事業の概要
- 化粧品・医薬部外品の製造販売アイビー化粧品は、主に化粧品や医薬部外品を開発・製造し、全国の販売会社を通じて販売しています。訪問販売という形態をとり、顧客への直接販売は販売会社が行うため、アイビー化粧品の売上は販売会社への出荷額が中心となります。このビジネスモデルは、販売会社との強固な信頼関係に支えられています。
- 訪問販売の支援活動同社は、全国に242社ある販売会社と販売契約を結び、製品の提供だけでなく、訪問販売を行う組織に対する販売支援活動も行っています。販売会社には「販社リファンド」や「経営指導料」といったキャッシュバックを提供し、販売員のモチベーション向上と売上目標の共有を図ることで、販売網全体の活性化を促しています。
- 多様な製品カテゴリー主力は「スキンケア」製品で、基幹シリーズの「アイビー プレステージ」やスペシャルケアの「レッドパワー セラム」などがあります。その他、「メークアップ」の「チュリエ」シリーズ、「ヘアケア」の「ヘアプライマリー」シリーズ、男性用化粧品、美容補助商品、化粧雑貨品など、幅広い製品を展開し、多様な顧客ニーズに対応しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 訪問販売化粧品事業アイビー化粧品は、化粧品及び医薬部外品の製造販売を主な事業としており、訪問販売事業の単一セグメントで構成されています。全国242社の販売会社を通じて製品を販売し、販売会社への出荷額が同社の売上高となります。この事業は、スキンケア、メークアップ、ヘアケア、美容補助商品、化粧雑貨品など多岐にわたる製品群で成り立っています。
- スキンケア製品の安定性と変動性スキンケアは同社の主力製品カテゴリーであり、「アイビー プレステージ」などの基幹スキンケアシリーズは比較的安定した出荷数量・金額を維持しています。一方、「レッドパワー セラム」のような美容液を中心とするスペシャルケア製品は、新製品発売や販売組織の流通在庫、季節要因により売上高の変動が大きい特徴があります。
- 新製品・強化製品への依存と季節変動同社の売上高に占める新製品・強化製品の比率は、令和7年3月期で47.3%と高く、販売促進時期の影響で売上が特定の時期に集中する傾向があります。これにより、キャンペーンによる売上状況が業績に大きく影響する可能性があります。同社は、この比率のコントロールと平準化に努める方針です。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社は、化粧品及び医薬部外品の製造販売を主な事業としております。 なお、当社は訪問販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。訪問販売化粧品事業 当社では、全国にある238社(令和8年3月末現在)の販売会社と販売契約を結んでおります。当社は、主に化粧品及び医薬部外品、美容補助商品、化粧雑貨品等の開発、製造及び販売を行うとともに、訪問販売を行う販売組織に対する販売支援活動を行っております。当社と販売会社との間には、資本関係及び人的関係はありませんが、企業理念と製品により強く結びついており、非常に強固な信頼関係で結ばれております。販売会社には、営業所、BM(ビューティマネージャー=販売員)、IM(アイビーメイツ=会員)が所属しております。当社は、販売会社に対して販売インセンティブとして、「販社リファンド」及び「経営指導料」等のキャッシュバックを行うことにより、販売組織のモチベーションを高め、売上達成への目標を共有化しております。 なお、顧客への販売は販売会社の役割となっているため、当社の出荷先は原則として販売会社となっており、当社の売上高は販売会社等へ出荷した金額であります。[製品の概要]① スキンケア 当社の主力製品カテゴリーのスキンケアは、主に基幹スキンケアシリーズと、美容液を主とするスペシャルケアなどにより構成されています。 基幹スキンケアは、主力シリーズとして「アイビー プレステージ」、「アイビーコスモス Ⅱ」、「ベーシックプラス」、「リ ホワイト」(全品医薬部外品)など化粧水、乳液・クリームなどから構成されるシリーズ、「アイビーアトラクティ」(全品医薬部外品)などクレンジング、洗顔料から構成されるシリーズがあります。ボディケア製品には、ボディシャンプー、浴用化粧料、ボディ用保湿液から構成される「ガーランド」シリーズ、日やけ止め、全身用化粧水から構成される「シールドサン」シリーズがあります。オプションケアとしてパック、リップトリートメントなどがあります。なお、基幹スキンケアの出荷数量・金額は新製品・強化製品と比べて比較的安定しております。 一方、美容液を主とするスペシャルケアは、「レッドパワー セラム」、「ホワイトパワー セラム」(医薬部外品)などがあります。これらの製品群は強化製品として位置付けております。そのため、スペシャルケアは新製品発売や販売組織の流通在庫の影響を受けやすく、季節により売上高の変動が大きいという特徴があります。② メークアップ 「チュリエ」シリーズを販売しております。同シリーズはファンデーション、リップカラー、アイカラー、アイライナーなどで構成されており、年度ごとに新色を発売しております。当社は特にファンデーションなどのベースメークに強いという特徴があります。③ ヘアケア 「ヘアプライマリー」シリーズはシャンプー、コンディショナー、トリートメントから構成されております。このほか、「薬用スカルプケア ステムシグナル」(医薬部外品)などの育毛剤や、ヘアクリーム、ヘアカラーなどがあります。④ その他化粧品 男性用化粧品「メンズワン」や、ハンドクリームなどがあります。⑤ 美容補助商品 家庭用複合美容器「アイビー ビューティ パートナー」、連続式電解水生成器「キレイオン」をはじめ、機能性表示食品、栄養機能食品を含む健康食品などがあります。⑥ 化粧雑貨品等 「化粧雑貨品等」は、化粧用具のほか、「アイビーニュース」(有償分)などがあります。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次の通りであります。(注)BM : Beauty Manager (ビューティマネージャー) IM : IVY Mates (アイビーメイツ)
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ネットワーク 全国242社の販売会社との強固な信頼関係と販売組織のモチベーション維持。 |
|---|---|
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:感染症による営業活動への影響 / 原料・資材供給停止や価格高騰、薬機法改正 / 販売会社の流通在庫による売上低迷リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
アイビー化粧品は長年の歴史を持つ化粧品ブランドであり、一定の顧客ロイヤルティを築いている。特に「プレエッセンス」などのロングセラー商品はブランドイメージを支えているが、競合他社も強力なブランド力を持つため、圧倒的な無形資産とは言えない。
