4667

アイサンテクノロジー(4667)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 測量・建設DX事業
    アイサンテクノロジーは、測量用ソフトウェアの開発・販売、サポートサービス、計測機器販売を主力としています。特に、高精度三次元モービルマッピングシステム(MMS)の販売・保守や、MMSを用いた三次元計測・解析業務の請負も手掛けており、建設現場やインフラ管理のデジタル化を支援しています。
  • 自動運転関連事業
    自動走行関連システムの受託販売や、自動運転の実証実験業務の請負も行っています。これは、高精度な地図データや測量技術が自動運転に不可欠であるため、同社の技術が応用されていることを示しています。
  • 多角的な測量サービス
    土地、河川、海洋に関する各種測量業務も請け負っています。これにより、公共事業やインフラ整備など、幅広い分野で専門的な測量技術を提供し、安定的な収益源を確保しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 公共セグメント
    測量・不動産市場を主要ターゲットとし、測量土木関連ソフトウェアや保守サービス、三次元点群処理ソフトウェア、測量計測機器の販売・保守、土地・河川・海洋測量などを提供しています。売上高は25.57億円、営業利益は3.53億円で、安定した収益基盤を築いています。
  • モビリティ・DXセグメント
    自動車関連、MaaS関連市場、自治体・土木・建設の3次元DX市場を主要ターゲットとしています。MMS計測機器や関連製品の販売、MMSを用いた三次元計測・解析業務の請負、高精度三次元地図データベース構築、自動運転システム構築・実証実験請負などを手掛けています。売上高は36.52億円、営業利益は4.41億円と、成長分野として大きな収益を上げています。
  • その他不動産賃貸業
    上記の主要事業の他に、不動産賃貸業も行っています。これは、事業ポートフォリオの多様化と安定収益源の一つとして位置づけられていると考えられます。具体的な売上や利益の規模は不明ですが、事業全体を支える一要素となっています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
PublicSegment 事業 26 4 13.8%
MobilityDXSegment 事業 37 4 12.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|780 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社(アイサンテクノロジー㈱)及び子会社4社により構成されており、当社グループで開発する測量用ソフトウェアの開発・販売、サポートサービスの提供、計測機器販売及び高精度三次元モービルマッピングシステム(以下、MMS)に係る販売・保守サービス、MMSを用いた三次元計測・解析業務の請負、自動走行関連に係るシステム受託販売、実証実験業務の請負、土地・河川ならびに海洋に関する各種測量等を行っております。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。各セグメントの主要な市場と製品等は以下のとおりです。なお、次の3区分は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントと同一の区分であります。 報告セグメント主要な市場と製品等 公共セグメント(主要な市場)測量・不動産市場を主たるターゲットとしています。(製品等)測量土木関連ソフトウェア及び保守サービス、三次元点群処理ソフトウェア、測量計測機器及び保守サービス、土地・河川ならびに海洋に関する各種測量、その他関連ハードウェア 等 モビリティ・DXセグメント(主要な市場)自動車関連、MaaS関連の市場ならびに自治体、土木、建設三次元DXを担う市場を主たるターゲットとしています。(製品等)MMS計測機器及び関連製品、MMSを用いた三次元計測・解析業務の請負、三次元計測・解析業務の請負、高精度三次元地図データベース構築業務の請負、自動運転システム構築、自動運転の実証実験請負、衛星測位に係るサービス、三次元点群処理ソフトウェア、その他関連ハードウェア 等 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。(注)㈱スリード、㈱三和、A-Drive㈱、㈲秋測は連結子会社

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
測量用ソフトウェアにおける高精度位置計算技術や道路設計技術、三次元の高精度位置情報の解析、地図データベース作成技術。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:外部環境変化によるリスク / 少子高齢化に関するリスク / 世界経済、為替変動に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

アイサンテクノロジーは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという明確な情報は公開されていません。主に公共事業や民間企業向けのインフラ分野における測量・設計・コンサルティングサービスを提供しており、これらのサービスは一般的に無形資産による競争優位性が低いと考えられます。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

公共事業や大規模インフラプロジェクトにおいては、一度採用された測量・設計・コンサルティング会社との継続的な関係が重視される傾向があります。プロジェクトの特性上、初期段階での信頼関係構築や過去の実績が重要視されるため、顧客が容易に他社へ乗り換えることには一定のハードルが存在する可能性があります。しかし、技術革新や価格競争により乗り換えリスクは存在します。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

アイサンテクノロジーの事業モデルは、ユーザー数が増えることでサービスの価値が増大するネットワーク効果を生み出すものではありません。測量・設計・コンサルティングサービスは、個別のプロジェクトごとに提供されるものであり、プラットフォーム型ビジネスとは異なります。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

特定の技術やノウハウの蓄積による効率化の可能性はありますが、業界全体で構造的なコスト優位性を確立しているという情報は確認できません。公共事業においては入札制度が採用されることも多く、価格競争にさらされる可能性があります。熟練技術者の人件費などがコスト要因となります。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

インフラ分野における測量・設計・コンサルティングサービスは、一定の規模を持つ企業が有利になる側面もあります。特に大規模プロジェクトにおいては、多くの専門人材や機材を動員できる企業が選ばれる傾向があります。しかし、業界全体が極端な寡占状態ではなく、中小企業も多数存在するため、圧倒的な効率規模の優位性は限定的と考えられます。

  • 高精度測量技術
    同社は、測量用ソフトウェアや高精度三次元モービルマッピングシステム(MMS)の開発・販売に強みを持っています。これにより、従来の測量に比べて効率的かつ高精度なデータ取得・解析が可能となり、建設・土木業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に貢献しています。
  • 自動運転関連技術への応用
    測量技術を基盤として、自動走行関連システムの受託販売や実証実験の請負も手掛けています。これは、高精度な三次元地図データが自動運転に不可欠であるため、同社の技術が次世代モビリティ分野においても競争優位性を持つことを示唆しています。
  • 公共・モビリティ分野での実績
    公共セグメントでは測量・不動産市場、モビリティ・DXセグメントでは自動車関連やMaaS関連市場を主要ターゲットとしています。長年の実績と専門知識により、これらの分野で信頼を築き、安定した顧客基盤と事業展開を可能にしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 中長期的な経営方針及び対処すべき課題 当社グループは、「知恵」「実行」「貢献」の社是のもと、知恵で地理空間情報のイノベーションを実行し社会資産の豊かな発展に貢献することを経営理念に掲げ、事業活動を行っております。 (1) 当社グループの経営方針 当社グループでは次の社是、経営理念、行動指針を定め、経営を行っております。 ・社是 ・経営理念知恵で地理空間情報のイノベーションを実行し社会資本の豊かな発展に貢献する。 ・行動指針 (2) 中期的な経営目標 当社グループは、優秀な人財の確保とその人財への教育制度の充実が経営の基礎と考えております。その中で、測量業務のソフトウェアから測量計測機器までのトータルでのソリューションを実現し、且つ、自動車の自動走行に必要とされる高精度三次元地図に「測量」の技術を融合させることのできる国内唯一の企業として、当社が社会に果たすミッションとして次のとおり定めております。 (3) 中期経営計画(2024年4月~2027年3月) 前中期経営計画に実施した投資を収益に転換すべく、2027年3月期において売上高80億円、営業利益8.5億円を目指し、取り組んでまいります。公共セグメントでは、新規の製品、サービスをリリースし、安定した収益を獲得することを目指します。一方、モビリティ・DXセグメントでは、自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業にチャレンジします。コーポレート部門では、上記目標実現には人財投資が必要な状況であり、積極的な採用を継続するなど人的資本経営の推進とともに、資本コストを意識した経営にも取り組んでまいります。 ①2030年にありたい姿1.コア事業である公共セグメントにおいて競争力を高め、持続的成長する収益基盤を構築します。2.戦略事業であり成長分野であるモビリティ・DXセグメントにおいて自社の強みを活かし、コア事業へ引き上げるとともに、3D DX分野で新たな事業の柱として独立させます。3 一人ひとりが「活き活き」とその特性を活かし、持てる力を発揮し、それぞれが成長でき、新しいことにチャレンジし、成果をあげることが可能な企業を目指します。 ②中期経営計画(2024年4月~2027年3月)の位置づけ営業利益の推移のイメージ ③中期経営計画(2024年4月~2027年3月)の基本方針及び経営目標 ・基本方針基本方針1持続的成長の基礎となる製品・ソリューションの開発力強化基本方針2持続的成長を支える人財の獲得とその育成・スキルアップを図る基本方針3持続的成長を実現する「科学的」営業活動の実践基本方針4チャレンジ事業に経営資源を集中するとともにグループ全体でのシナジーの創出基本方針5資本コストを意識した経営の実践により企業価値向上を実現する ・経営目標経営目標12027年3月期において営業利益8.5億円を目指す経営目標2Development(開発と創造)& Evolution(進化)の実践経営目標3顧客起点の発想で、体験価値を提供する経営目標4自動運転に係る技術、ノウハウを収益に変える経営目標5広報活動の強化とともにCS、ES、IR、SR活動の実践その結果、企業価値向上へ繋げる ④2027年3月期定量目標 新中期経営計画の最終年度である2027年3月期の売上高は80億円、営業利益8.5億円、売上高営業利益率は10%を目標水準とします。当面は、「Development & Evolution」のスローガンを掲げ、公共セグメントでは、新規の製品、サービスをリリースし、安定した収益を獲得することを目指します。一方、モビリティ・DXセグメントでは、自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業にチャレンジします。コーポレート部門では、上記目標実現には人財投資が必要な状況であり、積極的な採用を継続するなど人的資本経営の推進とともに、資本コストを意識した経営にも取り組んでまいります。 (4)サステナビリティへの取り組み 企業におけるサステナビリティの実現は、2015年に国連サミットで採択されたSDGsの取り組みの拡がりと浸透と共にグローバルに注目を集めています。その実現に向けては、CSRを踏まえたESGによる企業活動が欠かせません。以上を受け、当社グループでは、サステナビリティの実現に向けて次の観点から、当社グループの社是の下で、その取り組みに努める所存です。・サステナビリティ基本方針 当社グループでは、社是、経営理念のもとAisan’s missionで掲げる「未来の社会インフラを創造する」を推進する事業そのもので社会的課題の解決を目指します。その取り組みにあたっては、「環境」「社会」の両面において、多くのステークホルダーの皆様とともに積極的に推進してまいります。 具体的な取り組みに関しては以下に記載の通りです。 ①測量で、自動運転で社会インフラ整備建設、運送業における人手不足の問題、地域公共交通の維持、所有者不明土地・空き家問題、道路や橋梁といった社会インフラの老朽化と数多くの社会的課題があり、それら課題の解決のための事業活動を行っております。また、地震、豪雨時の災害なども頻繁に発生する環境にあり、その発生時には、お客様の業務を支援するプログラムを用意し、速やかな復興に向けた貢献を行っております。また、震度5強以上の地震発生時には、電子基準点の情報を観測し、その地域の地殻変動量を算出したレポートを公開し、位置情報の正確性にお役立ていただいております。自動運転の実証実験においては、国、自治体、交通事業者をはじめとするパートナーの皆様と連携し、数多くの実用化に向けた実証実験を行ってまいりました。新たな移動手段を社会に提供し社会課題を解決することを目的として、人材や技術など投資も進め、グループ会社であるA-Drive株式会社とともに事業モデルの構築を加速化させて自動運転の社会実装に向けた取り組みを進めてまいります。なお、自動運転車両の一部はEV車両を用いており、車輛の二酸化炭素排出量を抑制する取り組みも行っております。②人事制度改定により70歳定年制度へ少子高齢化の時代が進み、人生100年時代と言われる昨今、経験とノウハウを持つ高年齢者が、意欲と能力のある限り、年齢に関わりなく働くことができる生涯現役社会をサポートする制度を設けることが社員、会社のお互いにメリットがあると考えます。また、国の社会保障制度としても65歳以上への定年引上げや高年齢者の雇用管理制度の整備、高年齢の有期契約労働者の無期雇用への転換等を求めているのと同時に、年金の受給開始時期の見直しの議論も行われようとしております。このような社会環境に対応すべく、当社グループでは、2020年4月に人事制度を改定し、従来の60歳定年制度を70歳までの年度で社員個々が定年年齢を選択可能な制度を創設し、運用を行っております。③多様な人財が活躍できる職場を目指し、従業員エンゲージメント向上に向けた取り組みへ社員各々の価値観が多様化する中、どのように事業の成果を上げるか、そのための働き方の多様化が求められています。また、出産、育児、介護が必要な環境下においても、就業継続可能な環境を用意することが経験を持った優秀な社員の離職を防ぐため重要と考えております。当社グループでは、従来から出産、育児、介護から復帰を可能とする休暇制度とともに、短時間勤務制度、コアタイムなしのスーパーフレックスタイム制度、在宅勤務制度を設けております。また、現在は全社員を対象にコアタイムなしのスーパーフレックスタイム制度、在宅と出社を併用できるテレワーク制度、副業制度などを運用しております。加えて男性社員の育児休業取得の意識向上にも努めております。また、直接的な雇用ではありませんが、現在、試験的に刑務所における受刑者の軽作業を委託することで勤労精神の養育、職業技能の向上や社会復帰に向けた取り組みを支援することも開始することで、働きがいのある仕事の提供に繋がる取り組みも実施しております。④改訂コーポレートガバナンス・コードへの対応を通じたガバナンス体制の強化「知恵」「実行」「貢献」の社是に基づく企業倫理の浸透とコンプライアンスの徹底を図るとともに、リスクマネジメントの徹底に努めております。