担い、取締役及び執行役員や第2ラインのチェック体制自体に不備がないかを監査し、取締役会や監査役会へ直接報告を行う。・内部監査部門の体制強化上記第3ラインとしての機能を果たすべくグループ全体として、従来の当社中心の内部監査からグループ全般の内部監査を可能とする体制を構築し、定期的かつ計画的に監査を実施する。③コンプライアンス意識の徹底・グループ全役職員を対象に、定期的にコンプライアンス研修を実施・役員に対し、定期的に外部の有識者によるガバナンスに関する勉強会を実施・新任役員に対し、上場企業の役員として必要な知識に関する外部研修の受講を義務化(参考:当該子会社としての再発防止策)①事業継続性の検討特定個人への依存度や適切な内部統制を構築整備までの間、中古測量機の買取、販売に関するマーケティングセンター事業を停止し、以下の②から④に示す内部統制の構築を行う。②業務分掌と職務分離に関する親会社手続との共通化発注・仕入・検品・販売・請求・消込の各プロセスについて、当該子会社独自の運用方法からグループ共通の運用方法である職務分離を実施し、担当者を明確に分ける。特に、営業担当者が自ら納品書・請求書を作成して発送することを改めて厳禁とし、システム経由での発行を行うとともに、営業担当者以外の入力担当を別途配置する。③シリアルナンバーを用いたシステム・棚卸統制測量機の取り扱いについては、仕入から出荷までの一連とする受払において製造番号(シリアルナンバー)による個別管理を可能とするシステムに変更し、その運用を徹底する。棚卸業務からは営業担当者を排除し、本社管理部門が立ち会う複数人体制とする。外部預け在庫への現地訪問実査も実施。④組織的な債権管理体制の確立販売管理システムや会計システムを活用し、親会社の管理部門と連携して自社で債権年齢表の自動作成、売上と入金の違算を即座に把握する。併せて定期的な顧客への残高確認(債権照会)を徹底する。⑤人事ローテーションの検討上記②③④の内部統制環境の構築を行い、その上で必要な際には特定顧客との癒着を防ぐべく、定期的な人事ローテーションを検討していく。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①中期経営計画の進捗「中期経営計画」において、経営上の目標として用いた主な指標の当連結会計年度における状況は次のとおりです。(単位:百万円)指標2027年3月期目標2025年3月期実績(前連結会計年度)2026年3月期実績(当連結会計年度)売上高8,0006,2207,593売上高営業利益率10.0%7.2%10.0%ROE8.0%5.5%8.2%ROA6.0%3.9%5.4%ROIC8.0%4.9%6.6%当連結会計年度は、中期経営計画2年目として最終年度の2027年3月期の目標達成に向け、製品開発投資、ビジネスモデルの構築、人財投資を積極的に行ってきました。・製品開発投資では、公共セグメント、モビリティ・DXセグメントの両セグメントで収益を生むことが可能なソフトウェア製品開発を行うともに、自動運転車両の開発を進めてまいりました。・ビジネスモデルの構築においては、DX事業分野における自治体を中心にインフラおよび交通分野のDXを推進するソリューション開発を行ってまいりました。・人財投資は、新卒採用、キャリア採用の両面から積極的な採用を行い、2026年3月31日時点の従業員数は197名と前年同時期と比較し18名の増加となりました。②当期の経営成績の概況当社グループにおける当連結会計年度の実績は以下の通りとなりました。(単位:千円) 2025年3月期2026年3月期対前期増減額対前期増減率売上高6,220,6257,593,1461,372,52122.1%営業利益449,401760,499311,09769.2%経常利益445,048761,186316,13871.0%親会社株主に帰属する当期純利益286,207522,016235,80882.4% 当社グループでは、前事業年度の55期を初年度としたFY2024_2026中期経営計画(Development&Evolution)を策定いたしました。本計画は、「既存事業の価値の最大化と新たな価値の創造」に取り組み、「資本コストを意識した経営の実践」をグループ全体に浸透を図ることで、持続的成長を目指すことを骨子としております。加えて、積極的な人財獲得と社員のスキルアップを並行して展開する人的資本経営の推進と、DXによる生産性向上により、当社グループ全体のアップデートを図っています。また、新たなる事業領域の獲得として、三次元点群データを始めとするあらゆるデータを統合し、都市運営の基盤の構築自治体へ提案する活動中心とした都市空間のDX化を目指す事業に挑戦しております。 当連結会計年度においては、自社製品や三次元計測機器を中心に、各種計測機器の購買動機向上に向けた取組みを継続するとともに、展示会への出展を強化した営業活動を行い、商談機会の獲得に努めてまいりました。MMS(Mobile Mapping System)機器販売、高精度三次元地図の作成事業及び自動運転サービス実用化に向けた自動運転社会実装事業、自動運転車両の構築事業、測量業務委託など、多方面から受注を獲得し、順次対応を行ってきました。 一方で、当社連結子会社である有限会社秋測における不適切な取引の疑い及び不正行為に関する特別調査委員会より受領した調査報告書を踏まえ、過年度の会計処理の検証および連結財務諸表に与える影響額を精査し、本有価証券報告書にて反映させております。 以上により、当社グループは売上高・各利益項目において、計画を上回る実績となりました。 セグメント別においては、次の通りであります。a.事業セグメント別の業績(単位:千円) 2025年3月期2026年3月期対前期増減額対前期増減率公共セグメント売上高2,557,2863,250,458693,17127.1%セグメント利益352,928588,174235,24566.7%営業利益率13.8%18.1% モビリティ・DXセグメント売上高3,652,1444,332,993680,84918.6%セグメント利益440,863537,81296,94922.0%営業利益率12.1%12.4% その他売上高11,1949,694△1,500△13.4%セグメント利益6,9065,324△1,581△22.9%営業利益率61.7%54.9% b.事業セグメント別の概要公共セグメント 当社グループの主力製品である「WingneoINFINITY」は、昨年10月のWindows10のサポート終了ならびに、昨年4月の公共測量の作業マニュアルに相当する「作業規程の準則」の改正に対応したアップデート提案が好調に推移したほか、官公庁の大型案件の受注に伴い、前連結会計年度と比較して売上高は大幅に増加しました。 点群処理ツール「WingEarth」は、前連結会計年度と比較して売上高は減少しましたが、3月末に新機能のオプションを搭載したことにより次期において収益獲得の期待が持たれます。 前連結会計年度にリリースされた点群CADシステム「ANIST」は、引き続き格安なハンディスキャナの登場により、お客様の購買が増え、その取得データを処理するツールとして好評の声を頂いており、ハンディスキャナとのセット提案で収益獲得に貢献をしております。 子会社である株式会社三和における測量請負事業は、ここ数年、官公庁の公共測量に係る入札競争が激しさを増していることに加え、測量技術者の高齢化による減少が進んでおります。このような事業環境へ対策すべく、民間の建設コンサルタント企業を中心とした新規顧客の開拓に努めるとともに、技術者の若返りと技術の継承を進めたことにより、前連結会計年度と比較して売上高は下回っております。 モビリティ・DXセグメント 三次元計測請負業務及び高精度三次元地図データベース整備は、自動走行の実用化を目的とした整備業務を中心に受注し、随時納品を行っております。、前連結会計年度から継続して生産性向上を図るための体制見直し、ツールの開発、グループ間シナジー創出の検証に取り組んでおります。また、新規顧客の開拓に加え、自動運転社会実装推進事業が引き続き採択されることで、需要の増加が見込まれます。 自動走行システムの販売及び実装事業は、前連結会計年度に引き続き、国内の多くの企業や地方自治体などで需要があり、当社グループとしては特に実用化が期待される分野を中心に、積極的に取り組んでまいりました。 自動運転の実用化は、政府目標として2027年度に100か所以上での社会実装を目指す中、より社会実装を見据えた取組みが顕著であります。当社グループは、Level Ⅳ Discoveryをともに進める株式会社ティアフォー、損害保険ジャパン株式会社、KDDI株式会社等の従来のパートナー企業と連携を強化するとともに、2025年9月に発表しました株式会社マップフォーへの出資など新たなパートナーシップの構築や、全国の自治体や交通事業者との対話を進め、実用化に向け積極的に推進してまいります。自動運転の実用化時代を見据えたビジネスモデルの構築は喫緊の課題であり、事業推進に必要な人財確保、システム構築や機材などの調達を行うとともに、幅広い業界のパートナー企業と連携してサービスの開発を行っております。 また、国内の実例としては、長野県塩尻市や東京都の西新宿では定常運行を開始するなど、社会実装を見据えた取り組みが加速しております。自動運転車両は、小型EVバス「ティアフォーMinibus」、いすゞ自動車株式会社と開発を実施している大型バス「ERGA(エルガ)」に加え、低速走行での電動移動サービス(いわゆるグリーンスローモビリティ)に対応するため、ヤマハ発動機株式会社のカート等を用いるなど、その地域特性に沿った提案を行ってまいりました。また、自動運転車両については販売を行うとともに、販売後の運用をサポートするサポートパッケージの商品化も行ない、継続的な収益獲得を目指す幅広いビジネスモデルの構築に取り組んでおります。 子会社のA-Drive株式会社とともに持続可能な地域公共交通の実現に向け、全国各地で自動運転の社会実装を積極的に推進しています。特に、国土交通省の「地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転社会実装推進事業)」では、全国67件の採択事業のうち17地域(重点支援自治体3、一般支援自治体14)に参画し、業界をリードしています。さらに、「新しい地方経済・生活環境創生交付金(第2世代交付金)」で採択された4自治体の事業にも参画し、自動運転レベル4実現に向けて重要な役割を果たしています。これら事業の作業は、年度内にすべて完了し、収益計上を行いました。 新たな事業となるDX分野については、現在市場や顧客のターゲットを絞りながら、当社グループがこれまで積み重ねてきたノウハウ・知見を活かし、新たなソリューションの開発・提案を進めている状態です。現時点では投資フェーズとして捉えておりますが、本事業をコア事業に引き上げるべく取り組んでおります。 以上より、当セグメントにおいて引き続き、事業投資を行うとともに、中期経営計画に沿った人財投資も進めた結果、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して増加しましたが、受注件数の増加と原価低減の取り組みもあり、前連結会計年度と比較し、売上高、セグメント利益ともに大幅に増加しました。 その他 自社保有の不動産に係る賃貸収入については、前年同期と同水準の結果となりました。 c.