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Gunosy(6047)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 情報キュレーションサービス: グノシーは、ユーザーの興味・関心に合わせてニュースや情報を配信する「情報キュレーションサービス」が主力事業です。スマートフォン普及率の増加とインターネット広告市場の拡大を背景に、膨大な情報の中からユーザーが必要とする情報を効率的に届けることで、多くのユーザーを獲得しています。
  • 広告収入モデル: 主な収益源は、自社メディア(グノシー、ニュースパス、auサービスToday、game8.jpなど)に広告を掲載することで得られる広告収入です。ユーザーの閲覧履歴や登録情報に基づき、広告主の商品やサービスに興味を持つ可能性の高いユーザーにターゲティング広告を配信し、CPC(クリック課金)やCPM(表示回数課金)で収益を上げています。
  • データ活用型広告: 蓄積されたユーザーの興味・関心データを活用し、広告主に対して費用対効果の高い広告商品を提供しています。これにより、広告主はターゲットユーザーに効率的にアプローチでき、グノシーグループは広告単価の向上や広告主数の増加を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • メディア事業: グノシーグループの主要な事業セグメントは「メディア事業」です。この事業では、情報キュレーションサービス「グノシー」「ニュースパス」「auサービスToday」や、ゲーム攻略情報メディア「game8.jp」などを運営しています。これらのメディアを通じてユーザーに情報を提供し、広告収入を得るのが主な収益源です。
  • 広告配信サービス: メディア事業の中核をなすのが「広告配信」です。「Gunosy Ads」という広告商品を広告主に提供し、自社メディア上に広告を掲載しています。ユーザーの興味・関心データに基づいたターゲティング広告を配信することで、広告主の費用対効果を高め、収益を最大化しています。
  • マーケティングソリューション: メディア事業では、広告配信に加えて「マーケティングソリューション」も提供しています。これは、グノシーグループが運営するメディアサービスを活用し、顧客の商品やサービスの販売促進を支援するサービスです。広告主の多様なニーズに応えることで、事業の多角化と収益基盤の強化を図っています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,940 文字
3【事業の内容】 当連結会計年度における当社グループをとりまく経営環境につきましては、国内経済は、雇用・所得環境の改善等を背景に、当連結会計年度を通じて緩やかな回復が続きました。一方で、期初に意識された米国の通商政策の影響は次第に和らいだものの、足元では中東情勢や金融資本市場の変動等の影響もあり、先行きは依然として不透明な状況にあります。 広告市場については、当連結会計年度を通じてインターネット分野を中心に拡大が続きました。2025年にはインターネット広告費が初めて総広告費の過半を占めるに至り、とりわけ動画広告やソーシャルメディア広告などの需要が引き続き伸長しております。 ゲーム市場については、国内・海外ともに一定の市場規模を維持しつつ推移したものの、利用者の嗜好や余暇の使い方の多様化に加え、プラットフォームやタイトル間での競争環境の変化が進んでおります。 このような経営環境の下、当社グループは、「情報を世界中の人に最適に届ける」という企業理念のもと、情報キュレーションサービスをはじめとするメディアの開発・運営を中心に、拡大するインターネット広告市場及びゲーム市場に対応した事業を展開しております。 スマートフォンやソーシャルネットワーキングサービス等の普及により流通する情報量が急激に増加する一方、ユーザーが閲覧(消費)できる情報量には限りがあり、必要とする情報が必要な人々に適切に届けられていない状況が生じております。これらの課題を解決するための重要なツールとして、従来から「Yahoo! JAPAN」や「Google」等の検索エンジンが広く普及しておりますが、ユーザー自身が自らの興味・関心を認識していない場合や、個人の検索スキルが不足している場合、検索エンジンでは必要な情報にたどりつくことができないと考えられます。このような課題に対し、当社グループが提供する情報キュレーションサービス「グノシー」、「ニュースライト」及び「auサービスToday」は、「網羅性」、「速報性」、「パーソナライズ性」の3点に着目し、多くのニュースサイトやブログ等にある膨大な情報群から、アルゴリズムによる機械学習によってユーザーの興味・関心を分析・学習し、ユーザーの求める情報を配信しております。 また、子会社である株式会社ゲームエイトが国内向けゲームメディア「game8.jp」及び海外向けゲームメディア「Game8.co」等の運営を通じた情報配信を行っているほか、株式会社GホールディングスがIPライセンスに基づくスマートフォンゲームのパブリッシング・運営を行っており、メディア運営で培った知見を活かした事業領域の拡大を進めております。 当社グループは、「グノシー」等のメディアサービスによる情報配信を通じてユーザー数を拡大するとともに、ユーザーの興味・関心に関するデータを蓄積しております。蓄積されたユーザーの興味・関心という質的なデータは、当社グループの顧客の商品やサービスに興味・関心を持つターゲットユーザーの特定を可能としており、当社グループは、これらの強みに着目し、当社グループの顧客に対してこれらのデータを活かした広告商品の提供を行っております。また、より費用対効果の高い広告出稿を可能とすべく、日々広告商品の改善を行っております。 ユーザーに寄り添うサービスとして社会的価値の高い「知っておくとよい情報」、個人的価値の高い「知りたい情報」のコンテンツ拡充を行っていくのと同時に情報取得コストの最小化を実現できる最適な配信を追求し、更なるユーザーの獲得にむけたプロダクト品質の向上、広告収益の増加と新たな収益基盤の拡大に取り組んでまいりました。 なお「グノシー」、「ニュースライト」及び「auサービスToday」合計の国内累計ダウンロード(以下、「DL」という。)数は、2026年5月末時点で8,025万DLと順調に増加しております。 自社キュレーションサービス合計の国内累計ダウンロード数推移該当四半期末国内累計ダウンロード数(千)第13期第4四半期末76,398第14期第1四半期末77,624第14期第2四半期末78,684第14期第3四半期末79,501第14期第4四半期末80,250(注)1.情報キュレーションサービスとは、インターネット上に存在する様々な情報群から、特定の基準に基づき情報を収集し配信するサービスであります。2.「自社キュレーションサービス」には、「グノシー」、「ニュースライト」及び「auサービスToday」が含まれます。3.ダウンロード数は当社集計によります。 (1)メディア事業について① 広告配信 「Gunosy Ads」は、当社グループが広告主に提供する広告商品のことで、「グノシー」、「ニュースライト」及び「auサービスToday」上に広告を掲載することが可能であります。「グノシー」、「ニュースライト」及び「auサービスToday」を通じて独自に蓄積されたユーザーデータ(記事閲覧履歴、ユーザーの登録した興味・関心カテゴリ等)を活用し、広告主の商品やサービスとの親和性が高いユーザーに広告配信を行うことが可能であります。主にCPC課金型又はCPM課金型の課金形態にて提供しており、広告主から広告収入を得ております。 また、当社グループが運営する「game8.jp」を含めたその他のメディアにおいても、広告配信を行っており、広告収入を得ております。 課金形態別広告分類種類内容CPC課金型広告一定回数クリックされるまで広告掲載を行う方式(クリック数が保証された広告)CPM課金型広告一定回数表示されるまで広告掲載を行う方式(インプレッション数が保証された広告) ② マーケティングソリューション 当社グループは、当社グループが運営しているメディアサービス上で顧客の商品やサービス等の販売を促進するソリューションサービスを顧客に提供しております。 (2)Gホールディングス事業について 当社グループは、連結子会社である株式会社Gホールディングスにおいて、漫画・アニメ等のIPライセンスに基づくスマートフォンゲームのパブリッシング及び運営を行っております。自社でのゲーム開発は行わず、国内外のゲームデベロッパーとの協業により複数のタイトルを展開しております。収益は主としてゲーム内課金によるものであり、IPホルダーへのロイヤリティ、デベロッパーへのレベニューシェア及びプラットフォーム手数料等を控除した額が利益となる収益構造となっております。 (3)新規事業について 当社グループは、新たな収益基盤の構築に向けた事業開発として、株式会社ゲームエイトにおけるアプリ外決済サービス(Store and Commerce事業)を展開しております。スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律の全面施行(2025年12月)を受け、ゲームパブリッシャー向けにアプリ外決済の導入・運営支援等を行っております。また、上場企業の開示業務を支援するクラウドサービス「IR Hub」の開発・提供を行っております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
