事業の概要
- XNETサービス事業エックスネットは、企業が情報システムを自社で構築・運用する代わりに、同社が独自開発したシステムを複数の顧客に月額料金で提供する「XNETサービス」を主力としています。これにより、顧客は初期投資やメンテナンス費用を抑えつつ、常に最新のシステムを利用できるメリットがあります。エックスネットは安定した月額収入と高い利益率を享受しています。
- アプリケーションサービスXNETサービスの中核をなすのがアプリケーションサービスで、売上構成比の約7割を占める主要な収益源です。有価証券の受発注、パフォーマンス分析、会計処理、投信計理業務など、主に金融機関の資産運用業務を支援する多様なアプリケーションを提供しています。これにより、多くの金融機関の業務効率化とコスト削減に貢献しています。
- 機器販売等XNETサービスを利用するために必要なコンピューターなどの機器を、顧客の要望に応じて販売する事業も行っています。ただし、これはXNETサービス導入先に限定されており、単独での販売は行っていません。利益率が低く、売上構成比も1%未満と、事業全体に占めるウェイトは非常に小さいです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- XNETサービス事業エックスネットは「XNETサービス事業」の単一セグメントで事業を展開しており、セグメント情報は開示されていません。この事業は、企業の情報システムを自社で構築・運用する代わりに、エックスネットが独自開発したシステムを複数の顧客に月額料金で提供するビジネスモデルです。主に金融機関の資産運用業務を支援する多様なアプリケーションサービスが中心です。
- アプリケーションサービスXNETサービス事業の中核をなすのがアプリケーションサービスで、売上高の約7割を占める主要な収益源です。有価証券の受発注、パフォーマンス分析、会計処理、投信計理業務など、金融機関の資産運用に関わる幅広い機能を提供しています。これにより、顧客は初期投資やメンテナンス費用を抑えつつ、常に最新のシステムを利用できるメリットがあります。
- AMO・SOサービスアプリケーションサービスに次ぐ規模を持つのがAMO・SOサービスで、売上高の約3割を占めます。XNETアプリケーションの利用に関する運用・保守から設計・開発までをトータルでサポートする「XNET-AMOサービス」や、XNETサービスを利用して顧客業務を代行する「スマート・アウトソーシングサービス」などが含まれます。顧客の業務効率化を支援する付加価値の高いサービスです。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社はXNETサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。 (1)当社の売上高構成比は以下のとおりです。品目第34期第35期金額構成比金額構成比前期比(1) XNETサービス百万円%百万円%%5,29799.95,65099.96.7 アプリケーション3,83672.43,98070.43.8 AMO・SO1,46027.51,66929.514.3(2) 機器販売等30.170.1156.8合計5,300100.05,658100.06.7 (2)「XNETサービス」について 多くの日本の企業は従来、情報システムを自社で構築し、自社のみで使用していました。外部企業に開発・運用をまかせている(いわゆるシステムのアウトソーシング)場合も自社固有システムのことが多く、開発費、メンテナンス費がすべて自社にかかっている構造は変わっておりません。 当社は、創業当初から当社独自に情報システムを構築し、複数の顧客に月々のサービス料だけで提供するという独自のビジネスモデルを考え、これを「XNETサービス」と名付けました。Application Outsourcingというビジネスコンセプトです。 「XNETサービス」は、ユーザーである顧客、そして提供者である当社に大きいメリットがあります。具体的には、<ユーザーのメリット>・初期投資がいらない・導入期間が短い・メンテナンスコスト不要・1つのシステムを多くのユーザーが負担するので全体的コストが安い・多くのユーザーのアイディアを盛り込むので高度なノウハウが共有できる(知恵の共有)・常にシステムの内容を更新するので陳腐化しない<当社のメリット>・月々の収入-安定収入・簡単にサービス中止できない・高い利益率(同じアプリケーションを共同で利用するため)などがあげられます。「XNETサービス」の機能は、以下のとおりです。・システムの提供~初期インストール及び改良版の提供・利用に関する教育・利用に関するお問い合わせの対応・ユーザーマニュアルの提供・必要なデータベースの提供 顧客が自社開発しているシステムすべてが「XNETサービス」のマーケットと考えていますが、資産運用を中心に、少しずつサービスを広げていっています。現在の主なサービスのラインナップは以下のとおりです。①有価証券フロント機関投資家、証券会社向けの証券の受発注業務に関する機能を提供するサービス。②有価証券ミドル機関投資家が投資する金融商品を対象としてパフォーマンス分析、受益者向けレポーティング等の機能を提供するサービス。③有価証券バック機関投資家が投資する金融商品を対象として仕訳、入出金、現物保管等の管理機能を提供するサービス。④IMバック投信投資顧問会社向けに投信計理業務用の機能(投資信託の基準価格算出や運用報告書等の帳票作成機能)を提供するサービス。⑤センター型指図STP投資家が管理信託銀行に対して信託指図を電子的に送信できるサービス。⑥信託連動データ開示管理信託銀行が再信託している特金、ファントラ等のポートフォリオデータ(取引、残高、ポートフォリオ属性)をXNETフォーマットで受信できるサービス。⑦融資管理プライマリー・セカンダリー・シンジケート・住宅ローン等、形態に関係なく融資業務全般を一律のプラットフォームで管理する機能を提供するサービス。⑧スチュワードシップ・ソリューション株主議決権業務をサポートする機能を提供するサービス。⑨ReportManager投信、投資顧問業務において必要となる、対外向け帳票の作成支援サービス。アプリケーション提供(基本サービス)に加えて、データ作成支援(オプションサービス)サービスもご提供。⑩XNET-AMOサービス専任のCEがお客様の立場で、XNETアプリケーション利用に係わる「運用・保守」から「設計・開発」までトータルでサポートし、お客様にあったXNETアプリケーションの業務運営を支援するサービス。⑪スマート・アウトソーシングサービス(旧XNET-BPOサービス)当社がXNETサービス(バック・ミドル・投信)を利用してお客様業務を代行するサービス。⑫報酬管理サービス投資顧問会社向けの報酬管理業務支援サービス⑬個人向け信託管理遺言代用信託の「受益権管理」、「合同運用金銭信託・運用口管理」が可能です。信託兼営銀行による単独利用、信託銀行が地域金融機関と提携する代理店方式の何れにも対応しています。⑭投資信託委託業開業支援サービス投資信託委託業の開業に当たり、会社設立、投資申請準備から開業まで、一貫して支援するサービスです。⑮投資一任業開業支援サービス投資一任業の開業に当たり、会社設立、投資申請準備から開業まで、一貫して支援するサービスです。