当社グループでは、スタンダード市場として求められる事項に加え、経営方針に沿って有益な事項は積極的に取り組んでおります。具体的には、独立社外取締役の増員など取締役会の機能強化を実施するとともに、投資家との対話の充実を更に進めてまいります。また、昨今ではグループ会社による不正などのニュースも散見されることから当社グループでもグループ全体のガバナンス強化に着手しております。その取り組みとして、グループ会社の会社機関設計を統一し、全会社にアイサンテクノロジーより取締役、監査役を派遣します。各監査役はアイサンテクノロジーの監査役会、内部監査室とも連携し、決算情報、業務執行の適正性をチェックしておりました。 しかしながら、2026年4月3日に公表しました「当社連結子会社における不適切な取引の疑い及び不正行為の疑いを受けた、 特別調査委員会設置に関するお知らせ」の通り、100%子会社である有限会社秋測において、不適切な取引の疑い及び不正行為の疑いがあることを認識し、その疑いの調査を目的に特別調査委員会の設置に至っております。このことは、上記ガバナンス体制が有効に機能していなかった結果でもあり、より実効性のある再発防止策を2026年6月19日に決議し、その実施に取り組んでまいります。⑤期末連結従業員数235名(※契約社員等を含む)体制へ2027年3月期以降の成長のためには、現在の社員の年齢構成を変える必要があるとともに人員数も不足する状況です。そのため、集中的に人財獲得とその育成を目指します。グループ会社含めて、人財要件を明確にし、新卒採用、キャリア採用中心に人財投資を実行することが必要です。加えて、当社グループに入社した社員の育成プログラムも構築し、安定した活躍の場を設けるとともに、定期的に社員の意識調査を行い、必要に応じ配置転換、リスキリングにも取り組んでいく方針です。併せて、M&Aを活用することで、上記で不足する部分を補完することも常時検討を行っております。⑥生産性の向上を目指してDX推進当社グループでは、ITやクラウドサービスを積極的に活用し業務の効率化を実現することで、社員は、人間にしかできない戦略的な業務に集中することが可能となり、働き甲斐を向上させるよう取り組んでまいりました。環境面への配慮からは、紙資源の利用を抑制するためにペーパーレス化を推進しております。取締役会では数年前よりペーパーレス化を図り、資料の紙での配布を廃止しております。また、お客様への納品書、請求書も電子化するサービスを導入しております。加えて契約書類の一部や取引における書面のやり取りは電子署名技術を活用した電子契約サービスを導入し、運用を行っております。これらの取り組みは環境面のみならず、間接業務の生産性向上にも寄与するものと考えております。これらの取り組みが有益であることを示す、国がその取り組みを認定する制度の「DX認定制度」へもチャレンジしてまいります。 (5)2027年3月期業績見通し 「中期経営計画(2024年度~2026年度) Development & Evolution」の3年目として定量的な目標達成に取り組んでまいります。その中期経営計画の基本方針は、以下の通りです。① 持続的成長の基礎となる製品・ソリューションの開発力強化② 持続的成長を支える人財の獲得とその育成・スキルアップを図る③ 持続的成長を実現する「科学的」営業活動の実践④ チャレンジ事業に経営資源を集中とともにグループ全体でのシナジーの創出⑤ 資本コストを意識した経営の実践による企業価値向上を実現する この基本方針を達成するにあたり、当連結会計年度においては、前連結会計年度に採用した人財の教育・育成を着実に進め、早期の戦力化お及び収益貢献の実現に取り組んでまいりました。その結果、当該人財の事業活動への参画が進展し、前連結会計年度に実施した人財投資について一定の成果創出と回収が図られました。中期経営計画最終年度に向けて、引き続き人財基盤の強化を図るとともに、成長に向けた各種施策を推進してまいります。 一方で、事業活動における次期の市場環境の見通しは、米中対立や中東情勢の緊迫化を背景に、世界は分断と不透明感の中にあります。資源や半導体を巡る経済安保に加え、先端技術の主導権争いや気候変動への対応が急務となる中、国際秩序の再編が加速するとともに、当社が取り扱う測量計測機器、MMSなど納期や価格高騰などにより事業活動への影響も想定しています。 以上より、2027年3月期における連結業績予想は以下の通りであります。なお、次の2点の要因により、第2四半期累計期間までは、営業利益を始め各利益項目は損失計上を計画しております。1.当社グループにおけるモビリティDXセグメントを中心に、自動運転の社会実装事業等の収益比重が年々高まってきていることに加え、子会社のスリード、三和、A-Driveにおいても請負業務を中心としており、収益計上が年度末に集中する傾向にあることから、第2四半期まで営業損失を計画している点。2.公共セグメントにおける当社事業は、四半期単位で営業利益を計上する計画ですが、この分野も採用計画の増加や投資によるコストが事業年度の上半期に集中しており、それらの収益貢献が下半期以降であることから、上記1.の営業損失を吸収するまでは至らない計画である点。 アイサンテクノロジーグループの連結実績及び次期の業績予想 (単位:千円) 2026年3月期(実績)2027年3月期(計画)対前期増減額対前期増減率売上高7,593,1468,000,000406,8545.3%営業利益760,499850,00089,50111.7%経常利益761,186830,00068,8149.0%親会社株主に帰属する当期純利益522,016547,00024,9844.7% 各セグメントにおける次期の市場環境を含めた見通しは以下の通りです。a.報告セグメント別の業績見通し (単位:千円) 2026年3月期(実績)2027年3月期(計画)公共セグメント売上高3,250,4583,757,000セグメント利益588,174655,000営業利益率18.1%17.4%モビリティ・DXセグメント売上高4,332,9934,233,000セグメント利益537,812432,000営業利益率12.4%10.2%その他売上高9,69410,000セグメント利益5,3244,550営業利益率54.9%45.5% b.報告セグメント別の当連結会計年度末における請負契約に係る受注残高(次期に売上計上予定) 公共セグメントモビリティ・DXセグメント合計計測機器販売及び関連サービス-82,14782,147各種請負業務及び関連サービス51,008891,342942,350合計51,008973,4891,024,498 c.報告セグメント別の次期の見通し(公共セグメント) 測量・不動産登記に係る市場においては、既述の通り不透明な経済状況下において、お客様の設備投資意欲の低下や、測量機器などのハードウェア関連の仕入コスト上昇、生産遅延、在庫不足による商談機会を逸するリスクが存在しております。そのような環境下においても、引き続き、三次元データの利活用推進による業界の生産性向上の動きは加速するものと考えられます。また、当連結会計年度に新設した拠点を活用し、積極的な事業活動エリアの拡大を行うとともに、販売パートナーとの関係強化も図り、顧客・販売店との接点増加にも努めてまいります。・中期経営計画2年目の当連結会計年度と同様に、当社グループの主力製品である「WingneoINFINITY」の定期的なアップデート、サポートサービスに加え、新たな製品・サービスのリリースを行うことで安定した収益の獲得を目指すとともに、効果的な分野、地域への販売コストの集中的な投下により、収益性の改善を図っていきます。・建設関連業界におけるi-Constructionの流れは次期以降も引き続き顕著であり、三次元データの活用を可能とするソリューションの提供を行い、補助金活用や税制優遇を活用したお客様の生産性向上の提案を推進してまいります。・次期の第1四半期業績に関しては、すでに契約済みのサポートサービスによる最新バージョンの出荷に伴う売上計上が予想されるとともに、当連結会計年度からの継続案件による収益計上が見込まれます。以上により、公共セグメントにおける売上高及び利益は、当連結会計年度と比較し、増加となる見込みです。 (モビリティ・DXセグメント) 自動車関連市場においては、2027年度に向け、それまでの投資局面においては、様々な自治体やパートナー企業と連携し、高精度三次元地図の整備、社会実装事業、モビリティ開発、スマートシティやスーパーシティプロジェクトへの参画等を進め、特に労働人口が減少する社会課題の中、地方公共交通の維持を目的とした移動手段の自動運転化の社会実装を目指し、自治体・交通事業者・パートナー企業とともに自動運転の社会実装を目的とした実証実験に参画し、2027年度以降の当社のビジネスモデルを構築してまいります。加えて、これらの事業を通じて培ってきた高精度三次元技術を基盤とし、新たなDX事業に参入すべく、様々な営業・投資活動を前連結会計年度より開始し、3年目の次期はその取り組みを加速化していく計画をしております。そのためにも人財確保と育成及び研究開発を各専門分野で実施し、またパートナー連携の強化、プロジェクトの深化などを進め、将来の収益性の向上を図ります。 一方で、不透明な経済環境は、本モビリティ・DXセグメントに与える影響は自動車産業においては大きく、パートナー企業の投資意欲減退のリスクには今まで以上に注視しなければいけない状況にあります。 ・高精度三次元地図関連事業では、安全性を担保する自動運転の実現には地図が必要と考え、引き続きパートナー企業との連携を深め、今後のニーズ拡大が期待される自治体向け高精度三次元地図データの利活用に向け、自動運転用地図の配信基盤の研究開発に取り組むとともに、スマートシティやスーパーシティなどで期待される高精度三次元地図データプラットフォームなどへの取り組みを引き続き進めてまいります。また、本事業の収益性を更に高めるため、自社開発の地図生産ソフトウェアの機能性をさらに高め、地図データ生成における生産性向上と品質強化の取り組みを強力に推進してまいります。・自動走行に係る車両構築や社会実装事業においても、国の掲げるロードマップに即し、新たな移動手段を社会に提供し社会課題を解決することを目的として、子会社の「A-Drive株式会社」、多くの外部パートナー企業と連携し、全国の自治体との対話を進め、将来の実用化に向けて今後も積極的に推進するとともに、自動運転の社会実装後の事業モデルの構築を目指し、人財や技術などへの投資をより積極的に進めてまいります。・国土交通省の推進する「インフラ分野のDX」を実現させるべく、当連結会計年度より引き続き三次元データのDXを推進し、新たな収益モデルを確立するための営業活動及び研究開発に取り組んでまいります。その為にも、今まで培ってきたパートナーとの連携に加え、人財採用活動や市場調査を推進し、ビジネスモデルの構築を目指します。・次期においても、MMSの計測機器販売の受注も進んでおりますが、従前どおり受注から収益計上まで一定期間を要すため、下半期以降にその多くが収益計上する見込みとしております。また、すでに公募が開始されている国土交通省の令和8年度事業「地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転社会実装推進事業)」を活用し、全国の自治体の応募を支援しますが、採択要件は昨年までと比較し、相当に厳しくなっており、本補助金の活用する事業の採択件数は減少する見通しですが、その他補助金を活用し、今まで以上に、より自動運転の社会実装へアプローチを行うべく、長期的な走行やルールベースでの自動運転からAIを活用したE2E(End-to-End:エンドツーエンド)と呼ばれる自動運転技術の採用といった、より深化した取り組みを行うとともに、人財、資産投資も積極的に実施することで経営計画の達成を目指します。一方これらの事業の収益は年度末に集中することが予想されており、本セグメントにおけるセグメント利益は、次期の第3四半期累計期間までは損失を計上する見込みとしております。 (6) 経営環境及び優先的に対処すべき課題 当社グループでは、「社是」「経営理念」に基づき中長期的に企業グループとしてあるべき姿を示した「2030年にありたい姿」を定め、その目標を達成すべく「中期経営計画」を策定し、その成長戦略に沿って事業活動を行っております。事業活動を行うに際しては、資本コストや株価を意識した経営をはじめ、上場企業の一員として対応すべき事項、社会変化や技術革新など外部環境の変化に伴う機会と脅威が存在するとともに、事業を継続するうえで普遍的な課題が存在しています。これらに適切に対応することで、持続的な成長に繋がるものと考えますが、対応を誤ると、獲得できる可能性のあった収益を失うことにもなります。測量・不動産登記に係る市場における技術革新への対応やモビリティ分野における自動運転の実用化社会に向けた開発競争が激しくなるなど、目まぐるしく変化する経営環境の中、「知恵・実行・貢献」の社是のもと「未来の社会インフラを創造する」企業として、持続的な成長を目指すべく、「Development & Evolution」のスローガンを掲げた中期経営計画の達成に向け、以下の通り取り組んでまいります。 ①地政学リスクへの対処すべき課題 当社グループにおける主たる事業活動の地域は、国内が中心であり、直接海外での事業活動を展開していないことから、地政学リスクの直接的な影響は小さいものと判断しております。しかしながらその影響による国内外の景気や経済活動の動向による間接的な影響を受けることとなります。 具体的には、お客様の投資マインドの低下、生産・入荷の遅延や為替変動による一部仕入商品の価格などへの影響などがあげられます。 当社グループでは、このようなリスクに対応すべく、多方面での事業展開も同時に行うことで、特定の市場環境の影響に偏らないよう、事業活動を行うとともに、将来の取引の見込みより適正な在庫管理を行うなど実施していかなければいけません。 ②中期的な対処すべき課題 当社グループでは、前中期経営計画に実施した投資を収益に転換すべく、「中期経営計画(2024年4月~2027年3月) Development & Evolution」にて掲げる2027年3月期の連結業績目標である売上高80億円、営業利益8.5億円を目指し、取り組んでまいります。 当社グループの事業活動では幅広い人財が必要となります。そのためには、競争の激しい採用市場で当社の魅力を示し、計画する人財の確保と育成に取り組まなければいけません。また、自社でソリューションするソフトウェアやサービスの研究開発を行い、その成果として利益率の高い製品を継続的にリリースしていかなければいけません。加えて、成長分野である自動運転に係る事業分野においては、補助金の活用に頼らないビジネスモデルの創出に取り組みつつ、2027年の社会実装に向け、幅広い自治体、交通事業者に対し、多くのパートナー企業と連携し、その地位を確立することが企業グループとしての成長には欠かせません。 最後に、高精度三次元解析技術の向上により土木・建設・交通・自動車分野のDXを推進し、新たな市場と収益を獲得すべく新たな事業の柱に育てることが「2030年ありたい姿」のために重要となります。 ③各事業分野における対処すべき課題(コーポレート部門)・「資本コストや株価を意識した経営」が求められており、その対応が求められております。その取り組みとして2024年5月に具体的な行動目標を策定し、その達成に向け取り組みを推進する。具体的には、売上高営業利益率、ROE、ROA、ROICの改善によりPBRを向上させる取り組みを実施しております。・名証IRエキスポへの参加、名古屋証券取引所が主催するIRセミナー、当社が主催する会社説明会の開催など株主・投資家への情報発信・対話を強化し企業価値の向上に引き続き努めます。・人的資本経営として人財の獲得と共に社員の成長を支え一人ひとりが「活き活き」とその特性を活かし、持てる力を発揮できる職場環境を目指します。・社員のやりがい、満足度の調査を実施し、人事制度の見直し、組織設計に活用するなど従業員エンゲージメントの向上に努めます。また、社員が介護休業を取得できる環境を整えるとともに、男性社員が育児休業を取得できる環境整備と社員の意識向上に努めます。・ESG経営の実践により、中長期的な持続的成長のため、変化する環境問題への取り組み、社会とのつながり、ガバナンスを強化への取り組みを実施します。