経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは、デジタル社会の変化に自ら対応・進化し、お客様が欲する最適・的確なソリューションとサービスを提供し続けられるテクノロジーオーガナイズ企業グループを目指し、2022年11月1日に純粋持株会社として当社を設立致しました。中核事業会社である㈱テリロジーは、1989年の創業以来、政府・自治体、文教分野、そして各業界のグローバル企業において欠かすことのできないインターネット技術や今日のデジタル社会を支える世界の先進・先端技術トレンドを常に追い駆け、この国にとって必要・有益とされる新たなテクノロジーの発掘・開発・導入に数多く挑戦して参りました。また、各グループ会社においては、サイバーセキュリティ、ICTサービス、ITマネージドサービス、インバンドソリューションサービス等の国内展開や、アジアグルーバル分野において、当社グループならではのユニークな事業ポートフォリオを展開し、各社連携のもと業容の拡大に努めております。(2)経営戦略等当社グループは、今後益々進展するデジタル社会の基盤づくりにおいて、合理的な最新技術動向の予見と分析に基づき、果敢に挑戦し、独自の工夫によって市場から認知され社会から信頼されるソリューションとサービスを絶えず創出、提供し続ける存在であり続けます。(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、これまで事業の成長性と収益性を重視する観点から、売上高および各種利益数字を、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として位置付けておりました。今後はこれら指標に加え、ステークホルダーの期待に応え、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するため、時価総額の拡大において重要となる指標を定め、今後の経営目標として管理させて頂きます。(4)経営環境当社グループを取り巻く経営環境は、当社グループを取り巻く経営環境は、個人消費の持ち直しや好調なインバウンド需要を背景に、景気は緩やかな回復基調にあります。当社グループでは、好調なインバウンド需要の拡大に伴い、多言語リアルタイム映像通訳サービスのみえる通訳をはじめとする様々な多言語ソリューションでお客様のビジネスを支援してまいります。一方で、長期化するロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢の緊迫化による地政学的リスクをはじめ、円安の進行や原材料価格の高騰による物価の上昇、さらに原油及び原油由来製品の供給不足による景気の下振れリスクのほか、アンソロピックショックに代表されるAIの普及による事業の代替などが懸念されております。このような経営環境において、社会インフラや製造業におけるセキュリティ対策が経営課題として定着する中、当社グループが推進するOT/IoTセキュリティへの需要は一段と高まりを見せています。また、当社グループでは、サイバー攻撃から社会インフラを保護し、その安定した運用を実現するために、サイバーセキュリティ対策やOT/IoTセキュリティ対策としての「サイバースレットインテリジェンスサービス」や「産業系制御システムのセキュリティ対策」、SaaS、PaaS等のログ情報から外部・内部の脅威をいち早く正確に捉えることができる「ログ管理・分析クラウドセキュリティサービス」などの導入を促す活動に取り組んでまいります。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題当社グループは、2022年11月の純粋持株会社体制への移行を経て、ポストコロナの新しい社会活動、企業活動を見据えた当社グループ事業構築の拡充、変革を行っていかなければならない時期に直面していると考えております。デジタルの利活用が進み、旧来のビジネスモデルが変革され産業のDX化が急速に進む中、産業構造も大きく変化・進化していくことになると考えます。当社グループは、このデジタル変革の期を大きなチャンスと捉え、「安心・安全なデジタルの活用を支えるサイバーセキュリティ技術の提供」、「簡単で負担を感じないクラウドサービスの提供」、「ログ解析・管理からデータマネージメント技術の提供」を挑戦領域の軸として、国内外の市場を問わずお客様のDX化推進に貢献して参ります。現在進めておりますお客様が抱える情報システムやセキュリティに関わる「現場課題」、我が国の国策である観光DX、環境DXに関わる「社会課題」解決に向けての事業の加速のみならず、今後の社会にとって「必要不可欠な新たな課題領域」に向けての意欲的な挑戦も続けて参ります。当社は、当社グループが提供するソリューション&サービスが持続可能な社会の支える存在となることを目的としています。この目的のもと当社グループは、経営環境の変化に対応するため、毎期目標数値を見直すローリング方式を採用しております。2025年度の業績は、同連結会計年度に公表した3ヵ年中期経営計画の2年目となる2026年度の目標値を概ね達成していることから、さらなる事業環境の精査と見直しを行い、新たに2026年度から2028年度までの3年間を対象とするテリロジーグループ新中期経営計画を策定いたしました。当社グループは、「長期的な利益を実現する持続性のある事業ポートフォリオの育成と未来を創る新たな事業ポートフォリオの獲得による事業価値の向上を図る」を基本方針に、「既存コア事業戦略」、「成長事業戦略」、「次世代挑戦事業戦略」の三つの柱に経営リソースを集中するとともに、「学習する組織」と「挑戦する組織」の特性を活かした経営資源の適合化戦略を実践することで、グループ経営基盤の安定化・強化と新陳代謝を実現してまいります。 なお、当社グループの経営戦略の基本的な方向性は以下の通りであります。 ①事業戦略の基本・経営資源の最適化、活用の最大化・IT事業の多様性をもつ事業モデル(市場理解追求)・シナジー効果とリスク分散・ビジネス機会が多いことによる社員のモチベーションのアップ(挑戦意欲をかきたてる)②人財戦略・社員のスキルアップ、育成への積極投資・グループ人事交流の活発化(キャリア拡大)・新卒採用からの組織構造の適正化・事業経営者の育成、強化(経営経験のシェア)③財務戦略・グループファイナンスによる効率的な資金運用・収益向上による自己株式取得=株主還元策・資金調達の多様化(クレジットライン/企業与信)④投資戦略・既存事業の成長強化策としての事業投資・事業アライアンスを狙った戦略的互恵関係目的の投資・将来期待できる新市場、新事業獲得目的の投資活動⑤グローバル戦略・ボーダーレス取引、事業機会の増大/対応力強化・市場弾力度とリスクの検証に基づく海外進出・海外取引先との交流強化、信頼関係の強化⑥技術戦略・先端技術の最適化をはかるローカライズインテリジェンスを一層磨く・尖がった技術を見抜くチカラを組織的な資産にする・鉄壁のDX 基盤を保有し技術提供できる会社を目指す(技術経営能力を上げて行く)・AI機能のセキュリティ商材への実装、融合を行う(Security for AI & AI for Securityの実践)・AI活用の促進による生産性の改善、知見の蓄積を図る
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは、デジタル社会の変化に自ら対応・進化し、お客様が欲する最適・的確なソリューションとサービスを提供し続けられるテクノロジーオーガナイズ企業グループを目指し、2022年11月1日に純粋持株会社として当社を設立致しました。中核事業会社である㈱テリロジーは、1989年の創業以来、政府・自治体、文教分野、そして各業界のグローバル企業において欠かすことのできないインターネット技術や今日のデジタル社会を支える世界の先進・先端技術トレンドを常に追い駆け、この国にとって必要・有益とされる新たなテクノロジーの発掘・開発・導入に数多く挑戦して参りました。また、各グループ会社においては、サイバーセキュリティ、ICTサービス、ITマネージドサービス、インバンドソリューションサービス等の国内展開や、アジアグルーバル分野において、当社グループならではのユニークな事業ポートフォリオを展開し、各社連携のもと業容の拡大に努めております。(2)経営戦略等当社グループは、今後益々進展するデジタル社会の基盤づくりにおいて、合理的な最新技術動向の予見と分析に基づき、果敢に挑戦し、独自の工夫によって市場から認知され社会から信頼されるソリューションとサービスを絶えず創出、提供し続ける存在であり続けます。(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、これまで事業の成長性と収益性を重視する観点から、売上高および各種利益数字を、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として位置付けておりました。今後はこれら指標に加え、ステークホルダーの期待に応え、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するため、時価総額の拡大において重要となる指標を定め、今後の経営目標として管理させて頂きます。(4)経営環境当社グループを取り巻く経営環境は、当社グループを取り巻く経営環境は、個人消費の持ち直しや好調なインバウンド需要を背景に、景気は緩やかな回復基調にあります。