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ノザワ(5237)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

ガラス・土石製品 建設・資材

事業の概要

  • 建築材料の製造販売と工事請負
    ノザワグループは、主に建築材料の製造・販売と、それらを用いた工事の設計・施工・監理を行っています。自社で製品を作り、子会社を通じて販売したり、自社製品を使った工事を請け負ったりすることで収益を得ています。これにより、製品の供給から施工まで一貫して手掛けるビジネスモデルを構築しています。
  • 不動産賃貸と保険代理店事業
    主力事業の他に、当社(株式会社ノザワ)が保有する不動産の賃貸事業も行っています。また、連結子会社である株式会社ノザワトレーディングは、損害保険と生命保険の代理店業務を営んでおり、多角的な収益源を確保しています。これにより、建築材料関連事業以外の安定した収益基盤も持っています。
  • グループ会社による事業分担
    株式会社ノザワが製品の製造と販売、工事の設計・施工を行い、連結子会社の株式会社ノザワ商事が製品販売と工事の設計・施工、副資材の納入を担っています。もう一つの連結子会社である株式会社ノザワトレーディングは保険代理店事業を運営しており、グループ全体で効率的な事業運営を行っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 建築材料関連事業
    ノザワグループの主要な事業セグメントであり、製品の製造、販売、および工事の請負、設計、監理を主な内容としています。特に、押出成形セメント製品が主力であり、グループ全体の売上高の約78%を占める稼ぎ頭です。この事業は、株式会社ノザワと連結子会社の株式会社ノザワ商事が連携して展開しています。
  • 製品の製造と販売
    株式会社ノザワが建築材料製品を製造し、自社で販売するほか、連結子会社の株式会社ノザワ商事も販売を担っています。ノザワ商事は、当社が使用する副資材の一部も納入しており、グループ内での効率的なサプライチェーンを構築しています。これにより、安定した製品供給と販売網を確保しています。
  • 工事の請負と設計・監理
    当社および株式会社ノザワ商事が、自社製品などを用いて建築工事の設計、施工を行っています。これにより、製品の提供だけでなく、その製品を最大限に活かすための専門的な工事サービスも提供しており、顧客に対して一貫したソリューションを提供することで、事業の付加価値を高めています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|372 文字
3【事業の内容】 当社グループは、株式会社ノザワ(当社)及び連結子会社2社より構成されており、建築材料関連事業における製品の製造、販売並びに工事の請負、設計、監理を主な事業としているほか、これらに附帯するサービス業務等を営んでおります。 なお、当社の報告セグメントは、建築材料関連事業のみであります。1 建築材料関連事業 製品の製造及び販売については、当社が製造し販売するほか、㈱ノザワ商事(連結子会社)が販売しております。㈱ノザワ商事は当社が使用する副資材の一部を納入しております。また、工事については当社及び㈱ノザワ商事が当社製品等を用い設計、施工しております。 2 その他の事業 当社が不動産の賃貸を行っております。また、㈱ノザワトレーディング(連結子会社)は損害保険及び生命保険の代理店であります。 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
原材料及びエネルギーの価格の動向が業績に影響を及ぼす可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
押出成形セメント製品の製造技術や新素材・新デザインパネルの開発技術。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:景気変動 / 原材料価格及び調達 / 物流
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ノザワはガラス・土石製品メーカーであり、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する情報は確認できない。汎用品に近い製品が多く、無形資産による競争優位性は低いと考えられる。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

建設業界で使用される建材(窯業系サイディング等)は、一度採用されると仕様変更や切り替えに手間やコストがかかる可能性がある。しかし、代替材料も存在し、顧客のスイッチングコストは限定的と推測される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ノザワの事業は、製品の利用者が増えることで価値が増すようなネットワーク効果を生むビジネスモデルではない。BtoB取引が中心であり、ネットワーク効果は期待できない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

ガラス・土石製品業界は、原材料調達や生産プロセスにおける効率化がコスト競争力に影響する。ノザワが長年の事業運営で培った生産ノウハウやサプライチェーン管理による一定のコスト優位性は存在する可能性があるが、突出したものではない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

窯業系サイディング市場において、ノザワは一定のシェアを持つ。業界内での規模の経済を活かし、効率的な生産・販売体制を構築していると考えられる。しかし、市場全体で見ると寡占度はそれほど高くない可能性がある。