ユーザーの興味・関心データを活用した費用対効果の高い広告商品を提供しているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
アルゴリズムによる機械学習でユーザーの興味・関心を分析・学習し、情報を配信する技術。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:インターネット関連市場の動向 / インターネット広告市場の景気変動 / 競合激化によるユーザー流出・獲得コスト増
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

Gunosyはメディアプラットフォームを運営しており、特定のブランド認知度は存在するものの、特許や規制ライセンスといった強力な無形資産は限定的。自社開発のアルゴリズムやデータ分析能力は競争優位の源泉となりうるが、模倣されるリスクも存在する。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

Gunosyのアプリ利用者は、他のニュースアプリへの乗り換えコストは低い。しかし、広告主にとっては、Gunosyの持つ特定のユーザー層へのリーチや広告効果測定のノウハウに一定の価値を見出す可能性があり、完全にゼロではないスイッチングコストが存在する。

ネットワーク効果★★★☆☆
根拠:中程度利用者増が価値を生む

Gunosyのプラットフォームは、ユーザーが増えるほど、より多くのコンテンツ提供者を引きつけ、広告主にとっても魅力が増すというネットワーク効果の萌芽が見られる。特に、AIによるパーソナライズ機能の向上は、ユーザーエンゲージメントを高め、この効果を強化する可能性がある。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

Gunosyのビジネスモデルにおいて、構造的なコスト優位性は見られない。コンテンツの調達やプラットフォーム運営には一定のコストがかかり、競合他社と比較して圧倒的に安価にサービスを提供できるような優位性はない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

Gunosyはメディアプラットフォームとして一定の規模を持つが、業界全体で見ると多数のプレイヤーが存在する状況。さらなる規模の経済を追求し、効率性を高める余地はあるものの、現時点では寡占的な地位を確立しているとは言えない。

  • パーソナライズされた情報配信: グノシーグループは、アルゴリズムによる機械学習を活用し、ユーザー一人ひとりの興味・関心を分析・学習しています。これにより、膨大な情報の中からユーザーが本当に求める情報を「網羅性」「速報性」「パーソナライズ性」の3点に着目して配信し、ユーザーの満足度を高めています。
  • 大規模なユーザー基盤: 「グノシー」「ニュースパス」「auサービスToday」の国内累計ダウンロード数は2025年5月末時点で7,639万DLに達しており、非常に大規模なユーザー基盤を持っています。この多数のユーザーがサービスを利用することで、広告主にとって魅力的な広告媒体となり、収益の安定化に貢献しています。
  • 豊富なユーザーデータ: サービスを通じて蓄積されるユーザーの興味・関心に関する質的なデータは、グノシーグループの大きな強みです。このデータを活用することで、広告主は自社の商品やサービスに最も関心を持つターゲットユーザーを特定し、より効果的な広告配信が可能となり、競争優位性を確立しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「情報を世界中の人に最適に届ける」というミッションのもと、メディア事業を中心にサービスを展開し、成長と収益基盤の構築を進めてまいりました。 現在は、ニュース配信アプリ「グノシー」や「auサービスToday」に加え、ゲーム攻略メディアなどを国内外で展開する株式会社ゲームエイト(以下、ゲームエイト)の運営を通じて、安定的な広告収益基盤を形成しております。また、IPライセンスに基づくスマートフォンゲームを展開する株式会社Gホールディングス(以下、GH社)、Store and Commerce事業(以下、SC事業)や開示業務支援クラウド「IR Hub」など、新たな収益機会の拡大に向けた事業開発にも取り組んでおります。 中長期的には、グループ全体としての時価総額1,000億円の達成を一つの目標と定めており、その実現に向けて、2026年5月期より、事業構造の見直しとポートフォリオ経営の本格化を進めてまいりました。各事業の成長性や役割に応じた経営資源の配分に加え、資本効率を意識した経営管理を通じて、企業価値および株主価値の持続的な向上を目指してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループでは、これまで主にメディア事業を中心としたサービス提供を行っており、各メディアのアクティブユーザー数やPV数(注1)などの事業指標を重視してまいりました。 しかしながら、2026年5月期より、事業ポートフォリオの再構成に伴い、各領域の役割や成果を横断的かつ定量的に把握し、経営資源の適切な配分や資本効率の観点から運営状況を評価する必要性が高まったことから、財務指標を中心としたモニタリング体制へと移行し、当連結会計年度を通じて運用しております。 現在、当社グループでは、各事業における収益性及びキャッシュ創出力を示す主要指標として、営業利益/EBITDA(営業利益に減価償却費等を加えた金額)を重視しております。また、M&Aを含む投資活動の判断および効果検証においては、ROIC(投下資本利益率)(注2)を活用した資本効率の定量評価を行っております。さらに、slice Small Finance Bank Ltd.(以下、slice)を含むM&A以外の社外投資の評価にあたっては、IRR(内部収益率)を主要な指標として重視しております。 今後もこれらの財務指標を基軸とし、事業ごとの成長性・収益性・資本効率を総合的に評価しながら、持続的な企業価値の向上に向けた経営資源の最適配分を推進してまいります。 (注1)PV(Page View)とは、ユーザーがページを閲覧した数をいいます。(注2)ROIC=(EBITDA×(1-法人税率)/投下資本) (3)中長期的な会社の経営戦略 当社は、中長期的な企業価値および株主価値の最大化を実現すべく、グループ全体としての時価総額1,000億円の達成を一つの目標と定め、事業ポートフォリオの再構成と経営体制の強化に取り組んでおります。 その実現に向け、2025年5月期にポートフォリオの多様化と基盤強化を進めたことに続き、2026年5月期においては、コアキャッシュ領域、C/F積上げ型M&A領域、高成長オプション領域の三つを中核とするポートフォリオ経営を本格的に開始いたしました。 メディア事業では、「グノシー」における生成AIの活用による業務の自動化・効率化を軸とした事業構造の転換を進めております。ゲームエイトにおいては、国内向けゲームメディア「game8.jp」の安定運営に加え、海外向けゲームメディア「game8.co」が想定を上回って成長し、収益基盤の拡大が進展しております。GH社においては、新規タイトルのリリース時期の変更等により投資が先行したものの、当連結会計年度末後の2026年6月に新作タイトルをリリースするなど、複数タイトルのリリースフェーズに移行しております。