事業の概要
- 化粧品・医薬部外品の製造販売シーボンは、自社工場「生産センター」でスキンケア製品(クレンジング、化粧水、美容液など)や医薬部外品を製造しています。これらの製品を、主に会員制の「シーボン フェイシャリストサロン」や通信販売を通じて顧客に提供し、収益を得ています。メイクアップ製品やボディ関連製品も取り扱っていますが、これらは外部委託製造が中心です。
- 会員制サロンでの販売とサービス製品販売だけでなく、購入者には会員制の「シーボン フェイシャリストサロン」で肌状態の確認、カウンセリング、東洋式トリートメントなどのフェイシャルサービスを提供しています。これは、製品購入とアフターサービスを組み合わせた独自のビジネスモデルであり、顧客の継続的な来店と製品購入を促すことで安定した収益源となっています。
- トライアルプランによる新規顧客獲得新規顧客獲得のため、イベントやWeb広告を通じて「トライアルプラン」への誘致を行っています。このプランでは、初めての顧客が有償でフェイシャルサービスと製品体験ができ、その後、美容販売員によるカウンセリングを通じて、顧客の肌に合った化粧品を販売する手法を採用しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 化粧品・医薬部外品事業シーボンは、スキンケア製品を中心とした化粧品と医薬部外品の製造販売を主要な事業としています。クレンジング、洗顔料、化粧水、乳液などの日常使いのベーシック製品に加え、美容液、クリーム、パックなどのスペシャルケア製品も展開しています。この事業が同社の収益の大部分を占める単一セグメントです。
- 製造・研究開発体制栃木県にある「生産センター」で自社製品を製造し、国際規格「ISO22716」に基づいた品質管理を行っています。また、「研究開発センター」では、店舗在庫と同期した小ロット生産体制を確立し、新鮮な製品供給を目指しています。メイクアップ製品や飲料食品は外部委託製造ですが、品質管理体制は自社と同レベルを維持しています。
- 販売・アフターサービス体制製品は主に会員制の「シーボン フェイシャリストサロン」を通じて販売され、直営店舗が売上高の約93.9%を占める主力チャネルです。通信販売や国内外の代理店販売も行っています。製品購入者には、購入金額に応じたポイント付与と、それに応じたフェイシャルサービスなどのアフターサービスを提供し、顧客ロイヤルティを高めています。
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3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(株式会社シーボン)及び子会社4社により構成されており、スキンケア製品を中心とする化粧品及び医薬部外品(以下「化粧品」という。)の製造販売を行っております。「美を創造し、演出する」という企業理念のもと、自社工場である「生産センター」で製造した製品を、通信販売及び会員制の「シーボン フェイシャリストサロン」で販売するだけでなく、化粧品をご購入いただいた会員様に対して、お客様の肌の状態を確認し、カウンセリングに基づくスキンケアアドバイスと東洋式トリートメントをはじめとするフェイシャルサービス等の各種アフターサービスを提供しております。 スキンケア製品には、クレンジング・洗顔料・化粧水・乳液等の日常的に使用するベーシック製品と美容液・クリーム・パック等のお手入れ等の目的に応じて使い分けるためのスペシャル製品があります。その他、リップ・チーク・ファンデーション等のメイクアップ製品やシャンプー・リンス等のボディ関連製品も扱っております。 なお、当社は単一セグメントのため、当社事業を3つの事業体制群に分類し、それぞれの事業の内容を以下に記載いたします。(注)1.スキンケア製品とは、肌質を整え、皮膚を清潔にし、健康な状態にすることを目的とする基礎化粧品です。2.メイクアップ製品とは、肌に塗布することで、肌に色を与えて気になる部分を隠したり、一時的に美しく見せたりすることを目的とする化粧品です。事業体制特徴製造 栃木県にある生産センターでは、化粧品製造における品質・安全性に関する国際規格「ISO22716」(化粧品GMP)の第三者認証を維持し、国際基準に基づいた品質管理を継続しています。加えて、2024年4月より運用を開始した独自の品質マネジメントシステム「CB-QMS」については、顧客からのあらゆる情報を分析し、改善へとつなげる体制構築を進めております。自社製造品におきましては引き続き、安全性と品質のさらなる向上を目指し、継続的な改善を行ってまいります。なお、メイクアップ製品等は、製造を外部に委託しておりますが、一部製品において包装工程を生産センターで行っており、原則として委託品についても自社と同レベルの製造管理及び品質管理体制を構築しております。 子会社である株式会社ジャフマックや外部委託先で製造する美容ドリンク等の飲料食品についても、機能性表示食品も視野に入れた高度な管理・検査体制の構築に努めております。 また、研究、物流の拠点である研究開発センターでは、店舗在庫をリアルタイムで管理し、顧客にできる限り新鮮な製品を提供するという方針のもと、販売との同期化を図る小ロット生産体制を確立しております。 主力ブランドの「フェイシャリスト」や薬用化粧品等の安定供給に向けては、主要原料の調達先多様化(マルチソース化)や在庫調整を随時実施し、リスク等に伴う供給網の変動にも柔軟に対応できる体制の整備を随時検討しております。販売 当社では、インターネットや雑誌等への広告出稿のほか、各種イベント会場・駅前・街頭等において肌チェックの実施や試供品の配布等を行い、新規の顧客に対して、フェイシャリストサロンでのアフターサービスが体験出来る、トライアルプランに誘致しております。 来店顧客に対しては、トライアルプランとともに、美容販売員が自宅での正しい使い方やお手入れ方法のアドバイス等、化粧品全般と肌状態に関するカウンセリングを実施し、顧客の肌状態にあった化粧品を販売する手法を採っております。 それ以外の販売経路として通信販売、国内代理店販売、海外代理店販売があります。国内代理店の中には、フェイシャリスト販社と称する直営店舗同様の販売方法を採る代理店があります。アフターサービス 当社は、直営店舗、フェイシャリスト販社及び通信販売の顧客を会員として登録するとともに、「会員アフターサービス規約」に基づき、ホームケア製品の購入金額に応じたポイント「ビューティアップ・ポイント」を付与し、ポイント数に応じて、各種アフターサービスを提供しております。アフターサービスの際に、顧客の要望により、ポイント数に応じて提供しているフェイシャルサービスに加え、別途購入するパックセット等を用いた施術サービスの提供も行っております。(注)1.化粧品GMPとは、化粧品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する日本化粧品工業連合会の自主 基準であります。GMPとは「Good Manufacturing Practice」の略称です。 2.トライアルプランとは、初めての方にオールハンドの東洋式トリートメントと、肌に合った化粧品とパック ケアを有償でご体験いただけるプランのことです。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 会員制サロンでのアフターサービスと製品の独自性により、顧客ロイヤルティが高い。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド 自社工場での高品質な製品製造、会員制サロンでのカウンセリングとフェイシャルサービス。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:感染症による来店者数減少 / イベントプロモーションの集客力低下 / 直営店舗販売チャネルへの依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