(3)「機器販売等」について 当社の唯一の商品は「XNETサービス」です。「XNETサービス」を利用するためにコンピュータ等を必要とします。このコンピュータ等は、お客様が自社で購入して、XNETのソフトウェアやデータを入れて利用するのが原則です。お客様によっては、当社に対してコンピュータ等の機器も一緒に導入を希望する場合があります。このニーズに応えるために当社の機器販売等のビジネスがあります。但し、- XNETサービス導入先に限っていて、機器販売等を単独で行うことはない- XNETサービスに比較して利益は少ないビジネスですので、当社の事業としてのウェイトは低くなっています。 又、利用する機器のOS(オペレーティングシステム)がLINUXに変わり、機器そのものの価格が大幅に下落しております。また、クラウドコンピューティングの普及に伴い当社が機器を用意するフルサービスをご利用のお客様も増えております。そのため、売上構成比は0%~1%になっています。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 強い 月々の安定収入、サービス中止の難しさ、高い利益率(同じアプリケーションを共同利用するため)。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 創業当初から独自に情報システムを構築し、複数の顧客に月々のサービス料で提供するビジネスモデル。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:IT技術への対応遅延や投資増大 / システムの不具合発生による損害賠償リスク / 顧客である金融機関の再編による影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 2 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
公開情報からは、特許やブランド力、規制ライセンスなどの明確な無形資産に関する情報は確認できませんでした。事業内容から、特定の技術やノウハウが競争優位の源泉となる可能性はありますが、定量的な評価は困難です。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
証券代行業務やバックオフィス業務受託は、顧客である証券会社や金融機関との間で長年の取引関係が構築されていると考えられます。システム連携や業務フローの変更には一定のコストや手間がかかるため、スイッチング・コストは弱いながらも存在すると推測されます。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
事業内容から、直接的なネットワーク効果が発生するビジネスモデルではありません。顧客が増えることでサービスの価値が向上するような構造は見られません。
コスト優位☆☆☆☆☆
情報通信業であり、特に証券代行業務においては、規模の経済や独自の技術によるコスト優位性を確立しているという情報は公開されていません。競合他社とのコスト競争力に関する具体的なデータはありません。
規模の経済★☆☆☆☆
証券代行業務やバックオフィス業務受託は、一定の規模を持つことで効率化が進む可能性があります。エックスネットは、これらの分野で一定の市場シェアを占めていると考えられますが、業界全体で見ると、規模の経済が決定的な競争優位となるほどではない可能性があります。
- 共同利用型ビジネスモデルエックスネットの「XNETサービス」は、一つのシステムを複数の顧客が共同で利用するビジネスモデルです。これにより、個々の顧客はシステム開発やメンテナンスのコストを分担でき、全体的なコストを抑えられます。また、多くのユーザーのアイデアがシステムに反映されるため、高度なノウハウが共有され、システムの陳腐化を防ぎ常に最新の状態を保てる点が強みです。
- 金融機関向け特化XNETサービスは、機関投資家や証券会社、投信投資顧問会社、信託銀行といった金融機関の資産運用業務に特化した多様なサービスラインナップを提供しています。有価証券のフロント・ミドル・バックオフィス業務から、投信計理、融資管理、スチュワードシップ・ソリューションまで、専門性の高いニーズに対応することで、金融業界における確固たる地位を築いています。
- 安定収益と高い利益率XNETサービスは月額サービス料で提供されるため、エックスネットには安定した継続的な収入が期待できます。また、同じアプリケーションを複数の顧客が共同で利用することで、開発・運用コストを効率的に回収できるため、高い利益率を維持しやすいビジネス構造となっています。顧客がサービスを簡単に中止しにくい点も、収益の安定性に寄与しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社の経営の基本方針は、創業以来極めて明確で、「XNETサービス」を推進していくことです。当社は業務に密着した、ITサービス企業であり続けます。 そこで、具体的な方針として以下のような目標を掲げ、全社を挙げて取り組んでおります。 <eXcellent Companyとして当社が目指すもの> 「資産運用のワンストップ・ソリューション・カンパニー」としてお客様のあらゆるご要望に対してソリューションを提供できる会社になるという方針です。 そのために今、当社の社員が取り組むべきことは以下の3つです。 ① ニーズへ応えるサービスの提供お客様への感度を高め、業務のアウトソーシング、基盤サービスなど業界やお客様によって多様化しつつあるニーズを捉え、最適なサービスをタイムリーに提供する。② 新たなお客様の獲得地道な営業活動、新しいサービスの創造、協業会社とのコラボレーションにより業界シェアを伸ばし、サービス提供会社の使命を全うする。③ プロフェッショナルな人財への成長現場に「より近いサービス」の提供、専門知識の吸収、日々の課題解決、自己研鑽を通じ、業界・業務に精通した高度なノウハウ・知識を持った人財を目指す。 そして、資産運用業界で選ばれ続けるサービスを創造し、未来に続く会社になりたいと考えて日々努力を続けております。 (2)中長期的な会社の経営戦略 お客様とコラボレーションしながら「XNETサービス」を発展させていく方針に変更はありません。そもそも、「資産運用のワンストップ・ソリューション・カンパニー」になるためには、資産運用に関するお客様のあらゆるニーズに応える必要があります。 そのために、当社は祖業であるアプリケーションに加えて、AMO、SOを展開してきました。今後もこの3つのサービス形態を中長期的に成長させ、プロダクトミックスを構築していくという方針を継続してまいります。 ・主力のアプリケーションのなかで、当社が資産運用業界で圧倒的な強みを持つか、または当社にしかできない重要な戦略サービスとして、以下のサービスを積極的に展開します。(5本の矢)① 機関投資家向けのスチュワードシップ・ソリューション・サービス② 生命保険/損害保険向けの有価証券管理サービス③ 生命保険/損害保険向けの融資管理サービス④ 地方銀行向けの個人向け信託管理サービス⑤ 全業態向けのオルタナティブ資産管理サービス* また、当社だけで提供できないサービスについては、積極的な連携サービスを展開してまいります。