6507

シンフォニアテクノロジー(6507)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

  • 多角的な事業展開
    シンフォニアテクノロジーは、クリーン搬送システム、モーション機器、パワーエレクトロニクス機器、エンジニアリング&サービスの4つの主要事業を展開しています。これにより、特定の産業に依存せず、幅広い分野で収益を上げています。
  • グローバルな製造・販売網
    半導体製造装置用ハンドリング機器や電磁クラッチ・ブレーキなど、主要製品の一部はタイや中国、ベトナムの子会社が製造・販売を担っています。これにより、国際的な市場での競争力を高め、効率的なサプライチェーンを構築しています。
  • 技術とサービスの一体提供
    製品の製造・販売だけでなく、電気・機械設備工事の請負やエンジニアリング、倉庫・運送、労働者派遣、ソフトウェア開発といったサービスも提供しています。これにより、顧客の多様なニーズに応え、事業の付加価値を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • クリーン搬送システム事業
    半導体製造装置向けの精密搬送システムが主力で、2024年度の売上は251.43億円、営業利益は40.24億円です。半導体市場の回復を見据え、EFEMやソーターといったシステム商品の拡販、後工程向け商品の開発に注力しています。
  • モーション機器事業
    建設機械用電装品や電磁クラッチ・ブレーキなどを手掛け、2024年度の売上は433.3億円、営業利益は48.47億円と最も規模が大きいです。防衛分野の需要継続に加え、半導体、医療、ロボットといった成長市場向けの新商品開発と生産キャパシティ拡大を進めています。
  • パワーエレクトロニクス機器事業
    社会インフラや振動機器向けの製品を提供し、2024年度の売上は262.73億円、営業利益は34.04億円です。水素・アンモニア領域をターゲットにした電動力機器開発を進め、エネルギーや脱炭素分野での事業拡大を目指しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
CleanTransportSystem 事業 251 40 16.0%
MotionMachine 事業 433 48 11.2%
PowerElectronicsMachine 事業 263 34 13.0%
EngineeringAndService 事業 244 34 14.0%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,089 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社11社及び関連会社1社で構成されております。主な事業内容と、当該事業に係わる各社の位置づけ及びセグメントとの関連は次のとおりであります。クリーン搬送システム・・・・・・・当社が製造・販売するほか、半導体製造装置用ハンドリング機器の一部については、子会社SINFONIA TECHNOLOGY(THAILAND) CO.,LTD.が製造・販売を、子会社昕芙旎雅商貿(上海)有限公司及びSINFONIA TECHNOLOGY (AMERICA)INC.が販売をしております。モーション機器・・・・・・・・・・当社が製造・販売するほか、子会社昕芙旎雅商貿(上海)有限公司が販売をしております。電磁クラッチ・ブレーキの一部については、子会社昕芙旎雅機電(東莞)有限公司が製造を、子会社シンフォニアマイクロテック㈱及び昕芙旎雅機電(香港)有限公司が販売を、子会社SINFONIA MICROTEC (VIETNAM) CO.,LTD.が製造・販売をしております。また、建設機械用電装品の一部については、子会社SINFONIA TECHNOLOGY (THAILAND) CO.,LTD.が製造・販売をしております。パワーエレクトロニクス機器・・・・当社が製造・販売するほか、振動式搬送機器・パーツフィーダの一部については、子会社SINFONIA TECHNOLOGY (THAILAND) CO.,LTD.が製造・販売を、子会社昕芙旎雅商貿(上海)有限公司が販売をしております。エンジニアリング&サービス・・・・電気・機械設備工事の請負、エンジニアリングを子会社シンフォニアエンジニアリング㈱及び昕芙旎雅機電技術服務(上海)有限公司が行っております。また、子会社シンフォニア商事㈱及び㈱アイ・シー・エスは、倉庫・運送業、労働者派遣業及びソフトウェア開発等の事業分野を問わないサービスを行っております。 (注)1 非連結子会社であったSINFONIA TECHNOLOGY(AMERICA)INC.につきましては、重要性の観点から、当連結会計年度より連結の範囲に含めております。(注)2 当連結会計年度において、当社は100%連結子会社であった㈱大崎電業社の全株式を売却し、同社に対する支配を喪失したため、同社を連結の範囲から除外しております。 事業の系統図は次のとおりであります。2026年3月31日現在 (※1)昕芙旎雅商貿(上海)有限公司はモーション機器事業の他にクリーン搬送システム事業、パワーエレクトロニクス機器事業も行っております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
競合他社との価格競争や顧客からの価格引下げ要求が厳しく、販売価格の下落が生じる可能性。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
「一歩先を行く技術」の実現、新市場・新分野での事業創出、既存技術の高度化に取り組む。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:公共・社会インフラ及び防衛関連の需要減少 / 国内外の経済状況や輸出規制・関税政策の影響 / 顧客のニーズへの対応遅れや生産計画変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

特定のブランド力や特許による独占的な地位は限定的。一部、航空宇宙や半導体製造装置分野での技術的ノウハウは存在するが、広範な無形資産としての強みは薄い。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