シーボンは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという顕著な証拠はありません。事業は主に化粧品・健康食品の製造販売であり、これらの分野では差別化が難しい傾向があります。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
一部の顧客は、長年の使用や特定の製品への愛着から、他社製品への乗り換えに抵抗を感じる可能性があります。しかし、化粧品市場は一般的にスイッチング・コストが低い分野であり、乗り換えによる顧客の損失は限定的と考えられます。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
シーボンのビジネスモデルには、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は存在しません。製品の価値は個々の顧客の体験に依存し、他のユーザーの存在によって向上するものではありません。
コスト優位★☆☆☆☆
化粧品・健康食品業界は競争が激しく、規模の経済や効率的な生産体制がコスト競争力に影響を与えます。シーボンが他社に対して構造的なコスト優位性を確立しているという明確な証拠は見当たりません。OEM/ODM活用による効率化の可能性はありますが、決定的な優位性とは言えません。
規模の経済★★☆☆☆
シーボンは一定の事業規模を有していますが、業界全体で見ると、大手化学メーカーやグローバル化粧品企業と比較して、その規模が決定的な競争優位性をもたらすほど大きいとは言えません。業界の最適規模に対して、少数寡占を形成するほどのポジションではありません。
- 自社工場での品質管理体制シーボンは、自社工場である「生産センター」で化粧品を製造しており、国際規格「ISO22716」や独自の品質マネジメントシステム「CB-QMS」を導入しています。これにより、製品の安全性と品質を国際基準で管理し、顧客に高品質な製品を提供できる点が強みです。外部委託品についても自社と同レベルの管理体制を構築しています。
- 会員制サロンとアフターサービス会員制の「シーボン フェイシャリストサロン」を通じて、製品購入者に対して肌状態に合わせたカウンセリングやフェイシャルサービスを提供しています。この手厚いアフターサービスは、顧客の製品リピート購入やサロンへの定期的な来店を促し、他社との差別化と高い顧客ロイヤルティを築く上で重要な競争優位性となっています。
- 小ロット生産と鮮度管理研究開発センターでは、店舗在庫をリアルタイムで管理し、販売と同期した小ロット生産体制を確立しています。これにより、顧客にできる限り新鮮な製品を提供することが可能となり、製品の品質維持と顧客満足度向上に貢献しています。また、主要原料の調達先多様化により安定供給にも努めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 当社は、「美を創造し、演出する」という企業理念の実現に向けて、スキンケア製品の研究開発や製造、販売にとどまらず、お客様に寄り添い、共に美しさを育むため、直営サロンでの肌カウンセリングや東洋式トリートメント等の各種アフターサービスを提供し、お客様とコミュニケーションを深めることにより、他社との差別化を図ってまいります。 (2) 経営環境及び優先的に対処すべき課題 今後の見通しにつきましては、日本国内の経済環境は継続的な賃金上昇が消費マインドを下支えし、雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費の緩やかな回復が期待されます。一方で、緊迫化するイラン情勢をはじめとする地政学リスクが、日本経済に影を落としております。原油価格の高騰やホルムズ海峡等における物流網の混乱は、エネルギーコストの上昇のみならず、化粧品原料や容器包装材の調達コスト、さらには国内外の物流経費を一段と押し上げる要因となっております。加えて、深刻化する人手不足に伴う労務コストの上昇など、企業経営を取り巻く状況は依然として不透明な情勢が続くものと見られます。 当社グループの持続的な成長と企業価値向上を目指し、新たな中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)を始動いたします。本中期経営計画では「美しさを共に奏でる」というビジョンのもと、企業価値の向上に取り組んでまいります。 <2027年3月期の取り組み>1.主体性あふれる組織づくり 現場の声を製品開発やサービス改善に直結させる現場起点のイノベーションを促進し、社員一人ひとりが自ら考え行動する主体性のあふれる企業文化を醸成します。当社グループの成長の源泉である現場社員「フェイシャリスト」が、その専門性を最大限に発揮し、より一層接客に専念できる環境の整備をさらに進めてまいります。 また、積極的な採用と並行し、役割と成果をより公正に反映した評価スキームの再定義や、働きがいを高める施策を通じて社員満足度を向上させ、離職率を低減させます。これにより、美容社員の稼動人数を拡大し、人材の確保と育成の両輪で持続的な成長基盤を築きます。 2.顧客体験価値の深化 長年蓄積してきた延べ189万件超の客観的な肌データに加え、年間約18万件の顧客アンケートやファンミーティング等を通じて収集したデータを分析し、これらの結果を研究開発に反映することで、一人ひとりのお客様に寄り添った高機能な製品開発を実現させる仕組みの高度化を図り、付加価値の高い製品開発を推進してまいります。 合わせてOMO戦略を加速させ、サロンとECを融合したシームレスな購買体験を確立することで、お客様との接点を拡大し、LTV(顧客生涯価値)の最大化を目指してまいります。 3.生産体制と品質管理体制の向上 生産・物流DXを推進し、生産の自動化、合理化を進めるとともに物流体制を強化します。また、工場を単なる製造拠点から、当社のモノづくりを体現し価値を発信する「魅せる生産現場」へと進化させ、ブランド価値の向上に繋げてまいります。 4.店舗オペレーションの効率化・接客効率の改善 店舗業務の一部アウトソーシングや店舗オペレーションのDX化、リソースの適正配置により、店舗での接客時間を確保し、接客効率をアップさせます。