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一蔵(6186)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 和装事業の展開
    呉服や振袖の販売・レンタル、成人式の前撮り撮影、着付け、ヘアメイク、着方教室の運営など、和装に関する幅広いサービスを提供しています。直営店、加盟店、特約店、通信販売、催事など多様なチャネルで展開し、顧客の利便性を高めています。
  • ウエディング事業の展開
    結婚式場の運営を行い、挙式・披露宴の企画・立案・運営、パーティードレスやウエディングドレスのレンタルなどを手掛けています。本物志向の施設と、料理、装花、美容、写真撮影などを内製化することで、高品質なサービスを提供し、顧客満足度を追求しています。
  • 製造小売(SPA)モデル
    振袖においては、デザインから生地の選定、製造、販売までを一貫して行うSPAモデルを導入しています。これにより、中間コストを削減し、顧客の好みに合わせた商品をリーズナブルな価格で提供することで、競合他社との差別化を図り、収益性を高めています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 和装関連事業
    呉服や振袖の販売・レンタル、成人式の前撮り写真撮影、着付け、ヘアメイク、着方教室の運営など、和装に関する幅広いサービスを提供しています。直営店舗や加盟店、通信販売、催事など多様なチャネルで展開し、売上高は152億7,044万8千円、営業利益は10億1,435万6千円と、グループの主要な収益源となっています。
  • ウエディング関連事業
    結婚式場の運営を行い、挙式・披露宴の企画・立案・運営、パーティードレスやウエディングドレスのレンタルなどを手掛けています。国内だけでなく、中国の上海にも結婚式場を展開しており、売上高は46億6,232万4千円ですが、営業利益はマイナス1億2,401万円と、収益改善が課題となっています。
  • 多角的な販売チャネルと地域展開
    和装事業は、北海道から沖縄まで全国に108店舗(うち加盟店34)を展開し、広範な地域で事業を展開しています。ウエディング事業も国内の関東、中部地方に加え、中国の上海にも展開しており、国内外で日本文化に根差したサービスを提供することで事業の拡大を図っています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
JapaneseStyleRelatedReportableSegment 地域 153 10 6.6%
WeddingRelatedReportableSegment 事業 47 -1 -2.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,376 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社2社からなり、「日本文化をもっと身近にする」「私たちのおもてなしを世界に広げる」「世の中を楽しく変えていく」を経営理念に掲げ、呉服等の販売、振袖等の販売・レンタル、成人式の前撮り写真撮影サービス、成人式当日の着付け及びヘアメイクサービス、きものの着方教室の運営等(和装事業)並びに結婚式場の運営等(ウエディング事業)を行っております。なお、次のセグメントは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)セグメント情報」に掲げるセグメント区分と同一であります。 (1) 和装事業和装事業は、直営店舗・加盟店・特約店(以下、「小売店舗」という。)、フォトスタジオ、着方教室、催事並びに通信販売により事業を展開しております。小売店舗では、きもの問屋等から仕入れた呉服や振袖を主とし、それに関連する宝飾品、草履やバッグ等の和装小物の販売・レンタルを行っております。小売店舗で顧客の要望に応じたコーディネートや採寸を行い、提携する外注加工業者で仕立て後、顧客へ納品しております。フォトスタジオでは、主に当社グループ小売店舗において成人式用の振袖等をお求め頂いた顧客に対する成人式の前撮り写真撮影を行っております。着方教室では、きものの着方を教えるだけでなく、きものを着て名所にお出掛けする等のイベントの開催を通じきものを着る機会を提供し、きものを着ることの楽しさを感じて頂き、きものファン拡大に努める等、潜在的なニーズの掘り起こしを行っております。その他、当社グループ店内外での催事の開催、また「産地と着る人の思いをつなぐ」をコンセプトに産地工房から直接仕入れた呉服等の販売を手がける通信販売を行っております。和装事業は、和装事業本部が、多種多様な振袖在庫のほか、呉服在庫、上記小売店舗等において顧客の利便性を追求したワンストップサービス(注1)や悉皆サービス(注2)、また、長い和装の歴史の中で、多くの企業がチャレンジしては軌道に乗せられなかったデザインから生地の選定、製造、販売まで一貫して行う、振袖のSPA化(注3)に成功いたしました。究極の和装企画販売を展開することで、お客様の好みに応じた商品の価格を抑えて販売することにより競合他社との差別化を図っております。(注1) 「ワンストップサービス」とは、当社グループ店舗において成人式用の振袖等をお求めいただいた顧客に対して自社所有フォトスタジオでの前撮り写真撮影、成人式当日のメイク・着付け等を提供するサービスを指します。(注2) 「悉皆」とは、きもの等の丸洗い、シミ抜き、刺繍直し、仕立て直し等、きもの等にまつわるお手入れ全般を指します。(注3) 「SPA」とは、Speciality store retailer of Private label Apparelの略で、「製造小売」の意味であります。企画から製造、小売までを一貫して行うビジネスモデルを指します。 ① 和装事業本部和装事業本部が展開する販売チャネル及び都道府県別の出店状況は以下のとおりであります。 1) 販売チャネル販売チャネル店舗概 要店舗直営店一蔵きものや小物等きもの関連商品等の販売、きものショールームの運営、振袖のレンタル等を行っております。また、フォトスタジオ(自社設備)での成人式の前撮り写真撮影、成人式当日の着付け及びメイク等も行っております。いち瑠きものの着方教室を運営しております。単なる着方のレクチャーのみならず、きものを着て外出するイベントの実施、古いきものの悉皆による再生を行い、「きものを着る仲間を増やすこと」、「きものを楽しむこと」に重点を置き、潜在的なニーズの掘り起こしを行っております。銀座いち利日本全国の産地工房より直接仕入れた「産地直送きもの」を販売しております。また、産地工房の職人による製作体験イベントも実施しております。更に店舗内において、きものの着方教室も運営しております。加盟店一蔵美容室、写真館等との加盟店契約による店舗であります。きものや小物等きもの関連商品等の販売・振袖レンタルを行っております。特約店美容室、写真館等との特約店契約による店舗であります。振袖フェア期間中のみに限定して当社商品を臨時で販売する店舗であります。通信販売いち利モール2012年6月に開設したインターネット通信販売サイトであります。きものや小物等きもの関連商品等の販売、悉皆、イベントの開催も行っております。催事ホテルの宴会場等において催事による販売を行っております。催事は定期的に全国各地で行っております。 2) 都道府県別の出店状況地方別都道府県別店舗数北海道北海道 6(2)東 北青森県 3(3)宮城県 1秋田県 1(1)山形県 1(1)福島県 3(3) 関 東茨城県 1(1)栃木県 1(1)群馬県 3埼玉県 10(2)千葉県 10東京都 14神奈川県 11(2)中 部新潟県 1(1)富山県 1(1)石川県 1(1)山梨県 1(1)長野県 1(1)岐阜県 2(1)静岡県 2(1)愛知県 7(1) 地方別都道府県別店舗数近 畿滋賀県 1(1)京都府 1大阪府 8(1)兵庫県 2奈良県 1(1)和歌山県 1(1)中 国岡山県 1広島県 1山口県 1四 国徳島県 1(1)高知県 1(1)九 州福岡県 4熊本県 1(1)宮崎県 1(1)鹿児島県 1(1)沖縄県 1(1)合 計108(うち、加盟店34) (注1)常設店舗のみ記載しております。また、店舗により、一蔵、一蔵&オンディーヌ、フォトスタジオ、 いち瑠(着付け教室)、銀座いち利など取り扱いが異なります。詳細につきましては当社HPをご覧願います。 (注2)( )内は加盟店数であります。 (2) ウエディング事業 ウエディング事業は、ウエディング事業本部が以下の結婚式場で事業を展開しております。当社グループは、「特別な日を過ごすに相応しい世界観を作り、全員が楽しめるひと時を提供する」という、「おもてなし」の心を実現するべく、直営式場において挙式・披露宴の企画・立案・運営及びパーティードレス・ウエディングドレスのレンタル等を行っております。 運営に際しては、顧客の本物志向を充足させる結婚式のトータルプロデュースを実現するために、「本物志向のファシリティ」、「ソフトの内製化」を重視しております。 「本物志向のファシリティ」については、結婚式場の建築にあたって、主に欧州から本物の調度品や美術品を調達したり、実存した建築や技法をモチーフにしたりと、歴史的な下支えを大切にした施設の設計を心掛けております。