産業機器分野では、顧客の設備投資サイクルや既存設備との互換性から、一定のスイッチングコストが発生する可能性がある。しかし、代替技術の登場やコストメリットによる乗り換えリスクも存在する。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ネットワーク効果が働く事業モデルではない。個別の顧客との取引が中心であり、ユーザー数の増加がサービス価値を向上させる構造ではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

製造業として、規模の経済や効率化によるコスト削減努力は行われていると推測されるが、業界全体で突出したコスト優位性を持つ証拠はない。為替変動の影響も受ける。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

産業機器、航空宇宙、自動車部品など多角化しているが、各セグメントで圧倒的なシェアを持つわけではない。特定のニッチ市場では一定の規模を持つ可能性はあるが、業界全体を支配する規模ではない。

  • 精密搬送技術の強み
    半導体関連分野で不可欠なクリーン搬送システムやモーション機器において、同社は高い精密搬送技術を保有しています。これは、半導体製造プロセスの微細化・高速化に対応する上で重要な競争優位性となります。
  • 官民にわたる事業基盤
    公共・社会インフラや防衛関連といった官公庁需要に加え、半導体、自動車、精密機械などの民間企業にも幅広く製品を供給しています。これにより、景気変動の影響を分散し、安定した事業運営を可能にしています。
  • 技術開発への継続投資
    企業理念である「一歩先を行く技術」を実現するため、自社研究開発に加え、大学や研究機関、グループ外企業との連携を強化しています。これにより、常に新しい技術や製品を提供し、顧客ニーズの変化に迅速に対応できる体制を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 成長と安定配当の両立
    利益を伴う成長を通じて財務体質を強化し、株主への安定配当を同時に実現することを経営の基本方針としています。経済環境の変化にも対応できる安定収益の確保と企業価値向上を目指しています。
  • 半導体・航空宇宙分野への注力
    半導体関連分野を成長ドライバーとし、クリーン搬送システムやモーション機器の事業領域を拡大します。また、防衛力強化や宇宙産業の成長を背景に、航空宇宙事業のキャパシティ倍増と技術対応領域の拡大を図り、事業規模を引き上げます。
  • 技術オリエンテッドな事業拡大
    技術開発力と技術対応力で顧客満足度を高める「技術オリエンテッド」をビジネスモデルの基本とし、事業領域を広げます。技術者の大幅増強、教育プログラム拡充、M&Aを含む外部連携により、開発スピードアップと対応領域拡大を進めます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営の基本方針 当社グループは、利益を伴った成長により財務体質の強化と株主への安定配当を同時に達成し、成長し続けるシンフォニアグループを実現することを基本方針としております。株主、顧客、取引先、従業員及び、社会全てのステークホルダーに満足いただくために、経済環境が変化しても安定収益を確保して成長し続けることで、更なる企業価値の向上に努めてまいります。 (2)中長期的な経営戦略 当社グループは、「社会・顧客・自らに響く挑戦と成長企業への変革」を長期的な目標として、その実現のために製品構成を変え、ポートフォリオの変革を図ってまいります。 半導体関連分野を成長ドライバーとし、自動化、脱炭素/電動化の領域拡大、物流・医療の新製品開発を進めてまいります。 この長期目標を実現するためのマイルストーンとして、2025年度を初年度とする3ヵ年のグループ中期経営計画を策定し、取組を進めております。 〔中期経営計画の概要〕 2030年の姿としての長期目標「社会・顧客・自らに響く挑戦と成長企業への変革」に向け、技術オリエンテッド(技術開発力・技術対応力で顧客満足度向上)により事業領域を拡げ、事業規模を大きく拡大させる中期経営計画とします。 Ⅰ.計画の名称 『SINFONIA NEXT DREAM』 Ⅱ.中期経営計画基本方針 シンフォニアテクノロジーのビジネスモデルの基本となる「技術オリエンテッド」(技術開発力・対応力でお客様満足度を高める)による事業拡大を進めます。 持続的な需要が見込まれる半導体関連市場での領域拡大および防衛力整備計画に伴う航空宇宙事業のキャパシティ拡充を事業拡大の牽引役とし、コア技術である「モーター/モータードライブ・パワーエレクトロニクス」技術の強化を進めることで製品構成・事業ポートフォリオの変革を進めてまいります。 ① 半導体関連分野・航空宇宙分野への注力 世の中のあらゆる電化製品に欠かせない半導体市場は今後も更なる進化・拡大が予測されており、当社の強みである精密搬送技術を活かし、クリーン搬送システム・モーション機器セグメントの事業領域を広げます。 防衛力強化・宇宙産業の成長促進が追い風となっている航空宇宙事業では、キャパシティを倍増するとともに、技術の対応領域を広げることで事業規模を引き上げます。② 技術開発力/対応力強化による事業領域拡大 当社ビジネスモデルの基本となる技術開発力/対応力で顧客満足度向上(=技術オリエンテッド)の更なる強化を目指し、技術者の大幅増強、教育プログラムの拡充、M&Aを含む外部との協業を進め、開発のスピードアップ・対応領域の拡大を図ります。③ 事業拡大のための積極的な投資と業務効率化 当社の事業規模拡大と社会課題となっている人手不足に対応したものづくり体制として、大幅なキャパシティ増強および自動化・デジタル化投資を進めます。また、技術開発体制の強化に向けては技術開発センターの設立等を行い、サステナブルな企業成長の礎を構築してまいります。④ 組織・文化の改革(長期目標として前中期から継続) 会社及び個人の成長に向けてチャレンジできる人・チャレンジする人を支える企業への変革を実現するため、中長期な成長を視野に、人財確保・人財教育・評価制度の充実等の人的投資、事業環境に柔軟に対応できる組織改革を行ってまいります。 Ⅲ.