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リンカーズ(5131)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 技術探索サービス:リンカーズは「Linkers Sourcing」というサービスを提供しており、これは大手企業が抱える技術的な課題に対し、全国の中堅・中小企業が持つ独自の技術や製品を結びつけるものです。企業が新しい技術やイノベーションを求める際に、最適なパートナーを見つける手助けをすることで収益を得ています。このサービスは、基本利用料と、面談や成約に至った場合の成果報酬で成り立っています。
  • 用途開拓サービス:「Linkers Marketing」は、企業が開発した技術や製品の新しい使い道(用途)を探すためのサービスです。リンカーズ独自の企業ネットワークを活用し、その技術や製品を必要とする企業との商談機会を創出します。こちらも基本利用料と、面談が成立した場合の成果報酬が主な収益源となります。特に大手企業の技術部門との接点が多く、新技術のマーケティングに貢献しています。
  • SaaS型マッチングシステム:金融機関向けの「Linkers for BANK」や事業会社向けの「Linkers for Business」といった、サブスクリプション形式(SaaS型)のマッチングシステムも提供しています。これは、企業が自社でビジネスマッチングを行えるようにするためのシステムで、利用料を継続的に徴収することで安定した収益基盤を築いています。多様なマッチング機会を創出し、企業の連携を促進します。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • ビジネスマッチング事業:このセグメントは、企業間の技術探索や用途開拓を支援する「Linkers Sourcing」と「Linkers Marketing」、および金融機関や事業会社向けのSaaS型マッチングシステム「Linkers for BANK」「Linkers for Business」の運営を主に行っています。最新年度の売上高は約10.48億円で、営業利益は約-4.07億円の損失となっています。主にものづくり企業のイノベーションを促進し、企業間の最適な出会いを創出することで収益を上げています。
  • リサーチ事業:このセグメントは、連結子会社である株式会社リンカーズOI研究所が担当しており、研究段階における技術ニーズやシーズの調査を行う「Linkers Research」を提供しています。企業の取り組むべき技術テーマや課題を明確化するサービスです。最新年度の売上高は約3.13億円で、営業利益は約-0.51億円の損失となっています。ビジネスマッチング事業と連携し、ものづくり企業の研究から開発までのプロセスを一貫して支援しています。
  • 事業全体の構成:リンカーズグループは、主に「マッチングで世界を変える」というミッションのもと、企業と企業の出会いを最適化し、イノベーションを創出する産業の仕組みを国内外に築くことを目指しています。ビジネスマッチング事業が中核を担い、リサーチ事業がそれを補完する形で、ものづくり企業の課題解決をワンストップで支援しています。両セグメントともに現状は営業損失を計上していますが、産業全体の生産性最大化への貢献を目指しています。
2025-07 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
BusinessMatchingBusinessReportableSegment 地域 10 -4 -38.9%
ResearchBusinessReportableSegment 地域 3 -1 -16.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|10,153 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社及び当社の連結子会社である株式会社リンカーズOI研究所の2社で構成されております。当社グループでは、「マッチングで世界を変える」というミッションのもと、企業と企業の出会いのあり方を見直し、従来の産業構造では成し得なかった最適な出会いを提供することで、多くのイノベーションを生み出す産業のしくみを国内外に築き、産業全体の生産性を最大化するための連携のハブとなる企業を目指し、ものづくり企業を中心とした顧客の様々な探索・マッチング等の課題に対して、マッチングプラットフォームの運営を中心に課題解決サービスを提供しております。当社においては、中核事業であるビジネスマッチング事業として、開発段階におけるニーズ起点のマッチングを手掛ける技術探索サービス「Linkers Sourcing」、シーズ起点のマッチングを手掛ける用途開拓サービス「Linkers Marketing」を中心とした自社運営マッチングサービスと、金融機関向けのビジネスマッチングシステム「Linkers for BANK」、同じく事業会社向けのビジネスマッチングシステム「Linkers for Business」を運営するSaaS型マッチングサービスを提供することで、多様なマッチング機会を創出しております。なお、2026年4月より、当社グループが蓄積してきた技術情報、企業ネットワーク及び調査・マッチングノウハウ等を活用し、技術調査から技術パートナー候補の探索等を支援するSaaS型サービス「Linkers TX」の提供を開始しております。また、連結子会社である株式会社リンカーズOI研究所は、研究段階における技術ニーズ・シーズの調査を手掛け、その企業が取り組むべき技術テーマや技術課題の顕在化を行う「Linkers Research」をリサーチ事業として提供しております。これら一連のサービス提供を通じて、ものづくり企業の研究から開発、事業化に至るまでの各プロセスにおける課題解決をワンストップで支援することで、ものづくり企業のイノベーションを促進する価値創出を行っております。 ビジネスマッチング事業(1) 自社運営マッチングサービスa.「Linkers Sourcing」イ.サービスの内容「Linkers Sourcing」は、大手企業を中心とした技術課題を抱えた発注企業と、ものづくりに特化した全国の中堅・中小企業、大学・研究機関等を引き合わせる技術探索サービス(注1)であります。新たなイノベーションや技術を産み出すことで他産業へも波及効果を持つ、日本のGDPの2割前後を占める製造業(注2)を中心としたものづくり企業の活性化を目的としております。当社が提供するマッチングプラットフォームは、当社が蓄積してきたビジネスマッチングデータや保有技術に関する情報等を活用したAI(注3)による候補企業の抽出、当社社員による独自探索、受注候補企業の自薦、及び地元企業に密着・支援している産業コーディネーター(注4)からの推薦を組み合わせることで、現場の暗黙知情報(注5)を含めた網羅的な受注候補企業の抽出と選定を実現しております。これらの多様な探索手段を組み合わせることにより、ニッチな案件を含めたマッチングを可能としております。また、「Linkers Sourcing」は、サービスを利用する発注企業との間でのみ、案件探索時に①基本利用料が、面談ないしは成約に至った場合に②成果報酬(面談)、③成果報酬(成約)がそれぞれ収益として発生いたします。 ロ.サービスの特徴 「Linkers Sourcing」の具体的な特徴としては、以下が挙げられます。1. 過去の探索実績から蓄積したデータ及びAI等を活用した独自探索当社グループのマッチングプラットフォームには、過去に手掛けた「Linkers Sourcing」の探索を通じて蓄積した受注候補企業の法人情報、保有技術に関する情報及び過去のマッチング情報等が蓄積されております。これらのデータを活用し、AI等による候補企業の抽出に加え、当社社員が案件ごとの技術要件や探索条件を踏まえて独自に候補企業を探索することで、発注企業のニーズに適合する受注候補企業を幅広く抽出することが可能となります。2. 受注候補企業による自薦当社グループは、「Linkers Sourcing」の探索案件情報を、当社のマッチングプラットフォームに登録された受注候補企業等に配信しております。案件情報を確認した企業が、自社の保有技術やノウハウを踏まえて自らエントリーすることにより、当社側からの探索のみでは把握しにくい技術や強みを有する企業を候補先として発掘することが可能となります。また、案件探索を行う都度、新たな受注候補企業の開拓・登録を進めることで、継続的にデータベース及び企業ネットワークの拡充を図っております。3. 各地域の企業・研究機関に精通した産業コーディネーターによる推薦全国の地方自治体、地域金融機関、中堅・中小企業支援機関、商工会議所、大学等に所属する産業コーディネーターとのネットワークを活用し、各地域の企業・研究機関の技術や事業特性等に精通したコーディネーターから受注候補企業等の推薦を受けることがあります。これにより、当社が蓄積したデータや通常の探索では把握しにくい地域企業や専門性の高い企業・研究機関を候補先として抽出することが可能となります。 「Linkers Sourcing」における候補企業アカウント数の累計の推移は、以下のとおりであります。(単位:社数) 区分2025年7月期2026年7月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期候補企業アカウント数(※)登録数10210113683457513190累計20,25220,35320,48920,57220,61720,69220,82320,913※ 「Linkers Sourcing」でのマッチング候補先の企業数を指します。 b.「Linkers Marketing」イ.サービスの内容「Linkers Marketing」は、当社独自の企業ネットワークを活用し、発注企業が保有する技術・製品について用途仮説の構築を行いながら、当該技術・製品を必要とする企業を探索し、面談機会の創出を支援する技術・製品の用途開拓サービスとなります。また、「Linkers Marketing」は、サービスを利用する発注企業との間でのみ、案件探索時に①基本利用料が、面談に至った場合に②成果報酬(面談、最大6社分)がそれぞれ収益として発生いたします。 ロ.サービスの特徴「Linkers Marketing」の具体的な特徴としては、以下が挙げられます。1. 「Linkers Sourcing」を通じて培った企業ネットワークの活用「Linkers Marketing」は、「Linkers Sourcing」と同一のマッチングプラットフォームを活用して提供するサービスとなります。当社は、「Linkers Sourcing」を通じて多数の技術パートナー探索を手掛けており(約2,000案件、2026年7月末日現在)、そのマッチングプロセスを通じて大手企業から中堅・中小企業まで幅広い企業ネットワークを構築しております。特にものづくり分野における企業の技術部門との接点を有していることから、これらのネットワークを活用して、発注企業が保有する技術・製品の用途候補となる企業を探索し、技術部門等との面談機会を創出することが可能となります。2. 用途仮説に基づく情報発信による商談機会の創出発注企業が保有する技術・製品について、その特徴や想定される用途等を踏まえて用途仮説を構築し、当該用途に関連する企業や技術者等に対して技術シーズ情報を発信(登録企業は600社以上、2026年7月末日現在)しております。「Linkers Sourcing」等を通じて構築した企業ネットワークを活用して技術シーズ情報を届けることで、情報を受け取った技術者から社内の関係部門への情報共有等を通じて、新たな用途の発見や面談機会の創出につなげることが期待できます。 