  • 品質保証体制による信頼性
    ノザワグループは「品質保証本部」を設置し、製品と施工の品質維持・向上に努めています。これにより、顧客からの信頼を獲得し、長期的な取引関係を築くことが期待されます。高品質な製品と施工は、競合他社との差別化要因となり、安定した事業基盤を支える可能性があります。
  • 多角的な事業展開による安定性
    建築材料関連事業を主力としながらも、不動産賃貸事業や保険代理店事業も展開しています。これにより、特定の事業に依存するリスクを軽減し、グループ全体の収益安定化に寄与する可能性があります。異なる事業分野を持つことで、市場変動への対応力を高めていると考えられます。
  • 原材料調達と物流への対応力
    主力製品の原材料は国内調達のセメントが主ですが、輸入原材料も使用し、必要に応じて備蓄を行うことで安定調達に努めています。また、物流の「2024年問題」に対応するため、運送会社との連携強化や積込改善、物流コストの販売価格への反映要請など、サプライチェーンの安定化に向けた取り組みを進めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社は、「全員の創意で常に新しい商品を世に問い、居住空間の創造を通して21世紀を勝ち抜く企業集団を作ろう」を経営の基本とし、人々の生活と安全を守り、快適な住環境を創り出す部材・システムを提供し、社会の発展に貢献する企業を目指し、社員一人ひとりの人間性を尊重し、働きがいのある明るい職場を作り個々の能力向上を図り、未来に向けて常時新しい感性を持って創造・開発を行い、独自の技術を結集した世界に通ずる商品を提供し続け、株主・社員・地域への還元を継続して行い、社会と共生を図ることを経営理念として活動しております。 (2) 目標とする企業像 ①建設部材・システム分野での開発型企業を目指し、建築・住宅・土木の3市場での安定的な商品供給による強固な経営基盤を持つ企業 ②技術力を背景とし、品質・納期・コストの優位性を推進するオンリーワン企業 ③環境保全を主眼に置いた次世代の事業を模索し、人々にやすらぎと安心を提供し、社会への貢献を企業の発展と考える企業 (3) 経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 わが国経済の見通しにつきましては、現政権による物価高対策や賃上げの浸透を背景とした個人消費の緩やかな回復、また、AI・半導体をはじめとする戦略分野への重点投資が企業の設備投資マインドを下支えすることが期待されます。しかし一方で、年度末にかけて急速に顕在化した中東における大規模な軍事的緊張の高まりによって原油価格が乱高下を繰り返しており、予断を許さない状況にあります。建築材料業界におきましても、資材調達リスクやあらゆるコストにおいて過去に前例のない水準で高騰するリスクが生じており、不確実性の高い状況で推移すると見込まれます。 このような状況のなか、当社は2026年5月15日に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応-やすらぎと安心の創造-」を公表しました。当社は、企業価値の持続的な向上を図るため、株主資本コストを上回る資本収益性の達成を重要な経営目標として位置付けるとともに、市場からの評価指標である株価純資産倍率1倍以上の達成を目指し、これらの目標を意識した経営管理を徹底し、資本効率の向上及び市場評価の改善に継続的に取り組んでまいります。また、これら目標の達成につながるノザワの使命を果たすための最優先事項を、「志 KOKOROZASHI-Vision」、「実 MINORI-Profit」、「礎 ISHIZUE-Base」の3つのカテゴリに分け、中期経営計画「NOZAWA NEXT3」として策定しました。株主をはじめとする全てのステークホルダーの皆様のご期待に応えるべく、本計画の着実な実行に努めてまいります。 2027年3月期の当社グループをとりまく経営環境は、中東情勢の影響拡大によって、原油高によるコストアップや資材調達難に伴う建築工事の停滞が懸念されるなど、日々厳しさを強めております。このようななか、当社グループは我々の使命を果たすべく、「NOZAWA NEXT3」を実行してまいります。 「志 KOKOROZASHI-Vision」では、災害から守る、快適な住環境の提供、環境保全、人手不足解消という社会課題の解決に貢献する新商品・新工法開発を通じて、「やすらぎと安心の創造」という当社グループの使命を果たすとともに、当社グループの成長を目指してまいります。 「実 MINORI-Profit」では、一般建築向け外壁材「アスロック」において、お客様の多様なニーズに対応すべく低価格帯から高価格帯まで商品ラインアップを充実させるとともに、工期を短縮し人手不足解消に貢献する「アスロック工場塗装品」の拡販、並びに「工場プレ加工」の採用を推進してまいります。また新事業としてアスロック向け多色仕上げの現場塗装工法「ミルフィア」を開発、子会社である株式会社ノザワ商事の塗装工事事業として新市場を開拓し、売上高・利益増を図ってまいります。スレートボードにおきましても同様に、お客様のニーズに応じた内装用商品の拡充に取り組んでまいります。生産面では、外部環境の不確実性が高まるなか、需要変動への機動的な対応とコスト競争力の維持を両立させるべく柔軟な生産体制を構築してまいります。また、中東情勢悪化を受け、より重要性が高まる資材調達について、安定調達、代替資材の活用及びエネルギー使用効率の更なる改善を推進し、利益確保につなげてまいります。 「礎 ISHIZUE-Base」では、激変する経営環境のもとで持続的な成長を実現するため、AI活用とDXを積極的に推進し、営業支援ツールの高度化による営業活動時間の確保や、工場における製品検査工程の自動化や各種事務作業のシステム化による業務効率の向上を通じて、生産性と顧客対応力を高めてまいります。