事業の概要
- 中小企業DX支援ファインズは、中小企業や個人事業主(SMB)向けに、デジタル変革(DX)を支援するサービスを提供しています。創業以来、モバイルサイトや予約管理システムなどのデジタル化サービスを展開し、現在は動画を活用したマーケティングDX支援が主力です。
- 動画マーケティングDX主力事業は「Videoクラウド事業」で、企業のマーケティングDXを動画の活用で支援します。動画制作だけでなく、視聴データの分析・改善ができるプラットフォームを提供し、累計取引社数は24,022社に上ります。
- プラットフォーム軸のソリューション動画配信プラットフォーム「Videoクラウド」とマーケティングプラットフォーム「Raise」の2つを軸に、顧客の課題に応じた最適なソリューションを提供しています。これらのプラットフォームから得られるデータを活用し、DXコンサルティングも行っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 動画クラウド事業ファインズの主力事業であり、企業のマーケティングDXを動画活用で支援するサービスです。動画制作だけでなく、視聴データの分析・改善ができるプラットフォームを提供しており、売上高は28.09億円、営業利益は12.82億円と、全体の大部分を占める稼ぎ頭です。
- 店舗向けクラウド事業店舗運営のデジタル化を支援するクラウドサービスを提供しています。売上高は1.04億円、営業利益は0.92億円と、動画クラウド事業に比べると規模は小さいですが、中小企業向けのDXソリューションの一部を構成しています。
- 単一セグメント構成ファインズの事業セグメントは、動画を起点に企業のマーケティングDXを支援する「Videoクラウド事業」の単一セグメントとして報告されています。これは、売上構成比が2025年6月期で97.2%と、この事業に大きく依存していることを示しています。
2023-06 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| CloudBusinessForVideo | 地域 | 28 | 13 | 45.6% |
| CloudBusinessForStore | 地域 | 1 | 1 | 88.1% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループは、変化し続ける社会情勢や当社事業領域での技術変革等、当社を取り巻く環境と顧客をはじめとしたステークホルダーのみなさまからのニーズに応えるべく、2026年6月期を境にこれまでの経営理念である「誰からも必要とされる会社になる」を、新たに社会の存在意義であるパーパスに統合し「企業と地域社会の未来に、テクノロジーの追い風を。」を定めました。当社グループは全社員でパーパス経営に長期的に取り組み、引き続き事業を通じてすべてのステークホルダーのみなさまからより必要とされる会社を目指してまいります。顧客、従業員、株主、取引先企業、地域社会に対して1人でも多くの人に喜びや感動、幸せを分かち合い、みなさまのニーズに応じた価値ある商品やサービスを提供し続けることを目指しております。 事業内容としましては、創業以来、中小企業事業者や個人事業主などのSMBの領域向けに、モバイルサイトや予約管理システムなどのデジタル化を推進していくサービスを提供しておりました。また、2015年から動画事業に先行投資を行い、動画を制作するだけでなく、視聴データの分析・改善ができるVideoクラウドを提供してまいりました。 当社グループは、2026年1月に株式会社オルプラ及び株式会社Nexilを子会社化し、当連結会計年度より連結決算に移行しております。これに伴い、事業セグメントは従来「Videoクラウド事業」の単一セグメントとしておりましたが、当連結会計年度より、主に動画を起点に企業のマーケティングDXを支援する「DX事業」と、主に人材紹介事業を行っている「HR事業」の2つを報告セグメントに変更しております。当連結会計年度における売上構成比は、DX事業が89.9%、HR事業が10.1%となっております。また、当社グループは、「すべての中小企業のDXをサポートする」をミッションとする中期経営計画(2024年6月期~2026年6月期)を推進しており、デジタルとリアルの両面から経営課題を解決する「総合DX支援企業」として、更なる収益成長と企業価値の向上を目指してまいります。 (注)DX:デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略称。データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズをもとに、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること DX事業におきましては、①動画配信プラットフォーム(Videoクラウド)、②マーケティングプラットフォーム(Raise)の2つのプラットフォームを軸にデータを活用し、顧客の課題に応じた最適なソリューションを提供しております。 当社の事業基盤である「Videoクラウド」は動画を活用したマーケティング支援を行うサービスです。Videoクラウドを利用することで動画内の視聴データや行動データを詳細に計測、分析することが可能になります。特に、動画の価値を最大限に発揮することができるVideoクラウドは、2021年4月に本格リリースしてからサービス導入社数は6,000社を超え(2026年6月末現在)、多くのお客様にご支持をいただいております。 2024年6月には、中小企業でDXが進まず、生産性が向上しない要因(ツールの煩雑さ・データの知識不足・データの活用方法)に対する解決策として、マーケティングプラットフォーム「Raise」をローンチいたしました。Raiseは、当社が提供するDXソリューションサービスと連携することができ、今後更なる機能の拡充を予定しており、課題解決領域を絞ることなく幅広いソリューションの提供を目指してまいります。 当社は、VideoクラウドとRaiseから抽出できる動画の視聴データ及び顧客のマーケティングデータを活用したDXコンサルティングサービスの提供を行っており、集積されたデータをもとに顧客の課題を可視化し、クロスセルを行う他、デジタルマーケティングだけでなく、顧客ニーズに応じたソリューションを柔軟に提案できることが当社の優位性であると認識しております。 当社の提供する営業支援ツール「SFAクラウド」では、見込み顧客や案件の進捗管理を行い、中小企業において営業活動の属人化や案件の取りこぼしを防ぐことが可能になっております。また、顧客管理のデジタル化を通して、見積書や請求書発行、管理を支援するツールとして「QuickBill」の提供を行っております。その他にも、少子高齢化に伴い生産年齢人口が減少していることから、研修管理ツールと研修コンテンツを両軸で提供するサービスとして「F-Learning」を企業におけるIT人材不足を解決する手段として顧客への提案を行っています。 