事業の概要
- 殺虫剤が主力フマキラーグループは、殺虫剤、家庭用品、園芸用品、防疫用剤の製造販売を主軸としています。特に殺虫剤部門は、ワンプッシュ式蚊取りや電池式蚊取りなど多岐にわたる製品を展開し、国内外で広く事業を展開しており、グループ全体の収益の大きな柱となっています。
- 多角的な製品展開殺虫剤以外にも、衣類防虫剤や除湿剤などの家庭用品、園芸用殺虫・殺菌剤や肥料などの園芸用品、さらには感染症対策に用いられる防疫用剤も手掛けています。これにより、季節変動や特定の市場に依存しすぎない、バランスの取れた事業構造を構築しています。
- グローバルな事業展開日本国内だけでなく、東南アジアや欧州にも製造・販売拠点を持ち、国際的に事業を展開しています。特に殺虫剤部門は、PT. FUMAKILLA INDONESIAなどを生産拠点とし、海外市場への輸出も積極的に行うことで、グローバルな収益基盤を確立しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 日本事業フマキラーグループの国内事業は、売上高282.42億円を計上していますが、営業利益は-7.13億円と赤字となっています。殺虫剤、家庭用品、園芸用品、防疫用剤など幅広い製品を製造販売しており、特に季節商品の売上比率が高いことが特徴です。
- 東南アジア事業東南アジア地域は、売上高317.89億円、営業利益23.86億円と、グループ内で最も高い売上と利益を上げています。殺虫剤を中心に、PT. FUMAKILLA INDONESIAなどの現地法人を通じて製造販売を行っており、グループの収益を牽引する重要な地域です。
- 欧州事業欧州地域では、売上高116.06億円、営業利益4.86億円を計上しています。ZAPI INDUSTRIE CHIMICHE S.P.A.などを通じて殺虫剤の製造販売を行っており、グローバル展開の一翼を担う地域として、安定的な収益に貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Japan | 地域 | 282 | -7 | -2.5% |
| SoutheastAsia | 地域 | 318 | 24 | 7.5% |
| Europe | 地域 | 116 | 5 | 4.2% |
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3【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社27社(連結子会社24社、非連結子会社3社)及び関連会社5社で構成され、殺虫剤、家庭用品、園芸用品、防疫用剤の製造販売を主な事業の内容とし、その製品はあらゆる種類にわたっております。 当社グループの事業に係わる位置付け、セグメント及び事業部門との関連は次のとおりであります。 (1)殺虫剤部門(日本、東南アジア、欧州、その他) 当部門においては、ワンプッシュ式蚊取り、電池式蚊取り・虫よけ、液体蚊取り、マット式蚊取り器、蚊取りマット、ハエ・蚊用殺虫剤、ゴキブリ用殺虫剤、人体用虫よけ剤、くん蒸剤、不快害虫用殺虫剤等を製造販売しております。(製造販売)当社、PT. FUMAKILLA INDONESIA、PT. FUMAKILLA NOMOS、Fumakilla Malaysia Berhad、Fumakilla Vietnam Pte.,Ltd.、Fumakilla (Thailand) Ltd.、FUMAKILLA MYANMAR LTD.、ZAPI INDUSTRIE CHIMICHE S.P.A.(販売)FUMAKILLA INDIA PRIVATE LIMITED、FUMAKILLA AMERICA, S.A. DE C.V.、FUMAKILLA EUROPE S.R.L. (2)家庭用品部門(日本) 当部門においては、衣類防虫剤、除湿剤、花粉アレルギー対策商品、除菌剤等を製造販売しております。(製造販売)当社、日広産業株式会社 (3)園芸用品部門(日本、東南アジア) 当部門においては、園芸害虫用殺虫・殺菌剤、肥料、活力剤、除草剤、培養土、犬猫用忌避剤等を製造販売しております。(製造販売)当社、FSブルーム株式会社(製造)日広産業株式会社、PT. FUMAKILLA NOMOS、Fumakilla (Thailand) Ltd. (4)防疫剤部門(日本) 当部門においては、乳剤、油剤、粉剤、殺そ剤等を製造販売しております。(製造販売)当社(販売)フマキラー・トータルシステム株式会社 (5)その他の部門(日本) その他部門においては、主として金型の製造販売、シロアリ施工工事の受注等を行っております。(製造販売)当社(販売)フマキラー・トータルシステム株式会社事業系統図 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (注)殺虫剤はPT. FUMAKILLA INDONESIAを生産拠点として、主として当社を経由して海外へ輸出しております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 競合他社や新規参入会社との間で常に厳しい競合状況にあるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド 市場調査や競合品分析に基づき、他社と差別化された新製品開発やマーケティング投資を実施。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:新製品、改良品の需要予測 / 競争環境の激化 / 商品の季節性
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
フマキラーは「ゴキブリ用殺虫剤」や「カメムシ用殺虫剤」など、特定の害虫駆除分野で高いブランド認知度を持つ。特に「ゴキブリワンプッシュ」シリーズは、その効果と利便性から市場で一定の地位を確立している。しかし、特許や独占的IPによる明確な優位性は限定的。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
殺虫剤や日用品は、一般的に顧客のスイッチング・コストは低い。一度特定のブランドに慣れても、価格やプロモーション次第で容易に他社製品に乗り換える可能性がある。ただし、長年愛用しているブランドへの心理的な愛着は存在する。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
殺虫剤や日用品の販売において、ネットワーク効果はほとんど見られない。製品の価値は個々の使用体験に依存し、ユーザー数の増加が直接的に製品価値を高める構造ではない。
コスト優位★★☆☆☆
長年の製造ノウハウやサプライチェーンの最適化により、一定のコスト競争力を持つと考えられる。しかし、原料価格の変動や競合他社の規模の経済によるコスト削減圧力にさらされる可能性があり、構造的なコスト優位性は限定的。
規模の経済★★☆☆☆
