経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「“生活者の不利益解消”という正義を貫き、安心で豊かな暮らしの創造をめざします。」という経営理念のもと、住宅・建設領域における意思決定の高度化を支援し、その判断に対して責任を負うことで、安心で豊かな暮らしの実現に貢献することを基本方針としております。専門的な知識を持たない生活者と、専門的な知識・経験を持つ供給者との間に存在する情報格差に起因する不利益を解消するため、当社グループは、蓄積されたデータおよび高度な知見を活用し、公正な立場から判断基準を提供するとともに、その判断に対して責任を負う仕組みを通じて、付加価値の高い商品・サービスの開発・提供を行ってまいります。従来より、住宅事業者向けの事業を中心として事業を展開しておりますが、今後はこれに加え、データとテクノロジーに基づくサービスの高度化を図るとともに、顧客接点の多様化および価値提供機会の拡張可能性も視野に入れ、事業基盤の強化を進めてまいります。さらに、持続的な成長と企業価値向上の実現に向け、事業ポートフォリオの最適化および成長機会への適切な資源配分を行い、資本効率を意識した経営を推進してまいります。これらを実現するためには、株主をはじめとするステークホルダーとの信頼関係の構築が不可欠であり、企業倫理とコンプライアンスの遵守を徹底するとともに、コーポレート・ガバナンスの強化を図り、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。 (2)目標とする経営指標当社グループは、企業価値を高めるために、成長性・収益性の指標として、売上高成長率と売上高営業利益率を重視しております。また、経営指標としてROE(自己資本利益率)を採用し、株主資本コストを意識した経営により企業価値の向上に努めてまいります。さらに、事業ポートフォリオの最適化を進める中で、投資案件の評価指標としてROIC(投下資本利益率)も活用し、資本効率を意識した経営を推進してまいります。 (3)会社の対処すべき課題当社グループは、「“生活者の不利益解消”という正義を貫き、安心で豊かな暮らしの創造をめざします」という経営理念のもと、地盤調査、地盤解析および地盤補償サービスを中核とし、住宅・建設領域における事業を展開しております。一方で、国内住宅市場は、少子高齢化等の影響により新設住宅着工戸数が減少傾向にあり、今後も構造的な縮小が見込まれております。当社グループの継続的な事業発展のためには、高付加価値サービスの提供および事業領域の拡張、並びにこれらを支える経営体制・組織体制の強化が重要な課題であると認識しております。このような認識のもと、当社グループは以下の課題に取り組んでまいります。 ① 事業領域の拡大 住宅市場に加え、非住宅市場(インフラ、エネルギー関連施設等)における地盤関連ニーズは拡大しております。当社グループは、地盤調査・解析で培った知見を活用し、地盤分野において非住宅市場への展開を進めるとともに、BIM分野においては建築物のモデリングを起点として、構造・設備等の関連分野を含むサービス領域の拡張を図っていくことが課題であると認識しております。 ② 新規サービスの収益化 3次元点群データを活用したデジタルソリューションについては、研究開発段階から事業化フェーズへ移行しております。今後は、サービスの標準化および品質の均一化を進め、安定的な収益基盤として確立することが課題であると認識しております。 ③ DXおよびデータ活用の高度化 当社グループでは、基幹システムの刷新および業務プロセスのデジタル化を進めております。今後は、地盤 調査・解析業務を通じて蓄積されたデータを活用した付加価値創出を推進するとともに、顧客接点におけるデジタル活用を強化し、競争優位性の確立を図ることが課題であると認識しております。 ④ 収益モデルの高度化 住宅市場の縮小が見込まれる中、従来の件数依存型の収益構造から脱却し、付加価値の高いサービス提供による収益性の向上が課題であると認識しております。当社グループは、地盤解析および補償サービスの高度化を通じて、収益モデルの転換を進めてまいります。 ⑤ グループシナジーの創出 当社グループは、複数の事業会社により構成されており、各社の強みを活かしたシナジーの創出が重要な課題であると認識しております。今後は、営業連携、サービス連携およびデータ連携を推進し、グループ全体での付加価値向上および収益力の強化を図ってまいります。 ⑥ 自然災害への対応 自然災害の頻発に伴い、従来の地盤調査・解析では予測が困難な要因による不同沈下事故が発生しております。当社グループにおいては、これらの事故の要因分析を踏まえ、リスクを一定程度織り込んだ評価手法の高度化を進めております。一方で、当社の地盤解析の対象範囲を超える外部要因については、これらを踏まえたリスクの切り分けおよび評価手法の高度化が課題であると認識しております。 ⑦ ガバナンスおよび人的資源の強化 事業領域の拡大に伴い、迅速かつ適切な意思決定を実現するためのガバナンス体制の強化が重要となっております。また、事業の持続的成長を支えるため、人的資源の強化および組織力の向上を図ることが課題であると認識しております。 ⑧ 企業価値向上 当社は、2026年1月に東京証券取引所スタンダード市場へ市場区分を変更いたしました。今後は、事業成長と資本効率の向上を両立させるとともに、IR・広報活動の強化を通じて、持続的な企業価値向上に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「“生活者の不利益解消”という正義を貫き、安心で豊かな暮らしの創造をめざします。」