また、AIを活用したサービスの提供を開始しており、「Finesウェブサイト AIパッケージ」では、ウェブサイトの運用管理を効率化するために、AIを用いて記事生成を支援することができます。2025年4月には、Googleビジネスプロフィールの更新管理をAIによるサポートで効率的に行うことができるツール「MEOナビ」をローンチし、さらに、2026年3月には新たなソリューションとしてAI検索最適化ツール「AIOナビ」の販売を開始いたしました。引き続き、最新技術を活用したサービスの拡充を推し進め、企業の課題解決に取り組んでまいります。 新たに加わったHR事業におきましては、株式会社オルプラ及び株式会社Nexilを通じて、ドライバー業界等のモビリティ領域や、建設業界等のエッセンシャルワーカーを中心とした人材紹介事業を展開しております。これら顧客企業の採用課題を解決すべく、キャリアアドバイザーによるマッチング精度の向上等に注力しております。今後は、当社のWebマーケティングの知見と子会社2社の採用支援ノウハウを融合させ、AI技術を活用しながらお客様の採用プロセス全般を支援する次世代型のRPO(Recruit Process Outsourcing)サービスの提供を加速させてまいります。 当社グループは、これまでも時代と顧客ニーズに即したサービスの開発・提供を行ってまいりましたが、今後も多様なソリューションで複合的なDXを実現していくことを目標としています。特に、SMBの領域では事業規模が限られているという性質上、一つの課題を解決していく過程において、周辺領域の課題解決需要まで発展するケースもあります。そのため、カスタマーサクセス部門を構え、顧客と継続的な関係性を構築することで顧客のDX化を推進することに努めてまいります。 [事業系統図] 当社グループの事業系統図は以下のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 マーケットイン志向で顧客ニーズに合わせたサービス拡充と一気通貫のサービス提供体制。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ネットワーク Videoクラウドのサービス導入社数6,384社、動画制作サービス取引社数12,143社という実績。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:特定の事業(Videoクラウド)への依存 / 景気下振れによる中小企業の投資意欲への影響 / 競合他社の新規参入と模倣リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 2 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
ファインズは、特定の技術やブランド力、規制ライセンス等、明確な無形資産による競争優位性は現時点では確認できません。事業内容はITサービス提供であり、差別化要因が不明瞭です。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
顧客がファインズのITサービスから他社サービスへ移行する際の直接的なスイッチングコストは低いと考えられます。ただし、システム導入・保守等で一定の習熟度や関係性が構築されていれば、間接的なコストが発生する可能性はあります。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ファインズの事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に高めるネットワーク効果は確認されません。プラットフォーム型ビジネスではありません。
コスト優位☆☆☆☆☆
情報通信業におけるITサービス提供において、ファインズが構造的に他社より低コストでサービスを提供できる優位性は見当たりません。価格競争力に依存する可能性も示唆されます。
規模の経済★☆☆☆☆
ITサービス業界は多数のプレイヤーが存在する競争環境であり、ファインズが業界規模に対して最適な少数寡占を形成しているとは言えません。一定の規模はありますが、圧倒的なシェアはありません。
- データ活用と総合提案力VideoクラウドとRaiseから得られる動画視聴データやマーケティングデータを活用し、顧客の課題を可視化して最適なDXコンサルティングを提供します。デジタルマーケティングに留まらず、顧客ニーズに合わせた柔軟なソリューション提案が強みです。
- 中小企業向けDXソリューション中小企業のDX推進に特化し、動画マーケティング支援だけでなく、営業支援ツール「SFAクラウド」や顧客管理ツール「QuickBill」、IT人材育成支援「F-Learning」、AIを活用したウェブサイト運用支援「Finesウェブサイト AIパッケージ」など、幅広いサービスを提供しています。
- 一気通貫のサービス体制マーケットイン志向で顧客ニーズに合わせたサービス拡充を進め、マーケティングから直販体制による安定的な案件獲得、ディレクション、制作、カスタマーサクセスまでを一貫して提供できる体制を構築しています。これにより、競争優位性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「企業と地域社会の未来に、テクノロジーの追い風を。」をパーパスに掲げ、「地域社会との共創」という想いの実現を目標としており、テクノロジーを活用した支援によって、企業や地域社会の挑戦を後押し、笑顔あふれる地域社会の実現に貢献していくことを目指しています。まずは、顧客の生産性改善のために、「付加価値の向上」と「業務の効率化」の両輪をサポートすることで、企業のDXを推進する事業活動を行っております。 (2)経営環境及び中長期的な経営戦略 我が国の経済は、少子高齢化に伴う労働人口の減少により、働き手の不足と長期的な賃金の上昇とのトレードオフな課題に対して向き合わなければなりません。さらに、世界規模でデジタル化とAI領域の技術革新が急速に促進する中で企業が生き残っていくためには、より一層DXを推進することで「デジタルによる生産性の向上」を行う必要性があるものと考えております。 当社グループは、これまで培ってきた「中小企業に対するアプローチ力と顧客基盤」を強みとし、「DXを支援するテクノロジーと実行リソース」を提供することを顧客への提供価値の源泉としております。これらの強みをさらに強化・拡大し、中長期的な企業価値向上を実現すべく、以下の3つの戦略に重点的に取り組んでまいります。 ①ストックビジネスへのモデル変革 従来のフロー取引中心から、成長投資の原資となる安定的な継続収益基盤の構築を目指し、ストックビジネスへのモデル変革を推進してまいります。SNS運用代行やAI検索最適化ツール「AIOナビ」をはじめとする月額制ストック型サービスの立ち上げ・拡販に経営資源を集中投下し、中長期的な収益ポートフォリオの安定化を図ってまいります。 ②顧客価値(LTV)の向上 顧客に対する支援を単発の課題解決で終わらせず、カスタマーサクセス体制を通じて顧客の成長ステージに合わせて伴走する体制を構築してまいります。