6505

東洋電機製造(6505)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

  • 交通インフラを支える
    東洋電機製造は、鉄道車両や新交通システム向けの電気機器製造・販売を主力としています。具体的には、電車を動かすモーターや制御装置、新交通システムの運行に必要な電気品などを提供しており、人々の移動を支える社会インフラに不可欠な役割を担っています。この事業は、安定した需要が見込まれる公共性の高い分野です。
  • 産業の基盤を支える
    生産設備や自動車用試験システム、発電・インフラシステム向けの電気機械器具も製造・販売しています。工場で使われる機械の駆動システムや、自動車の性能をテストする装置、災害時に備える非常用発電設備など、幅広い産業分野の活動を支える製品を提供し、社会の生産性向上と安定稼働に貢献しています。
  • ICTソリューションで進化
    駅務機器システムやIoTソリューションも手掛けています。駅の自動改札機や券売機などのシステム、クラウドを活用した遠隔監視制御システムを提供することで、交通機関の利便性向上や、設備の効率的な運用・保守を支援しています。これにより、デジタル技術を活用した新たな価値創造を目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 交通事業
    鉄道車両用電機品が主力:鉄道車両や新交通システム向けの電気機器の製造・販売が中心です。売上高は278.22億円、営業利益は36.14億円と、同社の稼ぎ頭であり、最も規模の大きい事業です。国内では新造車両導入や機器置換え、海外では中国での保守部品、インドネシアでの新規投資など、安定した需要が見込まれる公共性の高い分野です。
  • 産業事業
    幅広い産業を支える:生産・加工設備駆動システム、自動車用試験システム、発電・インフラシステム、車載用電機品などを提供しています。売上高は108.95億円、営業利益は14.25億円です。企業の設備投資動向や省エネルギー化、BCP対策(事業継続計画)の需要増加に対応し、幅広い顧客層に製品・サービスを提供しています。
  • ICTソリューション事業
    デジタル化を推進:駅務機器システムやIoTソリューション(クラウド型遠隔監視制御システム)を手掛けています。売上高は18.17億円、営業利益は5.43億円です。2026年6月1日付で交通事業部に統合される予定であり、鉄道・バス事業者におけるキャッシュレス化やチケットレス化といったニーズに対応し、サービス向上と業務効率化を一体的に推進していきます。
2025-05 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Transportation 事業 278 36 13.0%
Industry 地域 109 14 13.1%
ICTSolutionReportableSegment 事業 18 5 29.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,003 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社7社、非連結子会社3社、持分法適用関連会社2社、持分法非適用関連会社1社により構成され、交通・産業・ICTソリューション事業用の電気機械器具の製造及び販売並びにこれに付帯する工事を行っております。また、当社は、交通事業部、産業事業部、ICTソリューション事業部の事業部制を採用しております。当社グループを構成する各関係会社の区分及び事業上の位置づけは次のとおりです。区分主要製品等会社交通事業鉄道車両用電機品、新交通システム車両用電機品、特殊車両用電機品、鉄道用電力貯蔵装置当社、東洋工機㈱、泰平電機㈱、洋電貿易(北京)有限公司(中国)、常州洋電展雲交通設備有限公司(中国)、常州朗鋭東洋伝動技術有限公司(中国)、北京京車双洋軌道交通牽引設備有限公司(中国)、成都双洋軌道交通装備有限公司(中国)、TOYO DENKI RAILWAY SERVICE,LLC.(米国)、成都永貴東洋軌道交通装備有限公司(中国)産業事業生産・加工設備駆動システム、自動車用試験システム、発電・インフラシステム、車載用電機品当社、東洋産業㈱、㈱ティーディー・ドライブ、SIAM TOYO DENKI Co.,Ltd.(タイ)ICTソリューション事業駅務機器システム、IoTソリューション(クラウド型遠隔監視制御システム)当社 (事業系統図) お客様 ↑ 東洋電機製造㈱ 交 通 事 業産 業 事 業ICTソリューション事業そ の 他国内◎東洋工機㈱◎泰平電機㈱◎東洋産業㈱◎㈱ティーディー・ドライブ ◎東洋商事㈱海外◎洋電貿易(北京)有限公司 (中国)◎常州洋電展雲交通設備有限公 司(中国)○常州朗鋭東洋伝動技術有限公 司(中国)○北京京車双洋軌道交通牽引設 備有限公司(中国)□成都双洋軌道交通装備有限公 司(中国)□TOYO DENKI RAILWAY SERVICE, LLC.(米国)△成都永貴東洋軌道交通装備有 限公司(中国)□SIAM TOYO DENKI CO., Ltd. (タイ) ◎連結子会社 ○持分法適用関連会社 □非連結子会社 △持分法非適用関連会社 (注) 1 2025年9月に中稀東洋永磁電機有限公司(中国)の出資持分の全部を譲渡いたしました。 2 2026年6月1日付で組織を改編し、ICTソリューション事業部を交通事業部に統合いたしました。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
品質第一を掲げ、ISO9001認証取得。安定供給責任を果たすことで信用を維持。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
鉄道車両用電機品、産業用システム、駅務機器システムなど専門性の高い技術開発力。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:品質・安定供給に関するリスク / 人材に関するリスク / コンプライアンス・人権に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