人材面においては、当社の持続的成長を支える基盤として人材の確保・育成及び人事制度改革に積極的に取り組むことにより、組織力強化と人的資本の中長期的な充実を進めてまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標 当社グループは、ROE及びPBRを経営上の重要指標として掲げております。2022年3月期は株主資本コスト5.2%に対してROEが9.6%と上回っていましたが、2026年3月期では株主資本コスト8.1%に対しROEが2.8%と下回り、持続的な成長と資本収益性の向上に取り組むことが重要であると認識しています。また、当社株価は依然として割安な水準にあり、PBRの改善に向け、ROEの向上が必要であると認識しています。PBRを改善させるにはROEの向上が不可欠であることから、当社グループの中期経営計画に基づく各施策によりROEを向上させ、2029年3月期8%を達成し、PBR1倍を目指します。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社は、「全員の創意で常に新しい商品を世に問い、居住空間の創造を通して21世紀を勝ち抜く企業集団を作ろう」を経営の基本とし、人々の生活と安全を守り、快適な住環境を創り出す部材・システムを提供し、社会の発展に貢献する企業を目指し、社員一人ひとりの人間性を尊重し、働きがいのある明るい職場を作り個々の能力向上を図り、未来に向けて常時新しい感性を持って創造・開発を行い、独自の技術を結集した世界に通ずる商品を提供し続け、株主・社員・地域への還元を継続して行い、社会と共生を図ることを経営理念として活動しております。 (2) 目標とする企業像 ①建設部材・システム分野での開発型企業を目指し、建築・住宅・土木の3市場での安定的な商品供給による強固な経営基盤を持つ企業 ②技術力を背景とし、品質・納期・コストの優位性を推進するオンリーワン企業 ③環境保全を主眼に置いた次世代の事業を模索し、人々にやすらぎと安心を提供し、社会への貢献を企業の発展と考える企業 (3) 経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 わが国経済の見通しにつきましては、現政権による物価高対策や賃上げの浸透を背景とした個人消費の緩やかな回復、また、AI・半導体をはじめとする戦略分野への重点投資が企業の設備投資マインドを下支えすることが期待されます。しかし一方で、年度末にかけて急速に顕在化した中東における大規模な軍事的緊張の高まりによって原油価格が乱高下を繰り返しており、予断を許さない状況にあります。建築材料業界におきましても、資材調達リスクやあらゆるコストにおいて過去に前例のない水準で高騰するリスクが生じており、不確実性の高い状況で推移すると見込まれます。 このような状況のなか、当社は2026年5月15日に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応-やすらぎと安心の創造-」を公表しました。当社は、企業価値の持続的な向上を図るため、株主資本コストを上回る資本収益性の達成を重要な経営目標として位置付けるとともに、市場からの評価指標である株価純資産倍率1倍以上の達成を目指し、これらの目標を意識した経営管理を徹底し、資本効率の向上及び市場評価の改善に継続的に取り組んでまいります。また、これら目標の達成につながるノザワの使命を果たすための最優先事項を、「志 KOKOROZASHI-Vision」、「実 MINORI-Profit」、「礎 ISHIZUE-Base」の3つのカテゴリに分け、中期経営計画「NOZAWA NEXT3」として策定しました。株主をはじめとする全てのステークホルダーの皆様のご期待に応えるべく、本計画の着実な実行に努めてまいります。 2027年3月期の当社グループをとりまく経営環境は、中東情勢の影響拡大によって、原油高によるコストアップや資材調達難に伴う建築工事の停滞が懸念されるなど、日々厳しさを強めております。このようななか、当社グループは我々の使命を果たすべく、「NOZAWA NEXT3」を実行してまいります。 「志 KOKOROZASHI-Vision」では、災害から守る、快適な住環境の提供、環境保全、人手不足解消という社会課題の解決に貢献する新商品・新工法開発を通じて、「やすらぎと安心の創造」という当社グループの使命を果たすとともに、当社グループの成長を目指してまいります。 「実 MINORI-Profit」では、一般建築向け外壁材「アスロック」において、お客様の多様なニーズに対応すべく低価格帯から高価格帯まで商品ラインアップを充実させるとともに、工期を短縮し人手不足解消に貢献する「アスロック工場塗装品」の拡販、並びに「工場プレ加工」の採用を推進してまいります。また新事業としてアスロック向け多色仕上げの現場塗装工法「ミルフィア」を開発、子会社である株式会社ノザワ商事の塗装工事事業として新市場を開拓し、売上高・利益増を図ってまいります。スレートボードにおきましても同様に、お客様のニーズに応じた内装用商品の拡充に取り組んでまいります。生産面では、外部環境の不確実性が高まるなか、需要変動への機動的な対応とコスト競争力の維持を両立させるべく柔軟な生産体制を構築してまいります。また、中東情勢悪化を受け、より重要性が高まる資材調達について、安定調達、代替資材の活用及びエネルギー使用効率の更なる改善を推進し、利益確保につなげてまいります。 「礎 ISHIZUE-Base」では、激変する経営環境のもとで持続的な成長を実現するため、AI活用とDXを積極的に推進し、営業支援ツールの高度化による営業活動時間の確保や、工場における製品検査工程の自動化や各種事務作業のシステム化による業務効率の向上を通じて、生産性と顧客対応力を高めてまいります。