スイッチングコスト★★☆☆☆
同社の化粧品は、特定の肌質や使用感に合うと感じる顧客にとっては、他社製品への乗り換えに抵抗がある可能性がある。しかし、化粧品市場はトレンドの変化が早く、顧客のスイッチングコストは一般的にそれほど高くない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社は直接販売(訪問販売)を主軸としており、プラットフォーム型のビジネスモデルではないため、ネットワーク効果は期待できない。
コスト優位★☆☆☆☆
化粧品製造における規模の経済や独自の生産技術による顕著なコスト優位性は見られない。一般的な化粧品メーカーと同程度のコスト構造と考えられる。
規模の経済★☆☆☆☆
国内化粧品市場における同社のシェアは限定的であり、業界全体で見ると大手メーカーに比べて規模の経済による優位性は小さい。
- 強固な販売会社ネットワークアイビー化粧品は、全国242社の販売会社と資本・人的関係はないものの、企業理念と製品を通じて非常に強固な信頼関係を築いています。この独自の訪問販売ネットワークは、製品を顧客に届ける上で重要な競争優位性となっており、安定的な販売チャネルを確保しています。
- 訪問販売による顧客接点同社は「人と人が直接出会い、コミュニケーションを取りながら、品質、機能性を追求した製品や、お客様視点にたったサービスを提供する」訪問販売を事業基盤としています。これにより、顧客一人ひとりに合わせたきめ細やかなカウンセリングやサービスを提供でき、顧客との深い関係性を構築している点が強みです。
- 製品開発力と多様なラインナップスキンケアを主力としつつも、メークアップ、ヘアケア、美容補助商品、化粧雑貨品など、幅広い製品カテゴリーを展開しています。特にファンデーションなどのベースメークに強みを持つほか、医薬部外品を含む高品質な製品開発力は、多様な顧客ニーズに応え、ブランド価値を高める上で重要な要素となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は、経営の透明性、健全性、機動性を確保し、「理念」「ビジョン」「行動指針(アイビーの誓い)」を原点とした企業活動を行うことにより、理念と戦略と行動を一致させ、積極的な情報開示を行うことにより、全てのステークホルダーから信頼、満足される企業の実現に努めております。[理 念] 「愛と美と豊かさの実践と追求」[ビジョン] 「日本の肌はアイビーがつくる」[行動指針] 「アイビーの誓い」 一、アイビー化粧品は、美と美の限りなき追求をします。 一、アイビー化粧品は、自信と誇りをもった製品をとどけます。 一、アイビー化粧品は、心を豊かにし、幸福の輪を広げます。 一、アイビー化粧品は、地域社会への奉仕と還元につくします。 具体的には、企業理念「愛と美と豊かさの実践と追求」に基づき、創業以来、人と人が直接出会い、コミュニケーションを取りながら、品質、機能性を追求した製品や、お客様視点にたったサービスを提供していく訪問販売、対面販売を展開する総合化粧品メーカーとして、「目の前の人を美しくすること」「美しくなった喜びや実感を伝えること」を地道に行い、幸せの輪、豊かさの輪を伝え続けています。 そして、訪問販売領域の販売組織満足度を高めるとともに、全てのステークホルダーの満足度の向上を目指し、企業活動を行っています。 (2)中長期的な会社の経営戦略 当社は、愛用者づくり、販売員づくりを通じて、「日本の肌はアイビーがつくる」というビジョン実現を目指してまいります。 当社は、目標売上高の達成を最も重視しております。販売会社とは上代金額(定価ベース)で目標を共有し、その達成に必要な要素の構築を、販売会社とともに行っています。具体的には、販売組織を育成するための各種研修・イベントの開催や、自信と誇りを持てる製品の開発、販売組織が販売しやすい環境の整備等を行っています。それらを通じて、研修動員等を強化し、愛用者の増客、販売組織の増員を図っております。 そして、当社にかかわるすべての人が、自己の夢に向かってチャレンジできる環境の再構築を推進してまいります。また、当社の永遠の美のテーマ「ノーマライジング」の実現に向けて、エイジングケアを軸にした高品質・高機能製品の開発を推進します。 今後も訪問販売事業拡大に注力し、ステークホルダーの信頼と満足、並びに、より一層魅力のある企業に成長できるよう、現在の経営資源や価値を再研鑽しながら、経営基盤の強化と企業価値向上を図ってまいります。 また、同時に当社開発研究所がお肌の研究をする中で、貴重な特許を取得できるようになっております。化粧品だけでなく医薬品の分野まで請求項の範囲がとれており、今後医薬品会社へのライセンス提供なども行い、新たな収益源としてまいります。 (3)目標とする経営指標 当社は、売上に対する利益のレバレッジが高いという特徴を持っているため、目標売上高の達成を最重要視しておりますが、それとともに棚卸資産回転期間(当事業年度約8.5ケ月、目標6.0ケ月)、自己資本比率(当事業年度末72.4%、目標60.0%)、売上高経常利益率(当事業年度7.3%、目標15.0%)を経営重要指標(Key Performance Indicator)として、経営状況を常にチェックすることで、バランスのとれた経営を目指しております。うち、自己資本比率については、当事業年度において、目標をクリアしております。 また、当事業年度末の自己資本比率は、当社が復配の目安としていた自己資本比率50%を超え、72.4%となりましたので、8期ぶりの復配を予定しております。 (4)経営環境 当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響も次第に薄れ、経済社会活動の正常化が促進されました。世界情勢は、ウクライナ紛争、ガザ地区へのイスラエルによる侵攻、米国によるベネズエラへの軍事介入、イスラエルと米国によるイラン攻撃とそれにともなう中東紛争、など不安定な状況が続きました。また、米国トランプ大統領の関税政策をはじめとした混乱が続きました。一方、国内においては高市内閣が成立し、株高や円安、資源高が進展し、物価高への懸念が高まりました。物価上昇、供給面での制約等、依然として厳しい状況が続いているものの、インバウンド需要の好調もあり、景況感は回復に向かいました。新型コロナウイルス感染症流行の影響が薄れた当化粧品業界は、徐々に回復の兆しをみせており、令和7年の年間化粧品販売金額は前年比1.2%増(出典:経産省生産動態統計を集計)の推移となりました。 訪問販売化粧品市場では、チャネルを横断した展開が拡大・加速し、企業間競争は激しさを増しております。人を介したサービスを機軸にする訪問販売業界では、生活様式の変化に伴う販売活動の変化や離客などにより市場は縮小傾向となっております。また、中・高年齢層を中心とした需要へとシフトが進むなか、若年層の新規顧客・販売員の獲得、インターネットを用いた情報収集によって気軽に購入するという消費者ニーズの変化に対応することも重要な成長課題となっております。 (5)会社の対処すべき課題 訪問販売化粧品市場においては、環境変化対応力や若い世代の顧客獲得も重要な課題となっており、ビジネスモデルのDX化が進展すると考えております。 そうした状況下、「愛と美と豊かさの実践と追求」の理念のもと、長期ビジョンである「日本の肌はアイビーがつくる」の実現を目指してまいります。その過程を通して、当社にかかわるすべての人が、幸せになれる事業を目指してまいります。 直近の重要課題といたしましては、普通配当の安定的な実施、販売組織の再構築を最優先に取り組むべきものと考えております。具体的には、目標売上高を達成するための営業サポート体制の構築、安定的なキャッシュ・フローを生む収益基盤の構築、棚卸資産の適正化等に取組んでまいります。 当社は、売上に対する利益のレバレッジが高いという特徴を持っているため、目標売上高の達成を最重要視しておりますが、同時にバランスの良い経営状態を目指すために、KPI(経営重要指標)として、自己資本比率60%、売上高経常利益率15%、棚卸資産回転期間6ケ月を目標として掲げております。目標を達成できるように努めてまいります。 また、変えてはいけない当社の強みは活かし、時代の変化によって変えていく必要があるものは、時代に合わせてより良い方向へ変化させ、「出会った誰もが成長できる会社」を目指してまいります。一方、環境に配慮した原材料の選択による製品開発等にも取り組み、SDGsが目指す持続可能な開発目標を念頭におき事業活動を通して社会貢献を果たしてまいります。 翌事業年度の営業政策としましては、10万人の愛用者づくりを「レッド&ホワイト、スキンケアセット」で実現してまいります。そして、これから5ケ年で「販売システム」「美容教育体系」「製品体系」の抜本改定を基軸に、過去に囚われない全く新しいアイビー化粧品に変化・成長させてまいります。 また、デジタル社会の進展という社会環境に対応するため、業務のDX対応やAIの活用も進めてまいります。 製品政策としましては、自信と誇りを持った製品づくりにこだわり、引き続きより良い製品を生み出してまいります。 また、海外での販売等、訪問販売事業以外の売上顕在化を推進してまいります。さらに当社の持つ特許技術の産業上の活用も推進してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は、経営の透明性、健全性、機動性を確保し、「理念」「ビジョン」「行動指針(アイビーの誓い)」を原点とした企業活動を行うことにより、理念と戦略と行動を一致させ、積極的な情報開示を行うことにより、全てのステークホルダーから信頼、満足される企業の実現に努めております。[理 念] 「愛と美と豊かさの実践と追求」[ビジョン] 「日本の肌はアイビーがつくる」[行動指針] 「アイビーの誓い」 一、アイビー化粧品は、美と美の限りなき追求をします。 一、アイビー化粧品は、自信と誇りをもった製品をとどけます。 一、アイビー化粧品は、心を豊かにし、幸福の輪を広げます。 一、アイビー化粧品は、地域社会への奉仕と還元につくします。 具体的には、企業理念「愛と美と豊かさの実践と追求」に基づき、創業以来、人と人が直接出会い、コミュニケーションを取りながら、品質、機能性を追求した製品や、お客様視点にたったサービスを提供していく訪問販売、対面販売を展開する総合化粧品メーカーとして、「目の前の人を美しくすること」「美しくなった喜びや実感を伝えること」を地道に行い、幸せの輪、豊かさの輪を伝え続けています。 そして、訪問販売領域の販売組織満足度を高めるとともに、全てのステークホルダーの満足度の向上を目指し、企業活動を行っています。 (2)中長期的な会社の経営戦略 当社は、愛用者づくり、販売員づくりを通じて、「日本の肌はアイビーがつくる」というビジョン実現を目指してまいります。 当社は、目標売上高の達成を最も重視しております。販売会社とは上代金額(定価ベース)で目標を共有し、その達成に必要な要素の構築を、販売会社とともに行っています。具体的には、販売組織を育成するための各種研修・イベントの開催や、自信と誇りを持てる製品の開発、販売組織が販売しやすい環境の整備等を行っています。それらを通じて、研修動員等を強化し、愛用者の増客、販売組織の増員を図っております。 そして、当社にかかわるすべての人が、自己の夢に向かってチャレンジできる環境の再構築を推進してまいります。また、当社の永遠の美のテーマ「ノーマライジング」の実現に向けて、エイジングケアを軸にした高品質・高機能製品の開発を推進します。 今後も訪問販売事業拡大に注力し、ステークホルダーの信頼と満足、並びに、より一層魅力のある企業に成長できるよう、現在の経営資源や価値を再研鑽しながら、経営基盤の強化と企業価値向上を図ってまいります。 また、同時に当社開発研究所がお肌の研究をする中で、貴重な特許を取得できるようになっております。化粧品だけでなく医薬品の分野まで請求項の範囲がとれており、今後医薬品会社へのライセンス提供なども行い、新たな収益源としてまいります。 (3)目標とする経営指標 当社は、売上に対する利益のレバレッジが高いという特徴を持っているため、目標売上高の達成を最重要視しておりますが、それとともに棚卸資産回転期間(当事業年度約8.5ケ月、目標6.0ケ月)、自己資本比率(当事業年度末72.4%、目標60.0%)、売上高経常利益率(当事業年度7.3%、目標15.0%)を経営重要指標(Key Performance Indicator)として、経営状況を常にチェックすることで、バランスのとれた経営を目指しております。うち、自己資本比率については、当事業年度において、目標をクリアしております。 また、当事業年度末の自己資本比率は、当社が復配の目安としていた自己資本比率50%を超え、72.4%となりましたので、8期ぶりの復配を予定しております。 (4)経営環境 当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響も次第に薄れ、経済社会活動の正常化が促進されました。世界情勢は、ウクライナ紛争、ガザ地区へのイスラエルによる侵攻、米国によるベネズエラへの軍事介入、イスラエルと米国によるイラン攻撃とそれにともなう中東紛争、など不安定な状況が続きました。また、米国トランプ大統領の関税政策をはじめとした混乱が続きました。一方、国内においては高市内閣が成立し、株高や円安、資源高が進展し、物価高への懸念が高まりました。物価上昇、供給面での制約等、依然として厳しい状況が続いているものの、インバウンド需要の好調もあり、景況感は回復に向かいました。新型コロナウイルス感染症流行の影響が薄れた当化粧品業界は、徐々に回復の兆しをみせており、令和7年の年間化粧品販売金額は前年比1.2%増(出典:経産省生産動態統計を集計)の推移となりました。 訪問販売化粧品市場では、チャネルを横断した展開が拡大・加速し、企業間競争は激しさを増しております。人を介したサービスを機軸にする訪問販売業界では、生活様式の変化に伴う販売活動の変化や離客などにより市場は縮小傾向となっております。また、中・高年齢層を中心とした需要へとシフトが進むなか、若年層の新規顧客・販売員の獲得、インターネットを用いた情報収集によって気軽に購入するという消費者ニーズの変化に対応することも重要な成長課題となっております。 (5)会社の対処すべき課題 訪問販売化粧品市場においては、環境変化対応力や若い世代の顧客獲得も重要な課題となっており、ビジネスモデルのDX化が進展すると考えております。 そうした状況下、「愛と美と豊かさの実践と追求」の理念のもと、長期ビジョンである「日本の肌はアイビーがつくる」の実現を目指してまいります。その過程を通して、当社にかかわるすべての人が、幸せになれる事業を目指してまいります。 直近の重要課題といたしましては、普通配当の安定的な実施、販売組織の再構築を最優先に取り組むべきものと考えております。具体的には、目標売上高を達成するための営業サポート体制の構築、安定的なキャッシュ・フローを生む収益基盤の構築、棚卸資産の適正化等に取組んでまいります。 当社は、売上に対する利益のレバレッジが高いという特徴を持っているため、目標売上高の達成を最重要視しておりますが、同時にバランスの良い経営状態を目指すために、KPI(経営重要指標)として、自己資本比率60%、売上高経常利益率15%、棚卸資産回転期間6ケ月を目標として掲げております。目標を達成できるように努めてまいります。 また、変えてはいけない当社の強みは活かし、時代の変化によって変えていく必要があるものは、時代に合わせてより良い方向へ変化させ、「出会った誰もが成長できる会社」を目指してまいります。一方、環境に配慮した原材料の選択による製品開発等にも取り組み、SDGsが目指す持続可能な開発目標を念頭におき事業活動を通して社会貢献を果たしてまいります。 翌事業年度の営業政策としましては、10万人の愛用者づくりを「レッド&ホワイト、スキンケアセット」で実現してまいります。そして、これから5ケ年で「販売システム」「美容教育体系」「製品体系」の抜本改定を基軸に、過去に囚われない全く新しいアイビー化粧品に変化・成長させてまいります。 また、デジタル社会の進展という社会環境に対応するため、業務のDX対応やAIの活用も進めてまいります。 製品政策としましては、自信と誇りを持った製品づくりにこだわり、引き続きより良い製品を生み出してまいります。 また、海外での販売等、訪問販売事業以外の売上顕在化を推進してまいります。さらに当社の持つ特許技術の産業上の活用も推進してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 (1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況 当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響も次第に薄れ、経済社会活動の正常化が促進されました。世界情勢は、ウクライナ紛争、ガザ地区へのイスラエルによる侵攻、米国によるベネズエラへの軍事介入、イスラエルと米国によるイラン攻撃とそれにともなう中東紛争、など不安定な状況が続きました。また、米国トランプ大統領の関税政策をはじめとした混乱が続きました。 一方、国内においては高市内閣が成立し、株高や円安、資源高が進展し、物価高への懸念が高まりました。物価上昇、供給面での制約等、依然として厳しい状況が続いているものの、インバウンド需要の好調もあり、景況感は回復に向かいました。 新型コロナウイルス感染症流行の影響が薄れた当化粧品業界は、徐々に回復の兆しをみせており、令和7年の年間化粧品販売金額は前年比1.2%増(出典:経産省生産動態統計を集計)の推移となりました。訪問販売化粧品市場では、チャネルを横断した展開が拡大・加速し、企業間競争は激しさを増しております。人を介したサービスを機軸にする訪問販売業界では、生活様式の変化に伴う販売活動の変化や離客などにより市場は縮小傾向となっております。また、中・高年齢層を中心とした需要へとシフトが進むなか、若年層の新規顧客・販売員の獲得、インターネットを用いた情報収集によって気軽に購入するという消費者ニーズの変化に対応することも重要な成長課題となっております。 このような状況のもとで、当社は企業理念「愛と美と豊かさの実践と追求」に基づき、コア事業である訪問販売領域の販売組織満足を獲得するとともに、すべてのステークホルダーの満足度向上を目指し、企業活動に邁進してまいりました。 当事業年度におきましては、令和7年12月にふきとり用化粧水「ピーリング ローション」および集中保湿パック「モイスト シート」を、令和8年2月にメーク製品「チュリエ プレミアムセット」を新発売し、顧客拡大、並びに顧客満足向上に努めてまいりました。 経営基盤強化につきましては、「安定利益基盤の再構築」、「実績連動型人事制度への移行」、「財務基盤強化のための資金調達」、「在庫コントロールによる在庫適正化推進」、「コーポレートガバナンス体制の強化」等の重要課題を「取締役会」、「経営会議」において主導し実行してまいりました。 実務面においても新規基剤の開発及び製品開発の推進、製造原価の継続的低減活動、需要予測と原材料調達計画の精度向上、ISO品質マネジメントシステムの運用推進、経費予実管理の徹底及び固定費の圧縮、SDGsへの取組みの推進、コンプライアンスの継続強化等に取り組んでまいりました。 売上面におきましては、当事業年度は大型新製品がなかったこと、営業所やBMの増設が低調に推移し、大変苦戦しました。強化製品の「レッドパワー セラム」につきましては、出荷数 18,058セット(前事業年度 17,903セット)と復調してきた一方、「ホワイトパワー セラム」(医薬部外品)については、10,529セット(前事業年度 10,710セット)と軟調に推移しました。レギュラー製品については、軟調に推移しました。その結果、当社が目標としていた上代売上(定価ベース)の売上高は、7,471,025千円(前事業年度 8,310,892千円)となりました。販売組織の研修動員、新規顧客の獲得、については、回復に向かいました。 一方、利益面におきましては、売上原価率は30.2%(前事業年度29.5%、0.7%増)となりました。また、売上総利益は、売上高が減収となったこともあり、1,842,338千円と前事業年度比10.7%減となりました。販売費及び一般管理費につきましては、経費使用方針に基づく予算管理を徹底したものの、諸物価高騰の影響もあり、前事業年度比0.2%増となりました。 以上の結果、当事業年度の売上高は2,641,736千円(前事業年度2,929,931千円、9.8%減)、営業利益は195,129千円(前事業年度422,626千円、53.8%減)、経常利益は192,470千円(前事業年度420,477千円、54.2%減)、また特別利益266千円、特別損失10,894千円、税金費用等を17,317千円計上したことにより、当期純利益は164,525千円(前事業年度43,013千円、282.5%増)となりました。 部門別の販売実績につきましては、次のとおりであります。 [化粧品部門]イ. スキンケア令和7年12月にふきとり用化粧水「ピーリング ローション」および集中保湿パック「モイスト シート」を発売し、顧客満足向上に努めました。