「Linkers Sourcing」及び「Linkers Marketing」における探索案件数の推移は、以下のとおりであります。(単位:件) 区分2025年7月期2026年7月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期探索件数(※)件数2226312111362213年間合計10082 ※ 「Linkers Sourcing」及び「Linkers Marketing」での案件探索の合計となります。 また、「Linkers Sourcing」及び「Linkers Marketing」における取引社数の推移は、以下のとおりであります。(単位:社数) 区分2025年7月期2026年7月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期取引社数(※1)登録数96942344累計(※2)710716725729731734738742 ※1 「Linkers Sourcing」及び「Linkers Marketing」での発注実績のある企業数を指します。※2 取引社数の累計数は、「Linkers Marketing」のマッチング候補先としての規模感を表す参考値として記載しております。 c.「Linkers TX」イ.サービスの内容「Linkers TX」は、当社が蓄積してきた技術情報、企業データ、企業ネットワーク及び調査・マッチングノウハウ等を活用し、技術トレンドの調査から技術パートナー候補の探索、マッチングまでを一つのプラットフォーム上で支援するSaaS型サービス(注6)であります。研究開発、新規事業開発等において必要となる技術情報や関連企業を効率的に探索・整理し、外部パートナー候補との接点創出までを支援することで、企業の研究開発及び事業化に係る業務の効率化を図っております。また、「Linkers TX」は、サービス利用開始後、月額利用料が契約期間に従って継続的に収益として発生するとともに、システム上で提供するレポートについては、顧客による成果物の検収時に収益が発生いたします。 ロ.サービスの特徴「Linkers TX」の具体的な特徴としては、以下が挙げられます。1. 技術調査からパートナー探索までを一つのプラットフォームで支援技術トレンドの把握、関連技術・企業の調査、技術パートナー候補の探索等、従来は複数の情報源や手法を用いて行っていた業務を一つのプラットフォーム上で行うことが可能であります。当社が蓄積してきた技術情報や企業データ等をAI等により検索・整理することで、研究開発や新規事業開発に必要な情報収集及び候補企業の探索を効率的に行うことができます。2. 当社の企業ネットワークを活用した外部パートナーとの接点創出当社が「Linkers Sourcing」等のサービスを通じて構築してきた企業ネットワーク及びマッチングノウハウを活用し、システム上で候補企業を探索するだけでなく、顧客が求める技術を有する企業との接点創出までを支援しております。これにより、自社のみで探索を行う場合と比較して探索範囲を広げるとともに、候補企業へのアプローチに係る負担を軽減し、外部企業との共創やオープンイノベーション(注7)の推進を支援することが可能となります。3. カスタマーサクセスによる導入・活用支援導入後は、カスタマーサクセス担当者が定期的なミーティングや利用状況に応じた支援を行い、顧客におけるサービスの活用及び定着を支援しております。これにより、システムの導入にとどまらず、研究開発や新規事業開発の業務プロセスにおける継続的な活用を促進しております。 (2) SaaS型マッチングシステム「LFB(Linkers for BANK/Linkers for Business)」イ.サービスの内容「LFB」は、地域金融機関及び事業会社におけるビジネスマッチング業務を支援するSaaS型ビジネスマッチングシステムであります。案件情報、対応状況及びマッチングの進捗等を一元管理し、組織内で共有することで、担当者個人の経験やネットワークに依存しない業務プロセスの構築、ビジネスマッチング業務の効率化及びマッチング機会の拡大を支援しております。金融機関向けには「Linkers for BANK」を、事業会社向けには「Linkers for Business」を提供しております。また、「LFB」は、導入機関との間で、システム導入時に①導入支援料が、サービス利用開始後は②月額利用料が契約期間に従って継続的に収益として発生いたします。さらに、導入機関等との広域連携を通じてビジネスマッチングが成約した場合には、③個別の契約条件に基づくマッチング手数料が収益として発生いたします。ロ.サービスの特徴「LFB」の具体的な特徴としては、以下が挙げられます。1. 案件情報の一元管理による業務効率化と組織的なマッチング活動の実現従来、地域金融機関等におけるビジネスマッチング業務では、案件情報や対応状況等が担当者ごとに管理されるなど、情報やノウハウが属人化することが課題となっておりました。「LFB」を導入することで、案件情報、対応状況及び過去のマッチング事例等を一元管理し、組織内で共有することが可能となります。これにより、担当者個人の経験やネットワークに依存せず、組織的にビジネスマッチング活動を行うことが可能となるとともに、案件管理や各種事務処理の効率化を通じて、より多くの商談機会の創出が期待できます。また、営業フローの構築、データ分析、ビジネスマッチングに関するセミナー等の支援を通じて、導入機関におけるビジネスマッチング業務の定着及び提案力の向上を支援しております。 「LFB」導入機関にて創出された商談数(※)の推移は、以下のとおりであります。(単位:件) 2025年7月期2026年7月期 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期発生商談数(※)24,74030,22528,82832,58629,24931,06729,09234,113※ 「Linkers for BANK」全導入機関内で発生したビジネスマッチングの商談数を指します。 2. 当社及び導入機関のネットワークを活用したマッチング機会の拡大「LFB」は、導入機関内で蓄積された案件情報に加え、必要に応じて他の「LFB」導入機関や当社が保有する企業ネットワーク等を活用することで、自機関・自社内のみでは解決が難しい案件についても、幅広い候補先とのマッチングを行うことが可能となります。また、当社が「Linkers Sourcing」及び「Linkers Marketing」等の提供を通じて培ってきたマッチングノウハウや企業ネットワークを活用することで、導入機関におけるマッチング機会の拡大を支援しております。 「LFB」の導入機関数累計の推移は、以下のとおりであります。(単位:機関) 2025年7月期2026年7月期 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期導入数(※)-△122--△1-導入累計(※)4746485050504949※ 「Linkers for BANK」及び「Linkers for Business」の導入数 3. 広域連携によるマッチング機会の創出「LFB」は、他の「LFB」導入機関との間で案件情報を共有する広域連携により、各導入機関が単独では対応が難しい案件について、地域や組織の枠を越えたマッチング機会を創出することが可能となります。これにより、取引先企業の販路拡大や新たな取引機会の創出を支援しております。また、導入機関同士による事例共有やユーザー会等を通じて、ビジネスマッチングに関するノウハウの共有及び利用促進を図っております。 (3) その他サービスa.「Linkers Promotion」イ.サービスの内容「Linkers Promotion」は、企業が保有する技術やサービス等について、その特徴や価値を効果的に発信し、ターゲットとなる企業・技術者等との接点創出を支援するプロモーションサービスであります。当社が保有する企業・技術者ネットワークを活用し、セミナー等の企画・集客・運営を通じて、企業の技術・製品・サービスの認知向上及び商談機会の創出を支援しております。「Linkers Promotion」は、セミナー等のイベント支援の完了時に、イベント支援内容に応じて発注企業と契約を締結した契約額に基づいて収益が発生いたします。ロ.サービスの特徴「Linkers Sourcing」や「Linkers Marketing」の提供を通じて構築した、ものづくり分野の企業・技術者ネットワークを活用し、技術やサービスに関するセミナー等の情報を、関心の高い企業・技術者等に届けることが可能であります。これにより、一般的な広告出稿や展示会出展だけでは接点を持ちにくい企業のキーパーソンや、オープンイノベーション、先端技術等に関心を有する技術者との接点創出を支援しております。 b.「Linkers Trend Map」イ.サービスの内容「Linkers Trend Map」は、数万件に及ぶ論文や特許情報を、AIとリサーチャーの知見を活用して分析・可視化することで、研究開発や事業企画に活用可能な技術動向や分析結果を提供するサービスとなります。電気自動車(EV)・カーボンニュートラルなどのトレンド把握、競合ベンチマーク、加工技術の調査、新素材の用途探索など、幅広いテーマに対応し、目的に応じた検索式によるデータ抽出と、独自のカテゴライズにより技術動向を可視化しております。得られた分析結果は、戦略立案や製品開発の意思決定に活用することが期待できます。「Linkers Trend Map」は、成果物の検収時に契約額に基づき収益が発生いたします。 ロ.サービスの特徴「Linkers Trend Map」の特徴は、AIによる大規模分析とリサーチャーによる内容の精査・分析を組み合わせたハイブリッド型手法にあります。AIを活用して多数の論文・特許情報から関連性や技術トレンドを抽出し、リサーチャーが顧客の目的に応じた観点から内容を精査することで、分析の網羅性と品質の両立を図っております。また、用途・技術・素材等の観点から分析軸を設定することが可能であり、必要に応じて「Linkers Research」と連携した追加調査等にも対応しております。 リサーチ事業リサーチサービスa.「Linkers Research」イ.サービスの内容「Linkers Research」は、企業の新規事業、研究開発及び事業戦略等に関する意思決定を支援するため、世界の技術動向、研究・技術パートナーの探索、新規事業・R&D(注8)のテーマ、市場・競合環境等について、顧客の目的に応じた調査・分析を行い、その結果をレポート等として提供するリサーチサービスであります。各専門分野に知見を有する外部リサーチャーによる情報収集と、社内リサーチャーによる内容の精査・分析を組み合わせ、調査品質を担保しながら、顧客の目的に応じた調査結果を提供しております。「Linkers Research」は、成果物の検収時にそれぞれの契約額に基づき収益が発生いたします。 ロ.サービスの特徴1. 専門リサーチャーネットワークと社内リサーチャーを組み合わせた調査体制「Linkers Research」は、各専門分野に精通した外部リサーチャーとのネットワークを活用し、幅広い技術領域やテーマに対応しております。調査受注時には、外部リサーチャーが専門性を活かして情報収集・調査を行い、その成果を社内リサーチャーが専門家の視点から精査・分析するとともに、情報の粒度やアウトプットを統一することで、調査成果物の品質管理とプロジェクト管理の両立を図っております。2. 顧客課題に応じた調査設計と高付加価値なアウトプット顧客の調査目的や課題に応じて、調査対象、情報ソース、分析項目及びアウトプット等を設計することで、情報収集にとどまらず、顧客の意思決定に必要な情報を整理・分析した調査結果を提供しております。