当社グループでは、好調なインバウンド需要の拡大に伴い、多言語リアルタイム映像通訳サービスのみえる通訳をはじめとする様々な多言語ソリューションでお客様のビジネスを支援してまいります。一方で、長期化するロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢の緊迫化による地政学的リスクをはじめ、円安の進行や原材料価格の高騰による物価の上昇、さらに原油及び原油由来製品の供給不足による景気の下振れリスクのほか、アンソロピックショックに代表されるAIの普及による事業の代替などが懸念されております。このような経営環境において、社会インフラや製造業におけるセキュリティ対策が経営課題として定着する中、当社グループが推進するOT/IoTセキュリティへの需要は一段と高まりを見せています。また、当社グループでは、サイバー攻撃から社会インフラを保護し、その安定した運用を実現するために、サイバーセキュリティ対策やOT/IoTセキュリティ対策としての「サイバースレットインテリジェンスサービス」や「産業系制御システムのセキュリティ対策」、SaaS、PaaS等のログ情報から外部・内部の脅威をいち早く正確に捉えることができる「ログ管理・分析クラウドセキュリティサービス」などの導入を促す活動に取り組んでまいります。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題当社グループは、2022年11月の純粋持株会社体制への移行を経て、ポストコロナの新しい社会活動、企業活動を見据えた当社グループ事業構築の拡充、変革を行っていかなければならない時期に直面していると考えております。デジタルの利活用が進み、旧来のビジネスモデルが変革され産業のDX化が急速に進む中、産業構造も大きく変化・進化していくことになると考えます。当社グループは、このデジタル変革の期を大きなチャンスと捉え、「安心・安全なデジタルの活用を支えるサイバーセキュリティ技術の提供」、「簡単で負担を感じないクラウドサービスの提供」、「ログ解析・管理からデータマネージメント技術の提供」を挑戦領域の軸として、国内外の市場を問わずお客様のDX化推進に貢献して参ります。現在進めておりますお客様が抱える情報システムやセキュリティに関わる「現場課題」、我が国の国策である観光DX、環境DXに関わる「社会課題」解決に向けての事業の加速のみならず、今後の社会にとって「必要不可欠な新たな課題領域」に向けての意欲的な挑戦も続けて参ります。当社は、当社グループが提供するソリューション&サービスが持続可能な社会の支える存在となることを目的としています。この目的のもと当社グループは、経営環境の変化に対応するため、毎期目標数値を見直すローリング方式を採用しております。2025年度の業績は、同連結会計年度に公表した3ヵ年中期経営計画の2年目となる2026年度の目標値を概ね達成していることから、さらなる事業環境の精査と見直しを行い、新たに2026年度から2028年度までの3年間を対象とするテリロジーグループ新中期経営計画を策定いたしました。当社グループは、「長期的な利益を実現する持続性のある事業ポートフォリオの育成と未来を創る新たな事業ポートフォリオの獲得による事業価値の向上を図る」を基本方針に、「既存コア事業戦略」、「成長事業戦略」、「次世代挑戦事業戦略」の三つの柱に経営リソースを集中するとともに、「学習する組織」と「挑戦する組織」の特性を活かした経営資源の適合化戦略を実践することで、グループ経営基盤の安定化・強化と新陳代謝を実現してまいります。 なお、当社グループの経営戦略の基本的な方向性は以下の通りであります。 ①事業戦略の基本・経営資源の最適化、活用の最大化・IT事業の多様性をもつ事業モデル(市場理解追求)・シナジー効果とリスク分散・ビジネス機会が多いことによる社員のモチベーションのアップ(挑戦意欲をかきたてる)②人財戦略・社員のスキルアップ、育成への積極投資・グループ人事交流の活発化(キャリア拡大)・新卒採用からの組織構造の適正化・事業経営者の育成、強化(経営経験のシェア)③財務戦略・グループファイナンスによる効率的な資金運用・収益向上による自己株式取得=株主還元策・資金調達の多様化(クレジットライン/企業与信)④投資戦略・既存事業の成長強化策としての事業投資・事業アライアンスを狙った戦略的互恵関係目的の投資・将来期待できる新市場、新事業獲得目的の投資活動⑤グローバル戦略・ボーダーレス取引、事業機会の増大/対応力強化・市場弾力度とリスクの検証に基づく海外進出・海外取引先との交流強化、信頼関係の強化⑥技術戦略・先端技術の最適化をはかるローカライズインテリジェンスを一層磨く・尖がった技術を見抜くチカラを組織的な資産にする・鉄壁のDX 基盤を保有し技術提供できる会社を目指す(技術経営能力を上げて行く)・AI機能のセキュリティ商材への実装、融合を行う(Security for AI & AI for Securityの実践)・AI活用の促進による生産性の改善、知見の蓄積を図る
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要①経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の持ち直しや好調なインバウンド需要を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、長期化するロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢の緊迫化による地政学的リスクをはじめ、円安の進行や原材料価格の高騰による物価の上昇など、依然として先行き不透明な状況が続きました。このような経営環境のもと、当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)は、今後益々進展するDX社会の基盤づくりにおいて、独自の先見力に富む合理的な最新技術動向の分析に基づき、新たなテクノロジー導入に果敢に挑戦してまいりました。また、独自の工夫によって市場から認知され、社会・お客様から信頼されるソリューションとサービスを絶えず創出し、提供し続ける存在であり続けるため、「更なる成長とグループ事業価値の創造・実現」をスローガンに掲げて、「デジタル経営人材・事業を創出・育成する会社」として持続的な成長と中長期的な企業価値向上に取り組んでまいりました。 当連結会計年度における部門別の概要は、次のとおりであります。 (ネットワーク部門)当部門の領域では、テレワークや在宅勤務におけるセキュリティ対策とサイバー攻撃からWebサイトやサービスを守るネットワークセキュリティ対策が注目を集めました。当社グループが得意とするIPアドレス管理サーバ製品は、新モデルへの変更に伴うリプレイス案件に注力したことで受注活動は堅調に推移しました。また、Radware社のDDoS攻撃対策ソリューションは、マーケティング強化を重点施策として位置付け、メーカー協賛イベントへの積極的な参画を通じ、新規に取り扱いを開始したセキュリティ関連製品の認知向上と新規リードの獲得を力強く推進いたしました。その他、柔軟なモビリティとセキュリティを担保するクラウド型無線LANシステムは、既存無線LAN環境からのリプレイス案件が増加したほか、導入後サポートを徹底したことで、新規オフィスや倉庫、拠点開設に伴う追加案件を受注するなど堅調に推移しました。この結果、売上高は1,787百万円(前期1,657百万円、前期比7.9%増)となりました。 (セキュリティ部門)当部門の領域では、社会インフラや製造業におけるセキュリティ対策が経営課題として定着する中、当社グループが推進するOT/IoTセキュリティへの需要は一段と加速し、国内大手企業や公共インフラ分野での大規模な導入が極めて好調に推移しました。また、サプライチェーン全体での対策強化や工場DXの進展を背景に、中堅規模の製造業からの引き合いも過去最高水準を記録しております。市場の急拡大を的確に捉えた結果、期末に向けて受注を大幅に伸ばし、通期を通じて力強い成長を実現しました。さらに、当部門のコンステラセキュリティジャパン社においては、総務省のインターネット上の偽・誤情報対策技術の開発・実証事業、防衛省関連プロジェクト、警察庁向け案件など政府機関案件を数多く推進したほか、当社グループ内で培った知見を基に開発した独自技術の採用も着実に進展しており、官公庁分野を中心に事業の広がりと実績の積み上げが一段と進んでおります。その他、昨今、クラウドサービスの利用が加速するなか、既存のシステムやセキュリティ対策ツール、SaaS、PaaS等のログ情報から外部・内部の脅威をいち早く正確に捉えることができるログ管理・分析クラウドセキュリティサービスは、大手自動車部品メーカー、ゲームソフト開発会社、国内のSOC事業者などに採用が進み、順調に拡大しました。この結果、売上高は4,434百万円(前期3,375百万円、前期比31.4%増)となりました。 (ソリューションサービス部門)当部門の領域では、業務の効率化やデジタル化、人材不足への対応など、お客様の多様な課題を解決する技術とアイデアを融合したソフトウェアやサービスで、幅広いニーズに応えております。当部門のテリロジーサービスウェア社においては、多言語リアルタイム映像通訳サービスは、インバウンド需要の動向を背景に、百貨店、小売店、宿泊施設を中心にした受注活動により、大手日系、外資系ホテルに採用されるなど、堅調に推移しました。また、中小企業における情報セキュリティ対策の高まりから、UTMやエンドポイント、SASEサービス等のネットワーク・セキュリティサービスも堅調に伸長しております。