事業セグメント別の収益分解カテゴリ及び各カテゴリに含まれる主要な製品等 公共セグメントモビリティ・DXセグメント自社ソフトウェア販売及び関連サービス測量土木関連ソフトウェア(「Wingneo INFINITY」「LasPort」等)三次元点群処理ソフトウェア(「WingEarth」等)及び関連保守サービス 等計測機器販売及び関連サービス測量計測機器販売及び関連保守サービス 等MMS計測機器及び関連製品・サービス自動運転車両に係るハードウェア販売 等各種請負業務及び関連サービス土地・河川・海洋に関する各種測量業務三次元計測・解析業務の請負 等三次元計測・解析業務高精度三次元地図データベース構築業務自動運転車両・システム構築自動運転の実証実験請負 等その他その他関連ハードウェア・サービス※「その他」のセグメント区分は報告セグメントに含まれないセグメントであり、不動産賃貸業となります。 ②当期の財政状態の概況(資産) 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて1,884百万円増加し、10,555百万円となりました。このうち、流動資産は8,409百万円となり、その内訳は現金及び預金が5,822百万円等であります。また、固定資産は2,146百万円となり、その内訳は有形固定資産が1,069百万円、ソフトウェア製品をはじめとする無形固定資産が299百万円、投資その他の資産が777百万円であります。(負債) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて1,560百万円増加し、3,882百万円となりました。このうち流動負債は3,197百万円となり、固定負債は684百万円となりました。(純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて324百万円増加し、6,673百万円となりました。その主な要因は利益剰余金が390百万円増加したこと等によります。この結果、1株当たり純資産額は1,233円80銭となりました。 ③当期のキャッシュ・フローの概況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は5,822百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動の結果、獲得した資金は865百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益770百万円、減価償却費275百万円の一方、法人税等の支払額による支出179百万円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動の結果、獲得した資金は34百万円となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入426百万円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動の結果、獲得した資金は746百万円となりました。これは主に、短期借入金による収入979百万円の一方、配当金の支払額131百万円等によるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)公共セグメント(千円)1,713,687111.9モビリティ・DXセグメント(千円)3,539,907130.1その他(千円)--合計(千円)5,253,595123.5(注)金額は販売価格によっております。 b.商品仕入実績 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)公共セグメント(千円)1,142,587163.8モビリティ・DXセグメント(千円)428,13865.9その他(千円)--合計(千円)1,570,726116.6(注)金額は仕入価格によっております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)公共セグメント(千円)3,250,458127.1モビリティ・DXセグメント(千円)4,332,993118.6その他(千円)9,69486.6合計(千円)7,593,146122.1 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成しています。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(重要な会計上の見積り)」に記載しています。 ②当連結会計年度の経営成績の分析 「[ 経営成績等の状況の概要 ]」をご参照ください。③経営成績に重要な影響を与える要因について 「[ 事業等のリスク ]」をご参照ください。④キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析a.キャッシュ・フローの状況の分析 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は5,822百万円となりました。キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③当期のキャッシュ・フローの概況」に記載のとおりであります。 なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)74.574.172.171.861.7時価ベースの自己資本比率(%)135.2173.9107.089.285.8キャッシュ・フロー 対有利子負債比率(年)0.40.3-0.31.7インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍)129.799.0-169.960.8自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(注1)連結ベースの財務数値により計算しております。(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。(注4)有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。(注5)2024年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。 b.資本の財源及び資金の流動性財務活動の基本方針当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、適切な水準での財務安定性の維持及び機動的かつ効率的な資金の確保とともに、資本コストや株価を強く意識した経営を財務活動の基本方針としております。A)強固な財務基盤の維持と適切な資金調達当社の自己資本比率は約70%前後と高い水準で推移しており、手厚い資本による極めて高い財務安定性を有しております。事業活動に必要となる資金の調達にあたっては、金融市場の動向、事業規模や中長期的な事業戦略、株式市場の反応などを総合的に見極めながら、金融機関からの借入や最適な資金調達手法を選択していく方針です。総資産額、純資産額、自己資本比率の年度別推移 (グラフ中の単位:百万円) B)資本コストや株価を意識した経営への取り組み当社グループでは中期経営計画の取り組みとして資本コストと株価(PBR)を強く意識した経営を推進しております。具体的な取り組み内容とその目標への進捗は以下の通りです。・売上高と営業利益率伸長による収益力の向上売上高の成長については極めて順調に推移しています。この成長の背景には、公共セグメントにおける測量ルール改正等に伴う主力製品「WingneoINFINITY」や3次元点群処理ソフト「ANIST」が好調に推移したことに加え、自動運転・スマートシティ関連の受託案件が地方自治体を中心に拡大したことがあります。また、連結子会社による事業ドメインの拡大も寄与しており、最終年度の目標達成は十分に射程圏内にあると判断しております。今後は、特需による一過性の伸びに依存せず、保守運用やサブスクリプション型サービスによるストック収益の積み上げにより、持続的な成長基盤を固めてまいります。売上高の年度別推移 (グラフ中の単位:百万円)営業利益率の改善については、2026年3月期において10.0%を記録し、中期目標である10%を前倒しで達成いたしました。前連結会計年度(7.2%)からの大幅な改善は、高付加価値な自社製品の販売比率が高まったこと、および生成AIの活用や業務プロセスの内製化による原価低減・販管費の効率化が奏功した結果です。人的資本データに見られる通り、モビリティ事業部門等への重点的な人員配置を行い、稼働率を高めたことも寄与しています。今後は、急増した人員の教育・習熟度向上を図ることで生産性をさらに高め、目標値である「10%以上」の安定的な維持、ならびにさらなる高収益体質への転換を目指してまいります。営業利益及び売上高営業利益率の年度別推移 (グラフ中の単位:百万円) ・ROE、ROA、ROICの改善によるPBRの向上資本効率の面では、ROE(自己資本利益率)が8.20%に達し、目標値の8.0%を突破いたしました。また、投下資本に対する収益性を示すROICについても、ROICツリーを用いた各部門のKPI管理を徹底したことで、着実な改善傾向にあります。当社の資本コスト(株主資本コスト)を意識した経営において、現在のPBR(1.39倍)は依然として市場からの期待に応えきれているとは言えず、これを目標の2.5倍へと引き上げることが最優先課題です。今後は、以下の項目を軸に資本効率のさらなる向上を図ります。資産回転率の向上: DX投資を通じた固定資産の有効活用と、在庫・売上債権の管理適正化。成長投資と還元のバランス: 人財投資、製品開発投資、M&Aなどの成長投資を継続しつつ、DOE3%程度を指標とした安定的な株主還元の拡充。対話の強化: 資本コストを上回る利益成長のロードマップを明示し、PERの回復を通じた企業価値(PBR)の向上に努めてまいります。 ・広報・IRの強化と株主還元強化によるPERの向上IR専門組織の立ち上げによる国内外への積極的なIR発信とデジタルメディア活用に加え、名古屋証券取引所への上場を機に様々なIRイベントにも積極的に参加し、投資家の皆様との対話に積極的に取り組んでおります。DOE3%とした指標の導入といった資本効率を意識した株主還元の拡充とともに株主優待制度の導入を行うことで、市場からの将来期待を最大化し、PER35倍・PBR2.5倍の達成を目指します。 1株当たり純資産額、期末株価、PBRの年度別推移 (グラフ中の単位は、左軸は円、右軸は%)資本政策については、株式市場の声や事業展開における投資資金の必要性など、変化する状況に対して機敏に動くことを基本的な考え方に据えており、自己株式の取得を含めた機動的な対応を実施してまいります。 C)キャッシュ・フロー創出とリソースの最適化将来の成長を牽引するモビリティ・DX領域や人材確保への積極的な投資を実施する一方で、グループ全体でのキャッシュフロー(営業、投資、財務)に対する意識向上を図っています。グループ全体における経営リソースおよび資金配分の最適化を追求してまいります。 資金需要について当社グループにおける営業活動を目的とした資金需要は、自社で開発するソフトウェアやそのサポートサービスの契約、各種計測機器販売、高精度三次元地図の請負、自動運転社会実装に係る請負事業といった事業活動における商品の仕入、外注費の支払のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用となります。営業活動におけるキャッシュ・フローは事業活動による代金の回収が主たる収入であり、その時期は、販売が年度末に集中する傾向から代金回収も翌事業年度に掛けての回収となります。一方で営業費用に対する支出時期は販売代金の回収前となります。特に、モビリティ・DXセグメントの収益の拡大に伴い、毎年、事業年度に掛け資金が減少する傾向にあり、そのため、当社グループでは、安定的な収益源である自社開発製品及びサービスの販売拡大に取り組み収益基盤の安定化に努めるとともに、請負業務によるプロジェクトの採算管理を徹底、グループ会社各社における個々の資金繰り管理に注視することで財務基盤の安全課、健在化に取り組んでおります。