国内の殺虫剤・防疫剤市場においては一定のシェアを持つが、業界全体で見ると大手化学メーカーやグローバル企業と比較して規模の経済による優位性は限定的。海外展開も進めているが、グローバル市場での圧倒的な地位には至っていない。
- 幅広い製品ラインナップフマキラーは、殺虫剤、家庭用品、園芸用品、防疫用剤と非常に幅広い製品群を展開しています。これにより、消費者の多様なニーズに応えることができ、特定の製品カテゴリに依存しない安定した収益基盤を築いています。
- グローバルな生産・販売網日本だけでなく、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、イタリアなど世界各地に製造・販売拠点を有しています。これにより、地域ごとの市場特性に合わせた製品供給や、為替変動リスクの分散、効率的な生産体制の構築が可能となり、国際競争力を高めています。
- 研究開発と品質管理新製品や改良品の開発に継続的に取り組んでおり、市場ニーズを捉えた製品を投入することで競争力を維持しています。また、医薬品や農薬など高い品質水準が求められる製品も手掛けており、ISO9001取得など徹底した品質管理体制を構築することで、消費者からの信頼を得ています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
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経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針、経営戦略等 赤道近くの国々では、蚊が媒介するマラリアやデング熱などの感染症でいまだに多くの命が奪われています。そこでは、殺虫剤は命を守るための必需品です。 当社グループは、経営理念のもと、殺虫剤、家庭用品、園芸用品をコア事業と位置づけ、世界中の人々がいつまでも安心して快適に暮らすことのできる社会づくりに貢献する商品を提供しています。このことは当社グループの事業そのものがSDGsの目標3.「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」のターゲット3.3「2030年までに、エイズ、結核、マラリア及び顧みられない熱帯病といった伝染病を根絶するとともに肝炎、水系感染症及びその他の感染症に対処する。」を実践していることに他なりません。 世界全体が様々な要因によって不確実性を増しており、景気の先行きは見通せない状況のなか、当社グループは経営理念を実現するため、それぞれの国に最適な高効力・高品質の商品を提供し、世界中のより多くの人々に安心を届けることを目指しています。 特に、この数年でグループ全体の事業領域と欧州展開をはじめとする地理的な拡大が進んだため、それらの経営基盤強化と事業展開のスピードアップを積極的に進めてまいります。 これからも、多様なリスクが複雑に絡み合う状況に対し、より柔軟に対応するため、様々な経営課題に取り組んでまいります。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、事業の成長性と収益性を重視する観点から、売上高、経常利益及び新製品寄与率を経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として位置付けております。当連結会計年度における連結売上高は773億66百万円となり、2025年5月14日に開示いたしました連結売上高目標771億円に比べ、2億66百万円(0.3%増)の増収となりました。連結経常利益は22億62百万円となり、連結経常利益目標29億80百万円に比べ、7億17百万円(24.1%減)の減益となりました。当社が国内市場において毎期発売する新製品につきましては、初年度新製品売上寄与率15%以上を経営目標の一つとしておりますが、当事業年度につきましては、14.2%となっております。引き続き、当該指標の改善に邁進していく所存です。 また、株主重視の視点から、株主資本利益率(ROE)を重視し、企業価値の向上を目指してまいります。 (3)経営環境 当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)におけるわが国経済は、円安を背景にした物価上昇により個人消費に弱さが見られた一方で、輸出企業を中心に企業業績は堅調に推移しました。世界経済においては米中間で激化する貿易摩擦の議論や金融引き締めなどにより景気減速が懸念され、先行きが不透明な状況が続いております。 このような状況の中で、当社は主力の殺虫剤事業において、2014年に国内で発生したデング熱を契機に、2015年を感染症対策元年として位置づけ、蚊やマダニが媒介する感染症の脅威や外来種等の危険害虫の問題が深刻化していることへの啓発活動や、今までにない高効力を実現した「効きめプレミアシリーズ」を始めとするワンランク上の製品の開発を進めてまいりました。 また、家庭用品においても、ウイルス・細菌・アレルゲンなど暮らしの周りに潜む見えないリスクへの対策等消費者の生活シーンに安心安全を提供する製品として「アルコール除菌剤」や「ウイルス・細菌・アレルギー対策商品」等の開発を進めてまいりました。 今後、日本において人・モノがますますグローバルに行きかう中で、こうした感染症に対するリスクは年々高まっていくと考えられることから、お客様の虫よけ商品や害虫駆除への意識の高まりにより、殺虫剤や虫よけ剤、除菌剤の市場は堅調に推移していくと見ております。 また、海外におきましても、東南アジアを中心に、蚊が媒介する感染症による被害が拡大しており、殺虫剤の需要はますます高まっていくものと予想しております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 目下、グループ全体で注力すべきなのは、中東やウクライナなどの軍事紛争による原材料・燃料価格高騰への対応だと考えております。不透明さがある中でも、あらゆる施策を、スピードを上げて進めてまいります。また、世界の経済情勢は非常に不安定化しており、この状況がいつまで続くかも不確実です。 このような状況の中、当社グループは、この数年でグループ全体の事業領域と欧州展開をはじめとする地理的な拡大が進んだため、それらの経営基盤強化と事業展開のスピードアップを積極的に進めてまいります。 これからも、多様なリスクが複雑に絡み合う状況に対し、より柔軟に対応するため、以下のような経営課題に取り組んでまいります。 (日本のフマキラーグループの課題) 当社グループは、これまでに培ってきた技術とノウハウを結集した画期的で魅力的な新商品の開発、高品質で効率的な生産、販売力の強化、流通チャネルの拡大などによって、お客様が必要なときに十分な量をできるだけ早く手に取っていただけるように開発・生産・販売体制を整備し、事業の拡大に取り組んでまいります。 その一環として、研究開発体制及び生産体制の強化を実現するため、当社広島工場内に研究開発棟及び生産設備から構成されるブレーンズ・パーク広島の建設・拡充を進めております。 特に研究開発棟は中長期的に新たな価値を創り出す拠点としてフマキラーグループの未来を担います。