長年の実績と信頼性はあるが、特許やブランド力が突出しているとは言えない。鉄道車両用電機品や産業用モーター分野での一定の評価はあるものの、強力な無形資産としての競争優位性は限定的。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

鉄道車両用電機品など、一度採用されると仕様変更や他社製品への切り替えが容易ではない分野がある。しかし、産業用モーターなど汎用品に近い製品ではスイッチングコストは低い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ネットワーク効果を享受するようなプラットフォームビジネスや、ユーザー数増加が価値向上に直結する事業モデルではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

長年の製造ノウハウはあるが、グローバルな価格競争力を持つほどの圧倒的なコスト優位性を示唆する情報は少ない。一部のニッチ分野では強みを持つ可能性はある。

  • 長年の実績と信頼性
    鉄道車両用電機品など、社会インフラを支える製品を長年にわたり提供してきた実績があります。特に人命に関わる鉄道分野では、高い品質と安定供給が求められるため、ISO9001認証取得の品質マネジメントシステム運用や、製造物責任保険への加入など、徹底した品質管理体制が強みとなり、顧客からの厚い信頼を得ています。
  • 技術開発力と適応力
    脱炭素化やDX(デジタルトランスフォーメーション)といった社会の変化に対応するため、先進技術を取り入れた製品開発に注力しています。省エネや電動化に対応する技術、ICT・デジタル技術の活用、産学連携や外部パートナーとの協業を通じて、常に新しいニーズに応える製品を生み出す開発力が競争優位の源泉です。
  • グローバルな事業展開
    国内だけでなく、中国や米国、タイなど海外にも子会社や関連会社を展開し、グローバルに事業を展開しています。特に鉄道事業においては、中国での保守部品やインドネシアでの車両投資など、海外市場の需要を取り込むことで、事業規模の拡大とリスク分散を図っています。これにより、特定の地域に依存しない安定的な成長を目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 持続可能な成長への挑戦
    2030年5月期を最終年度とする中期経営計画「サステナブル2030」を策定し、「変革への挑戦と成長の加速」を掲げています。売上高480億円、営業利益率9%、ROE10%を目標に、マーケットインの視点での新事業・製品創出や戦略的な海外展開を通じて、持続的な企業価値向上を目指しています。
  • 収益体質の抜本的強化
    営業改革による受注拡大、販売価格の適正化、製品・業務品質の向上、徹底したコスト削減、事業の「選択と集中」を推進し、収益体質の強化を図ります。これにより、「量より質」を追求した経営を行い、安定した利益を生み出せる企業構造への転換を目指しています。
  • 資本効率と株主還元の重視
    政策保有株式の縮減や運転資本の圧縮を通じて資産効率を高めるとともに、成長投資と株主還元の最適化を進めます。配当方針の見直しや機動的な自己株式取得の実施により、資本市場の期待に応え、株主価値の向上を図ることで、持続的な企業価値向上を実現する好循環を目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社経営の基本方針当社グループは、以下に示す経営理念及びサステナビリティに関する基本的な考え方・方針を会社経営の基本方針として取り組んでおります。①経営理念東洋電機グループは下記の経営理念を掲げ実践し社業を発展させ株主及び関係者各位の付託と理解に応え社員と喜びを共にする・倫理を重んじ社会・顧客に貢献する・進取創造の気風を養い未来に挑戦する・品質第一に徹し信用を高める1 顧客に対しタイムリーかつスピーディーに応える2 何事にも先見性と創造性をもってチャレンジする3 常に自己啓発に励みスキルの向上に努める4 広い視野をもって互いに影響し合い成長する5 よき社会人・企業人として自覚と誇りをもって行動する②サステナビリティに関する基本的な考え方東洋電機グループは、社会・顧客・株主に貢献すること、未来に挑戦すること、信用を高めることを大切にしています。これらを実現するために、創業から100年以上、時代とともに変化するニーズに対応しながら、技術を活かした高品質な製品・サービスをグローバルに提供し続けてまいりました。これから先も社会を取り巻く環境は変化していきますが、私たちは技術や品質を磨き続け、ものづくりを通じて持続可能な社会の実現に貢献し、企業価値の向上を目指してまいります。③サステナビリティ方針サステナビリティに関する基本的な考え方を具体的な取組み内容に結びつけることを目的として、東洋電機グループの事業活動を「製品・サービスにおける取組み」、「生産活動における取組み」、「人と地域を大切にする取組み」という3つの視点で整理したサステナビリティ方針を制定しています。 (2) 中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題 ①中期経営計画「サステナブル2030 ~変革への挑戦と成長の加速~」(以下、「サステナブル2030」)について (期間2027年5月期〜2030年5月期) 当社グループでは、2030年5月期を最終年度とする中期経営計画「サステナブル2030」において、「成長戦略」、「収益体質強化」、「BSマネジメントの強化」、「構造改革」を基本方針とし、売上高480億円、営業利益率9%、ROE10%を目指して取り組んでいます。 ●基本方針基本方針内 容①成長戦略「マーケットイン」の視点を起点に、収益化を意識した新事業・製品の創出と戦略的な海外展開を推進し、持続可能な成長戦略を具現化②収益体質強化「量より質」を追求した営業強化とともに、販売価格の適正化、製品・業務品質の向上、徹底したコスト削減、事業の「選択と集中」を早急に進め、収益体質を抜本的に強化③BSマネジメントの強化資本市場の期待を踏まえ、政策保有株式の縮減や運転資本の圧縮を通じて資産効率を向上させるとともに、成長投資と株主還元の強化を含むキャッシュアロケーションを最適化④構造改革グループ一体で企業風土と行動様式の変革や業務執行体制の最適化、組織・制度の見直しを含めた構造改革を断行し、持続的な利益成長による好循環を実現 ●目標とする経営指標(億円) 中期経営計画「サステナブル2030」 2026年5月期2027年5月期 2030年5月期 実績計画 目標受注高456.3435 480 交通333.6310▶330 産業122.6125150 売上高404.8425480 交通284.6295330 産業120.0130150営業利益31.126.043.0(営業利益率)7.7%6.1% 9.0%ROE10.3%8.3% 10.0% 詳細は、2026年7月15日付「中期経営計画の策定に関するお知らせ」にて公表しておりますのでご参照ください。 ②「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」について当社グループの2026年5月期連結業績は、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益がいずれも前期比で大きく増加し、ROEについても「中期経営計画2026」で掲げた2026年5月期(最終年度)目標である8%を達成いたしました。引き続き、持続的な成長に向けた抜本的な収益力の強化と資産効率の改善は重要な課題と捉えており、中期経営計画「サステナブル2030」の着実な推進を通じて、企業価値向上に取り組んでまいります。 ●企業価値向上に向けた取組み収益力の強化・営業改革による受注拡大、販売価格適正化・収益体質の継続的改善資産効率の改善・保有資産の最適化(政策保有株式縮減等)・運転資本の圧縮によるバランスシートの改善・キャッシュアロケーションの最適化期待成長率の向上・新事業・製品の創出・実効性のある研究開発投資・設備投資の拡大・戦略的な海外展開・IRの充実株主還元の充実・配当方針の見直し・機動的な自己株式取得の実施 (3) 経営環境、優先的に対処すべき課題世界情勢の不安定化や物価高、金利・為替の変動等の影響により、我が国経済は先行き不透明な状況が続いておりますが、当社グループは、2026年5月期を最終年度とする「中期経営計画2026」に取り組み、主要な数値目標を2025年5月期に引き続き、最終年度においても達成いたしました。これにより、当初企図した「東洋電機の再生と変革」や「企業価値の回復・向上」は着実に進展いたしましたが、「変革」や「成長」については引き続き重要な課題と認識しております。これらの課題を踏まえ、新たな中期経営計画「サステナブル2030」(対象期間:2027年5月期~2030年5月期)を推進し、すべてのステークホルダーの期待に高い水準で応え続ける持続可能な企業グループへの飛躍を目指してまいります。交通事業においては、国内では、鉄道事業者の好調な業績を背景に、サービスの拡充や、持続可能な鉄道インフラの実現に向けたGX・DX対応、省力化を目的として、新造車両の導入や機器の置換えの増加が期待されます。海外では、中国においては保守部品、インドネシアにおいては車両への新規投資を中心とした需要の継続が見込まれており、継続受注に向けて取り組んでまいります。なお、2026年6月1日付でICTソリューション事業は交通事業と統合し、鉄道・バス事業者におけるサービス向上や業務効率化を目的としたキャッシュレス化、チケットレス化のニーズに対し、一体的な取り組みを推進してまいります。産業事業においては、中国のレアアース輸出規制の影響が懸念されますが、企業の設備投資動向を注視しつつ受注活動に取り組んでまいります。自動車用試験機では、次世代の自動車開発に向けた受注拡大が期待されます。生産・加工設備では、省エネルギーや省メンテナンスを目的とした設備更新の需要が高まっており、受注活動の強化に取り組んでまいります。発電・インフラシステムでは、BCP対策を背景とした非常用発電設備の需要増加が見込まれます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社経営の基本方針当社グループは、以下に示す経営理念及びサステナビリティに関する基本的な考え方・方針を会社経営の基本方針として取り組んでおります。①経営理念東洋電機グループは下記の経営理念を掲げ実践し社業を発展させ株主及び関係者各位の付託と理解に応え社員と喜びを共にする・倫理を重んじ社会・顧客に貢献する・進取創造の気風を養い未来に挑戦する・品質第一に徹し信用を高める1 顧客に対しタイムリーかつスピーディーに応える2 何事にも先見性と創造性をもってチャレンジする3 常に自己啓発に励みスキルの向上に努める4 広い視野をもって互いに影響し合い成長する5 よき社会人・企業人として自覚と誇りをもって行動する②サステナビリティに関する基本的な考え方東洋電機グループは、社会・顧客・株主に貢献すること、未来に挑戦すること、信用を高めることを大切にしています。これらを実現するために、創業から100年以上、時代とともに変化するニーズに対応しながら、技術を活かした高品質な製品・サービスをグローバルに提供し続けてまいりました。これから先も社会を取り巻く環境は変化していきますが、私たちは技術や品質を磨き続け、ものづくりを通じて持続可能な社会の実現に貢献し、企業価値の向上を目指してまいります。③サステナビリティ方針サステナビリティに関する基本的な考え方を具体的な取組み内容に結びつけることを目的として、東洋電機グループの事業活動を「製品・サービスにおける取組み」、「生産活動における取組み」、「人と地域を大切にする取組み」という3つの視点で整理したサステナビリティ方針を制定しています。 (2) 中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題 ①中期経営計画「サステナブル2030 ~変革への挑戦と成長の加速~」(以下、「サステナブル2030」)について (期間2027年5月期〜2030年5月期) 当社グループでは、2030年5月期を最終年度とする中期経営計画「サステナブル2030」において、「成長戦略」、「収益体質強化」、「BSマネジメントの強化」、「構造改革」を基本方針とし、売上高480億円、営業利益率9%、ROE10%を目指して取り組んでいます。 ●基本方針基本方針内 容①成長戦略「マーケットイン」の視点を起点に、収益化を意識した新事業・製品の創出と戦略的な海外展開を推進し、持続可能な成長戦略を具現化②収益体質強化「量より質」を追求した営業強化とともに、販売価格の適正化、製品・業務品質の向上、徹底したコスト削減、事業の「選択と集中」を早急に進め、収益体質を抜本的に強化③BSマネジメントの強化資本市場の期待を踏まえ、政策保有株式の縮減や運転資本の圧縮を通じて資産効率を向上させるとともに、成長投資と株主還元の強化を含むキャッシュアロケーションを最適化④構造改革グループ一体で企業風土と行動様式の変革や業務執行体制の最適化、組織・制度の見直しを含めた構造改革を断行し、持続的な利益成長による好循環を実現 ●目標とする経営指標(億円) 中期経営計画「サステナブル2030」 2026年5月期2027年5月期 2030年5月期 実績計画 目標受注高456.3435 480 交通333.6310▶330 産業122.6125150 売上高404.8425480 交通284.6295330 産業120.0130150営業利益31.126.043.0(営業利益率)7.7%6.1% 9.0%ROE10.3%8.3% 10.0% 詳細は、2026年7月15日付「中期経営計画の策定に関するお知らせ」にて公表しておりますのでご参照ください。 ②「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」について当社グループの2026年5月期連結業績は、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益がいずれも前期比で大きく増加し、ROEについても「中期経営計画2026」で掲げた2026年5月期(最終年度)目標である8%を達成いたしました。引き続き、持続的な成長に向けた抜本的な収益力の強化と資産効率の改善は重要な課題と捉えており、中期経営計画「サステナブル2030」の着実な推進を通じて、企業価値向上に取り組んでまいります。 ●企業価値向上に向けた取組み収益力の強化・営業改革による受注拡大、販売価格適正化・収益体質の継続的改善資産効率の改善・保有資産の最適化(政策保有株式縮減等)・運転資本の圧縮によるバランスシートの改善・キャッシュアロケーションの最適化期待成長率の向上・新事業・製品の創出・実効性のある研究開発投資・設備投資の拡大・戦略的な海外展開・IRの充実株主還元の充実・配当方針の見直し・機動的な自己株式取得の実施 (3) 経営環境、優先的に対処すべき課題世界情勢の不安定化や物価高、金利・為替の変動等の影響により、我が国経済は先行き不透明な状況が続いておりますが、当社グループは、2026年5月期を最終年度とする「中期経営計画2026」に取り組み、主要な数値目標を2025年5月期に引き続き、最終年度においても達成いたしました。これにより、当初企図した「東洋電機の再生と変革」や「企業価値の回復・向上」は着実に進展いたしましたが、「変革」や「成長」については引き続き重要な課題と認識しております。これらの課題を踏まえ、新たな中期経営計画「サステナブル2030」(対象期間:2027年5月期~2030年5月期)を推進し、すべてのステークホルダーの期待に高い水準で応え続ける持続可能な企業グループへの飛躍を目指してまいります。交通事業においては、国内では、鉄道事業者の好調な業績を背景に、サービスの拡充や、持続可能な鉄道インフラの実現に向けたGX・DX対応、省力化を目的として、新造車両の導入や機器の置換えの増加が期待されます。海外では、中国においては保守部品、インドネシアにおいては車両への新規投資を中心とした需要の継続が見込まれており、継続受注に向けて取り組んでまいります。なお、2026年6月1日付でICTソリューション事業は交通事業と統合し、鉄道・バス事業者におけるサービス向上や業務効率化を目的としたキャッシュレス化、チケットレス化のニーズに対し、一体的な取り組みを推進してまいります。産業事業においては、中国のレアアース輸出規制の影響が懸念されますが、企業の設備投資動向を注視しつつ受注活動に取り組んでまいります。自動車用試験機では、次世代の自動車開発に向けた受注拡大が期待されます。生産・加工設備では、省エネルギーや省メンテナンスを目的とした設備更新の需要が高まっており、受注活動の強化に取り組んでまいります。発電・インフラシステムでは、BCP対策を背景とした非常用発電設備の需要増加が見込まれます。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績 当連結会計年度(2025年6月1日~2026年5月31日)における我が国経済は、雇用や所得環境の改善により、景気は緩やかな回復基調が継続しました。企業収益の改善等を背景に、設備投資は堅調に推移しておりますが、中東情勢の緊迫化や日中関係の緊張の継続、米国の通商政策の動向、金利および物価の上昇、為替の変動等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。 当社グループでは、2026年5月期を最終年度とする「中期経営計画2026」において、「新しい事業・製品の拡大」と「既存事業の徹底した収益体質の改善」を進め、「資本コストを意識した資産効率の改善」を行うことで、ROE8%を目指して取り組んでまいりました。 この結果、当連結会計年度における業績は次のとおりです。 受注高は、前期比13.2%増の456億36百万円となりました。 売上高は、前期並みの404億80百万円となりました。 営業利益は、前期比30.5%増の31億11百万円、経常利益は、前期比36.2%増の35億20百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比39.8%増の29億76百万円となりました。 これにより、「中期経営計画2026」の主要な数値目標(売上高400億円、営業利益率5%、ROE8%)については、2025年5月期に引き続き、最終年度である2026年5月期においても達成いたしました。 なお、当社グループの事業は個別受注生産であり、四半期連結会計期間別の業績には変動があります。 