加えて、トップフェイシャリストの「思考プロセス」を解析し可視化することによる全社的な接客レベルの底上げスキルアップを促します。これら「接客効率の向上」と「フェイシャリストのスキルアップ」の相乗効果により、収益性の改善を図ってまいります。 5.シナジー効果による新たな店舗形態の出店 フェイシャリストサロンやヘアサロンneaf、子会社である株式会社ジャフマック等において、各事業間でのシームレスな相互送客を含め、新たなシナジー効果を生み出してまいります。美のトータルサポートにより新たな店舗形態の創出に繋げ、既存事業の活性化により、顧客単価とLTVの向上を目指してまいります。 (3) 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、継続的な事業の拡大を通じて、企業価値と企業体力を高めていくことを経営の目標に掲げております。2029年3月期までの経営指標として、株主資本の効率性を示す自己資本利益率(ROE)7.3%、株主資本に対する還元の度合いを示す自己資本配当率(DOE)2.8%、および株価純資産倍率(PBR)1倍超えの安定的な実現を設定しております。これらの改善に向けた具体的な施策を推進します。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 当社は、「美を創造し、演出する」という企業理念の実現に向けて、スキンケア製品の研究開発や製造、販売にとどまらず、お客様に寄り添い、共に美しさを育むため、直営サロンでの肌カウンセリングや東洋式トリートメント等の各種アフターサービスを提供し、お客様とコミュニケーションを深めることにより、他社との差別化を図ってまいります。 (2) 経営環境及び優先的に対処すべき課題 今後の見通しにつきましては、日本国内の経済環境は継続的な賃金上昇が消費マインドを下支えし、雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費の緩やかな回復が期待されます。一方で、緊迫化するイラン情勢をはじめとする地政学リスクが、日本経済に影を落としております。原油価格の高騰やホルムズ海峡等における物流網の混乱は、エネルギーコストの上昇のみならず、化粧品原料や容器包装材の調達コスト、さらには国内外の物流経費を一段と押し上げる要因となっております。加えて、深刻化する人手不足に伴う労務コストの上昇など、企業経営を取り巻く状況は依然として不透明な情勢が続くものと見られます。 当社グループの持続的な成長と企業価値向上を目指し、新たな中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)を始動いたします。本中期経営計画では「美しさを共に奏でる」というビジョンのもと、企業価値の向上に取り組んでまいります。 <2027年3月期の取り組み>1.主体性あふれる組織づくり 現場の声を製品開発やサービス改善に直結させる現場起点のイノベーションを促進し、社員一人ひとりが自ら考え行動する主体性のあふれる企業文化を醸成します。当社グループの成長の源泉である現場社員「フェイシャリスト」が、その専門性を最大限に発揮し、より一層接客に専念できる環境の整備をさらに進めてまいります。 また、積極的な採用と並行し、役割と成果をより公正に反映した評価スキームの再定義や、働きがいを高める施策を通じて社員満足度を向上させ、離職率を低減させます。これにより、美容社員の稼動人数を拡大し、人材の確保と育成の両輪で持続的な成長基盤を築きます。 2.顧客体験価値の深化 長年蓄積してきた延べ189万件超の客観的な肌データに加え、年間約18万件の顧客アンケートやファンミーティング等を通じて収集したデータを分析し、これらの結果を研究開発に反映することで、一人ひとりのお客様に寄り添った高機能な製品開発を実現させる仕組みの高度化を図り、付加価値の高い製品開発を推進してまいります。 合わせてOMO戦略を加速させ、サロンとECを融合したシームレスな購買体験を確立することで、お客様との接点を拡大し、LTV(顧客生涯価値)の最大化を目指してまいります。 3.生産体制と品質管理体制の向上 生産・物流DXを推進し、生産の自動化、合理化を進めるとともに物流体制を強化します。また、工場を単なる製造拠点から、当社のモノづくりを体現し価値を発信する「魅せる生産現場」へと進化させ、ブランド価値の向上に繋げてまいります。 4.店舗オペレーションの効率化・接客効率の改善 店舗業務の一部アウトソーシングや店舗オペレーションのDX化、リソースの適正配置により、店舗での接客時間を確保し、接客効率をアップさせます。加えて、トップフェイシャリストの「思考プロセス」を解析し可視化することによる全社的な接客レベルの底上げスキルアップを促します。これら「接客効率の向上」と「フェイシャリストのスキルアップ」の相乗効果により、収益性の改善を図ってまいります。 5.シナジー効果による新たな店舗形態の出店 フェイシャリストサロンやヘアサロンneaf、子会社である株式会社ジャフマック等において、各事業間でのシームレスな相互送客を含め、新たなシナジー効果を生み出してまいります。美のトータルサポートにより新たな店舗形態の創出に繋げ、既存事業の活性化により、顧客単価とLTVの向上を目指してまいります。 (3) 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、継続的な事業の拡大を通じて、企業価値と企業体力を高めていくことを経営の目標に掲げております。2029年3月期までの経営指標として、株主資本の効率性を示す自己資本利益率(ROE)7.3%、株主資本に対する還元の度合いを示す自己資本配当率(DOE)2.8%、および株価純資産倍率(PBR)1倍超えの安定的な実現を設定しております。これらの改善に向けた具体的な施策を推進します。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。 (1)経営成績の状況指標2025年3月期(前年実績)2026年3月期(計画)2026年3月期(実績)前年比計画比売上高8,838,895千円9,123,659千円9,267,050千円104.8%101.6%営業利益171,019千円201,949千円253,259千円148.1%125.4%経常利益172,344千円209,994千円281,785千円163.5%134.2%経常利益率1.9%2.3%3.0%--親会社株主に帰属する当期純利益136,272千円74,680千円213,614千円156.8%286.0% 当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における日本国内の経済環境は、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、原材料価格の高騰や円安に伴う物価上昇、不安定な国際情勢、深刻化する人手不足に伴う労務コストの上昇など、依然として先行き不透明な状況が続きました。 