中期経営計画目標①数値目標 2025年度実績 2027年度目標売 上 高1,282億円 1,600億円営 業 利 益 率14.4% 14%R O E16.2% 15% ②株主還元に関する基本方針 安定的な配当を行うことを前提に配当性向30%を目安に配当金額を決定してまいります。 ③キャッシュアロケーション(FY25~FY27 3ヵ年累計) 2025年度から2027年度において、営業キャッシュフロー及び資産の圧縮・有効活用(政策保有株の縮減含)による620億円を原資とし、2030年に向けての拡大投資320億円、事業運営の効率化と安定化確保に向けての更新・自動化投資等180億円を実施してまいります。また、株主還元額は120億円を想定しております。 (3)経営環境および優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 2026年度の当社グループを取り巻く経営環境は、国際情勢の緊迫化や、これに伴う原材料・エネルギー価格の高騰及び部材調達の不安定化等が懸念され、先行きは一段と不透明感を増しております。当社グループといたしましては、地政学的リスクに伴う、レアアースや石油由来の材料等の調達リスク低減に向けて、調達ルートの多様化やレアアースの使用量を抑えたモータの開発等の代替材料の検討を進め、安定した生産体制の構築に努めてまいります。 一方で、半導体市況においては、メモリ関連投資の拡大やAI向け先端パッケージの実用化が牽引役となり、2026年度からの市場回復の兆しがみられます。航空宇宙分野においても引き続き堅調な需要が見込まれることから、当社グループにおきましてもさらなる事業拡大の好機にあると期待しております。 このような経営環境の下、当社グループは、引き続き、成長領域である航空宇宙分野・半導体関連分野を主軸とした事業拡大に取り組むとともに、堅調な需要が見込まれるエンジニアリング分野の受注拡大に向けて取組を進めてまいります。 航空宇宙分野においては、防衛関連機器及び宇宙ロケット用電装品の需要増加を見据えた新工場の建設を進め、生産計画に連動した自動搬送や設備稼働監視等のシステム化による効率的な生産体制を構築することにより、生産能力の増強を図ってまいります。また、ハイパワーモータ及びコントローラや、民間ロケット用電装品の研究開発に取り組んでまいります。 半導体関連分野においては、引き続き、主力製品であるロードポートを組み込んだシステム製品であるEFEMの新規顧客開拓を推し進めるとともに、ロードポートの組立自動化など生産性向上に向けた投資を実施してまいります。さらに、2025年度に初受注を獲得した後工程向け製品の開発及び販売活動を加速させ、後工程領域でのシェア獲得を目指してまいります。 エンジニアリング分野においては、受注規模の拡大を目指し、施工管理体制の強化や、人員配置の適正化等を通じた体制整備を進めるとともに、成長性の高い事業にリソースを重点的に配分し、経営資源の最適化を図ってまいります。 事業領域の拡大に向けた技術開発力・対応力の強化においては、名古屋に技術開発拠点を開設し、人財の確保を図るとともに、当社のコア技術であるモータ・パワーエレクトロニクス分野に焦点をあてた、熟練者による技術継承プロジェクトに取り組み、人財の育成に注力してまいります。 今後さらに成長し続ける企業グループとして、株主の皆様、顧客の皆様から評価していただけるよう、引き続きグループの総力を結集し、努力を重ねてまいる所存でございます。 セグメント別の状況は以下のとおりです。 [クリーン搬送システム事業] 半導体関連市場は好調で設備投資の需要増加はしばらくの間続くと予想しております。今後の取組としては、需要増加に対応し、ロードポートをはじめとする現行機種のシェアアップに取り組むとともに、EFEMやソーターなどのシステム商品の拡販、中・後工程向け商品の開発など事業拡大に向けて取り組んでまいります。 [モーション機器事業] 半導体製造装置用機器の需要増加や、防衛力整備計画に基づく防衛分野の需要継続と予想しております。今後の取組としては、防衛分野の需要増加に対応した技術力強化や生産キャパシティ拡大など事業拡大に取り組むとともに、半導体、医療、ロボット、宇宙関連といった成長市場に向けた新商品開発に向けて取り組んでまいります。 [パワーエレクトロニクス機器事業] 振動機、社会インフラでの堅調な更新需要を予想しております。今後の取組としては、水素・アンモニア領域をターゲットにした電動力機器開発を進め、エネルギーや脱炭素の領域の拡大に向けて取り組んでまいります。 [エンジニアリング&サービス事業] 客先の半導体製造工場における搬送設備工事、電気工事の堅調な需要を予想しております。エンジニアの増強やアフターサービス体制の充実を図るとともに、工期・工法・要員配置の工夫により事業規模拡大に向けて取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営の基本方針 当社グループは、利益を伴った成長により財務体質の強化と株主への安定配当を同時に達成し、成長し続けるシンフォニアグループを実現することを基本方針としております。株主、顧客、取引先、従業員及び、社会全てのステークホルダーに満足いただくために、経済環境が変化しても安定収益を確保して成長し続けることで、更なる企業価値の向上に努めてまいります。 (2)中長期的な経営戦略 当社グループは、「社会・顧客・自らに響く挑戦と成長企業への変革」を長期的な目標として、その実現のために製品構成を変え、ポートフォリオの変革を図ってまいります。 半導体関連分野を成長ドライバーとし、自動化、脱炭素/電動化の領域拡大、物流・医療の新製品開発を進めてまいります。 この長期目標を実現するためのマイルストーンとして、2025年度を初年度とする3ヵ年のグループ中期経営計画を策定し、取組を進めております。 〔中期経営計画の概要〕 2030年の姿としての長期目標「社会・顧客・自らに響く挑戦と成長企業への変革」に向け、技術オリエンテッド(技術開発力・技術対応力で顧客満足度向上)により事業領域を拡げ、事業規模を大きく拡大させる中期経営計画とします。 Ⅰ.計画の名称 『SINFONIA NEXT DREAM』 Ⅱ.中期経営計画基本方針 シンフォニアテクノロジーのビジネスモデルの基本となる「技術オリエンテッド」(技術開発力・対応力でお客様満足度を高める)による事業拡大を進めます。 持続的な需要が見込まれる半導体関連市場での領域拡大および防衛力整備計画に伴う航空宇宙事業のキャパシティ拡充を事業拡大の牽引役とし、コア技術である「モーター/モータードライブ・パワーエレクトロニクス」技術の強化を進めることで製品構成・事業ポートフォリオの変革を進めてまいります。 ① 半導体関連分野・航空宇宙分野への注力 世の中のあらゆる電化製品に欠かせない半導体市場は今後も更なる進化・拡大が予測されており、当社の強みである精密搬送技術を活かし、クリーン搬送システム・モーション機器セグメントの事業領域を広げます。 防衛力強化・宇宙産業の成長促進が追い風となっている航空宇宙事業では、キャパシティを倍増するとともに、技術の対応領域を広げることで事業規模を引き上げます。② 技術開発力/対応力強化による事業領域拡大 当社ビジネスモデルの基本となる技術開発力/対応力で顧客満足度向上(=技術オリエンテッド)の更なる強化を目指し、技術者の大幅増強、教育プログラムの拡充、M&Aを含む外部との協業を進め、開発のスピードアップ・対応領域の拡大を図ります。③ 事業拡大のための積極的な投資と業務効率化 当社の事業規模拡大と社会課題となっている人手不足に対応したものづくり体制として、大幅なキャパシティ増強および自動化・デジタル化投資を進めます。また、技術開発体制の強化に向けては技術開発センターの設立等を行い、サステナブルな企業成長の礎を構築してまいります。④ 組織・文化の改革(長期目標として前中期から継続) 会社及び個人の成長に向けてチャレンジできる人・チャレンジする人を支える企業への変革を実現するため、中長期な成長を視野に、人財確保・人財教育・評価制度の充実等の人的投資、事業環境に柔軟に対応できる組織改革を行ってまいります。 Ⅲ.中期経営計画目標①数値目標 2025年度実績 2027年度目標売 上 高1,282億円 1,600億円営 業 利 益 率14.4% 14%R O E16.2% 15% ②株主還元に関する基本方針 安定的な配当を行うことを前提に配当性向30%を目安に配当金額を決定してまいります。 ③キャッシュアロケーション(FY25~FY27 3ヵ年累計) 2025年度から2027年度において、営業キャッシュフロー及び資産の圧縮・有効活用(政策保有株の縮減含)による620億円を原資とし、2030年に向けての拡大投資320億円、事業運営の効率化と安定化確保に向けての更新・自動化投資等180億円を実施してまいります。また、株主還元額は120億円を想定しております。 (3)経営環境および優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 2026年度の当社グループを取り巻く経営環境は、国際情勢の緊迫化や、これに伴う原材料・エネルギー価格の高騰及び部材調達の不安定化等が懸念され、先行きは一段と不透明感を増しております。当社グループといたしましては、地政学的リスクに伴う、レアアースや石油由来の材料等の調達リスク低減に向けて、調達ルートの多様化やレアアースの使用量を抑えたモータの開発等の代替材料の検討を進め、安定した生産体制の構築に努めてまいります。 一方で、半導体市況においては、メモリ関連投資の拡大やAI向け先端パッケージの実用化が牽引役となり、2026年度からの市場回復の兆しがみられます。航空宇宙分野においても引き続き堅調な需要が見込まれることから、当社グループにおきましてもさらなる事業拡大の好機にあると期待しております。 このような経営環境の下、当社グループは、引き続き、成長領域である航空宇宙分野・半導体関連分野を主軸とした事業拡大に取り組むとともに、堅調な需要が見込まれるエンジニアリング分野の受注拡大に向けて取組を進めてまいります。 航空宇宙分野においては、防衛関連機器及び宇宙ロケット用電装品の需要増加を見据えた新工場の建設を進め、生産計画に連動した自動搬送や設備稼働監視等のシステム化による効率的な生産体制を構築することにより、生産能力の増強を図ってまいります。また、ハイパワーモータ及びコントローラや、民間ロケット用電装品の研究開発に取り組んでまいります。 半導体関連分野においては、引き続き、主力製品であるロードポートを組み込んだシステム製品であるEFEMの新規顧客開拓を推し進めるとともに、ロードポートの組立自動化など生産性向上に向けた投資を実施してまいります。さらに、2025年度に初受注を獲得した後工程向け製品の開発及び販売活動を加速させ、後工程領域でのシェア獲得を目指してまいります。 エンジニアリング分野においては、受注規模の拡大を目指し、施工管理体制の強化や、人員配置の適正化等を通じた体制整備を進めるとともに、成長性の高い事業にリソースを重点的に配分し、経営資源の最適化を図ってまいります。 事業領域の拡大に向けた技術開発力・対応力の強化においては、名古屋に技術開発拠点を開設し、人財の確保を図るとともに、当社のコア技術であるモータ・パワーエレクトロニクス分野に焦点をあてた、熟練者による技術継承プロジェクトに取り組み、人財の育成に注力してまいります。 今後さらに成長し続ける企業グループとして、株主の皆様、顧客の皆様から評価していただけるよう、引き続きグループの総力を結集し、努力を重ねてまいる所存でございます。 セグメント別の状況は以下のとおりです。 [クリーン搬送システム事業] 半導体関連市場は好調で設備投資の需要増加はしばらくの間続くと予想しております。今後の取組としては、需要増加に対応し、ロードポートをはじめとする現行機種のシェアアップに取り組むとともに、EFEMやソーターなどのシステム商品の拡販、中・後工程向け商品の開発など事業拡大に向けて取り組んでまいります。 [モーション機器事業] 半導体製造装置用機器の需要増加や、防衛力整備計画に基づく防衛分野の需要継続と予想しております。今後の取組としては、防衛分野の需要増加に対応した技術力強化や生産キャパシティ拡大など事業拡大に取り組むとともに、半導体、医療、ロボット、宇宙関連といった成長市場に向けた新商品開発に向けて取り組んでまいります。 [パワーエレクトロニクス機器事業] 振動機、社会インフラでの堅調な更新需要を予想しております。今後の取組としては、水素・アンモニア領域をターゲットにした電動力機器開発を進め、エネルギーや脱炭素の領域の拡大に向けて取り組んでまいります。 [エンジニアリング&サービス事業] 客先の半導体製造工場における搬送設備工事、電気工事の堅調な需要を予想しております。