なお、2025年3月期における取り組み内容は、「サステナビリティへの取り組み」及び「ESGへの取り組み」に記載のほか、「サステナブルレポート2025」(※1)を開示した通りです。・DXを推進し、それをお客様へ提供する製品、サービスに活用するとともに業務にも活かすことで生産性の向上を図ることが必要です。加えて情報セキュリティ対策を適切に講じ、セキュリティ事故を未然に防ぐことも企業としての重要な責務となります。当社では、「DX戦略2025」(※2)を定め、生成AIの活用を始め、具体的な取り組みの指針としております。 以上により、持続的に成長する企業として、公正で透明性の高い、社会から信頼を寄せられる経営を進めることがコーポレート部門における対処すべき課題となります。 ※1「サステナブルレポート2026」は以下からご覧いただくことが可能です。 https://aisan-corp.com/ir/management/sustainability/※2「DX戦略2026」は以下からご覧いただくことが可能です。 https://aisan-corp.com/ir/management/dx-strategy/ (公共セグメント部門) 公共セグメントにおいては、何よりも優先すべき事項は、新たな自社ソリューションのリリースを市場に提供し、収益を獲得することが重要な課題となります。具体的な取り組み目標は以下の通りです。・製品企画・開発の強化を行い製品・サービスのスピーディ且つ継続的な提供を行います。・顧客体験を重視し、ユーザが安心して製品を利用できる環境を提供します。・販売店との情報共有を進め、信頼関係を更に強めたパートナー体制を構築します。・積極的な情報発信を行うと同時に市場情報を収集し将来を見据えた提案をします。・業界をリードする人財育成、人財投与を積極的に実施します。 以上により、安定した収益の獲得のため、新規の製品・サービスをリリースし、市場占有率を高め、収益性の改善に努めることが本事業分野における対処すべき課題となります。 (モビリティ・DXセグメント部門) モビリティ・DXセグメントにおいては、2025年度の自動運転社会実装に向けた具体的な取り組み目標は以下の通りです。・全国自治体・交通事業者との連携で自動運転社会実装領域での収益獲得を目指します。・自動運転の社会実装に向け、ルールベースでの自動運転とE2Eでの自動運転の両面での取り組みを行うことで安全性の高い自動運転の実現を目指します。・これまでの長年各地で実施してきている実証実験のノウハウの積み上げからのサポート・パッケージなどストックビジネスモデルを確立します。・モビリティ領域で、自社ソリューション領域を拡張し、収益性を向上させます。・高精度三次元地図の生産性向上させ、市場競争力を高めます。・DX領域で三次元データのDXを推進し、新たなソリューションのリリースによる収益獲得を目指します。 2027年度以降に向けて自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業での収益獲得を可能とするビジネスモデルの構築が本事業分野における対処すべき課題となります。 ④不適切な取引及び不正行為に関する特別調査委員会による調査結果を踏まえた今後の課題 当社は、2026年4月3日付「当社連結子会社における不適切な取引の疑い及び不正行為の疑いを受けた、特別調査委員会設置に関するお知らせ」にてお知らせしましたとおり、当社の100%子会社である有限会社秋測(以下、「当該子会社」)のマーケティングセンター(長野県上田市)において、不適切な取引の疑い及び不正行為の疑いがあることを認識し、特別調査委員会による調査を行い、その結果、不正が行われていたことが認定されました。 同委員会による原因分析及び再発防止策の提言を真摯に受け止め、取締役会において、再発防止策を定めその実施状況を代表取締役社長が委員長を務めるグループ経営モニタリング委員会を設置し、モニタリングを行ってまいります。 今回の不正は、これまで構築し運用してきた内部統制システムに一部不備があり、グループ会社全体まで徹底できてなかった点に起因しております。当社では、特定の個人に権限が集中しないよう、組織、人員を分離し牽制する体制としておりますが、当該子会社では、少人数であるとともに個人のノウハウを優先した業務フローとなっており、改ざんされた書面等を内部監査等で発見できなかった環境でありました。 このような事実を改善すべく、また、当社ならびに他の連結子会社でも同様の環境がないか再度点検するとともに以下の再発防止策に取り組んでまいります。(当社グループとしての再発防止策)①全社戦略の見直し(事業ポートフォリオの見直し)検討・各事業における資本コスト及び収益性を鑑み、グループ会社を含め各事業の精査を継続的に実施していく。・当該子会社については、特定個人への依存度解消や適切な内部統制を構築した上での採算性を厳しく再評価するとともに、マーケティングセンターの事業継続を根本的に検討し、判断する。・グループ会社全体としての人員体制と事業規模、事業数から適切な事業体制を検討し、必要に応じた改善策を講じる。②ガバナンスの再構築・取締役会、監査役会におけるモニタリング機能を強化取締役会における業務全般の監督機能を強化するとともに、監査役会においては、内部監査、会計監査人、取締役会とのコミュニケーションを密にし、グループ会社含めた業務全般に対する監視を従来以上に強化する。・全グループ会社に最高コンプライアンスオフィサーの設置各社におけるコンプライアンスの仕組みを整備し、コンプライアンスの啓蒙・推進のための主導的な役割を担うポジションとして「最高コンプライアンスオフィサー(Chief Compliance Officer、略して「CCO」)を設置する。CCOには代表取締役社長が就任し、コンプライアンス活動を主導する。・業務分掌、職務分離といった業務手続のグループ共通化の徹底グループ共通の担当者ごとの業務範囲、責任、決裁などの判断権限を分離し、コントロールが必要な業務については、複数人が担当し、相互牽制がなされるような仕組を整備し、共通化する。グループ会社など人員に限りがある際には当社の関係部門との連携した体制の構築を行う。・グループ会社を含む事業部門、親会社の管理部門、内部監査部門の3つのディフェンスラインの確立(1)第1ライングループ会社含め、事業部門内において日常業務を通じて自らリスクを取り同時にそれを管理する役割として、業務プロセスにおいてチェック機能を盛り込む。マニュアルの遵守し、実務現場での不正やミスを防止する行動を行う。(2)第2ライン当社管理部門において第1ラインの事業部門が適切にリスク管理を行っているかを専門的な視点から指導・支援・監視(モニタリング)する役割を担い、グループ全体のリスク管理ルールを策定、法改正情報の提供、現場へのコンプライアンス研修の実施、異常なデータのモニタリングを行う。(3)第3ライン第1ライン・第2ラインから完全に独立した立場から、組織全体のガバナンスやリスク管理が有効に機能しているかを「客観的に評価・保証」する役割を担い、取締役及び執行役員や第2ラインのチェック体制自体に不備がないかを監査し、取締役会や監査役会へ直接報告を行う。・内部監査部門の体制強化上記第3ラインとしての機能を果たすべくグループ全体として、従来の当社中心の内部監査からグループ全般の内部監査を可能とする体制を構築し、定期的かつ計画的に監査を実施する。③コンプライアンス意識の徹底・グループ全役職員を対象に、定期的にコンプライアンス研修を実施・役員に対し、定期的に外部の有識者によるガバナンスに関する勉強会を実施・新任役員に対し、上場企業の役員として必要な知識に関する外部研修の受講を義務化(参考:当該子会社としての再発防止策)①事業継続性の検討特定個人への依存度や適切な内部統制を構築整備までの間、中古測量機の買取、販売に関するマーケティングセンター事業を停止し、以下の②から④に示す内部統制の構築を行う。②業務分掌と職務分離に関する親会社手続との共通化発注・仕入・検品・販売・請求・消込の各プロセスについて、当該子会社独自の運用方法からグループ共通の運用方法である職務分離を実施し、担当者を明確に分ける。特に、営業担当者が自ら納品書・請求書を作成して発送することを改めて厳禁とし、システム経由での発行を行うとともに、営業担当者以外の入力担当を別途配置する。③シリアルナンバーを用いたシステム・棚卸統制測量機の取り扱いについては、仕入から出荷までの一連とする受払において製造番号(シリアルナンバー)による個別管理を可能とするシステムに変更し、その運用を徹底する。棚卸業務からは営業担当者を排除し、本社管理部門が立ち会う複数人体制とする。外部預け在庫への現地訪問実査も実施。④組織的な債権管理体制の確立販売管理システムや会計システムを活用し、親会社の管理部門と連携して自社で債権年齢表の自動作成、売上と入金の違算を即座に把握する。併せて定期的な顧客への残高確認(債権照会)を徹底する。⑤人事ローテーションの検討上記②③④の内部統制環境の構築を行い、その上で必要な際には特定顧客との癒着を防ぐべく、定期的な人事ローテーションを検討していく。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 中長期的な経営方針及び対処すべき課題 当社グループは、「知恵」「実行」「貢献」の社是のもと、知恵で地理空間情報のイノベーションを実行し社会資産の豊かな発展に貢献することを経営理念に掲げ、事業活動を行っております。 (1) 当社グループの経営方針 当社グループでは次の社是、経営理念、行動指針を定め、経営を行っております。 ・社是 ・経営理念知恵で地理空間情報のイノベーションを実行し社会資本の豊かな発展に貢献する。 ・行動指針 (2) 中期的な経営目標 当社グループは、優秀な人財の確保とその人財への教育制度の充実が経営の基礎と考えております。その中で、測量業務のソフトウェアから測量計測機器までのトータルでのソリューションを実現し、且つ、自動車の自動走行に必要とされる高精度三次元地図に「測量」の技術を融合させることのできる国内唯一の企業として、当社が社会に果たすミッションとして次のとおり定めております。 (3) 中期経営計画(2024年4月~2027年3月) 前中期経営計画に実施した投資を収益に転換すべく、2027年3月期において売上高80億円、営業利益8.5億円を目指し、取り組んでまいります。公共セグメントでは、新規の製品、サービスをリリースし、安定した収益を獲得することを目指します。一方、モビリティ・DXセグメントでは、自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業にチャレンジします。コーポレート部門では、上記目標実現には人財投資が必要な状況であり、積極的な採用を継続するなど人的資本経営の推進とともに、資本コストを意識した経営にも取り組んでまいります。 ①2030年にありたい姿1.コア事業である公共セグメントにおいて競争力を高め、持続的成長する収益基盤を構築します。2.戦略事業であり成長分野であるモビリティ・DXセグメントにおいて自社の強みを活かし、コア事業へ引き上げるとともに、3D DX分野で新たな事業の柱として独立させます。3 一人ひとりが「活き活き」とその特性を活かし、持てる力を発揮し、それぞれが成長でき、新しいことにチャレンジし、成果をあげることが可能な企業を目指します。 ②中期経営計画(2024年4月~2027年3月)の位置づけ営業利益の推移のイメージ ③中期経営計画(2024年4月~2027年3月)の基本方針及び経営目標 ・基本方針基本方針1持続的成長の基礎となる製品・ソリューションの開発力強化基本方針2持続的成長を支える人財の獲得とその育成・スキルアップを図る基本方針3持続的成長を実現する「科学的」営業活動の実践基本方針4チャレンジ事業に経営資源を集中するとともにグループ全体でのシナジーの創出基本方針5資本コストを意識した経営の実践により企業価値向上を実現する ・経営目標経営目標12027年3月期において営業利益8.5億円を目指す経営目標2Development(開発と創造)& Evolution(進化)の実践経営目標3顧客起点の発想で、体験価値を提供する経営目標4自動運転に係る技術、ノウハウを収益に変える経営目標5広報活動の強化とともにCS、ES、IR、SR活動の実践その結果、企業価値向上へ繋げる ④2027年3月期定量目標 新中期経営計画の最終年度である2027年3月期の売上高は80億円、営業利益8.5億円、売上高営業利益率は10%を目標水準とします。当面は、「Development & Evolution」のスローガンを掲げ、公共セグメントでは、新規の製品、サービスをリリースし、安定した収益を獲得することを目指します。一方、モビリティ・DXセグメントでは、自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業にチャレンジします。コーポレート部門では、上記目標実現には人財投資が必要な状況であり、積極的な採用を継続するなど人的資本経営の推進とともに、資本コストを意識した経営にも取り組んでまいります。 (4)サステナビリティへの取り組み 企業におけるサステナビリティの実現は、2015年に国連サミットで採択されたSDGsの取り組みの拡がりと浸透と共にグローバルに注目を集めています。その実現に向けては、CSRを踏まえたESGによる企業活動が欠かせません。以上を受け、当社グループでは、サステナビリティの実現に向けて次の観点から、当社グループの社是の下で、その取り組みに努める所存です。・サステナビリティ基本方針 当社グループでは、社是、経営理念のもとAisan’s missionで掲げる「未来の社会インフラを創造する」を推進する事業そのもので社会的課題の解決を目指します。その取り組みにあたっては、「環境」「社会」の両面において、多くのステークホルダーの皆様とともに積極的に推進してまいります。 具体的な取り組みに関しては以下に記載の通りです。 ①測量で、自動運転で社会インフラ整備建設、運送業における人手不足の問題、地域公共交通の維持、所有者不明土地・空き家問題、道路や橋梁といった社会インフラの老朽化と数多くの社会的課題があり、それら課題の解決のための事業活動を行っております。また、地震、豪雨時の災害なども頻繁に発生する環境にあり、その発生時には、お客様の業務を支援するプログラムを用意し、速やかな復興に向けた貢献を行っております。また、震度5強以上の地震発生時には、電子基準点の情報を観測し、その地域の地殻変動量を算出したレポートを公開し、位置情報の正確性にお役立ていただいております。自動運転の実証実験においては、国、自治体、交通事業者をはじめとするパートナーの皆様と連携し、数多くの実用化に向けた実証実験を行ってまいりました。新たな移動手段を社会に提供し社会課題を解決することを目的として、人材や技術など投資も進め、グループ会社であるA-Drive株式会社とともに事業モデルの構築を加速化させて自動運転の社会実装に向けた取り組みを進めてまいります。なお、自動運転車両の一部はEV車両を用いており、車輛の二酸化炭素排出量を抑制する取り組みも行っております。②人事制度改定により70歳定年制度へ少子高齢化の時代が進み、人生100年時代と言われる昨今、経験とノウハウを持つ高年齢者が、意欲と能力のある限り、年齢に関わりなく働くことができる生涯現役社会をサポートする制度を設けることが社員、会社のお互いにメリットがあると考えます。また、国の社会保障制度としても65歳以上への定年引上げや高年齢者の雇用管理制度の整備、高年齢の有期契約労働者の無期雇用への転換等を求めているのと同時に、年金の受給開始時期の見直しの議論も行われようとしております。このような社会環境に対応すべく、当社グループでは、2020年4月に人事制度を改定し、従来の60歳定年制度を70歳までの年度で社員個々が定年年齢を選択可能な制度を創設し、運用を行っております。③多様な人財が活躍できる職場を目指し、従業員エンゲージメント向上に向けた取り組みへ社員各々の価値観が多様化する中、どのように事業の成果を上げるか、そのための働き方の多様化が求められています。また、出産、育児、介護が必要な環境下においても、就業継続可能な環境を用意することが経験を持った優秀な社員の離職を防ぐため重要と考えております。当社グループでは、従来から出産、育児、介護から復帰を可能とする休暇制度とともに、短時間勤務制度、コアタイムなしのスーパーフレックスタイム制度、在宅勤務制度を設けております。また、現在は全社員を対象にコアタイムなしのスーパーフレックスタイム制度、在宅と出社を併用できるテレワーク制度、副業制度などを運用しております。