化粧品業界におきましては、外出機会の増加やインバウンド需要の回復により市場全体は活性化しているものの、消費者の価値観の多様化や購買行動の変化により、ブランド間の競争は一段と激しさを増しております。 こうした経営環境の中、当社グループの主力事業である直営店舗事業は、国内化粧品市場の回復もあり、売上高は増加傾向となりました。2024年3月期からスタートした中期経営計画の最終年度として、「製品価値向上」「サロン価値向上」「新しい価値の創造」の3つの重点課題に取り組み、売上高の向上及び顧客層の拡大に努めてまいりました。 また、2026年1月の創業記念日に開催した「60周年メディア発表会」において当社ブランドを広く発信するとともに、ブランディングに基づき、首都圏の大型店舗を中心とした戦略的な店舗改装を継続して実施した他、最高峰深層エイジングケア「シーボン ACシリーズ」の記念デザイン製品の投入や、主力製品「フェイシャリスト トリートメントマセ」等の「フェイシャリストシリーズ」の刷新により、ブランドプロモーションの強化と顧客体験価値の深化に努めてまいりました。 (売上高) 当連結会計年度における連結売上高は、9,267,050千円(前年同期比4.8%増)となりました。 (売上総利益) 当連結会計年度における売上原価は、2,235,962千円(前年同期比6.7%増)となりました。その結果、売上総利益は7,031,087千円となり、売上高に対する売上総利益の比率は75.9%(前連結会計年度は76.3%)となりました。 (営業利益・経常利益) 販売費及び一般管理費は6,777,827千円(前年同期比3.1%増)となり、営業利益は253,259千円(前年同期比48.1%増)、経常利益は281,785千円(前年同期比63.5%増)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 親会社株主に帰属する当期純利益は213,614千円(前年同期比56.8%増)となりました。これは、主に店舗に関する固定資産除却損や減損損失を計上したことにより、特別損失は43,482千円の計上となりました。加えて、自己株式の取得により資本金等の額が減少したことで、住民税の税負担が当初想定を下回り抑制されたこと、業績の回復に伴い現時点での将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、回収可能性が見込まれる部分について法人税等調整額(益)が発生したことによるものであります。 <当連結会計年度における当社グループの主な取組み>重点課題①「製品価値向上」 素肌の美しさと健やかさ、そして人生に輝きと豊かさを提供するため、「肌と心を科学する」というR&Dパーパスのもと、当期においても研究開発および製品開発を強力に推進し、独自の製品・サービスの価値創造に努めてまいりました。 基礎研究におきましては、これまで深化させてきた肌・心・身体のつながりに着目した研究を軸に、科学的根拠に基づくアプローチの高度化を図りました。当期は、前期に引き続き心理状態が肌に及ぼす影響の解明を重点テーマとし、最新の科学的知見を取り入れた研究に注力いたしました。具体的には、生体内エクソソームに着目し、バイオインフォマティクスを用いた網羅的解析により、ストレスが皮膚遺伝子に与える影響や、次世代スキンケア開発の分子基盤となるメカニズムの解明を進めました。加えて、心理的因子であるオキシトシンおよびコルチゾールが真皮におけるヒアルロン酸合成機構に及ぼす影響を特定するなど、心と肌の相関性に関する知見を一層深化させております。 また、サービス面の研究においては、フェイシャルケアが心身に及ぼすポジティブな効果について客観的検証を進め、当社技術の科学的根拠の強化を図りました。 製剤研究においては、当社のロングセラー製品である「フェイシャリスト トリートメント マセ」に採用されている「持続性液晶構造」に着目し、その機能解明を進めました。その結果、「皮膚の健康」「皮膚の清潔」「触覚的心地よさ」という3要素の観点から、皮膚機能と心理的満足の両面に働きかける新たなスキンケアアプローチの可能性が示唆されました。 これらの研究成果は、当社の製品開発における機能的価値の裏付けとなるとともに、顧客一人ひとりの「肌と心」に寄り添う独自のビューティプログラムの進化に直結するものです。今後も、研究開発を起点とした高付加価値な製品・サービスを提供することで、ブランド価値のさらなる向上と持続的な成長を実現してまいります。<2026年3月期の主な研究発表>幸福感とストレスが皮膚遺伝子に与える影響:オキシトシンおよびコルチゾールの作用解析(2025年7月 第50回日本香粧品学会)表皮細胞エクソソーム内miRNAのストレスホルモン応答解析は次世代スキンケア開発の分子基盤を提供する(2025年7月 第50回日本香粧品学会)オキシトシンおよびコルチゾールによるヒアルロン酸合成機構の解析(2025年11月 第98回日本生化学会)頭頸部への経穴刺激を含むフェイシャルケアが心身に与える効果(2025年12月 第29回日本統合医療学会)触覚コミュニケーションを活かした液晶型クリーム製剤による心身健康支援(2026年3月 第27回日本健康支援学会) 重点課題②「サロン価値向上」 ブランディング戦略に基づいた、店舗の改装や移設を実施したほか、店舗スタッフの専門知識、施術技術、および接客スキルの向上を目的とした教育研修を強化いたしました。人材基盤を強固なものとして、サロンでのアフターサービスを「パーソナライズされた美容体験」へと深化させることで、顧客満足度の向上に努めました。 新たな顧客の開拓に関しましては、ブランディング戦略に基づいたイベント出展ブースのデザイン刷新により視認性を高めるとともに、出展ごとの費用対効果を検証し、ターゲット層が集まる会場を選定し、質の高い顧客獲得を狙う等、効率的なチャネルでの集客に注力いたしました。これらの取り組みが奏功し、新規顧客の来店数は前年同期比109.4%と前連結会計年度に引き続き当連結会計年度も堅調に推移いたしました。加えて、質の高い顧客獲得が進んだことと、教育研修の強化による店舗スタッフの接客の質の向上により、新規顧客の購入単価は前年同期比104.0%へと向上し、これに伴い新規顧客による売上高は前年同期比119.6%と大きく増加いたしました。 ロイヤル顧客の醸成に関しましては、2024年3月期に開設した「ロイヤルカスタマー専用デスク」において、お客様の声を直接収集し、サービス改善へフィードバックする体制を構築しております。本社とお客様との直接的な接点を持つことで、顧客ロイヤルティの向上を図ってまいりました。サロンにおいても、ロイヤル顧客へ日頃の感謝を伝える「ロイヤルデー」を継続的に開催し、特別感のある体験価値を提供しております。これら継続的な施策の結果、当連結会計年度におけるロイヤルカスタマー数は、目標として定めていた12,000人を突破し、現在も順調に増加傾向にあります。 