エンジニアの増強やアフターサービス体制の充実を図るとともに、工期・工法・要員配置の工夫により事業規模拡大に向けて取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況a 経営成績 当連結会計年度における当社グループを取り巻く経営環境は、地政学的リスクや米国の関税政策など不透明感が高い状況が継続する中で、自動車関連の設備投資需要に慎重さが見られたものの、防衛関連機器の需要継続と国内電気設備工事の旺盛な需要に加え、AI半導体関連の設備投資需要が第4四半期以降に回復の動きが強まるなど、総じて堅調に推移いたしました。 このような景況の下で、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、受注高は1,589億32百万円(前連結会計年度比10.7%増)、売上高につきましては1,281億97百万円(同7.6%増)となりました。損益面につきましては、営業利益は184億64百万円(同17.4%増)、経常利益は187億93百万円(同17.9%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は144億98百万円(同19.9%増)となりました。 セグメント別の状況は次のとおりであります。 [クリーン搬送システム事業] 半導体関連投資の需要は回復基調で推移したことから、受注高は285億86百万円(前連結会計年度比9.5%増)となりました。 売上高は280億29百万円(同11.5%増)となり、損益面につきましては、売上高の増加により営業利益は47億97百万円(同19.2%増)となりました。 [モーション機器事業] 半導体製造装置向けアクチュエータの受注が堅調に推移したこと、航空宇宙関連機器で今期においても高水準の受注が継続したことから、受注高はほぼ前年並みの659億97百万円(前連結会計年度比0.7%減)となりました。 売上高は、受注残を着実にこなしていることから、507億31百万円(同17.1%増)となり、損益面につきましては、売上高の増加および利益率の改善により営業利益は68億64百万円(同41.6%増)となりました。 [パワーエレクトロニクス機器事業] EV向けを中心とした自動車用試験装置の受注が減少したものの、下水道施設向けの電気設備や海外向けの振動機器で大型案件を受注したことから、受注高は295億44百万円(前連結会計年度比9.9%増)となりました。 売上高は250億90百万円(同4.5%減)となり、損益面につきましては、自動車用試験装置の売上高の減少により営業利益は32億80百万円(同3.6%減)となりました。 [エンジニアリング&サービス事業] 国内電気設備工事関連で工期の長い大型案件を受注したことから、受注高は348億3百万円(前連結会計年度比44.3%増)となりました。 売上高は243億46百万円(同0.2%減)となりました。損益面につきましては、利益率の改善により営業利益は36億97百万円(同8.5%増)となりました。 b 財政状態 当連結会計年度末における総資産は1,587億40百万円となり、前連結会計年度末より222億72百万円増加いたしました。これは、主として有形固定資産が65億59百万円、退職給付に係る資産が53億58百万円、投資有価証券が47億45百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が30億30百万円、現金及び預金が13億97百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。 当連結会計年度末における負債は598億33百万円となり、前連結会計年度末より34億96百万円増加いたしました。これは、主として流動負債その他が41億22百万円、繰延税金負債が23億11百万円それぞれ増加したこと、借入金が23億47百万円減少したこと等によるものであります。 当連結会計年度末における純資産は989億6百万円となり、前連結会計年度末より187億76百万円増加いたしました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が111億63百万円、退職給付に係る調整累計額が35億40百万円、その他有価証券評価差額金が35億36百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ13億97百万円増加し、当連結会計年度末には116億18百万円となりました。 各活動別のキャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動による資金の増加額は、129億9百万円となりました。これは、法人税等の支払55億34百万円、売上債権の増加36億74百万円等がありましたが、税金等調整前当期純利益193億87百万円の計上、減価償却費32億44百万円の計上等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動による資金の減少額は、64億66百万円となりました。これは、有形固定資産の取得による支出72億99百万円、投資有価証券の売却による収入11億54百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動による資金の減少額は、56億51百万円となりました。これは、配当金の支払32億39百万円、短期借入金及び長期借入金の純減少(調達から返済を差し引いた金額)23億92百万円等によるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)クリーン搬送システム28,4919.3モーション機器53,19312.5パワーエレクトロニクス機器26,834△3.9エンジニアリング&サービス24,347△2.0合計132,8665.3(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 金額は、販売価格によっております。 b.受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)クリーン搬送システム28,5869.57,83314.6モーション機器65,997△0.779,40323.8パワーエレクトロニクス機器29,5449.936,78713.8エンジニアリング&サービス34,80344.321,64093.5合計158,93210.7145,66327.2(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)クリーン搬送システム28,02911.5モーション機器50,73117.1パワーエレクトロニクス機器25,090△4.5エンジニアリング&サービス24,346△0.2合計128,1977.6(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表を作成するに当たり、必要な見積りを行っており、それらは資産、負債、収益及び費用の計上金額に影響を与えております。