加えて男性社員の育児休業取得の意識向上にも努めております。また、直接的な雇用ではありませんが、現在、試験的に刑務所における受刑者の軽作業を委託することで勤労精神の養育、職業技能の向上や社会復帰に向けた取り組みを支援することも開始することで、働きがいのある仕事の提供に繋がる取り組みも実施しております。④改訂コーポレートガバナンス・コードへの対応を通じたガバナンス体制の強化「知恵」「実行」「貢献」の社是に基づく企業倫理の浸透とコンプライアンスの徹底を図るとともに、リスクマネジメントの徹底に努めております。当社グループでは、スタンダード市場として求められる事項に加え、経営方針に沿って有益な事項は積極的に取り組んでおります。具体的には、独立社外取締役の増員など取締役会の機能強化を実施するとともに、投資家との対話の充実を更に進めてまいります。また、昨今ではグループ会社による不正などのニュースも散見されることから当社グループでもグループ全体のガバナンス強化に着手しております。その取り組みとして、グループ会社の会社機関設計を統一し、全会社にアイサンテクノロジーより取締役、監査役を派遣します。各監査役はアイサンテクノロジーの監査役会、内部監査室とも連携し、決算情報、業務執行の適正性をチェックしておりました。 しかしながら、2026年4月3日に公表しました「当社連結子会社における不適切な取引の疑い及び不正行為の疑いを受けた、 特別調査委員会設置に関するお知らせ」の通り、100%子会社である有限会社秋測において、不適切な取引の疑い及び不正行為の疑いがあることを認識し、その疑いの調査を目的に特別調査委員会の設置に至っております。このことは、上記ガバナンス体制が有効に機能していなかった結果でもあり、より実効性のある再発防止策を2026年6月19日に決議し、その実施に取り組んでまいります。⑤期末連結従業員数235名(※契約社員等を含む)体制へ2027年3月期以降の成長のためには、現在の社員の年齢構成を変える必要があるとともに人員数も不足する状況です。そのため、集中的に人財獲得とその育成を目指します。グループ会社含めて、人財要件を明確にし、新卒採用、キャリア採用中心に人財投資を実行することが必要です。加えて、当社グループに入社した社員の育成プログラムも構築し、安定した活躍の場を設けるとともに、定期的に社員の意識調査を行い、必要に応じ配置転換、リスキリングにも取り組んでいく方針です。併せて、M&Aを活用することで、上記で不足する部分を補完することも常時検討を行っております。⑥生産性の向上を目指してDX推進当社グループでは、ITやクラウドサービスを積極的に活用し業務の効率化を実現することで、社員は、人間にしかできない戦略的な業務に集中することが可能となり、働き甲斐を向上させるよう取り組んでまいりました。環境面への配慮からは、紙資源の利用を抑制するためにペーパーレス化を推進しております。取締役会では数年前よりペーパーレス化を図り、資料の紙での配布を廃止しております。また、お客様への納品書、請求書も電子化するサービスを導入しております。加えて契約書類の一部や取引における書面のやり取りは電子署名技術を活用した電子契約サービスを導入し、運用を行っております。これらの取り組みは環境面のみならず、間接業務の生産性向上にも寄与するものと考えております。これらの取り組みが有益であることを示す、国がその取り組みを認定する制度の「DX認定制度」へもチャレンジしてまいります。 (5)2027年3月期業績見通し 「中期経営計画(2024年度~2026年度) Development & Evolution」の3年目として定量的な目標達成に取り組んでまいります。その中期経営計画の基本方針は、以下の通りです。① 持続的成長の基礎となる製品・ソリューションの開発力強化② 持続的成長を支える人財の獲得とその育成・スキルアップを図る③ 持続的成長を実現する「科学的」営業活動の実践④ チャレンジ事業に経営資源を集中とともにグループ全体でのシナジーの創出⑤ 資本コストを意識した経営の実践による企業価値向上を実現する この基本方針を達成するにあたり、当連結会計年度においては、前連結会計年度に採用した人財の教育・育成を着実に進め、早期の戦力化お及び収益貢献の実現に取り組んでまいりました。その結果、当該人財の事業活動への参画が進展し、前連結会計年度に実施した人財投資について一定の成果創出と回収が図られました。中期経営計画最終年度に向けて、引き続き人財基盤の強化を図るとともに、成長に向けた各種施策を推進してまいります。 一方で、事業活動における次期の市場環境の見通しは、米中対立や中東情勢の緊迫化を背景に、世界は分断と不透明感の中にあります。資源や半導体を巡る経済安保に加え、先端技術の主導権争いや気候変動への対応が急務となる中、国際秩序の再編が加速するとともに、当社が取り扱う測量計測機器、MMSなど納期や価格高騰などにより事業活動への影響も想定しています。 以上より、2027年3月期における連結業績予想は以下の通りであります。なお、次の2点の要因により、第2四半期累計期間までは、営業利益を始め各利益項目は損失計上を計画しております。1.当社グループにおけるモビリティDXセグメントを中心に、自動運転の社会実装事業等の収益比重が年々高まってきていることに加え、子会社のスリード、三和、A-Driveにおいても請負業務を中心としており、収益計上が年度末に集中する傾向にあることから、第2四半期まで営業損失を計画している点。2.公共セグメントにおける当社事業は、四半期単位で営業利益を計上する計画ですが、この分野も採用計画の増加や投資によるコストが事業年度の上半期に集中しており、それらの収益貢献が下半期以降であることから、上記1.の営業損失を吸収するまでは至らない計画である点。 アイサンテクノロジーグループの連結実績及び次期の業績予想 (単位:千円) 2026年3月期(実績)2027年3月期(計画)対前期増減額対前期増減率売上高7,593,1468,000,000406,8545.3%営業利益760,499850,00089,50111.7%経常利益761,186830,00068,8149.0%親会社株主に帰属する当期純利益522,016547,00024,9844.7% 各セグメントにおける次期の市場環境を含めた見通しは以下の通りです。a.報告セグメント別の業績見通し (単位:千円) 2026年3月期(実績)2027年3月期(計画)公共セグメント売上高3,250,4583,757,000セグメント利益588,174655,000営業利益率18.1%17.4%モビリティ・DXセグメント売上高4,332,9934,233,000セグメント利益537,812432,000営業利益率12.4%10.2%その他売上高9,69410,000セグメント利益5,3244,550営業利益率54.9%45.5% b.報告セグメント別の当連結会計年度末における請負契約に係る受注残高(次期に売上計上予定) 公共セグメントモビリティ・DXセグメント合計計測機器販売及び関連サービス-82,14782,147各種請負業務及び関連サービス51,008891,342942,350合計51,008973,4891,024,498 c.報告セグメント別の次期の見通し(公共セグメント) 測量・不動産登記に係る市場においては、既述の通り不透明な経済状況下において、お客様の設備投資意欲の低下や、測量機器などのハードウェア関連の仕入コスト上昇、生産遅延、在庫不足による商談機会を逸するリスクが存在しております。そのような環境下においても、引き続き、三次元データの利活用推進による業界の生産性向上の動きは加速するものと考えられます。また、当連結会計年度に新設した拠点を活用し、積極的な事業活動エリアの拡大を行うとともに、販売パートナーとの関係強化も図り、顧客・販売店との接点増加にも努めてまいります。・中期経営計画2年目の当連結会計年度と同様に、当社グループの主力製品である「WingneoINFINITY」の定期的なアップデート、サポートサービスに加え、新たな製品・サービスのリリースを行うことで安定した収益の獲得を目指すとともに、効果的な分野、地域への販売コストの集中的な投下により、収益性の改善を図っていきます。・建設関連業界におけるi-Constructionの流れは次期以降も引き続き顕著であり、三次元データの活用を可能とするソリューションの提供を行い、補助金活用や税制優遇を活用したお客様の生産性向上の提案を推進してまいります。・次期の第1四半期業績に関しては、すでに契約済みのサポートサービスによる最新バージョンの出荷に伴う売上計上が予想されるとともに、当連結会計年度からの継続案件による収益計上が見込まれます。以上により、公共セグメントにおける売上高及び利益は、当連結会計年度と比較し、増加となる見込みです。 (モビリティ・DXセグメント) 自動車関連市場においては、2027年度に向け、それまでの投資局面においては、様々な自治体やパートナー企業と連携し、高精度三次元地図の整備、社会実装事業、モビリティ開発、スマートシティやスーパーシティプロジェクトへの参画等を進め、特に労働人口が減少する社会課題の中、地方公共交通の維持を目的とした移動手段の自動運転化の社会実装を目指し、自治体・交通事業者・パートナー企業とともに自動運転の社会実装を目的とした実証実験に参画し、2027年度以降の当社のビジネスモデルを構築してまいります。加えて、これらの事業を通じて培ってきた高精度三次元技術を基盤とし、新たなDX事業に参入すべく、様々な営業・投資活動を前連結会計年度より開始し、3年目の次期はその取り組みを加速化していく計画をしております。そのためにも人財確保と育成及び研究開発を各専門分野で実施し、またパートナー連携の強化、プロジェクトの深化などを進め、将来の収益性の向上を図ります。 一方で、不透明な経済環境は、本モビリティ・DXセグメントに与える影響は自動車産業においては大きく、パートナー企業の投資意欲減退のリスクには今まで以上に注視しなければいけない状況にあります。 ・高精度三次元地図関連事業では、安全性を担保する自動運転の実現には地図が必要と考え、引き続きパートナー企業との連携を深め、今後のニーズ拡大が期待される自治体向け高精度三次元地図データの利活用に向け、自動運転用地図の配信基盤の研究開発に取り組むとともに、スマートシティやスーパーシティなどで期待される高精度三次元地図データプラットフォームなどへの取り組みを引き続き進めてまいります。また、本事業の収益性を更に高めるため、自社開発の地図生産ソフトウェアの機能性をさらに高め、地図データ生成における生産性向上と品質強化の取り組みを強力に推進してまいります。・自動走行に係る車両構築や社会実装事業においても、国の掲げるロードマップに即し、新たな移動手段を社会に提供し社会課題を解決することを目的として、子会社の「A-Drive株式会社」、多くの外部パートナー企業と連携し、全国の自治体との対話を進め、将来の実用化に向けて今後も積極的に推進するとともに、自動運転の社会実装後の事業モデルの構築を目指し、人財や技術などへの投資をより積極的に進めてまいります。・国土交通省の推進する「インフラ分野のDX」を実現させるべく、当連結会計年度より引き続き三次元データのDXを推進し、新たな収益モデルを確立するための営業活動及び研究開発に取り組んでまいります。その為にも、今まで培ってきたパートナーとの連携に加え、人財採用活動や市場調査を推進し、ビジネスモデルの構築を目指します。・次期においても、MMSの計測機器販売の受注も進んでおりますが、従前どおり受注から収益計上まで一定期間を要すため、下半期以降にその多くが収益計上する見込みとしております。また、すでに公募が開始されている国土交通省の令和8年度事業「地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転社会実装推進事業)」を活用し、全国の自治体の応募を支援しますが、採択要件は昨年までと比較し、相当に厳しくなっており、本補助金の活用する事業の採択件数は減少する見通しですが、その他補助金を活用し、今まで以上に、より自動運転の社会実装へアプローチを行うべく、長期的な走行やルールベースでの自動運転からAIを活用したE2E(End-to-End:エンドツーエンド)と呼ばれる自動運転技術の採用といった、より深化した取り組みを行うとともに、人財、資産投資も積極的に実施することで経営計画の達成を目指します。一方これらの事業の収益は年度末に集中することが予想されており、本セグメントにおけるセグメント利益は、次期の第3四半期累計期間までは損失を計上する見込みとしております。 (6) 経営環境及び優先的に対処すべき課題 当社グループでは、「社是」「経営理念」に基づき中長期的に企業グループとしてあるべき姿を示した「2030年にありたい姿」を定め、その目標を達成すべく「中期経営計画」を策定し、その成長戦略に沿って事業活動を行っております。事業活動を行うに際しては、資本コストや株価を意識した経営をはじめ、上場企業の一員として対応すべき事項、社会変化や技術革新など外部環境の変化に伴う機会と脅威が存在するとともに、事業を継続するうえで普遍的な課題が存在しています。これらに適切に対応することで、持続的な成長に繋がるものと考えますが、対応を誤ると、獲得できる可能性のあった収益を失うことにもなります。測量・不動産登記に係る市場における技術革新への対応やモビリティ分野における自動運転の実用化社会に向けた開発競争が激しくなるなど、目まぐるしく変化する経営環境の中、「知恵・実行・貢献」の社是のもと「未来の社会インフラを創造する」企業として、持続的な成長を目指すべく、「Development & Evolution」のスローガンを掲げた中期経営計画の達成に向け、以下の通り取り組んでまいります。 ①地政学リスクへの対処すべき課題 当社グループにおける主たる事業活動の地域は、国内が中心であり、直接海外での事業活動を展開していないことから、地政学リスクの直接的な影響は小さいものと判断しております。しかしながらその影響による国内外の景気や経済活動の動向による間接的な影響を受けることとなります。 具体的には、お客様の投資マインドの低下、生産・入荷の遅延や為替変動による一部仕入商品の価格などへの影響などがあげられます。 当社グループでは、このようなリスクに対応すべく、多方面での事業展開も同時に行うことで、特定の市場環境の影響に偏らないよう、事業活動を行うとともに、将来の取引の見込みより適正な在庫管理を行うなど実施していかなければいけません。 ②中期的な対処すべき課題 当社グループでは、前中期経営計画に実施した投資を収益に転換すべく、「中期経営計画(2024年4月~2027年3月) Development & Evolution」にて掲げる2027年3月期の連結業績目標である売上高80億円、営業利益8.5億円を目指し、取り組んでまいります。 当社グループの事業活動では幅広い人財が必要となります。そのためには、競争の激しい採用市場で当社の魅力を示し、計画する人財の確保と育成に取り組まなければいけません。また、自社でソリューションするソフトウェアやサービスの研究開発を行い、その成果として利益率の高い製品を継続的にリリースしていかなければいけません。加えて、成長分野である自動運転に係る事業分野においては、補助金の活用に頼らないビジネスモデルの創出に取り組みつつ、2027年の社会実装に向け、幅広い自治体、交通事業者に対し、多くのパートナー企業と連携し、その地位を確立することが企業グループとしての成長には欠かせません。 最後に、高精度三次元解析技術の向上により土木・建設・交通・自動車分野のDXを推進し、新たな市場と収益を獲得すべく新たな事業の柱に育てることが「2030年ありたい姿」のために重要となります。 ③各事業分野における対処すべき課題(コーポレート部門)・「資本コストや株価を意識した経営」が求められており、その対応が求められております。その取り組みとして2024年5月に具体的な行動目標を策定し、その達成に向け取り組みを推進する。具体的には、売上高営業利益率、ROE、ROA、ROICの改善によりPBRを向上させる取り組みを実施しております。・名証IRエキスポへの参加、名古屋証券取引所が主催するIRセミナー、当社が主催する会社説明会の開催など株主・投資家への情報発信・対話を強化し企業価値の向上に引き続き努めます。・人的資本経営として人財の獲得と共に社員の成長を支え一人ひとりが「活き活き」とその特性を活かし、持てる力を発揮できる職場環境を目指します。