スキンケア全体の売上高は1,899,406千円(前事業年度比11.4%減)となりました。 ロ. メークアップ令和8年2月にメーク製品「チュリエ プレミアムセット」を発売し、顧客満足向上に努めました。メークアップ全体の売上高は208,231千円(同1.2%増)となりました。 ハ. ヘアケア新製品の発売はなく、ヘアケア全体の売上高は143,337千円(同1.4%増)となりました。 ニ. その他化粧品新製品の発売はなく、その他化粧品全体の売上高は18,796千円(同0.1%増)となりました。 以上、化粧品部門の売上高は2,269,771千円(同9.6%減)となりました。 [美容補助商品]新製品の発売はなく、美容補助商品全体の売上高は342,478千円(同11.8%減)となりました。 [化粧雑貨品等]新製品の発売はなく、売上高は29,485千円(同5.5%減)となりました。 ②当期の財政状態の概況(流動資産) 当事業年度末における流動資産の残高は2,543,317千円(前事業年度末は2,472,064千円)となり、前事業年度末に比べ71,252千円増加しました。これは主に、売掛金が317,119千円、原材料及び貯蔵品が99,806千円減少したものの、現金及び預金が466,507千円、商品及び製品が53,525千円、増加したことによるものです。(固定資産) 当事業年度末における固定資産の残高は1,099,545千円(同1,095,124千円)となり、前事業年度末に比べ4,420千円増加しました。これは主に、破産更生債権等が60,525千円減少したものの、貸倒引当金が63,432千円減少したことによるものであります。(流動負債) 当事業年度末における流動負債の残高は816,824千円(同884,795千円)となり、前事業年度末に比べ67,970千円減少しました。これは主に、買掛金が15,533千円、短期借入金が100,000千円、返金負債が59,951千円増加したものの、電子記録債務が30,912千円、未払費用が38,302千円、一年内返済予定の長期借入金が8,796千円、未払法人税等が64,424千円、未払消費税等が94,949千円減少したことによるものであります。(固定負債) 当事業年度末における固定負債の残高は187,559千円(同213,994千円)となり、前事業年度末に比べ26,435千円減少しました。これは主に、定時返済などで長期借入金が24,538千円、その他が1,897千円減少したことによるものであります。(純資産) 当事業年度末における純資産の残高は2,638,478千円(同2,468,399千円)となり、前事業年度末に比べ170,079千円増加しました。これは主に、剰余金の配当が187,890千円あったこと、新株予約権の行使により資本金が96,964千円、資本準備金が96,964千円増加したこと、当期純利益を164,525千円計上したことによるものです。この結果、自己資本比率は、72.4%(同69.2%)となりました。 ③キャッシュ・フローの状況 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、長期借入金の返済による支出、配当金の支払、未払消費税等の減少等があるものの、売上債権の減少、株式の発行による収入、長期借入れによる収入等により、前事業年度末に比べ463,507千円増加し、当事業年度末には1,041,445千円となりました。 また当事業年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において営業活動の結果得られた資金は451,036千円(前年同期比5,100千円増)となりました。 これは主に未払消費税等の減少額94,949千円、法人税等の支払額92,441千円、貸倒引当金の減少額68,061千円等があるものの、売上債権の減少額377,644千円、税引前当期純利益181,842千円、返金負債の増加額59,951千円、減価償却費49,802千円、前払費用の減少額42,287千円等があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において投資活動の結果使用した資金は58,152千円(前年同期比39,717千円増)となりました。 これは差入保証金の回収による収入16,335千円、貸付金の回収による収入3,716千円があるものの、有形固定資産の取得による支出65,664千円、無形固定資産の取得による支出9,206千円、定期預金の預入による支出3,000千円等があったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において財務活動の結果得られた資金は70,608千円(前年同期は58,273千円の使用)となりました。 これは主に長期借入金の返済による支出223,334千円、配当金の支払額187,890千円等があるものの、株式の発行による収入193,471千円、長期借入れによる収入190,000千円、短期借入金の純増額100,000千円があったことによるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績 a.生産実績 当社は化粧品の専門メーカーとして、同一セグメントに属する化粧品の製造、販売を行っているため、生産実績のセグメント情報の記載は省略しております。 当事業年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。 品目別 当事業年度(自 令和7年4月1日至 令和8年3月31日) 前年同期比(%) 金額(千円)スキンケア2,506,715113.9メークアップ195,78394.0ヘアケア140,226135.4その他17,617120.3合計2,860,342113.2 (注) 金額は、販売価格で表示しております。 b.商品仕入実績 当社は化粧品の専門メーカーとして、同一セグメントに属する化粧品の製造、販売を行っているため、商品仕入実績のセグメント情報の記載は省略しております。 当事業年度の商品仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。 品目別 当事業年度(自 令和7年4月1日至 令和8年3月31日) 前年同期比(%) 金額(千円)美容補助商品198,722132.7化粧雑貨品等19,815119.5合計218,537131.4 (注) 金額は、仕入価格で表示しております。 c.受注実績 当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。 d.販売実績 当社は化粧品の専門メーカーとして、同一セグメントに属する化粧品の製造、販売を行っているため、販売実績のセグメント情報の記載は省略しております。 当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。 