人材面においては、当社の持続的成長を支える基盤として人材の確保・育成及び人事制度改革に積極的に取り組むことにより、組織力強化と人的資本の中長期的な充実を進めてまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標 当社グループは、ROE及びPBRを経営上の重要指標として掲げております。2022年3月期は株主資本コスト5.2%に対してROEが9.6%と上回っていましたが、2026年3月期では株主資本コスト8.1%に対しROEが2.8%と下回り、持続的な成長と資本収益性の向上に取り組むことが重要であると認識しています。また、当社株価は依然として割安な水準にあり、PBRの改善に向け、ROEの向上が必要であると認識しています。PBRを改善させるにはROEの向上が不可欠であることから、当社グループの中期経営計画に基づく各施策によりROEを向上させ、2029年3月期8%を達成し、PBR1倍を目指します。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況(経営成績) 当連結会計年度におけるわが国経済は、歴史的水準の賃上げが実現し個人消費に持ち直しの動きが見られたものの、米国の関税政策の大幅な転換や中東・欧州をはじめとする地政学リスクの高まりを背景に、全体として先行き不透明な局面が続きました。建築材料業界におきましても、潜在的な建築需要は依然として底堅い一方、人手不足に起因して建築工事の供給制約が一段と強まり、需給バランスを欠く状況で推移しました。これに伴う工期遅延や建築価格高騰による建築計画の中止・延期が当社商品の販売に影響を及ぼし、厳しい状況が続いております。 このような状況のなか、当社グループは、「やすらぎと安心の創造」のコーポレートメッセージのもと、知恵と努力でお客様の明るい笑顔、楽しい思い出を守る商品群の拡充・拡販を図りました。 新商品に関しましては、セメントの素材感をダイナミックに活かした内装用スレートボード「ナチュラーレ」シリーズに、廃棄されていた牡蠣の貝殻をボードに織り混ぜた「シェルイン オイスター」を新たに追加し、5月に発売しました。ボード意匠に牡蠣の貝殻を用いることで従来のナチュラーレにはない新たな表情を生み出し、また海洋資源の循環を促し廃棄物削減に貢献します。この他、お客様のニーズを踏まえ、独自性・優位性に主眼を置いた商品開発を継続しました。 当連結会計年度は、販売部門においては、重厚感やシャープなテクスチャーを表現しながら、現場作業を大幅に カットし工期短縮に貢献する「アスロック工場塗装品」などの高付加価値品や、前年度の後半に投入した「澄肌 (すみはだ)」や「潤まだら(うるみまだら)」といったお客様の要望を具現化した新商品の拡販に注力しました。生産部門では、NNPS(ノザワ・ニュー・プロダクション・システム)改善活動を強力に展開し、生産性の向上やコストダウンに加え、増産・減産に対応する柔軟な生産体制の構築に注力しました。また、現場力向上を目的としたNNPSの実践的な教育訓練にも取り組みました。品質保証部門では、中長期的な競争力強化に向け、製品品質及び施工品質の維持・向上及び検査工程の自動化に取り組み、品質保証体制の継続的な改善に努めました。管理部門では、今年度もベースアップ及び従業員向けの譲渡制限付株式割当を実施し、従業員エンゲージメント向上を図りました。また、採用市場の競争激化を踏まえ、当社ウェブサイトの採用ページを刷新し、コンテンツ拡充及び応募導線の最適化を図ることで応募者との接点の強化に努め、人材確保の基盤強化を推進しました。 当連結会計年度の業績につきましては、建築着工床面積が前年割れで推移する状況のもと、当社の主力である一般建築向け外壁材「アスロック」の販売数量は前年を下回る状況で推移しましたが、住宅向け商品や工事売上高が伸長したこと等から、連結売上高は前期比増収となりました。当社グループの単一の報告セグメントである建築材料関連事業の品種別売上高については、アスロックは100億98百万円(前期比4.7%減少)、住宅用高遮音床材は18億19百万円(前期比5.3%減少)、住宅用軽量外壁材は55億74百万円(前期比19.1%増加)となり、押出成形セメント製品合計では174億92百万円(前期比1.7%増加)に、耐火被覆等は10億29百万円(前期比5.1%減少)、スレート関連は9億88百万円(前期比5.2%増加)となったこと等から、当連結会計年度の売上高は223億12百万円(前期比1.6%増加)となりました。 利益面については、増収の影響等により、営業利益は19億93百万円(前期比18.7%増加)、経常利益は21億66百万円(前期比17.8%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は特別損失に減損損失、棚卸資産評価損及び訴訟損失を計上したこと等から6億5百万円(前期比47.7%減少)となりました。 (財政状態) 当連結会計年度末における当社グループの流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ、電子記録債権が15億90百万円増加したものの、受取手形、売掛金及び契約資産が11億98百万円、現金及び預金が10億32百万円減少したこと等により143億88百万円(前連結会計年度末と比較して5億40百万円減少)となりました。固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ、有形固定資産が3億67百万円減少したものの、投資有価証券が13億8百万円増加したこと等から、160億62百万円(前連結会計年度末と比較して7億51百万円増加)となりました。