投資活動を目的とした資金需要は、設備投資、投資有価証券の取得等によるものであります。 資金の源泉健全な財務体質、継続的な営業活動によるキャッシュ・フロー創出能力により、今後も事業成長を確保する目的で手元流動性を高める資金調達や、個別投資案件への資金調達は可能であると考えております。 株主還元株主還元については、「株主の皆様に対し、安定的かつ継続的な配当を行うとともに、内部留保の拡充と有効活用を通じて、企業競争力と株主価値の向上を図ること」を株主還元の基本方針とし、財務の健全性等に留意しつつ、DOEに基づく配当政策に従い実施してまいります。株主還元については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金の活用を基本としております。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 中長期的な経営方針及び対処すべき課題 当社グループは、「知恵」「実行」「貢献」の社是のもと、知恵で地理空間情報のイノベーションを実行し社会資産の豊かな発展に貢献することを経営理念に掲げ、事業活動を行っております。 (1) 当社グループの経営方針 当社グループでは次の社是、経営理念、行動指針を定め、経営を行っております。 ・社是 ・経営理念知恵で地理空間情報のイノベーションを実行し社会資本の豊かな発展に貢献する。 ・行動指針 (2) 中期的な経営目標 当社グループは、優秀な人財の確保とその人財への教育制度の充実が経営の基礎と考えております。その中で、測量業務のソフトウェアから測量計測機器までのトータルでのソリューションを実現し、且つ、自動車の自動走行に必要とされる高精度三次元地図に「測量」の技術を融合させることのできる国内唯一の企業として、当社が社会に果たすミッションとして次のとおり定めております。 (3) 中期経営計画(2024年4月~2027年3月) 前中期経営計画に実施した投資を収益に転換すべく、2027年3月期において売上高80億円、営業利益8.5億円を目指し、取り組んでまいります。公共セグメントでは、新規の製品、サービスをリリースし、安定した収益を獲得することを目指します。一方、モビリティ・DXセグメントでは、自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業にチャレンジします。コーポレート部門では、上記目標実現には人財投資が必要な状況であり、積極的な採用を継続するなど人的資本経営の推進とともに、資本コストを意識した経営にも取り組んでまいります。 ①2030年にありたい姿1.コア事業である公共セグメントにおいて競争力を高め、持続的成長する収益基盤を構築します。2.戦略事業であり成長分野であるモビリティ・DXセグメントにおいて自社の強みを活かし、コア事業へ引き上げるとともに、3D DX分野で新たな事業の柱として独立させます。3 一人ひとりが「活き活き」とその特性を活かし、持てる力を発揮し、それぞれが成長でき、新しいことにチャレンジし、成果をあげることが可能な企業を目指します。 ②中期経営計画(2024年4月~2027年3月)の位置づけ営業利益の推移のイメージ ③中期経営計画(2024年4月~2027年3月)の基本方針及び経営目標 ・基本方針基本方針1持続的成長の基礎となる製品・ソリューションの開発力強化基本方針2持続的成長を支える人財の獲得とその育成・スキルアップを図る基本方針3持続的成長を実現する「科学的」営業活動の実践基本方針4チャレンジ事業に経営資源を集中するとともにグループ全体でのシナジーの創出基本方針5資本コストを意識した経営の実践により企業価値向上を実現する ・経営目標経営目標12027年3月期において営業利益8.5億円を目指す経営目標2Development(開発と創造)& Evolution(進化)の実践経営目標3顧客起点の発想で、体験価値を提供する経営目標4自動運転に係る技術、ノウハウを収益に変える経営目標5広報活動の強化とともにCS、ES、IR、SR活動の実践その結果、企業価値向上へ繋げる ④2027年3月期定量目標 新中期経営計画の最終年度である2027年3月期の売上高は80億円、営業利益8.5億円、売上高営業利益率は10%を目標水準とします。当面は、「Development & Evolution」のスローガンを掲げ、公共セグメントでは、新規の製品、サービスをリリースし、安定した収益を獲得することを目指します。一方、モビリティ・DXセグメントでは、自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業にチャレンジします。コーポレート部門では、上記目標実現には人財投資が必要な状況であり、積極的な採用を継続するなど人的資本経営の推進とともに、資本コストを意識した経営にも取り組んでまいります。 (注)売上高及び営業利益の増減は2025年3月期比の数値です。 (4)サステナビリティへの取り組み 企業におけるサスティナビリティの実現は、2015年に国連サミットで採択されたSDGsの取り組みの拡がりと浸透と共にグローバルに注目を集めています。その実現に向けては、CSRを踏まえたESGによる企業活動が欠かせません。以上を受け、当社グループでは、サスティナビリティの実現に向けて次の観点から、当社グループの社是の下で、その取り組みに努める所存です。・サスティナビリティ基本方針 当社グループでは、社是、経営理念のもとAisan’s missionで掲げる「未来の社会インフラを創造する」を推進する事業そのもので社会的課題の解決を目指します。その取り組みにあたっては、「環境」「社会」の両面において、多くのステークホルダーの皆様とともに積極的に推進してまいります。 具体的な取り組みに関しては以下に記載の通りです。 ①測量で、自動運転で社会インフラ整備建設、運送業における2024年問題、地域公共交通の維持、所有者不明土地・空き家問題、道路や橋梁といった社会インフラの老朽化と数多くの社会的課題があり、それら課題の解決のための事業活動を行っております。また、地震、豪雨時の災害なども頻繁に発生する環境にあり、その発生時には、お客様の業務を支援するプログラムを用意し、速やかな復興に向けた貢献を行っております。また、震度5強以上の地震発生時には、電子基準点の情報を観測し、その地域の地殻変動量を算出したレポートを公開し、位置情報の正確性にお役立ていただいております。自動運転の実証実験においては、国、自治体、交通事業者をはじめとするパートナーの皆様と連携し、数多くの実用化に向けた実証実験を行ってまいりました。新たな移動手段を社会に提供し社会課題を解決することを目的として、人材や技術など投資も進め、グループ会社であるA-Drive株式会社とともに事業モデルの構築を加速化させて自動運転の社会実装に向けた取り組みを進めてまいります。なお、自動運転車両の一部はEV車両を用いており、車輛の二酸化炭素排出量を抑制する取り組みも行っております。②人事制度改定により70歳定年制度へ少子高齢化の時代が進み、人生100年時代と言われる昨今、経験とノウハウを持つ高年齢者が、意欲と能力のある限り、年齢に関わりなく働くことができる生涯現役社会をサポートする制度を設けることが社員、会社のお互いにメリットがあると考えます。また、国の社会保障制度としても65歳以上への定年引上げや高年齢者の雇用管理制度の整備、高年齢の有期契約労働者の無期雇用への転換等を求めているのと同時に、年金の受給開始時期の見直しの議論も行われようとしております。このような社会環境に対応すべく、当社グループでは、2020年4月に人事制度を改定し、従来の60歳定年制度を70歳までの年度で社員個々が定年年齢を選択可能な制度を創設し、運用を行っております。③多様な人財が活躍できる職場を目指し、従業員エンゲージメント向上に向けた取り組みへ社員各々の価値観が多様化する中、どのように事業の成果を上げるか、そのための働き方の多様化が求められています。また、出産、育児、介護が必要な環境下においても、就業継続可能な環境を用意することが経験を持った優秀な社員の離職を防ぐため重要と考えております。当社グループでは、従来より出産、育児、介護から復帰を可能とする休暇制度とともに、短時間勤務制度、コアタイムなしのスーパーフレックスタイム制度、在宅勤務制度を設けており、過去10年間、出産・育児を理由とした離職率は0%を維持しております。また、現在は全社員を対象にコアタイムなしのスーパーフレックスタイム制度、在宅と出社を併用できるテレワーク制度、副業制度などを運用しております。加えて男性社員の育児休業取得の意識向上にも努めております。2022年1月から2年間の「次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画」の計画期間において、対象者が少ないながら2名の男性社員が育児休業を取得をしております。当社グループでは社員のやりがい、満足度の調査を実施し、人事制度の見直し、組織設計に活用しております。今後も本調査を活用することで社員一人一人が活躍できる職場環境を提供できるよう取り組んでまいります。また、直接的な雇用ではありませんが、現在、試験的に刑務所における受刑者の軽作業を委託することで勤労精神の養育、職業技能の向上や社会復帰に向けた取り組みを支援することも開始することで、働きがいのある仕事の提供に繋がる取り組みも実施しております。④改訂コーポレートガバナンス・コードへの対応を通じたガバナンス体制の強化「知恵」「実行」「貢献」の社是に基づく企業倫理の浸透とコンプライアンスの徹底を図るとともに、リスクマネジメントの徹底に努めております。2021年6月にコーポレートガバナンス・コードが改訂されるとともに、2022年4月には、東京証券取引所において、市場再編が行われました。当社グループでは、スタンダード市場として求められる事項に加え、経営方針に沿って有益な事項は積極的に取り組んでおります。その取り組みについては、ウェブサイトで公開しております。具体的には、独立社外取締役の増員など取締役会の機能強化を実施するとともに、投資家との対話の充実を更に進めてまいります。また、昨今ではグループ会社による不正などのニュースも散見されることから当社グループでもグループ全体のガバナンス強化に取り組んでまいります。その取り組みとして、グループ会社の会社機関設計を統一し、全会社にアイサンテクノロジーより取締役、監査役を派遣します。各監査役はアイサンテクノロジーの監査役会、内部監査室とも連携し、決算情報、業務執行の適正性をチェックしてまいります。⑤期末連結従業員数235名(※契約社員等を含む)体制へ2027年3月期以降の成長のためには、現在の社員の年齢構成を変える必要があるとともに人員数も不足する状況です。そのため、2026年3月期までに集中的に人財獲得とその育成を目指します。グループ会社含めて、人財要件を明確にし、新卒採用、キャリア採用中心に人財投資を実行することが必要です。加えて、当社グループに入社した社員の育成プログラムも構築し、安定した活躍の場を設けるとともに、定期的に社員の意識調査を行い、必要に応じ配置転換、リスキリングにも取り組んでいく方針です。併せて、M&Aを活用することで、上記で不足する部分を補完することも常時検討を行っております。⑥生産性の向上を目指してDX推進当社グループでは、ITやクラウドサービスを積極的に活用し業務の効率化を実現することで、社員は、人間にしかできない戦略的な業務に集中することが可能となり、働き甲斐を向上させるよう取り組んでまいりました。2024年3月期からは、生成AIの利活用を業務に取り入れるべく試験的な導入にも着手しております。環境面への配慮からは、紙資源の利用を抑制するためにペーパーレス化を推進しております。