報告セグメント別の状況は次のとおりです。 <交通事業> 国内では、堅調なインバウンド需要等による鉄道利用者数の増加を受けて、鉄道事業者の車両投資が活発であり、新造車用製品や機器更新の受注が増加しております。 海外では、中国の高速鉄道向け部品の引き合いが継続しているほか、各国における旺盛な鉄道インフラ投資を背景に、新造車用製品の引き合いが増加しております。 受注高は、中国向け、JR向けが減少したものの、民鉄向け、海外(中国以外)向けが増加したことにより、前期比15.6%増の320億63百万円となりました。 売上高は、民鉄向けが増加したものの、海外(中国以外)向けで前期のインドネシア向け大口案件の反動減があったことにより、前期比1.5%減の273億98百万円となりました。 セグメント利益は、採算性の向上等により、前期比47.1%増の53億16百万円となりました。 <産業事業> 自動車用試験機では、次世代の自動車開発に向けたインタイヤハウスダイナモのラインナップ拡充を進めており、新規受注につながったほか、引き合いも増加しております。 生産・加工設備では、省エネルギーや省メンテナンスのニーズの高まりを受けて、グループ会社と連携した技術提案を強化し、受注拡大を目指しております。 発電・インフラシステムでは、官公庁(防衛装備庁など)や通信事業者、金融機関向けにBCP対応を目的とした非常用発電機の受注・引き合いが増加しております。 なお、中国によるレアアースの輸出規制に対応するため、サプライチェーンの多元化やレアアースフリー製品の開発を進めるなど、安定的な供給体制の確保に向けた取り組みを推進しており、今後、これらに関連する費用の発生が見込まれます。 受注高は、生産・加工設備が減少したものの、自動車用試験機、発電・インフラシステムが増加し、前期比11.7%増の122億68百万円となりました。 売上高は、生産・加工設備が減少したものの、発電・インフラシステム、自動車用試験機が増加したことから、前期比10.2%増の120億8百万円となりました。 セグメント利益は、概ね前期並みの13億89百万円となりました。 <ICTソリューション事業> 駅務機器システムでは、交通サービスの利便性向上や業務効率化を目的としたキャッシュレス化、チケットレス化などの動きがあり、これらに対応したシステムの開発に取り組んでおります。 遠隔監視システムでは、移動体や設備・施設の監視・制御に向けたクラウド型遠隔監視システム等の開発を進め、事業領域の拡大に向けて取り組んでおります。 受注高は、前期の大口案件の反動減により、前期比17.8%減の13億円となりました。 売上高は、受注高と同様の要因により、前期比41.1%減の10億69百万円となりました。 セグメント利益は、システム納入に伴う費用の増加および売上高の反動減等により、前期比5億73百万円減少し30百万円の損失となりました。 ※報告セグメント別の売上高については、「外部顧客への売上高」であり、「セグメント間の内部売上高又は振替高」は含みません。 ②財政状態(資産の部) 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末比6億2百万円増加の538億12百万円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が9億91百万円増加したことなどによります。 (負債の部) 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末比26億23百万円減少の232億1百万円となりました。これは主に、電子記録債務が24億93百万円減少したことなどによります。 (純資産の部) 当連結会計年度末の純資産合計については、前連結会計年度末比32億26百万円増加の306億11百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益29億76百万円の計上により利益剰余金が増加したことなどによります。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より5億68百万円減少し、41億72百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上39億54百万円があったものの、仕入債務の減少28億25百万円、法人税等の支払額13億24百万円などにより8億26百万円の支出(前期は6億1百万円の収入)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出などにより1億26百万円の支出(前期は2億90百万円の支出)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増加などにより2億26百万円の収入(前期は20億4百万円の支出)となりました。 (当社グループの資本の財源及び資金の流動性) 生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)交通事業30,33911.7産業事業12,85316.2ICTソリューション事業728△49.2その他--合計43,92110.7 (注) 金額は、販売価格によっております。 b. 受注実績セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)交通事業32,06315.636,47914.7産業事業12,26811.79,3272.9ICTソリューション事業1,300△17.850384.7その他45.7--合計45,63613.246,31012.5 (注) 金額は、販売価格によっております。 c. 販売実績セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)交通事業27,398△1.5産業事業12,00810.2ICTソリューション事業1,069△41.1その他45.7合計40,480△0.1 (注1) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)PT Industri Kereta Api5,26213.0-- (注2) 当連結会計年度のPT Industri Kereta Apiにつきましては、当該割合が100分の10未満のため、記載を 省略しております。