・AMO、SOについては以下のとおりです。① AMO(Application Management Outsourcing)サービス=システム運用受託当社から人財を提供して、お客様の社員の代わりに業務を行います。内容はシステム導入や基盤の運用保守・更改などです。② SO(Smart Outsourcing)サービス=業務プロセス受託お客様から当社へ業務移管をする形となり、業務そのものを当社が引き取ります。具体的には、経理処理やレポート作成などです。* 特に、SOは当社のアプリケーションに次ぐ、2つめの柱になると考えております。さらに、「投信・投資顧問向けの会社設立支援サービス」にも力を入れることにより、アプリケーションからAMO、SOまで一体で提供することにも力を入れてまいります。 このような戦略の下で、2022年4月の東証新市場区分において、当社は「スタンダード」市場を選択いたしました。 今後は、当社のペースでプライム市場の基準に適合するように企業価値向上と持続的成長を目指します。そのために、必要な成長戦略と保有資産の有効活用に全力で取り組んでまいります。具体的には持続的成長のための投資と株主還元です。 そこで、2022年6月に当社初の中期経営計画(2022~2025年度)[以下、「前中計」と記載]を策定し、社内・社外に向けて公表いたしました。一言で言えば、当社の「稼ぐ力」と「使う力」を、磨き上げるための決意表明としてまとめたものです。 そのなかで、前中計から新しいサービス分類を定義しました。具体的には、コアとスポットの2つです。・コアとは、サブスクリプションモデルにより、月額定額で安定的に売上を確保できるサービスで、アプリケーション、月額で頂くAMO、そしてSOのことです。(現在、売上高の9割弱を占めています。)・スポットとは、コアを増やすために必要ですが、あくまでも一過性の売上で、新規導入や基盤更改のためのAMOのことです。 今後はこのコアに注力することが、当社の経営基盤の強化につながると考え、2つの分類を定義いたしました。前中計の最大の事業戦略は、コアに注力し、拡大し、高い収益率の維持を目指します。このコアへの注力が当社の経営基盤を強化し、更なる企業価値向上につながるのです。 また、2024年5月には発行済株式数の50%弱に当たる自己株式取得を行い、NTTデータグループを離脱し、「新生エックスネット」がスタートしました。 それと同時に、2024年6月27日に当社の社会的存在意義であるパーパスを「資産運用業界に新しい価値を生み出し、社会の今と未来を支える」と定め、公表いたしました。当社はパーパス実現に向け、「XNETサービス」の提供を通じ、資産運用業界におけるあらゆる課題解決に貢献することで、よりよい社会の基盤作りと更なる発展を目指してまいります。 そして、2026年3月末で前中計が終了いたしました。振返りにあたって、経営目標は以下の3つ(①コア売上高50億円、②営業利益率15%以上、③ROE8%以上)でした。 結果は、コア売上高は49.3億円とわずかに目標未達となりましたが、営業利益率は18.0%、ROEは17.6%と目標を大きく上回りました。また、その中で見えてきた課題があります。 1つは更なる資本効率化、もう1つが人財採用です。 この2つの課題を解決するために、新中期経営計画[Next STEP 2029](2026~2029年度)[以下、「新中計」と記載]を策定し、2026年4月30日に、まず新中計・骨子を公表いたしました。 この新中計を策定するにあたって、もう一度作る目的を確認しました。まず、最初に長期ビジョン(「Core 100」)を示して、当社の目指すゴールを明確にしました。具体的には、現在のコア売上高を将来的(15~20年後)に2倍の100億円に、ROEも20%まで高めることを目指します。 そのため、この新中計「Next STEP 2029」のコンセプトは、お客様(顧客市場)、現・役職員とこれから社員になる人(人財市場)、そして投資家(資本市場)の3つの市場から選ばれ続ける企業になることです。そして、長期的に利益を拡大できる会社になるため、人財投資・システム投資を積極的に推進するとともに、戦略的な株主還元を行なう必要があると認識いたしました。つまり、持続的成長の基盤となる「稼ぐ力」を得るために、より一層「使う力」に注力し、強化するということです。そこで、新中計期間に2つのことを実行いたします。 それは「積極的な投資」と「BSマネジメント」です。 まず、「積極的な投資」です。 これまで以上に、以下の2つのことに注力いたします。 ① 人財投資:サービスを作り出す豊富なノウハウを持ち、高い専門性を持った社員に対しての投資 ② システム投資:サービスの根幹であるアプリケーションへの投資 この積極的な投資により、資産運用業界のインフラ企業としての役割を拡大・加速させ、お客様・人財・社員・株主・社会に価値を生み出すとともに、獲得した利益を更なる成長の原資として還元していきます。 次に、「BSマネジメント」です。 具体的には、戦略的な株主還元を行ってまいります。 まず、配当方針につきましては、これまで安定的、積極的で、かつ「減配しない会社」を基本としておりましたが、新中計ではもう一段踏み込んだ新しい株主還元方針を公表することにいたしました。 1つは、当社として初めて配当性向の目標を公表いたします。目標は50%~100%です。 もう1つは、配当種類をベース配当とエクストラ配当の2種類に分けます。安定的な株主還元としてのベース配当(基準配当)と積極的かつBSマネジメントとしてのエクストラ配当(追加配当)です。エクストラ配当は期中の業績を元に、毎期変動させる予定です。目的としては、配当可能原資をできるだけ配当する考えですので、これまでの減配しない方針は撤回となります。 加えて、新たな取組みを開始します。 ・早期の配当支払:期末配当は株主総会議案とせず、取締役会で決議し、速やかに支払います。 ・配当の事前公表:中間・期末配当の単価を権利付き最終日より前に公表いたします。つまり、配当単価を確認のうえで売買可能ということです。 次に、株主優待につきましては、前中計に引き続き、新中計期間も継続することを決定いたしました。従来と同じ条件で、対象株主に対してプリペイドカードを贈呈いたします。また、早期配布を実現するために、3月末分については6月上旬の招集通知に同封いたします。いずれも株主の皆様のお手元に出来るだけ早く、正確にお届けするということです。 以上が、新しい株主還元方針となります。 時代は当社にとって追い風です。資産運用立国の旗印のもと、当社は更なる成長を目指します。そして、今後も引き続き「新生エックスネット」として、より柔軟で自由度の高い発想で会社経営を行い、より積極的な姿勢で新たな投資や株主還元をおこなってまいります。 (3)目標となる経営指標当社は、2026年4月30日公表の新中計・骨子のなかで、以下の目標を掲げております。 ① 2030年3月期において、コア売上高56億円の達成 ② 調整後営業利益38億円の達成 ③ ROE15%以上 * ちなみに、調整後営業利益とは、営業利益に人件費と減価償却費を足したものです。 2026年度を新たな中期経営計画の初年度として、目標達成に向けて全力で取り組んでまいります。 