それは「美」、「豊」といった表現を、一過性の価値観に頼ることなく行うための手法と考えております。その際にただの懐古主義ではなく、現代の婚礼に対するニーズをきちんと取り込むことにより、満足度の高い施設を目指しております。 「ソフトの内製化」については、当社グループでは、料理、装花、美容、写真撮影、アルバム等フォト製品の企画・開発などのサービスを社内において内製化しており、外注企業ではなく当社グループの従業員が直接、顧客と打ち合わせを行うことにより、顧客の細かなこだわりにも対応し、一層の顧客満足度の向上に努めております。 なお、引出物、食材、花、写真、撮影部材、ドレス等につきましては、提携する専門業者より仕入れております。 また、中国におけるウエディング事業の拡大を目的とし、2019年3月に中国の上海に結婚式場をオープンいたしました。中国市場においては、近年の少子化や若者の価値観の変化に伴う婚姻件数の減少、および競争激化により、経営環境は厳しさを増しております。今後は内装のトレンド刷新や一般層へのターゲット拡大、SNSを活用した効率的な集客およびコスト削減に注力し、収益性の改善を図ってまいります。 ウエディング事業本部が展開する結婚式場、所在地及び概要は以下のとおりであります地方・国別都道府県別結婚式場数関 東埼玉県1中 部山梨県1愛知県2中華人民共和国上海2 [事業系統図]当社グループの事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
振袖のSPA化により価格を抑えて販売し、競合他社との差別化を図っているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
「一蔵」「オンディーヌ」等のブランド展開、本物志向の施設と専門サービスの内製化。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:自治体における成人式の開催状況の変化 / 個人情報保護法改正による名簿情報取得困難 / 和装事業・ウエディング事業の季節的変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

「一蔵」ブランドは一定の認知度を持つが、強力な特許や独占的IPは確認できない。成人式や卒業式といった人生の節目に特化したサービス提供は、特定の顧客層への訴求力を持つが、これが排他的な優位性とは言えない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

成人式や卒業式といった人生の節目に利用するサービスは、一度利用した店舗やブランドへの心理的な繋がりや、過去の利用実績(写真など)から、他社への乗り換えに一定のハードルが存在する可能性がある。しかし、価格やデザインの魅力があれば乗り換えは十分に起こりうる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ネットワーク効果が働くビジネスモデルではない。顧客が増えることでサービス価値が向上するような構造は見られない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

着物や振袖のレンタル・販売事業において、仕入れルートの最適化や在庫管理の効率化によるコスト削減努力は考えられるが、構造的な圧倒的コスト優位性を示す情報は少ない。競合他社との価格競争力は、仕入れやオペレーションの効率に依存する。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

成人式・卒業式向け着物レンタル・販売市場において、一定の店舗網と実績を持つが、市場全体から見て寡占度が高いとは言えない。地域によっては競合が多く、規模の経済による圧倒的な優位性は限定的。

  • ワンストップサービスの提供
    和装事業では、振袖の購入・レンタルから前撮り写真撮影、成人式当日の着付け・ヘアメイクまでを一貫して提供する「ワンストップサービス」を展開しています。これにより、顧客は複数の業者を探す手間なく、必要なサービスをまとめて利用できるため、高い利便性と顧客満足度を実現しています。
  • 高品質なウエディングサービスの内製化
    ウエディング事業では、料理、装花、美容、写真撮影、アルバム制作といった主要サービスを自社で内製化しています。これにより、外部委託に比べて顧客の細かな要望に柔軟に対応でき、一貫した高品質なサービスを提供することで、顧客満足度を高め、ブランド価値を向上させています。
  • 多様な販売チャネルと地域展開
    和装事業は、直営店、加盟店、特約店、通信販売、全国各地での催事など、多岐にわたる販売チャネルを展開しています。北海道から沖縄まで全国108店舗(うち加盟店34)を展開しており、広範な顧客層にアプローチできる体制を構築している点が強みです。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 顧客ニーズへの対応と効率化
    お客様一人ひとりのニーズに応え、迅速かつ正確な注文対応を基本方針としています。また、適正価格維持のための原価低減努力や、店舗ごとのコストパフォーマンスを重視した経営により、収益体質の強化と経営効率化を図り、企業価値の最大化を目指しています。
  • 和装事業のブランディングとSPA強化
    ショッピングモールなど集客性の高い場所への出店によるブランディング力向上、悉皆やリサイクルなどリペア事業によるリピーター獲得を目指します。また、企画から製造、販売まで一貫して行うSPA(製造小売)を強化し、価格競争力のある商品提供で競合他社との差別化を図ります。
  • ウエディング事業のサービス強化と海外展開
    コンシェルジュ、料理、写真、装花、美容など各セクションの内製化を維持・強化し、専門スタッフによるチームプロデュースで顧客満足度を高めます。また、中国におけるウエディング事業の定着を目指すとともに、トレンドに合わせた多様なプラン提供や広告強化により集客力向上を図ります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針① お客様一人一人のニーズに応える② お客様からの注文には迅速かつ正確に応える③ 適正価格を維持するため原価を引き下げる努力をする④ 当社の取引先には適正な利益を上げる機会を提供する⑤ 社員が安心して仕事に従事できる環境の維持・向上に努める⑥ 社員の提案が自由にできる環境を提供し続ける⑦ 地域No.1店を目指す⑧ 有益な社会事業及び福祉に貢献する⑨ 適切な租税を負担する⑩ 健全な利益を追求するこの経営方針のもと、経営基盤の拡充及び経営の効率化を図り、企業価値の最大化に努めてまいります。 (2) 経営環境雇用情勢や所得環境の改善を背景に個人消費が増加し、景気は緩やかな回復基調で推移した一方、地政学リスクの高まりによる原材料価格の高騰、今後の米国の政策動向等、当社グループを取り巻く環境は、先行き不透明な状況が続くものと思われます。 (3) 目標とする経営指標当社は、売上総利益率、営業利益率の維持・向上を図ると共に、店舗ごとのコストパフォーマンスを重視した経営により、収益体質の強化に努めてまいります。 (4) 中長期的な会社の経営戦略① 和装事業についてイ.ブランディング力向上ショッピングモール、ショッピングセンターなど集客性の高い場所への出店。ロ.リピーターの獲得悉皆(注1)やリサイクル等、リペア事業に注力。ハ.写真館、美容室等との提携強化当社の事業と親和性の高い写真館、美容室との提携強化・相乗効果により新規顧客発掘を推進。ニ.O2O(注2)戦略推進店舗への集客力アップにつながる仕組みの構築・強化。ホ.着方教室の展開きものを着る機会を提供し、きものを着ることの楽しさを感じていただき、きものファン拡大に注力。ヘ.SPA(注3)強化消費者の嗜好の移り変わりを迅速に商品に反映させ、かつ、より価格競争力のある商品提供による競合他社との差別化。ト.ワンストップサービス(注4)戦略推進顧客にとっての利便性を追求したワンストップサービスによる競合他社との差別化。 (注1)「悉皆」とは、きもの等の丸洗い、シミ抜き、刺繍直し、仕立直し等、きもの等にまつわるお手入れ全般を指します。(注2)「O2O」とは「Online to Offline」の略で、インターネット上のウェブコンテンツやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)におけるサービス(Online)を実在する店舗(Offline)での集客力アップや購買促進につなげる仕組みのことを指します。(注3)「SPA」とは、Speciality store retailer of Private label Apparelの略で、「製造小売」の意味であります。企画から製造、小売までを一貫して行うビジネスモデルを指します。(注4)「ワンストップサービス」とは、当社グループ店舗において成人式用の振袖等をお求めいただいた顧客に対して自社所有フォトスタジオでの前撮り写真撮影、成人式当日のメイク・着付け等を提供するサービスを指します。 ② ウエディング事業についてイ.プロデュース体制維持・強化コンシェルジュ、コンダクターから料理、写真、装花、美容など各セクション内製化(社員)。各セクションの専門スタッフがチームとなりカップル一組一組をプロデュース。ロ.海外展開中国におけるウエディング事業の定着ハ.トレンドに合わせたプランの提供夏プラン・冬プラン・直近プラン・挙式のみ・パーティーのみ等カップル一組一組のニーズに合わせたプランの開発、提供。ニ.広告強化認知度向上、新規集客数増を目指し広告戦略の強化を推進。 (5) 会社の対処すべき課題当社グループは、「日本文化をもっと身近にする」「私たちのおもてなしを世界に広げる」「世の中を楽しく変えていく」を経営理念に掲げ、和装事業として呉服等の販売、振袖等の販売・レンタル、成人式の前撮り写真撮影サービス、成人式当日の着付け及びヘアメイクサービス、きものの着方教室の運営等、並びにウエディング事業として結婚式場、写真スタジオの運営等を行っております。各事業の対処すべき課題は以下のとおりです。 ① 和装事業 イ.出店コスト・店舗運営費用の削減による収益性の向上創業当時、呉服業界では、売れ残った在庫商品は小売店が製造元に返品するという商習慣が一般的でした。この商習慣により、呉服商品は、製造元にとっては返品リスクがあることから自ずと高値となり、消費者にとって敷居の高いものとなっておりました。そこで、当社ではリーズナブルな価格で顧客に商品を提供するため、製造元から呉服商品を現金で買い取る仕入制度を導入し、「小売主体の流通の構築」「適正価格の実現」を図ってまいりました。 また、顧客の多様なニーズに応えるためには、販売チャネルを増やすことが必要であると考え、創業当時から行っている催事販売に加え店舗販売にも力を入れてまいりました。具体的には、顧客が来店しやすい全国主要都市のオフィスビルやショッピングセンターへの出店、きものを着て楽しむイベントの開催、着方教室の運営等により業容拡大に努めてまいりました。しかし、出店費用、店舗運営費用、外展費用、広告宣伝費等が増加傾向にあり、当事業の課題となっております。加盟店の出店など、より効率的な出店計画を策定し、店舗を使用したイベント開催を行うことで会場費・設営費・委託人件費を抑え、収益性のさらなる向上に努めてまいります。 ロ.少子化に伴う若年層の減少と受注金額の増加対策成人式用の振袖及び卒業式用の袴等の販売並びにレンタルを行っている当社の主要顧客は、成人式や卒業式を迎える女性でありますが、少子化に伴う若年層の減少と、多様化する顧客のニーズへの対応が課題であります。少子化に伴う若年層の減少に対しては、人口が集中する首都圏の中でも特に大学・高校の集中するターミナルへの出店を進めることで受注を拡大させてまいりました。さらに、中堅都市に出店をしている着方教室の分校を活用した振袖催事を行うことで販促エリアを拡大し、ソーシャルメディアを有効に活用することで当社の認知度を向上させてまいります。多様化する顧客のニーズに対しては、商品面では多種多様な振袖在庫に加え時代のニーズに合わせた商品を仕入れ顧客に提供することで受注の増加に努めてまいりました。さらに、当社では仕入後3年間一度も回転しなかった在庫品については当社「棚卸資産管理規程」に規定する評価基準に従い商品評価損を計上しておりますが、回転が鈍い在庫品の見える化を行い積極的に販売していくことで、商品回転数の増加を図り、商品評価損の計上額の最小化に努めております。 サービス面では当社で振袖等をお求めいただいた顧客に対して提供するワンストップサービス、成人式写真撮影スタジオの運営、着方教室の運営、悉皆サービス、また、長い和装の歴史の中で、多くの企業がチャレンジしては軌道に乗せられなかったデザインから生地の選定、製造、販売まで一貫して行う、振袖のSPA化に成功いたしました。究極の和装企画販売を展開することで、顧客の好みに応じた商品を、価格を抑えて販売することが可能となり、競合他社との差別化を図り、受注金額を増加させてまいります ハ.優秀な人材の確保及び育成今後一層の事業拡大のため、人材の確保及び育成を重要な課題と認識しております。当社経営理念と共鳴する優秀な人材を確保し、持続的な成長を支える人材を育成すべく採用活動及び研修活動を強化してまいります。振袖や呉服の販売には高度な接客技術や商品知識が必要となります。そのために社員の定着化による販売力強化が必要であり、採用後の教育やサポート体制も構築し、離職者の削減にも対策を進めてまいります。 ② ウエディング事業イ.式場稼働率向上に向けた戦略季節要因による需要変動により、閑散期の稼働率低下が収益圧迫の大きな要因となっているため、ナイトタイムを活用してイルミネーションや演出効果、季節に応じたアイテムを取り入れた付加価値のあるプランを設計してまいります。 直近における受注の強化として、打合せ回数を大幅に減らし、最短1か月で挙式可能な短期プランの作成や、親和性の高い少人数婚礼において高額コース料理や高品質アイテムを揃えるなどして受注強化を図ってまいります。 一方、婚礼に依存しない収益源の確保に向けて、平日を中心とした安定的な収益源として法人宴会、企業パーティー、フォトウェディング、レストラン営業、地域イベント、外部撮影など企業におけるイベント需要を取り込むことで、婚礼と異なる時間帯、曜日での稼働を向上させてまいります。 ロ.集客力・成約率の向上集客力の強化は、受注数及び稼働率を左右する最重要課題であります。お客様の結婚観が変化し、様々なスタイルの結婚式が求められております。お客様ご自身での情報収集の在り方も変化していることから、従来の外部集客媒体に依存する集客から、各式場がSNSにより、式場の魅力を視覚的にアピールし、情報発信力と訴求力を高めてまいります。 また、広告に依存しない集客基盤として、紹介制度を強化してまいります。満足度の最も高い施行後に紹介カード、QRカード等のお渡しと紹介者、被紹介者双方へのインセンティブ設計により紹介しやすい、また紹介されやすい環境を構築してまいります。 ハ.地域でのシェア拡大本物志向にこだわった施設と専門的なサービスの内製化により高品質かつきめ細かなサービス等の提供をモットーとした結婚式場の運営により事業を拡大してまいりました。さらなる市場におけるシェア拡大のため、外部の集客イベントへの参画による知名度のアップ、来館予約へのキャンセル防止対策、成約率が高い1件目来館の集客強化等の対策を進めております。 ニ.中国におけるウエディング事業の強化中国におけるウエディング事業の強化が課題であります。2019年3月に中国の上海に1施設目の結婚式場をオープンし、2施設目が2022年9月にオープンいたしました。中国の婚礼市場は大変魅力的なマーケットであり、また、富裕層を中心にウエディングドレスやガーデンセレモニーといった婚礼の西洋化も進んでおります。現在、中国では希少な日本企業による結婚式場として、当社の強みである本物志向にこだわった内装と最先端の演出や、「おもてなし」を重視したサービスの提供、また最先端の照明設備と会場コンセプトを明確化するための装飾改装による差別化で、中国におけるウエディング事業のさらなる強化を図ってまいります。 ③ 全社事業効率の最適化並びに各種コストの見直し 当社では、2021年4月に子会社である株式会社ChouChouを吸収合併、2022年3月に東京本社を移転するなど、コロナ禍において、事業効率の最適化を図ってまいりました。また、2025年度より旧JTS事業本部と旧オンディーヌ事業本部を統合し、和装事業本部として運用を開始しております。今後も、子会社を含めたグループ全体の費用対効果を検証し、事業効率の最適化並びに各種コストの見直しを図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針① お客様一人一人のニーズに応える② お客様からの注文には迅速かつ正確に応える③ 適正価格を維持するため原価を引き下げる努力をする④ 当社の取引先には適正な利益を上げる機会を提供する⑤ 社員が安心して仕事に従事できる環境の維持・向上に努める⑥ 社員の提案が自由にできる環境を提供し続ける⑦ 地域No.1店を目指す⑧ 有益な社会事業及び福祉に貢献する⑨ 適切な租税を負担する⑩ 健全な利益を追求するこの経営方針のもと、経営基盤の拡充及び経営の効率化を図り、企業価値の最大化に努めてまいります。 (2) 経営環境雇用情勢や所得環境の改善を背景に個人消費が増加し、景気は緩やかな回復基調で推移した一方、地政学リスクの高まりによる原材料価格の高騰、今後の米国の政策動向等、当社グループを取り巻く環境は、先行き不透明な状況が続くものと思われます。 (3) 目標とする経営指標当社は、売上総利益率、営業利益率の維持・向上を図ると共に、店舗ごとのコストパフォーマンスを重視した経営により、収益体質の強化に努めてまいります。 (4) 中長期的な会社の経営戦略① 和装事業についてイ.ブランディング力向上ショッピングモール、ショッピングセンターなど集客性の高い場所への出店。ロ.リピーターの獲得悉皆(注1)やリサイクル等、リペア事業に注力。ハ.写真館、美容室等との提携強化当社の事業と親和性の高い写真館、美容室との提携強化・相乗効果により新規顧客発掘を推進。ニ.O2O(注2)戦略推進店舗への集客力アップにつながる仕組みの構築・強化。ホ.