当社の強みであるアクティブな顧客基盤に対し、マーケティングデータの一元管理やAIを活用した機能向上等を提案し、顧客あたりの提供価値(LTV:顧客生涯価値)の最大化に努めてまいります。 ③ソリューションの拡充 中小企業が特に直面している「人手不足」及び「生産性向上」の領域を強化すべく、提供ソリューションの拡充を推進してまいります。当連結会計年度にグループへ参画した子会社2社(株式会社オルプラ及び株式会社Nexil)によるHR(人材)領域の課題解決力を活かすとともに、AI活用サービス等の機能拡充、さらにはシナジーの見込まれる企業との事業提携やM&Aを機動的に検討・実行してまいります。これらにより、すべての顧客課題を解決できる体制を整え、デジタルとリアルの両面から中小企業を支援する「総合DX支援企業」としての圧倒的なポジションの確立を目指してまいります。 (3)目標とする重要な経営指標 当社グループは、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として、DX事業はVideoクラウドおよびDXコンサルティング関連サービス等の「ストック売上高」「ストックアクティブ契約件数」を、HR事業は「成約件数」をそれぞれ重要な経営指標としております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ①安定収益基盤の確立 現在も安定収益基盤の構築を推進しておりますが、今後は主力サービスであるVideoクラウドとともにDXコンサルティング等のクロスセルを一層促進してまいります。さらに、ストック基盤強化に向け、マーケティングを活用したプル型での販売体制を構築するとともに、販売パートナーの開拓を通じて販売件数の増加を図ってまいります。これらの取り組みにより収益ポートフォリオを充実させ、中長期的な安定成長を実現してまいります。 ②グループシナジーの創出とHR事業の拡大 当社グループは、当連結会計年度において株式会社オルプラ及び株式会社Nexilを子会社化し、新たに「HR事業」へ参入いたしました。今後は、当社グループが培ってきたWebマーケティングの知見と、子会社2社の採用支援ノウハウを相互に掛け合わせることで、AI技術を活用した次世代型RPO(採用プロセスアウトソーシング)サービスの提供を加速させてまいります。さらに、両事業間での顧客基盤の共有や営業ノウハウの連携によるクロスセルを推進し、グループ全体の成長とシナジー創出に努めてまいります。 ③優秀な人材確保と育成 当社グループは、今後も事業拡大を行うため、各分野での専門性の高い人材獲得のための中途採用のほか、積極的な新卒採用を継続的に行い、当社グループの経営理念に共感できる優秀な人材の採用を行ってまいります。特に、DXコンサルティングができる人材の確保、育成については重要であると認識しております。そのため、組織や人事制度の刷新を目標として掲げ、採用プログラムにおける基準とプロセスの見直しや、従業員の個々の生産性を向上させるための研修制度を導入し、従業員のエンゲージメントを高めることで自己成長を促進させるサイクルを構築します。また、これまでの事業基盤を作り上げた営業ナレッジを活用し、売り方を仕組化することで引き続き営業力の強化を図ってまいります。同時に、社内の体制を見直し、人的資本を最適化することで、営業生産性を向上させてまいります。 ④新規事業の拡充 当社グループは、今後更なる顧客ニーズに対応するため、新規事業の拡充に注力してまいります。業務提携などによる他社とのアライアンスや自社における新規商材の立ち上げを推進することにより、中小企業のDX化を実現するためのソリューションの拡充を行ってまいります。 ⑤内部管理体制の強化 当社グループでは、今後更なる事業拡大を図るため、当社グループの成長段階に沿った内部管理体制の強化が求められていくものと認識しております。このため当社グループでは、各分野に専門性を有した人員を配置し、社内管理体制の強化を図るとともに、業務プロセスなど内部統制の整備を行い、業務効率化及びリスク管理を図ってまいります。 ⑥コンプライアンスと情報セキュリティの強化 当社グループでは、コンプライアンスの徹底並びに情報セキュリティ体制の確立と維持・強化が課題と捉えております。このため、当社グループは、コンプライアンス管理規程に基づく各種ルールの徹底と機密データを安全に処理、保管するためのインフラ・システムの構築による対策を継続的に行っております。また、顧客企業に対しての説明責任の徹底を図るために営業管理規程を定め、各種社内研修を実施し、社員の理解を促しております。 ⑦財務上の課題について 当社グループは、当連結会計年度において株式会社オルプラ及び株式会社Nexilの子会社化等の成長投資を実施したことに伴い、金融機関からの長期借入れによる資金調達を行っております。 現時点において事業運営に必要な流動性は十分に確保されておりますが、今後の継続的な成長に向けて、既存のDX事業と新たに加わったHR事業とのシナジー創出等により営業キャッシュ・フローの最大化を図るとともに、有利子負債の着実な返済を進め、成長投資と財務の健全性・安定性のバランスを最適化していくことが重要な課題であると認識しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「企業と地域社会の未来に、テクノロジーの追い風を。」をパーパスに掲げ、「地域社会との共創」という想いの実現を目標としており、テクノロジーを活用した支援によって、企業や地域社会の挑戦を後押し、笑顔あふれる地域社会の実現に貢献していくことを目指しています。まずは、顧客の生産性改善のために、「付加価値の向上」と「業務の効率化」の両輪をサポートすることで、企業のDXを推進する事業活動を行っております。 (2)経営環境及び中長期的な経営戦略 我が国の経済は、少子高齢化に伴う労働人口の減少により、働き手の不足と長期的な賃金の上昇とのトレードオフな課題に対して向き合わなければなりません。さらに、世界規模でデジタル化とAI領域の技術革新が急速に促進する中で企業が生き残っていくためには、より一層DXを推進することで「デジタルによる生産性の向上」を行う必要性があるものと考えております。 当社グループは、これまで培ってきた「中小企業に対するアプローチ力と顧客基盤」を強みとし、「DXを支援するテクノロジーと実行リソース」を提供することを顧客への提供価値の源泉としております。これらの強みをさらに強化・拡大し、中長期的な企業価値向上を実現すべく、以下の3つの戦略に重点的に取り組んでまいります。 ①ストックビジネスへのモデル変革 従来のフロー取引中心から、成長投資の原資となる安定的な継続収益基盤の構築を目指し、ストックビジネスへのモデル変革を推進してまいります。SNS運用代行やAI検索最適化ツール「AIOナビ」をはじめとする月額制ストック型サービスの立ち上げ・拡販に経営資源を集中投下し、中長期的な収益ポートフォリオの安定化を図ってまいります。 ②顧客価値(LTV)の向上 顧客に対する支援を単発の課題解決で終わらせず、カスタマーサクセス体制を通じて顧客の成長ステージに合わせて伴走する体制を構築してまいります。