品目別 当事業年度(自 令和7年4月1日至 令和8年3月31日) 前年同期比(%) 金額(千円) スキンケア1,899,40688.6メークアップ208,231101.2ヘアケア143,337101.4その他18,796100.1化粧品合計2,269,77190.4美容補助商品342,47888.2化粧雑貨品等29,48594.5合計2,641,73690.2 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ①当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社の当事業年度の経営成績等は、上記記載のとおりですが、経営者が判断している重要な指標等につきまして、補足いたします。 a.上代売上(小売価格ベース)と下代売上(会計上の売上)の関連性について当社は、売上に対する利益のレバレッジが高いという特徴を持っているため、目標売上高の達成を最重要視しております。当社は、販売会社と小売価格ベースである上代売上で目標を共有化しております。通常、上代売上に対する商品売上(下代売上)の平均掛率は36~40%です。この掛率は、販売契約で定めておりますので、大きく変動することは少ないですが、総じて上代売上高の好調な時は低く、上代売上高が不調な時は高くなる傾向があります。また、通常掛率を適用しないエイド品の場合には、製品ごとに下代価格を定めており、エイド品の売上比率が高い場合には、上代売上金額に対する下代売上金額は高くなる傾向かあります。さらに、会計上の売上は、商品売上(下代売上)から売上割戻額「販社リファンド」を引いて算出いたします。 当事業年度における上代売上高は、当初92.0億円を目指しておりましたが、結果は74.3億円と大幅な目標未達という結果でした。当社としては、上代売上目標を販売組織とともに達成することを最重要視しております。 b.経営重要指標(KPI;Key Performance Indicator)について経営重要指標(KPI)として、棚卸資産回転期間、自己資本比率、売上高経常利益率を経営状況のバランスを測る指標としております。 棚卸資産回転期間については、8.5ケ月(前事業年度9.4ケ月)となりました。これは主に当事業年度において棚卸資産を41,510千円削減したことによるものです。引き続き、正常な水準(目標6.0ケ月)に戻せるように取り組んでまいります。自己資本比率につきましては、72.4%(前事業年度69.2%)となりました。これは、主に当期純利益を164,525千円計上したこと、新株予約権の行使が193,929千円あったこと、によるものです。引き続き、正常な水準(目標60.0%)を維持出来るように取り組んでまいります。売上高経常利益率につきましては、7.3%(前事業年度14.4%)となりました。これは、主に売上減によるものです。今後については、引き続きKPIの数値を正常な水準(目標15.0%)に戻せるように取り組んでまいります。 c.研修動員数当社の経営成績に重要な影響を与える要因の一つとして、販売組織における研修動員数が重要であると考えております。当事業年度におきましても、新型コロナウイルス感染症の流行も落ち着き、研修を行いやすい環境になってまいりました。理念研修としての「SA研修」の新規動員は993名(前事業年度は1,111名)、美容研修としての「美容教室」の新規動員2,069名(前期2,250名)と苦戦しました。今後については、動員数の更なる回復を図ってまいります。一方、営業所ランクアップのための研修であるVR研修や美容実践研修などは新規動員数が増加してまいりましたので、営業所増設に力を入れてまいります。 d.流通在庫当社の経営成績に重要な影響を与えるもう一つの要因としては、販売会社の経営状態が重要であると考えております。販売組織における流通在庫は、ヒアリングにより大まかな把握を行っております。当事業年度におきましては、令和8年3月末時点で、令和7年3月末よりも流通在庫は減少していると推定しております。各種データからも一部過剰な販売会社や製品はあるものの、流通在庫はほぼ適正水準に収れんしております。一方、販売組織の実売状況は、当社からの仕入(当社売上)を上回って推移しており、売上回復に向けた一定水準の愛用者数は維持していると考えております。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社の判断しているキャッシュ・フローの状況につきまして、補足いたします。 a.キャッシュ・フロー分析当事業年度において、営業キャッシュ・フローが451,036千円のプラスとなりました。投資キャッシュ・フローはマイナスでしたが、財務キャッシュ・フローはプラスとなりました。当事業年度末の現預金残高は1,041,445千円(前事業年度末比463,508千円増)となりました。今後については、売上高を上げるとともに、仕入及び経費支出を抑え、手元流動資金を積み増す方針でございます。当社といたしましては、引き続き財務内容の改善に全力で取り組んでまいります。 b.資本の財源について当社の資本の財源については、資本金、資本剰余金及び利益準備金等によって構成されております。当事業年度におきましては、新株予約権の行使が193,929千円行われ、当期純利益を164,525千円計上したことにより、当事業年度末の純資産は2,638,478千円となりました。配当政策については、8期ぶりの復配を行う予定です。将来のビジネス環境の変動にもそなえるための内部留保をしながらも、積極的な利益還元を行う方針です。 c.資金の流動性について当社は、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入(社債含む)により資金調達することとしております。当社の運転資金は季節変動が大きく、9月頃に手元流動性が低くなる傾向があります。この時期に必要な現預金を運転資金として保持できるように努めてまいります。また、当事業年度末においてまだ在庫が多い状態と認識しており、売上を上げるとともに、仕入及び経費支出を抑制することにより手元資金を生み出し、内部留保した利益と合わせて、負債の削減を行う予定です。なお、平成30年12月に発行したA種優先株式1,000,000千円については、当社の収益基盤が安定化してきましたので、資金繰りに目処がつけば、取得条項を行使する予定です。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に準拠して作成しております。財務諸表の作成にあたり、当社は期末日における資産及び負債、当事業年度における収益及び費用に影響を及ぼすような見積りを行う場合があります。これらの見積りについて、当社は過去の実績やその時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で判断しておりますが、見積り根拠となる仮定又は条件等の変化により、見積り内容が実際の結果と異なる可能性があります。なお、見積りにあたっては、保守主義の原則にそって判断をするようにしております。 イ.売上割戻し(販社リファンド等)当社の取引先である販売会社とは、独自の販売システムに基づく販売契約を締結しております。販売システムにおいて、「販売会社が販売会社を産んで育てる」という育成の仕組みを具現化しております。