取締役会では数年前よりペーパーレス化を図り、資料の紙での配布を廃止しております。また、お客様への納品書、請求書も電子化するサービスを導入しております。加えて契約書類の一部や取引における書面のやり取りは電子署名技術を活用した電子契約サービスを導入し、運用を行っております。これらの取り組みは環境面のみならず、間接業務の生産性向上にも寄与するものと考えております。これらの取り組みが有益であることを示す、国がその取り組みを認定する制度の「DX認定制度」へもチャレンジしてまいります。 (5)2026年3月期業績見通し 「中期経営計画(2024年度~2026年度) Development & Evolution」の2年目として定量的な目標達成に取り組んでまいります。その中期経営計画の基本方針は、以下の通りです。① 持続的成長の基礎となる製品・ソリューションの開発力強化② 持続的成長を支える人財の獲得とその育成・スキルアップ③ 持続的成長を実現する「科学的」営業活動の実践④ チャレンジ事業に経営資源を集中とともにグループ全体でのシナジーの創出⑤ 資本コストを意識した経営の実践による企業価値向上の実現 この基本方針を達成するにあたり、前中期経営計画から継続して、次期においても、当社グループの事業活動のコアとなる人財補強を実施し、その育成による早期の収益貢献を目指します。その人財の成長が新たな事業開拓、創出を行うとともに、既存事業の収益性改善に繋げることで、最終年度の目標達成を目指します。 また、2026年3月期における連結業績予想は以下の通りであります。 アイサンテクノロジーグループの連結実績及び次期の業績予想 (単位:千円) 2025年3月期(実績)2026年3月期(計画)対前期増減額対前期増減率売上高6,220,6257,200,000979,37415.7%営業利益449,401600,000150,59833.5%経常利益445,048580,000134,95130.3%親会社株主に帰属する当期純利益286,207382,00095,79233.5% 各セグメントにおける次期の市場環境を含めた見通しは以下の通りです。 なお、報告セグメントについて、従来は市場別に「公共セグメント」「モビリティセグメント」「その他」と区分しておりましたが、2025年3月期より、社内の本部体制をソリューション別に変更したことに伴い、取締役会において適切な意思決定を行うことを目的に、「公共セグメント」「モビリティ・DXセグメント」「その他」の3区分に変更しております。「公共セグメント」は、創業来培ってまいりました測量・不動産登記にかかるお客様の業務を効率化するソリューションを展開する事業とし、「モビリティ・DXセグメント」は、従来のモビリティの分野に加え、自治体をはじめ土木・建設・交通・自動車分野を横断的にDX推進する事業となります。 a.報告セグメント別の業績見通し (単位:千円) 2026年3月期(計画)2027年3月期(計画)公共セグメント売上高3,218,0003,757,000セグメント利益428,000655,000営業利益率13.3%17.4%モビリティ・DXセグメント売上高3,972,0004,233,000セグメント利益379,000432,000営業利益率9.5%10.2%その他売上高10,00010,000セグメント利益4,5504,550営業利益率45.5%45.5% b.報告セグメント別の当連結会計年度末における請負契約に係る受注残高(次期に売上計上予定) 公共セグメントモビリティ・DXセグメント合計計測機器販売及び関連サービス-33,32433,324各種請負業務及び関連サービス13,567128,623142,190合計13,567161,948175,514 c.報告セグメント別の次期の見通し(公共セグメント) 測量・不動産登記に係る市場においては、不透明な経済状況下において、お客様の設備投資意欲の低下や、測量機器などのハードウェア関連の生産遅延、在庫不足による商談機会を逸するリスクが存在しております。そのような環境下においても、引き続き、三次元データの利活用推進の動きは加速するものと考えられます。また、新型コロナウイルスの影響も落ち着いたことから、積極的な営業エリアの拡大を行うとともに、販売パートナーとの関係強化も図り、顧客・販売店との対面営業推進も行います。・当社グループの主力製品である「WingneoINFINITY」や2024年7月にリリースを行った新製品の「ANIST」等、自社製品の定期的なアップデート、サポートサービスに加え、新たな製品・サービスのリリースを継続的に行うことで安定した収益の獲得を目指すとともに、効果的な分野、地域への販売コストの集中的な投下により、収益性の改善を図っていきます。・2021年4月に成立した所有者不明の土地問題を解消するための関連法案に加え、2023年4月には「相続土地国庫帰属制度」が開始するなど、活性化が予測される不動産登記行政に対し、様々なサービス、製品提案の強化や、官公庁事業の推進などを行うことで、従来と異なる顧客からの収益確保を目指していきます。・建設関連業界におけるi-Constructionの流れは次期以降も引き続き顕著であり、三次元データの活用を可能とするソリューションの提供を行い、補助金活用や税制優遇を活用したお客様の生産性向上の提案を推進してまいります。・「GEOMARKETセンター」では中古測量機器やレンタルの需要も高まっており、2024年1月に子会社化を行った「有限会社秋測」に事業移管を行いました。これらの事業のシナジーによる収益拡大を目指すとともに、当社の測量機器販売において、当社グループにしかできない付加価値をつけた「サポートパックプラン」の提供を行います。 (モビリティ・DXセグメント) 自動車関連市場においては、国を挙げて自動運転への取り組みが加速しており、内閣府によるITSロードマップ2020においても、その実用化時期を2025年度とした様々な法改正や制度改正が進んでおります。本事業セグメントにおいても、2025年度をターゲットとして事業を推進しており、それまでの投資局面においては、様々な自治体やパートナー企業と連携し、高精度三次元地図の整備、実証実験、モビリティ開発、スマートシティやスーパーシティプロジェクトへの参画等を進め、2025年度以降の当社のビジネスモデルを構築してまいります。加えて、これらの事業を通じて培ってきた高精度三次元技術を基盤とし、新たなDX事業に参入すべく、様々な営業・投資活動を計画しております。そのためにも人財確保と育成および研究開発を各専門分野で実施し、またパートナー連携の強化、プロジェクトの深化などを進め、将来の収益性の向上を図ります。・高精度三次元地図関連事業では、引き続きパートナー企業との連携を深め、今後のニーズ拡大が期待される自治体向け高精度三次元地図データの利活用に向け、自動運転用地図の配信基盤の研究開発に取り組むとともに、スマートシティやスーパーシティなどで期待される高精度三次元地図データプラットフォームなどへの取り組みを進めてまいります。また、本事業の収益性を更に高めるため、自社開発の地図生産ソフトウェアの機能性をさらに高め、地図データ生成における生産性向上と品質強化の取り組みを強力に推進してまいります。・自動走行に係る車両構築や実証実験においても、国の掲げるロードマップに即し、新たな移動手段を社会に提供し社会課題を解決することを目的として、グループ会社の「A-Drive株式会社」、多くの外部パートナー企業と連携し、全国自治体との対話を進め、将来の実用化に向け今後も積極的に推進するとともに、人財や技術などへの投資も進め、事業モデルの構築を加速させてまいります。・国土交通省の推進する「インフラ分野のDX」を実現させるべく、三次元データのDXを推進し、新たな収益モデルを確立するための営業活動及び研究開発に取り組んでまいります。その為にも、今まで培ってきたパートナーとの連携に加え、人財採用活動や市場調査を推進し、ビジネスモデルの構築を目指します。 (6) 経営環境及び優先的に対処すべき課題 当社グループでは、「社是」「経営理念」に基づき中長期的に企業グループとしてあるべき姿を示した「2030年にありたい姿」を定め、その目標を達成すべく「中期経営計画」を策定し、その成長戦略に沿って事業活動を行っております。事業活動を行うに際しては、資本コストや株価を意識した経営をはじめ、上場企業の一員として対応すべき事項、社会変化や技術革新など外部環境の変化に伴う機会と脅威が存在するとともに、事業を継続するうえで普遍的な課題が存在しています。これらに適切に対応することで、持続的な成長に繋がるものと考えますが、対応を誤ると、獲得できる可能性のあった収益を失うことにもなります。米国の政権交代後による相互関税等戦後秩序の転換とも言える状況において貿易戦争の可能性も排除できない点や為替変動や不安定な国際情勢に起因する様々な価格の高騰など物価指数が上昇する事業環境下において、測量・不動産登記に係る市場における技術革新への対応やモビリティ分野における自動運転の実用化社会に向けた開発競争が激しくなるなど、目まぐるしく変化する経営環境の中、「知恵・実行・貢献」の社是のもと「未来の社会インフラを創造する」企業として、持続的な成長を目指すべく、2025年3月期より「Development & Evolution」のスローガンを掲げた新しい中期経営計画の達成に向け、以下の通り取り組んでまいります。 ①地政学リスクへの対処すべき課題 当社グループにおける主たる事業活動の地域は、国内が中心であり、直接海外での事業活動を展開していないことから、地政学リスクの直接的な影響は小さいものと判断しております。しかしながらその影響による国内外の景気や経済活動の動向による間接的な影響を受けることとなります。 具体的には、お客様の投資マインドの低下、生産・入荷の遅延や為替変動による一部仕入商品の価格などへの影響などがあげられます。 当社グループでは、このようなリスクに対応すべく、多方面での事業展開も同時に行うことで、特定の市場環境の影響に偏らないよう、事業活動を行うとともに、将来の取引の見込みより適正な在庫管理を行うなど実施していかなければいけません。 ②中期的な対処すべき課題 当社グループでは、前中期経営計画に実施した投資を収益に転換すべく、「中期経営計画(2024年4月~2027年3月) Development & Evolution」にて掲げる2027年3月期の連結業績目標である売上高80億円、営業利益8.5億円を目指し、取り組んでまいります。 当社グループの事業活動では幅広い人財が必要となります。そのためには、競争の激しい採用市場で当社の魅力を示し、計画する人財の確保と育成に取り組まなければいけません。また、自社でソリューションするソフトウェアやサービスの研究開発を行い、その成果として利益率の高い製品を継続的にリリースしていかなければいけません。加えて、成長分野である自動運転に係る事業分野においては、2025年の社会実装に向け、幅広い自治体、交通事業者に対し、多くのパートナー企業と連携し、その地位を確立することが企業グループとしての成長には欠かせません。 最後に、高精度三次元解析技術の向上により土木・建設・交通・自動車分野のDXを推進し、新たな市場と収益を獲得すべく新たな事業の柱に育てることが「2030年ありたい姿」のために重要となります。 ③各事業分野における対処すべき課題(コーポレート部門)・「資本コストや株価を意識した経営」が求められており、その対応が求められております。その取り組みとして2024年5月に具体的な行動目標を策定し、その達成に向け取り組みを推進する。具体的には、売上高営業利益率、ROE、ROA、ROICの改善によりPBRを向上させる取り組みを実施しておりす。・株主・投資家への情報発信・対話を強化し企業価値の向上に努めます。