当社の強みであるアクティブな顧客基盤に対し、マーケティングデータの一元管理やAIを活用した機能向上等を提案し、顧客あたりの提供価値(LTV:顧客生涯価値)の最大化に努めてまいります。 ③ソリューションの拡充 中小企業が特に直面している「人手不足」及び「生産性向上」の領域を強化すべく、提供ソリューションの拡充を推進してまいります。当連結会計年度にグループへ参画した子会社2社(株式会社オルプラ及び株式会社Nexil)によるHR(人材)領域の課題解決力を活かすとともに、AI活用サービス等の機能拡充、さらにはシナジーの見込まれる企業との事業提携やM&Aを機動的に検討・実行してまいります。これらにより、すべての顧客課題を解決できる体制を整え、デジタルとリアルの両面から中小企業を支援する「総合DX支援企業」としての圧倒的なポジションの確立を目指してまいります。 (3)目標とする重要な経営指標 当社グループは、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として、DX事業はVideoクラウドおよびDXコンサルティング関連サービス等の「ストック売上高」「ストックアクティブ契約件数」を、HR事業は「成約件数」をそれぞれ重要な経営指標としております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ①安定収益基盤の確立 現在も安定収益基盤の構築を推進しておりますが、今後は主力サービスであるVideoクラウドとともにDXコンサルティング等のクロスセルを一層促進してまいります。さらに、ストック基盤強化に向け、マーケティングを活用したプル型での販売体制を構築するとともに、販売パートナーの開拓を通じて販売件数の増加を図ってまいります。これらの取り組みにより収益ポートフォリオを充実させ、中長期的な安定成長を実現してまいります。 ②グループシナジーの創出とHR事業の拡大 当社グループは、当連結会計年度において株式会社オルプラ及び株式会社Nexilを子会社化し、新たに「HR事業」へ参入いたしました。今後は、当社グループが培ってきたWebマーケティングの知見と、子会社2社の採用支援ノウハウを相互に掛け合わせることで、AI技術を活用した次世代型RPO(採用プロセスアウトソーシング)サービスの提供を加速させてまいります。さらに、両事業間での顧客基盤の共有や営業ノウハウの連携によるクロスセルを推進し、グループ全体の成長とシナジー創出に努めてまいります。 ③優秀な人材確保と育成 当社グループは、今後も事業拡大を行うため、各分野での専門性の高い人材獲得のための中途採用のほか、積極的な新卒採用を継続的に行い、当社グループの経営理念に共感できる優秀な人材の採用を行ってまいります。特に、DXコンサルティングができる人材の確保、育成については重要であると認識しております。そのため、組織や人事制度の刷新を目標として掲げ、採用プログラムにおける基準とプロセスの見直しや、従業員の個々の生産性を向上させるための研修制度を導入し、従業員のエンゲージメントを高めることで自己成長を促進させるサイクルを構築します。また、これまでの事業基盤を作り上げた営業ナレッジを活用し、売り方を仕組化することで引き続き営業力の強化を図ってまいります。同時に、社内の体制を見直し、人的資本を最適化することで、営業生産性を向上させてまいります。 ④新規事業の拡充 当社グループは、今後更なる顧客ニーズに対応するため、新規事業の拡充に注力してまいります。業務提携などによる他社とのアライアンスや自社における新規商材の立ち上げを推進することにより、中小企業のDX化を実現するためのソリューションの拡充を行ってまいります。 ⑤内部管理体制の強化 当社グループでは、今後更なる事業拡大を図るため、当社グループの成長段階に沿った内部管理体制の強化が求められていくものと認識しております。このため当社グループでは、各分野に専門性を有した人員を配置し、社内管理体制の強化を図るとともに、業務プロセスなど内部統制の整備を行い、業務効率化及びリスク管理を図ってまいります。 ⑥コンプライアンスと情報セキュリティの強化 当社グループでは、コンプライアンスの徹底並びに情報セキュリティ体制の確立と維持・強化が課題と捉えております。このため、当社グループは、コンプライアンス管理規程に基づく各種ルールの徹底と機密データを安全に処理、保管するためのインフラ・システムの構築による対策を継続的に行っております。また、顧客企業に対しての説明責任の徹底を図るために営業管理規程を定め、各種社内研修を実施し、社員の理解を促しております。 ⑦財務上の課題について 当社グループは、当連結会計年度において株式会社オルプラ及び株式会社Nexilの子会社化等の成長投資を実施したことに伴い、金融機関からの長期借入れによる資金調達を行っております。 現時点において事業運営に必要な流動性は十分に確保されておりますが、今後の継続的な成長に向けて、既存のDX事業と新たに加わったHR事業とのシナジー創出等により営業キャッシュ・フローの最大化を図るとともに、有利子負債の着実な返済を進め、成長投資と財務の健全性・安定性のバランスを最適化していくことが重要な課題であると認識しております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較分析の記載は行っておりません。 (1)経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態の状況(資産の部) 当連結会計年度末における総資産は3,543,007千円となりました。 流動資産は2,398,421千円、固定資産は1,144,585千円となりました。 流動資産の主な内訳は現金及び預金が1,740,720千円、売掛金が448,066千円です。 (負債の部) 当連結会計年度末における負債は1,328,214千円となりました。 流動負債は726,262千円、固定負債は601,952千円となりました。 流動負債の主な内訳は契約負債が179,695千円、1年内返済予定の長期借入金が114,364千円です。 固定負債の主な内訳は長期借入金が600,752千円です。 (純資産の部) 当連結会計年度末における純資産は2,214,793千円となりました。 内訳は資本金が235,943千円、資本剰余金が225,943千円、利益剰余金が1,841,866千円です。 ②経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善、インバウンド需要の継続的な高まりにより、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、長期化する諸外国での紛争や地政学的リスクの増大は、エネルギー・資源価格の高止まりや供給網の不安定化を招いており、国内の物価上昇圧力として依然として先行き不透明な状況が続いております。 このような環境下においても、当社グループが身を置くDX(デジタルトランスフォーメーション)市場は、2030年に10兆円(注)を超える規模に達すると予測されており、社会全体の効率化・省人化ニーズはかつてないほど高まっております。 