しかしながら、店舗スタッフにおける採用難等も影響し、直営店舗での接客数が横ばい傾向にあるため、既存顧客の継続数※は前年同期比100.5%と微増となり、継続顧客への売上高は前年同期比3.4%増となりました。 重点課題③「新しい価値の創造」 持続的な成長基盤の構築に向け、主力事業である直営店舗事業以外の領域における「新しい価値の創造」を推進し、「ヘア事業の拡大」「海外販路の拡大」「子会社の再拡大」に注力いたしました。 ヘア事業に関しましては、ヘアサロン「neaf」での評価制度改定に伴う意識改革が定着し、生産性の向上により売上高・利益ともに堅調に推移いたしました。特に、フェイシャリストサロンとの併設店舗であるneaf蒲田店では、相互送客モデルが軌道に乗ったことや、常時1名のスタイリストで運営していることでのマンツーマンの個室接客が功を奏し、neaf六本木店、neaf恵比寿店を上回る顧客単価となりました。また、neaf六本木店では世界に誇る日本の美容師、美容室を表彰する『KAMI CHARISMA 2026 アワード』にて、カミカリスマサロン トリートメント&スパ部門を受賞いたしました。 海外販路の拡大に関しましては、中国偏重の販路拡大を見直し、アジア圏や欧州等の企業との接点拡大を進めてまいりました。展示会等での接点からの着実な販路拡大に動いていたものの、世界情勢の緊迫化により、出荷に遅れが生じる等の様々な問題もあり、不安定な状況となりました。 子会社の再拡大に関しましては、売上高向上及び利益率の改善が一段と進捗しました。利益率の高い製品の販売に注力し、BtoB仕入プラットフォームの活用による新販路拡大や、直取引の販路の拡大を推進したことにより、売上高は前年同期比120.1%となりました。 ※継続数:1ヵ月に1回以上来店のあるお客様ののべ人数(2)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が238,302千円となり、売上高の拡大に伴う当期純利益の計上により、前連結会計年度末に比べ362,523千円増加し、当連結会計年度末には3,016,160千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、営業活動の結果獲得した資金は763,099千円となりました。これは主に、契約負債の減少152,624千円、法人税等の支払額74,292千円があった一方で、税金等調整前当期純利益の計上238,302千円、減価償却費216,321千円、棚卸資産の減少104,363千円、未払消費税等の増加250,175千円の計上があったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は159,994千円となりました。これは主に、敷金及び保証金の回収による収入58,513千円があった一方で、有形固定資産の取得による支出209,217千円があったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は240,686千円となりました。これは主に、自己株式の取得による支出154,867千円、配当金の支払額85,819千円によるものであります (3)生産、受注及び販売の実績 当社グループは、単一セグメントであるため、セグメント別ではなく、以下の区分に分け記載しております。①生産実績当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。区分当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)スキンケアベーシック(千円)3,174,72785.5スペシャル(千円)5,651,01898.1その他(千円)170,337156.4合計(千円)8,996,08393.9(注)1.上記金額は、販売単価によっております。2.上記区分のベーシック及びスペシャルの品目構成は、以下のとおりです。ベーシック:洗顔料・クレンジング・化粧水・乳液等の基礎化粧品スペシャル:美容液・クリーム・パック等の化粧品 ②仕入実績当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。区分当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)商品仕入(千円)118,187139.9原材料仕入(千円)768,599103.7その他(千円)72,284132.7合計(千円)959,071109.0 ③受注実績 当社グループ製品については受注生産を行っておりません。なお、OEM等による受注生産を一部実施しているものの、金額は僅少です。 ④販売実績当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。区分当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)製品スキンケアベーシック(千円)2,761,371106.1スペシャル(千円)5,583,573101.4その他(千円)35,922114.0小計(千円)8,380,866103.0商品美容関係器具・小物(千円)164,699211.2その他(千円)159,101138.3小計(千円)323,801167.7その他(千円)562,382110.9合計(千円)9,267,050104.8(注)1.上記区分のベーシック及びスペシャルの品目構成は、以下のとおりです。ベーシック:洗顔料・クレンジング・化粧水・乳液等の基礎化粧品スペシャル:美容液・クリーム・パック等の化粧品2.最近2連結会計年度の主要な販路及び販路別売上高及び割合は、次のとおりであります。販路別前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)直営店舗8,304,74993.98,693,05793.8通信販売273,0653.1265,7342.9国内代理店141,4541.6154,4951.6海外代理店15,5710.228,7660.3その他104,0541.2124,9961.4合計(千円)8,838,895100.09,267,050100.0 (4)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。また、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、以下のとおりであります。 キャッシュ・フロー関連指標の推移 2024年3月期2025年3月期2026年3月期 自己資本比率(%)64.266.966.1 時価ベースの自己資本比率(%)71.255.960.7 キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.0-- インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)747.2-- 自己資本比率:自己資本/総資産 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い (注1)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。 (注2)キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業キャッシュ・フローを利用しております。 (注3)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。 (注4)2025年3月期及び2026年3月期におけるキャッシュ・フロー対有利子負債比率については、有利子負債が存在しないため、記載しておりません。 (注5)2025年3月期におけるインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、2026年3月期につきましては、利払いがないため記載しておりません。 ①資本の財源と資金の流動性について 資本の財源及び資金の流動性については、当社グループは安定した収益と成長性を確保するために将来必要な運転資金及び直営店舗の工事費用等の設備投資に必要な資金は、内部留保による手元資金及び営業活動によるキャッシュ・フローを源泉としております。そのため、流動性の観点から基本的には当座預金及び普通預金にて運用しております。それらの資金を確保した上で、発生する余剰資金については、元本返還の確実性が高く、市場価格の変動が少なく、かつ可能な限り高い運用益が得られる方法で運用を行う方針であります。 なお、運転資金については、十分な内部留保資金を確保しておりますが、前連結会計年度末までは、不測の事態に備えるため、運転資金の効率的な調達手段として、取引銀行2行とコミットメントライン契約を締結しておりました。当連結会計年度末におきましては、取引銀行2行とのコミットメントライン契約を解除しております。 ②財政状態の分析(流動資産) 当連結会計年度末の流動資産は4,803,294千円となり、前連結会計年度末に比べ189,402千円増加いたしました。その主な要因は、現金及び預金の増加(前連結会計年度末比362,523千円増)によるものであります。 (固定資産) 当連結会計年度末の固定資産は3,798,323千円となり、前連結会計年度末に比べ110,776千円減少いたしました。その主な要因は、建物及び構築物の減少(前連結会計年度末比78,806千円減)と敷金及び保証金の減少(前連結会計年度末比49,654千円減)によるものであります。 (流動負債) 当連結会計年度末の流動負債は2,570,974千円となり、前連結会計年度末に比べ80,060千円増加いたしました。その主な要因は、契約負債の減少(前連結会計年度末比152,624千円減)、その他流動負債の増加(前連結会計年度末比262,309千円増)によるものであります。 (固定負債) 当連結会計年度末の固定負債は342,484千円となり、前連結会計年度末に比べ13,514千円増加いたしました。その主な要因は、資産除去債務の増加(前連結会計年度末比19,489千円増)によるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末の純資産は5,688,159千円となり、前連結会計年度末に比べ14,949千円減少いたしました。その主な要因は、利益剰余金の増加(前連結会計年度末比128,004千円増)があった一方で、自己株式の取得(前連結会計年度末比154,561千円増)を行ったことによるものであります。 この結果、自己資本比率は66.1%(前連結会計年度末は66.9%)となりました。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
事業リスク
- 感染症による来店客減少新型コロナウイルスのような社会的影響の大きい感染症が発生した場合、直営店舗での対面販売やサービス提供が中心であるため、店舗の臨時休業や営業時間短縮により来店者数が大幅に減少し、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。対策として、衛生管理の徹底やECなど店舗以外の販路開拓を進めています。
- 集客活動の成果低下新規顧客獲得の約7割をイベントプロモーションに依存しているため、イベントの集客力が低下した場合、新規顧客の獲得が困難となり、経営成績に大きな影響を与える可能性があります。対策として、Webマーケティングや製品・サービスの魅力を伝えるコンテンツ発信を強化し、集客チャネルの多様化を図っています。
- 基幹システムのレガシー化自社開発の基幹システムが直営店舗、製造、本社部門の情報を一元管理しており、その安定稼働は業務遂行に不可欠です。しかし、システムの肥大化・複雑化が進むと、業務効率の低下や維持管理コストの増大、営業機会の損失につながる可能性があります。対策として、基幹システムの刷新と情報セキュリティ強化に取り組んでいます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 当社グループでは、企業目標の達成を脅かす不確実性があり、結果的に当社グループ及びステークホルダーが不利益を被るものを「リスク」、このリスクの顕在化によりその状態を放置した場合、業務が著しく遅延また長期にわたり中断する場合や大きく信用を失墜し、企業の存続が危ぶまれる事態に陥る可能性が高まることを「危機」と定義しております。代表取締役の諮問機関である「リスクマネジメント委員会」において、リスクの識別・評価・管理・モニタリングを行い、必要に応じて取締役会等に報告・諮問を行っております。また、危機発生時には、業務全般の運営を継続しながら、通常機能に回復させることを確保するために必要な体制を整備し、損失を最小限に食い止めるべく危機事態に対処いたします。 以下には、当社グループのリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項のうち、顕在化の可能性が高く、取り組みを強化している重要な項目を記載しております。なお、記載されたリスクは全てを網羅したわけではなく、本株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があります。 ハザードリスク主要なリスク項目リスクの内容/対応策感染症 社会的影響の大きい感染症が発生した場合、直営店舗にてお客様と対面による販売及びサービス提供する事業の特性により、店舗の臨時休業や営業時間短縮等に伴う、来店者数の減少等により、経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。〔対応策〕 お客様とスタッフの健康と安全を第一に考え、直営店舗においては、衛生的な空間づくりを行い、感染予防対策を行っております。 また、ECをはじめ、新たな販路獲得に向けた化粧品や健康食品等の開発を進め、直営店舗以外の事業領域の展開にも注力してまいります。自然災害等 気候変動の影響による台風・豪雨・洪水や地震等の自然災害について、頻度や損害規模がここ数年増大しております。