また、調査を通じて具体化した技術テーマやパートナー探索ニーズについては、「Linkers Sourcing」や「Linkers Marketing」等の当社サービスと連携することで、調査から探索・マッチングまで一連の支援につなげることが可能となります。(1) 一般リサーチ企業が関心を有する技術領域等について、調査テーマやフェーズに応じた情報ソース、調査範囲、対象及び調査項目等の要件を定義して、調査を行っております。 (2) マルチクライアントリサーチ当社グループが独自に設定した先端技術等の調査テーマについて複数の企業に参加を募り、その調査結果を参加企業に提供しております。複数企業で調査費用を分担することで参加企業は費用負担を軽減しつつ、幅広い調査結果を得ることが可能となります。(3) カスタマイズリサーチ顧客固有の課題や目的に応じて個別に調査設計を行い、カスタマイズした調査・分析結果を提供しております。市場動向、法規制動向、技術競争力、研究テーマ、新規事業機会等の幅広いテーマについて、顧客の意思決定に必要な情報を整理・分析した調査結果を提供しております。 「Linkers Research」における調査案件数の推移は、以下のとおりであります。(単位:件) 区分2025年7月期2026年7月期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期調査件数(※)件数44638338457810737年間合計228267※ 一般リサーチ、マルチクライアントリサーチ、及びカスタマイズリサーチにおける受注件数の合計となります。 b.「Linkers Research Clip」イ.サービスの内容「Linkers Research Clip」は、「Linkers Research」により提供した調査レポート等をWeb上で閲覧・共有し、調査結果を活用するための付随サービスであります。複数の調査結果を横断したテキスト検索や、社内における技術情報への関心の可視化等の機能を提供しております。2025年7月期より、「Linkers Research」の利用価値を高める付随サービスとして位置付け、無償で提供しております。 ロ.サービスの特徴「Linkers Research Clip」は、従来、ExcelやPDF等で提供していた「Linkers Research」の調査レポート等をWeb上で一元的に閲覧・検索・共有することが可能なサービスであります。複数の条件やフィルタを用いて調査結果を検索できるほか、社内での情報共有や利用状況の可視化を通じて、調査成果の活用を支援しております。 (注)1.発注企業の技術課題を解決できる技術を保有する企業を探索して、マッチングを行うサービスを指しております。2.令和5年12月25日 内閣府経済社会総合研究所 国民経済計算部『2022年度(令和4年度)国民経済計算年次推計』3.Artificial Intelligenceの略で、人工的に作られた知能を持つコンピュータシステムやソフトウエアを指しております。4.当社が提供する探索・マッチングサービスにおいて、受注候補企業等の推薦を行う情報提供者を指しております。5.個人的な経験や勘などに基づく他人に説明することが難しい知識のことで、経験やノウハウを指しております。6.「Software as a Service」の略であり、クラウド上で提供されるソフトウエアを、インターネット等を通じて利用するサービス形態を指しております。7.2006年に米国研究者のヘンリー・チェスブロウ氏の著書『Open Innovation:The New Imperative for Creating And Profiting from Technology』にて提唱された概念を指しております。8.Research and Developmentの略で、自社の事業領域に関する研究や新技術の開発力を高めるために必要な活動を行うことを指しております。 [事業系統図]

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
Linkers Sourcingは基本利用料と成果報酬で収益を得ており、価格設定の自由度があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ネットワーク
連携する産業コーディネーターを通じた有力な受注候補企業の増加と法人データベースの構築。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:競合の激化 / システムトラブル / 業績の偏重
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

現時点では、リンカーズが保有する特許、ブランド、規制ライセンス、独占的IPに関する具体的な情報は公開されておらず、無形資産による競争優位性は確認できません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

リンカーズの提供するサービスは、企業間のマッチングプラットフォームであり、一度利用を開始した企業が他社へ乗り換える際の学習コストや手間は一定程度存在する可能性がありますが、その度合いは限定的と考えられます。

ネットワーク効果★★★☆☆
根拠:中程度利用者増が価値を生む

リンカーズは、企業間のM&Aや事業承継のマッチングプラットフォームを運営しており、プラットフォーム上の企業数が増加することで、より多くのマッチング機会が創出され、プラットフォームの価値が高まるネットワーク効果が期待できます。特に、ユニークな企業やニッチなニーズを持つ企業が集まることで、その効果は増幅される可能性があります。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

情報通信業におけるリンカーズのビジネスモデルにおいて、構造的に他社よりも安価にサービスを提供できるコスト優位性は現時点では見受けられません。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

企業間マッチングプラットフォーム市場はまだ発展途上であり、リンカーズが業界規模に対して最適な少数寡占を形成しているとは言えません。しかし、プラットフォームの成長に伴い、一定の規模の経済性が働く可能性はあります。

  • 産業コーディネーターの活用:リンカーズは、全国の地方自治体、金融機関、商工会議所などに所属する「産業コーディネーター」と連携しています。彼らは地域の企業や研究機関に精通しており、その紹介を通じて有力な受注候補企業を多数獲得しています。このネットワークは、現場の暗黙知情報を含んだ網羅的な企業探索を可能にし、ニッチな案件でも高い成約率(約53.1%)を実現する強みとなっています。
  • 多様なマッチング手段:リンカーズのマッチングプラットフォームには、過去の案件探索で蓄積された約20,572社(2025年7月期第4四半期時点)の企業情報とマッチングデータがデータベース化されています。AIマッチング、受注候補企業からの自薦、事務局による探索など、複数の探索プロセスを提供することで、マッチング機会を最大化しています。この多角的なアプローチが、顧客の多様なニーズに応える競争力となっています。
  • ものづくり企業との接点:「Linkers Sourcing」を通じて約2,000件(2025年7月末日現在)の技術パートナー探索を手掛けてきた経験から、大手企業から中堅・中小企業まで幅広いものづくり企業の技術部門と強固なネットワークを構築しています。この専門的な接点は、「Linkers Marketing」において大手企業の技術部門との商談機会を創出し、新技術のマーケティングを効果的に支援できる独自の優位性となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「マッチングで世界を変える」というミッションを掲げ、従来の企業同士の出会いのあり方を見直し、最適な出会いを提供することにより、多くのイノベーションを生み出す「別次元の産業構造」を築いていくため、当社グループ独自のビジネスマッチングプラットフォームを提供することで国内産業の生産性の向上、更には国力の発展に寄与することを経営方針としております。 また、当社グループは、ものづくり産業におけるニーズ(発注企業)とシーズ(受注候補企業)を結びつけることを活動の中心としており、「ものづくり」に強みを有するビジネスマッチングサービスとして、企業間の探索・マッチングに関する課題解決のためのサービスを提供することを事業の根幹としております。 今後は、当社グループがこれまで蓄積してきた技術情報、企業ネットワーク及び調査・マッチングノウハウ等を活用し、研究・調査から技術探索、用途開拓、企業間マッチングに至るまで、顧客の課題に応じたサービスを一体的に提供してまいります。加えて、「Linkers TX」や「LFB」等のSaaS型サービスの機能拡充及び利用拡大を進めることで、継続的な顧客接点の拡大と収益基盤の強化を図り、ものづくり企業を中心とした顧客の研究開発及び事業化の生産性向上に貢献してまいります。 また、上記ミッションのもと、当社グループの役員及び従業員全員の共通価値観として「Linkers Quality」を定めて、以下7つの指針を基に日々の活動を行っております。① 三方良し ― 業界を変えるプラットフォーマーであり続けたい ―② 悩んだらブレスト ― 組織として最高のアウトプットを更新し続ける ―③ 強固な信頼インフラ ― 摩擦を恐れずにオープンで本質的な議論を ―④ ボトルネックとキードライバー ― 費用対効果の最大化 ―⑤ トライ&エラーの高速回転 ― スピード感をもって課題解決と組織学習を実現する ―⑥ ユーザーファースト ― ユーザーの期待を超えるサービスを提供する ―⑦ オーナーシップ ― リンカーズの事業成長、ひいては顧客への価値提供を最大化する ― (2)経営上の目標の達成状況を判断するための指標 当社グループは、持続的な事業拡大と企業価値の向上を図っていくために、売上高、営業利益及び経常利益の中長期的な成長を重要指標としております。また、当社グループの主力サービスである「Linkers Sourcing」及び「Linkers Marketing」における探索案件数、「Linkers Research」における調査案件数、及び「LFB」における導入機関数等については、各サービスの先行指標として今後のシステム投資や営業施策の決定における判断材料となるため、重要な指標として経営判断に利用しております。なお、2026年4月に提供を開始した「Linkers TX」についても、今後の事業拡大に伴い、契約社数、利用状況その他の事業進捗を示す指標を重要な経営指標として管理し、必要に応じて開示してまいります。各サービスの指標の推移については、「第1 企業の概況 3 事業の内容」の各サービスの説明に記載しております。(3)経営環境及び中長期的な経営戦略当社グループが提供する「Linkers Sourcing」や「Linkers TX」等のサービスは、製造業を中心とする企業の研究開発、新規事業開発等における技術調査、技術パートナー探索及び企業間マッチングを支援するものであります。製品ライフサイクルの短縮や技術の高度化・複雑化が進む中、企業が自社内の技術や人材のみで研究開発を完結することは困難となっており、外部の技術・企業・研究機関等を活用する「オープンイノベーション」の重要性が高まっております。内閣府「統合イノベーション戦略2026」においても、産学官を結節するイノベーション・エコシステムの高度化等が重点施策として掲げられており、研究成果の社会実装や産業競争力の強化に向けた外部連携の重要性が示されております(注1)。わが国の製造業は、国際的な事業環境の不確実性の高まりや、経済安全保障への対応、AI・デジタル技術の急速な進展等、大きな環境変化に直面しております。