・社員のやりがい、満足度の調査を実施し、人事制度の見直し、組織設計に活用するなど従業員エンゲージメントの向上に努めます。また、社員が介護休業を取得できる環境を整えるとともに、男性社員が育児休業を取得できる環境整備と社員の意識向上に努めます。・ESG経営の実践により、中長期的な持続的成長のため、変化する環境問題への取り組み、社会とのつながり、ガバナンスを強化への取り組みを実施します。なお、2025年3月期における取り組み内容は、「サステナビリティへの取り組み」及び「ESGへの取り組み」に記載のほか、「サステナブルレポート2025」(※1)を開示した通りです。・DXを推進し、それをお客様へ提供する製品、サービスに活用するとともに業務にも活かすことで生産性の向上を図ることが必要です。加えて情報セキュリティ対策を適切に講じ、セキュリティ事故を未然に防ぐことも企業としての重要な責務となります。当社では、「DX戦略2025」(※2)を定め、生成AIの活用を始め、具体的な取り組みの指針としております。 以上により、持続的に成長する企業として、公正で透明性の高い、社会から信頼を寄せられる経営を進めることがコーポレート部門における対処すべき課題となります。 ※1「サステナブルレポート2026」は以下からご覧いただくことが可能です。 https://aisan-corp.com/ir/management/sustainability/※2「DX戦略2026」は以下からご覧いただくことが可能です。 https://aisan-corp.com/ir/management/dx-strategy/ (公共セグメント部門) 公共セグメントにおいては、何よりも優先すべき事項は、新たな自社ソリューションのリリースを市場に提供し、収益を獲得することが重要な課題となります。具体的な取り組み目標は以下の通りです。・製品企画・開発の強化を行い製品・サービスのスピーディ且つ継続的な提供を行います。・顧客体験を重視し、ユーザが安心して製品を利用できる環境を提供します。・販売店との情報共有を進め、信頼関係を更に強めたパートナー体制を構築します。・積極的な情報発信を行うと同時に市場情報を収集し将来を見据えた提案をします。・業界をリードする人財育成、人財投与を積極的に実施します。 以上により、安定した収益の獲得のため、新規の製品・サービスをリリースし、市場占有率を高め、収益性の改善に努めることが本事業分野における対処すべき課題となります。 (モビリティ・DXセグメント部門) モビリティ・DXセグメントにおいては、2025年度の自動運転社会実装に向けた具体的な取り組み目標は以下の通りです。・全国自治体・交通事業者との連携で自動運転社会実装領域での収益獲得を目指します。・自動運転の社会実装に向け、ルールベースでの自動運転とE2Eでの自動運転の両面での取り組みを行うことで安全性の高い自動運転の実現を目指します。・これまでの長年各地で実施してきている実証実験のノウハウの積み上げからのサポート・パッケージなどストックビジネスモデルを確立します。・モビリティ領域で、自社ソリューション領域を拡張し、収益性を向上させます。・高精度三次元地図の生産性向上させ、市場競争力を高めます。・DX領域で三次元データのDXを推進し、新たなソリューションのリリースによる収益獲得を目指します。 2027年度以降に向けて自動運転の社会実装の事業本格化を目指すとともに、高精度三次元技術を基盤とした新たなDX事業での収益獲得を可能とするビジネスモデルの構築が本事業分野における対処すべき課題となります。 ④不適切な取引及び不正行為に関する特別調査委員会による調査結果を踏まえた今後の課題 当社は、2026年4月3日付「当社連結子会社における不適切な取引の疑い及び不正行為の疑いを受けた、特別調査委員会設置に関するお知らせ」にてお知らせしましたとおり、当社の100%子会社である有限会社秋測(以下、「当該子会社」)のマーケティングセンター(長野県上田市)において、不適切な取引の疑い及び不正行為の疑いがあることを認識し、特別調査委員会による調査を行い、その結果、不正が行われていたことが認定されました。 同委員会による原因分析及び再発防止策の提言を真摯に受け止め、取締役会において、再発防止策を定めその実施状況を代表取締役社長が委員長を務めるグループ経営モニタリング委員会を設置し、モニタリングを行ってまいります。 今回の不正は、これまで構築し運用してきた内部統制システムに一部不備があり、グループ会社全体まで徹底できてなかった点に起因しております。当社では、特定の個人に権限が集中しないよう、組織、人員を分離し牽制する体制としておりますが、当該子会社では、少人数であるとともに個人のノウハウを優先した業務フローとなっており、改ざんされた書面等を内部監査等で発見できなかった環境でありました。 このような事実を改善すべく、また、当社ならびに他の連結子会社でも同様の環境がないか再度点検するとともに以下の再発防止策に取り組んでまいります。(当社グループとしての再発防止策)①全社戦略の見直し(事業ポートフォリオの見直し)検討・各事業における資本コスト及び収益性を鑑み、グループ会社を含め各事業の精査を継続的に実施していく。・当該子会社については、特定個人への依存度解消や適切な内部統制を構築した上での採算性を厳しく再評価するとともに、マーケティングセンターの事業継続を根本的に検討し、判断する。・グループ会社全体としての人員体制と事業規模、事業数から適切な事業体制を検討し、必要に応じた改善策を講じる。②ガバナンスの再構築・取締役会、監査役会におけるモニタリング機能を強化取締役会における業務全般の監督機能を強化するとともに、監査役会においては、内部監査、会計監査人、取締役会とのコミュニケーションを密にし、グループ会社含めた業務全般に対する監視を従来以上に強化する。・全グループ会社に最高コンプライアンスオフィサーの設置各社におけるコンプライアンスの仕組みを整備し、コンプライアンスの啓蒙・推進のための主導的な役割を担うポジションとして「最高コンプライアンスオフィサー(Chief Compliance Officer、略して「CCO」)を設置する。CCOには代表取締役社長が就任し、コンプライアンス活動を主導する。・業務分掌、職務分離といった業務手続のグループ共通化の徹底グループ共通の担当者ごとの業務範囲、責任、決裁などの判断権限を分離し、コントロールが必要な業務については、複数人が担当し、相互牽制がなされるような仕組を整備し、共通化する。グループ会社など人員に限りがある際には当社の関係部門との連携した体制の構築を行う。・グループ会社を含む事業部門、親会社の管理部門、内部監査部門の3つのディフェンスラインの確立(1)第1ライングループ会社含め、事業部門内において日常業務を通じて自らリスクを取り同時にそれを管理する役割として、業務プロセスにおいてチェック機能を盛り込む。マニュアルの遵守し、実務現場での不正やミスを防止する行動を行う。(2)第2ライン当社管理部門において第1ラインの事業部門が適切にリスク管理を行っているかを専門的な視点から指導・支援・監視(モニタリング)する役割を担い、グループ全体のリスク管理ルールを策定、法改正情報の提供、現場へのコンプライアンス研修の実施、異常なデータのモニタリングを行う。(3)第3ライン第1ライン・第2ラインから完全に独立した立場から、組織全体のガバナンスやリスク管理が有効に機能しているかを「客観的に評価・保証」する役割を担い、取締役及び執行役員や第2ラインのチェック体制自体に不備がないかを監査し、取締役会や監査役会へ直接報告を行う。・内部監査部門の体制強化上記第3ラインとしての機能を果たすべくグループ全体として、従来の当社中心の内部監査からグループ全般の内部監査を可能とする体制を構築し、定期的かつ計画的に監査を実施する。③コンプライアンス意識の徹底・グループ全役職員を対象に、定期的にコンプライアンス研修を実施・役員に対し、定期的に外部の有識者によるガバナンスに関する勉強会を実施・新任役員に対し、上場企業の役員として必要な知識に関する外部研修の受講を義務化(参考:当該子会社としての再発防止策)①事業継続性の検討特定個人への依存度や適切な内部統制を構築整備までの間、中古測量機の買取、販売に関するマーケティングセンター事業を停止し、以下の②から④に示す内部統制の構築を行う。②業務分掌と職務分離に関する親会社手続との共通化発注・仕入・検品・販売・請求・消込の各プロセスについて、当該子会社独自の運用方法からグループ共通の運用方法である職務分離を実施し、担当者を明確に分ける。特に、営業担当者が自ら納品書・請求書を作成して発送することを改めて厳禁とし、システム経由での発行を行うとともに、営業担当者以外の入力担当を別途配置する。③シリアルナンバーを用いたシステム・棚卸統制測量機の取り扱いについては、仕入から出荷までの一連とする受払において製造番号(シリアルナンバー)による個別管理を可能とするシステムに変更し、その運用を徹底する。棚卸業務からは営業担当者を排除し、本社管理部門が立ち会う複数人体制とする。外部預け在庫への現地訪問実査も実施。④組織的な債権管理体制の確立販売管理システムや会計システムを活用し、親会社の管理部門と連携して自社で債権年齢表の自動作成、売上と入金の違算を即座に把握する。併せて定期的な顧客への残高確認(債権照会)を徹底する。⑤人事ローテーションの検討上記②③④の内部統制環境の構築を行い、その上で必要な際には特定顧客との癒着を防ぐべく、定期的な人事ローテーションを検討していく。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①中期経営計画の進捗「中期経営計画」において、経営上の目標として用いた主な指標の当連結会計年度における状況は次のとおりです。(単位:百万円)指標2027年3月期目標2025年3月期実績(前連結会計年度)2026年3月期実績(当連結会計年度)売上高8,0006,2207,593売上高営業利益率10.0%7.2%10.0%ROE8.0%5.5%8.2%ROA6.0%3.9%5.4%ROIC8.0%4.9%6.6%当連結会計年度は、中期経営計画2年目として最終年度の2027年3月期の目標達成に向け、製品開発投資、ビジネスモデルの構築、人財投資を積極的に行ってきました。・製品開発投資では、公共セグメント、モビリティ・DXセグメントの両セグメントで収益を生むことが可能なソフトウェア製品開発を行うともに、自動運転車両の開発を進めてまいりました。・ビジネスモデルの構築においては、DX事業分野における自治体を中心にインフラおよび交通分野のDXを推進するソリューション開発を行ってまいりました。・人財投資は、新卒採用、キャリア採用の両面から積極的な採用を行い、2026年3月31日時点の従業員数は197名と前年同時期と比較し18名の増加となりました。②当期の経営成績の概況当社グループにおける当連結会計年度の実績は以下の通りとなりました。(単位:千円) 2025年3月期2026年3月期対前期増減額対前期増減率売上高6,220,6257,593,1461,372,52122.1%営業利益449,401760,499311,09769.2%経常利益445,048761,186316,13871.0%親会社株主に帰属する当期純利益286,207522,016235,80882.4% 当社グループでは、前事業年度の55期を初年度としたFY2024_2026中期経営計画(Development&Evolution)を策定いたしました。本計画は、「既存事業の価値の最大化と新たな価値の創造」に取り組み、「資本コストを意識した経営の実践」をグループ全体に浸透を図ることで、持続的成長を目指すことを骨子としております。加えて、積極的な人財獲得と社員のスキルアップを並行して展開する人的資本経営の推進と、DXによる生産性向上により、当社グループ全体のアップデートを図っています。また、新たなる事業領域の獲得として、三次元点群データを始めとするあらゆるデータを統合し、都市運営の基盤の構築自治体へ提案する活動中心とした都市空間のDX化を目指す事業に挑戦しております。 当連結会計年度においては、自社製品や三次元計測機器を中心に、各種計測機器の購買動機向上に向けた取組みを継続するとともに、展示会への出展を強化した営業活動を行い、商談機会の獲得に努めてまいりました。MMS(Mobile Mapping System)機器販売、高精度三次元地図の作成事業及び自動運転サービス実用化に向けた自動運転社会実装事業、自動運転車両の構築事業、測量業務委託など、多方面から受注を獲得し、順次対応を行ってきました。 一方で、当社連結子会社である有限会社秋測における不適切な取引の疑い及び不正行為に関する特別調査委員会より受領した調査報告書を踏まえ、過年度の会計処理の検証および連結財務諸表に与える影響額を精査し、本有価証券報告書にて反映させております。 以上により、当社グループは売上高・各利益項目において、計画を上回る実績となりました。 セグメント別においては、次の通りであります。a.事業セグメント別の業績(単位:千円) 2025年3月期2026年3月期対前期増減額対前期増減率公共セグメント売上高2,557,2863,250,458693,17127.1%セグメント利益352,928588,174235,24566.7%営業利益率13.8%18.1% モビリティ・DXセグメント売上高3,652,1444,332,993680,84918.6%セグメント利益440,863537,81296,94922.0%営業利益率12.1%12.4% その他売上高11,1949,694△1,500△13.4%セグメント利益6,9065,324△1,581△22.9%営業利益率61.7%54.9% b.事業セグメント別の概要公共セグメント 当社グループの主力製品である「WingneoINFINITY」は、昨年10月のWindows10のサポート終了ならびに、昨年4月の公共測量の作業マニュアルに相当する「作業規程の準則」の改正に対応したアップデート提案が好調に推移したほか、官公庁の大型案件の受注に伴い、前連結会計年度と比較して売上高は大幅に増加しました。 点群処理ツール「WingEarth」は、前連結会計年度と比較して売上高は減少しましたが、3月末に新機能のオプションを搭載したことにより次期において収益獲得の期待が持たれます。 前連結会計年度にリリースされた点群CADシステム「ANIST」は、引き続き格安なハンディスキャナの登場により、お客様の購買が増え、その取得データを処理するツールとして好評の声を頂いており、ハンディスキャナとのセット提案で収益獲得に貢献をしております。 子会社である株式会社三和における測量請負事業は、ここ数年、官公庁の公共測量に係る入札競争が激しさを増していることに加え、測量技術者の高齢化による減少が進んでおります。このような事業環境へ対策すべく、民間の建設コンサルタント企業を中心とした新規顧客の開拓に努めるとともに、技術者の若返りと技術の継承を進めたことにより、前連結会計年度と比較して売上高は下回っております。 モビリティ・DXセグメント 三次元計測請負業務及び高精度三次元地図データベース整備は、自動走行の実用化を目的とした整備業務を中心に受注し、随時納品を行っております。、前連結会計年度から継続して生産性向上を図るための体制見直し、ツールの開発、グループ間シナジー創出の検証に取り組んでおります。また、新規顧客の開拓に加え、自動運転社会実装推進事業が引き続き採択されることで、需要の増加が見込まれます。 自動走行システムの販売及び実装事業は、前連結会計年度に引き続き、国内の多くの企業や地方自治体などで需要があり、当社グループとしては特に実用化が期待される分野を中心に、積極的に取り組んでまいりました。 自動運転の実用化は、政府目標として2027年度に100か所以上での社会実装を目指す中、より社会実装を見据えた取組みが顕著であります。当社グループは、Level Ⅳ Discoveryをともに進める株式会社ティアフォー、損害保険ジャパン株式会社、KDDI株式会社等の従来のパートナー企業と連携を強化するとともに、2025年9月に発表しました株式会社マップフォーへの出資など新たなパートナーシップの構築や、全国の自治体や交通事業者との対話を進め、実用化に向け積極的に推進してまいります。自動運転の実用化時代を見据えたビジネスモデルの構築は喫緊の課題であり、事業推進に必要な人財確保、システム構築や機材などの調達を行うとともに、幅広い業界のパートナー企業と連携してサービスの開発を行っております。 