私たちは、こうした研究開発環境の改革を通じて、ウイルス・細菌・アレルゲンなど暮らしの周りに潜む見えないリスクへの対策等消費者の生活シーンに安心安全を提供する製品を提案し、さらなる企業価値の向上に努めてまいります。 また、外来生物に対しては、既に日本に定着しているアルゼンチンアリやクビアカツヤカミキリ、セアカゴケグモ、抵抗性トコジラミ(ネッタイトコジラミ)といった害虫の防除に繋がる製剤開発のみならず、次々に侵入が確認されるヒアリ等の外来生物の水際対策法の確立といった予防策の立案にも注力し、官公庁や各自治体、公共機関等とも連携しつつ日本の生態系を守る研究開発を推進してまいります。 (海外のフマキラーグループの課題) 世界では害虫が媒介する感染症によって健康が損なわれ多くの命が奪われています。当社グループは持てる経営資源を投入し、一人でも多くの人々を感染症の被害から守っていきます。海外では現在、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、ミャンマー、インド、メキシコ、イタリアの子会社で製造販売または販売を行っています。また、中南米・中近東の2ヶ国で技術指導による現地生産を行っており、世界約70ヶ国に及ぶ海外ネットワークを構築しております。 イタリアにおいて、2021年に「FUMAKILLA EUROPE S.R.L.」の操業を開始し、2022年には「ZAPI INDUSTRIE CHIMICHE S.P.A.」を株式取得によって子会社化しました。これらはそれぞれの強みを発揮することで、欧州市場における当社の事業基盤強化に貢献しております。 海外商品の研究開発は、日本以外ではインドネシア、マレーシア、ベトナム、イタリアで研究開発を行っており更なる強化をしております。 今後も、国内と海外子会社間の連携強化とグループ・シナジー効果を高めて海外事業の拡大と収益力の強化を図り、グローバルな競争力を持つ企業を目指してまいります。 (収益力と財務状況の改善) 当社グループの収益性を改善するために、国内外の開発、生産、営業の各部門において、商品アイテムの見直し、製造原価の低減、在庫の適正化、製品価値に基づいた適正価格での販売、広告宣伝費や販売推進費等のマーケティング費用を含めた販管費の効率的・効果的運用等の課題により一層取り組んでまいります。 (エステー株式会社との協業の推進) 当社はエステー株式会社と資本業務提携を行っております。営業・開発・生産・海外の各分野でそれぞれ課題を取り上げ、一定の成果を上げつつあります。引き続き業務提携の取り組みを通じて、業容拡大並びに企業価値及び株主共同利益の向上に努めてまいります。 (5)次期(2027年3月期)の業績見通し2027年3月期の業績見通しにつきましては売上高848億円、経常利益28億10百万円を予定しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針、経営戦略等 赤道近くの国々では、蚊が媒介するマラリアやデング熱などの感染症でいまだに多くの命が奪われています。そこでは、殺虫剤は命を守るための必需品です。 当社グループは、経営理念のもと、殺虫剤、家庭用品、園芸用品をコア事業と位置づけ、世界中の人々がいつまでも安心して快適に暮らすことのできる社会づくりに貢献する商品を提供しています。このことは当社グループの事業そのものがSDGsの目標3.「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」のターゲット3.3「2030年までに、エイズ、結核、マラリア及び顧みられない熱帯病といった伝染病を根絶するとともに肝炎、水系感染症及びその他の感染症に対処する。」を実践していることに他なりません。 世界全体が様々な要因によって不確実性を増しており、景気の先行きは見通せない状況のなか、当社グループは経営理念を実現するため、それぞれの国に最適な高効力・高品質の商品を提供し、世界中のより多くの人々に安心を届けることを目指しています。 特に、この数年でグループ全体の事業領域と欧州展開をはじめとする地理的な拡大が進んだため、それらの経営基盤強化と事業展開のスピードアップを積極的に進めてまいります。 これからも、多様なリスクが複雑に絡み合う状況に対し、より柔軟に対応するため、様々な経営課題に取り組んでまいります。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、事業の成長性と収益性を重視する観点から、売上高、経常利益及び新製品寄与率を経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として位置付けております。当連結会計年度における連結売上高は773億66百万円となり、2025年5月14日に開示いたしました連結売上高目標771億円に比べ、2億66百万円(0.3%増)の増収となりました。連結経常利益は22億62百万円となり、連結経常利益目標29億80百万円に比べ、7億17百万円(24.1%減)の減益となりました。当社が国内市場において毎期発売する新製品につきましては、初年度新製品売上寄与率15%以上を経営目標の一つとしておりますが、当事業年度につきましては、14.2%となっております。引き続き、当該指標の改善に邁進していく所存です。 また、株主重視の視点から、株主資本利益率(ROE)を重視し、企業価値の向上を目指してまいります。 (3)経営環境 当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)におけるわが国経済は、円安を背景にした物価上昇により個人消費に弱さが見られた一方で、輸出企業を中心に企業業績は堅調に推移しました。世界経済においては米中間で激化する貿易摩擦の議論や金融引き締めなどにより景気減速が懸念され、先行きが不透明な状況が続いております。 このような状況の中で、当社は主力の殺虫剤事業において、2014年に国内で発生したデング熱を契機に、2015年を感染症対策元年として位置づけ、蚊やマダニが媒介する感染症の脅威や外来種等の危険害虫の問題が深刻化していることへの啓発活動や、今までにない高効力を実現した「効きめプレミアシリーズ」を始めとするワンランク上の製品の開発を進めてまいりました。 また、家庭用品においても、ウイルス・細菌・アレルゲンなど暮らしの周りに潜む見えないリスクへの対策等消費者の生活シーンに安心安全を提供する製品として「アルコール除菌剤」や「ウイルス・細菌・アレルギー対策商品」等の開発を進めてまいりました。 今後、日本において人・モノがますますグローバルに行きかう中で、こうした感染症に対するリスクは年々高まっていくと考えられることから、お客様の虫よけ商品や害虫駆除への意識の高まりにより、殺虫剤や虫よけ剤、除菌剤の市場は堅調に推移していくと見ております。 また、海外におきましても、東南アジアを中心に、蚊が媒介する感染症による被害が拡大しており、殺虫剤の需要はますます高まっていくものと予想しております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 目下、グループ全体で注力すべきなのは、中東やウクライナなどの軍事紛争による原材料・燃料価格高騰への対応だと考えております。