・人的資本経営として人財の獲得と共に社員の成長を支え一人ひとりが「活き活き」とその特性を活かし、持てる力を発揮できる職場環境を目指します。・社員のやりがい、満足度の調査を実施し、人事制度の見直し、組織設計に活用するなど従業員エンゲージメントの向上に努めます。また、社員が介護休業を取得できる環境を整えるとともに、男性社員が育児休業を取得できる環境整備と社員の意識向上に努めます。・ESG経営の実践により、中長期的な持続的成長のため、変化する環境問題への取り組み、社会とのつながり、ガバナンスを強化への取り組みを実施します。なお、2025年3月期における取り組み内容は、「サステナビリティへの取り組み」及び「ESGへの取り組み」に記載のほか、「サステナブルレポート2025」(※1)を開示した通りです。・DXを推進し、それをお客様へ提供する製品、サービスに活用するとともに業務にも活かすことで生産性の向上を図ることが必要です。加えて情報セキュリティ対策を適切に講じ、セキュリティ事故を未然に防ぐことも企業としての重要な責務となります。当社では、「DX戦略2025」(※2)を定め、生成AIの活用を始め、具体的な取り組みの指針としております。 以上により、持続的に成長する企業として、公正で透明性の高い、社会から信頼を寄せられる経営を進めることがコーポレート部門における対処すべき課題となります。 ※1「サステナブルレポート2025」は以下からご覧いただくことが可能です。 https://aisan-corp.com/ir/management/sustainability/※2「DX戦略2025」は以下からご覧いただくことが可能です。 https://aisan-corp.com/ir/management/dx-strategy/ (公共セグメント部門) 公共セグメントにおいては、何よりも優先すべき事項は、新たな自社ソリューションのリリースを市場に提供し、収益を獲得することが重要な課題となります。具体的な取り組み目標は以下の通りです。・製品企画・開発の強化を行い製品・サービスのスピーディ且つ継続的な提供を行います。・顧客体験を重視し、ユーザが安心して製品を利用できる環境を提供します。・販売店との情報共有を進め、信頼関係を更に強めたパートナー体制を構築します。・積極的な情報発信を行うと同時に市場情報を収集し将来を見据えた提案をします。・業界をリードする人財育成、人財投与を積極的に実施します。 以上により、安定した収益の獲得のため、新規の製品・サービスをリリースし、市場占有率を高め、収益性の改善に努めることが本事業分野における対処すべき課題となります。 (モビリティ・DXセグメント部門) モビリティ・DXセグメントにおいては、2025年度の自動運転社会実装に向けた具体的な取り組み目標は以下の通りです。・全国自治体・交通事業者との連携で自動運転社会実装領域での収益獲得を目指します。・これまでのモニター実証ノウハウの積み上げからのストックビジネスモデルを確立します。・モビリティ領域で、自社ソリューション領域を拡張し、収益性を向上させます。・高精度三次元地図の生産性向上させ、市場競争力を高めます。・DX領域で三次元データのDXを推進し、新たな収益モデルを確立します。 2025年度以降に向けて自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業にチャレンジすることが本事業分野における対処すべき課題となります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 中長期的な経営方針及び対処すべき課題 当社グループは、「知恵」「実行」「貢献」の社是のもと、知恵で地理空間情報のイノベーションを実行し社会資産の豊かな発展に貢献することを経営理念に掲げ、事業活動を行っております。 (1) 当社グループの経営方針 当社グループでは次の社是、経営理念、行動指針を定め、経営を行っております。 ・社是 ・経営理念知恵で地理空間情報のイノベーションを実行し社会資本の豊かな発展に貢献する。 ・行動指針 (2) 中期的な経営目標 当社グループは、優秀な人財の確保とその人財への教育制度の充実が経営の基礎と考えております。その中で、測量業務のソフトウェアから測量計測機器までのトータルでのソリューションを実現し、且つ、自動車の自動走行に必要とされる高精度三次元地図に「測量」の技術を融合させることのできる国内唯一の企業として、当社が社会に果たすミッションとして次のとおり定めております。 (3) 中期経営計画(2024年4月~2027年3月) 前中期経営計画に実施した投資を収益に転換すべく、2027年3月期において売上高80億円、営業利益8.5億円を目指し、取り組んでまいります。公共セグメントでは、新規の製品、サービスをリリースし、安定した収益を獲得することを目指します。一方、モビリティ・DXセグメントでは、自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業にチャレンジします。コーポレート部門では、上記目標実現には人財投資が必要な状況であり、積極的な採用を継続するなど人的資本経営の推進とともに、資本コストを意識した経営にも取り組んでまいります。 ①2030年にありたい姿1.コア事業である公共セグメントにおいて競争力を高め、持続的成長する収益基盤を構築します。2.戦略事業であり成長分野であるモビリティ・DXセグメントにおいて自社の強みを活かし、コア事業へ引き上げるとともに、3D DX分野で新たな事業の柱として独立させます。3 一人ひとりが「活き活き」とその特性を活かし、持てる力を発揮し、それぞれが成長でき、新しいことにチャレンジし、成果をあげることが可能な企業を目指します。 ②中期経営計画(2024年4月~2027年3月)の位置づけ営業利益の推移のイメージ ③中期経営計画(2024年4月~2027年3月)の基本方針及び経営目標 ・基本方針基本方針1持続的成長の基礎となる製品・ソリューションの開発力強化基本方針2持続的成長を支える人財の獲得とその育成・スキルアップを図る基本方針3持続的成長を実現する「科学的」営業活動の実践基本方針4チャレンジ事業に経営資源を集中するとともにグループ全体でのシナジーの創出基本方針5資本コストを意識した経営の実践により企業価値向上を実現する ・経営目標経営目標12027年3月期において営業利益8.5億円を目指す経営目標2Development(開発と創造)& Evolution(進化)の実践経営目標3顧客起点の発想で、体験価値を提供する経営目標4自動運転に係る技術、ノウハウを収益に変える経営目標5広報活動の強化とともにCS、ES、IR、SR活動の実践その結果、企業価値向上へ繋げる ④2027年3月期定量目標 新中期経営計画の最終年度である2027年3月期の売上高は80億円、営業利益8.5億円、売上高営業利益率は10%を目標水準とします。当面は、「Development & Evolution」のスローガンを掲げ、公共セグメントでは、新規の製品、サービスをリリースし、安定した収益を獲得することを目指します。一方、モビリティ・DXセグメントでは、自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業にチャレンジします。コーポレート部門では、上記目標実現には人財投資が必要な状況であり、積極的な採用を継続するなど人的資本経営の推進とともに、資本コストを意識した経営にも取り組んでまいります。 (注)売上高及び営業利益の増減は2025年3月期比の数値です。 (4)サステナビリティへの取り組み 企業におけるサスティナビリティの実現は、2015年に国連サミットで採択されたSDGsの取り組みの拡がりと浸透と共にグローバルに注目を集めています。その実現に向けては、CSRを踏まえたESGによる企業活動が欠かせません。以上を受け、当社グループでは、サスティナビリティの実現に向けて次の観点から、当社グループの社是の下で、その取り組みに努める所存です。・サスティナビリティ基本方針 当社グループでは、社是、経営理念のもとAisan’s missionで掲げる「未来の社会インフラを創造する」を推進する事業そのもので社会的課題の解決を目指します。その取り組みにあたっては、「環境」「社会」の両面において、多くのステークホルダーの皆様とともに積極的に推進してまいります。 具体的な取り組みに関しては以下に記載の通りです。 ①測量で、自動運転で社会インフラ整備建設、運送業における2024年問題、地域公共交通の維持、所有者不明土地・空き家問題、道路や橋梁といった社会インフラの老朽化と数多くの社会的課題があり、それら課題の解決のための事業活動を行っております。また、地震、豪雨時の災害なども頻繁に発生する環境にあり、その発生時には、お客様の業務を支援するプログラムを用意し、速やかな復興に向けた貢献を行っております。また、震度5強以上の地震発生時には、電子基準点の情報を観測し、その地域の地殻変動量を算出したレポートを公開し、位置情報の正確性にお役立ていただいております。自動運転の実証実験においては、国、自治体、交通事業者をはじめとするパートナーの皆様と連携し、数多くの実用化に向けた実証実験を行ってまいりました。新たな移動手段を社会に提供し社会課題を解決することを目的として、人材や技術など投資も進め、グループ会社であるA-Drive株式会社とともに事業モデルの構築を加速化させて自動運転の社会実装に向けた取り組みを進めてまいります。なお、自動運転車両の一部はEV車両を用いており、車輛の二酸化炭素排出量を抑制する取り組みも行っております。②人事制度改定により70歳定年制度へ少子高齢化の時代が進み、人生100年時代と言われる昨今、経験とノウハウを持つ高年齢者が、意欲と能力のある限り、年齢に関わりなく働くことができる生涯現役社会をサポートする制度を設けることが社員、会社のお互いにメリットがあると考えます。また、国の社会保障制度としても65歳以上への定年引上げや高年齢者の雇用管理制度の整備、高年齢の有期契約労働者の無期雇用への転換等を求めているのと同時に、年金の受給開始時期の見直しの議論も行われようとしております。このような社会環境に対応すべく、当社グループでは、2020年4月に人事制度を改定し、従来の60歳定年制度を70歳までの年度で社員個々が定年年齢を選択可能な制度を創設し、運用を行っております。③多様な人財が活躍できる職場を目指し、従業員エンゲージメント向上に向けた取り組みへ社員各々の価値観が多様化する中、どのように事業の成果を上げるか、そのための働き方の多様化が求められています。また、出産、育児、介護が必要な環境下においても、就業継続可能な環境を用意することが経験を持った優秀な社員の離職を防ぐため重要と考えております。当社グループでは、従来より出産、育児、介護から復帰を可能とする休暇制度とともに、短時間勤務制度、コアタイムなしのスーパーフレックスタイム制度、在宅勤務制度を設けており、過去10年間、出産・育児を理由とした離職率は0%を維持しております。また、現在は全社員を対象にコアタイムなしのスーパーフレックスタイム制度、在宅と出社を併用できるテレワーク制度、副業制度などを運用しております。加えて男性社員の育児休業取得の意識向上にも努めております。2022年1月から2年間の「次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画」の計画期間において、対象者が少ないながら2名の男性社員が育児休業を取得をしております。当社グループでは社員のやりがい、満足度の調査を実施し、人事制度の見直し、組織設計に活用しております。今後も本調査を活用することで社員一人一人が活躍できる職場環境を提供できるよう取り組んでまいります。