この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ2億10百万円増加し304億50百万円となりました。 当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ、支払手形及び買掛金が4億95百万円、未払法人税等が3億17百万円減少したこと等から、42億12百万円(前連結会計年度末と比較して6億84百万円減少)となりました。固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ、訴訟損失引当金が3億77百万円減少したこと等から43億7百万円(前連結会計年度末と比較して3億69百万円減少)となり、この結果、負債の合計額は、前連結会計年度末に比べ10億54百万円減少し85億19百万円となりました。 当連結会計年度末における純資産の残高は、その他有価証券評価差額金が8億43百万円増加したこと等から、219億30百万円(前連結会計年度末と比較して12億65百万円増加)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は57億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億32百万円減少いたしました。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、営業活動による資金の増加は2億36百万円(前連結会計年度は4億31百万円の増加)となりました。これは訴訟損失引当金の減少額3億77百万円や売上債権の増加額3億4百万円等の資金の減少要因があった一方、減価償却費8億28百万円や税金等調整前当期純利益7億15百万円等の資金の増加要因があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、投資活動による資金の減少は7億90百万円(前連結会計年度は6億47百万円の減少)となりました。これは有形固定資産の取得による支出7億93百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において、財務活動による資金の減少は4億78百万円(前連結会計年度は4億17百万円の減少)となりました。これは親会社による配当金の支払額4億67百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における単一の報告セグメントである建築材料関連事業の品種別生産実績は次のとおりです。なお、その他の事業の生産はありません。品種 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前期比押出成形セメント製品11,465,552千円1.9%スレート関連586,5567.7その他287-合計12,052,3962.2(注) 金額は製造価格によります。 b.受注実績当連結会計年度における単一の報告セグメントである建築材料関連事業のうち、工事の受注実績は次のとおりです。なお、その他の事業の受注はありません。工事別受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)押出成形セメント製品工事1,836,918△22.51,939,639△3.3スレート工事42,479461.73,966-耐火被覆等工事920,463△23.7513,155△17.6その他工事1,145,54124.4953,43540.3合計3,945,402△12.53,410,1963.1 c.販売実績 当連結会計年度における単一の報告セグメントである建築材料関連事業の販売実績を品種別に示すと次のとおりであります。品種 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前期比押出成形セメント製品関連(内、アスロック)(内、住宅用高遮音床材)(内、住宅用軽量外壁材)17,492,688千円(10,098,635)(1,819,239)(5,574,814)1.7%(△4.7)(△5.3)(19.1)スレート関連988,7955.2耐火被覆等1,029,738△5.1その他2,759,9062.7合計22,271,1291.6なお、その他の事業の販売実績は、当連結会計年度41,749千円であり、前期比5.3%となっております。 (注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)積水ハウス㈱7,197,70632.87,987,80035.8伊藤忠建材㈱3,431,65315.62,692,48412.1 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度の経営成績については、以下のとおりであります。(売上高) 当期の建築市場は、潜在的な需要は依然として底堅い一方、人手不足に起因して建築工事の供給制約が一段と強まり、需給バランスを欠く状況で推移しました。これに伴う工期遅延や建築価格高騰による建築計画の中止・延期が当社商品の販売に影響を及ぼし、厳しい事業環境が続いております。 主力の一般建築向け押出成形セメント製品「アスロック」については、「工場塗装品」などの高価格商品や、前年度の後半に投入した塗装が不要な低価格帯の商品「澄肌(すみはだ)」、「潤まだら(うるみまだら)」の拡販に注力し、これらの売上高を伸ばしました。販売価格については価格改定が浸透したことにより増収要因となりましたが、上記の厳しい事業環境から、アスロック売上高は前期比5億3百万円減収の100億98百万円となりました。 住宅向け押出成形セメント板については、「住宅用高遮音床材」は前期比1億円の減収となりましたが、「住宅用軽量外壁材」は堅調に推移し、前期比8億93百万円増となり、合わせて7億93百万円増収の73億94百万円となりました。