当社グループは、「企業と地域社会の未来に、テクノロジーの追い風を。」という新たなパーパスを掲げ、社会における存在意義を再定義いたしました。これまでの動画を起点としたマーケティングDXにとどまらず、中小企業が抱える人材不足や採用・組織課題を総合的に解決するため、2026年1月に株式会社オルプラ及び株式会社Nexilを子会社化いたしました。これにより当連結会計年度より連結決算に移行し、グループ全体でHR領域等の新たなソリューション拡大を実現しております。今後は、当社のWebマーケティング知見と子会社2社の採用支援ノウハウを掛け合わせ、AI技術を活用した次世代型のRPO(採用プロセスアウトソーシング)サービスの提供を加速させてまいります。これにより、人手不足が深刻な課題となっている中小企業・個人事業主の皆様に対し、デジタルとリアルの両面から経営課題を解決する「総合DX支援企業」として、更なる収益成長と企業価値の向上を目指してまいります。 当連結会計年度においては、当社グループの中長期的な収益基盤の安定化を目指し、ストック型事業の強化に向けて、既存事業からストック型新サービス部門へ戦略的な人員の再配置を実施いたしました。この体制整備の影響によりVideoクラウドの新規獲得が計画を下回ったこと、ならびに新サービス立ち上げやM&A関連費用を含む販売費及び一般管理費が先行して増加したことにより、期中に公表いたしました業績予想の修正に沿う形での減収減益となりました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,758,746千円、営業利益は127,578千円、経常利益は132,572千円、親会社株主に帰属する当期純利益は58,900千円となりました。 (注)「業種別IT投資動向/DX市場の将来展望 2026年版」富士キメラ総研 また、当社グループの報告セグメントは従来「Videoクラウド事業」の単一セグメントとしておりましたが、 2026年1月に株式会社Nexil及び株式会社オルプラの株式を取得し連結の範囲に含め、当連結会計年度より、両社の損益計算書を連結したことに伴い「HR事業」を報告セグメントとするとともに、従来の「Videoクラウド事業」及びその他の「店舗クラウド」を総称して、「DX事業」に変更いたしました。 セグメント別の経営成績は、次のとおりです。(DX事業) DX事業につきましては、ストック型事業の強化に向けて、戦略的な人員の再配置を実施したことにより、従前からの主力商品であるVideoクラウドの新規獲得が低迷したことから、セグメント売上高2,481,309千円、セグメント利益は160,781千円となりました。 しかしながら、このビジネスモデル変革への取り組みは着実に成果を表しており、ストック型の新サービスの販売は本格的にスタートし、足元の獲得は順調に推移しております。今後は、マーケティングによるプル型での獲得体制の強化や、販売代理店・パートナーを開拓することでの獲得件数増加を図り、ストック基盤の強化に努めてまいります。 当社グループがターゲットとする中小企業のDX推進及び人材不足解決へのニーズは引き続き高水準であり、既存事業の拡充とグループ内のシナジー効果を創出することで、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。 (HR事業) 当連結会計年度より新たに連結の範囲に含めたHR事業につきましては、ドライバー業界等のモビリティ領域や、建設業界等のエッセンシャルワーカーを中心とした人材紹介事業を展開しております。 当該領域では、インバウンド需要の回復等に伴いサービス需要が拡大する一方、働き方改革関連法の適用や就業者の高齢化等により担い手不足が構造的な課題となっており、人材確保に対するニーズは極めて高水準で推移しております。 こうした環境の中、当連結会計年度は、これら顧客企業の採用課題を解決すべく、キャリアアドバイザーの新規採用による組織体制の拡充を進めるとともに、顧客企業の新規開拓、求職者の集客強化及びマッチング精度の向上に注力し、採用決定数は堅調に推移いたしました。 利益面につきましては、両社共通の成長投資およびPMI(経営統合)の一環として、事業拡大に伴うオフィス移転を実施したほか、当社グループ基準に準拠した内部管理体制整備のためのセキュリティ関連や会計システム等の導入費用、ならびに将来の成長を見据えた採用費・広告宣伝費への積極的な追加投資を継続したことにより、グループ参画初年度としてはコストが先行する結果となりました。 以上の結果、セグメント売上高は277,436千円、セグメント利益は42,854千円となりました。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。) は、1,740,720千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金の減少は、52,519千円となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益により134,655千円、減価償却費により44,305千円それぞれ増加した一方で、法人税等の支払額121,586千円、前払費用の増加により97,921千円減少したことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金の減少は790,057千円となりました。主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出780,591千円、敷金の差入による支出7,566千円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金の増加は621,187千円となりました。主な要因は、長期借入れによる収入750,000千円、長期借入金の返済による支出95,698千円によるものです。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年7月1日至 2026年6月30日)受注高(千円)受注残高(千円)DX事業2,028,988606,414HR事業--合計2,028,988606,414 (注)DX事業のうち受注販売を行っているのは、制作売上のみであります。上記金額は制作売上の受注高、受注残高であります。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年7月1日至 2026年6月30日)金額(千円)DX事業2,481,309HR事業277,436合計2,758,746 (注) 当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。(のれんの減損) 当社グループは、のれんについて10年間の均等償却を行っております。