被害状況の大きさによっては、店舗の臨時休業等事業活動の停止、店舗への製商品供給に支障をきたすだけでなく、設備等の復旧に巨額の費用を要する等、当社グループの事業活動全体に大きな影響を及ぼす可能性があります。〔対応策〕 当社グループでは、自然災害や火災・事故等の発生に備え、平時より老朽化した設備の改修や施設の定期点検、防災教育を行っております。また、緊急時に備え、具体的な行動フローにまで落とし込んだ「危機管理ガイドライン」を作成し、年1回以上の訓練を行うとともに、災害備蓄品の整備等を進めております。 営業活動におけるリスク主要なリスク項目リスクの内容/対応策集客活動 当社グループは、新規のお客様を開拓するために、イベントプロモーションやWeb広告・デジタルメディアの活用等による集客活動を通じて、サロンでのトライアルプランへ誘致を行っております。新規来店者の約7割がイベントプロモーションを来店動機としており、イベントプロモーションの集客力低下は、経営成績等に大きな影響を及ぼす可能性があります。〔対応策〕 新規集客においては、従来行っておりましたダイレクトアプローチだけでなく、製品の価値やサービスの魅力を伝えるコンテンツを新たな集客チャネルとし、情報発信を強化することでの新規顧客獲得施策を推進してまいります。また、美容サービス検索・予約サイトからの集客誘導をはじめとしたWebマーケティングを集客活動の新たな軸の一つとなるよう注力してまいります。販売チャネル 当社グループの販売チャネルは、直営店舗(93.8%)・通信販売(2.9%)・国内代理店(1.6%)・海外代理店(0.3%)・その他(1.4%)※で構成され、直営店舗での販売が売上の大半を占めます。デジタル化等による消費者のライフスタイルや消費行動が多様化しており、お客様ニーズに対応したチャネルの整備が遅延した場合には、経営成績等に大きな影響を及ぼす可能性があります。※括弧内は、2026年3月期の連結売上高に占める割合〔対応策〕 既存の直営店展開を中心としたビジネスモデルに満足することなく、店舗ならではの「満足を超える感動体験」を追求するとともに、SNS等を駆使し、当社の製品価値・サービス価値に関する情報発信を強化してまいります。アフターサービス 当社グループの主力チャネルである「シーボン フェイシャリストサロン」では、「会員アフターサービス規約」に基づき、ホームケア製品の購入金額に応じたポイント「ビューティアップ・ポイント」を付与し、ポイント数に応じて、各種アフターサービスを提供しております。アフターサービスの提供が、お客様の定期的な来店・リピート購入等へ結びつくとともに、顧客ロイヤルティの向上につながっており、サービスの質の低下等により顧客離れが起こる事態となった場合には、経営成績等に大きな影響を及ぼす可能性があります。〔対応策〕 他社サービスとの差別化のため、美容法のエビデンスの収集やお客様に効果を実感していただくカウンセリングシステムを導入しております。製品やサービスの価値を客観的に示すことで、お客様が継続的にサロンに通っていただける動機づけを図っております。 また、外部機関との共同研究により、アフターサービスの一環として提供している「東洋式トリートメント」の心身に与える効果の科学的検証を進め、日本皮膚科学会や日本薬学会にて発表を行うなど、さらなる顧客ロイヤリティの向上に取り組んでおります。海外事業 当社グループの主たる販売拠点は国内ですが、マーケットの拡大が期待される国・地域において事業展開をしており、今後一層の拡大を目指しております。 これらの海外での事業活動におきましては、内戦、戦争の勃発・拡大、経済的・政治的な政情不安、労働問題、人権問題、テロ、クーデター、感染症の流行による都市封鎖等による経済停滞や社会的混乱等のリスクが潜在しております。〔対応策〕 当社グループは、海外での事業におきましては、当社コンプライアンス課及び海外事業推進課が該当国・地域の現地法令に知見のある弁護士事務所と契約し、海外情報をいち早く収集し、予防法務、戦略法務について適切な助言を得られる体制を構築しております。また、中国現地法人につきましては、現地弁護士事務所と契約し、より現地から早期の情報収集を図っております。 システム開発 当社グループは、自社開発の基幹システムを基礎に、直営店舗・製造部門・本社部門の様々な情報を一元管理しており、システムの安定的な稼働が業務遂行上重要な事項となっております。そのため、基幹システムに障害の兆候が見られる場合には、担当スタッフに対し自動的に通知が送信されるなど、システム障害を未然に防ぐよう努めております。しかし、基幹システムの構造の肥大化・複雑化といったレガシー化が進んだ場合には、業務効率の低下による営業機会の損失や維持管理コストの増大等、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。〔対応策〕 ITシステムの強化・合理化におきましては、引き続き、基幹システム刷新に向けて取り組んでまいりますが、併せて、情報セキュリティの強化と社内における業務プロセスの見直しを推進してまいります。取締役会やリスクマネジメント委員会において定期的な報告を行い、適切なプロセスと意思決定のもと、実施してまいります。個人情報の漏洩 当社グループは、お客様の個人情報のほか、適切なカウンセリングを行うために必要な範囲で生活状況や健康状態を確認させていただくことがあるとともに、化粧品の購入履歴や肌情報等お客様のプライベートな情報を入手する立場にあります。こうしたお客様の情報は、基幹システム内で共有化を図り、お客様が全国のサロンをご利用し、データに基づいたカウンセリング等のアフターサービスを受けられることを可能としております。外部からの不正アクセスを含む意図的な行為や過失により、個人情報が外部に流出した場合には、社会的信用の低下や経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。〔対応策〕 当社グループでは、「個人情報保護の基本方針」にてお客様の個人情報の取り扱いに関して厳格に定めるとともに、少なくとも年に1度社員教育を実施し、個人情報漏洩の事故防止を図っております。また、個人情報を格納するサーバーには厳格なアクセス制限をかけた上で、社内ネットワークと物理的に隔離しているほか、情報システムの強化等により、情報セキュリティマネジメントの向上を図っております。グループ管理体制 当社グループには、国内3社、海外1社のグループ会社があり、当社とのシナジー効果により、より多くの収益を上げられる見込みがあります。グループ子会社が想定した業績・成果が上げられない場合、不正や社会のルールを逸脱した経営が行われるなどの不祥事が発覚した場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。〔対応策〕 当社グループにおいては、人的・物的連携を強固にすることで、更なるシナジー効果が期待できると見込んでおり、積極的な交流を図っていく一方、当社のガバナンスやコンプライアンスに関してはグループ子会社にも及ぶものであり、実効性のある管理体制を敷き、運用してまいります。