なお、当社グループ独自開発のRPAツールは、誰でも簡単に使える特徴と認知度の高まりから、業界、業種、規模を問わず利用は拡大しました。訪日インバウンドメディアを活用したプロモーション事業を行うIGLOOO(イグルー)社は、好調なインバウンド需要を背景に、官公庁や自治体、民間企業からの訪日外国人を誘客するPR需要の拡大に伴い、受注は増加しました。情報システムDX支援及びシステム開発のクレシード社は、Windows11対応におけるPCのリプレイス案件、これに紐づくサーバ案件やシステム更新案件が堅調に推移し、また、ネットワークやサーバ、セキュリティ対策案件の受注も増加しました。音声を中心に企業向けコンタクトセンターソリューションを提供するログイット社は、主力であるコールセンター向け通話録音ビジネスにおいて、声紋認証案件及びコンプライアンスレコーディング案件を受注するとともに、新たにZoom Contact Center及びZoom Phoneの取り扱いを開始し、音声ビジネスの拡大を図りました。また、新たにAIプラットフォームの取り扱いも開始し、CX・EX向上を目的として、AIを活用した感情解析及びクラウドビジネスの市場投入に取り組みました。この結果、売上高は4,424百万円(前期3,620百万円、前期比22.2%増)となりました。 以上の結果、当連結会計年度における受注高は11,372百万円(前期10,021百万円、前期比13.5%増)、売上高は10,646百万円(前期8,653百万円、前期比23.0%増)、受注残高は4,534百万円(前期3,807百万円、前期比19.1%増)となりました。 利益面では、地政学的リスクに伴う資材高騰及び円安の影響により輸入商品の仕入価格が上昇したほか、中長期的な経営戦略の実現に向けた人的資本への投資に伴う費用は増加したものの、売上高の増加に加えて、一部商品の仕入価格上昇分を販売価格に転嫁を図るなどの取り組みを行ったことで、営業利益549百万円(前期は273百万円の利益)となりました。また、持分法による投資利益9百万円のほか、輸入取引に係る為替リスク対策として実施した為替予約による為替相場の変動に伴う為替差益44百万円及びデリバティブ評価益43百万円を営業外収益に計上したことで、経常利益656百万円(前期は327百万円の利益)となりました。なお、法人税等調整額として72百万円を計上したことで、この結果、親会社株主に帰属する当期純利益346百万円(前期は176百万円の利益)となりました。 ②財政状態の状況当連結会計年度末における総資産は、10,261百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,152百万円増加いたしました。当連結会計年度末における負債合計は、6,896百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,658百万円増加いたしました。当連結会計年度末における純資産合計は、3,364百万円となり、前連結会計年度末に比べ494百万円増加いたしました ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,444百万円増加し、3,125百万円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は1,860百万円(前年同期は54百万円の使用)となりました。これは主に前渡金の増加額559百万円があった一方で、税金等調整前当期純利益647百万円を計上、前受金の増加額1,344百万円があったこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は1,102百万円(前年同期は234百万円の使用)となりました。これは主に連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出447百万円、有形固定資産の取得による支出376百万円、投資有価証券の取得による支出170百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は678百万円(前年同期は46百万円の獲得)となりました。これは主に短期借入金の純増額300百万円、長期借入れによる収入300百万円等によるものであります。 ④仕入、受注及び販売の実績当社グループは単一事業であるため、仕入、受注及び販売の実績については事業部門ごとに記載しております。 a . 仕入実績当連結会計年度の仕入実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。事業部門別当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)ネットワーク部門(千円)828,77019.6セキュリティ部門(千円)2,795,40031.0ソリューションサービス部門(千円)1,246,070△14.2合計(千円)4,870,24113.8 b . 受注実績当連結会計年度の受注実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。事業部門別受注高前年同期比(%)受注残高前年同期比(%)ネットワーク部門(千円)1,868,99713.2720,94712.7セキュリティ部門(千円)4,727,7468.32,934,27911.1ソリューションサービス部門(千円)4,776,24919.2879,05566.8合計(千円)11,372,99313.54,534,28219.1 c . 販売実績当連結会計年度の販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。事業部門別当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)ネットワーク部門(千円)1,787,8817.9セキュリティ部門(千円)4,434,41731.4ソリューションサービス部門(千円)4,424,13622.2合計(千円)10,646,43523.0(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営者成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容等a.経営成績等(売上高)当社グループの当連結会計年度の売上高は、前期に比べ1,992百万円増加した10,646百万円となりました。これは主に、社会インフラや製造業におけるセキュリティ対策が経営課題として定着する中、当社グループが推進するOT/IoTセキュリティへの需要は一段と加速し、国内大手企業や公共インフラ分野での大規模な導入が極めて好調に推移したことによるものです。また、当社グループのコンステラセキュリティジャパン社は、総務省のインターネット上の偽・誤情報対策技術の開発・実証事業、防衛省関連プロジェクト、警察庁向け案件など政府機関案件を数多く推進したほか、当社グループ内で培った知見を基に開発した独自技術の採用も着実に進展しており、官公庁分野を中心に事業の広がりと実績の積み上げが一段と進んでおります。さらに、当社グループのテリロジーサービスウェア社が提供する多言語リアルタイム映像通訳サービスは、好調なインバウンド需要の動向を背景に、百貨店、小売店、宿泊施設を中心にした受注活動により、大手日系、外資系ホテルに採用されるなど、堅調に推移したほか、訪日インバウンドメディアを活用したプロモーション事業を行うIGLOOO(イグルー)社では、官公庁や自治体、民間企業からの訪日外国人を誘客するPR需要の拡大に伴い、受注が増加したことによるものであります。(売上総利益)売上総利益は、前連結会計年度に比べ593百万円増加し、3,411百万円となりました。これは主に、地政学的リスクに伴う資材高騰及び円安の影響により輸入商品の仕入価格が上昇したものの、売上高の増加に加えて、一部商品の仕入価格上昇分を販売価格に転嫁を図るなどの取り組みを行ったことによるものであります。(営業利益)販売管理費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ318百万円増加し、2,862百万円となりました。これは主に、中長期的な経営戦略の実現に向けた人的資本への投資に伴う費用が増加したことによるものであります。これらの結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ275百万円増加し、549百万円となりました。(経常利益)経常利益は、前連結会計年度に比べ329百万円増加し、656百万円となりました。これは主に、持分法による投資利益9百万円のほか、輸入取引に係る為替リスク対策として実施した為替予約による為替相場の変動に伴う為替差益44百万円及びデリバティブ評価益43百万円を営業外収益に計上したことによるものであります。(親会社株主に帰属する当期純利益)特別利益は、投資有価証券売却益6百万円を計上しております。特別損失は、固定資産除却損6百万円のほか、投資有価証券評価損9百万円を計上しております。また、法人税等調整額72百万円を計上したことで、以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ170百万円増加し、346百万円となりました。b.経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。c.