のれんを含むより大きな単位において事業計画どおりに業績が進捗せず、営業活動から生ずる損益又はキャッシュ・フローが継続してマイナスとなっている場合や、経営環境が著しく悪化しているような場合には、減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたり慎重に検討することとしておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。 ②財政状態の分析 財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載のとおりであります。 ③経営成績の分析(売上高) 当連結会計年度における売上高は2,758,746千円となりました。 売上高の内訳は、DX事業が2,481,309千円、HR事業が277,436千円となりました。 (売上原価、売上総利益) 当連結会計年度における売上原価は577,827千円となりました。この結果、売上総利益は2,180,918千円となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は2,053,340千円となりました。 販売費及び一般管理費の主な内訳は、給与手当が890,876千円、支払手数料が213,509千円、法定福利費が155,783千円となりました。この結果、営業利益は127,578千円となりました。 (営業外収益、営業外費用、経常利益) 当連結会計年度における営業外収益は12,515千円となりました。これは主に、顧客からのキャンセルに伴い、逸失利益の補填に係る受取補償金6,913千円、預金の受取利息4,524千円計上したことによるものであります。また、営業外費用は7,521千円となりました。これは主に、借入金に伴う支払利息6,407千円、自己株式取得に伴う支払手数料318千円計上したことによるものであります。 この結果、経常利益は132,572千円となりました。 (特別利益、特別損失、親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度における特別利益は2,281千円となりました。これは、新株予約権戻入益2,281千円計上したことによるものであります。特別損失は197千円となりました。これは、固定資産除却損197千円計上したことによるものであります。また、法人税等を75,755千円計上しております。 この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は58,900千円となりました。 ④キャッシュ・フローの状況の分析 キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ⑤経営成績に重要な影響を与える要因についての分析 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ⑥資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループの運転資金需要の主なものは、外注費、広告宣伝費、人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。 運転資金及び投資資金は自己資金のほか、金融機関からの長期借入により調達することとしております。なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は1,740,720千円であり、十分な流動性を確保していると考えております。 ⑦経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として、下表の指標を主要な経営指標と位置付けております。 a.ストック売上高 b.ストックアクティブ契約件数(注1) c.成約件数(注2)重要な経営指標2025年6月期2026年6月期ストック売上高(千円)534,209650,285ストックアクティブ契約件数(件)8,0259,781成約件数(件)1,3741,753(注)1.DX事業における月額サービスが契約中で、課金停止など請求が立たない案件を除いた契約件数2.HR事業において、求職者が求人企業からの採用内定に対して承諾し入社した件数 当該指標に対する今後の方針としては、DX事業におけるストックアクティブ契約件数の増加およびストック比率の向上への取組みを、HR事業における成約件数をそれぞれ強化していくことで、結果として売上高、営業利益の成長に繋げていきたいと考えております。
事業リスク
- 景況感による投資意欲低下原材料価格高騰や金利上昇による景気悪化が、中小企業のコスト増加懸念を拡大させる可能性があります。これにより、集客や求人広告への投資意欲が低下し、ファインズの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
- 特定の事業への依存売上高の大部分(2025年6月期で97.2%)を主力であるVideoクラウド事業が占めています。この事業の市場縮小や顧客減少が発生した場合、ファインズ全体の事業や業績に大きな影響が出る可能性があります。
- 競合他社の新規参入と競争激化ファインズのビジネスモデルは、動画配信プラットフォームとマーケティングプラットフォームを軸としていますが、それぞれの分野には複数の競合が存在します。今後市場規模が拡大するにつれて新規参入が増え、市場シェア獲得競争や部分的な模倣により、競争優位性が低下し、事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社グループのリスク管理体制に関しましては、「「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載のとおりであります。 また、以下の記載のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に関するリスク①景況感について 当社グループでは、原材料価格の高騰によるインフレや金利上昇等による景気下振れにより、当社グループがターゲットとする中小企業のコスト増加懸念が拡大した場合、集客や求人広告への投資意欲に影響が懸念されるため、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、新たに展開するHR事業(人材紹介事業)におきましても、顧客企業の採用意欲は国内の景況感や企業業績に大きく左右されます。景気後退により顧客企業の採用予算が縮小された場合や、労働市場における求職者の動向に予期せぬ変化が生じた場合には、採用決定数の減少を招き、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ②市場について 当社グループは、DXの遅れが深刻であると考えられるSMB領域にて、動画や店舗のデータを活用し、DXを推進していく事業を展開しております。そして、「サービス価値の向上」と「課題解決領域の拡大」の2つを柱とした成長戦略を策定しており、引き続き事業の拡大を行ってまいります。