という経営理念のもと、住宅・建設領域における意思決定の高度化を支援し、その判断に対して責任を負うことで、安心で豊かな暮らしの実現に貢献することを基本方針としております。専門的な知識を持たない生活者と、専門的な知識・経験を持つ供給者との間に存在する情報格差に起因する不利益を解消するため、当社グループは、蓄積されたデータおよび高度な知見を活用し、公正な立場から判断基準を提供するとともに、その判断に対して責任を負う仕組みを通じて、付加価値の高い商品・サービスの開発・提供を行ってまいります。従来より、住宅事業者向けの事業を中心として事業を展開しておりますが、今後はこれに加え、データとテクノロジーに基づくサービスの高度化を図るとともに、顧客接点の多様化および価値提供機会の拡張可能性も視野に入れ、事業基盤の強化を進めてまいります。さらに、持続的な成長と企業価値向上の実現に向け、事業ポートフォリオの最適化および成長機会への適切な資源配分を行い、資本効率を意識した経営を推進してまいります。これらを実現するためには、株主をはじめとするステークホルダーとの信頼関係の構築が不可欠であり、企業倫理とコンプライアンスの遵守を徹底するとともに、コーポレート・ガバナンスの強化を図り、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。 (2)目標とする経営指標当社グループは、企業価値を高めるために、成長性・収益性の指標として、売上高成長率と売上高営業利益率を重視しております。また、経営指標としてROE(自己資本利益率)を採用し、株主資本コストを意識した経営により企業価値の向上に努めてまいります。さらに、事業ポートフォリオの最適化を進める中で、投資案件の評価指標としてROIC(投下資本利益率)も活用し、資本効率を意識した経営を推進してまいります。 (3)会社の対処すべき課題当社グループは、「“生活者の不利益解消”という正義を貫き、安心で豊かな暮らしの創造をめざします」という経営理念のもと、地盤調査、地盤解析および地盤補償サービスを中核とし、住宅・建設領域における事業を展開しております。一方で、国内住宅市場は、少子高齢化等の影響により新設住宅着工戸数が減少傾向にあり、今後も構造的な縮小が見込まれております。当社グループの継続的な事業発展のためには、高付加価値サービスの提供および事業領域の拡張、並びにこれらを支える経営体制・組織体制の強化が重要な課題であると認識しております。このような認識のもと、当社グループは以下の課題に取り組んでまいります。 ① 事業領域の拡大 住宅市場に加え、非住宅市場(インフラ、エネルギー関連施設等)における地盤関連ニーズは拡大しております。当社グループは、地盤調査・解析で培った知見を活用し、地盤分野において非住宅市場への展開を進めるとともに、BIM分野においては建築物のモデリングを起点として、構造・設備等の関連分野を含むサービス領域の拡張を図っていくことが課題であると認識しております。 ② 新規サービスの収益化 3次元点群データを活用したデジタルソリューションについては、研究開発段階から事業化フェーズへ移行しております。今後は、サービスの標準化および品質の均一化を進め、安定的な収益基盤として確立することが課題であると認識しております。 ③ DXおよびデータ活用の高度化 当社グループでは、基幹システムの刷新および業務プロセスのデジタル化を進めております。今後は、地盤 調査・解析業務を通じて蓄積されたデータを活用した付加価値創出を推進するとともに、顧客接点におけるデジタル活用を強化し、競争優位性の確立を図ることが課題であると認識しております。 ④ 収益モデルの高度化 住宅市場の縮小が見込まれる中、従来の件数依存型の収益構造から脱却し、付加価値の高いサービス提供による収益性の向上が課題であると認識しております。当社グループは、地盤解析および補償サービスの高度化を通じて、収益モデルの転換を進めてまいります。 ⑤ グループシナジーの創出 当社グループは、複数の事業会社により構成されており、各社の強みを活かしたシナジーの創出が重要な課題であると認識しております。今後は、営業連携、サービス連携およびデータ連携を推進し、グループ全体での付加価値向上および収益力の強化を図ってまいります。 ⑥ 自然災害への対応 自然災害の頻発に伴い、従来の地盤調査・解析では予測が困難な要因による不同沈下事故が発生しております。当社グループにおいては、これらの事故の要因分析を踏まえ、リスクを一定程度織り込んだ評価手法の高度化を進めております。一方で、当社の地盤解析の対象範囲を超える外部要因については、これらを踏まえたリスクの切り分けおよび評価手法の高度化が課題であると認識しております。 ⑦ ガバナンスおよび人的資源の強化 事業領域の拡大に伴い、迅速かつ適切な意思決定を実現するためのガバナンス体制の強化が重要となっております。また、事業の持続的成長を支えるため、人的資源の強化および組織力の向上を図ることが課題であると認識しております。 ⑧ 企業価値向上 当社は、2026年1月に東京証券取引所スタンダード市場へ市場区分を変更いたしました。今後は、事業成長と資本効率の向上を両立させるとともに、IR・広報活動の強化を通じて、持続的な企業価値向上に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や企業の設備投資の持ち直し等を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、物価上昇の継続、エネルギー価格や為替相場の変動、金融資本市場の変動、米国の通商政策をめぐる動向、中東・東欧を中心とした国際情勢の不安定化などにより、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループの主要事業領域である国内の住宅市場においては、当連結会計年度の新設住宅着工戸数(※)は310,311戸(前年同期比10.2%減)と減少傾向が続いております。