また、直接的な雇用ではありませんが、現在、試験的に刑務所における受刑者の軽作業を委託することで勤労精神の養育、職業技能の向上や社会復帰に向けた取り組みを支援することも開始することで、働きがいのある仕事の提供に繋がる取り組みも実施しております。④改訂コーポレートガバナンス・コードへの対応を通じたガバナンス体制の強化「知恵」「実行」「貢献」の社是に基づく企業倫理の浸透とコンプライアンスの徹底を図るとともに、リスクマネジメントの徹底に努めております。2021年6月にコーポレートガバナンス・コードが改訂されるとともに、2022年4月には、東京証券取引所において、市場再編が行われました。当社グループでは、スタンダード市場として求められる事項に加え、経営方針に沿って有益な事項は積極的に取り組んでおります。その取り組みについては、ウェブサイトで公開しております。具体的には、独立社外取締役の増員など取締役会の機能強化を実施するとともに、投資家との対話の充実を更に進めてまいります。また、昨今ではグループ会社による不正などのニュースも散見されることから当社グループでもグループ全体のガバナンス強化に取り組んでまいります。その取り組みとして、グループ会社の会社機関設計を統一し、全会社にアイサンテクノロジーより取締役、監査役を派遣します。各監査役はアイサンテクノロジーの監査役会、内部監査室とも連携し、決算情報、業務執行の適正性をチェックしてまいります。⑤期末連結従業員数235名(※契約社員等を含む)体制へ2027年3月期以降の成長のためには、現在の社員の年齢構成を変える必要があるとともに人員数も不足する状況です。そのため、2026年3月期までに集中的に人財獲得とその育成を目指します。グループ会社含めて、人財要件を明確にし、新卒採用、キャリア採用中心に人財投資を実行することが必要です。加えて、当社グループに入社した社員の育成プログラムも構築し、安定した活躍の場を設けるとともに、定期的に社員の意識調査を行い、必要に応じ配置転換、リスキリングにも取り組んでいく方針です。併せて、M&Aを活用することで、上記で不足する部分を補完することも常時検討を行っております。⑥生産性の向上を目指してDX推進当社グループでは、ITやクラウドサービスを積極的に活用し業務の効率化を実現することで、社員は、人間にしかできない戦略的な業務に集中することが可能となり、働き甲斐を向上させるよう取り組んでまいりました。2024年3月期からは、生成AIの利活用を業務に取り入れるべく試験的な導入にも着手しております。環境面への配慮からは、紙資源の利用を抑制するためにペーパーレス化を推進しております。取締役会では数年前よりペーパーレス化を図り、資料の紙での配布を廃止しております。また、お客様への納品書、請求書も電子化するサービスを導入しております。加えて契約書類の一部や取引における書面のやり取りは電子署名技術を活用した電子契約サービスを導入し、運用を行っております。これらの取り組みは環境面のみならず、間接業務の生産性向上にも寄与するものと考えております。これらの取り組みが有益であることを示す、国がその取り組みを認定する制度の「DX認定制度」へもチャレンジしてまいります。 (5)2026年3月期業績見通し 「中期経営計画(2024年度~2026年度) Development & Evolution」の2年目として定量的な目標達成に取り組んでまいります。その中期経営計画の基本方針は、以下の通りです。① 持続的成長の基礎となる製品・ソリューションの開発力強化② 持続的成長を支える人財の獲得とその育成・スキルアップ③ 持続的成長を実現する「科学的」営業活動の実践④ チャレンジ事業に経営資源を集中とともにグループ全体でのシナジーの創出⑤ 資本コストを意識した経営の実践による企業価値向上の実現 この基本方針を達成するにあたり、前中期経営計画から継続して、次期においても、当社グループの事業活動のコアとなる人財補強を実施し、その育成による早期の収益貢献を目指します。その人財の成長が新たな事業開拓、創出を行うとともに、既存事業の収益性改善に繋げることで、最終年度の目標達成を目指します。 また、2026年3月期における連結業績予想は以下の通りであります。 アイサンテクノロジーグループの連結実績及び次期の業績予想 (単位:千円) 2025年3月期(実績)2026年3月期(計画)対前期増減額対前期増減率売上高6,220,6257,200,000979,37415.7%営業利益449,401600,000150,59833.5%経常利益445,048580,000134,95130.3%親会社株主に帰属する当期純利益286,207382,00095,79233.5% 各セグメントにおける次期の市場環境を含めた見通しは以下の通りです。 なお、報告セグメントについて、従来は市場別に「公共セグメント」「モビリティセグメント」「その他」と区分しておりましたが、2025年3月期より、社内の本部体制をソリューション別に変更したことに伴い、取締役会において適切な意思決定を行うことを目的に、「公共セグメント」「モビリティ・DXセグメント」「その他」の3区分に変更しております。「公共セグメント」は、創業来培ってまいりました測量・不動産登記にかかるお客様の業務を効率化するソリューションを展開する事業とし、「モビリティ・DXセグメント」は、従来のモビリティの分野に加え、自治体をはじめ土木・建設・交通・自動車分野を横断的にDX推進する事業となります。 a.報告セグメント別の業績見通し (単位:千円) 2026年3月期(計画)2027年3月期(計画)公共セグメント売上高3,218,0003,757,000セグメント利益428,000655,000営業利益率13.3%17.4%モビリティ・DXセグメント売上高3,972,0004,233,000セグメント利益379,000432,000営業利益率9.5%10.2%その他売上高10,00010,000セグメント利益4,5504,550営業利益率45.5%45.5% b.報告セグメント別の当連結会計年度末における請負契約に係る受注残高(次期に売上計上予定) 公共セグメントモビリティ・DXセグメント合計計測機器販売及び関連サービス-33,32433,324各種請負業務及び関連サービス13,567128,623142,190合計13,567161,948175,514 c.報告セグメント別の次期の見通し(公共セグメント) 測量・不動産登記に係る市場においては、不透明な経済状況下において、お客様の設備投資意欲の低下や、測量機器などのハードウェア関連の生産遅延、在庫不足による商談機会を逸するリスクが存在しております。そのような環境下においても、引き続き、三次元データの利活用推進の動きは加速するものと考えられます。また、新型コロナウイルスの影響も落ち着いたことから、積極的な営業エリアの拡大を行うとともに、販売パートナーとの関係強化も図り、顧客・販売店との対面営業推進も行います。・当社グループの主力製品である「WingneoINFINITY」や2024年7月にリリースを行った新製品の「ANIST」等、自社製品の定期的なアップデート、サポートサービスに加え、新たな製品・サービスのリリースを継続的に行うことで安定した収益の獲得を目指すとともに、効果的な分野、地域への販売コストの集中的な投下により、収益性の改善を図っていきます。・2021年4月に成立した所有者不明の土地問題を解消するための関連法案に加え、2023年4月には「相続土地国庫帰属制度」が開始するなど、活性化が予測される不動産登記行政に対し、様々なサービス、製品提案の強化や、官公庁事業の推進などを行うことで、従来と異なる顧客からの収益確保を目指していきます。・建設関連業界におけるi-Constructionの流れは次期以降も引き続き顕著であり、三次元データの活用を可能とするソリューションの提供を行い、補助金活用や税制優遇を活用したお客様の生産性向上の提案を推進してまいります。・「GEOMARKETセンター」では中古測量機器やレンタルの需要も高まっており、2024年1月に子会社化を行った「有限会社秋測」に事業移管を行いました。これらの事業のシナジーによる収益拡大を目指すとともに、当社の測量機器販売において、当社グループにしかできない付加価値をつけた「サポートパックプラン」の提供を行います。 (モビリティ・DXセグメント) 自動車関連市場においては、国を挙げて自動運転への取り組みが加速しており、内閣府によるITSロードマップ2020においても、その実用化時期を2025年度とした様々な法改正や制度改正が進んでおります。本事業セグメントにおいても、2025年度をターゲットとして事業を推進しており、それまでの投資局面においては、様々な自治体やパートナー企業と連携し、高精度三次元地図の整備、実証実験、モビリティ開発、スマートシティやスーパーシティプロジェクトへの参画等を進め、2025年度以降の当社のビジネスモデルを構築してまいります。加えて、これらの事業を通じて培ってきた高精度三次元技術を基盤とし、新たなDX事業に参入すべく、様々な営業・投資活動を計画しております。そのためにも人財確保と育成および研究開発を各専門分野で実施し、またパートナー連携の強化、プロジェクトの深化などを進め、将来の収益性の向上を図ります。・高精度三次元地図関連事業では、引き続きパートナー企業との連携を深め、今後のニーズ拡大が期待される自治体向け高精度三次元地図データの利活用に向け、自動運転用地図の配信基盤の研究開発に取り組むとともに、スマートシティやスーパーシティなどで期待される高精度三次元地図データプラットフォームなどへの取り組みを進めてまいります。また、本事業の収益性を更に高めるため、自社開発の地図生産ソフトウェアの機能性をさらに高め、地図データ生成における生産性向上と品質強化の取り組みを強力に推進してまいります。・自動走行に係る車両構築や実証実験においても、国の掲げるロードマップに即し、新たな移動手段を社会に提供し社会課題を解決することを目的として、グループ会社の「A-Drive株式会社」、多くの外部パートナー企業と連携し、全国自治体との対話を進め、将来の実用化に向け今後も積極的に推進するとともに、人財や技術などへの投資も進め、事業モデルの構築を加速させてまいります。・国土交通省の推進する「インフラ分野のDX」を実現させるべく、三次元データのDXを推進し、新たな収益モデルを確立するための営業活動及び研究開発に取り組んでまいります。その為にも、今まで培ってきたパートナーとの連携に加え、人財採用活動や市場調査を推進し、ビジネスモデルの構築を目指します。 (6) 経営環境及び優先的に対処すべき課題 当社グループでは、「社是」「経営理念」に基づき中長期的に企業グループとしてあるべき姿を示した「2030年にありたい姿」を定め、その目標を達成すべく「中期経営計画」を策定し、その成長戦略に沿って事業活動を行っております。事業活動を行うに際しては、資本コストや株価を意識した経営をはじめ、上場企業の一員として対応すべき事項、社会変化や技術革新など外部環境の変化に伴う機会と脅威が存在するとともに、事業を継続するうえで普遍的な課題が存在しています。これらに適切に対応することで、持続的な成長に繋がるものと考えますが、対応を誤ると、獲得できる可能性のあった収益を失うことにもなります。米国の政権交代後による相互関税等戦後秩序の転換とも言える状況において貿易戦争の可能性も排除できない点や為替変動や不安定な国際情勢に起因する様々な価格の高騰など物価指数が上昇する事業環境下において、測量・不動産登記に係る市場における技術革新への対応やモビリティ分野における自動運転の実用化社会に向けた開発競争が激しくなるなど、目まぐるしく変化する経営環境の中、「知恵・実行・貢献」の社是のもと「未来の社会インフラを創造する」企業として、持続的な成長を目指すべく、2025年3月期より「Development & Evolution」のスローガンを掲げた新しい中期経営計画の達成に向け、以下の通り取り組んでまいります。 ①地政学リスクへの対処すべき課題 当社グループにおける主たる事業活動の地域は、国内が中心であり、直接海外での事業活動を展開していないことから、地政学リスクの直接的な影響は小さいものと判断しております。しかしながらその影響による国内外の景気や経済活動の動向による間接的な影響を受けることとなります。 具体的には、お客様の投資マインドの低下、生産・入荷の遅延や為替変動による一部仕入商品の価格などへの影響などがあげられます。 当社グループでは、このようなリスクに対応すべく、多方面での事業展開も同時に行うことで、特定の市場環境の影響に偏らないよう、事業活動を行うとともに、将来の取引の見込みより適正な在庫管理を行うなど実施していかなければいけません。 ②中期的な対処すべき課題 当社グループでは、前中期経営計画に実施した投資を収益に転換すべく、「中期経営計画(2024年4月~2027年3月) Development & Evolution」にて掲げる2027年3月期の連結業績目標である売上高80億円、営業利益8.5億円を目指し、取り組んでまいります。 当社グループの事業活動では幅広い人財が必要となります。そのためには、競争の激しい採用市場で当社の魅力を示し、計画する人財の確保と育成に取り組まなければいけません。また、自社でソリューションするソフトウェアやサービスの研究開発を行い、その成果として利益率の高い製品を継続的にリリースしていかなければいけません。加えて、成長分野である自動運転に係る事業分野においては、2025年の社会実装に向け、幅広い自治体、交通事業者に対し、多くのパートナー企業と連携し、その地位を確立することが企業グループとしての成長には欠かせません。 最後に、高精度三次元解析技術の向上により土木・建設・交通・自動車分野のDXを推進し、新たな市場と収益を獲得すべく新たな事業の柱に育てることが「2030年ありたい姿」のために重要となります。 ③各事業分野における対処すべき課題(コーポレート部門)・「資本コストや株価を意識した経営」が求められており、その対応が求められております。その取り組みとして2024年5月に具体的な行動目標を策定し、その達成に向け取り組みを推進する。具体的には、売上高営業利益率、ROE、ROA、ROICの改善によりPBRを向上させる取り組みを実施しておりす。・株主・投資家への情報発信・対話を強化し企業価値の向上に努めます。・人的資本経営として人財の獲得と共に社員の成長を支え一人ひとりが「活き活き」とその特性を活かし、持てる力を発揮できる職場環境を目指します。・社員のやりがい、満足度の調査を実施し、人事制度の見直し、組織設計に活用するなど従業員エンゲージメントの向上に努めます。また、社員が介護休業を取得できる環境を整えるとともに、男性社員が育児休業を取得できる環境整備と社員の意識向上に努めます。・ESG経営の実践により、中長期的な持続的成長のため、変化する環境問題への取り組み、社会とのつながり、ガバナンスを強化への取り組みを実施します。なお、2025年3月期における取り組み内容は、「サステナビリティへの取り組み」及び「ESGへの取り組み」に記載のほか、「サステナブルレポート2025」(※1)を開示した通りです。・DXを推進し、それをお客様へ提供する製品、サービスに活用するとともに業務にも活かすことで生産性の向上を図ることが必要です。加えて情報セキュリティ対策を適切に講じ、セキュリティ事故を未然に防ぐことも企業としての重要な責務となります。当社では、「DX戦略2025」(※2)を定め、生成AIの活用を始め、具体的な取り組みの指針としております。 以上により、持続的に成長する企業として、公正で透明性の高い、社会から信頼を寄せられる経営を進めることがコーポレート部門における対処すべき課題となります。 ※1「サステナブルレポート2025」は以下からご覧いただくことが可能です。 https://aisan-corp.com/ir/management/sustainability/※2「DX戦略2025」は以下からご覧いただくことが可能です。 https://aisan-corp.com/ir/management/dx-strategy/ (公共セグメント部門) 公共セグメントにおいては、何よりも優先すべき事項は、新たな自社ソリューションのリリースを市場に提供し、収益を獲得することが重要な課題となります。具体的な取り組み目標は以下の通りです。・製品企画・開発の強化を行い製品・サービスのスピーディ且つ継続的な提供を行います。・顧客体験を重視し、ユーザが安心して製品を利用できる環境を提供します。・販売店との情報共有を進め、信頼関係を更に強めたパートナー体制を構築します。・積極的な情報発信を行うと同時に市場情報を収集し将来を見据えた提案をします。・業界をリードする人財育成、人財投与を積極的に実施します。 以上により、安定した収益の獲得のため、新規の製品・サービスをリリースし、市場占有率を高め、収益性の改善に努めることが本事業分野における対処すべき課題となります。 (モビリティ・DXセグメント部門) モビリティ・DXセグメントにおいては、2025年度の自動運転社会実装に向けた具体的な取り組み目標は以下の通りです。・全国自治体・交通事業者との連携で自動運転社会実装領域での収益獲得を目指します。・これまでのモニター実証ノウハウの積み上げからのストックビジネスモデルを確立します。・モビリティ領域で、自社ソリューション領域を拡張し、収益性を向上させます。・高精度三次元地図の生産性向上させ、市場競争力を高めます。・DX領域で三次元データのDXを推進し、新たな収益モデルを確立します。 2025年度以降に向けて自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業にチャレンジすることが本事業分野における対処すべき課題となります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①当期の経営成績の概況 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や訪日外国人旅行者数の増加などが進み、緩やかに景気回復しております。一方、継続的な物価上昇や為替変動の影響など、先行きが不透明な状況も続いております。このような状況の中で、当社グループにおける当連結会計年度の実績は以下の通りとなりました。(単位:千円) 2024年3月期2025年3月期対前期増減額対前期増減率売上高5,478,5286,220,625742,09613.5%営業利益449,601449,401△199△0.0%経常利益455,651445,048△10,603△2.3%親会社株主に帰属する当期純利益340,353286,207△54,145△15.9% 当社グループでは、本事業年度の55期を皮切りにFY2024_2026中期経営計画(Development&Evolution)を策定いたしました。本計画は、「既存事業の価値の最大化と新たな価値の創造」に取り組むべく「資本コストを意識した経営の実践」をグループ全体に浸透させ、持続的成長を目指すことを骨子としております。加えて、前中期経営計画の反省を基に、積極的な人財獲得を推し進めつつ、社員のスキルアップも並行して展開する人的資本経営を進めてまいります。また、DX活用による生産性向上により、当社グループ全体のアップデートを図るとともに、新たなる事業領域の獲得として、点群データを始めとする三次元データの利活用を中心としたインフラDX事業に挑戦してまいります。 当連結会計年度においては、新たな三次元点群処理ソフト「ANIST」のリリースや新たな三次元計測機器の登場により、お客様へ提案する商材を増やすことができました。前連結会計年度から引き続きお客様に各種補助金の活用を促し、自社製品や三次元計測機器を中心とする各計測機器への購買動機を高める活動を継続するとともに、展示会への出展を強化した営業活動を行い、商談機会の獲得に努めてまいりました。各子会社を含め、MMS(Mobile MappingSystem)機器販売、高精度三次元地図の作成請負業務及び2027年の自動運転サービス実用化に向けた自動運転実証実験請負、自動運転車両の構築請負、公共及び民間からの測量業務委託など、多方面より受注獲得を行い、順次その対応を進めてきました。また、昨年度に子会社であるA-Drive株式会社と共に参画した全国各地の地域公共交通確保維持改善事業(自動運転社会実装推進事業)は、昨年度は国土交通省より一昨年度以上となる99か所の採択を行った旨が公表されており、当社グループにおいても前連結会計年度以上の採択状況となりました。 以上により、当社グループは売上高・各利益項目において、計画を上回る実績となりました。 セグメント別においては、次の通りであります。 従来、当社グループの報告セグメントは、「公共セグメント」「モビリティセグメント」「その他」の3区分としておりましたが、当社グループの本部体制変更に伴い、自治体を始め土木・建設・交通・自動車分野を横断的にDX推進する事業を新たに「モビリティセグメント」に追加し、取締役会において適切な意思決定を行うことを目的に、当連結会計年度から「公共セグメント」「モビリティ・DXセグメント」「その他」の3区分に変更することといたしました。 なお、前連結会計年度のセグメント情報は、当連結会計年度の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。 a.事業セグメント別の業績(単位:千円) 2024年3月期2025年3月期対前期増減額対前期増減率公共セグメント売上高2,642,3492,557,286△85,062△3.2%セグメント利益415,144352,928△62,216△15.0%営業利益率15.7%13.8% モビリティ・DXセグメント売上高2,825,0143,652,144827,12929.3%セグメント利益278,573440,863162,29058.3%営業利益率9.9%12.1% その他売上高11,16411,194300.3%セグメント利益5,1256,9061,78034.7%営業利益率45.9%61.7% b.報告セグメント別の概要公共セグメント 2024年7月にリリースしました点群CADシステムである新製品「ANIST」は、3D点群からの平面図作成での課題を解決する新技術を搭載しており、事前のプロモーションを積極的に行ったことで、お客様、販売店からの期待感もあり、販売は計画を上回りました。主力製品である「WingneoINFINITY」および「WingEarth」は、前連結会計年度における受注残案件の売上計上、補助金制度を活用した販売活動および今年10月に予定されるWindows10のサポート終了によるパソコンの入れ替えをセットにしたアップデート施策を行い、前連結会計年度と同水準の売上高となりました。 また、測量機器のリユース・リペア・レンタルの3Rサービスをウェブ展開する測量機器総合マーケット「GEOMARKET」は、子会社の有限会社秋測が運営を行っております。技術力やノウハウ、人財と、測量機器販売のネットワークを融合することで、今まで以上に高品質かつスピーディなサービスの提供が可能になったことに加え、測量機器に係る新たなサポートサービスの提案なども進めております。また、ウェブ広告を積極的に展開することで知名度も向上しております。 子会社である株式会社三和を中心とした測量請負事業は、ここ数年、官公庁における公共測量に係る入札競争が激しさを増しております。このような事業環境へ対策すべく、民間の建設コンサルタント企業を中心とした新規顧客の開拓に努めてまいりましたが、売上・利益ともに前連結会計年度を下回っております。 