財政状態(資産)当連結会計年度末における流動資産は7,819百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,283百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が1,564百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は2,442百万円となり、前連結会計年度末に比べ869百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が319百万円増加したこと等によるものであります。(負債)当連結会計年度末における流動負債は6,511百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,509百万円増加いたしました。これは主に前受金が1,344百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は384百万円となり、前連結会計年度末に比べ148百万円増加しました。これは主に長期借入金が114百万円増加したこと等によるものであります。(純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は3,364百万円となり、前連結会計年度末に比べ494百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益346百万円を計上したこと等によるものであります。この結果、自己資本比率は31.9%(前連結会計年度末は39.7%)となりました。 d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、社会インフラや製造業におけるセキュリティ対策が経営課題として定着する中、当社グループが推進するOT/IoTセキュリティへの需要は一段と加速し、国内大手企業や公共インフラ分野での大規模な導入が極めて好調に推移したしました。また、当社グループのコンステラセキュリティジャパン社は、総務省のインターネット上の偽・誤情報対策技術の開発・実証事業、防衛省関連プロジェクト、警察庁向け案件など政府機関案件を数多く推進したほか、当社グループ内で培った知見を基に開発した独自技術の採用も着実に進展しており、官公庁分野を中心に事業の広がりと実績の積み上げが一段と進んでおります。その他、当社グループのテリロジーサービスウェアが提供する多言語リアルタイム映像通訳サービスは、好調なインバウンド需要の動向を背景に、百貨店、小売店、宿泊施設を中心にした受注活動により、大手日系、外資系ホテルに採用されるなど、堅調に推移したほか、訪日インバウンドメディアを活用したプロモーション事業を行うIGLOOO(イグルー)社では、官公庁や自治体、民間企業からの訪日外国人を誘客するPR需要の拡大に伴い、受注は増加したことから、2025年度につきましては、売上高10,646百万円/営業利益549百万円/経常利益656百万円/親会社株主に帰属する当期純利益346百万円/1株当たり当期純利益20.28円となりました。当社グループは、デジタル社会の変化に自ら対応・進化し、お客様が欲する最適・的確なソリューションとサービスを提供し続けられるテクノロジーオーガナイズ企業グループを目指し、2022年11月1日に純粋持株会社として当社を設立いたしました。中核事業会社である㈱テリロジーは、1989年の創業以来、政府・自治体、文教分野、そして各業界のグローバル企業において欠かすことのできないインターネット技術や今日のデジタル社会を支える世界の先進・先端技術トレンドを常に追い駆け、この国にとって必要・有益とされる新たなテクノロジーの発掘・開発・導入に数多く挑戦して参りました。また、各グループ会社においては、サイバーセキュリティ、ICTサービス、ITマネージドサービス、インバンドソリューションサービス等の国内展開や、アジアグルーバル分野において、当社グループならではのユニークな事業ポートフォリオを展開し、各社連携のもと業容の拡大に努めております。当社グループでは、2022年11月の純粋持株会社体制への移行を経て、ポストコロナの新しい社会活動、企業活動を見据えた当社グループ事業構築の拡充、変革を行っていかなければならない時期に直面していると考えております。デジタルの利活用が進み、旧来のビジネスモデルが変革され産業のDX化が急速に進む中、産業構造も大きく変化・進化していくことになると考えます。当社グループは、このデジタル変革の期を大きなチャンスと捉え、「安心・安全なデジタルの活用を支えるサイバーセキュリティ技術の提供」、「簡単で負担を感じないクラウドサービスの提供」、「ログ解析・管理からデータマネージメント技術の提供」を挑戦領域の軸として、国内外の市場を問わずお客様のDX化推進に貢献してまいります。現在進めております、お客様が抱える情報システムやセキュリティに関わる「現場課題」、我が国の国策である観光DX、環境DXに関わる「社会課題」解決に向けての事業の加速のみならず、今後の社会にとって「必要不可欠な新たな課題領域」に向けての意欲的な挑戦も続けてまいります。このような環境のなか、当社グループは、外部環境の変化に機動的に対応しながら、長期的な目標像の実現をめざすために、毎期目標数値を見直すローリング方式を採用しております。2025年度に公表した3ヵ年の中期計画の2年目にあたる2026年度の目標値について概ね達成していることから、事業環境の一層の精査と見直しを行い、新たに2026年度から2028年度までの3年間を対象とする「テリロジーグループ新中期経営計画」を策定いたしました。当社グループでは、「長期的な利益を実現する持続性のある事業ポートフォリオの育成と未来を創る新たな事業ポートフォリオの獲得による事業価値の向上を図る」を基本方針に、「既存コア事業戦略」、「成長事業戦略」、「次世代挑戦事業戦略」の三つの柱に経営リソースを集中するとともに、「学習する組織」と「挑戦する組織」の特性を活かした経営資源の適合化戦略を実践することで、グループ経営基盤の安定化・強化と新陳代謝を実現してまいります。 なお、当社グループの経営戦略の基本的な方向性は以下の通りであります。 ①事業戦略の基本・経営資源の最適化、活用の最大化・IT事業の多様性をもつ事業モデル(市場理解追求)・シナジー効果とリスク分散・ビジネス機会が多いことによる社員のモチベーションのアップ(挑戦意欲をかきたてる)②人財戦略・社員のスキルアップ、育成への積極投資・グループ人事交流の活発化(キャリア拡大)・新卒採用からの組織構造の適正化・事業経営者の育成、強化(経営経験のシェア)③財務戦略・グループファイナンスによる効率的な資金運用・収益向上による自己株式取得=株主還元策・資金調達の多様化(クレジットライン/企業与信)④投資戦略・既存事業の成長強化策としての事業投資・事業アライアンスを狙った戦略的互恵関係目的の投資・将来期待できる新市場、新事業獲得目的の投資活動⑤グローバル戦略・ボーダーレス取引、事業機会の増大/対応力強化・市場弾力度とリスクの検証に基づく海外進出・海外取引先との交流強化、信頼関係の強化⑥技術戦略・先端技術の最適化をはかるローカライズインテリジェンスを一層磨く・尖がった技術を見抜くチカラを組織的な資産にする・鉄壁のDX 基盤を保有し技術提供できる会社を目指す(技術経営能力を上げて行く)・AI機能のセキュリティ商材への実装、融合を行う(Security for AI & AI for Securityの実践)・AI活用の促進による生産性の改善、知見の蓄積を図る なお、当社グループでは、新中期経営計画の初年度となる2026年度は、売上高12,200百万円/営業利益662百万円/経常利益715百万円/親会社株主に帰属する当期純利益429百万円/1株当たり当期純利益25.07円を連結業績目標としております。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況の分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。b.資本の財源及び資産の流動性当社グループの事業活動における短期の運転資金については、基本的には自己資金および金融機関からの短期借入金を主な財源としており、設備投資や長期の運転資金に関しては、金融機関からの長期借入金によっております。また、グループ内の資金効率向上のため、当社は子会社と金銭消費貸借契約を契約し、資金の集中管理をおこなっております。当社グループの資金の流動性については、上記方策により十分な現金及び現金同等物を確保しております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表を作成するに当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりでありますが、特に下記の会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。a.投資有価証券の減損当社グループの連結財務諸表に計上されている投資有価証券については、従来より減損処理に関する基準を設けており、これに基づいて処理を実施しております。市場価格のある投資有価証券については、期末日における被投資会社の株価が取得価額に比べ50%以上下落している場合は原則として減損処理を行っております。