経済産業省等による「2026年版ものづくり白書」においても、こうした環境変化を踏まえ、製造業の競争力強化に向けた中長期的な成長投資やAI・デジタル技術の活用の重要性が示されております(注2)。当社グループは、このような環境下において、研究開発や新規事業開発における技術調査、技術探索及び外部パートナーとの連携に対するニーズは、引き続き高い水準で推移すると考えております。総務省統計局「2025年(令和7年)科学技術研究調査結果の概要」(注3)によれば、2024年度の我が国の科学技術研究費の総額は、23兆7,925億円、うち企業による研究費は17兆4,303億円となっております。企業の研究費を産業別にみると、当社グループの主要顧客である製造業が14兆9,793億円と大きな割合を占めており(注3)、製造業における研究開発投資は引き続き高い水準にあります。さらに、同調査によれば、2025年3月31日現在における製造業の研究者数は43万6,400人であり、企業の研究者全体の82.9%を占めております。当社グループは、こうした研究開発活動を担う製造業の研究者・技術者等を主要な利用者層として、これまでに蓄積してきた技術情報、企業ネットワーク、産業コーディネーターとのネットワーク及び調査・マッチングノウハウ等を活用し、技術調査、技術探索及び企業間マッチングを支援しております。また、2026年4月に提供を開始した「Linkers TX」においては、これらの知見やネットワークを活用した技術探索機能等をSaaS型サービスとして提供することで、より広範な技術課題への対応と顧客接点の拡大を図っております。 このような経営環境のもと、当社グループは以下の施策を中心に事業展開を進めてまいります。① 製造業向け技術探索・マッチング領域の強化当社グループは、これまで蓄積してきた技術情報、企業ネットワーク及び調査・マッチングノウハウ等を活用し、「Linkers Sourcing」及び「Linkers Marketing」による技術探索・用途開拓サービスの収益力向上を図るとともに、2026年4月に提供を開始した「Linkers TX」を中長期的な成長を牽引するサービスとして位置付け、その拡大に取り組んでまいります。「Linkers TX」については、技術調査から候補企業の探索、外部企業との接点創出までを支援する機能の拡充を進めるとともに、有償顧客の獲得及び利用拡大を進めてまいります。また、顧客の利用状況やニーズを踏まえながら、検索・推薦機能、外部データ連携、案件管理等の機能改善を継続し、サービスの提供価値向上を図ってまいります。「Linkers Sourcing」及び「Linkers Marketing」については、営業人員の育成・戦力化、営業プロセスの改善及び案件遂行の生産性向上を通じて、既存顧客との取引深耕及び新規案件の獲得を進めてまいります。さらに、これらの既存サービスと「Linkers TX」との相互活用を進めることで、顧客の技術課題を継続的に把握し、より幅広い探索・マッチングニーズへの対応を図ってまいります。これらの施策を通じて、当社グループの強みが最も発揮できる製造業の技術探索・マッチング領域に経営資源を重点的に配分し、中長期的な収益拡大と事業基盤の強化を目指してまいります。 ② SaaS型マッチングサービスの収益基盤の強化「Linkers for BANK」及び「Linkers for Business」については、既存導入機関における利用拡大及びサービス価値の向上を通じて、安定的なストック収益基盤の維持・強化を図ってまいります。また、顧客ニーズを踏まえた機能改善や新規導入を進めるとともに、広域連携等の活用を通じて導入後の収益機会の拡大を図ってまいります。さらに、地域金融機関等が有する顧客基盤や案件情報と、当社グループが蓄積してきたマッチングノウハウを組み合わせることで、地域企業間の商談機会の創出を支援するとともに、導入機関におけるビジネスマッチング業務の高度化を図ってまいります。また、導入機関における利用状況や商談データ等を踏まえ、案件管理や利用状況の可視化、マッチング業務の効率化等につながる機能拡充を進めることで、継続的な利用促進及び顧客満足度の向上につなげてまいります。これらの施策を通じて、既存顧客との取引深耕及びサービス利用の拡大を図り、SaaS型マッチングサービスとしての提供価値を高めることで、中長期的な収益基盤の強化を目指してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 収益基盤の拡充当社グループが持続的な収益成長を実現するためには、既存サービスの収益力向上及び新たなサービスの早期収益化を通じて、収益基盤を強化することが重要であると考えております。既存サービスにおいては、新たな機能の追加や利用企業層の開拓、提供エリアの拡大により収益機会の増加を図るとともに、既存サービスの強化及び新たなサービスの収益化を通じて、収益基盤の拡充を図ってまいります。 ② 収益性の改善及び黒字化に向けた取り組み当社グループは、事業基盤の拡大に向けた新規プロダクトの開発、人材採用及び営業体制の強化等の先行投資を継続してきた一方、既存サービスの売上が計画を下回ったこと等により、複数事業年度にわたり営業損失及び当期純損失を計上しております。このため、収益性の改善及び早期の黒字化を経営上の重要課題の一つと認識しており、今後は、当社グループの強みを有する事業領域への経営資源の集中を進めるとともに、既存サービスの収益力向上、「Linkers TX」等の重点事業の早期収益化、人員配置の最適化及び外部費用を含む固定費の適正化に取り組んでまいります。また、各事業の売上高、顧客獲得状況その他の主要KPI及び投資対効果を継続的に検証し、事業計画の進捗に応じて投資及びコストの見直しを機動的に行うことにより、持続的に利益を創出できる事業構造への転換を図ってまいります。 ③ 技術力の拡充当社グループは、ウェブサイトやシステムを活用したサービス運営を中心に事業展開しており、常に外部環境におけるIT技術の進化に注視しながら、技術力の向上に努めてまいります。また、優秀なエンジニアの確保など技術部門の強化を推進し、持続的に付加価値の高いサービスを提供できる体制の構築を図ってまいります。 ④ 優秀な人材の確保当社グループが事業戦略を着実に遂行するためには、各事業及び管理部門において必要となる専門性及び経験を有する人材を適切に確保・育成していくことが重要であると考えております。採用力の向上に努めるとともに、人材育成の強化、業務環境や福利厚生の充実及び事業環境や組織状況に応じた適切な人員配置等を通じて、従業員の定着及び活躍を促進してまいります。 ⑤ 内部管理体制の強化当社グループが継続的かつ安定的な事業運営を行うためには、事業規模及び組織規模に応じた適切な内部管理体制を構築することが重要であると認識しております。当社グループは、事業部門と、会計、法務、コンプライアンス、情報管理等を担うコーポレート部門との連携を強化するとともに、業務プロセスの整備及び内部統制システムの適切な運用を通じて、業務の適正性及び効率性の向上に取り組んでまいります。また、社内規程の整備・運用、役職員に対する教育等を継続し、法令遵守及びリスク管理体制の一層の強化を図ってまいります。 ⑥ 当社グループサービスの認知度向上当社グループが持続的な事業拡大を図るためには、提供するサービスのユーザビリティ及び品質の向上に加え、当社及び各サービスの認知度向上による新規顧客の拡大が重要であると考えております。当社では、展示会やセミナー活動等を通じた顧客開拓に加え、企業ロゴやブランドカラー等の刷新を行うなど、企業・サービスの認知度向上に向けた取り組みを進めてまいりました。今後も、費用対効果を十分に見極めながら、各種マーケティング施策及びブランドの浸透を通じて、認知度の向上及び顧客基盤の拡大に取り組んでまいります。 ⑦ マッチング精度の向上当社グループのビジネスマッチング事業においては、産業コーディネーター並びに候補企業の確保とともに、精度の高いマッチング技術の構築が重要であると認識しております。技術への知見が高い産業支援機関等の外部パートナーとの連携を強化するとともに、これまで培ってきたマッチングノウハウやAI等の技術を活用し、より精度の高いマッチングを提供できるよう努めてまいります。 ⑧ システムの安定性の確保当社グループの主要事業においては、インターネット上でサービスを提供しており、安定した事業運営を行うためには、ウェブサイト及び各種システムのセキュリティ並びに開発・運用保守体制の整備が極めて重要であると認識しております。今後も、システムの安定性及び可用性の確保に取り組み、市場環境や事業規模の変化に対応した運用体制の整備を継続してまいります。 ⑨ 情報管理体制の強化当社グループは、公開前の事業戦略や製品企画などの機密情報や個人情報等を保有しており、その管理体制の重要性について十分に認識しております。社内規程の適切な運用、定期的な社内教育の実施、情報セキュリティマネジメントシステムの維持・向上等を通じて、引き続き情報管理体制の強化を図ってまいります。 ⑩ 経営体制及びガバナンス体制の強化当社グループが持続的な成長及び企業価値の向上を実現するためには、経営環境の変化に迅速かつ適切に対応できる経営体制を構築するとともに、経営の透明性、客観性及び健全性を確保することが重要であると認識しております。当社は、権限分散及び牽制機能の強化を進め、特定の個人に過度に依存しない経営体制の構築を図るとともに、取締役会をはじめとする各機関の監督機能及び意思決定プロセスの実効性向上に取り組んでまいります。また、コーポレート・ガバナンス体制の継続的な見直し及び強化を通じて、持続的かつ安定的な経営基盤の構築に努めてまいります。 (注)1.2026年7月14日閣議決定、内閣府「統合イノベーション戦略2026」2.令和8年5月29日 経済産業省、厚生労働省、文部科学省「2026年版ものづくり白書」3.令和7年12月12日、総務省統計局「2025年(令和7年)科学技術研究調査結果の概要」
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「マッチングで世界を変える」というミッションを掲げ、従来の企業同士の出会いのあり方を見直し、最適な出会いを提供することにより、多くのイノベーションを生み出す「別次元の産業構造」を築いていくため、当社グループ独自のビジネスマッチングプラットフォームを提供することで国内産業の生産性の向上、更には国力の発展に寄与することを経営方針としております。 また、当社グループは、ものづくり産業におけるニーズ(発注企業)とシーズ(受注候補企業)を結びつけることを活動の中心としており、「ものづくり」に強みを有するビジネスマッチングサービスとして、企業間の探索・マッチングに関する課題解決のためのサービスを提供することを事業の根幹としております。 今後は、当社グループがこれまで蓄積してきた技術情報、企業ネットワーク及び調査・マッチングノウハウ等を活用し、研究・調査から技術探索、用途開拓、企業間マッチングに至るまで、顧客の課題に応じたサービスを一体的に提供してまいります。加えて、「Linkers TX」や「LFB」等のSaaS型サービスの機能拡充及び利用拡大を進めることで、継続的な顧客接点の拡大と収益基盤の強化を図り、ものづくり企業を中心とした顧客の研究開発及び事業化の生産性向上に貢献してまいります。 また、上記ミッションのもと、当社グループの役員及び従業員全員の共通価値観として「Linkers Quality」を定めて、以下7つの指針を基に日々の活動を行っております。