また、国内の実例としては、長野県塩尻市や東京都の西新宿では定常運行を開始するなど、社会実装を見据えた取り組みが加速しております。自動運転車両は、小型EVバス「ティアフォーMinibus」、いすゞ自動車株式会社と開発を実施している大型バス「ERGA(エルガ)」に加え、低速走行での電動移動サービス(いわゆるグリーンスローモビリティ)に対応するため、ヤマハ発動機株式会社のカート等を用いるなど、その地域特性に沿った提案を行ってまいりました。また、自動運転車両については販売を行うとともに、販売後の運用をサポートするサポートパッケージの商品化も行ない、継続的な収益獲得を目指す幅広いビジネスモデルの構築に取り組んでおります。 子会社のA-Drive株式会社とともに持続可能な地域公共交通の実現に向け、全国各地で自動運転の社会実装を積極的に推進しています。特に、国土交通省の「地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転社会実装推進事業)」では、全国67件の採択事業のうち17地域(重点支援自治体3、一般支援自治体14)に参画し、業界をリードしています。さらに、「新しい地方経済・生活環境創生交付金(第2世代交付金)」で採択された4自治体の事業にも参画し、自動運転レベル4実現に向けて重要な役割を果たしています。これら事業の作業は、年度内にすべて完了し、収益計上を行いました。 新たな事業となるDX分野については、現在市場や顧客のターゲットを絞りながら、当社グループがこれまで積み重ねてきたノウハウ・知見を活かし、新たなソリューションの開発・提案を進めている状態です。現時点では投資フェーズとして捉えておりますが、本事業をコア事業に引き上げるべく取り組んでおります。 以上より、当セグメントにおいて引き続き、事業投資を行うとともに、中期経営計画に沿った人財投資も進めた結果、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して増加しましたが、受注件数の増加と原価低減の取り組みもあり、前連結会計年度と比較し、売上高、セグメント利益ともに大幅に増加しました。 その他 自社保有の不動産に係る賃貸収入については、前年同期と同水準の結果となりました。 c.事業セグメント別の収益分解カテゴリ及び各カテゴリに含まれる主要な製品等 公共セグメントモビリティ・DXセグメント自社ソフトウェア販売及び関連サービス測量土木関連ソフトウェア(「Wingneo INFINITY」「LasPort」等)三次元点群処理ソフトウェア(「WingEarth」等)及び関連保守サービス 等計測機器販売及び関連サービス測量計測機器販売及び関連保守サービス 等MMS計測機器及び関連製品・サービス自動運転車両に係るハードウェア販売 等各種請負業務及び関連サービス土地・河川・海洋に関する各種測量業務三次元計測・解析業務の請負 等三次元計測・解析業務高精度三次元地図データベース構築業務自動運転車両・システム構築自動運転の実証実験請負 等その他その他関連ハードウェア・サービス※「その他」のセグメント区分は報告セグメントに含まれないセグメントであり、不動産賃貸業となります。 ②当期の財政状態の概況(資産) 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて1,884百万円増加し、10,555百万円となりました。このうち、流動資産は8,409百万円となり、その内訳は現金及び預金が5,822百万円等であります。また、固定資産は2,146百万円となり、その内訳は有形固定資産が1,069百万円、ソフトウェア製品をはじめとする無形固定資産が299百万円、投資その他の資産が777百万円であります。(負債) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて1,560百万円増加し、3,882百万円となりました。このうち流動負債は3,197百万円となり、固定負債は684百万円となりました。(純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて324百万円増加し、6,673百万円となりました。その主な要因は利益剰余金が390百万円増加したこと等によります。この結果、1株当たり純資産額は1,233円80銭となりました。 ③当期のキャッシュ・フローの概況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は5,822百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動の結果、獲得した資金は865百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益770百万円、減価償却費275百万円の一方、法人税等の支払額による支出179百万円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動の結果、獲得した資金は34百万円となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入426百万円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動の結果、獲得した資金は746百万円となりました。これは主に、短期借入金による収入979百万円の一方、配当金の支払額131百万円等によるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)公共セグメント(千円)1,713,687111.9モビリティ・DXセグメント(千円)3,539,907130.1その他(千円)--合計(千円)5,253,595123.5(注)金額は販売価格によっております。 b.商品仕入実績 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)公共セグメント(千円)1,142,587163.8モビリティ・DXセグメント(千円)428,13865.9その他(千円)--合計(千円)1,570,726116.6(注)金額は仕入価格によっております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)公共セグメント(千円)3,250,458127.1モビリティ・DXセグメント(千円)4,332,993118.6その他(千円)9,69486.6合計(千円)7,593,146122.1 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成しています。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(重要な会計上の見積り)」に記載しています。 ②当連結会計年度の経営成績の分析 「[ 経営成績等の状況の概要 ]」をご参照ください。③経営成績に重要な影響を与える要因について 「[ 事業等のリスク ]」をご参照ください。④キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析a.キャッシュ・フローの状況の分析 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は5,822百万円となりました。キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③当期のキャッシュ・フローの概況」に記載のとおりであります。 なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)74.574.172.171.861.7時価ベースの自己資本比率(%)135.2173.9107.089.285.8キャッシュ・フロー 対有利子負債比率(年)0.40.3-0.31.7インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍)129.799.0-169.960.8自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(注1)連結ベースの財務数値により計算しております。(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。(注4)有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。(注5)2024年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。 b.資本の財源及び資金の流動性財務活動の基本方針当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、適切な水準での財務安定性の維持及び機動的かつ効率的な資金の確保とともに、資本コストや株価を強く意識した経営を財務活動の基本方針としております。A)強固な財務基盤の維持と適切な資金調達当社の自己資本比率は約70%前後と高い水準で推移しており、手厚い資本による極めて高い財務安定性を有しております。事業活動に必要となる資金の調達にあたっては、金融市場の動向、事業規模や中長期的な事業戦略、株式市場の反応などを総合的に見極めながら、金融機関からの借入や最適な資金調達手法を選択していく方針です。総資産額、純資産額、自己資本比率の年度別推移 (グラフ中の単位:百万円) B)資本コストや株価を意識した経営への取り組み当社グループでは中期経営計画の取り組みとして資本コストと株価(PBR)を強く意識した経営を推進しております。具体的な取り組み内容とその目標への進捗は以下の通りです。・売上高と営業利益率伸長による収益力の向上売上高の成長については極めて順調に推移しています。この成長の背景には、公共セグメントにおける測量ルール改正等に伴う主力製品「WingneoINFINITY」や3次元点群処理ソフト「ANIST」が好調に推移したことに加え、自動運転・スマートシティ関連の受託案件が地方自治体を中心に拡大したことがあります。また、連結子会社による事業ドメインの拡大も寄与しており、最終年度の目標達成は十分に射程圏内にあると判断しております。今後は、特需による一過性の伸びに依存せず、保守運用やサブスクリプション型サービスによるストック収益の積み上げにより、持続的な成長基盤を固めてまいります。売上高の年度別推移 (グラフ中の単位:百万円)営業利益率の改善については、2026年3月期において10.0%を記録し、中期目標である10%を前倒しで達成いたしました。前連結会計年度(7.2%)からの大幅な改善は、高付加価値な自社製品の販売比率が高まったこと、および生成AIの活用や業務プロセスの内製化による原価低減・販管費の効率化が奏功した結果です。人的資本データに見られる通り、モビリティ事業部門等への重点的な人員配置を行い、稼働率を高めたことも寄与しています。今後は、急増した人員の教育・習熟度向上を図ることで生産性をさらに高め、目標値である「10%以上」の安定的な維持、ならびにさらなる高収益体質への転換を目指してまいります。営業利益及び売上高営業利益率の年度別推移 (グラフ中の単位:百万円) ・ROE、ROA、ROICの改善によるPBRの向上資本効率の面では、ROE(自己資本利益率)が8.20%に達し、目標値の8.0%を突破いたしました。また、投下資本に対する収益性を示すROICについても、ROICツリーを用いた各部門のKPI管理を徹底したことで、着実な改善傾向にあります。当社の資本コスト(株主資本コスト)を意識した経営において、現在のPBR(1.39倍)は依然として市場からの期待に応えきれているとは言えず、これを目標の2.5倍へと引き上げることが最優先課題です。今後は、以下の項目を軸に資本効率のさらなる向上を図ります。資産回転率の向上: DX投資を通じた固定資産の有効活用と、在庫・売上債権の管理適正化。成長投資と還元のバランス: 人財投資、製品開発投資、M&Aなどの成長投資を継続しつつ、DOE3%程度を指標とした安定的な株主還元の拡充。対話の強化: 資本コストを上回る利益成長のロードマップを明示し、PERの回復を通じた企業価値(PBR)の向上に努めてまいります。 ・広報・IRの強化と株主還元強化によるPERの向上IR専門組織の立ち上げによる国内外への積極的なIR発信とデジタルメディア活用に加え、名古屋証券取引所への上場を機に様々なIRイベントにも積極的に参加し、投資家の皆様との対話に積極的に取り組んでおります。DOE3%とした指標の導入といった資本効率を意識した株主還元の拡充とともに株主優待制度の導入を行うことで、市場からの将来期待を最大化し、PER35倍・PBR2.5倍の達成を目指します。 1株当たり純資産額、期末株価、PBRの年度別推移 (グラフ中の単位は、左軸は円、右軸は%)資本政策については、株式市場の声や事業展開における投資資金の必要性など、変化する状況に対して機敏に動くことを基本的な考え方に据えており、自己株式の取得を含めた機動的な対応を実施してまいります。 C)キャッシュ・フロー創出とリソースの最適化将来の成長を牽引するモビリティ・DX領域や人材確保への積極的な投資を実施する一方で、グループ全体でのキャッシュフロー(営業、投資、財務)に対する意識向上を図っています。グループ全体における経営リソースおよび資金配分の最適化を追求してまいります。 資金需要について当社グループにおける営業活動を目的とした資金需要は、自社で開発するソフトウェアやそのサポートサービスの契約、各種計測機器販売、高精度三次元地図の請負、自動運転社会実装に係る請負事業といった事業活動における商品の仕入、外注費の支払のほか、製造費用、販売費及び一般管理費等の営業費用となります。営業活動におけるキャッシュ・フローは事業活動による代金の回収が主たる収入であり、その時期は、販売が年度末に集中する傾向から代金回収も翌事業年度に掛けての回収となります。一方で営業費用に対する支出時期は販売代金の回収前となります。特に、モビリティ・DXセグメントの収益の拡大に伴い、毎年、事業年度に掛け資金が減少する傾向にあり、そのため、当社グループでは、安定的な収益源である自社開発製品及びサービスの販売拡大に取り組み収益基盤の安定化に努めるとともに、請負業務によるプロジェクトの採算管理を徹底、グループ会社各社における個々の資金繰り管理に注視することで財務基盤の安全課、健在化に取り組んでおります。投資活動を目的とした資金需要は、設備投資、投資有価証券の取得等によるものであります。 資金の源泉健全な財務体質、継続的な営業活動によるキャッシュ・フロー創出能力により、今後も事業成長を確保する目的で手元流動性を高める資金調達や、個別投資案件への資金調達は可能であると考えております。 株主還元株主還元については、「株主の皆様に対し、安定的かつ継続的な配当を行うとともに、内部留保の拡充と有効活用を通じて、企業競争力と株主価値の向上を図ること」を株主還元の基本方針とし、財務の健全性等に留意しつつ、DOEに基づく配当政策に従い実施してまいります。株主還元については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金の活用を基本としております。

事業リスク

  • 新たなパンデミック発生リスク
    新型コロナウイルス感染症の影響は収束しましたが、将来的に新たなパンデミックが発生した場合、国内外の経済活動が制限され、当社グループの事業活動にも影響が及ぶ可能性があります。これにより、売上減少や事業継続の困難が生じる可能性があります。
  • 地政学リスクの増大
    米中関係、ロシア・ウクライナ情勢など国際情勢の不確実性が高まっており、最先端技術の流出規制や制裁により、製品の流通や部品供給に影響が出る可能性があります。これにより、仕入れコストの増加や生産遅延が発生し、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 少子高齢化による人財確保の困難
    少子高齢化の進行により、若年層の人財確保がますます困難になることが懸念されます。優秀な人財を確保できなければ、販売、研究開発、技術部門などすべての部門で労働力不足が生じ、将来的に事業の成長や継続に支障をきたす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|13,964 文字