また、パーパス実現に向けた当社のミッション、ビジョンは以下のとおりです。 まず、ミッションは以下の2つであると考えております。 * 資産運用業界の業務の先生になる。 * 資産運用業界の更なるコストダウンを実現する。 具体的には、資産運用業界のコストを下げ、そして、業務のプロまたは先生として、フロントからミドル・バックまでのあらゆる業務について、お客様から相談して頂けるワンストップ・ソリューション・カンパニーになるということです。 しかも、当社がすべてのソリューションを持つのではなく、お客様が望むどのサービス、どのシステムともつなぎ、共生する、いわゆる「資産運用業界のエコシステム・オーケストレーター」になることです。 また、ビジョンは「三方よし→四方よし」の実現という考え方で、最終的には日本国民全体の財産の形成に貢献できると信じております。「買い手よし」は顧客である資産運用業界、「売り手よし」は当社、「世間よし」は日本経済、国民の皆様、そして「未来よし」はこの3者全員に対してです。今後はこの四方よしの実現に向けて努力をしていきたいと考えております。 (4)会社の対処すべき課題 当社の対処すべき課題は2つです。 1つは、上記のXNETの使命を果たすために、大切なことは優秀な人財の獲得です。当社サービスを継続的に維持・発展させていくためには、何よりもまず「優秀な人財」の確保が必要です。当社の社員は、一般的な分業体制のIT企業とは異なり、“ワンストップバリューチェーン” を実現できる多能工な人財に特徴があり、この人財こそが競争優位の源泉になっています。 一方で、当社が求めるスキル・経験を備えたジュニア層(若年層)は、現在の人財市場では極めて希少であり、実質的には存在しないと認識しております。そのため、当社では未経験であっても、当社の存在意義に共感し、その実現に貢献し、将来的に専門家として成長したいという志を持った人財を採用して、長期的に育成していく方針をとっております。 こうした方々に、入社して頂き、当社で成長し、成果を出して頂くためには、その期待と役割に見合った魅力的な報酬制度(人事制度)が欠かせません。また、報酬制度は一度整備すれば完結するのではなく、事業環境や人財市場の変化を踏まえながら、継続的に維持・改善していくことが重要です。 もう1つの課題は、その人財の育成です。 ただし、人財育成には長い時間がかかります。当社の社員は、高い専門性を持つ人財であることだけにとどまらず、「お客様や市場のニーズ・環境変化に応じて新たなサービスを生み出すことのできるスペシャリスト人財」であることが求められます。 そして、その実現には多数の案件への参画を通じて幅広いスキルと人間力を培う必要があるため、以下の2つが必要です。 ① お客様の本質的な課題に向き合える案件を安定的に獲得すること。 ② より高度なスキル習得につながる、難易度の高い案件へ積極的に登用すること。 当社としては、これらの取り組みを常に意識し、継続的な事業運営を実施できるかが重要です。また同時に、社員一人ひとりが高い自覚・自律性を持ち、効率的に成果を出すという生産性向上を意識することも欠かせない要素と考えております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社の経営の基本方針は、創業以来極めて明確で、「XNETサービス」を推進していくことです。当社は業務に密着した、ITサービス企業であり続けます。 そこで、具体的な方針として以下のような目標を掲げ、全社を挙げて取り組んでおります。 <eXcellent Companyとして当社が目指すもの> 「資産運用のワンストップ・ソリューション・カンパニー」としてお客様のあらゆるご要望に対してソリューションを提供できる会社になるという方針です。 そのために今、当社の社員が取り組むべきことは以下の3つです。 ① ニーズへ応えるサービスの提供お客様への感度を高め、業務のアウトソーシング、基盤サービスなど業界やお客様によって多様化しつつあるニーズを捉え、最適なサービスをタイムリーに提供する。② 新たなお客様の獲得地道な営業活動、新しいサービスの創造、協業会社とのコラボレーションにより業界シェアを伸ばし、サービス提供会社の使命を全うする。③ プロフェッショナルな人財への成長現場に「より近いサービス」の提供、専門知識の吸収、日々の課題解決、自己研鑽を通じ、業界・業務に精通した高度なノウハウ・知識を持った人財を目指す。 そして、資産運用業界で選ばれ続けるサービスを創造し、未来に続く会社になりたいと考えて日々努力を続けております。 (2)中長期的な会社の経営戦略 お客様とコラボレーションしながら「XNETサービス」を発展させていく方針に変更はありません。そもそも、「資産運用のワンストップ・ソリューション・カンパニー」になるためには、資産運用に関するお客様のあらゆるニーズに応える必要があります。 そのために、当社は祖業であるアプリケーションに加えて、AMO、SOを展開してきました。今後もこの3つのサービス形態を中長期的に成長させ、プロダクトミックスを構築していくという方針を継続してまいります。 ・主力のアプリケーションのなかで、当社が資産運用業界で圧倒的な強みを持つか、または当社にしかできない重要な戦略サービスとして、以下のサービスを積極的に展開します。(5本の矢)① 機関投資家向けのスチュワードシップ・ソリューション・サービス② 生命保険/損害保険向けの有価証券管理サービス③ 生命保険/損害保険向けの融資管理サービス④ 地方銀行向けの個人向け信託管理サービス⑤ 全業態向けのオルタナティブ資産管理サービス* また、当社だけで提供できないサービスについては、積極的な連携サービスを展開してまいります。・AMO、SOについては以下のとおりです。① AMO(Application Management Outsourcing)サービス=システム運用受託当社から人財を提供して、お客様の社員の代わりに業務を行います。内容はシステム導入や基盤の運用保守・更改などです。② SO(Smart Outsourcing)サービス=業務プロセス受託お客様から当社へ業務移管をする形となり、業務そのものを当社が引き取ります。具体的には、経理処理やレポート作成などです。* 特に、SOは当社のアプリケーションに次ぐ、2つめの柱になると考えております。さらに、「投信・投資顧問向けの会社設立支援サービス」にも力を入れることにより、アプリケーションからAMO、SOまで一体で提供することにも力を入れてまいります。 このような戦略の下で、2022年4月の東証新市場区分において、当社は「スタンダード」市場を選択いたしました。 今後は、当社のペースでプライム市場の基準に適合するように企業価値向上と持続的成長を目指します。そのために、必要な成長戦略と保有資産の有効活用に全力で取り組んでまいります。具体的には持続的成長のための投資と株主還元です。 そこで、2022年6月に当社初の中期経営計画(2022~2025年度)[以下、「前中計」と記載]を策定し、社内・社外に向けて公表いたしました。一言で言えば、当社の「稼ぐ力」と「使う力」を、磨き上げるための決意表明としてまとめたものです。 そのなかで、前中計から新しいサービス分類を定義しました。具体的には、コアとスポットの2つです。