しかしながら、今後も国内におけるDXの重要性は増していくものと考えられるものの、当社グループの属する動画制作サービス市場、動画配信プラットフォームサービス市場、ビジネスコンサルティング市場、XR市場において、万が一DX市場の伸張の恩恵を受けられなくなった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③競合他社の動向について 当社グループの事業全体に直接的に競合する企業はないと認識しているものの、当社グループのビジネスモデルは、動画配信プラットフォーム(Videoクラウド)、マーケティングプラットフォーム(Raise)の2つを軸としたデータ活用と最適なソリューションを提供することです。競合他社は、それぞれの分野において、複数存在しており、今後の市場規模拡大に伴い新規参入が相次ぐと考えております。そのため、市場シェアの獲得競争や、上記3つのそれぞれの分野において部分的に模倣されるリスクが一定数存在すると考えております。しかしながら、当社グループはマーケットイン志向により顧客ニーズに合わせてサービスの拡充を進め、マーケティングから直販体制により安定的に案件を獲得できる体制を構築し、ディレクションから制作、カスタマーサクセスまで、一気通貫したサービス提供を行える体制を構築することで、競争優位性の向上に努めてまいりました。今後も顧客目線に立ってサービスをより充実させていくと同時に、知名度を向上させ、ユニークなポジショニングの構築を積極的に行ってまいりますが、競合の新規参入により競争優位性が低下した場合等には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④特定の事業への依存について 当社グループの売上高は、主力事業であるDX事業が2026年6月期で89.9%を占めており、依存が大きい状況にあります。DX事業を展開している市場が拡大していることに加え、顧客数の増加やサービスの拡充等により、今後も同事業は拡大していくものと考えておりますが、顧客数の減少や市場規模の縮小等の要因によりDX事業の売上高が減少した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤技術革新への対応について 当社グループは、各サービスの価値向上のために有効であると思われる新たな技術やノウハウを積極的に取り入れ、急速な技術変化や顧客のニーズの変化に応じたサービスの機能拡充及び強化を進めていく方針ですが、これらの技術革新への対応やサービスが遅れた場合や予想外に開発等の費用が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥自然災害・感染症等について 当社グループは、台風、地震等の自然災害や感染症等が発生した場合には、速やかに危機対策、復旧対応を行うよう努めておりますが、当該事象による営業活動への影響等、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(2)事業体制に関するリスク①特定の人物への依存について 当社グループの代表取締役社長である三輪幸将は、当社グループの最高経営責任者であり、経営方針や事業戦略の決定、開発、サービスラインナップ、商品コンセプト等に関してリーダーシップを発揮しており、当人の属人的な能力に依存しております。そのため、各事業部門のリーダーへ権限委譲を進めることで、当人に過度に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、万が一、当人に不測の事態が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ②人材の採用・確保について 当社グループでは、今後の事業展開のため、当社グループの経営理念に共感できる優秀な人材の採用を行ってまいります。人事制度の見直しや社内教育等を行うことによって体制の強化に努めるものの、DXコンサルティングや顧客の課題に応じたソリューションを提案できる人材の争奪により、優秀な人材の採用や教育が困難な場合や、人材が外部に流出してしまう場合には、事業拡大の計画遅れやサービスレベルの低下を招くおそれもあり、結果として当社グループの安定的な事業成長および業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③固定資産の減損について 当社グループは、M&A等を通じて取得した企業(株式会社オルプラ及び株式会社Nexil)に係るのれんを連結貸借対照表に計上しております。当該のれんについては、将来の収益力を適切に反映したものと考えておりますが、対象事業の将来のキャッシュ・フローが当初の事業計画を下回り、回収可能性が認められなくなった場合には減損処理が必要となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④システム障害について 当社グループは、安定的に商品・サービスを提供できる環境と社内インフラを構築するために、社内リソースだけに頼らず積極的に外部の商品・サービスも取り入れシステム環境を構築しております。また、ウイルスやハッカー対策を中心としたセキュリティ対策も積極的に行っております。しかしながら、想定を超えたシステム障害、自然災害、テロ等によりコンピューターシステムが停止し、又はインターネット回線の接続が不能となった場合、当社グループの業務遂行に支障をきたすリスクがあり、当該リスクが顕在化すると、機会損失の発生、代金の返還、損害賠償の支払、社会的信用の失墜等を通じて当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤顧客へ提供するクラウドサービスについて 当社グループは顧客に対してクラウドサービスを提供しております。クラウドサービスは、通信ネットワークやサーバー等のネットワーク機器の環境に依存しております。そのため、当社グループでは障害への適切な保護・対応手段を講じておりますが、災害や事故等の発生により通信ネットワークやネットワーク機器に不具合が発生した場合には、安定したサービス提供を行うことができなくなる可能性があります。この場合、信用低下や企業イメージの悪化等により当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥訴訟及びトラブル等に関するリスクについて 当社グループは、継続的にコンプライアンス研修を行い、健全かつ透明なビジネス活動の実践に努めておりますが、当社グループの商品・サービスに対する信頼性の低下やクレーム等が発生する可能性があります。また、弁護士等をはじめとする外部専門家に事前相談すること等により、適切かつ適法な対応に努めておりますが、すべての訴訟等の可能性を排除することは困難であり、法令違反等の有無に関わらず訴訟を提起される可能性があります。万が一、当社グループに対して訴訟や法的手続きが行われた場合、訴訟の内容及び金額によっては、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦専門事業者の活用について 当社グループでは、実写やアニメーションの映像だけではなく、マンガを使った動画制作や、イラストを動かすLive2Dでの作画、3Dグラフィックでの制作も可能であり、様々な動画制作専門業務分野ごとに特定のパートナー企業を選定し、相互協力してサービスを提供しております。