3【事業等のリスク】当社グループでは、財政状態、経営成績等に重要な影響を与える可能性がある主要なリスクとして、以下で記載しておりますが、これらのリスクは必ずしも全てのリスクを網羅したものではなく、想定していないリスクや重要性が低いと考えられる他のリスクの影響を将来的に受ける可能性もあります。 また、当社は、リスクを「収益や損失に影響を与える不確実性」と捉えております。リスクを単に「脅威」として捉えるだけではなく、「機会」としてのプラスの側面からも捉えたうえで、リスクマネジメントを行っております。現在、認識している課題、リスクは「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等-(6) 経営環境及び優先的に対処すべき課題」で示した内容とともに以下「事業リスクのヒートマップ(影響度・発生可能性)」の通りであり、事業リスクを個々に経営への影響度と発生頻度から分布したものとなります。 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ①外部環境変化によるリスクリスクパンデミックに関するリスク発生可能性3~10年に1回発生する可能性影響度数年にわたり経営に影響がある内容現在、新型コロナウィルス感染症による影響は季節性インフルエンザと同等の扱いになったことでほぼなくなりましたが、今後も新たなパンデミックの発生は想定されます。その場合の影響から現役世代の就労環境にも影響を及ぼすとともに国内外の経済影響も想定され、結果、事業活動の制限など当社グループの経営成績、財務状況等に影響を与える可能性があります。対応策当社グループでは、今後も含めこれらのリスクに対応するため、「社員とその家族、お客様、取引先様が感染しないように取り組むとともに、会社を感染源としない。」を基本方針のもと、各部門の業務目標が達成することを前提に、テレワークやフレックスタイム制度など多様な働き方を導入、運用しております。前回からの変化社会、経済の状況としては、アフターコロナが定着し、社会は「コロナ前」の自由度を取り戻しています。一方で、ウイルスそのものが消滅したわけではなく、「ウィズコロナ」の状態とも言えます。テレワーク含めた柔軟な働き方が当社グループで標準化され、新たなるパンデミックを想定した体制も構築している状況です。前回からの重要性の変化同水準 リスク地政学に関するリスク発生可能性すでに発生している影響度数年にわたり経営に影響がある内容現在、米中二国間関係、ロシア・ウクライナ情勢、イスラエルとアメリカ合衆国によるイラン攻撃、台湾海峡における軍事衝突リスクなど、国際情勢およびアジア地域を取り巻く環境の変化が一段と大きくなっております。こうした状況の下、懸念国への先端技術の流出防止を目的とした法規制や制裁措置の強化、その他製品流通をはじめとする事業活動に影響が及ぶリスクがあります。対応策当社グループにおける主たる事業活動の地域は、国内が中心であり、一部を除き直接海外での事業活動を展開していないことから、地政学リスクの直接的な影響は小さいものと判断しております。しかしながら、為替や原油価格による物価上昇など間接的な影響が収益に及ぶ可能性が考えられることから、当社グループでは、このようなリスクに対応すべく、多方面での事業展開も同時に行うことで、特定の市場環境に過度に依存しない事業構造の構築に努めております。併せて、将来の取引の見込みを踏まえた適正な在庫管理などの対応を行っております。前回からの変化不確実性が増しており、そのリスクは高まっております。対策は従前どおりの対策を講じてまいります。前回からの重要性の変化増加 リスクグローバルサプライチェーンに関するリスク発生可能性1~3年単位で発生影響度数年にわたり経営に影響がある内容当社グループにおける主たる事業活動の地域は、地政学に関するリスクにも記載の通り、国内が中心ですが、その事業活動において取り扱う商品や部品は世界各国より供給されています。具体的には、測量機販売事業ならびにMMS計測機器販売事業、自動運転システム販売事業においては、機器そのものの流通に加え部品等供給に影響を及ぼすことで生産遅延のリスクとともに、海外での製造コスト、流通コストの高騰などによる仕入れコストに影響があります。また、上記商品や部品の生産・製造現場や流通過程全般において、企業は、人権を尊重する責任を果たすことが求められており、万が一人権を侵すような事象があった際には事業活動に影響を及ぼすリスクがあります。対応策当社グループにおいては、多方面での事業展開も同時に行うことで、特定の市場環境の影響に偏らないよう、事業活動を行うとともに、将来の取引の見込みより適正な在庫管理を行うなど実施しております。また、取引先を含め人権を尊重する取り組みの意識を高めるべくモニタリングの仕組みの構築も検討してまいります。前回からの変化地政学リスク同様、不確実性が増している状況ですが、現状リスク回避ができており、従前どおりの対策を講じてまいります。前回からの重要性の変化増加 リスク少子高齢化に関するリスク発生可能性すでに発生している影響度長期にわたり経営に大きな影響がある内容当社グループでは、販売部門、研究開発部門、技術部門、間接部門のすべての部門において、社員である「人財」とそこから生み出される知恵と実行力を収益の源泉と考えております。今後、少子高齢化に伴い若年層の人財確保は、特に開発職ならびにモビリティ関連の職種を中心にさらに困難になることが懸念されます。一部業務はAIやシステムに代わることが予想されますが、すべてをそれらが担うことは困難と考えております。事業を進めるに必要な労働力を確保できない場合、将来の当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。対応策当社グループでは、求職者とのコンタクトを継続するとともに、雇用環境、雇用条件の改善を行うなど人財確保に努めております。また、人財確保および育成を目的に秋田県ならびに長崎県に事業所を展開しております。加えて、AIの活用により従来「人間」が行っていた業務の一部をAIが担える環境にもなってきており、これらを活用することで労働力不足に対処することも必要と考えております。前回からの変化人財獲得競争はますます厳しくなっており、対応策として採用方法の多様化を進めると同時に、雇用環境、雇用条件の改善の取り組みを引き続き実施しております。前回からの重要性の変化増加 リスク自然災害・事故災害に関するリスク発生可能性3~10年に1回発生する可能性影響度数ヶ月にわたり経営に影響がある内容地震、台風、津波等の自然災害、火災、停電、国際紛争等が発生した場合、当社グループの経営成績等に深刻な影響を及ぼす可能性があります。当社グループの本社機能、製品開発機能、物流機能の多くは、愛知県名古屋市に集中しております。様々なリスクの中でも、これらの地域では、将来発生が予想される東南海地震、東海地震の影響を大きく受ける可能性があります。万が一の災害時に事業を継続可能な体制を構築できない場合、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。対応策これらのリスクに対応すべく、運用されているBCPに関して、昨今の事業環境に即し、優先的に再開すべき事業、業務を明確にするとともに、その手順等の見直しを進めております。また、災害発生時のシステムダウンに備え、システムおよびデータ管理の二拠点化を実施すべく長崎県にDXラボの設置を行うなど、事業活動の影響が出ないように準備を行っております。前回からの変化前回より発生リスクは僅かに高まっていると考えられるものの対応策にも記載の通り各システム、データを管理するデータセンターの二重化などを実施するなど対策は引き続き継続しています。前回からの重要性の変化同水準 リスク世界経済、為替変動に関するリスク発生可能性すでに発生している影響度数ヶ月にわたり経営に影響がある内容当社グループでは、主として国内市場のお客様を対象とした事業活動を行っております。そのため、世界経済の影響や為替変動といったリスクが直接的に当社グループの財政状態や業績に及ぼす影響は小さいと考えられますが、原材料の高騰など複合的な理由による物価高などが顧客の購買や投資意欲にマイナスの影響を与えている状況にあります。特にモビリティDXセグメントの取引先である自動車産業では、世界経済や為替変動リスクによる影響が大きく、その結果、当社事業に対する投資予算の抑制に至ることがあります。その結果、当社グループのモビリティDXセグメントにおける財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。対応策当社グループでは、このようなリスクに対応すべく、公共事業分野など他分野での事業展開も同時に行うことで、特定の市場環境の影響に偏らないよう、事業活動を行っております。前回からの変化現在の円安、相互関税、原油高など世界経済の状況は、当社グループへの直接的な影響は少ないものの、すでに発生しているリスクとしてとらえ、記載の対応策をしっかり講じていく必要があります。前回からの重要性の変化同水準 リスクサイバーセキュリティに関するリスク発生可能性10年内に1回も発生しない影響度数ヶ月にわたり経営に影響がある内容当社グループは、事業活動に必要な各種システムを、主に外部委託先のデータセンターやクラウドサービスで運用しております。また、それらシステムはクライアントパソコンからアクセスするとともに、一部データはそのパソコンに保存しております。これらの利用には、サイバー攻撃等による不正アクセスや改ざん、データの破壊、紛失、漏洩などのリスクを有しております。中でもクラウドサービスは、アクセス権の設定ミスによる情報漏洩のリスクを有しております。特に未公表の企業情報や契約情報、技術情報、株主情報など機密情報が第三者に漏洩、不正利用された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、多様な働き方を可能としており、その一つとしてテレワークを行うことができる環境を整えておりますが。この場合、自宅のインターネット回線を利用することからも通信に係る盗聴等のリスクも高くなり、そのセキュリティ対策次第では、不正アクセスや改ざん、データの破壊、紛失、漏洩などのリスクを有しております。対応策これらのリスクに対応すべく、利用するデータセンターは、耐震設計、電源・通信回線の二重化、不正侵入防止などの安全対策を講じているサービスを利用し、定期的にその実施状況のチェックも行っております。自社で管理するシステム、データについては、定期的にバックアップを行い、安全な環境で管理することで、速やかに一定期間に遡った環境に復旧することができる仕組みを導入しております。クラウドサービスについても、サービス提供企業について導入時ならびに、運用開始後も企業評価を行うとともに、セキュリティへの取り組み状況も確認しております。クラウドサービスの利用においては従業員教育を行い、適切な情報管理を行えるよう他施策してまいります。加えてクライアントパソコンに関しては、セキュリティソフトウェアによる防御範囲を拡大したものに入れ替えるとともに、事業所のネットワーク回線の通信についても通信防御システムを導入するなど、対策を講じております。さらに、テレワーク環境における通信の安全性を確保するために、データセンターへのアクセスは、インターネットVPNを活用するなどの対策を講じております。前回からの変化昨今の情勢から発生可能性のリスクは高まっており、その対応策は、長崎DXラボの設置と合わせてデータセンターの補強を行うとともにクライアントパソコンのセキュリティソフトでの防御範囲の拡大した製品の導入を行うなど慎重に検討・実施を進めております。また、当社HPのセキュリティ強化を検討していたところ、ハッキングにより不適切なサイトに誘導される事案が発生しております。早急な対策を講じております。前回からの重要性の変化同水準 リスクSNSの利用に関するリスク発生可能性10年内に1回も発生しない影響度数ヶ月にわたり経営に影響がある内容SNSは誰もが利用できる発信手段であり、SNSを上手に利用することにより、採用活動等における当社グループの認知度アップやイメージアップを図ることが可能ですが、反面、無意識のうちに、業務中に知り得た機密情報を投稿したり、不用意発言によって当社グループの価値を落としてしまうなどの弊害もあり、役員、社員による些細な情報発信が、会社に大きなダメージを与える可能性があります。 一方で、SNSを有効利用できないことにより、当社グループの情報の発信を十分にできず、例えば採用活動において学生に向けた当社の認知度を上げられないなどのリスクが考えられます。対応策SNSの利用に関する社内ガイドラインの策定や、SNSの正しい利用に関する社内研修等を通じて、社員のSNSに対するリテラシーを向上することで、リスクヘッジを実施します。特に若年層におけるSNSの私的な利用での事業の情報などを無意識に発信するリスクなどを研修等で周知徹底を図ってまいります。前回からの変化昨今の情勢からSNSのリスクは高まっているものと認識するとともに、事業にも欠かせないツールとなっております。そのため、安全な運用を目指す取り組みを実施しております。前回からの重要性の変化同水準 ②様々な技術・法令・規制の変化によるリスクリスク様々な技術・法令・規制の変化への対応発生可能性1~3年単位で発生影響度長期にわたり経営に大きな影響がある内容近年の急速な技術の進化、変化、加えてそれらに対応すべく法令改正、規制の改正が行われており、これらの適切な対応は、当社グループの製品・サービスの競争力の源泉であり、収益拡大のチャンスでもあります。しかしながら以下の項目等、十分な対応が取れていないことで、成長性や業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。●技術・法令・規制の変化の予想と対応●重点技術強化領域の設定、適切な資源の投下●技術・法令・規制の変化によって生まれた新領域に対する技術力強化対応策あらゆる分野でのイノベーションがグローバル規模で進む中、お客様や社会が直面する課題をいち早く解決できる技術の重要性がますます高まっております。当社グループでは、これを経営上重要なリスクと位置づけ意思決定のプロセスの強化に努めております。変化の激しい市場環境に対応するために、すべてを自社での研究開発にこだわらず、必要な技術領域において強みのある大学・研究機関・企業と積極的に連携し、研究開発活動を加速させ、イノベーションを推進してまいります。前回からの変化前回から変更はございません。前回からの重要性の変化同水準 リスクAIの利活用発生可能性すでに発生している影響度長期にわたり経営に大きな影響がある内容近年では、生成系AIをはじめとする技術革新と普及が急速に進んでおり、これらの適切な活用によるイノベーションの創出が期待されます。一方で利用方法を誤った場合には、情報漏洩や誤情報を拡散するなどのリスクもあります。対応策生成系AIの選択肢が拡大する中、社内におけるセキュアかつ効果的な利活用に向けて、適切なツールの選定と、ガイドラインに沿った運用が必要となります。そこで当社は、生成系AIの利活用に関する社内向けガイドラインを作成し、DX推進委員会において積極的な活用を見据えた試験運用を行い、全社的に活用を開始しております。また、法務業務においても、リーガルテックを導入し、業務の効率化とリスク低減に役立てています。前回からの変化生成型AIの活用は競争力強化には欠かせなくなっており、その活用範囲は拡大しております。前回からの重要性の変化増加 リスク税務コンプライアンスリスク発生可能性10年内に1回も発生しない影響度長期にわたり経営に大きな影響がある内容国税庁より税務コンプライアンスの維持・向上が求められていますが、近年ではインボイス制度の開始等、様々な税制改正も行われており、税務コンプライアンスの順守や適正な税務申告を行うための敷居が高くなっている一方で、税務上の違反が発覚した場合には、追従課税や企業の社会的信用の失墜を招く可能性があります。また、当社グループの連結子会社が増加傾向にあることから、グループ全体の税務に対する業務量も増加しております。対応策経理担当者だけでなく、社内全体で税務に対する研修制度を実施し、グループ全体に正しい税務に対する知識を啓蒙する他、会計監査人や顧問税理士と連携を行い、チェック体制を整えています。また、DXの一環で様々なシステムを導入し、ヒューマンエラーが発生する可能性を極力減らすことで、効率的かつ健全な税務処理が行える環境を構築しております。前回からの変化前回から変更はございません。