・コアとは、サブスクリプションモデルにより、月額定額で安定的に売上を確保できるサービスで、アプリケーション、月額で頂くAMO、そしてSOのことです。(現在、売上高の9割弱を占めています。)・スポットとは、コアを増やすために必要ですが、あくまでも一過性の売上で、新規導入や基盤更改のためのAMOのことです。 今後はこのコアに注力することが、当社の経営基盤の強化につながると考え、2つの分類を定義いたしました。前中計の最大の事業戦略は、コアに注力し、拡大し、高い収益率の維持を目指します。このコアへの注力が当社の経営基盤を強化し、更なる企業価値向上につながるのです。 また、2024年5月には発行済株式数の50%弱に当たる自己株式取得を行い、NTTデータグループを離脱し、「新生エックスネット」がスタートしました。 それと同時に、2024年6月27日に当社の社会的存在意義であるパーパスを「資産運用業界に新しい価値を生み出し、社会の今と未来を支える」と定め、公表いたしました。当社はパーパス実現に向け、「XNETサービス」の提供を通じ、資産運用業界におけるあらゆる課題解決に貢献することで、よりよい社会の基盤作りと更なる発展を目指してまいります。 そして、2026年3月末で前中計が終了いたしました。振返りにあたって、経営目標は以下の3つ(①コア売上高50億円、②営業利益率15%以上、③ROE8%以上)でした。 結果は、コア売上高は49.3億円とわずかに目標未達となりましたが、営業利益率は18.0%、ROEは17.6%と目標を大きく上回りました。また、その中で見えてきた課題があります。 1つは更なる資本効率化、もう1つが人財採用です。 この2つの課題を解決するために、新中期経営計画[Next STEP 2029](2026~2029年度)[以下、「新中計」と記載]を策定し、2026年4月30日に、まず新中計・骨子を公表いたしました。 この新中計を策定するにあたって、もう一度作る目的を確認しました。まず、最初に長期ビジョン(「Core 100」)を示して、当社の目指すゴールを明確にしました。具体的には、現在のコア売上高を将来的(15~20年後)に2倍の100億円に、ROEも20%まで高めることを目指します。 そのため、この新中計「Next STEP 2029」のコンセプトは、お客様(顧客市場)、現・役職員とこれから社員になる人(人財市場)、そして投資家(資本市場)の3つの市場から選ばれ続ける企業になることです。そして、長期的に利益を拡大できる会社になるため、人財投資・システム投資を積極的に推進するとともに、戦略的な株主還元を行なう必要があると認識いたしました。つまり、持続的成長の基盤となる「稼ぐ力」を得るために、より一層「使う力」に注力し、強化するということです。そこで、新中計期間に2つのことを実行いたします。 それは「積極的な投資」と「BSマネジメント」です。 まず、「積極的な投資」です。 これまで以上に、以下の2つのことに注力いたします。 ① 人財投資:サービスを作り出す豊富なノウハウを持ち、高い専門性を持った社員に対しての投資 ② システム投資:サービスの根幹であるアプリケーションへの投資 この積極的な投資により、資産運用業界のインフラ企業としての役割を拡大・加速させ、お客様・人財・社員・株主・社会に価値を生み出すとともに、獲得した利益を更なる成長の原資として還元していきます。 次に、「BSマネジメント」です。 具体的には、戦略的な株主還元を行ってまいります。 まず、配当方針につきましては、これまで安定的、積極的で、かつ「減配しない会社」を基本としておりましたが、新中計ではもう一段踏み込んだ新しい株主還元方針を公表することにいたしました。 1つは、当社として初めて配当性向の目標を公表いたします。目標は50%~100%です。 もう1つは、配当種類をベース配当とエクストラ配当の2種類に分けます。安定的な株主還元としてのベース配当(基準配当)と積極的かつBSマネジメントとしてのエクストラ配当(追加配当)です。エクストラ配当は期中の業績を元に、毎期変動させる予定です。目的としては、配当可能原資をできるだけ配当する考えですので、これまでの減配しない方針は撤回となります。 加えて、新たな取組みを開始します。 ・早期の配当支払:期末配当は株主総会議案とせず、取締役会で決議し、速やかに支払います。 ・配当の事前公表:中間・期末配当の単価を権利付き最終日より前に公表いたします。つまり、配当単価を確認のうえで売買可能ということです。 次に、株主優待につきましては、前中計に引き続き、新中計期間も継続することを決定いたしました。従来と同じ条件で、対象株主に対してプリペイドカードを贈呈いたします。また、早期配布を実現するために、3月末分については6月上旬の招集通知に同封いたします。いずれも株主の皆様のお手元に出来るだけ早く、正確にお届けするということです。 以上が、新しい株主還元方針となります。 時代は当社にとって追い風です。資産運用立国の旗印のもと、当社は更なる成長を目指します。そして、今後も引き続き「新生エックスネット」として、より柔軟で自由度の高い発想で会社経営を行い、より積極的な姿勢で新たな投資や株主還元をおこなってまいります。 (3)目標となる経営指標当社は、2026年4月30日公表の新中計・骨子のなかで、以下の目標を掲げております。 ① 2030年3月期において、コア売上高56億円の達成 ② 調整後営業利益38億円の達成 ③ ROE15%以上 * ちなみに、調整後営業利益とは、営業利益に人件費と減価償却費を足したものです。 2026年度を新たな中期経営計画の初年度として、目標達成に向けて全力で取り組んでまいります。 また、パーパス実現に向けた当社のミッション、ビジョンは以下のとおりです。 まず、ミッションは以下の2つであると考えております。 * 資産運用業界の業務の先生になる。 * 資産運用業界の更なるコストダウンを実現する。 具体的には、資産運用業界のコストを下げ、そして、業務のプロまたは先生として、フロントからミドル・バックまでのあらゆる業務について、お客様から相談して頂けるワンストップ・ソリューション・カンパニーになるということです。 しかも、当社がすべてのソリューションを持つのではなく、お客様が望むどのサービス、どのシステムともつなぎ、共生する、いわゆる「資産運用業界のエコシステム・オーケストレーター」になることです。 また、ビジョンは「三方よし→四方よし」の実現という考え方で、最終的には日本国民全体の財産の形成に貢献できると信じております。「買い手よし」は顧客である資産運用業界、「売り手よし」は当社、「世間よし」は日本経済、国民の皆様、そして「未来よし」はこの3者全員に対してです。今後はこの四方よしの実現に向けて努力をしていきたいと考えております。 (4)会社の対処すべき課題 当社の対処すべき課題は2つです。 1つは、上記のXNETの使命を果たすために、大切なことは優秀な人財の獲得です。当社サービスを継続的に維持・発展させていくためには、何よりもまず「優秀な人財」の確保が必要です。当社の社員は、一般的な分業体制のIT企業とは異なり、“ワンストップバリューチェーン” を実現できる多能工な人財に特徴があり、この人財こそが競争優位の源泉になっています。 一方で、当社が求めるスキル・経験を備えたジュニア層(若年層)は、現在の人財市場では極めて希少であり、実質的には存在しないと認識しております。