着方教室の展開きものを着る機会を提供し、きものを着ることの楽しさを感じていただき、きものファン拡大に注力。ヘ.SPA(注3)強化消費者の嗜好の移り変わりを迅速に商品に反映させ、かつ、より価格競争力のある商品提供による競合他社との差別化。ト.ワンストップサービス(注4)戦略推進顧客にとっての利便性を追求したワンストップサービスによる競合他社との差別化。 (注1)「悉皆」とは、きもの等の丸洗い、シミ抜き、刺繍直し、仕立直し等、きもの等にまつわるお手入れ全般を指します。(注2)「O2O」とは「Online to Offline」の略で、インターネット上のウェブコンテンツやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)におけるサービス(Online)を実在する店舗(Offline)での集客力アップや購買促進につなげる仕組みのことを指します。(注3)「SPA」とは、Speciality store retailer of Private label Apparelの略で、「製造小売」の意味であります。企画から製造、小売までを一貫して行うビジネスモデルを指します。(注4)「ワンストップサービス」とは、当社グループ店舗において成人式用の振袖等をお求めいただいた顧客に対して自社所有フォトスタジオでの前撮り写真撮影、成人式当日のメイク・着付け等を提供するサービスを指します。 ② ウエディング事業についてイ.プロデュース体制維持・強化コンシェルジュ、コンダクターから料理、写真、装花、美容など各セクション内製化(社員)。各セクションの専門スタッフがチームとなりカップル一組一組をプロデュース。ロ.海外展開中国におけるウエディング事業の定着ハ.トレンドに合わせたプランの提供夏プラン・冬プラン・直近プラン・挙式のみ・パーティーのみ等カップル一組一組のニーズに合わせたプランの開発、提供。ニ.広告強化認知度向上、新規集客数増を目指し広告戦略の強化を推進。 (5) 会社の対処すべき課題当社グループは、「日本文化をもっと身近にする」「私たちのおもてなしを世界に広げる」「世の中を楽しく変えていく」を経営理念に掲げ、和装事業として呉服等の販売、振袖等の販売・レンタル、成人式の前撮り写真撮影サービス、成人式当日の着付け及びヘアメイクサービス、きものの着方教室の運営等、並びにウエディング事業として結婚式場、写真スタジオの運営等を行っております。各事業の対処すべき課題は以下のとおりです。 ① 和装事業 イ.出店コスト・店舗運営費用の削減による収益性の向上創業当時、呉服業界では、売れ残った在庫商品は小売店が製造元に返品するという商習慣が一般的でした。この商習慣により、呉服商品は、製造元にとっては返品リスクがあることから自ずと高値となり、消費者にとって敷居の高いものとなっておりました。そこで、当社ではリーズナブルな価格で顧客に商品を提供するため、製造元から呉服商品を現金で買い取る仕入制度を導入し、「小売主体の流通の構築」「適正価格の実現」を図ってまいりました。 また、顧客の多様なニーズに応えるためには、販売チャネルを増やすことが必要であると考え、創業当時から行っている催事販売に加え店舗販売にも力を入れてまいりました。具体的には、顧客が来店しやすい全国主要都市のオフィスビルやショッピングセンターへの出店、きものを着て楽しむイベントの開催、着方教室の運営等により業容拡大に努めてまいりました。しかし、出店費用、店舗運営費用、外展費用、広告宣伝費等が増加傾向にあり、当事業の課題となっております。加盟店の出店など、より効率的な出店計画を策定し、店舗を使用したイベント開催を行うことで会場費・設営費・委託人件費を抑え、収益性のさらなる向上に努めてまいります。 ロ.少子化に伴う若年層の減少と受注金額の増加対策成人式用の振袖及び卒業式用の袴等の販売並びにレンタルを行っている当社の主要顧客は、成人式や卒業式を迎える女性でありますが、少子化に伴う若年層の減少と、多様化する顧客のニーズへの対応が課題であります。少子化に伴う若年層の減少に対しては、人口が集中する首都圏の中でも特に大学・高校の集中するターミナルへの出店を進めることで受注を拡大させてまいりました。さらに、中堅都市に出店をしている着方教室の分校を活用した振袖催事を行うことで販促エリアを拡大し、ソーシャルメディアを有効に活用することで当社の認知度を向上させてまいります。多様化する顧客のニーズに対しては、商品面では多種多様な振袖在庫に加え時代のニーズに合わせた商品を仕入れ顧客に提供することで受注の増加に努めてまいりました。さらに、当社では仕入後3年間一度も回転しなかった在庫品については当社「棚卸資産管理規程」に規定する評価基準に従い商品評価損を計上しておりますが、回転が鈍い在庫品の見える化を行い積極的に販売していくことで、商品回転数の増加を図り、商品評価損の計上額の最小化に努めております。 サービス面では当社で振袖等をお求めいただいた顧客に対して提供するワンストップサービス、成人式写真撮影スタジオの運営、着方教室の運営、悉皆サービス、また、長い和装の歴史の中で、多くの企業がチャレンジしては軌道に乗せられなかったデザインから生地の選定、製造、販売まで一貫して行う、振袖のSPA化に成功いたしました。究極の和装企画販売を展開することで、顧客の好みに応じた商品を、価格を抑えて販売することが可能となり、競合他社との差別化を図り、受注金額を増加させてまいります ハ.優秀な人材の確保及び育成今後一層の事業拡大のため、人材の確保及び育成を重要な課題と認識しております。当社経営理念と共鳴する優秀な人材を確保し、持続的な成長を支える人材を育成すべく採用活動及び研修活動を強化してまいります。振袖や呉服の販売には高度な接客技術や商品知識が必要となります。そのために社員の定着化による販売力強化が必要であり、採用後の教育やサポート体制も構築し、離職者の削減にも対策を進めてまいります。 ② ウエディング事業イ.式場稼働率向上に向けた戦略季節要因による需要変動により、閑散期の稼働率低下が収益圧迫の大きな要因となっているため、ナイトタイムを活用してイルミネーションや演出効果、季節に応じたアイテムを取り入れた付加価値のあるプランを設計してまいります。 直近における受注の強化として、打合せ回数を大幅に減らし、最短1か月で挙式可能な短期プランの作成や、親和性の高い少人数婚礼において高額コース料理や高品質アイテムを揃えるなどして受注強化を図ってまいります。 一方、婚礼に依存しない収益源の確保に向けて、平日を中心とした安定的な収益源として法人宴会、企業パーティー、フォトウェディング、レストラン営業、地域イベント、外部撮影など企業におけるイベント需要を取り込むことで、婚礼と異なる時間帯、曜日での稼働を向上させてまいります。 ロ.集客力・成約率の向上集客力の強化は、受注数及び稼働率を左右する最重要課題であります。お客様の結婚観が変化し、様々なスタイルの結婚式が求められております。お客様ご自身での情報収集の在り方も変化していることから、従来の外部集客媒体に依存する集客から、各式場がSNSにより、式場の魅力を視覚的にアピールし、情報発信力と訴求力を高めてまいります。 また、広告に依存しない集客基盤として、紹介制度を強化してまいります。満足度の最も高い施行後に紹介カード、QRカード等のお渡しと紹介者、被紹介者双方へのインセンティブ設計により紹介しやすい、また紹介されやすい環境を構築してまいります。 ハ.地域でのシェア拡大本物志向にこだわった施設と専門的なサービスの内製化により高品質かつきめ細かなサービス等の提供をモットーとした結婚式場の運営により事業を拡大してまいりました。さらなる市場におけるシェア拡大のため、外部の集客イベントへの参画による知名度のアップ、来館予約へのキャンセル防止対策、成約率が高い1件目来館の集客強化等の対策を進めております。 ニ.中国におけるウエディング事業の強化中国におけるウエディング事業の強化が課題であります。2019年3月に中国の上海に1施設目の結婚式場をオープンし、2施設目が2022年9月にオープンいたしました。中国の婚礼市場は大変魅力的なマーケットであり、また、富裕層を中心にウエディングドレスやガーデンセレモニーといった婚礼の西洋化も進んでおります。現在、中国では希少な日本企業による結婚式場として、当社の強みである本物志向にこだわった内装と最先端の演出や、「おもてなし」を重視したサービスの提供、また最先端の照明設備と会場コンセプトを明確化するための装飾改装による差別化で、中国におけるウエディング事業のさらなる強化を図ってまいります。 ③ 全社事業効率の最適化並びに各種コストの見直し 当社では、2021年4月に子会社である株式会社ChouChouを吸収合併、2022年3月に東京本社を移転するなど、コロナ禍において、事業効率の最適化を図ってまいりました。また、2025年度より旧JTS事業本部と旧オンディーヌ事業本部を統合し、和装事業本部として運用を開始しております。今後も、子会社を含めたグループ全体の費用対効果を検証し、事業効率の最適化並びに各種コストの見直しを図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で米国の通商政策の影響に加え、エネルギー価格および原材料価格の高止まりに伴う物価上昇や、それによる消費者の節約志向の高まりなどから、依然として先行き不透明な状況が続いております。 