市場価格のない投資有価証券については、被投資会社の純資産額を基にした1株当たりの実質価額を見積り、株価の代わりに用いて検討することで市場価格のある投資有価証券と同等の減損処理を行っております。被投資会社の株価もしくは業績の著しい低迷があった場合には、投資有価証券の評価損を計上する可能性があります。b.繰延税金資産当社グループの連結財務諸表に計上されている資産及び負債の金額と課税所得計算上の資産及び負債の金額との間に生じる一時差異に係る税効果については、当該差異の解消時に適用される法定実効税率を使用して、繰延税金資産を計上しております。将来の税金の回収可能予想額は、当社グループの将来の課税所得の見込額に基づき算出しておりますが、将来の課税見込額の変動により、繰延税金資産が変動する可能性があります。c.のれんの減損のれんの償却方法については、投資効果の及ぶ期間にわたり、定額法により償却しております。なお、のれんの対象事業の収益性が低下し、減損の必要性を認識した場合には、のれんの減損処理を行う可能性があります。重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは、デジタル社会の変化に自ら対応・進化し、お客様が欲する最適・的確なソリューションとサービスを提供し続けられるテクノロジーオーガナイズ企業グループを目指し、2022年11月1日に純粋持株会社として当社を設立致しました。中核事業会社である㈱テリロジーは、1989年の創業以来、政府・自治体、文教分野、そして各業界のグローバル企業において欠かすことのできないインターネット技術や今日のデジタル社会を支える世界の先進・先端技術トレンドを常に追い駆け、この国にとって必要・有益とされる新たなテクノロジーの発掘・開発・導入に数多く挑戦して参りました。また、各グループ会社においては、サイバーセキュリティ、ICTサービス、ITマネージドサービス、インバンドソリューションサービス等の国内展開や、アジアグルーバル分野において、当社グループならではのユニークな事業ポートフォリオを展開し、各社連携のもと業容の拡大に努めております。(2)経営戦略等当社グループは、今後益々進展するデジタル社会の基盤づくりにおいて、合理的な最新技術動向の予見と分析に基づき、果敢に挑戦し、独自の工夫によって市場から認知され社会から信頼されるソリューションとサービスを絶えず創出、提供し続ける存在であり続けます。(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、これまで事業の成長性と収益性を重視する観点から、売上高および各種利益数字を、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として位置付けておりました。今後はこれら指標に加え、ステークホルダーの期待に応え、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するため、時価総額の拡大において重要となる指標を定め、今後の経営目標として管理させて頂きます。(4)経営環境当社グループを取り巻く経営環境は、個人消費の回復、インバウンド需要の高まり等を背景に、緩やかな回復基調にあります。当社グループでは、好調なインバウンド需要の拡大に伴い、みえる通訳をはじめとする様々な多言語ソリューションでお客様のビジネスを支援してまいります。一方で、長期化するロシアのウクライナ侵攻や中東情勢の緊迫化による地政学的リスクをはじめ、為替相場の急激な変動、原材料価格やエネルギーコストの高騰による物価の上昇等に加え、2025年1月に発足した米国トランプ政権の関税政策等による世界的な景気動向の不透明感から、国内景気の先行きは依然不透明な状況が予想されます。また、社会インフラを取り巻く脅威はより一層多様化・複雑化し、社会生活や経済活動がインターネットに依存する傾向が高まったことでサイバー攻撃による甚大な被害を及ぼす傾向が益々強まっております。当社グループでは、これらの脅威から社会インフラを守り、安定した運用を実現するためには、サイバーセキュリティ対策やOT/IoTのセキュリティ対策に向けた「サイバースレットインテリジェンスサービス」のほか、「脆弱性診断サービス」、「産業系制御システムのセキュリティ対策」などの導入を促す活動に取り組んでまいります。(5)事業上及び財務上の対処すべき課題当社グループは、昨年11月の純粋持株会社体制への移行を経て、ポストコロナの新しい社会活動、企業活動を見据えた当社グループ事業構築の拡充、変革を行っていかなければならない時期に直面していると考えております。デジタルの利活用が進み、旧来のビジネスモデルが変革され産業のDX化が急速に進む中、産業構造も大きく変化・進化していくことになると考えます。当社グループは、このデジタル変革の期を大きなチャンスと捉え、「安心・安全なデジタルの活用を支えるサイバーセキュリティ技術の提供」、「簡単で負担を感じないクラウドサービスの提供」、「ログ解析・管理からデータマネージメント技術の提供」を挑戦領域の軸として、国内外の市場を問わずお客様のDX化推進に貢献して参ります。現在進めておりますお客様が抱える情報システムやセキュリティに関わる「現場課題」、我が国の国策である観光DX、環境DXに関わる「社会課題」解決に向けての事業の加速のみならず、今後の社会にとって「必要不可欠な新たな課題領域」に向けての意欲的な挑戦も続けて参ります。当社は、当社グループの提供するソリューション&サービスが持続可能な社会の支えになることを目的とし、原則として毎年改定を行うローリング方式による中期経営計画として目標数値の見直しを行い、事業成長・拡大を加速化し、次のステージに向けたコミットメントとして2024年度を初年度とする新たな3ヵ年のテリロジーグループ新中期経営計画「挑戦と更なる成長」を策定致しました。しかしながら、急激な円安進行や物価上昇等を背景に厳しい経営環境が継続し、2024年度の当社業績は、売上高は目標を上回ったものの、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は目標を下回る結果となりました。このような環境のなか、当社グループは、外部環境の変化に対応しつつ、長期的にめざす姿を実現するために、ローリング方式にて連結数値目標の見直しを行い、新たに2025年度から2027年度までの3年間を対象とするテリロジーグループ新中期経営計画を策定致しました。2025年度は、「更なる成長とグループ事業価値の創造・実現」をスローガンに掲げ、次のステージに向けたコミットメントとして計画に掲げた目標を着実に達成し、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に取り組んで参ります。 なお、当社グループの経営戦略の基本的な方向性は以下の通りであります。①事業戦略の基本・経営資源の最適化、活用の最大化・グループ事業価値の創造、拡大・営業力の強化、ポートフォリオ事業強化・ビジネス機会が多いことによる社員のモチベーションのアップ(挑戦意欲をかきたてる)②財務戦略・グループファイナンスによる効率的な資金運用・収益向上による自己株式取得=株主還元策・資金調達の多様化(クレジットライン/企業与信)、金融機関との取引多様化・ダイナミックなグループ事業の拡大(成長・安定事業のグループ取込、M&Aアライアンスの推進、投資育成対象会社(CBA/NCD)の支援強化)③人事戦略・社員のスキルアップ、育成への積極投資・グループ人事交流の活発化(キャリア拡大)・新卒採用からの組織構造の適正化・経営層の強化(経営経験のシェア)④投資戦略・既存事業の成長強化策としての事業投資・事業アライアンスを狙った戦略的互恵関係目的の投資、提携の推進・将来期待できる新市場、新事業獲得目的の投資活動⑤グローバル戦略・ボーダーレス取引、事業機会の増大/対応力強化・市場弾力度とリスクの検証に基づく海外進出・海外取引先との交流強化、信頼関係の強化
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは、デジタル社会の変化に自ら対応・進化し、お客様が欲する最適・的確なソリューションとサービスを提供し続けられるテクノロジーオーガナイズ企業グループを目指し、2022年11月1日に純粋持株会社として当社を設立致しました。中核事業会社である㈱テリロジーは、1989年の創業以来、政府・自治体、文教分野、そして各業界のグローバル企業において欠かすことのできないインターネット技術や今日のデジタル社会を支える世界の先進・先端技術トレンドを常に追い駆け、この国にとって必要・有益とされる新たなテクノロジーの発掘・開発・導入に数多く挑戦して参りました。また、各グループ会社においては、サイバーセキュリティ、ICTサービス、ITマネージドサービス、インバンドソリューションサービス等の国内展開や、アジアグルーバル分野において、当社グループならではのユニークな事業ポートフォリオを展開し、各社連携のもと業容の拡大に努めております。(2)経営戦略等当社グループは、今後益々進展するデジタル社会の基盤づくりにおいて、合理的な最新技術動向の予見と分析に基づき、果敢に挑戦し、独自の工夫によって市場から認知され社会から信頼されるソリューションとサービスを絶えず創出、提供し続ける存在であり続けます。(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、これまで事業の成長性と収益性を重視する観点から、売上高および各種利益数字を、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標として位置付けておりました。