そのため、当社では未経験であっても、当社の存在意義に共感し、その実現に貢献し、将来的に専門家として成長したいという志を持った人財を採用して、長期的に育成していく方針をとっております。 こうした方々に、入社して頂き、当社で成長し、成果を出して頂くためには、その期待と役割に見合った魅力的な報酬制度(人事制度)が欠かせません。また、報酬制度は一度整備すれば完結するのではなく、事業環境や人財市場の変化を踏まえながら、継続的に維持・改善していくことが重要です。 もう1つの課題は、その人財の育成です。 ただし、人財育成には長い時間がかかります。当社の社員は、高い専門性を持つ人財であることだけにとどまらず、「お客様や市場のニーズ・環境変化に応じて新たなサービスを生み出すことのできるスペシャリスト人財」であることが求められます。 そして、その実現には多数の案件への参画を通じて幅広いスキルと人間力を培う必要があるため、以下の2つが必要です。 ① お客様の本質的な課題に向き合える案件を安定的に獲得すること。 ② より高度なスキル習得につながる、難易度の高い案件へ積極的に登用すること。 当社としては、これらの取り組みを常に意識し、継続的な事業運営を実施できるかが重要です。また同時に、社員一人ひとりが高い自覚・自律性を持ち、効率的に成果を出すという生産性向上を意識することも欠かせない要素と考えております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 なお、当社はXNETサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント情報別の経営成績等は示しておりません。 ①財政状態及び経営成績の状況イ.財政状態 当期末の資産は、主に有価証券の減少により前期末比561百万円減の6,119百万円となりました。 負債につきましては、主に短期借入金の減少により前期末比898百万円減の2,861百万円となりました。 純資産につきましては、主に繰越利益剰余金の増加により前期末比336百万円増の3,258百万円となり、自己資本比率は53.2%(前期末43.7%)となりました。 ロ.経営成績 当事業年度の経営成績は、売上高5,658百万円(前期比6.7%増)、営業利益1,021百万円(前期比18.7%増)、経常利益1,011百万円(前期比19.2%増)、当期純利益542百万円(前期比6.6%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当期における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は1,188百万円(前期末比267百万円減)となりました。 当期における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。(営業活動におけるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は、1,246百万円(前期は837百万円の獲得)となりました。主に営業収入が増加したこと等によるものです。営業活動におけるキャッシュ・フローのうち、主要な支出である人件費の支出は△2,154百万円となり、営業収入に対する割合は△38.8%となりました。 また、同じく主要な支出である外注費の支出は△1,255百万円となり、営業収入に対する割合は△22.6%となりました。 いずれも当社の資金確保および利益の確保において、適切な割合の範囲内と認識しております。(投資活動におけるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は、8百万円(前期は1,263百万円の獲得)となりました。主な内訳としては、無形固定資産の取得474百万円となっております。 なお、当社は将来の減価償却費の大幅な変動を抑制するため、計画的にXNETアプリケーションの開発投資を行っております。(財務活動におけるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は、1,505百万円(前期は3,682百万円の使用)で、主に短期借入金の返済によるものです。 ③生産、受注及び販売の実績イ.生産実績 該当事項はありません。ロ.受注実績 該当事項はありません。ハ.販売実績品目第35期(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前期比XNETサービス百万円5,650%6.7 アプリケーション3,9803.8 AMO・SO1,66914.3機器販売等7156.8合計5,6586.7 (注)1.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合相手先前事業年度当事業年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)ニッセイ情報テクノロジー株式会社55010.457310.12.当社はXNETサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント情報別に示しておりません。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 当社はXNETサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント情報別の業績等は示しておりません。 ①重要な会計方針及び見積り 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しており、この財務諸表の作成には、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積りを必要とする箇所があります。 当社が採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.財務諸表等(1)財務諸表 〔注記事項〕(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。 これらの見積りにつきましては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内で合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があることにご留意ください。 ②経営成績等イ.財政状態 当事業年度の財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況イ.財政状態」に記載のとおりであります。 ロ.経営成績(a)売上高 当社は、社会的存在意義であるパーパスを「資産運用業界に新しい価値を生み出し、社会の今と未来を支える」と定めております。当社はパーパス実現に向け、資産運用管理ソリューション「XNETサービス」の提供を通じ、資産運用業界におけるあらゆる課題解決に貢献することで、よりよい社会の基盤作りと更なる発展を目指してまいります。 資産運用管理ソリューション「XNETサービス」は、大別して以下に区分されます。