SC事業においては、アプリ外決済サービスの提供タイトル拡大に取り組んでおります。投資サイドでは、インドにおける戦略投資先sliceが2026年3月期に通期黒字化を達成するなど、着実な成長が進展しております。 まず、コアキャッシュ領域では、「グノシー」や「auサービスToday」、ゲームエイトが展開する国内外のゲームメディアを通じて、安定的かつ予測可能なキャッシュ・フローを継続的に創出しており、グループ全体の安定したキャッシュ・フロー基盤としての役割を担っております。 次に、C/F積上げ型M&A領域では、当面は、安定的なキャッシュ・フロー基盤の強化を目的とし、保有する余剰現預金と、一定の財務レバレッジを活用することを前提に、M&A実施2年後の想定ROICがWACCを上回ることが見込まれる企業への投資を実行する方針としており、生成AIの普及下においても競争優位性を維持し得る領域への絞り込みを進めております。 さらに、高成長オプション領域では、SC事業、IR Hub、sliceなど、将来的な事業拡大の起点となり得る領域に対して、選択的な投資を実行しております。 このように、事業ごとの役割と期待リターンを明確に定義したポートフォリオ経営のもと、安定的なキャッシュ創出と成長投資の循環を構築し、資源配分の最適化と財務健全性の確保を両立することで、企業価値の持続的な向上を図ってまいります。 また、当社は2027年5月期を、AIを基軸とした経営への構造転換フェーズと位置づけ、①sliceの成長を主軸とした成長、②AIが成長ドライバーとなる事業構造への転換、③AI Nativeな企業運営への変革、の三つを基本方針として推進してまいります。 なお、2026年7月に公表いたしましたとおり、「auサービスToday」に関するKDDI株式会社との業務提携契約は2027年3月31日をもって解消することで合意しております。当社は、当該影響を見据え、メディア事業全体として安定的な利益創出が可能な事業体制の構築を進めてまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループが事業を展開するインターネット関連市場は、技術進歩が非常に速く、特に近年は生成AI(Generative AI)の急速な普及により、情報の流通構造やメディアのあり方そのものが大きく変化しております。また、当社グループは、メディア事業に加え、Gホールディングス事業や新規事業等の複数の事業を展開するポートフォリオ経営へと移行しており、事業ごとに直面する経営環境や課題も多様化しております。 当社は、上記の環境を踏まえ、以下の事項を主要な課題として認識し、事業展開を図る方針であります。 ① 既存事業の資本効率の向上と利益成長 当社グループの主要事業であるメディア事業においては、営業黒字を維持した上での安定的な事業運営が課題であると認識しており、引き続きメディア価値の向上、質の高いマーケティング活動、積極的な営業活動に取り組んでまいります。また、ゲームエイトが運営するゲーム攻略メディアにおいては、海外を中心に更なる売上高成長を目指し、継続的な利益成長を実現することで、既存事業の資本効率を現状より改善してまいります。加えて、生成AIにより生じるリスクに適切に対処するとともに、AI時代においても魅力のあるコンテンツの提供およびAIを前提とした組織生産性の改革に取り組んでまいります。 ② 新たな収益の柱を創出するための新規事業への投資 既存事業以外の収益の柱を創出するため、連結営業利益成長を維持できる範囲で新規事業への投資を行ってまいります。具体的には、ゲームエイトにおけるSC事業など既存のバリューチェーンを拡張し強化する新規事業の開発、当社の強みであるIT分野における技術力と知見を活かしたLLM/DX領域への事業進出に積極的に取り組んでまいります。 ③ M&Aの推進による中長期でのキャッシュ創出力の強化 M&Aの推進による中長期でのキャッシュ創出力の強化が、当社グループの成長のための重要な課題であると認識しております。近年の生成AIの急速な台頭を踏まえ、当社グループではAIを軸とした事業ポートフォリオの再整理を進めており、M&Aについても対象領域をAIの発展による影響を受けにくい、またはAIの発展が追い風となる事業領域に絞り込んだうえで、投資機会を慎重に見極めてまいります。実行にあたっては、過度なリスクテイクを避け、従来の財務ガイドラインを引き続き遵守してまいります。 ④ 適切なアセットマネジメントの実施による投資先の価値向上 当社グループは成長分野の発掘を通じた社外の高成長分野の取り込みのため、複数のベンチャー企業等に対して投資を実施してまいりました。当社グループの総資産に占める投資有価証券の割合は大きく、投資先の価値向上は重要な課題であると認識しております。今後も投資先の状況に応じた適切なモニタリング・支援を実行することにより、投資先の価値向上支援及びポートフォリオの健全性担保を推進してまいります。 ⑤ 特定の取引先への依存 当社グループの売上高の一定割合は特定の取引先との取引に依存しており、当該取引先における取引方針の変更等が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。とりわけ、KDDI株式会社との業務提携契約の終了(2027年3月末予定)に伴い、「auサービスToday」に関連する収益を喪失するリスクが生じております。当社グループは、本件への対応を経営上の最重要課題の一つと位置付け、AIによる社会変化を踏まえたプロダクト方針の転換と生産性改革により、既存プロダクトのみで利益創出が可能な体制の構築を進めるとともに、新規取引先の開拓をはじめとした取引基盤の多様化に取り組んでまいります。 ⑥ 広告商品の拡充、顧客基盤の強化 インターネット広告市場は今後も更なる発展が見込まれ、広告商品の多様化が進んでおります。このような中、他社との競合優位性の確立のためには広告商品の拡充と顧客基盤の強化が不可欠であります。また、ユーザー保護及び広告掲載面の品質向上のため、関係法令を遵守した適正な広告掲載基準を継続的に整備し、基準に則った適切な広告審査を行う必要があります。このような認識の下、当社グループでは、広告掲載基準の継続的な見直し、広告審査体制の強化とともに、既存事業における新たな広告商品の開発・販売拡充及び新規事業における顧客基盤の強化を推進することにより、競合優位性の向上を図ってまいります。 ⑦ 開発体制の構築 インターネット業界における技術革新のスピードは非常に速く、当社グループの属する情報キュレーションサービス及びインターネットメディア業界においても、新たなサービスや競合他社が続々と現れております。このような中、他社とのサービスの差別化、競合優位性の確立のためには迅速な開発体制の構築が不可欠であります。 このような認識の下、当社グループでは、最先端の技術動向の把握と技術力の向上のための勉強会等を開催し、また、定期的に社外のエンジニアも参加する勉強会を開催し、引き続き優秀なエンジニアの採用を図ってまいります。 ⑧ 営業力の強化 当社グループの営業部門は、蓄積されたノウハウを活かした提案及び企画により、営業活動を推進しておりますが、事業規模拡大や新規サービスの拡充に伴い、受注の獲得機会が増加することが予想されることから、営業力の強化、営業人員の早期育成に注力する方針であります。具体的には、教育研修制度の充実、営業ツールやマニュアル等の整備、外部ノウハウの活用、また、既存営業人員の育成と同時に、即戦力となる営業人員の採用を行い、営業力の強化を図ってまいります。 ⑨ 内部統制及びコンプライアンス体制を重視した組織体制の強化 当社グループは、既存事業の継続的な成長と新規事業の展開及び新規サービスの拡充にあたっては、顧客及びユーザーからの信頼を得ることが不可欠であると考えております。このような認識の下、従業員に対する継続的な研修活動によって、全社でコンプライアンスに対する共通の認識を持つとともに、新規事業に潜在する各種リスク群を踏まえた、専門性や豊富な経験を有する優秀な人材の採用・育成に取り組むことで、内部統制及びコンプライアンス体制の充実・強化に努めてまいります。 ⑩ コーポレート・ガバナンスの強化 当社グループが提供する情報キュレーションサービス及びゲーム攻略メディアは、ユーザーからの信頼性と利便性を広く認知していただくことが事業上の重要な基盤であり、したがいまして、運営母体である当社及び当社子会社の信頼性の維持向上は当社の最も重要な経営課題のひとつであります。