このような状況の中、当社グループにおきましては、「日本文化をもっと身近にする」、「私たちのおもてなしを世界に広げる」、「世の中を楽しく変えていく」の経営理念のもと、組織構造の効率化によるコスト削減と、顧客拡大による安定収益の確保に努めてまいりました。 (和装事業) 和装事業におきましては、運営体制を一元化し業務運営の効率化とコスト体質の改善を図るため、JTS事業本部とオンディーヌ事業本部を「和装事業本部」に統合いたしました。2025年10月には「伝統×革新」をテーマとした新ブランド「one&only Grace」を発表し、振袖の新たなスタイル提案を行ったほか、2025年11月には当期で5回目となるきものコンテスト「Universal Kimono Award 2025」を幕張メッセにて開催するなど、きもの文化の発信に努めてまいりました。また、重点施策として取り組んでまいりましたプライベートブランド商品が好調に推移したこと、事業部統合による人的資源の重点配置等により、当連結会計年度における受注は堅調に推移いたしました。一方で、振袖の購買層が高校生を中心とした若年層へとシフトしたことに伴い、顧客ニーズが「購入」から「レンタル」へ移行し、当初の想定を上回ってレンタル比率が上昇いたしました。これにより、売上がレンタルの契約期間にわたり按分されることとなりました。これらの結果、和装事業の売上高は14,984,306千円(前期比1.9%減)、セグメント利益は764,998千円(前期比24.6%減)となりました。 なお、当連結会計年度末の受注残高は、5,962,026千円(前連結会計年度末比15.9%増)となっております。 (ウエディング事業) ウエディング事業におきましては、国内では、WEB広告やSNSによる情報発信の強化による集客力・成約率の向上、およびコスト削減による利益率の向上に取り組んでまいりました。また、式場で各種イベントを開催することにより将来の顧客接点の拡大を図ることにも努めてまいりました。これらの結果、国内のセグメント利益は前連結会計年度を上回る結果となりました。一方、中国におきましては、景気動向の影響および若年層の消費マインドの低下等により結婚式需要が低迷し施行組数が減少いたしました。さらに、価格競争の激化も相まって、1組当たりの施行単価が減少し、中国の売上高、セグメント利益共に前連結会計年度を下回る結果となりました。これらの結果、ウエディング事業の売上高は4,462,016千円(前期比4.3%減)、セグメント損失は154,770千円となりました。 なお、当連結会計年度末の受注残組数は、917組(前連結会計年度末比0.3%減)となっております。 (全社)上記の結果、当連結会計年度の業績は、売上高19,446,323千円(前期比2.4%減)、営業損失129,975千円(前期は営業利益123,353千円)、経常損失85,385千円(前期は経常利益105,507千円)、また、中国子会社において固定資産の減損損失を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は1,441,014千円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失96,945千円)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は1,304,097千円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果増加した資金は1,291,704千円となりました。これは主に税金等調整前当期純損失1,333,415千円、固定資産売却益176,809千円があった一方で、減価償却費575,150千円、減損損失1,306,524千円、前受金の増加額850,138千円があったことによります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果増加した資金は528,510千円となりました。これは主に定期預金の預入による支出1,515,216千円、固定資産の取得による支出326,598千円があった一方で、定期預金の払戻による収入1,318,926千円、固定資産の売却による収入1,035,595千円があったことによります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は1,548,920千円となりました。これは主に長期借入れによる収入100,000千円があった一方で、短期借入金の純減少額860,000千円、長期借入金の返済による支出692,735千円、配当金の支払額77,187千円があったことによります。 ③ 生産、受注及び販売の実績イ.生産実績当社グループでは生産活動を行っていないため、生産実績の記載を省略しております。 ロ.仕入実績当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)和装事業 (千円)3,090,82092.5ウエディング事業 (千円)878,51193.9 合計 (千円)3,969,33192.8 (注) 1.セグメント間の取引については内部振替後の数値によっております。2.和装事業の仕入実績額には、レンタル商品勘定に振替計上した467,470千円が含まれております。3.ウエディング事業の仕入実績額には、レンタル商品勘定に振替計上した19,592千円が含まれております。 ハ.受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。① 和装事業 当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)15,827,736103.25,962,026115.9 (注) 売上高の計上につきましては、受注後、仕立てを行うため、受注から1~3ヶ月前後のタイムラグがあります。 ② ウエディング事業 当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)受注件数(件)前年同期比(%)受注件数残高(件)前年同期比(%)1,379102.191799.7 (注) ウエディング事業につきましては、挙式施行後に金額が確定するため、ご成約の申込金をお預りしている件数(受注件数)を表示しております。 ニ.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)和装事業 (千円)14,984,30698.1ウエディング事業 (千円)4,462,01695.7 合計 (千円)19,446,32397.6 (注) セグメント間の取引については内部振替後の数値によっております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを用いております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容イ.財政状態の分析(資産の部)当連結会計年度末における総資産は17,593,584千円(前連結会計年度末比12.0%減)となりました。 流動資産の残高は10,493,220千円(前連結会計年度末比2.0%増)となりました。これは主に売掛金が81,509千円、商品が72,399千円、仕掛品が71,814千円減少した一方で、現金及び預金が522,089千円増加したことによります。 固定資産の残高は7,100,364千円(前連結会計年度末比26.9%減)となりました。これは主に、建物及び構築物(純額)が1,617,991千円、土地が456,669千円、建設仮勘定が362,661千円、敷金及び保証金が67,738千円、繰延税金資産が63,648千円減少したことによります。 (負債の部)当連結会計年度末における負債は14,881,124千円(前連結会計年度末比4.8%減)となりました。 流動負債の残高は12,653,970千円(前連結会計年度末比1.5%減)となりました。これは主に前受金が853,252千円増加した一方で、短期借入金が860,000千円、1年内返済予定の長期借入金が84,721千円、その他が30,495千円減少したことによります。 固定負債の残高は2,227,153千円(前連結会計年度末比20.0%減)となりました。これは主に長期借入金が508,014千円減少したことによります。 (純資産の部) 当連結会計年度末における純資産は2,712,460千円(前連結会計年度末比38.0%減)となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失1,441,014千円を計上したこと、為替換算調整勘定が151,815千円減少したこと、配当金77,191千円を支払ったことによります。 ロ.経営成績の分析(売上高)当連結会計年度における売上高は、19,446,323千円(前期比2.4%減)となりました。和装事業に関しましては、「レンタル」の受注比率増加の影響により14,984,306千円(前期比1.9%減)となり、ウエディング事業に関しましては、中国において、前期に比べ施行組数および施行単価が減少したことにより4,462,016千円(前期比4.3%減)となりました。 (売上総利益)当連結会計年度における売上総利益は、12,284,845千円(前期比2.7%減)となりました。 (営業利益)当連結会計年度における営業損失は、129,975千円となりました。給与手当3,105,617千円、広告宣伝費2,746,147千円、地代家賃1,538,403千円、減価償却費574,157千円などを計上したことなどによります。 (経常利益)当連結会計年度における経常損失は、85,385千円となりました。営業外収益として為替差益109,425千円、営業外費用として支払利息51,101千円を計上したことなどによります。 (税金等調整前当期純利益)当連結会計年度における税金等調整前当期純損失は、1,333,415千円となりました。特別利益として固定資産売却益176,809千円、特別損失として減損損失1,306,524千円、貸倒引当金繰入額73,480千円を計上したことなどによります。 (親会社株主に帰属する当期純損失)当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は、1,441,014千円となりました。法人税等調整額63,479千円を計上したことなどによります。 ハ.キャッシュ・フローの分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 (3) 資本の財源及び資金の流動性当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、和装事業における新規出店及び店舗改装に関わる有形固定資産投資及びウエディング事業における式場開設及び式場改装に関わる有形固定資産投資であります。運転資金及び設備投資資金につきましては、内部留保金を超える資金を金融機関からの借入金により資金調達をすることとしております。なお、当期末の有利子負債残高は、4,537,547千円となりました。 (4) 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境の変化や組織体制の整備等、様々なリスク要因が当社の成長や経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは、常に市場の動向等に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保並びに育成し、顧客ニーズにマッチした商品やサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因の低減を図ってまいります。 (5) 経営戦略の現状と見通しについて当社グループは、和装事業については出店、催事、きものを着て楽しむイベントの開催及び着方教室の運営等により、また、ウエディング事業については本物志向のファシリティと専門的なサービスの内製化及び新サービスの提供等により、持続的な成長、企業価値の向上に努めてまいります。詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 (6) 経営者の問題認識と今後の方針について当社グループの経営陣は、現在の事業環境並びに入手可能な情報に基づき、迅速かつ最善な経営戦略の立案、施策の実施に努めております。当社グループが今後も持続的に成長するためには、事業規模の拡大に合わせて適時に人材拡充を進めると同時に、組織体制の整備を進めていくことが重要であると認識しております。このため、当社グループの出店計画に必要な人材を適時に採用すると同時に、将来の成長に対応した採用及び教育研修制度の拡充、新規出店による規模拡大や内部管理体制の強化等の組織整備を進めていく方針であります。

事業リスク

  • 少子化による市場縮小リスク
    和装事業の主要顧客である新成人女性の人口は、少子化の進行により将来的に減少する可能性があります。また、ウエディング事業においても、結婚適齢期人口や婚姻組数の減少傾向が続いており、これらの市場縮小がグループ全体の財政状態や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 加工費高騰と季節的変動
    和装事業では、売上原価に占める外注加工費の割合が高く、原油高騰や海外人件費の上昇により加工費が高騰するリスクがあります。また、和装・ウエディング事業ともに成人式や挙式・披露宴の時期に売上が集中する季節的変動があり、計画通りの受注が得られない場合、業績に影響を与える可能性があります。
  • 競合激化と消費者の嗜好変化
    呉服業界では市場縮小傾向が続き、ウエディング業界でも「ナシ婚」や「少人数結婚」の広がりにより競争が激化しています。消費者のライフスタイルや価値観の変化に迅速に対応できない場合、競合他社との差別化が難しくなり、売上や収益性の低下につながる可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|9,326 文字
3 【事業等のリスク】以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を十分認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、本項の記載内容は当社株式の投資に関する全てのリスクを網羅しているものではありません。以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載が無い限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 ① 事業環境に関するリスクについてイ.自治体における成人式の開催について当社グループは、成人式用振袖等の販売及びレンタル事業等を行っております。総務省統計局の発表によりますと、少子化は進みつつあるものの当社グループの主要顧客である新成人女性の人口は約53万人前後となり、引き続き大きな市場があると考えております。しかしながら、18才成人への移行に伴う式典開催の状況が変化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ロ.加工費高騰について (和装事業) 売上原価に占める外注加工費の割合が高く、原油高騰・ベトナムにおける人件費の高騰などの影響等により今後海外加工費の値上げが予測されます。加工費の上昇を短期的に製品価格へ十分転嫁できない場合、売上総利益率が低下し、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 現在、海外仕立ては複数の取引先にリスク分散して対応しておりますが、引き続き複数の取引先との価格交渉を行い、仕立て上がりの商品の受注率を上げる施策を実施して原価率を抑制してまいります。 ハ.季節的変動について(和装事業)当社グループの主力商品の一つであります成人式用振袖の販売及びレンタルは、例年その受注活動を、成人式までに納品が可能な7月~9月と、成人式終了後に翌年の新成人を対象とする1月~3月に重点的に行っております。また、売上高の計上(顧客へのお引渡し)につきましては、受注後、仕立てを行うため、受注から1~3ヶ月前後のタイムラグがある事から10月~1月、3月に集中する傾向にあります。当社グループはこの季節的変動を考慮した計画策定を行っておりますが、何らかの理由により計画どおりに受注を獲得できなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、2026年3月期の各四半期の売上高と売上総利益は以下のとおりであります。 (単位:千円) 第1四半期連結会計期間2025年4月1日~2025年6月30日第2四半期連結会計期間2025年7月1日~2025年9月30日第3四半期連結会計期間2025年10月1日~2025年12月31日第4四半期連結会計期間2026年1月1日~2026年3月31日第36期連結会計年度2025年4月1日~2026年3月31日売上高2,989,2613,684,2914,067,9164,242,83714,984,306売上総利益1,901,6092,460,6432,817,6332,697,6209,877,507 (注) 1.第4四半期連結会計期間は、当社グループで成人式用の振袖をお求め頂いた顧客に対し提供している成人式当日の振袖の着付けサービスやメイクサービスに係る費用や成人式後のレンタル振袖の返却に伴うクリーニング等の費用を売上原価として計上することから、他の四半期連結会計期間に比べ売上原価率が大きくなる傾向にあります。 (ウエディング事業)一般的に挙式・披露宴は春(3月~5月)、秋(9月~11月)に多く行われる傾向があり、当社グループの各式場においても同様の季節的変動を受けております。当社グループはこの季節的変動を考慮した計画策定を行っておりますが、何らかの理由により計画どおりに受注を獲得できなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、2026年3月期の各四半期の売上高と売上総利益は以下のとおりであります。