不透明さがある中でも、あらゆる施策を、スピードを上げて進めてまいります。また、世界の経済情勢は非常に不安定化しており、この状況がいつまで続くかも不確実です。 このような状況の中、当社グループは、この数年でグループ全体の事業領域と欧州展開をはじめとする地理的な拡大が進んだため、それらの経営基盤強化と事業展開のスピードアップを積極的に進めてまいります。 これからも、多様なリスクが複雑に絡み合う状況に対し、より柔軟に対応するため、以下のような経営課題に取り組んでまいります。 (日本のフマキラーグループの課題) 当社グループは、これまでに培ってきた技術とノウハウを結集した画期的で魅力的な新商品の開発、高品質で効率的な生産、販売力の強化、流通チャネルの拡大などによって、お客様が必要なときに十分な量をできるだけ早く手に取っていただけるように開発・生産・販売体制を整備し、事業の拡大に取り組んでまいります。 その一環として、研究開発体制及び生産体制の強化を実現するため、当社広島工場内に研究開発棟及び生産設備から構成されるブレーンズ・パーク広島の建設・拡充を進めております。 特に研究開発棟は中長期的に新たな価値を創り出す拠点としてフマキラーグループの未来を担います。私たちは、こうした研究開発環境の改革を通じて、ウイルス・細菌・アレルゲンなど暮らしの周りに潜む見えないリスクへの対策等消費者の生活シーンに安心安全を提供する製品を提案し、さらなる企業価値の向上に努めてまいります。 また、外来生物に対しては、既に日本に定着しているアルゼンチンアリやクビアカツヤカミキリ、セアカゴケグモ、抵抗性トコジラミ(ネッタイトコジラミ)といった害虫の防除に繋がる製剤開発のみならず、次々に侵入が確認されるヒアリ等の外来生物の水際対策法の確立といった予防策の立案にも注力し、官公庁や各自治体、公共機関等とも連携しつつ日本の生態系を守る研究開発を推進してまいります。 (海外のフマキラーグループの課題) 世界では害虫が媒介する感染症によって健康が損なわれ多くの命が奪われています。当社グループは持てる経営資源を投入し、一人でも多くの人々を感染症の被害から守っていきます。海外では現在、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、ミャンマー、インド、メキシコ、イタリアの子会社で製造販売または販売を行っています。また、中南米・中近東の2ヶ国で技術指導による現地生産を行っており、世界約70ヶ国に及ぶ海外ネットワークを構築しております。 イタリアにおいて、2021年に「FUMAKILLA EUROPE S.R.L.」の操業を開始し、2022年には「ZAPI INDUSTRIE CHIMICHE S.P.A.」を株式取得によって子会社化しました。これらはそれぞれの強みを発揮することで、欧州市場における当社の事業基盤強化に貢献しております。 海外商品の研究開発は、日本以外ではインドネシア、マレーシア、ベトナム、イタリアで研究開発を行っており更なる強化をしております。 今後も、国内と海外子会社間の連携強化とグループ・シナジー効果を高めて海外事業の拡大と収益力の強化を図り、グローバルな競争力を持つ企業を目指してまいります。 (収益力と財務状況の改善) 当社グループの収益性を改善するために、国内外の開発、生産、営業の各部門において、商品アイテムの見直し、製造原価の低減、在庫の適正化、製品価値に基づいた適正価格での販売、広告宣伝費や販売推進費等のマーケティング費用を含めた販管費の効率的・効果的運用等の課題により一層取り組んでまいります。 (エステー株式会社との協業の推進) 当社はエステー株式会社と資本業務提携を行っております。営業・開発・生産・海外の各分野でそれぞれ課題を取り上げ、一定の成果を上げつつあります。引き続き業務提携の取り組みを通じて、業容拡大並びに企業価値及び株主共同利益の向上に努めてまいります。 (5)次期(2027年3月期)の業績見通し2027年3月期の業績見通しにつきましては売上高848億円、経常利益28億10百万円を予定しております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)のわが国経済は、賃上げによる消費の持ち直しや円安是正の動きが見られた一方、輸出の停滞やコスト高止まりにより一進一退で推移しました。世界経済は、米国の関税政策に伴う通商緊張や中国の内需低迷が下押し圧力となったものの、欧州では物価鎮静化により景気が緩やかに回復するなど、先行き不透明な状況が続きました。このような状況の中で、当社グループは「ひとの命を守る。ひとの暮らしを守る。ひとを育む環境を守る。わたしたちは、世界中の人々がいつまでも安心して快適に暮らすことのできる社会づくりに貢献していきます。」という経営理念のもとで、それぞれの国に最適な高効力・高品質の商品を提供し、世界中のより多くの人々に安心を届けることを目指しています。特に、この数年でグループ全体の事業領域と欧州展開をはじめとする地理的な拡大が進んだため、それらの経営基盤強化と事業展開のスピードアップを積極的に進めてまいりました。この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態 当連結会計年度における総資産額は、前連結会計年度末と比べて35億85百万円増加し、685億56百万円となりました。商品及び製品が14億40百万円、土地が10億27百万円、投資有価証券が8億94百万円、建物及び構築物(純額)が3億54百万円、電子記録債権が3億33百万円増加した一方で、原材料及び貯蔵品が3億49百万円、現金及び預金が2億25百万円減少したこと等によるものであります。 負債につきましては、前連結会計年度末と比べて19億81百万円増加し、392億28百万円となりました。長期借入金が9億85百万円、未払金が5億87百万円、短期借入金が5億69百万円、支払手形及び買掛金が1億84百万円増加した一方で、電子記録債務が6億6百万円、返金負債が3億11百万円減少したこと等によるものであります。 純資産につきましては、前連結会計年度末と比べて16億4百万円増加し293億27百万円となりました。利益剰余金が8億44百万円、その他有価証券評価差額金が6億34百万円、為替換算調整勘定が1億17百万円増加したこと等によるものであります。 以上から、前連結会計年度末から自己資本比率は0.2ポイント増加し、39.1%となりました。 b.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高は773億66百万円となりました。利益面では、営業利益21億90百万円、経常利益22億62百万円、親会社株主に帰属する当期純利益12億6百万円となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりです。なお、セグメント別の売上高は連結相殺後の数値を、セグメント利益又は損失は、連結相殺消去前の数値を記載しております。 (1)日本殺虫剤部門の売上高は、春先の天候が悪く市場の立ち上がりが遅れたことや、価格改定により売上数量が減少したことから、129億56百万円(前年同期比16億69百万円減、11.4%減)となりました。家庭用品部門の売上高は、主力のアルコール除菌剤、アレルシャットの売上が好調だったことから、20億99百万円(前年同期比2億6百万円増、10.9%増)となりました。園芸用品部門の売上高は、第4四半期の除草剤市場が非常に好調だったことから売上が拡大しましたが、第1四半期の天候不順による売上減を補うまでには至らなかったことから、41億62百万円(前年同期比94百万円減、2.2%減)となりました。防疫剤部門の売上高は、15億23百万円(前年同期比86百万円増、6.1%増)となりました。その他の部門の売上高は、62億8百万円(前年同期比1億78百万円増、3.0%増)となりました。なお、外部顧客に対する売上高は、269億51百万円(前年同期比12億91百万円減、4.6%減)で、セグメント損失は5億29百万円(前年同期は7億13百万円のセグメント損失)となりました。 (2)東南アジア外部顧客に対する売上高は、現地通貨ベースで主要各国とも前期を上回り、円貨ベースでも国によって円高・円安に分かれましたが、いずれの国においても前期を上回った結果、336億90百万円(前年同期比19億1百万円増、6.0%増)となりました。セグメント利益は14億52百万円(前年同期比9億33百万円減、39.1%減)となりました。これは東南アジア各国で更なるシェアアップを図るため、ブランド力強化策として積極的な広告及び販促経費の投資を行ったことによるものです。 (3)欧州 外部顧客に対する売上高は、現地通貨で前期を上回り、円安の影響も加わった結果、136億72百万円(前年同期比20億65百万円増、17.8%増)となりました。また、セグメント利益は5億29百万円(前年同期比42百万円増、8.7%増)となりました。 (4)その他外部顧客に対する売上高は、インドとメキシコを中心とする販売により、30億52百万円(前年同期比8億36百万円増、37.7%増)となりました。セグメント利益は1億28百万円(前年同期比64百万円増、100.0%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ10億35百万円減少し、83億26百万円となりました。営業活動によって獲得した資金は、8億43百万円(前年同期は18億15百万円の獲得)となりました。これは税金等調整前当期純利益が22億85百万円、減価償却費が17億56百万円、法人税等の支払額が10億40百万円、仕入債務の減少額が6億39百万円あったこと等によるものであります。投資活動によって使用した資金は、28億76百万円(前年同期は15億52百万円の使用)となりました。これは有形固定資産の取得による支出が20億66百万円、定期預金の純増減額の増加が8億14百万円あったこと等によるものであります。財務活動によって獲得した資金は、9億85百万円(前年同期は2億82百万円の獲得)となりました。これは長期借入れによる収入が15億25百万円、短期借入金の純増減額の増加が4億88百万円、長期借入金の返済による支出が4億73百万円、配当金の支払額が3億62百万円あったこと等によるものです。なお、当連結会計年度末における借入金残高は、前期末に比べ17億23百万円増加して、180億91百万円となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)日本(百万円)32,80988.3東南アジア(百万円)25,264108.8欧州(百万円)3,965121.6報告セグメント計(百万円)62,03997.5その他(百万円)--合計(百万円)62,03997.5(注) 1.生産実績には、外注先に委託した生産分を含んでおります。2.セグメント間取引については、相殺消去しております。3.上記金額は卸売価格によっております。 b.商品仕入実績当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)日本(百万円)8,63395.0東南アジア(百万円)71593.3欧州(百万円)3,990140.8報告セグメント計(百万円)13,339105.1その他(百万円)128126.9合計(百万円)13,468105.3(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.上記金額は仕入金額によっております。 c.受注実績当社グループ(当社及び連結子会社)の生産は、ほとんど見込生産であり受注によるものは例外であり、受注残高は僅少であります。また、期中の受注高と販売実績がほぼ対応するため、記載を省略しております。d.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)日本(百万円)26,95195.4東南アジア(百万円)33,690106.0欧州(百万円)13,672117.8報告セグメント計(百万円)74,314103.7その他(百万円)3,052137.7合計(百万円)77,366104.8(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、その割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを行う必要があります。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等1)財政状態(流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は455億96百万円となり、前連結会計年度末より10億94百万円増加しました。商品及び製品の増加(88億39百万円から102億80百万円へ14億40百万円増加)、電子記録債権の増加(5億24百万円から8億58百万円へ3億33百万円増加)、原材料及び貯蔵品の減少(46億53百万円から43億3百万円へ3億49百万円減少)、現金及び預金の減少(100億48百万円から98億23百万円へ2億25百万円の減少)、売掛金の減少(174億66百万円から173億22百万円へ1億43百万円の減少)が主な要因であります。 (固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は229億59百万円となり、前連結会計年度末より24億91百万円増加しました。土地の増加(9億48百万円から19億76百万円へ10億27百万円増加)、投資有価証券の増加(51億77百万円から60億71百万円へ8億94百万円増加)、建物及び構築物(純額)の増加(55億9百万円から58億63百万円へ3億54百万円増加)、機械装置及び運搬具(純額)の増加(23億92百万円から26億82百万円へ2億90百万円増加)、繰延税金資産の増加(7億37百万円から9億36百万円へ1億98百万円増加)、商標権の減少(7億44百万円から6億11百万円へ1億33百万円減少)が主な要因であります。 (流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は338億26百万円となり、前連結会計年度末より5億88百万円増加しました。短期借入金の増加(155億14百万円から160億84百万円へ5億69百万円増加)、未払金の増加(35億73百万円から41億61百万円へ5億87百万円増加) 、支払手形及び買掛金の増加(73億71百万円から75億56百万円へ1億84百万円増加)、賞与引当金の増加(8億8百万円から8億94百万円へ85百万円増加)、電子記録債務の減少(22億16百万円から16億10百万円へ6億6百万円減少)、返金負債の減少(22億95百万円から19億83百万円へ3億11百万円減少)が主な要因であります。 (固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は54億1百万円となり、前連結会計年度末より13億93百万円増加しました。長期借入金の増加(5億60百万円から15億45百万円へ9億85百万円増加)、繰延税金負債の増加(12億70百万円から15億34百万円へ2億64百万円増加)が主な要因であります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産の残高は293億27百万円となり、前連結会計年度末と比較して16億4百万円増加しました。利益剰余金の増加(115億58百万円から124億2百万円へ8億44百万円増加)、その他有価証券評価差額金の増加(20億65百万円から27億円へ6億34百万円増加)、為替換算調整勘定の増加(32億8百万円から33億25百万円へ1億17百万円増加)が主な要因であります。 2)経営成績当期の経営成績(単位:百万円)指標等前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率(%)売上高73,85477,3663,5114.8売上原価51,30253,4342,1314.2売上総利益22,55223,9321,3806.1販売費及び一般管理費19,90521,7411,8369.2営業利益2,6462,190△455△17.2営業外損益△12671△198-経常利益2,5202,262△257△10.2親会社株主に帰属する当期純利益1,4621,206△256△17.51株当たり当期純利益88円77銭73円24銭 当期の国内・海外売上成績(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率(%)国内27,63826,633△1,005△3.6海外46,21550,7334,5179.8合計73,85477,3663,5114.8海外売上構成比62.6%65.6% 当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の売上高は773億66百万円となりました。国内売上は、家庭用品がアルコール除菌剤やアレルシャットの新製品が好調で伸長した一方で、殺虫剤、園芸用品が減収となったことから、266億33百万円となりました。一方、海外売上は、東南アジアの主要国に加えてイタリア・メキシコなどで現地通貨ベースで前年を上回り、円貨ベースでは円安の影響も受けた結果、507億33百万円(為替変動の影響を除くと5.1%増)となりました。次に、売上原価は、前年同期比21億31百万円増加し534億34百万円、売上原価率は69.1%となり、前年同期より0.4ポイント減となりました。売上総利益は239億32百万円(前年同期比6.1%増)となりました。販管費につきましては、販促経費、人件費等が増加した結果、前年同期比9.2%増の217億41百万円となりました。これらの結果、営業利益は21億90百万円(前年同期比17.2%減)となりました。営業外損益につきましては、受取配当金や技術指導料の営業外収益が6億19百万円、支払利息や為替差損等の営業外費用が5億47百万円となり、差し引き71百万円の利益(純額)となりました。これらの結果、経常利益は前年同期より2億57百万円減少し、22億62百万円(前年同期比10.2%減)となりました。以上から税金等調整前当期純利益は前年同期比13.6%減の22億85百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用や非支配株主に帰属する当期純利益を控除した結果、前年同期比17.5%減の12億6百万円となりました。 (単位:百万円) 上半期下半期合計売上高構成比(%)売上高構成比(%)売上高構成比(%)国内14,79255.511,84144.526,633100.0海外25,35050.025,38350.050,733100.0合計40,14251.937,24448.177,366100.0 当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の売上高の期間推移につきましては、国内海外合計では、ほぼ平均した売上となっております。 (部門別売上高)(単位:百万円) 上半期下半期合計金額構成比(%)金額構成比(%)金額構成比(%)殺虫剤部門32,89852.130,29147.963,189100.0家庭用品部門85037.31,43162.72,281100.0園芸用品部門2,37157.01,79143.04,162100.0防疫剤部門91960.460439.61,523100.0その他の部門3,10250.03,10650.06,208100.0合計40,14251.937,22448.177,366100.0 次に、部門別の概況は以下のとおりです。 殺虫剤部門殺虫剤部門の売上高は、国内におきましては、春先の天候が悪く市場の立ち上がりが遅れたことや、価格改定により売上数量が減少したことから、127億43百万円(前年同期比15億98百万円減、11.1%減)となりました。海外におきましては、東南アジアでは現地通貨ベースで主要各国とも前期を上回り、円貨ベースでも国によって円高・円安に分かれましたが、いずれの国においても前期を上回り、また欧州でも現地通貨で前期を上回り、円安の影響も加わったことから504億46百万円(前年同期比46億30百万円増、10.1%増)となりました。国内及び海外の殺虫剤合計の売上高は631億89百万円(前年同期比30億31百万円増、5.0%増)となりました。 家庭用品部門家庭用品部門の売上高は、主力のアルコール除菌剤やアレルシャットの売上が好調だったことなどから22億81百万円(前年同期比3億8百万円増、15.6%増)となりました。 園芸用品部門園芸用品部門の売上高は、第4四半期の除草剤市場が非常に好調だったことから売上が拡大しましたが、第1四半期の天候不順による売上減を補うまでには至らなかったことから、41億62百万円(前年同期比94百万円減、2.2%減)となりました。 防疫剤、その他の部門防疫剤部門の売上高は、15億23百万円(前年同期比86百万円増、6.1%増)となりました。その他の部門の売上高は、62億8百万円(前年同期比1億78百万円増、3.0%増)となりました。 