人材確保 当社グループは、製販一体であり、自社工場による製品の製造・品質管理や、フェイシャリストによる製品の販売及びサービスの提供が、事業の維持及び拡大の根幹となっております。しかしながら、雇用情勢の変化や労働市場の競争激化への対応の遅れなどにより、必要な人材の採用計画に大幅な遅延が起こる場合には、製品開発計画や製造計画、販売計画等に滞りが生じ、当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。〔対応策〕 当社グループは、人材を事業拡大の中核と位置づけ、人材の確保や定着のための様々な制度を設けており、出産や育児、介護等、ライフステージが変わっても働き続けられる柔軟な勤務制度等を導入しております。その一方で、年齢や勤続年数によらない評価制度を導入し、成果を公正に評価する体制づくりをしております。社員に「働きやすさ」と「働きがい」を提供することで、優秀な人材の確保に尽力しております。 また、社員のエンゲージメントを高めるべく、定期的に「従業員満足度調査(ESアンケート)」を実施し、その結果を踏まえた個別課題を抽出し、具体的な対応を図ることで、定着の促進や働き方の多様化及び柔軟化を推進しております。 生産活動におけるリスク主要なリスク項目リスクの内容/対応策製品開発 当社グループの連結売上全体の約9割を占めるスキンケア製品市場において、エイジングケア意識の浸透により、高機能化粧品のニーズが高まっているほか、女性のライフスタイルの変化に合わせ、スキンケア製品に対するお客様のニーズも多様化しております。今後の業績拡大に向け、計画に基づいてお客様ニーズに対応した製品開発に注力してまいりますが、想定した成果が得られない場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。〔対応策〕 当社グループでは、お客様に長くご愛顧いただける製品づくりを目指しております。市場動向も踏まえながら、お客様から寄せられるメールアンケートによる既存製品の満足度調査、新製品発売時には購入者アンケートを実施することで、満足度の監視及び変化するニーズを収集し、常に満足して頂ける製品を開発してまいります。その他、外部機関との共同研究や内部研究体制を強化し、新たな技術シーズを創出することで、他社との差別化を図り、独自性の高い製品開発に取り組んでおります。生産体制 当社グループでは、ほぼ全てのスキンケア製品の生産を1968年に竣工した栃木県の自社工場「生産センター」で行っております。現在の事業規模における製品製造のキャパシティは有するものの、今後グローバル市場に本格的に進出した際の生産数の大幅増加に伴う生産設備・生産人員の不足や、老朽化に伴う建物の破損等による生産体制への対応の遅れがあった場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。〔対応策〕 当社グループでは、定期的な生産施設・設備の点検を行い、適宜生産施設の修繕や新規設備の導入等の設備投資を行っております。また、自社工場だけでなく生産センター近隣の倉庫を製造業登録し、資材や製品の保管スペースを確保することで、増産や多品種への対応が可能な体制を構築しております。さらには、中長期的に販売計画を基にした生産数量の予測を行っており、当該予測に基づいた生産人員の採用を行っております。品質保証 お客様にとって安心・安全な製商品の提供は、化粧品会社として事業を行う上で最重要価値の一つです。そのため、万が一重大な製品事故や安全性に対する懸念が生じた場合、当社グループ全体の信用低下につながる可能性があります。また、結果的に当社グループの製商品に問題なかった場合でも、風評被害等により同様の影響を受ける可能性があります。〔対応策〕 当社グループでは、製品関連法規の遵守及び自主的に設定した独自の品質評価基準を設定し、製品の設計、開発、原材料の管理、製造、出荷等それぞれの段階でこれら基準を遵守徹底しております。特にお客様に安心してご使用頂けることを最重要事項とし、発売前の開発段階では、使用する原材料の肌への負担などの調査や試験を行い、安全性を確認しています。生産段階では、化粧品製造における品質・安全性に関する国際規格「ISO22716」(化粧品GMP)の第三者認証を取得し、製品事故防止に努めています。発売後においても、お客様総合窓口やメールアンケート等を通じて製品へのお申し出やご意見、ご要望を収集し、即時に関連部署へフィードバックを行いできる体制を構築しており、更なる品質向上に努めております。また、不測の事態が生じた際は責任役員へ報告する体制を構築しており、法令遵守の徹底に努めております。 なお、当社工場で製造された製品には、「管理バーコード」を貼付し、原材料や生産工程等の情報を読み取ることができるようになっており、この情報にお客様の購入データを加え、万が一製品の安全性に問題が生じた場合でも追跡可能な情報管理をしております。 コンプライアンスリスク主要なリスク項目リスクの内容/対応策販売コンプライアンス 当社グループは、「特定商取引に関する法律」「消費者契約法」等様々な法規制のもと、集客・販売活動を行っております。消費者保護の観点から、将来的に法規制が強化される可能性が高く、万が一これらに抵触することとなった場合、あるいはこれら法令等の改正又は新たな法令等の制定に対し適切な対応ができない場合には、行政機関による指導又は業務停止命令の対象となり、社会的信用の低下等により当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。〔対応策〕 「販売ガイドライン」等各種ルールを定め、接客時の心構えとともに繰り返し社員教育を実施し、お客様の期待を超える接客サービスの提供を目指しております。 また、日々の接客や販売活動が適切に行われているかを確認するため、お客様・スタッフ・組織という3つの視点でモニタリングを行っております。特にお客様からについては、メールによるアンケート調査によりダイレクトな意見を吸い上げ、日々の接客の改善に活用しています。広告コンプライアンス 当社グループは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、医薬品等適正広告基準、不当景品類及び不当表示防止法並びに化粧品の表示に関する公正競争規約等法規制のもと、広告活動を行っております。消費者保護の観点から、将来的に法規制が強化される可能性が高く、万が一これらに抵触することとなった場合、あるいはこれら法令等の改正又は新たな法令等の制定に対し適切な対応ができない場合には、行政機関による指導又は課徴金、刑事罰等の罰則対象となり、社会的信用の低下等により当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。〔対応策〕 当社グループは、日本化粧品工業連合会が遵守すべき指針として定めた「化粧品等の適正広告ガイドライン」に沿った広告をおこなっております。 当社におきましては、コンプライアンス課広告法規支援担当を設置し、自社により制作される広告について広告審査を行うこととしており、厳正に対処しております。