また、当社グループの中長期的な企業価値最大化を達成するためには、メディア・広告事業にとどまらない新規事業の創出や社外投資を健全性・透明性高く推進していくことが重要であり、当社グループのコーポレート・ガバナンスの強化の重要性が高まっております。 このような認識の下、当社取締役会において、取締役会の運用状況及び実効性を定期的に分析・評価するとともに、独立性が高く多様な専門性を有する取締役による、職務執行に対する監督及び助言機能の一層の充実を図っており、また取締役会の任意の諮問機関として指名報酬委員会を設置することにより、取締役の指名や報酬などに関する評価・決定プロセスにおける公平性、客観性、透明性を強化するなど、引き続き、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「情報を世界中の人に最適に届ける」というミッションのもと、メディア事業を中心にサービスを展開し、成長と収益基盤の構築を進めてまいりました。 現在は、ニュース配信アプリ「グノシー」や「auサービスToday」に加え、ゲーム攻略メディアなどを国内外で展開する株式会社ゲームエイト(以下、ゲームエイト)の運営を通じて、安定的な広告収益基盤を形成しております。また、IPライセンスに基づくスマートフォンゲームを展開する株式会社Gホールディングス(以下、GH社)、Store and Commerce事業(以下、SC事業)や開示業務支援クラウド「IR Hub」など、新たな収益機会の拡大に向けた事業開発にも取り組んでおります。 中長期的には、グループ全体としての時価総額1,000億円の達成を一つの目標と定めており、その実現に向けて、2026年5月期より、事業構造の見直しとポートフォリオ経営の本格化を進めてまいりました。各事業の成長性や役割に応じた経営資源の配分に加え、資本効率を意識した経営管理を通じて、企業価値および株主価値の持続的な向上を目指してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループでは、これまで主にメディア事業を中心としたサービス提供を行っており、各メディアのアクティブユーザー数やPV数(注1)などの事業指標を重視してまいりました。 しかしながら、2026年5月期より、事業ポートフォリオの再構成に伴い、各領域の役割や成果を横断的かつ定量的に把握し、経営資源の適切な配分や資本効率の観点から運営状況を評価する必要性が高まったことから、財務指標を中心としたモニタリング体制へと移行し、当連結会計年度を通じて運用しております。 現在、当社グループでは、各事業における収益性及びキャッシュ創出力を示す主要指標として、営業利益/EBITDA(営業利益に減価償却費等を加えた金額)を重視しております。また、M&Aを含む投資活動の判断および効果検証においては、ROIC(投下資本利益率)(注2)を活用した資本効率の定量評価を行っております。さらに、slice Small Finance Bank Ltd.(以下、slice)を含むM&A以外の社外投資の評価にあたっては、IRR(内部収益率)を主要な指標として重視しております。 今後もこれらの財務指標を基軸とし、事業ごとの成長性・収益性・資本効率を総合的に評価しながら、持続的な企業価値の向上に向けた経営資源の最適配分を推進してまいります。 (注1)PV(Page View)とは、ユーザーがページを閲覧した数をいいます。(注2)ROIC=(EBITDA×(1-法人税率)/投下資本) (3)中長期的な会社の経営戦略 当社は、中長期的な企業価値および株主価値の最大化を実現すべく、グループ全体としての時価総額1,000億円の達成を一つの目標と定め、事業ポートフォリオの再構成と経営体制の強化に取り組んでおります。 その実現に向け、2025年5月期にポートフォリオの多様化と基盤強化を進めたことに続き、2026年5月期においては、コアキャッシュ領域、C/F積上げ型M&A領域、高成長オプション領域の三つを中核とするポートフォリオ経営を本格的に開始いたしました。 メディア事業では、「グノシー」における生成AIの活用による業務の自動化・効率化を軸とした事業構造の転換を進めております。ゲームエイトにおいては、国内向けゲームメディア「game8.jp」の安定運営に加え、海外向けゲームメディア「game8.co」が想定を上回って成長し、収益基盤の拡大が進展しております。GH社においては、新規タイトルのリリース時期の変更等により投資が先行したものの、当連結会計年度末後の2026年6月に新作タイトルをリリースするなど、複数タイトルのリリースフェーズに移行しております。SC事業においては、アプリ外決済サービスの提供タイトル拡大に取り組んでおります。投資サイドでは、インドにおける戦略投資先sliceが2026年3月期に通期黒字化を達成するなど、着実な成長が進展しております。 まず、コアキャッシュ領域では、「グノシー」や「auサービスToday」、ゲームエイトが展開する国内外のゲームメディアを通じて、安定的かつ予測可能なキャッシュ・フローを継続的に創出しており、グループ全体の安定したキャッシュ・フロー基盤としての役割を担っております。 次に、C/F積上げ型M&A領域では、当面は、安定的なキャッシュ・フロー基盤の強化を目的とし、保有する余剰現預金と、一定の財務レバレッジを活用することを前提に、M&A実施2年後の想定ROICがWACCを上回ることが見込まれる企業への投資を実行する方針としており、生成AIの普及下においても競争優位性を維持し得る領域への絞り込みを進めております。 さらに、高成長オプション領域では、SC事業、IR Hub、sliceなど、将来的な事業拡大の起点となり得る領域に対して、選択的な投資を実行しております。 このように、事業ごとの役割と期待リターンを明確に定義したポートフォリオ経営のもと、安定的なキャッシュ創出と成長投資の循環を構築し、資源配分の最適化と財務健全性の確保を両立することで、企業価値の持続的な向上を図ってまいります。 また、当社は2027年5月期を、AIを基軸とした経営への構造転換フェーズと位置づけ、①sliceの成長を主軸とした成長、②AIが成長ドライバーとなる事業構造への転換、③AI Nativeな企業運営への変革、の三つを基本方針として推進してまいります。 なお、2026年7月に公表いたしましたとおり、「auサービスToday」に関するKDDI株式会社との業務提携契約は2027年3月31日をもって解消することで合意しております。当社は、当該影響を見据え、メディア事業全体として安定的な利益創出が可能な事業体制の構築を進めてまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループが事業を展開するインターネット関連市場は、技術進歩が非常に速く、特に近年は生成AI(Generative AI)の急速な普及により、情報の流通構造やメディアのあり方そのものが大きく変化しております。また、当社グループは、メディア事業に加え、Gホールディングス事業や新規事業等の複数の事業を展開するポートフォリオ経営へと移行しており、事業ごとに直面する経営環境や課題も多様化しております。 当社は、上記の環境を踏まえ、以下の事項を主要な課題として認識し、事業展開を図る方針であります。 ① 既存事業の資本効率の向上と利益成長 当社グループの主要事業であるメディア事業においては、営業黒字を維持した上での安定的な事業運営が課題であると認識しており、引き続きメディア価値の向上、質の高いマーケティング活動、積極的な営業活動に取り組んでまいります。また、ゲームエイトが運営するゲーム攻略メディアにおいては、海外を中心に更なる売上高成長を目指し、継続的な利益成長を実現することで、既存事業の資本効率を現状より改善してまいります。加えて、生成AIにより生じるリスクに適切に対処するとともに、AI時代においても魅力のあるコンテンツの提供およびAIを前提とした組織生産性の改革に取り組んでまいります。 ② 新たな収益の柱を創出するための新規事業への投資 既存事業以外の収益の柱を創出するため、連結営業利益成長を維持できる範囲で新規事業への投資を行ってまいります。具体的には、ゲームエイトにおけるSC事業など既存のバリューチェーンを拡張し強化する新規事業の開発、当社の強みであるIT分野における技術力と知見を活かしたLLM/DX領域への事業進出に積極的に取り組んでまいります。 ③ M&Aの推進による中長期でのキャッシュ創出力の強化 M&Aの推進による中長期でのキャッシュ創出力の強化が、当社グループの成長のための重要な課題であると認識しております。