押出成形セメント板合計では前期比2億89百万円増収の174億92百万円となりました。 スレートボードは、セメントの素材感を活かした内装用ボード「ナチュラーレ」の商品バリエーションを追加したこと等から「ナチュラーレ」売上高は前期を上回り、前期比48百万円増収の9億88百万円となりました。 工事については、アスロック工事の増加等により前期比5億88百万円増収となりました。 (営業利益・経常利益) 当期の原材料・エネルギー価格については、原材料は一貫して上昇、人件費についてもベースアップの実施や外注費上昇によって増加、これらにより製造原価は前期比2億円の増加となりましたが、NNPS(ノザワ・ニュー・プロダクション・システム)改善活動を強力に推進、原材料・エネルギー使用量低減を実現し、原価上昇を0.6億円に留めました。 上記の原価上昇により減益となりましたが、アスロック販売価格上昇が増益要因となり、販売口売上総利益は0.9億円の増益となりました。 工事については、売上高が5.9億円の増収となり、子会社であるノザワ商事の採算性が改善し工事口売上総利益は0.9億円の増益となりました。 これらのことから、連結売上総利益は前期比1億94百万円増益の63億11百万円となりました。 販管費については、前期比1億19百万円減少の43億17百万円となりました。物流費の値上げによる費用増加要因がありましたが、諸経費節減が奏功したこと等から、売上高比販管費率は0.9ポイントダウンの19.3%となりました。 これらのことから営業利益は前期比3億13百万円増益の19億93百万円となり、営業利益率は1.2ポイントアップの8.9%となりました。 営業外収益は、前期計上の各引当金戻入益11百万円が減少しましたが、受取配当金が25百万円増加したこと等により9百万円増加となりました。 営業外費用は、支払利息・手形売却費が減少したこと等により、前期比4百万円減少となりました。 これらを併せた営業外収支は前期比14百万円好転し、経常利益は、前期比3億28百万円増益の21億66百万円となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 特別利益は前期比10百万円減少の1億5百万円となりました。前期に為替換算調整勘定取崩益15百万円を計上していたことによります。特別損失は前期比13億8百万円増加の15億57百万円となりました。主に、訴訟損失の9億48百万円増加と、「マインマグ」製品の事業環境の変化に伴う減損損失2億71百万円及び棚卸資産評価損91百万円を計上したことによります。これらの結果、特別損益は14億51百万円の損失となり、前期比13億19百万円悪化となりました。上記に税金費用を加味し、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比5億51百万円減益の6億5百万円となりました。 当連結会計年度の財政状態については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 資本の財源及び資金の流動性に係る情報については以下のとおりであります。(財務政策) 当社グループは、主に建築材料の製造販売を行うための設備投資に必要な資金及び短期的な運転資金を必要に応じて銀行等からの借入により調達することとしています。 当連結会計年度末、借入金の残高はありません。また、資金調達の安定化、資金効率、金融収支の改善を目的として、取引金融機関と総額20億円のコミットメントライン(特定融資枠)契約を締結しておりますが、当連結会計年度末の金融機関からの借入実行残高はありません。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる見積り及び判断を行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。 なお、連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載されているとおりであります。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載されているとおりであります。

事業リスク

  • 景気変動による業績悪化リスク
    ノザワグループの主力製品である押出成形セメント製品は、公共投資、民間設備投資、新設住宅着工戸数といった経済指標に強く影響されます。景気が悪化し、これらの投資や建設が減少した場合、製品の販売量や価格が下がり、グループ全体の業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 原材料価格高騰と調達困難リスク
    主力製品の原材料であるセメントや輸入原材料、製造に必要な天然ガス・灯油などのエネルギー価格が変動すると、製造コストが増加し、利益を圧迫する可能性があります。また、自然災害や国際情勢の変化により、原材料の安定的な調達が困難になった場合、生産活動に支障が生じ、業績に影響を与える可能性があります。
  • 石綿関連訴訟による費用発生リスク