これらの見積りは、その性質上判断及び入手し得る情報に基づいて行うので、実際の結果がそれらの見積りと相違する場合があります。 当社は、連結財務諸表を作成するに当たり、製品保証引当金の計上、受注損失引当金の計上、繰延税金資産の回収可能性及び退職給付債務等の計算の基礎に関する事項について、特に重要な見積りを行っております。 (製品保証引当金) 当社グループは、販売済の製品等に係る無償補修費用に備えるため、当連結会計年度末において将来の発生が見込まれ、かつ、当該発生額を合理的に見積もることが可能なものについて、翌連結会計年度以降の損失見込額を製品保証引当金として計上しております。当連結会見度末に用いた見積りの条件や仮定に変化が生じた場合、製品保証引当金に影響を与える可能性があります。 (受注損失引当金) 当社グループは、受注契約に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末において将来の損失が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積もることが可能なものについて、翌連結会計年度以降の損失見込額を受注損失引当金として計上しております。当連結会計年度末に用いた見積りの条件や仮定に変化が生じた場合、受注損失引当金に影響を与える可能性があります。 (繰延税金資産) 当社グループは、将来の課税所得を見積もり、さらに将来減算一時差異の解消時期のスケジューリングを行った結果に基づき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性の判断に当たり、当連結会計年度末に用いた見積りの条件や仮定に変化が生じた場合、繰延税金資産に影響を与える可能性があります。 (退職給付費用及び退職給付債務) 当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しております。退職給付費用は、割引率、期待運用収益率及び予想昇給率等の様々な仮定に基づいて算出しております。割引率及び期待運用収益率は、金利の変動を含む現在の市場動向などを考慮して決定しており、予想昇給率等の見積りは、実績及び直近の見通しを反映しております。当連結会計年度末に用いた見積りの条件や仮定に変化が生じた場合、退職給付費用及び退職給付債務に影響を与える可能性があります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の経営成績等につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a 経営成績」に記載のとおりであります。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料の仕入のほか、製造原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資、開発投資等によるものであります。 当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保しております。 運転資金は、短期、長期ともに金融機関からの借入を基本としております。また、短期の資金を安定的かつ機動的に確保するため、取引銀行15行と総額150億円のコミットメントライン契約を締結しております(借入未実行残高150億円)。 当連結会計年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高は126億13百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は116億18百万円となっております。 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。 2025年度の当社グループでは、半導体製造装置の需要が年度後半から回復したこと等により、売上高は計画比32億円増(2.6%増)の1,282億円、営業利益率は計画比1.2ポイント増の14.4%となりました。ROEは利益率の向上等により計画比3.3ポイント増の16.2%となりました。 中期経営計画初年度より、営業利益率及びROEが中期経営計画の目標に迫る水準へと達しましたが、市場環境が好調な半導体関連分野・航空宇宙分野での事業規模拡大、技術開発力/対応力強化による事業領域の拡大は継続課題であります。 これらの取組とともに収益性及び資本効率性の安定的な維持・向上に努めてまいります。 指標2025年度(目標)2025年度(実績)計画比売上高1,250億円1,282億円32億円増(2.6%増)営業利益率13.2%以上14.4%1.2ポイント増ROE12.9%以上16.2%3.3ポイント増 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 公共・社会インフラ需要の変動
    同社グループは公共・社会インフラおよび防衛関連の事業比率が高く、官公庁需要の減少や価格競争の激化は、受注・売上の減少や採算性の低下につながる可能性があります。多様な民間企業への事業展開や新規分野への拡大でリスク分散を図っています。
  • 経済状況と顧客ニーズの変化
    国内外の経済状況の悪化や輸出規制、関税政策、顧客である半導体・自動車産業の技術革新や生産計画の大幅な変動は、受注・売上の減少や採算性の低下を引き起こす可能性があります。生産体制の柔軟化や技術力強化、M&Aによる新市場開拓で対応しています。
  • 原材料価格の高騰と品質問題