3)キャッシュ・フローの分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ③経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすと思われる事項については、次の事項が挙げられます。1)競争環境の激化当社グループの主要製品は一般消費者向けの製品で、競合他社や新規参入会社との間で常に厳しい競合状況にあります。今後の競合環境次第ではこれらの要因が当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループといたしましては、他社と差別化された新製品の開発や需要喚起のためのマーケティング投資を行い、ブランドの強化と売上拡大につなげていきたいと考えております。 2)天候の影響、季節変動当社グループの業績は、殺虫剤や花粉対策商品、園芸用品など季節商品の売上構成比が高いため、天候によって大きく影響を受けます。主力商品である殺虫剤については、国内の需要期である夏季に向けた製造・出荷が年前半に集中するため、春先から初秋までの売上高が高くなる一方、需要期を過ぎた10月から1月においては返品が発生する等、季節により売上高や営業損益が偏る季節変動要因があります。 当社グループといたしましては、ウイルス・細菌・アレルゲンなど暮らしの周りに潜む見えないリスクへの対策等消費者の生活シーンに安心安全を提供する製品の推進や海外子会社の売上拡大等により天候に左右されない強固な事業基盤の構築に取り組んでいきたいと考えております。 ④資本の財源及び資金の流動性についての分析1)資金需要の内容当社グループの資金需要の主なものは、運転資金、納税資金と設備投資・出資等の投資資金等であります。運転資金の主な内容は、当社グループ製品の製造のための原材料の購入のほか、商品仕入、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。製造費の内訳は、人件費、外注費、動力費等であります。販売費及び一般管理費の内訳は、人件費、広告宣伝費、販売促進費、研究開発費、運送費等であります。設備投資の主な内容は、生産設備関連等の有形固定資産であります。 2)資金調達の方針資金調達につきましては、運転資金及び納税資金は営業キャッシュ・フロー、内部留保資金での充当を基本とし、必要に応じて金融機関からの短期借入による資金調達を実施しております。設備投資・出資等につきましては、自己資金、金融機関からの長期借入等、金利コスト等を勘案し調達方法を検討し対応しております。重要な設備の新設の予定及び資金調達につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。
事業リスク
- 新製品の需要予測フマキラーは継続的な成長のため新製品開発や既存製品の改良を行っていますが、市場のニーズを正確に予測できない場合、販売が不振に終わり、将来の成長性や収益性が低下する可能性があります。消費者調査や市場分析を活用し、リスク軽減に努めています。
- 競争激化と季節性一般消費者向け製品は競合他社との競争が激しく、価格競争やマーケティング投資の増加が業績に影響を与える可能性があります。また、殺虫剤や花粉対策商品など季節商品の売上比率が高く、気候変動によって売上が大きく左右されるリスクがあります。年間を通じて販売できる商品の強化や返品削減策で対応しています。
- 原材料価格と為替変動溶剤や化学薬品、樹脂などの原材料価格は、為替変動や国際情勢によって高騰するリスクがあり、製造原価の上昇を通じて業績に影響を及ぼす可能性があります。また、海外売上高が全体の6割以上を占めるため、為替レートの変動も業績に大きく影響するリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中においては将来に関する事項が含まれておりますが、別段の記載がない限り、当該事項は当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。<主要なリスク>(1) 新製品や改良品の需要予測の不確実性当社グループは継続的な成長を実現するために、既存領域に捉われない市場創造型の新製品開発や商品のリニューアル改良を行っております。しかしながら、これらの新製品や改良品の市場ニーズを正確に予測できるとは限らず、販売が成功しない場合は、将来の成長性と収益性を低下させ、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。対応策として、消費者調査による新製品の受容性評価や、市場調査会社が発行している消費者の購買活動の分析情報等を市場ニーズの予測に活用しております。また、新製品の発売後の販売状況につきましては、販売システムにより品目別に日々の販売状況を把握できる体制を整えており、開発・営業・生産の各部門の計画に反映させております。(2) 競争環境の激化当社グループの主要製品は一般消費者向けの製品で、競合他社や新規参入会社との間で常に厳しい競合状況にあります。そのため、今後の競合環境次第では当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。対応策として、市場調査や競合品の分析をもとに、新製品の開発計画及び販売計画を立案し、他社との差別化を図った新製品の開発や需要喚起のためのマーケティング投資を行っております。(3) 季節商品による収益の偏重当社グループの業績は、売上構成比率が34.4%の日本市場において殺虫剤や花粉対策商品、園芸用品など季節商品の売上構成比が高いため、各季節の長短や気温の高低によって大きく影響を受けます。主力商品である殺虫剤については、国内の需要期である夏季に向けた製造・出荷が年前半に集中するため、春先から初秋までの売上高が高くなる一方、需要期を過ぎた10月から1月においては返品が発生する等、季節により売上高や営業損益が偏る季節変動要因があります。対応策として、家庭用品部門の主力であるアルコール除菌剤など年間を通じて販売が見込める商品の開発・販売強化や、花粉・ウイルス対策剤など殺虫剤の需要期と異なる商品の販売に努めております。また、殺虫剤の返品削減につきましては、年間定番品の拡大、インターネット販売企業における売上拡大、需要期終盤の店頭消化策の強化、卸店と協力した流通在庫の調整等の取組みを行っています。(4) 商品・製品在庫の評価減上記(1)~(3)のリスクで挙げました新製品や改良品の需要予測の不確実性、競争環境の激化、季節商品による収益の偏重といった各リスクが顕在化した場合、商品・製品が滞留し評価減が必要となる可能性があります。また、次の(5)の①で述べる原材料の高騰などによる価格面の変動によっても商品・製品の評価減が必要となり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。対応策として、上記(1)~(3)で述べた取組みを行ってまいります。(5) その他①原材料の高騰当社グループが主に使用する原材料は、溶剤、噴射剤、化学薬品、樹脂、鋼材(缶)等です。