内訳として、持家は195,111戸(前年同期比12.6%減)、分譲住宅(一戸建て)は115,200戸(前年同期比5.8%減)となり、依然として慎重な需要動向がみられます。こうした環境下においても当社グループは、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画の2年目として、事業の競争力強化と技術基盤の高度化を推進しております。当連結会計年度においては、「地盤事業」と「BIM Solution事業」を成長の両輪と位置づけ、経営資源の重点的な投下を行いました。地盤事業においては、株式会社ハウスワランティの子会社化完了後、グループ全体での営業・技術リソースの統合運用(PMI)を加速させました。両社のノウハウ融合やシステムの標準化、業務プロセスの再設計を続けており、組織の一体化によるシナジーの具現化と、効率的な運営体制の構築が着実に進展しております。また、拡大するエネルギーインフラ分野においては、系統用蓄電所建設における地盤コンサルティングおよびサービスの提供を本格化させ、安定的な収益基盤の形成に努めております。BIM Solution事業では、3D点群データの利活用やBIMモデリングの高度化を推進し、建築DX需要の拡大に対応することで、住宅・不動産業界における設計・営業支援領域で受注拡大と収益性向上を目指しております。また、株式会社ハウスワランティより承継した地盤補償に係る保険契約について、2025年12月31日付で新たな保険契約を締結したことに伴い、将来の損失発生リスクが解消されたため、従来計上していた損害補償引当金を取り崩し、特別利益として251,177千円を計上いたしました。なお、旧保険契約の解約に伴い、66,058千円を特別損失として計上しております。 (※)国土交通省「建築着工統計調査報告」より、当社グループの事業領域である持家、分譲住宅(一戸建て)の戸数を合算して、新設住宅着工戸数としております。 これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態(資産の部)当連結会計年度末の資産合計は2,052,385千円となり、前連結会計年度末に比べ567,969千円増加いたしました。流動資産は1,346,745千円となり、前連結会計年度末に比べ41,391千円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が253,488千円減少、売掛金が226,016千円増加、未収入金が12,241千円減少したことによるものであります。固定資産は705,639千円となり、前連結会計年度末に比べ609,361千円増加いたしました。これは主に、のれんが497,252千円増加、敷金及び差入保証金が81,182千円増加したことによるものであります。 (負債の部)当連結会計年度末の負債合計は617,467千円となり、前連結会計年度末に比べ326,088千円増加いたしました。流動負債は530,819千円となり、前連結会計年度末に比べ241,440千円増加いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金が71,825千円増加、短期借入金が70,166千円増加、未払消費税が55,608千円増加、流動負債のその他に含まれる前受金が21,361千円増加したことによるものであります。固定負債は86,648千円となり、前連結会計年度末に比べ84,648千円増加いたしました。これは主に、長期借入金が61,324千円増加、損害補償引当金が19,930千円増加したことによるものであります。 (純資産の部)当連結会計年度末の純資産合計は1,434,917千円となり、前連結会計年度末に比べ241,880千円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益197,013千円の計上、自己株式が41,666千円減少したことによるものであります。 b.経営成績これらの結果、当連結会計年度の売上高は3,193,573千円(前年同期比70.1%増)、営業利益は35,480千円(前年同期比67.6%減)、経常利益は45,914千円(前年同期比58.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は197,013千円(前年同期比165.4%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。 <地盤事業>当連結会計年度の売上高は2,924,127千円(前年同期比85.1%増)、セグメント利益359,827千円(前年同期比5.9%増)となりました。株式会社ハウスワランティとの統合効果により、取引顧客数が大幅に増加したことが寄与し、売上高は大きく伸長しました。引き続き、システム統合の進展および住宅地盤解析基準の統一化を通じて、地盤事故の再発防止と業務効率の向上を徹底し、持続的な成長と利益率のさらなる改善を推進してまいります。また、新たな成長領域として注力している系統用蓄電所の建設に関連する地盤サービスについては、当初想定を上回る受注を獲得しており、地盤分野における新たな成長領域として位置づけております。 <BIM Solution事業>当連結会計年度の売上高は269,446千円(前年同期比9.1%減)、セグメント損失は4,047千円(前年同期はセグメント損失34,958千円)となりました。