近年の生成AIの急速な台頭を踏まえ、当社グループではAIを軸とした事業ポートフォリオの再整理を進めており、M&Aについても対象領域をAIの発展による影響を受けにくい、またはAIの発展が追い風となる事業領域に絞り込んだうえで、投資機会を慎重に見極めてまいります。実行にあたっては、過度なリスクテイクを避け、従来の財務ガイドラインを引き続き遵守してまいります。 ④ 適切なアセットマネジメントの実施による投資先の価値向上 当社グループは成長分野の発掘を通じた社外の高成長分野の取り込みのため、複数のベンチャー企業等に対して投資を実施してまいりました。当社グループの総資産に占める投資有価証券の割合は大きく、投資先の価値向上は重要な課題であると認識しております。今後も投資先の状況に応じた適切なモニタリング・支援を実行することにより、投資先の価値向上支援及びポートフォリオの健全性担保を推進してまいります。 ⑤ 特定の取引先への依存 当社グループの売上高の一定割合は特定の取引先との取引に依存しており、当該取引先における取引方針の変更等が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。とりわけ、KDDI株式会社との業務提携契約の終了(2027年3月末予定)に伴い、「auサービスToday」に関連する収益を喪失するリスクが生じております。当社グループは、本件への対応を経営上の最重要課題の一つと位置付け、AIによる社会変化を踏まえたプロダクト方針の転換と生産性改革により、既存プロダクトのみで利益創出が可能な体制の構築を進めるとともに、新規取引先の開拓をはじめとした取引基盤の多様化に取り組んでまいります。 ⑥ 広告商品の拡充、顧客基盤の強化 インターネット広告市場は今後も更なる発展が見込まれ、広告商品の多様化が進んでおります。このような中、他社との競合優位性の確立のためには広告商品の拡充と顧客基盤の強化が不可欠であります。また、ユーザー保護及び広告掲載面の品質向上のため、関係法令を遵守した適正な広告掲載基準を継続的に整備し、基準に則った適切な広告審査を行う必要があります。このような認識の下、当社グループでは、広告掲載基準の継続的な見直し、広告審査体制の強化とともに、既存事業における新たな広告商品の開発・販売拡充及び新規事業における顧客基盤の強化を推進することにより、競合優位性の向上を図ってまいります。 ⑦ 開発体制の構築 インターネット業界における技術革新のスピードは非常に速く、当社グループの属する情報キュレーションサービス及びインターネットメディア業界においても、新たなサービスや競合他社が続々と現れております。このような中、他社とのサービスの差別化、競合優位性の確立のためには迅速な開発体制の構築が不可欠であります。 このような認識の下、当社グループでは、最先端の技術動向の把握と技術力の向上のための勉強会等を開催し、また、定期的に社外のエンジニアも参加する勉強会を開催し、引き続き優秀なエンジニアの採用を図ってまいります。 ⑧ 営業力の強化 当社グループの営業部門は、蓄積されたノウハウを活かした提案及び企画により、営業活動を推進しておりますが、事業規模拡大や新規サービスの拡充に伴い、受注の獲得機会が増加することが予想されることから、営業力の強化、営業人員の早期育成に注力する方針であります。具体的には、教育研修制度の充実、営業ツールやマニュアル等の整備、外部ノウハウの活用、また、既存営業人員の育成と同時に、即戦力となる営業人員の採用を行い、営業力の強化を図ってまいります。 ⑨ 内部統制及びコンプライアンス体制を重視した組織体制の強化 当社グループは、既存事業の継続的な成長と新規事業の展開及び新規サービスの拡充にあたっては、顧客及びユーザーからの信頼を得ることが不可欠であると考えております。このような認識の下、従業員に対する継続的な研修活動によって、全社でコンプライアンスに対する共通の認識を持つとともに、新規事業に潜在する各種リスク群を踏まえた、専門性や豊富な経験を有する優秀な人材の採用・育成に取り組むことで、内部統制及びコンプライアンス体制の充実・強化に努めてまいります。 ⑩ コーポレート・ガバナンスの強化 当社グループが提供する情報キュレーションサービス及びゲーム攻略メディアは、ユーザーからの信頼性と利便性を広く認知していただくことが事業上の重要な基盤であり、したがいまして、運営母体である当社及び当社子会社の信頼性の維持向上は当社の最も重要な経営課題のひとつであります。また、当社グループの中長期的な企業価値最大化を達成するためには、メディア・広告事業にとどまらない新規事業の創出や社外投資を健全性・透明性高く推進していくことが重要であり、当社グループのコーポレート・ガバナンスの強化の重要性が高まっております。 このような認識の下、当社取締役会において、取締役会の運用状況及び実効性を定期的に分析・評価するとともに、独立性が高く多様な専門性を有する取締役による、職務執行に対する監督及び助言機能の一層の充実を図っており、また取締役会の任意の諮問機関として指名報酬委員会を設置することにより、取締役の指名や報酬などに関する評価・決定プロセスにおける公平性、客観性、透明性を強化するなど、引き続き、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における当社グループをとりまく経営環境につきましては、国内経済は、雇用・所得環境の改善等を背景に、当連結会計年度を通じて緩やかな回復が続きました。一方で、期初に意識された米国の通商政策の影響は次第に和らいだものの、足元では中東情勢や金融資本市場の変動等の影響もあり、先行きは依然として不透明な状況にあります。 広告市場については、当連結会計年度を通じてインターネット分野を中心に拡大が続きました。2025年にはインターネット広告費が初めて総広告費の過半を占めるに至り、とりわけ動画広告やソーシャルメディア広告などの需要が引き続き伸長しております。 ゲーム市場については、国内・海外ともに一定の市場規模を維持しつつ推移したものの、利用者の嗜好や余暇の使い方の多様化に加え、プラットフォームやタイトル間での競争環境の変化が進んでおります。 2026年5月期より、これまでの事業ドメインを基軸としたポートフォリオ区分を見直し、キャッシュ創出力と成長性を軸とした新たなセグメント区分へと変更しております。当連結会計年度における各セグメントの取組み状況は以下のとおりです。 メディア事業:当社が運営する「グノシー」、「ニュースライト」及び「auサービスToday」、並びに連結子会社である株式会社ゲームエイト(以下、ゲームエイト)が運営する国内外のメディア等、当社グループの基盤として安定的にキャッシュを創出する事業群で構成されます。 当連結会計年度における事業進捗は、ゲーム攻略メディアにつきましては、海外事業が前連結会計年度に引き続き好調に推移いたしました。一方で、「グノシー」を始めとする当社が運営するニュースキュレーションメディアについては、ニュース等のコンテンツに対するユーザーの反応が想定を下回ったことなどから、ユーザー数は計画未達となりました。引き続き広告宣伝費の削減などを含めたコスト削減を進め、安定したフリーキャッシュフローの創出に取り組んでまいります。 Gホールディングス事業:株式会社Gホールディングスが運営する、アニメ・漫画など既存のIPを活用したソーシャルゲームのパブリッシング等により、IPの価値を最大化する事業で構成されます。 Gホールディングス事業においては、既存タイトルについて安定した運営を継続するとともに、新規タイトルのリリースを行いました。また、新規タイトル「ハイキュー!! TOUCH AND CONNECT」について、翌連結会計年度(2027年5月期)内のローンチに向けた準備を進めるなど、今後予定している複数の新規タイトルに向けた取組みを進めております。引き続きPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)を推進し、各タイトルの収益性を厳格に管理することで、のれん償却を含めた営業利益においてグループ業績への貢献を目指してまいります。 新規事業:ゲームエイトのStore and Commerce事業(以下、SC事業)や、当社が運営する「IR Hub」等を含み、中長期的に大きな成長が見込まれる事業群で構成されます。 SC事業においては、2025年12月18日のスマホソフトウェア競争促進法の全面施行を踏まえ、引き続きタイトル獲得の拡大に取り組んでおります。