これらの原材料の調達に関しては、国内外のサプライヤーから購入していますが、為替変動や国際情勢、特に中東情勢による影響等で原材料価格が変動した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。対応策として、価格転嫁および複数のサプライヤーからの購買により安定仕入を図るとともに、VA/VE活動も行うことで価格変動のリスクを軽減できるように取り組んでおります。②為替変動の影響当社グループの当連結会計年度における海外売上高は507億33百万円、海外売上構成比率は65.6%となっております。為替変動が当社グループの連結業績に与える影響につきましては、海外売上高の円換算後数値の増減や海外からの仕入コストの変動により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。対応策として、換算時の為替レートについては、主要通貨の変動と事業への影響をモニタリングし、適時社内での情報共有を行っております。③買収・提携による影響当社グループは、将来の事業拡大のために事業戦略の一環としてM&Aや業務提携等を行うことがありますが、事後的に発生した想定外の事象や環境変化が生じた場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。対応策として、外部専門家へのヒアリングを行う等のデュー・ディリジェンス(買収監査)等を通じた精緻な情報収集を行ったうえで、成長機会とリスクのバランスを十分に議論した上で最終的な判断を行ってまいります。 ④資金調達の影響当社グループは、銀行借入等により運転資金及び事業投資資金の資金調達を実施しております。借入環境の悪化や当社グループの信用力低下等が起きた場合には、資金調達が制約されることにより、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、これら銀行借入等による資金調達においては、金利変動の影響を受けます。対応策として、2026年3月31日現在における当社グループの借入金のうち90%を超える借入主体となっている当社において、複数の銀行と充分な借入枠を設定しており、日常の取引に支障がない体制を構築しております。⑤有価証券の価値の変動当社グループは投資有価証券を保有しており、証券市場の悪化等により評価損が発生し、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。対応策として、保有株式について定期的に個別銘柄の取引状況を検証し、継続保有や新規保有の判断を行っております。⑥法的規制による影響当社グループは、日本国内に加えて、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、ミャンマー、インド、メキシコ、イタリアの子会社で製造販売または販売を行っており、その他当社グループが事業を行う地域(ヨーロッパ・中南米・アフリカ・中近東等)も含めて、様々な法令による規制を受けています。これらの規制は、当社グループの商品の製造、表示、広告宣伝及び販売等の事業活動に適用され、社会情勢の変化等に応じて今後も適宜、改正や解釈の変更等が行われる可能性があります。当社グループに適用される法規制に違反した場合、当社グループの信用が失われるとともに、罰則又は多額の損害を伴う規制上の処分又は私法上の訴訟提起が行われ、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。対応策として、関係法令の改正情報等を早期に入手し、その影響を検討して対策をとるとともに、関係法令に関する社員教育を実施して、法令遵守の徹底を図っております。⑦情報管理のリスク当社グループは、個人情報や機密情報等多くの重要情報を保有しておりますが、万一情報漏洩等の不測の事態が発生した場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。この対応策として、当社では個人情報、顧客情報の管理について「プライバシーポリシー」にて方針を定め、社内規程や行動規範に沿って運用しております。加えて、社員教育としてITリテラシー向上やサイバー攻撃に対する技術的強化などハード及びソフト面での強化をして情報資産の保護の継続的な徹底に努めております。⑧知的財産権の侵害万一第三者による当社グループの知的財産権の侵害が生じた場合には、期待される収益が損なわれるリスクがあります。また、当社グループが認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害し、トラブルに発展する可能性もあります。このような場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。対応策として、開発部門が他社の知的財産権に関する公表情報を逐次入手し、専門家を交えて侵害の有無を協議の上で、当社の知的財産権に対する第三者からの侵害リスク及び当社グループが第三者の知的財産権を侵害することによる訴訟リスクを排除する体制を構築しております。⑨品質のリスク当社製品の中には、医薬品、医薬部外品、農薬等があり、高い品質水準を確保することが求められるところ、万一品質不良等により消費者に被害を与えるようなことが発生した場合には、被害の状況によっては、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。対応策として、関係法令に基づき製造に関する社内基準を設けることにより、イレギュラーな作業や製造環境が発生し得ない仕組みと教育体制を整えております。また、品質を高めるため 「ISO9001-2015」を取得し、製品の設計・検証から、資材の受入検査に始まり、製造・出荷迄、徹底したモノづくりを実施しております。⑩訴訟のリスク将来重大な訴訟が発生し、当社グループに不利な判断をされた場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。対応策として、当社の各部門の業務状況及び海外子会社の経営状況については毎月開催される経営会議にて逐次報告され、経営上の重要な問題について審議しております。また、複数の専門家と顧問契約を締結しており、法的な対応について確認できる体制を構築しております。⑪海外での事業活動リスク当社グループは、アジア地域や欧州地域、中南米地域をはじめとして、海外事業を積極的に展開しています。これら地域において、予期せぬテロ、内乱、人権問題等の経済的・政治的・社会的な突発事象が発生した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。対応策として、海外拠点ごとに責任者を定め、現地の最新情報の入手に努めるなどの対応を図っております。⑫自然災害等の影響当社グループは国内及び海外で生産活動を行っておりますが、今後予期せぬ自然災害や事故等が発生し、生産設備への影響が生じた場合は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。対応策として、関連法令の制約はありますが、生産拠点の確保のために国内外を問わず、複数の生産拠点で生産が行えるよう分散化を進めております。