    原材料費や購入部品費、運送費の上昇は採算性を悪化させる可能性があります。また、製品の不具合によるリコールや製造物責任は、多額のコスト発生や顧客からの信頼喪失につながります。複数社からの調達やコスト低減活動、品質管理体制の強化でリスクを抑制しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,267 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 リスク分類リスク項目リスクの説明リスク対策①事業活動公共・社会インフラ及び防衛関連の需要の影響当社グループは、事業構造として公共・社会インフラ及び防衛関連の構成比率が高い水準であるため、官公庁需要の減少や、参入企業の増加により価格競争が激化する場合は、受注・売上の減少や採算性が低下する可能性があります。・当社グループは、官公庁に加えて民間企業への幅広い業種への事業展開により、景気変動の影響を最小にする事業構造となるべく経営資源の配分を行っております。・官公庁需要については、新しい分野への事業拡大に努めており、民間需要においては、既存の成熟事業領域での生産性向上による収益力強化と国内外の成長事業領域への経営資源の重点配分にも取り組んでおります。 経済状況の影響当社グループが製造、販売する製品は、国内外の幅広い分野に採用されていることから、各国の経済状況や輸出規制、関税政策等の影響を受けております。従って、国内、アジア、北米及びその他の地域の景気後退と需要減少が起こった場合は、受注・売上の減少や採算性が低下する可能性があります。・当社グループは、国内及び主に中国、ASEAN、米国における幅広い顧客へ製品を供給しておりますが、各地域において景気後退による大幅な需要減少が発生した場合は、国内外の生産品目の見直しや、国内事業所においては、需要変動に柔軟に対応すべく、生産負荷の変動に応じた柔軟な要員配置や生産ラインの効率化等により、当社グループ全体の生産量変動に対応できる生産体制の構築を進めています。 顧客のニーズの影響当社グループは、半導体産業、自動車産業、精密機械産業、電子部品産業等の技術革新が早く、かつ需要動向に対応して生産計画の変更を行う顧客と取引を行っております。従って、当社グループが顧客の要求する新たな技術・製品を提供できなかったり、顧客の生産計画が大幅に変動した場合、受注・売上の減少や採算性が低下する可能性があります。・企業理念で掲げている「一歩先を行く技術」を実現すべく、自社での研究開発だけでなく、大学や研究機関、グループ外企業とも連携しながら、技術力の強化を進めております。・当社グループでは、既存製品の改良に加え、新市場・新分野での新たな事業創出のため、専任組織の設置によるマーケティング活動の強化に加えて大学との共同研究による連携強化やM&A機会の探索を継続するなど、今後とも環境変化への対応遅れや競争上の不利な状況を回避すべく施策展開を継続してまいります。 競合による影響当社グループが製造、販売する製品の大半が他社と競合しております。当社グループを取り巻く事業環境は一層厳しくなっており、他社との価格競争や顧客からの価格引下げ要求も厳しくなってきていることから、当社グループ製品の販売価格の下落や販売量の減少が生じる可能性があります。・当社グループは官需及び民需に幅広く事業を展開しておりますが、参入障壁の低い分野については、競合他社との競争により影響を受ける恐れがあることから、既存分野では、競争優位性を確保するための製品開発や、価格低減に対応するためのコストダウンに向けた取組を継続しております。・販売価格の下落や販売量の減少が著しい場合は、生産体制の見直しによる最適なコスト見直しと販売面においては好採算製品の販売促進や、既存製品への新機能追加、複数の機能を組み合わせることによるシステム化への取組を強化して、製品の付加価値向上に向けた施策に速やかに取り組みます。 リスク分類リスク項目リスクの説明リスク対策①事業活動原材料、購入部品等の調達リスク当社グループが製造、販売する製品には多種多様な原材料、購入部品等を使用し、一部には特殊な部材も含まれております。社会情勢や予期せぬ事情等により部材不足や供給の停滞が発生した場合、生産活動の停滞や出荷遅延が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。・当社グループは、供給上の制約が想定される原材料、購入部品等を特定し、調達リスクの可視化によるリスク管理と取引先との連携強化、複数調達先の確保、代替部材の検討等を行うことで、調達リスクの低減に努めております。 原材料価格の上昇当社グループが製造、販売する製品の原材料費、購入部品費、製品の輸送に関する運送費は常に変動していますが、その上昇幅が大きい場合、採算性が低下する可能性があります。・当社グループは、取引先定期審査や取り扱う製品のサービス・商品の品質管理に努めておりますが、部品などに関しては複数社から調達を行うことや、品質の維持・改善やコスト低減活動などに調達先と協同で取り組むことなどによる安定的な調達活動を展開しております。・原材料価格等の急激な上昇に見舞われた場合には、代替品に変更すべくお客様への協力依頼、海外グループ企業との連携による新規調達先の探索や生産コストの更なる低減に努めております。・原材料価格等の上昇を吸収することが困難な場合は、販売価格の見直しにも努めております。 製品の品質に関わるリスクリコールや製造物責任に関わる製品の不具合等が発生した場合には、多額のコストの発生、顧客の信頼喪失により、受注・売上の減少や採算性が低下する可能性があります。・当社グループは、製品開発及び生産段階において専任の組織による品質確認や、適正な検査作業工程維持のための生産ラインの管理・改善の取組等の品質管理対応を強化しております。・製品品質に関わる問題発生時は、専任組織による原因の特定、対応策の立案を速やかに行い、顧客の信頼回復と多額のコスト発生抑制に努めております。また、不具合が発生した場合には、迅速な原因究明と生産工程の作業基準や検査基準等の見直しを行っております。 海外生産に関わるリスク当社グループは、今後も激化が予想される他社との競争に勝つため、海外での生産の拡充を進めております。従って、当社グループの生産拠点がある国や地域で、政治的混乱や経済変動、法規制等の変化により海外での生産に支障をきたした場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。・当社グループは、海外法人を管理、統括する専任組織を設置し、進出先の海外拠点において、現地での情報収集に継続して取り組んでおります。リスクの顕在化が予見される場合は、当該部門が中心となって速やかに各事業部門との対応策を検討し、日本国内の生産拠点や他の地域への代替生産を検討、実施いたします。 