(単位:千円) 第1四半期連結会計期間2025年4月1日~2025年6月30日第2四半期連結会計期間2025年7月1日~2025年9月30日第3四半期連結会計期間2025年10月1日~2025年12月31日第4四半期連結会計期間2026年1月1日~2026年3月31日第36期連結会計年度2025年4月1日~2026年3月31日売上高958,569773,5411,370,0201,359,8864,462,016売上総利益502,788358,748789,436756,3652,407,337 ニ.市場規模の縮小傾向について(和装事業)呉服業界におきましては、産地工房の職人等作り手の高齢化、消費者のライフスタイルの変化等の影響により市場の縮小傾向にあります。当社グループは、きものの着方教室において、単にきものの着方を教えるだけでなく、きものを着て名所にお出掛けする等のイベントの開催を通じきものを着る機会の提供、きものを着ることの楽しさを感じていただくなど、きものファン拡大に努める等、潜在的なニーズの掘り起こしを行うことで、新たな需要の創出及び事業拡大に努めてまいりました。今後は、きもの好きが集まるファンコミュニティサイト「いち瑠の放課後」の運営、リユースショップ開店等による全国のリユース顧客への情報発信、店舗のない地域での販売会開催、レンタル安全補償など新商品(補償)の開発・販売、振袖ご成約者に対する家族写真の提案強化によるお母様への訪問着レンタル推進、ならびにSPA(製造小売)の強化・拡大などに取り組んでまいります。これらの施策を通じて、消費者の嗜好の移り変わりを迅速に商品に反映させるとともに、かつ、より価格競争力のある商品を提供することで、さらなる事業拡大に努めてまいります。 しかしながら、市場規模の縮小傾向が更に続いた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (ウエディング事業)ウエディング業界におきましては、挙式・披露宴をしない「ナシ婚」や招待客数を絞り込んだ「少人数結婚」が広がっており、市場規模拡大という点においてはマイナスに作用する傾向にあります。当社グループでは、本物志向にこだわった施設(建築技法や材質、調度品や美術品等)と専門的なサービスの内製化(料理、装花、美容、自社スタジオによる写真撮影、アルバム等フォト製品の企画・開発等)による高品質かつきめ細かなサービスの提供、また婚礼トレンドやマーケット変化に対して、カジュアル婚礼などのブランドのディフュージョンプラン等を新たに販売するなど、結婚式場の運営により需要の喚起及び事業の拡大に努めております。 しかしながら、市場規模の縮小傾向が更に続いた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ホ.少子化問題について(和装事業)当社グループは、1981年をピークに低迷しているといわれている呉服業界に属しながら、販売チャネルの拡大及び出店戦略により着実に事業を拡大させてまいりました。しかしながら、当社グループが取り扱う振袖につきましては、主要顧客は成人式前の女性に絞られていることから、今後、少子化の影響に伴って、対象年齢以下の人口が減少した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(ウエディング事業)総務省「国勢調査」及び「国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口」によりますと、わが国における結婚適齢期といわれる男女の人口は減少傾向にあると予測されております。また厚生労働省「令和6年(2024年)人口動態統計」によりますと2024年1年間における婚姻組数は約48万組と、前年と比べ約3万組減少しております。今後も結婚適齢期といわれる人口及び婚姻組数が減少した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 へ.競合について(和装事業)呉服業界は、縮小しているきもの市場の環境下において企業淘汰が顕著な業界であります。このような状況の中、当社グループは、幅広い販売チャネル網を活用し、振袖の納品から成人式当日に至るまでの間、着付け、撮影等のサポート体制を確立し、顧客ニーズにマッチした商品やサービスの創出・提供により、競争力を高め、顧客満足度の向上を図り競合他社との差別化を実現することで事業を拡大してまいりました。しかしながら、今後競合他社が当社グループのサービス等を模倣、追随し、当社グループの特徴が標準的なものとなり差別化が難しくなる場合、また、競合他社が低価格を前面に打ち出した営業を展開した等の場合、結果として当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (ウエディング事業)当社グループのウエディング事業は、英国風のチャペル挙式及びハウスウエディングをコンセプトにした「キャメロットヒルズ」「グラストニア」「ネオス・ミラベル」「嘉美麓徳高端婚礼会館 大寧店」「嘉美麗徳高端婚礼会館 虹橋店」並びに「和魂洋才」をコンセプトにした「百花籠」を運営しております。本物志向にこだわった施設(建築技法や材質、調度品や美術品等)と専門的なサービスの内製化(料理、装花、美容、写真撮影、アルバム等フォト製品の企画・開発)により、高品質かつきめ細かなサービス等の提供をモットーとした結婚式場の運営により事業を拡大してまいりました。しかしながら、今後当社グループが運営する式場と同一商圏に競合他社が参入又は異業種からウエディング事業に新規参入するなど、他社との競合状況が激化した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ト.ブランドイメージの毀損について当社グループの和装事業において、呉服・振袖等きもの全般を扱う「一蔵」、主に振袖を扱う「オンディーヌ」など購買層、集客チャネル別にブランドを展開しております。また、ウエディング事業においては、本物志向にこだわった施設と専門的なサービスの内製化により、高品質かつきめ細やかな婚礼サービスの提供をしております。当社グループでは顧客からクレーム等を受けた場合、各事業本部及び総務部法務課等関連部門が連携し適切に対応できる体制となっております。しかしながら、当社グループの商品・サービスに対し否定的な風評が拡大しブランドイメージの毀損が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 チ.成人の年齢引き下げについて2022年4月の民法改正により、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられたものの、各自治体における成人式開催は20歳を対象とする傾向にありますが、今後成人式のあり方に何らかの大きな変化(受験期を避けるための開催時期の変更、主催者の変更等)が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 リ.グローバル事業展開に関する影響当社グループは、アジアマーケットにおけるウエディング事業の拡大を目的として、中国上海市に現地法人を設立いたしました。2019年3月に1施設目の結婚式場を開業し、2022年9月に2施設目を開業致しました。グローバル事業におけるリスクに対しては可能な限りのリスクヘッジを講じてはおりますが、競合他社による新たな装備、演出の展開、また予期できない法制度の変化による各種規制や税制・相場制度の変更、政情不安、景気変動などにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 事業内容に関するリスクについてイ.出店について(和装事業)当社グループでは、出店を成長戦略の一つと捉えております。交通アクセスが良く、人が集まり、当社グループ他店舗や施設と商圏が重ならないエリアを出店予定地域とし、面積や賃借料等の賃貸条件を勘案し出店場所を選定しております。しかしながら、当社グループの出店条件に合致した物件がなく出店が出来ない場合や、出店が遅れた場合、また出店後に立地・経済環境・競合店状況等に変化が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ロ.加盟店との取引について(和装事業)当社グループは、直営店又は加盟店を通じて一般顧客に対して呉服等の販売、振袖等の販売・レンタル等を行っております。加盟店は当社の販売チャネルの一つとして非常に重要な役割を担っていると認識しております。当社グループと加盟店との間において、今後も友好的関係を構築・維持できるものと認識しておりますが、何らかの理由による関係悪化等により取引の継続が困難となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ハ.個人情報流出のリスクについて当社グループは、和装事業として呉服等の販売、振袖等の販売・レンタル、成人式の前撮り写真撮影サービス、成人式当日の着付け及びメイクサービス、きものの着方教室の運営等、並びにウエディング事業として結婚式場の運営等を通じて各種の個人情報を保有しております。当社グループでは、個人情報の漏洩の防止はもちろん、不適切な利用や改ざん等を防止するため、個人情報の管理を事業運営上の重要事項の一つと捉えております。