子販社を産んだ親販社に対しまして、親販社自身の仕入実績に係る当社への入金金額に対し、販売契約で定めた掛率を掛けてキャッシュバックを行っております。「販社リファンド」は、支払対象の販社の仕入が大きい時に多く、支払対象の販社の仕入が小さい時には少なくなるため、月次及び年度による金額は大きく変動いたします。また、当該キャッシュバックの予定金額については、売上割戻として売上高より控除しておりますが、入金額等の条件等の変化により、見積り金額が実際の結果と異なる可能性があります。 ロ.経営指導料当社は、子販社を産んだ親販社に対しまして、子販社等の仕入実績に対する入金金額に対し、「経営指導料」として、販売契約で定めた掛率を掛けてキャッシュバックを行っております。当該キャッシュバックの予定金額については、売上割戻として売上高より控除しておりますが、子販社等の入金額等の条件等の変化により、見積り金額が実際の結果と異なる可能性があります。 ハ.棚卸資産評価損当社は、製品及び原料・資材の廃棄を極小になるように、生産調整会議等で仕入・生産のコントロールを行っております。ただし、売上予測に基づく見込み生産のため、実際の販売数と生産数の相違が出る可能性があります。製商品の消費期限を規程で定めており、四半期毎に洗い替えを行い、期限切れの原料や製品については、評価損を原価計上しております。また、過去の出荷実績やその時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で、生産見込みあるいは出荷見込みがないと判断した数量の原料・資材及び製品の原価相当額を、当事業年度に評価損として、原価に見積り計上しております。評価損の見積りにあたっては、過去の出荷実績やその時点で入手可能な情報等を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で判断しておりますが、見積り金額が実際の結果と異なる可能性があります。棚卸資産の計上額は、在庫原価から「評価損」を(収益性の低下に伴う簿価切下)差し引いた金額です。また翌事業年度以降の数年間における出荷予測数と棚卸資産の品質期限とを照らし合わせて、出荷見込みの低い棚卸資産の金額を「評価損」として算出しており、「評価損」の金額は売上原価に含まれております。当社の取引先である販売会社については、全販売会社から決算報告書を入手しており、販売会社の在庫状況についても、各種データやヒアリングにより確認しております。製品ごとの出荷予測数値は、過去数年の出荷数と上記流通在庫の状況を考慮し、今後も販売会社の売上高が過去のトレンドで推移すると仮定し、算出しております。当社は、現状の在庫評価基準に基づく「評価損」を差し引いた棚卸資産計上額が適正であると考えておりますが、化粧品市場におけるマーケットの変化や経済情勢の変化等により、棚卸資産の「評価損」と将来における廃棄金額が相違する可能性があります。 ニ.貸倒引当金当社の取引先である販売会社は財務基盤が脆弱なところも少なからず存在します。貸倒引当金については、売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、各取引先の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。当社は全販売会社に決算書の提出を求めており、各販売会社の決算数字及び研修動員などの活動状況及び各販売会社からの入金実績や経営状況のヒアリングを通じて与信ランクを作成しており、そのデータに基づき算出しております。当社は、現状の貸倒引当金計上額で、当社が認識しうる信用リスクから発生する可能性のある損失を適切に見積もっていると考えておりますが、貸倒引当金の見積りは基本的に過去のデータにより計算しているため、将来見込等の要素も加えているものの急激な経済金融情勢の変化等により、実際の貸倒損失が引当金計上額と相違する可能性があります。 ホ.繰延税金資産当社は、課税所得の計算上の資産・負債と、貸借対照表上の資産・負債の計上額との一時差異に関して、法定実効税率を用いて繰延税金資産及び繰延税金負債を計上しております。財務諸表に計上した金額の算出方法については、繰延税金資産の回収可能性を、将来の企業の収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得等に基づいて判断することとしております。当事業年度においては、直近数年間の当社の経営計画と実績の乖離が大きいことから、将来における課税所得見通しを保守的に見積っており、繰延税金資産を計上しておりません。(なお、上記課税所得見通しについては、保守的に算出しており、当社の売上利益計画とは異なります。)
事業リスク
- 感染症による営業活動制限新型コロナウイルス感染症のような新たな感染症が再び蔓延した場合、同社が重視する対面でのカウンセリング販売や研修、会議などが中止・延期を余儀なくされ、新規販売員や顧客獲得活動が制限される可能性があります。これにより、売上や業績に悪影響が及ぶリスクがあります。
- 原材料調達と価格変動化粧品や医薬部外品に使用される原材料・資材は世界各地から供給されており、供給停止、価格高騰、薬機法改正による使用不可などの事態が発生した場合、主要製品の製造・販売に支障が生じる可能性があります。大規模災害時にも供給が不安定になるリスクがあり、経営指標や財務状況に悪影響を及ぼす恐れがあります。
- 販売会社の流通在庫と財務状況同社の売上は販売会社への出荷時点で計上されるため、販売会社の仕入政策や流通在庫の状況に大きく影響されます。特に強化製品で過剰在庫が発生した場合、販売会社の在庫調整により同社の売上が低迷するリスクがあります。また、販売会社の財務状況悪化は、貸倒引当金の計上などにより同社の業績に影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響の及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 a.感染症による社会全体への影響による、当社の営業活動への影響 新型コロナウイルス感染症等による社会全体への影響により、当社が大切にしている「人と人が直接出会い、コミュニケーションを取りながら、品質、機能性を追求した製品や、お客様視点にたったサービスを提供していく訪問販売、対面販売」という事業基盤が大きな影響を受けましたが、次第に社会環境は改善し、今後当社の企業活動は活発になると考えております。 もし、新しい感染症が再度まん延する事態になった場合には、カウンセリング販売、研修、会議、勉強会などの開催が中止または延期を余儀なくされ、当社が新しい販売員、顧客をつくっていく活動が制限される可能性があります。また、新型コロナ禍の影響による超過死亡率の増加等により、当社販売組織がダメージを受ける可能性があります。 b.原料・資材となる成分について 当社の製造及び販売する「化粧品」及び「医薬部外品」並びに「その他製商品」に使用される原料・資材は、世界各地、様々な企業グループより供給を受けております。