① 三方良し ― 業界を変えるプラットフォーマーであり続けたい ―② 悩んだらブレスト ― 組織として最高のアウトプットを更新し続ける ―③ 強固な信頼インフラ ― 摩擦を恐れずにオープンで本質的な議論を ―④ ボトルネックとキードライバー ― 費用対効果の最大化 ―⑤ トライ&エラーの高速回転 ― スピード感をもって課題解決と組織学習を実現する ―⑥ ユーザーファースト ― ユーザーの期待を超えるサービスを提供する ―⑦ オーナーシップ ― リンカーズの事業成長、ひいては顧客への価値提供を最大化する ― (2)経営上の目標の達成状況を判断するための指標 当社グループは、持続的な事業拡大と企業価値の向上を図っていくために、売上高、営業利益及び経常利益の中長期的な成長を重要指標としております。また、当社グループの主力サービスである「Linkers Sourcing」及び「Linkers Marketing」における探索案件数、「Linkers Research」における調査案件数、及び「LFB」における導入機関数等については、各サービスの先行指標として今後のシステム投資や営業施策の決定における判断材料となるため、重要な指標として経営判断に利用しております。なお、2026年4月に提供を開始した「Linkers TX」についても、今後の事業拡大に伴い、契約社数、利用状況その他の事業進捗を示す指標を重要な経営指標として管理し、必要に応じて開示してまいります。各サービスの指標の推移については、「第1 企業の概況 3 事業の内容」の各サービスの説明に記載しております。(3)経営環境及び中長期的な経営戦略当社グループが提供する「Linkers Sourcing」や「Linkers TX」等のサービスは、製造業を中心とする企業の研究開発、新規事業開発等における技術調査、技術パートナー探索及び企業間マッチングを支援するものであります。製品ライフサイクルの短縮や技術の高度化・複雑化が進む中、企業が自社内の技術や人材のみで研究開発を完結することは困難となっており、外部の技術・企業・研究機関等を活用する「オープンイノベーション」の重要性が高まっております。内閣府「統合イノベーション戦略2026」においても、産学官を結節するイノベーション・エコシステムの高度化等が重点施策として掲げられており、研究成果の社会実装や産業競争力の強化に向けた外部連携の重要性が示されております(注1)。わが国の製造業は、国際的な事業環境の不確実性の高まりや、経済安全保障への対応、AI・デジタル技術の急速な進展等、大きな環境変化に直面しております。経済産業省等による「2026年版ものづくり白書」においても、こうした環境変化を踏まえ、製造業の競争力強化に向けた中長期的な成長投資やAI・デジタル技術の活用の重要性が示されております(注2)。当社グループは、このような環境下において、研究開発や新規事業開発における技術調査、技術探索及び外部パートナーとの連携に対するニーズは、引き続き高い水準で推移すると考えております。総務省統計局「2025年(令和7年)科学技術研究調査結果の概要」(注3)によれば、2024年度の我が国の科学技術研究費の総額は、23兆7,925億円、うち企業による研究費は17兆4,303億円となっております。企業の研究費を産業別にみると、当社グループの主要顧客である製造業が14兆9,793億円と大きな割合を占めており(注3)、製造業における研究開発投資は引き続き高い水準にあります。さらに、同調査によれば、2025年3月31日現在における製造業の研究者数は43万6,400人であり、企業の研究者全体の82.9%を占めております。当社グループは、こうした研究開発活動を担う製造業の研究者・技術者等を主要な利用者層として、これまでに蓄積してきた技術情報、企業ネットワーク、産業コーディネーターとのネットワーク及び調査・マッチングノウハウ等を活用し、技術調査、技術探索及び企業間マッチングを支援しております。また、2026年4月に提供を開始した「Linkers TX」においては、これらの知見やネットワークを活用した技術探索機能等をSaaS型サービスとして提供することで、より広範な技術課題への対応と顧客接点の拡大を図っております。 このような経営環境のもと、当社グループは以下の施策を中心に事業展開を進めてまいります。① 製造業向け技術探索・マッチング領域の強化当社グループは、これまで蓄積してきた技術情報、企業ネットワーク及び調査・マッチングノウハウ等を活用し、「Linkers Sourcing」及び「Linkers Marketing」による技術探索・用途開拓サービスの収益力向上を図るとともに、2026年4月に提供を開始した「Linkers TX」を中長期的な成長を牽引するサービスとして位置付け、その拡大に取り組んでまいります。「Linkers TX」については、技術調査から候補企業の探索、外部企業との接点創出までを支援する機能の拡充を進めるとともに、有償顧客の獲得及び利用拡大を進めてまいります。また、顧客の利用状況やニーズを踏まえながら、検索・推薦機能、外部データ連携、案件管理等の機能改善を継続し、サービスの提供価値向上を図ってまいります。「Linkers Sourcing」及び「Linkers Marketing」については、営業人員の育成・戦力化、営業プロセスの改善及び案件遂行の生産性向上を通じて、既存顧客との取引深耕及び新規案件の獲得を進めてまいります。さらに、これらの既存サービスと「Linkers TX」との相互活用を進めることで、顧客の技術課題を継続的に把握し、より幅広い探索・マッチングニーズへの対応を図ってまいります。これらの施策を通じて、当社グループの強みが最も発揮できる製造業の技術探索・マッチング領域に経営資源を重点的に配分し、中長期的な収益拡大と事業基盤の強化を目指してまいります。 ② SaaS型マッチングサービスの収益基盤の強化「Linkers for BANK」及び「Linkers for Business」については、既存導入機関における利用拡大及びサービス価値の向上を通じて、安定的なストック収益基盤の維持・強化を図ってまいります。また、顧客ニーズを踏まえた機能改善や新規導入を進めるとともに、広域連携等の活用を通じて導入後の収益機会の拡大を図ってまいります。さらに、地域金融機関等が有する顧客基盤や案件情報と、当社グループが蓄積してきたマッチングノウハウを組み合わせることで、地域企業間の商談機会の創出を支援するとともに、導入機関におけるビジネスマッチング業務の高度化を図ってまいります。また、導入機関における利用状況や商談データ等を踏まえ、案件管理や利用状況の可視化、マッチング業務の効率化等につながる機能拡充を進めることで、継続的な利用促進及び顧客満足度の向上につなげてまいります。これらの施策を通じて、既存顧客との取引深耕及びサービス利用の拡大を図り、SaaS型マッチングサービスとしての提供価値を高めることで、中長期的な収益基盤の強化を目指してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 収益基盤の拡充当社グループが持続的な収益成長を実現するためには、既存サービスの収益力向上及び新たなサービスの早期収益化を通じて、収益基盤を強化することが重要であると考えております。既存サービスにおいては、新たな機能の追加や利用企業層の開拓、提供エリアの拡大により収益機会の増加を図るとともに、既存サービスの強化及び新たなサービスの収益化を通じて、収益基盤の拡充を図ってまいります。 ② 収益性の改善及び黒字化に向けた取り組み当社グループは、事業基盤の拡大に向けた新規プロダクトの開発、人材採用及び営業体制の強化等の先行投資を継続してきた一方、既存サービスの売上が計画を下回ったこと等により、複数事業年度にわたり営業損失及び当期純損失を計上しております。このため、収益性の改善及び早期の黒字化を経営上の重要課題の一つと認識しており、今後は、当社グループの強みを有する事業領域への経営資源の集中を進めるとともに、既存サービスの収益力向上、「Linkers TX」等の重点事業の早期収益化、人員配置の最適化及び外部費用を含む固定費の適正化に取り組んでまいります。また、各事業の売上高、顧客獲得状況その他の主要KPI及び投資対効果を継続的に検証し、事業計画の進捗に応じて投資及びコストの見直しを機動的に行うことにより、持続的に利益を創出できる事業構造への転換を図ってまいります。 ③ 技術力の拡充当社グループは、ウェブサイトやシステムを活用したサービス運営を中心に事業展開しており、常に外部環境におけるIT技術の進化に注視しながら、技術力の向上に努めてまいります。また、優秀なエンジニアの確保など技術部門の強化を推進し、持続的に付加価値の高いサービスを提供できる体制の構築を図ってまいります。 ④ 優秀な人材の確保当社グループが事業戦略を着実に遂行するためには、各事業及び管理部門において必要となる専門性及び経験を有する人材を適切に確保・育成していくことが重要であると考えております。採用力の向上に努めるとともに、人材育成の強化、業務環境や福利厚生の充実及び事業環境や組織状況に応じた適切な人員配置等を通じて、従業員の定着及び活躍を促進してまいります。 ⑤ 内部管理体制の強化当社グループが継続的かつ安定的な事業運営を行うためには、事業規模及び組織規模に応じた適切な内部管理体制を構築することが重要であると認識しております。当社グループは、事業部門と、会計、法務、コンプライアンス、情報管理等を担うコーポレート部門との連携を強化するとともに、業務プロセスの整備及び内部統制システムの適切な運用を通じて、業務の適正性及び効率性の向上に取り組んでまいります。また、社内規程の整備・運用、役職員に対する教育等を継続し、法令遵守及びリスク管理体制の一層の強化を図ってまいります。 ⑥ 当社グループサービスの認知度向上当社グループが持続的な事業拡大を図るためには、提供するサービスのユーザビリティ及び品質の向上に加え、当社及び各サービスの認知度向上による新規顧客の拡大が重要であると考えております。当社では、展示会やセミナー活動等を通じた顧客開拓に加え、企業ロゴやブランドカラー等の刷新を行うなど、企業・サービスの認知度向上に向けた取り組みを進めてまいりました。今後も、費用対効果を十分に見極めながら、各種マーケティング施策及びブランドの浸透を通じて、認知度の向上及び顧客基盤の拡大に取り組んでまいります。 ⑦ マッチング精度の向上当社グループのビジネスマッチング事業においては、産業コーディネーター並びに候補企業の確保とともに、精度の高いマッチング技術の構築が重要であると認識しております。技術への知見が高い産業支援機関等の外部パートナーとの連携を強化するとともに、これまで培ってきたマッチングノウハウやAI等の技術を活用し、より精度の高いマッチングを提供できるよう努めてまいります。 ⑧ システムの安定性の確保当社グループの主要事業においては、インターネット上でサービスを提供しており、安定した事業運営を行うためには、ウェブサイト及び各種システムのセキュリティ並びに開発・運用保守体制の整備が極めて重要であると認識しております。今後も、システムの安定性及び可用性の確保に取り組み、市場環境や事業規模の変化に対応した運用体制の整備を継続してまいります。 ⑨ 情報管理体制の強化当社グループは、公開前の事業戦略や製品企画などの機密情報や個人情報等を保有しており、その管理体制の重要性について十分に認識しております。社内規程の適切な運用、定期的な社内教育の実施、情報セキュリティマネジメントシステムの維持・向上等を通じて、引き続き情報管理体制の強化を図ってまいります。 ⑩ 経営体制及びガバナンス体制の強化当社グループが持続的な成長及び企業価値の向上を実現するためには、経営環境の変化に迅速かつ適切に対応できる経営体制を構築するとともに、経営の透明性、客観性及び健全性を確保することが重要であると認識しております。当社は、権限分散及び牽制機能の強化を進め、特定の個人に過度に依存しない経営体制の構築を図るとともに、取締役会をはじめとする各機関の監督機能及び意思決定プロセスの実効性向上に取り組んでまいります。また、コーポレート・ガバナンス体制の継続的な見直し及び強化を通じて、持続的かつ安定的な経営基盤の構築に努めてまいります。 (注)1.2026年7月14日閣議決定、内閣府「統合イノベーション戦略2026」2.令和8年5月29日 経済産業省、厚生労働省、文部科学省「2026年版ものづくり白書」3.令和7年12月12日、総務省統計局「2025年(令和7年)科学技術研究調査結果の概要」