今後はこれら指標に加え、ステークホルダーの期待に応え、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するため、時価総額の拡大において重要となる指標を定め、今後の経営目標として管理させて頂きます。(4)経営環境当社グループを取り巻く経営環境は、個人消費の回復、インバウンド需要の高まり等を背景に、緩やかな回復基調にあります。当社グループでは、好調なインバウンド需要の拡大に伴い、みえる通訳をはじめとする様々な多言語ソリューションでお客様のビジネスを支援してまいります。一方で、長期化するロシアのウクライナ侵攻や中東情勢の緊迫化による地政学的リスクをはじめ、為替相場の急激な変動、原材料価格やエネルギーコストの高騰による物価の上昇等に加え、2025年1月に発足した米国トランプ政権の関税政策等による世界的な景気動向の不透明感から、国内景気の先行きは依然不透明な状況が予想されます。また、社会インフラを取り巻く脅威はより一層多様化・複雑化し、社会生活や経済活動がインターネットに依存する傾向が高まったことでサイバー攻撃による甚大な被害を及ぼす傾向が益々強まっております。当社グループでは、これらの脅威から社会インフラを守り、安定した運用を実現するためには、サイバーセキュリティ対策やOT/IoTのセキュリティ対策に向けた「サイバースレットインテリジェンスサービス」のほか、「脆弱性診断サービス」、「産業系制御システムのセキュリティ対策」などの導入を促す活動に取り組んでまいります。(5)事業上及び財務上の対処すべき課題当社グループは、昨年11月の純粋持株会社体制への移行を経て、ポストコロナの新しい社会活動、企業活動を見据えた当社グループ事業構築の拡充、変革を行っていかなければならない時期に直面していると考えております。デジタルの利活用が進み、旧来のビジネスモデルが変革され産業のDX化が急速に進む中、産業構造も大きく変化・進化していくことになると考えます。当社グループは、このデジタル変革の期を大きなチャンスと捉え、「安心・安全なデジタルの活用を支えるサイバーセキュリティ技術の提供」、「簡単で負担を感じないクラウドサービスの提供」、「ログ解析・管理からデータマネージメント技術の提供」を挑戦領域の軸として、国内外の市場を問わずお客様のDX化推進に貢献して参ります。現在進めておりますお客様が抱える情報システムやセキュリティに関わる「現場課題」、我が国の国策である観光DX、環境DXに関わる「社会課題」解決に向けての事業の加速のみならず、今後の社会にとって「必要不可欠な新たな課題領域」に向けての意欲的な挑戦も続けて参ります。当社は、当社グループの提供するソリューション&サービスが持続可能な社会の支えになることを目的とし、原則として毎年改定を行うローリング方式による中期経営計画として目標数値の見直しを行い、事業成長・拡大を加速化し、次のステージに向けたコミットメントとして2024年度を初年度とする新たな3ヵ年のテリロジーグループ新中期経営計画「挑戦と更なる成長」を策定致しました。しかしながら、急激な円安進行や物価上昇等を背景に厳しい経営環境が継続し、2024年度の当社業績は、売上高は目標を上回ったものの、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は目標を下回る結果となりました。このような環境のなか、当社グループは、外部環境の変化に対応しつつ、長期的にめざす姿を実現するために、ローリング方式にて連結数値目標の見直しを行い、新たに2025年度から2027年度までの3年間を対象とするテリロジーグループ新中期経営計画を策定致しました。2025年度は、「更なる成長とグループ事業価値の創造・実現」をスローガンに掲げ、次のステージに向けたコミットメントとして計画に掲げた目標を着実に達成し、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に取り組んで参ります。 なお、当社グループの経営戦略の基本的な方向性は以下の通りであります。①事業戦略の基本・経営資源の最適化、活用の最大化・グループ事業価値の創造、拡大・営業力の強化、ポートフォリオ事業強化・ビジネス機会が多いことによる社員のモチベーションのアップ(挑戦意欲をかきたてる)②財務戦略・グループファイナンスによる効率的な資金運用・収益向上による自己株式取得=株主還元策・資金調達の多様化(クレジットライン/企業与信)、金融機関との取引多様化・ダイナミックなグループ事業の拡大(成長・安定事業のグループ取込、M&Aアライアンスの推進、投資育成対象会社(CBA/NCD)の支援強化)③人事戦略・社員のスキルアップ、育成への積極投資・グループ人事交流の活発化(キャリア拡大)・新卒採用からの組織構造の適正化・経営層の強化(経営経験のシェア)④投資戦略・既存事業の成長強化策としての事業投資・事業アライアンスを狙った戦略的互恵関係目的の投資、提携の推進・将来期待できる新市場、新事業獲得目的の投資活動⑤グローバル戦略・ボーダーレス取引、事業機会の増大/対応力強化・市場弾力度とリスクの検証に基づく海外進出・海外取引先との交流強化、信頼関係の強化
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要①経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の回復、インバウンド需要の高まり等を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。また、長期化するロシアのウクライナ侵攻や中東情勢の緊迫化による地政学的リスクをはじめ、為替相場の急激な変動、原材料価格やエネルギーコストの高騰による物価の上昇等に加え、2025年1月に発足した米国トランプ政権の関税政策等による世界的な景気動向の不透明感から、景気の先行きは依然不透明な状況が続きました。このような経済状況のもと、当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)は、今後益々進展するDX社会の基盤づくりにおいて、独自の先見力に富む合理的な最新技術動向の分析に基づき、新たなテクノロジー導入に果敢に挑戦し、独自の工夫によって市場から認知され、社会・お客様から信頼されるソリューションとサービスを絶えず創出、提供し続ける存在であり続けるため、「デジタル経営人材・事業を創出・育成する会社」として、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に取り組んでまいりました。 当連結会計年度における部門別の概要は、次のとおりであります。 (ネットワーク部門)当部門では、テレワークや在宅勤務における安心・安全なネットワーク環境の構築のほか、DDoS攻撃からWebサイトやサーバを守るネットワークセキュリティ対策が注目を集めました。当社グループが得意とするIPアドレス管理サーバ製品は、クラウドリフトの加速に伴うIPアドレス管理の課題から、国内製造業や情報サービス業向けDNS/DHCP案件の大型受注を獲得したほか、DNSに対する脅威を遮断し、より効果的なセキュリティ対策を実現するプロテクティブDNS(保護DNS)の提案活動が順調に推移したことで、既存顧客のリプレイス案件や追加導入案件、バージョンアップ作業等の受注に繋がっています。また、国内では大規模なDDoSサイバー攻撃に対する警戒感が高まったことでDDoS対策を見直す企業が急増しました。当部門では引き続き、Radware社DDoS対策製品及びWAFの拡販に注力するとともに、継続してウェビナーや展示会にて情報発信を行ったことで、DDoS攻撃対策ソリューションの引き合いは増加しました。その他、安心・安全なネットワーク環境の構築に向けたクラウド型無線LANシステムは、柔軟なモビリティが求められる無線LANにおいて、オフィスフロアや倉庫、新規拠点開設に伴う追加案件のほか、不具合時のサポートまでを提供することで、長年利用されたアクセスポイントのリプレイス案件が増加する等、受注活動は堅調に推移しました。この結果、売上高は1,657百万円(前期1,560百万円、前期比6.2%増)となりました。 (セキュリティ部門)当部門では、社会生活や経済活動におけるインターネットやクラウドサービス等、ITへの依存度が高まるとともにサイバー攻撃等の脅威が増加するなか、当社グループが推進するOTセキュリティビジネスは堅調に推移しました。社会インフラや製造業の制御ネットワークに対するセキュリティ意識の高まりから、現状把握・可視化・検知・防御の考えが広がり、特に、半導体業界・自動車関連業界をはじめとした製造業を中心に対策の導入が進み、電力会社をはじめとした社会インフラ事業者では横展開が広がったことで受注に繋がりました。また、当社グループ独自のセキュリティサービスは、安全保障におけるサイバー及び認知戦の重要性が一層高まるなか、当部門が提供するサービスに対する官公庁からの需要は引き続き堅調に推移したことで、当該サービスは順調に推移しました。その他、昨今、クラウドサービスの利用が加速するなか、既存のシステムやセキュリティ対策ツール、SaaS、PaaS等のログ情報から外部・内部の脅威をいち早く正確に捉えることができるログ管理・分析クラウドセキュリティサービスの引き合いが増加したことで、インターネット証券会社、暗号通貨取引所、情報サービス業等からの受注を獲得しています。この結果、売上高は3,375百万円(前期3,005百万円、前期比12.3%増)となりました。 (ソリューションサービス部門)当部門では、お客様の課題を解決するため、あらゆる技術とアイデアを融合したソフトウェアやサービス等の提供を行ってきました。当部門の多言語リアルタイム映像通訳サービスは、好調なインバウンド需要の拡大により、百貨店、小売店、宿泊施設を中心に受注活動は堅調に推移しました。Zoomライセンスを中心としたビジュアルコミュニケーション事業は、業務における必要不可欠な手段として安定的に推移したほか、中小企業のネットワークセキュリティを統合的に提供する「Zero-Con SASE」についても、引き続き多くの反響と共に堅調に伸長しています。なお、当社グループ独自開発のRPAツールは、誰でも簡単に使える特徴と認知度の高まりから、業界、業種、規模を問わず利用が拡大したほか、展示会等の積極的なマーケティング活動を実施したことで、案件数も堅調に推移しました。その他、訪日インバウンドメディアを活用したプロモーション事業を行うIGLOOO(イグルー)社は、訪日外国人観光客の増加に伴い、官公庁や自治体のほか、民間企業からも誘客するPR需要は増加し、受注は拡大しました。情報システム業務支援及びシステム開発のクレシード社は、DX推進支援に関連するサーバのリプレイス、ネットワークの追加等の案件が増加し、ユーザエクスペリエンスを向上させるシステム開発案件も堅調に推移しました。音声を中心に企業向けコンタクトセンターソリューションを提供するログイット社は、既存顧客向け保守ビジネスは堅調に推移し、新たに金融コンプライアンス向け通話録音ソリューションの受注、導入に向けたプロジェクトは順調に進みました。また、クラウドコンタクトセンターソリューションの案件数は増加基調にあり、感情解析ソリューションにおいては、コンタクセンター向けのみならず、新たにHR向けに、エンゲージメント向上の具体的な活用の推進、提案に努めました。この結果、売上高は3,620百万円(前期2,314百万円、前期比56.4%増)となりました。 以上の結果、当連結会計年度における受注高は10,021百万円(前期7,469百万円、前期比34.2%増)、売上高は8,653百万円(前期6,881百万円、前期比25.8%増)、受注残高は3,807百万円(前期2,439百万円、前期比56.1%増)となりました。 利益面では、地政学的リスクによる資材高騰及び円安の影響による輸入商品の仕入価格の上昇や、中長期的な経営戦略の実現に向けた人的資本への投資に伴う費用が増加したものの、売上高の増加や、全般的なコスト増の抑制並びに一部製品の価格改定により、営業利益273百万円(前期は272百万円の利益)となりました。また主に、当社グループでは為替(円安)対策を講じて、輸入取引契約における為替変動リスクに備えた為替予約を使って決済をした際に発生した、為替相場の変動に伴う為替差益91百万円を営業外収益に計上し、デリバティブ評価損及び通貨スワップ評価損等50百万円を営業外費用に計上したことで経常利益327百万円(前期は396百万円の利益)となりました。その他、オンデマンド動画配信サービスの事業撤退損7百万円を特別損失に計上したことで、親会社株主に帰属する当期純利益176百万円(前期は188百万円の利益)となりました。 ②財政状態の状況当連結会計年度末における総資産は、7,109百万円となり、前連結会計年度末に比べ210百万円増加いたしました。当連結会計年度末における負債合計は、4,238百万円となり、前連結会計年度末に比べ95百万円減少いたしました。当連結会計年度末における純資産合計は、2,870百万円となり、前連結会計年度末に比べ306百万円増加いたしました ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ234百万円減少し、1,681百万円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は54百万円(前年同期は324百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益319百万円を計上した一方で、前渡金の増加額286百万円、売上債権の増加額149百万円があったこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は234百万円(前年同期は578百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出88百万円、無形固定資産の取得による支出61百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は46百万円(前年同期は134百万円の使用)となりました。これは主に自己株式処分による収入250百万円等によるものであります。 ④仕入、受注及び販売の実績当社グループは単一事業であるため、仕入、受注及び販売の実績については事業部門ごとに記載しております。 a . 仕入実績当連結会計年度の仕入実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。事業部門別当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)ネットワーク部門(千円)693,0926.3セキュリティ部門(千円)2,133,11818.4ソリューションサービス部門(千円)1,451,654113.4合計(千円)4,277,86536.5 b . 受注実績当連結会計年度の受注実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。事業部門別受注高前年同期比(%)受注残高前年同期比(%)ネットワーク部門(千円)1,651,033△6.7639,831△1.0セキュリティ部門(千円)4,363,46930.52,640,95159.8ソリューションサービス部門(千円)4,007,08370.1526,942275.1合計(千円)10,021,58634.23,807,72556.1 c . 販売実績当連結会計年度の販売実績を事業部門ごとに示すと、次のとおりであります。事業部門別当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)ネットワーク部門(千円)1,657,4546.2セキュリティ部門(千円)3,375,50712.3ソリューションサービス部門(千円)3,620,60556.4合計(千円)8,653,56725.8(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営者成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容等a.経営成績等(売上高)当社グループの当連結会計年度の売上高は、前期に比べ1,772百万円増加した8,653百万円となりました。これは主に、社会生活や経済活動におけるインターネットやクラウドサービス等、ITへの依存度が高まるとともにサイバー攻撃等の脅威が増加するなか、社会インフラや製造業の制御ネットワークに対するセキュリティ意識の高まりから、現状把握・可視化・検知・防御の考えが広がり、特に、半導体業界・自動車関連業界をはじめとした製造業を中心に対策の導入が進み、電力会社をはじめとした社会インフラ事業者では対策強化で横展開が広がったことで受注に繋がりました。また、当社グループ独自のサイバーセキュリティにおける脅威情報解析サービスは、安全保障におけるサイバー及び認知戦の重要性が一層高まるなか、当部門が提供するサービスに対する官公庁からの需要は引き続き堅調に推移いたしました。なお、好調なインバウンド需要の拡大に伴い、ソリューションサービス部門の多言語リアルタイム映像通訳サービスでは、百貨店、小売店、宿泊施設を中心に受注活動は堅調に推移したほか、訪日インバウンドメディアを活用したプロモーション事業を行うIGLOOO(イグルー)社は、官公庁や自治体のほか、民間企業からも誘客するPR需要は増加し、受注が拡大したことによるものであります。(売上総利益)売上総利益は、前連結会計年度に比べ524百万円増加し、2,817百万円となりました。これは主に、地政学的リスクによる資材高騰及び円安の影響による輸入商品の仕入価格の上昇したことによるものであります。(営業利益)販売管理費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ524百万円増加し、2,544百万円となりました。これは主に、中長期的な経営戦略の実現に向けた人的資本への投資に伴う費用が増加したことによるものであります。これらの結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ0百万円増加し、273百万円となりました。(経常利益)経常利益は、前連結会計年度に比べ69百万円減少し、327百万円となりました。これは主に、為替(円安)対策を講じて、輸入取引契約における為替変動リスクに備えた為替予約を使って決済をした際に発生した、為替相場の変動に伴う為替差益91百万円を営業外収益に計上し、デリバティブ評価損及び通貨スワップ評価損等50百万円を営業外費用に計上したことによるものであります。(親会社株主に帰属する当期純利益)特別損益は、オンデマンド動画配信サービスの事業撤退損7百万円が計上されております。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ12百万円減少し、176百万円となりました。