個人情報保護規程及び情報システム管理規程を制定し、個人情報を厳格に管理するとともに、全従業員への教育を実施する等、個人情報の保護に積極的に取り組んでおります。しかしながら、外部からの不正アクセスや社内管理体制の瑕疵等により個人情報が外部に流出した場合、当社グループへの損害賠償請求や社会的信用の失墜により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 二.サイバー攻撃や自然災害等に伴う情報システム停止リスク当社グループでは、販売管理等の基幹システムを含む各種情報システムを利用しており、日常的な業務遂行や経営管理の一部をこれらシステムに依存しております。近年、巧妙化・多様化するサイバー攻撃(不正アクセス、ランサムウェア感染等)や、地震、風水害等の自然災害、停電などにより、情報システムが長期にわたり停止する可能性があります。特に、サイバー攻撃等により基幹システムに深刻な障害が発生した場合、業務プロセスの遅延、復旧や代替手段の確保に伴う追加コストの発生、社会的信用の失墜等により、当社グループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、セキュリティ対策の強化、システムのバックアップデータの遠隔地保管、障害発生時の復旧手順を定めた事業継続計画の整備等に取り組んでおりますが、これらの対策をもってしても、上記リスクを完全に排除できるものではありません。 ホ.差入保証金について当社グループは、賃借により出店を行うことを基本方針としており、土地・施設の賃借に際して家主に差入保証金を差し入れております。差入保証金は、概ね賃貸借契約終了をもって当社グループに返還されるものでありますが、家主のその後の財政状態によって回収が困難となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 へ.有利子負債依存度が高いことについて当社グループは、これまで新規出店にかかる設備投資等を、金融機関からの借入等により調達してまいりました。有利子負債残高、有利子負債依存度及び支払利息は下表のとおりであります。今後は、営業活動によるキャッシュ・フローの拡大から生み出される余剰資金等により、有利子負債依存度の改善を進め、財務体質の強化に努める方針ではありますが、新たな設備投資等に伴う金融機関からの借入の増加や、金融情勢の変動により金利が大幅に上昇した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 第36期連結会計年度末2026年3月31日現在有利子負債残高(千円)(注)14,537,547有利子負債依存度(%)(注)225.8支払利息(千円)51,101 (注) 1.有利子負債残高は、金融機関からの短期及び長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)、リース債務及び長期リース債務の合計であります。2.有利子負債依存度は、有利子負債残高を総資産で除した数値を記載しております。 ト.固定資産の減損について当社グループは、保有する固定資産に対して「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。今後、店舗や式場等の収益性やキャッシュ・フローの状況が悪化したり、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により、減損処理が必要になった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ③ 会社組織のリスクについてイ.特定人物への依存について当社グループの代表取締役社長である河端義彦は、当社グループの創業者であり、創業以来当社の代表取締役社長として、経営方針及び事業戦略を決定するとともに、新規ビジネスの開拓及びビジネスモデルの構築から事業化に至るまでの過程において重要な役割を果たしております。当社グループは、権限の委譲や人材の育成、取締役会等において役員及び従業員の情報共有を図ることで、同氏に過度に依存しない経営体制の構築を進めております。しかしながら、何らかの理由により同氏の業務遂行が困難になった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ロ.人材の確保、育成について当社グループは、事業規模の拡大による業務量の増加に伴い、人材の確保・育成は重要な経営課題であると認識しており、定期採用も中途採用も積極的に行うと同時に、社内研修等により人材育成の充実に努めております。しかしながら、いずれも継続的な人材の確保を保証するものではなく、適切な人材を十分確保できなかった場合には、当社グループの事業拡大が制約を受ける可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。加えて、店舗人員の退職者が一時的に多数発生した場合は、当社グループの営業力が低下し、当社グループの事業拡大が制約を受け、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ハ.内部管理体制当社グループは、当社グループの事業展開や成長を支えるため、今後も内部管理体制の一層の充実・強化を図っていく方針でありますが、事業の拡大及び人員の増加に対して適時適切な組織的対応ができなかった場合、事業展開に影響が出る等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 各種法規制についてイ.食品衛生法ウエディング事業は、「食品衛生法」等の規制を受けており、管轄保健所から営業許可を取得しております。衛生面に関しましては、各セクションに食品衛生管理者を選任し、細心の注意を払い営業しております。しかし、食中毒等が発生した場合は、当社グループへの損害賠償請求や社会的信用の失墜により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ロ.労働法2019年に施行された働き方改革関連法をはじめ、労働法関連の強化が進む中、当社では研修強化や管理体制構築により法令遵守を徹底しておりますが、万が一これらの規制を遵守出来ないときは罰則等を受け、社会的信用の失墜により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ハ.不当景品類及び不当表示防止法当社グループは、カタログ等の広告物を制作するに当たり「不当景品類及び不当表示防止法」及びその後改正された法律並びに関係法令等の規制を受けております。当社グループでは社員教育の実施や管理体制の構築等により当該諸法令の遵守を徹底しておりますが、万が一、これらの規制を遵守できなかった場合は、措置命令を受け、社会的信用の失墜により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、今後新たな法令等の制定、既存法令等の解釈変更等による広告業界の自主ルールの整備や強化等がなされ事業が制約を受けることになった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ニ.当社事業の販売及びサービスに関する法的規制について当社グループは、電話販促や通信販売を行うことによる「特定商取引に関する法律」の規制、店舗販売員による販売勧誘を行うことによる「消費者契約法」の規制及び個人消費者保護の観点から制定された各種法令の規制を受けております。当社グループでは社員教育の実施や管理体制の構築等により当該諸法令の遵守を徹底しておりますが、万が一、これらの規制を遵守できなかった場合は、行政処分の対象となることがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、将来において、これらの法令等の改正又は新たな法令等が制定され、当社グループが適切に対応できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 上場廃止のリスクについて当社グループは、2026年3月末時点における東京証券取引所スタンダード市場の上場維持基準への適合状況について、流通株式時価総額が基準に適合せず、2026年4月1日より改善期間に入っております。2027年3月末までに適合しない場合には、監理銘柄・整理銘柄(原則として6か月)に指定後、2027年10月1日に上場廃止となります。今回不適合となった流通株式時価総額の上場維持基準を充たすために、2027年3月31日までを改善期間とする上場維持基準への適合に向けた各種取組を進めてまいります。取り組みの詳細は、2026年6月下旬に公表予定です。 ⑥ その他自然災害について当社グループは、一定の集客が見込める全国主要都市のオフィスビルやショッピングセンター等に店舗を構え事業を展開しておりますが、これらの地域において予測不能な地震、風水害等の自然災害が発生し、本社及び各店舗に影響が生じ業務を停止せざるを得ない状況や、建物や設備が損傷しその修復に多大な費用が必要となった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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