IR Hubにつきましては、英文開示対応に対する需要を取り込むべく営業体制を強化するとともに、英訳精度の向上や機能改善を通じて利便性の向上に取り組んでおり、導入企業数は順調に増加しております。 当連結会計年度における業績は、売上高6,441百万円(前期比5.6%増)、経常利益354百万円(前期比8.9%増)、親会社株主に帰属する当期純損失11百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益78百万円)となりました。 セグメント別の業績は次のとおりです。・メディア事業 メディア事業の売上高は5,470百万円(前期比9.6%減)、セグメント利益は1,163百万円(前期比18.3%減)となりました。一方でゲームエイトが運営するゲーム攻略メディアについては、年間を通じて大型タイトルのリリースはなかったものの、海外事業のPV数が想定を大幅に上回り推移した結果、売上高は引き続き前期比で成長いたしました。 ・Gホールディングス事業 Gホールディングス事業の売上高は944百万円、セグメント損失は212百万円となりました。当連結会計年度においては、既存タイトル「ハイキュー!! TOUCH THE DREAM」が概ね想定通りに推移した一方、計画において見積もっていたリリース時期の変更等により、新規タイトルが想定を下回る結果となりました。来期に向けては、高い認知度を有するIPである「ハイキュー!!」を活用した新作「ハイキュー!! TOUCH AND CONNECT」を含む、複数の新規タイトルのリリースに向けた準備を進めてまいりました。 ・新規事業 新規事業の売上高は30百万円(前期比34.6%減)、セグメント損失は198百万円(前期はセグメント損失223百万円)となりました。 なお、当社の戦略投資先であるslice Small Finance Bank Ltd. については、預金額は年次約2.2倍ペースで成長し、AUMについてもクレジットカードパブリックリリース後は安定した成長が継続しており、合併以降も高い成長性を維持しております。当社としては引き続きアセットマネジメントに注力してまいります。 (資産) 当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べて722百万円減少し、12,499百万円となりました。 主な要因は、売掛金の減少(前連結会計年度末比275百万円の減少)、流動資産のその他の減少(前連結会計年度末比313百万円の減少)、投資有価証券の減少(前連結会計年度末比160百万円の減少)であります。(負債) 当連結会計年度末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べて190百万円減少し、1,748百万円となりました。 主な要因は、買掛金の減少(前連結会計年度末比117百万円の減少)、長期借入金の減少(前連結会計年度末比187百万円の減少)であります。(純資産) 当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べて532百万円減少し、10,751百万円となりました。 主な要因は、利益剰余金の減少(前連結会計年度末比461百万円の減少)であります。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べて1,444百万円増加し、5,435百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は、681百万円(前連結会計年度は26百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益267百万円の計上、売上債権の減少額259百万円、前払費用の減少額301百万円、法人税等の支払額221百万円によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動により獲得した資金は、1,416百万円(前連結会計年度は1,142百万円の支出)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出429百万円、定期預金の払戻による収入1,816百万円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動により使用した資金は、751百万円(前連結会計年度末は55百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出266百万円、自己株式の取得による支出109百万円、配当金の支払額441百万円によるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a. 生産実績 当社グループは、生産実績を定義することが困難であるため、生産実績は記載しておりません。 b. 受注実績 当社グループは、受注生産を行っていないため、受注実績は記載しておりません。 c. 販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)前年同期比(%)メディア事業(百万円)5,470百万円90.4Gホールディングス事業(百万円)944百万円-新規事業(百万円)26百万円56.3報告セグメント計6,441百万円105.6その他0百万円64.4合計(百万円)6,441百万円105.6(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年6月1日至 2025年5月31日)当連結会計年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)Mediavine, Inc.85414.090814.1KDDI株式会社1,04917.276411.9Google LLC67311.0--(注)当連結会計年度のGoogle LLCに対する販売実績は、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営成績の分析 当連結会計年度における業績は、売上高6,441百万円(前期比5.6%増)、売上原価3,492百万円(前期比9.1%増)、販売費及び一般管理費は2,762百万円(前期比19.1%増)となり、この結果、営業利益186百万円(前期比67.7%減)、経常利益354百万円(前期比8.9%増)、親会社株主に帰属する当期純損失11百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益78百万円)となりました。また、ROEは△0.1%(前期比0.9ポイント減)となりました。 (売上高) 売上高は6,441百万円(前期比5.6%増)となりました。これは主に、メディア事業における売上高5,470百万円、Gホールディングス事業における売上高944百万円を計上したことによるものであります。 (営業利益) 営業利益は186百万円(前期比67.7%減)となりました。これは主に、「グノシー」において市況の変化に合わせて広告宣伝投資額を一部抑制した結果、広告宣伝費547百万円(前期比10.0%減)を計上したことによるものであります。 (経常利益) 経常利益は354百万円(前期比8.9%増)となりました。これは主に、為替差益88百万円を計上したことによるものであります。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 親会社株主に帰属する当期純損失は11百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益78百万円)となりました。これは主に、投資有価証券売却益46百万円、減損損失69百万円、投資有価証券評価損60百万円を計上したことによるものであります。 ②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なることがあります。 当社グループの連結財務諸表を作成するにあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、上記「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 資金需要及び資金調達につきましては、当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるために、新サービス及び新規事業に取り組んでいく考えであります。