・ アプリケーション:有価証券管理システムを中心としたXNETシステムの月額利用料を収益源とするサービス・ AMO:XNETシステムに関する導入や保守、会計制度変更対応等の業務を請負うサービス・ SO:XNETシステムを利用して、機関投資家の経理事務等の実務を受託し、効率的に集約、処理することで収益を獲得するサービス これらのうち、アプリケーション、SOおよびAMOのなかで継続的なシステム保守サービスについては、当社の安定的な収益基盤を支えるコアサービス(コア売上)として捉え、より積極的にビジネス拡大を推進しております。(アプリケーションの状況) アプリケーションのうち、主力である有価証券管理システムについては、機関投資家の有価証券管理実務を支えるシステムとして改良・更新を続け、安定的にサービスを提供しております。併せて「資産運用業界のエコシステム・オーケストレーター」として他社システムとの積極的な連携を推進し、常に新規サービスを創出しております。これにより、従来の投信投資顧問業界や生損保業界に加えて、地方銀行および信用金庫への導入も拡大しつつあるとともに、既存顧客の解約も僅かであり、有価証券管理システムは当社業績を支えるサービスの柱として、当期においても引き続き堅調に推移しております。遺言代用信託を始めとする個人向け信託管理システムについては、高齢化社会の進行による市場規模の拡大とともに、地方銀行等の金融機関において信託商品のバリエーションが多様化しており、当社システムの機能拡充が進んでおります。当社は、当市場におけるシステムベンダーとしての地位を確立しておりますが、一方で新規顧客獲得ペースはやや鈍化しております。しかしながら、既存顧客に対する解約制限付信託管理などオプションサービスの展開等により、サービス規模は拡大し続けております。 融資管理システムについては、生損保業界に対する提供が順調に拡大していることに加え、地方銀行への導入も拡大しつつあります。昨今の金利環境の変化を受けて、融資は機関投資家の資産運用の手段として重要度を高めており、融資管理システムは生損保、銀行を始めとしてさらなる事業規模拡大が見込まれます。 以上の通り、アプリケーションについては全体として安定的に推移していることに加えて、マーケットデータ等の仕入を伴う一部サービスについては、仕入コスト増加に伴う利用料改定も寄与し、売上高としては前期比増収となりました。 (AMOの状況) 顧客である機関投資家においてIT人材が不足するなか、当社が長年蓄えてきた金融システム関連の知見およびサポート力が評価され、コア売上につながる継続保守案件(月額AMO)は引き続き拡大しております。また、採算性の低いスポット案件からは撤退したものの、比較的規模の大きい複数のシステム導入案件(スポットAMO)受注のほか、人財投資等によるコスト増を吸収するため単価の改定を進めたこと等もあり、AMOについては前期比増収を確保しております。(SOの状況) SOについては、投信・投資顧問会社向けサービスが引き続き堅調であるほか、生損保業界に対しても徐々にサービス規模を拡大した結果、前期比増収となっております。生損保業界へのSO展開については、現在も複数の会社に対して導入準備を進めております。 以上のような要因により、2026年3月期(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の売上高は、中核商品である「XNETサービス」の売上高が5,650百万円(前期比6.7%増)となり、機器販売等を含めた売上高は5,658百万円(前期比6.7%増)となりました。 売上高の内訳は以下の通りです。 品目2025年3月期2026年3月期金額構成比金額構成比前期比① XNETサービス百万円%百万円%%5,29799.95,65099.96.7(①のうち、アプリケーション)3,83672.43,98070.43.8(①のうち、AMO・ SO)1,46027.61,66929.514.3② 機器販売等30.170.1156.8合計(①+②)5,300100.05,658100.06.7 また当社は、2023年3月期より4カ年の中期経営計画を策定し、このなかで新たに売上を以下の区分に分け、管理することといたしました。・ コア売上 : サブスクリプションモデルにより安定的に売上を確保できるセグメント (対象サービス)アプリケーション、AMOサービス(月額)、SO・ スポット売上 : コアを維持するために必要ではあるが、あくまで一過性の取引による売上 (対象サービス)AMO(スポット) このうち、コア売上について、当社の安定的な収益基盤の確保につながるものと捉え、2026年3月期におけるコア売上高50億円の達成を目標として掲げておりました。中期経営計画の最終年度となる当期においてはコア売上高4,936百万円、前期比4.7%増となりましたが、達成率98.7%とわずかに目標未達となりました。 前述の通り、比較的採算性の低いスポット案件からの前期での撤退完了による減収影響が2025年6月で収束し、2025年7月以降スポット売上高が前期比増加に転じるとともに、コア売上高については継続的に拡大し、総売上高に占める割合も87.2%と高水準を維持しております。 (b)売上原価、販売費及び一般管理費 売上原価は、労務費や不動産賃借料は横ばいの一方で、XNETアプリケーションの減価償却費は前事業年度に比べ増加しております。結果、前事業年度に比べ2.0%増の3,873百万円となりました。 販売費及び一般管理費は、給与手当の増加などにより、前事業年度に比べ18.8%増の763百万円となりました。 (参考)減価償却費:前事業年度434百万円に対し、当事業年度438百万円 (c)営業利益、経常利益、当期純利益 当事業年度の利益につきましては、営業利益1,021百万円(前期比18.7%増)、経常利益1,011百万円(前期比19.2%増)、当期純利益542百万円(前期比6.6%減)となりました。 当期は人財投資による労務費の増加や役員に対する株式報酬コストおよび採用コストなど販管費の増加が利益を圧迫しました。一方、NTTデータグループからの離脱に伴う一過性コストが前期で収束しており、増収効果も含め、全体として利益押し上げ要因が上回ったことから、利益については大幅に改善しました。結果として、通期の営業利益率は18.0%と、当社が中期経営計画のなかの目標の一つとして掲げる営業利益率15.0%を上回る水準となっております。 また、2025年7月31日付けで公表いたしました「特別損失の計上、業績予想の修正および配当予想の据え置きに関するお知らせ」の通り、株式報酬制度の導入に伴い特別損失を計上した結果、当期純利益は542百万円となりました。 ハ.キャッシュ・フローの状況 当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ③経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 次期の売上高につきましては、いずれのサービスについても引き続き堅調な推移を見込んでおり、コア売上・スポット売上ともに増収を見込んでおります。次期は新中期経営計画の初年度であり、新たに2030年3月期におけるコア売上高56億円の達成を目指して活動してまいります。 