なお、上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度における経営成績につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績」に記載のとおりです。 ②資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費の営業費用並びに当社グループの設備新設、改修等に係る投資です。当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、営業活動によるキャッシュ・フローおよび内部資金の活用と各事業年度における事業計画の資金計画に基づいて設定した枠内で適時適切に必要な資金を取引金融機関から調達しています。取引金融機関とは当座貸越契約を締結しており、資金流動性を確保しつつ、効率的かつ機動的な資金調達を可能としております。また、当社グループは国内連結子会社5社との間でCPS(キャッシュ・プーリング・システム)を導入しており、各社における余剰資金と借入金の一元管理を行うことで資金効率の向上を図っています。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、当該見積り及び予測については不確実性が存在するため、将来生じる実際の結果はこれらの見積り及び予測と異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 品質・安定供給の重要性
    鉄道などの社会インフラ製品において、品質問題や大規模な障害が発生した場合、人命に関わる事態や信用失墜、業績悪化に直結する可能性があります。同社は品質マネジメントシステム(ISO9001)の運用や、製造物責任保険への加入でリスクを軽減していますが、サプライチェーン全体での品質維持が常に課題です。
  • 人材確保と技術継承
    熟練技術者の退職や人材流出、採用・育成の停滞は、技術継承の遅れや品質低下、新製品開発の停滞を招き、競争力低下や業績悪化につながる可能性があります。同社は技術者育成委員会を設置し、専門技術の継承施策や人事制度の見直しを進めていますが、持続的な成長には継続的な人材投資が不可欠です。
  • 事業環境の変化への対応
    人口減少、働き方の変化、DX推進、脱炭素社会への移行など、事業を取り巻く環境は急速に変化しています。これらの変化への対応が遅れると、競争力低下や受注・売上減少、採算性悪化につながる恐れがあります。同社は新事業開発や技術開発、アライアンス活用で対応を図っていますが、変化のスピードに合わせた迅速な戦略実行が求められます。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|6,561 文字
3 【事業等のリスク】 (1)リスクマネジメント体制当社グループのリスクマネジメント体制は、「第4 提出会社の状況 4[コーポレート・ガバナンスの状況等]」に記載のとおりです。経営戦略にかかわるリスクについては、経営戦略会議において、事業戦略を始めとする経営上の課題等について討議しております。日々の事業活動にかかわるリスクについては、事業推進会議において、「事業開発関係」、「営業関係」、「生産・品質関係」のテーマごとに諸課題の解決に向け議論しております。グループ会社にかかわるリスクについては、国内・海外グループ会社会議において各社の事業計画の進捗、業務執行状況の検証を行っております。これらのうち、特に重要な事象については、取締役会の下部組織である内部統制委員会にて、顧問弁護士も交えて審議し、取締役会に報告・提言しております。また、気候変動や人的資本を始めとしたサステナビリティにかかわるリスクについては、同じく取締役会の下部組織であるサステナビリティ委員会にて審議し、取締役会に報告・提言しております。 (2)リスクの内容と対応策当社グループの業績及び財務状況等に影響を及ぼすリスク想定と対応策は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 ①品質・安定供給に関するリスク 鉄道を始めとする社会・公共インフラにおいて、人命に関わる事象や大規模な障害が、当社グループまたはサプライチェーンの製品起因で発生した場合には、経営に極めて深刻な影響を及ぼす可能性があります。また、品質不具合や生産遅延により、当社の使命である安定したサプライヤーとしての供給責任を果たせない場合には、信用低下及び業績の悪化につながる可能性があります。当社グループは、品質第一に徹し信用を高めることを経営理念に掲げております。当社の生産拠点である横浜製作所及び滋賀竜王製作所では品質マネジメントシステムを構築・運用し、ISO9001の認証を取得しております。品質管理及び生産管理については、事業推進会議において、経営層への情報の共有、リスクの抽出及び対策を議論し、速やかに実行することで、品質水準の確保、製品の安定供給を図っております。なお、製造物責任や製品リコールが発生した場合に備えて、必要な保険に加入し、品質問題が発生した場合の業績への影響を最小限に留める対応をしております。 ②人材に関するリスク 当社グループの成長を支える最も重要な経営資源は人材であると考えております。熟練技術者の退職や人材流出、採用活動や人材育成の停滞等により必要な人材の確保・育成ができない場合、技術継承が滞ることによる品質の低下、新たな事業領域の創出や新製品開発の停滞につながり、業界における競争力を維持できず、業績の悪化につながる可能性があります。人材育成基本規程における基本方針に基づき、持続的な企業価値の増大に向けた人材育成に取り組んでおります。当社固有技術の維持・向上、技術継承の推進にあたり、技術者育成委員会を設置して、特に重要な専門技術分野毎に高度技術の継承施策を展開しています。また、具体的な取組みとして、従業員や組織の活性化を促進する人事制度・運営の見直しを進めております。従業員のエンゲージメント向上を目的として、求める人材像を明確にした上で、公正な評価・処遇制度への見直しや人材・組織開発等の各種施策展開を推進しております。 ③コンプライアンス・人権に関するリスク 当社グループが事業を行う上で、国内外の法令や規制違反を生じさせた場合、社会的な信用失墜につながり、取引の停止など事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、従業員に対するハラスメントの発生防止や対応が適切になされない場合、就業意欲の低下や離職を招き、信用失墜や競争力の低下につながります。また紛争鉱物・強制労働の問題に適切に対応できない場合に信用が低下し、取引の縮小・サプライチェーンからの除外につながる可能性があります。当社グループは、倫理を重んじ社会・顧客に貢献することを経営理念に掲げており、企業倫理に基づくコンプライアンスの重要性を認識しております。具体的な対応として、当社の行動方針を各事業所に掲示するとともに、業務の基本ルールを定めた「コンプライアンスの手引き(東洋電機製造倫理規範)」を全役員・従業員がいつでも閲覧・確認できる体制を整備し、教育を通じてコンプライアンスに則った行動の周知徹底を図っております。また、内部通報窓口やハラスメント相談窓口を整備するなど、問題を早期に発見し必要な措置を講ずる体制を整えております。サプライチェーンにおける紛争鉱物や強制労働の問題への対応については、調達先への調査を実施して状況把握を行い、人権尊重に向けた取組みを適切に推進していきます。 ④事業環境の変化に関するリスク 当社グループは、国内外の社会・産業インフラを支える製品・サービスを提供しております。人口減少や働き方の変化、製品・サービスや生産設備におけるDX推進、脱炭素社会への移行など、当社グループを取り巻く事業環境は急激に変化しています。これら事業環境の変化への対応が遅れた場合、競争力が低下し、受注・売上の減少や、採算性の低下につながる可能性があります。当社グループは、脱炭素化やサステナブル社会に資する技術開発、電動化への対応、ICT・デジタル技術の活用、アライアンス等の活用による競争力の強化に取り組んでおります。全社横断の新事業開発については、技術開発機能を担う技術センターと事業創出機能を担う事業開発センターを中核に推進するとともに、顧客ネットワークを活用した市場・競合動向の把握に努め、競争力の維持強化を図っております。 (注) 2026年6月1日付で「開発センター」を廃止し、「事業開発センター」と「技術センター」を設置 ⑤技術・製品開発に関するリスク 先進技術を取り入れた製品の適時投入や省エネや電動化などの脱炭素化への対応が遅れた場合、製品訴求力や市場競争力が低下する可能性があります。また、生産プロセスの刷新や新技術適用が進まない場合、生産性向上やコスト削減が進まず競争力および収益力低下につながる可能性があります。当社グループは、お客様のニーズにお応えすべく、先進技術を活用した製品開発および既存製品・サービスの高度化に取り組んでおります。また、新事業領域の創出に向け、事業開発センターを中核として全社横断的な開発体制の強化と迅速化を図っており、重点開発テーマはプロジェクト体制を構築し経営資源を集中的に投入しております。加えて、脱炭素化やデジタル化への対応を加速するため、産学連携や外部パートナーとの協業等を活用し、技術力及び製品開発力の強化を推進しております。 ⑥原材料調達等に関するリスク当社グループは、製品の製造およびサービスの提供にあたり、多種多様な原材料・部材を調達しています。中国のレアアース輸出管理措置等の地政学的リスク、世界経済情勢の変化、自然災害等により、原材料・部材の供給が停滞または遅延した場合には、生産・出荷に影響を及ぼす可能性があります。調達先の倒産や事業撤退等により代替調達が困難となった場合や、原材料価格、エネルギー価格、人件費等の上昇により調達コストが増加した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、調達先の多様化や代替調達先の確保、重要部材の適正在庫の維持等により、安定調達の確保に努めております。重要部材については、取引先ネットワークを活用したサプライチェーンの多元化や代替材料の採用・使用拡大に取り組むとともに、市場動向を継続的にモニタリングしております。さらに、生産性向上や適正な価格転嫁等を通じて、調達コスト上昇による影響の低減に取り組んでおります。 ⑦知的財産に関するリスク 技術革新の加速や事業のグローバル化の進展に伴い、当社グループの知的財産権が第三者により侵害される可能性があります。一方、当社グループが第三者の知的財産権を侵害したと判断された場合には、損害賠償請求やライセンス費用の負担、製品の製造・販売の差し止め等により、当社グループの事業活動および業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、知的財産権の重要性を認識し、その適切な保護に努めております。研究開発部門等が連携し、事業戦略に基づく特許出願等の権利化を推進するとともに、保有する知的財産権の監視を継続し、侵害が認められた場合には速やかに適切な対応を講じております。また、第三者の知的財産権を侵害することのないよう、事前調査や管理体制の強化等により知的財産に関するリスクの低減に努めております。 ⑧環境規制・気候変動に関するリスク 当社グループにおいて、環境関連法規制への違反・不適合が生じた場合、行政処分や是正対応に伴う費用負担が発生するほか、取引先や地域社会その他のステークホルダーからの信頼低下を招き、当社グループの事業活動および業績に影響を及ぼす可能性があります。また、製品・サービスの脱炭素化や生産活動における環境負荷低減等の気候変動対応が進まない場合、競争力の低下や受注機会の逸失につながるほか、ステークホルダーからの信頼低下を通じて、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、事業活動における環境関連法規制への対応状況を継続的に監視し、環境リスクの低減に努めております。気候変動への対応については、サステナビリティ委員会において方針・目標の設定、施策の推進および進捗管理を実施しております。2025年3月に策定した「東洋電機グループ サステナブル調達ガイドライン」及び「グリーン調達ガイドライン」に基づき、当社のサプライチェーン全体で環境負荷の低減と持続可能な調達の推進に取り組んでおります。 ⑨自然災害・感染症に関するリスク 当社グループの生産拠点は、交通事業については関東地区に、産業事業については関西地区に、それぞれ集中しております。このため、いずれかの地域において大規模な自然災害や感染症等が発生した場合には、生産活動の停滞等により、当社グループの事業運営および生産能力に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、大規模な自然災害や感染症等の発生に伴う物流の停滞や原材料価格の高騰に加え、気候変動に起因する異常気象や気温上昇等により、製品・サービスの品質確保や安定供給に支障が生じた場合には、当社グループの受注・生産活動および業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、大規模災害等に対する予防策および緊急対応体制に関する方針・施策を取締役会において審議・決定しております。また、各生産拠点での防災訓練の実施や全社BCPの継続的な見直しを通じて事業継続体制の強化を図るとともに、サプライチェーンの強靱化にも取り組んでおります。さらに、気候変動をはじめとする事業環境の変化を踏まえ、製品・サービスの品質確保および安定供給に向けた体制の強化を推進しております。 ⑩業務上の災害・事故に関するリスク 当社グループにおいて長時間労働起因を含む労働災害、火災・設備トラブルの発生により、従業員の死傷や生産活動停止に至った場合、社会的信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、安全な作業環境の確保および労働災害ゼロの実現に向けて、「全社安全衛生管理方針」を定めております。各事業所の安全衛生委員会において具体的な安全対策を立案・実施するとともに、その取組内容を四半期ごとに開催する全社安全衛生委員会で共有し、全社的な安全衛生水準の向上を図っております。また、各事業所に時間管理適正化委員会を設置し、時間外労働の状況や勤務間インターバル制度の遵守状況を継続的に確認することで、長時間労働の抑制および従業員の健康確保に努めております。 ⑪情報セキュリティに関するリスク 当社グループは、個人情報や取引先に関する企業秘密、技術情報、営業情報等の重要情報を保有しております。これらの情報がサイバー攻撃(ランサムウェアやサプライチェーン攻撃等)や内部不正により漏洩、改ざん、滅失した場合には、社会的信用の低下、損害賠償責任の発生、取引機会の喪失等を通じて業績に影響を及ぼす可能性があります。また、サイバー攻撃等によりシステム停止や業務停止が発生した場合には、生産活動や営業活動に支障をきたし、事業継続に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、情報セキュリティを経営の重要課題と位置付け、情報セキュリティ宣言に基づき、法令遵守を前提に情報資産保護のための各種安全管理措置を講じています。また、情報セキュリティ委員会を中心に、リスク評価、従業員教育、内部監査等を継続的に実施し、情報セキュリティ対策の実施状況やインシデントの発生状況を内部統制委員会へ報告しております。さらに、複数の防御策による情報セキュリティ体制を構築するとともに、アクセス管理の強化などの技術的対策を推進し、グループ全体の情報セキュリティ水準の向上に取り組んでおります。 ⑫海外事業に関するリスク当社グループは、中国、タイおよび米国に生産・営業拠点を有しております。このため、各国・地域における政治・経済情勢の変化、社会不安、自然災害等のカントリーリスクにより、事業活動、サプライチェーンの維持および従業員の安全確保に影響が生じる可能性があります。また、各国・地域における法令、規制および税制の改正やその運用の変更等により、海外グループ会社の事業運営に支障が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、本社と海外グループ会社との連携体制を構築し、各国・地域の政治・経済情勢、法規制の動向および社会情勢に関する情報収集・モニタリングを継続的に実施しております。また、リスクが顕在化した場合には、現地の法令や商慣習に精通した弁護士等の外部専門家と連携し、その影響の把握および適切な対応策の実施に努めております。これらの取組を通じて、カントリーリスクによる事業への影響の低減を図っております。 ⑬財務・会計に関するリスク当社グループは、海外市場において事業を展開していることから、外国通貨建て取引について為替相場の変動による影響を受ける可能性があります。また、事業資金の一部を金融機関からの借入等により調達していることから、金利上昇に伴う支払利息の増加や、金融市場の混乱または当社グループの信用力低下等により、円滑な資金調達が困難となる可能性があります。さらに、保有する株式、土地、建物および生産設備等の固定資産については、市場価値の下落や事業収益性の低下等により、評価損または減損損失が発生する可能性があります。売上債権については、取引先の財務状況の悪化等により回収不能または回収遅延が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。為替変動リスクに対しては、為替感応度および業績への影響を継続的にモニタリングするとともに、外国通貨建て資産の圧縮等を通じてリスクの低減に努めております。金利上昇リスクおよび資金流動性リスクに対しては、資金調達手法の最適化を進めるとともに、売上債権、棚卸資産および仕入債務の回転期間を管理することにより運転資金の効率化を図っております。また、資金繰りを日次で管理し、必要な手元流動性の確保に努めております。保有株式については、経営戦略会議において保有目的および保有効果を毎年検証し、その結果を取締役会に報告したうえで縮減を進めております。事業に関わる固定資産については、事業計画の進捗状況や収益性を定期的にモニタリングし、減損の兆候の早期把握に努めております。売上債権については、長期滞留債権の調査や取引先の信用状況の継続的なモニタリング等を実施し、与信管理の強化を図ることで回収リスクに対応しております。

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