b.経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。c.財政状態(資産)当連結会計年度末における流動資産は5,536百万円となり、前連結会計年度末に比べ212百万円増加いたしました。これは主に前渡金が286百万円増加したこと等によるものであります。固定資産は1,572百万円となり、前連結会計年度末に比べ2百万円減少いたしました。これは主に投資その他の資産が74百万円増加一方で、無形固定資産が83百万円減少したこと等によるものであります。(負債)当連結会計年度末における流動負債は4,002百万円となり、前連結会計年度末に比べ8百万円増加いたしました。これは主に未払法人税等が111百万減少した一方で、その他の流動負債が98百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は235百万円となり、前連結会計年度末に比べ104百万減少しました。これは主に長期借入金が87百万円減少したこと等によるものであります。(純資産)当連結会計年度末における純資産合計は2,870百万円となり、前連結会計年度末に比べ306百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益176百万円を計上したこと等によるものであります。この結果、自己資本比率は39.7%(前連結会計年度末は36.7%)となりました。d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、社会生活や経済活動におけるインターネットやクラウドサービスなど、ITへの依存度が高まるとともにサイバー攻撃等の脅威が増加するなか、これらの脅威から社会インフラを守り、安定した運用を実現するためのサイバーセキュリティ対策や制御システム・OTセキュリティリスクアセスメントサービスなど、当社グループが推進するセキュリティ対策の需要は引き続き堅調に推移いたしました。また、好調なインバウンド需要の拡大に伴い、百貨店、小売店、宿泊施設を中心にソリューションサービス部門の多言語リアルタイム映像通訳サービスの利用が増加し、官公庁や自治体、民間企業からも訪日外国人を誘客するためのPR需要は増加しております。その他、企業のDX推進を支援する当社グループ独自開発のRPAツールや情報システム業務支援、システム開発などの案件も堅調に推移したことから、2024年度については、売上高8,653百万円/営業利益273百万円/経常利益327百万円/親会社株主に帰属する当期純利益176百万円/1株当たり当期純利益10.48円となりました。当社グループは、デジタル社会の変化に自ら対応・進化し、お客様が欲する最適・的確なソリューションとサービスを提供し続けられるテクノロジーオーガナイズ企業グループを目指し、2022年11月1日に純粋持株会社として当社を設立いたしました。中核事業会社である㈱テリロジーは、1989年の創業以来、政府・自治体、文教分野、そして各業界のグローバル企業において欠かすことのできないインターネット技術や今日のデジタル社会を支える世界の先進・先端技術トレンドを常に追い駆け、この国にとって必要・有益とされる新たなテクノロジーの発掘・開発・導入に数多く挑戦して参りました。また、各グループ会社においては、サイバーセキュリティ、ICTサービス、ITマネージドサービス、インバンドソリューションサービス等の国内展開や、アジアグルーバル分野において、当社グループならではのユニークな事業ポートフォリオを展開し、各社連携のもと業容の拡大に努めております。当社グループでは、2022年11月の純粋持株会社体制への移行を経て、ポストコロナの新しい社会活動、企業活動を見据えた当社グループ事業構築の拡充、変革を行っていかなければならない時期に直面していると考えております。デジタルの利活用が進み、旧来のビジネスモデルが変革され産業のDX化が急速に進む中、産業構造も大きく変化・進化していくことになると考えます。当社グループは、このデジタル変革の期を大きなチャンスと捉え、「安心・安全なデジタルの活用を支えるサイバーセキュリティ技術の提供」、「簡単で負担を感じないクラウドサービスの提供」、「ログ解析・管理からデータマネージメント技術の提供」を挑戦領域の軸として、国内外の市場を問わずお客様のDX化推進に貢献してまいります。現在進めております、お客様が抱える情報システムやセキュリティに関わる「現場課題」、我が国の国策である観光DX、環境DXに関わる「社会課題」解決に向けての事業の加速のみならず、今後の社会にとって「必要不可欠な新たな課題領域」に向けての意欲的な挑戦も続けてまいります。このような環境のなか、当社グループは、外部環境の変化に対応しつつ、長期的にめざす姿を実現するために、ローリング方式にて連結数値目標の見直しを行い、新たに2025年度から2027年度までの3年間を対象とするテリロジーグループ新中期経営計画を策定いたしました。2025年度は、「更なる成長とグループ事業価値の創造・実現」をスローガンに掲げ、次のステージに向けたコミットメントとして計画に掲げた目標を着実に達成し、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に取り組んでまいります。 なお、当社グループの経営戦略の基本的な方向性は以下の通りであります。①事業戦略の基本 ・経営資源の最適化、活用の最大化 ・グループ事業価値の創造、拡大 ・営業力の強化、ポートフォリオ事業強化 ・ビジネス機会が多いことによる社員のモチベーションのアップ(挑戦意欲をかきたてる)②財務戦略 ・グループファイナンスによる効率的な資金運用 ・収益向上による自己株式取得=株主還元策 ・資金調達の多様化(クレジットライン/企業与信)、金融機関との取引多様化③人事戦略 ・社員のスキルアップ、育成への積極投資 ・グループ人事交流の活発化(キャリア拡大) ・新卒採用からの組織構造の適正化 ・経営層の強化(経営経験のシェア)④投資戦略 ・既存事業の成長強化策としての事業投資 ・事業アライアンスを狙った戦略的互恵関係目的の投資、提携の推進 ・将来期待できる新市場、新事業獲得目的の投資活動⑤グローバル戦略 ・ボーダーレス取引、事業機会の増大/対応力強化 ・市場弾力度とリスクの検証に基づく海外進出 ・海外取引先との交流強化、信頼関係の強化 また、当社グループでは、2024年度に公表した中期3カ年計画2年目となる2025年度は、売上高は維持する一方で、最近の経済動向の不透明感を踏まえて営業利益以下を保守的に予想したことで、売上高9,700百万円/営業利益450百万円/経常利益450百万円/親会社株主に帰属する当期純利益280百万円/1株当たり当期純利益16.39円を連結業績目標としております。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況の分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。b.資本の財源及び資産の流動性当社グループの事業活動における短期の運転資金については、基本的には自己資金および金融機関からの短期借入金を主な財源としており、設備投資や長期の運転資金に関しては、金融機関からの長期借入金によっております。また、グループ内の資金効率向上のため、当社は子会社と金銭消費貸借契約を契約し、資金の集中管理をおこなっております。当社グループの資金の流動性については、上記方策により十分な現金及び現金同等物を確保しております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表を作成するに当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりでありますが、特に下記の会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。a.投資有価証券の減損当社グループの連結財務諸表に計上されている投資有価証券については、従来より減損処理に関する基準を設けており、これに基づいて処理を実施しております。市場価格のある投資有価証券については、期末日における被投資会社の株価が取得価額に比べ50%以上下落している場合は原則として減損処理を行っております。市場価格のない投資有価証券については、被投資会社の純資産額を基にした1株当たりの実質価額を見積り、株価の代わりに用いて検討することで市場価格のある投資有価証券と同等の減損処理を行っております。被投資会社の株価もしくは業績の著しい低迷があった場合には、投資有価証券の評価損を計上する可能性があります。b.繰延税金資産当社グループの連結財務諸表に計上されている資産及び負債の金額と課税所得計算上の資産及び負債の金額との間に生じる一時差異に係る税効果については、当該差異の解消時に適用される法定実効税率を使用して、繰延税金資産を計上しております。将来の税金の回収可能予想額は、当社グループの将来の課税所得の見込額に基づき算出しておりますが、将来の課税見込額の変動により、繰延税金資産が変動する可能性があります。c.のれんの減損のれんの償却方法については、投資効果の及ぶ期間にわたり、定額法により償却しております。なお、のれんの対象事業の収益性が低下し、減損の必要性を認識した場合には、のれんの減損処理を行う可能性があります。重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。