BIMモデリング業務(※2)の堅調な受注成長に加え、3D点群データ(※3)を活用したモデリングサービスなど、高付加価値案件の受注が増加しておりますが、戸建住宅着工戸数の減少に伴い、CGビジュアライゼーション関連の受注が減少した影響で売上高は減少いたしました。BIM分野については、建築DXの進展を背景に中長期的な成長が期待され、将来的には当社グループの成長を牽引する事業への育成を目指しております。今後は、戸建住宅向けCGビジュアライゼーション業務の縮小を含むコスト構造の見直しを進めるとともに、BIMモデリング業務および3D点群データ活用サービスへの重点化を図り、収益性の改善に取り組んでまいります。 (※1)国土交通省「建築着工統計調査報告」より、当社グループの事業領域である持家、分譲住宅(一戸建て)の戸数を合算して、新設住宅着工戸数としております。(※2)BIM:Building Information Modeling コンピュータ上に作成した主に3次元の形状情報に加え、室等の名称・面積、材料・部材の仕様・性能、仕上げ等、建物の属性情報を併せ持つ建物情報モデルを構築するシステム。(※3)物体や地形をX,Y,Zの3次元座標を持つ点の集合として表現したデータで、主にスキャナーやLiDAR、ドローンなどを利用して取得される。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ253,488千円減少し、568,192千円となりました。各キャッシュ・フローの状況と要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、獲得した資金は48,938千円(前年同期67,339千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益207,832千円、のれん償却費71,036千円、減価償却費31,545千円、未収入金の減少21,736千円、仕入債務の増加71,979千円があった一方で、売上債権の増加239,499千円、未払金の減少7,097千円、損害補償引当金の減少277,070千円、法人税等の支払額17,445千円などによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、使用した資金は411,755千円(前年同期25,415千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出10,552千円、無形固定資産の取得による支出25,942千円、敷金及び保証金の差入による支出83,504千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出250,000千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、獲得した資金は114,497千円(前年同期187,436千円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額100,000千円、長期借入による収入80,000千円、長期借入金の返済による支出48,510千円、自己株式の取得による支出13,651千円によるものであります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績の分析当社グループは売上高伸び率と売上高営業利益率、ROE(自己資本利益率)を重要な経営指標として採用しております。(重要な経営指標 推移)回次第14期第15期第16期第17期第18期決算年月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月2026年3月売上高伸び率(%)11.44.1△18.70.070.1売上高営業利益率(%)△1.34.7△2.65.81.1ROE(%)△3.75.7△7.46.215.0 ※ROEは以下の計算式により算出しております。 ROE = 親会社株主に帰属する当期純利益 / 自己資本 売上高伸び率に関しては、住宅着工件数の減少の影響を受けたものの、株式会社ハウスワランティの子会社化にともない、売上高伸び率は70.1%となりました。売上高営業利益率に関しては、株式会社ハウスワランティの子会社化に伴い、大幅な増収となったものの、将来の事業拡大を見据えた体制強化のための先行投資等が発生したことにより、売上高営業利益率は1.1%となりました。ROEに関しては、特別利益(損害補償引当金戻入益)の発生等に伴い、親会社株主に帰属する当期純利益が197,013千円(前期比165.4%増)と大きく増加したことにより、ROEは15.0%となりました。 b.財政状態の分析当連結会計年度の財政状態については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの運転資金需要は営業活動に伴う費用であり、この資金需要につきましては、営業活動から得られる自己資金を源泉としております。当社グループの持続的な成長と企業価値向上を目的とした投資資金需要が生じた場合は、内部資金に加え、金融機関からの借入を中心に機動性と長期安定性を重視した資金調達を実施することとしております。なお、金融機関には十分な借入枠を有しております。当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。(繰延税金資産の回収可能性)繰延税金資産は、将来減算一時差異の解消により、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると認められる範囲を回収可能性があると判断し計上しております。具体的には、将来の一時差異解消スケジュール、タックス・プランニング及び収益力に基づく課税所得の見積り等に基づいて判断しております。