リスク分類リスク項目リスクの説明リスク対策②事業再編事業再編等に関わるリスク当社グループは、事業拡大のため、企業買収、資本参加等を実施することがありますが、対象会社と当社グループ事業との統合効果や効率的な経営が進まない場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。・企業買収、資本参加等の統合効果を最大化するため、収益性や成長性の観点から事業戦略を検討するとともに、投資規模を慎重に評価した上で、経営会議や取締役会での十分な議論を経て取り組むこととしております。・当該グループ企業の状況は、定期的なモニタリングを行うとともに、各社の重要な意思決定については、経営会議や取締役会での十分な議論を経て取り組むこととしております。③財務・会計保有資産に関するリスク当社グループが保有する投資有価証券、土地、建物設備等の固定資産につき、時価の下落や収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合、減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。・保有する投資有価証券について、当社グループの中長期的な企業価値向上に資するかどうかを経営会議及び取締役会で毎年検証し、個別の銘柄毎に保有の見直しを行っております。・当社グループの各事業において、受注拡大や収益性確保に向けた取組を進めることで投資価値の向上に努めております。 金利変動のリスク今後大幅な金利上昇が発生した場合、支払利息の負担の増加により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。・事業活動におけるフリーキャッシュ・フロー創出を重要指標とし、顧客との取引条件見直しや設備投資及び在庫管理の適切なコントロールを行い、運転資金の適正化に努め、金利変動のリスクを最小限に留めてまいります。・資金調達に関しては、調達手段の多様化等を進めるとともに、将来の金利上昇リスクをヘッジするため長期借入金を固定金利で借り入れるなどの低利かつ安定的な資金の確保に努めております。 退職給付債務の変動リスク退職給付債務につきましては、数理計算に使用される割引率や年金資産の運用利回り等の前提条件に基づいて算定しております。実際の結果が前提条件と異なった場合や前提条件が変更された場合、その影響は将来にわたって認識され、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。・計算基礎となる前提条件に重要な変動が生じていないかを定期的に確認しております。また、年金資産の運用にあたっては、経営会議において運用方針及び政策的資産構成割合を決定し、専門知識を有する財務や総務人事部門の責任者等で構成される退職年金運営委員会において、四半期毎にベンチマーク等との比較により運用成績を評価、確認しております。④コンプライアンスコンプライアンスに関わるリスク当社グループが事業を行ううえで、国内外の法令や規制等に違反した場合や、役員・従業員がハラスメント等のコンプライアンス上の問題を発生させた場合には、社会的信用の失墜や事業活動が制限される等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。・当社グループは企業理念及びその行動指針であるSINFONIA-WAYを定め、かつ「企業倫理規範」「企業行動基準」を制定し、法令等の遵守と高い倫理観の醸成を命題として、コンプライアンス体制の整備に取り組み、グループ内の意識強化と問題の未然防止に努めております。 リスク分類リスク項目リスクの説明リスク対策⑤知的財産知的財産に関するリスク当社グループでは、知的財産権の重要性を認識し、その保護や他社の有する知的財産に注意を払っております。しかし、当社グループの保護が十分でなかったり、違法に侵害された場合、及び、他方他社の有する知的財産権を侵害したと認定され、高額な損害賠償等の責任の負担が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。・知的財産の管理にあたっては、専門部署の下で、戦略的な権利化や権利調査による状況把握を実施しており、新技術開発においては、開発部門との十分な協議の上、開発着手前での類似特許調査の実施や、類似技術の監視を行い、リスク顕在化の抑制に努めております。⑥情報セキュリティ情報漏洩に関わるリスク当社グループは事業を行ううえで、顧客や取引先に関する情報及び研究開発等の企業秘密、あるいは個人情報等の重要な情報を有していますが、これらの重要な情報が漏洩した場合、社会的信用の失墜や損害賠償責任を負う等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。・当社グループは様々な脅威から企業機密等の情報資産を保護し、事業活動を行う社会的責任があることを認識しております。当社グループは情報資産を安全に管理し適切に利用するため、情報セキュリティ委員会を中心に全社的な管理体制を整備し、情報セキュリティ対策を実施しております。なお、情報セキュリティ対策の有効性を保つため、継続的に教育や監査及び評価を行い、情報セキュリティレベルの維持・向上を図っております。⑦災害災害等のリスク当社グループの国内生産拠点は、東海地震等の将来発生が予測される東海地区に集中しております。従って、予想を超える大規模な災害が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、流行性の疾病により、大規模な従業員の罹患や行動自粛要請等が発生することで、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。・当社グループでは、地震や火災及び風水害等に備えて建屋の点検や補強等により損害を最小限にするための整備を行っております。また、事業継続計画(BCP)の策定と継続的な見直し・改善を実施しており、安否確認訓練や避難訓練などを計画的に実施しています。・流行性疾病については、基本的な公衆衛生行動の周知に加え、在宅勤務環境の整備や事業所での作業エリアの見直し等により、万が一感染者が発生した場合の影響を最小限に留めるように努めてまいります。

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