当社は、その品質、有効性、安全性を確認し、原料・資材として使用しておりますが、 ・原料・資材供給が様々な要因により停止した場合、 ・原料・資材の価格が想定以上に高騰した場合、 ・薬機法の改正により、従来使用していた原料が使用できなくなった場合、等については、主要製品の製造及び販売に影響を与え、当社の経営指標並びに財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、大規模な災害が発生した場合には、一部の原料・資材供給面において、安定的な供給に影響が出る可能性があります。 特に、令和8年2月に始まった中東紛争の影響により、原油やナフサ等の主要な輸送ルートであるホルムズ海峡が封鎖された状況は、川下産業である化粧品業界にとって、大きな影響があります。 当社といたしましては、リスク要因の位置づけ、資材・原料・半製品・商品仕入について細心の注意をもって、取り組むように努めてまいります。 c.販売会社等の持つ流通在庫について 当社の販売システムは卸形態を採っております。また当社の販売先は、当社と直接、販売契約を締結している販売会社が主体となっており、当社は販売会社に製商品の引渡時点で売上を計上しております。化粧品等はその販売会社と販売契約を締結している営業所を経て、ビューティマネージャーへ卸され、アイビーメイツ及びご愛用者へ販売しております。 当社では238社(令和8年3月末現在)ある販売会社に引渡時点で売上高を計上しているため、販売会社の仕入政策により当社の売上は大きく影響を受けます。販売組織の持つ流通在庫につきましては、定期的なヒアリングにより、財務状況・在庫状況を把握するように努めておりますが、特に強化製品に関連して販売会社の在庫消化見込みを誤り、販売会社に過剰在庫が生じ、その後の在庫調整により当社の売上が低迷するリスクがあります。 当社といたしましては、販売会社の在庫状況に注意を払いながら、営業活動を行うように努めてまいります。 d.販売組織の財務状態について 販売会社の経営状況につきましては、定期的なヒアリングにより、財務状況・在庫状況を把握するように努めております。しかしながら、販売会社に当社の把握しきれていない財政状態の急激な悪化があった場合は、貸倒引当金の計上等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、コロナ禍におけるいわゆるゼロゼロ融資の返済が、中小企業の資金繰りに与える影響が懸念されます。販売会社の一部には、資金繰りに支障をきたす可能性もあり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社といたしましては、販売会社の経営状況を把握するとともに、与信管理をしっかりと行ってまいります。 e.特定商取引に関する法律などについて 当社の販売形態は、主として訪問販売の形態をとっておりますが、訪問販売は、「特定商取引に関する法律」の規制を受けます。「特定商取引に関する法律」が改正された場合は、当社の販売システムの維持に影響を及ぼす可能性があります。 当社といたしましては、法務部門による情報収集をしっかりと行い、適宜対応してまいります。 f.新製品・強化製品への依存度、売上・利益の季節変動性について 当社の売上高のうち、新製品・強化製品の売上高に占める比率は、令和6年3月期は49.8%、令和7年3月期は47.3%、令和8年3月期は37.4%、となっており、従前より売上高については下表のとおり、季節変動性が高く、新製品・強化製品の販売促進時期の影響で一定の時期に集中する傾向があります。その為、キャンペーンによる新製品・強化製品の売上状況により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 令和6年3月期 (単位:百万円) 上半期下半期 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期 売上高1,4981,2153341,163228986 四半期純利益又は四半期純損失(△)191△31△254446△288257 令和7年3月期 (単位:百万円) 上半期下半期 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期 売上高1,3811,5482701,1103461,201 四半期純利益又は四半期純損失(△)△186229△587401△146376 令和8年3月期 (単位:百万円) 上半期下半期 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期 売上高1,3841,2572281,156312944 四半期純利益又は四半期純損失(△)184△20△272457△171151 当社と致しましては、年度における新製品・強化製品の売上高に占める比率のコントロールを行い、平準化に努めてまいります。 g.収益構造について 当社は、売上高増減が、レバレッジが効いて利益に影響を与える収益構造となっております。売上高の急激な減少が発生した場合に、原価及び経費コントロールが追い付かない場合には、業績が悪化するリスクがあります。 当社といたしましては、売上高増減による変動を抑えるとともに、事前に状況を予測し、原価及び経費コントロールを出来るように努めてまいります。 h.海外事業について 当社は、今現在海外事業として、育毛剤「ステムシグナル」の台湾市場への輸出を令和5年8月に行ってからは輸出がありませんが、今後、輸出相手国を増やしていく予定です。海外事業を展開する場合、国ごとにカントリーリスクや為替変動リスクが存在し、海外事業が初期投資額に見合う収益を得られない場合は、当社の財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 i.資金調達について 財務面におきましては、金融機関からの新たな資金調達の困難性が継続するリスクがあります。 資金調達状況については、当事業年度に新株予約権の権利行使が行われ、193百万円を調達しました。また、取引銀行とも緊密に連絡をとっており、新規融資を190百万円得られました。引き続き、多様な選択肢の中から最良の選択をできる環境維持にむけて、今後も、信用力向上に努めてまいります。 j.配当について 当社は、収益状況が悪化した場合、A種優先株式に対する優当及び普通株式に対する配当が行えないリスクがあります。 株主の皆様に配当を再び行えるように、利益剰余金を増やせるように努めてまいります。 K.東証スタンダード上場維持基準について 当社は、東証スタンダ―ド市場に上場しておりますが、東証スタンダード市場の上場維持基準への適合状況は、以下のとおりです。(令和8年3月)項目上場維持基準適合状況1.株主数(単元株以上)400人以上〇3,812人2.流通株式a.流通株式2,000単位以上〇47,612単位 b.流通株式時価総額10億円以上〇18.2億円 c.流通株式比率25%以上〇74.23% 令和8年3月時点では、全項目適合しておりますが、もし、東証上場維持基準に抵触した場合は、当社の信用状況に影響を及ぼす可能性があります。 (会社の経営に重要な影響を及ぼす重要事象等) 該当事項はありません。