これらは主に事業計画を基礎として見積っておりますが、当事業計画の主要な仮定は、売上予測であります。売上予測は、新設住宅着工戸数やその他不動産市況、受注見込に基づき予測しており、不確実性を伴っております。そのため、実際の経済環境が一定の仮定と大きく乖離した場合には、翌連結会計年度の繰延税金資産の回収可能性に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (損害補償引当金)当社グループは、地盤解析サービスにおいて、地盤品質証明書を提供しており、地盤品質証明書を発行した住宅において、万が一、住宅が傾く不同沈下等の地盤事故が発生した場合には、地盤修復工事費用及び住宅の損害等を補償します。また、当該補償に備え、保険会社と保険契約を締結しております。損害補償引当金は、地震リスク分析に基づく期待損失や過去の実績等の客観的データ及び保険契約の内容に基づき合理的な見積額を計上しておりますが、地震リスクの変動や保険内容の見直し等により見積額が変動するため、不確実性を伴っており、翌連結会計年度の連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「“生活者の不利益解消”という正義を貫き、安心で豊かな暮らしの創造をめざします。」という経営理念の下、専門的な知識を持たない生活者が、専門的な知識・経験を持つ供給者から一方的に情報を提供されている不利益を解消するため、私たちはこの情報格差を埋める役割を担う住生活エージェントとして、高度な知見をもとに公正な立場で商品やサービスを今後も開発・提供してまいります。これを実現するためには、株主はもとより、お客様、お取引先、従業員等のステークホルダーとの良好な関係を築き、企業倫理とコンプライアンス遵守を徹底するとともに、企業活動を律する枠組みであるコーポレート・ガバナンスを一層強化し、企業価値の向上に努めてまいります。 (2)目標とする経営指標当社グループは、企業価値を高めるために、成長性・収益性の指標として、売上高伸び率と売上高営業利益率を重視しております。また、経営指標としてROE(自己資本利益率)を採用し、株主資本コストを意識した経営により企業価値の向上に努めてまいります。 (3)会社の対処すべき課題当社グループは、「“生活者の不利益解消”という正義を貫き、安心で豊かな暮らしの創造を目指します」という経営理念の下、地盤改良工事を行わない地盤解析専門会社として、地盤セカンドオピニオン®から事業をスタートし、住宅事業者へ地盤調査・地盤解析サービスの提供を行っております。国内住宅市場は、少子高齢化により緩やかに縮小していくことが予想され、当社グループの継続的な事業発展のためには、高付加価値サービスの提供と新たな事業展開、これらを遂行するための組織体制強化が必要であると考え、2024年6月に2025年3月期から2027年3月期までの中期経営計画(2025年5月更新)を発表いたしました。当社グループが継続的に事業を発展させ、企業価値を向上させるには、中期経営計画への取り組み、経営体制・組織体制の強化が必須と考えております。 ① 事業領域の拡大 2025年改正建築基準法の施行により、住宅業界では、省エネルギー計算・構造計算の業務ニーズが高まっております。また、国土交通省によるBIM実装に向けた環境整備も進んでおり、住宅・建築業界におけるビジネス領域が拡大しております。これらの領域において業務を受注するための体制整備、ノウハウの蓄積、受注のための営業活動が課題と認識しております。 ② 新規事業の創出 2024年3月期より開始した3次元点群データを活用したデジタルツイン技術による新サービスの提供を進めております。中期経営計画においても、新ソリューションとして位置付け、今後更なる拡大を目指しております。新ソリューションとして売上・収益を安定的に確保するためには、技術力の担保、サービス開発のスピード化、専門的知識を踏まえた営業活動推進等が課題と認識しております。 ③ DX戦略 地盤関連業界を含む建築業界は、他の業界と比較してIT化が進んでいないのが現状です。また、当社グループとお取引先・協力会社がWEB上で相互に利用でき、物件の工程進捗を個別に管理できる基幹システムもリリースから10年経過しております。建設業界における競争優位性を確保し、業務効率化と収益化を目指すために、最新の技術を取り入れた、いつでも・どこでも・誰でも情報にアクセス可能な仕組みと蓄積された地盤データを活用できるシステム開発が課題と認識しております。 ④ 自然災害への対応 自然災害が近年多発しております。それに伴い、従来の地盤調査・解析では予想し得ない原因による不同沈下事故の発生が増加傾向にあります。当社グループが開発・リリースした事業者向けの地盤安心マップ®PRO、個人のお客様向けの地盤カルテ®において、気象データの活用に向けた開発スタートさせました。多発する自然災害に対応することが課題と認識しております。 ⑤ ガバナンス 当社グループの経営体制・組織体制の現状は、基礎を整えた状態であり、この体制を安定運用するためのガバナンス強化が必要であると認識しております。また、ガバナンス強化と同時に、従業員の能力や知識を高め人材価値を最大限に引き出すことで企業の価値向上を目指す「人的資本経営」に取り組むことも必要であると認識しております。 ⑥ 企業価値向上 当社は、2024年3月末時点で東京証券取引所グロース市場の上場維持基準における時価総額40億円に適合しない状態となっておりましたが、2025年3月末に時価総額40億円に適合致しました。株価を上昇させ、持続的な事業発展と企業価値を向上させるため、上記課題に取り組むと同時にIR・広報活動にも取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「“生活者の不利益解消”という正義を貫き、安心で豊かな暮らしの創造をめざします。」