これらの資金需要は手元資金で賄うことを基本とし、必要に応じて資金調達を実施いたします。また、地政学リスクの高まりや、それらを要因とする金融市場の変化などに伴う経営環境の不確実性の高まりに備えるため、取引銀行と当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結し、より機動的な資金需要への対応を行っております。 ④経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループの経営成績は、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、法的規制、事業運営体制等、様々な要因の変化の影響を受ける可能性があります。このため、事業環境を注視するとともに、優秀な人材の採用と組織体制の整備、内部統制システムの強化等によりこれらのリスク要因に対応するよう努めてまいります。 ⑤経営戦略の現状と見通し 「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • インターネット市場の変動: インターネットの普及は進んでいますが、新たな規制導入や予期せぬ要因により、利用状況に変化が生じる可能性があります。これにより、グノシーグループの事業基盤が揺らぎ、業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
  • 広告市場の競争激化: インターネット広告市場は拡大していますが、景気変動に敏感であり、需要が減少する可能性があります。また、高い資本力や知名度を持つ競合他社の参入により、ユーザー獲得コストが増加したり、ユーザーが流出したりすることで、業績に影響が出る可能性があります。
  • 技術革新への対応遅れ: インターネット関連市場は技術革新が非常に速く、特に生成AIなどの新技術の進展が事業環境に大きな影響を与えています。新たな技術への対応が遅れると、サービスの競争力が低下し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、AI技術の利用に関する規制や社会的議論もリスク要因です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,991 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)事業環境に関わるリスクについて① インターネット関連市場の動向について 当社グループは、インターネット関連事業を主たる事業対象としているため、インターネット活用シーンの多様化、利用可能な端末の増加等のインターネットの更なる普及が成長のために不可欠であります。総務省発表の「2025年 通信利用動向調査」によれば、2025年のインターネット普及率は85.7%と、引き続きインターネット利用シーンは高い水準を維持しております。 しかしながら、インターネットに関する何らかの弊害の発生や利用等に関する新たな規制の導入、その他予期せぬ要因によって、今後の普及に大きな変化が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② インターネット広告市場について インターネット広告市場は拡大傾向にあり、インターネット広告はテレビを超える規模の広告媒体へと成長しており、今後も当該市場は拡大していくものと想定されます。 しかしながら、広告市場は企業の景気動向に敏感であるため、今後急激な景気の変化等によって広告の需要及びインターネット広告の需要に影響が及ぶ可能性があります。また、インターネット広告は今後も他の広告媒体との競争状態が継続していくと考えられることから、今後これらの状況に変化が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競合について 今後、高い資本力や知名度を有する企業等の参入による、競争の激化とユーザーの流出やユーザー獲得コストの増加等により、当社グループの事業展開に影響を及ぼす可能性があります。そのような場合には、当社グループが今後競争優位性を発揮し、企業価値の維持向上が図れるか否かにつきましては不確実であり、競合他社や競合サービスの状況により当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業内容に関わるリスクについて① 広告掲載について 当社グループが運営するサービスに掲載される広告は、広告代理店等が内容を精査するとともに、当社グループ独自の広告掲載基準による確認を実施し、法令違反や公序良俗に反する広告の排除に努めております。しかしながら、人為的な過失等の要因により当社グループが掲載した広告に瑕疵があった場合、ユーザーからのクレーム等が発生し当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 また、システムトラブル等を理由として広告掲載が行われなかった場合には、広告掲載申込者からのクレームや損害賠償請求がなされ当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ② 取引先に対する規制等で当社グループの経営活動に重要な影響を及ぼす事項 当社グループの顧客は、食品・化粧品・健康食品・生活用品・通信・旅行・家電など多岐にわたっております。これらの事業者は、食品衛生法、薬機法、酒税法、化粧品等の適正広告ガイドライン等、事業者の属する業界の制定された規制等の下に、当社グループの提供するサービスを利用していますが、取引先事業者において法令違反に該当するような事態が発生した場合や、新たな法令等の制定、既存法令等の解釈変更があった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 広告宣伝活動により想定通り新規ユーザーが獲得できない可能性について 当社グループの事業にとって新規ユーザーの獲得数は非常に重要な要素であり、インターネットでのプロモーション等を用いた広告宣伝活動を実施しユーザー数の増加を図っております。広告宣伝活動につきましては、ユーザー獲得効率を勘案の上、都度、最適な施策を実施しておりますが、必ずしも当社グループの想定通りに推移するとは限らず、当該施策が当社グループの想定通りに推移しない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ ユーザーの継続率について 当社グループの事業にとって獲得したユーザーの継続率は非常に重要な要素であり、ユーザーの利便性向上、サービスの充実等の施策を通じて、継続率の維持、向上を図っております。事業計画の策定においては、獲得ユーザーの継続率を過去実績等に基づき推定しておりますが、何らかの施策の見誤りやトラブル等で継続ユーザーが減少し、想定どおりの継続率とならない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ Apple Inc. 及び Google Inc.の動向について 当社グループの事業は、スマートフォン向けアプリケーションを提供しており、Apple Inc.及びGoogle Inc.の両社にアプリケーションを提供することが現段階の当社グループの事業の重要な前提条件であります。利用規約の変更や検索アルゴリズムの変更などを含む、これらプラットフォーム事業者の事業戦略の転換並びに動向によっては、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 特定取引先への依存について 当社グループの売上高の一定割合は特定の取引先との取引に依存しており、当該取引先における取引方針の変更や契約の終了等が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。とりわけ、KDDI株式会社との業務提携契約の終了(2027年3月末予定)に伴い、「auサービスToday」に関連する収益を喪失することが見込まれております。当社グループは、プロダクト方針の転換と生産性改革により既存プロダクトのみで利益創出が可能な体制の構築を進めるとともに、新規取引先の開拓をはじめとした取引基盤の多様化に取り組んでまいりますが、これらの施策が想定どおりに進捗しない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ システムトラブルについて 当社グループでは、サービス運営におけるシステムトラブルの発生を防止するため、国内外のデータセンターおよびクラウド環境を活用し、セキュリティ対策や安定運用体制の整備に取り組んでおります。