各パートナー企業に不測の事態が生じ又は市場の逼迫等によりパートナー企業への発注費用が上昇すると、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループはパートナー企業の選定を、その業績、業界での評判、従前の当社グループとの取引関係等を勘案して慎重に行っており、これに加えて、パートナー企業選定後も、パートナー企業の業務運営の監督及びその提供する成果物の検収、品質レベル評価を厳正に行っております。しかし、パートナー企業の提供する成果物に隠れた瑕疵が存在する可能性がないとはいえず、当該瑕疵によって当社グループの顧客が損害を被った場合、当社グループに対する損害賠償請求その他の責任追及又は当社グループの社会的信用の失墜等によって当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧システムの保守運用を特定のパートナー企業へ依存するリスクについて 当社グループは、Videoクラウド事業の運営にあたり、保守運用等を外部パートナー企業に委託し利用しております。現在はパートナー企業との取引関係は安定しているものの、サービスの提供元においてシステム障害が発生する場合や、パートナー企業の事業撤退等により、サービス供給が停止し、代替先を確保できなかった場合等には、Videoクラウドのサービス提供に支障が生じ、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)経営管理に関するリスク①法的規制及び許認可について 当社グループは、DX事業における「著作権法」「不当景品類及び不当表示防止法」等の対象となるほか、新たに展開するHR事業においては「職業安定法」等に基づく有料職業紹介事業の許可を受けるなど、様々な法的規制の対象となっております。当社グループは、コンテンツ制作過程における専門業者による審査や社内コンプライアンス体制の強化等を通じて、関連法令を厳格に遵守する体制を構築しております。 しかしながら、今後の法改正や社会情勢の変化等により、当社の各事業に係る法規制や自主規制が強化され事業活動が制限された場合や、万が一、法令違反等により許可の取消しや事業停止等の行政処分を受けた場合には、当社グループの事業及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ②知的財産権について 当社グループは、現在、一部の商品・サービス名称について商標登録を行っております。一方、当社グループによる第三者の知的財産権侵害の可能性については、コンテンツ制作過程においてコンテンツ審査専門業者による審査を導入し、調査可能な範囲で対応を行っておりますが、表示と異なる素材の権利者が存在した場合等、当該侵害のリスクを完全に回避できる保証はなく、当社グループにおいて、第三者が保有する知的財産権の侵害が生じた場合、当該第三者より、損害賠償請求、差止請求、あるいは使用料支払要求等を受けた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③情報資産の管理について 当社グループは、事業推進にあたり顧客企業等の機密情報を入手するほか、HR事業においては求職者の履歴書、職務経歴、年収等の個人情報を大量に保持・管理しております。そのため当社グループは、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務が課せられており、これらの情報資産の管理を事業推進上の重要事項と認識しております。そのためウイルスやハッカー対策を中心としたセキュリティ対策を積極的に行うとともに個人情報管理規程等を制定し厳格に管理し、コンプライアンス研修等を通じて継続的に社員教育を行うなど管理体制の構築に積極的に取組んでおります。しかしながら、万が一情報の流出等の問題が生じた場合には、損害賠償請求や信用低下等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④内部管理体制について 当社グループは、今後更なる事業拡大を図るために、内部管理体制についても一層の充実を図ることが必要であると考えております。しかし、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の構築が追いつかない場合、適切な事業運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤滞留債権の増加について 当社グループは、安定した収益ポートフォリオを構築するため、より一層ストック収益の拡大に注力していく方針です。しかし、当社グループの対象顧客の多くが中小企業であり、顧客が景気変動等の何らかの事由により支払い不能となった場合は、滞留債権が著しく増加し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4)その他①新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社グループは、長期的な企業価値の向上に対する役員及び従業員の士気を高める目的等のため、新株予約権を発行しております。当連結会計年度末現在、新株予約権による潜在株式数は115,800株であり、発行済株式総数4,661,100株に対する潜在株式数の割合は2.5%に相当しております。これらの新株予約権が行使された場合、発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 ②大株主について 当社グループの代表取締役社長三輪幸将による保有株式の総数は2,141,500株であり、当連結会計年度末現在で自己株式を控除した発行済株式総数の47.93%(自己株式は除く)となっております。代表取締役社長三輪幸将は安定株主として引き続き一定の議決権を有し、議決権の行使にあたっては少数株主の利益にも配慮しつつ株主共通の利益を追求する方針です。しかしながら、何らかの事情で当該株式を売却する等の理由により株式数が減少し、議決権比率が低下した場合には、当社グループ株式の市場価格や議決権の行使状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③配当政策について 当社グループは、財務体質の強化と事業拡大のための内部留保の充実等を図ることが重要であると考え、過去において配当を行っておりませんが、株主の皆様に対する利益還元は経営の重要課題であると認識しております。 今後の配当政策の基本方針としましては、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、内部留保の充実状況及び企業を取り巻く事業環境を勘案したうえで、株主の皆様に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針でありますが、配当の実施の可能性及びその実現時期等については、未定であります。