という経営理念の下、専門的な知識を持たない生活者が、専門的な知識・経験を持つ供給者から一方的に情報を提供されている不利益を解消するため、私たちはこの情報格差を埋める役割を担う住生活エージェントとして、高度な知見をもとに公正な立場で商品やサービスを今後も開発・提供してまいります。これを実現するためには、株主はもとより、お客様、お取引先、従業員等のステークホルダーとの良好な関係を築き、企業倫理とコンプライアンス遵守を徹底するとともに、企業活動を律する枠組みであるコーポレート・ガバナンスを一層強化し、企業価値の向上に努めてまいります。 (2)目標とする経営指標当社グループは、企業価値を高めるために、成長性・収益性の指標として、売上高伸び率と売上高営業利益率を重視しております。また、経営指標としてROE(自己資本利益率)を採用し、株主資本コストを意識した経営により企業価値の向上に努めてまいります。 (3)会社の対処すべき課題当社グループは、「“生活者の不利益解消”という正義を貫き、安心で豊かな暮らしの創造を目指します」という経営理念の下、地盤改良工事を行わない地盤解析専門会社として、地盤セカンドオピニオン®から事業をスタートし、住宅事業者へ地盤調査・地盤解析サービスの提供を行っております。国内住宅市場は、少子高齢化により緩やかに縮小していくことが予想され、当社グループの継続的な事業発展のためには、高付加価値サービスの提供と新たな事業展開、これらを遂行するための組織体制強化が必要であると考え、2024年6月に2025年3月期から2027年3月期までの中期経営計画(2025年5月更新)を発表いたしました。当社グループが継続的に事業を発展させ、企業価値を向上させるには、中期経営計画への取り組み、経営体制・組織体制の強化が必須と考えております。 ① 事業領域の拡大 2025年改正建築基準法の施行により、住宅業界では、省エネルギー計算・構造計算の業務ニーズが高まっております。また、国土交通省によるBIM実装に向けた環境整備も進んでおり、住宅・建築業界におけるビジネス領域が拡大しております。これらの領域において業務を受注するための体制整備、ノウハウの蓄積、受注のための営業活動が課題と認識しております。 ② 新規事業の創出 2024年3月期より開始した3次元点群データを活用したデジタルツイン技術による新サービスの提供を進めております。中期経営計画においても、新ソリューションとして位置付け、今後更なる拡大を目指しております。新ソリューションとして売上・収益を安定的に確保するためには、技術力の担保、サービス開発のスピード化、専門的知識を踏まえた営業活動推進等が課題と認識しております。 ③ DX戦略 地盤関連業界を含む建築業界は、他の業界と比較してIT化が進んでいないのが現状です。また、当社グループとお取引先・協力会社がWEB上で相互に利用でき、物件の工程進捗を個別に管理できる基幹システムもリリースから10年経過しております。建設業界における競争優位性を確保し、業務効率化と収益化を目指すために、最新の技術を取り入れた、いつでも・どこでも・誰でも情報にアクセス可能な仕組みと蓄積された地盤データを活用できるシステム開発が課題と認識しております。 ④ 自然災害への対応 自然災害が近年多発しております。それに伴い、従来の地盤調査・解析では予想し得ない原因による不同沈下事故の発生が増加傾向にあります。当社グループが開発・リリースした事業者向けの地盤安心マップ®PRO、個人のお客様向けの地盤カルテ®において、気象データの活用に向けた開発スタートさせました。多発する自然災害に対応することが課題と認識しております。 ⑤ ガバナンス 当社グループの経営体制・組織体制の現状は、基礎を整えた状態であり、この体制を安定運用するためのガバナンス強化が必要であると認識しております。また、ガバナンス強化と同時に、従業員の能力や知識を高め人材価値を最大限に引き出すことで企業の価値向上を目指す「人的資本経営」に取り組むことも必要であると認識しております。 ⑥ 企業価値向上 当社は、2024年3月末時点で東京証券取引所グロース市場の上場維持基準における時価総額40億円に適合しない状態となっておりましたが、2025年3月末に時価総額40億円に適合致しました。株価を上昇させ、持続的な事業発展と企業価値を向上させるため、上記課題に取り組むと同時にIR・広報活動にも取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国の経済状況は、インバウンド需要の増加や雇用・所得環境の改善による回復基調がみられる一方で、物価、エネルギー価格の上昇が継続しております。また、米国の今後の政策動向、各国の金融政策に伴う影響等、依然として先行き不透明な状況となっております。当社グループの主要な事業領域である国内の住宅市場においては、当連結会計年度の新設住宅着工戸数(※)の合計は345,398戸(前年同期比2.2%減)となりました。持家の着工戸数は223,079戸(前年同期比1.6%増)、分譲住宅(一戸建て)の着工戸数は122,319戸(前年同期比8.5%減)となっております。これらの環境において、当社グループは、2025年3月期から2027年3月期までの中期経営計画を策定しており、初年度である当連結会計年度では、外部環境の変化を好機ととらえた事業展開と、業務提携等によるサービス競争力の拡張による売上・利益の最大化に努めてまいりました。地盤事業においては、2019年より取組んでおります解析技術の向上、2023年より取組んでおります地盤改良工事の設計・施工審査基準の見直しにより、地盤沈下事故が減少しております。