人的ミス、機器の故障、サイバー攻撃、外部委託先や他社クラウドサービスの障害など、様々な要因による影響を想定し、システムの分散化やバックアップ体制の構築、従業員教育などを通じて継続的な対策強化を図っております。 しかしながら、大規模な自然災害や事故(社内外の人的要因によるものを含む)等の発生や、想定を上回るアクセスの集中等により、当社グループの開発業務やシステムに重大な被害が生じた場合には、サービス停止や情報漏洩などを通じて、事業運営および業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ AIを含む技術革新について 当社グループが事業展開しているインターネット関連市場は、技術革新の速度が速く、特に近年は生成AI(Generative AI)や大規模言語モデル(LLM)など、AI技術の急速な進展が事業環境や競争構造に大きな影響を及ぼしつつあります。当社グループでは、優秀な人材の確保や技術動向の継続的なモニタリング、社内外の勉強会の開催等を通じて、こうした新技術の把握と活用に努めるとともに、既存サービスへの応用可能性を見極めたうえで、開発体制を柔軟に整備しております。 しかしながら、想定を超える速度で新たな技術が出現した場合、それらへの対応が遅れた際には、当社グループのサービスの競争力が相対的に低下する可能性があります。特に、検索エンジンにおけるAIによる要約・回答機能の普及や、生成AIを通じた情報取得行動の広がりは、ユーザーの情報取得体験や可処分時間の配分を変化させ、検索流入に依存するメディアのトラフィック構造やニュースメディアの利用動向に影響を及ぼす可能性があり、当社グループが運営する各メディアにおいても、利用者数や検索流入の減少等を通じて事業及び業績に影響を及ぼすおそれがあります。また、AI技術の活用に関しては、その信頼性や説明可能性、著作権・倫理・プライバシー等の観点から、外部規制や社会的議論の動向によって事業運営に制約が生じるおそれもあります。これらの要因が顕在化した場合には、当社グループの事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ M&Aに伴うリスクについて 当社グループでは、安定的なキャッシュ・フローの獲得および資本効率の向上を目的とした成長戦略の一環として、M&Aを推進しております。M&Aの実施にあたっては、対象企業の財務内容や契約関係、事業環境等についての調査を実施するとともに、取得後の経営統合(PMI)においても、適切な体制の構築やモニタリングを行うなど、リスクの抑制に努めております。 一方で、統合後に経営方針の不一致、人材の流出、システム統合の遅延等が生じた場合には、当初想定していた収益性や業績貢献が実現しない可能性があります。また、取得した企業に係るのれん等の無形資産については、将来の収益性の変化により減損が生じるおそれがあります。さらに、当社が従来展開してこなかった事業領域を取得対象とする場合には、その事業特有の法規制や競争環境に起因する新たなリスクが発生する可能性もあります。これらの事象が顕在化した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 社外投資の推進に伴うリスクについて 当社グループは非連続的な成長のため、社外投資を通じた成長分野の発掘による高成長分野の取り込みに取り組んでおります。投資の実行にあたり、厳格な投資基準に基づき投資判断を行うとともに、投資先の状況に応じた適切なモニタリング・支援を実行することで、投資先の価値向上支援及びポートフォリオの健全性担保を推進しておりますが、投資後における投資先企業の業績悪化等による保有有価証券の評価損の計上等によって、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 新規事業立ち上げに伴うリスクについて 当社グループは事業規模の拡大と収益源の多様化を図るため、新規事業の立ち上げに取り組んでいく方針であります。しかしながら、新規事業においては、採算性に不透明な点が多く結果的に当初予想した収益が得られない可能性があります。また、新たな人材の採用、システムの購入や開発、営業体制の強化など追加的な投資が必要とされ、安定した収益を生み出すまでにある程度の時間を要する可能性があること等が予想されます。新規事業に取り組んだ結果、利益率の低下等、短期的には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がありますが、新規事業への投資は、収益とのバランスがとれる範囲にて実施してまいります。 (3)法的規制について① インターネットにおける法的規制について 現在のところ当社グループの事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はありませんが、インターネット関連分野においては、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」等が存在するほか、個人情報の取り扱いにつきましては「個人情報の保護に関する法律」等、知的財産権の取扱いにつきましては「著作権法」等が存在しております。 以上のように、近年インターネット関連事業を規制する法令は徐々に整備されてきておりますが、今後、インターネットの利用や関連するサービス及びインターネット広告を含むインターネット関連事業を営む事業者を規制対象とする新たな法令等の規制や既存法令等の解釈変更がなされた場合には、当社グループの事業に制約を受け、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 個人情報の保護について 当社グループは、当社グループの提供するサービスを通じて、利用者本人を識別することができる個人情報を一部保有しております。 当社グループは、信頼性の高い外部サーバーで当該個人情報を保護するとともに、個人情報保護に関するフローを整備し、個人情報の保護に努めておりますが、個人情報が当社グループの関係者等の故意または過失により外部に流出した場合には、当社グループが損害賠償を含む法的責任を追及される可能性があるほか、当社グループの運営するサービスの信頼性等が毀損し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 知的財産権について 当社グループは、第三者の知的財産権を侵害しないよう、十分な注意を払っておりますが、当社グループの事業分野で当社グループの認識していない知的財産権が既に又は新たに成立したり、それらを侵害する可能性があります。かかる場合においては、第三者の知的財産権等を侵害することによる損害賠償請求や差止請求等又は当社グループに対するロイヤリティの支払い要求等を受けることにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 不当景品類及び不当表示防止法について 当社グループが運営するサービスに掲載される広告は、広告代理店等が内容を精査するとともに、当社グループ独自の広告掲載基準による確認を実施し、法令違反や公序良俗に反する広告の排除に努めております。また、広告に付随するキャンペーンにつきましても、適法性を確認しながら実施しております。しかしながら、人為的な過失等の要因により当社グループが掲載した広告又は当社グループが実施したキャンペーンに瑕疵があった場合、ユーザーからの訴訟提起や、行政庁による課徴金納付命令等の処分がなされ、当社グループの運営する広告及びキャンペーンの信用が毀損し、事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (4)その他について ストック・オプション行使による株式価値の希薄化について 当社グループでは、取締役、従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権につき行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。 なお、当連結会計年度末現在、新株予約権による潜在株式数は181,900株であり、発行済株式総数24,237,774株の0.8%に相当しております。

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