前回からの重要性の変化同水準 リスク入札談合、取適法違反へのリスク発生可能性10年内に1回も発生しない影響度長期にわたり経営に大きな影響がある内容当社グループは公共ビジネスグループ及びモビリティ・DXビジネスグループはともに、競争入札を通じて業務を獲得しております。そのため、入札談合等の違反行為に関与し、指名停止処分となった場合には、その対象入札を失うだけでなく、社会的信用の低下を招き、長期的に当社グループの経営に重大な影響を及ぼすことになります。また、製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(取適法)に違反し、公正取引委員会の勧告や刑事罰の対象となった場合においても、違反事実公表により社会的信用を失うリスクもあります。対応策当社グループでは、入札事業や他社との取引については不正がないことを監査法人による監査を通じて確認しておりますが、事前防止的な取り組みとして、役員および管理職を中心とした社員向けに、入札に関して見識のある社外取締役による社内研修や、顧問弁護士、監査法人による関連法令に関する社内研修を実施するなど対策を講じております。前回からの変化下請法が取適法として改正・施行され、その内容を正しく認識し、事業活動を行っていく必要があります。前回からの重要性の変化増加 ③個別の事業分野におけるリスクリスク特定のビジネスパートナーへの依存発生可能性すでに発生している影響度長期にわたり経営に大きな影響がある内容当社グループでは、事業活動を行う上で特定のサプライヤ、業務提携先、販売店といったビジネスパートナーとの信頼関係の上、強力な関係を築いております。しかしながら、事業の進め方など時間の経過とともに、その関係性にも変化を及ぼし関係が弱体化することもあります。また、相手方の経営環境によって事業撤退や方針変更もあり得ます。その結果、当社グループ全般の財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。対応策こうしたリスクに対し、当社グループでは、特定のパートナーに依存しないよう幅広い関係を構築する取り組みを行っております。ただし、一部においては、特定のサプライヤ、ビジネスパートナーが独占的に保有する権利、技術もあり、当該パートナーとの関係性が弱体化しないよう取り組んでおります。前回からの変化前回から変更はございません。前回からの重要性の変化同水準 リスク測量CADシステムへの依存発生可能性すでに発生している影響度長期にわたり経営に大きな影響がある内容当社グループは、測量設計業・建設コンサルタント業及び土地家屋調査士業向けのCADシステムの開発及び販売を中心に、それらに付帯するサポートサービスの提案・販売を事業としております。これらの業種は公共事業に係る予算及び執行状況に需要が比例し、加えて関連する法改正の影響を受けるものであり、それらによって当社グループの業績に影響を与える場合があります。対応策主力製品「WingneoINFINITY」は、2000年の「Wingneo バージョン1」リリースから毎年アップデートを繰り返しており、新たなサービスモデルによる提供も目指していかなければなりません。市場情報を速やかに共有し、開発部門と営業部門との距離を縮め、製品提供のスピードアップを目指して取り組んでおります。前回からの変化前回から内容の変更はございません。前回からの重要性の変化同水準 リスク自動運転技術を活用した自動走行実証実験の安全性について発生可能性1~3年に1回発生する可能性影響度長期にわたり経営に大きな影響がある内容世界的にも注目度の高い自動運転技術を活用した自動運転社会実装事業は、従来に無い新たな技術を活用しています。今後の我が国の技術の発展を推進し、事故等によりその発展を妨げないよう、安全を最重視し、取り組んでいく必要があります。万が一、社会実装事業で重大な事故が発生した際には、当社グループの中期経営計画の達成に影響を与える場合があります。対応策当社グループでは、社会実装事業を行うにあたり、安全を最優先に準備し実施しています。自動運転技術が日進月歩で進化していく状況下で、事故への対策は、安心・安全な自動運転社会を実現するうえで不可欠です。自動運転車の走行に関するリスクは、センサーの誤検知といった自動運転ならではの技術的なリスク、サイバー攻撃によって引き起こされるサイバーリスク、自動運転車のテストドライバーによる操作過誤などの運用上のリスク、走行環境により引き起こされるリスク、関係者の認識不足による法令やガイドラインへの抵触リスクなど多岐にわたります。これらのリスクを網羅的に把握し、事故を未然に防ぐ対策を支援すべく、「Level Ⅳ Discovery」のサービスとして、これまで数多くの自治体や事業者にリスクアセスメントを提供し、安心・安全を最優先とした自動運転の社会実装を支援してきました。2021年5月に当社は、損害保険ジャパン株式会社及び株式会社ティアフォーと共同で、安心・安全な自動運転走行を支援するインシュアテックソリューションとして「自動運転向けデジタルリスクアセスメント」を新たに開発し、提供することを発表しました。これにより、リスク評価の定量化や提供のスピード化を可能とし、自動運転走行に向けた安全性と効率性を高め、自動運転の社会実装を後押しする役割を果たします。また、従来は高精度三次元地図を用いるなどルールベースでの自動運転が主流でしたが、E2E(End-to-End)と呼ばれる自動運転技術が広まりつつある中、AIが間違った判断を行い、事故を起こすリスクもあり、事前にその安全性を確認するなどが求められ、当社ではパートナー企業であるティアフォーと連携し、安全な自動運転社―実装を目指し取り組んでまいります。以上の取り組みを通じて、安全面を優先した取り組みを行うことで、リスクに対応してまいります。前回からの変化事故につきましては軽重問わず、上記対応策に沿って安全性の確認を最優先し、原因と対策措置及び再発防止策を関係機関に報告のうえ、実験を再開しております。また、「End-to-End(E2E)」と呼ばれる自動運転技術の安全な活用に向け取り組んでおります。前回からの重要性の変化同水準 リスク自動運転の実用化に向け、海外事業者の参入による勢力図が一新するリスク発生可能性10年以内に発生する可能性影響度長期にわたり経営に大きな影響がある内容現在業務提携先との強力なパートナー関係により自動運転の分野において、一定の評価を頂いております。今後海外の事業者が参入された際には、その状況が一変し、勢力図が一新するリスクを有します。その結果、当社グループ全般の財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。対応策自動運転マーケットは、国内外で投資が活発に動いており、また競争も更に増えてきております。自動運転の実証実験ではすでに海外製モビリティの利用も行われている状況です。一方で当社が狙う国内における自動運転技術の普及においては、単なる技術優劣だけでなく、様々な国内独自の導入プロセスが必要と考えており、当社がこれまで培ってきたノウハウや実績は、今後も大きな下支えになっていくものと考えるとともに、実用化に向けてはこれまでの実証実験の知見をもとに政府の施策にそって取り組んでいくものと考えております。また、当社事業のコアコンピタンスのひとつである、高精度三次元地図は、自動運転以外での利活用も広く進んでいくものと考えており、単なる自動運転技術のみに依存されない、公共資本に資する事業を進めて参ります。前回からの変化新中期経営計画でも開示しております通り、高精度三次元地図及びその作製過程のデータの利活用を進める3D DX事業の立ち上げを開始しました。前回からの重要性の変化同水準 リスク公共事業予算執行状況に係るリスク発生可能性1~3年に1回発生する可能性影響度数ヶ月にわたり経営に影響がある内容当社グループでは、公共事業に携わるお客様を対象に事業活動を行っております。この市場では、国や地方の公共事業予算の執行状況が当社グループの提供する製品、サービスなどへの投資に影響を与えます。特に、国政選挙や地方選挙などが執り行われる時期では、その間の予算執行が先送りされます。その結果、当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。対応策当社グループでは、このようなリスクに対応すべく、商品を売り切る販売形態から、継続した取引を行う形態への移行を目指すとともに、他分野での事業展開も同時に行うことで、特定の市場環境の影響に偏らないよう、事業活動を行っております。前回からの変化前回から変更はございません。前回からの重要性の変化同水準 リスク工事原価総額の見積りの妥当性に関するリスク発生可能性すでに発生している影響度数ヶ月にわたり経営に影響がある内容請負契約に係る収益認識にあたっては、短期もしくは少額の契約を除き、見積総原価に対する実際発生原価の割合により算出した進捗率に基づき、収益を認識しております。そのため、総原価の見積りが重要となります。総原価は、作業に必要となる人員や作業完了までの工程等を基にした社内工数原価と外注費により見積っておりますが、天候や現場状況の変化等の様々な要因により、見積りの前提条件に大きく変更が生じることがあります。その結果、連結財務諸表において認識する金額にも重要な影響を与えるリスクがあります。対応策当社グループでは専用の案件管理システムを導入し、そのシステムの中で見積総原価を管理するとともに、社内の職務決裁権限に沿って見積原価を承認する仕組みとしております。また、見積総原価が大きく変更となる場合は、個別で経営会議による決裁を行うとともに、会計監査人とも慎重に協議を行い、社内でのチェック体制を強化しております。前回からの変化社内での確認する体制を整え、リスクに備えております。前回からの重要性の変化同水準 ④全事業分野に関するリスクリスク個人情報・顧客情報管理に関するリスク発生可能性10年内に1回も発生しない影響度長期にわたり経営に大きな影響がある内容当社グループは営業活動上お客様の個人情報を保有しております。個人情報漏洩による企業経営・信用への影響も十分に認識し、各種規程・マニュアルの整備、社員教育を通じた周知徹底、個人情報に関する認証の取得など、個人情報の管理体制の整備を行っておりますが、万が一情報が漏洩した際には、損害賠償費用の発生、社会的信用の低下などにより、当社グループ全般の財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。対応策これらのリスクに対応すべく、年に1度の社員へのセキュリティ教育を実施するとともに、定期的に社内イントラネットを通じて意識を高めるべく注意喚起を行っております。また、個人情報や顧客情報を利用するシステムを運用するデータセンターは、耐震設計、電源・通信回線の二重化、不正侵入防止などの安全対策を講じているサービスを利用し、定期的にその実施状況のチェックも行っております。クラウドサービスについても、サービス提供企業について導入時ならびに、運用開始後も企業評価を行うとともに、セキュリティへの取り組み状況も確認しております。加えてクライアントパソコンに関しては、セキュリティソフトウェアを導入するとともに、オフィスのネットワーク回線の通信についても防御システムを導入するなど対策を講じております。前回からの変化前回から変更はございません。前回からの重要性の変化同水準 リスク知的財産について発生可能性10年内に1回も発生しない影響度長期にわたり経営に大きな影響がある内容ソフトウェアに係る知的財産については、様々な特許等が存在し、かつ、出願される今日においては、当社グループが保有する知的財産権が侵害される可能性と当社製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性の双方が存在します。加えて、知的財産として開示しないノウハウが社外に漏洩する可能性があります。場合によっては、それらに対応する費用の発生によって当社グループ全般の業績に影響を与える可能性があります。対応策当社は、顧問弁理士・弁護士との協議から当社の知的財産権の保全に努めるとともに、製品開発では知的財産に係る事前調査の徹底を図っております。加えて、知的財産に関する正しい知識と適切な管理を進めるべく、社内研修の一環として知的財産について取り上げるなど対策を講じております。前回からの変化前回から変更はございません。前回からの重要性の変化同水準 リスク労働安全衛生管理体制について発生可能性すでに発生している影響度長期にわたり経営に大きな影響がある内容当社グループでは、労務関連法令を踏まえた人事制度の設計および運用により、適切な労務管理と健全な職場環境の維持に努めております。しかしながら、法令の改正等に対する制度見直しの遅れから労務問題が発生するリスクは完全に排除できません。加えて、社内において各種ハラスメント事案が発生した場合、被害者からの損害賠償請求や社会的信用の失墜を招くのみならず、従業員のモチベーション低下や優秀な人材の流出につながる恐れがあります。このような事態が生じた場合、当社グループの事業運営に支障をきたし、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。対応策当社グループでは、法令改正時には顧問社会保険労務士と、その改正内容の確認を行い、対応に漏れや遅れが発生しないよう取り組んでおります。また、常に最新の動向を得るために積極的に外部セミナー等にも参加し、情報収集を行うとともにその対応を検討しております。また、ハラスメント防止に関しては社会保険労務士を講師とした全従業員向けのセミナーを実施し、ハラスメントの防止に取り組む事に加え、ハラスメントが発生した場合にはしかるべき処分を実施しております。前回からの変化前回から変更はございません。前回からの重要性の変化顕在化 リスク投資企業の業績による株式評価損リスク発生可能性すでに発生している影響度長期にわたり経営に大きな影響がある内容当社グループでは事業活動の中で資本提携を行うことで関係をより強固なものとするため、政策保有目的で取引先の株式を保有しております。その大半は、世の中にない技術を保有し、新たなビジネスを当社グループと連携し、創造する企業であり、いわゆるベンチャー企業です。その為、投資後、数年間にわたり単年度決算で損失計上することも想定されます。世の中の動向次第で、その利益計画に影響を与え、収益計上までに想定以上の時間を要することもあります。当初の予定期間を超える損失計上時や財政状態の悪化状況によっては、財務会計上、当該投資有価証券の減損処理が求められることがあります。その場合、当社グループの業績や財政状態に悪影響を及ぼすリスクを有しております。対応策当社グループでは、政策保有目的の株式保有は目的を明確にした投資であり、ともに事業を立ち上げていく立場であります。財務面では、投資先企業の適宜経営計画、財務諸表を入手し、その事業の進捗を確認し、投資先企業とコミュニケーションをとることで事業経営に寄与し、財務会計面でのリスクを低減する取り組みを行っております。ただし、新規事業分野のベンチャー企業等は会社設立後、しばらくは損失計上の可能性が高く、会計基準における評価損に該当するリスクがありますが、出資先企業の経営計画等を入手し、その価値の妥当性を会計監査人とも定期的に協議を行っております。前回からの変化前回から変更はございません。前回からの重要性の変化同水準 リスクグループ会社のガバナンスに関するリスク発生可能性すでに発生している影響度長期にわたり経営に大きな影響がある内容グループ全体で適正に業務を遂行し、かつ企業価値の向上を目指せる体制構築を目指して進めていくうえで、企業文化の違い、グループ会社の急激な増加によるバックアップの不足等から発生する連携不足や統率不足により、期待したシナジーが生まれないうえに、バックアップ業務の負担が想定以上に増加するリスクがあります。対応策2024年7月より全グループ会社に当社取締役、執行役員を取締役または監査役として配置する体制を構築し、各グループ会社の事業進捗を監視、助言するとともに、当社とのシナジーを生み出す体制を強化しております。しかし2026年4月3日に公表しております通り、当社連結子会社である有限会社秋測において、不適切な取引及び不正行為があることを認識いたしました。本件に関しては外部専門家の委員を中心とする特別調査委員会の設置を速やかに行い、原因究明及び再発防止策の検討を実施いたしました。前回からの変化当社連結子会社にて不適切な取引および不正行為が発生。前回からの重要性の変化顕在化

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