これらは、当社グループに対する信頼の高まりによる受注増加と地盤補償原価の圧縮に繋がるため、今後も技術力の向上のため取り組んでまいります。 (※)国土交通省「建築着工統計調査報告」より、当社グループの事業領域である持家、分譲住宅(一戸建て)の戸数を合算して、新設住宅着工戸数としております。 これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態(資産の部)当連結会計年度末の資産合計は1,484,415千円となり、前連結会計年度末に比べ116,169千円減少いたしました。流動資産は1,388,137千円となり、前連結会計年度末に比べ86,128千円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が142,263千円減少、売掛金が27,335千円増加、未収入金が43,487千円増加、流動資産のその他に含まれる立替金が20,102千円減少したことによるものであります。固定資産は96,278千円となり、前連結会計年度末に比べ30,041千円減少いたしました。これは主に、機械装置及び運搬具が4,719千円増加、ソフトウェア仮勘定が6,993千円増加、有形固定資産のその他に含まれる工具器具備品が15,079千円減少、ソフトウエアが14,389千円減少、投資その他の資産のその他に含まれる長期前払費用が9,733千円減少したことによるものであります。 (負債の部)当連結会計年度末の負債合計は291,378千円となり、前連結会計年度末に比べ52,807千円減少いたしました。流動負債は289,378千円となり、前連結会計年度末に比べ51,034千円増加いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金が34,885千円増加、未払法人税等が18,688千円増加したことによるものであります。固定負債は2,000千円となり、前連結会計年度末に比べ103,842千円減少いたしました。これは主に、長期借入金が45,842千円減少、損害補償引当金が58,000千円減少したことによるものであります。 (純資産の部)当連結会計年度末の純資産合計は1,193,036千円となり、前連結会計年度末に比べ63,361千円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益74,227千円の計上、自己株式が136,502千円増加したことによるものであります。 b.経営成績当連結会計年度の売上高は1,877,959千円(前年同期比0.0%増)、営業利益は109,442千円(前年同期は営業損失48,738千円)、経常利益は110,450千円(前年同期は経常損失58,695千円)、親会社株主に帰属する当期純利益は74,227千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失95,308千円)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、当連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。 <地盤事業>当連結会計年度の売上高は1,580,018千円(前年同期比1.0%増)、セグメント利益339,693千円(前年同期比54.5%増)となりました。国内の住宅市場は依然として厳しい状況にありますが、2024年7月に日本リビング保証株式会社(現:Solvvy(ソルヴィー)株式会社)との業務提携により、地盤補償・建物保証・住宅設備保証をパッケージ化した「住まいのフルサポートDX」サービスの提供を開始。更に2025年4月に施行された改正建築基準法に対応した「省エネ計算」「構造計算」の代行サービスのスタート、また、2026年3月期に向けた取組として、エネルギーインフラ業界へのアプローチなど、既存顧客との関係強化・新規取引先の開拓に取組んでおります。また、以前より取組んでおりました解析技術向上と地盤改良工事の設計・施工審査基準の見直しによる地盤沈下事故の減少に伴い、売上原価において損害補償費用の削減が進み、利益の大幅な改善となりました。 <BIM Solution事業>当連結会計年度の売上高は296,313千円(前年同期比16.2%増)、セグメント損失は34,958千円(前年同期はセグメント損失80,787千円)となりました。非住宅業界に拡大させていた営業活動の成果が表れ、受注拡大と受注単価のアップが進み、前年同期比で増収となりました。また、前連結会計年度中に、BIM(※2)の生産拠点であるJIBANNET ASIA社における固定費等の改善を完了させた影響で、セグメント損失額も改善されました。今後の事業展開として、3D点群データ(※3)からBIMモデル化するデジタルツイン(※4)技術による新たなサービスの提供、従来のCGパース・CG動画の作成サービスを主としていた事業から、BIM導入のサポートをフックとした建築業全体(戸建業界以外)への当社グループのサービスの総合的な提供を推進し、BIM Solution事業に限定しない、建築ソリューション事業へと変革させてまいります。 <その他>当連結会計年度の売上高は1,627千円(前年同期比97.5%減)、セグメント損失は24千円(前年同期はセグメント利益10,680千円)となりました。前連結会計年度以前に引き渡しを終えていた住宅の追加工事や是正工事等が発生した影響で、セグメント損失が発生しました。 (※1)国土交通省「建築着工統計調査報告」より、当社グループの事業領域である持家、分譲住宅(一戸建て)の戸数を合算して、新設住宅着工戸数としております。(※2)BIM:Building Information Modeling の略称。