    過去に石綿を事業に使用していたため、石綿による健康被害に対する補償や損害賠償請求訴訟のリスクを抱えています。現在も複数の訴訟が係争中であり、今後の判決内容によっては、追加で多額の費用が発生し、グループの業績や財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|4,972 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。リスクが顕在化する可能性の程度や時期、顕在化した場合に当社グループの経営成績等に与える影響については、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。 (1)景気変動について 当社グループの主力製品の押出成形セメント製品は、公共投資・民間設備投資及び新設住宅着工戸数等の影響を強く受けます。公共投資の動向は、公共機関の政策によって決定され安定的に推移するとは限りません。また、経済環境が悪化し民間設備投資・住宅投資が減少した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載している方法等により対応に努めております。 (2)海外情勢について 当社グループの売上高は海外への販売が含まれており、当該国の政治経済環境の大幅な変化、法律改正等予期しえない事象が発生した場合、その結果が当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)原材料価格及び調達について 当社グループの主力製品である押出成形セメント製品の主な原材料は国内調達のセメントですが、それ以外に中国・インド等からの輸入原材料も一部使用しております。また製造工程上、天然ガス・灯油・潤滑油等を使用しております。原材料及びエネルギーの価格や為替相場の動向は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、自然災害の発生、輸入原材料の生産国の法令の変更や政情不安等による禁輸措置、地政学リスクの顕在化等があった場合、原材料の安定的な調達が困難となり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、必要に応じて輸入原材料について一定量を備蓄するなどし、調達に支障を来さぬよう対策を講じております。また、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載している方法等により対応に努めております。 (4)物流について 当社グループは、製品の販売先への納入は外部の運送会社へ委託しております。物流業界における2024年問題等トラックドライバー不足による出荷の停滞や物流コストが大幅に上昇した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、各運送会社との継続的・安定的な取引を目的として、高速道路の使用推奨や当社工場での積込の改善等の推進や、製品の販売先に対し、納入先である建築現場における荷下ろし時間の短縮や、増加した物流コストの売値への反映を要請する等の取り組みを行っております。 (5)貸倒リスクについて 当社グループでは、貸倒による損失を最小限にとどめるために、与信管理に十分注意を払っています。一方、金銭債権に対し貸倒引当金を充当していますが、顧客の経営状況の悪化等により更に貸倒が発生した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、営業債権について、主要な取引先の状況を定期的にモニタリングし、取引相手ごとに期日及び残高を管理するとともに、財政状態の悪化等による回収懸念の早期把握や軽減を図っております。 (6)投資有価証券について 当社グループは、取引先及び金融機関等の株式を保有しています。今後、経済環境及びそれらの企業の収益や財政状況によって株価が変動し評価減を行う可能性があり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、定期的に時価や発行体(取引先企業)の財務状況等を把握し、取引先企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しております。 (7)販売数量・販売価格の変動について 当社グループの主力製品の押出成形セメント製品部門における売上高は全体の78%を占め、事業の中核をなしております。従って、将来において押出成形セメント製品の販売数量及び価格の変動によっては、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載している方法等により対応に努めております。 (8)固定資産の減損会計適用について 資産がその収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合、その回収可能性に見合った帳簿価額に減額し減損損失としなければならず、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載している方法等により対応に努めております。 (9)退職給付債務について 当社グループの従業員の退職給付費用及び退職給付債務は、割引率や退職率等数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しております。前提条件と実際の結果が異なった場合、認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。また、割引率の低下は、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (10)繰延税金資産について 当社グループは将来の課税所得に関する見積り・仮定に基づき繰延税金資産の回収可能性の判断を行っております。将来の課税所得については、経営環境の変化等を踏まえ適宜見直しを行っておりますが、結果として繰延税金資産の一部または全部に回収可能性がないと判断された場合、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (11)石綿による健康障害について 当社グループは過去に石綿を事業に使用しており、石綿による健康障害に対する補償の発生や、損害賠償請求訴訟により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 現在、石綿含有建材にばく露して健康被害を受けたとして、建材従事者とその遺族が国及び当社を含む建材メーカーに対して損害賠償金を求める裁判が各裁判所に係属しており、現在、当社グループは損失の発生可能性が高いと認められる案件について訴訟損失引当金を計上しておりますが、その他の係属案件についても判決の内容または和解案の内容により損失が発生し、当社の業績に影響を与える可能性があります。 (12)品質管理について 想定を超える瑕疵担保責任が発生した場合、費用が発生し当社グループ及び製品の評価を大きく毀損することとなり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、「品質保証本部」において製品・施工の品質維持向上に取り組み、顧客満足度向上に努めております。 (13)災害及び感染症について 当社グループは生産拠点、研究開発拠点、営業拠点、管理部門拠点の事業所を有しております。これらの拠点で感染症の流行、地震・台風等の自然災害、設備事故や火災等、また、重大な労働災害が発生した場合には、その被害状況によっては事業活動が停止する等により、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (14)情報漏洩・不正アクセス等に係るリスク 当社グループは重要情報や個人情報を入手・使用することがありますが、自然災害・通信トラブル・コンピューターウイルスの感染・サイバー攻撃等により、情報漏洩やシステム障害が生じた場合、当社グループの社会的信用の失墜、事業活動の中断及び損害賠償請求等が生じることとなり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、情報に対する適切なリスク管理を重要な経営課題として認知し、「情報セキュリティポリシー」を策定しております。当社グループにおいて情報を利用する当社グループの役員、社員及びその他の従業員が情報セキュリティを確保するにあたって順守すべき指針を基本方針として定めております。 (15)知的財産権に係るリスク 当社グループは、自社が製造する製品に関して、研究開発により様々な知的財産権を保有し、競争上の優位性を確保しております。これらの知的財産権については、厳正に管理しておりますが、万一、第三者から侵害を受けた場合、期待された収益が得られない可能性があります。また、当社グループは、他社の知的財産権を侵害しないように研究開発を行っておりますが、権利解釈の相違等により意図せず、第三者の知的財産権を侵害したとして、実施の差し止めや損害賠償の請求を受ける可能性があります。 知的財産については、知的財産管理室をリスク対策部内に設置し、研究活動において得られた基本技術及び周辺技術(特許、実用新案登録)、デザイン(意匠登録)並びにブランド(商標登録)を事業展開に合わせて出願し、権利化を行うと共に、権利侵害等のリスク対策を含め適切な管理を実施しております。 (16)気候変動や環境について 当社グループは、持続可能な社会への取組みに注力しています。環境に関する様々な法令規則を遵守しておりますが、法令規則や運用に関する変更が行われた場合には、法令対応に関する費用の発生や事業活動に対する制限等によって、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、「緑ゆたかな地球の再生」を目指し、積極的に取組み、社会の一員としての責務を果たしていくため、環境行動指針を制定しております。 また、中期経営計画「NOZAWA NEXT3」及びESG経営において、持続可能な社会の実現に向け企業が長期的な成長を遂げるために、「環境」「社会」「企業統治」の3つの要素を考慮して経営を行う取組みを推進しております。 (17)人材確保について 当社グループが持続的に成長し安定した経営体制を構築するためには、優秀な人材を確保・育成し、その能力を発揮できる環境の整備が不可欠ですが、今後少子高齢化に伴う労働人口減少、人材の大量退職や人材育成が計画通り進まない等により優秀な人材を確保できない場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載している方法等により対応に努めております。 (18)人権について 事業活動における人権の尊重、とりわけサプライチェーン上の人権や労働環境への配慮は、社会的な要請として高まりを見せており、当社グループにおける取組みが不十分である場合、社会的な信用の毀損等に伴い業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、人権の尊重を基に「コンプライアンスマニュアル」を策定し、当社グループ役職員が遵守すべき行動規範により、全てのステークホルダーに対し、人権侵害を許さず、人権が尊重された明るい職場づくりを推進しております。 (19)法規制について 当社グループは、事業活動を行う上で各種法令・規制の適用を受けております。これらの法令・規制が改正され、または新たな規制が導入された場合、対応コストの増加等により業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、法令等に違反した場合は、行政処分や社会的な信用の毀損等に伴い業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、「コンプライアンスマニュアル」を策定し、コンプライアンス研修による教育や定期的な情報発信などの啓発活動により、従業員一人ひとりの法令遵守に対する理解と意識向上を推進しております。 (20)偶発事象について 予期しえない法律・規則等の改正及び訴訟等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

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