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態の状況(資産) 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ75,546千円減少の1,288,128千円となりました。これは主に、ソフトウエアの増加133,663千円、建物の増加85,380千円、敷金及び保証金の増加47,838千円、ソフトウエア仮勘定の増加37,634千円の一方で、現金及び預金の減少445,407千円等によるものであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ576,709千円増加の822,629千円となりました。これは主に、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)の増加544,343千円等によるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ652,256千円減少の465,498千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失672,256千円の計上等によるものであります。 この結果、自己資本比率は36.1%(前連結会計年度末は82.0%)となりました。 ② 経営成績の状況当社グループは、「マッチングで世界を変える」というミッションのもと、企業と企業の出会いのあり方を見直し、従来の産業構造では成し得なかった最適な出会いを提供することで、多くのイノベーションを生み出す産業のしくみを国内外に築き、産業全体の生産性を最大化するための連携のハブとなる企業を目指し、マッチングプラットフォームの運営を中心に事業を展開しております。サービス内容としては、ニーズ起点のマッチングを手掛ける技術探索サービス「Linkers Sourcing」、シーズ起点のマッチングを手掛ける用途開拓サービス「Linkers Marketing」、SaaS型の金融機関向けマッチングシステム「Linkers for BANK」、及び事業会社向けマッチングシステム「Linkers for Business」の提供等による探索・マッチングサービスと、技術ニーズ・シーズの調査を手掛ける「Linkers Research」を中心としたリサーチサービスを主たるサービスとしております。我が国経済は、雇用・所得環境の改善や設備投資の持ち直し等を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、物価上昇が家計や企業活動に影響を及ぼす中、米国をはじめとする各国の通商政策を巡る不確実性や、それらを受けた海外経済の減速懸念、中東情勢をはじめとする地政学リスクの高まり、金融・為替市場の変動等により、先行きに対する不確実性の高い状況が続きました。特に、製造業を中心とする企業においては、人手不足への対応やデジタル化、省力化等を目的とした投資需要が継続する一方、事業環境の先行きに対する不透明感から、新規事業や研究開発を含む投資案件について、投資効果や実行時期を慎重に見極める動きも見られました。当社グループが取り組む事業領域においては、企業の研究開発活動や新規事業・新技術創出に向けた取り組みは継続しており、製造業を中心とした技術探索・用途開拓ニーズ、地域金融機関における取引先企業支援ニーズ、及び技術・市場調査ニーズは引き続き存在しております。また、経済安全保障への対応やAI・デジタル技術の活用等を背景として、外部の技術・知見を活用する重要性も高まっているものと認識しております。一方で、先行き不透明感を背景とした企業の投資判断の慎重化に加え、生成AI等の普及に伴う情報収集・要約業務の内製化や競合環境の変化等もあり、一部サービスにおいては顧客社内での検討・意思決定に時間を要し、新規受注獲得までのリードタイムが長期化する傾向が見られました。このような事業環境のもと、当社グループは、中長期的な業容拡大と収益基盤の再構築に向け、既存サービスの営業体制及びカスタマーサクセス体制の強化、営業プロセスの見直し、既存プラットフォームの機能改善等を進めてまいりました。また、新規プロダクト「Linkers TX」については、2026年4月にサービスを開始し、顧客への提案活動や販売促進活動を本格化するなど、今後の成長に向けた事業基盤の整備に取り組んでまいりました。既存事業においては、顧客満足度の向上及び継続取引の拡大を目的としてカスタマーサクセス体制の強化を進めるとともに、受注回復を図るため、営業人員の増強、営業活動プロセスの見直し及び提案活動の強化等に取り組んでまいりました。しかしながら、新たに採用した営業人員の戦力化には一定の期間を要したことに加え、新規顧客における検討プロセスの長期化等の影響もあり、当連結会計年度においては、営業体制強化による売上回復効果を十分に発現させるには至りませんでした。また、「Linkers TX」については、サービスの具体的な機能及び導入効果を顧客に説明できる範囲が広がる中、営業活動を積極化した一方で、当該活動に営業リソースを投入したことにより、既存サービスの提案機会が相対的に限定される状況も生じました。こうした状況を踏まえ、「Linkers TX」の提案活動を担う専任体制の整備を進めるなど、営業リソースの最適化を図り、既存サービスの提案活動との両立に向けた営業体制の構築を進めております。なお、当社元代表取締役に関する一連の事案の発生及び公表により、一部の新規案件において受注及び導入の遅れが生じましたが、当社は、新たな経営体制のもと、ガバナンス体制の強化を進め、事業の安定運営に取り組んでおります。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,353,363千円(前年同期比0.5%減)、営業損失は667,236千円(前年同期は営業損失457,988千円)、経常損失は665,864千円(前年同期は経常損失428,433千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は672,256千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失548,214千円)となりました。 セグメントごとの業績は、次のとおりであります。 ① ビジネスマッチング事業「Linkers Sourcing」及び「Linkers Marketing」は、営業活動体制の改善、各種KPI等の見直し、営業プロセス管理の変更及び営業人員の採用強化等の各種施策に取り組みました。一方で、新規顧客における検討プロセスの長期化や、新たに採用した営業人員の戦力化に時間を要したことなどから、着手件数は82件(前年同期100件)と前年同期を下回って推移いたしました。金融機関向けマッチングシステム「Linkers for BANK」及び事業会社向けマッチングシステム「Linkers for Business」からなる「LFB」は、既存導入先からの月額利用料等は概ね堅調に推移した一方で、新規導入については慎重な検討が続いたこと等から、当連結会計年度における新規導入はありませんでした。この結果、累計導入機関数は49機関(前年同期50機関)となりました。以上の結果、当セグメントの売上高は930,108千円(前年同期比11.2%減)、セグメント損失は710,574千円(前年同期はセグメント損失407,169千円)となりました。 ② リサーチ事業生成AIの普及による情報収集・要約業務の内製化及び競合環境の変化等による当社グループのサービス領域への影響は引き続き見られたものの、当社によるフィールドセールスの支援や、より顧客ニーズの高いカスタマイズ調査へのシフト等の各種施策に取り組みました。また、顧客ニーズに応じた提案内容の見直しや既存顧客への営業活動を強化したことにより、受注機会の拡大を図った結果、「Linkers Research」の調査件数は267件(前年同期228件)と前年を上回って推移いたしました。以上の結果、当セグメントの売上高は423,254千円(前年同期比35.2%増)、セグメント利益は43,337千円(前年同期はセグメント損失50,819千円)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ495,407千円減少の417,111千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は、577,339千円(前年同期は227,769千円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失670,190千円、減価償却費99,423千円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、462,410千円(前年同期は100,930千円の使用)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出224,313千円、有形固定資産の取得による支出144,128千円、敷金の差入による支出107,307千円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は、544,343千円(前年同期は9,996千円の使用)となりました。これは、長期借入れによる収入656,000千円、長期借入金の返済による支出111,657千円によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 b.受注実績当社グループが行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年8月1日至 2026年7月31日)金額(千円)前年同期比(%)ビジネスマッチング事業930,10888.8リサーチ事業423,254135.2合計1,353,36399.5 (注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.売上高 当連結会計年度の売上高は、1,353,363千円となりました。これは主に、自社運営マッチングサービスの売上が低調に推移した一方、リサーチサービスにおいて売上が増加したことによるものであります。 b.売上原価、売上総利益 当連結会計年度の売上原価は、500,040千円となりました。これは主に、リサーチサービスに係る業務委託料等が増加したことによるものであります。 この結果、売上総利益は、853,322千円となりました。 c.販売費及び一般管理費、営業損益 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、1,520,559千円となりました。これは主に、人員体制の強化に伴う人件費の増加、「Linkers TX」をはじめとするサービス開発及び機能拡充に係る費用の増加等によるものであります。 この結果、営業損失は667,236千円となりました。 d.営業外損益、経常損益 当連結会計年度の営業外損益は、1,371千円の利益となりました。これは主に、補助金収入を計上した一方、金融機関からの借入れに伴う支払利息を計上したこと等によるものであります。 この結果、経常損失は665,864千円となりました。 e.