コンピュータ上に作成した主に3次元の形状情報に加え、室等の名称・面積、材料・部材の仕様・性能、仕上げ等、建物の属性情報を併せ持つ建物情報モデルを構築するシステム。(※3)空間内の座標を持つ沢山の点の集まりで、点の集まりが物体の形を表現するもの。(※4)現実世界から集めたデータを基にデジタルな仮想空間上に双子(ツイン)を構築。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ142,263千円減少し、821,680千円となりました。各キャッシュ・フローの状況と要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、獲得した資金は67,339千円(前年同期4,290千円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益88,682千円、未収入金42,601千円増加、減価償却費31,935千円、減損損失21,767千円、売上債権の増加13,356千円、仕入債務34,755千円の増加、損害補償引当金58,000千円の減少によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、使用した資金は25,415千円(前年同期40,583千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出12,048千円、無形固定資産の取得による支出16,463千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は187,436千円(前年同期64,166千円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出49,992千円、自己株式取得による支出137,444千円によるものであります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績の分析当社グループは売上高伸び率と売上高営業利益率、ROE(自己資本利益率)を重要な経営指標として採用しております。(重要な経営指標 推移)回次第13期第14期第15期第16期第17期決算年月2021年3月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月売上高伸び率(%)△17.011.44.1△18.70.0売上高営業利益率(%)4.4△1.34.7△2.65.8ROE(%)△2.6△3.75.7△7.46.2 ※ROEは以下の計算式により算出しております。 ROE = 親会社株主に帰属する当期純利益 / 自己資本 売上高伸び率に関しては、住宅着工件数の減少の影響を受けたものの、BIM Solution事業において、非住宅業界に拡大させていた営業活動の成果が表れ、受注拡大と受注単価のアップが進み売上高伸び率については売上高伸び率は0.0%となりました。売上高営業利益率に関しては、地盤改良工事の設計・施工審査基準の見直しによる地盤沈下事故の減少に伴い、売上原価において損害補償費用の削減が進み、売上高営業利益率は5.8%となりました。ROEに関しては、営業利益の黒字化により親会社株主に帰属する当期純利益がプラスに転じ、ROEは6.2%となりました。 b.財政状態の分析当連結会計年度の財政状態については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの運転資金需要は営業活動に伴う費用であり、この資金需要につきましては、営業活動から得られる自己資金を源泉としております。当社グループの持続的な成長と企業価値向上を目的とした投資資金需要が生じた場合は、内部資金に加え、金融機関からの借入を中心に機動性と長期安定性を重視した資金調達を実施することとしております。なお、金融機関には十分な借入枠を有しております。当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。(繰延税金資産の回収可能性)繰延税金資産は、将来減算一時差異の解消により、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると認められる範囲を回収可能性があると判断し計上しております。具体的には、将来の一時差異解消スケジュール、タックス・プランニング及び収益力に基づく課税所得の見積り等に基づいて判断しております。これらは主に事業計画を基礎として見積っておりますが、当事業計画の主要な仮定は、売上予測であります。売上予測は、新設住宅着工戸数やその他不動産市況、受注見込に基づき予測しており、不確実性を伴っております。そのため、実際の経済環境が一定の仮定と大きく乖離した場合には、翌連結会計年度の繰延税金資産の回収可能性に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (損害補償引当金)当社グループは、地盤解析サービスにおいて、地盤品質証明書を提供しており、地盤品質証明書を発行した住宅において、万が一、住宅が傾く不同沈下等の地盤事故が発生した場合には、地盤修復工事費用及び住宅の損害等を補償します。また、当該補償に備え、保険会社と保険契約を締結しております。損害補償引当金は、地震リスク分析に基づく期待損失や過去の実績等の客観的データ及び保険契約の内容に基づき合理的な見積額を計上しておりますが、地震リスクの変動や保険内容の見直し等により見積額が変動するため、不確実性を伴っており、翌連結会計年度の連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。