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に引き続き、中期経営計画に沿ったグループ会社全体での人財投資計画や新製品への研究開発を進めた結果、前連結会計年度と比較して増加しました。 モビリティ・DXセグメント モビリティ・DXセグメントにおきましては、政府の掲げる「RoAD to the L4」に伴う2025年度以降の自動運転の社会実装に向けて、国を挙げての取り組みが加速している中、継続的に新たな商談発掘に努めてまいりました。加えて、当連結会計年度より、新たなる事業領域の獲得として、当社グループが公共・モビリティの両分野でノウハウを培ってきた点群データを始めとする三次元データの利活用を中心としたインフラDX事業に新規事業として挑戦しております。 三次元計測請負業務及び高精度三次元地図データベース整備は、自動運転の実用化を目的とした整備業務を中心に受注し、随時納品を行いました。品質やコストへの要求が高まっておりますが、生産性向上に向けた体制の見直し、ツールの開発、グループ間でのシナジーを生み出す検証を、前連結会計年度から継続して取り組み、原価低減効果も現れ、利益率の改善に繋がりました。また、新規顧客の開拓に加え、自動運転社会実装推進事業の採択が増加することで、需要も比例して増加しました。 自動運転システムの販売および実用化に向けた社会実装への取り組みおよび実証実験は、前連結会計年度に引き続き、国内の多くの企業や地方自治体などで需要がある状況です。そのような中、自動運転の実用化に向けた実証実験は、特に実用化が期待される地域におけるものを中心に積極的に取り組んでまいりました。 自動運転の実用化は、政府目標として2025年度に50か所程度、2027年度に100か所以上での社会実装を目指すとされています。当社グループは、株式会社ティアフォー、損害保険ジャパン株式会社、KDDI株式会社等のパートナー企業と連携し、全国自治体との対話を進め、実用化に向け積極的に推進していくとともに、将来の事業モデル確立に向けた先行投資として、前連結会計年度より引き続き、事業推進に必要な人財確保、システム構築や機材などの調達を積極的に行ってまいりました。また、大型自動運転バスの実用化に向けた研究開発に加え、昨年度にアイサンテクノロジー株式会社にて導入した自動運転小型EVバスである「ティアフォーMinibus」を、子会社であるA-Drive株式会社においても導入しました。これまで積み重ねてきた実証実験の知見を活かし、ニーズが高いバスタイプでの実証や販売に積極的に取り組むとともに、ラストワンマイルにおける移動手段の確保や観光振興など、環境に優しく、誰でも安心して利用できる移動手段になる、ヤマハグリーンスローモビリティ(ARシリーズ)を自動運転車両に改造し、全国各地域での自動走行プロジェクトの支援に取り組んでまいります。 また、昨年度に子会社であるA-Drive株式会社と共に参画した全国各地の地域公共交通確保維持改善事業(自動運転社会実装推進事業)は、国土交通省より昨年度以上となる99か所の採択を行った旨が公表されており、当社グループにおいても昨年度15件から10か所増加となる25件の採択状況となり、全事業の作業が年度内に完了しました。 一方、新たな事業となるインフラDX分野については、現在市場や顧客のターゲットを絞りながら、当社グループがこれまで積み重ねてきたノウハウ・知見を活かし、新たなソリューションの開発・提案を進め、事業開始初年度としては概ね計画通りの活動を行うことができました。現時点では投資フェーズとして捉えております。 以上より、当セグメントにおいて本事業をコア事業に引き上げるべく事業投資を行うとともに、中期経営計画に沿った人財投資も進めた結果、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して増加しましたが、受注件数の増加と原価低減の取り組みもあり、前連結会計年度と比較し、売上高、セグメント利益ともに大幅に増加しました。 その他 自社保有の不動産に係る賃貸収入については、前年同期と同水準の結果となりました。 c.報告セグメント別の収益分解カテゴリ及び各カテゴリに含まれる主要な製品等 公共セグメントモビリティ・DXセグメント自社ソフトウェア販売及び関連サービス測量土木関連ソフトウェア(「Wingneo INFINITY」「LasPort」等)三次元点群処理ソフトウェア(「WingEarth」等)及び関連保守サービス 等計測機器販売及び関連サービス測量計測機器販売及び関連保守サービス 等MMS計測機器及び関連製品・サービス自動運転車両に係るハードウェア販売 等各種請負業務及び関連サービス土地・河川・海洋に関する各種測量業務三次元計測・解析業務の請負 等三次元計測・解析業務高精度三次元地図データベース構築業務自動運転車両・システム構築自動運転の実証実験請負 等その他その他関連ハードウェア・サービス※「その他」のセグメント区分は報告セグメントに含まれないセグメントであり、不動産賃貸業となります。 ②当期の財政状態の概況(資産) 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて74百万円増加し、8,671百万円となりました。このうち、流動資産は6,433百万円となり、その内訳は現金及び預金が4,176百万円等であります。また、固定資産は2,237百万円となり、その内訳は有形固定資産が912百万円、ソフトウェア製品をはじめとする無形固定資産が287百万円、投資その他の資産が1,037百万円であります。(負債) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて35百万円増加し、2,322百万円となりました。このうち流動負債は1,825百万円となり、固定負債は497百万円となりました。(純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて38百万円増加し、6,349百万円となりました。その主な要因はその他有価証券評価差額金が128百万円増加したこと等によります。この結果、1株当たり純資産額は1,181円38銭となりました。 ③当期のキャッシュ・フローの概況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は4,176百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動の結果、獲得した資金は933百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益444百万円、減価償却費252百万円の一方、法人税等の支払額による支出155百万円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動の結果、支出した資金は174百万円となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出160百万円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動の結果、支出した資金は427百万円となりました。これは、自己株式の取得による支出299百万円、配当金の支払額109百万円等によるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)公共セグメント(千円)1,531,226104.2モビリティ・DXセグメント(千円)2,721,612128.7その他(千円)--合計(千円)4,252,839156.6(注)金額は販売価格によっております。 b.商品仕入実績 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)公共セグメント(千円)697,71976.8モビリティ・DXセグメント(千円)649,520107.0その他(千円)--合計(千円)1,347,23988.9(注)金額は仕入価格によっております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)公共セグメント(千円)2,557,28696.8モビリティ・DXセグメント(千円)3,652,144129.3その他(千円)11,194100.3合計(千円)6,220,625113.5 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成しています。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(重要な会計上の見積り)」に記載しています。 ②当連結会計年度の経営成績の分析 「[ 経営成績等の状況の概要 ]」をご参照ください。③経営成績に重要な影響を与える要因について 「[ 事業等のリスク ]」をご参照ください。④キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析a.キャッシュ・フローの状況の分析 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は4,176百万円となりました。キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③当期のキャッシュ・フローの概況」に記載のとおりであります。 なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。 2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期自己資本比率(%)81.174.574.172.171.8時価ベースの自己資本比率(%)142.9135.2173.9107.089.2キャッシュ・フロー 対有利子負債比率(年)0.40.40.3-0.3インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍)72.8129.799.0-169.9自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(注1)連結ベースの財務数値により計算しております。(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。(注4)有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。(注5)2024年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。 b.資本の財源及び資金の流動性 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、投資有価証券の取得等によるものであります。また、株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。運転資金及び投資資金並びに株主還元等については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金又は金融機関からの借入を基本としております。 当社グループは、健全な財務体質、継続的な営業活動によるキャッシュ・フロー創出能力により、今後も事業成長を確保する目的で手元流動性を高める資金調達や、個別投資案件への資金調達は可能であると考えております。 なお、当連結会計年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高は291百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,176百万円となっております。