特別損益、親会社株主に帰属する当期純損益 当連結会計年度の特別損益は、敷金償却戻入益及び譲渡制限付株式報酬償却損等を計上したことにより4,325千円の損失となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は672,256千円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループの主な資金需要は、事業運営に係る人件費その他の運転資金並びに「Linkers TX」をはじめとするサービスの開発及び機能拡充等に係る投資資金であります。これらの資金需要に対しては、営業活動によるキャッシュ・フローの改善を図るとともに、手元資金、金融機関からの借入れ、第三者割当増資その他の資金調達手段を組み合わせることにより、必要な資金を確保する方針であります。また、当社グループは、事業計画及び資金繰り計画に基づき手元流動性を継続的に管理するとともに、取引金融機関との当座貸越契約等を活用することで、資金調達の安定性確保に努めております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。なお、当社グループが連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 (固定資産の減損)当社グループは、事業に係る固定資産について、継続的に収支を把握している管理会計上の区分及び投資・事業撤退等の意思決定単位を基礎として、他の資産グループから概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位で資産のグルーピングを行っております。また、共用資産については、共用資産を含む、より大きな単位でグルーピングを行っております。営業活動から生ずる損益、資産の使用範囲又は方法の著しい変化、経営環境の著しい悪化等の減損の兆候の有無を判定し、減損の兆候が認められた場合には、割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することにより、減損損失の認識の要否を判定しております。減損の兆候の判定及び将来キャッシュ・フローの見積りにあたっては、取締役会で承認された事業計画を基礎としており、当該事業計画に含まれる売上高の予測を主要な仮定としております。将来の事業環境及び市場環境の変化、事業計画の進捗状況等により、資産グループの収益性が低下した場合には、減損損失を認識する可能性があります。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に変化する外部環境に留意しつつ、収益性の改善、内部管理体制の強化、必要な人材の確保・育成、顧客ニーズに応じたサービスの提供等を通じて、経営成績に重要な影響を与える要因を分散・低減しながら、適切に対応してまいります。 ⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 ⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための指標」に記載のとおり、収益性の改善及び持続的な企業価値向上を重要な経営目標とし、各経営課題に取り組んでおります。

事業リスク

  • 競合激化のリスク:ビジネスマッチング事業は、多くの受注候補者を確保できるかどうかが重要ですが、参入障壁が比較的低いビジネスモデルです。将来の成長が期待される市場であるため、国内外から新規参入が増え、競争が激化する可能性があります。十分な差別化や機能向上が図られない場合、リンカーズの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
  • システムトラブルのリスク:リンカーズの主力サービスは、インターネットを介したマッチングプラットフォームとして提供されています。安定的なサービス運営のため、クラウドサーバーの利用や冗長化などの対策を講じていますが、不正アクセスやシステム障害、ネットワークの切断など予測不能なトラブルが発生する可能性があります。復旧に時間を要した場合、サービス提供に支障が生じ、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
  • 業績の季節的偏重:リンカーズの顧客企業の多くは3月を決算期としているため、リサーチサービスを中心に売上高が3月に集中する傾向があります。新規顧客開拓や納期コントロールで平準化を図る方針ですが、この偏重が継続する可能性があります。特定の月に売上が集中することで、四半期ごとの業績が変動しやすく、経営成績の安定性に影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|7,559 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループのリスク管理体制につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③企業統治に関するその他の事項 ロ.リスク管理体制の整備の状況」に記載のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)事業環境に関するリスク① 競合について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) ビジネスマッチング事業は、発注者の要望に応じることのできる多数の受注候補者を囲い込みできるか否かを除いては、参入障壁が比較的低いビジネスモデルであります。また、将来の成長が期待される市場であり、国内外の事業者がこの分野に参入してくる可能性があります。これまで、先行して事業を推進することで、連携する産業コーディネーターを通じてこれまで有力な受注候補企業を増加させてきたことや、マッチングプラットフォームの法人データベースの構築、及び運用に取り組んできたことが優位性につながっており、実際に競合する状況も限定的となってきております。 しかしながら、今後において十分な差別化や機能向上等が図られなかった場合や、新規参入により競争が激化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ② 自然災害について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 大規模な地震等の自然災害や事故など、当社グループによる予測が不可能かつ突発的事由によって、事業所等が壊滅的な損害を被る可能性があります。このような自然災害に備え、従業員安否確認手段の整備、オフィスでの備蓄食料・生活物資の確保、無停電電源装置の確保等に努めておりますが、想定を超える自然災害が発生する場合は、当社グループの事業活動が制限され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループが直接被災しない場合であっても、外注先等の被災により、間接的に損害を受ける場合もあります。また、災害等の発生によって、電力等の使用制限による社会インフラ能力の低下、個人消費意欲の低下といった副次的な影響により、発注者や受注者の事業活動の抑制につながる可能性があり、そのような場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ③ 感染症の流行・拡大について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループは、取引先、関係者及び従業員の安全確保並びに事業継続の観点から、テレワーク勤務体制やWeb会議システム等を活用できる環境を整備しております。一方で、新たな感染症の大規模な流行・拡大等により、従業員の就業制約、取引先の事業活動の停滞又は顧客企業における投資抑制等が生じた場合には、当社グループの事業活動、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (2)事業内容に関するリスク① 技術革新への対応について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループは、技術探索・マッチングサービス及びSaaSサービスの競争力を維持・向上するため、AIを含む新たな技術の活用、検索・推薦機能の高度化、外部データとの連携等に継続的に取り組む必要があります。技術革新の進展は当社グループの事業成長に向けた機会である一方、これらへの対応が遅れた場合には、サービスの競争力低下や顧客ニーズへの対応の遅れ等により、事業機会を逸失する可能性があります。 さらに、生成AI等の先進技術の利活用にあたっては、情報の正確性、安全性・信頼性の確保、情報管理及び倫理的な配慮等が求められており、これらに適切な対応ができない場合には、当社グループの社会的信用やブランドイメージが低下し、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ② システムトラブルについて(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループは、「Linkers Sourcing」、「Linkers Marketing」、「Linkers TX」及び「LFB」等の主力サービスを、インターネットを介したマッチングプラットフォームとして提供しております。 安定的なサービス運営を行うために、自社でサーバーを保有せず拡張性や可用性に優れた外部提供のクラウドサーバーを利用し、更にはロケーションの異なる2拠点におけるクラウドサーバーを利用してシステムの冗長化を行うことで、災害時のデータ消失に対する備えを行うとともに、データのバックアップ体制の整備や、稼働状況の監視による障害発生時の迅速な復旧対応体制も構築しております。 しかしながら、クラウドサーバー提供元における事故、不正アクセス、その他システム障害やネットワークの切断等予測不能なシステムトラブルが発生し、復旧に時間を要した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ③ 新規サービスへの投資及び収益性について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 当社グループは、持続的な成長に向けて、既存サービスの機能拡充に加え、「Linkers TX」をはじめとする新規サービスの開発及び事業化に取り組んでおります。これらの取り組みにあたっては、市場環境や顧客ニーズを踏まえ、投資効果を検証しながら開発・販売活動を進めておりますが、新規サービスについては収益化までに一定の期間を要する場合があります。 当社グループは、前連結会計年度に引き続き、当連結会計年度においても営業損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。このような状況を踏まえ、収益性の改善及び早期黒字化を重要な経営課題として位置付け、既存事業の収益力強化、成長が見込まれる事業への経営資源の重点配分、固定費を含むコスト構造の見直し及び人員配置の最適化等に取り組んでおります。 また、資金面については、金融機関からの借入れ及び資本性資金を含む資金調達等により、事業運営及び成長投資に必要な手元流動性の確保に努めております。 しかしながら、市場環境や顧客ニーズの変化、サービス開発の遅延、想定した顧客獲得や利用拡大が進まないこと等により期待した収益を獲得できない場合、又は収益性の改善や必要な資金調達が想定どおり進まない場合には、投資の回収に想定以上の期間を要し、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ④ 業績の偏重について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:3月、影響度:中) 当社グループの顧客企業の多くは、決算期が3月であることから、リサーチサービスを中心に当社グループの主たるサービスの売上高が他の月と比較すると3月に集中する傾向があります。 