利益につきましては、次期においては、人財投資をはじめ積極的な追加投資を予定していることから、利益額の減少および利益率の低下が見込まれます。 以上から、次期の通期業績予想については、売上高5,800百万円(前期比2.5%増)、営業利益700百万円(前期比31.5%減)、経常利益700百万円(前期比30.8%減)、当期純利益450百万円(前期比17.1%減)を見込んでおります。 なお、当社は新中期経営計画のなかで、営業利益に人財投資額(人件費)とシステム投資額(減価償却額)を足し戻して算出する調整後営業利益を、経営指標の一つとして新たに採用することに致しましたが、次期の調整後営業利益については、3,545百万円を見込んでおります(当期実績は3,461百万円)。 ④資本の財源及び資金の流動性イ.資金需要 当社の事業活動における運転資金需要の主なものはXNETアプリケーションに対する開発投資です。 ロ.財政政策 当社は創業時を除いて、有利子負債がゼロと無借金経営を続けてまいりました。昨年度においては、自己株式取得を目的として借入を実行しましたが、財務体質の健全性は引き続き高い水準にあり、今後も自己資本の範囲内で設備投資をはじめとする事業性資金を確保していく考えであります。 ⑤経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標となる経営指標」に記載のとおりであります。
事業リスク
- IT技術変化への対応エックスネットのサービスは特定のハードウェアやOS上で稼働することを前提としており、IT技術の急速な進化に対応し続ける必要があります。新しい技術への対応が遅れたり、改修に多額の投資が必要になったり、サービス提供が遅延したりする可能性があります。これにより、競争力の低下や収益への悪影響が生じる可能性があります。
- システム不具合の発生提供するアプリケーションは複雑であり、100%不具合をなくすことは現実的に困難です。品質管理体制を強化していますが、万が一システムに重大な不具合が発生した場合、顧客への損害賠償責任や、不具合対応のための費用増加が発生するリスクがあります。これにより、企業の信頼性低下や業績への悪影響が生じる可能性があります。
- 金融機関への依存顧客の大半を金融機関が占めているため、金融業界の動向がエックスネットの業績に大きく影響します。金融機関の業務変更や制度変更への対応、あるいは同業他社間の合併・再編などが発生した場合、サービスの改修コスト増や顧客基盤の変化により、エックスネットの経営成績に影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 当社の事業上のリスク要因となる可能性がある事項としては、以下のものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 IT技術への対応 当社の提供するサービス(アプリケーション)は、一定のハードウェア・OS等での稼動を前提に構築しております。それらの変更に対応して必要なアプリケーションの改編を常時行いながらサービスを行っております。このためハードメーカー、データベース、OS、ネットワークベンダー等と技術動向の情報収集を行い、当社サービスとしての一貫性を保ちつつ、当社サービスの開発を行っております。今後ともIT技術の大幅な変更に対して、従来通り対応していく方針ですが、これらの取組みへの投資額の増大、サービス提供時期の遅延等の発生する可能性があります。 システムの不具合の発生 当社の提供するアプリケーションに関して、100%不具合が発生しないというサービスを続けることは、現実的には出来ません。品質管理担当チームを設置し日頃から社内教育をはじめ、開発会社との協力関係を含め検収作業の精度を高めるべく努めております。それでも発生するのが不具合ですので、お客様サービス上、損害賠償の可能性、当社の作業費用増大に関するリスクがあります。尚、現在まで当社の業績に重大な影響を与える事象の発生はございません。 顧客の大半を金融機関が占めている状況①業務変更・制度変更による影響 当社のXNETサービスは、これまで金融機関を中心に行っており、新商品導入や制度変更に関しては従来よりビジネスの基本と捉え、過去においてこれらの開発等でサービス・インが遅れるといったことはありません。当社のシステム構造からも当面問題はないように事業をしておりますが、未来永劫リスクがないと言えるものではありません。 ②同業他社間の再編 当社の顧客も国内並びにグローバル競争にさらされており、国内にとどまらず海外をも含めて金融機関間の合併等再編が行われた場合、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。 フルサービス化に伴うリスク フルサービス化に伴い、当社がサーバーを保有し、これをお客様が使うパターンが増加しています。資産運用のフルサービスに関してサーバーの設置場所を東京都品川区としております。この地区において大規模災害が発生した場合には使用不能となり、サービスが停止する可能性があります。ただし、サーバーを一ヶ所に設置し二重化していないことは、顧客との契約書に明記しています。また、顧客が望む場合バックアップセンターのサービスも実現しています。その他のサーバーは長野県長野市に設置していますが、同様なリスクがあります。また、データ等のバックアップテープは別の場所への保存等の対策を講じております。 人財の確保について 当社の提供するサービスに関して、サービスの継続さらに今後サービスの質を向上するためにも優秀な人財の確保が必須条件となっています。ソフトウエアの分野においては、人財が最も重要な経営資源と云えます。当社は従来より通年採用により人財を確保してまいりましたが、競合他社や他業界の雇用動向による影響は排除できません。そのため、人財確保難からサービス提供の遅延等が発生するリスクがあります。 知的財産権によるリスク 当社が開発するアプリケーションや、その他提供するサービスにおいては、特許権や著作権等の知的財産権の確保が重要であるとともに、第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な注意を払っています。しかしながら、世界各国の法的制度の違い等により知的財産権に関する問題が全く起こりえないという保証はありません。 したがって、当社において知的財産権に関する問題が発生した場合には、当社の業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 情報セキュリティのリスク 当社は情報セキュリティポリシーを定め、社員教育の徹底をはじめ、パソコンのセキュリティ管理等情報の取扱いには細心の注意を払っております。 このような取組みにもかかわらず情報漏洩が発生した場合、当社の業績の影響並びに当社への信頼を失う可能性があります。 事業継続のリスク 東日本大震災が発生したことを受けて、危機管理体制の見直しを行い、大規模な災害が発生した場合に備えて、事業継続プランを作成し、訓練も行っています。しかしながら、一企業のコントロールをも上回る事象が発生した場合、顧客と合意しているサービスを維持することが困難となり、結果として業績に影響を受ける可能性があります。