当社グループとしては業績の平準化を企図し、新規顧客の開拓や納期コントロールに努める方針ではありますが、今後においても3月に偏重した傾向が継続する可能性があります。 (2026年7月期の売上高並びに営業損失) 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期通期売上高(千円)288,668355,629442,834266,2291,353,363営業損失(△)(千円)△217,392△178,007△69,423△202,413△667,236 ⑤ 海外取引について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低) 当社グループは、「Linkers Sourcing」の海外企業探索等において、海外企業との取引又は連携が生じる場合があります。海外においては、法規制の変更、為替変動、政治・経済情勢の変化その他のカントリーリスクが存在することから、必要に応じて法的論点の確認や取引先に関する調査等を行い、リスクの低減に努めております。 しかしながら、こうしたリスクが顕在化した場合には、海外企業との取引又は連携に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3)事業体制に関するリスク① 経営体制に関するリスク(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループは、複数の事業領域において事業を展開しており、経営陣による迅速かつ適切な意思決定及び各事業の執行体制の安定性が、事業運営上重要であると認識しております。当社は、代表取締役間の役割分担、取締役会による監督及び業務執行に係る権限分配等を通じて、特定の個人に過度な依存をしない経営体制の構築に取り組んでおります。 しかしながら、経営陣の急激な変更、重要な役職員の離脱その他の事情により経営体制又は事業執行体制に重大な支障が生じた場合には、当社グループの事業運営、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ② 人材の確保・育成等について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループの事業運営及び事業戦略の遂行には、営業、コンサルティング、システム開発、事業企画及び管理部門等の各領域において、必要な専門性及び経験を有する人材を確保・育成し、適切に配置することが重要であると認識しております。 そのため、多様な採用媒体の確保等による採用体制の強化や、OJT、各種研修、人事評価制度等を通じた人材育成及び定着並びに、事業環境や組織状況に応じた人員配置に取り組んでおります。 しかしながら、必要な人材を適時に確保・育成できない場合、重要な人材の流出が生じた場合又は適切な人員配置が進まない場合には、サービス品質や業務遂行能力の低下、事業戦略の実行遅延等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ③ 内部管理体制について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループが継続的かつ安定的な事業運営を行うためには、事業規模及び組織体制に応じた適切な内部管理体制を構築し、その実効性を継続的に確保することが重要であると認識しております。 当社グループは、事業部門と、会計、法務、コンプライアンス、情報管理等を担う管理部門との連携を図るとともに、業務プロセス及び社内規程の整備、内部統制システムの運用、役職員に対する教育等を通じて、内部管理体制の強化に取り組んでおります。 しかしながら、事業環境や組織体制の変化に対して内部管理体制の整備・運用が十分に対応できない場合、不適切な業務執行、法令等への抵触その他の問題が生じることにより、当社グループの社会的信用、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (4)法的規制に関するリスク① 法的規制等について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループの事業は、「電気通信事業法」、「個人情報の保護に関する法律」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「情報流通プラットフォーム対処法」その他の法令・規制の適用を受けております。また、取引形態に応じて下請取引に関する法令等の適用を受ける場合があります。当社グループは、これらの法令・規制を遵守した事業運営を行うとともに、法令改正や規制動向の把握、社内規程の整備及び役職員への教育等を通じて法令遵守体制の強化に努めております。 しかしながら、法令・規制の改廃、新たな規制の導入又は当社グループの事業に対する規制の適用範囲の拡大等により、サービス内容の変更、追加対応その他の負担が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ② 知的財産権について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループは、事業運営にあたり第三者の知的財産権を侵害しないよう留意するとともに、必要に応じて外部専門家等の助言を得ながら対応しております。また、当社グループが保有する知的財産権についても、必要に応じて権利化を図るなど、その保護に努めております。しかしながら、第三者の知的財産権への抵触の有無を完全に調査することは困難であり、知的財産権侵害とされた場合には、損害賠償、当該知的財産権の使用に対する対価の支払い、サービス内容の変更等が必要となる可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ③ 情報セキュリティ及び個人情報等の漏えいについて(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 当社グループでは、業務上、個人情報、顧客企業の技術情報その他機密情報を取り扱う場合があります。当社は、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)及びプライバシーマーク(PMS)の認証を取得し、役職員に対する教育、アクセス権限管理、外部からの不正アクセスやマルウェア等への対策その他の情報セキュリティ対策を実施しております。 しかしながら、サイバー攻撃、システムへの不正アクセス、人的過誤、委託先等を経由した情報漏えいその他の事象を完全に防止することは困難であり、機密情報又は個人情報の漏えい、改ざん、不正使用等が発生した場合には、顧客からの損害賠償請求、サービス提供への支障、社会的信用の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。(5)その他① 税務上の繰越欠損金について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:1年から2年、影響度:中) 当社グループは、当連結会計年度末において税務上の繰越欠損金を有しております。当該繰越欠損金については、将来の課税所得の発生状況等に応じて法人税等の負担を軽減する効果があります。 しかしながら、将来において十分な課税所得が生じない場合又は繰越期間の経過により失効した場合には、その全部又は一部を利用できない可能性があり、当社グループの税負担及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ② 訴訟、係争について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低) 当社グループでは、当連結会計年度末現在において訴訟、係争は生じておりません。 しかしながら、今後何らかの事情によって当社グループに関連する訴訟、係争が行われる可能性は否定できず、訴訟や係争その他の法的紛争が生じた場合、その経過又は結果によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ③ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:2年から3年以内、影響度:中) 当社グループは、業績向上に対する意欲向上を目的として、ストック・オプション制度を導入しており、会社法の規定に基づく新株予約権を当社グループの役員及び従業員に付与しております。2026年7月期末時点で新株予約権の株数は215,200株であり、当社発行済株式数の13,907,000株に対する潜在株式比率は1.55%に相当しております。これらの新株予約権の行使が行われた場合には、当社の株式価値が希薄化する可能性があります。 ④ 配当政策について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題の一つと認識しております。一方で、現時点においては、収益性の改善及び財務基盤の安定を図るとともに、将来の事業成長に必要な投資に経営資源を配分することを優先しております。 このため、創業以来配当を実施しておらず、今後についても、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等によっては、配当を実施できない可能性があります。 ⑤ 固定資産の減損について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低) 当社グループは、サービスの開発及び機能拡充等に伴い、自社利用のソフトウエア等の固定資産を計上しております。これらの固定資産については、営業活動から生ずる損益、資産の使用範囲又は方法の著しい変化、経営環境の著しい悪化等を踏まえ、減損の兆候の有無を判定しております。 今後、事業環境及び市場環境の変化、事業計画の進捗状況等により、資産グループの収益性が低下するなど減損の兆候が生じ、固定資産の回収可能性が低下した場合には、減損損失を計上することにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑥ 財務基盤及び資金繰りについて(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 当社グループは、複数事業年度にわたり営業損失及び当期純損失を計上しており、当連結会計年度においても営業損失667,236千円及び親会社株主に帰属する当期純損失672,256千円を計上しております。 一方、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載の通り、当社は、500,000千円の劣後金銭消費貸借契約による資金調達を実施するとともに、SBIホールディングス株式会社との資本業務提携契約を締結し、第三者割当による新株式の発行に係る249,993千円の払込みが完了していることから、資金繰りに重要な懸念はないと判断しております。 以上より、当連結会計年度末においては継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しておりましたが、その後の資金調達の実施状況等を踏まえ、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断していることから、「継続企業の前提に関する注記」は記載しておりません。 なお、収益性の改善及び早期の黒字化に向けては、既存サービスの収益力向上、「Linkers TX」等の重点事業の早期収益化、人員配置の最適化及び固定費の適正化等に引き続き取り組んでまいります。

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